JPWO2019138705A1 - X線位相撮像システム - Google Patents

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Abstract

X線位相撮像システム(100)は、X線源(1)と、複数の格子(2,3)と、検出器(4)と、格子移動機構(8)と、画像処理部(5)とを備え、画像処理部(5)は、縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数のX線画像セット(R)から抽出した複数の第1特徴量(12)および第2特徴量(14)に基づいて、位相コントラスト画像(15)を生成するように構成されている。

Description

本発明は、X線位相撮像システムに関し、特に、複数の格子を用いて撮像を行うX線位相撮像システムに関する。
従来、複数の格子を用いて撮像を行うX線位相撮像システムが知られている。このようなX線位相差撮像システムは、たとえば、国際公開第2009/104560号に開示されている。
国際公開第2009/104560号に開示されているX線位相撮像システムは、タルボ干渉計によってX線撮像を行い、縞走査法によって位相コントラスト画像を生成するように構成されている。
ここで、タルボ干渉計では、位相格子と、吸収格子とを用いて撮像が行われる。具体的には、複数の格子のどちらか一方を、格子のパターンと直交する方向に並進させながら複数回撮像する。また、縞走査法とは、格子を並進移動させながら複数回撮像されたX線画像の各画素の画素値の強度変化に基づいて、位相コントラスト画像を生成する手法である。位相コントラスト画像には、吸収像、位相微分像および暗視野像が含まれる。吸収像とは、X線が被写体を通過した際に生じるX線の減衰に基づいて画像化した像である。また、位相微分像とは、X線が被写体を通過した際に発生するX線の位相のずれをもとに画像化した像である。また、暗視野像とは、物体の小角散乱に基づくVisibilityの変化によって得られる、Visibility像のことである。また、暗視野像は、小角散乱像とも呼ばれる。「Visibility」とは、鮮明度のことである。
タルボ干渉計では、可干渉性の高いX線を位相格子に照射することにより、所定の位置に形成される位相格子の自己像と吸収格子とを干渉させることにより形成されるモアレ縞に基づいて、被写体の内部構造を画像化する。縞走査法を用いて位相コントラスト画像を生成する際は、位相格子または吸収格子を格子パターンと直交する方向に少なくとも格子の1周期分、並進移動させながら撮像したモアレ縞の各画素の画素値の強度変化の波形に基づいて位相コントラスト画像を生成する。
国際公開第2009/104560号
しかしながら、国際公開第2009/104560号のX線位相撮像システムで用いられているタルボ干渉計では、複数のX線画像の各画素の画素値の強度変化に基づいて位相コントラスト画像を生成している。そのため、格子を格子の周期の1周期分だけ並進移動させながら撮像を行う際に、複数の格子の少なくともいずれかに縞走査のための並進移動以外の移動が生じた場合、得られる強度変化の波形が変化する。また、格子を格子の周期の1周期分だけ並進移動させながら撮影する際にX線源に焦点移動が生じた場合、位相格子の自己像の位置が移動するため、得られる強度変化の波形が変化する。また、X線源や外部からの熱により、格子が熱変形した場合、格子の周期が変動するため、得られる強度変化の波形が変化する。すなわち、自己像と複数の格子との間の相対位置に、格子の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれが生じた場合、得られる強度変化の波形が変化し、生成される位相コントラスト画像の画質が劣化するという問題点がある。また、位相コントラスト画像の位相感度の向上のニーズがあり、格子の周期(ピッチ)の更なる微細化が進められている。格子の周期(ピッチ)を更に微細化すれば、自己像と複数の格子との間の相対位置に、格子の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれに起因する強度変化の波形の変化(画質の劣化)がさらに顕著になる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、自己像と複数の格子との間の相対位置に、格子の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれが生じた場合でも、得られる位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制することが可能なX線位相撮像システムを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるX線位相撮像システムは、X線源と、X線源からX線が照射される第1格子と、第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、X線源から照射されたX線を検出する検出器と、複数の格子の少なくともいずれか1つを移動させる格子移動機構と、検出器により検出された複数のX線画像を含むX線画像セットから位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、画像処理部は、縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数のX線画像セットから、振幅と、平均画素値強度と、位相とのうち、少なくともいずれかを含む特徴量をそれぞれ抽出し、抽出した複数の特徴量に基づいて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。なお、X線画像セットとは、1回の縞走査によって取得される複数のX線画像のセットのことである。
この発明の一の局面におけるX線位相撮像システムは、上記のように、縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数のX線画像セットから抽出した特徴量に基づいて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。ここで、X線源からの発熱および/または外部からの熱により、格子移動機構が熱変形を起こす場合がある。格子移動機構が熱変形を起こした場合、複数の格子の格子間における相対位置が変化する。X線源からの発熱および/または外部からの熱による熱変動は撮像中にも生じているため、複数の格子の格子間における相対位置は、常に変化している。また、X線源からの発熱および/または外部からの熱により格子に熱変形が生じる場合がある。格子が熱変形した場合、格子の周期が変動する。格子の周期の変動も撮像中は常に生じている。また、X線を照射している際に、X線源の焦点が移動する場合がある。X線源の焦点が移動した場合、格子の自己像が移動する。格子の自己像の移動も、撮像中は常に生じている。すなわち、撮像中は、格子の縞走査の並進移動以外に熱変動における格子の移動、格子の周期の変動およびX線源の焦点の移動が生じている。したがって、上記のように縞走査を短時間で複数回行うように構成することにより、格子の周期の1周期分、格子を並進移動させながら撮像する1回あたりの走査時間を短くすることができるので、縞走査の間に生じる自己像と格子との間の相対位置の変化を抑制することができる。その結果、得られる強度変化の波形が変化することを抑制することが可能となり、生成する位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、複数のX線画像間の熱に起因する撮像条件が略変化しない範囲内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットから抽出した複数の特徴量に基づいて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、熱に起因する撮像条件が略変化しない時間範囲内で縞走査を行うことができる。その結果、熱に起因する撮像条件が変化することによる位相コントラスト画像の画質の劣化を抑制することができる。なお、本明細書において、撮像条件とは、自己像と格子との間の相対位置のことであり、撮像条件の変化とは、格子の並進移動に伴う自己像と格子との間の相対位置の位置ずれ以外の自己像と格子との間の相対位置の位置ずれのことである。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、100秒以内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットから抽出した複数の特徴量に基づいて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、100秒以内という、短時間でX線画像セットを取得するので、縞走査を行う際における熱に起因する撮像条件の変化の影響を極力受けにくくすることができる。その結果、得られる強度変化の波形が変化することをさらに抑制することが可能となり、得られる位相コントラスト画像の画質が劣化することをさらに抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、被写体を配置せずに短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像された複数のX線画像セットから複数の第1特徴量を取得し、被写体を配置して短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像され複数のX線画像セットから複数の第2特徴量を取得し、複数の第1特徴量と、複数の第2特徴量とのうちそれぞれ少なくとも1つずつを用いて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、短時間で縞走査を行うので、X線画像セットの取得中に生じる熱に起因する撮像条件の変化を極力受けない状態で取得された第1特徴量および第2特徴量を取得することができる。その結果、第1特徴量および第2特徴量を、X線画像セットの取得中に生じる熱に起因する撮像条件の変化を極力受けにくくすることが可能となるので、生成される位相コントラスト画像の画質が劣化することをより一層抑制することができる。
