JPWO2019131292A1 - 濾過装置及び濾過方法 - Google Patents

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真澄 宮嶋
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Abstract

濾過装置は、直線的に伸びる直線部と、直線部を流れる流体の流れ方向に対して折り返す方向に曲げられたコーナ部とを有し、前記直線部と前記コーナ部とが交互に設けられた蛇行した流路と、流路を流れる流体の流れ方向と平行な膜面を有し、流路を供給側と透過側とに分ける濾過膜と、を含む。コーナ部の少なくとも一部分の断面積が、直線部の各部分の断面積よりも小さい。

Description

本発明は、濾過装置及び濾過方法に関する。
濾過膜を備えた濾過装置に関する技術として、例えば、以下の技術が知られている。
例えば、特開2002−282657号公報には、外部ケーシング内に、濾過膜を筒状に形成した管状膜エレメントを配置し、管状膜エレメント内に圧送される汚泥を管状膜エレメントの周面濾過膜によって透過液を分離する管状膜分離装置が記載されている。この管状膜分離装置は、上記管状膜エレメントによって濾過された透過液を、外部ケーシングに設けられた透過液管によって取り出すとともに、該透過液管に吸引ポンプを接続して強制的に濾過する。
また、特開2007−313430号公報には、膜支持部材の両側面に平膜状の濾過膜を固定した膜付き板を縦方向に並設してなる平膜装置と、平膜装置の原液入口と原液出口を結ぶ液封された循環配管と、循環配管の途中に設けられる循環ポンプと、循環配管とは別に設けた洗浄タンクと、洗浄タンクから洗浄液を循環配管に供給する洗浄配管と、循環配管に原液を供給する原液ポンプとを有する平膜濾過装置が記載されている。
細胞培養において、細胞懸濁液から使用済みの培地及び死細胞などを除去するために膜分離処理が行われる。細胞懸濁液の膜分離処理は、細胞へのダメージを極力小さくするために、タンジェンシャルフロー方式が採用されることが多い。タンジェンシャルフロー方式は、膜分離処理の対象となる細胞懸濁液を、濾過膜の膜面に沿って流しながら、透過成分を透過側に送る方式である。タンジェンシャルフロー方式によれば、デッドエンド方式と比較して、細胞へのダメージを小さくすることが可能である。
細胞の大量培養を実現するためには、膜分離処理の時間当たりの処理量を高めること、すなわち単位時間当たりに濾過膜を通過する液体の量を高めることが必要となる。単位時間当たりに濾過膜を通過する液体の量を高める方法として、濾過膜の膜面上を流れる細胞懸濁液の送液速度を高めることが考えられるが、この場合、細胞へのダメージが懸念される。従って、濾過効率を高める方法としては、濾過膜の面積の拡大が有効であると考えられる。例えば、濾過膜の膜面上を流れる細胞懸濁液の流路を蛇行させることで、面積効率を維持しながら濾過膜の面積を大きくすることができる。蛇行流路は、例えば、細胞懸濁液の流れ方向を反転させるコーナ部(折り返し部)を含んで構成される。蛇行流路を備えた濾過装置を用いた細胞懸濁液の膜分離処理においては、流路のコーナ部において細胞懸濁液の流速が低下する。この場合、細胞懸濁液に含まれる細胞がコーナ部に堆積し、回収困難となるおそれがある。すなわち、蛇行流路を備えた濾過装置を用いて細胞懸濁液の膜分離処理を行うと、コーナ部における細胞懸濁液の流速低下に起因して、細胞の回収率が低下するおそれがある。細胞の回収率の低下は、細胞培養効率の低下を招き、その結果、細胞培養のコストが上昇する。なお、この問題は、細胞懸濁液に限らず、膜分離処理の対象となるあらゆる流体についても生じ得る問題である。
開示の技術は、コーナ部を含む流路を備えた濾過装置において、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下を抑制することを目的とする。
開示の技術に係る濾過装置は、直線的に伸びる直線部と、直線部を流れる流体の流れ方向に対して折り返す方向に曲げられたコーナ部とを有し、前記直線部と前記コーナ部とが交互に設けられた蛇行した流路と、流路を流れる流体の流れ方向と平行な膜面を有し、流路を供給側と透過側とに分ける濾過膜と、を含む。コーナ部の少なくとも一部分の断面積が、直線部の各部分の断面積よりも小さい。流路を上記のように構成することで、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下を抑制することが可能となる。
