図1は、本発明に係る実施形態である撮像動画サービスシステム1の全体的な概要を示す。撮像動画サービスシステム1は、ユーザU1が動画の撮像機能を有する通信端末装置T1を用いて撮像した動画(撮像動画)を、動画管理システム40へアップロードし、一方、別のユーザU10が通信端末装置T10を用いて、動画管理システム40から撮像動画をダウンロードすることで、ユーザU1の撮像動画を視聴できるようにしたものである(なお、もちろん、ユーザU1も、自身のアップロードした撮像動画を動画管理システム40からダウンロードすれば、通信端末装置T1で、自己の撮像動画を視聴できる)。
本発明では、アップロードされた動画を、オリジナルのままで視聴することに加えて、同一ユーザによる複数の撮像動画について、撮像状況について共通する撮像動画を結合することで編集動画を生成し、その編集動画をダウンロードして視聴できるようにしたことが特徴になっており、それにより、撮像状況が共通する撮像動画を連続してスムーズに視聴可能になっている。また、本発明では、視聴する際のユーザインタフェースを工夫することで、異なる撮像者の撮像画像を容易に切り替えられること、及び同一の撮像者による異なる撮像状況の撮像画像を容易に切り替えられることも実現している。
なお、図1では、図の内容が煩雑になるのを防ぐため、撮像側に一人のユーザU1が用いる1台の通信端末装置T1を示すと共に、視聴側に一人のユーザU10が用いる1台の通信端末装置T10を示すに留まるが、実際の運用場面では、撮像側及び視聴側に複数のユーザが存在し、それら各ユーザのそれぞれが通信端末装置を使用する状況となる。また、動画管理システム40への撮像動画のアップロード及びダウンロードに関するサービスを受けられるようにするため、ユーザU1、U10は事前に、動画管理システム40の提供するサービスに対して、ユーザの氏名、メールアドレス等のユーザ情報を提出してユーザ登録を行っているものとし、ユーザ登録が行われると、各ユーザを識別するユーザID(ユーザ識別情報)が動画管理システム40により発行される。以下、本発明の実施形態の詳細について、通信端末装置T1、T10から順次、説明していく。
図2(a)、(b)は、本発明の通信端末装置T1,T10に適用されるスマートフォン10の正面及び背面を示す。本発明の通信端末装置T1、T10としては、動画撮像機能を有する通信端末を用いることができ、具体的には、スマートフォン、タブレット、携帯型コンピュータ等が適用可能であり、本発明を実現する処理及び機能等を規定したアプリ(アプリケーションプログラム)を、このような通信端末にインストールすることで、本発明に適用可能な通信端末装置T1、T10になり得る。
図2(a)、(b)に示すスマートフォン10は、このような本発明に適用できる通信端末装置の一例を示すにすぎず、本発明に適用される通信端末装置が、図2(a)、(b)に示される形態に限定されるものではない。スマートフォン10は、薄板状の筐体11の正面11aの側に、タッチパネル機能を有する矩形のディスプレイ12(矩形画面に相当)を配置し、そのディスプレイ12の上方には、サブカメラ16a及びスピーカ15を配置すると共に、ディスプレイ12の下方には操作部13及びマイク14を配置している。また、スマートフォン20は、筐体11の背面11bにメインカメラ16bを配置する。
図3は、通信端末装置T1、T10の一例である上述したスマートフォン10の主要な内部構成を示す。スマートフォン10は、プログラムに従って各種処理を行う一種のコンピュータ(通信手段、動画撮像手段、及び記憶手段を具備したコンピュータ)に該当し、全体的な制御及び各種処理を行うCPU10a(プロセッサ10a)に、内部接続線10iを介して、通信・通話モジュール10b(通信手段に相当)、RAM10c、ROM10d、画面接続処理部10e、音入出力処理部10f、動画ファイル生成部18、撮像処理部10g、GPS部10h、操作部13、記憶部(記憶手段に相当)10k等の各種デバイス等を接続したものになっている。なお、ユーザU1、U10の用いる通信端末装置T1、T10がスマートフォン10以外のものであっても(携帯型コンピュータ、又はタブレット等)、基本的な構成は、図3に示す内容と同等になるので、図3は、本発明で適用可能な様々な種類の通信端末装置T1、T10の概要を示すものになる。
スマートフォン10の通信・通話モジュール10bは、ネットワークを介した無線通信機能を有し、上述した動画管理システム40との通信を可能にすると共に、CPU10aの制御に従って所定の電話番号へ電話をかける機能(発呼機能)及び電話を受ける機能(着呼機能)等を有する。RAM10cは、CPU10aの処理に伴う内容、ファイル、データ等を一時的に記憶するものである。ROM10dは、CPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶すると共に、スマートフォン10を識別する識別情報(UID)等も格納している。なお、このUIDは、上述した通信・通話モジュール10bで通信(送信)する際、送信内容に含まれるようになっている(例えば、送信パケットのヘッダ等にUIDを含めて送信が行われる)。
画面接続処理部10eは、上述したディスプレイ12を接続しており、CPU10aの制御処理により生成された各種画面(図4〜7等に示す画面参照)をディスプレイ12に出力する処理を行い、それにより、出力した画面がディスプレイ12に表示されることになる。特に本実施形態では、動画の再生等を行うので、動画再生に係る各種処理も画面接続処理部10eで行うことになる。また、画面接続処理部10eは、ディスプレイ12の表面をユーザがタップ、スワイプ、フリック等の操作をすることで受け付けた操作内容をCPU10aへ伝える処理も行う。なお、ユーザがディスプレイ12の表面をタップ、スワイプ、フリック等の操作をすることで受け付ける操作内容は、表示している画面内容に応じて適宜変化する。
音入出力処理部10fは、上述したマイク14及びスピーカ15を接続しており、マイク14で取得(入力)された音声等に対して、所定の処理(AD変換処理等)を行うことで音データ(オーディオデータ)を生成する。また、CPU10aの制御処理により、音入出力処理部10fは、出力対象となる音データに対して所定の処理(デコード処理、DA変換処理)を行ってアナログ音声を生成し、スピーカ15から出力する処理も行う。なお、音入出力処理部10fは、動画撮像を行う場合、動画撮像時の音声をマイク14で取得して生成した音データを動画ファイル生成部18へ出力する処理を行う。
