JPWO2020022038A1 - 情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム Download PDF

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Abstract

蛍光染色試薬(10)で染色された標本(20)の撮像画像情報を取得する画像取得部(112)と、前記蛍光染色試薬(10)に関する情報を取得する情報取得部(111)と、前記蛍光染色試薬(10)に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬(10)の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部(131)と、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部(132)と、を備える、情報処理装置(100)が提供される。

Description

本開示は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、およびプログラムに関する。
従来、蛍光染色試薬によって染色された観察対象物に励起光を照射することで蛍光を発生させ、当該蛍光を撮像し、取得された撮像画像情報を出力可能な蛍光顕微鏡が知られている。蛍光顕微鏡に関しては、可視光を対象とする通常の顕微鏡(明視野顕微鏡)に比べて観察対象物の明るさが小さいため、撮像素子による露光を長時間行う必要があり、これに起因して撮像画像情報にノイズが生じ易い。そこで、蛍光の撮像画像情報からノイズを除去する様々な技術が開発されている。
例えば、以下の特許文献1には、蛍光染色試薬によって染色された観察対象物が蛍光顕微鏡を用いてタイリング(タイル分割)される場合において、より適切にノイズを除去することができる技術が開示されている。
特開2013−25466号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術などにおいては蛍光物質の褪色の影響が適切に考慮されていない。より具体的に説明すると、蛍光物質に励起光が照射された場合、励起光の強度と照射時間の経過に応じて蛍光物質の蛍光強度が低下する(換言すると、褪色が発生する、または見かけの量子収率が低下する)ことが知られている。したがって特許文献1に開示されている技術などによっては、観察者は、蛍光の撮像画像情報を用いて蛍光分子に対応する情報など(例えば、蛍光分子数、または蛍光分子と結合している抗体数など)を適切に評価することができない場合がある。
そこで、本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、蛍光物質の褪色の影響を考慮した上で、蛍光分子に対応する情報を算出することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、情報処理システム、およびプログラムを提供することにある。
本開示によれば、蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、を備える、情報処理装置が提供される。
また、本開示によれば、蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、を有する、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
また、本開示によれば、蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。
また、本開示によれば、蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、前記蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報を表示する表示部と、を備える、情報処理システムが提供される。
以上説明したように本開示によれば、蛍光物質の褪色の影響を考慮した上で、蛍光分子に対応する情報を算出することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示すブロック図である。 蛍光分子数または蛍光分子に結合している抗体数の算出処理全体の流れの一例を示すフローチャートである。 褪色補正処理について説明するための図である。 蛍光顕微鏡の対物レンズを通して検出可能な範囲について説明するための図である。 褪色係数の測定処理の流れの例を示すフローチャートである。 蛍光染色試薬10と封入剤の混合物の撮像画像情報を示す図である。 封入剤のみの撮像画像情報を示す図である。 蛍光物質の平均輝度が時系列にプロットされた結果を示す図である。 量子収率の実測値と量子収率のカタログ値の比較結果を示す図である。 放出されるフォトン数の算出方法について説明するための図である。 励起パワー密度1.104[W/cm2]で励起された場合の蛍光物質AF647の褪色曲線を示す図である。 16[bit]の階調で表された褪色補正後の撮像画像情報を示す図である。 10[bit]の階調で表された、各画素の輝度が蛍光分子数に変換されることで生成された画像情報を示す図である。 8[bit]の階調で表された、各画素の輝度が抗体数に変換されることで生成された画像情報を示す図である。 蛍光物質ごとに実測された、1分子当りのフォトン数、蛍光分子数を表す画像の圧縮率、蛍光標識率、および抗体数を表す画像の圧縮率を示す図である。 照射される励起光の励起パワー密度と、当該励起光により起こる蛍光発光の蛍光強度との関係を示す両対数グラフである。 飽和蛍光強度の算出方法について説明するための図である。 情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。 蛍光の放出点42からの全方位に対する、対物レンズを通して検出可能な範囲の割合(式14)の導出方法について説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概要
2.構成例
3.処理の流れの例
4.実施例
5.蛍光飽和に関する補正
6.ハードウェア構成例
7.備考
8.まとめ
<1.概要>
まず、本開示の概要について説明する。
上記のとおり、蛍光物質に励起光が照射された場合、励起光の強度と照射時間の経過に応じて蛍光物質の蛍光強度が低下する(換言すると、褪色が発生する、または見かけの量子収率が低下する)ことが知られており、特許文献1に開示されている技術などにおいては蛍光物質の褪色の影響が適切に考慮されていない。蛍光物質の褪色し易さは蛍光物質によって著しく異なり、励起光の強度が同一であっても、長時間にわたり蛍光を発し続ける蛍光物質も存在すれば、一瞬にして褪色してしまう蛍光物質も存在する。これによって、観察者が、蛍光分子に対応する情報など(例えば、蛍光分子数、または蛍光分子と結合している抗体数など)を適切に評価することができない場合があった。特に、観察者が、複数の蛍光物質についての蛍光分子数を比較する場合に、定量的な比較をすることが困難になる場合があった。
本件の開示者は、上記事情に鑑みて本開示に係る技術を創作するに至った。本開示に係る情報処理装置100は、蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得し、蛍光染色試薬に関する情報を取得し、蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて撮像画像情報における輝度を補正する。そして、情報処理装置100は、補正後の輝度を用いて、撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報(例えば、蛍光分子数、または蛍光分子に結合している抗体数など)を算出し、当該情報を反映した画像情報などを出力することができる。なお、「蛍光染色試薬に関する情報」(以降、便宜的に「試薬情報」と呼称する)には、褪色係数以外にも、蛍光染色試薬に関する量子収率、吸収断面積(もしくはモル吸光係数)、および蛍光標識率などが含まれ得る。なお、試薬情報に含まれる情報はこれらに限定されない。
換言すると、情報処理装置100は、撮像画像情報における輝度を蛍光分子数などに変換することで、当該蛍光分子数が反映された画像情報を出力することができる。これによって、情報処理装置100は、測定条件や各蛍光物質の特性に依存することなく定量的な評価を実現することができる。例えば、情報処理装置100は、使用される蛍光物質の種類(蛍光標識種)が変更されても、変更前後で略同一の蛍光分子数を出力することができる。また、情報処理装置100は、複数の蛍光物質についての蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の比較をより適切に実現することができる。
