JPWO2019207933A1 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

本開示の一態様に係る非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備え、負極は、窒素吸着等温線からDFT法により求めた細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が0.3mm3/g以下である黒鉛粒子を負極活物質として含有する。

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
近年、高出力、高エネルギー密度の二次電池として、正極と、負極と、非水電解質とを備え、正極と負極との間でリチウムイオンを移動させて充放電を行う非水電解質二次電池が広く利用されている。
例えば、特許文献1には、内部に空隙を有する黒鉛粒子に炭素質が被覆された炭素質被覆黒鉛粒子からなり、炭素質被覆黒鉛粒子の窒素による吸着等温線をもとに、HK法により求めた1nm以下の細孔容積が0.0010〜0.0020cm/gであり、かつBJH法により求めた1〜100nmの細孔容積が0.020〜0.040cm/gである、リチウムイオン二次電池負極用材料、並びに、当該負極用材料を含有するリチウム二次電池負極が開示されている。
特開2014−170724号公報
特許文献1には、黒鉛粒子に対して実用上必要な被覆を行うことを前提とした上で、ハイレート特性を向上するために必要な黒鉛粒子の細孔径の最低値がほぼ1nmであることを見出し、1nm以下及び1nm以上の各細孔容積の適正な量を確定し、容量、初回充放電効率及びサイクル特性を損ねることなく、ハイレート特性に優れるリチウムイオン二次電池を得たことが記載されている。特許文献1では、リチウムイオン二次電池の充放電サイクルを50回繰り返したときの性能について評価されているが、より多くの充放電サイクルを行った際の性能については明らかにされていない。
本開示の課題は、長期の充放電サイクル特性を改善することが可能な非水電解質二次電池を提供することにある。
本開示の一態様に係る非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備え、負極は、窒素吸着等温線からDFT法により求めた細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子を負極活物質として含有する。
本開示の一態様に係る非水電解質二次電池によれば、長期の充放電サイクル特性を改善することが可能となる。
実施形態の一例である非水電解質二次電池の構成を示す縦断面図である。 実施形態の一例である黒鉛粒子(実施例1)の粒子断面を示す電子顕微鏡画像である。 実施形態の一例である黒鉛粒子(実施例2)の粒子断面を示す電子顕微鏡画像である。 従来の正極活物質(比較例1)の粒子断面を示す電子顕微鏡画像である。 従来の正極活物質(比較例2)の粒子断面を示す電子顕微鏡画像である。
例えば、特許文献1には、黒鉛粒子の細孔構造について、ハイレート特性を向上するために必要な細孔径の最低値がほぼ1nmであることを見出し、1nm以下及び1nm以上の各細孔容積の適正な量を確定させたと記載され、また、HK法(Horvath−Kawazoeの方法)により求めた1nm以下の細孔容積が0.0010cm/gより少ないと、リチウムイオンの黒鉛層の反応に必要な反応界面が確保されず、高いハイレート特性が得られないと記載されている。一方、特許文献1ではサイクル特性試験において行われた充放電サイクルは50回に過ぎず、負極活物質として黒鉛粒子を含有する非水電解質二次電池について長期の充放電サイクル(例えば500サイクル以上)を行った場合の性能については不明である。
それに対して、本発明者らは、鋭意検討した結果、負極活物質として使用される黒鉛粒子において、黒鉛結晶のベーサル部は、エッジ部と異なり、充放電に伴うリチウムイオン等の挿入脱離に関与しないと考えられるところ、ベーサル部に多数存在する細孔径が2nm以下である細孔において非水電解質との副反応が生じ、結果として長期の充放電サイクル性能の低下を引き起こしていることを見出した。そして、黒鉛粒子のへき開によるベーサル部の露出を抑制し、窒素吸着等温線からDFT法により求めた細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子を負極活物質として用いることで、非水電解質二次電池における上記副反応を抑えることが可能となり、長期の充放電サイクルを行った場合の性能を改善できることを見出した。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態の一例について詳細に説明する。なお、実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率等は、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
