JPWO2019187205A1 - 回転電機 - Google Patents

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直哉 佐々木
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Abstract

実施形態によれば、回転電機は、固定子と、固定子に隙間を置いて対向する外周面を有する回転子鉄心24と、各磁極に設けられた複数の永久磁石26と、を具備し、中心軸線の回りで回転自在に設けられた回転子14と、を備えている。回転子鉄心は、各磁極において、d軸の両側に設けられ、それぞれ永久磁石が装填された2つの埋め込み孔34と、それぞれq軸を含む位置で外周面に形成された複数の溝50と、を有している。外周面に沿った溝の極弧度をA、溝の深さをB、それぞれ2つの埋め込み孔あるいは永久磁石の外周側端に接し、かつ、中心軸線を通る一対の仮想直線の間の極弧度をC、回転子鉄心の外接円の半径をRとした場合、各溝は、0.05< A <0.075、0.005 < B/R < 0.027の関係を満たして形成されている。

Description

この発明の実施形態は、回転子に永久磁石が設けられた回転電機に関する。
近年、永久磁石の目覚しい研究開発により、高磁気エネルギ積の永久磁石が開発され、このような永久磁石を用いた永久磁石型の回転電機が電車や自動車の電動機あるいは発電機として適用されつつある。通常、永久磁石型の回転電機は、円筒状の固定子と、この固定子の内側に回転自在に支持された円柱形状の回転子と、を備えている。回転子は、回転子鉄心と、この回転子鉄心内に埋め込まれた複数の永久磁石と、を備えている。
このような永久磁石型の回転電機では、各磁極において、一対の永久磁石を内周面側から外周面側に向かって開くように対象に配置することにより、マグネットトルクに加えて、リラクタンストルクも利用できる磁気回路を形成することが提案されている。
特許第5278003号公報 特許第4490047号公報 特開2014−75882号公報
車両等の移動体の駆動源として回転電機を用いる場合、燃費向上を図るために、高効率の回転電機が求められる。
この発明の実施形態の課題は、効率向上が可能な永久磁石型の回転電機を提供することにある。
実施形態によれば、回転電機は、固定子と、前記固定子に隙間を置いて対向する外周面と前記外周面に沿って並んだ複数の磁極とを有する回転子鉄心と、前記各磁極に設けられた複数の永久磁石と、を具備し、中心軸線の回りで回転自在に設けられた回転子と、を備えている。前記回転子鉄心において、隣合う2つの磁極間の境界および前記中心軸線を通って放射方向に延びる軸をq軸、および前記q軸に対して電気角90度をなす軸をd軸とすると、前記回転子鉄心は、各磁極において、前記d軸の両側に設けられ、それぞれ前記永久磁石が装填された2つの埋め込み孔と、それぞれ前記q軸を含む位置で前記外周面に形成され前記回転子鉄心の内周側に突出した複数の溝と、を有している。前記2つの埋め込み孔および2つの永久磁石は、前記d軸に隣接する内周側端と前記外周面に隣接する外周側端とを有し、前記d軸に対して線対称に配置され、前記内周側端から外周側端に向かうに従って、前記dからの距離が徐々に広がるように配置されている。前記外周面に沿った前記溝の極弧度をA、前記溝の前記外周面からの深さをB、前記回転子鉄心の外周に接する外接円の半径をRとした場合、前記各溝は、0.05< A <0.075、 0.005 < B/R < 0.027 の関係に形成されている。
図1は、実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図。 図2は、前記回転電機の回転子の一部を拡大して示す断面図。 図3は、前記回転電機の回転子鉄心および永久磁石を示す斜視図。 図4Aは、前記溝の極弧度と(転送変化割合/トルク変化割合)との関係を示す図。 図4Bは、前記溝の極弧度と回転電機の効率との関係を示す図。 図5は、前記回転子鉄心における溝の深さと効率との関係を示す図。 図6は、前記回転子鉄心の外接円の半径Rに対する溝深さBの割合(B/R)と、鉄損との関係を示す図。 図7は、前記回転子鉄心の外接円の半径Rに対する溝深さBの割合(B/R)と、銅損との関係を示す図。 図8は、前記回転子鉄心の外接円の半径Rに対する溝深さBの割合(B/R)と、モータ損失との関係を示す図。 図9は、固定子鉄心の一部を模式的に示す断面図。 図10は、前記回転電機の複数個所におけるジュール熱損の変化割合を示す図。