開示の技術に係る濾過装置において、コーナ部の少なくとも一部分の幅が、直線部の各部分の幅よりも狭くてもよい。これにより、直線部及びコーナ部を含む流路の全域に亘り流路の高さ方向の寸法を一定とすることができるので、流路を形成する部材の加工が容易となる。
開示の技術に係る濾過装置において、コーナ部の全ての部分の幅が、直線部の各部分の幅よりも狭くてもよい。これにより、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
開示の技術に係る濾過装置において、コーナ部の内側の壁面が、流路の幅方向中央に向けて張り出していてもよい。また、コーナ部を介して接続された互いに隣接する2つの直線部を隔てる間隙は、コーナ部に向けて幅が徐々に拡大している部分を有していてもよい。これらにより、流路の幅の変化が急激とならない流路形状を形成することが容易となる。
開示の技術に係る濾過装置において、コーナ部の外側の壁面が、円弧状に湾曲していてもよい。これにより、コーナ部を流れる流体の進行方向を緩やかに変化させることができ、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
開示の技術に係る濾過装置において、コーナ部の少なくとも一部分の流路の高さが、直線部の各部分の流路の高さよりも低くてもよい。また、コーナ部の全ての部分の流路の高さが、直線部の各部分の流路の高さよりも低くてもよい。
開示の技術に係る濾過装置は、流路の供給側の一端に設けられた第1の流通口と、流路の供給側の他端に設けられた第2の流通口と、流路の透過側に設けられた排出口と、を更に含んでいてもよい。
開示の技術に係る濾過方法は、第1の流通口から第2の流通口に向けて液体を流している間、濾過膜を透過した液体を排出口から排出することを含む。液体は、複数の細胞を含む細胞懸濁液であってもよい。開示の技術に係る濾過方法によれば、タンジェンシャルフロー方式による膜分離処理において、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下を抑制することが可能となる。
開示の技術は、コーナ部を含む流路を備えた濾過装置において、流路を流れる流体のコーナ部における流速の低下が抑制される、という効果を奏する。
開示の技術の実施形態に係る濾過装置の構成の一例を示す平面図である。 図1における2A−2A線に沿った断面図である。 図1における2B−2B線に沿った断面図である。 図1における2C−2C線に沿った断面図である。 図1における2D−2D線に沿った断面図である。 開示の技術の実施形態に係る流路の一部分を拡大して示した拡大図である。 比較例に係る流路の一部分を拡大して示した拡大図である。 開示の技術の実施形態に係る流路の一部分と、比較例に係る流路の対応する部分とを重ねて示した図である。 シミュレーションを実施することによって取得した、開示の技術の実施形態に係る流路を流れる流体の流速の分布を示す図である。 シミュレーションを実施することによって取得した、比較例に係る流路を流れる流体の流速の分布を示す図である。 開示の技術の第1の実施形態に係る流路の一部分を拡大して示した拡大図である。 開示の技術の第1の実施形態に係る流路の一部分を拡大して示した拡大図である。 開示の技術の第1の実施形態に係る流路の一部分を拡大して示した拡大図である。 開示の技術の第1の実施形態に係る流路の一部分を拡大して示した図である。 開示の技術の第2の実施形態に係る流路の構成の一例を示す平面図である。 図8における9A−9A線に沿った断面図である。 図8における9B−9B線に沿った断面図である。 開示の技術の第2の実施形態に係る流路の各部位における高さの変化を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る流路の構成の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。尚、各図面において、実質的に同一又は等価な構成要素又は部分には同一の参照符号を付している。
[第1の実施形態]
図1は、開示の技術の実施形態に係る濾過装置1の構成の一例を示す平面図、図2A、図2B、図2C及び図2Dは、それぞれ、図1における2A−2A線、2B−2B線、2C−2C線及び2D−2D線に沿った断面図である。