[非水電解質二次電池]
図1を用いて、非水電解質二次電池(以下「電池」とも記載する)10の構成を説明する。図1は、実施形態の一例である電池10の構成を示す縦断面図である。電池10は、正極30と、負極40と、非水電解質とを備える。正極30と負極40との間には、セパレータ50を設けることが好適である。電池10は、例えば正極30及び負極40がセパレータ50を介して巻回されてなる巻回型の電極体14と、非水電解質とが電池ケースに収容された構造を有する。電極体14及び非水電解質を収容する電池ケースとしては、円筒形、角形、コイン形、ボタン形等の金属製ケース、金属箔を樹脂シートでラミネートしたシートを成型することで得られる樹脂製ケース(ラミネート型電池)などが例示できる。また、巻回型の電極体14の代わりに、正極及び負極がセパレータを介して交互に積層されてなる積層型の電極体など、他の形態の電極体が適用されてもよい。図1に示す例では、有底円筒形状のケース本体15と封口体16とにより電池ケースが構成されている。
電池10は、電極体14の上下にそれぞれ配置された絶縁板17,18を備える。図1に示す例では、正極30に取り付けられた正極リード19が絶縁板17の貫通孔を通って封口体16側に延び、負極40に取り付けられた負極リード20が絶縁板18の外側を通ってケース本体15の底部側に延びている。例えば、正極リード19は封口体16の底板であるフィルタ22の下面に溶接等で接続され、フィルタ22と電気的に接続された封口体16の天板であるキャップ26が正極端子となる。負極リード20はケース本体15の底部内面に溶接等で接続され、ケース本体15が負極端子となる。本実施形態では、封口体16に電流遮断機構(CID)及びガス排出機構(安全弁)が設けられている。なお、ケース本体15の底部にも、ガス排出弁(図示せず)を設けることが好適である。
ケース本体15は、例えば有底円筒形状の金属製容器である。ケース本体15と封口体16との間にはガスケット27が設けられ、電池ケース内部の密閉性が確保される。ケース本体15は、例えば側面部を外側からプレスして形成された、封口体16を支持する張り出し部21を有することが好適である。張り出し部21は、ケース本体15の周方向に沿って環状に形成されることが好ましく、その上面で封口体16を支持する。
封口体16は、フィルタ開口部22aが形成されたフィルタ22と、フィルタ22上に配置された弁体とを有する。弁体は、フィルタ22のフィルタ開口部22aを塞いでおり、内部短絡等による発熱で電池10の内圧が上昇した場合に破断する。本実施形態では、弁体として下弁体23及び上弁体25が設けられており、下弁体23と上弁体25の間に配置される絶縁部材24、及びキャップ開口部26aを有するキャップ26が更に設けられている。封口体16を構成する各部材は、例えば円板形状又はリング形状を有し、絶縁部材24を除く各部材は互いに電気的に接続されている。具体的には、フィルタ22と下弁体23が各々の周縁部で互いに接合され、上弁体25とキャップ26も各々の周縁部で互いに接合されている。下弁体23と上弁体25は、各々の中央部で互いに接続され、各周縁部の間には絶縁部材24が介在している。なお、内部短絡等による発熱で内圧が上昇すると、例えば下弁体23が薄肉部で破断し、これにより上弁体25がキャップ26側に膨れて下弁体23から離れることにより両者の電気的接続が遮断される。
以下、実施形態の一例である非水電解質二次電池10に用いられる正極30、負極40、非水電解質及びセパレータ50について詳述する。なお、以下の説明では符号を省略する。
[正極]
正極は、例えば金属箔等の正極集電体と、正極集電体上に形成された正極活物質層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極活物質層は、例えば、正極活物質、結着材、導電材等を含む。
正極は、例えば、正極活物質、導電材、結着材等を含む正極合材スラリーを正極集電体上に塗布・乾燥することによって、正極集電体上に正極活物質層を形成し、当該正極活物質層を圧延することにより得られる。正極集電体の厚さは、特に制限されないが、例えば10μm以上100μm以下程度である。
正極活物質層は、リチウム遷移金属酸化物で構成される正極活物質を含む。リチウム遷移金属酸化物としては、リチウム(Li)、並びに、コバルト(Co)、マンガン(Mn)及びニッケル(Ni)等の遷移金属元素を含有するリチウム遷移金属酸化物が例示できる。リチウム遷移金属酸化物は、Co、Mn及びNi以外の他の添加元素を含んでいてもよく、例えば、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、ホウ素(B)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、鉛(Pb)、錫(Sn)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)及びケイ素(Si)等が挙げられる。
