JPWO2019189851A1 - イオン徐放性ガラスを含有するデオドラント組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
詳しくは、皮膚に適用することで、腋臭などの体臭に対して優れた防臭効果を発揮するデオドラント組成物に関する。
複数のイオンを同時に徐放することができるイオン徐放性ガラスが口腔内細菌の静菌効果並びにプラーク沈着抑制効果をもつことが開示されている(非特許文献3)。また、この効果を応用したイオン徐放性ガラスから徐放される複数のイオンによるう蝕予防や歯質強化、知覚過敏の抑制、口腔内細菌の抗菌、静菌効果、口臭予防等、口腔の健全化に寄与することのできる口腔ケア組成物に関する技術が開示されている(特許文献7)。しかし、この口腔内ケア組成物は口腔内での使用に限定されたものであり、口腔外で使用することを想定されるものではなかった。
(b)イオン徐放性ガラスが、少なくともホウ酸イオンまたはアルミニウムイオンのいずれか一方を徐放することが好ましい。また、前記デオドラント組成物100重量部に対して、(b)イオン徐放性ガラスが0.1〜30重量部の範囲で配合されることが好ましい。さらに、平均粒径が0.1〜5μmである前記イオン徐放性ガラスを含むデオドラント組成物であることが好ましい。
上記のデオドラント組成物は皮膚に適用することができる。
また、上記のデオドラント組成物は体臭を抑制するために使用することができ、上記のデオドラント組成物を使用することを含む、体臭抑制方法に関する。
また、別の態様において、本発明は、上記のデオドラント組成物を皮膚に適用することを含む、体臭抑制方法に関するものである。
さらに、別の態様において、本発明は、デオドラント剤を製造することに使用するイオン徐放性ガラスに関するものである。
本発明の実施形態のデオドラント組成物に用いられる(b)イオン徐放性ガラスは、1種以上の1〜4価のイオン、好ましくは複数のイオンを持続的に徐放することを特徴とする。徐放されるイオン種を例示すると、ホウ酸イオン、アルミニウムイオン、フッ化物イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マンガンイオン、亜鉛イオン、銀イオン、硫酸イオン、ストロンチウムイオン、ケイ酸イオンであり、複数種類が同時に徐放されることが好ましい。
徐放されるイオン種として、ホウ酸イオンとアルミニウムイオンが好ましい。
イオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)が0.1μm未満の場合はデオドラント組成物中においてエマルジョンの安定性が不良となり分散性が悪く、皮膚上への付着固定が安定しない可能性がある。また、イオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)が5.0μmを超える場合は、付着力が不足することとなり、付着する粒子頻度が著しく低下し、十分で均一な皮膚付着が得られない場合がある。さらに、皮膚に適用した際に、ざらつきを伴い、痛みを生じる可能性がある。
また、イオン徐放性ガラスの形状は球状、板状、破砕状、鱗片状等の任意の形状でよく、特に何等制限はないが、好ましくは球状あるいは破砕状である。
後記する式(1)のF2>F1で表される条件を満たす1〜4価のイオンが一種以上存在することをいい、より好ましい形態においてホウ酸イオン、アルミニウムイオン、フッ化物イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マンガンイオン、亜鉛イオン、銀イオン、硫酸イオン、ストロンチウムイオンおよびケイ酸イオンのうちの少なくとも1種以上が式(1)の条件を満たすことをいい、さらに好ましい形態においてホウ酸イオンおよびアルミニウムイオンの少なくとも1種以上が式(1)の条件を満たすことをいい、また、別の形態において2種以上のイオンが式(1)の条件を満たすことをいう。
粉砕等により所望の平均粒子径(D50)に微粉砕されたイオン徐放性ガラスを含有する水性分散体中に、一般式(I)
酸性ポリマー溶液中に溶解したポリマーの重量平均分子量は2000〜50000の範囲であり、好ましくは5000〜40000の範囲である。2000未満の重量平均分子量を有する酸性ポリマーで処理した場合はポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス中に酸性ポリマー反応相が形成されず、その結果イオン徐放性が低くなる傾向にある。一方、50000を超える重量平均分子量を有する酸性ポリマーで処理した場合は酸性ポリマー溶液の粘性が高くなるため、均質にポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスを処理することが困難となり得る。ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)装置を用いて測定することができる。より具体的には、例えば、日本分光社製、示差屈折計(RI)を有するGPC測定機であるGPC−900を使用して測定することができる。GPCカラムとして、Shodex社製のGF−510HQを使用した。カラム温度を40℃に設定し、溶離液として40℃で0.2Mリン酸緩衝液を0.5ml/minの流速で流して、溶出時間を得た。Shodex社製の標準プルラン(標準ポリマー)を用いて溶出時間と分子量に関する検量線を作成し、測定値を標準ポリマー値に換算して、Mwを得た。また酸性ポリマー溶液中に占める酸性ポリマー濃度は3〜25重量部の範囲が好ましく、より好ましくは8〜20重量部の範囲である。酸性ポリマー濃度が3重量部未満になると上記で述べた酸性ポリマー反応相が脆弱になり、イオン徐放が向上する効果が得ることが困難になり得る。また酸性ポリマー濃度が25重量部を超えるとポリシロキサン層(多孔質)を均一な状態で拡散しにくく、均質な酸性ポリマー反応相が得られず、またポリシロキサン被覆されているイオン徐放性ガラスに接触すると直ぐに反応が起こるため、強固に反応した凝集物が生成する等の問題が発生することもある。またポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスに対する酸性ポリマー溶液の添加量は6〜40重量部の範囲が好ましく、より好ましくは10〜30重量部である。この添加量で換算するとポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスに対する酸性ポリマー量は1〜7重量部、また水量は10〜25重量部の範囲が最適値となる。
F2 > F1 ・・・・式(1)
また、イオン徐放性ガラスから徐放するイオンが複数ある場合は、すべてのイオン濃度又はイオン種に基因した元素濃度が式(1)を満足する必要はなく、少なくとも一つのイオン濃度又はイオン種に基因した元素濃度が式(1)を満足した場合でもイオン徐放性を有していると見做すことができる。