濾過装置1は、一例として、タンジェンシャルフロー方式による細胞懸濁液の膜分離処理の用途で使用することができる。濾過装置1は、上側ケース11及び下側ケース12と、上側ケース11及び下側ケース12の間に設けられた濾過膜20と、を備える。また、濾過装置1は、濾過膜20の外縁に沿って設けられたO−リング13と、濾過膜20の外周を囲むO−リング14と、を有する。O−リング13により、濾過膜20と上側ケース11との密着性が確保され、O−リング14により、上側ケース11と下側ケース12との密着性が確保される。
上側ケース11及び下側ケース12には、それぞれ、濾過膜20に向けて突き出し、且つ先端部が濾過膜20に接している突起部15及び16が設けられており、この突起部15及び16により、細胞懸濁液が通過する流路30が形成されている。すなわち、突起部15及び16は、流路30の壁面を形成している。濾過膜20は、流路30を流れる細胞懸濁液の流れ方向と平行な膜面を有し、流路30を供給側31と透過側32とに分けている。
流路30は、直線的に伸びる直線部33と、直線部33を流れる細胞懸濁液の流れ方向に対して折り返す方向に曲げられたコーナ部34とを含み、直線部33とコーナ部34とが交互に設けられた構成を有する。すなわち、流路30は蛇行している。
濾過膜20は、矩形形状を有しており、直線部33の各々の長さは、互いに同じである。すなわち、流路30の一端及び他端並びに一方の側のコーナ部34の各々が、第1の直線上に設けられ、他方の側のコーナ部34の各々が、第1の直線と平行な第2の直線上に設けられている。なお、直線部33の各々の長さが互いに同じであるとは、直線部33の各々の長さの差が、削加工でばらつく範囲の加工精度誤差(例えば0.05mm程度)の範囲内に収まることをいう。濾過膜20は、細胞懸濁液に含まれる細胞の径よりも小さい径の複数の孔を有する。濾過膜20として、例えば精密濾過膜(MF膜:Microfiltration Membrane)を使用することができる。
流路30の供給側31の一端には第1の流通口41が設けられ、流路30の供給側31の他端には第2の流通口42が設けられている。すなわち、第1の流通口41及び第2の流通口42は、それぞれ、矩形形状を有する濾過膜20の角部の近傍に設けられている。細胞懸濁液は、流路30の供給側31の、第1の流通口41と第2の流通口42との間を、濾過膜20の膜面に沿って流れる。例えば、第1の流通口41から流入した細胞懸濁液は、蛇行した流路30の供給側31を濾過膜20の膜面に沿って流れ、第2の流通口42から流出する。また、第2の流通口42から流入した細胞懸濁液は、蛇行した流路30の供給側31を濾過膜20の膜面に沿って流れ、第1の流通口41から流出する。流路30の透過側32は、供給側31よりも低圧に維持され、細胞懸濁液が流路30の供給側31を流れている間、濾過膜20の孔径よりも小さい成分は、透過側32に透過する。細胞懸濁液に含まれる細胞は、濾過膜20を透過せず、第1の流通口41または第2の流通口42から流出し、回収される。なお、第2の流通口42は、第1の流通口41が配置された角部に対して対角となる角部の近傍領域内に設けられていてもよい。
流路30の透過側32には、濾過膜20を透過した透過液を排出するための排出口51が設けられている。排出口51は、一例として、図1に示すように、流路30の、第2の流通口42から最遠方となる位置またはその近傍に設けられていてもよい。なお、排出口51は、第1の流通口41から最遠方となる位置またはその近傍に設けられていてもよい。
図3は、流路30の一部分を拡大して示した流路30の拡大図である。濾過装置1において、コーナ部34の断面積の最小値Q2は、直線部33の各部分の断面積Q1よりも小さくなっている(Q2<Q1)。換言すれば、コーナ部34の少なくとも一部分の断面積は、直線部33の各部分の断面積Q1よりも小さくなっている。ここで、直線部33の断面積Q1は、直線部33の各部分において略一定であるものとする。断面積Q1が略一定であるとは、製造誤差を許容した範囲で断面積Q1が一定であること意味する。流路30の断面積とは、流路30を形成する互いに対向する壁面の一方と他方との間の最短経路に対応する線分と、濾過膜20の膜面と直交する方向に沿った線分とによって特定される流路30の断面の面積であり、流路30の供給側31と透過側32とを合わせた断面の面積である。なお、コーナ部34の全ての部分の断面積が、直線部33の各部分の断面積Q1よりも小さいことが好ましい。
