JPWO2019156243A1 - 流量測定装置及び埋設型ガスメータ - Google Patents

流量測定装置及び埋設型ガスメータ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2019156243A1
JPWO2019156243A1 JP2019571184A JP2019571184A JPWO2019156243A1 JP WO2019156243 A1 JPWO2019156243 A1 JP WO2019156243A1 JP 2019571184 A JP2019571184 A JP 2019571184A JP 2019571184 A JP2019571184 A JP 2019571184A JP WO2019156243 A1 JPWO2019156243 A1 JP WO2019156243A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow rate
fluid
flow
measuring device
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019571184A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6844720B2 (ja
Inventor
克行 山本
克行 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp filed Critical Omron Corp
Publication of JPWO2019156243A1 publication Critical patent/JPWO2019156243A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6844720B2 publication Critical patent/JP6844720B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/696Circuits therefor, e.g. constant-current flow meters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/696Circuits therefor, e.g. constant-current flow meters
    • G01F1/6965Circuits therefor, e.g. constant-current flow meters comprising means to store calibration data for flow signal calculation or correction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • G01F1/6845Micromachined devices
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • G01F1/688Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element
    • G01F1/6888Thermoelectric elements, e.g. thermocouples, thermopiles
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F15/00Details of, or accessories for, apparatus of groups G01F1/00 - G01F13/00 insofar as such details or appliances are not adapted to particular types of such apparatus
    • G01F15/005Valves
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F25/00Testing or calibration of apparatus for measuring volume, volume flow or liquid level or for metering by volume
    • G01F25/10Testing or calibration of apparatus for measuring volume, volume flow or liquid level or for metering by volume of flowmeters
    • G01F25/15Testing or calibration of apparatus for measuring volume, volume flow or liquid level or for metering by volume of flowmeters specially adapted for gas meters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F25/00Testing or calibration of apparatus for measuring volume, volume flow or liquid level or for metering by volume
    • G01F25/10Testing or calibration of apparatus for measuring volume, volume flow or liquid level or for metering by volume of flowmeters

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)

Abstract

本発明の一側面に係る流量測定装置は、流体を加熱する加熱部と、流体の流れる方向に前記加熱部を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部と、所定の基準面に対する、前記温度検出部の傾斜角度を算出する角度算出手段と、前記流量と、前記傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶する記憶部と、前記記憶部において記憶された前記流量補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部と、を備える。

Description

本発明は、流量測定装置及び埋設型ガスメータに関する。
流路内を流れる流体の流量を算出する方法の1つとして、例えば、ヒータとサーモパイルを備える熱式のフローセンサを流路内に設け、ヒータによって流体を加熱し、加熱された流体の温度分布情報をサーモパイルによって検出し、検出された温度分布情報を基に流体の流量を算出する方法がある。ヒータとサーモパイルを備える熱式のフローセンサを流路内に設ける発明に関しては、例えば、特許文献1−4に開示されている。
特許第3658321号公報 特開2012−247266号公報 特開2016−217813号公報 特開2016−217814号公報
ヒータによって流体を加熱した場合、ヒータの近傍では対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれることが考えられる。よって、熱式のフローセンサを流路内に設置する際、その設置角度が異なると、対流現象によって運ばれた熱の影響を受けて、サーモパイルからの出力値が変化する虞がある。すなわち、本発明者は、熱式のフローセンサの設置角度によって、流路内の流量の測定結果にばらつきが生じ、精度の高い流量の測定を行うことができないことを見出した。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、熱式のフローセンサの設置角度が異なる場合であっても、精度の高い流量測定技術を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち本発明の一側面に係る流量測定装置は、流体を加熱する加熱部と、流体の流れる方向に前記加熱部を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部と、所定の基準面に対する、前記温度検出部の傾斜角度を算出する角度算出手段と、前記流量と、前記傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶する記憶部と、前記記憶部において記憶された前記流量補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部と、を備える。
ここで、所定の基準面とは、予め定めておく基準となる面であって、例えば水平面、垂直面といった面である。
当該構成によれば、流体の流れによって生じた熱の分布を温度検出部によって検出し、流体の流量を算出することができる。また、所定の基準面に対する温度検出部の傾斜角度を算出することができる。そして、記憶部に記憶される流量補正値の中から、算出した流量と、傾斜角度とに対応する、最も適した流量補正値を選択し、選択した流量補正値を使用して流量を補正することができる。
すなわち、当該構成は、算出された流量から対流現象によって生じた熱の移動の影響を取り除く補正を行うことができる。また、当該補正は、傾斜角度に基づいている。よって、傾斜角度に応じて、流量を精密に補正することができ、精度高く流量を算出することができる。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記角度算出手段は、流体が流れていない場合の前記温度検出部の出力に基づいて、前記傾斜角度を算出してもよい。
