JPWO2019150993A1 - 判定装置、および判定方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、検査カートリッジが使用済みか未使用かを簡単に、かつ確実に判断する判定装置、および判定方法を提供する。試薬が格納された試薬ウェルと、前記試薬ウェルを封止する封止シールと、を有する検査カートリッジと、前記封止シールに穿通穴が存在するか否かの判定を行う穿通穴判定部と、前記穿通穴判定部の判定結果より、前記封止シールに前記穿通穴が存在する場合、前記検査カートリッジは使用済みであると判定し、前記封止シールに前記穿通穴が存在しない場合、前記検査カートリッジは未使用であると判定する使用判定部とを有する前記検査カートリッジの使用の有無を判定する判定装置、および判定方法。

Description

本発明は、検査カートリッジの判定装置、および判定方法に関する。
臨床検査などにおいて、検体中のタンパク質やDNAなどの微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出することができれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、検体中の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できる方法が求められている。
被検出物質を高感度に検出できる検出装置として、表面プラズモン励起増強蛍光分光法(Surface Plasmon−field enhanced Fluorescence Spectroscopy:以下「SPFS」と略記する)を利用する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の検出装置では、誘電体からなるプリズムと、プリズム上に配置されている、液体を収容するための収容部と、収容部上に配置されている収容部の蓋と、収容部内に露出するようにプリズム上に配置され、かつ捕捉体(例えば1次抗体)が固定されている金属膜と、を有する検出チップが使用される。金属膜上に被検出物質を含む液体を提供すると、被検出物質は、捕捉体により捕捉される(1次反応)。次いで、蛍光物質で標識された捕捉体(例えば2次抗体)を金属膜上に提供すると、被検出物質は、蛍光物質で標識される(2次反応)。この状態で金属膜に励起光を照射すると、被検出物質を標識する蛍光物質は、SPRにより増強された電場により励起され、蛍光を放出する。SPFS装置は、この放出された蛍光を検出することで、被検出物質の存在または量を検出することができる。
また、SPFSを利用する装置では、被検出物質を含む検体を保持するためのカートリッジが用いられる(例えば、特許文献2、3参照)。この検体としては血液などが用いられ、分析終了後、検体はカートリッジ中に残留することになる。したがって、一度使用したカートリッジを再使用してしまうと、コンタミネーションにより誤った分析結果になる可能性が高い。
ここで、特許文献2や特許文献3に開示したカートリッジは、使い捨てでも用いることができる。しかしながら、カートリッジを使い捨てにしたとしても、使用済みか未使用であるかを瞬時に区別できなければ、再使用のリスクを回避することはできない。
カートリッジの再使用のリスクを回避するための方法としては、一般的に、オペレータ自身が、分析終了後に、使用したカートリッジに使用済みであることを示す文字等を書き込む方法、使用済みであることを示すシールを貼る方法、カートリッジにシリアル番号を付して、使用済みカートリッジのシリアル番号が記憶された記憶媒体などを通すことで、検査しようとしているカートリッジが使用済みかどうか判別する方法などが挙げられる。しかし、オペレータ自身が使用済みカートリッジに文字等を書き込むことやシールを貼る等することは、非常に手間であり、書き込みし忘れるなどのミスが生じる可能性もある。また、シリアル番号を用いる方法においても、使用済みカートリッジのシリアル番号が記憶された記憶媒体が複数ある場合、それらの記憶媒体間で情報が共有されている必要がある。もし、それらの記憶媒体間で情報が共有されていない場合、ある一つの検査カートリッジを使用した際に、その検査カートリッジが使用済みであることが記憶された記憶媒体では使用済みであると判断されるが、他の記憶媒体では未使用であると判断されてしまう恐れがある。
その他にも、例えば、特許文献4で示すように、検査カートリッジに不可逆な物理変化を与える方法がある。この方法では、カートリッジに設けられた不可逆的可変部に、カートリッジ使用後、不可逆的な物理変化を与え、そのような物理変化の有無を判断することで、使用済みか未使用であるかを判別している。しかしながら、この方法においては、検査カートリッジが使用済みか未使用かを判断するために専用の不可逆的可変部を設ける必要があり、それにともなって変化惹起部、判別部、検出部など、種々の他の部分を備える必要がある。したがって、確実に使用済みか未使用かを判別可能な検査カートリッジであって、かつできる限り装備を簡略化させた検査カートリッジが求められている。
特開2013−186019号公報 特開2004−028589号公報 特表2001−527220号公報 特開2017−036951号公報
前術の通り、従来の方法では、検査カートリッジが使用済みか未使用かを簡単に、かつ確実に判断することが困難であった。
そこで、本発明では、検査カートリッジが使用済みか未使用かを簡単に、かつ確実に判断する判定装置、および判定方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、例えば下記[1]〜[21]に示される判定装置および判定方法を提供する。
[1]試薬が格納された試薬ウェルと、前記試薬ウェルを封止する封止シールと、を有する検査カートリッジと、前記封止シールに穿通穴が存在するか否かの判定を行う穿通穴判定部と、前記穿通穴判定部の判定結果より、前記封止シールに前記穿通穴が存在する場合、前記検査カートリッジは使用済みであると判定し、前記封止シールに前記穿通穴が存在しない場合、前記検査カートリッジは未使用であると判定する使用判定部とを有する前記検査カートリッジの使用の有無を判定する判定装置。
[2]気体を吸引または排出可能な吸引排出部と、前記吸引排出部内の圧力値を測定する圧力測定部とを更に有する判定装置であって、前記穿通穴判定部は、前記圧力測定部により測定された圧力値が所定の閾値より大きい値である場合、前記穿通穴が存在しないと判定し、前記圧力測定部により測定された圧力値が所定の閾値以下の値である場合、前記穿通穴が存在すると判定する[1]に記載の判定装置。
[3]前記吸引排出部は、ピペットチップを有し、前記圧力測定部は、前記ピペットチップ内の大気圧値または前記吸引排出部による吸引排出操作前後の圧力差を測定する[2]に記載の判定装置。
[4]前記穿通穴判定部は、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端とが予め定めた一定の距離だけ離れた状態で、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う[2]または[3]に記載の判定装置。
[5]前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に対して垂直方向に移動可能な移動部を有する判定装置であって、前記穿通穴判定部は、下記1)〜3)に示される動作を並行して行う場合において、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、[2]または[3]に記載の判定装置。
1)前記吸引排出部により、前記吸引排出部の先端から気体を吸引または排出させる動作
2)前記圧力測定部により、連続的もしくは間欠的に、前記吸引排出部内の圧力値を測定する動作
3)前記移動部により、前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に近づける動作。
[6]前記穿通穴判定部は、前記吸引排出部の先端と前記封止シールの封止面との距離が、所定の値以内である状態で、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う[5]に記載の判定装置。
[7]気体を吸引または排出可能な吸引排出部と、前記吸引排出部内の圧力値を測定する圧力測定部と、前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に対して垂直方向に移動可能な移動部とを更に有する判定装置であって、前記穿通穴判定部は、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端と、が予め定めた一定の距離だけ離れた状態で、前記圧力測定部により前記吸引排出部内の圧力値を測定し、前記吸引排出部内の圧力値が所定の閾値より大きい場合、前記穿通穴が存在しないと判定する第一の判定を行い、前記穿通穴判定部は、前記第一の判定において、前記穿通穴が存在しないと判定されなかった場合のみ、前記第一の判定よりも、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端とを近づけた状態で、前記圧力測定部により前記吸引排出部内の圧力値を測定し、前記吸引排出部内の圧力値が所定の閾値より大きい場合、前記穿通穴が存在しないと判定する第二の判定を行い、前記穿通穴判定部は、前記穿通穴が存在しないと判定するまで、もしくは前記吸引排出部の先端が所定の距離移動するまで、前記第二の判定を繰り返し行う[1]に記載の判定装置。
[8]前記穿通穴判定部は、前記第一の判定において測定された前記圧力値に、所定の値を加算または減算した圧力値を、前記第二の判定を行う際に用いる前記所定の閾値として用いる[7]に記載の判定装置。
[9]前記吸引排出部は、ピペットチップを有し、前記圧力測定部は、前記ピペットチップ内の大気圧値または前記吸引排出部による吸引排出操作前後の圧力差を測定する[7]または[8]に記載の判定装置。
[10]前記検査カートリッジは、前記試薬ウェルを複数有する[1]〜[9]のいずれか1つに記載の判定装置。
[11]前記穿通穴判定部は、複数の前記試薬ウェルのうち、いずれか1つの前記試薬ウェルのみに関して、前記封止シールに前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う[10]に記載の判定装置。
[12]前記穿通穴判定部が、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、前記一方の前記試薬ウェルは、前記試薬として洗浄液を含む前記試薬ウェルである[11]に記載の判定装置。
[13]前記穿通穴判定部は、すべての前記試薬ウェルに関して、前記封止シールに前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う[10]に記載の判定装置。
[14]複数の前記試薬ウェルの各々を封止する複数の前記封止シールは、少なくとも2つ以上の異なる種類の前記封止シールであり、前記所定の閾値が、前記封止シールの種類ごとに異なる[10]に記載の判定装置。
[15]複数の前記試薬ウェルの各々を封止する複数の前記封止シールにおける、前記所定の閾値を記憶する記憶部を、前記判定装置の内部に有する[14]に記載の判定装置。
[16]前記検査カートリッジは、前記所定の閾値の情報が登録された情報記録部を、前記検査カートリッジ表面に有し、前記情報記録部の情報を読み取る読み取り部を有する[14]に記載の判定装置。
[17]前記穿通穴判定部は、前記封止シールに接触したか否かを判定する接触センサーが、前記封止シールに接触した場合、前記穿通穴が存在しないと判定し、前記接触センサーが前記封止シールに接触しない場合、前記穿通穴が存在すると判定する[1]に記載の判定装置。
[18]前記穿通穴判定部は、前記穿通穴の有無を判定可能なレーザーを照射することにより、前記穿通穴が存在するか否かを判定する[1]に記載の判定装置。
