JPWO2019151308A1 - 電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 - Google Patents

電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

電力変換装置は、巻線の一端に接続される第1インバータと、他端に接続される第2インバータと、上記第1インバータにおける電源側に位置する電源端と、上記第1インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路と、上記第2インバータにおける電源側に位置する電源端と、上記第2インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路と、上記第1インバータおよび上記第2中性点リレー回路を制御する第1制御回路と、上記第2インバータおよび上記第1中性点リレー回路を制御する第2制御回路と、を備える。

Description

本発明は、電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置に関する。
従来、2つのインバータによりモータの電力を変換するインバータ駆動システムが知られている。また、モータの各巻線の両端それぞれにインバータが接続され各巻線について独立に電力を供給するタイプのインバータ駆動システムも知られている。
例えば特許文献1には2つのインバータ部を有する電力変換装置が開示されている。特許文献1では、故障検出手段によりスイッチング素子の故障が検出される。そして、スイッチング素子に故障が生じた場合、回転電機(モータ)の駆動継続のため、スイッチング素子のオンオフ作動制御が正常時制御から故障時制御に切り替えられて回転電機が駆動される。
特開2014−192950号公報
近年、電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置における電力供給について、電源および制御回路を含んだ駆動系の全部あるいは一部の冗長化による電力供給の継続性の向上が求められている。特に、モータの各巻線について独立に電力を供給する上述したシステムでは、電力供給の継続のために、2つのインバータの一方における異常時に当該一方側を中性点として機能させる仕組みが望まれる場合がある。
しかし、駆動系の異常時でもインバータを中性点として機能させることが可能な具体的な構成について従来は開示がない。なお、本明細書で「駆動系の異常」は、電源のみの異常、制御回路のみの異常、電源と制御回路との両方における異常、電源異常に伴い制御部も動作停止した状態などといった各種の異常状態を含む。
本発明は、駆動系の異常で2つのインバータの一方が動作不能となった場合でも、当該一方側を中性点として機能させることが可能な電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電力変換装置の一態様は、電源からの電力を、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータに供給する電力に変換する電力変換装置であって、上記巻線の一端に接続される第1インバータと、上記一端に対する他端に接続される第2インバータと、上記第1インバータにおける電源側に位置する電源端と、上記第1インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路と、上記第2インバータにおける電源側に位置する電源端と、上記第2インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路と、上記第1インバータおよび上記第2中性点リレー回路を制御する第1制御回路と、上記第2インバータおよび上記第1中性点リレー回路を制御する第2制御回路と、を備える。
また、本発明に係る駆動装置の一態様は、上記電力変換装置と、上記電力変換装置に接続され、上記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、を備える。
また、本発明に係るパワーステアリング装置の一態様は、上記電力変換装置と、上記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、上記モータにより駆動されるパワーステアリング機構と、を備える。
本発明によれば、駆動系の異常で2つのインバータの一方が動作不能となった場合でも、当該一方側を中性点として機能させることが可能である。
図1は、本実施形態によるモータ駆動ユニットのブロック構成を模式的に示す図である。 図2は、本実施形態によるモータ駆動ユニットの回路構成を模式的に示す図である。 図3は、正常時におけるモータの各相の各コイルに流れる電流値を示す図である。 図4は、モータ駆動ユニットのハードウェア構成を模式的に示す図である。 図5は、第1実装基板および第2実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。 図6は、本実施形態の変形例による回路構成を模式的に示す図である。 図7は、本実施形態の別の変形例による回路構成を模式的に示す図である。 図8は、本実施形態の更に別の変形例による回路構成を模式的に示す図である。 図9は、回路の実装構造が異なる変形例によるハードウェア構成を模式的に示す図である。 図10は、図9に示す変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。 図11は、基板構成が異なる変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。 図12は、基板構成が異なる別の変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。 図13は、本実施形態によるパワーステアリング装置の構成を模式的に示す図である。 図14は、本実施形態の第二変形例による回路構成を模式的に示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の電力変換装置、駆動装置およびパワーステアリング装置の実施形態を詳細に説明する。但し、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするため、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
本明細書において、電源からの電力を、三相(U相、V相、W相)の巻線(「コイル」と表記する場合がある。)を有する三相モータに供給する電力に変換する電力変換装置を例にして、本開示の実施形態を説明する。ただし、電源からの電力を、四相または五相などのn相(nは4以上の整数)の巻線を有するn相モータに供給する電力に変換する電力変換装置も本開示の範疇である。



(モータ駆動ユニット1000の構造)



