JPWO2019188625A1 - 化粧料 - Google Patents

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Abstract

分散安定性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、及び展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛へ塗布することにより長時間持続可能な艶感若しくはしっとり感を付与することができる化粧料を提供することにある。本発明は、増粘剤(A)と油剤(B)とを含有する化粧料であって、増粘剤(A)として下記式(1)で表される化合物を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%含み、且つ、油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む、化粧料を提供する。【化1】

Description

本発明は、油性又は水性化粧料、特にメイクアップ化粧料、まつげ若しくは眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料である化粧料に関する。本願は、2018年3月30日に日本に出願した、特願2018−069674号の優先権を主張し、その内容をここに援用する。
口紅、リップクリーム、リップグロス、頬紅、ファンデーション、下地化粧料、マスカラ、アイブロウ等の(油性)化粧料には、化粧もちの向上を目的として、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性が良好であり、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで耐水性や耐皮脂性を付与することができる、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラワックス、パラフィンワックス等の固形の油剤が配合される。しかし、前記固形の油剤の配合量が多くなりすぎると、塗膜が曇ってマットな質感となり、艶感が得られないことや、展延性が悪くなることが問題であった。
また、紫外線から皮膚を防御する日焼け止め化粧料には、一般的に紫外線吸収剤や紫外線散乱剤等の紫外線防御剤と液状の油剤が配合されている(特許文献1〜3参照)。これらの紫外線防御剤は凝集し易く、十分な紫外線防御効果を得るための量を配合すると、紫外線防御剤が凝集して塗布した際に白浮きが生じたり、展延性が悪くなるという問題があった。また塗布後は、時間の経過と共に肌のきしみやかさつきが生じるという問題もあった。
特開平5−025028号公報 特開平9−227350号公報 特開2000−273011号公報
本発明者らは、特に油性化粧料の油剤として、固形の油剤又は液状の油剤のみの態様に代えて、液状の油剤に増粘剤を加え、適度に増粘したものを使用すると、分散安定性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性及び展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛へ塗布することにより艶感若しくはしっとり感を付与することができる化粧料が得られる可能性があることを見いだした。
しかし、従来の増粘剤(例えば、特開平8−59765号公報に記載のポリスチレン−水素化ポリイソプレンブロックコポリマー)では、液状の油剤に加えると粘度が高くなりすぎて良好な展延性が得られないことがわかった。また、特開2009−155592号公報には、親水性又は親油性化合物のゲル化剤(増粘剤)として、1,2,3−プロパントリカルボン酸トリス(2−メチルシクロヘキシルアミド)が記載されているが、この化合物は液状の油剤に溶解し難く、これを液状の油剤の増粘剤として使用することは困難であることがわかった。つまり、従来の公知の増粘剤(ゲル化剤)では、液状の油剤とともに化粧料に使用することは困難であることがわかった。
従って、本発明の目的は、液状の油剤に増粘剤を加えて使用することで、分散安定性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、及び展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛へ塗布することにより長時間持続可能な艶感若しくはしっとり感を付与することができる化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記式(1)で表される化合物が、油剤を任意の粘度にまで増粘し、その粘度を安定的に維持することができること、前記化合物によって適度に増粘された油剤を含む化粧料は、分散安定性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち本発明は、増粘剤(A)と油剤(B)とを含有する化粧料であって、増粘剤(A)として下記式(1)
Figure 2019188625
(式中、Rは炭素数10〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R,Rは同一又は異なって、炭素数2,4,6,若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R,Rは同一又は異なって、炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L〜Lはアミド結合を示し、LとLが−CONH−である場合、Lは−NHCO−であり、LとLが−NHCO−である場合、Lは−CONH−である。)
で表される化合物を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%含み、且つ、油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む、化粧料を提供する。
本発明の化粧料は、油剤(B)が、極性油又は非極性油であることが好ましい。
本発明の化粧料は、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和が、化粧料全量に対して、10.0重量%以上であることが好ましい。
本発明の化粧料は、メイクアップ化粧料、まつげ若しくは眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料であることが好ましい。
本発明の化粧料は、上記式(1)で表される化合物によって増粘され、適度な粘性を有し、その粘性が安定的に保持された油剤を含有するため、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができる。そのため、本発明の化粧料は、メイクアップ化粧料、まつげ又は眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料等として好適に使用することができる。また、化粧料が日焼け止め化粧料であり、紫外線防御剤等の添加剤を含有する場合は、それらの添加剤の分散安定性に優れる。
<化粧料>
本発明の化粧料は、増粘剤(A)と油剤(B)とを含有する。本発明の化粧料には、増粘剤(A)、油剤(B)、及び任意の成分として後述のその他の成分(C)が含まれる。本発明の化粧料において、増粘剤(A)と油剤(B)との混合物を特に「油組成物」と称する場合がある。この油組成物は、増粘剤(A)と油剤(B)との混合物であって、特に油剤が増粘剤によって増粘され安定化(ゲル化)した形態を意味する。本発明の化粧料において、増粘剤(A)と油剤(B)の組み合わせは、増粘剤(A)と油剤(B)が相溶する組み合わせであればよく、その組み合わせは特に制限されない。本発明の化粧料の概念には、油性及び水性化粧料の両方が含まれるが、クレンジング化粧料およびヘアオイル(毛髪化粧料)は含まれないものとする。
[増粘剤(A)]
本発明の化粧料における増粘剤(A)は、下記式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」と称する場合がある)を含む。特に、本発明の化粧料では、化合物(1)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%含む。尚、本発明の化粧料における「増粘剤」とは、粘性を付与する増粘剤のみならず、ゲル化するゲル化剤、及び組成物の成分を均一に安定化する安定剤を含む概念である。
Figure 2019188625
(式中、Rは炭素数10〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R,Rは同一又は異なって、炭素数2,4,6,若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R,Rは同一又は異なって、炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L〜Lはアミド結合を示し、LとLが−CONH−である場合、Lは−NHCO−であり、LとLが−NHCO−である場合、Lは−CONH−である。)
の炭素数10〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基としては、例えば、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、ステアリル基、パルミチル基、ノナデシル基、エイコシル基、ベヘニル基等の直鎖状アルキル基;デセニル基、ペンタデセニル基、オレイル基、エイコセニル基等の直鎖状アルケニル基、ペンタデシニル基、オクタデシニル基、ノナデシニル基等の直鎖状アルキニル基が挙げられる。