撮像処理部10gは、上述したサブカメラ16a及びメインカメラ16bを接続しており、サブカメラ16a及びメインカメラ16bが含む撮像素子で撮像された画像(撮像画像、動画を含む)に対して所定の処理(エンコード処理等)を行うことで、画像データ(コンテンツデータ)を生成する。なお、撮像処理部10gも、動画撮像を行う場合、生成した画像データを動画ファイル生成部18へ出力する処理を行う。
動画ファイル生成部18は、撮像動画に係る動画ファイルの生成を行うものであり、音入出力処理部10fから出力されてきた音データ、及び撮像処理部10gから出力されてきた画像データを組み合わせて各種処理(エンコード処理など)を行って、所定のフレームレート(例えば30fps)で、動画に応じたファイル形式(例えば、mp4)の動画コンテンツのデータを含む動画ファイル(撮像動画に係る撮像動画ファイル)の生成を行う。また、生成した動画ファイルには、撮像状況を表す情報(撮像タグ)が付したものになっている。
GPS部10hは、衛星測位システムからの電波を受信して、スマートフォン10の位置する緯度経度を検出するものである。また、操作部13は、スマートフォン10の筐体11に設けられたハードボタンであり、操作部13が操作されると、操作された旨がCPU10aに伝えられる。操作部13の操作による意味合いは、スマートフォン10の処理状況により様々なものになり、例えば、アプリを起動している状況で、操作部13が操作されると、アプリを終了する動作が行われるので、この場合、操作部13の操作は、アプリの終了指示をユーザから受け付けることになる。
記憶部10kは、OSプログラムP1、動画アプリP2、及びその他の各種アプリ等のプログラムを記憶(インストール)している。OSプログラムP1は、オペレーティングシステムに相当する基本プログラムであり、スマートフォン10が一種のコンピュータとして機能するためのCPU10aの処理を規定している。OSプログラムP1が規定する基本的な処理の一つとしては、スマートフォン10が使用できる状態になったときに、最初にディスプレイ12にホーム画面を表示することが挙げられ、このホーム画面においては、記憶部10kにインストールされている各種アプリに応じたアイコン等を配置することも、OSプログラムP1の規定する処理によるものとなっている。
動画アプリP2は、本発明に関してCPU10aが行う各種処理内容を規定したものである。動画アプリP2の配信を行うサーバからダウンロードすることで、記憶部10kにインストールされる。動画アプリP2の規定する処理の内容としては、動画管理システム40へのログイン処理、動画撮像処理、撮像場所名取得処理、動画アップロード処理、動画ダウンロード処理、動画再生処理、再生動画切替処理等があり、動画アプリP2は、これらの各処理に応じた画面内容をディスプレイ12に適宜、表示することも規定する。なお、動画アプリP2は、スマートフォン10の記憶部10kに記憶されてインストールが完了すると、ホーム画面(図示せず)に、動画アプリP2用のアイコンが選択可能に配置される。
図4は、ディスプレイ12に表示したログイン画面20を示し、ホーム画面に配置された動画アプリP2用のアイコンがタップ(選択)されて、動画アプリP2が起動することにより、最初に表示される画面となる。ログイン画面20は、ログオフの状態のときに、動画アプリP2の規定に従って、CPU10aの制御により生成されるものであり、メールアドレスの第1入力欄20a、パスワードの第2入力欄20b、及び選択可能なログインボタン20cを有する。各入力欄20a、20bへ情報を入力する際は、図4に示すように、OSプログラムP1の機能によりソフトキーボード19がディスプレイ12の画面下半分に表示され、このソフトキーボード19に含まれる各種キーのタップ操作によりユーザは情報入力を行うことになる。
第1及び第2入力欄20a、20bに所要情報の入力を受け付けた状態で、ログインボタン20cの選択操作を受け付けると、各入力欄20a、20bに入力されたログイン情報(メールアドレス及びパスワード)を含むログイン要求を動画管理システム40へ送信する制御を、CPU10aは動画アプリP2の規定に基づき行うことになる。
ログイン要求の送信に対して、動画管理システム40からログイン不可通知をスマートフォン10が受信した場合、表示中のログイン画面20にログインが出来なかった旨を示すと共に、各入力欄20a、20bを入力可能な空欄状態にして、ユーザへ再度のログイン操作を促す。一方、ログイン要求の送信に対して、動画管理システム40がログインを承認すると、動画管理システム40から複数の動画ファイルが送られてくるので、スマートフォン10は、これらの動画ファイルのダウンロード(受信)を行って、再生処理を行うことになる。
図5は、動画アプリP2のログイン完了後のメイン画面21(動画再生画面に相当)がディスプレイ12に表示された状態を示す。ログインが完了すると、後述するようにサーバ装置50から複数の動画ファイルが送られてくるので、動画アプリP2の規定により、送られてくる複数の動画ファイルを自動でダウンロードして、RAM10c又は記憶部10kに記憶する。また、ダウンロードした複数の動画ファイルに関しては、最初に再生を行う動画ファイルが、動画ファイルと一緒に受信される配置情報により指定されているので、動画アプリP2の規定によりCPU10aは、その配置情報で最初に再生が指定された動画ファイルについて自動で再生処理を開始し、再生した動画Dをメイン画面21で表示する制御処理を行う(ディスプレイ12に、再生した動画Dを全画面表示する)。
