JPWO2019208582A1 - 波長変換光デバイス及び波長変換光デバイスの製造方法 - Google Patents
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- G02F2202/00—Materials and properties
- G02F2202/09—Materials and properties inorganic glass
Abstract
仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有し、仮想軸線上に交互に配置されている複数の第1の結晶領域及び複数の第2の結晶領域を含む基板を備え、複数の第1の結晶領域それぞれは、第1領域に位置し仮想平面に平行な第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第1の面から離れる向きであり、複数の第2の結晶領域それぞれは、第2領域に位置し仮想平面に平行な第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第2の面から離れる向きである。
Description
本開示の一側面は、波長変換光デバイス及び波長変換光デバイスの製造方法に関するものである。
本出願は、2018年4月26日の日本出願第2018−085055号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
本出願は、2018年4月26日の日本出願第2018−085055号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
2次非線形光学現象を利用する光デバイスに用いられる材料としては、LiNbO3(LN)結晶、KTiOPO4(KTP)結晶、LiB3O5(LBO)結晶、或いはβ−BaB2O4(BBO)結晶といった強誘電体光学結晶が主流である。これらの結晶を利用した光デバイスは、波長変換を基軸とした広範な応用分野に展開されている。例えばレーザ加工分野では、これらの結晶を利用した光デバイスは、光ファイバレーザの第二高調波発生(SHG:Second Harmonic Generation)による短波長化に用いられている。これらの結晶を利用した光デバイスでは、材料の吸収波長依存性を利用して選択的な加工ができること、及びビームスポット径を小さくできることから、微細な加工を可能とする。光通信分野では、波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)光通信における波長資源の有効活用のために、これらの結晶を利用した光デバイスはCバンドのWDM信号からLバンドへの一括多重変換を行う波長変換デバイスとして用いられている。計測分野では、水素結合などに起因する分子間振動が観測できるテラヘルツ分光が着目されており、これらの結晶を利用した光デバイスは、そのテラヘルツ光を発生させる光源に使用されている。
最近では、化合物半導体結晶であるGaAs、GaP、GaN、CdTe、ZnSe、又はZnO等も、2次非線形光学現象を利用する光デバイスの材料として用いられている。これらの材料は、大きな2次の非線形光学定数を有することに加え、2次非線形光デバイスに不可欠な周期的空間反転構造の作製技術の著しい進歩により、2次非線形デバイスの材料として注目されている。
波長変換の方式は、角度位相整合と、周期分極反転による擬似位相整合(QPM:Quasi Phase Matching)とに分類できる。これらのうち、擬似位相整合は、周期分極反転幅(poling pitch)を適切に設計することにより、様々な位相整合波長の生成を可能とし、材料の透明領域の全てにおいて波長変換を可能とする。また、擬似位相整合は、角度位相整合によるウォークオフ角が無いことから、ビーム品質が良好な上に、相互作用長の長尺化が可能である。擬似位相整合は、高効率化、及び結合損の抑制に適しており、加工及び計測等において有効な方式である。
波長変換の方式は、角度位相整合と、周期分極反転による擬似位相整合(QPM:Quasi Phase Matching)とに分類できる。これらのうち、擬似位相整合は、周期分極反転幅(poling pitch)を適切に設計することにより、様々な位相整合波長の生成を可能とし、材料の透明領域の全てにおいて波長変換を可能とする。また、擬似位相整合は、角度位相整合によるウォークオフ角が無いことから、ビーム品質が良好な上に、相互作用長の長尺化が可能である。擬似位相整合は、高効率化、及び結合損の抑制に適しており、加工及び計測等において有効な方式である。
一実施形態に係る波長変換光デバイスは、仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有し、仮想軸線上に交互に配置されている複数の第1の結晶領域及び複数の第2の結晶領域を含む基板を備え、複数の第1の結晶領域それぞれは、第1領域に位置し仮想平面に平行な第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第1の面から離れる向きであり、複数の第2の結晶領域それぞれは、第2領域に位置し仮想平面に平行な第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第2の面から離れる向きである。
また、一実施形態に係る波長変換光デバイスの製造方法は、仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有する基板に対して、基板の吸収波長帯域に含まれる波長のレーザ光であって、レーザ光の中心軸線を含む平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を照射して、第1領域にあり仮想平面と平行である第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり一対の部分それぞれの自発分極の向きが第1の面から離れる向きである複数の第1の結晶領域を形成する第一工程と、基板に対して、レーザ光を照射して、第2領域にあり仮想平面と平行である第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり一対の部分それぞれの自発分極の向きが第2の面から離れる向きである複数の第2の結晶領域を形成する第二工程と、を備え、複数の第1の結晶領域と、複数の第2の結晶領域とを、仮想軸線上に交互に形成する。