Q2<Q1を実現するために、第1の実施形態に係る流路30において、コーナ部34の幅の最小値A2は、直線部33の流路30の幅A1よりも狭くなっている(A2<A1)。換言すれば、コーナ部34の少なくとも一部分の幅は、直線部33の各部分の幅A1よりも小さくなっている。ここで、直線部33の幅A1は、直線部33の各部分において略一定であるものとする。幅A1が略一定であるとは、製造誤差を許容した範囲で幅A1が一定であることを意味する。流路30の幅とは、流路30を形成する、互いに対向する壁面の一方と他方との間の最短経路に対応する線分の長さである。なお、コーナ部34の全ての部分の幅が、直線部33の各部分の幅A1よりも小さいことが好ましい。
A2<A1を実現するために、コーナ部34の内側の壁面S1は、流路30の幅方向中央に向けて張り出している。換言すれば、コーナ部34の内側の壁面S1によって囲まれた空間35の幅の最大値B2が、コーナ部34を介して接続された互いに隣接する2つの直線部33を隔てる間隙36の幅B1よりも広くなっている(B1<B2)。流路30を流れる細胞懸濁液の流れ方向に沿った、流路30の幅の変化が急激となる部位においては、細胞の滞留が生じるおそれがある。従って、コーナ部34の内側の壁面S1は、流路30を流れる細胞懸濁液の流れ方向に沿った、流路30の幅の変化が急激とならないように、滑らかな曲面であることが好ましい。
第1の実施形態において、コーナ部34の外側の壁面S2は円弧状に湾曲している。コーナ部34の外側の壁面S2を円弧状に湾曲させることで、コーナ部34を流れる細胞懸濁液の進行方向を緩やかに変化させることができる。これにより、コーナ部34を流れる細胞懸濁液の流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
図4Aは、比較例に係る流路30Xの一部分を拡大して示した拡大図である。比較例における流路30Xは、開示の技術の実施形態に係る流路30と同様、蛇行しており、直線部33X及びコーナ部34Xを有する。比較例に係る流路30Xは、コーナ部34Xにおける形状が、開示の技術の実施形態に係る流路30と異なる。すなわち、比較例に係る流路30Xにおいて、中心線Cは、コーナ部34X内において、それぞれ直角に屈曲した2つの屈曲部を有する。
比較例に係る流路30Xにおいて、コーナ部34Xの幅の最小値A4は、直線部33Xの幅A3と同じであり(A3=A4)、コーナ部34Xの、流路30Xの幅が最小となる部分以外の部分の幅は、直線部33Xの幅A3よりも広くなっている。すなわち、比較例に係る流路30Xにおいて、コーナ部34Xは、その幅が直線部33の幅A3よりも狭い部分を有していない。
図4Bは、開示の技術の実施形態に係る流路30の一部分(実線で示す)と、比較例に係る流路30Xの対応する部分(点線で示す)とを重ねて示した図である。上記したように、開示の技術の実施形態に係る流路30においては、コーナ部34の内側の壁面S1が、流路30の幅方向中央に向けて張り出すとともに、コーナ部34の外側の壁面S2が円弧状に湾曲している。これにより、コーナ部34の各部分の幅は、比較例に係るコーナ部34Xの各部分の幅よりも狭くなっており、且つ直線部33の各部分の幅A1よりも狭くなっている。
図5Aは、シミュレーションを実施することによって取得した、開示の技術の実施形態に係る流路30を流れる流体の流速の分布を示す図である。一方、図5Bは、シミュレーションを実施することによって取得した、比較例に係る流路30Xを流れる流体の流速の分布を示す図である。
比較例に係る流路30Xによれば、コーナ部34Xの外側の壁面の近傍における流速が、直線部33Xにおける流速と比較して顕著に低くなっている。一方、開示の技術の実施形態に係る流路30によれば、コーナ部34における流速の低下は殆ど発生していない。
このように、開示の技術の実施形態に係る濾過装置1によれば、コーナ部34の少なくとも一部分の断面積が、直線部33の各部分の断面積Q1よりも小さくなっているので、流路30を流れる細胞懸濁液の、コーナ部34における流速の低下を抑制することができる。これにより、コーナ部34において細胞が濾過膜20上に堆積することを抑制することができ、濾過装置1を用いた膜分離処理において、細胞の回収率の低下を抑制することができる。また、コーナ部34の全ての部分の断面積を、直線部33の各部分の断面積よりも小さくすることで、コーナ部34を流れる細胞懸濁液の流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