当該構成によれば、温度検出部の出力は、流体の流れの影響を受けていない対流現象によって生じた熱の分布を検出した出力となる。よって、傾斜角度を精度高く算出することができる。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部をさらに備え、前記記憶部は、前記特性値と、前記傾斜角度と、特性補正値の関係をさらに記憶し、前記流量補正部は、前記記憶部において記憶された前記特性補正値を使用して前記流量をさらに補正してもよい。
当該構成によれば、流体の流量に加えて特性値を算出することができる。そして、記憶部に記憶される特性補正値の中から、算出した特性値と、傾斜角度とに対応する特性補正値を選択し、選択した特性補正値を使用して流量をさらに補正することができる。
すなわち、当該構成は、算出された流量から対流現象によって生じた熱の移動の影響を取り除く補正を行うことができる。そして当該補正は、流体の特性及び傾斜角度に基づいている。よって、傾斜角度に応じて、流量を精密に補正することができる。また、当該補正を流体の流量及び傾斜角度に基づく補正に加えることによって、流量の算出の精度をさらに高めることができる。
上記一側面に係る流量測定装置において、第二の加熱部と、流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部と、をさらに備え、前記角度算出手段は、さらに前記第二の温度検出部の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部の傾斜角度を算出してもよい。
当該構成によれば、第二の温度検出部の出力は、流体の流れによる温度分布の変化の影響が低減された出力となる。すなわち、第二の温度検出部の出力を使用して算出される流体の特性値及び傾斜角度は、精度の高い値である。よって、流量の補正の際に当該特性値及び傾斜角度を使用し、流量の補正の精度を高めることができる。
また、当該構成によれば、2つの傾斜角度を算出することができる。よって、流量測定装置の傾きを立体的に把握することができる。そして、2つの傾斜角度に応じて、流量を補正することができる。よって、流量を精密に補正することができ、精度高く流量を算出することができる。
また、上記一側面に係る流量測定装置において、流体を加熱する加熱部と、流体の流れる方向に前記加熱部を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部と、第二の加熱部と、流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部と、前記第二の温度検出部の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部の傾斜角度を算出する角度算出手段と、前記流量と、前記第二の温度検出部の傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶し、さらに前記特性値と、前記第二の温度検出部の傾斜角度と、特性補正値の関係を記憶する記憶部と、前記記憶部において記憶された前記流量補正値及び前記特性補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部と、を備えてもよい。
当該構成によれば、流体の流れによって生じた熱の分布を温度検出部によって検出し、流体の流量を算出することができる。また、第二の温度検出部の出力に基づいて傾斜角度と特性値を算出することができる。ここで、第二の温度検出部の出力は、流体の流れによる温度分布の変化の影響が低減された出力となる。すなわち、第二の温度検出部の出力を使用して算出される流体の特性値及び傾斜角度は、精度の高い値である。そして、記憶部に記憶される流量補正値及び特性補正値の中から、算出した流量、特性値、及び傾斜角度に対応する、最も適した流量補正値及び特性補正値を選択し、選択した流量補正値及び特性補正値を使用して流量を補正することができる。すなわち、流量の補正の際に使用される特性値及び傾斜角度は精度の高い値であるため、流量の補正の精度は高いものとなる。
上記一側面に係る流量測定装置において、前記特性値は、流体の圧力、種類、及び温度のうち少なくとも何れかを表してもよい。
当該構成によれば、流体の圧力、流体の種類、流体の温度のうち少なくとも何れかに基づいて流量を補正することができる。すなわち、流体の複数の特性に基づいて流量を補正することができるため、流量の算出の精度を高めることができる。
また、地中に埋設される埋設型ガスメータであって、前記埋設型ガスメータに流入するガスが流れる流管と、上記一側面に係る流量測定装置と、を備え、前記流量測定装置は、前記流管に設置され、前記流管を流れるガスの流量を検出する、埋設型ガスメータであってもよい。
当該構成によれば、ガスメータは密閉されるため、ガスメータの内部の流管内は、外部の環境の変化を受けづらく、温湿度等の環境が安定する。よって、当該構成によれば、精度の高い流量測定が可能となる。
また、当該構成によれば、流管の直管長を可及的に長くとることができる。よって、流管のガスの流れは、曲線状の配管内を流れるガスの流れと比較して安定化する。よって、当該構成によれば、精度の高い流量測定が可能となる。
また、当該構成によれば、内部に各種センサを設ける場合、流量測定装置及び各種センサは直線状に配置可能となる。よって、各種センサが直線状ではなく不規則に配置される場合と比較し、流管を直線状に配置することが容易となる。すなわち、当該構成は簡易な構造となり、当該構成を形成する部材も削減することが容易となる。よって、ガスの測定の効率化が実現され、また製造コストは低減される。
また、当該構成によれば、1つの流量測定装置によってガスの流量が検出されるため、小型化が実現される。また、対流による流量測定誤差の影響が低減される水平配管構造が可能となる。
また、従来のガスメータが地中に埋設される場合、ガスメータに設けられる流量測定装置の設置角度を地上から認識することは困難と考えられる。よって、流量測定装置の設置角度が水平面に対して傾いている場合に、測定される流量を当該傾きに応じて補正することは困難と考えられる。一方、当該構成によれば、流量測定装置の設置角度が水平面に対して傾いている場合であっても、流量測定装置によって測定されるガスは、流量測定装置の設置角度に応じて自動的に補正される。よって、高精度な流量測定が可能となる。また、地表面が元々傾いている場合など、流量測定装置が所望の角度に設置されることが困難な状況であっても、流量測定装置によって測定されるガスは、流量測定装置の設置角度に応じて自動的に補正される。すなわち、当該構成によれば、設置環境によらず高精度な流量測定を可能とする利便性の高い装置である。
本発明によれば、熱式のフローセンサの設置角度が異なる場合であっても、精度の高い流量測定技術を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る流量測定装置の一例を模式的に例示する。 図2では、流量測定装置が流路部へ設置された一例を模式的に例示する。 図3は、本実施形態に係る検出素子の拡大図の一例を模式的に例示する。 図4は、流量測定装置の断面の一例を模式的に例示する。 図5は、流量測定装置が流管部材に固定された際の概要図の一例を模式的に例示する。 図6Aは、流管部材に流体が流れていない状態でマイクロヒータが起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。 図6Bは、流管部材に流体が流れている状態でマイクロヒータを起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。 図7は、流量測定装置の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。 図8は、例えばサーモパイルの出力と設置角度との対応関係を記載した対応関係表の一例を模式的に例示する。 図9は、対応関係表の算出手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。 図10Aは、流量補正値の一例を模式的に例示する。 図10Bは、圧力補正値の一例を模式的に例示する。 図10Cは、流体種補正値の一例を模式的に例示する。 図10Dは、温度補正値の一例を模式的に例示する。 図11は、流量測定装置の処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。 図12は、流量測定装置及び流管部材の斜視図の一例を模式的に例示する。 図13は、検出素子と流体の気流の流れとの関係の一例を模式的に例示する。 図14は、流量測定装置の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。 図15は、主流路部と副流路部の2つの流路部を備える流管部材に流量測定装置を備える一例を模式的に例示する。 図16は、副流路部の部分拡大図の一例を模式的に例示する。 図17は、流管部材に流量測定装置が設けられた際の断面図の一例を模式的に例示する。 図18は、流量測定装置が、例えば地中に埋設されるガスメータに設置される概要の一例を模式的に例示する。 図19は、ガスメータの部分拡大図の一例を模式的に例示する。 図20は、電子基板の構成の概要の一例を模式的に例示する。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
§1 適用例
図1を用いて、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る流量測定装置100の一例を模式的に例示する。流量測定装置100は、検出素子1と、制御部2と、検出素子1及び制御部2が実装される回路基板3と、を備える。流管部材4の中には、所定の流体が流れる。そして、流管部材4の上部には、流路部5が1つ形成される。そして、流量測定装置100は、検出素子1が流路部5内に位置するように、流管部材4に固定される。また、検出素子1には、マイクロヒータ及びマイクロヒータを跨いで並んで設けられるサーモパイルを備える。サーモパイルの形状は、略長方形である。検出素子1は、いわゆる熱式のフローセンサである。
