JPWO2019189851A1 - イオン徐放性ガラスを含有するデオドラント組成物 - Google Patents

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Abstract

(a)水、および(b)イオン徐放性ガラスを含み、(b)イオン徐放性ガラスが1〜4価のイオンのうち一種類以上を徐放することを特徴とするデオドラント組成物を提供する。

Description

本発明はデオドラント組成物に関する。
詳しくは、皮膚に適用することで、腋臭などの体臭に対して優れた防臭効果を発揮するデオドラント組成物に関する。
ヒトの体臭は皮膚表面に生息する微生物(以下、皮膚常在菌)によって産生される物質が原因であることが知られている。すなわち、皮膚常在菌が汗腺から分泌される脂質やタンパク質、皮脂腺から分泌される皮脂等を栄養源として代謝・分解を行い、産生された物質が臭気の原因であることが判明している。この臭気の元となる物質は、当人のみならず周囲の人にも不快感を与え、本人が人前に出ることを避けてしまう等、快適な生活を送ることが困難になっている場合があり、嫌な臭気を抑制することはその当人にとって非常に重要な問題となっている。
一般に皮膚常在菌には、グラム陽性の球菌であるミクロコッカス属(Micrococus)、スタフィロコッカス属(Staphylococus)およびグラム陽性の桿菌であるコリネバクテリウム属(Corynebacterium)、プロピオニバクテリウム属(Propionobacterium)、ブレピバクテリウム属(Brevibacterium)等の菌が知られている。
皮膚常在菌のうち、ミクロコッカス属菌は有機酸を産生して皮膚表面を約pH5の弱酸性に保持する役割を担い、一過性常在菌である黄色ブドウ球菌などのより病原性の強い細菌の侵入を抑制している重要な常在細菌である。ヒトの皮膚表面には、数十種類の常在細菌が生息しており、皮膚を健全な状態に保っている皮膚常在菌もある。
また、皮膚常在菌の産生する物質のうち、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、イソ吉草酸、カプロン酸およびカプリン酸等の酸素数10以下の低級脂肪酸、アセトアルデヒドやアンモニア等の含窒素化合物、硫化水素等の含硫黄化合物等が不快な体臭の原因物質であることが知られており、これらが混ざり合って独特の臭気を放つ。
中でも足の悪臭の元となる物質を産生している原因菌はブレピバクテリウム属(Brevibacterium)の菌、腋等の悪臭(腋臭)の原因はコリネバクテリウム属(Corynebacterium)の菌等であることが知られている。
この不快な体臭の発散を抑制あるいは軽減する方法には、デオドラント剤が用いられている。一般に化粧水、クリーム、パウダー、ジェル、スティック、またはエアゾール等があり、これらデオドラント剤は、汗腺から出る汗や皮脂等の分泌物の量を抑制する、皮膚常在菌から産生された臭気物質を香料等でマスキングする、皮膚常在菌から産生された臭気物質を吸着材等で吸着させる、皮膚常在菌を殺菌もしくは増殖を抑制する、といった機能性を持つ成分等が配合されている。
汗腺から出る汗や皮脂等の分泌物の量を抑制するデオドラント剤は、塩化アルミニウムをはじめとするアルミニウム化合物等が配合され、皮膚の収れん作用や汗腺の中で水酸化物がゲル化し閉塞することで制汗作用があるといわれている。しかし、人体の生理現象を抑制するものであるため最小限の使用にとどめる必要がある。そのために例えば腋下や足の裏といった皮脂やタンパク質、発汗が多く、皮膚常在菌の増殖し易い部位では不快な臭気を十分に防ぐことは困難であった。
皮膚常在菌から産生された臭気物質を香料等でマスキングするデオドラント剤は、香水に代表されるように、様々な香料が配合され既に公知となっている。しかし、香料によるマスキングは、さまざまな香料の香りと不快な体臭とが混ざり合って、かえって悪臭となることがあった。
皮膚常在菌から産生された臭気物質を吸着材等で吸着させるデオドラント剤は、活性炭の吸着機能に着目したヤシガラ活性炭等を配合した化粧水が開示され(特許文献1)、また抗菌性ゼオライトと不揮発性液状油分を配合した防臭化粧料の皮膚外用剤の技術等が開示されている(特許文献2)。しかし、活性炭が黒色であることや、抗菌性ゼオライトでは使用後に変色するといったことから、汎用用途のデオドラント剤として用いることが困難となる欠点があった。
皮膚常在菌を殺菌もしくは増殖を抑制するデオドラント剤は、殺菌成分や抗菌成分が配合されている。アルキルジアミノエチレングリシン塩とトリクロサン混合物は、コリネバクテリウムミヌティシマムだけでなく、表皮ブドウ球菌に対しても殺菌効果が示されている。これらは化粧品などに含まれた場合には界面活性剤および抗菌剤として効果を発するが、健全な皮膚状態に保つ表皮ブドウ菌も殺菌してしまうことで皮膚の正常な均衡バランスが崩れる恐れがある(特許文献3)。
既知の殺菌剤である炭素数8〜22を有する脂肪酸ショ糖エステルがコリネバクテリウムミニヌティシマムに対して選択的に抗菌作用があることが示されている(特許文献4)。脂肪酸ショ糖エステルは食品の乳化剤として使用されている界面活性剤でもある。しかし、炭素数8〜22を有する脂肪酸ショ糖エステルは腋臭の原因菌に対してのみ優れた殺菌・静菌作用を発現するのであって、他の臭いの原因菌に対しては別の殺菌成分や抗菌成分を配合しなければならないという欠点があった。
これまで利用されていた殺菌剤の強い刺激性を考慮し、刺激性の低い植物性由来抽出物を応用した技術も開示されている。柿タンニン等のような植物から抽出されたポリフェノール化合物を有効成分とする消臭剤組成物が開示されており(特許文献5)、また、ポリフェノール化合物を含有する植物抽出物と塩基性物質及び金属塩を含む混合物は消臭効果に優れることが知られている(特許文献6)。しかし、植物由来のポリフェノール類は、アセトアルデヒドやメチルメルカプタン等の低分子で反応性の高い臭気成分には効果が認められるものの、油性臭気成分のような反応性の低い臭気にはほとんど臭気抑制効果は十分でない。
一方、金属や金属イオン等の抗菌作用や除菌作用を利用し口腔内細菌の繁殖や活性を抑えることを目的とした技術が一般的に開示されている。
複数のイオンを同時に徐放することができるイオン徐放性ガラスが口腔内細菌の静菌効果並びにプラーク沈着抑制効果をもつことが開示されている(非特許文献3)。また、この効果を応用したイオン徐放性ガラスから徐放される複数のイオンによるう蝕予防や歯質強化、知覚過敏の抑制、口腔内細菌の抗菌、静菌効果、口臭予防等、口腔の健全化に寄与することのできる口腔ケア組成物に関する技術が開示されている(特許文献7)。しかし、この口腔内ケア組成物は口腔内での使用に限定されたものであり、口腔外で使用することを想定されるものではなかった。
特開2002−145747号公報 特許第5302523号公報 特許第5189402号公報 特開第2002−255775号公報 特開2002−177376号公報 特許第5704813号公報 特許第5653551号公報
International Journal of Dentistry Volume 2012 (2012), Article ID 814913
本発明は、従来における前記諸問題を解決すべく、少なくとも1種の体臭を(好ましくはあらゆる不快な臭気を)長時間抑制する効果に優れ、かつ人体等に安全性が高く、更に使用対象部位において使い易いデオドラント剤を提供することが課題である。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究をした結果、細菌の抗菌・静菌作用を発現する成分を複数の化合物からそれぞれ徐放するのではなく、単数または複数のイオンを同時に徐放することができるイオン徐放性ガラスに注目し、それを水とともにデオドラント組成物に配合することによって長時間に渡り体臭抑制効果を示すことを見出し、本発明を完成させた。さらに水とイオン徐放性ガラスを含んだデオドラント組成物が使用対象部位によって使い易い剤形に加工可能であることも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(a)水、および(b)イオン徐放性ガラスを含むデオドラント組成物に関する。