以下に、図面を参照しながら、種々の実施形態について説明する。なお、実施形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施形態とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参酌して適宜、設計変更することができる。
図1は、実施形態に係る永久磁石型の回転電機の横断面図、図2は、回転子の一部を拡大して示す断面図、図3は、回転子を示す斜視図である。
図1に示すように、回転電機10は、例えば、インナーロータ型の回転電機として構成され、図示しない固定枠に支持された環状あるいは円筒状の固定子12と、固定子の内側に中心軸線CLの回りで回転自在に、かつ固定子12と同軸的に支持された回転子14と、を備えている。回転電機10は、例えば、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)において、駆動モータあるいは発電機に好適に適用される。
固定子12は、円筒状の固定子鉄心16と固定子鉄心16に巻き付けられた電機子巻線18とを備えている。固定子鉄心16は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板を多数枚、同芯状に積層して構成されている。固定子鉄心16の内周部には、複数のスロット20が形成されている。複数のスロット20は、円周方向に等間隔を置いて並んでいる。各スロット20は、固定子鉄心16の内周面に開口し、この内周面から放射方向に延出している。また、各スロット20は、固定子鉄心16の軸方向の全長に亘って延在している。複数のスロット20を形成することにより、固定子鉄心16の内周部は、回転子14に面する複数(例えば、本実施形態では48個)の固定子ティース21を構成している。電機子巻線18は、複数のスロット20に埋め込まれ、各固定子ティース21に巻き付けられている。電機子巻線18に電流を流すことにより、固定子12(固定子ティース21)に所定の鎖交磁束が形成される。
図1および図3に示すように、回転子14は、両端が図示しない軸受により回転自在に支持された円柱形状のシャフト(回転軸)22と、このシャフト22の軸方向ほぼ中央部に固定された円筒形状の回転子鉄心24と、回転子鉄心24内に埋め込まれた複数の永久磁石26と、を有している。回転子14は、固定子12の内側に僅かな隙間を置いて同軸的に配置されている。すなわち、回転子14の外周面は、僅かな隙間をおいて、固定子12の内周面に対向している。回転子鉄心24は中心軸線CLと同軸的に形成された内孔25を有している。シャフト22は内孔25に挿通および嵌合され、回転子鉄心24と同軸的に延在している。回転子鉄心24は、磁性材、例えば、ケイ素鋼などの円環状の電磁鋼板24aを多数枚、同芯状に積層した積層体として構成されている。
本実施形態において、回転子14は、複数磁極、例えば、8磁極に設定されている。回転子鉄心24において、隣合う2つの磁極間の境界および中心軸線CLを通り、径方向あるいは放射方向に延びる軸をq軸、およびq軸に対して電気角90°をなす軸をd軸(磁極中心軸)と称する。ここでは、固定子12によって形成される鎖交磁束の流れ易い方向をq軸と称する。d軸およびq軸は、回転子鉄心24の円周方向に交互に、かつ、所定の位相で設けられている。回転子鉄心24の1磁極は、q軸間の領域(1/8周の周角度領域)をいう。このため、回転子鉄心24は、8極(磁極)に構成されている。1磁極のうちの周方向中央がd軸となる。
図1および図2に示すように、回転子鉄心24には、1磁極ごとに、2つの永久磁石26が埋設されている。回転子鉄心24の円周方向において、各d軸の両側に、永久磁石26の形状に対応した形状の磁石埋め込み孔(以下、埋め込み孔と称する)34が形成されている。2つの永久磁石26は、それぞれ埋め込み孔34内に装填および配置されている。永久磁石26は、例えば、接着剤等により回転子鉄心24に固定されてもよい。
