JPWO2019244225A1 - 空気調和機の状態検知装置、空気調和機の状態検知方法およびプログラム - Google Patents

空気調和機の状態検知装置、空気調和機の状態検知方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

空気調和機の状態を適切に把握できる空気調和機の状態検知装置を実現する。そのために、空気調和機の状態検知装置(300)は、複数の空気調和機(120,130,170,180)から、消費電力実測値と、消費電力に影響し得るパラメータ値と、を各々受信するデータ通信部(302)と、複数のパラメータ値の相互関係および複数の消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの空気調和機の状態を出力する出力部(310)と、を備える。

Description

本発明は、空気調和機の状態検知装置、空気調和機の状態検知方法およびプログラムに関する。
下記特許文献1の明細書段落0007および0008には、「…本発明は、空気調和機をシステム同定するオンラインシステム同定器が、利用部の特性を示すパラメータを逐次同定するとともに、同定したパラメータに基づいて、制御に用いる規範の係数を変更するという特徴を有する。」、および「本発明によると、空調を行う利用部の熱環境の大きな変化に対して好適に制御される空気調和機を提供できる。」と記載されている。
特許第6004228号公報
ところで、上記特許文献1に記載された技術によれば、ある空気調和機の状態を把握しようとするとき、オンラインシステム同定器は、対象となる空気調和機とは系統が異なる他の空気調和機のパラメータを参照することがなかった。これは、対象となる空気調和機の状態を把握するにあたって、他の空気調和機のパラメータは関係が無いものと考えられていたためである。そのため、対象となる空気調和機の状態を適切に把握することができない場合があった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、空気調和機の状態を適切に把握できる空気調和機の状態検知装置、空気調和機の状態検知方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の空気調和機の状態検知装置は、複数の空気調和機から、消費電力実測値と、消費電力に影響し得るパラメータ値と、を各々受信するデータ通信部と、複数の前記パラメータ値の相互関係および複数の前記消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの前記空気調和機の状態を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、空気調和機の状態を適切に把握できる。
本発明の第1実施形態による空調管理システムのブロック図である。 第1実施形態における空気調和機の系統図である。 第1実施形態における消費電力試算値と消費電力実測値との関係の一例を示す図である。 第1実施形態における解析ルーチンのフローチャートである。 第2実施形態における消費電力比の発生頻度特性の一例を示す図である。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の全体構成〉
図1は、本発明の第1実施形態による空調管理システムS1のブロック図である。
図1において、空調管理システムS1は、複数の空気調和機120,130,170,180と、ビル内管理装置110,160と、解析装置300(コンピュータ,空気調和機の状態検知装置)と、を備えている。空気調和機120,130と、ビル内管理装置110と、はビルディング100に設置されている。また、空気調和機170,180と、ビル内管理装置160と、はビルディング150に設置されている。
空気調和機120,130,170,180は、共に1台の室外機30と、N台(Nは自然数)の室内機60−1〜60−Nと、これらを接続する冷媒配管10と、室外機30および室内機60−1〜60−Nを制御する制御装置20と、を備えている。図1に示した例において、室内機の台数Nは、空気調和機120,170においては「8」、空気調和機130においては「2」、空気調和機180においては「4」である。また、図1に示した例において、空気調和機120,130,170,180は、何れも一台の室外機30を備えているが、室外機30の台数は複数であってもよい。