図1は、本実施形態によるモータ駆動ユニット1000のブロック構成を模式的に示す図である。 モータ駆動ユニット1000は、電力供給装置101、102、モータ200および制御回路301、302を備える。
本明細書では、構成要素としてモータ200を備えるモータ駆動ユニット1000を説明する。モータ200を備えるモータ駆動ユニット1000は、本発明の駆動装置の一例に相当する。ただし、モータ駆動ユニット1000は、構成要素としてモータ200を備えない、モータ200を駆動するための装置であってもよい。モータ200を備えないモータ駆動ユニット1000は、本発明の電力変換装置の一例に相当する。
第1の電力供給装置101は、第1インバータ111、第2中性点スイッチ131、電流センサ401および電圧センサ411を備えている。第2の電力供給装置102は、第2インバータ112、第1中性点スイッチ132、電流センサ402および電圧センサ412を備えている。
モータ駆動ユニット1000は、2つの電力供給装置101、102によって、電源(図2の符号403、404)からの電力をモータ200に供給する電力に変換することが可能である。例えば、第1および第2インバータ111、112は、直流電力を、U相、V相およびW相の擬似正弦波である三相交流電力に変換することが可能である。
第1インバータ111は、モータ200のコイルの一端210に接続され、第2インバータ112は、モータ200のコイルの他端220に接続される。本明細書において、部品(構成要素)同士の「接続」とは、特に断らない限り電気的な接続を意味する。
モータ200は、例えば三相交流モータである。モータ200は、U相、V相およびW相のコイルを有する。コイルの巻き方は、例えば集中巻きまたは分布巻きである。
制御回路301、302は、後で詳述するようにマイクロコントローラ341、342などを備える。第1の制御回路301は、電流センサ401および角度センサ321からの入力信号に基づいて第1の電力供給装置101を制御する。また、第2の制御回路302は、電流センサ402および角度センサ322からの入力信号に基づいて第2の電力供給装置102を制御する。制御回路301、302における電力供給装置101、102の制御手法として、例えばベクトル制御および直接トルク制御(DTC)から選択された制御手法が用いられる。 図2を参照して、モータ駆動ユニット1000の具体的な回路構成を説明する。
図2は、本実施形態によるモータ駆動ユニット1000の回路構成を模式的に示す図である。但し、図2では、主に電力供給装置101、102の回路構成が示されている。
モータ駆動ユニット1000は電源に接続される。電源は、それぞれ独立した第1電源403と第2電源404を備えている。電源403、404は所定の電源電圧(例えば12V)を生成する。電源403、404として、例えば直流電源が用いられる。ただし、電源403、404は、AC−DCコンバータまたはDC―DCコンバータであってもよいし、バッテリー(蓄電池)であってもよい。また、モータ駆動ユニット1000は、内部に電源を備えていてもよい。
モータ駆動ユニット1000は、コイル103、104、コンデンサ105、分離スイッチ106、107、第1インバータ111、第2インバータ112、第1中性点スイッチ132、第2中性点スイッチ131、モータ200および制御回路301、302を備える。
モータ駆動ユニット1000は、モータ200のコイル(巻線)の一端210側に対応した第1系統と、モータ200のコイル(巻線)の他端220側に対応した第2系統とを備えている。第1系統には、第1インバータ111と第1中性点スイッチ132と第1制御回路301が含まれる。第2系統には、第2インバータ112と第2中性点スイッチ131と第2制御回路302が含まれる。第1系統のインバータ111と制御回路301は第1電源403から電力を供給される。第2系統のインバータ112と制御回路302は第2電源404から電力を供給される。電源と制御回路を含んだ駆動系が、電源も含めて冗長化されているので、後述するように、一方の系統における電源の異常時にも、他方の系統によって電力供給が継続される。
電力供給装置101、102は、上述した2つの系統に一部が跨がった構成を有する。第1の電力供給装置101は、第1系統のインバータ111と第2系統の中性点スイッチ131と第1系統の制御回路301とを備えている。そして、第1系統のインバータ111と第2系統の中性点スイッチ131は、第1系統の制御回路301によって制御される。第2の電力供給装置102は、第2系統のインバータ112と第1系統の第1中性点スイッチ132と第2系統の制御回路302とを備えている。そして、第2系統のインバータ112と第1系統の第1中性点スイッチ132は、第2系統の制御回路302によって制御される。
電源403、404とインバータ111、112との間にはコイル103、104が備えられている。コイル103、104は、ノイズフィルタとして機能し、各インバータ111、112に供給される電圧波形に含まれる高周波ノイズを平滑化する。また、コイル103、104は、インバータ111、112で発生する高周波ノイズが電源403、404側に流出することを防ぐため高周波ノイズを平滑化する。また、各インバータ111、112の電源端子には、コンデンサ105が接続されている。コンデンサ105は、いわゆるバイパスコンデンサであり、電圧リプルを抑制する。コンデンサ105は、例えば電解コンデンサであり、容量および使用する個数は設計仕様などによって適宜決定される。
コイル103、104とインバータ111、112との間には、分離スイッチ106、107が備えられている。分離スイッチ106、107は、電源403、404とインバータ111、112との接続・非接続を切替えることができる。
第1インバータ111は、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。各レグは、電源403とモータ200との間に接続されたハイサイドスイッチ素子およびモータ200とグランドとの間に接続されたローサイドスイッチ素子を備える。言い換えると、第1インバータ111は、モータ200のコイル(巻線)の一端210と電源403との接続・非接続を3相のそれぞれについて切替える3個のハイサイドスイッチ素子を備える。また、第1インバータ111は、モータ200のコイルの一端210とグランドとの接続・非接続を3相のそれぞれについて切替える3個のローサイドスイッチ素子を備える。
具体的には、U相用レグは、ハイサイドスイッチ素子113Hおよびローサイドスイッチ素子113Lを有する。V相用レグは、ハイサイドスイッチ素子114Hおよびローサイドスイッチ素子114Lを有する。W相用レグは、ハイサイドスイッチ素子115Hおよびローサイドスイッチ素子115Lを有する。スイッチ素子としては、例えば電界効果トランジスタ(MOSFETなど)または絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が用いられる。なお、スイッチ素子がIGBTである場合には、スイッチ素子と逆並列にダイオード(フリーホイール)が接続される。
第1インバータ111は、例えば、U相、V相およびW相の各相の巻線に流れる電流を検出するための電流センサ401(図1を参照)として、シャント抵抗113R、114Rおよび115Rをそれぞれ各レグに有する。電流センサ401は、各シャント抵抗に流れる電流を検出する電流検出回路(不図示)を有する。例えば、シャント抵抗は、各レグにおいて、ローサイドスイッチ素子とグランドとの間に接続され得る。シャント抵抗の抵抗値は、例えば0.5mΩ〜1.0mΩ程度である。
シャント抵抗の数は3つ以外でもよい。例えば、U相、V相用の2つのシャント抵抗113R、114R、V相、W相用の2つのシャント抵抗114R、115R、または、U相、W相用の2つのシャント抵抗113R、115Rが用いられてもよい。使用されるシャント抵抗の数およびシャント抵抗の配置は、製品コストおよび設計仕様などが考慮されて適宜決定される。
第2インバータ112は、3個のレグを有するブリッジ回路を備える。第2インバータ112は、モータ200のコイル(巻線)の他端220と電源404との接続・非接続を3相のそれぞれについて切替える3個のハイサイドスイッチ素子を備える。また、第2インバータ112は、モータ200のコイルの他端220とグランドとの接続・非接続を3相のそれぞれについて切替える3個のローサイドスイッチ素子を備える。
U相用レグは、ハイサイドスイッチ素子116Hおよびローサイドスイッチ素子116Lを有する。V相用レグは、ハイサイドスイッチ素子117Hおよびローサイドスイッチ素子117Lを有する。W相用レグは、ハイサイドスイッチ素子118Hおよびローサイドスイッチ素子118Lを有する。第1インバータ111と同様に、第2インバータ112は、例えば、シャント抵抗116R、117Rおよび118Rを有する。