[本開示が解決しようとする課題]
擬似位相整合を行う波長変換光デバイスとして、ガラスの自在成形加工と波長変換を組み合わせたものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。このような波長変換光デバイスの利点は、基板材料がガラスであることからファイバ形や薄膜形など様々な形状に加工することができ、その形状に波長変換機能を付与できる点である。特許文献1には、電界を印加した状態でレーザを照射することにより、分極方向で規定される分極秩序構造を形成する方法が記載されている。
擬似位相整合を行う波長変換光デバイスとして、ガラスの自在成形加工と波長変換を組み合わせたものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。このような波長変換光デバイスの利点は、基板材料がガラスであることからファイバ形や薄膜形など様々な形状に加工することができ、その形状に波長変換機能を付与できる点である。特許文献1には、電界を印加した状態でレーザを照射することにより、分極方向で規定される分極秩序構造を形成する方法が記載されている。
しかしながら、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造は微細であり、また、互いに隣り合う分極秩序構造同士の間隔も極めて短い。従って、電界を印加するための正電極と負電極との間隔が狭くなるので、高い電圧を印加した場合、絶縁破壊を避けるために製造工程が複雑化することがある。
本開示は、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる波長変換光デバイス、及び波長変換光デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
本開示による波長変換光デバイス、及び波長変換光デバイスの製造方法によれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。
本開示による波長変換光デバイス、及び波長変換光デバイスの製造方法によれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。
[実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る波長変換光デバイスは、仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有し、仮想軸線上に交互に配置されている複数の第1の結晶領域及び複数の第2の結晶領域を含む基板を備え、複数の第1の結晶領域それぞれは、第1領域に位置し仮想平面に平行な第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第1の面から離れる向きであり、複数の第2の結晶領域それぞれは、第2領域に位置し仮想平面に平行な第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第2の面から離れる向きである。
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。一実施形態に係る波長変換光デバイスは、仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有し、仮想軸線上に交互に配置されている複数の第1の結晶領域及び複数の第2の結晶領域を含む基板を備え、複数の第1の結晶領域それぞれは、第1領域に位置し仮想平面に平行な第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第1の面から離れる向きであり、複数の第2の結晶領域それぞれは、第2領域に位置し仮想平面に平行な第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、一対の部分それぞれの自発分極の向きは第2の面から離れる向きである。
この波長変換光デバイスでは、複数の第1の結晶領域の一方の部分と、複数の第2の結晶領域の一方の部分とが、仮想軸線上において交互に配置されている。第1の結晶領域の当該部分における自発分極の向きは、第1領域及び第2領域(以下では合わせて「一対の領域」と呼ぶ)のうち一方の領域に位置する第1の面から離れる向きである。また、第2の結晶領域の当該部分における自発分極の向きは、一対の領域のうち他方の領域に位置する第2の面から離れる向きである。更に、第1及び第2の面は仮想平面に沿って延びている。従って、仮想軸線上においては、仮想軸線と交差し且つ互いに逆向きである分極配向が交互に現れる。故に、仮想軸線上を伝搬する光に対し、周期分極反転による擬似位相整合を行うことができる。また、この波長変換光デバイスの各結晶領域は、基板の吸収波長に含まれる波長のレーザ光を基板に照射することによって容易に形成可能である。すなわち、この波長変換光デバイスによれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。
また、一実施形態に係る波長変換光デバイスの製造方法は、仮想軸線を含む仮想平面と、仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有する基板に対して、基板の吸収波長帯域に含まれる波長のレーザ光であって、レーザ光の中心軸線を含む平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を照射して、第1領域にあり仮想平面と平行である第1の面を挟んで第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり一対の部分それぞれの自発分極の向きが第1の面から離れる向きである複数の第1の結晶領域を形成する第一工程と、基板に対して、レーザ光を照射して、第2領域にあり仮想平面と平行である第2の面を挟んで第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり一対の部分それぞれの自発分極の向きが第2の面から離れる向きである複数の第2の結晶領域を形成する第二工程と、を備え、複数の第1の結晶領域と、複数の第2の結晶領域とを、仮想軸線上に交互に形成する。