以下の説明において、「一台の(または一系統の)空気調和機」とは、冷媒配管10によって相互に接続された一または複数の室外機30と、一または複数の室内機60−1〜60−Nとの集合である。ビル内管理装置110は、ビルディング100に設けられている空気調和機120,130の制御装置20と通信しつつ、空気調和機120,130の制御を行う。すなわち、ビル内管理装置110は、空気調和機120,130の合計消費電力のピーク値の管理や、空気調和機120,130のローテーション管理等を行う。
また、詳細は後述するが、空気調和機120,130には、様々なセンサが設けられている。これらセンサの検出値は、各々の制御装置20を介してビル内管理装置110に供給される。ビルディング150に設けられているビル内管理装置160も、上述したビル内管理装置160と同様に構成されている。すなわち、ビル内管理装置160は、空気調和機170,180の各種管理を行い、空気調和機170,180における各種センサの検出値を収集する。
ビル内管理装置110,160は、例えばインターネット等のネットワーク350を介して、解析装置300と双方向の通信を行う。また、ネットワーク350には、ビル内管理装置110,160と同様に構成された多数のビル内管理装置(図示せず)が接続されており、これらビル内管理装置も解析装置300と双方向の通信を行う。
〈空気調和機の詳細構成〉
図2は、上述した空気調和機130の系統図である。空気調和機130は、上述したように、2台の室内機60−1,60−2と、一台の室外機30と、これらを制御する制御装置20と、を備えている。2台の室内機60−1,60−2は、同様に構成されているため、以下、両者を総称して「室内機60」と呼ぶことがある。各室内機60は、リモコン90から入力される信号に応じて運転モード(冷房,暖房,除湿、換気等)、目標室内温度等を設定する。
(室外機30)
室外機30は、圧縮機32と、四方弁34と、室外熱交換器36と、室外用膨張弁38と、を備えている。圧縮機32は、モータ32aを備えており、四方弁34を介して流入する冷媒を圧縮する機能を有している。
図2に示す配管a1には、圧縮機32に吸入される冷媒の温度を検出する吸入側温度センサ41と、圧縮機32に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入側圧力センサ45と、が設置されている。また、図1に示す配管a2には、圧縮機32から吐出される冷媒の温度を検出する吐出側温度センサ42と、圧縮機32から吐出される冷媒の圧力を検出する吐出側圧力センサ46と、が設置されている。また、圧縮機32には、圧縮機32の温度を検出する圧縮機温度センサ43が装着されている。
四方弁34は、冷房運転と暖房運転とで室内機60に供給する冷媒の向きを切り替える機能を有している。冷房運転時には、四方弁34は、実線の経路に沿って、配管a2,a3を接続するとともに配管a1,a6を接続するように切り替えられる。この場合、圧縮機32から吐出された高温高圧の冷媒は、室外熱交換器36によって冷却される。冷却された冷媒は、配管a4、室外用膨張弁38、配管a5、室内液側接続部d9、配管a9,b9を順次介して、室内用膨張弁62で減圧され、低温の冷媒が室内機60−1,60−2に供給される。
また、暖房運転時には、四方弁34は、破線の経路に沿って、配管a2,a6を接続するとともに、配管a1,a3を接続するように切り替えられる。この場合、圧縮機32から吐出された高温高圧の冷媒は、配管a2,a6、室内ガス側接続部d7、配管a7,b7を介して、室内機60−1,60−2に供給される。室外ファン48は、モータ48aを備え、室外熱交換器36に対して送風する。
室外熱交換器36は、室外ファン48から送られてくる空気と、冷媒との熱交換を行う熱交換器であり、四方弁34を介して圧縮機32に接続されている。また、室外機30には、室外熱交換器36に流入する空気の温度を検出する室外熱交換器入口温度センサ51と、室外熱交換器36から排出される空気の温度を検出する室外熱交換器排出温度センサ52と、が装着されている。