したがって、ユーザとしては、ログイン操作を行って、ログインが完了すれば、ディスプレイ12に動画が自動的に表示されるので、再生のための操作は不要になっている。なお、この図5では、スマートフォン10を横長にして、ディスプレイ12の長辺12aを水平方向にすると共に、短辺12bを垂直方向にした状態を表しているが、スマートフォン10を、図5に示す状態から90度回転させた縦長の状態で動画再生を行うことも勿論可能である。また、ログオフ操作を行うことなく、他のアプリを操作してからホーム画面を表示して、動画アプリP2用のアイコンを選択したときは、ログインは係属中となり、上述したログイン画面20を表示することなく、動画ファイル要求を動画管理システム40へ送信することで、スマートフォン10は、図5に示す自動再生される動画を含むメイン画面21をディスプレイ12に表示することになる。
図6(a)は、メイン画面21で示される動画Dに、各種アイコン及び情報等を重ねて表示した状態を示す。メイン画面21をディスプレイ12に表示した状態で、ディスプレイ12の画面表面にタッチすると、CPU10aを、そのタッチ操作を受け付けて、動画アプリP2の規定に従って、ディスプレイ12の画面右側にホームアイコン21a、カメラアイコン21b等のアイコンを選択可能に表示すると共に、ディスプレイ12の画面下方に、再生中の動画に応じた動画ファイルに付された情報(撮像日時、撮像場所等)を示す情報欄21cを表示する処理を行う。なお、図6(a)に示す各アイコン21a、21b及び情報欄21cは、一定時間(例えば30秒)を経過すると自動消去される。
図6(b)は、図6(a)に示すメイン画面21で、カメラアイコン21bのタップ操作を行うことで、ディスプレイ12の表示をメイン画面21から撮像画面22に切り替えた状態を示す。このような表示切替も、動画アプリP2の規定に従ったCPU10aの制御により行われており、図6(b)の撮像画面22では、メインカメラ16bで撮像された画像がディスプレイ12に表示された状態を示す。また、撮像画面22は、画面右側に選択可能な再生アイコン22a、撮像スタートアイコン22b、カメラ切替用アイコン22cを配置している。
再生アイコン22aをタップすると、ディスプレイ12の表示が、撮像画面22から上述した図6(a)に示すメイン画面21へCPU10aの制御により切り替えられる。また、撮像スタートアイコン22bがタップされると、動画の撮像が開始され、撮像処理部10gは動画の撮像処理を行うと共に、音入出力処理部10fはマイク14での音声取得処理を行う。
また、動画撮像の開始に伴い、GPS部10hで検出したスマートフォン10の位置(撮像位置)の緯度経度に応じた地名の特定処理をCPU10aは、動画アプリP2の規定に基づき行う。具体的には、緯度経度に応じた地名を示すサービスを行っているウェブサイト(国土交通省による位置参照情報ダウンロードサービス等)にアクセスを行って、撮像場所を示す地名を取得し、取得した地名を、撮像中の動画の撮像場所名としてRAM10cに一時的に記憶する制御処理をCPU10aは行う。
なお、図6(b)に示す撮像画面22において、カメラ切替アイコン22cがタップされた場合は、撮像に用いるカメラが、メインカメラ16bからサブカメラ16aへ切り替えられる(再度、カメラ切替アイコン22cがタップされると、撮像に用いるカメラは、サブカメラ16aからメインカメラ16bへ切り替えられる)。なお、図6(b)への撮像画面22への切替は、上述した図5に示すメイン画面21を表示した状態で、ディスプレイ12の画面表面をダブルタップする操作を行うことでも可能になっている。
図7(a)は、ディスプレイ12に表示された撮像中画面23を示す。撮像中画面23は、上述した図6(b)に示す撮像画面22において、撮像スタートアイコン22bのタップ操作を行うことでディスプレイ12に表示されるものであり、メインカメラ16b(又はサブカメラ16a)で撮像中の動画(画像)が随時、ディスプレイ12に表示されている。撮像中画面23は、画面右側に撮像停止アイコン23aを選択可能に配置しており、撮像停止アイコン23aの選択操作をCPU10aが受け付けると、CPU10aは動画の撮像処理を停止する。
図7(b)は、ディスプレイ12に表示された撮像完了画面24を示す。撮像完了画面24は、上述した図7(a)に示す撮像中画面23において、撮像停止アイコン23aのタップ操作を行うことでディスプレイ12に表示されるものであり、画面右側に撮像再開アイコン24a及びアップロードアイコン24bを選択可能に配置する。撮像再開アイコン24aは、タップされると動画の撮像を再開するものである。アップロードアイコン24bは、タップされると、撮像した動画に応じた動画ファイルを生成して動画管理システム40へアップロード(送信)する処理をCPU10aが行う。
図8は、図7(b)の撮像完了画面24のアップロードアイコン24bのタップ操作により、生成される動画ファイルである撮像動画ファイル30の概要的なファイル構造を示す。撮像動画ファイル30は、メインカメラ16b(又はサブカメラ16a)で撮像された動画、及び撮像中にマイク14で取得された音声に応じたコンテンツデータ31(動画及び音声に応じたコンテンツのデータ)、並びに撮像状況に示す情報等の各種情報を有するメタ情報32を含み、これらコンテンツデータ31及びメタ情報32は、図3に示す動画ファイル生成部18で生成される。
メタ情報32は、撮像日時、撮像時間、撮像位置、及び撮像場所名等の情報を有し、これらの各情報はそれぞれ、撮像状況を示す撮像状況情報である。撮像日時は、CPU10aが具備するクロック・カレンダ機能により得られた日時情報であり、動画ファイル生成部18が動画ファイル30を生成した日時を示すものになっている。撮像時間は、撮像処理部10gでの撮像開始から終了に至る時間をCPU10aが具備するタイマー機能により計時された時間を示す。撮像位置は、撮像処理部10gでの撮像処理中に、GPS部10hで検出された撮像位置の緯度経度の数値を示す情報である。撮像場所名は、GPS部10hで検出された緯度経度に基づき、ウェブサイトへのアクセスで取得した撮像場所名を示し、RAM10cから読み出された情報である。動画ファイル30は、このようなメタ情報32及びコンテンツデータ31を含んで、動画管理システム40へアップロードされる。本実施形態では、上述したメタ情報が有する各種撮像状況情報の中で、撮像場所名を、撮像状況を表す撮像タグに利用しており、撮像動画ファイル30が、図8に示すフィル構造を有することで、撮像動画ファイル30には、撮像タグ(撮像場所名)が付された状況になっている。