また、開示の技術の実施形態に係る濾過装置1によれば、コーナ部34の少なくとも一部分の幅を、直線部33の各部分の幅よりも狭くすることによりQ2<Q1を実現している。これにより、直線部33及びコーナ部34を含む流路30の全域に亘り流路30の高さ方向の寸法を一定とすることができるので、流路30を形成する部材の加工が容易となる。コーナ部34の全ての部分の幅を、直線部33の各部分の幅よりも狭くすることで、コーナ部34を流れる細胞懸濁液の流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
また、開示の技術の実施形態に係る濾過装置1によれば、コーナ部34の内側の壁面S1を、流路30の幅方向中央に向けて張り出すように形成することでA2<A1を実現している。これにより、流路30の幅の変化が急激とならない流路形状(すなわち、細胞の滞留が生じにくい流路形状)を形成することが容易となる。
また、開示の技術の実施形態に係る濾過装置1によれば、コーナ部34の外側の壁面S2は円弧状に湾曲している。これにより、コーナ部34において細胞懸濁液の進行方向を緩やかに変化させることができ、流路30を流れる細胞懸濁液のコーナ部34における流速の低下を抑制する効果を促進させることができる。
なお、図6Aに示すように、コーナ部34の内側の壁面S1が、流路30の中央に向けて張り出した張り出し部の基点Pは、直線部33とコーナ部34との境界の近傍に配置されていてもよい。また、図6B及び図6Cに示すように、上記張り出し部の基点Pは、直線部33に配置されていてもよい。すなわち、コーナ部34を介して接続された互いに隣接する2つの直線部33を隔てる間隙36は、コーナ部34に向けて幅が徐々に拡大している部分を有していてもよい。換言すれば、直線部33は、コーナ部34に向けて幅が徐々に狭くなる部分を有していてもよい。このように、直線部33の幅を、コーナ部34に向けて徐々に狭めることにより、細胞懸濁液の流速が急激に変化することを防止することがき、細胞へのダメージを低減することができる。
また、上記の説明においては、コーナ部34の外側の壁面S2が円弧状に湾曲している形態を例示したが、図7に示すように、コーナ部34の外側の壁面S2が、角張った部分を有していてもよい。
[第2の実施形態]
図8は、開示の技術の第2の実施形態に係る濾過装置において適用される流路30Aの平面図である。第2の実施形態に係る流路30Aは、第1の実施形態に係る流路30と同様、直線部33及びコーナ部34を有し、直線部33とコーナ部34とが交互に設けられた構成を有する。すなわち、流路30Aは蛇行している。また、第1の実施形態に係る流路30と同様、コーナ部34の断面積の最小値Q2は、直線部33の各部分の断面積Q1よりも小さくなっている(Q2<Q1)。換言すれば、コーナ部34の少なくとも一部分の断面積は、直線部33の各部分における流路30Aの断面積Q1よりも小さくなっている。
図9Aは、図8における9A−9A線に沿った断面図である。すなわち、図9Aには、直線部33の断面構造が示されている。図9Bは、図8における9B−9B線に沿った断面図である。すなわち、図9Bには、コーナ部34の断面構造が示されている。
コーナ部34の、図9Bに示す部位の幅A2は、直線部33の幅A1と略同じである。一方、コーナ部34の、図9Bに示す部位の高さH2は、直線部33の各部分の高さH1よりも低い(H2<H1)。このように、第2の実施形態においては、コーナ部34における流路30Aの高さを、直線部33の高さよりも低くすることによりQ2<Q1を実現している。なお、流路30Aの高さとは、濾過膜20の膜面と直交する方向における、供給側31と透過側32とを合わせた流路30Aの寸法を意味する。
図10は、流路30Aを流れる細胞懸濁液の流れ方向に沿った、流路30Aの各部位における高さの変化を示す図である。図10に示すように、コーナ部34Aの高さの最小値H2は、直線部33の各部分の高さH1よりも低くなっている(H2<H1)。換言すれば、コーナ部34の少なくとも一部分の高さは、直線部33の各部分の高さH1よりも低くなっている。ここで、直線部33の高さH1は、直線部33の各部分において略一定であるものとする。なお、コーナ部34の全ての部分の高さが、直線部33の各部分の高さH1よりも低いことが好ましい。また、図10に示すように、コーナ部34の入口付近及び出口付近のそれぞれにおいて、流路30Aの高さが徐々に変化していることが好ましい。