この場合、好ましくは、画像処理部は、複数の第1特徴量から1つの特徴量データを取得するとともに、1つの特徴量データと複数の第2特徴量とを用いて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、短時間で撮影するために、各々の露光時間(電荷蓄積時間)が短い複数の第1特徴量から特徴量データを取得するので、複数の第1特徴量の各々よりもより特徴量のコントラストを付けることができる。そして、複数の第1特徴量の各々よりもコントラストがついた特徴量データと第2特徴量とを用いて位相コントラスト画像を生成することができる。その結果、短時間で撮像された複数の第1特徴量の各々よりも特徴量のコントラストが鮮明な特徴量データを用いることが可能となるので、生成される位相コントラスト画像の画質を向上させることができる。
上記1つの特徴量データと複数の第2特徴量とを用いて位相コントラスト画像を生成する構成において、好ましくは、画像処理部は、複数の第1特徴量を加算または平均化することにより、特徴量データを取得するように構成されている。このように構成すれば、短時間で撮像された複数の第1特徴量から複数の第1特徴量の各々よりも、量子ノイズが小さくなることにより特徴量のコントラストが鮮明な特徴量データを容易に取得することができる。
上記1つの特徴量データと複数の第2特徴量とを用いて位相コントラスト画像を生成する構成において、好ましくは、画像処理部は、複数の第2特徴量の各々と、特徴量データとに基づいて、位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、特徴量データと複数の第2特徴量の各々とを用いて、位相コントラスト画像を生成することができる。その結果、たとえば、第1特徴量と複数の第2特徴量の各々とを用いて位相コントラスト画像を生成する場合と比較して、複数の第2特徴量の各々から生成した位相コントラスト画像の画質を向上させることができる。
上記1つの特徴量データと複数の第2特徴量とを用いて位相コントラスト画像を生成する構成において、好ましくは、画像処理部は、複数の第2特徴量の各々と、特徴量データとに基づいて生成された位相コントラスト画像を加算または平均化するように構成されている。このように構成すれば、短時間で撮像された複数の第2特徴量に基づいて生成された複数の位相コントラスト画像から1つの位相コントラスト画像を生成することができる。その結果、たとえば、露光時間を長くして撮像する場合でも、1回の縞走査によって撮像された位相コントラスト画像と比べて、短時間で複数回縞走査を行うことが可能となるので、熱に起因する撮像条件の変化の影響が蓄積されることを抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、縞走査におけるX線画像セットからの特徴量の抽出および補正処理と、次の縞走査におけるX線画像セットの取得とを並行して行うように構成されている。このように構成すれば、X線画像セットからの特徴量の抽出および補正処理と次の縞走査におけるX線画像セットの取得とを並行して行うことができるので、特徴量の抽出、補正処理および位相コントラスト画像の生成をX線画像セットを取得するたびに行う場合と比較して、位相コントラスト画像の生成効率を向上させることができる。
この場合、好ましくは、位相コントラスト画像は、位相微分像を含み、画像処理部は、補正処理として、位相微分像に対して、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点を連続化するアンラップ処理を行うように構成されている。ここで、位相の不連続点は、被写体と背景との境界などで生じやすい。したがって、上記のように構成すれば、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点をなくすことができる。その結果、被写体の写る位置が各X線画像において異なる場合でも、位相の不連続点が合成されることを抑制することが可能となり、生成される位相微分像の画質が劣化することを抑制することができる。
上記X線画像セットの補正処理を行う構成において、好ましくは、画像処理部は、補正処理として、少なくともX線源から照射されるX線の線量の変化を含む検出器で検出されるX線画像の変化を補正する輝度補正を行うように構成されている。このように構成すれば、撮像時間が短いことによる、検出器などの撮像装置に起因するX線画像の変化に伴って生じるアーチファクトを補正することができる。その結果、複数の位相コントラスト画像から1つの位相コントラスト画像を生成する場合でも、撮像時間が短いことによって各位相コントラスト画像に生じる検出器などの撮像装置に起因するアーチファクトを補正することが可能となるので、検出器などの撮像装置に起因するX線画像の変化に伴って生じるアーチファクトが蓄積することによる位相コントラスト画像の画質の劣化を抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、格子移動機構における格子の移動を制御する制御部をさらに備え、制御部は、格子移動機構により移動される格子の周期に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、並進移動させる格子の周期が10μmの場合、走査時間を10秒の短時間にするなど、格子の周期に基づいて適切な時間で縞走査を行うことができる。その結果、自己像と複数の格子との間の相対位置に、格子の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれによる影響を十分に抑制することが可能な時間範囲内で縞走査を行うことが可能となり、かつ、極力露光時間を確保することが可能となるので、画質の劣化をより一層低減することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、制御部は、X線画像のそれぞれに写る位置基準部の位置に基づいて、X線源の焦点の移動速度を取得し、取得したX線源の焦点の移動速度に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている。このように構成すれば、X線画像に写る位置基準部の位置に基づいて、X線源の焦点の移動を検知することができる。その結果、X線源の焦点が移動していた場合でも、X線源の焦点の移動に伴う影響を十分に抑制することが可能な時間範囲内で縞走査を行うことが可能となり、かつ、極力露光時間を確保することが可能となるので、X線源の焦点が移動することによって生じる自己像の移動に伴う画像の画質の劣化を抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、X線源と検出器と複数の格子とによって構成される撮像系と、被写体とを相対回転させる回転機構をさらに備え、画像処理部は、被写体と撮像系とを相対回転させながら複数の回転角度において撮像された複数の位相コントラスト画像から、3次元位相コントラスト画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、熱に起因する撮像条件の変化に伴う画質の劣化が抑制された各位相コントラスト画像を用いて3次元位相コントラスト画像を生成することができる。その結果、撮像時間が長時間となり、熱による撮像条件の変化の影響が生じやすい3次元位相コントラスト画像の取得においても、生成する3次元位相コントラスト画像の画質が劣化することを効果的に抑制することができる。
上記一の局面におけるX線位相撮像システムにおいて、好ましくは、複数の格子は、X線源と第1格子との間に配置された第3格子をさらに含んでいる。このように構成すれば、第3格子によってX線源から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。その結果、X線源の焦点径に依存することなく第1格子の自己像を形成させることが可能となるので、X線源の選択の自由度を向上させることができる。
