JPWO2019167645A1 - 線状体用巻き取り巻き戻し機構 - Google Patents

線状体用巻き取り巻き戻し機構 Download PDF

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Abstract

正逆回転自在に両端支持された中心軸と二つの案内環とネジ管伸縮体と巻き取り筒体とが、この記載順序で径方向に同心円状に並んでいる。中心軸の回転が回転したときには、その回転が両案内環を介して巻き取り筒体に伝えられる。中心軸が回転したときには、また、ネジ管伸縮体が中心軸の軸線方向沿いに往復動し、この伸縮動作するネジ管伸縮体を介して中心軸の軸線方向沿いに往復動する。したがって、線状体を巻き取ったり巻き戻したりするための巻き取り筒体は、中心軸が回転したときに、中心軸と共に回転しながらその軸方向沿いにも移動する。

Description

本発明は、線状体を巻き取り筒体の外周面上に巻き取ったり巻き戻したりするための線状体用巻き取り巻き戻し機構(線状体用巻き取り巻き戻し装置ともいう)に関するものであり、より詳しくは、その要部の構成を改良することにより、当該機構の機械的諸特性や諸機能を向上させるようにしたものである。
搬送用の移動体やその他の移動体など所望の移動体を往復動させるための手段として、正巻き用の線状体と逆巻き用の線状体とを移動体に連結しておき、この両線状体を巻き取り筒体の外周面上に巻き取ったりそこから巻き戻したりすることで当該移動体を前後進させるようにしたものがある。これは線状体を巻き取り巻き戻しを行うものであるから、線状体用の巻き取り巻き戻し機構などと称される。かかる線状体用巻き取り巻き戻し機構については、すでに多くものが提供されており、それらが下記の特許文献1〜9に開示されている。
特開2007−127138号公報 特開2009−204134号公報 特開2011−002004号公報 特開2011−038548号公報 特開2012−002297号公報 再表2013/137139号公報 特開2015−164821号公報 特開2016−044757号公報 特開2017−206217号公報
上記の特許文献1〜9に開示された線状体用巻き取り巻き戻し機構は、巻き取り筒体の型式を基準にしてつぎの二つに大別することができる。その一つは図7の(イ)に略示された側面開放型のものであり、他の一つは図7の(ロ)に略示された側面閉鎖型のものである。この各型式の巻き取り筒体には、以下の説明で明らかなように、それぞれ一長一短がある。
図7(イ)の側面開放型からなる巻き取り筒体1の場合、一側面が側壁1aで閉鎖されていて他側面が開放されている。この側面開放型の巻き取り筒体1は、その開放された側面から筒体内部を容易に点検することができ、筒体内部の保守なども同様の理由で容易に行うことができる。側面開放型の巻き取り筒体1は、また、開放された側面に側壁がない分だけ、構成材料を節減することができるとともに、巻き取り筒体1そのものを軽量化することができる。さらに、巻き取り筒体1の軽量化が関連部品の強度条件を緩和させるので、機構全体のコンパクト化も可能になる。そして、これらの長所が巻き取り筒体1を含む機構全体のコストダウンを実現させる。
一方において、中心軸(スプライン軸)2との関係でみたときの図7(イ)の巻き取り筒体1は、側壁1aに取り付けられた案内環(スプラインナット)3aを介して中心軸2と相対係合しているだけである。すなわち、図7(イ)の巻き取り筒体1は、一端支持の状態で中心軸2に組み付けられているのみである。この一端支持状態の巻き取り筒体1に対しては、これに巻き取られたり巻き戻されたりする正巻き用線状体と逆巻き用線状体からの引張荷重F1・F2が図1(イ)のように加わる。一端支持状態の巻き取り筒体1にこうした引張荷重F1・F2が定常的に作用するときには、つぎのような不具合の発生が危惧される。
図1(イ)において引張荷重F1・F2を定常的に受ける巻き取り筒体1は、これが一端支持状態であるため、同図仮想線のように傾くおそれがある。それに、この巻き取り筒体1を支えている中心軸2も、部分的に曲がるおそれがある。中心軸2が部分的に曲がるのは、中心軸2と案内環3aとの係合領域の長さ、すなわち、引張荷重F1・F2に対抗することのできる剛性領域L1がきわめて短いからである。巻き取り筒体1の傾きや中心軸2の曲がりは、巻き取り筒体1を介して正巻き用線状体や逆巻き用線状体を巻き取ったり巻き戻したりするときに好ましくない影響を及ぼす。その一つは、上記の傾きや曲がりに起因して巻き取り筒体1が振動したり揺動したりすることである(以下、巻き取り筒体1の振揺現象という)。かかる振揺現象が生じるときは、自明のとおり、巻き取り筒体1の動作の正確性や安定性が損なわれるので、正巻き用線状体や逆巻き用線状体を適切に巻き取ったり巻き戻したりするのが困難になる。これは、また、巻き取り筒体1による線状体の操作制御性が悪化することにもなるので、この種の機構を用いて移動体を前後進させる際の走行制御性も悪化する。さらに、振揺現象の発生によって走行時の移動体にノッキングが生じたりもする。こうしたノッキングも、移動体の走行性やその制御性を低下させる原因となり、はなはだしいときには線状体が断線する。結局のところ、線状体用巻き取り巻き戻し機構は、振揺現象に起因した機械的疲労によって寿命(耐久性)が短いものになるのである。
もちろん、上述のような線状体用巻き取り巻き戻し機構の寿命低下については、設計上の安全率を高めるなど機械的強度を向上させることで、抑制したり防止したりすることができるが、かかる対策の場合は、機構全体の軽量化やコンパクト化が阻害されるほか、材料費・制作費・組み立て費などもトータル的にアップするので、線状体用巻き取り巻き戻し機構の高額化が避けられない。
これに対し、図7(ロ)の側面閉鎖型からなる巻き取り筒体1は、その両側面がそれぞれの側壁1a・1bで閉鎖されている。さらに、この側面閉鎖型とした巻き取り筒体1の両側壁1a・1bには、案内環(スプラインナット)3a・3bがそれぞれ取り付けられていて、両案内環3a・3bと中心軸(スプライン軸)2とが相対係合している。すなわち、図7(ロ)の巻き取り筒体1が二つの案内環3a・3bを介して中心軸2上で両端支持されているのである。加えて、図7(ロ)の側面閉鎖型巻き取り筒体1では、既述の引張荷重F1・F2に対抗することのできる剛性領域L2も、図7(イ)での前記剛性領域L1を大きく上回る。引張荷重F1・F2に対抗する剛性領域L2がこのように大きいものは、中心軸2に曲がりが生じがたく、また、両端支持された巻き取り筒体1も、これが傾きがたいものであるゆえ、既述の振揺現象が皆目といってよいほど起こらない。
したがって、図7(ロ)のものは、巻き取り筒体1の動作に関する正確性の欠如や安定性の欠如、移動体の走行制御性の欠如、移動体走行時のノッキング現象、正巻き用線状体や逆巻き用線状体の断線、線状体用巻き取り巻き戻し機構の寿命低下などが起こりがたいものとなる。また、その種の対策のために、上記機構の諸部品を強化することも要しないから、材料費・制作費・組み立て費などを含めたトータルコストがアップせず、かつ、機構全体の小型化・軽量化・コンパクト化なども満足させることができる。