この製造方法では、複数の第1の結晶領域の一方の部分と、複数の第2の結晶領域の一方の部分とを、仮想軸線上において交互に配置する。第1の結晶領域の当該部分における自発分極の向きは、一対の領域のうち一方の領域に位置する第1の面から離れる向きである。また、第2の結晶領域の当該部分における自発分極の向きは、一対の領域のうち他方の領域に位置する第2の面から離れる向きである。更に、第1及び第2の面は仮想平面に沿って延びている。従って、仮想軸線上においては、仮想軸線と交差し且つ互いに逆向きである分極配向が交互に現れる。故に、仮想軸線上を伝搬する光に対し、周期分極反転による擬似位相整合を行うことができる。また、この製造方法では、各結晶領域を、基板の吸収波長に含まれる波長のレーザ光を基板に照射することによって形成する。このとき、レーザ光の中心軸線に沿った平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を基板に照射する。この製造方法によれば、各結晶領域の自発分極の向きを、第1及び第2の面から離れる向きとすることが容易にできる。すなわち、この波長変換光デバイスの製造方法によれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。
上述した波長変換光デバイスは、仮想軸線を光軸とするチャネル光導波路構造を基板に有してもよい。同様に、上述した製造方法は、上記第一工程及び第二工程の前若しくは後に、仮想軸線を光軸とするチャネル光導波路構造を基板に形成する工程を更に備えてもよい。これにより、仮想軸線上における光伝搬効率を高めることができる。この場合、チャネル光導波路構造をダイシングソー若しくはドライエッチングにより形成してもよい。これにより、結晶質若しくは非晶質の基板にチャネル光導波路構造を容易に形成することができる。
基板は、フレスノイト型結晶(具体例;Sr2TiSi2O8、Ba2TiGe2O8)、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス、及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含んでもよい。例えばこれらの基板において、上述した分極秩序構造をレーザ光の照射によって容易に形成することができる。この場合、基板は、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含み、ランタノイド系、アクチノイド系、4族ないし12族のうちいずれかの群に含まれる金属を添加物として含んでもよい。これにより、基板におけるレーザ光の吸収を高め、上述した分極秩序構造を更に効率良く形成することができる。
上述した製造方法において、レーザ光の光源としてCO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザを用いてもよい。或いは、レーザ光として、CO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザから出力された光を波長変換したものを用いてもよい。これらのいずれかにより、多くの基板の吸収波長に含まれる赤外域のレーザ光を、比較的大きな光強度でもって基板に照射することができる。
上述した製造方法において、基板の表面上に光吸収材を配置してレーザ光を照射してもよい。これにより、基板におけるレーザ光の吸収を高め、上述した分極秩序構造を更に効率良く形成することができる。この場合、光吸収材はカーボンペーストであってもよい。これにより、レーザ光を効率良く吸収する光吸収材を基板上に容易に配置することができる。
上述した製造方法において、レーザ光の光強度分布を、レーザ光の中心軸線を含む平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布に変換する光部品を介してレーザ光を照射してもよい。これにより、上述した光強度分布を、簡易な構成を用いて実現することができる。光部品は、例えば回折光学素子若しくは非球面レンズである。
[実施形態の詳細]
本開示の実施形態に係る波長変換光デバイス、及び波長変換光デバイスの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本開示の実施形態に係る波長変換光デバイス、及び波長変換光デバイスの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本開示の一実施形態に係る波長変換光デバイス1Aの構造を示す断面図であって、光導波方向D1に沿った波長変換光デバイス1Aの断面を示している。図1に示されるように、本実施形態の波長変換光デバイス1Aは、結晶質若しくは非晶質の基板2を備える。基板2は、平坦な板面を有する基板であって、光導波方向D1において互いに対向する一対の端面2a,2bを有する。図1において、基板2の板面は紙面と平行である。端面2a,2bは光導波方向D1と直交しており、且つ互いに平行である。基板2は、少なくとも所定波長の光を透過する性質を有する。所定波長は、例えば400nm〜2100nm、あるいは、9μm〜11μm帯の範囲内の波長である。基板2の構成材料には、例えばフレスノイト型結晶、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス、及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つが含まれる。
基板2は、平面形状が略長方形状である複数の結晶領域10A(第1の結晶領域)と、平面形状が略長方形状である複数の結晶領域10B(第2の結晶領域)とを含む。図2は、結晶領域10Aを拡大して示す図である。図3は、結晶領域10Bを拡大して示す図である。結晶領域10A,10Bは、或る所定の分極秩序構造を有する領域である。分極秩序構造とは、自発分極が一定の態様でもって配向されている構造を指す。
図2に示されるように、各結晶領域10Aは、或る中心面P1(第1の面)を挟んで中心面P1と交差する方向に並ぶ一対の部分F1,F2を含む。本実施形態では、中心面P1は光導波方向D1及び基板2の深さ方向に沿って延びており、部分F1,F2は方向D2に沿って並んでいる。方向D2は、基板2の板面に沿っており光導波方向D1と交差する方向である。方向D2は、光導波方向D1と直交してもよい。一例では、各結晶領域10Aは中心面P1によって一対の部分F1,F2に分割されている。方向D2における部分F1,F2の各一端は中心面P1に接し、方向D2における部分F1,F2の各他端は同方向における結晶領域10Aの一端及び他端を構成している。部分F1,F2の内部においては、自発分極A1が、中心面P1を起点として中心面P1と交差する方向に延びている。自発分極A1の向きは、中心面P1から離れる向きである。すなわち、部分F1に含まれる自発分極A1と部分F2に含まれる自発分極A1とは互いに逆向きである。部分F1に含まれる自発分極A1は、部分F1の中心面P1側の一端から部分F1の他端へ向いている。部分F2に含まれる自発分極A1は、部分F2の中心面P1側の一端から部分F2の他端へ向いている。