一方、図9は、図5に示すメイン画面21で再生表示される動画の表示対象を切り替えるユーザ操作の仕方を示しており、矩形画面であるディスプレイ12の長辺12aに沿った方向を指示するスワイプ操作25a、25b(第1方向操作に相当)、及び短辺12b(長辺12aに直交する他辺に相当)に沿った方向を指示するスワイプ操作26a、26b(第2方向操作に相当)がある。
図10は、スマートフォン10が動画管理システム40からダウンロードする複数の動画ファイルの配置状態を示すイメージ図であり、このような配置状態は、複数の動画ファイルと一緒に送られる配置情報で規定されたものになっている。なお、配置情報は、最初の再生対象となる動画ファイルも規定し、本実施形態では、最初の再生対象となる動画ファイルを、ダウンロード先のユーザが撮像した最新の動画を含むものになっており(図10では、枠Wで囲んだ動画ファイルA−1)、この動画ファイルA−1を中心に、水平方向及び垂直方向に、ダウンロード対象の各動画ファイルが配置される。
図10で水平方向に沿って各一列(A〜E列)に配置される動画ファイルは、それぞれ同じユーザにより撮像された動画(又は、同じユーザによりアップロードされた動画)に応じた動画ファイルになっており、例えば、垂直方向で真ん中となる箇所で水平方向に沿って一列に配置されるA列の動画ファイルA−1〜5はユーザU1により撮像された動画に応じたものであり、その下方で水平方向に沿って一列に配置されるB列の動画ファイルB−1〜3はユーザU2によって撮像された動画に応じたものになり、さらに、その下方で水平方向に沿って一列に配置されるD列の動画ファイルD−1〜4はユーザU3によって撮像された動画に応じたものになる。そして、A列の上方で水平方向に沿って一列に配置されるC列の動画ファイルC−1〜5はユーザU4によって撮像された動画に応じたものになり、その上方で水平方向に沿って一列に配置されるE列の動画ファイルE−1〜3はユーザU5によって撮像された動画に応じたものになる。
また、水平方向に沿って一列に配置される同一ユーザの撮像による各動画ファイルは、異なる撮像場所名(撮像タグ)が付された動画ファイルになっている。例えば、枠Wで囲まれた動画ファイルA−1は、撮像場所名が東京渋谷であり、その右隣の動画ファイルA−2は、撮像場所名が東京新宿、その右隣の動画ファイルA−4は、撮像場所名が東京原宿、枠Wで囲まれた動画ファイルA−1の左隣の動画ファイルA−3は、撮像場所名が東京銀座、その左隣の動画ファイルA−5は、撮像位置が東京品川になっている。そして、枠Wで囲まれた動画ファイルA−1の右隣の動画ファイルA−2は、最もダウンロード回数が多く、次にダウンロード回数が多いのは枠Wで囲まれた動画ファイルA−1の左隣の動画ファイルA−3であり、三番目にダウンロード回数が多いのは動画ファイルA−4であり、四番目にダウンロード回数が多いのは動画ファイルA−5となるように配置されており、このようなダウンロード回数に応じた配置は、他のユーザの列(B〜E列)でも同様になっている。
したがって、図9に示すメイン画面21において、図10の枠Wで囲まれた動画ファイルA−1の再生処理による動画Dを表示している場合で(枠Wに囲まれた動画ファイルが再生処理対象になる)、スマートフォン10がスワイプ操作25b(一方向となる左方向への第1方向操作に相当)を受け付けると、A列に配置された各動画ファイルが左方向へ移動し、配置情報に従って、再生処理対象を動画ファイルA−1の右隣に配置された動画ファイルA−2が枠Wに位置し、ディスプレイ12の表示を、動画ファイルA−1に応じた動画から動画ファイルA−2に応じた動画に切り替える処理を行い、この状態から、さらにスワイプ操作25bを受け付けると、ディスプレイ12の表示を動画ファイルA−4に応じた動画に切り替える処理を行う。
また、動画ファイルA−1の再生処理による動画を表示している場合で、スマートフォン10が、スワイプ操作25a(他方向となる左方向への第1方向操作に相当)を受け付けると、配置情報に従って、再生処理対象を動画ファイルA−1の左隣に配置された動画ファイルA−3に変更して、ディスプレイ12の表示を、動画ファイルA−1に応じた動画から動画ファイルA−3に応じた動画に切り替える処理を行い、この状態から、さらにスワイプ操作25bを受け付けると、ディスプレイ12の表示を動画ファイルA−5に応じた動画に切り替える処理を行う。
また、A列の動画ファイルA−1〜5のいずれかの再生処理による動画を表示している場合で、スマートフォン10がスワイプ操作26b(第1方向となる下方向への第2方向操作に相当)を受け付けると、配置情報に従って、再生処理対象をA列の上に配置されたC列中央の動画ファイルC−1に変更して、ディスプレイ12の表示を動画ファイルC−1に応じた動画へ切り替える処理を行い、この状態から、さらにスワイプ操作26bを受け付けると、ディスプレイ12の表示をE列中央の動画ファイルE−1に応じた動画に切り替える処理を行う。
さらに、A列の動画ファイルA−1〜5のいずれかの再生処理による動画を表示している場合で、スマートフォン10がスワイプ操作26a(第2方向となる上方向への第2方向操作に相当)を受け付けると、再生処理対象をA列の下に配置されたB列中央の動画ファイルB−1に変更して、ディスプレイ12の表示を動画ファイルB−1に応じた動画に切り替える処理を行い、この状態から、さらにスワイプ操作26aを受け付けると、ディスプレイ12の表示をD列の動画ファイルD−1に応じた動画に切り替えることになる。
上記のように垂直方向のスワイプ操作26a、26bを行って再生処理対象を切り替えると、異なるユーザによる最新の撮像が表示されることになる。なお、上又は下方向のスワイプ操作26a又は26bを行って、再生処理対象の列を変更した後で、右又は左方向のスワイプ操作25a又は25bを行ったときは、A列で説明した場合と同様に、各列で再生処理対象が切り替わっていく。
このようなスワイプ操作25a、25b、26a、26bをユーザが行うことで、複数のサムネイルを表示しなくても、同一の撮像者による異なる撮像場所での動画、又は、異なる撮像者による動画を容易に切り替えられるようにしている。