しかしながら、図7(ロ)の巻き取り筒体1にも、解決すべき課題が残されている。それは巻き取り筒体1の一側面が閉鎖されているだけでなく、その他側面までが閉鎖されていることによるものである。すなわち、側面閉鎖型の巻き取り筒体1では、両側面が閉鎖されているために筒体内部を点検したり筒体内部の保守作業を実施したりすることができず、たとえば、日々行う日常点検に際しても、側壁1aまたは1bを巻き取り筒体1から取り外したり、再度側壁1aまたは1bを巻き取り筒体1に組み付けたりする煩わしさがともなう。また、両側面が閉鎖された図7(ロ)の側面閉鎖型巻き取り筒体1は、一側面が開放されている図7(イ)の側面開放型巻き取り筒体1に比し、側壁一つを多く要する分だけ軽量化が阻害されることとなり、製作面や組み立て面での難易度も高くなる。もちろん、側壁を多く要した分だけ、それがコストアップ要因となって製品に跳ね返る。
さらに、図7(ロ)のような型式の巻き取り筒体1を構成要素とする線状体用巻き取り巻き戻し機構のうちで、特許文献2に開示されているものは、巻き取り筒体1を中心軸2の軸線方向に沿って往復動させるための互いに係合した二部材、すなわち、互いに係合した雄ネジ付き副軸と雌ネジ付き往復部材とが、巻き取り筒体1の外部に装備されている点で望ましくない。その理由の一つは、中心軸と副軸というように、二つの軸が分散配置されるために機構全体がコンパクトにまとまらないからである。他の理由の一つは、巻き取り筒体1の外周面上から所定部へと索取りされる正巻き用線状体や逆巻き用線状体にとって、副軸が索取り配線時の障害物になるからである。
本発明は上述のような技術課題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、従来技術の短所のみを排除することができるように、また、従来技術の長所のみを取り出することができるように、さらには、より多くの特徴を付加することができるように改良された線状体用巻き取り巻き戻し機構(線状体用巻き取り巻き戻し装置とも称される)を提供しようとするものである。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構は、所期の目的を達成するための手段として、下記[第1項]〜[第5項]に記載された技術内容を特徴とするものである。
[第1項]
中心軸と巻き取り筒体とネジ管伸縮体と二つの案内環と一対の軸受体とを構成要素として具備するものであり、かつ、前記中心軸の外径と前記二つの案内環の内外径と前記ネジ管伸縮体の内外径と前記巻き取り筒体の内外径とが、[中心軸の外径<二つの案内環の内外径<ネジ管伸縮体の内外径<巻き取り筒体の内外径]となる関係を満足させるように設定されていること、および、
前記中心軸の外周面には周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する外部案内面が形成されていること、および、
前記巻き取り筒体は外周面上において線状体を巻き取ったり巻き戻したりするためのものであり、かつ、その一側面には中心孔のある側板部が設けられているとともにその他側面が開放されていること、および、
前記ネジ管伸縮体が雄ネジを外周面に有する内部ネジ管と雌ネジを内周面に有する外部ネジ管との組み合わせからなり、かつ、雄ネジを外周面に有する前記内部ネジ管と雌ネジを内周面に有する前記外部ネジ管とがその雌雄両ネジによりネジ結合されて、当該両ネジ管が軸方向に伸縮自在なるよう内外に組み合わされていること、および、
前記一対の軸受体は前記中心軸を正逆回転自在に両端支持するためのものであること、および、
前記両案内環の内周面には、前記中心軸の外部案内面と係合するためのものとして、周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する内部案内面が形成されていること、および、
前記中心軸が前記一対の軸受体を介して正逆回転自在に両端支持されていること、および、
前記中心軸の外部案内面と前記両案内環の内部案内面とが互いに係合されて、前記両案内環が前記中心軸の外周部に嵌め込まれており、かつ、前記中心軸の外周部に嵌め込まれた前記両案内環が、前記中心軸と一体回転するものであるとともに前記中心軸の軸方向沿いに移動自在なものであること、および、
前記中心軸の外周部に嵌め込まれた前記両案内環の外周部に前記ネジ管伸縮体が嵌め込まれて、前記中心軸と前記両案内環と前記ネジ管伸縮体とが同心円状に並んでいること、および、
前記両案内環の外周部に嵌め込まれた前記ネジ管伸縮体の外周部に前記巻き取り筒体が嵌め込まれて、前記中心軸と前記両案内環と前記ネジ管伸縮体と前記巻き取り筒体とが同心円状に並んでいること、および、
前記一方の案内環と前記ネジ管伸縮体の内部ネジ管先端部と前記巻き取り筒体の側板部とが相互に固定されているとともに、前記他方の案内環と前記ネジ管伸縮体の内部ネジ管後端部とが相互に固定されており、かつ、前記ネジ管伸縮体の外部ネジ管基端部が、その外部ネジ管基端部側にあるの前記一方の軸受体に固定されていること
を特徴とする線状体用巻き取り巻き戻し機構。
[第2項]
軸の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並ぶスプライン案内面により前記中心軸の外部案内面が形成されているとともに、筒の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並ぶスプライン案内面により前記両案内環の内部案内面が形成されており、かつ、前記中心軸の外部案内面と前記両案内環の内部案内面とが互いに係合している請求項1に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
[第3項]
同期して巻き取ったり巻き戻したりするための正巻き用線状体と逆巻き用線状体とが前記巻き取り筒体の外周面に装備されている第1項に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
[第4項]
正巻き用線状体の先端部と逆巻き用線状体の先端部とが往復動自在な移動体に接続されている第3項に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
[第5項]
移動体が、水底移動用・水中移動用・水面移動用・地中移動用・地面移動用・地上移動用・空中移動用のうちから選択されたいずれかのものである第4項に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
[効果につながる主要構成と主要機能]
