JPWO2019159917A1 - 水処理装置 - Google Patents

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Abstract

一群のゼオライト粒子(12)がFe(II)イオンを酸化してFe(III)析出物に変化させる酸化作用を生じさせることが、実験によって発見された。また、一群のゼオライト粒子(12)がFe(III)析出物をフロック化させることが、実験によって発見された。さらに、一群のゼオライト粒子(12)がフロック化したFe(III)析出物を被処理水から除去する濾材として機能することが、実験によって発見された。それにより、Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物からなる鉄成分を除去するように一群のゼオライト粒子(12)を濾材として含む鉄成分除去槽(2)を備えた水処理装置100が開発された。

Description

本開示は、被処理水から鉄成分を除去する水処理装置に関する。
従来から、被処理水から鉄成分を除去する水処理装置の開発が行われている。このような従来の水処理装置としては、特許文献1(図10、段落0021、0022、0055、0056等参照)に開示されているように、還元剤吸着部、酸化剤供給部、凝集促進部、および濾過部がこの順番で直列に接続されたものがある。
この従来の水処理装置においては、まず、還元剤吸着部において、ゼオライトによって、被処理水からアンモニアが除去される。次に、酸化剤供給部において、さらし粉または次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素薬剤の酸化作用によって、被処理水中のFe(II)イオンが、酸化され、Fe(III)析出物に変化する。
その後、凝集促進部において、ゼオライト等からなる多孔性担体に担持されている、Fe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子の凝集作用によって、Fe(III)析出物が、フロック化される。この吸着粒子は、鉄酸化物および鉄水酸化物のうちの少なくともいずれか一方である。最後に、濾過部において、砂または砂利等の濾材によって、フロック化されたFe(III)析出物が被処理水から除去される。
国際公開公報2016/199385
上記した従来の水処理装置によれば、鉄成分の除去のために、還元剤吸着部、酸化剤供給部、凝集促進部、および濾過部の4つの機能を果たす部品同士を連結するため、水処理装置の構造がかなり複雑なものとなる。
本開示は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものである。そして、本開示の目的は、水処理装置の鉄成分の除去のための構造を簡略化することができる水処理装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本開示の一様に係る水処理装置は、被処理水からFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように一群のゼオライト粒子を濾材として含む鉄成分除去槽を備えている。
本開示の水処理装置によれば、水処理装置の鉄成分の除去のための構造を簡略化することができる。
実施の形態1の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態2の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態3の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態3の水処理装置を使用した場合の鉄成分の濃度と処理時間との関係を示すグラフである。 実施の形態4の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態4の水処理装置を使用した場合の鉄成分の濃度と処理時間との関係を示すグラフである。 実施の形態5の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態6の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態7の水処理装置を説明するための模式図である。 実施の形態の水処理装置の一群のゼオライト粒子によって除去されたアンモニアの量とアンモニアの除去が開始されてからの経過時間との関係を示すグラフである。 実施の形態の水処理装置の一群のゼオライト粒子によって除去された鉄成分および2価の鉄のそれぞれの量と鉄成分の除去が開始されてからの経過時間との関係を示すグラフである。