図3に示されるように、各結晶領域10Bは、或る中心面P2(第2の面)を挟んで中心面P2と交差する方向に並ぶ一対の部分F3,F4を含む。本実施形態では、中心面P2は光導波方向D1及び基板2の深さ方向に沿って延びており、部分F3,F4は方向D2に沿って並んでいる。一例では、各結晶領域10Bは中心面P2によって一対の部分F3,F4に分割されている。方向D2における部分F3,F4の各一端は中心面P2に接し、方向D2における部分F3,F4の各他端は同方向における結晶領域10Bの一端及び他端を構成している。部分F3,F4の内部においては、自発分極A2が、中心面P2を起点として中心面P2と交差する方向に延びている。自発分極A2の向きは、中心面P2から離れる向きである。すなわち、部分F3に含まれる自発分極A2と部分F4に含まれる自発分極A2とは互いに逆向きである。部分F3に含まれる自発分極A2は、部分F3の中心面P2側の一端から部分F3の他端へ向いている。部分F4に含まれる自発分極A2は、部分F4の中心面P2側の一端から部分F4の他端へ向いている。
後述するように、結晶領域10A,10Bにおける上記の分極秩序構造は、基板2に赤外域のレーザ光が照射されることにより形成されたものである。基板2がBaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含む場合、基板2は、赤外域の特定波長のレーザ光に対する吸収を高めるために、ランタノイド系、アクチノイド系、及び4族ないし12族のうちいずれかの群に含まれる金属を添加物として含んでもよい。ランタノイド系若しくはアクチノイド系の金属としては、例えばYb,Tm,Erが挙げられる。また、4族ないし12族の金属としては、例えばTi,Cr,Znが挙げられる。
再び図1を参照する。仮想軸線AXは、光導波方向D1に沿って延びる軸線である。この仮想軸線AXを含み基板2の深さ方向に延びる仮想平面PAを想定すると、基板2は、仮想平面PAを挟む一対の領域2c,2dを有する。複数の結晶領域10Aの中心面P1は、そのうち一方の領域2c内に位置し、仮想平面PAに沿って等間隔で一列に並んでいる。また、複数の結晶領域10Bの中心面P2は、他方の領域2d内に位置し、仮想平面PAに沿って等間隔で一列に並んでいる。言い換えると、各中心面P1は、領域2c内に存在し仮想平面PAに沿って延びる一の平面に含まれ、各中心面P2は、領域2d内に存在し仮想平面PAに沿って延びる別の平面に含まれる。一例では、これらの平面は仮想平面PAに対して平行である。そして、複数の中心面P1と仮想平面PAとの距離は均等であり、複数の中心面P2と仮想平面PAとの距離は均等である。また、中心面P1と仮想平面PAとの距離と、中心面P2と仮想平面PAとの距離とは互いに等しい。
更に、複数の結晶領域10Aの中心面P1と、複数の結晶領域10Bの中心面P2とは、仮想軸線AXの延在方向(すなわち光導波方向D1)において交互に配置されている。言い換えると、方向D2から見て、中心面P1と中心面P2とが交互に並んでいる。但し、方向D2から見たときに互いに隣り合う中心面P1,P2の各端部は、互いに重なっていてもよいし、互いに離れていてもよい。図1に示される例では、方向D2から見たときに互いに隣り合う中心面P1,P2の端の位置は略一致している。
更に、各結晶領域10Aの部分F2(図2を参照)は、仮想平面PAを跨いで領域2d側にはみ出している。すなわち、各結晶領域10Aの部分F2は、仮想平面PAと重なる。また、各結晶領域10Bの部分F3(図3を参照)は、仮想平面PAを跨いで領域2c側にはみ出している。すなわち、各結晶領域10Bの部分F3は、仮想平面PAと重なる。従って、複数の結晶領域10Aの部分F2と、複数の結晶領域10Bの部分F3とは、仮想軸線AX上において交互に配置される。
上記の構成を備える波長変換光デバイス1Aにおいては、波長変換領域B1が基板2の内部に形成される。波長変換領域B1は、仮想軸線AXを光軸として光導波方向D1に沿って延在する光導波路である。波長変換領域B1の一端B1aは基板2の端面2aに達し、波長変換領域B1の他端B1bは基板2の端面2bに達する。一端B1aから入射された所定波長の光は、波長変換領域B1内を伝搬して他端B1bから出射される。
以上に説明した構造を備える本実施形態の波長変換光デバイス1Aを製造する方法について説明する。図4は、製造方法の例を示すフローチャートである。まず、基板2の原料(SrO−TiO2−SiO2系ガラスの場合、Sr2CO3、TiO2、及びSiO2)の計量を行い、これらを混ぜ合わせる(工程S1)。必要に応じて、混ぜ合わせる基板2の原料にレーザ光の吸収を高める前述した金属を添加してもよい。次に、混ぜ合わせた原料を加熱して溶融し、平板状の型に流して冷却することにより成形を行い、基板2を形成する(工程S2)。溶融温度は例えば1500℃であり、溶融時間は例えば1時間である。続いて、基板2の歪みを取り除くために、基板2に対して熱処理を行う(工程S3)。このとき、熱処理温度は例えば760℃であり、熱処理時間は例えば1時間である。その後、基板2の両方の板面(表面及び裏面)に対して鏡面研磨を行う(工程S4)。
続いて、基板2の吸収波長に含まれる波長のレーザ光を基板2の板面に照射することにより、複数の結晶領域10A及び複数の結晶領域10Bを基板2に形成する。具体的には、図5に示されるように、まず複数の中心面P1及び複数の中心面P2を基板2に設定する。そして、これらの中心面P1,P2に対して順にレーザ光を照射する(工程S5)。この工程では、各結晶領域10Aが仮想平面PAを跨いで領域2d側にはみ出すように、そして、各結晶領域10Bが仮想平面PAを跨いで領域2c側にはみ出すように、レーザ光のパワー密度及び照射時間を調整する。レーザ光の波長は、基板2を構成する材料の吸収波長帯域(例えば遠赤外域)に含まれる任意の波長である。この工程では、吸収したエネルギーにより局所加熱した領域の温度が800℃以上となるように、必要に応じて集光レンズにより集光し、パワー密度を高める。レーザ光の光源としては、例えば、高強度の遠赤外光を出力できるCO2レーザが用いられる。基板2がSrO−TiO2−SiO2系ガラスからなる場合、遠赤外光(例えばCO2レーザの10.6μm帯)の透過率は数%程度である。従って、基板2にレーザ光を多く吸収させて、各結晶領域10A,10Bを好適に形成することができる。或いは、基板2が1μm帯に吸収を有する場合には、例えば、Ybドープドファイバレーザが用いられる。