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構(以下単に本発明機構ともいう)の場合、巻き取り筒体が一側面を開放された側面開放型をしている。この側面開放型の巻き取り筒体には、後述するような有用性や有益性がある。また、本発明機構の場合、巻き取り筒体と二つの案内環とネジ管伸縮体の内部ネジ管とが、中心軸の軸心線を共通軸心線とする同心円状の配列状態で連結一体化されている。すなわち、巻き取り筒体と一つの案内環との相対関係ではこの両者が一体連結され、巻き取り筒体と二つの案内環との相対関係ではこの三者が一体連結され、かつ、所定の距離をおいて中心軸の外周面上にある二つの案内環と当該両案内環にわたる内部ネジ管との相対関係ではこの三者が一体連結されているのである。総合的にみた場合には、このそれぞれの部材連結によって、巻き取り筒体と二つの案内環と内部ネジ管との四部材が四部材連結型をなしているのである。この四部材連結型の構成も、後述するとおり、有用かつ有益なものである。一方、四部材連結型についてネジ管伸縮体の内部ネジ管を主体にしてみるとき、かかる内部ネジ管は、中心軸の外周面上で十分な距離をおいて対峙する二つの案内環にわたりながら当該両案内環を橋架け状態で連結しているのである。さらに、この連結構造について中心軸を主体にしてみるとき、中心軸の周りには、両案内環や内部ネジ管による径方向の多重化構造(剛性領域)が形成されているのである。この場合における多重化構造は、内部ネジ管の両端部にわたる長いものであるから、中心軸の周りに形成される多重化剛性領域の割合がきわめて大きい。このように大きい多重化剛性領域も、後述するように、有用で有益なものとなる。
本発明機構の効果、すなわち、上述の側面開放型巻き取り筒体、四部材連結型、大きな多重化剛性領域などを根拠とする有用で有益な諸効果は下記のとおりである。
[効果1:正確で安定した動作性]
多重化による比較的大きい剛性領域が中心軸の周りに存在する線状体用巻き取り巻き戻し機構の場合、その中心軸は、多重化剛性領域の剛性によって十分に強度保証されることとなるから、曲げ変形などしがたいものになる。加えて、機構の要部が既述の四部材連結型をなすときの巻き取り筒体と中心軸については、支持強度の高い四部材連結型によって巻き取り筒体と中心軸との適切な同心状態が保持され、かつ、巻き取り筒体と中心軸との直線性も保持されるために、この両者が傾斜状態になることもない。換言してこれは、振揺現象を惹起するような巻き取り筒体傾斜が起こりがたいというとである。この振揺現象のおそれがない巻き取り筒体の場合、異変をきたすことなく正常で正確な動作性を発揮する。振揺現象を生じることがない場合の巻き取り筒体は、また、線状体の巻き取り動作や巻き戻し動作について、安定した動作を定常的に維持するから、当該機構を介して走行させるときの移動体などにノッキングが生じない。
[効果2:操作対象物の制御性]
線状体用巻き取り巻き戻し機構で巻き取り筒体に振揺現象のおそれがないものは、上述のとおり、線状体の巻き取り動作や巻き戻し動作を正常・正確・安定に行わせることができるものである。したがって、当該機構を介して操作する対象物の動作も正確精密に制御することができる。たとえば、この機構を介して移動体を目的位置まで走行させてそこで停止させるような場合、移動体を目的位置に正確に停止させることができる。また、上記したとおり、走行時の移動体にノッキングなどが生じないことも操作対象物の制御性を高いものにする。
[効果3:耐久性(寿命)の向上]
正逆回転時に振揺現象をきたすことのない巻き取り筒体は、正確性や安定性のみならず常に静穏な運転状態を呈するものであるから、正巻き用線状体や逆巻き用線状体をはじめとする各部材には、想定外の無理な外力、たとえば、ノッキングなどに起因して偶発的に発生するところの大きな外力は作用しない。このような場合の機構各部には故障が発生しがたく、とくに、正巻き用線状体や逆巻き用線状体の断線が起こりがたい。ゆえに、線状体用巻き取り巻き戻し機構の耐久性(寿命)を高めることができる。
[効果4:機構の軽量化と小型化とコンパクト化(その1)]
一側面が開放された側面開放型の巻き取り筒体は、その開放による材料省略分だけ軽量なものとなる。また、巻き取り筒体が軽量化されたことにより、これと関連する部品部材も軽量化されたり小型化されたりする。これが線状体用巻き取り巻き戻し機構全体の軽量化・小型化・コンパクト化に好結果をもたらす。
[効果5:機構の軽量化と小型化とコンパクト化(その2)]
線状体用巻き取り巻き戻し機構は、巻き取り筒体の動作に関して正確性・安定性・制御性などを確保することのできる構成である上、機構各部の故障が起こりがたい構成でもあるから、機構諸部品を特段強化することを要しない。かかる場合は、機構全体の小型化・軽量化・コンパクト化などを満足させることができる。
[効果6:機構の軽量化と小型化とコンパクト化(その3)]
線状体用巻き取り巻き戻し機構において、中心軸・二つの案内環・ネジ管伸縮体(内部ネジ管と外部ネジ管)・巻き取り筒体などの部品部材は、中心軸の軸心線を基準にして径方向に多重化されている。このうちで巻き取り筒体は、中心軸を中心にして回転したり中心軸の軸線方向沿いに往復動(直線運動)するものである。そして、この巻き取り筒体の回転運動や直線運動に関与する両案内環やネジ管伸縮体などの中間部材が、中心軸外周と巻き取り筒体内周との間に存在する残存空間(余剰空間)内にすべて収納配置されているのである。このような多重化構造によるときは、それぞれの部品部材を分散させることなく余剰空間を利用してその内部に集中配置することができるから、当該機構の小型化やコンパクト化をはかることができ、かつ、散在配置する場合にみられる部品の不必要な膨張重量化もないから、機構の軽量化も併せてはかることができる。
[効果7:機構の軽量化と小型化とコンパクト化(その4)]
線状体用巻き取り巻き戻し機構において、中心軸外周と巻き取り筒体内周との間に存在するネジ管伸縮体には、巻き取り筒体を中心軸の軸線方向沿いに往復動させるための機能がある。これについて既成技術では、巻き取り筒体を往復動させるために、中心軸以外の副軸を巻き取り筒体の外部に配置していたのであるが、この場合の難点の一つが中心軸と副軸との二軸分散であり、これが機構コンパクト化の阻害要因となっていた。本発明におけるネジ管伸縮体は、中心軸の外周にあってこれと同軸状にまとめられているから、二軸分散にみられるような機構コンパクト化の阻害要因がなく、さらに、ネジ管伸縮体の内部ネジ管が二つの案内環を連結するための連結部材をも兼ねるので、部品数の増加が抑制できるのである。ゆえに、かかる観点からも、機構の軽量化・小型化・コンパクト化をはかることができる。
[効果8:線状体の配線障害の緩和]
既成技術において、中心軸以外の副軸を巻き取り筒体の外部に配置していたことによる難点の他の一つは、巻き取り筒体の外周面上から所定部へと索取りされる正巻き用線状体や逆巻き用線状体が、副軸を配線障害物としていたことである。本発明におけるネジ管伸縮体の場合、上述のように中心軸と同軸状にまとめられていて巻き取り筒体の外部にはないから、線状体の配線障害物になることがない。
[効果9:点検作業と保守作業の容易性]
線状体用巻き取り巻き戻し機構の巻き取り筒体は、既述の側面開放型であるので、その開放された側面より容易に筒体内部を点検したり保守作業をしたりすることができる。
[効果10:コストダウン(その1)]
