JPWO2020017450A1 - 熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体およびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、芳香族ジカルボン酸と脂肪族及び/又は脂環族ジオールとを構成成分とするポリエステルからなるハードセグメントと、脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、及び脂肪族ポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のソフトセグメントが結合した熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂相と発泡セルからなる発泡層を有し、該発泡セルは、平均セル径が10〜400μm、最大セル径が10〜500μmである独立した発泡セルであり、50%定変位繰返し圧縮残留ひずみが10%以下であり、密度が0.01〜0.45g/cm3である、軽量性かつ繰返し圧縮耐久性と反発弾性率に優れた熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体である。

Description

本発明は、柔軟性が高く機械的特性に優れた熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体に関するものである。さらに詳しくは、本発明の樹脂発泡成形体は、軽量かつ高い耐久性と反発弾性率を有し、さらに容易な成形方法で良質の発泡成形体の提供が可能である。
熱可塑性ポリエステルエラストマーは、射出成形性、押出成形性に優れ、機械的強度が高く、弾性回復性、耐衝撃性、柔軟性などのゴム的性質、耐寒性に優れる材料として、自動車部品、電気・電子部品、繊維、フィルム、スポーツ部品などの用途に使用されている。
熱可塑性ポリエステルエラストマーは、耐熱老化性、耐光性、耐摩耗性に優れていることから、自動車部品、特に高温環境下で使用される部品や自動車内装部品に採用されている。さらに近年樹脂部品の軽量化が進められており、目的を達成する手段の一つとして発泡成形体の適用を挙げることができる。
しかしながら、一般に溶融重縮合法で製造されたポリエステルエラストマーは、溶融粘度が比較的低いため、発泡成形、ブロー成形、押し出し成形等の高溶融粘度が必要とされる成形方法に適用した場合、成形性が確保できないという問題が生じる。そのため溶融重縮合法で製造した重合体に、架橋剤や増粘剤を配合することによって、ブロー成形や押し出し成形に適用可能な溶融粘度まで引き上げることが行われている(例えば、特許文献1、2、3)。
上記方法によれば、溶融粘度の高いポリエステルエラストマーを得ることができるが、得られるポリエステルエラストマーは反応が充分に制御されていないため溶融粘度の滞留時間依存性が大きい。特に発泡成形体を調製する場合、上記の方法により得られた組成物は、条件によってはゲル化し易く、充分な溶融張力を得るとゲル化傾向を生じて安定した流動性が得難く、均一な厚さの成形体を得難い。さらに、いずれの引用文献も増粘による効果には言及しているが、特に発泡成形体を効率よく生産するための方法や、発泡成形体の調製に適しているポリエステルエラストマー組成物について、詳細は言及していない。
特許文献4では、ポリエステルエラストマー組成物の溶融張力を制御し、かつゲルを抑制することにより、高品質な発泡成形体の製造が成されている。しかしながら、発泡成形体の密度が高く、軽量化として満足できる程の低密度の発泡体の製造には至っていない。さらに、発泡成形体として長期連続使用の指標とされる繰返し圧縮残留ひずみや反発性に関しては、全く考慮されていない。
ところで、自動車シートに好適に使用される発泡体としては、反発弾性率が60%以上の高反発のウレタン発泡体が好適に採用されており、特許文献5では、その製造方法に関して提案されているものの、ウレタン発泡体には、燃焼時にシアン化ガス等が発生するため、環境汚染の課題がある。
特許文献6では、ポリエステルエラストマー網状構造体が開示されており2万回繰返し圧縮残留ひずみが20%以下であるために繰返し圧縮残留ひずみに優れているものの、網状構造体のために、開口率が大きく、微細な発泡セルから構成される発泡体と比較して、均一なクッション性を発現することが困難であった。
特開平11−323110号公報 特開平5―302022号公報 特開2009−29895号公報 特開2012−140532号公報 特開2003−342343号公報 特開2004−244740号公報
本発明は、上記従来技術の現状に鑑みなされたものであり、その目的は、軽量性かつ繰返し圧縮耐久性と反発弾性率に優れた熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため、熱可塑性ポリエステルエラストマーの組成と発泡構造について鋭意検討した。その結果、発泡セルを特定のサイズに制御し、さらに発泡体の密度を特定範囲に制御することにより、繰返し圧縮耐久性と反発性に優れた樹脂発泡成形体が得られることを見出した。この時、熱可塑性ポリエステルエラストマーのハードセグメントとソフトセグメントが特定の比率であることで、前記特性が特に優れることを見出した。さらに、射出成形によって金型に樹脂を充満した後で金型のコアバックによってキャビティ拡張するプロセスを適用することで、良質なポリエステルエラストマー発泡成形体を容易に製造し提供できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明によれば、(1)〜(6)を構成するものである。
(1) 芳香族ジカルボン酸と脂肪族及び/又は脂環族ジオールとを構成成分とするポリエステルからなるハードセグメントと、脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、及び脂肪族ポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のソフトセグメントが結合した熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂相と発泡セルからなる発泡層を有し、該発泡セルは、平均セル径が10〜400μm、最大セル径が10〜500μmである独立した発泡セルであり、50%定変位繰返し圧縮残留ひずみが10%以下であり、密度が0.01〜0.45g/cmであることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
(2) 熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)のソフトセグメントの含有量が55〜90質量%であることを特徴とする(1)に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