[19]前記穿通穴判定部は、前記試薬ウェルを含む前記検査カートリッジを撮影する撮影部と、前記穿通穴判定部が、前記穿通穴が存在するか否かを判定することを可能にするため、前記撮影部によって撮影された画像を解析する画像解析部とを有する[1]に記載の判定装置。
[20]前記検査カートリッジは、前記試薬ウェルとは別に、検体を注入するための検体注入用ウェルを有し、前記検体注入用ウェルに、前記検体として血液を注入する、[1]〜[19]のいずれか1つに記載の判定装置。
[21]試薬が格納された試薬ウェルを有する検査カートリッジの使用の有無を判定する判定方法であって、前記試薬ウェルは封止シールで封止され、前記封止シールに穿通穴が存在するか否かの判定を行う穿通穴判定工程と、前記穿通穴判定工程により、前記封止シールに前記穿通穴が存在する場合、前記検査カートリッジは使用済みであると判定し、前記封止シールに前記穿通穴が存在しない場合、前記検査カートリッジは未使用であると判定する使用判定工程とを有する判定方法。
本発明によれば、検査カートリッジが使用済みか未使用かを簡単に、かつ確実に判断することが可能である。
図1は、実施の形態1に係るSPFS装置の構成を示す模式図である。 図2Aは、検査カートリッジの平面図である。 図2Bは、図2AにおけるA−A線の断面である。 図2Cは、図2AにおけるB−B線の断面である。 図3は、検査カートリッジの他の形態の断面模式図である。 図4は、実施の形態1に係るSPFS装置の動作を示すフローチャートである。 図5Aは、実施の形態1における工程S120(使用済みカートリッジの確認)の内容を示すフローチャートである。 図5Bは、実施の形態1における工程S130(第1位置情報の取得)の内容を示すフローチャートである。 図5Cは、実施の形態1における工程S140(第2位置情報の取得)の内容を示すフローチャートである。 図6Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。 図6Bは、実施の形態2における工程S220(使用済みカートリッジの確認)の内容を示すフローチャートである。 図7Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。 図7Bは、実施の形態3における工程S320(使用済みカートリッジの確認)の内容を示すフローチャートである。 図8Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。 図8Bは、実施の形態4における工程S420(使用済みカートリッジの確認)の内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本発明に係る反応装置を含み、検体に含まれる被検出物質の存在または量を検出する表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)について説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の一実施の形態に係る表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)100の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、SPFS装置(反応装置)100は、ピペット111およびピペット移動部112を含む送液部110と、カートリッジホルダー121を含む搬送部120と、位置情報取得部130と、光照射部140と、光検出部150と、制御部160とを有する。SPFS装置100は、カートリッジホルダー121に検査カートリッジ(収容チップ、反応チップ)10を装着した状態で使用される。そこで、検査カートリッジ10について先に説明し、その後にSPFS装置100の各構成要素について説明する。
(検査カートリッジの構成)
図2は、検査カートリッジ10の構成を示す図である。図2Aは、検査カートリッジ10の平面図であり、図2Bは、図2Aに示されるA―A線の断面図であり、図2Cは、図2Aに示されるB―B線の断面図である。図3は、検査カートリッジ10の他の形態を示す断面模式図である。
図2A〜Cに示されるように、検査カートリッジ10は、反応領域41と試薬貯留領域42と、を含む。反応領域41は、入射面21、成膜面22および出射面23を含むプリズム20と、金属膜30と、流路蓋40と、流路溝43と、第1貫通孔44と、第2貫通孔45と、流路60と、注入部70と、貯留部80と、を含む。試薬貯留領域42は、試薬・検体ウェル46a〜hを含む。試薬貯留領域42には、試薬等が貯留されるための試薬・検体ウェル46a〜hが1個または2個以上設けられている。試薬・検体ウェル46a〜hは、表面が開口した凹部になっている。試薬・検体ウェル46a〜hには、2次反応に使用する標識液や、洗浄液などが貯留されている。本実施の形態では、図2Aに示されるように、46a〜46hまでの8個の試薬ウェルが設けられ、46aは洗浄液、46bは廃液、46cは2次反応に使用する標識液、46d〜46gは種々の反応試薬(反応試薬A〜Dとする)、46hは検体である。ただし、試薬・検体ウェルの個数や種類はこれに限定されない。また、ウェル内の容積は、洗浄液、廃液、試薬の量によって異なってよいが、各ウェル内に反応試薬もしくは洗浄液等が含まれた状態においては、各液面が同じ高さに揃うよう、ウェル内の容積が調整されていることが望ましい。金属膜30および流路蓋40は、プリズム20の成膜面22上に配置されている。プリズム20、金属膜30および流路蓋40により、液体が流れる流路60(収容部)が形成される。流路60は、プリズム20の成膜面22上に直接または金属膜30を介して配置されている。検査カートリッジ10は、再利用可能なカートリッジであってもよいし、使い捨てのカートリッジであってもよい。ただし、再利用可能なカートリッジである場合は、毎回の使用後に、洗浄、消毒、滅菌等の適切な処理をした後、試薬を再充填し、後述する封止シール11を新たに接合し直す必要がある。本実施の形態では、検査カートリッジ10は使い捨てのカートリッジである。また、流路60を流れる液体の例には、被検出物質を含む検体(例えば、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液など)や、蛍光物質で標識された捕捉体を含む標識液、洗浄液などが含まれる。
また、検査カートリッジ10は、封止シール11によって、各試薬ウェル46a〜46gが覆われている。これにより、検査カートリッジ10の使用前に各試薬ウェル46a〜46gに試薬が収容されていても、それらの試薬がこぼれることを防ぐことができる。また、後述するように、検査カートリッジ10の使用後には、封止シール11に1または2以上の穿通穴が形成されているものの、前記穿通穴の大きさを小さくすることで、各ウェル内の試薬または廃液等がこぼれることも、封止シール11によりある程度防がれる。
封止シール11の材料および厚みは、各試薬ウェル46a〜46gを封止することが可能であり、かつピペットチップ170により貫通されることができれば特に限定されない。封止シール11の材料の例には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アルミニウム、(AL)、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、ナイロン(NY)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が含まれる。封止シール11の厚みは、例えば10〜200μmである。また、封止シール11は、複数のフィルムの積層体であってもよい。積層体フィルムの例には、オーバープリンティングコート1μm/AL20μm/シーラントフィルム35μm、OPコート3μm/AL30μm/CPP3μm、PET14μm/AL20μm/シーラントフィルム8μmが含まれる。シーラントフィルムの材料の例には、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)が含まれる。
封止シール11を検査カートリッジ10に接合させる手段は、各試薬ウェル46a〜46gを封止することが可能であり、かつピペットチップ170を封止シール11に刺したときに剥離しない程度の接合強度を確保できれば特に限定されない。たとえば、封止シール11は、融着や両面粘着テープなどにより検査カートリッジ10に接合される。
なお、各ウェルに独立して封止シール11を接合してもよいし、すべての各試薬ウェル46a〜46gを含むよう全面に封止シール11を接合してもよい。いずれの場合にも、封止シール11と検査カートリッジ10との接合部は、各試薬ウェル46a〜46g上にかからない位置であることが望ましい。
プリズム20は、励起光αに対して透明な絶縁体からなる。前述したように、プリズム20は、入射面21、成膜面22および出射面23を有する。入射面21は、光照射部140からの励起光αをプリズム20の内部に入射させる。成膜面22上には、金属膜30が配置されている。本実施の形態では、プリズム20の内部に入射した励起光αは、被検出物質が捕捉される金属膜30に照射される。励起光αは、金属膜30の裏面で反射して反射光βとなる。より具体的には、励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)で反射して反射光βとなる。出射面23は、反射光βをプリズム20の外部に出射させる。
プリズム20の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、プリズム20の形状は、底面が台形の柱体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面22であり、一方の脚に対応する面が入射面21であり、他方の脚に対応する面が出射面23である。底面となる台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面21と出射面23とが対称になり、励起光αのS波成分がプリズム20内に滞留しにくくなる。
入射面21は、励起光αが光照射部140に戻らないように形成される。励起光αの光源がレーザーダイオード(以下「LD」ともいう)である場合、励起光αがLDに戻ると、LDの励起状態が乱れてしまい、励起光αの波長や出力が変動してしまう。そこで、増強角を中心とする走査範囲において、励起光αが入射面21に垂直に入射しないように、入射面21の角度が設定される。ここで「増強角」とは、金属膜30に対する励起光αの入射角を走査した場合に、検査カートリッジ10の上方に放出される励起光αと同一の波長の散乱光(以下「プラズモン散乱光」という)γの光量が最大となるときの、入射角を意味する。本実施の形態では、入射面21と成膜面22との角度および成膜面22と出射面23との角度は、いずれも約80°である。
なお、検査カートリッジ10の設計により、増強角が概ね決まる。設計要素は、プリズム20の屈折率や、金属膜30の屈折率、金属膜30の膜厚、金属膜30の消衰係数、励起光αの波長などである。金属膜30上に捕捉された被検出物質によって増強角がシフトするが、その量は数度未満である。
一方で、プリズム20は、複屈折特性を少なからず有する。プリズム20の材料の例には、絶縁性の樹脂およびガラスが含まれる。プリズム20の材料は、好ましくは、屈折率が1.4〜1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂である。金属膜30は、プリズム20の成膜面22上の流路60の少なくとも一部に露出するように配置されている。金属膜30により、成膜面22に全反射条件で入射した励起光αの光子と、金属膜30中の自由電子との間で相互作用(SPR)が生じ、金属膜30の表面上に局在場光(一般に「エバネッセント光」または「近接場光」とも呼ばれる)を生じさせることができる。
金属膜30の材料は、SPRを生じさせることができる金属であれば特に限定されない。金属膜30の材料の例には、金、銀、銅、アルミ、これらの合金が含まれる。本実施の形態では、金属膜30は、金薄膜である。金属膜30の形成方法は、特に限定されない。金属膜30の形成方法の例には、スパッタリング、蒸着、メッキが含まれる。金属膜30の厚みは、特に限定されないが、30〜70nmが好ましい。