なお、水平方向に沿ったスワイプ操作25a、25bのいずれか一方を行うことで、水平方向に配置される端の動画ファイル(例えば、動画ファイルA−4又は5)を再生処理対象にすることになった状態で、スマートフォン10が、更にスワイプ操作25a又は25bを受け付けることで、配置情報に含まれないものを再生対象として指定するようになると、その列に応じたユーザによる撮像動画の要求(列指定の動画ファイル要求)を動画管理システム40へ送信し、その要求に伴い動画ファイルをダウンロード(受信)できれば、新たにダウンロードした動画ファイルに係る再生処理を行うことになる。また、撮像動画の要求を行っても、再生処理対象中のユーザの動画ファイルが無い旨の通知を受信すると、他方の端の動画ファイル(例えば、一方の端の動画ファイルA−4から他方の端に配置される動画ファイルA−5)を再生対象にして、再生処理対象をループ状に回すようにしている。
また、垂直方向のスワイプ操作26a、26bのいずれか一方を行うことで、垂直方向に配置される列の動画ファイル(例えば、動画ファイルD−1又はE−1)を再生処理対象にすることになった状態で、スマートフォン10が、更にスワイプ操作26a又は26bを受け付けることで、配置情報に含まれないものを再生対象として指定するようになると、異なるユーザによる撮像動画の要求(異なるユーザ指定の動画ファイルの要求)を動画管理システム40へ送信し、その要求に伴い動画ファイルをダウンロード(受信)できれば、新たにダウンロードした動画ファイルに係る再生処理を行うことになる。また、撮像動画の要求を行っても、動画ファイルが無い旨の通知を受信すると、垂直方向における他方の列の動画ファイル(例えば、動画ファイルE−1又はD−1)を再生対象にして、再生処理対象をループ状に回すようにしている。
以上のような切替を行うことで、垂直方向のスワイプ操作26a、26bを行えば、各ユーザが撮像した最新の動画を素早く視聴でき、また、最新の撮像動画の表示から水平方向のスワイプ操作25a、25bを行えば、ダウンロード回数の多いものから、同一ユーザによる異なる撮像場所の動画を視聴できることになり、効率的に人気のある動画を見ることを可能にしている。
なお、上述したスワイプ操作(又はフリック操作)に係る説明は、スマートフォン10のディスプレイ12を横長の状態に基づいたものであるが、スマートフォン10のディスプレイ12を縦長の状態で再生処理を行った場合も、水平方向のスワイプ操作(この場合は、短辺12bに応じた方向のスワイプ操作)が同一ユーザの撮像動画の中で異なる撮像場所を切り替えるものとなり、また、垂直方向のスワイプ操作(この場合は、長辺12aに応じた方向のスワイプ操作)が、異なるユーザによる撮像動画に切り替えるものとなる。また、実際にサービスを行う場合は、水平方向のスワイプ操作を撮像場所の切替操作として、特定の名称を付した操作(例えば、Experienceの切替操作)で呼ぶようにしてもよく、同様に、垂直方向のスワイプ操作をユーザ切替操作として、特定名称を付した操作(例えば、Channelの切替操作)で呼ぶようにしてもよい。次に、動画管理システム40について説明していく。
図1に示すように、動画管理システム40は基本的に、サーバ装置50及びデータベース装置60で構成されている。サーバ装置50は、通信端末装置T1からアップロードされてくる動画ファイルの受け入れ処理、視聴を希望するユーザU10の通信端末装置T10へ動画ファイルをダウンロードするために送り出す処理(送信する処理)、及びユーザの管理処理等を行っており、また、データベース装置60は、サーバ装置50の記憶装置(記憶システム又は記憶デバイス)として機能するように動画データベース65を有しており、アップロードされる動画ファイルの格納及び読み出し等を行うものである。
図11は、動画管理システム40を構成するサーバ装置50の主要な内部構成を示す。サーバ装置50は一般的なサーバコンピュータで構成されているが、サーバ装置50が行う各種処理について分散処理等を行うことで複数のサーバコンピュータ等を組み合わせてサーバ装置50を構成することも可能であり、このような複数機器による構成の場合も、本発明におけるサーバ装置に相当する。以下、図11に示すサーバ装置50について説明する。
本実施形態におけるサーバ装置50では、全体的な制御及び各種処理を行うMPU50a(制御部50a)に、各種デバイス等を内部接続線50hで接続したものになっている。各種デバイス等には、通信モジュール50b、RAM50c、ROM50d、入力インタフェース50e、出力インタフェース50f、記憶システム(HDDシステム)50g等がある。
通信モジュール50bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばIEEEの通信規格に基づいたLANモジュール)。通信モジュール50bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワーク(動画管理システム40の内部ネットワーク、及び外部のネットワークNW等)と接続されており、動画管理システム40の内部のデータベース装置60、及び外部の通信端末装置T1、T10等との通信を可能にしている。特にデータベース装置60とは、システム内部のネットワークで通信を行えることから、サーバ装置50は、データベース装置60を自己の記憶デバイス的な記憶手段として使用し、データベース装置60に記憶される各種ファイルをスムーズに保存又は読み出せるようにしている。
RAM50cは、MPU50aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM50dは、MPU50aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶する。入力インタフェース50eは、動画管理システム40のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード50i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU50aへ伝える。出力インタフェース50fは、ディスプレイ50j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU50aの処理に伴う内容をディスプレイ50jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