本発明によれば、上記のように、自己像と複数の格子との間の相対位置に、格子の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれが生じた場合でも、得られる位相コントラスト画像の画質が劣化することを抑制することが可能なX線位相撮像システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態によるX線位相撮像システムをX方向から見た模式図である。 走査時間と画素における画素値の強度変化の波形の変化との関係を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による画像処理部が特徴量データを取得する処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による画像処理部が位相コントラスト画像を生成する処理を説明するための模式図である。 特徴量データを示す模式図(A)、第2特徴量を示す模式図(B)および位相コントラスト画像を示す模式図(C)である。 本発明の第1実施形態による制御部がX線源の焦点の移動速度を取得する処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による位相コントラスト画像取得処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第1実施形態による走査時間決定処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による第1X線画像セット取得処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による第2X線画像セット取得処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態による位相コントラスト画像生成処理を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態による第1X線画像セット取得処理を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態による第2X線画像セット取得処理を説明するための模式図である。 本発明の第2実施形態による位相コントラスト画像生成処理を説明するための模式図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例によるX線位相撮像システムをX方向から見た模式図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例によるX線位相撮像システムをX方向から見た模式図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態によるX線位相撮像システム100の構成について説明する。
(X線位相撮像システムの構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるX線位相撮像システム100の構成について説明する。
図1は、X線位相撮像システム100をX方向から見た図である。図1に示すように、X線位相撮像システム100は、X線源1と、第1格子2と、第2格子3と、検出器4と、画像処理部5と、制御部6と、記憶部7と、格子移動機構8とを備えている。なお、本明細書において、X線源1から第1格子2に向かう方向をZ2方向、その逆向きの方向をZ2方向とする。また、Z方向と直交する面内の左右方向をX方向とし、紙面の奥に向かう方向をX2方向、紙面の手前側に向かう方向をX1方向とする。また、Z方向と直交する面内の上下方向をY方向とし、上方向をY1方向、下方向をY2方向とする。
X線源1は、制御部6からの信号に基づいて高電圧が印加されることにより、X線を発生させるとともに、発生させたX線を検出器4(Z方向)に向けて照射するように構成されている。
第1格子2は、一定方向に所定の周期(ピッチ)p1で配列される複数のスリット2aおよび、X線位相変化部2bを有している。各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。図1に示す例では、各スリット2aおよびX線位相変化部2bはそれぞれ、Y方向に所定の周期(ピッチ)p1で配列され、X方向に延びるように形成されている。第1格子2は、いわゆる位相格子である。
第1格子2は、X線源1と、第2格子3との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第1格子2は、タルボ効果により、第1格子2の自己像(図示せず)を形成するために設けられている。可干渉性を有するX線が、スリットが形成された格子を通過すると、格子から所定の距離(タルボ距離)離れた位置に、格子の像(自己像)が形成される。これをタルボ効果という。
第2格子3は、一定方向に所定の周期(ピッチ)p2で配列される複数のX線透過部3aおよびX線吸収部3bを有する。各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。図1に示す例では、各X線透過部3aおよびX線吸収部3bはそれぞれ、Y方向に所定の周期(ピッチ)p2で配列され、X方向に延びるように形成されている。第2格子3は、いわゆる、吸収格子である。第1格子2は、X線位相変化部2bとスリット2aとの屈折率の違いによってX線の位相を変化させる機能を有する。第2格子3は、X線吸収部3bによりX線の一部を遮蔽する機能を有する。
第2格子3は、第1格子2と検出器4との間に配置されており、第1格子2を通過したX線が照射される。また、第2格子3は、第1格子2からタルボ距離離れた位置に配置される。第2格子3は、第1格子2の自己像と干渉して、検出器4の検出表面上にモアレ縞(図示せず)を形成する。
検出器4は、X線を検出するとともに、検出されたX線を電気信号に変換し、変換された電気信号を画像信号として読み取るように構成されている。検出器4は、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。検出器4は、複数の変換素子(図示せず)と複数の変換素子上に配置された画素電極(図示せず)とにより構成されている。複数の変換素子および画素電極は、所定の周期(画素ピッチ)で、X方向およびY方向にアレイ状に配列されている。また、検出器4は、取得した画像信号を、画像処理部5に出力するように構成されている。
画像処理部5は、検出器4から出力された画像信号に基づいて、複数のX線画像11(図3参照)を含むX線画像セットR(図3参照)を生成するように構成されている。また、画像処理部5は、生成したX線画像セットRに基づいて、第1特徴量12(図3参照)、特徴量データ13(図3参照)、および第2特徴量14(図4参照)を取得するように構成されている。また、画像処理部5は、特徴量データ13と第2特徴量14とに基づいて、位相コントラスト画像15(図4参照)を生成するように構成されている。画像処理部5が第1特徴量12、特徴量データ13、第2特徴量14を取得する処理および位相コントラスト画像15を生成する処理の詳細については後述する。画像処理部5は、たとえば、GPU(Graphics Processing Unit)または画像処理用に構成されたFPGA(Field−Programmable Gate Array)などのプロセッサを含む。
制御部6は、格子移動機構8を介して、第2格子3を格子面内において格子方向(Y方向)と直交する方向(X方向)にステップ移動させるように構成されている。また、制御部6は、第2格子3の周期p2およびX線源1の焦点の移動に基づいて、第2格子3を格子方向(Y方向)と直交する方向(X方向)にステップ移動させる時間を決定するように構成されている。制御部6が第2格子3をステップ移動させる時間を決定する詳細な構成については後述する。また、制御部6は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含む。
記憶部7は、画像処理部5が生成したX線画像セットR、第1特徴量12、特徴量データ13、第2特徴量14および位相コントラスト画像15などを保存するように構成されている。記憶部7は、たとえば、HDD(ハードディスクドライブ)や不揮発性のメモリなどを含む。
格子移動機構8は、制御部6からの信号に基づいて、第2格子3を格子面内(XY面内)において格子方向(Y方向)と直交する方向(X方向)にステップ移動させるように構成されている。具体的には、格子移動機構8は、第2格子3の周期p2をM分割し、p2/Mずつ第2格子3をステップ移動させる。なお、Mは正の整数であり、第1実施形態では、たとえば、M=4である。また、格子移動機構8は、たとえば、ステッピングモータやピエゾアクチュエータなどを含む。
(走査時間の違いと強度変化の波形との関係)
次に、図2を参照して、走査時間の違いと強度変化の波形10との関係について説明する。なお、走査時間とは、格子移動機構8によって第2格子3をM回ステップ移動させる際の時間の事である。
図2は、画像処理部5が縞走査法によって位相コントラスト画像15を生成する際に格子移動機構8によって第2格子3を並進移動させる時間を変更した際の強度変化の波形10の違いを示す模式図である。図2に示す例では、強度変化の波形10を分かりやすくするため、M=8として、第2格子3を8ステップ分並進移動させた際の強度変化の波形10を図示している。ここで、第1格子2と第2格子3の相対的な位置関係は、縞走査の並進運動以外に熱変動等の外的要因による一定の速度で変動が生じているとする。
外的要因による変動としては、たとえば、X線源1からの発熱および/または外部からの熱によって、格子移動機構8が熱変形することに伴う変動がある。格子移動機構8が熱変形を起こした場合、複数の格子の格子間における相対位置が変化する。X線源1からの発熱および/または外部からの熱による熱変動は撮像中にも生じているため、複数の格子の格子間における相対位置は、常に変化している。また、X線源1からの発熱および/または外部からの熱により第2格子3に熱変形が生じる場合がある。第2格子3が熱変形した場合、第2格子3の周期p2が変動する。第2格子3の周期p2の変動も撮像中は常に生じている。また、X線を照射している際に、X線源1の焦点が移動する場合がある。X線源1の焦点が移動した場合、第1格子2の自己像が移動する。第1格子2の自己像の移動も、撮像中は常に生じている。すなわち、撮像中は、格子の並進移動以外に熱変動における第2格子3の移動、第2格子3の周期p2の変動およびX線源1の焦点の移動が生じている。これらにより、第1格子2の自己像と複数の格子との間の相対位置に、第2格子3の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれが生じる。したがって、図2に示すように、1回の縞走査の時間が長くなると、上記熱変動による影響により、第1格子2の自己像と複数の格子との間の相対位置に、第2格子3の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれが生じ、得られる強度変化の波形10が変化する。
