JPWO2019167832A1 - 採光庇および採光システム - Google Patents
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Abstract
外光を建築物の屋内に採り入れることができる採光庇を提供する。本発明の採光庇は、窓を有する建築物の外壁に設置され、外光を建築物の屋内に採り入れる採光庇であって、少なくとも採光状態において外壁の外方に張り出した姿勢とされ、外光を反射させる反射面を有する採光部材を含む採光庇本体を備える。反射面は、採光状態において、窓以外の方向に向けて進行する外光を、窓を通して屋内に向けて進行する方向に反射させる。
Description
本発明は、採光庇および採光システムに関する。
本願は、2018年2月27日に、日本に出願された特願2018−033387に優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2018年2月27日に、日本に出願された特願2018−033387に優先権を主張し、その内容をここに援用する。
太陽光を室内に採り入れるための各種の採光装置が従来から提案されている。例えば下記の特許文献1には、太陽からの直射光が直接届かない側の建築物の上部に設置された庇状の膜構造体を備えた採光装置が開示されている。また、下記の特許文献2には、建築物の屋上に設置され、プリズム面から入射させた太陽光を曲げて日陰に向けて射出させるプリズムシートを備えた採光装置が開示されている。
特許文献1の採光装置においては、光拡散性を有する膜構造体を用いて太陽光を拡散させ、拡散光の一部を室内に採り入れている。したがって、膜構造体に入射した光の多くが建築物から離れる方向や地面に向かう方向に進むため、採光効率が低い、という問題があった。また、特許文献2の採光装置は、建築物外部の日陰に光を導くことを目的としており、建築物内部はあまり明るくならない、という問題があった。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、外光を建築物の屋内に採り入れることができる採光庇を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の採光庇を備えた採光システムを提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様の採光庇は、窓を有する建築物の外壁に設置され、外光を前記建築物の屋内に採り入れる採光庇であって、少なくとも採光状態において前記外壁の外方に張り出した姿勢とされ、外光を反射させる反射面を有する採光部材を含む採光庇本体を備える。前記反射面は、前記採光状態において、前記窓以外の方向に向けて進行する外光を、前記窓を通して前記屋内に向けて進行する方向に反射させる。
前記採光庇本体において、前記反射面は、前記外壁から離れた位置に設けられていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記採光部材は、複数のプリズム構造体を備え、前記複数のプリズム構造体の各々が前記反射面を備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記複数のプリズム構造体は、前記採光部材の下面側に設けられていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記採光庇本体は、前記外光を拡散させる拡散部を備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、採光庇本体は、前記採光部材を覆うカバー部材をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記カバー部材は、機能層を備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記カバー部材は、前記採光部材の上方に設けられた第1基材を有し、前記採光部材の上面もしくは前記第1基材に紫外光吸収部が設けられていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記カバー部材は、前記採光部材の下方に設けられた第2基材を有し、前記採光部材の下面もしくは前記第2基材の上面に前記外光を拡散させる拡散部が設けられていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、採光庇本体は、前記採光状態において、水平面に対して傾斜した姿勢となっていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、採光庇本体は、前記外壁に平行な回動軸を中心として回動可能となっていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇は、前記採光部材から射出された前記外光を反射させる反射部材をさらに備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇において、前記反射部材は、前記採光部材に対する向きが調整可能となっていてもよい。
本発明の一つの態様の採光庇は、前記建築物が2階建て以上の建築物である場合に使用可能であってもよく、前記採光庇本体は、前記外光を前記建築物の特定階の屋内に採り入れる第1採光部材と、前記外光を前記特定階よりも下層階の屋内に採り入れる第2採光部材と、を備えていてもよい。
本発明の一つの態様の採光システムは、本発明の一つの態様の採光庇と、前記窓もしくは前記窓の近傍に設置され、前記採光庇から射出された前記外光を前記屋内に採り入れる採光装置と、を備える。
本発明の一つの態様の採光システムは、前記建築物が2階建て以上の建築物である場合に使用可能であり、前記外光を前記建築物の特定階の屋内に採り入れる、本発明の一つの態様の採光庇と、前記特定階よりも上層階の前記外壁に設置され、入射した前記外光の少なくとも一部を前記採光庇に向かって進行するように偏向させる偏向庇と、を備える。
本発明の一つの態様の採光システムは、本発明の一つの態様の採光庇と、前記採光庇に設けられ、光を射出する照明装置と、を備える。
本発明の一つの態様の採光システムは、本発明の一つの態様の採光庇と、前記外光が入射した際に前記外光の波長域と異なる波長域の色光を射出する色変換部材と、を備える。
本発明の一つの態様によれば、外光を建築物の屋内に採り入れることが可能な採光庇を提供することができる。本発明の一つの態様によれば、上記の採光庇を備えた採光システムを提供することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図20を用いて説明する。
図1は、第1実施形態の採光庇を示す斜視図である。図2は、採光庇本体の断面図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
また、各図面において、水平面内において採光庇本体が外壁から突出する方向をX方向とし、X方向に直交する方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図20を用いて説明する。
図1は、第1実施形態の採光庇を示す斜視図である。図2は、採光庇本体の断面図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
また、各図面において、水平面内において採光庇本体が外壁から突出する方向をX方向とし、X方向に直交する方向をY方向とし、鉛直方向をZ方向とする。
(採光庇の構成)
図1に示すように、本実施形態の採光庇10は、採光庇本体11と、採光庇本体11を建築物の外壁Gに支持するための複数のポール12(支持部材)と、を備えている。複数のポール12は、採光庇本体11の長手方向(Y方向)に所定の間隔をおいて配置されている。ポール12は、例えばビス等の固定部材により、一端が採光庇本体11に設けられた梁13に固定され、他端が外壁Gに固定された状態で採光庇本体11を支持する。