室外用膨張弁38は、配管a4,a5の間に挿入されており、配管a4,a5を通流する冷媒の流量を調整するとともに、室外用膨張弁38の二次側の冷媒を減圧する機能を有している。電源部54は、商用電源22から三相交流電圧を受電し、これを直流電圧に変換する。電源部54には、電力測定部58が接続されており、これによって空気調和機130の消費電力が計測される。以下、計測された消費電力を消費電力実測値Prと呼ぶ。電源部54が出力する直流電圧は、室外機30および室内機60の各部に供給される。特に、該直流電圧は、モータ制御部56に供給される。モータ制御部56はインバータを備えており(図示せず)、圧縮機32のモータ32aおよび室外ファン48のモータ48aに交流電圧を供給する。また、モータ制御部56は、モータ32a,48aをセンサレスで制御し、これによってモータ32a,48aの回転速度を検出する。
(室内機60)
室内機60は、室内用膨張弁62と、室内熱交換器64と、室内ファン66と、モータ制御部67と、リモコン90との間で双方向の通信を行うリモコン通信部68と、を備えている。室内ファン66は、モータ66aを備え、室内熱交換器64に対して送風する。モータ制御部67はインバータを備えており(図示せず)、モータ66aに交流電圧を供給する。また、モータ制御部67は、モータ66aをセンサレスで制御し、これによってモータ66aの回転速度を検出する。
室内用膨張弁62は、配管a8,a9の間に挿入され、配管a8,a9を通流する冷媒の流量を調整するとともに、室内用膨張弁62の二次側の冷媒を減圧する機能を有している。室内熱交換器64は、室内ファン66から送られてくる室内空気と冷媒との熱交換を行う熱交換器であり、配管a8を介して室内用膨張弁62に接続されている。
また、室内機60は、室内熱交換器入口空気温度センサ70と、室内熱交換器排出空気温度センサ72と、室内熱交換器入口湿度センサ74と、室内熱交換器冷媒液温度センサ25と、室内熱交換器冷媒ガス温度センサ26と、室内輻射温度センサ80と、冷媒漏洩センサ82と、二酸化炭素濃度検出センサ84と、を備えている。
ここで、室内熱交換器入口空気温度センサ70は、室内ファン66が吸い込む空気の温度を検出する。また、室内熱交換器排出空気温度センサ72は、室内熱交換器64から排出される空気の温度を検出する。
また、室内熱交換器入口湿度センサ74は、室内ファン66が吸い込む空気の湿度を検出する。また、室内熱交換器冷媒液温度センサ25、室内熱交換器冷媒ガス温度センサ26は、室内熱交換器64と、配管a7,a8との接続箇所に設けられ、その箇所を通流する冷媒の温度を検出する。また、室内輻射温度センサ80は、室内の各部の輻射温度を検出するものであり、例えば、人を検出するセンサとして使用される。また、冷媒漏洩センサ82は、冷媒の漏洩を検出する。上述した配管a5,a6,a7,a9,b7,b9、室内ガス側接続部d7および室内液側接続部d9は、図1に示した空気調和機130の冷媒配管10に対応する。
また、二酸化炭素濃度検出センサ84は、室内の二酸化炭素濃度を検出する。これは、二酸化炭素濃度が高い場合に、換気装置(図示せず)を動作させる等の用途に適用される。また、リモコン90には、リモコン温度センサ92が装着されている。これは、室温を検出するために設けられている。
以上、空気調和機130の構成について詳述したが、室内機60の台数が異なる点を除いて、他の空気調和機120,170,180も同様に構成されている。但し、室外機30および室内機60の構成は、図2に示したもの以外にも、様々な構成が考えられる。例えば、図2に示した室外機30は一台の圧縮機32を備えているが、室外機30は、複数の圧縮機32を備えることもある。
〈解析装置300の詳細構成〉
図1に戻り、解析装置300は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、通信I/F(Interface)、スピーカ、ランプ、ディスプレイ等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。
図1において、解析装置300の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。すなわち、解析装置300は、データ通信部302(データ通信手段)と、運転データベース304と、電力試算部306と、分析部308(分析手段)と、報知部310と、を備えている。
データ通信部302は、一例として通信I/Fの処理により、ネットワーク350を介して、複数のビル内管理装置(110,160等)との間で双方向にデータ通信する。すなわち、ビル内管理装置(110,160等)は、管理する空気調和機(120,130,170,180等)における各種センサの検出値や各種状態をデータ通信部302に送信する。運転データベース304は、一例としてHDDに構築され、データ通信部302を介して供給された検出値や状態を記憶する。