(3) 平均セル径が200〜400μmであることを特徴とする(1)または(2)に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
(4) 発泡成形体の反発弾性率が55〜90%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
(5) 表層に厚みが100〜800μmの非発泡スキン層を持ち、内層に前記の発泡層を持ち、厚み方向に非発泡スキン層と発泡層のサンドイッチ構造を持つ、(1)〜(4)のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
(6) 型締めされた複数の金型で形成されるキャビティ内に、溶融状態の熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂成分を、化学発泡剤および/または超臨界状態の不活性ガスとともに射出、充填し、表層に厚み100〜800μmの非発泡スキン層が形成された段階で少なくとも一つの金型を型開き方向へ移動してキャビティの容積を拡大させることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体の製造方法。
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体は、軽量性に優れるのみならず、極めて高い繰返し圧縮耐久性と反発弾性率を発現することが出来る。さらに、高い発泡倍率にもかかわらず均一な発泡状態と、高い耐熱性、耐水性、成形安定性を持つため、高い信頼性の必要な部品にも適用の可能なポリエステル発泡成形体を提供することができる。
本発明の発泡成形体の製造方法の一例を説明するための概略構成図である。
以下、本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体について詳述する。
[熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)]
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)は、ハードセグメントとソフトセグメントが結合してなる。ハードセグメントは、ポリエステルからなる。ハードセグメントのポリエステルを構成する芳香族ジカルボン酸としては、通常の芳香族ジカルボン酸が広く用いられ、特に限定されないが、主たる芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸又はナフタレンジカルボン酸(異性体の中では2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい)であることが望ましい。これらの芳香族ジカルボン酸の含有量は、ハードセグメントのポリエステルを構成する全ジカルボン酸中、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましい。その他のジカルボン酸成分としては、ジフェニルジカルボン酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの脂環族ジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。これらは、樹脂の融点を大きく低下させない範囲で用いられることができ、その量は全酸成分の30モル%以下、好ましくは20モル%以下である。
また、本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)において、ハードセグメントのポリエステルを構成する脂肪族又は脂環族ジオールとしては、一般の脂肪族又は脂環族ジオールが広く用いられ、特に限定されないが、主として炭素数2〜8のアルキレングリコール類であることが望ましい。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。これらの中でも、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールのいずれかであることが好ましい。
上記のハードセグメントのポリエステルを構成する成分としては、ブチレンテレフタレート単位(テレフタル酸と1,4−ブタンジオールからなる単位)あるいはブチレンナフタレート単位(2,6−ナフタレンジカルボン酸と1,4−ブタンジオールからなる単位)よりなるものが、物性、成形性、コストパフォーマンスの点から好ましい。
また、本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)におけるハードセグメントを構成するポリエステルとして好適な芳香族ポリエステルを事前に製造し、その後ソフトセグメント成分と共重合させる場合、該芳香族ポリエステルは、通常のポリエステルの製造法に従って容易に得ることができる。また、かかるポリエステルは、数平均分子量10000〜40000を有しているものが望ましい。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)のソフトセグメントは、脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、及び脂肪族ポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種である。
脂肪族ポリエーテルとしては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物、エチレンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体などが挙げられる。これらの中でも、弾性特性の点から、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレンオキシド付加物が好ましい。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペートなどが挙げられる。これらの中でも、弾性特性の点から、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリブチレンアジペートが好ましい。