ここで、流体の流量は次のように算出される。流管部材4に流体が流れている際に、マイクロヒータが起動されると、マイクロヒータ近傍が加熱される。そして、サーモパイルからは、マイクロヒータ近傍における温度に関する信号が出力される。流体が流れている際にマイクロヒータによって加熱を行うと、マイクロヒータからの熱は、流体の流れの影響を受けて偏って拡散される。この偏った熱拡散は、サーモパイルによって測定され、流体の流量は算出される。
ところで、マイクロヒータによって流体の加熱が行われると、マイクロヒータの近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれる。図2では、例えば水平面に対する、マイクロヒータ6とサーモパイル7A、7Bとが並ぶ方向の角度が略90度となるように、流量測定装置100が流路部5へ設置された例を示している。流量測定装置100が上記の角度に設置される場合、サーモパイル7A又は7Bは、流体の流れによって生じた熱の拡散を純粋に検出しているのではなく、対流現象によって生じた熱の移動を含む熱の拡散を検出していることとなる。つまり、対流現象によって生じた熱の影響を考慮して流量を補正する必要がある。
また、図2の例では、流量測定装置100の設置角度が略90度の場合を示しているが、設置角度が90度以外の場合であっても、対流現象によって生じた熱の移動の影響は、サーモパイル7A、7Bの出力に含まれることとなり、その影響の度合いは、設置角度に依存することとなる。すなわち、流量測定装置100の設置角度を算出し、設置角度に応じた流量の補正を行う必要がある。また、サーモパイル7A又は7Bの出力に含まれる、対流現象によって生じた熱の移動の影響の度合いは、流体の流量、特性にも依存する。よって、流体の流量、特性も考慮し、流量の補正を行う必要がある。
流量測定装置100の設置角度は、次のように算出される。まず、流量測定装置100の設置角度を算出するにあたり、サーモパイル7A又は7Bの出力と、流量測定装置100の設置角度との関係を予め作成しておく。作成手順は、まず、流量測定装置100を、流路部5の内部に、ある設置角度で設置する。そして、流量測定装置100が設けられる場所において流体の流れを止める。そして、マイクロヒータ6を起動し、マイクロヒータ6の近傍を加熱する。すると、マイクロヒータ6の近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれる。そして、対流現象によって発生した熱の分布情報は、サーモパイル7A又は7Bによって検出され、サーモパイル7A又は7Bから所定の信号が出力される。そして、サーモパイル7A又は7Bの出力と、流量測定装置100の設置角度との関係を記憶しておく。そして、流量測定装置100の設置角度を変更し、上記の作業を繰り返す。このような手順によってサーモパイル7A又は7Bの出力と、流量測定装置100の設置角度との関係は、予め作成される。
次に、流量測定装置100の設置角度は下記のように求めることができる。まず、流量測定装置100を流路部5に設置し、流量測定装置100が設けられる場所において流体の流れを止める。そして、マイクロヒータ6を起動し、マイクロヒータ6の近傍を加熱する。すると、マイクロヒータ6の近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれる。そして、対流現象によって発生した熱の分布情報は、サーモパイル7A又は7Bによって検出され、サーモパイル7A又は7Bから所定の信号が出力される。そして、サーモパイル7A又は7Bの出力と、予め作成しておいたサーモパイル7A又は7Bの出力と流量測定装置100の設置角度との関係とを使用して、流量測定装置100の設置角度を算出する。
また、マイクロヒータ6の近傍での熱の拡散は、流体の流量のみならず、流体の特性に依存する。換言すれば、サーモパイル7A又は7Bの出力から、流体の特性を算出することができる。
上記で算出した流量測定装置100の設置角度、及び流体の特性を使用して、算出した流量から対流現象によって生じた熱の移動の影響を排除する補正を行う。流量の補正を行うにあたり、流体の特性、及び設置角度に関連する補正係数を予め決定しておく。そして、流量に補正係数を乗じることによって、流量の補正は実行される。このような手順によって、精度の高い流量を算出することができる。
以上のように、本実施形態では、熱式のフローセンサの設置角度が異なる場合であっても、精度の高い流量測定技術を提供することができる。
§2 構成例
[ハードウェア構成]
次に、本実施形態に係る流量測定装置の一例について説明する。本実施形態に係る流量測定装置100は、例えばガスメータ、空調(ダクト内空間に設置)、医療機器、燃料電池の内部の流管内に設けられ、流管内を流れる流体の流量を測定することができる。流量測定装置100は、図1に示すように、検出素子1と、制御部2と、検出素子1及び制御部2が実装される回路基板3と、を備える。
図3は、本実施形態に係る検出素子1の拡大図の一例を模式的に例示する。検出素子1は、マイクロヒータ6及びサーモパイル7A、7Bを備える。ここで、マイクロヒータ6は、本発明の「加熱部」の一例である。また、サーモパイル7A、7Bは、本発明の「温度検出部」の一例である。マイクロヒータ6は、例えばポリシリコンで形成された抵抗体であり、検出素子1の中央部分に設けられる。また、サーモパイル7A、7Bは、マイクロヒータ6を跨いで並んで設けられる。
また、図4は、流量測定装置100の断面の一例を模式的に例示する。マイクロヒータ6及びサーモパイル7A、7Bの上下には絶縁薄膜8が形成される。また、サーモパイル7A、7Bの下方の回路基板3には、キャビティ9が設けられる。また、図5は、流量測定装置100が流管部材4に固定された際の概要図の一例を模式的に例示する。検出素子1は、流路部5の中央部分に嵌まるように設置される。また、検出素子1は、サーモパイル7Aが流体の流れる方向の上流側、サーモパイル7Bが下流側となるように設置される。
[流量検出原理]
次に、検出素子1を用いた流量検出の原理を説明する。図6Aは、流管部材4に流体が流れていない状態でマイクロヒータ6が起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。一方、図6Bは、流管部材4に流体が流れている状態でマイクロヒータ6を起動している際の温度分布の一例を模式的に例示する。流管部材4に流体が流れていない場合、マイクロヒータ6からの熱は、マイクロヒータ6を中心として対称に拡散する。よって、サーモパイル7Aと7Bの出力には差は生じない。一方、流管部材4に流体が流れている場合、マイクロヒータ6からの熱は、流体の流れの影響を受け、マイクロヒータ6を中心として対称に広がらず、下流のサーモパイル7B側へ、より拡散していく。よって、サーモパイル7Aと7Bの出力に差は生じる。また、流体の流量が多いほど、上記の出力の差は大きくなる。上記の流体の流量とサーモパイル7Aと7Bの出力の差との関係は、例えば下記の数1のように表される。
Figure 2019156243

ここで、ΔVは流体の流量、Tはサーモパイル7Aの出力値、Tはサーモパイル7Bの出力値を表す。また、vは流体の流速、A及びbは定数である。本実施形態では上記のような原理に従って流量を算出する。
また、マイクロヒータ6の近傍での熱の拡散は、流体の流量のみならず、流体の種類等の特性に依存する。換言すれば、サーモパイル7A又は7Bの出力から、流体の種類等の特性を算出することができる。また、サーモパイル7A及び7Bの出力は、温度に関する信号である。よって、マイクロヒータ6を停止すれば、サーモパイル7A又は7Bの出力から流体の温度を検出できることは、勿論のことである。
[機能構成]
図7は、流量測定装置100の機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。制御部2は、サーモパイル7A及び7Bから出力される信号を受信し、サーモパイル7Aと7Bの出力の差分から流体の流量を算出する流量算出部10を備える。流量算出部10は、本発明の「流量算出部」の一例である。サーモパイル7Aと7Bの出力の差分から流体の流量を算出する際には、数1が用いられる。
ところで、マイクロヒータ6によって流体の加熱が行われると、マイクロヒータ6の近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれる。図2では、例えば水平面に対する、マイクロヒータ6とサーモパイル7A、7Bとが並ぶ方向の角度が略90度となるように、流量測定装置100が流路部5へ設置された例を示している。サーモパイル7A及び7Bは、流体の流れによって生じた熱の拡散を純粋に検出しているのではなく、対流現象によって生じた熱の移動を含む熱の拡散を検出していることとなる。つまり、対流現象によって生じた熱の影響を考慮して流量を補正する必要がある。また、対流現象によって生じた熱の移動の影響の度合いは、流量測定装置100の設置角度、流体の流量、流体の圧力・種類・温度といった特性に依存することとなる。よって、流量測定装置100の設置角度、流体の流量、流体の圧力・種類・温度といった特性を考慮して算出された流量を補正する必要がある。
そこで、制御部2は、流量測定装置100の設置角度を算出する設置角度算出部11を備える。ここで、設置角度とは、水平面に対する、マイクロヒータ6とサーモパイル7A、7Bとが並ぶ方向のサーモパイル7A(短手方向)の角度のことであり、本発明の「傾斜角度」の一例である。すなわち、設置角度算出部11は、水平面に対して、流体の流れる方向の角度を算出することとなる。そして、水平面は、本発明の「所定の基準面」の一例である。また、設置角度算出部11は、本発明の「角度算出手段」の一例である。図7では、設置角度算出部11は、サーモパイル7Aから出力される信号を受信する一例を示している。また、制御部2は、算出された設置角度と、流体の流量又は流体の圧力・種類・温度といった特性に基づいて流量を補正する流量補正部12を備える。