一側面が開放されている側面開放型巻き取り筒体の場合、両側面が閉鎖された側面閉鎖型巻き取り筒体に比し、巻き取り筒体の側壁が一つで足りるのであるから、その分の材料省略に依拠して材料節減に貢献することができ、製作や他部品との組み立ても簡易に行うことができる。これに基づき、線状体用巻き取り巻き戻し機構のコストダウンさせることができる。
[効果11:コストダウン(その2)]
本発明機構における二つの案内環は、中心軸との係合状態において巻き取り筒体に回転力を伝えながら巻き取り筒体が中心軸沿いに往復動するのを許容する。これに加え、二つの案内環は、巻き取り筒体が傾斜姿勢なるのを抑制してこれを正しい姿勢に保持する。この二つの案内環は共通部品ないし同一部品といえるものであり、部品種の増加をきたさないから、コスト削減の一助となる。かかる案内環については、その長さが長いものほど巻き取り筒体の姿勢保持力が大きくなる傾向を示す。しかしながら、伝動部品である案内環は高価部品であるから、そのサイズの長いものにした場合には、それにともなって部品コストがアップする。本発明機構はこれについて、二つの案内環の間に距離をおくことでその間隔を広げ、それを内部ネジ管で連結することにより、案内環連結体を構成している。この案内環連結体は、長尺案内環と等価なものである。すなわち、個々の案内環を短いものにして部品コストを抑制しつつ、その両案内環を内部ネジ管で連結することにより、長尺案内環と同等のものを安価に構成しているのである。したがって、これもコストダウンの一助になる。さらに、両案内環の連結については、専用の連結部材を作成してこれを用いるのでなく、内部ネジ管を連結部材として兼用するのであるから部品数の増加がない。したがって、これもコストダウンの一助になる。かくて、所要の機能を満足させつつ随所随所でコストダウンをはかるときは、高機能かつ高性能の線状体用巻き取り巻き戻し機構を廉価に提供することができるようになる。
[効果12:コストダウン(その3)]
本発明機構は上述のとおり、正逆回転時における巻き取り筒体の振揺現象を防止したことが大きく奏効して、耐久性が向上しているのである。この振揺現象防止対策は、各部の機械的強度を補強ないし増強させるというコストアップ要因をともなうものでないから、材料費・制作費・組み立て費などの増加にはつながらない。したがって、かかる観点からも線状体用巻き取り巻き戻し機構は高額化しない。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構の一実施形態を略示した平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 線状体の巻き取りパターンを略示した斜視図である。 巻き取り筒体について各種の例を略示した正面図である。 従来機構の要部を略示した断面図である。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構の実施形態を、添付図面に基づいて以下説明する。
図1〜図4において、11は巻き取り巻き戻し機構、21は取付基台、31は原動機、41は中心軸、51は巻き取り筒体、61はネジ管伸縮体、71A・71Bは案内環をそれぞれ示す。
図1〜図4に例示された巻き取り巻き戻し機構11を構成するための各部品ないし各部材、たとえば、原動機31のような周知の既製品を除く各部品ないし各部材は、金属・合成樹脂(FRPも含む)・複合材など機械的特性の優れた材料からなり、ごく一部の部品がゴム製からなることもある。代表的な一例でいうと、それらの各部品ないし各部材はスチールその他の金属製であることが多い。
図1〜図4に例示された巻き取り巻き戻し機構11において、取付基台21の場合は、台板22上に三つの軸受体23〜25が立設されているものである。より具体的には、台板22上の一側部に軸受体23が立設されているとともに、台板22上の他側部に軸受体25が立設され、かつ、台板22上の中間部に軸受体24が立設されている。これら軸受体のうちでは、中心軸41を正逆回転自在に両端支持するためのものとして軸受体23と軸受体24とが対をなしている。
図1〜図4において、原動機31は高速で正回転したり高速で逆回転したりすることのできる周知の出力軸32を有する。この原動機31は、一例として電動機(モータ)からなる。原動機31が電動機(モータ)からなる場合、公知ないし周知のサーボモータまたはパルスモータなどが望ましい。この原動機31は、図2〜図3で明らかなように、取付基台21の軸受体25に取り付けられてこの取付基台21に装備される。より具体的にいうと、出力軸32は、軸受体25の外側面に取り付けられて該軸受体25を貫通しているものである。
図1〜図4に例示された中心軸41は、周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する外部案内面42がその外周面に形成されているものである。中心軸41の外周面において外部案内面42が形成される領域は、中心軸41の両端部(軸受される部分)を除く部分である。外部案内面42の典型的一例は、軸の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並んだスプライン案内面(外周面)である。スプライン案内面については、ボールスプラインによる案内面や角スプラインによる案内面、さらには、インボリュートスプラインによる案内面などがある。他の例として、楕円軸の楕円外周面や多角形軸の多角形外周面が外部案内面42になることもある。スプライン案内面(外周面)を有する中心軸41については、スプライン軸とかスプラインシャフトとかのように称されることがある。
図1〜図4において、中心軸41は、取付基台21の両軸受体23・24を介して正逆回転自在に両端支持されている。より具体的には、中心軸41の両端部に周知のベアリングが取り付けられ、このベアリングと共に中心軸41の両端部が両軸受体23・24で正逆回転自在に支持される。こうして両軸受体23・24により両端支持された中心軸41の場合、取付基台21上において原動機31の出力軸32と一直線状の並んでいて、その一端部(図1の右端部)が軸受体24を貫通して軸受体25側へ突出している。さらにいうと、軸受体25側へ突出した中心軸41の一端部が原動機31の出力軸32と対向しており、この中心軸41の一端部と前述した原動機31の出力軸32とが周知のカップリング33で相互に連結されている。かくて中心軸41には、原動機31の正逆回転が伝達されるようになる。
図1〜図4に例示された巻き取り筒体51は、後述するとおり、その外周面上において線状体を巻き取ったり巻き戻したりするためのものである。巻き取り筒体51は、内部空間のある筒状形態をしている。その代表的一例として巻き取り筒体51は円筒形をしている。巻き取り筒体51の一側面には中心孔52のある側板部53が設けられているが、巻き取り筒体51の他側面は開放されている。したがって、巻き取り筒体51は、一側面が開放された側面開放型である。巻き取り筒体51の外周面には、後述の線状体81・82を規則正しく螺旋巻きするための整列巻き用溝54が螺旋状に形成されている。巻き取り筒体51については、ドラムまたは巻き取りドラムと称されることがある。巻き取り筒体51は、後述する態様で中心軸41の外周部に装備される。