記憶システム50g(記憶媒体手段に相当)は、プログラム及びテーブル等を記憶するものであり、本実施形態ではサーバシステムプログラムP10、動画サービスプログラムP11、登録ユーザテーブル51等を記憶している。
サーバシステムプログラムP10は、サーバ用のオペレーティングシステム(OS)に応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU50aが実行することで、サーバ装置50はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。動画サービスプログラムP11は、例えば光学ディスク等の記録媒体に記憶されて、このような記憶媒体を介して記憶システム50gにインストールされたものであり、その詳細については後述し、先に、登録ユーザテーブル51及びデータベース装置60等の説明を行う。
図12は、登録ユーザテーブル51の中身の概要を示している。登録ユーザテーブル51は、動画管理システム40が提供する撮像動画に関するサービス(撮像動画のアップロード及びダウンロード等を行えるサービス)を利用する登録ユーザの各種情報を格納したテーブルであり、ユーザ登録にあわせて、ユーザを識別するユーザIDが動画管理システム40からユーザに付与(発行)されており、登録ユーザテーブル51では、付与されたユーザIDに対応付けて各種情報を格納している。
具体的に登録ユーザテーブル51は、図12に示すように、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレス、UID(ユーザの用いる通信端末装置の識別情報)、パスワード等を記憶している。このように登録ユーザテーブル51に格納される氏名等のユーザ情報は、ユーザ登録時にユーザから提供されたものであり、新規ユーザの登録又は登録ユーザの脱退等に応じて、登録ユーザテーブル51中身はサービス運営側により適宜更新される。なお、本実施形態では、登録されたメールアドレスをログイン時のログインIDとして用いており、また、パスワードはユーザ登録時にユーザから登録された英数字情報を用いている。
図13は、サーバ装置50の記憶手段(外部の記憶手段)として用いられるデータベース装置60の概要的な内部構成を示す。データベース装置60は、動画データベース65に動画ファイル、所要の情報及びデータ等を整理して記憶する制御、又は動画データベース65から動画ファイル、所要の情報及びデータ等を読み出す制御等を行うDB制御部60aを有すると共に、サーバ装置50等との通信インタフェースとなる通信部60bを有する。サーバ装置50から送られてくる動画ファイル等は、通信部60bで受け取られて,DB制御部60aの制御により動画データベース65に記憶され、また、動画データベース65から読み出された動画ファイルは通信部60bからサーバ装置50へ渡される。
データベース装置60が有する動画データベース65は、オリジナル動画格納部66及び配信動画格納部67を含む。オリジナル動画格納部66は、通信端末装置からアップロードされてきた動画ファイル(オリジナルの撮像動画ファイル)を格納するものであり、また、配信動画格納部67は、ダウロード対象となる動画ファイルを格納する。
図14は、オリジナル動画格納部66の中身の概要を示す。オリジナル動画格納部66は、サーバ装置50経由で、ユーザ(例えば、図1に示すユーザU1)の通信端末装置(例えば、図1に示す通信端末装置T1)からアップロードされてきた動画ファイル(図8の撮像動画ファイル30参照)をユーザID別に格納したものになっている(アップロード日時等も一緒に記憶)。なお、オリジナル動画格納部66に含まれるユーザIDは、上述した登録ユーザテーブル51のユーザIDに対応しており、登録ユーザテーブル51に含まれるユーザIDが、オリジナル動画格納部66へも連動して格納されている。本発明では、このように動画データベース60に、オリジナル動画格納部66を設けることで、アップロードされた撮像動画ファイルをオリジナルのままで保存して、バックアップ的に利用できるようにしている。
図15は、配信動画格納部67の中身の概要を示す。配信動画格納部67は、ダウンロード対象となる動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)をユーザID別に格納している。なお、配信動画格納部67に含まれるユーザIDも、上述した登録ユーザテーブル51のユーザIDに対応しており、登録ユーザテーブル51に含まれるユーザIDが、配信動画格納部67へも連動して格納される。
また、配信動画格納部67は、ユーザごとに格納した動画ファイルに対して、撮像タグ及びダウンロード回数の項目をそれぞれ関連付けている。撮像タグは、格納される動画ファイルのメタ情報に含まれる撮像場所名に応じた項目となっており、新たな動画ファイルを配信動画格納部67へ格納する際に撮像場所名が撮像タグの項目として記憶される。また、ダウンロード回数の項目には、動画ファイルが配信動画格納部67から読み出されるごとに、DB制御部60aによりカウントされて、カウントされた回数の数値が記憶されている。
そして、配信動画格納部67に格納される各動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)の格納場所には、それぞれ固有のURLがDB制御部60aにより付されており、この固有のURLに基づき、各動画ファイルを読み出しが行われる。なお、固有のURLは、撮像動画サービスに応じたアルファベット名称に、ユーザを識別する情報(ユーザ名をローマ字で表した情報又はユーザID)を付したものになっている。
次に、サーバ装置50の記憶部50gに記憶されている動画サービスプログラムP11について説明していく。動画サービスプログラムP11は、サーバ装置50が動画サービスを提供するためにMPU50aが各種手段として行う処理内容を規定したものである。動画サービスプログラムP11が規定する処理内容としては主に、ログインに係る処理、動画ファイルのアップロードに係る処理、編集動画ファイルの生成処理、及び動画ファイルのダウンロードに係る処理等がある。