(b)イオン徐放性ガラスが、少なくともホウ酸イオンまたはアルミニウムイオンのいずれか一方を徐放することが好ましい。また、前記デオドラント組成物100重量部に対して、(b)イオン徐放性ガラスが0.1〜30重量部の範囲で配合されることが好ましい。さらに、平均粒径が0.1〜5μmである前記イオン徐放性ガラスを含むデオドラント組成物であることが好ましい。
また、別の形態において、本発明は、複合表面処理された(b)イオン徐放性ガラスを含むデオドラント組成物にも関するものである。
上記のデオドラント組成物は皮膚に適用することができる。
また、上記のデオドラント組成物は体臭を抑制するために使用することができ、上記のデオドラント組成物を使用することを含む、体臭抑制方法に関する。
また、別の態様において、本発明は、上記のデオドラント組成物を皮膚に適用することを含む、体臭抑制方法に関するものである。
さらに、別の態様において、本発明は、デオドラント剤を製造することに使用するイオン徐放性ガラスに関するものである。
本発明の実施形態のデオドラント組成物は1種以上の1〜4価のイオン(好ましくは複数のイオン)を持続的に徐放するイオン徐放性ガラスを含むことを特徴とする。水とイオン徐放性ガラスをデオドラント組成物に配合することにより、特定のイオンが徐放される。徐放されたイオンは、皮膚に適用されることで、体臭抑制効果を発揮することが期待できる。イオン徐放性ガラスから特定のイオンが徐放されるので、長時間抑制する効果に優れ、かつ人体等に安全性が高く、更に使用対象部位において使い易いデオドラント剤を提供することができる。
本発明の実施形態のデオドラント組成物を皮膚に適用することによって、そのイオン徐放性ガラスが皮膚に付着固定され、持続的に少なくとも1種のイオンを、好ましくはマルチイオンを徐放することができる。さらに皮膚に付着固定されたイオン徐放性ガラスは発汗によって消失することがなく、皮膚への滞留性にも優れている。この皮膚上に付着固定されたイオン徐放性ガラスからの少なくとも1種のイオン、好ましくはマルチイオンの徐放はイオン徐放性ガラスが皮膚上で付着固定されている限りにおいて持続的に起こり、細菌の増殖や活性の抑制を長時間発現することができる。
加えて、本発明の実施形態のデオドラント組成物は水を含むので、保存時においてイオン徐放性ガラスから水中に少なくとも1種のイオン、好ましくは複数のイオンが徐放され、飽和状態となる。また、好ましくは、それらのイオンは相互作用による析出・沈殿などが発生せずイオン化した状態で平衡関係を維持し得る。この安定し得るイオン化により、本発明のデオドラント組成物は性状変化が少なく良好な保存安定性を有し得る。また、皮膚に対して適用した直後において速やかにイオンが浸透し得るため、体臭抑制に対して即効性が好ましくは期待できる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。
本発明の実施形態のデオドラント組成物に用いられる(b)イオン徐放性ガラスは、1種以上の1〜4価のイオン、好ましくは複数のイオンを持続的に徐放することを特徴とする。徐放されるイオン種を例示すると、ホウ酸イオン、アルミニウムイオン、フッ化物イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マンガンイオン、亜鉛イオン、銀イオン、硫酸イオン、ストロンチウムイオン、ケイ酸イオンであり、複数種類が同時に徐放されることが好ましい。
徐放されるイオン種として、ホウ酸イオンとアルミニウムイオンが好ましい。
例えば、ホウ酸イオンが徐放されれば、皮膚への適用時には皮膚常在菌に対して静菌作用が発現する。これにより、皮膚の正常な均衡バランスを崩すことがないため生体への安全性が高く、かつ体臭の原因となるコリネバクテリウム属等の菌の代謝、並びに増殖を抑え、優れた体臭抑制効果を発現することが期待できる。さらに別の効果として特定のイオン徐放性ガラスを含有することにより、例えばアルミニウムイオンが徐放されることが挙げられる。アルミニウムイオンは汗中の成分であるタンパク質と凝固物を形成して汗孔を閉塞するため、制汗作用が期待できる。もし、ホウ酸イオンとアルミニウムイオンを可能なを使用すると、ホウ酸イオンによる静菌効果とアルミニウムイオンによる制汗作用の相乗効果により、体臭抑制効果をより高めることが期待できる。
本発明の実施形態のデオドラント組成物に用いられるイオン徐放性ガラスは、ガラス骨格を形成する1種以上のガラス骨格形成元素とガラス骨格を修飾する1種以上のガラス修飾元素を含むものであれば何等制限なくいずれのイオン徐放性ガラスも用いることができる。これらのイオン徐放性ガラスは単独だけではなく複数のイオン徐放性ガラスを組み合わせて用いることもできる。また、本発明においてはガラス組成に応じてガラス骨格形成元素又はガラス修飾元素として作用することができるガラス両性元素は、ガラス骨格形成元素の範疇として含めるものである。
イオン徐放性ガラスに含まれるガラス骨格形成元素を具体的に例示するとシリカ、アルミニウム、ボロン、リン等が挙げられるが、これらは単独だけでなく複数を組み合わせて用いることができる。また、ガラス修飾元素を具体的に例示するとフッ素、臭素、ヨウ素等のハロゲン類元素、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属類元素、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属類元素等が挙げられるが、これらは単独だけでなく複数を組み合わせて用いることができる。これらの中でもガラス骨格形成元素としてシリカ、アルミニウム、ボロンを含み、且つガラス修飾元素としてフッ素、ナトリウム、ストロンチウムを含むことが好ましく、具体的にはストロンチウム、ナトリウムを含んだシリカガラス、フルオロアルミノシリケートガラス、フルオロボロシリケートガラス、フルオロアルミノボロシリケートガラス等が挙げられる。さらに、アルミニウムイオン、ホウ酸イオンを徐放する観点から、より好ましくはナトリウム、ストロンチウムを含んだフルオロアルミノボロシリケートガラスである。
そのガラス組成範囲を具体的に例示すると、SiO 15〜35質量%、Al 15〜30質量%、B 5〜20質量%、SrO 20〜45質量%、F 5〜15質量%、NaO 0〜10質量%である。このガラス組成は元素分析、ラマンスペクトルおよび蛍光X線分析等の機器分析を用いることにより確認することができるが、いずれかの分析方法においても実測値がこれらの組成範囲に合致していれば何等問題はない。
これらのイオン徐放性ガラスの製造方法は特に制限はなく、溶融法あるいはゾルーゲル法等の製造方法で製造することができる。その中でも溶融炉を用いた溶融法で製造する方法が原料の選択も含めたガラス組成設計の容易さの点から好ましい。本発明のデオドラント組成物に用いられるイオン徐放性ガラスは非晶質構造であるが、一部結晶質構造を含んでいても何等問題はなく、さらにそれらの非晶質構造を有するガラスと結晶構造を有するガラスの混合物であっても何等問題はない。ガラス構造が非晶質であるか否かの判断はX線回折分析や透過型電子顕微鏡等の分析機器を用いて行うことができる。その中でも本発明に用いるイオン徐放性ガラスは外部環境におけるイオン濃度との平衡関係により少なくとも一種のイオンを徐放することから、均質な構造である非晶質構造であることが好ましい。