第1インバータ111は、モータ200のコイルの一端210に接続される。具体的に説明すると、第1インバータ111のU相用レグ(つまり、ハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子の間のノード)は、モータ200のU相コイルの一端210に接続される。第1インバータ111のV相用レグは、V相コイルの一端210に接続される。第1インバータ111のW相用レグは、W相コイルの一端210に接続される。
第2インバータ112は、モータ200のコイルの他端220に接続される。具体的に説明すると、第2インバータ112のU相用レグは、モータ200のU相コイルの他端220に接続される。第2インバータ112のV相用レグは、V相コイルの他端220に接続される。第2インバータ112のW相用レグは、W相コイルの他端220に接続される。
第1中性点スイッチ132は、第1インバータ111における電源403側に位置する電源端E1Hと、第1インバータ111におけるグランド側に位置するグランド端E1Lとに接続されている。第1中性点スイッチ132は、電源端E1Hとグランド端E1Lとの接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路の一例として機能する。第1中性点スイッチ132における電源端E1Hとグランド端E1Lとの接続・非接続の切替えは、モータ200の相数(ここでは一例として3相)よりも少ない数のスイッチ素子によって実行可能であるため、従来の構造より回路規模は小さい。
具体的には、第1中性点スイッチ132は、第1インバータ111について3個のハイサイドスイッチ素子113H、114Hおよび115Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素子113L、114Lおよび115Lのグランド側との接続・非接続を1素子で切替えることができる。
第2中性点スイッチ131は、第2インバータ112における電源404側に位置する電源端E2Hと、第2インバータ112におけるグランド側に位置するグランド端E2Lとに接続されている。第2中性点スイッチ131は、電源端E2Hとグランド端E2Lとの接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路の一例として機能する。第2中性点スイッチ131における電源端E2Hとグランド端E2Lとの接続・非接続の切替えは、モータ200の相数(ここでは一例として3相)よりも少ない数のスイッチ素子によって実行可能であるため、従来の構造より回路規模は小さい。
具体的には、第2中性点スイッチ131は、第2インバータ112について3個のハイサイドスイッチ素子116H、117Hおよび118Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素
子116L、117Lおよび118Lのグランド側との接続・非接続を1素子で切替えることができる。
再び図1を参照する。制御回路301、302は、例えば、電源回路311、312と、角度センサ321、322と、入力回路331、332と、マイクロコントローラ341、342と、駆動回路351、352と、ROM361、362とを備える。制御回路301、302は電力供給装置101、102に接続される。そして、制御回路301、302は電力供給装置101、102を制御する。具体的には、上述したように、第1の制御回路301は、第1インバータ111および第2中性点スイッチ132を制御する。第2の制御回路302は、第2インバータ112および第1中性点スイッチ131を制御する。
制御回路301、302は、目的とするロータの位置(回転角)、回転速度、および電流などを制御してクローズドループ制御を実現することができる。回転速度は、例えば、回転角(rad)を時間微分することにより得られ、単位時間(例えば1分間)にロータが回転する回転数(rpm)で表される。制御回路301、302は、目的とするモータトルクを制御することも可能である。制御回路301、302は、トルク制御のためにトルクセンサを備えてもよいがトルクセンサが省かれていてもトルク制御は可能である。また、角度センサに替えてセンサレスアルゴリズムを備えてもよい。また、2つの制御回路301、302は、各々がモータの回転に同期して制御を行うことで相互の制御動作を同期させる。 電源回路311、312は、制御回路301、302内の各ブロックに必要なDC電圧(例えば3V、5V)を生成する。
角度センサ321、322は、例えばレゾルバまたはホールICである。角度センサ321、322は、磁気抵抗(MR)素子を有するMRセンサとセンサマグネットとの組み合わせによっても実現される。角度センサ321、322は、モータ200のロータの回転角を検出し、検出した回転角を表した回転信号をマイクロコントローラ341、342に出力する。モータ制御手法(例えばセンサレス制御)によっては、角度センサ321、322は必要とされない場合がある。
電圧センサ411、412は、中性点スイッチ131、132の、インバータ111、112に接続された両端における電圧を検出し、検出した電圧値を入力回路331、332に出力する。第1系統の制御回路301に接続された電圧センサ411は、第2中性点スイッチ131の配線を介して第2系統のインバータ112の両端における電圧を検出する。第2系統の制御回路302に接続された電圧センサ412は、第1中性点スイッチ132の配線を介して第1系統のインバータ111の両端における電圧を検出する。
入力回路331、332は、電流センサ401、402によって検出されたモータ電流値(以下、「実電流値」と表記する。)と電圧センサ411、412によって検出された電圧値を受け取る。入力回路331、332は、マイクロコントローラ341、342の入力レベルに実電流値および電圧値のレベルを必要に応じて変換し、実電流値および電圧値をマイクロコントローラ341、342に出力する。入力回路331、332は、アナログデジタル変換回路である。
マイクロコントローラ341、342は、角度センサ321、322によって検出されたロータの回転信号を受信するとともに、入力回路331、332から出力された実電流値および電圧値を受信する。マイクロコントローラ341、342は、実電流値およびロータの回転信号などに従って目標電流値を設定してPWM信号を生成し、生成したPWM信号を駆動回路351、352に出力する。例えば、マイクロコントローラ341、342は、電力供給装置101、102のインバータ111、112における各スイッチ素子のスイッチング動作(ターンオンまたはターンオフ)を制御するためのPWM信号を生成する。
また、マイクロコントローラ341、342は、中性点スイッチ131、132のオン・オフの状態を決定する信号を、受信した電圧値に従って生成することが可能である。
駆動回路351、352は、例えばゲートドライバである。駆動回路351、352は、第1および第2インバータ111、112における各スイッチ素子のスイッチング動作を制御する制御信号(例えば、ゲート制御信号)をPWM信号に従って生成し、生成した制御信号を各スイッチ素子に与える。さらに、駆動回路351、352は、マイクロコントローラ341、342からの、各中性点スイッチ131、132のオン・オフの状態を決定する信号に従って、各中性点スイッチ131、132をオン・オフする制御信号を生成し、生成した制御信号を各中性点スイッチ131、132に与えることが可能である。 マイクロコントローラ341、342は、駆動回路351、352の機能を有していてもよい。その場合、駆動回路351、352は省かれる。
ROM361、362は、例えば書き込み可能なメモリ(例えばPROM)、書き換え可能なメモリ(例えばフラッシュメモリ)または読み出し専用のメモリである。ROM361、362は、マイクロコントローラ341、342に電力供給装置101、102を制御させるための命令群を含む制御プログラムを格納する。例えば、制御プログラムはブート時にRAM(不図示)に一旦展開される。
電力供給装置101、102の制御には正常時および異常時の制御がある。制御回路301、302(主としてマイクロコントローラ341、342)は、電力供給装置101、102の制御を正常時の制御から異常時の制御に切替えることができる。制御の種類に応じて、第1中性点スイッチ132および第2中性点スイッチ131のオン・オフ状態が決定される。 以下、モータ駆動ユニット1000の動作の具体例を説明し、主として電力供給装置100の動作の具体例を説明する。