また、特に図示しないが、金属膜30の表面には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定されている。金属膜30に捕捉体を固定することで、被検出物質を選択的に検出することができる。本実施の形態では、金属膜30上の所定の領域に、捕捉体が均一に固定されている。捕捉体が固定されている領域は、後述する1次反応および2次反応が起こる反応場となる。金属膜30に固定されている捕捉体は、流路60内に露出している。捕捉体の種類は、被検出物質を捕捉することができれば特に限定されない。本実施の形態では、捕捉体は、被検出物質に特異的に結合可能な抗体またはその断片である。
流路蓋40は、成膜面22上に配置されており、前述したように、反応領域41を構成する一部分である。反応領域41は、後述する1次反応や2次反応を行うための領域である。また、試薬貯留領域42は、2次反応に使用する標識液や、洗浄に使用される洗浄液などが貯留される領域である。流路蓋40における反応領域41の裏面には、流路(収容部)60となる流路溝43が形成されている。また、反応領域41の表面と裏面には、注入部70となる第1貫通孔44と、貯留部80となる第2貫通孔45とがそれぞれ開口している。流路溝43の両端は、第1貫通孔44および第2貫通孔45にそれぞれ接続されている。流路溝43、第1貫通孔44および第2貫通孔45は、プリズム20、金属膜30および流路蓋40をこの順に積層することでそれぞれ流路60、注入部70および貯留部80となる。
流路蓋40は、金属膜30上から放出される蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明な材料からなることが好ましい。流路蓋40の材料の例には、樹脂が含まれる。流路蓋40は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを外部に取り出す部分が蛍光δおよびプラズモン散乱光γに対して透明であれば、他の部分は不透明な材料で形成されていてもよい。流路蓋40は、例えば、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などによりプリズム20または金属膜30に接合されている。
なお、図3に示されるように、検査カートリッジ10´は、流路60に代えてウェル(収容部)60´を有していてもよい。この検査カートリッジ10´では、ウェル(収容部)60´の開口から液体を注入したり、除去したりする。
図1に示されるように、励起光αは、入射面21でプリズム20内に入射する。プリズム20内に入射した励起光αは、金属膜30に全反射角度(SPRが生じる角度)で照射される。このように金属膜30に対して励起光αをSPRが生じる角度で照射することで、金属膜30上に局在場光を発生させることができる。この局在場光により、金属膜30上に存在する被検出物質を標識する蛍光物質が励起され、蛍光δが放出される。SPFS装置100は、蛍光物質から放出された蛍光δの光量を測定することで、被検出物質の存在または量を検出する。
(SPFS装置の構成)
次に、本実施の形態に係るSPFS装置100の各構成要素について説明する。前述したように、SPFS装置100は、送液部110、搬送部120、位置情報取得部130、光照射部140、光検出部150および制御部160を有する。検査カートリッジ10は、搬送部120のカートリッジホルダー121に保持されうる。
送液部110は、ピペット111、ピペット移動部112および送液ポンプ駆動機構113を有する。送液部110は、カートリッジホルダー121に保持された検査カートリッジ10の流路60内に検体を注入したり、検査カートリッジ10の試薬貯留領域42に貯留された標識液や洗浄液などの液体を反応領域41の流路60内に移動させたりする。また、送液部110は、流路60から液体を排出したり、流路60内の液体を撹拌したりもする。送液部110は、ピペット111のピペットノズル116にピペットチップ170を装着した状態で使用される。なお、不純物の混入などを防止する観点から、ピペットチップ170は、交換可能であることが好ましい。
ピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりする際に液体を吸引する。ピペット111は、シリンジ114と、シリンジ114内を往復動作可能なプランジャー115と、シリンジ114に接続されたピペットノズル116とを有する。また、ピペット111は、プランジャー115の往復運動によって、液体の吸引および排出を定量的に行うことができる。これによりピペット111は、流路60に液体を注入したり、流路60から液体を除去したりすることができる。また、ピペット111は、液体の吸引および排出を繰り返すことで、流路60内の液体を撹拌することができる。
ピペット移動部112は、ピペットチップ170内への液体の吸入、ピペットチップ170内からの液体の排出のため、ピペットノズル116を移動させる。ピペット移動部112は、例えば、ピペットノズル116をピペットノズル116の軸方向(例えば垂直方向)に自在に動かす。ピペット移動部112は、例えば、ソレノイドアクチュエーターおよびステッピングモーターを含む。
送液ポンプ駆動機構113は、プランジャー115を移動させて、外部の液体をピペットチップ170内に吸入させたり、ピペットチップ170内の液体を外部に排出させたりする。送液ポンプ駆動機構113は、ステッピングモーターなどのプランジャー115を往復運動させるための装置を含む。ステッピングモーターは、ピペット111の送液量や送液速度を管理できるため、検査カートリッジ10の残液量を管理する観点から好ましい。
前述したように、送液部110は、試薬・検体ウェル46a〜hより各種液体を吸引し、検査カートリッジ10の流路60内に注入する。このとき、ピペットチップ170の先端が流路60内において流路60の底面と近接した状態で、シリンジ114に対するプランジャー115の往復運動を繰り返すことで、検査カートリッジ10中の流路60内を液体が往復し、流路60内の液体が撹拌される。これにより、液体の濃度の均一化や、流路60内における反応(例えば、1次反応および2次反応)の促進などを実現することができる。
流路60内の液体は、再びピペット111で吸引され、図外の廃液タンクなどに排出される。これらの動作の繰り返しにより、各種液体による反応や洗浄などを実施し、流路60内の反応場に、蛍光物質で標識された被検出物質を配置することができる。
搬送部120は、検査カートリッジ10を検出位置または送液位置に搬送するとともに、検査カートリッジ10を保持する。ここで「検出位置」とは、光照射部140が検査カートリッジ10に励起光αを照射し、それに伴い発生する蛍光δまたはプラズモン散乱光γを光検出部150が検出する位置である。また、「送液位置」とは、送液部110が検査カートリッジ10の流路60内に液体を注入するか、または検査カートリッジ10の流路60内の液体を除去する位置である。搬送部120は、カートリッジホルダー121および搬送ステージ122を含む。
カートリッジホルダー121は、搬送ステージ122に固定されており、検査カートリッジ10を着脱可能に保持する。カートリッジホルダー121の形状は、検査カートリッジ10を保持することが可能であり、かつ励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げなければ特に限定されない。本実施の形態では、カートリッジホルダー121の形状は、流路蓋40を挟み込んで検査カートリッジ10を保持できるように構成されている。
搬送ステージ122は、カートリッジホルダー121を一定方向およびその逆方向(図1の紙面における左右方向)に移動させる。搬送ステージ122も、励起光α、蛍光δおよびプラズモン散乱光γの光路を妨げない形状である。搬送ステージ122は、例えば、ステッピングモーターなどで駆動される。
位置情報取得部130は、固体の第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の位置に関する第1位置情報(以下、単に「第1位置情報」ともいう)を取得する。位置情報取得部130には、空気圧センサー131が含まれる。空気圧センサー131は、ピペットノズル116とシリンジ114との間に接続されている。空気圧センサー131の種類は、ピペットチップ170内の空気圧(圧力)を測定することができれば特に限定されない。空気圧センサー131の種類の例には、ブルドン管を用いた機械式のセンサーや、半導体などを用いた電子式のセンサーなどが含まれる。
本実施の形態では、第1位置情報は、ピペットチップ170の先端と第1基準部180aとの間隔を変えて、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の空気圧の変化を空気圧センサー131により測定することで取得される。より具体的には、まず、ピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180aとを離した状態で、ピペットチップ170内の第1圧力を測定する。そして、第1圧力の測定時よりもピペットチップ170の先端と固体の第1基準部180aとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第2圧力を測定する。最後に、第1圧力と第2圧力との差に基づいて、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端位置を検出する。ここで、「第1基準部」とは、固体に対するピペットチップ170の先端の基準位置となるものを意味する。第1基準部180aは、固体であり、かつその位置が高精度に特定されていれば特に限定されず、検査カートリッジ10の一部であってもよいし、SPFS装置100の一部であってもよい。検査カートリッジ10に含まれる第1基準部180aの例には、流路蓋40や封止シール11、プリズム20(流路60の底面)などが含まれる。一方、SPFS装置100に含まれる第1基準部180aの例には、搬送ステージ122や、カートリッジホルダー121、搬送部120において搬送ステージ122を配置する配置面(ピペットノズル116の下方に位置する部分)などであってもよい。第1位置情報を取得する操作においては、ピペットチップ170の先端における気体の吸引または排出は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。また、第1圧力を測定するときに気体を排出した場合には、第2圧力を測定するときも気体を排出する。一方、第1圧力を測定するときに気体を吸引した場合には、第2圧力を測定するときも気体を吸引する。
また、位置情報取得部130は、液体の第2基準部18bに対するピペットチップ170の先端の位置に関する第2位置情報(以下、単に「第2位置情報」ともいう)も取得できる。第2位置情報は、ピペットチップ170の先端と第2基準部18bとの間隔を変えて、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の空気圧の変化を空気圧センサー131により測定することで取得される。より具体的には、まず、ピペットチップ170の先端と液体の第2基準部18bとを離した状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第3圧力を測定する。そして、第3圧力の測定時よりもピペットチップ170の先端と液体の第2基準部18bとを近づけた状態で、ピペットチップ170の先端から気体を吸引または排出したときのピペットチップ170内の第4圧力を測定する。最後に、第3圧力と第4圧力との差に基づいて、第2基準部18bに対するピペットチップ170の先端位置を検出する。ここで「第2基準部」とは、液体に対するピペットチップ170の先端の基準位置となるものを意味する。第2基準部18bは、液体であり、かつその位置が高精度に特定されていれば特に限定されない。第2基準部18bの例には、試薬・検体ウェル46a〜hに貯留されている液体の液面、流路60内の液体の液面などが含まれる。第2位置情報を取得する操作において、ピペットチップ170の先端における気体の吸引または排出は、連続的に行われてもよいし、間欠的に行われてもよい。