本発明の実施形態のデオドラント組成物に用いられるイオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)はイオン徐放性ガラスからの各種イオンの徐放量や皮膚への付着性において影響を及ぼすものである。明細書において、「平均粒子径(D50)」は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。そのため、イオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)は湿式又は/及び乾式の粉砕、分級、篩い分け等の方法により制御する必要がある。本発明に用いられるイオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)は、例えば、0.1〜10.0mの範囲でありえる。平均粒子径(D50)は、好ましくは0.5〜3.0μmの範囲である。
イオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)が0.1μm未満の場合はデオドラント組成物中においてエマルジョンの安定性が不良となり分散性が悪く、皮膚上への付着固定が安定しない可能性がある。また、イオン徐放性ガラスの平均粒子径(D50)が5.0μmを超える場合は、付着力が不足することとなり、付着する粒子頻度が著しく低下し、十分で均一な皮膚付着が得られない場合がある。さらに、皮膚に適用した際に、ざらつきを伴い、痛みを生じる可能性がある。
また、イオン徐放性ガラスの形状は球状、板状、破砕状、鱗片状等の任意の形状でよく、特に何等制限はないが、好ましくは球状あるいは破砕状である。
本発明の実施形態のデオドラント組成物中の(b)イオン徐放性ガラスの含有量は、デオドラント組成物100重量部に対し、イオン徐放性ガラスとして、好ましくは0.1〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部である。含有量が0.1重量部より少ないとイオン徐放量が低下し、十分な体臭抑制効果が発揮されない恐れがある。また、30重量部より多い場合は体臭抑制効果には問題ないが、皮膚に適用した際にざらつきを伴って痛みを生じる場合があり、加えて皮膚表面上に滞留したイオン徐放性ガラスが白浮きする場合がある。
さらにイオン徐放性ガラスからのイオン徐放性を高めるために、ガラス表面を表面処理することにより機能化してイオン徐放性を高めることが好ましい態様である。表面処理に用いる表面処理材を具体的に例示すると界面活性剤、脂肪酸、有機酸、無機酸、モノマー、ポリマー、各種カップリング材、シラン化合物、金属アルコキシド化合物及びその部分縮合物等が挙げられる。これらの表面処理材の中でも、酸性ポリマー及びシラン化合物を用いて複合表面処理を行うことが好ましい。
本明細書において、イオン徐放性ガラスのイオン徐放性を高めるとは、より具体的には、
後記する式(1)のF2>F1で表される条件を満たす1〜4価のイオンが一種以上存在することをいい、より好ましい形態においてホウ酸イオン、アルミニウムイオン、フッ化物イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、ナトリウムイオン、マンガンイオン、亜鉛イオン、銀イオン、硫酸イオン、ストロンチウムイオンおよびケイ酸イオンのうちの少なくとも1種以上が式(1)の条件を満たすことをいい、さらに好ましい形態においてホウ酸イオンおよびアルミニウムイオンの少なくとも1種以上が式(1)の条件を満たすことをいい、また、別の形態において2種以上のイオンが式(1)の条件を満たすことをいう。
この複合表面処理はシラン化合物によりイオン徐放性ガラス表面に被覆した後に、酸性ポリマーを用いて表面処理する方法であり、以下において具体的に説明する。
粉砕等により所望の平均粒子径(D50)に微粉砕されたイオン徐放性ガラスを含有する水性分散体中に、一般式(I)
Figure 2019189851
(式中、ZはRO-、Xはハロゲン、YはOH-、Rは炭素数が8以下の有機基、n、m、Lは0から4の整数で、n+m+L=4である)で表されるシラン化合物を混合し、これを系中で加水分解または部分加水分解してシラノール化合物を経て、次いでこれを縮合させ、ポリシロキサンとした後にイオン徐放性ガラス表面を被覆する。
上記のシラン化合物処理方法は、シラン化合物の加水分解及び縮合とイオン徐放性ガラス表面へのポリシロキサン処理を同一系内で同時に行っているが、シラン化合物の加水分解及び縮合を別の系で行って低縮合シラン化合物(オリゴマー)を生成させ、それをイオン徐放性ガラスを含有する水性分散体に混合する表面処理方法でも効率よくイオン徐放性ガラス表面にポリシロキサン被膜を形成することが可能である。より好ましくは市販の低縮合シラン化合物(オリゴマー)を用い、低縮合生成過程を経ず混合するシラン化合物処理方法である。この方法が好ましい理由としては、シラン化合物単量体を用いる場合は、縮合段階において多量の水が存在することから、縮合が3次元的に起こり、自己縮合が優位に進行し、均一なポリシロキサン被膜をイオン徐放性ガラス表面に形成することができないと考えられる。
一般式(I)で表されるシラン化合物を具体的に例示すると、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラキス(2-エチルヘキシロキシ)シラン、トリメトキシクロロシラン、トリエトキシクロロシラン、トリイソプロポキシクロロシラン、トリメトキシヒドロキシシラン、ジエトキシジクロロシラン、テトラフェノキシシラン、テトラクロロシラン、水酸化ケイ素(酸化ケイ素水和物)等が挙げられ、より好ましくはテトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランである。
また一般式(I)で表されるシラン化合物の低縮合体であることがより好ましい。例えばテトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランを部分加水分解して縮合させた低縮合シラン化合物などを例示できる。これらの化合物は単独または組み合わせて使用することができる。
またポリシロキサン処理時に一般式(I)で表されるシラン化合物に加えて、オルガノシラン化合物も添加することができる。オルガノシロキサン化合物を具体的に例示すると、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メトキシトリプロピルシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン等が挙げられ、特に好ましくはメチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシランが挙げられる。これらの化合物は単独または組み合わせて使用することができる。しかしこれらはポリシロキサン層内において有機基が存在するため、ポリシロキサン層形成時にひずみを受ける可能性があり、ポリシロキサン層の機械的強度に問題が生じることがある。このため少量の添加にとどめておく必要がある。またポリシロキサン処理時に一般式(I)で表されるシラン化合物の一部として、他の金属のアルコキシド化合物、ハロゲン化物、水和酸化物、硝酸塩、炭酸塩も添加することができる。
前記工程で得られたポリシロキサンで被覆されたイオン徐放性ガラスは酸性ポリマーと反応させる酸性ポリマー処理を施すことによって本発明の最も好ましい表面処理イオン徐放性ガラスを得ることができる。酸性ポリマー処理は乾式流動型の撹拌機であれば業界で一般に使用されている設備を用いることができ、ヘンシルミキサー、スーパーミキサー、ハイスピードミキサー等が挙げられる。ポリシロキサン被膜が形成されたイオン徐放性ガラスへの酸性ポリマーの反応は、酸性ポリマー溶液を含浸や噴霧等により接触させることにより行うことができる。例えばポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスを乾式流動させ、その流動させた状態で上部から酸性ポリマー溶液を分散させ、十分撹拌するだけでよい。このとき酸性ポリマー溶液の分散法は特に制限はないが、均一に分散できる滴下またはスプレー方式がより好ましい。また反応は室温付近で行うことが好ましく、温度が高くなるとポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスと酸性ポリマーの反応が速くなり、酸性ポリマー反応相の形成が不均一になる。熱処理後、熱処理物の解砕は剪断力または衝撃力を加えることにより容易に可能であり、解砕方法としては上記反応に用いた設備などで行うことができる。