図1に示すように、本実施形態の採光庇10は、採光庇本体11と、採光庇本体11を建築物の外壁Gに支持するための複数のポール12(支持部材)と、を備えている。複数のポール12は、採光庇本体11の長手方向(Y方向)に所定の間隔をおいて配置されている。ポール12は、例えばビス等の固定部材により、一端が採光庇本体11に設けられた梁13に固定され、他端が外壁Gに固定された状態で採光庇本体11を支持する。
採光庇10は、建築物の外壁のうち、特に太陽からの直射光が入射しにくい側の外壁Gに設けられている。採光庇本体11は、少なくとも採光状態において外壁Gの外方に張り出した姿勢とされ、窓を通して外光を建築物の屋内に採り入れる。
図2に示すように、採光庇本体11は、採光フィルム15(採光部材)と、採光フィルム15を覆うカバー部材16と、シール材17と、スペーサー部材18と、粘着層19と、を備えている。カバー部材16は、採光フィルム15の上方に設けられた第1基材161と、採光フィルム15の下方に設けられた第2基材162と、を有している。
採光フィルム15は、光透過性を有する基部151と、光透過性を有する複数のプリズム構造体152と、を備えている。複数のプリズム構造体152は、基部151の上面側に設けられている。また、隣り合うプリズム構造体152同士の間に空隙部153が設けられており、空隙部153には空気が存在している。または、隣り合うプリズム構造体152同士の間に、プリズム構造体152の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率材料が埋め込まれていてもよい。また、基部151と複数のプリズム構造体152とは、一体に形成されていてもよいし、別体であってもよい。
採光フィルム15には、例えば熱可塑性ポリマー、熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の樹脂類から構成される光透過性フィルムが用いられる。アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等を含む光透過性フィルムが用いられる。具体的には、例えばトリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエーテルサルフォン(PES)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、アクリル(PMMA)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム等の光透過性フィルムが好ましく用いられる。
プリズム構造体152は、一方向(Y方向)に直線状に細長く延びた部材であって、長手方向と直交する断面形状が三角形である。複数のプリズム構造体152は、互いに平行にX方向に並んで配置されている。各プリズム構造体152は、三角形の頂点を挟む2つの面のうち、第1面152aから入射した外光Lを第2面152bで反射させることによって外光Lを室内へ採り入れる。この場合、プリズム構造体152の第2面152bは、反射面である。なお、本実施形態のプリズム構造体152は、断面形状が三角形であるが、三角形以外の多角形であってもよい。また、プリズム構造体152は、曲面を有していてもよい。
第1基材161および第2基材162は、ガラス板、ポリカーボネート、アクリル等の透明樹脂板等から構成されている。もしくは、第1基材161および第2基材162として、眩しさの低減、反射光の色割れの抑制等の目的から、磨りガラスが用いられてもよい。また、第1基材161と第2基材162とは、同じ材料で構成されていてもよいし、互いに異なる材料で構成されていてもよい。また、カバー部材16は、第1基材161および第2基材162のいずれか一方のみから構成されていてもよい。
採光フィルム15は、基部151の下面151cの全域に設けられた粘着層19によって第2基材162に貼り合わされている。また、スペーサー部材18は、第1基材161と第2基材162との間の空間のうち、採光フィルム15の周辺にあたる領域に設けられている。スペーサー部材18の厚さは、採光フィルム15の厚さと粘着層19の厚さとを合わせた厚さ以上となるように設定されている。また、スペーサー部材18は、第1基材161の荷重を受けても自身が潰れないだけの剛性を有する。そのため、第1基材161と第2基材162との間の間隙は、スペーサー部材18によって保持される。これにより、第1基材161の荷重が採光フィルム15に加わった際にプリズム構造体152が変形することが抑えられる。なお、採光フィルム15は、粘着層19によって第2基材162に貼り付けるのではなく、第2基材162上に平置きしてもよい。このようにすることで、第2基材162が樹脂である場合、熱膨張率の差による撓みの発生を抑制することができる。また、スペーサー部材18は、粘着性を有し、第1基材161と第2基材162とに接着されていてもよい。もしくは、スペーサー部材18は、粘着性を有しておらず、第1基材161と第2基材162との間に挟持されているだけでもよい。
シール材17は、採光フィルム15、第1基材161および第2基材162の端面に設けられている。これにより、第1基材161と第2基材162とに挟まれた空間が密閉された空間となるため、この空間への雨水の浸入や結露を抑制することができる。
採光庇本体11の構成は、上記の構成に限らず、以下の種々の変形例を採用することができる。
[第1変形例]
図3は、第1変形例の採光庇本体の断面図である。
図3において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図3は、第1変形例の採光庇本体の断面図である。
図3において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図3に示すように、第1変形例の採光庇本体21においては、第1基材161の上面および第2基材162の下面に、機能層22,23がそれぞれ設けられている。機能層22,23としては、防汚層、親水層、撥水層、紫外光吸収層などが挙げられる。これらの機能層22,23を形成する際には、例えば光触媒コーティング、フッ素処理、プラズマ処理等の手法を用いることができる。
本変形例の構成によれば、採光庇本体21の表面に雨水や塵埃が付着することが抑えられるため、採光庇の寿命を高められる、採光効率の低下を抑制できる、等の効果が得られる。
もしくは、機能層として、第1基材161および第2基材162の少なくとも一方に、赤外光カット層が設けられていてもよい。具体的には、例えばLow−E複層ガラスのように、一方の基材161,162の内面に赤外光を選択的に反射する金属膜を形成する方法等が考えられる。その他、遮熱フィルム、誘電体多層膜、プリズム構造など、既存の赤外光カットに使われている技術や製品を適用することができる。
これにより、図4に示すように、夏のように太陽高度が高くて暑い時期は、採光庇本体21で赤外光IRをカットしながら室内に外光Lを採り入れることができる。また、冬のように太陽高度が低くて寒い時期は、採光庇本体21に当たらずに直接窓に入ってくる赤外光IRと外光Lを採光することにより、日射熱も採り入れることができ、室内を暖かくすることができる。
[第2変形例]
図5は、第2変形例の採光庇本体の断面図である。
図5において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5は、第2変形例の採光庇本体の断面図である。
図5において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図5に示すように、第2変形例の採光庇本体27においては、採光フィルム15の下面の全域に粘着層19が設けられている。また、第2基材162の下面に、拡散部材28(拡散部)が設けられている。拡散部材28としては、曇りガラス、拡散フィルム、散乱粒子を分散させた基材などを用いることができる。なお、第2基材162が例えば曇りガラスで構成されており、第2基材162自体が拡散部材であってもよい。