各埋め込み孔34は、回転子鉄心24を軸方向に貫通して延びている。埋め込み孔34は、ほぼ矩形の断面形状を有し、それぞれd軸に対して傾斜している。回転子鉄心24の中心軸線CLと直交する断面でみた場合、2つの埋め込み孔34は、例えば、ほぼV字状に並んで配置されている。すなわち、2つの埋め込み孔34の内周側端はそれぞれd軸に隣接し、僅かな隙間をおいて互いに対向している。回転子鉄心24において、2つの埋め込み孔34の内周側端の間に、幅の狭い磁路狭隘部(ブリッジ部)36が形成されている。2つの埋め込み孔34の外周側端は、回転子鉄心24の円周方向に沿ってd軸から離間し、回転子鉄心24の外周面の近傍およびq軸の近傍に位置している。これにより、埋め込み孔34の外周側端は、隣合う磁極の埋め込み孔34の外周側端と、q軸を挟んで対向している。回転子鉄心24において、各埋め込み孔34の外周側端と回転子鉄心24の外周面との間に幅の狭い磁路狭隘部(ブリッジ部)38が形成されている。このように、2つの埋め込み孔34は、内周側端から外周側端に向かうに従って、d軸からの距離が徐々に広がるように配置されている。
図2および図3に示すように、永久磁石26は、各埋め込み孔34に装填され、回転子鉄心24に埋め込まれている。永久磁石26は、例えば、横断面が矩形状の細長い平板状に形成され、互いに平行に対向する第1表面および第2表面(裏面)、および互いに対向する一対の側面を有している。永久磁石26は、回転子鉄心24の軸方向長さとほぼ等しい長さL1を有している。永久磁石26は、軸方向(長手方向)に複数に分割された磁石を組み合わせて構成されてもよく、この場合、複数の磁石の合計の長さが回転子鉄心24の軸方向長さとほぼ等しくなうように形成される。各永久磁石26は回転子鉄心24のほぼ全長に亘って埋め込まれている。永久磁石26の磁化方向は、永久磁石26の表面および裏面と直交する方向としている。
図2に示すように、各埋め込み孔34は、永久磁石26の断面形状に対応した矩形状の装填領域34aと、この装填領域34aの長手方向の両端からそれぞれ延出する2つの空隙(内周側空隙34bおよび外周側空隙34c)と、更に、装填領域34aの長手方向両端において埋め込み孔34の内周側端面35aから埋め込み孔34内に突出した一対の係止凸部34dと、を有している。
装填領域34aは、平坦な矩形状の内周側端面35aと、この内周側端面35aと平行に対向する平坦な矩形状の外周側端面35bとの間に規定されている。内周側空隙34bは、第1内側面44aと、第2内側面44bと、第3内側面44cと、により規定されている。第1内側面44aは、装填領域34aの外周側端面35bの一端(d軸側の端)からd軸に向かって延出している。第2内側面44bは、装填領域34aの内周側端面35aの一端(d軸側の端、ここでは、係止凸部34d)から回転子鉄心24の中心軸線CLに向かってd軸とほぼ平行に延出している。第3内側面44cは、第1内側面44aの延出端と第2内側面44bの延出端とに跨り、d軸とほぼ平行に延在している。なお、第3内側面44cの両端部は、円弧面を介して第1内側面44aおよび第2内側面44bに繋がっている。2つの埋め込み孔34の内周側空隙34bは、第3内側面44b同士がd軸およびブリッジ部36を挟んで互いに対向して配置されている。
外周側空隙34cは、第1内側面46aと、第2内側面46bと、第3内側面46cと、により規定されている。第1内側面46aは、装填領域34aの外周側端面35bの他端(回転子鉄心外周面側の端)から回転子鉄心24の外周面に向かって延出している。第2内側面46bは、装填領域34aの内周側端面35aの他端(回転子鉄心外周面側の端、ここでは、係止凸部34d)から回転子鉄心24の外周面に向かって延出している。第3内側面46cは、第1内側面46aの延出端と第2内側面46bの延出端とに跨り、回転子鉄心24の外周面に沿って延出している。第3内側面46cと回転子鉄心24の外周面との間に、ブリッジ部38が規定されている。
内周側空隙34bおよび外周側空隙34cは、永久磁石26の長手方向両端部から回転子鉄心24への磁束漏れを抑制するフラックスバリアとして機能するとともに、回転子鉄心24の軽量化にも寄与する。