反応に用いる酸性ポリマー溶液の調製に用いる溶媒は、酸性ポリマーが溶解する溶媒であれば何等制限はなく、水、エタノール、アセトン等が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは水であり、これは酸性ポリマーの酸性基が解離し、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスと均一に反応することができる。
酸性ポリマー溶液中に溶解したポリマーの重量平均分子量は2000〜50000の範囲であり、好ましくは5000〜40000の範囲である。2000未満の重量平均分子量を有する酸性ポリマーで処理した場合はポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス中に酸性ポリマー反応相が形成されず、その結果イオン徐放性が低くなる傾向にある。一方、50000を超える重量平均分子量を有する酸性ポリマーで処理した場合は酸性ポリマー溶液の粘性が高くなるため、均質にポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスを処理することが困難となり得る。ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)装置を用いて測定することができる。より具体的には、例えば、日本分光社製、示差屈折計(RI)を有するGPC測定機であるGPC−900を使用して測定することができる。GPCカラムとして、Shodex社製のGF−510HQを使用した。カラム温度を40℃に設定し、溶離液として40℃で0.2Mリン酸緩衝液を0.5ml/minの流速で流して、溶出時間を得た。Shodex社製の標準プルラン(標準ポリマー)を用いて溶出時間と分子量に関する検量線を作成し、測定値を標準ポリマー値に換算して、Mwを得た。また酸性ポリマー溶液中に占める酸性ポリマー濃度は3〜25重量部の範囲が好ましく、より好ましくは8〜20重量部の範囲である。酸性ポリマー濃度が3重量部未満になると上記で述べた酸性ポリマー反応相が脆弱になり、イオン徐放が向上する効果が得ることが困難になり得る。また酸性ポリマー濃度が25重量部を超えるとポリシロキサン層(多孔質)を均一な状態で拡散しにくく、均質な酸性ポリマー反応相が得られず、またポリシロキサン被覆されているイオン徐放性ガラスに接触すると直ぐに反応が起こるため、強固に反応した凝集物が生成する等の問題が発生することもある。またポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスに対する酸性ポリマー溶液の添加量は6〜40重量部の範囲が好ましく、より好ましくは10〜30重量部である。この添加量で換算するとポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスに対する酸性ポリマー量は1〜7重量部、また水量は10〜25重量部の範囲が最適値となる。
上記の方法によりポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスの表面に酸性ポリマー反応相を形成させるために用いることのできる酸性ポリマーは、酸性基として、リン酸残基、ピロリン酸残基、チオリン酸残基、カルボン酸残基、スルホン酸基等の酸性基を有する重合性単量体の共重合体または単独重合体であれば何等問題なく用いることができる。これらの重合性単量体を具体的に例示するとアクリル酸、メタクリル酸、2-クロロアクリル酸、3-クロロアクリル酸、アコニット酸、メサコン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、グルタコン酸、シトラコン酸、4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸、4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボニルフタル酸無水物、5-(メタ)アクリロイルアミノペンチルカルボン酸、11-(メタ)アクリロイルオキシ-1,1-ウンデカンジカルボン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート、20-(メタ)アクリロイルオキシエイコシルジハイドロジェンホスフェート、1,3-ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピル-2-ジハイドロジェンホスフェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルリン酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル2'-ブロモエチルリン酸、(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスホネート、ピロリン酸ジ(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンジチオホスホスフェート、10-(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンチオホスフェート等が挙げられる。これらの重合性単量体を用いて(共)重合された重合体の中でもポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス中に含まれる酸反応性元素との酸-塩基反応が比較的遅い、α-β不飽和カルボン酸の単独重合体または共重合体を用いることが好ましく、具体的にはアクリル酸重合体、アクリル酸-マレイン酸共重合体、アクリル酸-イタコン酸共重合体等が挙げられる。
本発明のデオドラント組成物に用いられるイオン徐放性ガラスはそのガラス組成に基因した少なくとも1種のイオン種を持続的に徐放することが特徴であり、以下の手法によって本発明のデオドラント組成物に用いられるイオン徐放性ガラスがイオン徐放性を有しているか否かを判断することができる。
蒸留水100gに対してイオン徐放性ガラスを0.1g加え、1時間撹拌させた時の蒸留水中に徐放したイオン濃度(F1)又はイオン種に基因した元素濃度(F1)と、2時間撹拌した時の蒸留水中に徐放したイオン濃度(F2)又はイオン種に基因した元素濃度(F2)が下式(1)の関係を満足する場合においてイオン徐放性を有していると見做すことができる。
F2 > F1 ・・・・式(1)
また、イオン徐放性ガラスから徐放するイオンが複数ある場合は、すべてのイオン濃度又はイオン種に基因した元素濃度が式(1)を満足する必要はなく、少なくとも一つのイオン濃度又はイオン種に基因した元素濃度が式(1)を満足した場合でもイオン徐放性を有していると見做すことができる。
本発明に用いられる水はデオドラント組成物の成分と反応しない、又は本発明のデオドラント組成物の効果を阻害しない有害な不純物を含まないものであれば何等制限なく用いることができるが、好ましくは注射用水、蒸留水、精製水、イオン交換水、脱イオン水、純水等が挙げられる。水を配合することにより、イオン徐放性ガラスからデオドラント組成物に各種イオンが飽和状態となるまで、イオンが徐放される。よって、皮膚適用時に速やかに浸透して細菌に作用することが可能となる。本発明のデオドラント組成物に用いられる水の含有量は組成物全体を100重量部として10.0〜90.0重量部の範囲で使用することが好ましい。水の含有量が10.0〜90.0重量部の場合、イオン徐放性ガラスの含有量がより適量であり、皮膚に対してより均一且つより薄く適用することができ、より好ましい。