としては、なかでも、流動性有機物質(例えば、本発明における油剤(B))の増粘効果に優れる点で、炭素数14〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基(とりわけ好ましくは、炭素数14〜25のアルキル基)が好ましく、特に好ましくは炭素数18〜21の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基(とりわけ好ましくは、炭素数18〜21のアルキル基)である。
,Rにおける炭素数2,4,6,若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、エチレン基、n−ブチレン基、n−ヘキシレン基、n−オクチレン基が挙げられる。
,Rにおける炭素数6の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,4−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基が挙げられる。
,Rにおける2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基等の炭素数6〜10のアリーレン基が挙げられる。
,Rとしては、なかでも、流動性有機物質の増粘効果に優れる点で、炭素数2,4,6の2価の脂肪族炭化水素基(とりわけ好ましくは、直鎖状アルキレン基)が好ましく、特に好ましくは炭素数2、4の2価の脂肪族炭化水素基(とりわけ好ましくは、直鎖状アルキレン基)、最も好ましくは炭素数2の2価の脂肪族炭化水素基(とりわけ好ましくは、直鎖状アルキレン基)である。
は炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、なかでも、流動性有機物質の増粘効果に優れる点で、直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基が好ましく、特に好ましくは直鎖状アルキレン基である。
また、Rは炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、なかでも、流動性有機物質の増粘効果に優れる点で、より好ましくは炭素数1〜7の2価の脂肪族炭化水素基、特に好ましくは炭素数3〜7の2価の脂肪族炭化水素基、最も好ましくは炭素数3〜6の2価の脂肪族炭化水素基、とりわけ好ましくは炭素数3〜5の2価の脂肪族炭化水素基である。
従って、Rとしては、炭素数1〜8の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜7の直鎖状アルキレン基、特に好ましくは炭素数3〜7の直鎖状アルキレン基、最も好ましくは炭素数3〜6の直鎖状アルキレン基、とりわけ好ましくは炭素数3〜5の直鎖状アルキレン基である。
,Rにおける炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基;ビニル基、1−メチルビニル基、2−プロペニル基等の炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルケニル基;エチニル基、プロピニル基等の炭素数2〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキニル基等が挙げられる。
,Rにおけるヒドロキシアルキルエーテル基としては、例えば、2−ヒドロキシエトキシ基、2−ヒドロキシプロポキシ基、2,3−ジヒドロキシプロポキシ基等の、モノ又はジヒドロキシC1−3アルキルエーテル基が挙げられる。
,Rとしては、なかでも、同一又は異なって、炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜3の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基、特に好ましくは炭素数1〜3の直鎖状アルキル基、とりわけ好ましくはメチル基である。
化合物(1)としては、なかでも、下記式(1-1)〜(1-9)で表される化合物が、流動性有機物質の溶解性に優れる点で好ましい。また前記化合物は、流動性有機物質に、前記流動性有機物質が透明の場合はその透明性を維持しつつ、増粘安定化することができる点でも好ましい。
Figure 2019188625
下記式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」と称する場合がある)は、上記式(1)で表される化合物の前駆体として有用である。化合物(1)は、例えば、化合物(2)を酸化することにより製造することができる。
Figure 2019188625
上記式(2)中のR〜R、L〜Lは、上記式(1)で表される化合物(化合物(1))におけるものと同じである。
化合物(2)としては、なかでも、下記式(2-1)〜(2-9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2019188625
上記化合物(2)は、下記式(3)で表される化合物(以後、「化合物(3)」と称する場合がある)と、下記式(4)で表される化合物(以後、「化合物(4)」と称する場合がある)を反応させて、若しくは下記式(3’)で表される化合物(以後、「化合物(3’)」と称する場合がある)と、下記式(4’)で表される化合物(以後、「化合物(4’)」と称する場合がある)を反応させることで製造することができる。尚、下記式中のR〜R、L〜Lは上記式(1)で表される化合物(化合物(1))におけるものと同じである。Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。式(3)において、ORはLを構成する水素原子と脱水縮合又は脱アルコール縮合して、環を形成していてもよい。
Figure 2019188625
上記式(3)、(4’)中のRにおける炭素数1〜3のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。
ORがLを構成する水素原子と脱水縮合又は脱アルコール縮合して、形成する環としては、例えば、ピロリジン−2,5−ジオン環、ピペリジン−2,6−ジオン環が挙げられる。
化合物(4)の使用量は、化合物(3)1molに対して1mol以上であれば良く、過剰量使用することもできる。
化合物(4’)の使用量は、化合物(3’)1molに対して1mol以上であれば良く、過剰量使用することもできる。
化合物(3)と化合物(4)、若しくは化合物(3’)と化合物(4’)の反応は、例えば100〜120℃の温度で10〜20時間撹拌することにより行うことができる。
反応雰囲気としては反応を阻害しない限り特に限定されず、例えば、空気雰囲気、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の何れであってもよい。また、反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式等の何れの方法でも行うことができる。
反応終了後、得られた反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、吸着、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
化合物(1)は、上記方法で化合物(2)を得、得られた化合物(2)を酸化することにより製造することができる。
化合物(1)を得るために化合物(2)を酸化する際に使用する酸化剤としては、例えば、過酸化水素を使用することができる。過酸化水素としては、純粋な過酸化水素を用いてもよいが、取扱性の点から、通常、適当な溶媒(例えば、水)に希釈した形態(例えば、5〜70重量%過酸化水素水)で用いられる。過酸化水素の使用量は、化合物(2)1モルに対して、例えば0.1〜10モル程度である。
酸化反応は、例えば30〜70℃の温度で10〜20時間撹拌することにより行うことができる。
上記酸化反応は、溶媒の存在下又は無溶媒下で行われる。溶媒の存在下で反応を行う場合、前記溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
反応終了後、得られた反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、吸着、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
上記反応の原料となる化合物(3)として、例えば下記式(3-1)で表される化合物は、例えば、下記方法で製造することができる。尚、下記式中のR、R、R、及びRは上記式(1)、(3)及び(4’)で表される化合物におけるものと同じである。また、式(3a)中のRと式(3d)中のRは同一であってもよく、異なっていてもよい。さらに、式(3d)で表される化合物は、当該式中の2つのCOORが脱水縮合して酸無水物を形成していてもよい。
Figure 2019188625
また、上記反応の原料となる化合物(3’)は、例えば、下記方法で製造することができる。尚、下記式中のR、R、R、及びRは上記式(1)で表される化合物におけるものと同じである。また、式(3b’)で表される化合物は、当該式中の2つのCOORが脱水縮合して酸無水物を形成していてもよい。
Figure 2019188625