リチウム遷移金属酸化物の具体例としては、例えばLiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−y、LiCo1−y、LiNi1−y、LiMn、LiMn2−y、LiMPO、LiMPOF(各化学式において、Mは、Na、Mg、Sc、Y、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Pb、Sb及びBのうち少なくとも1種であり、0<x≦1.2、0<y≦0.9、2.0≦z≦2.3である)が挙げられる。リチウム遷移金属酸化物は、1種単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
導電材としては、正極合材層の電気伝導性を高める公知の導電材が使用でき、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等の炭素粉末等が挙げられる。これらは、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結着材としては、正極活物質や導電材の良好な接触状態を維持し、また、正極集電体表面に対する正極活物質等の結着性を高める公知の結着材が使用でき、例えば、フッ素系高分子、ゴム系高分子等が挙げられる。フッ素系高分子としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、又はこれらの変性体等が挙げられ、ゴム系高分子としては、例えば、エチレン−プロピレン−イソプレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体等が挙げられる。これらは、1種単独でもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、結着材は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)等の増粘剤と併用されてもよい。
[負極]
負極は、例えば金属箔等の負極集電体と、負極集電体上に形成された負極活物質層とで構成される。負極集電体には、銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極活物質層は、例えば、負極活物質、結着材及び増粘剤等を含む。
負極は、例えば負極集電体上に負極活物質、結着材及び増粘剤等を含む負極合材スラリーを塗布し、塗膜を乾燥させた後、圧延して負極活物質層を集電体の両面に形成することにより作製できる。負極集電体の厚さは、集電性、機械的強度等の観点から、5μm以上40μm以下が好ましく、10μm以上20μm以下がより好ましい。
本開示に係る負極は、リチウムイオンを吸蔵・放出する負極活物質として、窒素吸着等温線からDFT法により求めた細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子を含有する。なお、本明細書において、負極活物質又は黒鉛粒子における「細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積」を「2nm以下細孔体積」とも記載する。
このように負極活物質として2nm以下細孔体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子を用いることにより、非水電解質との副反応が抑制され、非水電解質二次電池の長期サイクル特性が改善されると考えられる。黒鉛粒子の2nm以下細孔体積は、0.2mm/g以下が好ましく、0.1mm/g以下がより好ましい。黒鉛粒子の2nm以下細孔体積の下限は特に制限されず、検出限界以下であってもよいが、入手の容易性やコスト等の観点から、例えば0.005mm/g以上であることが好ましい。
黒鉛粒子の2nm以下細孔体積は、黒鉛粒子の窒素吸着等温線からDFT法(Density Functional Theory:密度汎関数理論)を用いて行う公知の方法で求めればよく、例えば、比表面積測定装置(株式会社カンタクローム・インスツルメンツ製、autosorb iQ−MP)を用いて測定することができる。詳しくは、以下の通りである。予め、様々な細孔の孔径に対応する吸着等温線をシミュレーションによって算出しておく。次いで、窒素ガスを用いて黒鉛粒子の吸着等温線を求め、得られた吸着等温線を解析し、シミュレーションにより算出された吸着等温線の重ね合わせを行う。これにより、黒鉛粒子の各細孔径を有するが細孔の質量当たりの体積が算出されるので、その算出結果に基づき、細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が求めることができる。
本実施形態に係る黒鉛粒子は、非水電解質二次電池の負極活物質として従来使用されている黒鉛系材料を使用すればよく、例えば塊状黒鉛、土状黒鉛等の天然黒鉛、並びに、塊状人造黒鉛、黒鉛化メソフェーズカーボンマイクロビーズ等の人造黒鉛を用いることができる。