本発明のデオドラント剤は、上述したデオドラント組成物を容器に充填されて提供される。その形態は、化粧水、クリーム、ペースト、軟膏、スティック、ジェル状、固形状、シート状、ミストあるいはエアゾール、ロールオン剤等、特に限定されるものではないが、望ましくはクリームやジェル等の形態で皮膚に接触させて使用することが望ましい。
本発明のデオドラント組成物には、水およびイオン徐放性ガラス以外に本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲において、使用目的に応じ、一般的な保湿剤、増粘剤、界面活性剤、制汗剤、消臭剤、香料、抗菌剤、粉末等を配合することが出来、またその他の成分を含んでも良い。その他の成分としては、例えば、エタノール等の低級アルコール、油脂、炭化水素油、ロウ類、高級脂肪酸、シリコーン油、高級アルコール、多価アルコール、ステロール類、pH調整剤、色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤、ビタミン類、美白剤、動植物抽出物、等が挙げられる。防腐効果、清涼感の付与、肌の引き締め効果等のため、本発明のデオドラント組成物にはエタノールを含むことが好ましい。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。これらの保湿剤は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルメチルエーテル(PVM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸等が挙げられる。これらの増粘剤は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
アニオン界面活性剤として、脂肪酸セッケンが、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等で、高級アルキル硫酸エステル塩が、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリン硫酸カリウム等で、アルキルエーテル硫酸エステル塩が、ポリオキシエチレン(以下POE)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等、N−アシルサルコシン酸塩が、ラウロイルサルコシンナトリウム等、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩が、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム、ラウリルメチルタウリッドナトリウム等、リン酸エステル塩POEオレイルエーテルリン酸ナトリウムが、POEステアリルエーテルリン酸等、スルホコハク酸塩が、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等、アルキルベンゼンスルホン酸塩として、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸等、N−アシルグルタミン酸塩として、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩が、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等、POEアルキルエーテルカルボン酸塩が、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィインスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル、その他として、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸ナトリウム、N−パルミトイルアスパラキン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩( 例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウムジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩; ジアルキルモリホニウム塩;POE−アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等);ベタイン系界面活性剤(例えば、2−ヘプタデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)等が挙げられる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテル等が挙げられる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE−ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビタンモノオレエート、POE−ソルビタンモノステアレート、POE−ソルビタンジオレエート、POE−ソルビタンテトラオレエート等);POE−ソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE−ソルビットモノラウレート、POE−ソルビットモノオレエート、POE−ソルビットペンタオレエート、POE−ソルビットモノステアレート等);POE−グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE−グリセリンモノステアレート、POE−グリセリンモノイソステアレート、POE−グリセリントリイソステアレート等のPOE−モノオレエート等);POE−脂肪酸エステル類(例えば、POE−ジステアレート、POE−モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE−アルキルエーテル類(例えば、POE−ラウリルエーテル、POE−オレイルエーテル、POE−ステアリルエーテル、POE−ベヘニルエーテル、POE−2−オクチルドデシルエーテル、POE−コレスタノールエーテル等);プルロニック型類(例えば、プルロニック等);POE・POP−アルキルエーテル類(例えば、POE・POP−セチルエーテル、POE・POP−2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP−モノブチルエーテル、POE・POP−水添ラノリン、POE・POP−グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP−エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE−ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE−ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油、POE−硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE−硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE−硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE−ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE−ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等);POE−プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE−アルキルアミン;POE−脂肪酸アミド;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸等が挙げられる。