拡散部材28は、レンチキュラー構造または異方性拡散構造を備え、異方性拡散を生じるものであってもよい。レンチキュラー構造または異方性拡散構造の主たる延在方向がプリズム構造体152の延在方向と直交している場合、プリズム構造体152で生成された室内に向かう光線の射出方向を変えずに拡散させることができる。
本変形例の構成によれば、採光フィルム15を透過した外光Lが拡散部材28によって拡散されるため、眩しさが低減される、反射光の色割れが抑制される、等の効果が得られる。
[第3変形例]
図6は、第3変形例の採光庇本体の断面図である。
図6は、第3変形例の採光庇本体の断面図である。
図6に示すように、第3変形例の採光庇本体31は、採光フィルム32(採光部材)のみで構成されている。採光フィルム32は、撓んだり、変形したりしない程度の剛性を有している。採光フィルム32は、基部321と、基部321の下面側に設けられた複数のプリズム構造体322と、を備えている。プリズム構造体322は、第1面322aと第2面322bとを有し、第2面322bが反射面となる。採光フィルム32は、例えばポリカーボネート、アクリル等の光透過率の高い透明樹脂を用いた押出成形により作製される。
本変形例の構成によれば、採光庇本体31の構成の簡略化が図れ、製造コストを低減することができる。また、複数のプリズム構造体322が基部321の下面側に設けられ、基部321の上面側が平坦面であるため、採光庇本体31の上面に雨水や塵埃が溜まりにくく、採光庇の寿命を高められる。
[第4変形例]
図7は、第4変形例の採光庇本体の断面図である。
図7において、図2および図6と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7は、第4変形例の採光庇本体の断面図である。
図7において、図2および図6と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、第4変形例の採光庇本体33は、採光フィルム32と、採光フィルム32を覆うカバー部材16と、シール材17と、スペーサー部材18と、紫外光吸収層34と、を備えている。採光フィルム32は、基部321と、基部321の下面側に設けられた複数のプリズム構造体322と、を備えている。カバー部材16は、採光フィルム32の上方に設けられた第1基材161と、採光フィルム32の下方に設けられた第2基材162と、を有している。
採光フィルム32の上面の全域に、紫外光吸収層34(紫外光吸収部)が設けられている。紫外光吸収層34は、採光フィルム32の上面と第1基材161の下面とに接している。紫外光吸収層34は、紫外光吸収材が含有された粘着剤から構成されている。そのため、紫外光吸収層34は、紫外光を吸収するとともに、採光フィルム32と第1基材161とを接着する機能を有する。
ただし、採光フィルム32と第1基材161との間に間隙を設ける構成であれば、紫外光吸収層34は、採光フィルム32の上面に設けられ、第1基材161には接していなくてもよいし、第1基材161の下面に設けられ、採光フィルム32には接していなくてもよい。また、紫外光吸収層34は、第1基材161の上面に設けられていてもよい。
本変形例の構成によれば、複数のプリズム構造体322が採光フィルム32の下面側に設けられているため、採光フィルム32の上面の全域に紫外光吸収層34を設けることができる。これにより、紫外光による採光フィルム32の黄変などの劣化を抑制でき、採光庇の耐光性を向上させることができる。
[第5変形例]
図8は、第5変形例の採光庇本体の断面図である。
図8において、図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8は、第5変形例の採光庇本体の断面図である。
図8において、図7と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、第5変形例の採光庇本体35においては、第2基材162の上面に、拡散部材36が設けられている。拡散部材36としては、拡散フィルム、散乱粒子を分散させた基材などを用いることができる。
本変形例の構成によれば、第2変形例と同様、採光フィルム32を透過した外光Lが拡散部材36によって拡散されるため、眩しさが低減される、反射光の色割れが抑制される、等の効果が得られる。さらに、本変形例の構成によれば、第2変形例と異なり、拡散部材36が第2基材162の上面、すなわちカバー部材16の内側の面に設けられているため、風雨による拡散部材36の劣化を抑制でき、採光庇の耐候性を向上させることができる。
[第6変形例]
図9は、第6変形例の採光庇本体の断面図である。
図9は、第6変形例の採光庇本体の断面図である。
図9に示すように、第6変形例の採光庇本体37は、採光フィルム38(採光部材)のみで構成されている。採光フィルム38は、基部381と、基部381の上面側に設けられた複数のプリズム構造体382と、基部381の下面側に設けられた拡散構造体383と、を備えている。拡散構造体383は、例えばレンチキュラーレンズのように一方向に延伸していてもよく、その場合にはプリズム構造体382と直交していることが望ましい。採光フィルム38は、例えばポリカーボネート、アクリル等の光透過率の高い透明樹脂を用いた押出成形により作製される。
本変形例の構成によれば、採光庇の構成の簡略化が図れ、製造コストを低減することができる。さらに、本変形例の構成によれば、採光フィルム38を透過する外光Lが拡散構造体383によって拡散されるため、眩しさが低減される、反射光の色割れが抑制される、等の効果が得られる。
[第7変形例]
図10は、第7変形例の採光庇本体の断面図である。
図10において、図9と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10は、第7変形例の採光庇本体の断面図である。
図10において、図9と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図10に示すように、第7変形例の採光庇本体41は、採光フィルム38と、採光フィルム38を覆うカバー部材16と、シール材17と、スペーサー部材18と、を備えている。採光フィルム38は、採光フィルム38の周縁部に設けられたスペーサー部材18によって第1基材161と第2基材162との間に固定されている。この場合、スペーサー部材18は、粘着性を有することが望ましい。あるいは、採光フィルム38は、第2基材162の上に平置きされていてもよい。
本変形例の構成によれば、第6変形例の採光庇の効果に加えて、第6変形例の採光フィルム38がカバー部材16によって覆われているため、プリズム構造体382や拡散構造体383の耐候性や耐光性を高めることができる。
[第8変形例]
図11は、第8変形例の採光庇本体の断面図である。
図11において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図11は、第8変形例の採光庇本体の断面図である。
図11において、図2と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図11に示すように、第8変形例の採光庇本体43は、採光フィルム44と、採光フィルム44を覆うカバー部材16と、低屈折率材料層45と、ハードコート層46と、粘着層19と、を備えている。
この変形例のように、隣り合うプリズム構造体442の隙間には、必ずしも空気が存在していなくてもよく、プリズム構造体442の屈折率よりも低い屈折率を有する材料で埋め込まれた低屈折率材料層45が設けられていてもよい。
(本実施形態の効果)
従来、北半球においては、北(N)側に窓を有する部屋には年間を通して直射光がほとんど入射せず、部屋が暗いという問題がある。この問題に対し、本実施形態の採光庇10は、複数のプリズム構造体152が設けられた採光庇本体11を備えているため、図12に示すように、窓M以外の方向に向けて進行する外光Lは、プリズム構造体152の反射面において窓Mを通して屋内に向けて進行する方向に反射する。したがって、北側に窓を有する部屋において、太陽が南(S)側にある場合でも、採光庇10を介して太陽光を室内に採り入れることができる。