本実施形態に係る2nm以下細孔体積が本開示の範囲内にある黒鉛粒子は、例えば、黒鉛結晶のベーサル面の露出を抑制した黒鉛粒子を調製することにより得られる。そのような黒鉛粒子を調製する方法としては、例えば、黒鉛化処理した黒鉛化物に衝撃を加えたり、剪断力を加える方法が挙げられ、具体的な方法として、黒鉛化物を不活性雰囲気下で粉砕する方法が挙げられる。粉砕方法としてはボールミル、ハンマーミル、ピンミル、ジェットミル等を用いることができる。また、黒鉛粒子の表面を石炭系又は石油系のピッチでコートし、更に熱処理を行い、露出していたベーサル面をピッチの炭素化物によって被覆する方法が挙げられる。また、黒鉛粒子の製造工程において、原料となる炭素材料等の熱処理(黒鉛化処理)を行う前に粉砕処理を行い、所定の粒度分布に調製した後に熱処理を施すことによって、黒鉛結晶のベーサル面の露出を抑制することができる。熱処理の温度は従来の黒鉛化処理の温度範囲内であればよく、例えば1800℃〜3000℃であればよい。また、これら人造黒鉛だけではなく、2nm以下の細孔体積が本開示の範囲内にある天然黒鉛を使用してもよい。
本実施形態に係る黒鉛粒子は、BET比表面積が0.3m/g以上であることが好ましく、0.5m/g以上であることがより好ましい。BET比表面積が上記の範囲にある黒鉛粒子では、充放電に伴いリチウムイオンが挿入脱離する黒鉛結晶のエッジ面が露出することで、負荷特性(レート特性)が向上すると考えられるためである。黒鉛粒子のBET比表面積の上限は特に制限されないが、非水電解質との副反応を抑制する観点から、2m/g以下が好ましく、1.5m/g以下がより好ましい。黒鉛粒子のBET比表面積は、公知の方法で測定すればよく、例えば、比表面積測定装置(株式会社マウンテック製、Macsorb(登録商標)HM model−1201)を用いてBET法に基づいて測定される。
図2及び図3に、本実施形態の一例である黒鉛粒子(後述の実施例1及び2参照)の粒子断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して得られる画像(以下「SEM画像」と記載する)を示す。図2及び図3に示すように、本実施形態に係る黒鉛粒子は、その内部に形成される空隙(以下「内部空隙」とも記載する)を有していてもよい。一方、黒鉛粒子に形成される内部空隙が多い場合、充放電に伴う黒鉛結晶の体積変化により粒子内部のイオン電導性の低下や電子電導性の欠落が起きると考えられる。上記の観点から、黒鉛粒子は、粒子断面のSEM画像における黒鉛粒子の総断面積に対する内部空隙の面積比(以下「内部空隙比」とも記載する)が、0.05以下であることが好ましく、0.08以下であることがより好ましい。
負極活物質(黒鉛粒子)の内部空隙比は、以下の方法により求めることができる。例えば、負極集電体上に形成された負極活物質層をクロスセクションポリッシャを用いて切断し、その切断面をSEMにより観察する。得られたSEM画像から粒子断面をランダムに選択し、選択した各粒子断面において、粒子表面に沿った外形線と、外形線に囲まれた領域内に存在する内部空隙の輪郭線を描く。描いた外形線及び輪郭線に基づいて、当該粒子の総断面積と内部空隙の面積の総量を計測し、式(内部空隙の面積の総量/粒子の総断面積)を用いて内部空隙比を算出する。例えば100個の粒子断面について算出した内部空隙比を平均することにより、負極活物質の内部空隙比が求めることができる。
負極活物質として使用する黒鉛粒子の内部空隙比は、例えば、黒鉛の作成過程で、芯材となるコークスや天然黒鉛などの炭素材料をタール又はピッチに浸漬させる際に芯材とタール又はピッチの比率を適宜変更することによって調整することができる。
本実施形態に係る黒鉛粒子の体積平均粒径は、例えば5μm以上30μm以下であり、好ましくは10μm以上25μm以下である。体積平均粒径とは、レーザー回折散乱法で測定される負極活物質の体積平均粒径であって、粒度分布において体積積算値が50%となる粒径を意味する。黒鉛粒子の体積平均粒径は、例えばレーザ回折散乱式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定すればよい。
負極合材層は、負極活物質として、本実施形態に係る黒鉛粒子以外に、例えば、金属リチウム、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−鉛合金、リチウム−シリコン合金、リチウム−スズ合金等のリチウム合金、2nm以下細孔体積が上記範囲内にある黒鉛粒子以外の黒鉛、コークス、有機物焼成体等の炭素材料、SnO、SnO、TiO等の金属酸化物等を含有していてもよい。充放電サイクル時の負極合材層の膨張及び収縮を抑制し、負極活物質上に形成される被膜の破壊を防止する観点から、本実施形態に係る黒鉛粒子が負極活物質の総量の50質量%以上であることが好ましく、75質量%以上がより好ましい。
結着材としては、例えば、正極の場合と同様に、フッ素系高分子、ゴム系高分子等を用いてもよく、また、スチレンーブタジエン共重合体(SBR)又はこの変性体等を用いてもよい。