また、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸入または排出する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸入または排出する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)と異なることが好ましい。具体的には、位置情報取得部130が第1位置情報および第2位置情報を取得する場合に、ピペット111がピペットチップ170の先端から気体を吸引するときは、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸引する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から吸引する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)より低いことが好ましい。また、位置情報取得部130が第1位置情報および第2位置情報を取得する場合に、ピペット111がピペットチップ170の先端から気体を排出するときは、第1位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から排出する気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)は、第2位置情報を取得する操作におけるピペットチップ170の先端から排出する気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)より高いことが好ましい。このように、第1位置情報を取得する操作における気体の空気圧(第1圧力および第2圧力)の絶対値は、第2位置情報を取得する操作における気体の空気圧(第3圧力および第4圧力)の絶対値よりも大きい。第3圧力および第4圧力の絶対値が第1圧力および第2圧力の絶対値より大きい場合には、空気圧の測定時に液面から液体が飛散してしまうため好ましくない。
光照射部140は、カートリッジホルダー121に保持された検査カートリッジ10の入射面21に向かって励起光αを照射する。蛍光δまたはプラズモン散乱光γの測定時には、光照射部140は、金属膜30に対する入射角がSPRを生じさせる角度となるように、金属膜30に対するP波のみを入射面21に向けて出射する。ここで「励起光」とは、蛍光物質を直接または間接的に励起させる光である。たとえば、励起光αは、プリズム20を介して金属膜30にSPRが生じる角度で照射されたときに、蛍光物質を励起させる局在場光を金属膜30の表面上に生じさせる光である。光照射部140は、光源ユニット141、角度調整機構142および光源制御部143を含む。
光源ユニット141は、コリメートされ、かつ波長および光量が一定の励起光αを、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が略円形となるように出射する。光源ユニット141は、例えば、励起光αの光源、ビーム整形光学系、APC機構および温度調整機構(いずれも不図示)を含む。
光源の種類は、特に限定されず、例えばレーザーダイオード(LD)である。光源の他の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
ビーム整形光学系は、例えば、コリメーターやバンドパスフィルター、直線偏光フィルター、半波長板、スリット、ズーム手段などを含む。ビーム整形光学系は、これらのすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。コリメーターは、光源から出射された励起光αをコリメートする。バンドパスフィルターは、光源から出射された励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。光源からの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているためである。直線偏光フィルターは、光源から出射された励起光αを完全な直線偏光の光にする。半波長板は、金属膜30にP波成分が入射するように励起光αの偏光方向を調整する。スリットおよびズーム手段は、金属膜30の裏面における照射スポットの形状が所定サイズの円形となるように、励起光αのビーム径や輪郭形状などを調整する。APC機構は、光源の出力が一定となるように光源を制御する。より具体的には、APC機構は、励起光αから分岐させた光の光量を不図示のフォトダイオードなどで検出する。そして、APC機構は、回帰回路で投入エネルギーを制御することで、光源の出力を一定に制御する。
角度調整機構142は、金属膜30(プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22))に対する励起光αの入射角を調整する。角度調整機構142は、プリズム20を介して金属膜30の所定の位置に向けて所定の入射角で励起光αを照射するために、励起光αの光軸とカートリッジホルダー121とを相対的に回転させる。
たとえば、角度調整機構142は、光源ユニット141を励起光αの光軸と直交する軸(図1の紙面に対して垂直な軸)を中心として回動させる。このとき、入射角を走査しても金属膜30上での照射スポットの位置がほとんど変化しないように、回転軸の位置を設定する。回転中心の位置を、入射角の走査範囲の両端における2つの励起光αの光軸の交点近傍(成膜面22上の照射位置と入射面21との間)に設定することで、照射位置のズレを極小化できる。
前述したように、金属膜30に対する励起光αの入射角のうち、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度が増強角である。励起光αの入射角を増強角またはその近傍の角度に設定することで、高強度の蛍光δを測定することが可能となる。検査カートリッジ10のプリズム20の材料および形状、金属膜30の膜厚、流路60内の液体の屈折率などにより、励起光αの基本的な入射条件が決まるが、流路60内の蛍光物質の種類および量、プリズム20の形状誤差などにより、最適な入射条件はわずかに変動する。このため、測定ごとに最適な増強角を求めることが好ましい。
光源制御部143は、光源ユニット141に含まれる各種機器を制御して、光源ユニット141からの励起光αの出射を制御する。光源制御部143は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
光検出部150は、光照射部140が検査カートリッジ10の金属膜30に励起光αを照射したときに、金属膜30の流路60側の面の近傍から放出される蛍光δの光量を検出する。また、必要に応じて、光検出部150は、金属膜30への励起光αの照射によって生じたプラズモン散乱光γも検出する。光検出部150は、受光ユニット151、位置切り替え機構152およびセンサー制御部153を含む。
受光ユニット151は、検査カートリッジ10の金属膜30の表面に対する法線方向に配置される。受光ユニット151は、第1レンズ154、光学フィルター155、第2レンズ156および受光センサー157を含む。
第1レンズ154は、例えば、集光レンズであり、金属膜30上から出射される光を集光する。第2レンズ156は、例えば、結像レンズであり、第1レンズ154で集光された光を受光センサー157の受光面に結像させる。第1レンズ154および第2レンズ156の間の光路は、略平行になっている。
光学フィルター155は、第1レンズ154および第2レンズ156の間に配置されている。光学フィルター155は、蛍光成分のみを受光センサー157に導き、高いS/N比で蛍光δを検出するために、励起光成分(プラズモン散乱光γ)を除去する。光学フィルター155の例には、励起光反射フィルター、短波長カットフィルターおよびバンドパスフィルターが含まれる。光学フィルター155は、例えば、所定の光成分を反射する多層膜を含むフィルター、または所定の光成分を吸収する色ガラスフィルターである。
受光センサー157は、蛍光δおよびプラズモン散乱光γを検出する。受光センサー157は、微量の被検出物質からの微弱な蛍光δを検出することが可能な高い感度を有する。受光センサー157は、例えば、光電子増倍管(PMT)やアバランシェフォトダイオード(APD)などである。
位置切り替え機構152は、光学フィルター155の位置を、受光ユニット151における光路上または光路外に切り替える。具体的には、受光センサー157が蛍光δを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路上に配置し、受光センサー157がプラズモン散乱光γを検出する時には、光学フィルター155を受光ユニット151の光路外に配置する。
センサー制御部153は、受光センサー157の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー157の感度の管理、適切な出力値を得るための受光センサー157の感度の変更、などを制御する。センサー制御部153は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
制御部160は、送液ポンプ駆動機構113、搬送ステージ122、角度調整機構142、光源制御部143、位置切り替え機構152、およびセンサー制御部153を制御する。制御部160は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
穿通穴判定部161は、後述するように、ピペットチップ170内の圧力などに基づき、試薬ウェル上の封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定する。穿通穴判定部161は、制御部160と同様に、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
使用判定部162は、後述するように、穿通穴判定部161により、前記穿通穴が存在すると判定された場合は検査カートリッジが使用済みであると判定し、前記穿通穴が存在しないと判定された場合は検査カートリッジが未使用であると判定する。穿通穴判定部161は、制御部160と同様に、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
(SPFS装置の検出動作)
次に、実施の形態1に係る使用済み検査カートリッジの確認方法およびピペットチップ170の先端の位置情報を検出する検出方法を含む、SPFS装置100の被検出物質の検出動作について説明する。図4は、SPFS装置100の動作手順の一例を示すフローチャートである。図5Aは、使用済みカートリッジを確認する工程(図4における工程S120)の内容を示すフローチャートであり、図5Bは、第1位置情報を取得する工程(図4における工程S130)の内容を示すフローチャートであり、図5Cは、第2位置情報を取得する工程(図4における工程S140)の内容を示すフローチャートである。この例では、補捉体として1次抗体が金属膜30上に固定化されている。また、蛍光標識に使用する補捉体として、蛍光物質で標識された2次抗体を使用している。さらに、第1基準部180aは、流路60の底面とし、第2基準部18bは、試薬・検体ウェル46a〜hの中でも検体を含むウェルである46h内の液面とした(図2B参照)。