制汗剤としては、クロロヒドロキシアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、アルミニウムハイドロキシクロライド、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、フェノールスルホン酸アルミニウム、β − ナフトールジスルホン酸アルミニウム、過ホウ酸ナトリウム、アルミニウムジルコニウムオクタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、ジルコニウムクロロハイドレート、硫酸アルミニウムカリウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、アルミニウムナフタリンスルホン酸、塩基性ヨウ化アルミニウム、ミョウバン等が挙げられる。
消臭剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化亜鉛複合粉末、活性炭、シクロデキストリン、緑茶抽出物など植物抽出物等が挙げられる。これらの消臭剤は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
粉末成分としては、例えば、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ) 、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(例えば、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム) 、窒化ホウ素等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等);無機褐色系顔料(例えば、γ−酸化鉄等);無機黄色系顔料(例えば、黄酸化鉄、黄土等);無機黒色系顔料(例えば、黒酸化鉄、低次酸化チタン等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。これらの粉末成分は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、イソプロピルメチルフェノール、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ピロクトンオラミン、ツヤプリシン、ウド抽出物、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ抽出物、しらこたん白抽出物、酵素分解ハトムギ抽出物、竹抽出物、アリルカラシ油、プロタミン、茶抽出物、グレープフルーツ種子抽出物、リゾチ−ム、キトサン等が挙げられる。これらの抗菌剤は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
香料としては、じゃ香、レモンオイル、1−ヘプタノール、α−メチルイオノン、アルデヒドC−10、アルデヒドC−11、アルデヒドC−9、アリルヘプタノエート、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、ベンズアセテート、ベンジルアセテート、ブチルプロピオネート、セダーリーフオイル、セドロール、セドリルアセテート、シンナミックアルコール、シナモンリーフ、シトロネラオイル、シトロネラール、グローブバッドオイル、シクラメンアルデヒド、エチルブチレート、エチルカプロエート、エチルイソブチレート、エチルイソバレエート、エチルプロピオネート、ユーカリプタスオイル、オイゲノール、ファルネゾール、ゲラニオール、ヘプチルアルデヒド、ヘプチルホルメート、ヘキシルアセテート、ハイドロトロピックアルデヒド、イソボニルアセテート、イソアミルホルメート、リモネン、リナルール、リナリルアセテート、メチルヘプテノン、ノニルアルデヒド、オルガナムオイル、p−クレシルアセテート、p−メチルアセトフェノン、フェニルアセトアルデヒド、プロピルプロピオネート、スペアミントオイル、テルペニルアセテート、リナロール、テトラハイドロリナロール、チモール、イソボルニルアセテート、α−イオノン、β−イオノン、アセチルセドレン、アセチルオイゲノール、アルコールC−10、アルコールC−11ウンデシレニック、アルコールC−12、アルデヒドC−14 、アルデヒドC−18、アニスアルコール、アニシルアセテート、ベンジルベンゾエート、ベンジルイソバレエート、ベンジルサリシレート、シンナミルアセテート、シトロネロール、シトロネリルイソブチレート、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、クマリン、エチルシンナメート、エチルバニリン、ゲラニルイソブチレート、ゲラニルチグレート、ヘリオトロピン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、インドール、イソアミルシンナミックアルデヒド、イソアミルサリシレート、ジャスモン、メチルアントラニレート、メチルシンナメート、ムスコン、ムスクケトン、ネロリドール、ペンタライド、フェニルアセティックアシッド、ラベンダーオイル、メントール、バニリン等が挙げられる。これらの香料は単独だけでなく複数を組み合わせて用いることもできる。
以下に本発明の実施例および比較例について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
[イオン徐放性ガラス及びその他のフィラーから徐放される各イオンに基因した元素濃度の測定]
蒸留水100mlに対してイオン徐放性ガラス又はその他のフィラーを0.1g加えて1時間撹拌後、分析用シリンジフィルター(クロマトディスク25A,ポアサイズ0.2μm:ジーエルサイエンス社製)でろ過し、そのろ液中に徐放している各イオンに基因した元素濃度をF1とした。また、同様に蒸留水100mlに対してイオン徐放性ガラス又はその他のフィラーを0.1g加えて2時間撹拌後、同様にろ過し、そのろ液中に徐放している各イオンに基因した元素濃度をF2とした。このF1及びF2の値(それぞれの元素濃度)から(1)式への適合性を確認し、イオン徐放性の有無を判断した。
F2 > F1 ・・・・式(1)
なお、フッ素はフッ素イオン複合電極(Model 9609:オリオンリサーチ社製)及びイオンメータ(Model 720A:オリオンリサーチ社製)を用いてフッ化物イオンを測定し、その値を用いてフッ素元素濃度に換算した。測定時にイオン(フッ化物イオン)強度調整剤としてTISABIII(オリオンリサーチ社製)を0.5ml添加した。検量線(フッ化物イオン)の作成は0.1、1、10、50ppmの標準液を用いて行った。一方、他の元素(Na,B,Al,Sr)に関しては誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICPS−8000:島津製作所社製)を用いた測定により算出した。検量線(Na,B,Al,Sr)の作成は0、10、25、50ppmの標準液を用いて行った。なお、測定元素が検量線範囲外となった場合は適宜希釈して測定値が検量線範囲内に位置するように測定を実施した。
[デオドラント組成物の使用感]
被験者5名により、各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物について下記試験方法に従い、評価を行った。
<試験方法>