[1]の工程は、式(3a)で表される化合物と式(3b)で表される化合物を反応させて、式(3c)で表される化合物を得る工程である。式(3b)で表される化合物の使用量は、式(3a)で表される化合物1molに対して1mol以上であれば良く、過剰量使用することもできる。この反応の反応温度は、例えば80〜150℃であり、反応時間は、例えば1〜24時間程度である。
[2]の工程は、式(3c)で表される化合物と式(3d)で表される化合物を反応させて、式(3-1)で表される化合物を得る工程である。式(3d)で表される化合物の使用量は、式(3c)で表される化合物1molに対して1mol以上であれば良く、例えば1〜3molである。この反応の反応温度は、例えば80〜150℃であり、反応時間は、例えば0.5〜10時間程度である。この反応が進行すると、水が生成する。そのため、脱水剤(例えば、無水酢酸等)を使用して水を除去しつつ反応を行うことが、反応の進行を促進する上で好ましい。
[2]の反応は、溶媒の存在下で反応を行うことが好ましい。前記溶媒としては、例えば、ペンタフルオロフェノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、o−ジクロロベンゼン等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
また、[2]の反応は、必要に応じてトリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下で行うことができる。
[3]の工程は、式(3a’)で表される化合物と式(3b’)で表される化合物を反応させて、式(3c’)で表される化合物を得る工程である。[3]の反応は、上記[2]の反応に準じた条件で行うことができる。
[4]の工程は、式(3c’)で表される化合物と式(3d’)で表される化合物を反応させて、式(3’-1)で表される化合物を得る工程である。[4]の反応は、上記[1]の反応に準じた条件で行うことができる。
各工程の反応終了後、得られた反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、吸着、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
[油剤(B)]
本発明の化粧料における油剤(B)としては、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することにより艶感若しくはしっとり感を付与できる油剤であれば特に制限無く使用することができる。特に、本発明の化粧料では、油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む。油剤(B)としては、化粧料の用途や目的に応じて、例えば、下記に挙げられる油(化合物)を用いることができる。油剤(B)としては、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。尚、油剤(B)には、増粘剤(A)は含まれないものとする。
上記油剤(B)としては、例えば極性油や非極性油が挙げられる。なお、本明細書において、極性油とは、水に不溶な油剤であって、その分子中にエーテル結合、エステル結合、アミド結合などの極性結合を有する油剤のことを指し、非極性油とは、炭化水素系の油剤、極性を有する置換基などを有しないシリコーン油などを指す。上記油剤(B)としては、極性油又は非極性油であってもよく、極性油及び非極性油からなる群より選ばれる1以上であってもよい。
極性油としては、例えば、オリーブ油等の油脂類、ラノリン等のロウ類、エステル類[ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オクタン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、パルミチン酸オクチル等の炭素数8以上(好ましくは、炭素数8〜25)の脂肪酸とアルコールとのエステル]、高級脂肪酸類[ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の炭素数12以上(好ましくは、炭素数12〜25)の脂肪酸]、常温で固体の高級アルコール類[セタノール、セトステアリルアルコール等の炭素数12以上(好ましくは、炭素数12〜25)のアルコール]等を挙げることができる。なお、本発明においては、「常温」とは、15〜25℃の温度を指す。
すなわち、上記極性油としては、油脂類、ロウ類、エステル類、高級脂肪酸類、及び常温で固体の高級アルコール類からなる群から選ばれる1以上を含むことが好ましい。
非極性油としては、スクワラン、ワセリン、炭化水素油(イソドデカン、イソパラフィン、流動パラフィン等)、鎖状又は環状のシリコーン油(ジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等)等を挙げることができる。
すなわち、上記非極性油としては、スクワラン、ワセリン、炭化水素油、及び鎖状若しくは環状のシリコーン油からなる群から選ばれる1以上を含むことが好ましい。
本発明の化粧料が、リップグロスである場合は、油剤(B)として、(軟質)イソパラフィン、水添ポリイソブテン、リンゴ酸ジイソトリデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オリーブ油、パルミチン酸エチルヘキシル、トリベヘニン、スクワラン、ステアリン酸、及び(水添)ヒマシ油からなる群より選ばれる1以上を含むことが好ましい。特に(軟質)イソパラフィンを含むことが好ましく、リップグロスである場合の油剤(B)中に占める(軟質)イソパラフィンの含有量は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
本発明の化粧料が、マスカラである場合は、油剤(B)として、(流動)イソパラフィン、ジメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、パルミチン酸オクチル、(イソ)ステアリン酸、及びベヘニルアルコールからなる群から選ばれる1以上を含むことが好ましい。特に(流動)イソパラフィン、ジメチルポリシロキサン、及びデカメチルポリシロキサンからなる群から選ばれる1以上を含むことが好ましく、マスカラである場合の油剤(B)中に占めるこれらの含有量(合計)は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
本発明の化粧料が、水中油型下地化粧料である場合は、油剤(B)として、ステアリン酸、セトステアリルアルコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、(流動)パラフィン、イソノナン酸イソトリデシル、オリーブ油、ローズヒップ油、及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれる1以上を含むことが好ましい。特にトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル及び(流動)パラフィンからなる群より選ばれる1以上を含むことが好ましく、水中油型下地化粧料である場合の油剤(B)中に占めるこれらの含有量(合計)は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
本発明の化粧料が、日焼け止め化粧料である場合は、油剤(B)として、イソドデカン、オクタン酸セチル、(流動)パラフィン、及びオリーブ油からなる群より選ばれる1以上を含むことが好ましい。日焼け止め化粧料である場合の油剤(B)中に占めるこれらの含有量(合計)は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
また、本発明の化粧料がマスカラ、アイブロウ等のまつげ又は眉毛化粧料である場合は、極性油や非極性油とともに、温度安定性、ボリューム効果、カール効果等の点から、30℃において固形の油剤(固形油と称する場合がある)を含有することが好ましい。
30℃において固形の油剤(固形油と称する場合がある)としては、例えば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、キャンデリラロウ、カルナバロウ、ミツロウ、モクロウ、ホホバエステル、合成ワックス等を挙げることができる。油剤(B)中に占めるこれらの固形油の含有量(合計)は、例えば1.0〜20.0重量%(好ましくは1.5〜10.0重量%、特に好ましくは2.0〜8.0重量%)である。
[その他の成分(C)]
本発明の化粧料は、その用途や目的に応じて、その他の成分(C)として、増粘剤(A)及び油剤(B)以外のその他の成分(C)を含有することができる。その他の成分(C)としては、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
例えば、本発明の化粧料が口紅、リップクリーム、リップグロス、頬紅、ファンデーション等のメイクアップ化粧料である場合は、その他の成分(C)として多糖脂肪酸エステルを含有することが、皮膚への付着性、艶感、及び艶感の持続性をより一層向上することができる点で好ましい。
多糖脂肪酸エステルは、2個以上の単糖類がグリコシド結合して得られる多糖類と脂肪酸とのエステルである。多糖類としては、例えば、デキストリン、シクロデキストリン、グリコーゲン、プルラン、グルコマンナン、フコイダン、イヌリン、セルロース、キチン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の、分子式(C10(tは2以上の整数)で示される化合物である。脂肪酸としては、例えば、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オイレン酸、ステアリン酸などのC8−20脂肪酸等を挙げることができる。