(正常時の制御)


先ず、電力供給装置101、102の正常時の制御方法の具体例を説明する。正常とは、2つの電源403、404と、2つのインバータ111、112と、2つの制御回路301、302のいずれもが正しく動作する状態を指す。
正常時において、制御回路301、302は、第1中性点スイッチ132をオフし、かつ、第2中性点スイッチ131をオフする。これにより、第1インバータ111における電源端E1Hとグランド端E1Lとが非接続になるとともに、第2インバータ112における電源端E2Hとグランド端E2Lとが非接続になる。
この状態において、制御回路301、302は、第1インバータ111および第2インバータ112の両方を用いて三相通電制御することによってモータ200を駆動する。一例として、制御回路301、302は、第1インバータ111のスイッチ素子と第2インバータ112のスイッチ素子とを、周期変動するデューティでスイッチング制御することにより三相通電制御を行うことができる。第1インバータ111と第2インバータ112とのそれぞれにおけるデューティの周期変動は制御回路301、302によって切り替え可能である。制御回路301、302は、例えば第1インバータ111と第2インバータ112とで逆位相(位相差=180°)となる周期変動に切り替えてもよい。 図3は、正常時におけるモータ200の各相の各コイルに流れる電流値を示す図である。
図3には、正常時の三相通電制御に従って電力供給装置101、102が制御されたときにモータ200のU相、V相およびW相の各コイルに流れる電流値をプロットして得られる電流波形(正弦波)が例示されている。図3の横軸は、モータ電気角(deg)を示し、縦軸は電流値(A)を示している。Ipkは各相の最大電流値(ピーク電流値)を表している。なお、電力供給装置101、102は、図3に例示した正弦波以外に、例えば矩形波を用いてモータ200を駆動することも可能である。
表1は、図3の正弦波において電気角毎に各インバータの端子に流れる電流値を示している。表1は、具体的に、第1インバータ111とU相、V相およびW相それぞれのコイルの一端210との接続点に流れる電気角30°毎の電流値を示している。また、表1は、第2インバータ112とU相、V相およびW相それぞれのコイルの他端220との接続点に流れる、電気角30°毎の電流値を示している。ここで、第1インバータ111に対しては、モータ200の一端210から他端220に流れる電流方向を正の方向と定義する。また、第2インバータ112に対しては、モータ200の他端220から一端210に流れる電流方向を正の方向と定義する。従って、第1インバータ111の電流と第2インバータ112の電流との位相差は180°となる。表1において、電流値Iの大きさは〔(3)1/2/2〕*Ipkであり、電流値Iの大きさはIpk/2である。
Figure 2019151308
電気角0°において、U相のコイルは電流がゼロとなる。電気角0°において、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。
電気角30°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIpkの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。
電気角60°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。電気角60°において、W相のコイルは電流がゼロとなる。
電気角90°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIpkの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。
電気角120°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。電気角120°において、V相のコイルは電流がゼロとなる。
電気角150°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIpkの電流が流れる。
電気角180°において、U相のコイルは電流がゼロとなる。電気角180°において、V相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。
電気角210°において、U相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIpkの電流が流れ、W相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。
電気角240°において、U相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。電気角240°において、W相のコイルは電流がゼロとなる。
電気角270°において、U相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIpkの電流が流れ、V相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。
電気角300°において、U相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。電気角300°において、V相のコイルは電流がゼロとなる。
電気角330°において、U相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIpkの電流が流れる。
図3に示される電流波形において、電流の向きを考慮した三相のコイルに流れる電流の総和は電気角毎に「0」となる。ただし、電力供給装置101、102の回路構成によれば、三相のコイルに流れる電流は独立に制御される。このため、制御回路301、302は電流の総和が「0」以外の値となる制御を行うことも可能である。



(異常時の制御)


電力供給装置100の異常時の制御方法の具体例を説明する。異常とは、2つの電源403、404と、2つのインバータ111、112と、2つの制御回路301、302の1つ以上に故障が生じている状態を指す。異常には、大きく分けて第1系統の異常と第2系統の異常とがある。また、各系統の異常としては、インバータ111、112の故障による異常と駆動系の異常がある。上述したように「駆動系の異常」とは、電源のみの異常、制御回路のみの異常、電源と制御回路との両方における異常、電源異常に伴い制御部も動作停止した状態などといった各種の異常状態を含む。また、インバータ111、112の故障は、インバータ回路内における断線、ショート、スイッチ素子の故障などを含む。
異常検知の一例として、制御回路301、302(主としてマイクロコントローラ341、342)は、電圧センサ411、412によって検出された電圧値を解析することで、2つの系統のうち自己が所属している系統に対する相手側の系統における異常を検知する。制御回路301、302は、自分の制御下にある電圧センサ411、412および中性点スイッチ131、132を介して相手側のインバータ111、112における電圧を確認することができる。具体的には、中性点スイッチ131、132はDCバス(図5の符号230、240)を介してインバータ111、112に接続されていて、電圧センサ411、412はDCバスの電圧を検出する。従って、制御回路301、302は、DCバスの電圧を確認する。つまり、第1実装基板1001および第2実装基板1002は、基板間を跨いで第1インバータ111と第1中性点リレー回路122とを接続する接続線と、基板間を跨いで第2インバータ112と第2中性点リレー回路121とを接続する接続線を備え、第1制御回路301および第2制御回路302は、接続線の電圧を検出する。本実施形態において、接続線はDCバスを指す。