増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキシド(PEO)等が挙げられる。これらは、1種単独でもよし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[非水電解質]
非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水電解質に用いる非水溶媒としては、例えば、エステル類、エーテル類、ニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、及びこれらの2種以上の混合溶媒等を用いることができ、また、これら溶媒の水素の少なくとも一部をフッ素等のハロゲン原子で置換したハロゲン置換体を用いることもできる。これらは1種単独でも、2種以上を組み合わせてもよい。また、非水電解質は、液体電解質(非水電解液)に限定されず、ゲル状ポリマー等を用いた固体電解質であってもよい。
非水電解質に含まれるエステル類としては、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、カルボン酸エステル類が例示できる。環状カーボネート類としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート等が挙げられる。鎖状カーボネート類としては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート等が挙げられる。
カルボン酸エステル類としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル(MP)、プロピオン酸エチル、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)等が挙げられる。
非水電解質に含まれる環状エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、フラン、2−メチルフラン、1,8−シネオール、クラウンエーテル等が挙げられる。
非水電解質に含まれる鎖状エーテル類としては、例えば、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、メチルフェニルエーテル、エチルフェニルエーテル、ブチルフェニルエーテル、ペンチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、o−ジメトキシベンゼン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,1−ジメトキシメタン、1,1−ジエトキシエタン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
非水電解質に含まれるニトリル類としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、n−ヘプタンニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、1,2,3−プロパントリカルボニトリル、1,3,5−ペンタントリカルボニトリル等が挙げられる。
非水電解質に含まれるハロゲン置換体としては、例えば、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)等のフッ素化環状炭酸エステル、フッ素化鎖状炭酸エステル、メチル3,3,3−トリフルオロプロピオネート(FMP)等のフッ素化鎖状カルボン酸エステル等が挙げられる。
非水電解質に含まれる電解質塩は、リチウム塩であることが好ましい。リチウム塩は、従来の非水電解質二次電池において一般に使用されている支持塩等であればよい。リチウム塩の例としては、LiBF、LiClO、LiPF、LiAsF、LiSbF、LiAlCl、LiSCN、LiCFSO、LiC(CSO)、LiCFCO、Li(P(C)F)、Li(P(C)F)、LiPF6−x(C2n+1(1≦x≦6、nは1又は2)、LiB10Cl10、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、低級脂肪族カルボン酸リチウム、Li、Li[B(C][リチウム−ビスオキサレートボレート(LiBOB)]、Li[B(C)F]等のホウ酸塩類、Li[P(C)F]、Li[P(C]、LiN(FSO、LiN(C2l+1SO)(C2m+1SO){l、mは0以上の整数}等のイミド塩類等が挙げられる。リチウム塩は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
[セパレータ]