また、設置角度算出部11では、流量測定装置100の設置角度の算出の際に、サーモパイル7A又は7Bの出力と、流量測定装置100の設置角度との対応関係表13が使用される。そして、流量測定装置100は、記憶部14を備え、対応関係表13は、記憶部14に記憶される。図8は、例えばサーモパイル7Aの出力と設置角度との対応関係を記載した対応関係表13の一例を模式的に例示する。対応関係表13は、予め作成されておくべきものである。対応関係表13は、サーモパイル7Bの出力と設置角度との対応関係を記載したものであってもよい。そして、図9は、対応関係表13の算出手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。また、以下で図9に示す対応関係表13の算出手順の詳細を説明する。なお、以下の算出手順は一例に過ぎず、算出手順内の各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する算出手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS101)
まず、流量測定装置100を、流路部5の内部に、ある設置角度で設置する。
(ステップS102)
次に、流量測定装置100が設けられる場所において流体の流れを止める。
(ステップS103)
次に、マイクロヒータ6を起動し、マイクロヒータ6の近傍を加熱する。すると、マイクロヒータ6の近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれる。
(ステップS104)
対流現象によって発生した熱の分布情報は、サーモパイル7A又は7Bによって検出され、サーモパイル7A又は7Bから所定の信号が出力される。
(ステップS105)
サーモパイル7A又は7Bの出力と設置角度との関係を記憶する。そして、設置角度を変更し、上記のステップS101−ステップS105を繰り返す。
(ステップS106)
所望のサーモパイル7A又は7Bの出力と設置角度との関係を記憶した場合、ステップS101−ステップS105の繰り返しは終了される。ここで、設置角度の刻み幅は何度でもよい。
上記の手順によって作成された対応関係表13は、記憶部14に予め記憶される。
また、制御部2は、流量補正部12において流量を補正する際に使用する流体の圧力を算出する圧力算出部15を備える。ここで、圧力算出部15は、本発明の「特性値算出部」の一例である。圧力算出部15は、流量算出部10において算出された流量情報を受信し、流量と流路部5の断面積や流体密度などから圧力を算出する。
また、制御部2は、流量補正部12において流量を補正する際に使用する流体の種類を導出する流体種導出部16を備える。ここで、流体種導出部16は、本発明の「特性値算出部」の一例である。流体種導出部16は、サーモパイル7A又は7Bから出力される信号を受信する。図7では、サーモパイル7Aから出力される信号を受信する一例を示している。
また、制御部2は、流量補正部12において流量を補正する際に使用する流体の温度を算出する温度算出部17を備える。ここで、温度算出部17は、本発明の「温度算出部」の一例である。温度算出部17は、サーモパイル7A又は7Bから出力される信号を受信する。図7では、サーモパイル7Aから出力される信号を受信する一例を示している。
また、記憶部14には、算出された流量から対流現象によって生じた熱の移動の影響を取り除く補正値が記憶されている。当該補正値は、流量補正部12において流量を補正する際に使用される。補正値のうちの1つは、設置角度と流体の流量に関する流量補正値である。図10Aは、流量補正値の一例を模式的に例示する。流量補正値は、本発明の「流量と、傾斜角度と、流量補正値の関係」の一例である。
また、補正値のうちの1つは、設置角度と流体の圧力に関する圧力補正値である。図10Bは、圧力補正値の一例を模式的に例示する。圧力補正値は、本発明の「特性値と、傾斜角度と、特性補正値の関係」の一例である。
また、補正値のうちの1つは、設置角度と流体の種類に関する流体種補正値である。図10Cは、流体種補正値の一例を模式的に例示する。流体種補正値は、本発明の「特性値と、傾斜角度と、特性補正値の関係」の一例である。
また、補正値のうちの1つは、設置角度と流体の温度に関する温度補正値である。図10Dは、温度補正値の一例を模式的に例示する。温度補正値は、本発明の「特性値と、傾斜角度と、特性補正値の関係」の一例である。
§3 動作例
次に、図11を用いて、流量測定装置100の動作例を説明する。図11は、流量測定装置100の処理手順を示すフローチャートの一例を模式的に例示する。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
(ステップS201)
流路部5に流体が流れている状態において、マイクロヒータ6を起動する。マイクロヒータ6が起動されると、マイクロヒータ6の近傍が加熱される。そして、サーモパイル7A及び7Bからは、マイクロヒータ6の近傍における温度に関する信号が出力される。サーモパイル7A及び7Bの出力は流量算出部10へ送信される。そして、流量算出部10において、サーモパイル7A及び7Bの出力の差分に基づいて、流体の流量は算出される。
(ステップS202)
圧力算出部15において、圧力は、流量算出部10から受信した流量情報と、流路部5の断面積や流体密度などから算出される。
(ステップS203)
サーモパイル7A又は7Bの出力は、流体種導出部16へ送信される。そして、流体種導出部16において、サーモパイル7A又は7Bの出力に基づいて、流体の種類が導出される。
(ステップS204)
サーモパイル7A、7Bの出力は、温度算出部17へ送信される。そして、温度算出部17において、サーモパイル7A又は7Bの出力に基づいて、流体の温度は算出される。ただし、温度算出部17へ送信されるサーモパイル7A、7Bの出力は、マイクロヒータ6の運転が停止した状態の時の出力である。
(ステップS205)
次に、ステップS205では、流量測定装置100の設置角度を算出する。
(ステップS205−1)
流量測定装置100が設けられる場所において流体の流れを止める。
(ステップS205−2)
マイクロヒータ6の近傍では、対流現象が起こり、熱が水平面に対して上方へ運ばれている。流体の流れが止まると、流体の流れに影響されず、対流現象によって発生した熱の分布情報は、サーモパイル7A又は7Bによって検出され、サーモパイル7A又は7Bの出力は、設置角度算出部11へ送信される。
(ステップS205−3)
設置角度算出部11は、サーモパイル7A又は7Bの出力を受信する。そして、記憶部14に記憶される対応関係表13を参照して、受信したサーモパイル7A又は7Bの出力値に最も近い出力値に対応する設置角度を流量測定装置100の設置角度と決定する。ただし、設置角度算出部11は、対応関係表13を参照して、受信したサーモパイル7A又は7Bの出力値に最も近い前後2つの出力値に対応する設置角度を按分して、流量測定装置100の設置角度を算出してもよい。ステップS205では、上記のような手順によって流量測定装置100の設置角度を求めることができる。
また、設置角度算出部11は、サーモパイル7A又は7Bの出力から設置角度を算出しているが、サーモパイル7A及び7Bの出力の差分から設置角度を算出してもよい。この場合、サーモパイル7A及び7Bの出力の差分と、設置角度との対応関係表13が予め作成される。
(ステップS206)
ステップS206では、記憶部14に記憶されている、流量の補正をする際に使用する補正値の中から、流量補正部12において流量の補正を行う際に使用する補正値を決定する。
(ステップS206−1)
ステップS206−1では、流量補正値の決定を行う。ステップS201において算出された流量と、ステップS205において算出された設置角度に最も適した流量補正値を、図10Aに示すような流量補正値データから選択する。
(ステップS206−2)
ステップS206−2では、圧力補正値の決定を行う。ステップS202において算出された圧力と、ステップS205において算出された設置角度に最も適した圧力補正値を、図10Bに示す圧力補正値データから選択する。
(ステップS206−3)
ステップS206−3では、流体種補正値の決定を行う。ステップS203において導出された流体の種類と、ステップS205において算出された設置角度に最も適した流体種補正値を、図10Cに示す流体種補正値データから選択する。
(ステップS206−4)
ステップS206−4では、温度補正値の決定を行う。ステップS204において算出された流体の温度と、ステップS205において算出された設置角度に最も適した温度補正値を、図10Dに示す温度補正値データから選択する。
(ステップS207)
ステップS207では、ステップS206において決定された各補正値を使用して、流量の補正を行う。具体的には、流量補正部12は、ステップS201にて流量算出部10において算出された流量に、ステップS206において決定された流量補正値、圧力補正値、流体種補正値、及び温度補正値を乗じる。
上記のステップS201からステップS207を実行し、流量測定装置100は、流量の補正を行う。
[作用・効果]
以上のように、本実施形態では、流量測定装置100は、流体の流れによって生じた熱の分布を、熱式のフローセンサである検出素子1によって検出し、流体の流量を算出することができる。また、流量測定装置100は、流体の圧力、流体の種類、及び流体の温度といった流体の特性も求めることができる。