多糖脂肪酸エステルとしては、デキストリンラウリン酸エステル、及びデキストリンミリスチン酸エステルからなる群から選ばれる1以上を使用することが好ましい。メイクアップ化粧料である場合、その他の成分(C)中に占める多糖脂肪酸エステルの含有量(合計)は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
例えば、本発明の化粧料が水中油型下地化粧料である場合は、その他の成分(C)として、水などの水性成分を含有することが好ましい。水性成分としては水以外にも、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類;グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン類等から選択される少なくとも1種を含有していてもよい。すなわち、本発明の化粧料が水中油型下地化粧料である場合は、その他の成分(C)として、水、アルコール類、グリコール類、及びグリセリン類からなる群から選ばれる1以上の水性成分を含むことが好ましい。本発明の化粧料が、水中油型下地化粧料である場合、その他の成分(C)中に占める水性成分の含有量(合計)は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
例えば、本発明の化粧料が日焼け止め化粧料である場合は、その他の成分(C)として、紫外線防御剤を含有することが好ましい。日焼け止め化粧料である場合、その他の成分(C)中に占める紫外線防御剤の含有量は、例えば30重量%以上(好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上)である。
紫外線防御剤は、紫外線によって引き起こされるダメージから皮膚等を保護する作用を発揮する化合物であり、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤が含まれる。本発明の化粧料においては、なかでも、紫外線散乱剤を使用することが、使用時のベタつきを抑制することができる点で好ましい。
紫外線散乱剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の金属酸化物;水酸化鉄等の金属水酸化物;板状酸化鉄、アルミニウムフレーク等の金属フレーク類;炭化珪素等のセラミック類等を挙げることができる。
紫外線散乱剤の平均粒子径は、例えば5〜100nm程度である。紫外線散乱剤の平均粒子径は、例えば、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置により測定可能である。
紫外線散乱剤は、従来公知の表面処理により新たな特性(例えば、撥水性)が付与されたものであっても良い。表面処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理等を挙げることができる。これらの処理は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて施すことができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロ桂皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸、エチルジヒドロキシプロピル安息香酸、グリセリル安息香酸、サリチル酸ホモメンチル、メチル−o−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチル安息香酸、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、オクチルトリアゾン、ジメトキシ桂皮酸イソオクタン酸グリセリド、及びこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等を挙げることができる。
本発明の化粧料は、油性又は水性の化粧料であり、特にメイクアップ化粧料、まつげ若しくは眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料である。
本発明の化粧料は、化合物(1)[式(1)で表される化合物]を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%、好ましくは1.0〜30.0重量%、より好ましくは2.0〜25.0重量%、さらに好ましくは5.0〜20.0重量%含む。化合物(1)の割合が上記範囲であると、増粘剤が油剤を適切に増粘安定化させることができる。
本発明の化粧料は、増粘剤(A)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して、例えば0.5〜35.0重量%、好ましくは1.0〜30.0重量%、より好ましくは2.0〜25.0重量%、さらに好ましくは5.0〜20.0重量%含む。増粘剤(A)の割合が上記範囲であると、増粘剤が油剤を適切に増粘安定化させることができる。
本発明の化粧料における増粘剤(A)の含有量(2種以上使用する場合はその総量)は、用途に応じて適宜調整することができるが、油剤(B)100重量部に対して、例えば0.5〜50.0重量部程度(好ましくは1.0〜30.0重量部、より好ましくは2.0〜20.0重量部)であることが、油剤(B)に適度な粘度を付与することができ、分散安定性、展延性、及び皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができる化粧料が得られる点で好ましい。増粘剤(A)の含有量が上記範囲であると、化粧料の粘度を安定的に保持しやすくなり、また、良好な分散安定性や付着性が得られやすくなり、化粧料の展延性が低下せず、艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができる。また、増粘剤(A)の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは0.5〜30.0重量%、特に好ましくは1.0〜20.0重量%、最も好ましくは2.0〜15.0重量%である。
本発明の化粧料がメイクアップ化粧料(特に、リップグロス)である場合の増粘剤(A)の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは0.5〜25.0重量%、特に好ましくは1.0〜20.0重量%、最も好ましくは2.0〜15.0重量%である。また、まつげ若しくは眉毛化粧料である場合の増粘剤(A)の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは0.5〜20.0重量%、特に好ましくは1.0〜15.0重量%、最も好ましくは2.0〜10.0重量%である。また、水中油型下地化粧料である場合の増粘剤(A)の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%、最も好ましくは2.0〜8.0重量%である。また、日焼け止め化粧料である場合の増粘剤(A)の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは0.5〜10.0重量%、特に好ましくは1.0〜5.0重量%である。
本発明の化粧料では、化合物(1)以外の他の増粘剤を含有してもよい。増粘剤(A)に占める化合物(1)の割合は、例えば30重量%以上、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上、最も好ましくは85重量%以上である。化合物(1)以外の他の増粘剤の割合が過剰となると、本発明の効果が得られにくくなる傾向がある。
本発明の化粧料では、油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%、好ましくは70.0〜99.0重量%、特に好ましくは75.0〜98.0重量%、最も好ましくは80.0〜95.0重量%含む。油剤(B)の割合が上記範囲であると、増粘剤が油剤を適切に増粘安定化させることができる。
本発明の化粧料における油剤(B)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、用途に応じて適宜調整することができるが、化粧料全量の1.0重量%以上(例えば1.0〜99.0重量%)であることが、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することにより、皮膚、まつげ、又は眉毛に艶感若しくはしっとり感を付与することができる点で好ましい。油剤(B)の含有量は、より好ましくは2.0重量%以上、さらに好ましくは5.0重量%以上、特に好ましくは10.0重量%以上である。
本発明の化粧料がメイクアップ化粧料(特に、リップグロス)である場合の油剤(B)の含有量は、化粧料全量に対して、例えば30.0〜99.0重量%である。前記範囲の下限は好ましくは40.0重量%、特に好ましくは50.0重量%、最も好ましくは60.0重量%である。また、前記範囲の上限は、好ましくは98.0重量%、特に好ましくは95.0重量%である。まつげ又は眉毛化粧料である場合の油剤(B)の含有量は、化粧料全量に対して、例えば30.0〜95.0重量%である。前記範囲の下限は好ましくは40.0重量%、特に好ましくは50.0重量%である。前記範囲の上限は好ましくは90.0重量%、特に好ましくは85.0重量%である。水中油型下地化粧料である場合の油剤(B)の含有量は、化粧料全量に対して、例えば1.0〜20.0重量%である。前記範囲の下限は好ましくは3.0重量%、特に好ましくは5.0重量%である。また、前記範囲の上限は、好ましくは15.0重量%、特に好ましくは12.0重量%である。日焼け止め化粧料である場合の油剤(B)の含有量は、化粧料全量に対して、例えば30.0〜99.5重量%である。前記範囲の下限は好ましくは40.0重量%、特に好ましくは60.0重量%、最も好ましくは70.0重量%である。また、前記範囲の上限は、好ましくは99.0重量%、より好ましくは98.0重量%、特に好ましくは95.0重量%、最も好ましくは90.0重量%である。