脂肪族ポリカーボネートは、主として炭素数2〜12の脂肪族ジオール残基からなるものであることが好ましい。これらの脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどが挙げられる。特に、得られる熱可塑性ポリエステルエラストマーの柔軟性や低温特性の点から、炭素数5〜12の脂肪族ジオールが好ましい。これらの成分は、以下に説明する事例に基づき、単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上を併用してもよい。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)のソフトセグメントを構成する、低温特性が良好な脂肪族ポリカーボネートジオールとしては、融点が低く(例えば、70℃以下)かつ、ガラス転移温度が低いものが好ましい。一般に、熱可塑性ポリエステルエラストマーのソフトセグメントを形成するのに用いられる1,6−ヘキサンジオールからなる脂肪族ポリカーボネートジオールは、ガラス転移温度が−60℃前後と低く、融点も50℃前後となるため、低温特性が良好なものとなる。その他にも、上記脂肪族ポリカーボネートジオールに、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを適当量共重合して得られる脂肪族ポリカーボネートジオールは、元の脂肪族ポリカーボネートジオールに対してガラス転移点が若干高くなるものの、融点が低下もしくは非晶性となるため、低温特性が良好な脂肪族ポリカーボネートジオールに相当する。また、例えば、1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジオールからなる脂肪族ポリカーボネートジオールは、融点が30℃程度、ガラス転移温度が−70℃前後と十分に低いため、低温特性が良好な脂肪族ポリカーボネートジオールに相当する。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)のソフトセグメントとしては、本発明の課題を解決する観点から、脂肪族ポリエーテルが好ましい。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)は、テレフタル酸、1,4−ブタンジオール、及びポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを主たる成分とする共重合体であることが好ましい。熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を構成するジカルボン酸成分中、テレフタル酸が40モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることがさらに好ましく、90モル%以上であることが特に好ましい。熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を構成するグリコール成分中、1,4−ブタンジオールとポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールの合計が40モル%以上であることが好ましく、70モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることがさらに好ましく、90モル%以上であることが特に好ましい。
前記ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールの数平均分子量は、500〜4000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、エラストマー特性を発現しにくい場合がある。一方、数平均分子量が4000を超えると、ハードセグメント成分との相溶性が低下し、ブロック状に共重合することが難しくなる場合がある。ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールの数平均分子量は、800以上3000以下であることがより好ましく、1000以上2500以下であることがさらに好ましい。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)において、ソフトセグメントの含有量は、40〜90質量%が好ましく、より好ましくは50〜90質量%、さらに好ましくは55〜90質量%である。ソフトセグメントの含有量が40質量%よりも低いと、結晶性が高すぎるため、永久変形が生じやすいだけでなく、繰返し圧縮により、独立した発泡セルが破壊され、耐へたり性が著しく劣る恐れがあり、90質量%を超えると、結晶性が低下しすぎるため、発泡成形性に劣る傾向にある。繰返し圧縮耐久性と反発弾性率を特に優れたものとするためには、ソフトセグメントの含有量は、55〜90質量%であることが好ましい。
本発明で使用する熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)は、公知の方法で製造することができる。例えば、ジカルボン酸の低級アルコールジエステル、過剰量の低分子量グリコール、およびソフトセグメント成分を触媒の存在下エステル交換反応させ、得られる反応生成物を重縮合する方法、ジカルボン酸と過剰量のグリコールおよびソフトセグメント成分を触媒の存在下でエステル化反応させ、得られる反応生成物を重縮合する方法、あらかじめハードセグメントのポリエステルを作っておき、これにソフトセグメント成分を添加してエステル交換反応によりランダム化させる方法、ハードセグメントとソフトセグメントを鎖連結剤でつなぐ方法、さらにポリ(ε−カプロラクトン)をソフトセグメントに用いる場合は、ハードセグメントにε−カプロラクトンモノマーを付加反応させる方法などのいずれの方法をとってもよい。
熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)に、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて架橋剤を配合してもよい。このような架橋剤としては、熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の持つ水酸基やカルボキシル基と反応する架橋剤である限り特に限定されず、例えばエポキシ系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、酸無水物系架橋剤、シラノール系架橋剤、メラミン樹脂系架橋剤、金属塩系架橋剤、金属キレート系架橋剤、アミノ樹脂系架橋剤などが挙げられる。なお、架橋剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)に架橋剤や後記する添加剤を含んだものを「熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂」または「熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂成分」と称するが、便宜上、「ポリエステルエラストマー樹脂組成物」と記す場合もある。