また、結晶領域10A,10Bの周期(図1のΛ)を短くしたい場合には、例えば、レーザ光の波長を短くし、集光レンズの焦点距離を小さくする。この場合、チタンサファイアレーザ(Ti:Sレーザ)を用いてもよい。集光レンズの焦点距離は、例えば100mm以下である。或いは、CO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザから出力された光を波長変換した光(第2高調波、若しくはそれ以上の高次波長変換光)を用いてもよい。その場合、レーザ光のスポット径を10μm程度以下まで縮小することが可能となる。その結果、周期Λを10μm程度以下にまで縮小できるので、第2高調波の短波長化、及び様々な周期構造を作り込むことによる波長変換の広帯域化が可能となる。
図6A、図6B及び図6Cは、工程S5において使用されるレーザ光の光強度分布を示す図である。図6Aは、レーザ光の光軸に垂直な断面における光強度分布を色の濃淡によって示しており、色が濃いほど光強度が大きく、色が薄いほど光強度が小さい。図中のOは、レーザ光の中心軸線(光軸)である。また、図6Bは中心軸線Oと交差し光導波方向D1に沿う直線H1上の光強度分布を示すグラフであり、図6Cは中心軸線Oと交差し方向D2に沿う直線H2上の光強度分布を示すグラフである。図6B及び図6Cにおいて、縦軸は光強度を表す。図6Bの横軸は光導波方向D1における位置を表しており、図6Cの横軸は方向D2における位置を表している。
図6A、図6B及び図6Cに示されるように、工程S5では、レーザ光の中心軸線Oに沿った基準平面PB(例えば、中心軸線O及び直線H1を含む平面)から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を、基板2に照射する。基準平面PBから離れるに従って次第に小さくなる分布は、例えば、図6Cに示されるように、基準平面PBに垂直な断面において、バイアス光(図中のE1部分)に、基準平面PBをピークとする単峰型分布(図中のE2部分)を加えた光強度分布である。この単峰型分布の傾斜は、図6Dに示される、同一のピーク強度を有するガウシアン分布の傾斜よりも緩やかである。また、図6Bに示されるように、基準平面PB上における光強度は所定範囲内において一定であり、直線H1上における光強度分布はトップハット状である。そして、結晶領域10Aを基板2に形成するときには基準平面PBを中心面P1に一致させ、結晶領域10Bを基板2に形成するときには基準平面PBを中心面P2に一致させる。なお、中心軸線Oに垂直な断面におけるレーザ光の形状は、図6Aに示されるように、略長方形若しくは略正方形である。
この工程S5では、上述した光源から出力されるレーザ光の光強度分布を、基準平面PBから離れるに従って次第に小さくなる光強度分布に変換するための光部品を用いてもよい。このような光部品を介してレーザ光を基板2に照射することにより、図6A、図6B及び図6Cに示された光強度分布を簡易に実現することができる。なお、このような光部品としては、例えば回折光学素子(Diffractive Optical Element:DOE)若しくは非球面レンズが挙げられる。
上記のような光強度分布を有するレーザ光を基板2に照射することによって、一対の部分F1,F2それぞれの自発分極A1の向きが中心面P1から離れる向きである結晶領域10A(図2を参照)と、一対の部分F3,F4それぞれの自発分極A2の向きが中心面P2から離れる向きである結晶領域10B(図3を参照)とを容易に形成することができる。以下、その理由について詳細に述べる。
図7は、説明のため、光軸上の光強度が最も大きく光軸から径方向に離れるに従って次第に光強度が小さくなる分布(例えば、光軸周りに対称なガウシアン分布)を有するレーザ光を基板2に照射した場合の、基板2の温度変化に関するグラフ、及びそれにより形成される円環状の結晶領域100を示す図である。なお、図7に示されるグラフの横軸は径方向位置を表し、光軸を原点とする。また、図7に示されるグラフの縦軸は温度を表す。T1は結晶核生成閾値であり、T2は結晶成長閾値であり、T3は損傷(溶融)閾値である。通常、T1<T2<T3の関係が成り立つ。
このようなレーザ光を基板2に照射するとき、図7のグラフG1〜G3に示されるように、照射領域における温度分布は、光軸上において最も高く、光軸から径方向に離れるに従って次第に低い分布となる。但し、グラフG1の段階では、照射領域の中心温度のみが結晶核生成閾値T1に達しており、中心以外の温度は結晶核生成閾値T1に達していないので、結晶核は照射領域の中心のみに生じる。このとき、自発分極の配向はランダムである。その後、レーザ光の照射を連続して又は断続的に繰り返すと、温度分布が全体的に上昇し、グラフG2に示されるように照射領域の中心温度が結晶成長閾値T2に達する。これにより、結晶核を起点として結晶が成長し始める。このとき、ランダムであった自発分極の配向を基に結晶成長することになる。但し、照射領域の中心へ向けて成長する結晶核は、互いに衝突し、それ以上成長することはなく、その結果、成長可能な領域である外周へ向かう配向が支配的となる。従って、最終的な自発分極Aの配向は、主に照射領域の中心(すなわち光軸)から径方向に沿って離れる向きとなる。なお、その後もレーザ光の照射を連続して又は断続的に繰り返し、グラフG3に示されるように照射領域の中心付近の温度が損傷閾値T3を超えると、該中心付近の基板2が溶融する。従って、結晶領域の中央に穿孔(加工痕)101が生じる。その結果、自発分極Aが放射状に配向した円環状の結晶領域100が形成される。
上述した結晶領域の形成過程を検討すると、結晶領域に生じる自発分極の配向は、レーザ光の光強度分布の傾斜方向に従うといえる。工程S5において基板2に照射されるレーザ光は、図6Cに示されるように、基準平面PBから離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有する。この場合、自発分極の配向は、主に基準平面PBから離れる向きとなる。すなわち、このレーザ光を基板2に照射すると、まず基準平面PB及びその近傍において結晶核が生じる。その後、レーザ光の照射を連続して又は断続的に繰り返すと、基準平面PB及びその近傍において結晶核を起点として結晶が成長し始める。このとき、基準平面PB及びその近傍には既に結晶核が存在するので、結晶核の成長の向きは、基準平面PBから離れる向きとなる。従って、図2及び図3に示された自発分極A1,A2の配向を容易に実現することができる。