強度変化の波形10a(実線のグラフ)、強度変化の波形10b(破線のグラフ)、および強度変化の波形10c(一点鎖線のグラフ)は、1回の縞走査を短時間で行った際の強度変化の波形10である。強度変化の波形10a〜10cの走査時間は、たとえば、10秒である。強度変化の波形10d(二点鎖線のグラフ)は、1回の縞走査を、強度変化の波形10a〜10cの走査時間の3倍の時間で行った際の強度変化の波形10である。強度変化の波形10a〜10cは、それぞれの初期位相が異なるが、おおむね正弦波とみなすことができる形状をしている。一方、強度変化の波形10dは、ステップが進むにつれて波形が歪み、正弦波とみなすことができない波形となっていることがわかる。縞走査法では、得られた強度変化の波形10が正弦波であるものとみなして位相コントラスト画像15を生成しているため、得られた強度変化の波形10が歪むと、生成される位相コントラスト画像15の画質が劣化する。そこで、第1実施形態では、X線位相撮像システム100は、熱変動による影響を極力受けにくくし、得られる強度変化の波形10が変化することを抑制することができるように構成されている。以下、得られる強度変化の波形10が変化することを抑制することができる詳細な構成について説明する。
(画像処理部の構成)
次に、図3〜図5を参照して、第1実施形態による画像処理部5が位相コントラスト画像15を生成する処理について説明する。
第1実施形態では、画像処理部5は、縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数のX線画像セットRから、振幅と、平均画素値強度と、位相とのうち、少なくともいずれかを含む特徴量12(および特徴量14)をそれぞれ抽出し、抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。具体的には、画像処理部5は、複数のX線画像11間の熱に起因する撮像条件が略変化しない範囲内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットRから抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。第1実施形態では、画像処理部5は、熱に起因する撮像条件が略変化しない範囲内の短時間として、100秒以内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットRから抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。
ここで、第1特徴量12には、被写体Qを配置しない状態で撮像して得られる強度変化の波形10の平均画素値強度に基づいて取得される吸収像用特徴量12aが含まれる。また、第1特徴量12には、被写体Qを配置しない状態で撮像して得られる強度変化の波形10の位相に基づいて取得される位相微分像用特徴量12bが含まれる。また、第1特徴量12には、被写体Qを配置しない状態で撮像して得られる強度変化の波形10の振幅および平均画素値強度に基づいて取得される暗視野像用特徴量12cが含まれる。また、特徴量データ13には、複数の第1特徴量12を加算平均することにより取得される1つの吸収像用特徴量データ13a、1つの位相微分像用特徴量データ13bおよび1つの暗視野像用特徴量データ13cが含まれる。また、第2特徴量14には、被写体Qを配置した状態で撮像して得られる強度変化の波形10の平均画素値強度に基づいて取得される吸収像用特徴量14aが含まれる。また、第2特徴量14には、被写体Qを配置した状態で撮像して得られる強度変化の波形10の位相に基づいて取得される位相微分像用特徴量14bが含まれる。また、第1特徴量12には、被写体Qを配置した状態で撮像して得られる強度変化の波形10の振幅および平均画素値強度に基づいて取得される暗視野像用特徴量14cが含まれる。
第1実施形態では、画像処理部5は、被写体Qを配置せずに短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像された複数の第1X線画像セットRaから複数の第1特徴量12を取得し、被写体Qを配置して短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像され複数の第2X線画像セットRbから複数の第2特徴量14を取得し、複数の第1特徴量12と、複数の第2特徴量14とのうちそれぞれ少なくとも1つずつを用いて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。
ここで、第1実施形態では、画像処理部5は、100秒以内の短時間で1回の縞走査を行って撮像されたX線画像セットRに基づいて、第1特徴量12を取得するように構成されている。したがって、1回あたりの露光時間(電荷蓄積時間)が短くなる。そのため、複数の第1特徴量12の各々のコントラストはあまり高くない。そこで、第1実施形態では、画像処理部5は、複数の第1特徴量12から1つの特徴量データ13を取得するとともに、1つの特徴量データ13と複数の第2特徴量14とを用いて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。
(第1特徴量および特徴量データの取得)
図3は、第1実施形態による画像処理部5が第1特徴量12および特徴量データ13を取得する処理を説明するための模式図である。
第1実施形態では、画像処理部5は、第1特徴量12として、吸収像用特徴量12a、位相微分像用特徴量12bおよび暗視野像用特徴量12cを取得するように構成されている。具体的には、画像処理部5は、被写体Qを配置しない状態で、第2格子3をM回(4回)ステップ移動させながら撮像したM枚(4枚)のX線画像11(X線画像11a〜11d)を含む第1X線画像セットRaを複数セット取得するように構成されている。
被写体Qを配置せずに撮像したX線画像11の画素の画素値をIair jk(x、y)とし、以下のSair j(x、y)を定義する。
Figure 2019138705
ここで、Mは、第2格子3を並進移動させる回数である。また、kは第2格子3を並進移動させる際の各ステップの番号であり、1からMまでの正の整数である。また、jは、1から取得するX線画像セットRのセット数(個数)までの正の整数である。第1実施形態では、たとえば、jは1から10までの正の整数である。また、xおよびyは、X線画像11における各画素のx座標およびy座標である。
画像処理部5は、第1X線画像セットRaから第1特徴量12として、以下の式(2)〜式(4)に基づいて、吸収像用特徴量12a、位相微分像用特徴量12bおよび暗視野像用特徴量12cを取得するように構成されている。
Figure 2019138705
ここで、Iair_sum j(x、y)は、吸収像用特徴量12aである。また、φair j(x、y)は、位相微分像用特徴量12bである。また、Vair j(x、y)は、暗視野像用特徴量12cである。
図3に示す例では、画像処理部5は、第1X線画像セットRaを複数セット(j=1から10の10セット)取得し、それぞれから特徴量12を取得するように構成されている。そして、第1実施形態では、画像処理部5は、10セットの第1X線画像セットRaから、1つの特徴量データ13を取得するように構成されている。具体的には、以下の式(5)〜式(7)に示すように、画像処理部5は、複数の第1特徴量12を加算平均することにより、特徴量データ13を取得するように構成されている。
Figure 2019138705
(第2特徴量の取得および位相コントラスト画像の生成処理)
次に、図4および図5を参照して、第1実施形態による画像処理部5が第2特徴量14を取得する構成および位相コントラスト画像15を生成する構成について説明する。
図4に示すように、第1実施形態では、画像処理部5は、被写体Qを配置した状態で、第2格子3をM回(4回)ステップ移動させながら撮像したM枚(4枚)のX線画像11(X線画像11e〜11h)を含む第2X線画像セットRbから、第2特徴量14を取得するように構成されている。
被写体Qを配置して撮像したX線画像11の画素の画素値をIobj jk(x、y)とし、以下のSobj j(x、y)を定義する。
Figure 2019138705
また、被写体Qを配置した状態で、1回の縞走査で取得されるX線画像11の画素値は、以下の式(9)により示すことができる。
Figure 2019138705
また、被写体Qを配置した状態で撮像した際の位相は、以下の式(10)により示すことができる。
Figure 2019138705
ここで、φobj j(x、y)は、位相微分像用特徴量14bである。
また、被写体Qを配置した状態で撮像した際のVisibilityは、以下の式(11)により示すことができる。
Figure 2019138705
ここで、Vobj j(x、y)は、暗視野像用特徴量14cである。
吸収像15a、位相微分像15bおよび暗視野像15cは、以下の式(12)〜式(14)により示すことができる。
Figure 2019138705
ここで、Tj(x、y)は、吸収像15aの各画素の画素値である。また、φj(x、y)は、位相微分像15bの各画素の画素値である。また、Dj(x、y)は、暗視野像15cの各画素の画素値である。