エポキシ系架橋剤としては、分子中に2つ以上のエポキシ基(グリシジル基)を持つ多官能エポキシ化合物なら特に制限されず、具体的には、2つのエポキシ基を持つ1,6−ジハイドロキシナフタレンジグリシジルエーテルや1,3−ビス(オキシラニルメトキシ)ベンゼン、3つのエポキシ基を持つ1,3,5−トリス(2,3−エポキシプロピル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンやジグリセロールトリグリシジルエーテル、4つのエポキシ基を持つ1−クロロ−2,3−エポキシプロパン・ホルムアルデヒド・2,7−ナフタレンジオール重縮合物やペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルが挙げられる。中でも、骨格に耐熱性を保有した多官能のエポキシ化合物であることが好ましい。特に、ナフタレン構造を骨格にもつ2官能、もしくは4官能のエポキシ化合物、またはトリアジン構造を骨格にもつ3官能のエポキシ化合物が好ましい。熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の溶液粘度上昇の程度や、熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)の酸価を効率良く低下させることができる効果や、エポキシ自身の凝集・固化によるゲル化の発生程度を考慮すると、2官能または3官能のエポキシ化合物が好ましい。
その他にも、グリシジル基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量が4000〜25000であり、かつ(X)20〜99質量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80質量%のグリシジル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79質量%のエポキシ基を含有していない(X)以外のビニル基含有モノマーからなるスチレン系共重合体を挙げることができる。より好ましくは(X)が20〜99質量%、(Y)が1〜80質量%、(Z)が0〜40質量%からなる共重合体であり、さらに好ましくは(X)が25〜90質量%、(Y)が10〜75質量%、(Z)が0〜35質量%からなる共重合体である。前記(X)ビニル芳香族モノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。前記(Y)グリシジル(メタ)アクリレートとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルやシクロヘキセンオキシド構造を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらの中でも、反応性の高い点で(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましい。前記(Z)その他のビニル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル等の炭素数が1〜22のアルキル基(アルキル基は直鎖、分岐鎖でもよい)を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、(メタ)アクリル酸フェノキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸イソボルニルエステル、(メタ)アクリル酸アルコキシシリルアルキルエステル等が挙げられる。また(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルジアルキルアミド、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルエーテル類、(メタ)アリルエーテル類等の芳香族系ビニル系単量体、エチレン、プロピレン等のα−オレフィンモノマーなども前記(Z)その他のビニル基含有モノマーとして使用可能である。
前記共重合体の重量平均分子量は、4000〜25000であることが好ましい。重量平均分子量は、より好ましくは5000〜15000である。共重合体のエポキシ価は、400〜2500当量/1×10gである事が好ましく、より好ましくは500〜1500当量/1×10g、さらに好ましくは600〜1000当量/1×10gである。
カルボジイミド系架橋剤としては、1分子内にカルボジイミド基(−N=C=N−の構造)を2つ以上有するポリカルボジイミドであれば特に制限されず、例えば、脂肪族ポリカルボジイミド、脂環族ポリカルボジイミド、芳香族ポリカルボジイミドやこれらの共重合体などが挙げられる。好ましくは脂肪族ポリカルボジイミド化合物又は脂環族ポリカルボジイミド化合物である。
ポリカルボジイミド化合物としては、例えば、ジイソシアネート化合物の脱二酸化炭素反応により得ることができる。ここで使用できるジイソシアネート化合物としては、例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは1種のみを用いてもよいし、2種以上を共重合させて用いることもできる。また、分岐構造を導入したり、カルボジイミド基やイソシアネート基以外の官能基を共重合により導入したりしてもよい。さらに、末端のイソシアネートはそのままでも使用可能であるが、末端のイソシアネートを反応させることにより重合度を制御してもよいし、末端イソシアネートの一部を封鎖してもよい。
ポリカルボジイミド化合物としては、特に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどに由来する脂環族ポリカルボジイミドが好ましく、特に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネートに由来するポリカルボジイミドがよい。
ポリカルボジイミド化合物は、1分子あたり2〜50個のカルボジイミド基を含有することが、安定性と取り扱い性の点で好ましい。より好ましくは1分子あたりカルボジイミド基を5〜30個含有するのがよい。ポリカルボジイミド分子中のカルボジイミドの個数(すなわちカルボジイミド基数)は、ジイソシアネート化合物から得られたポリカルボジイミドであれば、重合度に相当する。例えば、21個のジイソシアネート化合物が鎖状につながって得られたポリカルボジイミドの重合度は20であり、分子鎖中のカルボジイミド基数は20である。通常、ポリカルボジイミド化合物は、種々の長さの分子の混合物であり、カルボジイミド基数は、平均値で表される。前記範囲のカルボジイミド基数を有し、室温付近で固形であると、粉末化できるので、熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)との混合時の作業性や相溶性に優れ、均一反応性、耐ブリードアウト性の点でも好ましい。なお、カルボジイミド基数は、例えば、常法(アミンで溶解して塩酸で逆滴定を行う方法)を用いて測定できる。
ポリカルボジイミド化合物は、末端にイソシアネート基を有し、イソシアネート基含有率が0.5〜4質量%であることが、安定性と取り扱い性の点で好ましい。より好ましくは、イソシアネート基含有率は1〜3質量%である。特に、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートやイソホロンジイソシアネートに由来するポリカルボジイミドであって、前記範囲のイソシアネート基含有率を有することが好ましい。なお、イソシアネート基含有率は常法(アミンで溶解して塩酸で逆滴定を行う方法)を用いて測定できる。