まず、測定の準備をする(工程S110)。具体的には、操作者が検査カートリッジ10のウェル46hに検体を入れるなどした後、検査カートリッジ10のセット位置において検査カートリッジ10をカートリッジホルダー121に設置し、ピペットチップ170を図示しないセット位置にセットする。検査カートリッジ10とピペットチップ170のセットが終わった後、制御部160は、搬送ステージ122を移動し、ピペットチップ170をピペットノズル116に装着し、ピペットチップ170の先端が、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46aの直下の位置に来るようにセットする。この時のピペットチップ170の先端位置をZ=0mmとする。後述するように、検査カートリッジ10の金属膜30上に保湿剤が存在する場合、金属膜30上を洗浄して保湿剤を除去する必要がある。そのため、各試薬ウェル46a〜46gのうち、46aに含まれる洗浄液が一番はじめに使用される。したがって、46aに関してのみ、穿通穴が存在するか否かを判定することによっても、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるかを判定することができる。すなわち、すべての各試薬ウェル46a〜46gの封止シール11に前記穿通穴が存在するか否かを判定することなく、一つの洗浄液用ウェル46aの封止シール11のみに前記穿通穴が存在するか否かを判定するだけで、検査カートリッジ10が使用済みか否かを判定することができる。
なお、本実施形態では、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46a上の封止シール11のみに関して、前記穿通穴が存在するか否かを検知するが、本発明はこれに限られない。例えば、46a以外の試薬ウェル上の封止シールに関して穿通穴の有無を検知してもよく、より確実に検査カートリッジ10の使用の有無を検知するため、検査カートリッジ10に設けられた全てのウェルに関して、穿通穴の有無を検知してもよい。
また、検査カートリッジ10には使用期限を設定してもよい。使用期限がある場合、例えば、検査カートリッジ10をカートリッジホルダー121に設置する前に、検査カートリッジ10に予め記載されたバーコード等を読み取ることで、検査カートリッジ10が使用期限内のものであるかどうかを調べることができる。
次いで、使用済みカートリッジを確認する(工程S120)。まず、ピペットチップ170の先端から空気を吐きながらピペットノズル116を下降させる(工程S121)。具体的には、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動し、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の圧力を測定する。加えて、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を洗浄液用ウェル46a上の封止シール11に近づくように移動させる。
次いで、封止シール11の穿通穴の有無を判定する(工程S122)。具体的には、前述した工程S121において、ピペットチップ170の先端を洗浄液用ウェル46a上の封止シール11に近づくように移動させる操作の際に、連続してピペットチップ170内の圧力を測定する。そこで、制御部160が有する穿通穴判定部161は、ピペットチップ170内の圧力値が予め設定した閾値を超えるかどうか判定する。穿通穴判定部161は、前記圧力値が閾値を超えた場合には、穿通穴無しと判定し、工程S120を終了する。前記圧力値が閾値を超えない場合には、工程S123へ進む。
ここで、穿通穴判定部161により穿通穴無しと判定された際は、使用判定部162は検査カートリッジ10が未使用であると判定する。なお、本実施形態では、試薬ウェル46aのみに関して前記穿通穴が存在するか否かを判定するが、すべての各試薬ウェル46a〜46gに関して前記穿通穴が存在するか否かを判定してもよい。
なお、圧力値の閾値に関しては、確実に穿通穴が存在するか否かを判定可能な範囲で様々な値に設定することができる。圧力値の閾値は、種々の実験により決定された値を用いることが出来る。例えば、封止シール11にピペットチップ170によって穿通穴を空けた検査カートリッジ10と、穿通穴を空けない検査カートリッジ10を用意し、両方の検査カートリッジ10に対して、ピペットチップ170の先端と封止シール11とを、一定間隔離れた状態から、封止シール11のシール面に近づけると同時に、空気を吐き出し、かつピペットチップ170内の圧力を測定する操作を行う。この操作を、ピペットチップ170がシール面上の位置に移動するまで行う。この操作の際に、ピペットチップ170の移動距離と圧力値をモニタリングし、穿通穴を空けた検査カートリッジ10と穿通穴を空けない検査カートリッジ10において、移動距離と圧力値の挙動を比較する。そして、その挙動を比較した結果から、穿通穴を空けた場合と空けない場合に関して、圧力値に明確な違いがある部分等の圧力値を、穿通穴が存在するか否かを検知するための圧力値の閾値として設定する。ただし、圧力値の閾値の決定方法としては、これに限らず種々の実験等の様々な方法を用いてよい。
また、圧力値の閾値に関しては、封止シール11の種類ごとに異なる値に設定することができる。その場合、穿通穴判定部161は、例えば、予め各封止シール11の圧力値の閾値を記憶しておき、各封止シール11ごとに予め設定された番号等を用いることにより、各封止シール11ごとの圧力値の閾値を認識するように構成することができる。さらに、前述の方法以外にも、例えば、各検査カートリッジ10ごとに、検査カートリッジ10の表面などに圧力値の閾値が登録されたバーコードなどの記録部を有し、そのようなバーコードなどの記録部を読み取ることにより、穿通穴判定部161が圧力値の閾値を認識するように構成してもよい。
次いで、ピペットノズル116の移動距離(本実施例では下降距離)が予め設定した穿通穴検知範囲を超えたかどうか判定する(工程S123)。具体的には、前述した工程S122において、圧力値が閾値を超えない場合、ピペットノズル116の下降(ピペットチップ170の先端をシール面に近づくように移動させる操作)を継続する。制御部160は、ピペットノズル116の移動距離が後述する穿通穴検知範囲を超えない場合には、工程S121に戻り、空気を吐きながらピペットノズル116の下降を継続する。穿通穴判定部161は、ピペットノズル116の移動距離が穿通穴検知範囲を超えた場合には、穿通穴有りと判断し、工程S120を終了する。
ここで、穿通穴判定部161により穿通穴有りと判定された際は、使用判定部162は検査カートリッジ10が使用済みであると判定する。これにより、操作者は、適宜検査カートリッジ10を未使用であるものに交換することができる。
前記穿通穴検知範囲は、装置の構成等により任意の距離に設定することができる。工程S110において、ピペットチップ170の先端が、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46aの直下の位置に来るようにセットし、この時のピペットチップ170の先端位置をZ=0mmとした。例えば、セット時のピペットチップ170の先端位置と、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11による封止面との距離が20mmとなるよう装置を構成した場合、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11による封止面はZ=20mmとなる。この場合、前記穿通穴検知範囲は、例えば、封止面から±1mmであるように、Z=19mm〜21mmと設定することができる。この値は、封止シール11のたわみや各種公差を考慮して任意に設定することができる。
ここで、工程S120において、検査カートリッジ10が使用済みであると判定された場合、装置を止めて警告を表示するように構成されていてもよい。具体的には、使用判定部162により検査カートリッジ10が使用済みであると判定されると同時に、制御部160は、ピペットノズル116の下降を停止する。さらに、図示しない操作画面などにポップアップ警告を表示するなどして、穿通穴があること、すなわち検査カートリッジ10が使用済みであることを操作者に伝える。
なお、工程S120において穿通穴有りと判断された場合、ピペットノズル116の下降を止めるタイミングは、制御部160が穿通穴有りと判断した直後であってもよいし、穿通穴有りと判断してから、さらにピペットノズル116を下降させてからでもよい。ただし、ピペットノズル116を下降させる最大距離は、ピペットチップ170の先端が洗浄液の液面に到達しない程度に設定することが望ましい。
なお、本実施形態では、工程S120では、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出す方法を採っているが、間欠的に吐き出す方法や、連続的もしくは間欠的に空気を吸引する方法を採ってもよい。空気を吸引する方法を採る場合は、ピペットチップ170内の圧力に関しては、圧力値の絶対値をモニタリングする。
また、本実施形態では、ピペットノズル116を下降させる動作、空気を排出する動作、ピペットチップ170内の圧力を測定する動作を同時に行うことで、穿通穴が存在するか否かを検知しているが、本発明はこれに限られない。他の実施の形態として、例えば、空気を排出する動作と圧力を測定する動作は同時に行い、それらの動作を行っている間は、ピペットノズルを下降させる動作は行わないようにし、空気を排出する動作と圧力を測定する動作を行っていない時にピペットノズルを下降させるようにしてもよい。さらに、前述の空気を排出する動作と圧力を測定する動作、およびピペットノズルを下降させる動作を、繰り返し行うようにしてもよい。具体的には、封止シール11の封止面とピペットチップ170の先端と、が一定の距離だけ離れた状態である時、空気を排出しながらピペットチップ170内の圧力を測定する。この時、圧力値が所定の閾値よりも大きい場合、穿通穴が存在しないと判定し、圧力値が所定の閾値以下である場合、ピペットチップ170の先端を封止シール11の封止面に近づけ、同様に圧力を測定する。このような操作を、穿通穴が存在しないと判定されるまで、もしくは所定の距離だけ下降するまで、繰り返し行う。所定の距離は特に限定されないが、ピペットチップ170の先端が封止シール11の封止面よりも液面に近く、かつピペットチップ170の先端が液面につかない程度であるように、調整された距離であることが望ましい。
さらに、他の実施の形態として、例えば、ピペットチップ170の先端と封止シール11の封止面との距離を、予め定めた距離となるよう配置し、そのように配置された場合の一度のみ、空気を排出する動作と圧力を測定する動作を行い、穿通穴が存在するか否かを判定するようにしてもよい。
次いで、第1位置情報を取得する(工程S130)。まずピペットチップ170内の第1圧力を測定する(工程S131)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)の直下に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第1圧力を測定する。
次いで、ピペットチップ170内の第2圧力を測定する(工程S132)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1圧力を測定した工程(工程S131)よりもピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する。
次いで、第1圧力と第2圧力との差を求める(工程S133)。具体的には、制御部160は、第1圧力(第2圧力)から第2圧力(第1圧力)を差し引くことで第1圧力と第2圧力との差を求める。このとき、第1圧力と第2圧力との差が所定の閾値以上になるまで、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を流路60の底面(第1基準部180a)側に移動させ、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第2圧力を測定する工程を繰り返す。そして、制御部160は、第1圧力と第2圧力との差が生じたことにより、ピペットチップ170の先端が第1基準部180aに近接したと判定して、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の位置を検出する。すなわち、制御部160は、空気圧センサー131が空気圧を検出することで、第1基準部180aに対するピペットチップ170の先端の第1位置情報を取得する。