また、蛍光分子数などの測定時においては、より大きな蛍光シグナルを発生させるためにより高い強度の励起光が蛍光染色標本に照射されることが考えられる。この場合、励起光の強度が高いほど褪色スピードは速くなるため、撮像が行われる前に褪色が生じることで適切な撮像画像情報が得られない場合がある。一方、情報処理装置100は、褪色係数を用いて撮像画像情報の輝度を補正すること(以降、「褪色係数を用いて行われる、撮像画像情報における輝度の補正」を「褪色補正」と呼称する)ができるため、高い強度の励起光が用いられる場合であっても、適切な撮像画像情報を取得することができる。換言すると、情報処理装置100は、褪色補正を行うことで、励起光の強度を上げてより短時間で撮像画像情報を取得することができる。
また上記のように、情報処理装置100は、蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)に基づいて画像情報を出力できるため、蛍光分子数などに応じて画像情報の階調を調整することができる。これによって、情報処理装置100は、画像情報の品質とデータ量を最適化すること(または最適な値に近づけること)ができる。蛍光物質の蛍光強度または撮像画像情報における輝度が連続値である一方で、蛍光分子数または抗体数は離散値であるため、情報処理装置100は、蛍光分子数または抗体数に基づいて画像情報を出力することでデータ量を削減することができる。
ここで、本開示に係る実施形態においては、褪色係数の測定が蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の測定とは別のサンプルが用いられて別途行われることを想定している。例えば、蛍光分子数などの測定と褪色係数の測定とが一度に行われる場合には(褪色スピードが速い蛍光物質については特に)時間分解能の高い測定環境が要求される。一方で、本開示に係る実施形態のように褪色係数が別途測定される場合、比較的時間分解能の低い測定環境によっても、高濃度の蛍光物質に対して低い強度の励起光を照射することで、より精度の高い褪色係数を測定することが可能となる。また、撮像画像情報における輝度が高いほどSN比(signal-noise ratio)が改善されるため、褪色係数がより正確に算出され得る。
また、蛍光分子数などの測定と褪色係数の測定とが一度に行われる場合、撮像画像情報における輝度が不十分であり褪色係数を適切に算出することができない場合がある。一方で、本開示に係る実施形態のように褪色係数が別途測定される場合には、褪色係数がより確実に算出され得る。
また、蛍光分子数などの測定と褪色係数の測定とが一度に行われる場合、組織や細胞の自家蛍光など蛍光染色試薬以外の物質を由来とする輝度も、目的となる物質の輝度と同時に取得される可能性があるため、褪色係数の算出精度が低下したり、撮像画像情報における輝度の補正などを行う必要が生じたりする。一方で、本開示に係る実施形態のように褪色係数が別途で測定される場合には、目的となる蛍光物質が発する蛍光に対応する輝度のみの取得が可能であるため、褪色係数がより正確に算出され得る。
なお、褪色係数の測定が蛍光分子数などの測定とは別に行われることはあくまで一例である。すなわち、褪色係数の測定と蛍光分子数などの測定とが一度に行われてもよい。
<2.構成例>
上記では本開示の概要について説明した。続いて、図1を参照して、本開示の一実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システムは、情報処理装置100と、データベース200と、を備え、情報処理システムへの入力として、蛍光染色試薬10、標本20と、蛍光染色標本30と、が存在する。
(蛍光染色試薬10)
蛍光染色試薬10は、標本20の染色に使用される薬品である。蛍光染色試薬10は、例えば、蛍光抗体、蛍光プローブ、または核染色試薬などであるが、蛍光染色試薬10の種類はこれらに特に限定されない。また、蛍光染色試薬10は、蛍光染色試薬10(および蛍光染色試薬10の製造ロット)を識別可能な識別情報(以降「試薬識別情報11」と呼称する)を付されて管理される。試薬識別情報11は、例えばバーコード情報など(一次元バーコード情報や二次元バーコード情報など)であるが、これに限定されない。蛍光染色試薬10は、同一(同種類)の製品であっても、製造方法や抗体が取得された細胞などに応じて製造ロット毎にその性質が異なる。例えば、蛍光染色試薬10において、褪色係数や蛍光標識率(「F/P値:Fluorescein/Protein」とも呼称される。抗体を標識する蛍光分子数を指す)などが異なる。そこで、本実施形態に係る情報処理システムにおいて、蛍光染色試薬10は、試薬識別情報11を付されることによって製造ロット毎に管理される(換言すると、各蛍光染色試薬10の試薬情報は製造ロット毎に管理される)。これによって、情報処理装置100は、製造ロット毎に現れる僅かな性質の違いも考慮した上で各種処理を行うことができる。なお、蛍光染色試薬10が製造ロット単位で管理されることはあくまで一例であり、蛍光染色試薬10は製造ロットよりも細かい単位で管理されてもよい。
(標本20)
標本20は、人体から採取された検体または組織サンプルから病理診断などを目的に作製されたものである。標本20について、使用される組織(例えば臓器など)の種類、対象となる疾病の種類、対象者の属性(例えば、年齢、性別、血液型、または人種など)、または対象者の生活習慣(例えば、食生活、運動習慣、または喫煙習慣など)は特に限定されない。標本20は、使用される組織の種類、対象となる疾病の種類、対象者の属性、または対象者の生活習慣などに応じてその性質が異なるため、標本20は、各標本20を識別可能な識別情報を付されて管理されてもよい。
(蛍光染色標本30)
蛍光染色標本30は、標本20が蛍光染色試薬10によって染色されることで作成されたものである。本実施形態において、蛍光染色標本30は、標本20が少なくとも一つの蛍光染色試薬10によって染色されることを想定しているところ、染色に用いられる蛍光染色試薬10の数は特に限定されない。また、染色方法は、標本20および蛍光染色試薬10それぞれの組み合わせなどによって決まり、特に限定されるものではない。蛍光染色標本30は、情報処理装置100に対して入力され、撮像される。
(情報処理装置100)
情報処理装置100は、図1に示すように、取得部110と、保存部120と、処理部130と、表示部140と、制御部150と、操作部160と、を備える。
(取得部110)
取得部110は、情報処理装置100の各種処理に使用される情報を取得する構成である。図1に示すように、取得部110は、情報取得部111と、画像取得部112と、を備える。
(情報取得部111)
情報取得部111は、試薬情報などの各種情報を取得する構成である。より具体的には、情報取得部111は、蛍光染色標本30の生成に使用された蛍光染色試薬10に付された試薬識別情報11を取得する。例えば、情報取得部111は、バーコードリーダーなどを用いて試薬識別情報11を取得する。そして、情報取得部111は、試薬識別情報11に基づいて試薬情報をデータベース200から取得する。また、情報取得部111は、別途実測された励起パワー密度も取得する(励起パワー密度を実測する主体は特に限定されない)。なお、情報取得部111が取得する情報はこれらに限定されない。情報取得部111は、取得したこれらの情報を後述する情報保存部121に保存する。
(画像取得部112)
画像取得部112は、蛍光染色標本30(蛍光染色試薬10で染色された標本20)の撮像画像情報を取得する構成である。より具体的には、画像取得部112は、任意の撮像素子(例えば、CCDやCMOSなど)を備えており、当該撮像素子を用いて蛍光染色標本30を撮像することで撮像画像情報を取得する。「撮像画像情報」とは、蛍光染色標本30の撮像画像自体、および像として視覚化されていない測定値など(例えば、輝度の測定値など)を含む概念である。画像取得部112は、撮像画像情報を後述する画像情報保存部122に保存する。
(保存部120)
保存部120は、情報処理装置100の各種処理に使用される情報、または各種処理によって出力された情報を保存(記憶)する構成である。図1に示すように、保存部120は、情報保存部121と、画像情報保存部122と、を備える。
(情報保存部121)
情報保存部121は、情報取得部111によって取得された試薬情報など(上記のとおり、褪色係数、吸収断面積(またはモル吸光係数)、量子収率、および蛍光標識率など)の各種情報を保存する構成である。なお、後述する補正部131による褪色補正処理、算出部132による蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の算出処理、および画像生成部133による画像生成処理などが終了した後には、情報保存部121は、処理に用いられたこれらの情報を削除することで空き容量を増やしてもよい。