第1実施形態では、上記式(12)〜式(14)により、画像処理部5は、複数の第2特徴量14の各々と、特徴量データ13とに基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。図4に示す例では、画像処理部5は、第2X線画像セットRbを複数セット(j=1から300の300セット)取得し、それぞれから第2特徴量14を取得するように構成されている。そして、第1実施形態では、画像処理部5は、複数の第2X線画像セットRbから取得した第2特徴量14のそれぞれと、特徴量データ13とを用いて、複数の位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。
具体的には、画像処理部5は、上記式(5)に基づいて取得される吸収像用特徴量データ13aと、上記式(9)に基づいて取得される複数の吸収像用特徴量14aと、上記式(12)とを用いて、複数の吸収像15aを生成するように構成されている。また、画像処理部5は、上記式(6)に基づいて取得される位相微分像用特徴量データ13bと、上記式(10)に基づいて取得される複数の位相微分像用特徴量14bと、上記式(13)とを用いて、複数の位相微分像15bを生成するように構成されている。また、画像処理部5は、上記式(7)に基づいて取得される暗視野像用特徴量データ13cと、上記式(11)に基づいて取得される複数の暗視野像用特徴量14cと、上記式(14)とを用いて、複数の暗視野像15cを生成するように構成されている。
また、上述したように、第2特徴量14の取得に用いる第2X線画像セットRbも短時間の縞走査によって撮像されているため、露光時間(電荷蓄積時間)が短い。したがって、第1実施形態では、画像処理部5は、複数の第2特徴量14の各々と、特徴量データ13とに基づいて生成された位相コントラスト画像15を加算平均するように構成されている。図4に示す例では、画像処理部5は、生成した複数(300枚)の吸収像15a、位相微分像15bおよび暗視野像15cをそれぞれ加算または平均化することにより、1つの吸収像15a、1つの位相微分像15b、および1つの暗視野像15cを生成してもよい。
図5(A)は、第1実施形態による画像処理部5が取得する特徴量データ13の模式図である。図5(B)は、第1実施形態による画像処理部5が取得する第2特徴量14の模式図である。図5(C)は、第1実施形態による画像処理部5が生成する位相コントラスト画像15の模式図である。
図5(A)および図5(B)に示すように、特徴量データ13および第2特徴量14には、背景にグラデーション状のアーチファクトAが生じている。第1実施形態では、図5(C)に示すように、画像処理部5は、アーチファクトAが生じている特徴量データ13および第2特徴量14を用いて位相コントラスト画像15を生成するため、特徴量データ13と第2特徴量14とに基づいて生成された位相コントラスト画像15からは、背景のグラデーション状のアーチファクトAが除去されていることがわかる。
(走査時間の決定)
また、上述したように、撮像中は、X線源1および/または外部からの熱により、格子の並進移動以外に第2格子3の移動、第2格子3の周期p2の変動およびX線源1の焦点の移動が生じている。そこで、第1実施形態では、制御部6は、熱変動による影響を極力受けないようにするために、1回の縞走査の時間を短時間に設定するように構成されている。第1実施形態では、制御部6は、たとえば、第2格子3の周期p2が10μmの場合、熱変動による第2格子3の移動が1μm以下になるように走査時間を決定するように構成されている。なお、第1実施形態では、熱変動による第2格子3の移動速度は一定であるものとする。
また、第1実施形態では、制御部6は、X線画像11のそれぞれに写る位置基準部16(図6参照)の位置に基づいて、X線源1の焦点の移動速度を取得するように構成されており、制御部6は、取得されたX線源1の焦点の移動速度に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている。
図6は、制御部6がX線源1の焦点速度を取得する処理を説明するための図である。図6に示すように、画像処理部5は、X線画像11i中に写る位置基準部16の位置(x1、y1)を取得する。その後、画像処理部5は、t秒後に撮像されたX線画像11j中に写る位置基準部16の位置(x2、y2)を取得する。画像処理部5は、X線画像11iとX線画像11jとから、位置基準部16の移動距離dを取得するように構成されている。また、制御部6は、取得した位置基準部16の移動距離dとX線画像11iの撮影とX線画像11jの撮影との間の時間t秒とを用いて、位置基準部16の移動速度を取得するように構成されている。
ここで、位置基準部16は、X線源1と第1格子2との間または第1格子2と第2格子3との間に固定して配置されている。また、位置基準部16は、X線の吸収率が高いX線高吸収体により形成されている。X線高吸収体は、たとえば、重金属である。第1実施形態では、位置基準部16として、たとえば、タングステン、金、鉛などの重金属を用いる。位置基準部16は固定して配置されているため、X線画像11中における位置基準部16の位置が変化した場合は、X線源1の焦点の移動が生じたと考えられる。したがって、第1実施形態では、画像処理部5は、複数のX線画像11中に写る位置基準部16の位置の変化に基づいて取得した位置基準部16の移動速度を、X線源1の焦点の移動速度として取得するように構成されている。
第1実施形態では、制御部6は、たとえば、X線源1の焦点の移動速度が10μm/100秒であり、第2格子3の周期p2が10μmの場合、第2格子3の走査時間を10秒の短時間に決定するように構成されている。
(位相コントラスト画像の生成処理)
次に、図7〜図11を参照して、第1実施形態による位相コントラスト画像15の生成処理について説明する。
図7に示すように、ステップS1において、制御部6は、X線画像セットRを取得する前に、第2格子3の走査時間を決定する。次に、ステップS2において、画像処理部5は、被写体Qを配置せずに撮像された第1X線画像セットRaを取得する。その後、処理はステップS3へ進む。
ステップS3において、画像処理部5は、被写体Qを配置して撮像された第2X線画像セットRbを取得する。その後、ステップS4において、画像処理部5は、位相コントラスト画像15を生成し、処理を終了する。
次に、図8〜図11を参照して、各処理の詳細について説明する。まず、図8を参照して、図7のステップS1における、第2格子3の走査時間を決定する処理について説明する。
ステップS10において、画像処理部5は、位置基準部16が写る複数のX線画像11を取得する。そして、制御部6は、位置基準部16が写る複数のX線画像11から、X線源1の焦点の移動速度を取得する。次に、ステップS11において、制御部6は、取得されたX線源1の焦点の移動速度に基づいて、X線源1の焦点が移動しているか否かを判定する。X線源1の焦点が移動している場合、処理はステップS12へ進む。X線源1の焦点が移動していない場合、処理はステップS13へ進む。
ステップS12において、画像処理部5は、X線源1の焦点の移動速度に基づいて、第2格子3の走査時間を決定する。その後、処理はステップS2へ戻る。
また、ステップS13において、制御部6は、格子移動機構8により移動される第2格子3の周期p2に基づいて、縞走査を行う時間を決定する。具体的には、たとえば、第2格子3の周期p2が10μmの場合、熱変動による第2格子3の移動が1μm以下になるように縞走査を行う時間を決定する。その後、処理はステップS2へ戻る。
次に、図9を参照して、図7のステップS2における第1X線画像セットRaを取得する処理について説明する。
ステップS20において、画像処理部5は、被写体Qを配置しない状態で第2格子3をM回(4回)並進移動させながら撮像されたM枚(4枚)のX線画像11を取得する。ステップS20において取得されたM枚(4枚)のX線画像11の1セットが第1X線画像セットRaである。その後、ステップS21へ進む。
ステップS21において、制御部6は、所定の回数縞走査が行われたかを判定する。言い換えると、制御部6は、所定のセット数だけ第1X線画像セットRaが取得されたかを判定する。所定の数だけ第1X線画像セットRaが取得された場合、処理はステップS3へ進む。所定の数だけ第1X線画像セットRaが取得されていない場合、処理は、ステップS20へ戻る。この結果、jセット(10セット)の第1X線画像セットRaが得られる。
次に、図10を参照して、図7のステップS3における第2X線画像セットRbを取得する処理について説明する。
ステップS30において、画像処理部5は、被写体Qを配置した状態で第2格子3をM回(4回)並進移動させながら撮像されたM枚(4枚)のX線画像11を取得する。ステップS30において取得されたM枚(4枚)のX線画像11の1セットが第2X線画像セットRbである。その後、ステップS31へ進む。
ステップS31において、制御部6は、所定の回数縞走査が行われたかを判定する。言い換えると、制御部6は、所定のセット数だけ第2X線画像セットRbが取得されたかを判定する。所定の数だけ第2X線画像セットRbが取得された場合、処理はステップS4へ進む。所定の数だけ第2X線画像セットRbが取得されていない場合、処理は、ステップS30へ戻る。この結果、jセット(300セット)の第2X線画像セットRbが得られる。
次に、図11を参照して、画像処理部5が、図7のステップS4における位相コントラスト画像15を生成する処理について説明する。