セパレータには、例えば、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シート等が用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。セパレータの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、セルロースなどが好適である。セパレータは、セルロース繊維層及びオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂繊維層を有する積層体であってもよい。また、ポリエチレン層及びポリプロピレン層を含む多層セパレータであってもよく、セパレータの表面にアラミド系樹脂、セラミック等の材料が塗布されたものを用いてもよい。
以下、実施例により本開示を更に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[正極の作製]
正極活物質として、一般式LiNi0.8Co0.15Al0.05で表されるリチウム複合酸化物を用いた。当該正極活物質が100質量%、導電材としてのアセチレンブラックが1質量%、結着材としてポリフッ化ビニリデンが0.9質量%となるように混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えて正極合材スラリーを調製した。次いで、正極合材スラリーを厚さ15μmのアルミニウム製の正極集電体の両面にドクターブレード法により塗布し、塗膜を圧延して、正極集電体の両面に厚さ70μmの正極活物質層を形成した。これを正極とした。
[負極の作製]
コークスとピッチバインダーを粉砕混合したのち、1000℃で焼成、次いで3000℃で黒鉛化処理した。これをN雰囲気下でボールミルにより粉砕し、得られた粉末を分級することで、黒鉛粒子a1を得た。黒鉛粒子a1について、autosorb iQ−MP装置(カンタクローム・インスツルメンツ社製)を用いて、マイナス196℃での窒素吸着等温線を得た。得られた窒素吸着等温線を、DFT法により解析することで黒鉛粒子a1の2nm以下細孔体積を求め、BET法により解析することで黒鉛粒子a1のBET比表面積を求めた。黒鉛粒子a1の2nm以下細孔体積は0.1mm/gであり、BET比表面積は0.55m/gであった。また、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製、MT3000)を用いて測定した結果、黒鉛粒子a1の体積平均粒径は16.1μmであった。
黒鉛粒子a1の内部空隙比を以下の方法で求めた。クロスセクションポリッシャを用いて黒鉛粒子a1を切断し、得られた粒子断面を走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子株式会社製、JSM−7001F)を用いて観察した。黒鉛粒子a1の粒子断面のSEM画像において、粒子の表面に沿った外形線を描き、外形線に囲まれた部分の面積(総断面積)と、当該外形線に囲まれた領域内に存在する空隙の総面積(空隙面積)を計測し、この総断面積に対する空隙面積の比率を算出した。SEM画像から100個の粒子断面をランダムに選択して、100個の粒子断面について算出された当該総断面積に対する空隙面積の比率の平均値を、黒鉛粒子a1の内部空隙比とした。黒鉛粒子a1の内部空隙比は、0.02であった。図2に、黒鉛粒子a1の粒子断面のSEM画像(5000倍)を示す。
黒鉛粒子a1を100質量部、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)1質量部、結着材としてのスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)1質量部の比率で混合し、水を加えて負極合材スラリーを調製した。次いで、負極合材スラリーを厚さ10μmの銅製の負極集電体の両面にドクターブレード法により塗布し、塗膜を圧延して、負極集電体の両面に厚さ80μmの負極活物質層を形成した。これを負極とした。
[非水電解質の調製]
エチレンカーボネート(EC)と、エチルメチルカーボネート(EMC)と、ジメチルカーボネート(DMC)とを、30:30:40の体積比(室温)で混合した。当該混合溶媒に、調製後の非水電解質における濃度が1.3モル/Lとなる量のLiPFを溶解させて、非水電解質を調製した。
[非水電解質二次電池の作製]
上記の正極及び負極をそれぞれ所定の寸法にカットした後、上記正極にアルミニウムリードを、上記負極にニッケルリードをそれぞれ取り付け、ポリエチレン製のセパレータを介して正極及び負極を巻回することにより、巻回型の電極体を作製した。当該電極体を、外径18mm、高さ65mmの有底円筒形状の電池ケース本体に収容し、上記非水電解液を注入した後、ガスケット及び封口体により電池ケース本体の開口部を封口して、18650型の円筒形非水電解質二次電池A1を作製した。
<実施例2>