また、流量測定装置100は、水平面に対する、マイクロヒータ6とサーモパイル7A、7Bとが並ぶ方向の角度(設置角度)を算出することができる。
そして、記憶部14に記憶される流量補正値、圧力補正値、流体種補正値、及び温度補正値の中から、算出した流量、流体の圧力・種類・温度といった特性と設置角度に最も適した補正値をそれぞれ選択し、選択した流量補正値、圧力補正値、流体種補正値、及び温度補正値を、算出した流量に乗じることによって、流量を補正している。すなわち、流量測定装置100は、算出された流量から対流現象によって生じた熱の移動の影響を取り除いている。そしてこの補正は、流体の流量、圧力・種類・温度といった特性と、流量測定装置100の設置角度に基づいている。よって、流量測定装置100の設置角度に応じて、流量を精密に補正することができ、精度高く流量を算出することができる。
また、本実施形態では、流量測定装置100の設置角度を算出する際に、流体の流れを止めている。よって、サーモパイル7A又は7Bの出力は、流体の流れの影響を受けていない対流現象によって生じた熱の分布を検出した出力となる。よって、設置角度を精度高く算出することができる。
また、本実施形態では、流体の圧力、流体の種類、及び流体の温度といった、流体の複数の特性に基づいて流量を補正しているため、流量の算出の精度を高めることができる。
§4 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、以下のような変更が可能である。なお、以下では、上記実施形態と同様の構成要素に関しては同様の符号を用い、上記実施形態と同様の点については、適宜説明を省略した。以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
<4.1>
図12は、流量測定装置100A及び流管部材4Aの斜視図の一例を模式的に例示する。図12に示されるように、流量測定装置100Aは、検出素子1と制御部2に加え、検出素子18を備える。また、流管部材4Aは、図示しないが流管部材4の流路部5のように流体の流れに沿って1つの流路を備えており、検出素子1と検出素子18は、この1つの流路に流体の流れを遮る方向に並んで設けられる。検出素子18は、検出素子1と同じタイプの熱式のフローセンサであり、検出素子1と同様にマイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dを備える。ここで、マイクロヒータ6Aは、本発明の「第二の加熱部」の一例である。また、サーモパイル7C、7Dは、本発明の「第二の温度検出部」の一例である。
図13は、検出素子18と流体の気流の流れとの関係の一例を模式的に例示する。検出素子18は、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dが流体の流れを遮る方向に並び、流管部材4Aに備わる1つの流路に設けられる。
ここで、流体の流れによって温度分布は下流側に偏るため、流れを遮る方向の温度分布の変化は、流体の流れ方向の温度分布の変化に比べて小さい。このため、温度分布の変化によるサーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、流体の流れによる温度分布の変化の影響を低減して、検出素子18による特性値の測定が可能である。
また、マイクロヒータ6Aの長手方向が流体の流れ方向に沿って配置されているため、マイクロヒータ6Aは流体の流れ方向に亘って広範囲に流体を加熱することが可能となる。このため、流体の流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、サーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、流体の流れによる温度分布の変化の影響を低減して、検出素子18による特性値の測定が可能である。
さらに、サーモパイル7C及び7Dの長手方向が流体の流れ方向に沿って配置されているため、サーモパイル7C及び7Dは流体の流れ方向に亘って広範囲に温度を検出することが可能となる。このため、流体の流れによって温度分布が下流側に偏った場合であっても、サーモパイル7C及び7Dの出力特性の変化を低減することができる。したがって、流体の流れによる温度分布の変化の影響を低減して、特性値の測定ができる。
図14は、流量測定装置100Aの機能構成を示すブロック図の一例を模式的に例示する。流量測定装置100Aは、サーモパイル7C又は7Dの出力を受信し、サーモパイル7C又は7Dの出力を求め、水平面に対する、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dとが並ぶ方向の角度を算出する設置角度算出部11Aを備える。すなわち、設置角度算出部11Aは、例えば、水平面に対して、流体の流れを遮る方向の角度を算出することとなる。ここで、設置角度算出部11Aによって算出される設置角度は、本発明の「第二の温度検出部の傾斜角度」の一例である。また、サーモパイル7C又は7Cの出力と、流量測定装置100の設置角度との関係は、予め作成しておく。そして、サーモパイル7C又は7Dの出力と、流量測定装置100の設置角度との関係から流量測定装置100Aの設置角度を算出する。
ただし、サーモパイル7C及び7Dの出力は、流体の流れによる影響が低減されている。よって、設置角度算出部11Aにおいて設置角度を算出する際に、ステップS205−1のように流体の流れを止める必要はない。
また、流量測定装置100Aの記憶部14は、水平面に対する、マイクロヒータ6Aとサーモパイル7C、7Dとが並ぶ方向の角度と、流体の流量又は流体の圧力・種類・温度といった特性に関する補正値が記憶されている。
また、本変形例では、流体種導出部16、及び温度算出部17は、サーモパイル7C及び7Dの出力を受信し、サーモパイル7C及び7Dの出力の平均値を求める。そして、サーモパイル7C及び7Dの出力の平均値から流体の種類、流体の温度を算出する。
[作用・効果]
上記のような流量測定装置100Aであれば、設置角度、流体の種類、流体の温度を算出する際に、流体の流れによる温度分布の変化の影響が低減されたサーモパイル7C及び7Dの出力を使用している。よって、精度高く設置角度、流体の種類、流体の温度を算出することができる。また、上記の精度高く算出された設置角度、流体の種類、流体の温度を使用して流量の補正の精度を高めることができる。また、本変形例では、設置角度算出部11Aにおいて設置角度を算出する際に、ステップS205−1のように流体の流れを止める必要はない。よって、設置角度を簡易に検出することができる。
<4.2>
<4.1>の変形例では、設置角度算出部11Aにおいて、サーモパイル7C及び7Dの出力を使用し、水平面に対して流体の流れを遮る方向の角度を算出していたが、さらに設置角度算出部11において、水平面に対して流体の流れる方向の角度が算出されてもよい。
上記の流量測定装置100Aの場合、記憶部14は、水平面に対して流体の流れる方向の角度と、流量、圧力・流体種・温度に関する補正値、及び水平面に対して流体の流れを遮る方向の角度と、流量、圧力・流体種・温度に関する補正値が記憶される。
[作用・効果]
上記のような、流量測定装置100Aは、<4.1>の変形例での効果に加えて、検出素子1によって、設置角度算出部11において水平面に対して流体の流れる方向の角度と、また検出素子18によって設置角度算出部11Aにおいて水平面に対して流体の流れを遮る方向の角度の2つの設置角度を算出することができる。よって、流量測定装置100Aの傾きを立体的に把握することができる。また、2つの設置角度に応じて、算出される流量補正することができる。よって、流量を精密に補正することができ、精度高く流量を算出することができる。
<4.3>
<4.1>、<4.2>の変形例では、検出素子1と検出素子18は、流管部材4Aの1つの流路に設けられたが、検出素子1と検出素子18は、別々の流路に設けられてもよい。図15は、主流路部19と副流路部20の2つの流路部を備える流管部材4Bに流量測定装置100Bを備える一例を模式的に例示する。
ここで、流量測定装置100Bは、円盤状の回路基板21と、回路基板21の外表面を覆うカバー22と、回路基板21と流管部材4Bとを粘着させるシール23を備える。また、流管部材4Bには、主流路部19と副流路部20の2つの流路部が備わる。主流路部19は、管状部材である。副流路部20は、主流路部19の側方向に位置しており、その内部には、副流路が形成されている。図16は、副流路部20の部分拡大図の一例を模式的に例示する。主流路部19と副流路部20は、流入用流路24及び流出用流路25を介して通ずる。副流路部20は、流入用流路24から分岐し、検出素子1が設けられる第一流路26と、同じく流入用流路24から分岐し、検出素子18が設けられる第二流路27を備える。また、流入用流路24から分岐した第一流路26と第二流路27は、合流して流出用流路25となる。
第一流路26は、略コの字型の流路である。第一流路26は、長手方向(主流路部19と平行な方向)の途中に、流体の流量検出に用いられる検出素子1が設けられる検出素子配置部分28Aを有している。
第二流路27も、第一流路26と同様に、略コの字型の流路である。第二流路27は、長手方向(主流路部19と平行な方向)の途中に、流体の熱拡散率を測定する検出素子18が設けられる検出素子配置部分28Bを有している。ここで、検出素子18のマイクロヒータ6A及びサーモパイル7C,7Dは、図示しないが、流体の流れを遮る方向に並んで設けられる。
流量測定装置100Bの流管部材4Bへの固定方法は以下の通りである。まず、副流路部20と回路基板21とをシール23によって粘着させる。その後、回路基板21の表面をカバー22によって覆う。このような固定方法によって、副流路部20の内部の気密性は確保される。よって、流管部材4Bの外部の空気が、副流路部20に侵入し、流量や物性値の検出に影響を及ぼすことはない。