図1〜図4に例示されたネジ管伸縮体61の場合、周知の雄ネジ63を外周面に有する内部ネジ管62と、周知の雌ネジ65を内周面に有する外部ネジ管64とが組み合わされたものである。すなわち、ネジ管伸縮体61は、相対的に外側にある内部ネジ管62の雄ネジ63と相対的に内側にある外部ネジ管64の雌ネジ65とがネジ結合されて、当該両ネジ筒62・64が軸方向に伸縮自在(相対移動自在)なるよう内外に組み合わされているものである。ネジ管伸縮体61の場合も、後述する態様で中心軸41の外周部に装備される。
図1〜図4に例示された二つの案内環71A・71Bは、互いに同一の形状をした同一部品ということができる。この二つの案内環71A・71Bは、短い管状形態・短い筒状形態・環状形態など、そのいずれにもとらえることができる。両案内環71A・71Bには、周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する内部案内面72がその内周面にそれぞれ形成されている。両案内環71A・71Bの内部案内面72は、中心軸41の外部案内面42と対応するので、その外部案内面42と係合することができる。内部案内面72の典型的一例は、軸の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並んだ既述のスプライン案内面(内周面)である。この場合のスプライン案内面にも、ボールスプライン案内面、角スプライン案内面、インボリュートスプライン案内面などがある。他の一例として、楕円軸の楕円外周面や多角形軸の多角形外周面が内部案内面72になることもある。両案内環71A・71Bは、さらに、それぞれの一端部外周に鍔部(フランジ)73を有している。両案内環71A・71Bについては、これがスプラインナットなどと称されることもある。両案内環71A・71Bの場合も、後述する態様で中心軸41の外周部に装備される。
図1〜図4において、二つの案内環71A・71Bは、中心軸41の外周部に嵌め込まれている。この嵌め込みにより、中心軸41の外部案内面42と両案内環71A・71Bの各内部案内面72とが相対係合する。したがって、中心軸41が回転したときには両案内環71A・71Bが中心軸41と共回転する。中心軸41と相対係合している両案内環71A・71Bは、このほか、中心軸41の長さ方向(軸線方向)沿いに移動(往復動)することができるものである。
図1〜図4の実施形態において、中心軸41の外周面上かつ両案内環71A・71Bの上に嵌め込まれる部品はネジ管伸縮体61である。このネジ管伸縮体61の場合、中心軸41の外周面上で離隔して対峙する両案内環71A・71Bの外周部にわたり被される。さらにいうと、ネジ管伸縮体61の内周部位に位置するのが内部ネジ管62であるから、この内部ネジ管62が両案内環71A・71Bの外周部にわたって被される。こうした場合のネジ管伸縮体61は、後述の手段で両案内環71A・71Bと相対固定(連結ないし結合)される。
図1〜図4の実施形態において、中心軸41の外周面上かつネジ管伸縮体61の上に嵌め込まれる部品は巻き取り筒体51である。ちなみに、ネジ管伸縮体61の外周部位に位置するのが外部ネジ管62である。したがって、巻き取り筒体51の場合、この外部ネジ管62の外周面上に被される。こうした場合の巻き取り筒体51も、後述の手段で案内環71Aやネジ管伸縮体61と相対固定(連結ないし結合)される。
図1〜図4に例示された実施形態の場合は、上述したように、所定の部品部材が中心軸41の外周面上で径方向に多重化配列されているものである。すなわち、中心軸41の外周面からその遠心方向(離心方向)にわたって、両案内環71A・71B、ネジ管伸縮体61、巻き取り筒体51が順次並んでいる。ここで、中心軸41の外径(直径)をD1、両案内環71A・71Bの内径(直径)をD2、両案内環71A・71Bの鍔部73A・73B以外の外径(直径)をD3、ネジ管伸縮体61における内部ネジ管62の内径(直径)をD4、ネジ管伸縮体61における外部ネジ管64の外径(直径)をD5、巻き取り筒体51の内径(直径)をD6、巻き取り筒体51の外径(直径)をD7とした場合、これらは自明のとおり、下記の不等式(1)を満足させる。
D1<D2<D3<D4<D5<D6<D7…………(1)
上記不等式(1)において、[D1]と[D2]との差や、[D3]と[D4]との差は、精密な嵌め合いを期すために微差となっている。[D5]と[D6]との差については、ネジ管伸縮体61の外周面(外部ネジ管64の外周面)と巻き取り筒体51の内周面とが擦れ合うことがない程度に設定されており、その差異はきわめて小さい。一方、中心軸41の有効長、すなわち、中心軸外周面における外部案内面42の長さは、ネジ管伸縮体61の最大伸縮ストローク(内部ネジ管62と外部ネジ管64との最大伸長状態)に対応して設定されている。
図1を参照して明らかなように、ネジ管伸縮体61の一部品である内部ネジ管62の右端部と図1右側にある案内環71Aと巻き取り筒体51の側板部53とが相互に固定されている。これは内部ネジ管62と案内環71Aと巻き取り筒体51とを一体動作させるための部品連結ないし部品結合である。これを具体的に詳述すると、中心軸41の外周面上にある図1右側の案内環71Aが、巻き取り筒体51の側板部53にある中心孔を貫通してその鍔部73Aが側板部53の外面に当接しているとともに、内部ネジ管62の右端面が側板部53の外面に当接しており、かつ、この当接状態の三部品に対し、ボルトなど周知の固定具55が側板部53の外面側からねじ込まれて、案内環71A(鍔部73A)と巻き取り筒体51(側板部53)とネジ管伸縮体61(内部ネジ管62)とが結合されているのである。一方では、図1左側にある案内環71Bの鍔部73Bが内部ネジ管62の左端面に当接していて、この当接状態の二部品に対し、既述の固定具55が鍔部73Bの外面側からねじ込まれて、案内環71B(鍔部73B)とネジ管伸縮体61(内部ネジ管62)とが結合されているのである。
さらに、ネジ管伸縮体61の外部ネジ管64については、その一端部(図2の左端部)が軸受体23の内面に当接した状態において、軸受体23の外面側から外部ネジ管64の一端部に向けてねじ込まれた周知の固定具55により、軸受体23に取り付け固定されている。
ここでネジ管伸縮体61の全体的な固定態様についてみると、ネジ管伸縮体61は、内部ネジ管62の先端部(図2の右端部)が巻き取り筒体51の側板部53に連結固定されていたり、外部ネジ管64の基端部(図2の左端部)が支持力の高い軸受体23に取り付け固定されていたりするものである。ゆえにネジ管伸縮体61の場合、[内部ネジ管62の先端部固定+外部ネジ管64の基端部固定]=[ネジ管伸縮体61の両端部固定]というように、全体が安定した両端固定構造となっているのである。このネジ管伸縮体61の固定態様を巻き取り筒体51との関係でみるとき、巻き取り筒体51は、内部ネジ管62と側板部53との固定のみならず、軸受体23と外部ネジ管64との固定をも含めたネジ管伸縮体全体の安定な両端固定構造(両端連結構成)によって中心軸41の外周部位に支持ないし保持されていることとなる。したがって、ネジ管伸縮体61に支持ないし保持される巻き取り筒体51については、かかる観点からも、既述の振揺現象がより起こりがたいものとなり、ひいてはこれが、線状体の正確で安定した動作や線状体操作時の制御性を高めることとなる。