各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物(塗布量:500mg)を、被験者の上腕内側部に塗布し、使用感を下記評価基準に従い評価した。さらに、被験者5名についての点数を平均し、算出された平均点から、下記判定基準に従って、判定を行った。
<評価基準>
4点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じず、非常に滑らかである。
3点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じるものの、わずかであり、滑らかである。
2点:塗布時にガラス粒子の感覚を感じ、ざらざらする。
1点:塗布時にガラス粒子の感覚を強く感じ、痛みがある。
<判定基準>
◎(良好):平均3.6点以上
○(良):平均3.0点以上3.6点未満
△(使用可能):平均2.0点以上3.0点未満
×(不良):平均2.0点未満
[デオドラント組成物塗布後の外観]
各実施例および各比較例で得られた各デオドラント組成物について下記試験方法に従い、評価を行った。
<試験方法>
各実施例および各比較例で得られたデオドラント組成物(塗布量:500mg)を、被験者の上腕内側部に塗布し、イオン徐放性ガラスまたはその他のフィラーの白浮き(ガラス粒子の付着により、皮膚上に白さが残ること)を目視にて評価し、下記判定基準に従って判定を行った。
<判定基準>
◎(良好):塗布部に白浮きが見られない。
○(良):塗布部に白浮きは見られるが気にならない程度。
△(使用可能):塗布部が白く粉っぽいが、不快感はなし。
×(不良) :塗布部が明らかに白く、粉体が残り、不快感がある。
[体臭抑制効果の評価]
被験者の腋窩を無香料石鹸で洗浄後、一方の腋窩にデオドラント組成物(塗布量:1.0g)を塗布した(塗布部)。比較のため、もう一方の腋窩にはデオドラント組成物を塗布しなかった(未塗布部)。塗布3時間後および12時間後に、両方の腋窩(塗布部、未塗布部)の臭気を下記評価基準に従い、専門パネル3名で評価した。さらに、被験者5名についての点数を平均し、算出された平均点から、下記判定基準に従って、判定を行った。
<評価基準>
4点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側は全く臭わない。
3点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側はほとんど臭わない。
2点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側はやや臭いが弱い。
1点:無塗布側の臭いと比べて、塗布側は同等又はより臭う。
<判定基準>
◎(良好):3.5点以上4.0点以下
○(良):3.0点以上3.5点未満
△(使用可能):2.0点以上3.0点未満
×(不良):2.0点未満
[イオン徐放性ガラス1の製造]
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスA(ガラス組成:SiO 22.5質量%、Al 20.0質量%、B 12.3質量%、SrO 35.7質量%、NaO 2.5質量%、F7.0質量%)を得た。次に得られたガラスAを振動ミルを用いて100時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラスAとした。このイオン徐放性ガラスAを500g、テトラエトキシシランのオリゴマー1105gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し(又はほぐし)、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスAを得た。このポリシロキサン被覆ガラスAを500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス1を得た。このイオン徐放性ガラス1の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、0.5μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス1から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
[イオン徐放性ガラス2の製造]
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスB(ガラス組成:SiO 23.8質量%、Al 16.2質量%、B 10.5質量%、SrO 35.6質量%、NaO 2.3質量%、F11.6質量%)を得た。次に得られたガラスBを振動ミルを用いて40時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラス2とした。このイオン徐放性ガラス2の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、1.2μmであった。このイオン徐放性ガラス2から徐放した各種イオンに基因した元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、式(1)への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
[イオン徐放性ガラス3の製造]
上記のイオン徐放性ガラス2を500g、低縮合シラン化合物1105gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス3を得た。このポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラス3を500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス3を得た。このイオン徐放性ガラス3の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、1.3μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス3から徐放した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
[イオン徐放性ガラス4の製造]
二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ホウ素、フッ化ナトリウム、炭酸ストロンチウムの各種原料を混合後、その混合物を1400℃で溶融してガラスC(ガラス組成:SiO 19.8質量%、Al 19.8質量%、B 11.7質量%、SrO 35.0質量%、NaO 2.3質量%、F11.4質量%)を得た。次に得られたガラスCを振動ミルを用いて10時間粉砕した。得られた粉砕物をイオン徐放性ガラスCとした。このイオン徐放性ガラスCを500g、低縮合シラン化合物1660gを万能混合攪拌機に投入し、90分間撹拌混合した。その後、140℃にて熱処理を30時間施し、熱処理物を得た。この熱処理物をヘンシェルミキサーを用いて解砕し、ポリシロキサン被覆イオン徐放性ガラスCを得た。このポリシロキサン被覆ガラスBを500g採取し、ヘンシェルミキサーに投入後撹拌しながらその上部から、酸性ポリマー水溶液(ポリアクリル酸水溶液:ポリマー濃度13重量部、重量平均分子量20000;ナカライテスク社製)を噴霧した。その後、熱処理(100℃3時間)を施し、イオン徐放性ガラス4を得た。このイオン徐放性ガラス4の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、3.1μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス4から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