イソシアネート系架橋剤としては、上記したイソシアネート基を含有するポリカルボジイミド化合物や、上記したポリカルボジイミド化合物の原料となるイソシアネート化合物を挙げることができる。
酸無水物系架橋剤としては、1分子あたり、2〜4個の無水物を含有する化合物が、安定性と取り扱い性の点で好ましい。このような化合物として例えば、フタル酸無水物や、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物などが挙げられる。
架橋剤の使用量(含有量)は、押出条件、所望する発泡倍率等によって適宜調整されるが、例えば、熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)100質量部に対して、0.1〜4.5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4質量部であり、さらに好ましくは0.1〜3質量部である。
架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、特に、グリシジル基を1分子あたり2個以上含有し重量平均分子量が4000〜25000であり、かつ(X)20〜99質量%のビニル芳香族モノマー、(Y)1〜80質量%のグリシジル(メタ)アクリレート、および(Z)0〜79質量%のエポキシ基を含有していない(X)以外のビニル基含有モノマーからなるスチレン系共重合体が好ましい。しかし、カルボジイミド基等の反応性の速い官能基を有する化合物をエポキシ化合物と併用して用いた場合は、架橋後の樹脂組成物の分子量分布が狭くなる傾向にある。そのため、射出成形時の射出圧が高くなり、発泡核が消失し、発泡倍率が低くなる可能性がある。したがって、本発明に用いる樹脂組成物においては、架橋剤としてエポキシ系架橋剤とカルボジイミド系架橋剤を併用しないことが好ましい。
さらに、本発明に用いる熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)には、上記架橋剤以外にも、目的に応じて種々の添加剤を配合することができる。このような添加剤の種類は特に限定されず、発泡成形に通常使用される各種添加剤を用いることができる。具体的には、添加剤として、公知のヒンダードフェノール系、硫黄系、燐系、アミン系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系のほかベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、トリアゾール系、ニッケル系、サリチル系等の光安定剤、滑剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、離型剤、帯電防止剤、過酸化物等の分子調整剤、金属不活性剤、有機および無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、有機および無機系の顔料のほか、難燃性付与や熱安定性付与の目的で使用される有機および無機系の燐化合物などが挙げられる。添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択することができ、通常の熱可塑性樹脂の成形に用いられる添加量を採用することができる。
[発泡成形体]
本発明の発泡成形体は、上述した熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂成分(ポリエステルエラストマー樹脂組成物)を用いて得られたものである。かかる本発明の発泡成形体は、表層に存在する非発泡スキン層と内層に存在する発泡層を備えており、これら非発泡スキンおよび発泡層は上述したポリエステルエラストマー樹脂組成物で形成されているので、均一なセル状態の発泡構造を有し、優れた軽量性と繰返し圧縮耐久性と反発弾性を発現できる。
本発明の発泡成形体は、通常、発泡層の両面に非発泡スキン層が設けられたサンドイッチ構造(換言すれば、発泡層が両面から非発泡スキン層に挟まれた構造)を有するものとなる。発泡成形体のサイズに関しては、特に制限は無いが、サンドイッチ構造の厚み方向は、1〜30mm程度が想定される。
発泡層は、樹脂連続相と独立した発泡セルとから構成される。ここで、樹脂連続相とは、硬化したポリエステルエラストマー樹脂組成物で形成される空洞をもたない部分を意味する。発泡セルの径(セル径)は、均一でばらつきがない限り、サイズによって特性が異なる。高耐久性を発現させるには、セル径が小さい方が有利であり、具体的には、平均セル径は10〜400μmが好ましい。平均セル径が10μm未満である場合、成形体の内圧が低く非発泡スキン層形成時の圧力が不足し、ヒケ等の外観が悪くなる傾向にある。一方、平均セル径が400μmを超える場合、耐荷重性が低く、繰返し圧縮残留ひずみが大きくなる傾向にある。また、セル径が小さくても密度が高ければ圧縮時に加わる荷重が大きくなることにより、圧縮残留ひずみに劣るため、後述する密度0.01〜0.45g/cmである発泡構造体で優れた圧縮残留ひずみを発現しようとすると、平均セル径がより好ましくは100〜400μm、さらに好ましくは、200〜400μmである。非発泡スキン層に成形体内部より適当な圧力を与え、平均セル径が前記範囲である発泡成形体を得ることができる。
本発明の発泡成形体の最大セル径は、10〜500μmであり、より好ましくは400μm以下、さらに好ましくは100〜400μm、特に好ましくは200〜400μmである。本発明の発泡成形体は、最大セル径が500μm以下であるので、セル構造の均一性に優れ、また、粗大セルを含まないことから、繰返し圧縮耐久性に優れる。
非発泡スキン層は、発泡層に積層されており、厚みが100〜800μmであることが好ましい。非発泡スキン層の厚みが100μm未満である場合、良好な外観が得られない傾向があり、一方、800μmを超えると、発泡層の比重が低くなりすぎるため、発泡成形体全体として後述する密度0.01〜0.45g/cmである発泡構造体を均一なセル状態で得られない傾向がある。非発泡スキン層の厚みは、より好ましくは200〜600μm、さらに好ましくは250〜500μm、特に好ましくは300〜400μmである。
本発明の発泡成形体の密度は、0.01〜0.45g/cmである。一般的なポリエステルエラストマーの密度は、凡そ1.0〜1.4g/cm前後であるから、本発明の発泡成形体は十分に軽量化されていると言える。より好ましくは、0.1〜0.45g/cmであり、さらに好ましくは、0.1〜0.40g/cmであり、特に好ましくは、0.1〜0.35g/cmである。密度が0.01g/cm未満であると十分な強度が得られず、機械的特性に劣る傾向にあり、0.45g/cmを超えると十分な柔軟性が得られず、繰返し圧縮永久ひずみや反発弾性率に劣る傾向にある。優れた強度と圧縮残留ひずみを両立させるには、発泡成形体の密度は、0.01〜0.45g/cmであることがより好ましく、0.1〜0.45g/cmであることがさらに好ましい。前記した各特性の中で、強度等の機械的特性を優先する場合、発泡成形体の密度が、0.35g/cmより大きく0.45g/cm以下であることも好ましい態様である。