(画像情報保存部122)
画像情報保存部122は、画像取得部112によって取得された蛍光染色標本30の撮像画像情報を保存(記憶)する構成である。なお、情報保存部121と同様に、補正部131による褪色補正処理、算出部132による蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の算出処理、および画像生成部133による画像生成処理などが終了した後には、画像情報保存部122は、処理に用いられた撮像画像情報を削除することで空き容量を増やしてもよい。
(処理部130)
処理部130は、撮像画像情報、試薬情報(上記のとおり、褪色係数、吸収断面積(またはモル吸光係数)、量子収率、および蛍光標識率など)、および励起パワー密度などの情報を用いて各種処理を行う機能構成である。図1に示すように、処理部130は、補正部131と、算出部132と、画像生成部133と、を備える。
(補正部131)
補正部131は、撮像画像情報の褪色補正処理を行う構成である。より具体的には、補正部131は、褪色係数、吸収断面積、および励起パワー密度などを用いて、撮像画像情報における輝度を褪色前の輝度に補正する。補正部131によって行われる褪色補正処理については後段にて詳述する。
(算出部132)
算出部132は、補正部131によって補正された撮像画像情報の輝度を用いて、撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報(例えば、蛍光分子数または抗体数など)を算出する構成である。より具体的には、算出部132は、吸収断面積、量子収率、蛍光標識率、および励起パワー密度などを用いて、補正後の画素毎の輝度を蛍光分子数や抗体数へ変換する。算出部132によって行われる蛍光分子数や抗体数の算出処理については後段にて詳述する。
なお、本実施形態においては、蛍光物質の褪色係数および量子収率などの算出は、蛍光分子数などの算出とは別に行われることを想定している(もちろん、これに限定されない)。その際、算出部132は、褪色係数および量子収率などの算出処理を実現してもよい。
(画像生成部133)
画像生成部133は、算出部132によって算出された蛍光分子に対応する情報(例えば、蛍光分子数または抗体数など)に基づいて画像情報を生成する構成である。「画像情報」とは、上記で説明した撮像画像情報と同様に、画像自体、および像として視覚化されていない数値など(例えば、蛍光分子数または抗体数など)を含む概念である。画像生成部133によって行われる画像情報の生成処理については後段にて詳述する。
(表示部140)
表示部140は、画像生成部133によって生成された画像情報(蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報)をディスプレイに表示することでユーザへ提示する構成である。なお、表示部140として用いられるディスプレイの種類は特に限定されない。また、本実施形態では詳細に説明しないが、画像生成部133によって生成された画像情報がプロジェクターによって投影されたり、プリンターによってプリントされたりすることでユーザへ提示されてもよい(換言すると、画像情報の出力方法は特に限定されない)。
(制御部150)
制御部150は、情報処理装置100が行う処理全般を統括的に制御する構成である。例えば、制御部150は、操作部160を介して行われるユーザによる操作入力に基づいて、上記で説明したような各種処理(例えば、蛍光染色標本30の撮像処理、褪色補正処理、蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の算出処理、画像情報の生成処理、および画像情報の表示処理など)の開始や終了などを制御する。なお、制御部150の制御内容はこれらの処理に限定されない。例えば、制御部150は、汎用コンピュータ、PC、タブレットPCなどにおいて一般的に行われる処理(例えば、OS(Operating System)に関する処理)を制御してもよい。
(操作部160)
操作部160は、ユーザからの操作入力を受ける構成である。より具体的には、操作部160は、キーボード、マウス、ボタン、タッチパネル、またはマイクロホンなどの各種入力手段を備えており、ユーザはこれらの入力手段を操作することで情報処理装置100に対して様々な入力を行うことができる。操作部160を介して行われた操作入力に関する情報は制御部150へ提供される。
(データベース200)
データベース200は、蛍光染色試薬10に関する褪色係数、吸収断面積(またはモル吸光係数)、量子収率、および蛍光標識率などの情報を管理する装置である。より具体的に説明すると、データベース200は、試薬識別情報11と、褪色係数、吸収断面積(またはモル吸光係数)、量子収率、および蛍光標識率などの情報を紐づけて管理する。これによって、情報取得部111は、蛍光染色試薬10の試薬識別情報11に基づいてこれらの情報をデータベース200から取得することができる。なお、データベース200は、標本20を識別可能な識別情報を用いて標本20に関する各種情報を管理してもよい。また、データベース200は、実測された励起パワー密度などを含む他の情報も併せて管理してもよい。
以上、本実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明した。なお、図1を参照して説明した上記の構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る情報処理システムの構成は係る例に限定されない。例えば、情報処理装置100は、図1に示す構成の全てを必ずしも備えなくてもよい。また、情報処理装置100の構成は、仕様や運用に応じて柔軟に変形可能である。
<3.処理の流れの例>
上記では、本実施形態に係る情報処理システムの構成例について説明した。続いて、本実施形態に係る情報処理システムにおける処理の流れの例について説明する。
(3.1.蛍光分子数の算出処理全体の流れの例)
まず、図2を参照して、蛍光分子数(または蛍光分子に結合している抗体数)の算出処理全体の流れの例について説明する。
ステップS1000では、ユーザが解析に用いる蛍光染色試薬10および標本20を決定する。ステップS1004では、ユーザが蛍光染色試薬10を用いて標本20を染色することで蛍光染色標本30を作成する。
ステップS1008では、情報処理装置100の画像取得部112が蛍光染色標本30を撮像することで撮像画像情報を取得する。ステップS1012では、情報取得部111が蛍光染色標本30の生成に使用された蛍光染色試薬10に付された試薬識別情報11に基づいて褪色係数、吸収断面積、量子収率、および蛍光標識率などの試薬情報をデータベース200から取得する。また、情報取得部111は、別途実測された励起パワー密度を取得する。
ステップS1016では、補正部131が褪色係数、吸収断面積、および励起パワー密度などを用いて撮像画像情報における各画素の輝度を補正する(褪色補正処理が行われる)。ステップS1020では、算出部132が、補正後の画素毎の輝度をフォトン数に変換する。ステップS1024では、算出部132が、フォトン数を蛍光分子数または蛍光分子に結合している抗体数に変換する。
ステップS1028では、画像生成部133が蛍光分子数または蛍光分子に結合している抗体数を反映させた画像情報を生成する。ステップS1032では、表示部140が画像情報をディスプレイに表示することで一連の処理が終了する。
(3.2.褪色補正処理)
続いて、図2のステップS1016にて行われる褪色補正処理について詳細に説明する。
以下の式1は、蛍光物質の褪色特性を表すモデルの一種である。より具体的に説明すると、以下の式1は、蛍光物質の褪色係数φを、蛍光物質が吸収するフォトンの数または励起パワー密度あたりに蛍光物質が褪色する確率で定義した場合の式である。
Figure 2020022038
そして、実測の蛍光強度は式1の積分によって以下の式2として表される。ここで、「実測の蛍光強度」とは、露光期間中に得られる蛍光強度を指し、図3の褪色曲線によって囲まれた範囲の面積に等しい。
Figure 2020022038
式2に基づいて蛍光強度の初期値F0が以下の式3のように表され、補正部131は、初期値F0に露光時間tを乗算することで以下の式4のように褪色補正処理後の蛍光強度を出力する。なお、褪色補正処理後の蛍光強度は、図3において点線で囲まれた範囲の面積に等しい。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