[イオン徐放性ガラス5の製造]
上記のガラスCを振動ミルを用いて6時間粉砕したこと以外はイオン徐放性ガラス4と同様の製造方法にて、イオン徐放性ガラス5を得た。このイオン徐放性ガラス5の平均粒子径(D50)をレーザー回折式粒度測定機(マイクロトラックSPA:日機装社製)により測定した結果、5.1μmであった。この複合表面処理したイオン徐放性ガラス5から放出した各種イオンに基因する元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)を測定し、(1)式への適合性からイオン徐放性能の有無を確認した。それらの結果を表1に示した。
その他のフィラーとしては以下を用いて上記と同じ試験を実施し、それらの結果を表1に示した。
SOC5:シリカフィラーであるアドマファイン SO−C5(アドマテックス社)
Figure 2019189851
表1に示す様に、イオン徐放性ガラス1〜5から徐放した各種イオンに基因した元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)はいずれも式(I)に適合しており、イオン徐放性能を有していることが認められた。一方、その他のフィラーから徐放した各種イオンに基因した元素濃度(フッ化物イオンはフッ素元素濃度に換算)は式(I)に適合しておらず、イオン徐放性を有していないことが明らかになった。
[ジェルタイプデオドラント組成物の調製]
表2に記した組成に従い、各成分を混合して、実施例および比較例のジェルタイプデオドラント組成物を調製した。そのデオドラント組成物を用いた各種評価の結果を表2に示した。比較例1として、イオン徐放性ガラスの代わりにシリカフィラーを配合し、また比較例2として消臭効果のあるポリフェノール化合物、比較例3として制汗効果のある塩化アルミニウムを配合した。
Figure 2019189851
表2に示すように、実施例1〜9のデオドラント組成物は、塗布時においてイオン徐放性ガラス由来となるざらつきや白浮きが少なく、デオドラント剤として問題なく使用できることが示唆された。また、体臭抑制効果は塗布後12時間経過後においても持続していることを確認した。一方、シリカフィラーを配合した比較例1のデオドラント組成物においては、塗布時においてシリカフィラー由来となるざらつきや白浮きが見られないものの、体臭抑制効果は全く発現しないことを確認した。また、消臭剤であるリンゴ抽出ポリフェノールを配合した比較例2は、使用感、塗布後の外観共に良好であるものの、体臭抑制効果は長時間持続しないことが認められた。制汗効果のある塩化アルミニウムを配合した比較例3は、使用感、塗布後の外観共に良好であり、塗布後3時間経過後では優れた体臭抑制効果を発揮しているものの、塗布後12時間後まで体臭抑制効果を持続できていなかった。
[ローションタイプデオドラント組成物の調製]
表3に記した組成に従い、各成分を混合して、実施例および比較例のローションタイプデオドラント組成物を調製した。そのデオドラント組成物を用いた各種評価の結果を表3に示した。比較例3として、イオン徐放性ガラスの代わりに制汗効果のあるパラフェノールスルホン酸亜鉛を配合し、比較例4として、パラフェノールスルホン酸亜鉛に加えて消臭効果のあるポリフェノール化合物を配合した。また、比較例5として、制汗効果のあるパラフェノールスルホン酸亜鉛と塩化アルミニウムを両方配合した。
Figure 2019189851
表3に示すように、実施例8および9のデオドラント組成物は、塗布時においてイオン徐放性ガラス由来となるざらつきや白浮きが少なく、デオドラント剤として問題なく使用できることが示唆された。また、制汗剤であるパラフェノールスルホン酸亜鉛の配合有無に関わらず、体臭抑制効果は塗布後12時間経過後においても持続していることを確認した。一方、イオン徐放性ガラスを配合せず制汗剤のみ配合した比較例3、5およびイオン徐放性ガラスを配合せず消臭剤である緑茶抽出物と制汗剤の両方を配合した比較例4のデオドラント組成物においては、塗布時における使用感や外観は良好であるものの、体臭抑制効果は塗布後12時間まで持続しないことを確認した。
以下に、本発明のデオドラント組成物の処方例を示す。
(処方例1:ミストタイプ)
下記原料を下記組成となるように混合し、ミストタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 3.0
・マルチトール 5.0
・POE硬化ヒマシ油 0.5
・パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.5
・メントール 0.4
・香料 0.5
・エタノール 50.0
・精製水 100とする残量
(処方例2:シートタイプ)
下記原料を下記組成となるように混合した後、不織布1gに組成物5gを含浸させてシートタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 10.0
・グリセリン 3.0
・POE硬化ヒマシ油 0.1
・香料 0.5
・エタノール 20.0
・精製水 100とする残量
(処方例3:ロールオンタイプ)
下記原料を下記組成となるように混合し、ロールオンタイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス3 20.0
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
・ジプロピレングリコール 3.0
・香料 0.3
・エタノール 25.0
・精製水 100とする残量
(処方例4:ボディ用化粧水タイプ)
下記原料を下記組成となるように混合し、ボディ用化粧水タイプデオドラント剤とした。
・イオン徐放性ガラス1 1.0
・1,3−ブチレングリコール 5.0
・メントール 0.5
・香料 0.2
・エタノール 40.0
・精製水 100とする残量
本発明のデオドラント組成物は、皮膚に直接塗布しても、皮膚常在菌によって形成された皮膚微生物叢に悪影響を与えることなく皮膚本来の自浄作用や保護作用を維持したまま、体臭を長時間に渡り抑制することが期待できる。
関連出願
尚、本出願は、2018年3月30日に日本国でされた出願番号2018− 66761に基づいて、パリ条約第4条に基づく優先権を主張する。この基礎出願の内容は、参照することによって、本明細書に組み込まれる。

Claims (9)

  1. (a)水、および(b)イオン徐放性ガラスを含み、(b)イオン徐放性ガラスが1〜4価のイオンのうち一種類以上を徐放することを特徴とするデオドラント組成物。
  2. (b)イオン徐放性ガラスが、少なくともホウ酸イオンまたはアルミニウムイオンのいずれか一方を徐放することを特徴とする請求項1に記載のデオドラント組成物。
  3. 前記デオドラント組成物100重量部に対して、(b)イオン徐放性ガラスが、0.1〜30重量部配合されることを特徴とする請求項1または2に記載のデオドラント組成物。
  4. (b)イオン徐放性ガラスの平均粒子径が0.1〜5μmである請求項1から3のいずれかに記載のデオドラント組成物。
  5. 複合表面処理された(b)イオン徐放性ガラスを含む請求項1から4のいずれかに記載のデオドラント組成物。
  6. 皮膚に適用する請求項1から5のいずれかに記載のデオドラント組成物。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のデオドラント組成物を使用することを含む、体臭抑制方法。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載のデオドラント組成物を皮膚に適用することを含む、体臭抑制方法。
  9. デオドラント剤を製造することに使用するイオン徐放性ガラス。
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