図17は、流管部材4Bに流量測定装置100Bが設けられた際の断面図の一例を模式的に例示する。流管部材4Bは、副流路部20の近傍に抵抗体29を備える。主流路部19に流体が流れると、流体の一部は、抵抗体29によって流れを妨げられ、流入用流路24を通って、副流路部20へ流れ込む。そして、副流路部20から分岐する第一流路26と第二流路27には、温度、圧力などの物性が等しい流体が流れ込む。
[作用・効果]
このような、流量測定装置100Bでは、第一流路26及び第二流路27に分流する流体の流量を、それぞれの流路の幅を調整することで個別に制御することが可能である。このため、検出素子1の検出レンジに応じて第一流路26を流れる流体の流量を制御し、検出素子18の検出レンジに応じて第二流路27を流れる流体の流量を制御することができる。
したがって、流量測定装置100Bは、それぞれの検出素子の固有の検出レンジに応じた最適な流量で、流体の物性値を検出することができるので、検出精度を高めることができる。よって、精度高く流量、特性値を算出し、補正することができる。
<4.4>
また、上記の実施形態では、検出素子1又は18によって、流量測定装置の設置角度は算出されていたが、傾斜センサを設け、検出素子1及び18を使用せずに、流量測定装置の設置角度を検出してもよい。ここで、傾斜センサは、本発明の「角度算出手段」の一例である。この場合、設置角度算出部は、傾斜センサから出力される信号を受信し、所定の基準面に対するサーモパイルの傾斜角度、すなわち流量測定装置の設置角度を算出する。当該変形例であれば、サーモパイルの出力を用いずに流量測定装置の設置角度を検出することができる。
また、上記の実施形態では、流量測定装置の設置角度の基準面は水平面としていたが、基準となるような面であれば何でもよい。
また、上記の実施形態では、サーモパイルの出力から設置角度を算出していたが、設置角度を算出せずに流量の補正を行ってもよい。
また、上記の実施形態における設置角度は、サーモパイルの出力と、サーモパイルの出力の差分情報を用いることで、方向の制限なく算出され得る。すなわち、例えば、設置角度算出部11は、サーモパイル7A又は7Bの出力と、サーモパイル7A及び7Bの出力の差分情報を用いることで、水平面に対して、流体の流れる方向の設置角度に加えて、流体の流れを遮る方向の設置角度を算出することもできる。また、例えば、設置角度算出部11Aは、サーモパイル7C又は7Dの出力と、サーモパイル7C及び7Dの出力の差分情報を用いることで、水平面に対して、流体の流れを遮る方向の設置角度に加えて、流体の流れる方向の設置角度を算出することもできる。
また、上記の実施形態の変形例では、サーモパイル7C及び7Dの出力の平均値から流量測定装置の設置角度、流体の種類、流体の温度を算出していたが、サーモパイル7Cあるいは7Dの片側の出力から流量測定装置の設置角度、流体の種類、流体の温度を算出してもよい。
<4.5>
図18は、流量測定装置100Cが、例えば地中に埋設されるガスメータ50に設置される概要の一例を模式的に例示する。従来のガスメータは、建築フィット性の視点から、小型化、埋設化が指向されてきた。従来のガスメータの一例として、膜式のガスメータが存在するが、計量原理の制約から小型化は困難であった。そこで、タービン式、フルイディック式のガスメータの開発が行われたが、充分な成果は得られていない。そこで、現在では、USM(Ultrasonic Meter)を実用化することにより、ガスメータの小型化が達成されている。
しかしながら、従来のガスメータでは、供給ガスの圧力監視を行う圧力センサ(大気圧を基準とする)の安全装置が組み込まれているため、圧力センサを組み込むガスメータの筐体には、大気との通気口を設ける必要があり、水没の可能性がある地下への埋設は困難であった。
図18に示されるガスメータ50は、地中埋設型のガスメータであって、例えば家51においてガスが使用される機器52へ供給されるガスが通過する地中の配管53の途中に設けられる。そして、流量測定装置100Cは、ガスメータ50の内部に設けられ、ガスの流量を測定する。
図19は、ガスメータ50の部分拡大図の一例を模式的に例示する。ガスメータ50は、内部にガスが通過する流管部材54を備える。ガスメータ50は、配管53の途中に設けられ、流管部材54と、配管53とを連結させ、連結部分55A、55Bを夫々固定する接続ネジ56A、56Bを備える。ここで、ガスメータ50は、連結部分55Aの連結方向と連結部分55Bの連結方向とが同じ方向を向くように(図19の例では横方向)設けられる。
そして、ガスメータ50は、流管部材54の内部を通過するガスを測定する流量測定装置100Cを備える。そして、ガスメータ50は、流量測定装置100Cの他に、流管部材54内を流れるガスの供給圧力を検知する絶対圧センサ57を備える。ここで、絶対圧センサ57は、流量測定装置100Cと直線状に並ぶように設けられる。また、ガスメータ50は、流管部材54内のガスの流れを遮断する遮断弁58を備える。また、ガスメータ50は、電子基板59を備える。図20は、電子基板59の構成の概要の一例を模式的に例示する。電子基板59の表面には金属によって配線パターンが形成され、当該配線パターンと流量測定装置100Cとは電気的に接続される。そして、電子基板59の表面には、流量測定装置100Cからの出力を計測する計測用カスタムIC(Integrated Circuit)60が実装される。また、電子基板59の配線パターンは、遮断弁58と電気的に接続される。そして、遮断弁58の開度は、電子基板59の表面に実装される素子によって制御される。また、ガスメータ50は、電子基板59上に、地震を感知し、揺れが所定値以上である場合に遮断弁58を作動させてガスの流通を遮断するための感震センサ61を備える。また、電子基板59の裏面には、絶対圧センサ57が実装される。また、ガスメータ50は、流量測定装置100C、遮断弁58、及び絶対圧センサ57等を駆動させるための電力を発生させる電池62を電子基板59上に備える。また、ガスメータ50は、上記の流量測定装置100C、絶対圧センサ57、遮断弁58、電子基板59および電子基板59上の各種素子、及び流管部材54等を保護する筐体63を備える。
上記のようなガスメータ50によれば、ガスメータ50に設けられる絶対圧センサ57は大気との通気口を必要としないため、筐体63は密閉可能となる。よって、ガスメータ50は埋設可能となる。また、上記のガスメータ50は密閉されるため、流管部材54内は、外部の環境の変化を受けづらく、温湿度等の環境が安定する。よって、上記のガスメータ50によれば、精度の高い流量測定が可能となる。
また、上記のようなガスメータ50によれば、流管部材54と、配管53とが連結される連結部分55A、55Bの連結方向が同一方向を向いている。よって、流管部材54の直管長を可及的に長くとることができる。よって、流管部材54内のガスの流れは、曲線状の配管内を流れるガスの流れと比較して安定化する。よって、上記のガスメータ50によれば、精度の高い流量測定が可能となる。
また、上記のようなガスメータ50によれば、流量測定装置100Cや絶対圧センサ57等の各種センサは直線状に配置されている。よって、各種センサが直線状ではなく不規則に配置される場合と比較し、流管部材54を直線状に配置することが容易となる。すなわち、ガスメータ50を簡易な構造とすることができ、ガスメータ50を形成する部材も削減することが容易となる。よって、ガスの測定の効率化が実現され、またガスメータ50の製造コストは低減される。
また、上記のようなガスメータ50によれば、流量測定装置100Cのような1つの素子によってガスの流量が検出されるため、ガスメータ50の小型化が実現される。また、対流による流量測定誤差の影響が低減される水平配管構造が可能となる。
また、従来のガスメータが地中に埋設される場合、ガスメータに設けられる流量測定装置の設置角度を地上から認識することは困難と考えられる。よって、流量測定装置の設置角度が水平面に対して傾いている場合に、測定される流量を当該傾きに応じて補正することは困難と考えられる。しかしながら、上記のような流量測定装置100Cを備えた埋設型ガスメータ50の場合、流量測定装置100Cの設置角度が水平面に対して傾いている場合であっても、流量測定装置100Cによって測定されるガスは、流量測定装置100Cの設置角度に応じて自動的に補正される。よって、高精度な流量測定が可能となる。また、地表面が元々傾いている場合など、流量測定装置100Cが所望の角度に設置されることが困難な状況であっても、流量測定装置100Cによって測定されるガスは、流量測定装置100Cの設置角度に応じて自動的に補正される。すなわち、ガスメータ50は、設置環境によらず高精度な流量測定を可能とする利便性の高い装置である。
また、上記のガスメータ50に設けられる遮断弁58は、流量測定装置100C及び絶対圧センサ57と直線状に並ぶように配置するとなおよい。このように遮断弁58を設けることによって、遮断弁58の開度が変更された場合であっても、流管部材54の内部のガスの流れの乱れは低減され、流量測定装置100C又は絶対圧センサ57によるガスの計測に及ぼす影響は低減されるからである。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
なお、以下には本発明の構成要件と実施例の構成とを対比可能とするために、本発明の構成要件を図面の符号付きで記載しておく。
<発明1>
流体を加熱する加熱部(6)と、
流体の流れる方向に前記加熱部(6)を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部(7A、7B)と、
前記温度検出部(7A、7B)から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部(10)と、
所定の基準面に対する、前記温度検出部(7A、7B)の傾斜角度を算出する角度算出手段(11)と、