本発明の化粧料がまつげ又は眉毛化粧料である場合は、油剤(B)として、更に30℃において固形の油剤(固形油と称する場合がある)を含有することが好ましく、固形油の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、化粧料全量の例えば0.5〜10.0重量%程度であり、好ましくは1.0〜5.0重量%である。
本発明の化粧料における増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和は、用途に応じて適宜調整することができるが、化粧料全量に対して、10.0重量%以上(好ましくは40.0重量%以上、特に好ましくは60.0〜99.5重量%)であることが、分散安定性、展延性、及び皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができる化粧料が得られる点で好ましい。
本発明の化粧料がメイクアップ化粧料である場合の増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和は、化粧料全量に対して、好ましくは30.0重量%以上、より好ましくは40.0重量%以上、さらに好ましくは50.0重量%以上、最も好ましくは60.0〜99.0重量%である。本発明の化粧料がまつげ又は眉毛化粧料である場合の前記含有量の和は、化粧料全量に対して、好ましくは20.0〜99.0重量%、特に好ましくは40.0〜95.0重量%、最も好ましくは60.0〜90.0重量%である。本発明の化粧料が水中油型下地化粧料である場合の前記含有量の和は、化粧料全量に対して、好ましくは1.0〜50.0重量%、特に好ましくは3.0〜30.0重量%、最も好ましくは5.0〜25.0重量%である。また、水中油型下地化粧料の油相を構成する化合物全量に対する前記含有量の和は、好ましくは30.0重量%以上、さらに好ましくは50.0重量%以上、特に好ましくは60.0重量%、最も好ましくは70.0〜99.9重量%である。本発明の化粧料が日焼け止め化粧料である場合の前記含有量の和は、化粧料全量に対して、好ましくは20.0〜99.0重量%、特に好ましくは40.0〜95.0重量%、最も好ましくは60.0〜95.0重量%である。
本発明の化粧料は、上述のとおり増粘剤(A)及び油剤(B)以外に、その用途や目的に応じて、その他の成分(C)を含有してもよい。その他の成分(C)の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、化粧料全量に対して、例えば0〜70.0重量%程度であり、好ましくは0.1〜50.0重量%である。
本発明の化粧料がメイクアップ化粧料である場合は、その他の成分(C)として、多糖脂肪酸エステルを含有することが好ましい。その場合の多糖脂肪酸エステルの含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、化粧料全量に対して、例えば0.5〜30.0重量%程度であり、好ましくは5.0〜25.0重量%である。多糖脂肪酸エステルを上記範囲で含有すると、皮膚への付着性、艶感、及び艶感の持続性をより一層向上することができる点で好ましい。
本発明の化粧料が水中油型下地化粧料である場合は、その他の成分(C)として、水性成分を含有することが好ましい。その場合の水性成分の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、水中油型下地化粧料全量の例えば30.0〜80.0重量%程度であり、好ましくは40.0〜70.0重量%である。水性成分を上記範囲で含有する水中油型下地化粧料は、展延性や保湿性に優れ、良好な使用感を有する。
本発明の化粧料が日焼け止め化粧料である場合は、その他の成分(C)として、紫外線防御剤を含有することが好ましい。その場合の紫外線防御剤の含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、日焼け止め化粧料全量の例えば0.1〜40.0重量%程度であり、好ましくは0.1〜35.0重量%、特に好ましくは0.5〜30.0重量%、最も好ましくは5.0〜20.0重量%である。紫外線防御剤の使用量が上記範囲を下回ると、十分な紫外線防御効果を得ることが困難となる傾向がある。一方、紫外線防御剤(C)の使用量が上記範囲を上回ると、分散安定性が得られにくくなる傾向がある。
本発明の化粧料は、上記成分以外にもその他の成分(C)として、本発明の効果を損なわない範囲で、通常の化粧料に用いられる成分(例えば、多価アルコール等の保湿剤、水、紫外線防御剤、抗酸化剤、消炎剤、防腐剤、顔料、染料、色材、香料、樹脂粉末、被膜剤、金属石けん)を1種又は2種以上含有していてもよい。これらの成分の含有量は、化粧料全量の25.0重量%以下程度、好ましくは5.0〜21.0重量%、特に好ましくは10.0〜21.0重量%である。また、本発明の化粧料は、ポリブテンやポリイソブテン等の高重合度炭化水素油類や、α−オレフィンオリゴマーを含有していてもよいが、これらの含有量(2種以上含有する場合はその総量)は、化粧料全量の例えば2.0重量%未満、好ましくは1.0重量%以下である。これらの含有量が前記範囲を上回ると、臭気が強くなり、べたつきが生じるため好ましくない。
本発明の化粧料の粘度[25℃、せん断速度10s−1における]は、用途に応じて適宜調整することができるが、0.1〜20.0Pa・s程度であることが、展延性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで、艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間(例えば、3時間以上)持続させることができる点で好ましい。
本発明の化粧料がメイクアップ化粧料である場合の粘度は、好ましくは0.5〜20.0Pa・s、特に好ましくは5.0〜15.0Pa・s、最も好ましくは7.0〜13.0Pa・sである。本発明の化粧料がまつげ又は眉毛化粧料である場合の粘度は、好ましくは0.2〜10.0Pa・s、特に好ましくは3.0〜10.0Pa・s、最も好ましくは5.0〜9.0Pa・sである。本発明の化粧料が水中油型下地化粧料である場合の粘度は、好ましくは0.5〜10.0Pa・s、特に好ましくは1.0〜5.0Pa・sである。本発明の化粧料が日焼け止め化粧料である場合の粘度は、好ましくは0.1〜10.0Pa・s、特に好ましくは0.5〜5.0Pa・sである。
本発明の化粧料には、口紅、リップクリーム、リップグロス、頬紅、ファンデーション等のメイクアップ化粧料(油性化粧料);マスカラ、アイブロウ(眉墨)等のまつげ又は眉毛化粧料;メイクアップ用化粧料を塗布する前に皮膚に塗布する水中油型化粧下地(下地化粧料、又は水性化粧料と称する場合がある);サンスクリーン剤等の日焼け止め化粧料等が含まれる。
本発明の化粧料は、上記特性を兼ね備える為、分散安定性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛に塗布することで艶感若しくはしっとり感を付与することができ、該艶感若しくはしっとり感を長時間持続させることができる。
本発明の化粧料は、例えば、増粘剤(A)と油剤(B)とを相溶させる工程を経て製造することができる。より詳細には、増粘剤(A)と油剤(B)の全量を混合して加温し、相溶させた後、冷却することにより製造することができる。また、油剤(B)の一部に上記増粘剤(A)を混合して、加温、相溶させた後、冷却し、その後、残りの油剤(B)を混合する方法でも製造することができる。更に相溶させた後、必要に応じて、その他の成分(C)を加えてもよい。
相溶の際の温度は増粘剤(A)と油剤(B)の種類によって適宜選択されるものであり特に制限されないが、100℃を越えないことが好ましく、油剤(B)の沸点が100℃以下の場合には沸点程度が好ましい。相溶後の冷却は、室温(例えば、25℃以下)まで冷却することができればよく、室温で徐々に冷却してもよいし、氷冷等により急速冷却してもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、下記表1〜4における−は、その成分を配合していないことを表す。
合成例1<化合物(1-3)の製造>
ドコサン酸メチル(20.0g、56.4mmol)およびエチレンジアミン(16.9g、281mmol)を110℃で18時間攪拌して反応させ、反応物をメタノールで洗浄後、濾過した。濾液の溶媒を留去し、得られた残渣に対しヘキサンを用いて再結晶により精製した。精製後に白色結晶としてN−ドコサノイルエチレンジアミン(14.0g、36.7mmol、収率65%)を得た。