上記の従来技術の欄に記載した特許文献1(国際公開公報2016/199385)においては、ゼオライトは、アンモニアを除去するためのアンモニア吸着材として用いられている。また、前述の特許文献1では、ゼオライトは、Fe(II)イオンを酸化によってFe(III)析出物に変化させるとともに、Fe(III)析出物をフロック化させる吸着粒子を担持するための多孔性担体として用いられている。なお、吸着粒子は、鉄酸化物および鉄水酸化物のうちの少なくともいずれか一方である。
このような背景において、本願の発明者らは、一群のゼオライト粒子がFe(II)イオンを酸化してFe(III)析出物に変化させる酸化作用を生じさせることを実験によって発見した。また、本願の発明者らは、一群のゼオライト粒子がFe(III)析出物をフロック化させることを実験によって発見した。さらに、本願の発明者らは、一群のゼオライト粒子がフロック化したFe(III)析出物を被処理水から除去する濾材として機能することを実験によって発見した。そのため、本願の発明者らは、Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように一群のゼオライト粒子を濾材として含む鉄成分除去槽を備えた水処理装置を開発した。
上記の発見によって、Fe(III)析出部を濾過する濾過部の上流に、上記した特許文献1に開示された、Fe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子を担持したゼオライトを含む凝集促進部を設けることが不要であることが分かった。そのため、以下に説明される水処理装置は、被処理水が流れる全流路のいずれにも、鉄酸化物および鉄水酸化物のうちの少なくともいずれか一方を含み、Fe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子を担持したゼオライトを備えていない。そのため、水処理装置の鉄成分を除去するための構造を簡略化することができる。
以下、図面を参照しながら、実施の形態の水処理装置を説明する。以下の複数の実施の形態においては、同一の参照符号が付された部分同士は、図面上における形状に多少の相違があっても、特段の記載がない限り、互いに同一の機能を発揮するものとする。
(実施の形態1)
図1を用いて、実施の形態1の水処理装置100を説明する。
本実施の形態の水処理装置100は、被処理水としての原水が流れる原水流路1および原水流路1を流れる原水が流入する鉄成分除去槽2を備えている。水処理装置100は、鉄成分除去槽2によって鉄成分が除去されることによって全ての水処理が施された処理済みの水が流れる処理済水流路5を備えている。
鉄成分除去槽2は、タンク形状を構成している。鉄成分除去槽2は、その内部において、そのタンク形状の底面から所定の高さの位置まで敷き詰められたゼオライト粒子12のみを濾材として有している。鉄成分除去槽2の上端部に原水流路1が接続されている。そのため、原水流路1を流れる原水が鉄成分除去槽2内に流入する。鉄成分除去槽2の底部には、処理済水流路5が接続されている。そのため、ゼオライト粒子12同士の間の隙間を通過した原水が、処理済みの水として鉄成分除去槽2から処理済水流路5へ流れ出る。
鉄成分除去槽2は、原水からFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように一群のゼオライト粒子12を濾材として含んでいる。Fe(II)イオンの組成は、Fe2+で表される。Fe(III)析出物の組成は、Fe3+で表される。本実施の形態においては、Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物、すなわち、Fe2+およびFe3+を合わせて、鉄成分とする。したがって、被処理水中の総Fe濃度は、被処理水に対するFe(II)イオンおよびFe(III)析出物の総量の濃度を意味する。
本実施の形態のゼオライト粒子12のそれぞれの粒子径は、0.1mm〜1.0mmの範囲内の値である。そのため、一群のゼオライト粒子12が、通常使用時および逆流洗浄時のいずれにおいても、鉄成分除去槽2から漏れ出すことが抑制されている。また、ゼオライト粒子12の表面積が、一群のゼオライト粒子12が鉄成分を除去する機能を適切に発揮する程度の値になっている。