線状体用巻き取り巻き戻し機構について、図1〜図4のような組み立て構造を得るときの一例として、つぎのように組み立てることがある。それは両案内環71A・71Bとネジ管伸縮体61と巻き取り筒体51との組み立て構造物を先行して組み立てておき、その後、この組み立て構造物における両案内環71A・71Bを中心軸41の外周部に嵌め込むというものである。さらに、両軸受体23・24による中心軸41の両端支持については、上記の組み立て構造物が外装された後の中心軸41を両軸受体23・24で正逆回転自在に両端支持する。
図1〜図4に例示された線状体用巻き取り巻き戻し機構の場合、巻き取り筒体51の外周面に正巻き用の線状体81や逆巻き用の線状体82が巻き取られた巻き戻されたりするものである。こうした線状体の巻き取りや巻き戻しによって、たとえば往復移動体のような移動体を移動させるときは、特許文献1〜9などの従来技術と同様、巻き取り筒体51の外周面における両線状体81・82の基端部を止め付けたり、両線状体81・82の先端部を移動体に繋いだりする。その具体的な態様について、図1やその他の図を参照して説明する。
はじめに正巻き用線状体81や逆巻き用線状体82の材料・材質について説明する。この両線状体81・82はいずれも強靱な長尺物からなる。とくに、可撓性や抗張力性が両線状体81・82の特性として要求される。両線状体81・82の径については、糸のような極細のものからロープのように太いものまで任意径のものが採用される。実用上の観点からすると、所要の強度が確保できるかぎり径の小さい線状体81・82が望ましい。両線状体81・82は、また、可撓性を有していても抗張力性が高いために伸縮性が実質的にない。両線状体81・82の具体的な材料として金属・合成樹脂・これらの複合体をあげることができる。これらについては複数本の単糸や線材を撚り合わせたものある。商品名ケブラー(登録商標)で知られるアラミッド繊維を寄り合わせた両線状体81・82も有効な一例である。典型的な一例でいうと、両線状体81・82は抗張力金属製のワイヤからなる。
図1に例示された両線状体81・82は、同図にある往復動自在な移動体91に接続される。両線状体81・82における「正巻き用」と「逆巻き用」は、移動体91を基準にして定まる。すなわち、移動体91に繋がれた一方の線状体81が正巻き用となり、移動体91に繋がれた他方の線状体82が逆巻き用となる。ちなみに、移動体91を前進(往動)させるために巻き取り筒体51を正回転させたときは、巻き取り筒体51に巻き取られる正巻き用線状体81が移動体91を前進方向へ引き取りながらこれを往動させる。このときの逆巻き用線状体82は、巻き取り筒体51から巻き戻されることで移動体91の前進往動を許容する。これに対して、移動体91を後進(復動)させるために巻き取り筒体51を逆回転させたときは、巻き取り筒体51に巻き取られる逆巻き用線状体82が移動体91を後進方向へ引き取りながらこれを復動させる。このときの正巻き用線状体81は、巻き取り筒体51から巻き戻されることで移動体91の後進復動を許容する。この説明で明らかなように、両線状体81・82における「正巻き用」と「逆巻き用」は、当該両線状体81・82の巻き取り方向が異なることを意味するだけであり、また、両線状体81・82を巻き取ったり巻き戻したりするときの「正回転」や「逆回転」も巻き取り筒体51の回転方向が異なることを意味するだけである。したがって、巻き取り筒体51の正回転や逆回転については、「正回転」が右回り(時計回り)回転、かつ、「逆回転」が左回り(時計回り)回転であってもよく、また、「逆回転」が右回り(時計回り)回転、かつ、「正回転」が左回り(時計回り)回転であってもよいのである。ゆえに、これらの事項は、状況に応じて適宜設定される。
両線状体81・82については、連続した一本のものが正巻き用と逆巻き用に区分けされて使い分けられても、また、正巻き用と逆巻き用とが互いに独立した二本のものであってもよい。両線状体81・82が連続した一本のものからなるときの一例では、後述するとおり、その連続線状体の両端部が巻き取り筒体51の両端部外周面に止具・接着またはその他の固定手段で固定され、かつ、その連続線状体の中間部が巻き取り筒体51の中間部外周面に螺旋状に精密巻きされる。そして連続線状体中間部における一部に弛みのあるループ状部のが作られ、そのループ状部が索取りされた後に移動体91に接続される。両線状体81・82が連続した一本のものからなるときの他例では、後述するとおり、連続線状体の中間部(両線状体81・82の境界となる部分)が巻き取り筒体51の外周面中央部などに固定されるとともに、その連続線状体が巻き取り筒体51の外周面中央部から巻き取り筒体両端部に向けて螺旋状に精密巻きされる。そして連続線状体の両端部が索取りされた後に移動体91に接続される。この場合の連続線状体は、正巻き用や逆巻き用の線状体81・82となるものであるから、巻き取り筒体51に対する一方(正巻き用)の線状体81の巻付量と他方(逆巻き用)の線状体82の巻付量とは、互いに等しくなるように巻き付けられるのが望ましい。
図1に例示されたものは、両線状体81・82として上述の連続線状体が用いられる場合の一例である。この場合において、連続線状体の中間部は巻き取り筒体51の中間部外周面に螺旋状に精密巻きされており、連続線状体の両端部は、ビスを併用する押圧式の固定具56を介して巻き取り筒体51の両端部外周面にそれぞれ固定されている。一方で、連続線状体中間部にあるループ状部LPは、シーブあるいはプーリのような案内用回転輪S1〜S5を介して索取りされる。さらに、ループ状部LPの所定部が線状体クランプ用の固定具93を介して移動体91に接続される。かかる場合の連続線状体は、移動体91を境にしてその一方が正巻き用線状体81となり、かつ、その他方が逆巻き用線状体82となる。
もちろん、上記における両線状体81・82の場合、連続線状体のままである必然性はなく、たとえば、移動体91における両固定具93の間で連続線状体が切断されて互いに分離してもよいのである。
図5(A)には、図1における両線状体81・82の巻き取りパターンが巻き取り筒体51と共に示されている。図5(B)には、連続線状体の中間部(両線状体81・82の境界となる部分)が巻き取り筒体51の外周面中央部に固定具57で固定される巻き取りパターンが巻き取り筒体51と共に示されている。