ステップS40において、画像処理部5は、上記式(2)〜式(4)に基づいて、複数の第1X線画像セットRaから、複数の第1特徴量12を取得する。その後、ステップS41において、画像処理部5は、上記式(5)〜式(7)に基づいて、複数の第1特徴量12から、1つの特徴量データ13を取得する。その後、処理はステップS42へ進む。
ステップS42において、画像処理部5は、上記式(9)〜式(11)に基づいて、複数の第2X線画像セットRbから、複数の第2特徴量14を取得する。その後、ステップS43において、画像処理部5は、上記式(12)〜式(14)に基づいて、1つの特徴量データ13と、複数の第2特徴量14の各々とから、複数の位相コントラスト画像15を生成する。その後、処理はステップS44へ進む。
ステップS44において、画像処理部5は、複数の位相コントラスト画像15を加算平均することにより、1つの位相コントラスト画像15を取得する。その後、処理を終了する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、X線位相撮像システム100は、X線源1と、X線源1からX線が照射される第1格子2と、第1格子2からのX線が照射される第2格子3とを含む複数の格子と、X線源1から照射されたX線を検出する検出器4と、第2格子3を移動させる格子移動機構8と、検出器4により検出された複数のX線画像11を含むX線画像セットRから位相コントラスト画像15を生成する画像処理部5とを備え、画像処理部5は、縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数のX線画像セットRから、振幅と、平均画素値強度と、位相とのうち、少なくともいずれかを含む特徴量12(および特徴量14)をそれぞれ抽出し、抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、第2格子3の周期p2の1周期分、第2格子3を並進移動させながら撮像する1回の縞走査を行う時間を短くすることができるので、縞走査の間に生じる自己像と第2格子3との間の相対位置の変化を抑制することができる。その結果、得られる強度変化の波形10が変化することを抑制することが可能となり、生成する位相コントラスト画像15の画質が劣化することを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、複数のX線画像11間の熱に起因する撮像条件が略変化しない範囲内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットRから抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、熱に起因する撮像条件が略変化しない時間範囲内で縞走査を行うことができる。その結果、熱に起因する撮像条件が変化することによる位相コントラスト画像15の画質の劣化を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、X線位相撮像システム100は、100秒以内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得されたX線画像セットRから抽出した複数の特徴量12(および特徴量14)に基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、100秒以内という、短時間でX線画像セットRを取得するので、縞走査を行う際における熱に起因する撮像条件の変化の影響を極力受けにくくすることができる。その結果、得られる強度変化の波形10が変化することをさらに抑制することが可能となり、得られる位相コントラスト画像15の画質が劣化することをさらに抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、被写体Qを配置せずに短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像された複数の第1X線画像セットRaから複数の第1特徴量12を取得し、被写体Qを配置して短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像され複数の第2X線画像セットRbから複数の第2特徴量14を取得し、複数の第1特徴量12と、複数の第2特徴量14とのうちそれぞれ少なくとも1つずつを用いて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、短時間で縞走査を行うので、X線画像セットRの取得中に生じる熱に起因する撮像条件の変化を極力受けない状態で取得された第1特徴量12および第2特徴量14を取得することができる。その結果、第1特徴量12および第2特徴量14を、X線画像セットRの取得中に生じる熱に起因する撮像条件の変化を極力受けにくくすることが可能となるので、生成される位相コントラスト画像15の画質が劣化することをより一層抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、複数の第1特徴量12から1つの特徴量データ13を取得するとともに、1つの特徴量データ13と複数の第2特徴量14とを用いて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、短時間で撮影するために、各々の露光時間(電荷蓄積時間)が短い複数の第1特徴量12から特徴量データ13を取得するので、複数の第1特徴量12の各々よりも量子ノイズが小さくなり、より特徴量のコントラストを付けることができる。そして、複数の第1特徴量12の各々よりもコントラストがついた特徴量データ13と第2特徴量14とを用いて位相コントラスト画像15を生成することができる。その結果、短時間で撮像された複数の第1特徴量12の各々よりも特徴量のコントラストが鮮明な特徴量データ13を用いることが可能となるので、生成される位相コントラスト画像15の画質を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、複数の第1特徴量12を加算平均することにより、特徴量データ13を取得するように構成されている。これにより、短時間で撮像された複数の第1特徴量12から容易に特徴量データ13を取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、複数の第2特徴量14の各々と、特徴量データ13とに基づいて、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。これにより、特徴量データ13と複数の第2特徴量14の各々とを用いて、位相コントラスト画像15を生成することができる。その結果、たとえば、第1特徴量12と複数の第2特徴量14の各々とを用いて位相コントラスト画像15を生成する場合と比較して、複数の第2特徴量14の各々から生成した位相コントラスト画像15の画質を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、複数の第2特徴量14の各々と、特徴量データ13とに基づいて生成された位相コントラスト画像15を加算または平均化するように構成されている。これにより、短時間で撮像された複数の第2特徴量14に基づいて生成された複数の位相コントラスト画像15から1つの位相コントラスト画像15を生成することができる。その結果、たとえば、露光時間を長くして撮像する場合でも、1回の縞走査によって撮像された位相コントラスト画像15と比べて、短時間で複数回縞走査を行うことが可能となるので、熱に起因する撮像条件の変化の影響が蓄積されることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、格子移動機構8における格子の移動を制御する制御部6をさらに備え、制御部6は、格子移動機構8により移動される第2格子3の周期p2に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている。これにより、たとえば、並進移動させる第2格子3の周期p2が10μmの場合、走査時間を10秒の短時間にするなど、第2格子3の周期p2に基づいて適切な時間で縞走査を行うことができる。その結果、自己像と複数の格子との間の相対位置に、第2格子3の並進移動に伴う位置ずれ以外の位置ずれによる影響を十分に抑制することが可能な時間範囲内で縞走査を行うことが可能となり、かつ、極力露光時間を確保することが可能となるので、画質の劣化をより一層低減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、画像処理部5は、X線画像11のそれぞれに写る位置基準部16の位置に基づいて、X線源1の焦点の移動速度を取得するように構成されており、制御部6は、取得されたX線源1の焦点の移動速度に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている。これにより、X線画像11に写る位置基準部16の位置に基づいて、X線源1の焦点の移動を検知することができる。その結果、X線源1の焦点が移動していた場合でも、X線源1の焦点の移動に伴う影響を十分に抑制することが可能な時間範囲内で縞走査を行うことが可能となり、かつ、極力露光時間を確保することが可能となるので、X線源1の焦点が移動することによって生じる自己像の移動に伴う位相コントラスト画像15の画質の劣化を抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図1および図14を参照して、本発明の第2実施形態によるX線位相撮像システム200について説明する。複数のX線画像セットRを取得し、複数のX線画像セットRそれぞれから第1特徴量12、特徴量データ13および第2特徴量14を取得して、位相コントラスト画像15を生成する第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、画像処理部5は、縞走査におけるX線画像セットRからの特徴量12(および特徴量14)の抽出および補正処理と、次の縞走査におけるX線画像セットRの取得とを並行して行うように構成されている。なお、上記第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、画像処理部5は、縞走査におけるX線画像セットRからの特徴量12(および特徴量14)の抽出および補正処理と、次の縞走査におけるX線画像セットRの取得とを並行して行うように構成されている。また、第2実施形態では、画像処理部5は、補正処理として、位相微分像15bに対して、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点を連続化するアンラップ処理を行うように構成されている。また、画像処理部5は、補正処理として、少なくともX線源1から照射されるX線の線量の変化を含む検出器4で検出されるX線画像11の変化を補正する輝度補正を行うように構成されている。具体的には、輝度補正は、以下のようにして行う。