なお、水を通過させるがゼオライト粒子12の通過を抑制する選択的通過層が、一群のゼオライト粒子12の少なくとも下流に、好ましくは、一群のゼオライト粒子12の上流および下流のそれぞれに設けられていてもよい。これによれば、一群のゼオライト粒子12が鉄成分除去槽2から流出することを前述の選択的通過層によって確実に抑制することができる。選択的通過層としては、砂利等の層が用いられ得るが、選択的通過層は、Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物を原水から除去するための濾材として機能するものでなくてよい。
水処理装置100によれば、一群のゼオライト粒子12の酸化作用によって、Fe(II)イオンがFe(III)析出物に変化し、Fe(III)析出物がフロック化され、かつ、フロック化されたFe(III)析出物が原水から捕捉される。つまり、ゼオライト粒子12だけで、原水から鉄成分(Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物)を除去することができる。したがって、従来の水処理装置に比較して、簡略化された構造で鉄成分を除去することができる。
本実施の形態の場合、鉄成分除去槽2は、濾材として一群のゼオライト粒子12のみを含むゼオライト槽である。この場合、一群のゼオライト粒子12の量を多くすれば、他の濾材を含む他の濾過槽を設けることなく、また、同一濾過槽内に他の濾材を設けることなく、原水から鉄成分を除去することができる。
本実施の形態の水処理装置100は、全流路のいずれにも、上記した特許文献1に開示されている、被処理水としての原水におけるFe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子を担持したゼオライトを備えていない。そのため、水処理装置100の鉄成分を除去するための構造を簡略化することができる。
また、本実施の形態の水処理装置100は、全流路のいずれにもFe(II)イオンをFe(III)析出部に変化させるための酸化剤を供給する酸化剤供給部を備えていない。このように、原水に含まれる鉄成分の濃度がある程度低いか、または、一群のゼオライト粒子12の量がある程度多ければ、Fe(II)イオンを酸化してFe(III)析出物へ変化させるための酸化剤供給部は不要な場合もある。このような場合、本実施の形態の水処理装置100によれば、鉄成分を除去するための構造を極めて簡略化することができる。
(実施の形態2)
図2を用いて、実施の形態2の水処理装置100を説明する。
本実施の形態の水処理装置100は、実施の形態1の鉄成分除去槽2の代わりに、鉄成分除去槽10を備えている。鉄成分除去槽10は、タンク形状を構成している。鉄成分除去槽10は、その内部に、そのタンク形状の底面から所定の高さの位置まで敷き詰められた他の濾材13を有している。鉄成分除去槽10は、その内部において、他の濾材13の上に敷き詰められた一群のゼオライト粒子12を有している。本実施の形態においては、他の濾材13を構成する各粒は、粒子径および比重の少なくともいずれか一方において、一群のゼオライト粒子12を構成する各粒よりも大きい。さらに詳しく述べれば、他の濾材13を構成する各粒は、体積と比重との積、すなわち質量において、一群のゼオライト粒子12を構成する各粒よりも大きい。なお、図2および以後の図面においては、他の濾材13と一群のゼオライト粒子12との区別を明確にする観点から、他の濾材13を構成する各粒は、一群のゼオライト粒子12を構成する各粒よりも大きな粒として描かれている。
鉄成分除去槽10の上端部に原水流路1が接続されている。原水流路1を流れる原水が鉄成分除去槽10内に流入する。鉄成分除去槽10の底部には、処理済水流路5が接続されている。ゼオライト粒子12同士の間の隙間を通過し、さらに他の濾材13を構成する粒同士の間を通過した原水が、処理済みの水として鉄成分除去槽10から処理済水流路5へ流れ出る。
言い換えると、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、鉄成分除去槽10は、原水からFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように濾材としての一群のゼオライト粒子12を含んでいる。さらに、本実施の形態においては、一群のゼオライト粒子12の下流に一群のゼオライト粒子12とは異なる他の濾材13を含んでいる。そのため、一群のゼオライト粒子12だけでは、捕捉しきれなかったフロック化したFe(III)析出物を他の濾材13によって捕捉することができる。その結果、本実施の形態の水処理装置100は、実施の形態1の水処理装置100よりも、鉄成分除去槽10から処理済水流路5へ流れ出る処理済みの水に含まれる鉄成分の濃度を低くすることができる。