なお、工程S133と同様の手順で封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定することも可能である。すなわち、第1圧力と第2圧力との差が所定の閾値よりも大きい場合、穿通穴が存在しないと判定し、第1圧力と第2圧力との差が所定の閾値以下である場合、穿通穴が存在すると判定することも可能である。
なお、第1位置情報を取得する工程(工程S130)では、ピペットチップ170の先端から空気を連続してまたは間欠的に吐き出しながら、かつピペットチップ170の先端を第1基準部180aに近づけながら空気圧センサー131によりピペットチップ170内の空気圧を測定してもよい。この場合、ピペットチップ170を移動する前の空気圧が第1圧力となる。また、ピペットチップ170の先端を第1基準部180aに近づけながら空気圧センサー131により測定したピペットチップ170内の空気圧が第2圧力となる。この場合であっても、第1位置情報を高精度に取得できる。
なお、検査カートリッジ10の金属膜30上に保湿剤が存在する場合は、1次抗体が適切に被検出物質を捕捉できるように、金属膜30上を洗浄して保湿剤を除去する必要がある。この場合は、金属膜30を洗浄した後に金属膜30上から洗浄液を除去する操作においてもピペットチップ170の位置精度が求められる。したがって、洗浄液を金属膜30上から除去する工程は、第1位置情報を取得した(工程S130)後であって、励起光αの入射角を決定する(工程S150)工程の前に実施する。
次いで、第2位置情報を取得する(工程S140)。まず、ピペットチップ170内の第3圧力を測定する(工程S141)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を検体用ウェル46hに貯留された液体の液面(第2基準部18b)の直下に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第3圧力を測定する。
次いで、ピペットチップ170内の第4圧力を測定する(工程S142)。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第3圧力を測定した工程(工程S141)よりもピペットチップ170の先端を検体用ウェル46hに貯留された液体の液面(第2基準部18b)側に移動させる。そして、制御部160は、送液ポンプ駆動機構113を駆動して、プランジャー115をシリンジ114に対して進行させて、ピペットチップ170の先端から空気を連続して吐き出しながら、空気圧センサー131によってピペットチップ170内の第4圧力を測定する。
次いで、第3圧力と第4圧力との差を求める(工程S143)。具体的には、制御部160は、第3圧力(第4圧力)から第4圧力(第3圧力)を差し引くことで第3圧力と第4圧力との差を求める。そして、制御部160は、第3圧力と第4圧力との差が生じたことにより、第2基準部18bに対するピペットチップ170の先端の位置を検出する。すなわち、制御部160は、空気圧センサー131が空気圧を検出することで、第2基準部18bに対するピペットチップ170の先端の第2位置情報を取得する。なお、この場合にも第3圧力と第4圧力との差が所定の閾値以上になるまで、ピペットチップ170の先端の移動と、第4圧力を測定する工程とを繰り返す。
なお、第2位置情報を取得する工程(工程S140)では、ピペットチップ170の先端から空気を連続してまたは間欠的に吐き出しながら、かつピペットチップ170の先端を第2基準部18bに近づけながら空気圧センサー131によりピペットチップ170内の空気圧を測定してもよい。この場合、ピペットチップ170を移動する前の圧力が第3圧力となる。また、ピペットチップ170の先端を第2基準部18bに近づけながら空気圧センサー131により測定したピペットチップ170内の空気圧が第4圧力となる。この場合であっても、第2位置情報を高精度に取得できる。
また、金属膜30上の残液量を低減させるために、金属膜30上に送液する前に少なくとも第1位置情報を取得することが好ましい。また、ピペットチップ170の壁面に付着する液量を管理するために、送液する前に第2位置情報も取得することが、より好ましい。
次いで、励起光αの入射角を決定する(工程S150)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検査カートリッジ10を検出位置に移動させる。そして、制御部160は、角度調整機構142を駆動して励起光αの入射角を走査しながら、センサー制御部153を駆動して受光センサー157によりプラズモン散乱光γを検出する。そして、プラズモン散乱光γの光量が最大となる角度を励起光αの入射角(増強角)とする。
次いで、検体中の被測定物質と1次抗体とを反応させる(1次反応;工程S160)。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検体が貯留されている容器をピペットチップ170の直下に移動させる。そして、ピペットチップ170の先端を検体が貯留されている容器に向かって移動させて、ピペットチップ170内に検体を吸入させる。制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検査カートリッジ10を送液位置に移動させる。そして、制御部160は、第1位置情報に基づいて、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に検体を注入する。検体中に被検出物質が存在する場合は、被検出物質の少なくとも一部は1次抗体に結合する。1次反応後、検体を流路60内から除去する。この場合、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。除去した検体は、廃液を溜めておく試薬ウェル46bに注入する。
なお、検体および被検出物質の種類は、特に限定されない。検体の例には、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液などの体液およびその希釈液が含まれる。また、被検出物質の例には、核酸(DNAやRNAなど)、タンパク質(ポリペプチドやオリゴペプチド)、アミノ酸、糖質、脂質およびこれらの修飾分子が含まれる。
また、1次反応(工程S160)において、検体を流路60内で往復運動させてもよい。この場合、流路60内への検体を注入する工程と同様に、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近接させる。そして、ピペットチップ170の先端の位置を固定した状態で、プランジャー115を往復運動させる。これにより、ピペットチップ170で検体の吸入および排出を繰り返すことで、流路60内で検体を往復させることができる。流路60内で検体を往復させた後、ピペットチップ170内に検体を吸入することで流路60から検体を除去する。除去した検体は、廃液を溜めておく試薬ウェル46bに注入する。
そして、金属膜30上を緩衝液などの洗浄液で洗浄する。制御部160は、ピペットチップ170の先端を試薬ウェル46a内の洗浄液に向かって移動させて、ピペットチップ170内に洗浄液を吸入させる。このとき、第2位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と洗浄液の表面との間の距離およびピペットチップ170の先端と試薬ウェル46aの底面との間の距離も高精度に制御できる。したがって、ピペットチップ170内に洗浄液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、第2位置情報に基づいて、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に洗浄液を注入する。
次いで、流路60内から1次抗体に結合しなかった物質を含む洗浄液を除去する。具体的には、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、ピペットチップ170の先端を注入部70に移動させる。そして、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を流路60の底面に近づけて、流路60から洗浄液を除去する。このとき、ピペットチップ170の先端を第1位置情報に基づいて、プリズム20(金属膜30)に近づけているため、流路60内に残留する液量を最小限とすることができる。洗浄液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、流路60内から検体を除去する工程におけるピペットチップ170の先端の位置と同じであることが好ましい。これにより、流路60内に残留する液量を一定にできる。除去した検体は、廃液を溜めておく試薬ウェル46bに注入する。
次いで、金属膜30上に捕捉されている被検出物質を蛍光物質で標識する(2次反応;工程S170)。具体的には、制御部160は、ピペットチップ170の先端を蛍光物質で標識された捕捉体を含む液体(標識液)が貯留された試薬ウェル(例えば、試薬ウェル46c)に向かって移動させて、ピペットチップ170内に標識液を吸入させる。このとき、第2位置情報が高精度に特定されているため、ピペットチップ170の先端と標識液の表面との間の距離およびピペットチップ170の先端と試薬ウェル46a〜hの底面との間の距離も高精度に検出できる。したがって、ピペットチップ170内に標識液を適切に吸入できる。そして、制御部160は、ピペット移動部112を駆動して、第1位置情報に基づいて、ピペットチップ170の先端を注入部70内に移動させて、流路60内に標識液を注入する。流路60内では、抗原抗体反応によって、金属膜30上に捕捉されている被検出物質が蛍光物質で標識される。この後、流路60内の標識液は除去され、流路60内は洗浄液で洗浄される。流路60内の標識液を除去するときのピペットチップ170の先端の位置は、前述した第1位置情報に基づいて位置決めされる。これにより、流路60内に残留する液量を最小に、かつ一定にすることができる。
なお、1次反応(工程S160)と2次反応(工程S170)との順番は、これに限定されない。例えば、被検出物質を2次抗体に結合させた後に、これらの複合体を含む液体を金属膜30上に提供してもよい。また、金属膜30上に検体と標識液を同時に提供してもよい。
次いで、被検出物質を検出する(工程S180)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ122を操作して、検査カートリッジ10を検出位置に移動させる。そして、光源制御部143を駆動して励起光αを工程S150で決定した入射角(増強角)で金属膜30の所定の位置に照射させながら、センサー制御部153を駆動して金属膜30(金属膜30表面およびその近傍)上から放出させる蛍光δの強度を検出するように受光センサー157を制御する。
なお、制御部160は、2次反応(工程S170)の前にブランク値を測定してもよい。この場合、増強角で励起光αを金属膜30に照射し、受光センサー157の検出値をブランク値とする。そして、被検出物質を検出する工程(工程S180)では、蛍光δの検出値からブランク値を引くことで、検体中の被検出物質の量を示す蛍光δの量を算出する。
以上のような手順により、SPFS装置を用いて被検出物質を検出する。
なお、本実施の形態では、封止シール11の穴の有無に関して、洗浄液用ウェル46a上のシール面のみしか検知していないが、他のウェル上のシール面で検知してもよいし、複数個のウェル上のシール面で検知してもよい。ただし、いずれのウェル上のシール面で穴の有無を検知する場合であっても、穴の有無を検知する動作中において、ピペットチップ170の先端がウェル内に含まれている液の液面に到達しないことが望ましい。