第1格子2、第2格子3のない画像領域のX線画像11を輝度補正用画像110として用いる。また、被写体Qを配置して撮像されたX線画像11を輝度補正用画像111として用いる。輝度補正用画像110における画素値をIair_bright jk(x、y)、輝度補正用画像111における画素値をIobj_bright jk(x、y)とし、Iair_bright jk(x、y)およびIobj_bright jk(x、y)の画像全体の画素値の平均値をそれぞれBair jk、Bo bj jkとすると、以下の式(15)および式(16)が得られる。
Figure 2019138705
ここで、nx、nyは輝度補正用画像110および輝度補正用画像111におけるX方向およびY方向の画素数である。また、最初の画像(j=1)の最初のステップ(k=1)の平均画素値Bは、B11になる。
次に、輝度補正係数をCair jk、Cobj jk以下のように定義する。
Figure 2019138705
すなわち、上記式(17)および式(18)に示すように、輝度補正係数を、被写体Qを配置せずに撮像した最初の画像の最初のステップの平均画素値B11を基準として決定する。
輝度補正した後の、被写体Qを配置せずに撮像したX線画像11および被写体Qを配置して撮像したX線画像11は、それぞれ以下の式(19)および式(20)で示すことができる。
Figure 2019138705
すると、第1実施形態で用いた式(1)および式(8)は、それぞれ以下の式(21)および式(22)のように書き換えることができる。
Figure 2019138705
第2実施形態では、画像処理部5は、第1実施形態で用いた式のうち、Sair j(x、y)およびSobj j(x,y)を上記式(21)および式(21)のSair j(x、y)およびSobj j(x,y)に置き換えて、第1実施形態と同様の処理により、位相コントラスト画像15を生成するように構成されている。
(位相コントラスト画像の生成処理)
次に、図7および図12〜図14を参照して、第2実施形態による位相コントラスト画像15の生成方法について説明する。
まず、図12を参照して、図7のステップS2における第1X線画像セットRaの取得処理について説明する。
ステップS22において、制御部6は、取得済みの第1X線画像セットRaがあるか否かを確認する。取得済みの第1X線画像セットRaがある場合、処理はステップS23へ進む。取得済みの第1X線画像セットRaがない場合、処理はステップS24へ進む。
ステップS23において、画像処理部5は、第1X線画像セットRaの各X線画像11に対して、補正処理を行う。その後、画像処理部5は、補正処理を行った複数の第1X線画像セットRaから複数の第1特徴量12を取得する。また、ステップS23において、画像処理部5は、第1X線画像セットRaの各X線画像11の補正処理および第1特徴量12の取得と並行して、次の第1X線画像セットRaの取得を行う。また、ステップS24において、画像処理部5は、第1X線画像セットRaの取得を行う。ステップS23およびステップS24における第1X線画像セットRaの取得処理は、上記第1実施形態のステップS2と同様であるため、詳しい説明は省略する。
その後、処理はステップS21へ進み、第1X線画像セットRaが所定セット数(jセット)取得されている場合は第2X線画像セットRbの取得処理(ステップS3)へ進む。
次に、図13を参照して、図7のステップS3における第2X線画像セットRbを取得する処理について説明する。
ステップS32において、画像処理部5は、複数の第2X線画像セットRbから複数の第2特徴量14を取得する。また、ステップS33において、画像処理部5は、第2特徴量14の取得と並行して、次の第2X線画像セットRbの取得を行う。また、ステップS34において、画像処理部5は、第2X線画像セットRbの取得を行う。ステップS33およびステップS34における第2X線画像セットRbの取得処理は、上記第1実施形態のステップS3と同様であるため、詳しい説明は省略する。
その後、処理はステップS31へ進み、第2X線画像セットRbが所定セット数(jセット)取得されている場合は位相コントラスト画像15の生成処理(ステップS4)へ進む。
次に、図14を参照して、図7のステップS4における位相コントラスト画像15の生成処理について説明する。
ステップS45において、画像処理部5は、補正後の複数の第1特徴量12と複数の第2特徴量14とのうち、少なくとも1つ以上を用いて位相コントラスト画像15を生成する。その後、処理はステップS46へ進む。
ステップS46において、画像処理部5は、生成した位相コントラスト画像15に対して補正処理を行い、処理を終了する。
第2実施形態では、画像処理部5は、第1X線画像セットRaに含まれる複数のX線画像11の補正処理および複数の第1特徴量12の取得と、次の第1X線画像セットRaの取得とを並行して行うように構成されている。また、第2実施形態では、画像処理部5は、第2特徴量14の取得と次の第2X線画像セットRbの取得とを並行して行うように構成されている。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、画像処理部5は、縞走査におけるX線画像セットRからの特徴量12(および特徴量14)の抽出および補正処理と、次の縞走査におけるX線画像セットRの取得とを並行して行うように構成されている。これにより、X線画像セットRからの特徴量12(および特徴量14)の抽出および補正処理と次の縞走査におけるX線画像セットRの取得とを並行して行うことができるので、特徴量12(および特徴量14)の抽出、補正処理および位相コントラスト画像15の生成をX線画像セットRを取得するたびに行う場合と比較して、位相コントラスト画像15の生成効率を向上させることができる。
また、第2実施形態では、上記のように、位相コントラスト画像15は、位相微分像15bを含み、画像処理部5は、補正処理として、位相微分像15bに対して、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点を連続化するアンラップ処理を行うように構成されている。ここで、位相の不連続点は、被写体Qと背景との境界などで生じやすい。したがって、アンラップ処理をおこなうことにより、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点をなくすことができる。その結果、被写体Qの写る位置が各X線画像11において異なる場合でも、位相の不連続点が合成されることを抑制することが可能となり、生成される位相微分像15bの画質が劣化することを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、画像処理部5は、補正処理として、少なくともX線源1から照射されるX線の線量の変化を含む検出器4で検出されるX線画像11の変化を補正する輝度補正を行うように構成されている。これにより、撮像時間が短いことによる、検出器4などの撮像装置に起因するX線画像11の変化に伴って生じるアーチファクトAを補正することができる。その結果、複数の位相コントラスト画像15から1つの位相コントラスト画像15を生成する場合でも、撮像時間が短いことによって各位相コントラスト画像15に生じる検出器4などの撮像装置に起因するアーチファクトAを補正することが可能となるので、検出器4などの撮像装置に起因するX線画像11の変化に伴って生じるアーチファクトAが蓄積することによる位相コントラスト画像15の画質の劣化を抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく、請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、被写体Qを固定して撮像する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図15に示すX線位相撮像システム300のように、X線源1と検出器4と複数の格子とによって構成される撮像系17と、被写体Qとを相対回転させる回転機構18をさらに備え、画像処理部5は、被写体Qと撮像系17とを相対回転させながら複数の回転角度において撮像された複数の位相コントラスト画像15から、3次元位相コントラスト画像を生成するように構成されていてもよい。