ここで、吸収フォトン数(Abs photon)は以下の式5〜式7で示される。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
Figure 2020022038
式6にて励起フォトン密度の算出に使用される励起パワー密度は本実施形態では実測され、その後データベース200にて管理される。励起パワー密度を実測する主体は特に限定されない。本実施形態では一例として、算出部132が励起パワー密度を実測することとする。例えば、照明光源の光路中に絞りが設けられ、絞りが絞られた状態で励起光が照射されることで、算出部132は、ある特定の範囲に照射された励起光のパワーを測定することができる。また、算出部132は、絞りが設けられた状態で撮像画像情報を解析することで、照射範囲の面積を測定することができる。
照射範囲の面積の測定方法は特に限定されない。例えば、算出部132は、励起光が観察サンプル(照射範囲の面積の測定が目的であるため、観察サンプルは封入剤のみが含まれているものでもよい)に照射された状態が撮像された撮像画像情報を任意の画像処理ソフトウェアを用いて解析し、励起光が照射されている画素数をカウントすることで、当該画素数に基づいて照射範囲の面積を測定してもよい。
例えば、励起光が照射されている範囲の画素数が354221画素であったとする。そして、撮像素子(CMOSなど)における画素の1辺が3.45[μm]であり、蛍光顕微鏡における対物レンズの倍率が20[倍]とすると、観察サンプル面上で1画素に相当する正方形の1辺は以下の式8で示され、照射範囲の面積は以下の式9で示される。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
さらに、蛍光顕微鏡における光源から照射されるエネルギーがパワーメータなどによって0.551[mW]であると測定された場合、励起パワー密度は、当該エネルギーと照射範囲の面積に基づいて以下の式10で表される。算出部132は、このように励起パワー密度を算出することによって、上記の式5における励起フォトン密度を算出することができる。
Figure 2020022038
上記の式5における吸収断面積は、蛍光色素1分子あたりの吸収のし易さを示し、モル吸光係数ε[L/mol/cm]を用いて以下の式11のように示される。なお、式11において、蛍光物質の一種であるPE(Phycoerythrin)のモル吸光係数εとして1960000[L/mol/cm]が用いられ、励起フォトン密度の単位に合わせて[L]を[cm3]に変換するために1[L]=1000[cm3]の乗算が行われている。また、蛍光分子1分子当りの値に変換するために1[mol]=6.02×1023[個]での除算が行われており、吸光度はLogなのでLnに変換するために2.3の乗算が行われている(ln(x)≒2.30log10(x))。なお、上記のとおり、吸収断面積は、蛍光染色試薬10毎にデータベース200にて管理されていることを想定している(なお、これに限定されず、算出部132は、測定の都度、吸収断面積を算出してもよい)。
Figure 2020022038
算出部132は、以上で得られた値を用いて上記の式5および式6を解くことによって吸収フォトン数Abs photonを算出する。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
以上によって、算出部132は、吸収フォトン数(Abs photon)を算出することができるため、吸収フォトン数(Abs photon)、褪色係数、および露光時間を用いて上記の式3および式4を解くことで褪色補正処理を実現することができる。
(3.3.輝度のフォトン数への変換処理)
続いて、図2のステップS1020にて行われる、画素毎の輝度のフォトン数への変換処理について詳細に説明する。
画像取得部112は、蛍光染色標本30の他、封入剤のみが注入されたサンプルも撮像素子(CMOSなど)によって撮像する。そして、算出部132は、褪色補正処理が行われた蛍光染色標本30の測定結果から、封入剤のみが注入されたサンプルの測定結果を差し引くことで測定系のバックグラウンドノイズをキャンセルすることができる。
算出部132は、任意の画像処理ソフトウェアを用いることで、褪色補正処理が行われた撮像画像情報における画素毎の輝度を算出することができる。ある画素を画素Aとすると、算出部132は、以下の式12によって画素Aのエレクトロン数を算出する。ここで、撮像画像情報における階調は16[bit]であるとする(すなわち、輝度は0〜65536の値をとる)。なお、式12では、褪色補正処理後の蛍光染色標本30の撮像画像情報における画素Aの輝度が「輝度1」と示されており、封入剤のみが注入されたサンプルの撮像画像情報における画素Aの輝度が「輝度2」と示されている。
Figure 2020022038
算出部132は、以下の式13に示すように、画素Aのエレクトロン数を撮像素子(CMOSなど)の量子収率で除算することによって、画素Aのフォトン数を算出することができる。
Figure 2020022038
ここで、撮像画像情報における輝度は、蛍光顕微鏡の対物レンズを通して検出された蛍光に関する値であるところ、蛍光物質が発する蛍光は全方位に放出される。図4に示すように、対物レンズを通して蛍光を検出可能な範囲40が、蛍光の放出点42を中心とする球における円錐部分であるとし、円錐の半頂角をθとした場合について考える。空気中での対物レンズの開口数NAはNA=sinθと表される。そして、蛍光の放出点42からの全方位に対する、対物レンズを通して蛍光を検出可能な範囲40の割合は、対物レンズの開口数NAによって以下の式14のように表される。そして、画素Aで検出されたフォトン数の全方位換算は、以下の式15のように表される。なお、式14の導出方法については後段にて詳述する。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
算出部132は、画素Aを含む全画素に対して以上の処理を行うことで、画素毎の蛍光強度をフォトン数へ変換する。
(3.4.フォトン数の蛍光分子数または抗体数への変換処理)
続いて、図2のステップS1024にて行われる、画素毎のフォトン数の蛍光分子数または抗体数への変換処理について詳細に説明する。まず、フォトン数の蛍光分子数への変換処理について説明する。
撮像素子(CMOSなど)によって蛍光染色標本30の撮像処理が行われる場合、ある画素Aの蛍光分子数は、以下の式16および式17によって表される。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
算出部132は、上記の式5によって算出したAbs photon、およびデータベース200から取得された蛍光物質の量子収率を式17へ入力することによって、1分子当りの放出フォトン数を算出する。その後、算出部132は、上記の式15によって算出した画素Aで検出されたフォトン数(全方位換算)、および1分子当りの放出フォトン数を式16へ入力することによって、画素Aにて検出された蛍光分子数を算出する。算出部132は、画素Aを含む全画素に対して以上の処理を行うことで、画素毎のフォトン数を蛍光分子数へ変換することができる。
また、算出部132は、データベース200から取得された、蛍光物質の蛍光標識率を用いて以下の式18の演算を行うことで画素Aにて検出された蛍光分子数を抗体数へ変換することができる。そして、算出部132は、画素Aを含む全画素に対して式18の演算を行うことで、画素毎の抗体数を算出することができる。
Figure 2020022038
(3.5.画像情報の生成処理)
続いて、図2のステップS1028にて行われる、蛍光分子数または蛍光分子に結合している抗体数が反映された画像情報の生成処理について説明する。
算出部132が全ての画素について蛍光分子数を算出し、その最大値がM[個]だったとする。このとき、ある画素で検出された蛍光分子数がN[個]だった場合、画像生成部133は、当該画素の輝度を以下の式19のように算出する(なお、画像情報の階調は一例として16[bit]としている)。
Figure 2020022038
画像生成部133は、全ての画素について式19の演算を行うことで画像情報を生成する。これによって、複数の蛍光物質によって染色が行われた場合であっても、画像生成部133が、それらの蛍光物質における蛍光分子数の最大値をM[個]として各蛍光物質の蛍光分子数が反映された画像情報を生成することで、ユーザは各蛍光物質の蛍光分子数を比較することができる。
(3.6.褪色係数の測定処理の流れの例)