空気調和機130等の制御装置20から、ビル内管理装置110およびネットワーク350を介して解析装置300に供給されるパラメータを、「空気調和機パラメータ」と呼ぶ。空気調和機パラメータのうち、主として室外機30に関するものは、例えば以下の通りである。
・室外機30の機種名
・圧縮機32の台数および稼働台数
・圧縮機32および室外ファン48の回転速度
・運転モード(冷房,暖房,除湿、換気等)
・温度センサ41,42,43,51,52の検出結果
・圧力センサ45,46の検出結果
・消費電力実測値Pr(電力測定部58の測定結果)
また、空気調和機パラメータのうち、主として室内機60に関するものは、例えば以下の通りである。
・室内機60の機種名
・室内機60の室外熱交換器36の向き
・リモコン90で設定された設定温度
・室内機60の台数Nおよび稼働台数
・室内ファン66の回転速度
・温度センサ25,26,70,72,80,92の検出結果
・湿度センサ74の検出結果
・冷媒漏洩センサ82の検出結果
・二酸化炭素濃度検出センサ84の検出結果
上述したパラメータのうち、消費電力実測値Pr以外のパラメータは、消費電力に影響し得るパラメータになる。そして、電力試算部306は、一例としてCPUの処理により、消費電力実測値Prを除く全ての空気調和機パラメータまたは一部の空気調和機パラメータに基づいて、消費電力試算値Piすなわち消費電力の試算値を演算する。ここで、消費電力試算値Piを算出する根拠になったパラメータを「顕在化パラメータ」と呼び、その値を「顕在化パラメータ値」と呼ぶ。また、空気調和機パラメータのうち、消費電力試算値Piを算出する根拠として含まれていないパラメータ、およびそもそも空気調和機130において計測されていないパラメータを「潜在化パラメータ」と呼ぶ。空気調和機130において計測されていないパラメータとは、具体的には、「降雨量」、「風速」、「風向」、「室外熱交換器36に対する照度」、「気圧」等が考えられる。
すなわち、雨天時に室外熱交換器36(図2参照)が水で濡れると、室外熱交換器36の熱交換効率が高くなり、消費電力実測値Prが下がる傾向がある。また、室外機30に対して、室外ファン48の送風を強める方向に風が吹き込むと、室外熱交換器36の熱交換効率が高くなり、消費電力実測値Prが下がる傾向がある。逆に、室外ファン48の送風を弱める方向に風が吹き込むと、室外熱交換器36の熱交換効率が低くなり、消費電力実測値Prが上がる傾向がある。また、冷房運転時において室外熱交換器36における照度が高ければ(例えば室外熱交換器36に直射日光が当たっていれば)、室外熱交換器36の熱交換効率が低くなり、消費電力実測値Prが上がる傾向がある。また、気圧が高くなると、室外熱交換器36の熱交換効率が高くなり、消費電力実測値Prが下がる傾向がある。逆に気圧が低くなると、消費電力実測値Prが上がる傾向がある。
顕在化パラメータ値と、消費電力試算値Piとの関係については、空気調和機の機種毎に、設計データに基づいて関係式を定めておくことが考えられる。すなわち、この関係式に基づいて、顕在化パラメータ値から消費電力試算値Piを算出するとよい。また、別の方法として、空気調和機を新たに設置した後、所定期間(例えば1年間)は当該空気調和機が正常であると見做して定めてもよい。すなわち、この所定期間中のパラメータ値と消費電力実測値Prとの関係に基づいて、消費電力試算値Piを算出する関係式を定めるとよい。
図3は、消費電力試算値Piと消費電力実測値Prとの関係の一例を示す図である。
図3の横軸は消費電力であり、図示の消費電力試算値Piは、顕在化パラメータ値が所定状態である場合における消費電力試算値Piである。また、図3の縦軸は発生頻度である。図示の発生頻度αPrの特性は、上述した所定状態における消費電力実測値Prすなわち横軸の発生頻度を示す。図示のように、顕在化パラメータ値に基づいて消費電力試算値Piが一意に特定されたとしても、潜在化パラメータによって、消費電力実測値Prはばらつく。