このように構成すれば、熱に起因する撮像条件の変化に伴う画質の劣化が抑制された各位相コントラスト画像15を用いて3次元位相コントラスト画像を生成することができる。その結果、撮像時間が長時間となり、熱による撮像条件の変化の影響が生じやすい3次元位相コントラスト画像の取得においても、生成する3次元位相コントラスト画像の画質が劣化することを効果的に抑制することができる。なお、回転機構18は、制御部6からの信号に基づき、被写体Qと撮像系17とを相対回転させるように構成されている。回転機構18は、たとえば、モータなどによって駆動される回転ステージを含む。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の格子として、第1格子2および第2格子3を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図16に示すX線位相撮像システム400のように、X線源1と第1格子2との間に、第3格子19を設ける構成でもよい。第3格子19は、Y方向に所定の周期(ピッチ)p3で配列される複数のスリット19aおよびX線吸収部19bを有している。各スリット19aおよびX線吸収部19bはそれぞれ、直線状に延びるように形成されている。また、各スリット19aおよびX線吸収部19bはそれぞれ、平行に延びるように形成されている。また、第3格子19は、X線源1と第1格子2との間に配置されており、X線源1からX線が照射される。第3格子19は、各スリット19aを通過したX線を、各スリット19aの位置に対応する線光源とするように構成されている。これにより、第3格子19によってX線源1から照射されるX線の可干渉性を高めることができる。その結果、X線源1の焦点径に依存することなく第1格子2の自己像を形成させることが可能となるので、X線源1の選択の自由度を向上させることができる。また、第3格子19は、各スリット19aを通過したX線を、各スリット19aの位置に対応する線光源とするため、X線源1の焦点が移動した場合でも、第3格子19が移動しなければ各スリット19aから照射されるX線の各焦点は移動しないため、第1格子2の自己像も移動しない。したがって、X線源1の焦点の移動に起因する撮像条件の変化をより受けにくくすることが可能となるので、生成される位相コントラスト画像15の画質が劣化することをより一層抑制することができる。
また、上記第1および第2実施形態では、第1格子2として、位相格子を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1格子2として、吸収格子を用いてもよい。第1格子2として吸収格子を用いた場合、画像処理部5は、第1格子2を透過したX線の縞模様と第2格子3とにより位相コントラスト画像15を生成する。したがって、第1格子2の自己像を用いることなく位相コントラスト画像15を取得することが可能となるので、第1格子2の配置位置の自由度を向上させることができる。しかし、第1格子2として吸収格子を用いる場合、得られる位相コントラスト画像15の画質が劣化するため、高画質の位相コントラスト画像15を得たい場合は、第1格子2として位相格子を用いる方が好ましい。
また、上記第2実施形態では、補正処理として、アンラップ処理および輝度補正を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、画像処理部5は、補正処理として、オフセット処理や欠損処理を行うように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、格子移動機構8が第2格子3を並進移動させる例を示したが、本発明はこれに限られない。第1格子2を並進移動させてもよい。移動させる格子はいずれの格子でもよい。
1 X線源
2 第1格子
3 第2格子
4 検出器
5 画像処理部
8 格子移動機構
11 X線画像
12 第1特徴量(特徴量)
13 特徴量データ
14 第2特徴量(特徴量)
15 位相コントラスト画像
16 位置基準部
17 撮像系
18 回転機構
19 第3格子
100、200、300、400X線位相撮像システム
Q 被写体
R X線画像セット
p2 格子の周期

Claims (15)

  1. X線源と、
    前記X線源からX線が照射される第1格子と、前記第1格子からのX線が照射される第2格子とを含む複数の格子と、
    前記X線源から照射されたX線を検出する検出器と、
    前記複数の格子の少なくともいずれか1つを移動させる格子移動機構と、
    前記検出器により検出された複数のX線画像を含むX線画像セットから位相コントラスト画像を生成する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    縞走査を短時間で複数回行うことにより取得された複数の前記X線画像セットから、振幅と、平均画素値強度と、位相とのうち、少なくともいずれかを含む特徴量をそれぞれ抽出し、
    抽出した複数の前記特徴量に基づいて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、X線位相撮像システム。
  2. 前記画像処理部は、複数の前記X線画像間の熱に起因する撮像条件が略変化しない範囲内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得された前記X線画像セットから抽出した複数の前記特徴量に基づいて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  3. 前記画像処理部は、100秒以内の短時間で複数回縞走査を行うことにより取得された前記X線画像セットから抽出した複数の前記特徴量に基づいて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  4. 前記画像処理部は、
    被写体を配置せずに短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像された複数の前記X線画像セットから複数の第1特徴量を取得し、
    被写体を配置して短時間で複数回縞走査を行うことにより撮像され複数の前記X線画像セットから複数の第2特徴量を取得し、
    複数の第1特徴量と、複数の第2特徴量とのうちそれぞれ少なくとも1つずつを用いて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  5. 前記画像処理部は、複数の前記第1特徴量から1つの特徴量データを取得するとともに、1つの前記特徴量データと複数の前記第2特徴量とを用いて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項4に記載のX線位相撮像システム。
  6. 前記画像処理部は、複数の前記第1特徴量を加算または平均化することにより、前記特徴量データを取得するように構成されている、請求項5に記載のX線位相撮像システム。
  7. 前記画像処理部は、複数の前記第2特徴量の各々と、前記特徴量データとに基づいて、前記位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項5に記載のX線位相撮像システム。
  8. 前記画像処理部は、複数の前記第2特徴量の各々と、前記特徴量データとに基づいて生成された前記位相コントラスト画像を加算または平均化するように構成されている、請求項5に記載のX線位相撮像システム。
  9. 前記画像処理部は、縞走査における前記X線画像セットからの前記特徴量の抽出および補正処理と、次の縞走査における前記X線画像セットの取得とを並行して行うように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  10. 前記位相コントラスト画像は、位相微分像を含み、
    前記画像処理部は、前記補正処理として、前記位相微分像に対して、位相の折り返しにより生じる位相の不連続点を連続化するアンラップ処理を行うように構成されている、請求項9に記載のX線位相撮像システム。
  11. 前記画像処理部は、前記補正処理として、少なくとも前記X線源から照射されるX線の線量の変化を含む前記検出器で検出される前記X線画像の変化を補正する輝度補正を行うように構成されている、請求項9に記載のX線位相撮像システム。
  12. 前記格子移動機構における格子の移動を制御する制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記格子移動機構により移動される格子の周期に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  13. 前記制御部は、前記X線画像のそれぞれに写る位置基準部の位置に基づいて、前記X線源の焦点の移動速度を取得し、取得した前記X線源の焦点の移動速度に基づいて、縞走査を行う時間を決定するように構成されている、請求項12に記載のX線位相撮像システム。
  14. 前記X線源と前記検出器と前記複数の格子とによって構成される撮像系と、被写体とを相対回転させる回転機構をさらに備え、
    前記画像処理部は、被写体と前記撮像系とを相対回転させながら複数の回転角度において撮像された複数の前記位相コントラスト画像から、3次元位相コントラスト画像を生成するように構成されている、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
  15. 前記複数の格子は、前記X線源と前記第1格子との間に配置された第3格子をさらに含んでいる、請求項1に記載のX線位相撮像システム。
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