上記のとおり、本実施形態においては、褪色係数の測定が蛍光分子数などの測定とは別に行われ、蛍光分子数などの測定時には図2のステップS1012にて、蛍光物質の褪色係数がデータベース200から取得されることを想定している。そこで続いて、図5を参照して、褪色係数の測定処理を詳細に説明する。図5には一例として、蛍光顕微鏡の外部ポートに撮像素子(CMOSなど)が装着されることで蛍光物質PEの撮像画像情報が取得され、当該撮像画像情報が用いられる場合の褪色係数の測定処理を示すフローチャートが示されている。なお、褪色係数の測定を行う機能構成は特に限定されないが、以降では、情報処理装置100の算出部132が褪色係数の測定を行うことを想定して説明を行う。
ステップS1100では、ユーザが蛍光染色試薬10と封入剤を混合し、混合物をチャンバースライドに注入する。チャンバースライドは、予めスライドガラスとカバーガラスの隙間が一定になるように製作されており(本実施形態では、スライドガラスとカバーガラスの隙間が10[μm]であるチャンバースライドが用いられた場合を一例として説明する)、ユーザは、チャンバースライドを用いることによって毎回同条件で褪色係数を測定することができる。なお、必ずしもチャンバースライドが用いられる必要はなく、ユーザは、適宜別のスライドを用いてもよい。
また、封入剤が使用されることで蛍光物質の移動が抑制されるため、撮像時に別の蛍光物質が撮像範囲に入ってきたり、逆に撮像範囲に存在した蛍光物質が撮像範囲から出たりすることが防がれ、より正確な褪色係数の算出が実現され得る。
ステップS1104では、画像取得部112が蛍光顕微鏡の外部ポートに装着された撮像素子(CMOSなど)を用いて、励起光が照射された瞬間から所定の間隔(例えば、t秒間隔)で蛍光染色試薬10と封入剤の混合物を撮像する。図6のAには、ステップS1104の撮像処理によって生成される、励起光の照射直後の撮像画像情報が示されている。また、図6のBには、撮像画像情報において複数画素が含まれる領域50(蛍光が観測された領域)の輝度が任意の画像処理ソフトウェアによって測定された場合の測定結果(ヒストグラム)が示されている。
ステップS1108では、算出部132が撮像画像情報における複数画素の平均輝度を算出する。ここで、チャンバースライド固有の自家蛍光などが生じる可能性があるため、ユーザは、封入剤のみが注入された(蛍光染色試薬10が注入されていない)チャンバースライドも用意し、画像取得部112は、上記と同様の条件で当該チャンバースライドを撮像する(なお、封入剤のみが注入されたチャンバースライドは自家蛍光などを含むバックグラウンドの減算のために使用されるため、一度の撮像で足りる)。図7のAには、励起光の照射直後における、封入剤のみが注入されたチャンバースライドの撮像画像情報が示されている。また、図7のBには、撮像画像情報において複数画素が含まれる領域51(領域50と略同一の領域を想定している)の輝度が任意の画像処理ソフトウェアによって測定された場合の測定結果(ヒストグラム)が示されている。そして例えば、算出部132は、図6のBおよび図7のBにおける「Mean」をそれぞれ領域50および領域51の平均輝度として用い、以下の式20に示すように、領域50の平均輝度(10974.390)から領域51の平均輝度(117.512)を差し引くことで得られた値(10856.878)を励起光の照射直後の平均輝度として用いる。
Figure 2020022038
ステップS1112では、算出部132は、上記の方法で算出した平均輝度を時系列にプロットする。図8には、励起光の照射直後から10秒間隔で300秒まで測定された平均輝度が時系列にプロットされた結果が示されている。
ステップS1116では、算出部132は、時系列にプロットされた平均輝度を表す近似線を算出する。図8の例では、以下の式21で表される近似線が算出される。なお、近似線の算出方法は特に限定されず、算出部132は任意の近似方法を用いることができる。
Figure 2020022038
ここで上記のとおり、蛍光物質の褪色特性は上記の式1で表される。そして、式1と式21との比較によって式1の「-(Abs photon)×φ」が式22で表されることが分かるため、算出部132は、式22を褪色係数φについて解くことによって、式23のように褪色係数φを算出することができる。換言すると、式23は、1フォトンを吸収し励起状態に移行した蛍光物質が1.46[%]の確率で基底状態に戻らない(褪色する)ことを示している。ここで、算出部132は、上記の式5と同様の演算によって算出した吸収フォトン数Abs photonを式23に入力することによって、式24のように褪色係数φを算出する。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
Figure 2020022038
(3.7.量子収率の測定処理の流れの例)
本実施形態においては、褪色係数と同様に量子収率の測定が蛍光分子数などの測定とは別に行われ、蛍光分子数などの測定時には図2のステップS1012にて、蛍光物質の量子収率がデータベース200から取得されることを想定している(なお、これに限定されず、量子収率の測定と蛍光分子数などの測定とが一度に行われてもよい)。
蛍光物質の量子収率は、カタログ値として一般に公開されているところ、蛍光物質の存在する環境(特に、溶媒)に大きな影響を受けるため、蛍光染色標本30と同様の溶媒環境で算出された実測値が用いられることがより好ましい。例えば、蛍光染色標本30と同様の溶媒環境で算出された量子収率の実測値と、量子収率のカタログ値の比較結果の一例を図9に示す。
量子収率の算出を行う機能構成は特に限定されないが、以降では、情報処理装置100の算出部132が量子収率の算出を行うことを想定して説明を行う。
蛍光物質の量子収率は、以下の式25によって算出される。Abs photon(吸収フォトン数)は上記の式5と同様の演算によって算出され得る。
Figure 2020022038
続いて、放出されるフォトン数の算出方法について説明する。図10に示すように、撮像素子(CMOSなど)1画素に対応するサンプルの面を底面とする厚さ1[μm]の直方体を1[voxel]と定義する。仮に、撮像素子の1[pixel]のサイズが3.45[μm]×3.45[μm]であり、対物レンズの総合倍率が14[倍]であるとすると、1[pixel]に対応するサンプル面上の底面のサイズは概算で0.246[μm]×0.246[μm]となる。したがって、1[voxel]の体積は、0.246[μm]×0.246[μm]×1[μm]で表される。
このように1[voxel]の体積が算出され得るため、算出部132は、サンプルの濃度の実測値を用いることで1[voxel]中に存在する蛍光分子数を算出することができる。サンプルの濃度は、以下の式26に示すように、励起波長での吸光度および吸光係数によって算出される。仮に1[voxel]中に存在する蛍光分子数がN[個/voxel]であるとする。
Figure 2020022038
画像取得部112は、蛍光物質のサンプルの他、封入剤のみが注入されたサンプルも撮像素子(CMOSなど)によって撮像する。そして、算出部132は、蛍光物質のサンプルの測定結果から封入剤のみが注入されたサンプルの測定結果を差し引くことで測定系のバックグラウンドノイズをキャンセルすることができる。
算出部132は、任意の画像処理ソフトウェアを用いることで撮像画像情報における1[pixel]当りの平均輝度を算出し、以下の式27を用いて1[pixel]当りのエレクトロン数を算出することができる。ここで、1[pixel]当りの平均輝度が用いられることで、色素溶液のむらや測定誤差などがキャンセルされ得る。ここで、撮像画像情報における階調は16[bit]であるとする(すなわち、輝度は0〜65536の値をとる)。なお、式27では、蛍光物質のサンプルの撮像画像情報における平均輝度が「平均輝度1」と示されており、封入剤のみが注入されたサンプルの撮像画像情報における平均輝度が「平均輝度2」と示されている。
Figure 2020022038
算出部132は、以下の式28に示すように、1[pixel]当りのエレクトロン数を撮像素子(CMOSなど)の量子収率で除算することによって、1[pixel]当りのフォトン数を算出することができる。
Figure 2020022038
また、算出部132は、以下の式29を用いることで、励起パワー密度1[mW/cm2]当り1分子当りの、放出されるフォトン数を算出することができる。なお、式29における「1[μm]」は1[voxel]の厚さを示しており、「N[個/voxel]」は上記で算出された1[voxel]中に存在する蛍光分子数[個/voxel]を示している。また、励起パワー密度は、上記の式10と同様の方法で算出される(単位は、[mW/cm2]とされている)。
Figure 2020022038