図3に示す消費電力の範囲は、最小値Prmin〜最大値Prmaxの範囲である。この範囲は、対象となる空気調和機が正常であるとき、消費電力試算値Piに対応して取り得る消費電力実測値Prの範囲である。すなわち、消費電力実測値Prが最小値Prmin以上、かつ、最大値Prmax以下であれば、その空気調和機の消費電力実測値Prのみに基づいて、当該空気調和機の故障または故障予兆を検知することは困難である。例えば、図3において、ある空気調和機の消費電力実測値Prが図示の電力Praであった場合、その事実のみに基づいて、当該空気調和機の故障または故障予兆を検知することは困難である。
図1に戻り、分析部308は、一例としてCPUの処理により、相互に近隣に位置し、消費電力試算値Piが略一致する複数の空気調和機について、消費電力実測値Prの相互関係、例えば分散状態を分析する。なお、「近隣」とは、潜在化パラメータが近似すると予測される範囲である。例えば、同一の建物(例えば図1に示すビルディング100)の範囲であってもよく、半径1km以内の範囲であってもよく、半径100km以内の範囲であってもよい。また、消費電力試算値Piについて「略一致する」とは、2つの消費電力試算値Piの差が所定の近似範囲内(例えば±5%以内)に収まることをいう。また、2台の空気調和機の顕在化パラメータが略一致する場合には、必然的に消費電力試算値Piも略一致することになる。
さらに、分析部308は、分析した相互関係、例えば分散状態に基づいて、消費電力実測値Prが正常であると推定される範囲(以下、基準範囲と呼ぶ)を算出する。報知部310は、一例として通信I/Fによる他の通信装置への情報送信、スピーカからのアラームの出力等により、消費電力実測値Prが基準範囲から外れている空気調和機について、故障または故障予兆の可能性を報知する。例えば、ディスプレイ等に故障予兆結果を表示し、あるいは、ユーザまたはサービスマンの携帯情報端末に故障予兆結果を送信する。
ここで、分析部308における分析内容を、再び図3を参照し説明する。図3において、ハッチングを施した範囲が基準範囲になる。基準範囲の最小値を基準範囲最小値Prsと呼び、基準範囲の最大値を基準範囲最大値Preと呼ぶ。基準範囲最小値Prsは、例えば、消費電力実測値Prの偏差値が「30」になる値である。また、基準範囲最大値Preは、例えば、消費電力実測値Prの偏差値が「70」になる値である。なお、消費電力実測値Prが正規分布していると仮定すると、偏差値が30〜70の範囲には、95.4%の空気調和機が含まれることになる。
近隣に位置し、消費電力試算値Piが略一致する複数の空気調和機について、基準範囲最小値Prsおよび基準範囲最大値Preが図3に示す通りであったと仮定する。そして、その時点において、ある特定の空気調和機、例えば空気調和機120(図1参照)の消費電力実測値Prが図中の電力Praであったとする。すると、空気調和機120には、なんらかの異常または異常予兆が生じている可能性が高いと判断することができる。本実施形態によれば、報知部310は、かかる場合に、空気調和機120について、故障または故障予兆の可能性を報知する。これにより、ユーザまたはサービスマンは、空気調和機120の点検、保守、修理等を行うことができ、空気調和機120が動作不能に至るような重大な故障を未然に防止することができる。
〈第1実施形態の動作〉
次に、図4を参照し、本実施形態の動作を説明する。なお、図4は、解析装置300において実行される解析ルーチンのフローチャートである。
図4において処理がステップS2に進むと、データ通信部302によってデータ通信が行われる。すなわち、データ通信部302は、複数のビル内管理装置(110,160等)から、空気調和機(120,130,170,180等)における各種センサの検出値や各種状態を受信する。次に、処理がステップS4に進むと、運転データベース304によってデータ蓄積処理が実行される。すなわち、運転データベース304は、供給された検出値や状態を記憶する。
次に、処理がステップS6に進むと、電力試算部306によって電力試算処理が実行される。すなわち、電力試算部306は、空気調和機(120,130,170,180等)の各々の顕在化パラメータに基づいて、これら空気調和機の消費電力試算値Piを演算する。次に、処理がステップS8に進むと、分析部308によって分析処理が行われる。すなわち、分析部308は、相互に近隣に位置し、消費電力試算値Piが略一致する複数の空気調和機について、消費電力実測値Prの相互関係、例えば分散状態を分析する。