蒸留水100mlに対してイオン徐放性ガラス又はその他のフィラーを0.1g加えて1時間撹拌後、分析用シリンジフィルター(クロマトディスク25A,ポアサイズ0.2μm:ジーエルサイエンス社製)でろ過し、そのろ液中に徐放している各イオンに基因した元素濃度をF1とした。また、同様に蒸留水100mlに対してイオン徐放性ガラス又はその他のフィラーを0.1g加えて2時間撹拌後、同様にろ過し、そのろ液中に徐放している各イオンに基因した元素濃度をF2とした。このF1及びF2の値(それぞれの元素濃度)から(1)式への適合性を確認し、イオン徐放性の有無を判断した。
F2 > F1 ・・・・式(1)
なお、フッ素はフッ素イオン複合電極(Model 9609:オリオンリサーチ社製)及びイオンメータ(Model 720A:オリオンリサーチ社製)を用いてフッ化物イオンを測定し、その値を用いてフッ素元素濃度に換算した。測定時にイオン(フッ化物イオン)強度調整剤としてTISABIII(オリオンリサーチ社製)を0.5ml添加した。検量線(フッ化物イオン)の作成は0.1、1、10、50ppmの標準液を用いて行った。一方、他の元素(Na,B,Al,Sr)に関しては誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICPS−8000:島津製作所社製)を用いた測定により算出した。検量線(Na,B,Al,Sr)の作成は0、10、25、50ppmの標準液を用いて行った。なお、測定元素が検量線範囲外となった場合は適宜希釈して測定値が検量線範囲内に位置するように測定を実施した。
被験者5名により、各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物について下記試験方法に従い、評価を行った。
<試験方法>
各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物(塗布量:500mg)を、被験者の上腕内側部に塗布し、使用感を下記評価基準に従い評価した。さらに、被験者5名についての点数を平均し、算出された平均点から、下記判定基準に従って、判定を行った。
<評価基準>
4点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じず、非常に滑らかである。
3点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じるものの、わずかであり、滑らかである。
2点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じ、ざらざらする。
1点:塗布時にガラス粒子の感覚を強く感じ、痛みがある。
<判定基準>
◎(良好):平均3.6点以上
○(良):平均3.0点以上3.6点未満
△(使用可能):平均2.0点以上3.0点未満
×(不良):平均2.0点未満
各実施例および各比較例で得られた各デオドラント組成物について下記試験方法に従い、評価を行った。
<試験方法>
各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物(塗布量:500mg)を、被験者の上腕内側部に塗布し、イオン徐放性ガラスまたはその他のフィラーの白浮き(ガラス粒子の付着により、皮膚上に白さが残ること)を目視にて評価し、下記判定基準に従って判定を行った。
<判定基準>
◎(良好):塗布部に白浮きが見られない。
○(良):塗布部に白浮きは見られるが気にならない程度。
△(使用可能):塗布部が白く粉っぽいが、不快感はなし。
×(不良) :塗布部が明らかに白く、粉体が残り、不快感がある。
被験者の腋窩を無香料石鹸で洗浄後、一方の腋窩にデオドラント組成物(塗布量:1.0g)を塗布した(塗布部)。比較のため、もう一方の腋窩にはデオドラント組成物を塗布しなかった(未塗布部)。塗布3時間後および12時間後に、両方の腋窩(塗布部、未塗布部)の臭気を下記評価基準に従い、専門パネル3名で評価した。さらに、被験者5名についての点数を平均し、算出された平均点から、下記判定基準に従って、判定を行った。
<評価基準>
4点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側は全く臭わない。
3点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側はほとんど臭わない。
2点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側はやや臭いが弱い。
1点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側は同等又はより臭う。
◎(良好):3.5点以上4.0点以下
○(良):3.0点以上3.5点未満
△(使用可能):2.0点以上3.0点未満
×(不良):2.0点未満
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスA(ガラス組成:SiO2 22.5質量%、Al2O3 20.0質量%、B2O3 12.3質量%、SrO 35.7質量%、Na2O 2.5質量%、F7.0質量%)を得た。次に得られたガラスAを振動ミルを用いて100時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラスAとした。このイオン徐放性ガラスAを500g、テトラエトキシシランのオリゴマー1105gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し(又はほぐし)、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスAを得た。このポリシロキサン被覆ガラスAを500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス1を得た。このイオン徐放性ガラス1の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、0.5μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス1から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
[イオン徐放性ガラス2の製造]
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスB(ガラス組成:SiO2 23.8質量%、Al2O3 16.2質量%、B2O3 10.5質量%、SrO 35.6質量%、Na2O 2.3質量%、F11.6質量%)を得た。次に得られたガラスBを振動ミルを用いて40時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラス2とした。このイオン徐放性ガラス2の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、1.2μmであった。このイオン徐放性ガラス2から徐放した各種イオンに基因した元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、式(1)への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