他の濾材13は、たとえば、砂、マンガン砂、石、または砂利等、フロック化されたFe(III)析出物を捕捉することができるものであれば、いかなる材料によって構成されていてもよい。本実施の形態においては、他の濾材13は、一群のゼオライト粒子12よりも質量、より具体的には粒子径および比重の少なくともいずれか一方が大きい物質により構成されている。そのため、鉄成分除去槽10内において、重力の作用により、自然に、一群のゼオライト粒子12が上側に位置付けられ、他の濾材13が下側に位置付けられている。
したがって、一群のゼオライト粒子12と他の濾材13とを鉄成分除去槽10の中へまとめて投入しても、一群のゼオライト粒子12の層と他の濾材13の層との複層のそれぞれが個別に存在する。そのため、一群のゼオライト粒子12の鉄成分除去の機能が低下することを抑制することができる。したがって、鉄成分除去槽10を容易に製造することができる。
また、本実施の形態の水処理装置100も、全流路のいずれにも、上記した特許文献1に開示されている、Fe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子を担持したゼオライトを備えていない。そのため、水処理装置100の鉄成分を除去するための構造を簡略化することができる。
さらに、本実施の形態の水処理装置100も、全流路のいずれにも原水または処理済みの水にFe(II)イオンをFe(III)析出部に変化させるための酸化剤を供給する酸化剤供給部を備えていない。そのため、水処理装置100の鉄成分を除去するための構造を極めて簡略化することができる。
(実施の形態3)
図3および図4を用いて、実施の形態3の水処理装置100を説明する。
本実施の形態の水処理装置100は、実施の形態2の水処理装置100の構成に加えて、原水流路1を流れる原水に酸化剤を供給する酸化剤供給部4を備えている。酸化剤供給部4は、原水流路1から分岐したバイパス流路41に設けられ、バイパス流路41を通過する原水に、酸化剤、たとえば、塩素薬剤を流入させる。Fe(II)イオンの酸化剤としては、さらし粉または次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素薬剤が用いられる。塩素薬剤は、液体および固体のいずれであってもよい。ただし、酸化剤は、塩素薬剤に限らず、オゾン等いかなるものであってもよい。
本実施の形態においては、ゼオライト粒子12の体積は、100mLであり、他の濾材13は、200mLのマンガン(Mn)砂粒子と、150mLの砂利とからなる。原水の流速LV=12.2m/hrである。酸化剤であるNaClOの供給濃度は、40mg/L(ppm)である。
本実施の形態においては、鉄成分除去槽10は、酸化剤が供給された原水を原水流路1から受け入れる。鉄成分除去槽10は、一群のゼオライト粒子12と一群のゼオライト粒子12の下流側に設けられた他の濾材13とを含んでいる。
本実施の形態の水処理装置100によれば、原水流路1を流れる原水中に含まれる塩素薬剤の酸化作用および一群のゼオライト粒子12の表面の酸化作用によって、原水に溶存するFe(II)イオンをFe(III)析出物へ変化させる。次に、一群のゼオライト粒子12の凝集作用によって、Fe(III)析出物をフロック化させる。その後、フロック化したFe(III)析出物が、濾材としてのゼオライト粒子12および他の濾材13によって捕捉される。その結果、図4に示されるグラフから分かるように、鉄成分除去槽10から処理済水流路5へ流出した処理済みの水に含まれるFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を含む総Fe濃度は、一般に推奨されている基準値である0.3ppm以下になる。
なお、図4から、鉄成分の除去のための処理を開始した後、60分を経過すると、総Fe濃度、すなわち、処理済水流路5を流れる処理済みの水におけるFe(II)イオンおよびFe(III)析出物の濃度は、0.3ppmを超えていることが分かる。なお、図4に示すグラフを描くための実験においては、1日当たり1トンの原水の処理量に相当する処理時間が約67分程度である。1トンの水量は1世帯が1日に消費する水量に相当する。したがって、図4から、67分間連続して鉄成分の除去機能を維持できる本実施の形態の水処理装置100は、1世帯が1日に消費する量の水から鉄成分を除去することができることが分かる。また、鉄成分除去槽10内の一群のゼオライト粒子12の量を多くすれば、一日当たり1トン以上の水から鉄成分を除去することも可能である。また、1日に1回、鉄成分除去槽10の逆流洗浄を行うことにより、一群のゼオライト粒子12の鉄成分を除去する能力を回復することは可能である。