さらに、分析部308は、分析した相互関係、例えば分散状態に基づいて、消費電力実測値Prが正常であると推定される基準範囲を算出する。次に、処理がステップS10に進むと、報知部310によって報知処理が実行される。すなわち、報知部310は、消費電力実測値Prが基準範囲から外れている空気調和機について、故障または故障予兆の可能性を報知する。その後、処理はステップS2に戻り、上述したステップS2〜S10の処理が繰り返される。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態によれば、出力部(310)は、複数のパラメータ値の相互関係および複数の消費電力実測値(Pr)の相互関係に基づいた、何れかの空気調和機の状態を出力する。
これにより、ある空気調和機の状態を把握するにあたって、他の空気調和機のパラメータ値および消費電力実測値(Pr)を活用できるため、空気調和機の状態を適切に把握できる。
また、出力部(310)は、複数の消費電力試算値(Pi)の相互関係および複数の消費電力実測値(Pr)の相互関係に基づいた、何れかの空気調和機の状態を出力する。
これにより、ある空気調和機の状態を把握するにあたって、他の空気調和機の消費電力試算値(Pi)および消費電力実測値(Pr)を活用できるため、空気調和機の状態を一層適切に把握できる。
また、出力部(310)は、消費電力試算値(Pi)が所定の近似範囲内に収まる複数の空気調和機についての、消費電力実測値(Pr)の分散状態に基づいて、何れかの空気調和機の状態を出力する。
これにより、複数の空気調和機についての消費電力実測値(Pr)の分散状態に基づいて、何れかの空気調和機の状態を一層適切に把握できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態による空調管理システムについて説明する。
第2実施形態による空調管理システムの全体構成および空気調和機の構成は、第1実施形態のもの(図1および図2参照)と同様である。
但し、本実施形態において、分析部308は、近隣に位置する複数の空気調和機について、「消費電力比Q=Pr/Pi」という値を計算し、消費電力比Qの分散状態を分析する。なお、「近隣」の意義は、第1実施形態において述べたものと同様である。さらに、分析部308は、分析した分散状態に基づいて、消費電力比Qが正常であると推定される範囲(以下、基準範囲と呼ぶ)を算出する。
ここで、分析部308における分析内容を、図5を参照し説明する。なお、図5は、本実施形態における、消費電力比Qの発生頻度特性の一例を示す図である。
図5の横軸は消費電力比Qであり、Q=1.0であるとき、消費電力実測値Prおよび消費電力試算値Piが等しくなる。また、図5の縦軸は発生頻度である。図示の発生頻度αQの特性は、第1実施形態における発生頻度αPrの特性(図3参照)と、近似している。図5において、ハッチングを施した範囲が基準範囲になる。基準範囲の最小値を基準範囲最小値Qrsと呼び、基準範囲の最大値を基準範囲最大値Qreと呼ぶ。基準範囲最小値Qrsは、例えば、消費電力比Qの偏差値が「30」になる値である。また、基準範囲最大値Qreは、例えば、消費電力比Qの偏差値が「70」になる値である。
近隣に位置する複数の空気調和機について、基準範囲最小値Qrsおよび基準範囲最大値Qreが図5に示す通りであったと仮定する。そして、その時点において、ある特定の空気調和機、例えば空気調和機120(図1参照)の消費電力比Qが図中の消費電力比Qaであったとする。すると、空気調和機120には、なんらかの異常または異常予兆が生じている可能性が高いと判断することができる。本実施形態によれば、報知部310は、かかる場合に、空気調和機120について、故障または故障予兆の可能性を報知する。これにより、第1実施形態と同様に、ユーザまたはサービスマンは、空気調和機120の点検、保守、修理等を行うことができ、空気調和機120が動作不能に至るような重大な故障を未然に防止することができる。
本実施形態によれば、「消費電力比Q=Pr/Pi」に基づいて複数の空気調和機の動作状態を比較するため、顕在化パラメータ値が異なる様々な空気調和機の動作状態に基づいて、各空気調和機に異常または異常予兆が生じている可能性の高さを判定することができる。従って、基準範囲を算出する際の母集団を大きくすることができ、基準範囲最小値Qrsおよび基準範囲最大値Qreの信頼性を高めることができる。
以上のように、本実施形態によれば、出力部(310)は、消費電力実測値(Pr)と消費電力試算値(Pi)との比である消費電力比(Q)の分散状態に基づいて、何れかの空気調和機の状態を出力する