ここで、撮像画像情報における輝度は、蛍光顕微鏡の対物レンズを通して検出された蛍光に関する値であるところ、蛍光物質が発する蛍光は全方位に放出される。そこで、算出部132は、上記の式15と同様の方法によって、放出されるフォトン数の全方位換算を、以下の式30のように算出する。
Figure 2020022038
算出部132は、上記の式5と同様の演算によって算出したAbs photonと、上記の式30によって算出した放出されるフォトン数(全方位換算)を上記の式25に入力することで蛍光物質の量子収率を算出することができる。
<4.実施例>
上記では、本実施形態に係る情報処理システムにおける処理の流れの例について説明した。続いて、上記で説明してきた方法を用いて蛍光分子数および抗体数を算出する実施例を説明する。より具体的には、乳癌組織のER(エストロゲン)を、蛍光物質AF647(AlexaFluor 647)を用いて染色した場合の例を説明する。
算出部132は、ERのモル吸光係数ε239000[L/mol/cm]を、PEのモル吸光係数ε1960000[L/mol/cm]の代りに上記の式11に入力することによって吸収断面積を算出する(上記のとおり、当該吸収断面積は、算出された後にデータベース200にて管理される)。
Figure 2020022038
また、算出部132は、上記の式7を用いて1[photon]のエネルギーを算出する。
Figure 2020022038
また、算出部132は、上記の式6を用いて励起フォトン密度を算出する。なお、励起パワー密度には当該実施例において実測された値(1.14[W/cm2])が用いられている(上記のとおり、当該励起パワー密度は、測定された後にデータベース200にて管理される)。
Figure 2020022038
さらに、算出部132は、上記の式5を用いて吸収フォトン数(Abs photon)を算出する。
Figure 2020022038
ここで、上記の吸収フォトン数(Abs photon)によって、褪色係数がφ=1.06×10-6と算出されたとする。そして、算出部132は、上記の式3を用いて初期値F0を算出する。なお、露光時間はt=0.125[秒]であったとする。
Figure 2020022038
次に、算出部132は、上記の式4を用いて褪色補正処理後の蛍光強度を算出する。
Figure 2020022038
式4のとおり、褪色補正処理後の蛍光強度と実測の蛍光強度が同一の値をとっている。これは、図11に示すように、蛍光物質AF647が励起パワー密度1.104[W/cm2]で励起されると、露光時間0.125[秒]ではほぼ褪色しないことを示す(なお、図11は、励起パワー密度1.104[W/cm2]で励起された場合の蛍光物質AF647の褪色曲線を示す図である)。
そして、算出部132は、上記で算出された各値を用いて、画素毎の輝度をフォトン数に変換し、フォトン数を蛍光分子数および抗体数に変換する。より具体的には、算出部132は、上記の式12を用いて、ある画素Aのエレクトロン数を算出し、上記の式13を用いて、画素Aのフォトン数を算出する。なお、本実施例の撮像時にゲイン調整が行われたため、その調整分をキャンセルするために以下の式12において17.8[倍]の除算が行われている。
Figure 2020022038
Figure 2020022038
その後、算出部132は、上記の式16を用いて、フォトン数を蛍光分子数に変換する。
Figure 2020022038
上記の式16は、撮像画像情報における各画素の輝度に0.0116を乗算して得られる値が蛍光分子数であることを示している。換言すると、情報処理装置100は、画素毎の輝度を蛍光分子数に変換することによって情報を圧縮することができる(圧縮率1.16[%])。図12のAには、褪色補正処理後の撮像画像情報における階調が16[bit]であることが示されており、図12のBには、当該撮像画像情報が示されている。一方、図13のAには、各画素の輝度が蛍光分子数に変換されることで生成された画像情報における階調が10[bit]であることが示されており、図13のBには、当該画像情報が示されている。図12のBおよび図13のBを比較して分かるように、輝度から蛍光分子数への変換による情報の圧縮後においては、階調数が低減されてもユーザが蛍光分子数を適切に認識可能(または、異なる蛍光分子について蛍光分子数を適切に比較可能)であることが分かる。
さらに、算出部132は、上記の式18を用いて、蛍光分子数を抗体数に変換する。
Figure 2020022038
上記の式18は、撮像画像情報における各画素の輝度に0.00330を乗算して得られる値が抗体数であることを示している。換言すると、情報処理装置100は、画素毎の輝度を抗体数に変換することによって情報を圧縮することができる(圧縮率0.330[%])。図14のAには、各画素の輝度が抗体数に変換されることで生成された画像情報における階調が8[bit]であることが示されており、図14のBには、当該画像情報が示されている。図12のBおよび図14のBを比較して分かるように、抗体数への変換による情報の圧縮後においては、階調数が低減されてもユーザが抗体数を適切に認識可能(または、異なる抗体について抗体数を適切に比較可能)であることが分かる。
図15には蛍光物質ごとに実測された、1分子当りのフォトン数、蛍光分子数が反映された画像の圧縮率、蛍光標識率、および抗体数が反映された画像の圧縮率が示されている(なお、図15の「AF647」に関する各数値は上記の実施例とは異なる条件で算出されている)。
<5.蛍光飽和に関する補正>
上記では、蛍光分子数および抗体数を算出する実施例について説明した。続いて、蛍光飽和に関する補正が行われる場合について説明する。
「蛍光飽和」とは、励起光が照射され蛍光分子が励起状態に移行することによって、励起される蛍光分子が枯渇する現象を指す。すなわち、蛍光飽和の状態に達した後には、いくら励起光が照射されたとしても励起状態となる蛍光分子が増えず、蛍光発光も行われない。
図16は、照射される励起光の励起パワー密度と、当該励起光により起こる蛍光発光の蛍光強度との関係を示す両対数グラフである。図16に示すように、蛍光強度は励起パワー密度に比例するように増加していくが、その増加量は、励起パワー密度が上がるに連れて徐々に低下していく。そして、励起パワー密度が、ある値を超えると蛍光飽和の状態に至ることにより、いくら励起パワー密度が上がっても蛍光強度がkf(以降、「飽和蛍光強度」と呼称する)より高くならない。
そこで、本実施形態においては、蛍光飽和の影響を考慮した補正が行われてもよい。より具体的には、飽和蛍光強度kfを予め実測しておき、上記の式16(画素Aの蛍光分子数の計算式)における「1分子当りの放出フォトン数」に以下の式31で示す、蛍光飽和に関する補正式を乗算することで補正を行ってもよい。換言すると、補正部131は、撮像画像情報における輝度に対して、褪色係数を用いた補正だけでなく、蛍光飽和に関する補正も行ってもよい(そして、算出部132は、補正後の輝度を用いて撮像画像情報における蛍光分子数や抗体数を算出する)。
Figure 2020022038
ここで、上記式31の特性上、蛍光強度が飽和蛍光強度kfの2分の1になる励起パワー密度P´は、以下の式32によって示される(図16参照)。換言すると、Pfl=kf/2を代入して式31を解くと式32が導出される。
Figure 2020022038
上記を踏まえて、飽和蛍光強度kfを実測する。より具体的には、蛍光染色標本30に対して励起光を照射し、励起光による蛍光発光の蛍光強度を測定する、という作業を複数の励起パワー密度について行う。その後図17に示すように、複数の励起パワー密度について行われた測定結果をプロットし、このプロットを式31にフィッティングすることで飽和蛍光強度kfを算出する。
飽和蛍光強度kfの算出の具体例を説明する。例えば、蛍光成分の一種であるPEが用いられた場合、式31を用いたフィッティングにより、式32についてP´≒6.7×104[W/cm2]という関係が得られたとする。ここで、式7のとおり、c・h/λ≒3.66×10-19[J]という関係が成立するとする。また、散乱断面積S(=吸収断面積×量子収率)については、式11のとおり、吸収断面積≒7.49×10-15[cm2/molecule]という関係が成立するため、図9に示したPEの量子収率の実測値0.483(又はカタログ値0.840)を用いると、散乱断面積S≒3.62[cm2/molecule](又は6.29[cm2/molecule])という関係が成立する。
これらを踏まえて式32を解くと、飽和蛍光強度kf≒6.7×104[W/cm2]×3.62[cm2/molecule](又は6.29[cm2/molecule])/(3.66×10-19[J])≒0.66×1024[Photon/s/molecule](又は1.2×1024[Photon/s/molecule])が成立する。