N,N−ジメチルホルムアミド(40ml)溶液に、上記で得られたN−ドコサノイルエチレンジアミン(12.0g、31.4mmol)、トリエチルアミン(6.35g、62.8mmol)および無水コハク酸(3.45g、34.5mmol)の混合物を10分間かけて加え、その後100℃で15分間攪拌して、無水コハク酸を溶解させながら反応させた。反応後、更に反応粗液に酢酸無水物(4.81g、47.1mmol)を10分間かけて滴下し、その後100℃で1時間撹拌して反応させた。反応混合物を水(200ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、水で洗浄した。沈殿物を精製し2−プロパノールを用いた再結晶により精製した。精製後に白色結晶性粉末としてN−ドコサノイルアミノエチルスクシンイミド(13.4g、28.9mmol、収率92%)を得た。
上記で得られたN−ドコサノイルアミノエチルスクシンイミド(4.00g、8.60mmol)とN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(2.63g、25.8mmol)を120℃で18時間撹拌して反応させた。反応混合物をメタノールに注ぎ、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。洗浄後、得られた固形物をアセトン、メタノールを用いて再結晶により精製した。精製後、白色結晶性粉末として下記式(2-3)で表される、N−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミン(4.58g、8.08mmol、収率94%)を得た。
Figure 2019188625
上記で得られたN−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミン(4.00g、7.06mmol)、35%過酸化水素水(2.06ml)および2−プロパノール(10ml)を60℃で5時間撹拌して反応させた。更にこの反応液に、パラジウムカーボン(約10mg)加え、室温で18時間撹拌して反応させた。その後反応液を濾過し、溶媒を留去させた後、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:2−プロパノールとメタノールの混合溶媒)で精製した。精製後、白色固体として下記式(1-3)で表される、N−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミンオキシド(2.84g、4.87mmol、収率69%)を得た。
Figure 2019188625
合成例2<化合物(1-4)の製造>
合成例1と同様の方法でN−ドコサノイルアミノエチルスクシンイミドを得た。
得られたN−ドコサノイルアミノエチルスクシンイミド(8.00g、17.2mmol)およびヘキサメチレンジアミン(10.0g、86.1mmol)を120℃で18時間撹拌して反応させた。反応混合物をメタノールに注ぎ、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。洗浄後、得られた固形物を溶媒として、アセトニトリルおよびメタノールを用いて再結晶し、精製した。精製後、白色結晶性粉末として、N−(ドコサノイルアミノエチル)アミノスクシナモイルアミノヘキシルアミン(6.91g、11.9mmol、収率69%)を得た。
上記で得られたN−(ドコサノイルアミノエチル)アミノスクシナモイルアミノヘキシルアミン(3.25g、5.59mmol)、37%ホルムアルデヒド水溶液(2.73ml)およびギ酸(1.55g、33.7mmol)を2−プロパノール(15ml)に溶解し、100℃で4時間撹拌して反応させた。反応混合物を1M水酸化ナトリウム水溶液(20ml)に注ぎ、反応混合物から析出した結晶をろ過した。得られた結晶をメタノール、アセトンで再結晶し、白色固体として、下記式(2-4)で表される、N−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノヘキシル)−N,N−ジメチルアミン(3.03g、4.98mmol、収率89%)を得た。
Figure 2019188625
上記で得られたN−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノヘキシル)−N,N−ジメチルアミン(2.80g、4.60mmol)、35%過酸化水素水(1.30ml)および2−プロパノール(10ml)を60℃で5時間撹拌して反応させた。更にこの反応液に、パラジウムカーボン(約10mg)加え室温で18時間撹拌して反応させた。得られた反応液を濾過し、溶媒を留去させた後、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:2−プロパノールとメタノールの混合溶媒)で精製した。精製後、白色固体として、下記式(1-4)で表される、N−(ドコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノヘキシル)−N,N−ジメチルアミンオキシド(2.13g、3.40mmol、収率74%)を得た。
Figure 2019188625
合成例3<化合物(1-1)の製造>
エイコサン酸メチル(18.0g、55.1mmol)およびエチレンジアミン(16.5g、276mmol)を110℃で18時間攪拌して反応させ、反応物をメタノールで洗浄後、濾過した。濾液の溶媒を留去し、得られた残渣に対しヘキサンを用いて再結晶により精製した。精製後、白色結晶としてN−エイコサノイルエチレンジアミン(13.3g、37.5mmol、収率68%)を得た。
N,N−ジメチルホルムアミド(30ml)溶液に、上記で得られたN−エイコサノイルエチレンジアミン(10.0g、28.2mmol)、トリエチルアミン(5.71g、56.4mmol)および無水コハク酸(3.10g、31.0mmol)を10分間かけて加え、その後100℃で15分間攪拌して、無水コハク酸を溶解させながら反応させた。反応後、得られた反応粗液に酢酸無水物(4.32g、42.3mmol)を10分間かけて滴下し、100℃で1時間撹拌して反応させた。得られた反応混合物を水(150ml)に注ぎ、沈殿物を濾過し、水で洗浄した。洗浄後の沈殿物を2−プロパノールを用いた再結晶により精製した。精製後、白色結晶性粉末としてN−エイコサノイルアミノエチルスクシンイミド(11.2g、25.7mmol、収率91%)を得た。
上記で得られたN−エイコサノイルアミノエチルスクシンイミド(4.00g、9.16mmol)およびN,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(2.81g、27.5mmol)を120℃で18時間撹拌して反応させた。反応混合物をメタノールに注ぎ、沈殿物を濾過し、メタノールで洗浄した。得られた固形物をアセトン、メタノールを用いて再結晶により精製した。精製後、白色結晶性粉末として下記式(2-1)で表される、N−(エイコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミン(4.49g、8.34mmol、収率91%)を得た。
Figure 2019188625
上記で得られたN−(エイコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミン(4.00g、7.42mmol)、35%過酸化水素水(2.16ml)および2−プロパノール(10ml)を60℃で5時間撹拌して反応させた。更にこの反応液に、パラジウムカーボン(約10mg)加え、室温で18時間撹拌して反応させた。反応液を濾過し、溶媒を留去させた後、カラムクロマトグラフィー(充填剤:シリカゲル、展開溶媒:2−プロパノールとメタノールの混合溶媒)で精製した。精製後、白色固体として下記式(1-1)で表される、N−(エイコサノイルアミノエチルアミノスクシナモイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミンオキシド(2.39g、4.30mmol、収率58%)を得た。
Figure 2019188625
合成例4<化合物(1-5)の製造>
ドコサン酸メチルに代えてオクタデカン酸メチルを使用した以外は合成例2と同様にして、下記式(2-5)で表される化合物を得、その後、下記式(1-5)で表される化合物を得た。
Figure 2019188625
合成例5<化合物(1-6)の製造>
ドコサン酸メチルに代えてオクタデカン酸メチルを使用した以外は合成例1と同様にして、下記式(2-6)で表される化合物を得、その後、下記式(1-6)で表される化合物を得た。
Figure 2019188625
合成例6<化合物(1-7)の製造>
ドコサン酸メチルに代えてパルミチン酸メチルを使用した以外は合成例2と同様にして、下記式(2-7)で表される化合物を得、その後、下記式(1-7)で表される化合物を得た。
Figure 2019188625
合成例7<化合物(1-8)の製造>
ドコサン酸メチルに代えてパルミチン酸メチルを使用した以外は合成例1と同様にして、下記式(2-8)で表される化合物を得、その後、下記式(1-8)で表される化合物を得た。
Figure 2019188625
合成例8<化合物(1-9)の製造>
ドコサン酸メチルに代えてミリスチン酸メチルを使用した以外は合成例2と同様にして、下記式(2-9)で表される化合物を得、その後、下記式(1-9)で表される化合物を得た。
Figure 2019188625
[実施例1〜8、比較例1:メイクアップ化粧料(リップグロス)]
下記表1に記載の処方(単位は重量部)に従って、実施例については、上記合成例1〜8で得られた化合物である増粘剤(A)と油剤(B)を混合し、80℃で加熱撹拌してこれらを相溶させ、その後、25℃まで冷却した後、その他の成分(C)を加えて混合し、それぞれのリップグロスを得た。比較例1については、増粘剤(A)を欠く以外は、実施例と同様にして、リップグロスを得た。尚、それぞれのリップグロスの温度25℃、せん断速度10s−1における粘度(Pa・s)は、表1に示すとおりである。