本発明の発泡成形体は、平均セル径が特定の範囲内であり、最大セル径が特定の範囲内であり、粗大セルを含まず、密度が特定の範囲内であることから、均一で微細なセル構造を有し、その結果、50%定変位繰返し圧縮残留ひずみ10%以下の優れた繰返し圧縮残留ひずみを実現することができる。本発明の発泡成形体の50%定変位繰返し圧縮残留歪みは、10%以下であり、より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下である。50%定変位繰返し圧縮残留歪みが10%を超えると、長期間使用すると厚みが低下してしまい、クッション材として好ましくない。なお、50%定変位繰返し圧縮残留歪みの下限値は特に規定しないが、本発明で得られる発泡成形体においては、1%以上である。
本発明の発泡成形体の反発弾性率は、55〜90%であることが好ましい。反発弾性率が55%未満であると発泡体の厚みによっては底付きが生じ、クッション性に劣る恐れがあり、90%を超えると跳ね返りが強くなり過ぎるために、心地良いクッション性に劣る傾向にある。クッションとしての適した反発特性を発現させるためには、発泡成形体の反発弾性率は、60〜90%が好ましく、より好ましくは、65〜88%、さらに好ましくは、70〜85%である。
本発明の発泡成形体の発泡方法については、特に限定されないが、樹脂組成物に高圧のガスを含浸させた後、減圧する(圧力を解放する)発泡方法が好ましい。なかでも、成形サイクル性やコスト、均質発泡を得られる成形方法として発泡剤と本発明のポリエステルエラストマー樹脂組成物を溶融混合して射出成形する際にキャビティの容積を拡張させて発泡成形体を得る方法が好ましい。具体的には、図1に示すように、型締めされた複数の金型1、2で形成されるキャビティ3内に、溶融状態のポリエステルエラストマー樹脂組成物を化学発泡剤および/または超臨界状態の不活性ガス(以下、まとめて「発泡剤」と称することもある)とともに射出、充填し、表層に厚み100〜800μmの非発泡スキン層が形成された段階で少なくとも一つの金型2を型開き方向へ移動してキャビティ3の容積を拡大させることにより、発泡成形体を得る方法である。詳しくは、ポリエステルエラストマー樹脂組成物と発泡剤とをキャビティ3内に充填後、所定の温度で冷却することにより、キャビティ3内に充填されたポリエステルエラストマー樹脂組成物の表層に非発泡スキン層が形成される。この非発泡スキン層が所定の厚み(100〜800μm)になった段階で、金型2を型開き方向へ移動してキャビティ3の容積を拡大させるのである。なお、ポリエステルエラストマー樹脂組成物と発泡剤は、キャビティ3内に充填する前に射出成形機4の可塑化領域4aで混合しておくことができる。上記のように発泡成形をする際、成形温度や冷却時間、樹脂が充填されてからコアバックするまでの時間(コアバック遅延時間)、コアバックし始めから完了までの時間(コアバック移行時間)を材料に応じて適宜調整することで、目的のスキン層およびセルサイズを有する発泡成形体を得ることが出来る。成形温度はセルサイズに影響し、低いと溶融粘度が高くなるため、発泡セルが成長しにくく、微細になりやすい。一方、成形温度が高いと、溶融粘度が低くなるため、セルが大きくなる傾向にある。そのため、成形温度は融点+(10〜50℃)が好ましく、さらに好ましくは融点+(10〜40℃)である。コアバック遅延時間はスキン層厚みに影響し、短いとスキン層が薄くなり、良好な外観が得られない傾向にある。一方で長いと、スキン層が厚くなり、密度が高くなる傾向にある。そのため、コアバック遅延時間は0.1〜3sが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1sである。コアバック移行時間はセルサイズおよび発泡倍率に影響し、短いとセルサイズが大きくなる傾向にある。一方で長くなると、材料が固化してしまい、発泡倍率が小さくなる傾向にある。そのため、コアバック移行時間は、0.5〜5sが好ましく、より好ましくは1〜3sである。上記のような条件にて発泡成形することで、軽量かつ繰返し圧縮残留ひずみに優れた発泡成形体を得ることが出来る。
本発明の発泡成形体を得る際に用いることのできる化学発泡剤は、発泡核となるガス成分もしくはその発生源として成形機の樹脂溶融ゾーンで溶融している樹脂に添加するものである。
具体的には、化学発泡剤としては、炭酸アンモニウム及び重炭素酸ソーダ等の無機化合物、並びにアゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機化合物等が使用できる。上記アゾ化合物としては、ジアゾカルボンアミド(ADCA)、2,2−アゾイソブチロニトリル、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル、及びジアゾアミノベンゼン等が例示でき、中でもADCAが好まれて活用されている。上記スルホヒドラジド化合物としては、ベンゼンスルホヒドラジド、ベンゼン1,3−ジスルホヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3−ジスルホンヒドラジド及びジフェニルオキシド−4,4−ジスルホンヒドラジド−等が例示でき、上記ニトロソ化合物としては、N,N−ジニトロソペンタエチレンテトラミン(DNPT)等が例示でき、上記アジド化合物としては、テレフタルアジド及びP−第三ブチルベンズアジド等が例示できる。
発泡剤として化学発泡剤を用いる場合、化学発泡剤は、ポリエステルエラストマー樹脂組成物に均一に分散させるために、当該化学発泡剤の分解温度よりも融点が低い熱可塑性樹脂をベース材とした発泡剤マスターバッチとして使用することもできる。ベースとなる熱可塑性樹脂は、化学発泡剤の分解温度より低い融点であれば特に制限なく、例えばポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、等が挙げられる。この場合、化学発泡剤と熱可塑性樹脂の配合比率は、熱可塑性樹脂100質量部に対して化学発泡剤が10〜100質量部であるのが好ましい。化学発泡剤が10質量部未満の場合は、ポリエステルエラストマー樹脂組成物に対するマスターバッチの量が多くなりすぎて物性低下を起す可能性がある。100質量部を超えると、化学発泡剤の分散性の問題よりマスターバッチ化が困難になる。
発泡剤として超臨界状態の不活性ガスを用いる場合、不活性ガスとしては二酸化炭素および/または窒素が使用可能である。発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素および/または窒素を用いる場合、それらの量は、ポリエステルエラストマー樹脂組成物100質量部に対して0.05〜30質量部が好ましく、0.1〜20質量部であることがより好ましい。超臨界状態の二酸化炭素および/または窒素が0.05質量部未満であると均一かつ微細な発泡セルが得られにくくなり、30質量部を超えると成形体表面の外観が損なわれる傾向にある。