上記のことから、前述した図6A、図6B及び図6Cにおいて、直線H2上における結晶領域10A,10Bの幅W1は、方向D2における、結晶成長閾値T2に相当する光強度以上のレーザ光の幅L1(図6Cを参照)と略一致する。一例では、単峰型分布(図中のE2部分)は、結晶成長閾値T2に相当する光強度と、損傷閾値T3に相当する光強度との間に存在する。この場合、上述した幅L1は、ガウシアン分布における結晶成長閾値T2に相当する光強度以上の幅L2(図6Dを参照)よりも格段に大きくなる。
また、工程S5において基板2に照射されるレーザ光のピーク強度は、結晶成長閾値T2よりも高く且つ損傷閾値T3よりも低く設定される。この場合、結晶領域10A,10Bの中央に穿孔が生じることが抑制されるので、穿孔に起因する割れ等によるデバイス性能の劣化を抑制することができる。
最後に、基板2の歪みを再び取り除くために、基板2に対して熱処理を行う(工程S6)。このとき、熱処理温度は例えば760℃であり、熱処理時間は例えば1時間である。以上の工程を経て、本実施形態の波長変換光デバイス1Aが作製される。
以上に説明した本実施形態による波長変換光デバイス1A及びその製造方法によって得られる効果について説明する。前述したように、本実施形態では、複数の結晶領域10Aの部分F2と、複数の結晶領域10Bの部分F3とを、仮想軸線AX上において交互に配置する。結晶領域10Aの部分F2における自発分極A1の向きは、領域2cに位置する中心面P1から離れる向きである。また、結晶領域10Bの部分F3における自発分極A2の向きは、領域2dに位置する中心面P2から離れる向きである。更に、中心面P1,P2は、仮想軸線AXを含む仮想平面PAに沿って延びている。従って、仮想軸線AX上においては、仮想軸線AXと交差し且つ互いに逆向きである分極配向が交互に現れる。故に、仮想軸線AX上を伝搬する光に対し、周期分極反転による擬似位相整合を行うことができる。なお、変換波長は結晶領域10A,10Bの周期Λ(図1を参照)によって制御される。
また、上述した各結晶領域10A,10Bは、基板2の吸収波長に含まれる波長のレーザ光を基板2に照射することによって容易に形成可能である。すなわち、この波長変換光デバイス1Aによれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。また、上述した製造方法においては、各結晶領域10A,10Bを、基板2の吸収波長に含まれる波長のレーザ光を基板2に照射することによって形成する(工程S5)。このとき、レーザ光の中心軸線Oに沿った基準平面PBから離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を基板2に照射する。この場合、図5を用いて説明したように、自発分極A1,A2それぞれの向きを、中心面P1,P2それぞれから離れる向きとすることが容易にできる。すなわち、上述した製造方法によれば、擬似位相整合を実現するための分極秩序構造を簡易な方法により形成することができる。
また、上述した各結晶領域10Aの部分F2における自発分極A1の向きが中心面P1から離れる向きに揃っており、同様に、各結晶領域10Bの部分F3における自発分極A2の向きが中心面P2から離れる向きに揃っている。従って、光の導波方向(仮想軸線AX)に対して直交する方向に自発分極A1,A2の向きを揃えることが容易である。例えば図7に示された放射状の自発分極Aを有する結晶領域100が配列された場合と比較して、周期分極反転による擬似位相整合を効率良く行うことができる。
また、本実施形態のように、基板2は、フレスノイト型結晶、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス、及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含んでもよい。例えばこれらの基板2において、上述した分極秩序構造をレーザ光の照射によって容易に形成することができる。更に、基板2がBaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含む場合、ランタノイド系、アクチノイド系、及び4族ないし12族のうちいずれかの群に含まれる金属を添加物として含んでもよい。これにより、基板2におけるレーザ光の吸収を高め、上述した分極秩序構造を更に効率良く形成することができる。
また、本実施形態のように、レーザ光の光源としてCO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザを用いてもよい。或いは、レーザ光として、CO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザから出力された光を波長変換したものを用いてもよい。これらのいずれかにより、基板材料として使用される多くの物質の吸収波長に含まれる赤外域のレーザ光を、比較的大きな光強度でもって基板に照射することができる。
(第1変形例)
図8は、上記実施形態の第1変形例に係る波長変換光デバイス1Bの断面図を示している。本変形例と上記実施形態との相違点は、結晶領域10A,10Bが、光導波方向D1と交差する方向D2に複数並んでいる点である。このような構成においては、或る仮想平面PAの両側に位置する結晶領域10A,10Bによって、上記実施形態と同様の波長変換領域B1が形成され得る。また、1つの仮想平面PA1の両側に位置する結晶領域10A,10Bと、仮想平面PA1と隣り合う仮想平面PA2の両側に位置する結晶領域10B,10A(結晶領域10Bは仮想平面PA1と共通)とによって、波長変換領域B2が形成され得る。すなわち、この波長変換領域B2は、2本の仮想軸線AX1,AX2を含み、光導波方向D1に沿って延びる領域である。波長変換領域B2の方向D2における幅は、方向D2における中心面P1,P2の周期と同一であってもよいし、方向D2における中心面P1,P2の周期より小さくてもよい。