ログインに係る処理として、ユーザのログイン操作に伴い通信端末装置(図1の通信端末装置T1、T10等)から送られてくるログイン情報(ユーザのメールアドレス及びパスワード等を含むログイン要求の情報)を、サーバ装置50が通信モジュール50bで受信すると、MPU50aは受信したログイン情報に含まれるメールアドレス及びパスワードが登録ユーザテーブル51に含まれるか否かを検出する処理を、動画サービスプログラムP11の規定に従って行う。
メールアドレス及びパスワードが登録ユーザテーブル51に含まれないことをMPU50aが検出した場合、ログイン不可となり、ログイン不可通知をログイン情報の送信元の通信端末装置へ送信する制御処理をMPU50aは行う。一方、メールアドレス及びパスワードが登録ユーザテーブル51に含まれることをMPU50aが検出した場合、ログイン完了となり、ログインの完了したユーザのユーザIDをRAM50c又は記憶システム50gに記憶してログイン中であることを保持する。
また、動画ファイルのアップロードに係る処理として、ログイン中のユーザの通信端末装置からアップロードされてきた動画ファイル(撮像動画ファイル)をサーバ装置50が通信モジュール50bで受信すると、その撮像動画ファイルを、動画データベース65におけるオリジナル動画格納部66にログイン中のユーザIDに対応付けて記憶する処理をMPU50aが行う。MPU50aが、このような処理を行うことで、動画データベース65のオリジナル動画格納部66には、図14に示すように、データベース装置60(DB制御部60a)によって各ユーザIDに対応付けて撮像動画ファイルが格納される。
また、アップロードされた撮像動画ファイルについて、MPU50aは、その撮像動画ファイルのメタ情報に含まれる撮像場所名(動画ファイルに付された撮像タグに相当)と同じものが、動画データベース65の配信動画格納部67の撮像タグの各項目の中に格納されているかを検出し、同じものが検出できないときMPU50aは、アップロードされた動画ファイルを、動画データベース65における配信動画格納部67にログイン中のユーザIDに対応付けて記憶する処理を行うと共に、その記憶する撮像動画ファイルに関連付けて、撮像タグの項目に、記憶する動画ファイルに付された撮像場所名を格納する処理を行う。このようなMPU50aの処理により、配信動画格納部67にも撮像動画ファイルが格納されることになる。なお、このように動画ファイルを新たに格納した場合、この新たな格納場所に固有のURLが付される。
さらに、上述した撮像動画ファイルのアップロードに係る処理と関連して、編集動画ファイルの生成処理が行われる。すなわち、アップロードされた撮像動画ファイルについて、MPU50aは、その撮像動画ファイルに付された撮像場所名と同じものが、撮像動画ファイルのアップロードを行ったログイン中のユーザIDに対応付けて、動画データベース65の配信動画格納部67に記憶される複数の動画ファイルの中から、これらの各動画ファイルに関連付けられた撮像タグの各項目の中にあることを検出すると、その検出した撮像タグの撮像場所名に関連付けられた動画ファイルを編集処理対象として特定する(動画ファイルの検出に相当)。そして、編集処理対象として検出(特定)した動画ファイルと、アップロードされた撮像動画ファイルを結合する処理を行って、編集動画に係る新たな一つの動画ファイル(編集動画ファイルと称す)をMPU50aは生成する。この際、新たに生成した編集動画ファイルには、結合に用いた動画ファイルに付されていた撮像タグを、そのまま付すことになる。
図16(a)は、編集処理対象として、配信動画格納部67に格納された撮像動画ファイルf10がMPU50aにより検出された場合で、アップロードされた撮像動画ファイルf1と結合し、一つの編集動画ファイルFh1を生成する状況の概要を示す。この図16(a)に示す場合は、撮像動画ファイル同士を結合することになり、この結合により生成される編集動画ファイルFh1の構造は、基本的に図8に示す撮像動画ファイル30と同等になっている。
すなわち、生成された編集動画ファイルFh1も、メタ情報及びコンテンツデータを含む。編集動画ファイルFh1のメタ情報には、2つの撮像動画ファイf1、f10のメタ情報を含む内容になっており、それにより、編集動画ファイルFh1には、各撮像動画ファイルf1、f10の撮像タグ(撮像場所名)が付された状態となる。また、編集動画ファイルFh1のコンテンツデータは、撮像動画ファイf1のコンテンツデータ及び撮像動画ファイルf10のコンテンツデータを結合したものになっており、編集動画ファイルFh1が再生された際、この編集動画ファイルFh1のコンテンツデータの中の撮像動画ファイf1のコンテンツデータの部分(新しく撮像された動画に応じた部分)が先に再生され、その次に、結合相手の撮像動画ファイルf10のコンテンツデータの部分(撮像日時が新たにアップロードされたものに比べて古い動画に応じた部分)が再生されるように生成されている。
なお、撮像動画ファイf1のコンテンツデータが10秒程度の動画、撮像動画ファイルf10のコンテンツデータが20秒程度の動画であれば、生成される編集動画ファイルFh1に係る動画は約30秒程度のコンテンツになる。また、生成される編集動画ファイルFh1のファイル名は、結合される撮像動画ファイルf1、f10のそれぞれのファイル名を組み合わせたものにしており、例えば、アップロードされた撮像動画ファイルf1のファイル名がxyz.mp4であり、撮像動画ファイルf10のファイル名が2z1.mp4であれば、生成される編集動画ファイルFh1のファイル名はxyz2z1.mp4になる(アップロードされた撮像ファイルf1のファイル名を先に配置し、格納済みの撮像動画ファイルf10のファイル名を次に配置する)。
そして生成された編集動画ファイルFh1は、結合相手として既に格納されていた撮像動画ファイルf10の替わりに配信動画格納部67へ格納されることになり、それにより、格納されていた撮像動画ファイルf10の撮像タグと同じ撮像場所名が編集動画ファイルFh1にも関連付けられることになり、また、格納されていた撮像動画ファイルf10に関連付けられていたダウンロード回数も、新たに生成された編集動画ファイルFh1に引き継がれる。