上記で得られたリップグロスについて、下記官能評価および経時安定性評価を実施した。評価結果を下記表1に示す。
(官能評価)
20名の健常女性パネラーにより、「展延性(のび)」、「皮膚への付着性」、「べたつき感の無さ」、「艶(初期)」、及び「塗布3時間後の艶」について官能評価を行った。尚、各評価項目を5点満点として20名の平均点を算出し、以下の基準により評価した。
[評価基準]
◎:4.5点以上(非常に良好)
○:4.0点以上、4.5点未満(良好)
△:3.0点以上、4.0点未満(やや悪い)
×:3.0点未満(悪い)
(経時安定性評価)
上記得られたリップグロスを、温度40℃の恒温槽に1ヶ月暴露し、臭気の経時変化を下記基準で評価した。尚、臭気の評価はモニター試験により行った。
[評価基準]
○:調製直後の臭気と比べ、差がない
△:調製直後の臭気と比べ、僅かに異臭がある
×:調製直後の臭気と比べ、異臭がある
Figure 2019188625
[実施例9〜16、比較例2:まつげ又は眉毛化粧料(マスカラ)]
下記表2に記載の処方(単位は重量部)に従って、実施例については、上記合成例1〜8で得られたで得られた化合物である増粘剤(A)、油剤(B)、及びその他の成分(C)を混合し、80℃で加熱撹拌してこれらを相溶させ、その後、25℃まで冷却してから、更に下記表2に示す添加剤を配合してそれぞれのマスカラを得た。比較例2については、増粘剤(A)を欠く以外は、実施例と同様について、マスカラを得た。下記表2の油剤(B)の流動イソパラフィンにおける残部は、増粘剤(A)、油剤(B)、及びその他の成分(C)のすべての成分の合計を100(重量部)としたときの残りの量を示す。尚、実施例9のマスカラの温度25℃、せん断速度10s−1における粘度は、8.2Pa・sである。
上記で得られたマスカラについて、下記官能評価および高温安定性評価を実施した。評価結果を下記表2に示す。
(官能評価)
得られたマスカラについて、カール効果、カール持続効果、塗布後の艶、発色性、及びセパレート効果(まつげ同士のくっつきがなく、まつげの1本1本がさばかれた状態であるか)を評価した。
20名の健常女性パネラーにより、まつげにマスカラを10回塗布してその状態を目視で観察し、下記基準により評価した。尚、カール持続効果、艶、及び発色性については、塗布後3時間経過後に以下の基準により評価を行った。
[評価基準]
◎:20名中、16名以上が、効果があり又は優れていると回答
○:20名中、10〜15名が、効果があり又は優れていると回答
△:20名中、5〜9名が、効果があり又は優れていると回答
×:20名中、4名以下が、効果があり又は優れていると回答
(高温安定性評価)
マスカラを、温度50℃で4週間保持した後、その外観を目視で観察し、下記基準に従って評価した。
[評価基準]
◎:油分の染み出しや色材の沈降、系の分離がみられない
○:若干、油分の染み出しや色材の沈降、系の分離がみられるが、使用には問題ない
△:油分の染み出しや色材の沈降、系の分離がみられるが、使用は可能である
×:油分の染み出しや色材の沈降、系の分離がみられ、使用不可能である
Figure 2019188625
[実施例17〜24、比較例3、4:水中油型下地化粧料]
下記表3に記載の処方(単位は重量部)に従って、実施例については、増粘剤(A)および油剤(B)を混合し、80℃で加熱撹拌してこれらを相溶させ、その後、25℃まで冷却して、前記油剤が増粘されてなる油組成物を得た。得られた油組成物に残りのその他の成分(C)を混合し、均一に分散させてそれぞれの水中油型下地化粧料を得た。比較例3〜4については、増粘剤(A)に代えて、デキストリン、パルミチン酸デキストリンをそれぞれ5重量部配合した以外は、実施例と同様にして、水中油型下地化粧料を得た。尚、実施例17の水中油型下地化粧料の温度25℃、せん断速度10s−1における粘度は、3.9Pa・sである。
上記で得られた水中油型下地化粧料について、下記官能評価および化粧被膜持続性評価を実施した。評価結果を下記表3に示す。
(官能評価)
得られた水中油型下地化粧料について、展延性及びしっとり感を、以下に示す評価方法及び平均点の判定基準により評価した。
(展延性としっとり感の評価方法)
展延性としっとり感について、化粧品専門パネラー20名が、以下の評価基準により評点を付し、全パネラーの評点の平均点を算出し、以下の判定基準により判定した。
[評点の基準]
5点:非常に良好
4点:良好
3点:普通
2点:やや不良
1点:不良
[平均点の判定基準]
◎:4.5点以上
○:3.5点以上〜4.5点未満
△:2.0点以上〜3.5点未満
×:2.0点未満
(化粧被膜持続性評価)
併用するパウダーファンデーション及びリキッドファンデーションの化粧被膜持続性について、評価を行った。上記で得られた水中油型下地化粧料0.1gを、ウレタン製人工皮膚(商品名「バイオプレート」、BEAULAX社製)に、3cm×5cmの長方形状に指で均一に塗布し、更に化粧用マットを使用してパウダーファンデーション(商品名「プレミアムシルキィパクトUV」、(株)カネボウ化粧品製)、又はリキッドファンデーション(商品名「エッセンスリキッドファンデーション」、オルビス(株)製)約0.1gを均一に塗布した。10分後に塗布面の上から水道水(3L/分)で60秒間流した後、目視で観察し、下記基準で評価した。
[評価基準]
◎:変化なし
○:わずかに変化したが、化粧被膜は持続している
△:変化し、化粧被膜がほぼ持続していない
×:変化し、化粧被膜がまったく持続していない

Figure 2019188625
実施例25
下記(1)〜(28)に示す成分を用い、下記製造方法の工程1〜6を経て水中油型下地化粧料を得た。各成分の最後に括弧で示す数値は、配合量(単位は重量部)を示す。
(1)水 (残量)
(2)水添レシチン (1.5)
(3)コレステロール (0.1)
(4)グリセリン (5)
(5)1,3−ブチレングリコール (7)
(6)マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル(商品名「YOFCO MAS」、日本精化(株)製) (2)
(7)エチルヘキサン酸セチル (1.2)
(8)(ジメチコン/ビニルジメチコン)コポリマー(商品名「KSG−16」、信越化学工業(株)製) (0.5)
(9)ジメチコン(商品名「シリコンKF−96(6CS)」、信越化学工業(株)製) (3)
(10)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル (3)
(11)増粘剤(1−1) (1)
(12)イソステアリン酸 (0.6)
(13)ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)(商品名「エルデュウPS−203」、味の素(株)製) (0.6)
(14)水 (適量)
(15)ポリエチレングリコール−400 (1.2)
(16)カルボマー (1.5)
(17)アルギニン (0.16)
(18)水酸化ナトリウム (0.16)
(19)水 (適量)
(20)エタノール (7)
(21)メチルパラベン (0.2)
(22)ポリビニルピロリドン (0.6)
(23)合成金雲母 (5)
(24)メタクリル酸メチルクロスポリマー (1)
(25)酸化亜鉛 (0.5)
(26)シリカ (0.1)
(27)酸化鉄 (0.1)
(28)タルク (3)
(製造方法)
工程1:成分(1)〜(5)をディスパーにて分散し、70℃で加熱した
工程2:工程1で得られた化合物に成分(6)〜(13)を添加し、70℃で混合した。
工程3:成分(14)〜(15)を混合して、70℃で加熱した。
工程4:工程3で得られた化合物に工程2で得られた化合物を加え、乳化した。
工程5:工程4で得られた化合物に成分(16)〜(22)を加え均一に混合し、冷却した。
工程6:工程5で得られた化合物に、45℃にて成分(23)〜(28)を添加し均一に混合し、室温まで冷却して水中油型下地化粧料を得た。
実施例25における製造方法で得られた水中油型下地化粧料は、しっとり感、止まりの滑らかさ(展延性)、及び後から使用するファンデーションの化粧被膜持続性が良好なものであった。
[実施例26〜33、比較例5〜7:日焼け止め化粧料]
下記表4に記載の処方(単位は重量部)に従って、実施例については、上記合成例1〜8で得られた増粘剤(A)と油剤(B)を混合し、80℃で加熱撹拌してこれらを相溶させ、その後、25℃まで冷却して油組成物を得、得られた油組成物に、その他の成分(C)である紫外線防御剤として、表面がシラン処理された酸化チタン微粒子(平均粒子径:20nm)を10重量部混合して日焼け止め化粧料を得た。比較例5〜7については、増粘剤(A)を欠く以外は、実施例と同様について、日焼け止め化粧料を得た。実施例26における油組成物の温度25℃、せん断速度10s−1における粘度は4.2Pa・sであった。尚、実施例26の日焼け止め化粧料の温度25℃、せん断速度10s−1における粘度は3.8Pa・sであった。
上記で得られた日焼け止め化粧料について、下記評価方法により白浮き発生の有無、展延性、及びかさつき感の有無について官能評価を行った。
(官能評価)
得られた日焼け止め化粧料について、白浮き、展延性、及びかさつき感の評価を行った。具体的には、20名の専門パネラーが日焼け止め化粧料1.0gを顔面に塗布した時の感触(白浮き、伸びの重さ)、及び塗布6時間後のかさつき感を以下の5段階の基準で評価し、その平均点を求め、4.0以上を◎、3.0以上4.0未満を○、2.0以上3.0未満を△、2.0未満を×とした。