上記のイオン徐放性ガラス2を500g、低縮合シラン化合物1105gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス3を得た。このポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス3を500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス3を得た。このイオン徐放性ガラス3の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、1.3μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス3から徐放した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスC(ガラス組成:SiO2 19.8質量%、Al2O3 19.8質量%、B2O3 11.7質量%、SrO 35.0質量%、Na2O 2.3質量%、F11.4質量%)を得た。次に得られたガラスCを振動ミルを用いて10時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラスCとした。このイオン徐放性ガラスCを500g、低縮合シラン化合物1660gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスCを得た。このポリシロキサン被覆ガラスBを500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス4を得た。このイオン徐放性ガラス4の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、3.1μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス4から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
上記のガラスCを振動ミルを用いて6時間粉砕したこと以外はイオン徐放性ガラス4と同様の製造方法にて、イオン徐放性ガラス5を得た。このイオン徐放性ガラス5の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、5.1μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス5から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
SOC5:シリカフィラーであるアドマファイン SO−C5(アドマテックス社)
表2に記した組成に従い、各成分を混合して、実施例および比較例のジェルタイプデオドラント組成物を調製した。そのデオドラント組成物を用いた各種評価の結果を表2に示した。比較例1として、イオン徐放性ガラスの代わりにシリカフィラーを配合し、また比較例2として消臭効果のあるポリフェノール化合物、比較例3として制汗効果のある塩化アルミニウムを配合した。
表3に記した組成に従い、各成分を混合して、実施例および比較例のローションタイプデオドラント組成物を調製した。そのデオドラント組成物を用いた各種評価の結果を表3に示した。比較例3として、イオン徐放性ガラスの代わりに制汗効果のあるパラフェノールスルホン酸亜鉛を配合し、比較例4として、パラフェノールスルホン酸亜鉛に加えて消臭効果のあるポリフェノール化合物を配合した。また、比較例5として、制汗効果のあるパラフェノールスルホン酸亜鉛と塩化アルミニウムを両方配合した。
下記原料を下記組成となるように混合し、ミストタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 3.0
・マルチトール 5.0
・POE硬化ヒマシ油 0.5
・パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.5
・メントール 0.4
・香料 0.5
・エタノール 50.0
・精製水 100とする残量
下記原料を下記組成となるように混合した後、不織布1gに組成物5gを含浸させてシートタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 10.0
・グリセリン 3.0
・POE硬化ヒマシ油 0.1
・香料 0.5
・エタノール 20.0
・精製水 100とする残量
下記原料を下記組成となるように混合し、ロールオンタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス3 20.0
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
・ジプロピレングリコール 3.0
・香料 0.3
・エタノール 25.0
・精製水 100とする残量
下記原料を下記組成となるように混合し、ボディ用化粧水タイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 1.0
・1,3−ブチレングリコール 5.0
・メントール 0.5
・香料 0.2
・エタノール 40.0
・精製水 100とする残量
関連出願
尚、本出願は、2018年3月30日に日本国でされた出願番号2018− 66761に基づいて、パリ条約第4条に基づく優先権を主張する。この基礎出願の内容は、参照することによって、本明細書に組み込まれる。
Claims (9)
- (a)水、および(b)イオン徐放性ガラスを含み、(b)イオン徐放性ガラスが1〜4価のイオンのうち一種類以上を徐放することを特徴とするデオドラント組成物。
- (b)イオン徐放性ガラスが、少なくともホウ酸イオンまたはアルミニウムイオンのいずれか一方を徐放することを特徴とする請求項1に記載のデオドラント組成物。
- 前記デオドラント組成物100重量部に対して、(b)イオン徐放性ガラスが、0.1〜30重量部配合されることを特徴とする請求項1または2に記載のデオドラント組成物。
- (b)イオン徐放性ガラスの平均粒子径が0.1〜5μmである請求項1から3のいずれかに記載のデオドラント組成物。
- 複合表面処理された(b)イオン徐放性ガラスを含む請求項1から4のいずれかに記載のデオドラント組成物。
- 皮膚に適用する請求項1から5のいずれかに記載のデオドラント組成物。
- 請求項1から6のいずれかに記載のデオドラント組成物を使用することを含む、体臭抑制方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載のデオドラント組成物を皮膚に適用することを含む、体臭抑制方法。
- デオドラント剤を製造することに使用するイオン徐放性ガラス。
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