上述の各線状体81・82については、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とのそれぞれが、複数本で用いられることがある。たとえば、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とがそれぞれ二本の場合とか、また、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とがそれぞれ三本の場合とかいう実施形態もある。ちなみに、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とがそれぞれ一本の場合、巻き取り筒体51の外周面に形成される整列巻き用溝(螺旋溝)54は一条のものである。これに対して、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とがそれぞれ二本の場合、図6(A)のごとく、二条の整列巻き用溝(螺旋溝)54が巻き取り筒体51の外周面に形成され、また、正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82とがそれぞれ三本の場合、図6(B)のごとく、三条の整列巻き用溝(螺旋溝)54が巻き取り筒体51の外周面に形成される。
図1に略示された移動体91は、それ自体が加工機械器具とか搬送用治具とかであったり、作業用ロボットの一部であったりする。図1の移動体91は、往復動するときの走行用としてベアリングのような走行部材(図示せず)を備えている。この場合のベアリングとしては、シェル型・リゾット型・ストローク型やその他の型式で知られるリニアボールベアリングのうちから、適当なものが選定されて用いられるのが望ましい。線状体クランプ用の固定具93は、既述のとおり、線状体を挟み込んで締め付け固定するためのものである。
図1の移動体91は所定の作業を行うために所定の作業領域に装備されるものである。このようなケースでは、ガイドレール・送り台・ガイドレール付き台など、いずれかの移動体走行用ガイド手段92が作業領域(移動領域)に設置される。一例としてガイドレールからなる移動体走行用ガイド手段92などは基台上に敷設される。移動体91はガイド手段92上に組み付けられてガイド手段92の長さ方向沿いに往復動できるものである。そのため、移動体91の所定面(裏面など)には、ガイドレール(ガイド手段92)に対応した走行部たとえばスライダ・車輪・溝型部材などの任意部品による走行部が設けられる。この移動体91には、既述のとおり正巻き用線状体81や逆巻き用線状体82が繋がれるのであり、かつ、かかる両線状体81・82をサポートするために、既述の案内用回転輪S1〜S5が図1のごとく適所に配置される。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構が移動体の走行とその制御に用いられる場合、たとえば、図1に例示されたような態様で用いられる場合は、つぎに述べるようなものとなる。
図1〜図4において、原動機31を正回転させると、その回転が出力軸32・カップリング33を介して中心軸41に伝達される。ここで、両案内環71A・71Bとネジ管伸縮体61の内部ネジ管62と巻き取り筒体51についてみるとき、これらは四部材連結型をなしていてこの四部材が一体で動作する。ゆえに、中心軸41が正回転したときには、中心軸41の外部案内面42と両案内環71A・71Bの内部案内面71A・71Bとの相対係合によって、中心軸41と巻き取り筒体51と内部ネジ管62とが一体で正回転する。そして外部ネジ管64と螺合状態にある内部ネジ管62の場合、自身が回転することでネジ送りがかかり、外部ネジ管64内から図1の右方へと進出する。ゆえに、このときも、内部ネジ管62と一体関係にある両案内環71A・71Bや巻き取り筒体51が同方向へ移動する。かくて巻き取り筒体51は、正回転しながら中心軸41の軸線方向(図1の右方向)へ所定のピッチで移動する。
図1において、巻き取り筒体51が上記のように正回転しながら中心軸41の軸線方向へ所定ピッチで移動するとき、正巻き用線状体81が巻き取り筒体51の外周面に巻き取られると同時に逆巻き用線状体82が巻き取り筒体51の外周面から巻き戻される。このにおける正巻き用線状体81の巻き戻し量と逆巻き用線状体82の巻き取り量とは互いに等しい。また、巻き取り筒体51が中心軸41の軸線方向へ所定ピッチで移動するため、巻き取り筒体51の外周面における正巻き用線状体81の巻き取り位置や逆巻き用線状体82の巻き戻し位置は変化しない。そして正巻き用線状体81が巻き取られながら逆巻き用線状体82が巻き戻されることにより、移動体91は移動体走行用ガイド手段92上を図1のF1方向へ前進(往動)することとなる。
原動機31を逆回転させたときは、上記の巻き取りや巻き戻し関する動作ないし作用がすべて逆になるため、正巻き用線状体81が巻き取り筒体51の外周面から巻き戻されると同時に逆巻き用線状体82が巻き取り筒体51の外周面に巻き取られる。この際の両線状体51・52の巻き取り量・巻き戻し量も互いに等しい。かかる両線状体51・52の巻き取り巻き戻しにより、移動体91は移動体走行用ガイド手段92上を図1のF2方向へ後進(復動)することとなる。
本発明の上記実施形態において、巻き取り筒体51の振揺現象やその他の不具合を防止ないし抑制して既述の有益性や有用性を発揮するための多重化構造(剛性領域)、すなわち、四部材連結型は、巻き取り筒体51と二つの案内環71A・71Bと内部ネジ管62とで構成されている。この場合において、中心軸41の剛性を高めている剛性領域は、内部ネジ管62のほぼ全長(軸方向の長さ)に相当するので、きわめて長いといえる。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構の場合、図示の実施形態などでは、二種類の線状体(正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82)を巻き取ったり巻き戻したりする例を掲げているが、一種類の線状体を巻き取ったり巻き戻したりする場合にも、本発明機構を適用することができる。このような場合、線状体の一端部が、たとえば、巻き取り筒体51の端部外周面などに止め付けられ、かつ、巻き取り筒体51の正逆回転で線状体が巻き取られたり巻き戻されたりする。一種類かつ複数本の線状体を巻き取ったり巻き戻したりする場合も、これに準じた内容で実施することができる。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構は、横型(水平型)・縦型(垂直型)・勾配のある傾斜型など、任意の姿勢で配置することができるものである。そして当該機構の設備態様いかんで、移動体91を水平移動させたり垂直移動させたり傾斜移動させたりすることができる。また、たとえば、水平移動や傾斜移動などにおける移動体91の移動領域(移動用面)が平滑面であるときは、動体走行用ガイド手段92がなくても移動体91を走行させることができる。
上記のうちで、移動体91垂直移動させたり傾斜移動させたりする場合、巻き取り筒体51による線状体巻き取りで移動体91を上昇させたりするが、移動体91を下降させる場合は、巻き取り筒体51から線状体を巻き戻しながら移動体91の自重を利用するものあってもよい。この方式は移動体91を自重で下降させるというものである。この方式の場合、巻き取り筒体51からの前記二種の線状体(正巻き用線状体81と逆巻き用線状体82)を移動体91に接続するものでもよいし、また、巻き取り筒体51からの一種の線状体を移動体91に接続するものでもよい。