実施者は、この方法により実測された飽和蛍光強度kfを蛍光飽和に関する補正式31に代入することで得られた計算結果を、式16における「1分子当りの放出フォトン数」に乗算することで蛍光飽和に関する補正を行う。これによって、蛍光飽和の影響が考慮され、蛍光分子数や抗体数を励起パワー密度によらずに高い精度で算出することができる。
なお、飽和蛍光強度kfが実測されるタイミングは特に限定されない。例えば、飽和蛍光強度kfは、蛍光分子数や抗体数の測定実験前に実測されてもよいし、測定実験の中で実測されてもよい。
<6.ハードウェア構成例>
上記では、本開示の一実施例について説明した。続いて、情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。上記で説明してきた各種処理は、ソフトウェアと、以下に説明するハードウェアとの協働により実現される。
図18は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)901と、ROM(Read Only Memory)902と、RAM(Random Access Memory)903と、ホストバス904と、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置909と、ストレージ装置(HDD)910と、ドライブ911と、通信装置912とを備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置100の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス904により相互に接続されている。当該CPU901、ROM902およびRAM903の協働により、処理部130および制御部150の機能が実現される。
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス906に接続されている。なお、必ずしもホストバス904、ブリッジ905および外部バス906を分離構成する必要はなく、1つのバスにこれらの機能を実装してもよい。
入力装置908は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロホン、スイッチ、レバー、または各種センサ(撮像素子を含む)などユーザが情報を入力するための装置として機能し、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。入力装置908により、取得部110の一部の機能、および操作部160の機能が実現される。
出力装置909は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置909は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。出力装置909は、映像データ等の各種情報をイメージまたはテキストで表示する。一方、音声出力装置は、音声データ等を音声に変換して出力する。当該出力装置909により、表示部140の機能が実現される。
ストレージ装置910は、データ格納用の装置である。ストレージ装置910は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置910は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置910は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。当該ストレージ装置910により保存部120の機能が実現される。
ドライブ911は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ911は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体913に記録されている情報を読み出して、RAM903に出力する。また、ドライブ911は、リムーバブル記憶媒体913に情報を書き込むこともできる。
通信装置912は、例えば、通信網914に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。当該通信装置912により、取得部110の一部の機能が実現される。
なお、情報処理装置100のハードウェア構成は、図18に示す構成に限られない。例えば、情報処理装置100は、接続されている外部の通信デバイスを介して通信を行う場合には、通信装置912を備えていなくてもよい。また、通信装置912は、複数の通信方式によって通信を行うことが可能な構成であってもよい。また、例えば、図18に示す構成の一部または全部は、1または2以上のIC(Integrated Circuit)で実現されてもよい。
<7.備考>
上記では、情報処理装置100のハードウェア構成例について説明した。続いて、蛍光の放出点42からの全方位に対する、対物レンズを通して検出可能な範囲の割合(上記の式14)の導出方法について説明する。
対物レンズを通して蛍光を検出可能な範囲40が、図19のAに示されるように、蛍光の放出点42を中心とする球における円錐部分であるとした場合、蛍光の放出点42からの全方位に対する当該範囲40の割合は、蛍光の放出点42を中心とする球の表面積に対する、円錐部分における円41によって囲まれる球の範囲の表面積の割合であると言える。
図19のBは、円錐を横方向から見たときの球の断面図である。図19のBにおける帯状の範囲43を円周とする円の半径はr×sinθで表されるため、帯状の範囲43の円周長は2πr×sinθで表される。また、帯状の範囲43の幅dxはr×dθで表される。したがって、帯状の範囲43の面積は以下の式33によって表される。
Figure 2020022038
そして、円錐部分における円41によって囲まれる球の範囲の表面積は、以下の式34のように、式33を積分することによって得られる。
Figure 2020022038
ここで、蛍光の放出点42を中心とする球の表面積は4πr2であるため、蛍光の放出点42を中心とする球の表面積に対する、円41によって囲まれる球の範囲の表面積の割合は以下の式35によって表される。
Figure 2020022038
ここで、対物レンズの開口数NAと半頂角θとの関係は以下の式36で表される。式36において、対物レンズとして液浸レンズが用いられない場合にはn=1(換言すると、空気の屈折率=1)であるため、最終的に式36の結果によって式35が変形されることで上記の式14が導出される。
Figure 2020022038
<8.まとめ>
以上で説明してきたように、本開示に係る情報処理装置100は、蛍光染色試薬10で染色された標本20の撮像画像情報および試薬情報などを取得し、試薬情報に含まれる褪色係数を用いて撮像画像情報における輝度を補正する。そして、情報処理装置100は、補正後の輝度を用いて、撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報(例えば、蛍光分子数、または蛍光分子に結合している抗体数など)を算出し、当該情報を反映した画像情報などを出力することができる。
換言すると、情報処理装置100は、撮像画像情報の輝度ではなく蛍光分子数などに基づいて画像情報を出力することができる。これによって、情報処理装置100は、測定条件や各蛍光物質の特性に依存することなく定量的な評価を実現することができる。特に、情報処理装置100は、複数の蛍光物質についての蛍光分子数などの比較をより適切に実現することができる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、
前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、
前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、
補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、を備える、
情報処理装置。
(2)
前記蛍光分子に対応する情報は、前記蛍光分子の数、または前記蛍光分子と結合している抗体の数のうちの少なくともいずれか一方を含む、
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記蛍光強度または前記輝度は連続値であり、前記蛍光分子の数または前記抗体の数は離散値である、
前記(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記蛍光染色試薬に関する情報は、前記蛍光染色試薬に関する量子収率、および吸収断面積もしくはモル吸光係数を少なくとも含む、