永久磁石26は、埋め込み孔34の装填領域34aに装填され、第1表面が内周側端面35aに当接し、第2表面が外周側端面35bに当接している。永久磁石26は、一対の角部が係止凸部34dにそれぞれ当接している。これにより、永久磁石26は、装填領域34a内に位置決めされている。永久磁石26は接着剤等により回転子鉄心24に固定されてもよい。各d軸の両側に位置する2つの永久磁石26は、ほぼV字状に並んで配置されている。すなわち、2つの永久磁石26は、内周側端から外周側端に向かうに従って、d軸からの距離が徐々に広がるように配置されている。
各永久磁石26は、第1表面および第2表面に垂直な方向に磁化されている。各d軸の両側に位置する2つの永久磁石26、すなわち、1磁極を構成する2つの永久磁石26は、磁化方向が同一となるように配置されている。また、各q軸の両側に位置する2つの永久磁石26は、磁化方向が逆向きとなるように配置されている。複数の永久磁石26を上記のように配置することにより、回転子鉄心24の外周部において各d軸上の領域は1つの磁極40を中心に形成し、各q軸上の領域は磁極間部42を中心に形成している。本実施形態では、回転電機10は、隣接する1磁極40毎に永久磁石26のN極とS極の表裏を交互に配置した、8極(4極対)、48スロットで、単層分布巻で巻線した永久磁石埋め込み型の回転電機を構成している。
図1および図2に示すように、回転子鉄心24に複数の空隙孔(空洞部)30が形成されている。空隙孔30は、それぞれ回転子鉄心24を軸方向に貫通して延びている。空隙孔30は、それぞれq軸上で、回転子鉄心24の径方向ほぼ中央に位置し、隣合う磁極の2つ埋め込み孔34の間に設けられている。空隙孔30は、多角形、例えば、三角形の断面形状を有している。空隙孔30の断面は、q軸に直交する一辺と、それぞれ埋め込み孔34に間隔を置いて対向する2辺と、を有している。空隙孔30は、磁束を通り難くするフラックスバリアとして機能し、固定子12の鎖交磁束の流れや永久磁石26の磁束の流れを規制する。また、空隙孔30を形成することにより、回転子鉄心24の軽量化を図ることができる。
図2および図3に示すように、本実施形態では、回転子鉄心24の外周面に、複数の溝50が形成されている。溝50は、それぞれq軸を含む位置で、外周面に形成されている。また、溝50は、回転子鉄心24の軸方向の全長に亘って、中心軸線CLと平行に延在している。
図2に示すように、溝50は、q軸と外周面との交点Pを含む位置に形成され、外周面から中心軸線CL側に突出している。本実施形態において、溝50は、円弧状の底面を有する溝に形成されている。溝50の底面は、q軸上に中心を有する円弧形状としている。すなわち、円弧の頂点がq軸上に位置する底面であり、q軸上の位置が最も深い、最深部となる溝50としている。
溝50は、回転子鉄心24の径方向において、埋め込み孔34(ここでは、外周側空隙34c)および永久磁石26、と重ならない大きさ(幅)に形成されている。例えば、図2において、埋め込み孔34あるいは永久磁石26の外周側端に接し、本実施形態では、外周側空隙34cの外周側端に接し、かつ、中心軸線CLを通る仮想直線L1と、回転子鉄心24の外周面との交点をQとした場合、溝50の側縁(幅方向の一端)は、Q点からq軸側にずれた位置に設けられている。
溝50の外周面に沿った幅に相当する溝50の極弧度をA、外周面からの溝50の深さ(最大深さ)をB、d軸の両側に位置する一対の仮想直線L1間の極弧度をC、回転子鉄心24の外周に接する外接円の半径をR、とした場合、各溝50は、
0.05< A <0.075、 0.005 < B/R < 0.027
の関係を満たすように形成されている。
上記のように、回転子鉄心24の外周面に溝50を設けることにより、回転電機10の鉄損を低減し、効率向上を実現することができる。図4Aは、回転電機10の鉄損の変化割合/トルクの変化割合(回転電機の効率に相当)と、溝の極弧度Aと、の関係を示している。図4Bは、溝50の極弧度Aと回転電機10の効率向上値との関係を示す図である。図4Aに示すように、q軸上に溝50を設けた場合、溝50の幅に相当する極弧度Aを増やすことで、(鉄損変化割合/トルク変化割合)が1から単調に増加していく、すなわち、回転電機の効率が上がっていくことが分かる。しかし、極弧度Aがある大きさまで増加すると、例えば、極弧度が0.08になると、それ以降は、鉄損低減の効果が頭打ちになる。これは、溝50が、仮想直線L1と外周面との交点Qに交わる、又は、Q点を含む位置まで幅が広くなった時であり、すなわち、溝50が、外周側空隙34cあるいは永久磁石26と径方向に重なって位置する時であり、このような極弧度Aの領域は、トルクの変化に対して、鉄損の減少量が望めない領域となる。そのため、本実施形態では、溝50の極弧度Aは、d軸の両側に位置する一対の仮想直線L1間の極弧度Cに基き、