前記流量と、前記傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶する記憶部(14)と、
前記記憶部(14)において記憶された前記流量補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部(12)と、を備える、
流量測定装置(100)。
<発明2>
前記角度算出手段(11)は、
流体が流れていない場合の前記温度検出部(7A、7B)の出力に基づいて、前記傾斜角度を算出する、
発明1に記載の流量測定装置(100)。
<発明3>
前記温度検出部(7A、7B)から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部(15、16、17)をさらに備え、
前記記憶部(14)は、前記特性値と、前記傾斜角度と、特性補正値の関係をさらに記憶し、
前記流量補正部(12)は、前記記憶部(14)において記憶された前記特性補正値を使用して前記流量をさらに補正する、
発明1又は2に記載の流量測定装置(100)。
<発明4>
第二の加熱部(6A)と、
流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部(6A)を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部(7C、7D)と、
前記第二の温度検出部(7C、7D)から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部(15、16、17)と、をさらに備え、
前記角度算出手段(11A)は、さらに前記第二の温度検出部(7C、7D)の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部の傾斜角度を算出する、
発明1又は2に記載の流量測定装置(100A、100B)。
<発明5>
流体を加熱する加熱部(6)と、
流体の流れる方向に前記加熱部(6)を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部(7A、7B)と、
前記温度検出部(7A、7B)から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部(10)と、
第二の加熱部(6A)と、
流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部(6A)を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部(7C、7D)と、
前記第二の温度検出部(7C、7D)から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部(15、16、17)と、
前記第二の温度検出部(7C、7D)の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部(7C、7D)の傾斜角度を算出する角度算出手段(11A)と、
前記流量と、前記第二の温度検出部(7C、7D)の傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶し、さらに前記特性値と、前記第二の温度検出部(7C、7D)の傾斜角度と、特性補正値の関係を記憶する記憶部(14)と、
前記記憶部(14)において記憶された前記流量補正値及び前記特性補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部(10)と、を備える、
流量測定装置(100A、100B)。
<発明6>
前記特性値は、流体の圧力、種類、及び温度のうち少なくとも何れかを表す、
発明3から5のうち何れか1項に記載の流量測定装置(100、100A、100B)。
<発明7>
地中に埋設される埋設型ガスメータ(50)であって、
前記埋設型ガスメータ(50)に流入するガスが流れる流管(54)と、
発明1から6のうち何れか1項に記載の流量測定装置(100C)と、を備え、
前記流量測定装置(100C)は、前記流管(54)に設置され、前記流管(54)を流れるガスの流量を検出する、
埋設型ガスメータ(50)。
1、18・・・検出素子
2・・・制御部
3、21・・・回路基板
4、4A、4B・・・流管部材
5・・・流路部
6、6A・・・マイクロヒータ
7、7A、7B、7C、7D・・・サーモパイル
8・・・絶縁薄膜
9・・・キャビティ
10・・・流量算出部
11、11A・・・設置角度算出部
12・・・流量補正部
13・・・対応関係表
14・・・記憶部
15・・・圧力算出部
16・・・流体種導出部
17・・・温度算出部
19・・・主流路部
20・・・副流路部
22・・・カバー
23・・・シール
24・・・流入用流路
25・・・流出用流路
26・・・第一流路
27・・・第二流路
28A・・・検出素子配置部分
28B・・・検出素子配置部分
29・・・抵抗体
50・・・埋設型ガスメータ
51・・・家
52・・・機器
53・・・配管
54・・・流管部材
55A、55B・・・連結部分
56A、56B・・・接続ネジ
57・・・絶対圧センサ
58・・・遮断弁
59・・・電子基板
60・・・計測用カスタムIC
61・・・感震センサ
62・・・電池
63・・・筐体
100、100A、100B、100C・・・流量測定装置

Claims (7)

  1. 流体を加熱する加熱部と、
    流体の流れる方向に前記加熱部を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部と、
    所定の基準面に対する、前記温度検出部の傾斜角度を算出する角度算出手段と、
    前記流量と、前記傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶する記憶部と、
    前記記憶部において記憶された前記流量補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部と、を備える、
    流量測定装置。
  2. 前記角度算出手段は、
    流体が流れていない場合の前記温度検出部の出力に基づいて、前記傾斜角度を算出する、
    請求項1に記載の流量測定装置。
  3. 前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部をさらに備え、
    前記記憶部は、前記特性値と、前記傾斜角度と、特性補正値の関係をさらに記憶し、
    前記流量補正部は、前記記憶部において記憶された前記特性補正値を使用して前記流量をさらに補正する、
    請求項1又は2に記載の流量測定装置。
  4. 第二の加熱部と、
    流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、
    前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部と、をさらに備え、
    前記角度算出手段は、さらに前記第二の温度検出部の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部の傾斜角度を算出する、
    請求項1又は2に記載の流量測定装置。
  5. 流体を加熱する加熱部と、
    流体の流れる方向に前記加熱部を跨いで並んで設けられ、加熱された流体の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の流量を算出する流量算出部と、
    第二の加熱部と、
    流体の流れを遮る方向に前記第二の加熱部を跨いで並んで設けられる第二の温度検出部と、
    前記第二の温度検出部から出力された検出信号に基づいて流体の特性値を算出する特性値算出部と、
    前記第二の温度検出部の出力に基づいて、所定の基準面に対する、前記第二の温度検出部の傾斜角度を算出する角度算出手段と、
    前記流量と、前記第二の温度検出部の傾斜角度と、流量補正値の関係を記憶し、さらに前記特性値と、前記第二の温度検出部の傾斜角度と、特性補正値の関係を記憶する記憶部と、
    前記記憶部において記憶された前記流量補正値及び前記特性補正値を使用して前記流量を補正する流量補正部と、を備える、
    流量測定装置。
  6. 前記特性値は、流体の圧力、種類、及び温度のうち少なくとも何れかを表す、
    請求項3から5のうち何れか1項に記載の流量測定装置。
  7. 地中に埋設される埋設型ガスメータであって、
    前記埋設型ガスメータに流入するガスが流れる流管と、
    請求項1から6のうち何れか1項に記載の流量測定装置と、を備え、
    前記流量測定装置は、前記流管に設置され、前記流管を流れるガスの流量を検出する、
    埋設型ガスメータ。
JP2019571184A 2018-02-09 2019-02-08 流量測定装置及び埋設型ガスメータ Active JP6844720B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018021976 2018-02-09
JP2018021976 2018-02-09
PCT/JP2019/004738 WO2019156243A1 (ja) 2018-02-09 2019-02-08 流量測定装置及び埋設型ガスメータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019156243A1 true JPWO2019156243A1 (ja) 2021-01-28
JP6844720B2 JP6844720B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=67549481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019571184A Active JP6844720B2 (ja) 2018-02-09 2019-02-08 流量測定装置及び埋設型ガスメータ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11125595B2 (ja)