本発明機構を介して移動する移動体91の作業領域(移動領域)について、これ専用の走行路が設けられるとき、たとえば、トンネル型の専用走行路、高架型の専用走行路、中架型の専用走行路、低架型の専用走行路、宙吊り型の専用走行路、浮上型の専用走行路、タワー型の専用走行路などが設けられるとき、移動体91は、これらの作業領域(移動領域)を走行することで目的どおりに稼働することができる。かかる場合の移動体91は、これから理解できるなように、ほぼあらゆる領域で作業することができる。上記専用走行路のうちで、海・河・川・湖・沼・池・プールなどの水面(液面)を専用走行路として用いるとき、移動体91としては、舟体・浮体・筏などのような液面浮上体が用いられる。また、各種の上記専用走行路を走行するときの移動体91は、水底移動用・水中移動用・水面移動用・地中移動用・地面移動用・地上移動用・空中移動用などとして活用することができるものである。ただし、実施態様いかんでは、移動体91に防水措置を講じたり、気密措置を講じたり、安全措置を講じたり、また、その他の措置を講じたりするなど、技術的な配慮を要することがある。
本発明機構を介して移動する移動体91が、物品等に関する移動・搬送・輸送などのほか、人の移動や輸送、また、人と物の移動や輸送に適用されることがある。
本発明に係る線状体用巻き取り巻き戻し機構は、物品等に関する移動・搬送・輸送などのほか、人の移動や輸送、また、人と物の移動や輸送など、この種の技術分野で多目的に利用することができるものである。本発明は、かかる線状体用巻き取り巻き戻し機構について、従来技術の課題が解消されており、正確で安定な動作性・耐久性・コストダウンなどを満足させるものであるから、産業上の利用可能性が高い。
11 線状体用の巻き取り巻き戻し機構
21 取付基台
22 台板
23 軸受体
24 軸受体
25 軸受体
31 原動機
32 出力軸
33 カップリング
41 中心軸
42 外部案内面
51 巻き取り筒体
52 中心孔
53 側板部
54 整列巻き用溝
55 固定具
56 固定具
57 固定具
61 ネジ管伸縮体
62 内部ネジ管
63 雄ネジ
64 外部ネジ管
65 雌ネジ
71A 案内環
71B 案内環
72A 内部案内面
72B 内部案内面
73A 鍔部
73B 鍔部
81 正巻き用線状体
82 逆巻き用線状体
91 移動体
92 移動体走行用のガイド手段
93 固定具
LP ループ状部
S1 案内用回転輪
S2 案内用回転輪
S3 案内用回転輪
S4 案内用回転輪
S5 案内用回転輪

Claims (5)

  1. 中心軸と巻き取り筒体とネジ管伸縮体と二つの案内環と一対の軸受体とを構成要素として具備するものであり、かつ、前記中心軸の外径と前記二つの案内環の内外径と前記ネジ管伸縮体の内外径と前記巻き取り筒体の内外径とが、[中心軸の外径<二つの案内環の内外径<ネジ管伸縮体の内外径<巻き取り筒体の内外径]となる関係を満足させるように設定されていること、および、
    前記中心軸の外周面には周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する外部案内面が形成されていること、および、
    前記巻き取り筒体は外周面上において線状体を巻き取ったり巻き戻したりするためのものであり、かつ、その一側面には中心孔のある側板部が設けられているとともにその他側面が開放されていること、および、
    前記ネジ管伸縮体が雄ネジを外周面に有する内部ネジ管と雌ネジを内周面に有する外部ネジ管との組み合わせからなり、かつ、雄ネジを外周面に有する前記内部ネジ管と雌ネジを内周面に有する前記外部ネジ管とがその雌雄両ネジによりネジ結合されて、当該両ネジ管が軸方向に伸縮自在なるよう内外に組み合わされていること、および、
    前記一対の軸受体は前記中心軸を正逆回転自在に両端支持するためのものであること、および、
    前記両案内環の内周面には、前記中心軸の外部案内面と係合するためのものとして、周方向のトルク伝達機能と軸方向の滑り機能とを有する内部案内面が形成されていること、および、
    前記中心軸が前記一対の軸受体を介して正逆回転自在に両端支持されていること、および、
    前記中心軸の外部案内面と前記両案内環の内部案内面とが互いに係合されて、前記両案内環が前記中心軸の外周部に嵌め込まれており、かつ、前記中心軸の外周部に嵌め込まれた前記両案内環が、前記中心軸と一体回転するものであるとともに前記中心軸の軸方向沿いに移動自在なものであること、および、
    前記中心軸の外周部に嵌め込まれた前記両案内環の外周部に前記ネジ管伸縮体が嵌め込まれて、前記中心軸と前記両案内環と前記ネジ管伸縮体とが同心円状に並んでいること、および、
    前記両案内環の外周部に嵌め込まれた前記ネジ管伸縮体の外周部に前記巻き取り筒体が嵌め込まれて、前記中心軸と前記両案内環と前記ネジ管伸縮体と前記巻き取り筒体とが同心円状に並んでいること、および、
    前記一方の案内環と前記ネジ管伸縮体の内部ネジ管先端部と前記巻き取り筒体の側板部とが相互に固定されているとともに、前記他方の案内環と前記ネジ管伸縮体の内部ネジ管後端部とが相互に固定されており、かつ、前記ネジ管伸縮体の外部ネジ管基端部が、その外部ネジ管基端部側にあるの前記一方の軸受体に固定されていること
    を特徴とする線状体用巻き取り巻き戻し機構。
  2. 軸の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並ぶスプライン案内面により前記中心軸の外部案内面が形成されているとともに、筒の長さ方向に沿う凹条と凸状とが軸の周方向に交互に並ぶスプライン案内面により前記両案内環の内部案内面が形成されており、かつ、前記中心軸の外部案内面と前記両案内環の内部案内面とが互いに係合している請求項1に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
  3. 同期して巻き取ったり巻き戻したりするための正巻き用線状体と逆巻き用線状体とが前記巻き取り筒体の外周面に装備されている請求項1に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
  4. 正巻き用線状体の先端部と逆巻き用線状体の先端部とが往復動自在な移動体に接続されている請求項3に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
  5. 移動体が、水底移動用・水中移動用・水面移動用・地中移動用・地面移動用・地上移動用・空中移動用のうちから選択されたいずれかのものである請求項4に記載された線状体用巻き取り巻き戻し機構。
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