異常検知の他の一例として、マイクロコントローラ341、342は、モータの実電流値と目標電流値との差などを解析することで異常を検知することも可能である。ただし、制御回路301、302は、これらの手法に限られず、異常検知に関する公知の手法を広く用いることができる。
制御回路301、302は、マイクロコントローラ341、342で異常を検知すると、電力供給装置101、102の制御を正常時の制御から異常時の制御に切替える。例えば、正常時から異常時に制御を切替えるタイミングは、異常が検知されてから10msec〜30msec程度である。
制御回路301、302は、異常時には、相手側の系統について中性点スイッチ131、132をオンする。なお、制御回路301、302は、異常時以外の特定の場合にも中性点スイッチ131、132をオンしてもよい。また、分離スイッチ106、107は、制御信号が停止した状態では自ずとオフする。このため、制御回路301、302が動作不能となった場合などは、動作不能になった系統の分離スイッチ106、107がオフする。
例えば第1の制御回路301が異常を検知した場合には、第1の制御回路301が第2中性点スイッチ131をオンする。また、第2系統側の分離スイッチ107は、第2の制御回路302がオフするか自ずとオフする。
第2中性点スイッチ131がオンすると、第2インバータ112における電源端E2Hとグランド端E2Lとが接続される。その結果、3個のハイサイドスイッチ素子116H、117Hおよび118Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素子116L、117Lおよび118Lのグランド側とが接続される。
この接続状態になると、ハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子の状態がどのような状態であっても、ハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子の寄生ダイオードと第2中性点スイッチ131とを介して、モータ200の3相のコイルにおける他端220同士が接続される。従って、モータ200のコイルはY結線される。そして、第2中性点スイッチ131が中性点として機能することになる。中性点として機能する第2中性点スイッチ131は、第2系統側の分離スイッチ107がオフすることで電源404から絶縁される。 この接続状態で、第1の制御回路301は、第1インバータ111を三相通電制御することでモータ200のコイルを通電することができる。
第1の制御回路301が異常を検知した場合には、第2系統で異常が生じている。そして、第2系統の異常が駆動系の異常である場合、第2の制御回路302は、第2インバータ112に対する制御を失った状態(第2の制御回路302が失陥した状態)になっている。このような場合でも、第1の制御回路301が第2中性点スイッチ131を制御するので第2系統側で中性点が形成される。そして、第1系統側のインバータ111でモータ200に対する電力供給が継続される。
第2の制御回路302が異常を検知した場合には、第2の制御回路302は第1中性点スイッチ132をオンするとともに第1系統側の分離スイッチ106をオフする。
第1中性点スイッチ132がオンすると、第1インバータ111における電源端E1Hとグランド端E1Lとが接続される。その結果、3個のハイサイドスイッチ素子113H、114Hおよび115Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素子113L、114Lおよび115Lのグランド側とが接続される。
この接続状態になると、ハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子の状態がどのような状態であっても、ハイサイドスイッチ素子およびローサイドスイッチ素子の寄生ダイオードと第1中性点スイッチ132とを介して、モータ200の3相のコイルにおける一端210同士が接続される。従って、モータ200のコイルはY結線される。そして、第1中性点スイッチ132が中性点として機能することになる。中性点として機能する第1中性点スイッチ132は、第1系統側の分離スイッチ106がオフすることで電源403から絶縁される。 この接続状態で、第2の制御回路302は、第2インバータ112を三相通電制御することでモータ200のコイルを通電することができる。
第2の制御回路302が異常を検知した場合には、第1系統で異常が生じている。そして、第1系統の異常が駆動系の異常である場合、第1の制御回路301は、第1インバータ111に対する制御を失った状態(第1の制御回路301が失陥した状態)になっている。このような場合でも、第2の制御回路302が第1中性点スイッチ132を制御するので第1系統側で中性点が形成される。そして、第2系統側のインバータ112でモータ200に対する電力供給が継続される。
異常時における具体的な三相通電制御として、制御回路301、302は、例えば図3に示される電流波形と同様の波形が得られるようなPWM制御によってインバータ111、112の各スイッチング素子におけるスイッチング動作を制御する。
表2は、図3に示される電流波形と同様の波形が得られるような三相通電制御で例えば第2インバータ112が制御された場合に第2インバータ112の端子に流れる電流値を電気角毎に例示している。表2は具体的に、第2インバータ112とU相、V相およびW相それぞれのコイルの他端220との接続に流れる、電気角30°毎の電流値を示している。電流方向の定義は上述したとおりである。
Figure 2019151308
例えば、電気角30°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIpkの電流が流れ、W相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れる。電気角60°において、U相のコイルには第1インバータ111から第2インバータ112に大きさIの電流が流れ、V相のコイルには第2インバータ112から第1インバータ111に大きさIの電流が流れる。電気角60°において、W相のコイルは電流が「0」となる。中性点に流れ込む電流と中性点から流れ出る電流との総和は電気角毎に常に「0」になる。
表1および表2に示されるように、正常時および異常時の制御の間でモータ200に流れるモータ電流は電気角毎に同一である。このため、異常時の制御において、正常時の制御におけるモータのトルクが維持される。
なお、異常時の異常箇所が、インバータ111、112内の1つのスイッチ素子である場合には、例えば特開2014−192950号公報に記載されている制御手法によってインバータ111、112が中性点とされることが可能である。但し、この制御手法の実現に際しては、制御信号のオン電圧が正常時と異常時とで異なる特殊なゲートドライバが必要とされる。このような制御手法に対し、中性点スイッチ131、132は異常時のみでオンされればよいため、制御信号のオン電圧は1つでよく、特殊なドライバが不要である。また、故障を生じたスイッチ素子を含んだインバータ111、112の使用は避けることが望ましいので、この点でも中性点スイッチ131、132によって中性点が形成される手法の方が優れている。