図8は、上記実施形態の第1変形例に係る波長変換光デバイス1Bの断面図を示している。本変形例と上記実施形態との相違点は、結晶領域10A,10Bが、光導波方向D1と交差する方向D2に複数並んでいる点である。このような構成においては、或る仮想平面PAの両側に位置する結晶領域10A,10Bによって、上記実施形態と同様の波長変換領域B1が形成され得る。また、1つの仮想平面PA1の両側に位置する結晶領域10A,10Bと、仮想平面PA1と隣り合う仮想平面PA2の両側に位置する結晶領域10B,10A(結晶領域10Bは仮想平面PA1と共通)とによって、波長変換領域B2が形成され得る。すなわち、この波長変換領域B2は、2本の仮想軸線AX1,AX2を含み、光導波方向D1に沿って延びる領域である。波長変換領域B2の方向D2における幅は、方向D2における中心面P1,P2の周期と同一であってもよいし、方向D2における中心面P1,P2の周期より小さくてもよい。
図8は、更に、波長変換領域B1及びB2のそれぞれで有効に波長変換できる電界分布のグラフを示しており、図8の各グラフの横軸は電界強度を示し、図8の各グラフの縦軸は方向D2における位置を示す。図8の左側のグラフに示されるように、波長変換領域B1では、電界強度分布がLP01モード(基底モード)となる。これに対し、図8の右側のグラフに示されるように、波長変換領域B2では、電界強度分布がLP11モードとなる。このような電界モードにおいても、波長変換を好適に行うことができる。なお、波長変換領域B2においては、波長変換前及び波長変換後ともに、電界強度分布はLP11モードとなる。
(第2変形例)
図9Aは、上記実施形態の第2変形例に係る波長変換光デバイス1Cの構成を示す平面図である。図9Bは、図9AのXIIIb−XIIIb線に沿った断面図であって、仮想軸線AXと交差する結晶領域10Aの断面を示す。図9Cは、図9AのXIIIc−XIIIc線に沿った断面図であって、仮想軸線AXと交差する結晶領域10Bの断面を示す。本変形例の波長変換光デバイス1Cは、仮想軸線AXを光軸とするチャネル光導波路構造21を基板2に有する。チャネル光導波路構造21は、仮想軸線AXに沿って延びる一対の側面21a,21bを有する。一例では、基板2に垂直な方向から見て、一方の側面21aは仮想平面PAと中心面P1との間に位置しており、他方の側面21bは仮想平面PAと中心面P2との間に位置している。側面21a,21bは、例えば図4に示された工程S5の前、若しくは工程S5の後に、チャネル光導波路構造21の外側に位置する基板2の部分をドライエッチングにより除去することによって容易に形成され得る。なお、結晶化領域の屈折率n1と非結晶の屈折率n2の関係は、n1>n2である。図9B及び図9Cの基板深さ方向においても、光は閉じ込められることになる。
図9Aは、上記実施形態の第2変形例に係る波長変換光デバイス1Cの構成を示す平面図である。図9Bは、図9AのXIIIb−XIIIb線に沿った断面図であって、仮想軸線AXと交差する結晶領域10Aの断面を示す。図9Cは、図9AのXIIIc−XIIIc線に沿った断面図であって、仮想軸線AXと交差する結晶領域10Bの断面を示す。本変形例の波長変換光デバイス1Cは、仮想軸線AXを光軸とするチャネル光導波路構造21を基板2に有する。チャネル光導波路構造21は、仮想軸線AXに沿って延びる一対の側面21a,21bを有する。一例では、基板2に垂直な方向から見て、一方の側面21aは仮想平面PAと中心面P1との間に位置しており、他方の側面21bは仮想平面PAと中心面P2との間に位置している。側面21a,21bは、例えば図4に示された工程S5の前、若しくは工程S5の後に、チャネル光導波路構造21の外側に位置する基板2の部分をドライエッチングにより除去することによって容易に形成され得る。なお、結晶化領域の屈折率n1と非結晶の屈折率n2の関係は、n1>n2である。図9B及び図9Cの基板深さ方向においても、光は閉じ込められることになる。
本変形例のように、波長変換光デバイスは、仮想軸線AXを光軸とするチャネル光導波路構造21を基板2に有してもよい。また、波長変換光デバイスの製造方法は、チャネル光導波路構造21を基板2に形成する工程を更に備えてもよい。これにより、仮想軸線AX上(波長変換領域B1)における光伝搬効率を高めることができる。
なお、チャネル光導波路構造を基板2に形成する方法としては、上記以外にも様々な方法が考えられる。例えば、チャネル光導波路構造となる部分を残して基板2をダイシングソーにより切断する方法、Ge,Tiなどの添加物を基板2の内部に拡散させて屈折率を部分的に変化させる方法などが挙げられる。
(第3変形例)
図10は、上記実施形態の第3変形例に係る波長変換光デバイスの製造方法の一工程を示す断面図であって、光導波方向D1と交差する基板2の断面を示す。本変形例では、図4に示された工程S5において、基板2の表面上に光吸収材31を配置した状態でレーザ光Laを照射する。光吸収材31は、レーザ光Laの波長を含む帯域に吸収帯域を有する材料を含む。基板2の表面上に光吸収材31を配置する方法には、塗布、スパッタ、又は蒸着等がある。例えば、光吸収材31はカーボンを含む材料からなり、一例ではカーボンペースト(樹脂にフィラーとしてカーボン粒子を加えた導電性ペースト)である。
図10は、上記実施形態の第3変形例に係る波長変換光デバイスの製造方法の一工程を示す断面図であって、光導波方向D1と交差する基板2の断面を示す。本変形例では、図4に示された工程S5において、基板2の表面上に光吸収材31を配置した状態でレーザ光Laを照射する。光吸収材31は、レーザ光Laの波長を含む帯域に吸収帯域を有する材料を含む。基板2の表面上に光吸収材31を配置する方法には、塗布、スパッタ、又は蒸着等がある。例えば、光吸収材31はカーボンを含む材料からなり、一例ではカーボンペースト(樹脂にフィラーとしてカーボン粒子を加えた導電性ペースト)である。
本変形例の方法によれば、基板2におけるレーザ光Laの吸収を高め、前述した分極秩序構造を更に効率良く形成することができる。また、この場合、光吸収材31としてカーボンペーストを用いてもよい。これにより、レーザ光を効率良く吸収する光吸収材31を基板2上に容易に配置することができる。また、カーボンペーストは広範囲の吸収帯域を有しているので、CO2レーザ以外にも、ファイバレーザ、固体レーザ、或いは半導体レーザにて発振する波長帯域の光を吸収することができる。更に、カーボンペーストは、レーザ光照射後に洗浄等により簡便に除去可能である。
なお、レーザ光の吸収効率を高める方法としては、上記以外にも様々な方法が考えられる。例えば、レーザ光を照射する前に予め基板2に対し還元反応によって光吸収率を高め、レーザ光照射後に酸化反応によって光吸収率を元に戻す方法がある。