[評価基準]
5:非常に好ましい
4:好ましい
3:どちらともいえない
2:好ましくない
1:非常に好ましくない

Figure 2019188625
実施例26〜33の日焼け止め化粧料は、上記表4のとおり、白浮きがなく、展延性に優れ、かさつき感がなかった。一方、比較例5〜7の本発明における増粘剤を使用しない日焼け止め化粧料は、増粘剤が何れの油剤にも溶解しなかったため、紫外線防御剤を高分散することができず、紫外線防御剤は凝集した状態で含まれていた。そのため、白浮きが発生し、展延性が悪かった。
以上のまとめとして、本発明の構成及びそのバリエーションを以下に付記する。
[1]増粘剤(A)と油剤(B)とを含有する化粧料であって、増粘剤(A)として下記式(1)で表される化合物を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%含み、且つ、油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む、化粧料。
Figure 2019188625
(式中、Rは炭素数10〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R,Rは同一又は異なって、炭素数2,4,6,若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R,Rは同一又は異なって、炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L〜Lはアミド結合を示し、LとLが−CONH−である場合、Lは−NHCO−であり、LとLが−NHCO−である場合、Lは−CONH−である。)
[2]Rが、炭素数14〜25(好ましくは炭素数18〜21)の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数14〜25のアルキル基)である、[1]に記載の化粧料。
[3]R,Rが、炭素数2,4,6,若しくは8の2価の直鎖状アルキレン基である、[1]又は[2]に記載の化粧料。
[4]Rが、炭素数1〜8(好ましくは炭素数3〜6)の2価の直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基である、[1]〜[3]の何れか1つに記載の化粧料。
[5]R,Rが、炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基、炭素数2〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状アルケニル基、又は炭素数2〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキニル基である、[1]〜[4]の何れか1つに記載の化粧料。
[6]式(1)で表される化合物が、式(1-1)〜(1-9)で表される化合物である、[1]〜[5]の何れか1つに記載の化粧料。
[7]油剤(B)が、極性油又は非極性油である、[1]〜[6]の何れか1つに記載の化粧料。
[8]極性油が、油脂類、ロウ類、エステル類、高級脂肪酸類、及び常温で固体の高級アルコール類からなる群から選ばれる1以上である、[7]に記載の化粧料。
[9]非極性油が、スクワラン、ワセリン、炭化水素油、及び鎖状若しくは環状のシリコーン油からなる群から選ばれる1以上である、[7]に記載の化粧料。
[10]メイクアップ化粧料(特にリップグロス)である場合の油剤(B)が、(軟質)イソパラフィン、水添ポリイソブテン、リンゴ酸ジイソトリデシル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オリーブ油、パルミチン酸エチルヘキシル、トリベヘニン、スクワラン、ステアリン酸、及び(水添)ヒマシ油からなる群より選ばれる1以上を含む、[1]〜[9]の何れか1つに記載の化粧料。
[11]まつげ若しくは眉毛化粧料(特にマスカラ)である場合の油剤(B)が、(流動)イソパラフィン、ジメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、パルミチン酸オクチル、(イソ)ステアリン酸、及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれる1以上を含む、[1]〜[9]の何れか1つに記載の化粧料。
[12]水中油型下地化粧料である場合の油剤(B)が、ステアリン酸、セトステアリルアルコール、トリ2−エチルヘキセン酸グリセリル、(流動)パラフィン、イソナン酸イソトリデシル、オリーブ油、ローズヒップ油、及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれる1以上を含む、[1]〜[9]の何れか1つに記載の化粧料。
[13]日焼け止め化粧料である場合の油剤(B)が、イソドデカン、オクタン酸セチル、(流動)パラフィン、及びオリーブ油からなる群より選ばれる1以上を含む、[1]〜[9]の何れか1つに記載の化粧料。
[14]メイクアップ化粧料である場合、さらに、多糖脂肪酸エステル(好ましくはデキストリンラウリン酸エステル、デキストリンミリスチン酸エステル)を含む、[1]〜[10]の何れか1つに記載の化粧料。
[15]水中油型下地化粧料である場合、さらに、水性成分を含む、[1]〜[9]、及び[12]の何れか1つに記載の化粧料。
[16]日焼け止め化粧料である場合、さらに、紫外線防御剤を含む、[1]〜[9]、及び[13]の何れか1つに記載の化粧料。
[17]増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和が、化粧料全量に対して10.0重量%以上である、[1]〜[16]の何れか1つに記載の化粧料。
[18]増粘剤(A)の含有量が、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して、0.5〜35.0重量%である、[1]〜[17]の何れか1つに記載の化粧料。
[19]増粘剤(A)の含有量が、油剤(B)100重量部に対して、0.5〜50.0重量部である、[1]〜[18]の何れか1つに記載の化粧料。
[20]メイクアップ化粧料(特にリップグロス)である場合の増粘剤(A)の含有量が、化粧料全量に対して0.5〜25.0重量%である、[1]〜[10]、及び[14]の何れか1つに記載の化粧料。
[21]まつげ若しくは眉毛化粧料(特にマスカラ)である場合の増粘剤(A)の含有量が、化粧料全量に対して0.5〜20.0重量%である、[1]〜[9]、及び[11]の何れか1つに記載の化粧料。
[22]水中油型下地化粧料である場合の増粘剤(A)の含有量が、化粧料全量に対して0.5〜15.0重量%である、[1]〜[9]、[12]、及び[15]の何れか1つに記載の化粧料。
[23]日焼け止め化粧料である場合の増粘剤(A)の含有量が、化粧料全量に対して0.5〜10.0重量%である、[1]〜[9]、及び[13]の何れか1つに記載の化粧料。
[24]油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む、[1]〜[23]の何れか1つに記載の化粧料。
[25]粘度[25℃、せん断速度10s−1における]が、0.1〜20.0Pa・sである、[1]〜[24]の何れか1つに記載の化粧料。
本発明の化粧料は、分散安定性、皮膚、まつげ、又は眉毛への付着性、及び展延性に優れ、皮膚、まつげ、又は眉毛へ塗布することにより長時間持続可能な艶感若しくはしっとり感を付与することができる。このため、本発明の化粧料は、特にメイクアップ化粧料、まつげ若しくは眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料として有用である。

Claims (4)

  1. 増粘剤(A)と油剤(B)とを含有する化粧料であって、
    増粘剤(A)として下記式(1)
    Figure 2019188625
    (式中、Rは炭素数10〜25の1価の直鎖状脂肪族炭化水素基、R,Rは同一又は異なって、炭素数2,4,6,若しくは8の2価の脂肪族炭化水素基、炭素数6の2価の脂環式炭化水素基、又は2価の芳香族炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜8の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R,Rは同一又は異なって、炭素数1〜3の1価の脂肪族炭化水素基、又はヒドロキシアルキルエーテル基を示す。L〜Lはアミド結合を示し、LとLが−CONH−である場合、Lは−NHCO−であり、LとLが−NHCO−である場合、Lは−CONH−である。)
    で表される化合物を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して0.5〜35.0重量%含み、且つ
    油剤(B)を、増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和に対して65.0〜99.5重量%含む、化粧料。
  2. 油剤(B)が、極性油又は非極性油である、請求項1に記載の化粧料。
  3. 増粘剤(A)と油剤(B)の含有量の和が、化粧料全量に対して10.0重量%以上である、請求項1又は2に記載の化粧料。
  4. メイクアップ化粧料、まつげ若しくは眉毛化粧料、水中油型下地化粧料、又は日焼け止め化粧料である、請求項1〜3の何れか1項に記載の化粧料。
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