なお、本実施の形態では、第1基準部180aを流路60の底面としているが、それに限られるわけではない。例えば、第1基準部180aを搬送ステージ122の一部、搬送ステージ122を配置する配置面650の一部、検査カートリッジ10の天面など、検査カートリッジ10あるいはSPSF装置100における様々な箇所に設定することができる。
本実施の形態では、検査カートリッジ10における各試薬ウェル46a〜46gを覆っている封止シール11の穴の有無を検出した後、SPFS装置100を用いて被検出物質を検出しているが、これらはあくまで一例であり、SPFS装置100以外の装置を用いる測定等を行ってもよい。検査カートリッジ10における各試薬ウェル46a〜46gを覆っている封止シール11の穴の有無を検出した後、例えば、血液中の赤血球濃度を測定する装置や、検体中に存在する病原菌を検出する装置など、いかなる検査等を行ってもよい。
(効果)
以上のように、実施の形態1では、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定することで、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるか、簡単にかつ確実に判定することができる。また、穿通穴が存在するか否かを判定するために用いる、封止シール11、ピペットチップ170、送液部110などは、被検出物質を検出するために必要な構成である。それらの構成を活かして封止シール11の穴の有無を検出することができるため、SPFS装置100に追加のコストをかけず、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるかを判断することができる。
<実施の形態2>
実施の形態2に係るSPFS装置は、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定し、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるかを判定する方法が実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図6Aは、実施の形態2に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図6Aに示されるように、実施の形態2では、接触センサー部190を用いて封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定する。接触センサー191と接触センサー移動部192がセンサー接続部193によって接続されており、接触センサー移動部192と接触センサー191はそれぞれ制御部160と電気的に接続されている。
接触センサー191は、封止シール11に接触したことを検知できるものであれば何でもよい。形状や大きさも特に限定されないが、先端が細い棒状の接触センサーであることが望ましい。また、接触を検知する先端部分等が穿通穴の大きさよりも大きい場合、穿通穴が存在しているにも関わらず、誤って封止シール11への接触を検知してしまうことがあるため、接触を検知する先端部分等は、穿通穴の大きさよりも小さくなっていることが望ましい。
接触センサー移動部192は、接触センサー191を垂直方向に自在に動かすことができるよう構成されている。接触センサー移動部192は、例えば、ソレノイドアクチュエーターおよびステッピングモーターを含む。
センサー接続部193は、接触センサー191と接触センサー移動部192を接続可能であれば、どのような部材で構成されていてもよい。ただし、電気信号等を介することが可能である部材が望ましい。
(SPFS装置の穿通穴判定動作)
次に、実施の形態2に係るカートリッジ使用判定動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100のカートリッジ使用判定動作と異なる部分を中心に説明する。
図6Bは、実施の形態2におけるカートリッジ使用判定動作の工程の内容を示すフローチャートである。
まず、図6Bに示される工程の前に、測定の準備をする。準備方法は、工程S110に示す方法と同様であるが、本実施の形態では、ピペットチップ170ではなく、接触センサー191の先端が、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46aの直下の位置に来るようにセットする。セットした時の接触センサー191の先端の位置が、Z=0mmである。
次いで、図6Bに示されるように、実施の形態2におけるカートリッジ使用判定動作の工程(工程S220)に移る。まず、制御部160は、接触センサー移動部192を駆動して、接触センサー191の先端を洗浄液用ウェル46a上の封止シール11の封止面に近づけるように下降させる。洗浄液用ウェル46a上の封止シール11の封止面をZ=20mmとすると、例えば、Z=19mmまで接触センサー191を下降させる。どこまで接触センサー191を下降させるかは、これに限らず様々な距離に設定することができる。これが工程S220にあたる。
次いで、接触判定を行う(工程S222)。制御部160は、接触センサー移動部192を駆動して、Z=19mmの位置にある接触センサー191を、例えば、Z=19mmからZ=21mmまで下降させると同時に、制御部160内部に設けられた穿通穴判定部161は、接触センサー191が封止シール11と接触したか否かを判定する。ここで、この時に接触センサー191を下降させる範囲は、これに限らず様々な距離に設定することができる。穿通穴判定部161は、接触センサー191が封止シール11と接触した場合は穿通穴無しと判定し、接触センサー191が封止シール11と接触しなかった場合は穿通穴有りと判定する。
使用判定部162は、穿通穴判定部161により穿通穴無しと判定された場合、検査カートリッジ10は未使用であると判定し、穿通穴判定部161により穿通穴有りと判定された場合、検査カートリッジ10は使用済みであると判定する。
(効果)
以上のように、実施の形態2では、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定することで、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるか、簡単にかつ確実に判定することができる。
<実施の形態3>
実施の形態3に係るSPFS装置は、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定する方法が実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図7Aは、実施の形態3に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図7Aに示されるように、実施の形態3では、レーザー部200を用いて封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定する。レーザー光照射部201とレーザー光検出部202が、それぞれ制御部160と電気的に接続されている。レーザー光検出部202は、封止シール11の封止面に対して、レーザー光照射部201とは反対側に位置しており、封止シール11の封止面に穿通穴が空いている場合、レーザー光照射部201がレーザー光を照射する照射口と、穿通穴と、レーザー光検出部202が一直線上に並ぶように位置していることが望ましい。
レーザー光照射部201は、封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定することが可能であれば、特に限定されない。例えば、レーザー光照射部201は、封止シール11を透過しないレーザー光や、封止シール11を透過するが、光量が小さくなるレーザー光等を、照射可能であるものが適している。
レーザー光検出部202は、レーザー光照射部201により照射されたレーザー光を検出可能であれば、特に限定されない。レーザー光照射部201により照射されるレーザー光が、封止シール11を透過するが、光量が小さくなるレーザー光を照射する場合、レーザー光検出部202は、レーザー光の光量の増減を検知可能に構成されることが望ましい。
(SPFS装置の穿通穴判定動作)
次に、実施の形態3に係るカートリッジ使用判定動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100のカートリッジ使用判定動作と異なる部分を中心に説明する。
図7Bは、実施の形態3におけるカートリッジ使用判定動作の工程の内容を示すフローチャートである。
まず、図7Bに示される工程の前に、測定の準備をする。準備方法は、工程S110に示す方法と同様であるが、本実施の形態では、ピペットチップ170ではなく、レーザー光照射部201が、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46aの直下の位置に来るようにセットする。
次いで、図7Bに示されるように、実施の形態3におけるカートリッジ使用判定動作の工程(工程S320)に移る。まず、制御部160は、レーザー光照射部201から、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11の封止面に向けてレーザー光を照射させる(工程S321)。この時、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11の封止面において、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在する位置に向けて、レーザー光を照射させる。
次いで、レーザー光検出を行う(工程S322)。工程S321において、レーザー光検出部202は、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11の封止面に向けて照射されたレーザー光を検出する。例えば、封止シール11を透過しないレーザー光であれば、穿通穴判定部161は、レーザー光検出部202によってレーザー光が検出されなかった場合は穿通穴無しと判定し、レーザー光検出部によってレーザー光が検出された場合は穿通穴有りと判定する。
使用判定部162は、穿通穴判定部161により穿通穴無しと判定された場合、検査カートリッジ10は未使用であると判定し、穿通穴判定部161により穿通穴有りと判定された場合、検査カートリッジ10は使用済みであると判定する。
(効果)
以上のように、実施の形態3では、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定することで、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるか、簡単にかつ確実に判定することができる。
<実施の形態4>
実施の形態4に係るSPFS装置は、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定する方法が実施の形態1に係るSPFS装置100と異なる。そこで、実施の形態1に係るSPFS装置100と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
(SPFS装置の構成)
図8Aは、実施の形態4に係るSPFS装置の一部の構成を示す図である。
図8Aに示されるように、実施の形態4では、撮影部210を用いて封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定する。撮影カメラ211は、制御部160と電気的に接続されている。画像解析部212は、撮影カメラ211内部もしくは外部に設けられ、制御部160と電気的に接続されている。
撮影カメラ211は、封止シール11の画像を撮影可能であれば、特に限定されない。検査カートリッジ10をセットした際には、封止シール11上は暗所になることも考えられるため、撮影カメラ211は、暗所でも撮影可能な撮影カメラであることが望ましい。
画像解析部212は、撮影カメラ211により撮影された画像を解析可能であれば、特に限定されない。例えば、画像解析部212は、公知のコンピュータやマイコン等を含む。
(SPFS装置の穿通穴判定動作)