(0.5−C)≒0.075を上限に設定している。ここで、(0.5)は、1磁極の極弧度、すなわち、隣接する2本のq軸間の極弧度、に相当している。
極弧度Aと回転電機の効率との関係は、図4Bに示すように、極弧度Aが0.05よりも大きくなると、効率向上値がプラスとなり、すなわち、効率が向上する。ただし、先の検討(図4A)より極弧度Aを増やしても、極弧度Aは、d軸の両側に位置する一対の仮想直線L1間の極弧度Cに基づき計算した(0.5−C)を超えると、トルクの変化に対して、鉄損の減少量が望めない。また、この値を超えると、溝50が磁路狭隘部38(ブリッジ部)を侵食し、磁路狭隘部38を狭くしてしまう。そのため、製造性の問題が発生する可能性を考慮し、効率向上の上限は(0.5−C)≒0.075とした。
外周面に溝50を設けた場合、鉄損が減少する反面、トルクも減少する。そのため、同運転点で検討した際に銅損が上昇する。回転電機の効率に関係する損失は、銅損と鉄損の合計になる。従って、溝50の深さBは、鉄損および銅損を考慮して設定する必要がある。図5は、溝50の最適深さを検討した結果を示すもので、回転子鉄心24の外接円の半径Rに対する溝深さBの割合(B/R)と、回転電機の効率向上値との関係を示している。この図から、溝深さB(B/R)を、0.005 < (B/R) < 0.027の範囲とすることにより、効率改善効果があることが分かる。
図6、図7、図8は、回転子鉄心24の外接円の半径Rに対する溝深さBの割合(B/R)と、鉄損、鉄損、およびモータ損失との関係をそれぞれ示している。各図は、外周溝50が設けられていないベースモデルの回転電機のモータ損失を1として、鉄損値、銅損値を規格化している。また、図8では、銅損+鉄損=モータ損失としている。
回転子鉄心24に溝50を設けることで、回転電機のトルクが減少する。そのため、効率値を計算するための動作点(指定されたトルク及び回転数)で、ベースモデルと同じトルクを出すためには、より大きい電流が必要となる。従って、巻線にかかる電流値が大きくなることで、図7に見られるように、溝50が深くなるにつれて銅損が増加する。
鉄損については、図6に見られるように、ベースモデルに比較して、溝50を深くするにつれて鉄損が減少する。これは後述する固定子ティースにおける渦電流損失の高次成分が減少したことに起因すると考えられる。
そして、図6、図7、図8から分かるように、溝50を設けることにより、銅損値の増加分よりも鉄損値の低減分の方が大きくなるため、トータルのモータ損失はベースモデルのモータ損失よりも小さくなり、その結果、効率が良くなる。
前述した鉄損の減少に関して説明をする。鉄損は、ヒステリシス損失と渦電流損失に分類することができる。ヒステリシス損失とは鉄心の磁区が交番磁界によって磁界の向きを変えるときの損失であり、渦電流損失は鉄心の中に生じる渦電流によって生じる損失である。本検討では特に後者の渦電流損失における高調波成分を低減したことにより、鉄損が低減されると考えられる。
図10は、回転電機の固定子ティース、ヨーク、回転子鉄心(コア)における渦電流損失の変化割合を次数ごとに示している。図9に示すように、固定子ティースは、固定子鉄心16のスロット20間に形成されたティース21に対応し、ヨーク19は、スロット20の外周端と固定子鉄心16の外周面との間の領域に対応している。図10から、回転子鉄心24の外周面に溝50を設けた場合、各部の渦電流損失が低減することが分かる。
本実施形態における鉄心渦電流損抑制原理について説明する。渦電流損失は鉄心内の磁束密度の時間変化に起因して発生し、周期的な現象の場合、その振幅と周波数のそれぞれ2乗に比例する。回転電機を励磁する周波数に同期した磁束密度の変化はトルクを得るために必要不可欠であるのに対して、高調波成分はトルク発生に貢献せず、先述の渦電流損発生要因となる。本実施形態では、適切な外周形状の溝50を設けることにより、鉄心内の高調波磁束を抑制することで、渦電流損失の低減を図るものである。