(モータ駆動ユニット1000のハードウェア構成)



次に、モータ駆動ユニット1000のハードウェア構成について説明する。 図4は、モータ駆動ユニット1000のハードウェア構成を模式的に示す図である。
モータ駆動ユニット1000は、ハードウェア構成として、上述したモータ200と、第1実装基板1001と、第2実装基板1002と、ハウジング1003と、コネクタ1004、1005とを備えている。
モータ200からは、コイルの一端210と他端220が突き出して実装基板1001、1002に向かって延びている。コイルの一端210は、第2実装基板1001に接続されるとともに第2実装基板1001を貫通して第1実装基板1001に接続されている。また、コイルの他端220は、第2実装基板1001のみに接続されている。
第1実装基板1001と第2実装基板1002とは基板面が互いに対向している。基板面が対向した方向に、モータ200の回転軸が延びている。第1実装基板1001と第2実装基板1002とモータ200は、ハウジング1003内に収容されることで互いの位置が固定されている。
第1実装基板1001には、第1電源403からの電源コードが接続されるコネクタ1004が取り付けられている。第2実装基板1002には、第2電源404からの電源コードが接続されるコネクタ1005が取り付けられている。 図5は、第1実装基板1001および第2実装基板1002のハードウェア構成を模式的に示す図である。
第1実装基板1001には、第1インバータ111および第2中性点スイッチ131が実装されている。また、第1実装基板1001とは別の第2実装基板1002には、第2インバータ112および第1中性点スイッチ132が実装されている。第1系統と第2系統とに冗長化された各系統の回路が2枚の実装基板に振り分けられているので、2枚の実装基板について回路規模が同程度の効率的な素子配置が可能となる。
第1実装基板1001および第2実装基板1002には、基板間を跨いで第1インバータ111と第1中性点スイッチ132とを接続するDCバー230と、基板間を跨いで第2インバータ112と第2中性点スイッチ131とを接続するDCバー240が備えられている。なお、DCバーに替えてバスバー、ピンなどが備えられてもよい。
第1実装基板1001には、第1の制御回路301も実装されている。第2実装基板1002には、第2の制御回路302も実装されている。各制御回路301、302が、各制御回路301、302による制御対象のインバータ111、112および中性点スイッチ131、132と同一の実装基板上に実装されているので制御のための配線が同一基板内に納まる。よって、効率的な素子配置が可能となる。
第1実装基板1001上の第1インバータ111と第2実装基板1002上の第1中性点スイッチ132は、第1実装基板1001と第2実装基板1002との対向方向で見た場合に互いに重なり合う位置に実装されている。また、第1実装基板1001上の第2中性点スイッチ131と第2実装基板1002上の第2インバータ112は、第1実装基板1001と第2実装基板1002との対向方向で見た場合に互いに重なり合う位置に実装されている。このような回路配置により、実装基板上の限られた配置面積が有効に活用された効率的な素子配置が可能となる。
第1実装基板1001と第2実装基板1002との対向方向で見た場合に、第1実装基板1001上の第1インバータ111と第2実装基板1002上の第2インバータ112とが互いに対称な配置となっている。また、第1実装基板1001と第2実装基板1002との対向方向で見た場合に、第1実装基板1001上の第2中性点スイッチ131と第2実装基板1002上の第1中性点スイッチ132とが互いに対称な配置となっている。このような対称な配置により、2枚の実装基板1001、1002について基板設計が共通化できる。(変形例) 図6は、本実施形態の変形例による回路構成を模式的に示す図である。 図6に示された変形例では、中性点スイッチ131、132に替えて中性点リレー回路121、122が備えられる。
第1中性点リレー回路122は、第1インバータ111における電源403側に位置する電源端E1Hと、第1インバータ111におけるグランド側に位置するグランド端E1Lとに接続される。第1中性点リレー回路122は、電源端E1Hとグランド端E1Lとの接続・非接続を切替えることができる。 第1中性点リレー回路122は、第1中性点リレー123とバックアップリレー124とを備える。
第1中性点リレー123は、第1インバータ111について3個のハイサイドスイッチ素子113H、114Hおよび115Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素子113L、114Lおよび115Lのグランド側との接続・非接続を1素子で切替えることができる。
バックアップリレー124は、第1中性点リレー123に対して並列に接続される。第1中性点リレー123のオフ故障時にはバックアップリレー124によってスイッチ動作がバックアップされるので第1中性点リレー回路122は正常な動作を継続することができる。
第1インバータ111および第1中性点リレー回路122の各回路におけるハイサイドスイッチ素子113H、114H、115H、ローサイドスイッチ素子113L、114L、115Lおよび第1中性点リレー123は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子である。そして、第1インバータ111と第1中性点リレー123とでは還流ダイオードが逆方向を向く。このような向きで接続される第1中性点リレー123を備えた第1中性点リレー回路122は、中性点の形成・非形成を切替えることができる。
第2中性点リレー回路121は、第2インバータ112における電源404側に位置する電源端E2Hと、第2インバータ112におけるグランド側に位置するグランド端E2Lとに接続されている。第2中性点リレー回路121は、電源端E2Hとグランド端E2Lとの接続・非接続を切替えることができる。 第2中性点リレー回路121は、第2中性点リレー125とバックアップリレー126とを備える。
第2中性点リレー125は、第2インバータ112について3個のハイサイドスイッチ素子116H、117Hおよび118Hの電源側と3個のローサイドスイッチ素子116L、117Lおよび118Lのグランド側との接続・非接続を1素子で切替えることができる。
バックアップリレー126は、第2中性点リレー125に対して並列に接続される。第2中性点リレー125のオフ故障時にはバックアップリレー126によってスイッチ動作がバックアップされるので第2中性点リレー回路121は正常な動作を継続することができる。
第2インバータ112および第2中性点リレー回路121の各回路におけるハイサイドスイッチ素子116H、117H、118H、ローサイドスイッチ素子116L、117L、118Lおよび第2中性点リレー125は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子である。そして、第2インバータ112と第2中性点リレー125とでは還流ダイオードが逆方向を向く。このような向きで接続される第2中性点リレー125を備えた第2中性点リレー回路121は、中性点の形成・非形成を切替えることができる。 図7は、本実施形態の別の変形例による回路構成を模式的に示す図である。
図7に示された変形例では、バックアップリレーが中性点リレーに対して直列に接続される。具体的には、第1中性点リレー回路122のバックアップリレー124は、第1中性点リレー123と並列に電源端E1Hとグランド端E1Lに接続される。また、第2中性点リレー回路121のバックアップリレー126は、第2中性点リレー125と並列に電源端E2Hとグランド端E2Lに接続される。
中性点リレー123、125のオン故障時にはバックアップリレー124、126によって電流が遮断される。なお、中性点リレー123、125の故障時に中性点の形成が必要になった場合は、インバータ111、112の制御によってインバータ111、112内に中性点が形成される。 図8は、本実施形態の更に別の変形例による回路構成を模式的に示す図である。
図8に示された変形例では、2つの電源403、404は互いに独立であるがグランドが共通となっている。このように電源403、404のグランドが共通している場合には、インバータ111、112とグランドとの間に分離スイッチ108、109が備えられる。そして、上述した異常時には、異常が生じた系統の分離スイッチ108、109がオフされて、インバータ111からグランドへの電流経路が遮断される。このような遮断により、異常が生じた系統での中性点が形成され、正常な系統による三相通電制御が可能となる。
図8では、一例として、第1インバータ111用の第1電源403および第2インバータ112用の第2電源404が示されている。インバータ111、112とグランドとの間に分離スイッチ108、109が備えられるので、モータ駆動ユニット1000は、第1インバータ111および第2インバータ112に共通の単一電源に接続されてもよい。 図9は、回路の実装構造が異なる変形例によるハードウェア構成を模式的に示す図である。
図9に示す変形例では、モータ200のコイルの一端210および他端220が、モータ200の回転軸周りの一部に偏った箇所でモータ200から突き出し、実装基板1001、1002に向かって延びている。このようにコイルの一端210および他端220の位置が偏っている場合、2枚の実装基板1001、1002における回路配置は、対称的配置とは異なる配置となる。 図10は、図9に示す変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。
コイルの一端210および他端220は、2枚の実装基板1001、1002に対し、基板上の偏った部分に集中して接続されている。そして、各実装基板1001、1002上のインバータ111、112と中性点スイッチ131、132と制御回路301,302は、コイルの一端210および他端220が偏って集まっている一方の箇所から他方の箇所へと向かって、この順で並んで実装されている。
この変形例の場合にも、各制御回路301、302が、各制御回路301、302による制御対象のインバータ111、112および中性点スイッチ131、132と同一の実装基板上に実装されているので制御のための配線が同一基板内に納まる。よって、効率的な素子配置が可能となる。 図11は、基板構成が異なる変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。
図11に示された変形例では、1枚の両面実装基板1006が備えられている。両面実装基板1006の表裏両面のうち一方の面に第1インバータ111および第2中性点スイッチ131が実装されている。一方の面に対する他方の面に第2インバータ112および第1中性点スイッチ132が実装されている。表裏両面のうち一方の面には、第1の制御回路301も実装されている。他方の面には第2の制御回路302も実装されている。第1系統と第2系統とに冗長化された各系統の回路が両面実装基板の表裏両面に振り分けられているので、表裏両面について回路規模が均された効率的な素子配置が可能となる。
両面実装基板1006の表裏両面における具体的な回路配置は、一方の面における回路配置が、図5に示された第1実装基板1001上の回路配置と同様となっており、他方の面における回路配置が、図5に示された第2実装基板1002上の回路配置と同様となっている。このため、コイルの一端210と他端220に対する配線経路が簡素化された効率的な素子配置が可能であるとともに、両面
実装基板1006の表裏両面について基板設計が共通化できる。 図12は、基板構成が異なる別の変形例による実装基板のハードウェア構成を模式的に示す図である。
図12に示されたハードウェア構成では、第1実装基板1001と第2実装基板1002とに加えて第3実装基板1007が備えられている。第3実装基板1007は、第1実装基板1001と第2実装基板1002の間に位置している。そして、制御回路301、302が第3実装基板1007上に実装されているとともに、インバータ111、112および中性点スイッチ131、132は図5に示されたハードウェア構成と同様に第1実装基板1001と第2実装基板1002に実装されている。このようなハードウェア構成により、パワー回路と制御回路とが分離されるので安全性の向上、および電源配線の簡素化が可能となる。