黒鉛粒子の製造工程において粉砕にジェットミルを用いたこと以外は実施例1と同様にして、黒鉛粒子a2を作製した。黒鉛粒子a1と同様に測定した結果、黒鉛粒子a2では、2nm以下細孔体積は0.2mm/gであり、BET比表面積は1.0m/gであり、内部空隙比は、0.14であり、体積平均粒径は15.0μmであった。図3に、黒鉛粒子a2の粒子断面のSEM画像(5000倍)を示す。黒鉛粒子a1に換えて黒鉛粒子a2を使用したこと以外は実施例1と同様にして、円筒形非水電解質二次電池A2を作製した。
<比較例1>
実施例1の黒鉛化処理で得られた黒鉛化物を、不活性雰囲気下でローラーミルにより粉砕し、得られた粉末を分級することで、黒鉛粒子b1を得た。黒鉛粒子a1と同様に測定した結果、黒鉛粒子b1では、2nm以下細孔体積は0.4mm/gであり、BET比表面積は3.8m/gであり、内部空隙比は、0.15であり、体積平均粒径は22μmであった。図4に、黒鉛粒子b1の粒子断面のSEM画像(5000倍)を示す。黒鉛粒子a1に換えて黒鉛粒子b1を使用したこと以外は実施例1と同様にして、円筒形非水電解質二次電池B1を作製した。
<比較例2>
黒鉛粒子の製造工程において粉砕を大気雰囲気下で行ったこと以外は比較例1と同様にして、黒鉛粒子b2を作製した。黒鉛粒子a1と同様に測定した結果、黒鉛粒子b2では、2nm以下細孔体積は0.6mm/gであり、BET比表面積は4.4m/gであり、内部空隙比は、0.20であり、体積平均粒径は17.5μmであった。図5に、黒鉛粒子b2の粒子断面のSEM画像(5000倍)を示す。黒鉛粒子a1に換えて黒鉛粒子b2を使用したこと以外は実施例1と同様にして、円筒形非水電解質二次電池B2を作製した。
[充放電サイクル試験]
実施例及び比較例の各電池について、以下の手順で充放電サイクル試験を行った。まず、25℃の温度環境下において、各電池を0.3Itの定電流で電池電圧が4.1Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流値が0.05Itになるまで充電を行った。次いで、0.5Itの定電流で電圧が3.0Vになるまで定電流放電した。この充放電を500サイクル繰り返し行った。なお、1Itは電池容量を1時間で放電する電流値である。次いで、以下の式により、各電池の長期サイクル後の容量維持率を求めた。容量維持率が高いほど、長期サイクル特性が改善されていることを示す。
容量維持率=(500サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
[放電レート試験]
実施例及び比較例の各電池について、以下の手順で放電レート試験を行った。25℃の温度環境下、各電池を0.3Itの定電流で電池電圧が4.1Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流値が0.05Itになるまで充電を行った。次いで、0.5Itの定電流で3.0Vの放電終止電圧まで放電した場合の放電容量と、0.2Itの定電流で3.0Vの放電終止電圧まで放電した場合の放電容量をそれぞれ測定した。各放電レートで得られた放電容量の比率(0.5It/0.2It容量比)を求めた。容量比が高いほど、放電レート特性に優れることを示す。
表1に、実施例1〜2及び比較例1〜2の各電池について、負極活物質として用いた黒鉛粒子の2nm以下細孔体積、BET比表面積及び内部空隙比、並びに、充放電サイクル試験後の容量維持率及び放電レート試験の0.5It/0.2It容量比の結果をそれぞれ示す。
Figure 2019207933
表1に示す通り、2nm以下細孔体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子a1及びa2を用いた実施例1及び2の非水電解質二次電池では、2nm以下細孔体積が0.3mm/gを超える黒鉛粒子b1及びb2を用いた比較例1及び2の非水電解質二次電池と比較して、長期の充放電サイクル試験後の容量維持率がより高い値を示した。
10 非水電解質二次電池(電池)、14 電極体、15 ケース本体、16 封口体、17,18 絶縁板、19 正極リード、20 負極リード、21 張り出し部、22 フィルタ、22a フィルタ開口部、23 下弁体、24 絶縁部材、25 上弁体、26 キャップ、26a キャップ開口部、27 ガスケット、30 正極、40 負極、50 セパレータ。

Claims (3)

  1. 正極と、負極と、非水電解質とを備える非水電解質二次電池であって、
    前記負極は、窒素吸着等温線からDFT法により求めた細孔径が2nm以下である細孔の質量当たりの体積が0.3mm/g以下である黒鉛粒子を負極活物質として含有する、
    非水電解質二次電池。
  2. 前記黒鉛粒子のBET法による比表面積が0.5m/g以上である、請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記黒鉛粒子の断面のSEM画像における総断面積に対する内部空隙の面積比が0.05以下である、請求項1又は2に記載の非水電解質二次電池。
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