前記(2)または(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記情報取得部は、前記蛍光染色試薬を識別可能な試薬識別情報に基づいて前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する、
前記(4)に記載の情報処理装置。
(6)
前記試薬識別情報は、前記蛍光染色試薬の製造ロットも識別可能である、
前記(5)に記載の情報処理装置。
(7)
前記蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報を表示する表示部をさらに備える、
前記(1)から(6)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(8)
前記褪色係数は、前記蛍光染色試薬の蛍光物質が吸収するフォトンの数または励起パワー密度あたりに前記蛍光物質が褪色する確率で定義される、
前記(1)から(7)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(9)
前記褪色係数は、前記蛍光分子に対応する情報の算出とは別のサンプルが用いられて別途算出される、
前記(1)から(8)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(10)
前記補正部は、前記撮像画像情報における輝度に対して、更に蛍光飽和に関する補正も行い、
前記算出部は、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する、
前記(1)から(9)のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(11)
蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、
前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、
前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、
補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、を有する、
コンピュータにより実行される情報処理方法。
(12)
蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、
前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、
前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、
補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
(13)
蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、
前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、
前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、
補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、
前記蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報を表示する表示部と、を備える、
情報処理システム。
10 蛍光染色試薬
11 試薬識別情報
20 標本
30 蛍光染色標本
100 情報処理装置
110 取得部
111 情報取得部
112 画像取得部
120 保存部
121 情報保存部
122 画像情報保存部
130 処理部
131 補正部
132 算出部
133 画像生成部
140 表示部
150 制御部
160 操作部
200 データベース

Claims (13)

  1. 蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、
    前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、
    前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、
    補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、を備える、
    情報処理装置。
  2. 前記蛍光分子に対応する情報は、前記蛍光分子の数、または前記蛍光分子と結合している抗体の数のうちの少なくともいずれか一方を含む、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記蛍光強度または前記輝度は連続値であり、前記蛍光分子の数または前記抗体の数は離散値である、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記蛍光染色試薬に関する情報は、前記蛍光染色試薬に関する量子収率、および吸収断面積もしくはモル吸光係数を少なくとも含む、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  5. 前記情報取得部は、前記蛍光染色試薬を識別可能な試薬識別情報に基づいて前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する、
    請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記試薬識別情報は、前記蛍光染色試薬の製造ロットも識別可能である、
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報を表示する表示部をさらに備える、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記褪色係数は、前記蛍光染色試薬の蛍光物質が吸収するフォトンの数または励起パワー密度あたりに前記蛍光物質が褪色する確率で定義される、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  9. 前記褪色係数は、前記蛍光分子に対応する情報の算出とは別のサンプルが用いられて別途算出される、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  10. 前記補正部は、前記撮像画像情報における輝度に対して、更に蛍光飽和に関する補正も行い、
    前記算出部は、補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  11. 蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、
    前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、
    前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、
    補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、を有する、
    コンピュータにより実行される情報処理方法。
  12. 蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得することと、
    前記蛍光染色試薬に関する情報を取得することと、
    前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正することと、
    補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出することと、
    をコンピュータに実現させるためのプログラム。
  13. 蛍光染色試薬で染色された標本の撮像画像情報を取得する画像取得部と、
    前記蛍光染色試薬に関する情報を取得する情報取得部と、
    前記蛍光染色試薬に関する情報に含まれる、前記蛍光染色試薬の蛍光強度の低減し易さを示す褪色係数を用いて前記撮像画像情報における輝度を補正する補正部と、
    補正後の前記輝度を用いて、前記撮像画像情報における蛍光分子に対応する情報を算出する算出部と、
    前記蛍光分子に対応する情報に基づいて生成された画像情報を表示する表示部と、を備える、
    情報処理システム。
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