(パワーステアリング装置の実施形態)


自動車等の車両は一般的に、パワーステアリング装置を備えている。パワーステアリング装置は、運転者がステアリングハンドルを操作することによって発生するステアリング系の操舵トルクを補助するための補助トルクを生成する。補助トルクは、補助トルク機構によって生成され、運転者の操作の負担を軽減することができる。例えば、補助トルク機構は、操舵トルクセンサ、ECU、モータおよび減速機構などから構成される。操舵トルクセンサは、ステアリング系における操舵トルクを検出する。ECUは、操舵トルクセンサの検出信号に基づいて駆動信号を生成する。モータは、駆動信号に基づいて操舵トルクに応じた補助トルクを生成し、減速機構を介してステアリング系に補助トルクを伝達する。
上記実施形態のモータ駆動ユニット1000は、パワーステアリング装置に好適に利用される。図13は、本実施形態によるパワーステアリング装置2000の構成を模式的に示す図である。 電動パワーステアリング装置2000は、ステアリング系520および補助トルク機構540を備える。
ステアリング系520は、例えば、ステアリングハンドル521、ステアリングシャフト522(「ステアリングコラム」とも称される。)、自在軸継手523A、523B、および回転軸524(「ピニオン軸」または「入力軸」とも称される。)を備える。
また、ステアリング系520は、例えば、ラックアンドピニオン機構525、ラック軸526、左右のボールジョイント552A、552B、タイロッド527A、527B、ナックル528A、528B、および左右の操舵車輪(例えば左右の前輪)529A、529Bを備える。
ステアリングハンドル521は、ステアリングシャフト522と自在軸継手523A、523Bとを介して回転軸524に連結される。回転軸524にはラックアンドピニオン機構525を介してラック軸526が連結される。ラックアンドピニオン機構525は、回転軸524に設けられたピニオン531と、ラック軸526に設けられたラック532とを有する。ラック軸526の右端には、ボールジョイント552A、タイロッド527Aおよびナックル528Aをこの順番で介して右の操舵車輪529Aが連結される。右側と同様に、ラック軸526の左端には、ボールジョイント552B、タイロッド527Bおよびナックル528Bをこの順番で介して左の操舵車輪529Bが連結される。ここで、右側および左側は、座席に座った運転者から見た右側および左側にそれぞれ一致する。
ステアリング系520によれば、運転者がステアリングハンドル521を操作することによって操舵トルクが発生し、ラックアンドピニオン機構525を介して左右の操舵車輪529A、529Bに伝わる。これにより、運転者は左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。
補助トルク機構540は、例えば、操舵トルクセンサ541、ECU542、モータ543、減速機構544および電力供給装置545を備える。補助トルク機構540は、ステアリングハンドル521から左右の操舵車輪529A、529Bに至るステアリング系520に補助トルクを与える。なお、補助トルクは「付加トルク」と称されることがある。
ECU542としては、例えば図1などに示された制御回路301、302が用いられる。また、電力供給装置545としては、例えば図1などに示された電力供給装置101、102が用いられる。また、モータ543としては、例えば図1などに示されたモータ200が用いられる。ECU542、モータ543および電力供給装置545が、一般的に「機電一体型モータ」と称されるユニットを構成する場合には、当該ユニットとしては、例えば図4あるいは図9に示されたハードウェア構成のモータ駆動ユニット1000が好適に用いられる。図13に示された各要素のうち、ECU542、モータ543および電力供給装置545を除いた要素で構成された機構は、モータ543によって駆動されるパワーステアリング機構の一例に相当する。
操舵トルクセンサ541は、ステアリングハンドル521によって付与されたステアリング系520の操舵トルクを検出する。ECU542は、操舵トルクセンサ541からの検出信号(以下、「トルク信号」と表記する。)に基づいてモータ543を駆動するための駆動信号を生成する。モータ543は、操舵トルクに応じた補助トルクを駆動信号に基づいて発生する。補助トルクは、減速機構544を介してステアリング系520の回転軸524に伝達される。減速機構544は、例えばウォームギヤ機構である。補助トルクはさらに、回転軸524からラックアンドピニオン機構525に伝達される。
パワーステアリング装置2000は、補助トルクがステアリング系520に付与される箇所によって、ピニオンアシスト型、ラックアシスト型、およびコラムアシスト型等に分類される。図13には、ピニオンアシスト型のパワーステアリング装置2000が示されている。ただし、パワーステアリング装置2000は、ラックアシスト型、コラムアシスト型等にも適用される。
ECU542には、トルク信号だけでなく、例えば車速信号も入力され得る。ECU542のマイクロコントローラは、トルク信号や車速信号などに基づいてモータ543をベクトル制御することができる。
ECU542は、少なくともトルク信号に基づいて目標電流値を設定する。ECU542は、車速センサによって検出された車速信号を考慮し、さらに角度センサによって検出されたロータの回転信号を考慮して、目標電流値を設定することが好ましい。ECU542は、電流センサ(図1参照)によって検出された実電流値が目標電流値に一致するように、モータ543の駆動信号、つまり、駆動電流を制御することができる。
パワーステアリング装置2000によれば、運転者の操舵トルクにモータ543の補助トルクを加えた複合トルクを利用してラック軸526によって左右の操舵車輪529A、529Bを操作することができる。特に、上述した機電一体型モータに、上記実施形態のモータ駆動ユニット1000が利用されることにより、正常時および異常時のいずれにおいても適切な電流制御が可能となる。この結果、正常時および異常時のいずれにおいてもパワーステアリング装置におけるパワーアシストが継続される。
(第二変形例)