本開示による波長変換光デバイスは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態及び各変形例を、必要な目的及び効果に応じて互いに組み合わせてもよい。また、上述した実施形態では基板材料としてフレスノイト型結晶、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス、及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスを例示した。しかしながら、本開示に用いられる基板は、結晶質若しくは非晶質であって所望の波長に対して透明である様々な材料からなることができる。また、上述した実施形態に示された結晶領域10A,10Bは、基板2の溶融による穿孔を有していない。しかしながら、本開示の第1及び第2の結晶領域は穿孔を有してもよい。また、上述した実施形態では結晶領域10A,10Bの中心面P1,P2を第1及び第2の面の例として説明したが、本開示の第1及び第2の面それぞれの位置は、方向D2における第1及び第2の結晶領域それぞれの中心から外れていてもよい。
1A,1B,1C…波長変換光デバイス、2…基板、2a,2b…端面、2c,2d…領域、10A,10B…結晶領域、21…チャネル光導波路構造、21a,21b…側面、31…光吸収材、A,A1,A2…自発分極、AX,AX1,AX2…仮想軸線、B1,B2…波長変換領域、B1a…一端、B1b…他端、D1…光導波方向、D2…方向、F1〜F4…部分、La…レーザ光、O…中心軸線、P1,P2…中心面、PA,PA1,PA2…仮想平面、PB…基準平面、T1…結晶核生成閾値、T2…結晶成長閾値、T3…損傷閾値、Λ…周期。
Claims (13)
- 仮想軸線を含む仮想平面と、前記仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有し、前記仮想軸線上に交互に配置されている複数の第1の結晶領域及び複数の第2の結晶領域を含む基板を備え、
前記複数の第1の結晶領域それぞれは、前記第1領域に位置し前記仮想平面に平行な第1の面を挟んで前記第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、前記一対の部分それぞれの自発分極の向きは前記第1の面から離れる向きであり、
前記複数の第2の結晶領域それぞれは、前記第2領域に位置し前記仮想平面に平行な第2の面を挟んで前記第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分を含んでおり、前記一対の部分それぞれの自発分極の向きは前記第2の面から離れる向きである、
波長変換光デバイス。 - 前記仮想軸線を光軸とするチャネル光導波路構造を前記基板に有する、請求項1に記載の波長変換光デバイス。
- 前記基板は、フレスノイト型結晶、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス、及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含む、請求項1または請求項2に記載の波長変換光デバイス。
- 前記基板は、BaO−TiO2−GeO2−SiO2系ガラス及びSrO−TiO2−SiO2系ガラスのうち少なくとも一つを含み、ランタノイド系、アクチノイド系、4族ないし12族のうちいずれかの群に含まれる金属を添加物として含む、請求項3に記載の波長変換光デバイス。
- 仮想軸線を含む仮想平面と、前記仮想平面を挟んで対向する第1領域及び第2領域と、を有する基板に対して、前記基板の吸収波長帯域に含まれる波長のレーザ光であって、前記レーザ光の中心軸線を含む平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布を有するレーザ光を照射して、前記第1領域にあり前記仮想平面と平行である第1の面を挟んで前記第1の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり前記一対の部分それぞれの自発分極の向きが前記第1の面から離れる向きである複数の第1の結晶領域を形成する第一工程と、
前記基板に対して、前記レーザ光を照射して、前記第2領域にあり前記仮想平面と平行である第2の面を挟んで前記第2の面と交差する方向に並ぶ一対の部分をそれぞれ含んでおり前記一対の部分それぞれの自発分極の向きが前記第2の面から離れる向きである複数の第2の結晶領域を形成する第二工程と、を備え、
前記複数の第1の結晶領域と、前記複数の第2の結晶領域とを、前記仮想軸線上に交互に形成する、波長変換光デバイスの製造方法。 - 前記第一工程及び前記第二工程の前若しくは後に、前記仮想軸線を光軸とするチャネル光導波路構造を前記基板に形成する工程を更に備える、請求項5に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記チャネル光導波路構造をダイシングソー若しくはドライエッチングにより形成する、請求項6に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記レーザ光の光源として、CO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザを用いる、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記レーザ光として、CO2レーザ、Ybドープドファイバレーザ、若しくはTi:Sレーザから出力された光を波長変換した光を用いる、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記基板の表面上に光吸収材を配置して前記レーザ光を照射する、請求項5から請求項9のいずれか1項に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記光吸収材はカーボンペーストである、請求項10に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記レーザ光の光強度分布を、前記レーザ光の中心軸線を含む平面から離れるに従って次第に小さくなる光強度分布に変換する光部品を介して前記レーザ光を照射する、請求項5から請求項11のいずれか1項に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
- 前記光部品は回折光学素子若しくは非球面レンズである、請求項12に記載の波長変換光デバイスの製造方法。
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