これにより、分散状態を分析する対象である母集団を大きくすることができ、何れかの空気調和機の状態を一層適切に把握できる。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記第1実施形態においては、顕在化パラメータ値に基づいて消費電力試算値Piを算出したが、消費電力試算値Piは必ずしも算出しなくてもよい。すなわち、顕在化パラメータ値が所定の近似範囲内にある複数の空気調和機について消費電力実測値Prを取得し、消費電力実測値Prの分散状態に基づいて、各空気調和機の異常予兆の有無を判定するようにしてもよい。
(2)上記各実施形態においては、ビル内管理装置110,160とは別体の装置として解析装置300を構成したが、解析装置300は、ビル内管理装置110,160に含ませてもよい。すなわち、解析装置300は、特定のビルディング(100または150)に設置されている空気調和機のみの解析を行うものであってもよい。
(3)上記実施形態における解析装置300のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、図1に示した解析装置300の構成を実現するプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
30 室外機
60−1〜60−8 室内機
120,130,170,180 空気調和機
300 解析装置(コンピュータ,空気調和機の状態検知装置)
302 データ通信部(データ通信手段)
306 電力試算部
308 分析部
310 報知部(出力部、出力手段)
Pi 消費電力試算値
Pr 消費電力実測値
Q 消費電力比

Claims (6)

  1. 複数の空気調和機から、消費電力実測値と、消費電力に影響し得るパラメータ値と、を各々受信するデータ通信部と、
    複数の前記パラメータ値の相互関係および複数の前記消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの前記空気調和機の状態を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする空気調和機の状態検知装置。
  2. 複数の前記空気調和機の各々について、前記パラメータ値に基づいて消費電力試算値を算出する電力試算部をさらに備え、
    前記出力部は、複数の前記消費電力試算値の相互関係および複数の前記消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの前記空気調和機の状態を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機の状態検知装置。
  3. 前記出力部は、前記消費電力試算値が所定の近似範囲内に収まる複数の前記空気調和機についての、前記消費電力実測値の分散状態に基づいて、何れかの前記空気調和機の状態を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の状態検知装置。
  4. 前記出力部は、前記消費電力実測値と前記消費電力試算値との比である消費電力比の分散状態に基づいて、何れかの前記空気調和機の状態を出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の状態検知装置。
  5. 複数の空気調和機から、消費電力実測値と、消費電力に影響し得るパラメータ値と、を各々受信するデータ通信過程と、
    複数の前記パラメータ値の相互関係および複数の前記消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの前記空気調和機の状態を出力する出力過程と、
    を備えることを特徴とする空気調和機の状態検知方法。
  6. コンピュータを、
    複数の空気調和機から、消費電力実測値と、消費電力に影響し得るパラメータ値と、を各々受信するデータ通信手段、
    複数の前記パラメータ値の相互関係および複数の前記消費電力実測値の相互関係に基づいた、何れかの前記空気調和機の状態を出力する出力手段、
    として機能させるためのプログラム。
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