以上のように、開示の技術の第2の実施形態に係る流路30Aにおいては、コーナ部34の少なくとも一部分の高さを、直線部33の各部分の高さよりも低くすることによりQ2<Q1を実現している。従って、第1の実施形態に係る流路30と同様、流路30Aを流れる細胞懸濁液の、コーナ部34における流速の低下を抑制することができる。
なお、図11に示すように、流路30Aの各部位における高さは、流路30Aの幅方向に沿って変化していてもよい。この場合、コーナ部34の少なくとも一部分の平均高さを、直線部33の各部分の平均高さよりも低くすることで、流路30Aを流れる細胞懸濁液の、コーナ部34における流速の低下を抑制することができる。流路30Aの平均高さとは、流路30Aの幅方向の高さの平均値を意味する。
第1の実施形態に係る流路30の構成と、第2の実施形態に係る流路30Aの構成を組み合せることが可能である。すなわち、コーナ部34の少なくとも一部分の幅を直線部33の各部分の幅A1よりも小さくし、且つコーナ部34の少なくとも一部分の高さを直線部33の各部分の高さH1よりも低くすることで、Q2<Q1を実現した流路を、濾過装置1に適用してもよい。
なお、2017年12月28日に出願された日本国特許出願2017−254011の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。また、本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (11)

  1. 直線的に伸びる直線部と、前記直線部を流れる流体の流れ方向に対して折り返す方向に曲げられたコーナ部とを有し、前記直線部と前記コーナ部とが交互に設けられた蛇行した流路と、
    前記流路を流れる流体の流れ方向と平行な膜面を有し、前記流路を供給側と透過側とに分ける濾過膜と、
    を含み、
    前記コーナ部の少なくとも一部分の断面積が、前記直線部の各部分の断面積よりも小さい
    濾過装置。
  2. 前記コーナ部の少なくとも一部分の幅が、前記直線部の各部分の幅よりも狭い
    請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記コーナ部の全ての部分の幅が、前記直線部の各部分の幅よりも狭い
    請求項2に記載の濾過装置。
  4. 前記コーナ部の内側の壁面が、前記流路の幅方向中央に向けて張り出している
    請求項2または請求項3に記載の濾過装置。
  5. 前記コーナ部を介して接続された互いに隣接する2つの直線部を隔てる間隙は、前記コーナ部に向けて幅が徐々に拡大している部分を有する
    請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の濾過装置。
  6. 前記コーナ部の外側の壁面が、円弧状に湾曲している
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の濾過装置。
  7. 前記コーナ部の少なくとも一部分の高さが、前記直線部の各部分の高さよりも低い
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の濾過装置。
  8. 前記コーナ部の全ての部分の高さが、前記直線部の各部分の高さよりも低い
    請求項7に記載の濾過装置。
  9. 前記流路の前記供給側の一端に設けられた第1の流通口と、
    前記流路の前記供給側の他端に設けられた第2の流通口と、
    前記流路の前記透過側に設けられた排出口と、
    を含む請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の濾過装置。
  10. 請求項9に記載の濾過装置を用いた液体の濾過方法であって、
    前記第1の流通口から前記第2の流通口に向けて液体を流している間、前記濾過膜を透過した液体を前記排出口から排出する
    濾過方法。
  11. 前記液体は、複数の細胞を含む細胞懸濁液である
    請求項10に記載の濾過方法。
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