水処理装置100においても、一群のゼオライト粒子12のアンモニア除去作用によって原水からアンモニアが除去されている。そのため、従来の水処理装置100に比較して、アンモニアを酸化するために消費される酸化剤供給部4の酸化剤の量は、従来に比較して低減されている。その結果、酸化剤、たとえば、塩素薬剤の補充頻度を従来に比較して減少させることができる。したがって、酸化剤供給部4への酸化剤の補充のための作業負担を軽減することができる。
(実施の形態4)
図5および図6を用いて、実施の形態4の水処理装置100を説明する。
本実施の形態の水処理装置100は、実施の形態3の水処理装置100の酸化剤供給部4と鉄成分除去槽10との間の流路に実施の形態1の鉄成分除去槽2が挿入されている。鉄成分除去槽2は、原水流路1に接続され、原水流路1を流れる原水を受け入れる。
鉄成分除去槽2と鉄成分除去槽10とは、中間流路210によって直列に接続されている。鉄成分除去槽2から流れ出た一次処理水Aは、中間流路210を流れ、鉄成分除去槽10に流れ込む。
鉄成分除去槽2においては、一群のゼオライト粒子12同士の間の隙間を酸化剤が供給された原水が通過する。鉄成分除去槽2から流れ出た一次処理水Aは、中間流路210に流れ込む。一次処理水Aは、鉄成分除去槽10において、一群のゼオライト粒子12同士の間を通過した後、他の濾材13の粒同士の間を通過する。その後、鉄成分除去槽10から処理済水流路5へ処理済の水としての二次処理水Bが流れ出る。
本実施の形態の水処理装置100も、全流路のいずれにも、上記した特許文献1に開示されている、Fe(III)析出物の凝集を促進させる吸着粒子を担持したゼオライトを備えていない。そのため、水処理装置100の鉄成分を除去するための構造を簡略化することができる。
本実施の形態の水処理装置100によれば、中間流路210を流れる一次処理水Aの総Fe濃度および処理済水流路5を流れる二次処理水Bの総Fe濃度は、鉄成分の除去の開始から図6にグラフで示されるように変化する。図6から、本実施の形態の水処理装置100によれば、2か所の槽が一群のゼオライト粒子12を濾材として含んでいるため、二次処理水Bの総Fe濃度を極めて小さくすることができることが分かる。したがって、酸化剤の使用量をさらに低減できることが分かる。
(実施の形態5)
図7を用いて、実施の形態5の水処理装置100を説明する。
図7に示されるように、本実施の形態の水処理装置100は、原水流路1、鉄成分除去槽2、中間流路23、濾過槽3、酸化剤供給部4、および処理済水流路5を備えている。
酸化剤供給部4が中間流路23へ酸化剤を供給する手段は、液体の塩素薬剤等をポンプで中間流路23に供給するものであってもよい。また、酸化剤供給部4が中間流路23へ酸化剤を供給する手段は、中間流路23に並列に設けられたバイパス流路を通過する一次処理水に固形または液体の塩素薬剤を溶解させるものであってもよい。
本実施の形態においては、濾過槽3内の濾材30としては、上流側に活性炭が用いられ、下流側にマンガン砂が用いられている。この構成に限定されず、活性炭のみまたは濾過砂のみが濾材30として用いられてもよい。濾材30は、鉄成分除去槽2によってフロック化された鉄成分を、中間流路23を流れる一次処理水から除去することができるものであれば、いかなるものであってもよい。
本実施の形態の水処理装置100によれば、鉄成分除去槽2が設けられていない従来の鉄成分除去機能を有する水処理装置100に比較して、酸化剤供給部4に貯留または保持されている酸化剤、たとえば、塩素薬剤の量が1/10に低下する。
本実施の形態においては、酸化剤供給部4内の酸化剤によってのみならず、鉄成分除去槽2内の一群のゼオライト粒子12によっても、Fe(II)イオンの酸化作用が生じる。また、鉄成分除去槽2内の一群のゼオライト粒子12によっても、Fe(III)析出物をフロック化させる凝集作用、および、フロック化したFe(III)析出物を捕捉する除去作用が生じる。そのため、濾過槽3に供給される一次処理水に含まれる鉄成分の量が減少する。その結果、濾材30が除去するフロック化されたFe(III)析出物の単位時間あたりの量が減少する。したがって、濾過槽3の逆流洗浄の頻度が減少する。逆流洗浄とは、通常とは逆向きに流れる逆流水に濾材30を通過させることにより、濾材30に付着したフロック化したFe(III)析出物を鉄成分除去槽2の外部に排出させるものである。実験では、一群のゼオライト粒子12を含む鉄成分除去槽2が設けられていない従来の鉄除去機能を有する水処理装置に比較して、濾過槽3の逆洗の回数が1/7に低下することが確認されている。