従来、北半球においては、北(N)側に窓を有する部屋には年間を通して直射光がほとんど入射せず、部屋が暗いという問題がある。この問題に対し、本実施形態の採光庇10は、複数のプリズム構造体152が設けられた採光庇本体11を備えているため、図12に示すように、窓M以外の方向に向けて進行する外光Lは、プリズム構造体152の反射面において窓Mを通して屋内に向けて進行する方向に反射する。したがって、北側に窓を有する部屋において、太陽が南(S)側にある場合でも、採光庇10を介して太陽光を室内に採り入れることができる。
また、従来、北半球において、西(W)側に窓を有する部屋については、午前中は直射光がほとんど入射せず、午後になると、直射光が入射し、さらに夕方になって太陽高度が低くなると、西日が室内の奥側まで差し込んで室内が眩しい、という問題がある。この問題に対して、本実施形態の採光庇10によれば、図13に示すように、午前中に東(E)側からの直射光を反射させて、室内に効率的に採り込むことができる。さらに、図14に示すように、夕方に室内の奥に向かう夕日をプリズム構造体152によって室外側に反射させ、夕日を採り込まないため、室内に居る人が感じる眩しさを低減することができる。
また、東側に窓を有する部屋については、西側に窓を有する部屋における上記の効果が午前と午後で逆になり、室奥における朝日の眩しさを低減し、午後に西側からの直射光を室内に効率的に取り込むことができる、といった同様の効果が得られる。このように、西側もしくは東側に窓を有する部屋において、終日、採光が可能となる。
本発明者らは、本実施形態の採光庇の効果を実証するシミュレーションを行った。以下、そのシミュレーション結果について説明する。
図15は、シミュレーションに用いた第1実施例の採光庇を示す図である。
第1実施例の採光庇として、図15に示すように、複数のプリズム構造体152が上面に設けられた採光フィルム15を備えた採光庇を想定した。
第1基材161および第2基材162(ともに屈折率n1=1.52)の厚さt1を5mm、採光フィルム15(屈折率n2=1.51)の基部151の厚さt2を0.2mm、基部151の上面と第1基材161の下面との間の距離および基部151の下面と第2基材162の上面との間の距離s1を0.15mm、プリズム構造体152のピッチp1を0.10mm、プリズム構造体152の高さh1を0.136mm、基部151の上面とプリズム構造体152の反射面とのなす角度θ1を74°、基部151の上面とプリズム構造体152の入射側の面とのなす角度θ2を68°、とした。プリズム構造体152の反射面に光が入射しないことがないように、角度θ1は60°以上であることが望ましい。
第1実施例の採光庇として、図15に示すように、複数のプリズム構造体152が上面に設けられた採光フィルム15を備えた採光庇を想定した。
第1基材161および第2基材162(ともに屈折率n1=1.52)の厚さt1を5mm、採光フィルム15(屈折率n2=1.51)の基部151の厚さt2を0.2mm、基部151の上面と第1基材161の下面との間の距離および基部151の下面と第2基材162の上面との間の距離s1を0.15mm、プリズム構造体152のピッチp1を0.10mm、プリズム構造体152の高さh1を0.136mm、基部151の上面とプリズム構造体152の反射面とのなす角度θ1を74°、基部151の上面とプリズム構造体152の入射側の面とのなす角度θ2を68°、とした。プリズム構造体152の反射面に光が入射しないことがないように、角度θ1は60°以上であることが望ましい。
図16は、シミュレーションに用いた第2実施例の採光庇を示す図である。
第2実施例の採光庇として、図16に示すように、複数のプリズム構造体322が下面に設けられた採光フィルム32を備えた採光庇を想定した。
第1基材161および第2基材162(ともに屈折率n1=1.52)の厚さt3を5mm、採光フィルム32(屈折率n2=1.51)の基部321の厚さt4を0.2mm、基部321の上面と第1基材161の下面との間の距離および基部321の下面と第2基材162の上面との間の距離s2を0.15mm、プリズム構造体322のピッチp2を0.10mm、プリズム構造体322の高さh2を0.133mm、基部321の上面とプリズム構造体322の反射面とのなす角度θ3を80°、基部321の上面とプリズム構造体322の射出側の面とのなす角度θ4を60°、とした。なお、プリズム構造体322の反射面を光が透過しないように、角度θ3は60°以上であることが望ましい。
第2実施例の採光庇として、図16に示すように、複数のプリズム構造体322が下面に設けられた採光フィルム32を備えた採光庇を想定した。
第1基材161および第2基材162(ともに屈折率n1=1.52)の厚さt3を5mm、採光フィルム32(屈折率n2=1.51)の基部321の厚さt4を0.2mm、基部321の上面と第1基材161の下面との間の距離および基部321の下面と第2基材162の上面との間の距離s2を0.15mm、プリズム構造体322のピッチp2を0.10mm、プリズム構造体322の高さh2を0.133mm、基部321の上面とプリズム構造体322の反射面とのなす角度θ3を80°、基部321の上面とプリズム構造体322の射出側の面とのなす角度θ4を60°、とした。なお、プリズム構造体322の反射面を光が透過しないように、角度θ3は60°以上であることが望ましい。
図17は、シミュレーションに用いた比較例の採光庇を示す図である。
比較例の採光庇として、図17に示すように、拡散部材901からなる採光庇を想定した。
拡散部材901の厚さt5を10mmとし、拡散部材901がランバーシアンの配光分布を呈する拡散を生じさせるものとし、光透過率を50%とした。
比較例の採光庇として、図17に示すように、拡散部材901からなる採光庇を想定した。
拡散部材901の厚さt5を10mmとし、拡散部材901がランバーシアンの配光分布を呈する拡散を生じさせるものとし、光透過率を50%とした。
第1実施例、第2実施例、および比較例に共通して、採光庇本体の基端部(建築物の外壁側の端部)から採光庇本体の先端部までの長さ(張り出し量)を1000mmとし、採光庇本体の幅を20000mmとし、地面から採光庇本体までの高さを2700mmとした。また、太陽高度が30°〜60°の範囲にある太陽からの直射光を想定した。地面を均等拡散反射面とし、地面の反射率を20%とした。
受光器として、採光庇本体の直下に配置された、採光庇本体と同じサイズ(1000mm×20000mm)の第1受光器、窓の外面に沿って配置された、窓と同じサイズ(2700mm×20000mm)の第2受光器の2つの受光器を設定した。第1受光器で受光した光は、太陽から射出された光のうち、採光庇を透過した光であり、第2受光器で受光した光は、室内に採り込また光であるとみなすことができる。光源から射出された光束のうち、どの程度の光束が各受光器で受光されるかのシミュレーションを行った。
図18は、第1実施例の採光庇のシミュレーション結果を示す図である。図19は、第2実施例の採光庇のシミュレーション結果を示す図である。図20は、比較例の採光庇のシミュレーション結果を示す図である。なお、光線を見やすくするため、ガラスや採光庇でのフレネル反射を除いている。図18〜図20において、符号A,B,Cは採光庇を示し、符号Mは窓面を示し、符号Jは地面を示す。
図18および図19に示すように、第1実施例の採光庇Aもしくは第2実施例の採光庇Bにおいては、太陽高度が30°〜60°の範囲にある太陽からの直射光の大部分が室内に採り込まれていることが確認された。これに対して、図20に示すように、比較例の採光庇Cにおいては、室内に採り込まれる光も存在するが、室外に拡散する光も多く存在することが確認された。
光源から射出された全光束量に対する第1受光器が受光した光束量の割合(A)、光源から射出された全光束量に対する第2受光器が受光した光束量の割合(B)、および第1受光器が受光した光束量に対する第2受光器が受光した光束量の割合(B/A)、をそれぞれ計算すると、以下のようになった。