また、本実施形態では、固定子ティース21に生じる渦電流損を特に抑制対象としており、その要因となる高調波磁束抑制原理について説明する。基本的な原理として、電機子反作用によって生じる磁束の挙動は、電機子反作用の起磁力とパーミアンスとの積よって決まる。電機子巻線を周波数feの三相交流通電で励磁することにより、ある固定子ティース21には励磁電流と同一周波数feで脈動する起磁力が生じる。また、上記起磁力から見たパーミアンスは、回転子の回転に同期して脈動する。当該回転電機は、一般的な同期電動機であり、1励磁周期あたり2極分の機械角だけ回転する。従って、パーミアンスは2feを基本周波数として脈動する。パーミアンスには高調波成分が含まれており、本実施形態におけるフェイスカット(溝50)を施すことにより、周波数6feで脈動する高調波成分が減少する。周波数feで脈動する起磁力と周波数6feで脈動するパーミアンスとによって生じる高調波磁束は、変調作用により、6fe±feの周波数で出現する。以上の原理により、5次、7次高調波成分に起因した渦電流損失が抑制される。
上記のように構成された永久磁石型の回転電機10によれば、電機子巻線18に通電することにより、電機子巻線18から発生する鎖交磁束と、永久磁石26の発生磁界との相互作用により、回転子14がシャフト22を中心に回転する。回転電機10は、固定子12と永久磁石26との間に生じる吸引力と反発力に起因するマグネットトルクに加えて、磁束が通過する磁路を最短にしようとするリラクタンストルクとの総合トルクにより回転駆動される。回転電機10は、通電入力する電気的エネルギを、回転子14と一体回転するシャフト22から機械的エネルギとして出力することができる。
回転子鉄心24の外周面で、それぞれq軸を含む位置に複数の溝50を設け、更に、各溝50を0.05<A<0.075、0.005<B/R< 0.027の関係を満たす溝とすることにより、回転電機10の鉄損を低減し、効率改善を図ることができる。
以上のことから、本実施形態によれば、効率向上が可能な永久磁石型の回転電機が得られる。
なお、この発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、回転子の磁極数、寸法、形状等は、前述した実施形態に限定されることなく、設計に応じて種々変更可能である。内周側空隙、外周側空隙、および空隙孔の断面形状は、実施形態の形状に限定されることなく、種々の形状を選択可能である。各磁極において、永久磁石の数は、一対に限らず、3個以上としてもよい。

Claims (3)

  1. 固定子と、
    前記固定子に隙間を置いて対向する外周面と前記外周面に沿って並んだ複数の磁極とを有する回転子鉄心と、前記各磁極に設けられた複数の永久磁石と、を具備し、中心軸線の回りで回転自在に設けられた回転子と、を備え、
    前記回転子鉄心において、隣合う2つの磁極間の境界および前記中心軸線を通って放射方向に延びる軸をq軸、前記q軸に対して電気角90度をなす軸をd軸とすると、
    前記回転子鉄心は、各磁極において、前記d軸の両側に設けられ、それぞれ前記永久磁石が装填された2つの埋め込み孔と、それぞれ前記q軸を含む位置で前記外周面に形成され前記回転子鉄心の内周側に突出した複数の溝と、を有し、
    前記2つの埋め込み孔および2つの永久磁石は、前記d軸に隣接する内周側端と前記外周面に隣接する外周側端とを有し、前記d軸に対して線対称に配置され、前記内周側端から外周側端に向かうに従って、前記d軸からの距離が徐々に広がるように配置され、
    前記外周面に沿った前記溝の極弧度をA、前記溝の前記外周面からの深さをB、前記回転子鉄心の外周に接する外接円の半径をRとした場合、前記各溝は、
    0.05< A <0.075
    0.005 < B/R < 0.027
    の関係に形成されている回転電機。
  2. 前記各溝は、前記q軸上に中心を有する円弧状の底面で規定されている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記各溝は、前記回転子鉄心の軸方向に沿って延在している請求項1又は2に記載の回転電機。
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