なお、発泡剤として用いられる超臨界状態の二酸化炭素または窒素は単独で使用できるが、二酸化炭素と窒素を混合して使用してもよい。ポリエステルエラストマー樹脂組成物に対して窒素はより微細なセルを形成するのに適している傾向があり、二酸化炭素はよりガスの注入量を比較的多くでき、より高い発泡倍率を得るのに適しているため、発泡構造体の状態を調整するために任意で混合してもよく、混合する場合の混合比率はモル比で1:9〜9:1の範囲であることが好ましい。
本発明で使用する発泡剤としては、均一な微細発泡という観点から、超臨界状態の窒素がより好ましい。
溶融状態のポリエステルエラストマー樹脂組成物を発泡剤とともにキャビティ3内に射出するには、射出成形機4の可塑化領域4a内で溶融状態のポリエステルエラストマー樹脂組成物と発泡剤とを混合すればよい。特に、発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素および/または窒素を用いる場合には、例えば図1に示すようにガスボンベ5から気体状態の二酸化炭素および/または窒素を直接あるいは昇圧ポンプ6で加圧して射出成形機4内に注入する方法等が採用できる。これらの二酸化炭素および/または窒素は、溶融状態のポリエステルエラストマー樹脂組成物中への溶解性、浸透性、拡散性への観点から、成形機内部で超臨界状態となっている必要がある。
ここで、超臨界状態とは、気相と液相とを生じている物質の温度および圧力を上昇させていくに際し、ある温度域および圧力域で前記気相と液相との区別をなくし得る状態のことをいい、この時の温度、圧力を臨界温度、臨界圧力という。すなわち超臨界状態において物質は気体と液体の両方の特性を併せ持つので、この状態で生じる流体を臨界流体という。このような臨界流体は気体に比べて密度が高く、液体に比べて粘性が小さいため、物質中をきわめて拡散しやすいという特性を有する。
本発明の効果を実証するために以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
以下の実施例、比較例においては下記の原料を用いた。
[熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)]
(ポリエステルエラストマーA―1)
特開平9−59491号公報に記載の方法に準じて、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、及び数平均分子量2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを原料として、ソフトセグメント含有量が78質量%の熱可塑性ポリエステルエラストマーを製造して、これをポリエステルエラストマーA―1とした。
(ポリエステルエラストマーA―2)
特開平9−59491号公報に記載の方法に準じて、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、及び数平均分子量2000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを原料として、ソフトセグメント含有量が72質量%の熱可塑性ポリエステルエラストマーを製造して、これをポリエステルエラストマーA―2とした。
(ポリエステルエラストマーA―3)
特開平9−59491号公報に記載の方法に準じて、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、及び数平均分子量1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを原料として、ソフトセグメント含有量が59質量%の熱可塑性ポリエステルエラストマーを製造して、これをポリエステルエラストマーA−3とした。
(ポリエステルエラストマーA―4)
特開平9−59491号公報に記載の方法に準じて、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、及び数平均分子量1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを原料として、ソフトセグメント含有量が49質量%の熱可塑性ポリエステルエラストマーを製造して、これをポリエステルエラストマーA−4とした。
(ポリエステルエラストマーA―5)
特開平9−59491号公報に記載の方法に準じて、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオール、及び数平均分子量1000のポリ(テトラメチレンオキシド)グリコールを原料として、ソフトセグメント含有量が44質量%の熱可塑性ポリエステルエラストマーを製造して、これをポリエステルエラストマーA−5とした。
[架橋剤]
(スチレン系共重合体)
オイルジャケットを備えた容量1リットルの加圧式攪拌槽型反応器のオイルジャケット温度を、200℃に保った。一方、スチレン(St)89質量部、グリシジルメタクリレート(GMA)11質量部、キシレン(Xy)15質量部及び重合開始剤としてジターシャリーブチルパーオキサイド(DTBP)0.5質量部からなる単量体混合液を原料タンクに仕込んだ。これを一定の供給速度(48g/分、滞留時間:12分)で原料タンクから反応器に連続供給し、反応器の内容液質量が約580gで一定になるように反応液を反応器の出口から連続的に抜き出した。その時の反応器内温は、約210℃に保った。反応器内部の温度が安定してから36分経過後から、抜き出した反応液を減圧度30kPa、温度250℃に保った薄膜蒸発機に導き、連続的に揮発成分を除去して、スチレン系共重合体を得た。このスチレン系共重合体は、GPC分析(ポリスチレン換算値)によると質量平均分子量8500、数平均分子量3300であった。また、下記の測定方法によれば、エポキシ価は670当量/1×10g、エポキシ価数(1分子当りの平均エポキシ基の数)は2.2であり、グリシジル基を1分子中に2個以上有するものである。
[熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂成分(ポリエステルエラストマー樹脂組成物)]
表1に記載の配合組成に従って熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)100質量部に対してスチレン系共重合体を、二軸スクリュー式押出機を用いて溶融混練した後、ペレット化して、A−1’〜A−5’のペレットを得た。得られたポリエステルエラストマー樹脂組成物A−1’〜A−5’の各種物性について、後述する方法で測定したところ表1に示すとおりであった。
[MFR]
ポリエステルエラストマー樹脂組成物のMFRはASTM D1238に記載されている測定法に準じて、荷重2,160g、測定温度230℃にて測定を実施した。
[融点]