(1)第1実施例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=66.1%
第2受光器の光束量割合(B)=60.3%
B/A=91.2%
(2)第2実施例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=64.4%
第2受光器の光束量割合(B)=58.7%
B/A=91.1%
(3)比較例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=49.7%
第2受光器の光束量割合(B)=22.3%
B/A=44.9%
(1)第1実施例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=66.1%
第2受光器の光束量割合(B)=60.3%
B/A=91.2%
(2)第2実施例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=64.4%
第2受光器の光束量割合(B)=58.7%
B/A=91.1%
(3)比較例の採光庇
第1受光器の光束量割合(A)=49.7%
第2受光器の光束量割合(B)=22.3%
B/A=44.9%
このように、比較例の採光庇Cにおいては、庇を通過した光のうち、44.9%の光しか室内に入射しない。これに対して、第1実施例の採光庇A、第2実施例の採光庇Bにおいては、いずれも庇を通過した光のうち、約91%の光が室内に入射しており、光を効率良く採り込めていることが確認できた。
本実施形態の採光庇10によれば、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態の採光庇について、図21を用いて説明する。
第2実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光部材の構成が第1実施形態と異なる。
図21は、第2実施形態の採光庇の模式図である。
図21において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第2実施形態の採光庇について、図21を用いて説明する。
第2実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光部材の構成が第1実施形態と異なる。
図21は、第2実施形態の採光庇の模式図である。
図21において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図21に示すように、本実施形態の採光庇本体23は、採光フィルム25(採光部材)と、カバー部材16と、シール材17と、スペーサー部材18と、粘着層19と、を備えている。カバー部材16は、採光フィルム25の上方に設けられた第1基材161と、採光フィルム15の下方に設けられた第2基材162と、を有している。
本実施形態の場合、採光フィルム25は、第1基材161と第2基材162との間の空間の全域には設けられておらず、外壁Gから離れた位置に設けられている。採光フィルム25は、複数のプリズム構造体252が第2基材162に対向し、基部251の上面251cが第1基材161に対向する向きに配置され、粘着層19によって第1基材161に貼り合わされている。ただし、採光フィルム25は、上記とは上下逆向きに配置されていてもよい。
第1基材161と第2基材162との間の空間のうち、採光フィルム25よりも外壁Gに近い側は空隙部となっており、空気が存在している。なお、採光フィルム25よりも外壁Gに近い側に、例えば透明部材が設けられていてもよいし、拡散部材が設けられていてもよい。すなわち、採光庇本体23において、反射面は、外壁から離れた位置に設けられている。
また、本実施形態の採光庇を北半球の北向きの窓に設置した場合、太陽高度が最大であるときに採光庇本体23に入射する太陽光をL2とすると、採光庇本体23のうち、太陽光L2が当たる位置よりも外壁Gに近い側の領域は外壁Gの影となり、太陽光L2が当たることはない。したがって、太陽光L2が当たる位置よりも外壁Gに近い側の領域には採光フィルム25が存在しなくても、採光性能が低下することはない。したがって、本実施形態の採光庇によれば、採光性能を低下させることなく、採光庇のコストを低減することができる。
なお、本実施形態では、第1基材161と第2基材162との間の空間のうち、採光フィルム25よりも外壁Gに近い側に空隙部を設けることによって、採光フィルムとその反射面が外壁から離れた位置に設けられる構成を実現した。この構成に代えて、例えば採光庇本体23の外周を囲む固定用フレームを設け、固定用フレームを外壁に固定することによって、採光フィルムとその反射面が外壁からわずかに離れた位置に設けられる構成を実現してもよい。
[第3実施形態]
以下、第3実施形態の採光庇について、図22を用いて説明する。
第3実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図22は、第3実施形態の採光庇の模式図である。
図22において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第3実施形態の採光庇について、図22を用いて説明する。
第3実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図22は、第3実施形態の採光庇の模式図である。
図22において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図22に示すように、本実施形態の採光庇54において、採光庇本体55は、採光状態において、水平面に対して傾斜した姿勢とされている。本実施形態では、採光庇本体55は、採光庇本体55の基端部に対して先端部が下方に位置する向きに傾斜している。水平面に対する採光庇本体55の傾斜角度は、2〜5°程度が好ましい。採光庇本体55は、外壁Gとは反対側の先端部に雨樋56を備えている。さらに、採光庇本体55は、外壁Gから張り出した側部に雨樋を備えていてもよい。
本実施形態の採光庇54においても、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、本実施形態の採光庇54においては、採光庇本体55が傾斜しているため、採光庇本体55の上面の雨や雪を矢印Y1の方向に流し、雨樋56を介して採光庇54から排出させることができる。この構成により、採光庇本体55に付いた汚れを洗い流すことができるため、採光効率を高められるとともに、採光庇54の耐候性も高められる。
[第9変形例]
図23は、第9変形例の採光庇の模式図である。
図23において、図22と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図23は、第9変形例の採光庇の模式図である。
図23において、図22と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図23に示すように、本変形例の採光庇58において、採光庇本体59は、採光状態において、水平面に対して傾斜した姿勢とされている。本変形例では、採光庇本体59は、採光庇本体59の基端部に対して先端部が上方に位置する向きに傾斜している。水平面に対する採光庇本体59の傾斜角度は、2〜5°程度が好ましい。採光庇本体59は、外壁Gに接する側の基端部に雨樋56を備えている。さらに、採光庇本体59は、外壁から張り出した側部に雨樋を備えていてもよい。
本変形例の構成においても、第3実施形態と同様、採光効率を高められるとともに、採光庇本体55の上面の雨や雪が矢印Y2の方向に流れ、採光庇の耐候性を高められる、といった効果が得られる。また、雨樋56が外壁G側に配置されているため、見栄えが良い。