図14は、本実施形態の第二変形例による回路構成を模式的に示す図である。 図14に示された第二変形例では、1つの電源に対して中性点リレー回路121、122が備えられる。本変形例において、電源を一つとしたことにより、ハーネスおよびコネクタ端子数を減らすことができる。
第1中性点リレー回路122は、第1インバータ111における電源405側に接続される電源端E1Hと、第1インバータ111におけるグランド側に位置するグランド端E1Lとに接続される。第1中性点リレー回路122は、電源端E1Hとグランド端E1Lとの接続・非接続を切替えることができる。
第1インバータ111および第1中性点リレー回路122の各回路におけるハイサイドスイッチ素子113H、114H、115H、ローサイドスイッチ素子113L、114L、115Lおよび第1中性点リレー回路122は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子である。そして、第1インバータ111と第1中性点リレー回路122とでは還流ダイオードが逆方向を向く。このような向きで接続される第1中性点リレー回路122は、中性点の形成・非形成を切替えることができる。
第2中性点リレー回路121は、第2インバータ112における電源405側に接続される電源端E2Hと、第2インバータ112におけるグランド側に位置するグランド端E2Lとに接続されている。第2中性点リレー回路121は、電源端E2Hとグランド端E2Lとの接続・非接続を切替えることができる。
第2インバータ112および第2中性点リレー回路121の各回路におけるハイサイドスイッチ素子116H、117H、118H、ローサイドスイッチ素子116L、117L、118Lおよび第2中性点リレー回路121は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子である。そして、第2インバータ112と第2中性点リレー回路121とでは還流ダイオードが逆方向を向く。このような向きで接続される第2中性点リレー回路121は、中性点の形成・非形成を切替えることができる。
本実施形態において、分離スイッチ106、107、108、109は、電源405とインバータ111、112との接続・非接続を切替えることができる。
<その他実施形態>
以上に、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、2つの電源が第1インバータおよび第2インバータそれぞれに電力を供給する場合に、各インバータのグランドを共通にしてもよい。これにより、制御および電圧利用率を最大にすることができる。また、グランド線は、中性点リレー回路とインバータとの間に接続されてもよい。
本実施形態において、平滑用のコンデンサは、分離回路よりも電源側に接続するが、インバータ側に接続しても良い。より詳細に述べると、コンデンサの+側は、分離回路と中性点回路との間に接続する。そして、コンデンサの−側は、電源の−側と中性点回路との間に接続する。これにより、コンデンサのショート故障も踏まえて分離回路を制御させることができる。なお、別の分離回路が、コンデンサの−側と電源との間に、接続しても良い。
101、102 :電力供給装置106、107、108、109 :分離スイッチ111 :第1インバータ112 :第2インバータ121 :第2中性点リレー回路122 :第1中性点リレー回路131 :第2中性点スイッチ132 :第1中性点スイッチ124、126 :バックアップリレー200 :モータ230、240 :DCバス301、302 :制御回路311、312 :電源回路321、322 :角度センサ331、332 :入力回路341、342 :マイクロコントローラ351、352 :駆動回路361、362 :ROM401、402 :電流センサ403、404 :電源411、412 :電圧センサ1000 :モータ駆動ユニット1001、1002、1007 :実装基板1006 :両面実装基板2000 :パワーステアリング装置

Claims (10)

  1. 電源からの電力を、n相(nは3以上の整数)の巻線を有するモータに供給する電力に変換する電力変換装置であって、



    前記巻線の一端に接続される第1インバータと、



    前記一端に対する他端に接続される第2インバータと、



    前記第1インバータにおける電源側に位置する電源端と、前記第1インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第1中性点リレー回路と、



    前記第2インバータにおける電源側に位置する電源端と、前記第2インバータにおけるグランド側に位置するグランド端とに接続され、かつ、それら電源端とグランド端との接続・非接続を切替える第2中性点リレー回路と、



    前記第1インバータおよび前記第2中性点リレー回路を制御する第1制御回路と、



    前記第2インバータおよび前記第1中性点リレー回路を制御する第2制御回路と、を備える電力変換装置。
  2. 前記電源は、それぞれ独立した第1電源と第2電源を備え、



    前記第1制御回路および前記第1インバータは、前記第1電源から電力を供給され、



    前記第2制御回路および前記第2インバータは、前記第2電源から電力を供給される請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記第1インバータおよび前記第2中性点リレー回路が実装された第1実装基板と、



    前記第2インバータおよび前記第1中性点リレー回路が実装された、前記第1実装基板とは別の第2実装基板とを備える請求項1または2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1実装基板および前記第2実装基板は、基板間を跨いで前記第1インバータと前記第1中性点リレー回路とを接続する接続線と、基板間を跨いで前記第2インバータと前記第2中性点リレー回路とを接続する接続線を備え、



    前記第1制御回路および前記第2制御回路は、前記接続線の電圧を検出する請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 表裏両面のうち一方の面に前記第1インバータおよび前記第2中性点リレー回路が実装され、前記一方の面に対する他方の面に前記第2インバータおよび前記第1中性点リレー回路が実装された両面実装基板を備える請求項1または2に記載の電力変換装置。
  6. 前記第1インバータは、前記巻線の前記一端と前記電源との接続・非接続を前記n相のそれぞれについて切替えるn個の上側リレー素子と、前記巻線の前記一端とグランドとの接続・非接続を前記n相のそれぞれについて切替えるn個の下側リレー素子とを備え、



    前記第1中性点リレー回路は、前記第1インバータについて前記n個の上側リレー素子の前記電源側と前記n個の下側リレー素子の前記グランド側との接続・非接続を1素子で切替える中性点リレー素子を備え、



    前記第2インバータは、前記巻線の前記他端と前記電源との接続・非接続を前記n相のそれぞれについて切替えるn個の上側リレー素子と、前記巻線の前記他端とグランドとの接続・非接続を前記n相のそれぞれについて切替えるn個の下側リレー素子とを備え、



    前記第2中性点リレー回路は、前記第2インバータについて前記n個の上側リレー素子の前記電源側と前記n個の下側リレー素子の前記グランド側との接続・非接続を1素子で切替える中性点リレー素子を備え、



    前記第1インバータおよび前記第1中性点リレー回路の各回路における上側リレー素子、下側リレー素子および中性点リレー素子は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子であり、前記第1インバータと前記第1中性点リレー回路とでは還流ダイオードが逆方向を向き、



    前記第2インバータおよび前記第2中性点リレー回路の各回路における上側リレー素子、下側リレー素子および中性点リレー素子は、還流ダイオードを有する半導体スイッチ素子であり、前記第2インバータと前記第2中性点リレー回路とでは還流ダイオードが逆方向を向く請求項1から5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1中性点リレー回路および前記第2中性点リレー回路が、前記中性点リレー素子に対して並列または直列に接続されたバックアップリレー素子をさらに備える請求項6に記載の電力変換装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電力変換装置と、



    前記電力変換装置に接続され、前記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、



    を備えた駆動装置。
  9. 前記電力変換装置は、前記第1インバータおよび前記第2中性点リレー回路が実装された第1実装基板と、前記第2インバータおよび前記第1中性点リレー回路が実装された、



    前記第1実装基板とは別の第2実装基板とを備え、



    前記モータは、前記巻線の前記一端が、前記第2実装基板に接続されるとともに当該第2実装基板を貫通して前記第1実装基板に接続され、前記巻線の前記他端が前記第2実装基板のみに接続される請求項8に記載の駆動装置。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の電力変換装置と、



    前記電力変換装置によって変換された電力が供給されるモータと、



    前記モータにより駆動されるパワーステアリング機構と、



    を備えるパワーステアリング装置。
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