(実施の形態6)
図8を用いて、実施の形態6の水処理装置100を説明する。
図8に示されるように、本実施の形態の水処理装置100は、図7に示される実施の形態5の水処理装置100の構成に加えて、原水流路1を流れる原水に凝集剤を流入させる凝集剤供給部6をさらに備えている。
凝集剤供給部6は、いかなる手段で原水に凝集剤を流入させてもよい。本実施の形態においては、凝集剤供給部6は、たとえば、タンクに貯留されている液体の凝集剤を、ポンプを駆動させることによって原水流路1に流入させてもよい。また、凝集剤供給部6は、原水流路1に並列に設けられたバイパス流路を通過する原水に固形または液体の凝集剤を溶解させるものであってもよい。
本実施の形態の水処理装置100によれば、原水流路1において、凝集剤供給部6から供給された凝集剤の作用によって、フロック化されたFe(III)析出物と原水に含まれている懸濁物とが凝集する。そのため、鉄成分除去槽2において、一群のゼオライト粒子12によって、Fe(III)析出物と懸濁物とが凝集した物体を捕捉することができる。
(実施の形態7)
図9を用いて、実施の形態7の水処理装置100を説明する。
図9に示されるように、本実施の形態の水処理装置100は、図7に示される実施の形態5の水処理装置100の構成に加えて、中間流路23に接続され、中間流路23を流れる一次処理水に凝集剤を流入させる凝集剤供給部6をさらに備えている。
そのため、中間流路23において、凝集剤の作用によって、フロック化されたFe(III)析出物と中間流路23を流れる一次処理水に含まれている懸濁物とが凝集する。それにより、中間流路23において、塩素薬剤等の酸化剤によって、Fe(II)イオンが酸化され、フロック化されたFe(III)析出物を凝集剤によりさらに成長させ、フロック化されたFe(III)析出物の粒径をより大きくすることができる。その結果、濾過槽3においてフロック化したFe(III)析出物をより確実に除去することができる。その結果、酸化剤供給部4の酸化剤の使用量をより低減することができる。
また、凝集物は、原水ではなく中間流路23を流れる一次処理水において生成される。そのため、凝集物は、濾過槽3において捕捉されるだけで、鉄成分除去槽2に入らない。その結果、凝集物が鉄成分除去槽2の内部に付着または残留する単位時間あたりの量を低減することができる。したがって、鉄成分除去槽2の逆流洗浄の頻度を低下させることができる。なお、濾材30に付着した凝集物は、濾過槽3の逆流洗浄によって濾過槽3から排出される。
本実施の形態の水処理装置100の中間流路23においては、凝集剤供給部6が酸化剤供給部4の下流に設けられている。言い換えると、酸化剤供給部4および凝集剤供給部6は、酸化剤を含む被処理水に凝集剤が流れ込むように、中間流路23に接続されている。そのため、Fe(II)イオンがFe(III)析出物に変化している一次処理水に凝集剤が流入する。したがって、凝集剤供給部6が酸化剤供給部4の上流に設けられている場合に比較して、フロック化されたFe(III)析出物および懸濁物の除去の効果がより高められている。ただし、互いに分離して設けられた酸化剤供給部4および凝集剤供給部6の代わりに、塩素薬剤と凝集剤とを同時に一次処理水に流入させる1つの酸化剤・凝集剤供給部が設けられていてもよい。
(実験結果)
図10および図11を用いて、実施の形態の水処理装置100の実験結果を説明する。
図10を用いて、一群のゼオライト粒子12により除去されたアンモニアの量とアンモニアの除去の開始からの経過時間との関係を説明する。図10に示される実験結果から分かるように、一群のゼオライト粒子12により原水中のアンモニアを除去することができる。しかしながら、時間が経過(処理蓄積量の増加)とともに、アンモニアの除去量は徐々に減少し、アンモニアの除去の開始から8時間が経過すると、アンモニアの除去効果はほとんど失われている。一群のゼオライト粒子12によるアンモニアの除去は、一群のゼオライト粒子12のイオン交換作用によって生じているため、イオン交換サイトのイオン交換容量が飽和することによって、アンモニアの除去ができなくなる。しかしながら、NaClなどの塩によってイオン交換機能は再生され得るため、アンモニア除去能力の維持の観点からも、一群のゼオライト粒子12を再使用することが可能である。