このように、採光庇本体の傾斜の方向は、第3実施形態、第9変形例のいずれでもよい。ただし、南向きの窓のように、太陽が部屋の正面に位置する場合が多い場所では第3実施形態の傾斜方向を採用し、北向きの窓のように、太陽が部屋の反対側に位置する場合が多い場所では第9変形例の傾斜方向を採用することが好ましい。このようにすれば、それぞれの場合でより多くの光を室内に採り入れることができ、室内の照度をより高めることができる。
[第4実施形態]
以下、第4実施形態の採光庇について、図24および図25を用いて説明する。
第4実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図24は、採光状態における第4実施形態の採光庇の模式図である。図25は、第4実施形態の採光庇の他の使用形態を示す模式図である。
図24および図25において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第4実施形態の採光庇について、図24および図25を用いて説明する。
第4実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図24は、採光状態における第4実施形態の採光庇の模式図である。図25は、第4実施形態の採光庇の他の使用形態を示す模式図である。
図24および図25において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図24および図25に示すように、本実施形態の採光庇60において、採光庇本体61は、外壁Gに平行な回動軸62を中心として、紙面に垂直な方向から見て時計回り、反時計回りの双方に回動可能とされている。回動軸62は、採光庇本体61の基端部に設けられている。これにより、採光庇本体61は、基端部を中心として先端部が約90°回動できる構成となっている。
採光庇本体61には、採光庇本体61を下方から支持するためのポール63(支持部材)が設けられている。ポール63の一端は採光庇本体61の先端部に固定され、他端は採光庇本体61の下方の窓Mに固定されている。ポール63は、採光庇本体61の荷重を支えられるだけの強度を有している。また、ポール63は、採光庇本体61を任意の角度で傾けたときにも採光庇本体61を支持できるように、ポール63を伸縮させるための伸縮機構(図示略)を備えている。
図24に示すように、採光庇本体61は、採光状態において、外壁Gに対して略90°の角度をなすように、外壁Gの外方に張り出した姿勢とされる。これにより、北(N)側に窓を有する部屋においても、採光庇60を介して南(S)側に位置する太陽からの光を室内に採り入れることができる。また、採光庇60を使用しない場合には、採光庇本体61を図24に示す姿勢から反時計回りに90°回転させることにより、採光庇本体61を収納することができる。
また、図25に示すように、採光庇60を南(S)向きの窓Mの上部に設置した場合、採光庇本体61を窓Mに重ねた状態とすれば採光に利用することができる。この場合、採光庇本体61を外壁Gから張り出した姿勢とした場合と異なり、外光Lを室内に採り入れつつ、外光Lを天井方向に向けて曲げることができる。また、採光庇本体61を図24と図25との間の傾斜角度で用いれば、室内における外光Lの進行方向を適宜調整することができる。
本実施形態の採光庇60においても、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第5実施形態]
以下、第5実施形態の採光庇について、図26および図27を用いて説明する。
第5実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図26は、第5実施形態の採光庇の模式図である。図27は、第5実施形態の採光庇の他の使用形態を示す模式図である。
図26および図27において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第5実施形態の採光庇について、図26および図27を用いて説明する。
第5実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図26は、第5実施形態の採光庇の模式図である。図27は、第5実施形態の採光庇の他の使用形態を示す模式図である。
図26および図27において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図26および図27に示すように、本実施形態の採光庇66は、採光庇本体67と、反射板68(反射部材)と、を備えている。反射板68は、採光庇本体67の採光フィルムから射出された外光Lを反射させる。反射板68は、例えばアルミニウム等の反射率の高い材料からなる板材で構成されている。反射板68は、伸縮可能に構成されていてもよい。
反射板68は、先端部が外壁Gに平行な回動軸69を介して採光庇本体67の先端部と連結されている。本実施形態の場合、採光庇本体67は、外壁Gに略垂直に張り出した姿勢で固定され、回動しない構成となっている。これに対し、反射板68は、回動軸69を中心として、紙面に垂直な方向から見て時計回り、反時計回りの双方に回動可能とされている。また、反射板68は、基端部が窓Mに沿って上下方向に移動可能とされている。この構成により、反射板68は、採光庇本体67に対する向きが調整可能とされている。
図26に示すように、反射板68が採光庇本体67と鋭角をなすように配置されている場合、採光庇本体67の反射面で反射した外光Lのうち、室外側に向けて進む外光L1は、反射板68でさらに反射して室内に採り込まれる。
また、図27に示すように、反射板68が採光庇本体67と重なるように配置されている場合、採光庇本体67を透過した外光Lは、採光庇本体67の直下の反射板68で反射し、採光庇本体67から上方に向けて射出される。反射板68が伸縮可能とされている場合、このように使用することもできる。
本実施形態の採光庇66においても、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
例えば太陽が特定の太陽高度にある場合、特定の角度で採光庇本体に入射した光の一部は、室外側もしくは地面側に導光される可能性がある。その場合、室外側もしくは地面側に導光された光は、光害として問題になる場合がある。この問題に対し、本実施形態の採光庇66によれば、反射板68が設けられたことにより、図26に示すように、室外側もしくは地面側に向けて導光された外光Lを室内側に向けて反射させることができる。また、図27に示すように、反射板68を採光庇本体67と重ねるように移動させることによって、例えば日差しが強い夏に反射板68によって光を遮ることもできる。このようにして、上記の光害の問題を対策することができる。
[第6実施形態]
以下、第6実施形態の採光庇について、図28を用いて説明する。
第6実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図28は、第6実施形態の採光庇の模式図である。
図28において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第6実施形態の採光庇について、図28を用いて説明する。
第6実施形態の採光庇の基本構成は第1実施形態と同一であり、採光庇本体の構成が第1実施形態と異なる。
図28は、第6実施形態の採光庇の模式図である。
図28において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
上記第1〜第5実施形態では、建築物が平屋の場合を例示したが、本実施形態では、建築物が2階建ての場合を例示する。このように、本実施形態の採光庇は、建築物が2階建て以上の建築物である場合に使用可能である。
図28に示すように、本実施形態の採光庇70において、採光庇本体71は、第1採光部材711と、第2採光部材712と、を備えている。第1採光部材711は、外光Lを建築物の2階の屋内F2に採り入れる。第2採光部材712は、外光Lを2階よりも下層階の屋内、すなわち1階の屋内F1に採り入れる。第2採光部材712は、第1採光部材711の先端部に設けられている。第1採光部材711と第2採光部材712とは、一体に構成されていてもよいし、別体に構成されていてもよい。