次に、実施の形態4に係るカートリッジ使用判定動作について、実施の形態1に係るSPFS装置100のカートリッジ使用判定動作と異なる部分を中心に説明する。
図8Bは、実施の形態4におけるカートリッジ使用判定動作の工程の内容を示すフローチャートである。
まず、図8Bに示される工程の前に、測定の準備をする。準備方法は、工程S110に示す方法と同様であるが、本実施の形態では、ピペットチップ170ではなく、撮影カメラ211が、洗浄液を含む洗浄液用ウェル46aの直下の位置に来るようにセットする。
次いで、図8Bに示されるように、実施の形態4におけるカートリッジ使用判定動作の工程(工程S420)に移る。まず、制御部160は、撮影カメラ211を起動させる(工程S421)。そして、制御部160は、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定できるよう、ピント等を自動で調節する。なお、撮影カメラ211は、洗浄液用ウェル46a上の封止シール11に穿通穴が存在するか否かを判定できる程度であれば、洗浄液用ウェル46aに対してどのような位置から撮影してもよい。また、必要に応じて、撮影カメラ211の位置を調整するために、撮影カメラ211を移動させるための移動部等を設けることもできる。
次いで、カメラ撮影を行う(工程S422)。工程S421において、撮影カメラ211は位置やピント等が調整されている。工程S422では、制御部160は、撮影カメラ211のシャッターを切るなどして洗浄液用ウェル46a上の封止シール11を撮影する。撮影した封止シール11の画像は、撮影カメラ211の内部もしくは外部に設けられた画像解析部212により解析され、穿通穴が存在するか否かが自動で判定される。ここで、穿通穴が存在するか否かを判定する役割を担う部分は、どこであってもよい。例えば、画像解析部212が判定してもよいし、画像解析部212により解析された画像を用いて、穿通穴判定部161が判定してもよい。
使用判定部162は、穿通穴判定部161により穿通穴無しと判定された場合、検査カートリッジ10は未使用であると判定し、穿通穴判定部161により穿通穴有りと判定された場合、検査カートリッジ10は使用済みであると判定する。
(効果)
以上のように、実施の形態4では、検査カートリッジ10を使用した際に生じる穿通穴が存在するか否かを判定することで、検査カートリッジ10が使用済みか未使用であるか、簡単にかつ確実に判定することができる。
10、10´:検査カートリッジ
18b:第2基準部
20:プリズム
21:入射面
22:成膜面
23:出射面
30:金属膜
40:流路蓋
41:反応領域
42:試薬貯留領域
43:流路溝
44:第1貫通孔
45:第2貫通孔
46a:洗浄液用ウェル
46b:廃液用ウェル
46c:標識液用ウェル
46d:反応試薬A用ウェル
46e:反応試薬B用ウェル
46f:反応試薬C用ウェル
46g:反応試薬D用ウェル
46h:検体用ウェル
60:流路
60´:ウェル
70:注入部
80:貯留部
100:SPFS装置
110:送液部
111:ピペット
112:ピペット移動部
113:送液ポンプ駆動機構
114:シリンジ
115:プランジャー
116:ピペットノズル
120:搬送部
121:カートリッジホルダー
122:搬送ステージ
130:位置情報取得部
131:空気圧センサー
140:光照射部
141:光源ユニット
142:角度調整機構
143:光源制御部
150:光検出部
151:受光ユニット
152:位置切り替え機構
153:センサー制御部
154:第1レンズ
155:光学フィルター
156:第2レンズ
157:受光センサー
160:制御部
161:穿通穴判定部
162:使用判定部
170:ピペットチップ
180a:第1基準部
190:接触センサー部
191:接触センサー
192:接触センサー移動部
193:センサー接続部
200:レーザー部
201:レーザー光照射部
202:レーザー光検出部
210:撮影部
211:撮影カメラ
212:画像解析部
650:配置面
α:励起光
β:反射光
γ:プラズモン散乱光
δ:蛍光

Claims (21)

  1. 試薬が格納された試薬ウェルと、前記試薬ウェルを封止する封止シールと、を有する検査カートリッジと、
    前記封止シールに穿通穴が存在するか否かの判定を行う穿通穴判定部と、
    前記穿通穴判定部の判定結果より、前記封止シールに前記穿通穴が存在する場合、前記検査カートリッジは使用済みであると判定し、前記封止シールに前記穿通穴が存在しない場合、前記検査カートリッジは未使用であると判定する使用判定部と、
    を有する前記検査カートリッジの使用の有無を判定する判定装置。
  2. 気体を吸引または排出可能な吸引排出部と、
    前記吸引排出部内の圧力値を測定する圧力測定部と、
    を更に有する判定装置であって、
    前記穿通穴判定部は、前記圧力測定部により測定された圧力値が所定の閾値より大きい値である場合、前記穿通穴が存在しないと判定し、前記圧力測定部により測定された圧力値が所定の閾値以下の値である場合、前記穿通穴が存在すると判定する、
    請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記吸引排出部は、ピペットチップを有し、
    前記圧力測定部は、前記ピペットチップ内の大気圧値または前記吸引排出部による吸引排出操作前後の圧力差を測定する、
    請求項2に記載の判定装置。
  4. 前記穿通穴判定部は、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端と、が予め定めた一定の距離だけ離れた状態で、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、
    請求項2または3に記載の判定装置。
  5. 前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に対して垂直方向に移動可能な移動部を有する判定装置であって、
    前記穿通穴判定部は、下記1)〜3)に示される動作を並行して行う場合において、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、請求項2または3に記載の判定装置。
    1)前記吸引排出部により、前記吸引排出部の先端から気体を吸引または排出させる動作
    2)前記圧力測定部により、連続的もしくは間欠的に、前記吸引排出部内の圧力値を測定する動作
    3)前記移動部により、前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に近づける動作。
  6. 前記穿通穴判定部は、前記吸引排出部の先端と前記封止シールの封止面との距離が、所定の値以内である状態で、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、
    請求項5に記載の判定装置。
  7. 気体を吸引または排出可能な吸引排出部と、
    前記吸引排出部内の圧力値を測定する圧力測定部と、
    前記吸引排出部の先端を前記封止シールの封止面に対して垂直方向に移動可能な移動部と、を更に有する判定装置であって、
    前記穿通穴判定部は、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端と、が予め定めた一定の距離だけ離れた状態で、前記圧力測定部により前記吸引排出部内の圧力値を測定し、前記吸引排出部内の圧力値が所定の閾値より大きい場合、前記穿通穴が存在しないと判定する第一の判定を行い、
    前記穿通穴判定部は、前記第一の判定において、前記穿通穴が存在しないと判定されなかった場合のみ、前記第一の判定よりも、前記封止シールの封止面と、前記吸引排出部の先端と、を近づけた状態で、前記圧力測定部により前記吸引排出部内の圧力値を測定し、前記吸引排出部内の圧力値が所定の閾値より大きい場合、前記穿通穴が存在しないと判定する第二の判定を行い、
    前記穿通穴判定部は、前記穿通穴が存在しないと判定するまで、もしくは前記吸引排出部の先端が所定の距離移動するまで、前記第二の判定を繰り返し行う、
    請求項1に記載の判定装置。
  8. 前記穿通穴判定部は、前記第一の判定において測定された前記圧力値に、所定の値を加算または減算した圧力値を、前記第二の判定を行う際に用いる前記所定の閾値として用いる、
    請求項7に記載の判定装置。
  9. 前記吸引排出部は、ピペットチップを有し、
    前記圧力測定部は、前記ピペットチップ内の大気圧値または前記吸引排出部による吸引排出操作前後の圧力差を測定する、
    請求項7または8に記載の判定装置。
  10. 前記検査カートリッジは、前記試薬ウェルを複数有する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の判定装置。
  11. 前記穿通穴判定部は、複数の前記試薬ウェルのうち、いずれか1つの前記試薬ウェルのみに関して、前記封止シールに前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、
    請求項10に記載の判定装置。
  12. 前記穿通穴判定部が、前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、前記一方の前記試薬ウェルは、前記試薬として洗浄液を含む前記試薬ウェルである、
    請求項11に記載の判定装置。
  13. 前記穿通穴判定部は、すべての前記試薬ウェルに関して、前記封止シールに前記穿通穴が存在するか否かの判定を行う、
    請求項10に記載の判定装置。
  14. 複数の前記試薬ウェルの各々を封止する複数の前記封止シールは、少なくとも2つ以上の異なる種類の前記封止シールであり、
    前記所定の閾値が、前記封止シールの種類ごとに異なる、
    請求項10に記載の判定装置。
  15. 複数の前記試薬ウェルの各々を封止する複数の前記封止シールにおける、前記所定の閾値を記憶する記憶部を、前記判定装置の内部に有する、
    請求項14に記載の判定装置。
  16. 前記検査カートリッジは、前記所定の閾値の情報が登録された情報記録部を、前記検査カートリッジ表面に有し、
    前記情報記録部の情報を読み取る読み取り部を有する、
    請求項14に記載の判定装置。
  17. 前記穿通穴判定部は、前記封止シールに接触したか否かを判定する接触センサーが、前記封止シールに接触した場合、前記穿通穴が存在しないと判定し、前記接触センサーが前記封止シールに接触しない場合、前記穿通穴が存在すると判定する、
    請求項1に記載の判定装置。
  18. 前記穿通穴判定部は、前記穿通穴の有無を判定可能なレーザーを照射することにより、前記穿通穴が存在するか否かを判定する、
    請求項1に記載の判定装置。
  19. 前記穿通穴判定部は、
    前記試薬ウェルを含む前記検査カートリッジを撮影する撮影部と、
    前記穿通穴判定部が、前記穿通穴が存在するか否かを判定することを可能にするため、前記撮影部によって撮影された画像を解析する画像解析部と、
    を有する、
    請求項1に記載の判定装置。
  20. 前記検査カートリッジは、
    前記試薬ウェルとは別に、検体を注入するための検体注入用ウェルを有し、
    前記検体注入用ウェルに、前記検体として血液を注入する、
    請求項1〜19のいずれか1項に記載の判定装置。
  21. 試薬が格納された試薬ウェルを有する検査カートリッジの使用の有無を判定する判定方法であって、
    前記試薬ウェルは封止シールで封止され、前記封止シールに穿通穴が存在するか否かの判定を行う穿通穴判定工程と、
    前記穿通穴判定工程により、前記封止シールに前記穿通穴が存在する場合、前記検査カートリッジは使用済みであると判定し、前記封止シールに前記穿通穴が存在しない場合、前記検査カートリッジは未使用であると判定する使用判定工程と、
    を有する判定方法。
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