図11を用いて、一群のゼオライト粒子12により除去された鉄成分(Fe(II)イオンおよびFe(III)析出物)の量と、鉄成分の除去開始からの経過時間との関係を説明する。図11に示される実験結果から、一群のゼオライト粒子12により、2ppm〜4ppmの鉄成分、ならびに、1ppm〜2ppmの2価鉄(Fe(II)イオン)を除去できることが分かる。また、図11から、鉄イオンの価数に関わらず、12時間以上にわたって、一群のゼオライト粒子12によって鉄成分を除去できることが分かる。
以上の図10および図11に示された実験結果から、上記した本実施の形態の水処理装置100による鉄成分の除去の開始から8時間が経過すると、一群のゼオライト粒子12のイオン交換容量が飽和することが分かる。しかしながら、図11から、水処理装置100による鉄成分の除去の開始から8時間が経過した後も、鉄成分を除去できることが分かる。
以下、実施の形態の水処理装置100の特徴的構成およびそれにより得られる効果が述べられる。
(1) 水処理装置100は、被処理水からFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように一群のゼオライト粒子12を濾材として含む鉄成分除去槽2,10を備えている。これによれば、従来の水処理装置に比較して、水処理装置100の鉄成分の除去のための構造をより簡略化することができる。
(2) 鉄成分除去槽2は、濾材として一群のゼオライト粒子12のみを含むものであってもよい。これによれば、極めて簡単な構成で鉄成分を除去することができる。
(3) 鉄成分除去槽10は、一群のゼオライト粒子12の下流に一群のゼオライト粒子12とは異なる他の濾材13をさらに含んでいてもよい。これによれば、一群のゼオライト粒子12だけでは捕捉しきれなかったFe(III)析出物を他の濾材13により捕捉することができる。
(4) 重力の作用によって、自然に、一群のゼオライト粒子12が上側に位置付けられ、他の濾材13が下側に位置付けられてもよい。これによれば、一群のゼオライト粒子12と他の濾材13とを鉄成分除去槽10にまとめて投入しても、一群のゼオライト粒子12と他の濾材13との複層のそれぞれが個別に存在することによって、鉄成分を除去する機能が低下することを抑制することができる。
(5) 一群のゼオライト粒子12のそれぞれの粒子径は、0.1mm〜1.0mmの範囲内の値であることが好ましい。これによれば、一群のゼオライト粒子12が鉄成分除去槽2,10から漏れ出すことなく、かつ、一群のゼオライト粒子12が鉄成分を除去する機能を発揮することができる。
(6) 水処理装置100は、前述の吸着粒子を担持したゼオライトを備えた水処理装置を除くものであることが好ましい。前述の吸着粒子は、鉄酸化物および鉄水酸化物のうちの少なくともいずれか一方を含む吸着粒子であって、被処理水におけるFe(III)析出物の凝集を促進させるものである。これによれば、水処理装置100の鉄成分の除去のための構造をより簡略化することができる。
本出願は、2018年2月14日に出願された日本出願の特願2018−023777号に基づく優先権を主張し、当該日本出願に記載された全ての記載内容を参照によって援用するものである。
2,10 鉄成分除去槽
12 ゼオライト粒子
13 他の濾材
100 水処理装置

Claims (6)

  1. 被処理水からFe(II)イオンおよびFe(III)析出物を除去するように一群のゼオライト粒子を濾材として含む鉄成分除去槽を備えた、水処理装置。
  2. 前記鉄成分除去槽は、前記濾材として前記一群のゼオライト粒子のみを含む、請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記鉄成分除去槽は、前記一群のゼオライト粒子の下流に前記一群のゼオライト粒子とは異なる他の濾材をさらに含む、請求項1に記載の水処理装置。
  4. 重力の作用によって、自然に、前記一群のゼオライト粒子が上側に位置付けられ、前記他の濾材が下側に位置付けられる、請求項3に記載の水処理装置。
  5. 前記一群のゼオライト粒子のそれぞれの粒子径は、0.1mm〜1.0mmの範囲内の値である、請求項1〜4のいずれかに記載の水処理装置。
  6. 鉄酸化物および鉄水酸化物のうちの少なくともいずれか一方を含む吸着粒子であって、前記被処理水における前記Fe(III)析出物の凝集を促進させる前記吸着粒子を担持したゼオライトの多孔性担体を備えた水処理装置を除く、請求項1〜5のいずれかに記載の水処理装置。
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