第1採光部材711および第2採光部材712は、建築物の外壁Gのうち、2階の窓M2の上部にあたる位置に設置されている。第1採光部材711のプリズム構造体と第2採光部材712のプリズム構造体とは、形状や寸法が同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。第1採光部材711のプリズム構造体と第2採光部材712のプリズム構造体とが同じであっても、建築物の外壁Gから離れた位置にある第2採光部材712からの外光Lの照射位置は、第1採光部材711からの外光Lの照射位置に対して下の階にシフトする。
本実施形態の採光庇70は、2階建て以上の建築物に採用することができるが、庇の強度や立地の問題から、採光庇本体71の長さは全体で数メートル以内に収めることが現実的である。そのため、建築物の階数が増える程、1階あたりの採光量が減る。ただし、その場合であっても、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
[第10変形例]
図29は、第11変形例の採光庇の模式図である。
図29において、図28と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図29は、第11変形例の採光庇の模式図である。
図29において、図28と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図29に示すように、本変形例の採光庇72において、採光庇本体73は、入射した外光Lを互いに異なる方向に向かって進行する2つの光L1,L2に分岐し、各階の屋内F1,F2に振り分ける。そのため、一方の光L1は、建築物の1階の屋内F1に向かって進み、他方の光L2は、2階の屋内F2に向かって進む。例えばプリズム構造体の形状等を適切に設計することにより、このような作用を得ることができる。また、一つの採光フィルムに、異なる角度の複数種のプリズム構造体が設けられていてもよい。
本変形例の構成においても、第6実施形態と同様、2階建て以上の建築物に採用することができる。
[第7実施形態]
以下、第7実施形態について、図30および図31を用いて説明する。
第7実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第1の例を示す。
図30は、第7実施形態の採光システムの模式図である。
図30において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第7実施形態について、図30および図31を用いて説明する。
第7実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第1の例を示す。
図30は、第7実施形態の採光システムの模式図である。
図30において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図30に示すように、本実施形態の採光システム80は、採光庇81と、採光装置82と、を備えている。採光庇81として、第1〜第6実施形態で例示したいずれの採光庇を用いてもよい。採光装置82は、窓Mまたは窓Mの近傍に設置され、採光庇81から射出された外光Lを屋内に採り入れる。
採光装置82は、複数のプリズム構造体832を備えた採光フィルム83を備えている。その他、採光装置82は、採光フィルム83を支持するフレーム等の支持部材を備えていてもよい。採光フィルム83は、複数のプリズム構造体832が設けられた側の面が室外側を向くように、窓Mの室内側の面の上部に設置されている。なお、採光フィルム83は、複数のプリズム構造体832が設けられた側の面が室内側を向くように設置されていてもよい。
採光庇81から射出された外光Lは、採光装置82のプリズム構造体832の反射面で反射し、室内の天井方向に向かって進む。さらに、室内に採り込まれた光L3は、天井面で散乱し、散乱光として室内の種々の方向に向かって進む。
本発明者らは、本実施形態の採光庇の効果を実証するシミュレーションを行った。
図31は、本実施形態の採光システムのシミュレーション結果を示す図である。
図31は、本実施形態の採光システムのシミュレーション結果を示す図である。
図31に示すように、本実施形態の採光システム80においては、窓面Mのうち、採光装置82よりも下側の部分に入射した光は、窓面Mを透過して室内の床面に向かって進行する。また、窓面Mの上部に設けられた採光装置82に入射した光は、採光装置82の反射面で反射し、天井面に向かって進行することが確認された。
本実施形態の採光システム80によれば、採光庇81により室内に採り込まれた光の一部が採光装置82によって天井面に向けて導かれる。これにより、室内を全体的に明るく照明することができる。
[第8実施形態]
以下、第8実施形態について、図32および図33を用いて説明する。
第8実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第2の例を示す。
図32は、第8実施形態の採光システムの模式図である。
図32において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第8実施形態について、図32および図33を用いて説明する。
第8実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第2の例を示す。
図32は、第8実施形態の採光システムの模式図である。
図32において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図32に示すように、本実施形態の採光システム85は、採光庇を設置したい個所が建築物の最上部よりも低い位置にある場合に使用することを想定している。
採光システム85は、偏向庇86と、採光庇87と、を備えている。採光庇87は、建築物の最上部よりも低い位置にあたる外壁Gに設置されている。採光庇87としては、第1〜第6実施形態で例示したいずれの採光庇を用いてもよい。また、偏向庇86は、建築物の最上部の外壁Gに設置されている。
偏向庇86は、採光庇87と同様、複数のプリズム構造体862を備えている。ただし、プリズム構造体862の形状は、採光庇87のプリズム構造体872の形状とは異なる。偏向庇86は、水平面に対して平行に設置されている。偏向庇86は、入射した外光Lの少なくとも一部の進行方向を略真下に曲げ、採光庇87に向かって進行するように偏向させる。これに対して、採光庇87は、水平面に対して例えば30°程度傾斜して設置されている。採光庇87は、偏向庇86によって進行方向を曲げられた外光Lを建築物の屋内に採り入れる。
本発明者らは、本実施形態の採光システム85の効果を実証するシミュレーションを行った。
図33は、本実施形態の採光システム85のシミュレーション結果を示す図である。
図33は、本実施形態の採光システム85のシミュレーション結果を示す図である。
図33に示すように、本実施形態の採光システム85においては、偏向庇86に入射した外光は、進行方向が下方に曲がって採光庇87に向かって進行する。さらに、採光庇87に入射した光は、窓面Mを透過して屋内に採り込まれることが確認された。
本実施形態の採光システム85によれば、外光を採り入れたい窓が建築物の最上部よりも低い位置にある場合であっても、室内を照明することができる。
[第9実施形態]
以下、第9実施形態について、図34を用いて説明する。
第9実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第3の例を示す。
図34は、第9実施形態の採光システムの斜視図である。
図34において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第9実施形態について、図34を用いて説明する。
第9実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第3の例を示す。
図34は、第9実施形態の採光システムの斜視図である。