セイコー電子工業株式会社製の示差走査熱量分析計「DSC220型」を使用した。具体的には、測定試料5mgをアルミパンに入れ、蓋を押さえて密封し、窒素中で250℃で2分間溶融した後、降温速度20℃/分で50℃まで降温し、さらに50℃から250℃まで20℃/分で昇温し、サーモグラム曲線を測定した。得られたサーモグラム曲線から、融解による、吸熱ピークを求め、これを融点とした。
Figure 2020017450
次に、上記で得られたポリエステルエラストマー樹脂組成物を用いて上述した金型拡張法にて発泡成形体を作製した。金型としては、型締めすると幅100mm、長さ100mm、厚み3mmのキャビティを形成することができ、型開き方向へコアバックさせると同幅、同長さで厚みが3mm+コアバック量(mm)であるキャビティを形成することができる固定用金型および稼働用金型からなる平板作製用の金型を用いた。具体的には、金型の型締め力が1800kN、スクリュー径40mm、スクリューストローク180mmのスクリューを持つ電動射出成形機の可塑化領域で、超臨界状態とした窒素を注入し、表面温度50℃に温調された金型に射出充填後、射出外圧と内部からの発泡圧力によって100〜800μmの非発泡スキン層が形成された段階で、稼働用金型を型開き方向へ、表2にコアバック量(mm)として示す長さだけ移動させて、キャビティの容積を拡大させて、発泡成形体を得た。その際、成形温度、樹脂が充填されてからコアバックするまでの時間(コアバック遅延時間)、コアバックし始めから完了までの時間(コアバック移行時間)を材料に応じて適宜調整することで、目標のセルサイズを有する発泡成形体を得た。
[実施例1〜7、比較例1〜3]
ポリエステルエラストマー樹脂組成物から得られた発泡成形体について、下記の評価を行った。結果を表2に示す。
[密度(見かけ密度)]
ポリエステルエラストマー発泡成形体の寸法をノギスで測定し、その質量を電子天秤にて測定し、次式により算出した。
密度(g/cm)=試験片の質量/試験片の体積
[平均セル径・最大セル径]
日立ハイテクノロジーズ製の走査電子顕微鏡SU1510により撮影した断面観察用サンプルの発泡断面の写真を画像処理し、少なくとも100個の隣接するセルの円相当径(セルが楕円形に観察される場合は、長径と短径の平均を円相当径とした)をセル径とし、ノギスで測定した。それら100個の平均値を求め、これを任意の三箇所において行い、三箇所で得られた3つの平均値を平均した値を平均セル径とした。
なお、上記の観察したセル径の中で最大のセル径を最大セル径とした。
[スキン層厚み]
日立ハイテクノロジーズ製の走査電子顕微鏡SU1510により撮影した断面観察用サンプルの発泡断面の写真を画像処理し、表層部にみられる一体化した非発泡層の厚みをスキン層厚みとして測定した。
[50%定変位繰返し圧縮残留ひずみ]
試料を50mm×50mmの大きさに切断し、ノギスで角部の4箇所の高さを測定して、平均値を初期厚み(a)とした。厚みを測定した試料を島津製作所製のオートグラフ精密万能試験機AG−10kNXplusにより、20℃±2℃環境下にて加圧板φ200mmを用いて初期厚みの50%の厚みまで1Hzのサイクルで圧縮回復を繰返し、8万回後の試料を1日静置した後に試験後の試料をノギスで角部の4箇所の高さを測定して、平均値を試験後厚み(b)とした。式{(a)−(b)}/(a)×100より圧縮残留ひずみを算出した。
[反発弾性率]
JIS K 6400に記載されている方法にて測定を実施した。手動計測試験機を用い、規定高さから試験片に鋼球を落下させ、跳ね返った最大の高さを読み取った。一分間以内に3回の測定を行い、その中央値を求め、反発弾性率を算出した。
Figure 2020017450
表2から明らかなように、本発明の範囲内である実施例1〜7はいずれも、軽量かつ優れた繰返し圧縮残留ひずみと反発弾性率を示す。これに対して、コアバック移行時間が短い比較例1は、発泡成形体の最大セル径が大きくなり、繰返し圧縮永久ひずみが大きい。また、平均セル径が大きい比較例2、発泡成形体の密度が大きい比較例3は、繰返し圧縮永久ひずみと反発弾性に劣る。
産業上の利用の可能性
本発明の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体は、軽量性に優れるのみならず、優れた繰返し圧縮残留ひずみと高い反発弾性率を発現することが出来る。さらに、高い発泡倍率にもかかわらず均一な発泡状態と、高い耐熱性、耐水性、成形安定性を持つため、高い信頼性の必要な部品にも適用の可能なポリエステル発泡成形体を提供することができる。
1 金型(固定用)
2 金型(稼働用)
3 キャビティ
4 射出成形機
4a 可塑化領域
5 ガスボンベ
6 昇圧ポンプ
7 圧力制御バルブ

Claims (6)

  1. 芳香族ジカルボン酸と脂肪族及び/又は脂環族ジオールとを構成成分とするポリエステルからなるハードセグメントと、脂肪族ポリエーテル、脂肪族ポリエステル、及び脂肪族ポリカーボネートから選ばれる少なくとも1種のソフトセグメントが結合した熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂相と発泡セルからなる発泡層を有し、該発泡セルは、平均セル径が10〜400μm、最大セル径が10〜500μmである独立した発泡セルであり、50%定変位繰返し圧縮残留ひずみが10%以下であり、密度が0.01〜0.45g/cmであることを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
  2. 熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)のソフトセグメントの含有量が55〜90質量%であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
  3. 平均セル径が200〜400μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
  4. 発泡成形体の反発弾性率が55〜90%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
  5. 表層に厚みが100〜800μmの非発泡スキン層を持ち、内層に前記の発泡層を持ち、厚み方向に非発泡スキン層と発泡層のサンドイッチ構造を持つ、請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体。
  6. 型締めされた複数の金型で形成されるキャビティ内に、溶融状態の熱可塑性ポリエステルエラストマー(A)を含む樹脂成分を、化学発泡剤および/または超臨界状態の不活性ガスとともに射出、充填し、表層に厚み100〜800μmの非発泡スキン層が形成された段階で少なくとも一つの金型を型開き方向へ移動してキャビティの容積を拡大させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性ポリエステルエラストマー樹脂発泡成形体の製造方法。
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