EP (1) EP3751240B1 (ja)
JP (1) JP6844720B2 (ja)
CN (1) CN111684241B (ja)
WO (1) WO2019156243A1 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0160911B2 (ja) * 1985-08-07 1989-12-26 Mitsubishi Electric Corp
JP2008506117A (ja) * 2004-07-08 2008-02-28 セレリティ・インコーポレイテッド 姿勢非感応型流量装置のシステムおよび方法
JP5459955B2 (ja) * 2004-09-17 2014-04-02 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド 質量流量計及びコントローラの温度センサのための姿勢誤差自己訂正
JP5644674B2 (ja) * 2011-05-26 2014-12-24 株式会社デンソー 熱式流量測定装置
JP2016217812A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 アズビル株式会社 熱式マスフローコントローラ及びその傾斜誤差改善方法
JP6475080B2 (ja) * 2015-05-18 2019-02-27 アズビル株式会社 熱式流量計及びその傾斜誤差改善方法
JP6475081B2 (ja) * 2015-05-18 2019-02-27 アズビル株式会社 熱式流量計及びその傾斜誤差改善方法
JP6493235B2 (ja) * 2016-01-20 2019-04-03 オムロン株式会社 流量測定装置、流量の測定方法及び流量測定プログラム

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5191793A (en) * 1984-03-12 1993-03-09 Tylan Corporation Fluid mass flow meter device with reduced attitude sensitivity
JPH08285652A (ja) * 1995-04-13 1996-11-01 Ricoh Co Ltd 熱式流量センサ
JP3658321B2 (ja) 2000-12-28 2005-06-08 オムロン株式会社 フローセンサ及びその製造方法
JP4150756B2 (ja) * 2002-08-29 2008-09-17 東京瓦斯株式会社 熱式流量計
JP2004333183A (ja) * 2003-05-01 2004-11-25 Tateyama Alum Ind Co Ltd 風速センサ装置及び換気装置
US7409871B2 (en) * 2006-03-16 2008-08-12 Celerity, Inc. Mass flow meter or controller with inclination sensor
JP2010169657A (ja) * 2008-12-25 2010-08-05 Horiba Stec Co Ltd 質量流量計及びマスフローコントローラ
JP5652315B2 (ja) * 2011-04-28 2015-01-14 オムロン株式会社 流量測定装置
JP5556850B2 (ja) * 2012-05-31 2014-07-23 横河電機株式会社 微小流量センサ
JP5336640B1 (ja) * 2012-09-17 2013-11-06 東京計装株式会社 熱式流量計
NL2015974B1 (nl) * 2015-12-16 2017-06-30 Prange B V Niet invasieve meetinrichting en werkwijze voor het meten van een verandering in een fluïdumstroming door een buis.
DE102018000414A1 (de) * 2018-01-19 2019-07-25 Diehl Metering Gmbh Verfahren zum Betrieb eines Fluidzählers

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0160911B2 (ja) * 1985-08-07 1989-12-26 Mitsubishi Electric Corp
JP2008506117A (ja) * 2004-07-08 2008-02-28 セレリティ・インコーポレイテッド 姿勢非感応型流量装置のシステムおよび方法
JP5459955B2 (ja) * 2004-09-17 2014-04-02 エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド 質量流量計及びコントローラの温度センサのための姿勢誤差自己訂正
JP5644674B2 (ja) * 2011-05-26 2014-12-24 株式会社デンソー 熱式流量測定装置
JP2016217812A (ja) * 2015-05-18 2016-12-22 アズビル株式会社 熱式マスフローコントローラ及びその傾斜誤差改善方法
JP6475080B2 (ja) * 2015-05-18 2019-02-27 アズビル株式会社 熱式流量計及びその傾斜誤差改善方法
JP6475081B2 (ja) * 2015-05-18 2019-02-27 アズビル株式会社 熱式流量計及びその傾斜誤差改善方法
JP6493235B2 (ja) * 2016-01-20 2019-04-03 オムロン株式会社 流量測定装置、流量の測定方法及び流量測定プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
CN111684241B (zh) 2022-05-17
EP3751240A1 (en) 2020-12-16
CN111684241A (zh) 2020-09-18
EP3751240B1 (en) 2023-06-14
US20210116283A1 (en) 2021-04-22
WO2019156243A1 (ja) 2019-08-15
JP6844720B2 (ja) 2021-03-17
US11125595B2 (en) 2021-09-21
EP3751240A4 (en) 2021-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5459955B2 (ja) 質量流量計及びコントローラの温度センサのための姿勢誤差自己訂正
JP5652315B2 (ja) 流量測定装置
US8851744B1 (en) Calibration apparatus and method for heat transfer measurement
US20120247202A1 (en) Thermal type air flow meter
JP5450204B2 (ja) 流量計
AU2019201326B2 (en) Airflow sensor with gas composition correction
WO2005050143A1 (ja) 熱式流体流量計
WO2018230478A1 (ja) 流量測定装置
JP4669193B2 (ja) 圧力式流量制御装置の温度測定装置
JP6844720B2 (ja) 流量測定装置及び埋設型ガスメータ
US10502418B2 (en) Device and method for mixing combustible gas and combustion air, hot water installation provided therewith, corresponding thermal mass flow sensor and method for measuring a mass flow rate of a gas flow
JP3308480B2 (ja) 熱式フローセンサを利用した流量計及びそれを利用したガスメータ
JP2012247266A (ja) 熱式流量測定装置
WO2002103301A1 (fr) Instrument de mesure de debit d'une resistance thermique
JP6460911B2 (ja) 熱式マスフローコントローラ及びその傾斜誤差改善方法
JP7410745B2 (ja) 原因判定装置および原因判定方法
JP4045549B2 (ja) 水素濃度検出装置及び水素濃度検出方法
JP4852654B2 (ja) 圧力式流量制御装置
JP2021135156A (ja) 流量測定装置
JP6475081B2 (ja) 熱式流量計及びその傾斜誤差改善方法
JP2788329B2 (ja) 流体の流速及び流れ方向測定方法及び測定装置
JP3719802B2 (ja) 多点計測型流量計
JP2019158763A (ja) ガスメータ
Mikheev et al. Hot-Wire Velocity Measurements without Calibration
JP2008170158A (ja) 気体流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200717

AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6844720

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150