図34において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図34に示すように、本実施形態の採光システム95は、採光庇10と、照明装置89と、複数のポール12(支持部材)と、を備えている。採光庇10として、第1〜第6実施形態で例示したいずれの採光庇を用いてもよい。照明装置89は、採光庇本体11に組み込まれた複数の発光ダイオード(LED)から構成されている。本実施形態においては、照明装置89は採光庇本体11の基端部に設けられているが、照明装置89の位置は特に限定されない。また、照明装置89を構成するLEDの数、配置、発光色等については、適宜設定が可能である。
本実施形態の採光システム95は、上記実施形態の採光庇10を備えているため、直射光が当たりにくい側に窓を有する室内に光を効率良く採り込むことができる。さらに、曇天、雨天、夜間のような太陽光が存在しない状況であっても、照明装置89を点灯することによって採光システム95から室内に光を採り入れ、室内を照明することができる。
[第10実施形態]
以下、第10実施形態について、図35を用いて説明する。
第10実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第4の例を示す。
図35は、第10実施形態の採光システムの模式図である。
図35において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、第10実施形態について、図35を用いて説明する。
第10実施形態においては、上記の実施形態で例示した採光庇を備えた採光システムの第4の例を示す。
図35は、第10実施形態の採光システムの模式図である。
図35において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図35に示すように、本実施形態の採光システム90は、採光庇91を含む採光部92と、色変換部材93および光透過部材94を含む看板部96と、を備えている。
採光部92は、外光Lを室内に採り入れる機能を有する箱状の部材であって、建築物の外壁Gに設置されている。採光庇91は、採光部92の上面に設けられている。採光庇91として、第1〜第6実施形態で例示したいずれの採光庇を用いてもよい。
看板部96は、外光Lを色変換して前面に射出する機能を有する箱状の部材であり、採光部92の先端側に設けられている。光透過部材94は、看板部96の上面に設けられている。光透過部材94は、例えば透明板、拡散板等の光透過性を有する板体から構成されている。色変換部材93は、看板部96の前面に設けられている。色変換部材93は、例えばカラーフィルター、蛍光体等のパターンを有する板体から構成されている。カラーフィルター、蛍光体等は、文字や絵柄を表示できるようにパターニングされている。色変換部材93は、外光Lが入射した際に外光Lの波長域と異なる波長域の色光を射出する。
本実施形態の採光システム90においては、第1〜第6実施形態と同様、採光庇91に入射した外光Lは、採光部材の反射面で反射し、窓Mを通して室内に採り込まれる。また、光透過部材94を透過した外光Lは、色変換部材93に入射した際に色変換を生じ、例えば赤色、緑色等の色光LCを射出する。
本実施形態の採光システム90は、例えばコンビニエンスストア等の店舗に好適に使用することができる。本実施形態の採光システム90は、上記実施形態の採光庇91を備えているため、例えば北向きの窓を有する店舗内に光を効率良く採り込むことができる。さらに、採光システム90は、看板部96の色変換部材93を用いて文字や絵柄を表示することによって、看板の機能を果たすことができる。
なお、採光システム90は、色変換部材93を照明するための照明装置を備えていてもよい。この構成によれば、太陽光が存在しない夜間等においても、採光システム90が看板の機能を果たすことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態では、複数のプリズム構造体を有する採光部材の例を挙げたが、例えばルーバー状の複数の反射膜を有する採光部材が用いられてもよい。
例えば上記実施形態では、複数のプリズム構造体を有する採光部材の例を挙げたが、例えばルーバー状の複数の反射膜を有する採光部材が用いられてもよい。
その他、採光庇および採光システムの各構成要素の形状、数、配置、材料等に関する具体的な記載は、上記実施形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
本発明は、建築物に設置され、太陽光などの外光を室内に採り入れるための採光庇および採光システムに利用が可能である。
Claims (18)
- 窓を有する建築物の外壁に設置され、外光を前記建築物の屋内に採り入れる採光庇であって、
少なくとも採光状態において前記外壁の外方に張り出した姿勢とされ、外光を反射させる反射面を有する採光部材を含む採光庇本体を備え、
前記反射面は、前記採光状態において、前記窓以外の方向に向けて進行する外光を、前記窓を通して前記屋内に向けて進行する方向に反射させる、採光庇。 - 前記採光庇本体において、前記反射面は、前記外壁から離れた位置に設けられた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記採光部材は、複数のプリズム構造体を備え、
前記複数のプリズム構造体の各々が前記反射面を備えた、請求項1に記載の採光庇。 - 前記複数のプリズム構造体は、前記採光部材の下面側に設けられた、請求項3に記載の採光庇。
- 前記採光庇本体は、前記外光を拡散させる拡散部を備えた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記採光庇本体は、前記採光部材を覆うカバー部材をさらに備えた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記カバー部材は、機能層を備えた、請求項6に記載の採光庇。
- 前記カバー部材は、前記採光部材の上方に設けられた第1基材を有し、
前記採光部材の上面もしくは前記第1基材に紫外光吸収部が設けられた、請求項6に記載の採光庇。 - 前記カバー部材は、前記採光部材の下方に設けられた第2基材を有し、
前記採光部材の下面もしくは前記第2基材の上面に前記外光を拡散させる拡散部が設けられた、請求項6に記載の採光庇。 - 前記採光庇本体は、前記採光状態において、水平面に対して傾斜した姿勢とされた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記採光庇本体は、前記外壁に平行な回動軸を中心として回動可能とされた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記採光部材から射出された前記外光を反射させる反射部材をさらに備えた、請求項1に記載の採光庇。
- 前記反射部材は、前記採光部材に対する向きが調整可能とされた、請求項12に記載の採光庇。
- 前記建築物が2階建て以上の建築物である場合に使用可能であり、
前記採光庇本体は、前記外光を前記建築物の特定階の屋内に採り入れる第1採光部材と、前記外光を前記特定階よりも下層階の屋内に採り入れる第2採光部材と、を備えた、請求項1に記載の採光庇。 - 請求項1に記載の採光庇と、
前記窓もしくは前記窓の近傍に設置され、前記採光庇から射出された前記外光を前記屋内に採り入れる採光装置と、
を備えた、採光システム。 - 請求項1に記載の採光庇と、
前記外光を偏向させる偏向庇と、を備え、
前記採光庇は、前記偏向庇で偏光された前記外光を前記建築物の屋内に採り入れる、採光システム。 - 請求項1に記載の採光庇と、
前記採光庇に設けられ、光を射出する照明装置と、
を備えた、採光システム。 - 請求項1に記載の採光庇と、
前記外光が入射した際に前記外光の波長域と異なる波長域の色光を射出する色変換部材と、
を備えた、採光システム。
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