また、図16(b)は、編集処理対象として、配信動画格納部67に格納されていた編集動画ファイルFh10がMPU50aにより検出された場合で、アップロードされた撮像動画ファイルf11と結合し、一つの編集動画ファイルFh20を生成する状況の概要を示す。この生成される編集動画ファイルFh20も、図16(a)に示す編集動画ファイルFh1と同様の構造であり、メタ情報及びコンテンツデータを含み、編集動画ファイルFh20のメタ情報は、撮像動画ファイf11のメタ情報及び編集動画ファイルFh10のメタ情報を含む内容になっている。それにより、編集動画ファイルFh20には、撮像動画ファイf11及び編集動画ファイルFh10の撮像タグが付された状態になっている。
そして、編集動画ファイルFh20のコンテンツデータは、撮像動画ファイf11のコンテンツデータ及び編集動画ファイルFh10のコンテンツデータを結合したものになっており、図16(a)に示す編集動画ファイルFh1と同様に、編集動画ファイルFh20が再生された際、この編集動画ファイルFh20のコンテンツデータの中の撮像動画ファイf11のコンテンツデータの部分が先に再生され、その次に、結合相手の編集動画ファイルFh10のコンテンツデータの部分が再生されるように生成されている。なお、撮像動画ファイf11のコンテンツデータが15秒程度の動画、編集動画ファイルFh10のコンテンツデータが30秒程度の動画であれば、生成される編集動画ファイルFh20に係る動画は約45秒程度のコンテンツになる。
また、新たに生成された編集動画ファイルFh20は、既に格納されていた編集動画ファイルFh10の替わりに配信動画格納部67へ格納されることになり、それにより、格納されていた編集動画ファイルFh1の撮像タグと同じ撮像場所名が編集動画ファイルFh20にも関連付けられることになり、また、格納されていた編集動画ファイルFh10に関連付けられていたダウンロード回数も、新たに生成された編集動画ファイルFh20に引き継がれる。
さらにまた、動画ファイルのダウンロードに係る処理は、基本的に上述したログインに係る処理でログインが完了したことに伴って行われるようになっており、MPU50aは、ログインの完了したユーザの動画ファイルを含む複数の動画ファイルをデータベース装置60が有する動画データベース65から読み出し、再生順序に関連する配置を指定した情報(配置情報)を生成し、複数の動画ファイル及び配置情報を、ログイン情報の送信元の通信端末装置へ送信する制御処理を行う。
動画データベース65から動画ファイルを読み出すにあたり、MPU50aは、まず、動画データベース65の中の配信動画格納部67の中から、ログイン中のユーザIDに対応付けて記憶されている動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を読み出す。この際、MPU50aは最も新しい撮像日時をメタ情報に含む動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を読み出すと共に、その最新の撮像日時の動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を最初に再生することを、生成する配置情報で規定する。
それから、MPU50aは、配信動画格納部67でログイン中のユーザIDに対応付けて格納されている動画ファイルの中で、ダウンロード回数の多いものを、順次読み出していく。この際、ダウンロード回数の多いものとしては、最初に再生する動画ファイル(最新の撮像日時を含むもの)を除いて読み出しを行う。そして、MPU50aは、読み出した各動画ファイルを、ダウンロード回数の多いものから、最初に再生することになる動画ファイルの近い箇所に配置し、ユーザ操作(例えばスワイプ操作)に応じて順次再生できるようにする規定を、生成する配置情報に含ませる。なお、本実施形態では、ログイン中のユーザIDに対応付けた動画ファイルとしては、最初に計5つの動画ファイルを読み出す仕様になっているが、配信動画格納部67に、ログイン中のユーザIDに対応付けて計5つの動画ファイルが格納されていない場合は、ログイン中のユーザIDに対応付けて格納されている全ての動画ファイルを読み出すことになる。
上述したログイン中のユーザIDに対応付けられた動画ファイルの読み出し処理により、例えば、図10に示す垂直方向における中段のA列の同一ユーザにより撮像された動画に応じた動画ファイルA−1〜5が読み出されることになる。このA列の真ん中の行に配置される動画ファイルA−1は上述したように、最新の撮像日時の動画ファイルであり、配置情報において最初の再生が指定される。そして、残りの動画ファイルA−2〜5は上述したように、ダウンロード回数に応じて順次配置されることが配置情報で規定される。
また、本実施形態では、ダウンロード対象の動画ファイルとして、異なる5人分のユーザIDに対応付けられた動画ファイルを読み出す仕様になっており、上述したログイン中のユーザIDに対応付けられた動画ファイルの読み出しに加えて、配信動画格納部67で示されるダウンロード回数の多い動画ファイルに対応するユーザIDの動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を順に読み出していく。
すなわち、MPU50aは、配信動画格納部67の中から、既に読み出しを決定しているユーザIDと異なるユーザIDに対応付けられた中で、最も多いダウンロード回数を検出し、その検出したダウンロード回数に対応付けられているユーザIDを特定する。そして、その特定したユーザIDに対応付けられた動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を、上述したログイン中のユーザIDの対応付けられた動画ファイルの読み出し場合と同様に、配信動画格納部67から読み出しを行って、ダウンロード対象に含ませると共に、再生順に係る配置関係の規定した内容を配置情報に含ませる。
上述したような読み出し処理を、ダウンロード回数の多い動画ファイルを撮像したユーザ順に行うことで、図10に示すように、複数のユーザによる動画ファイル(編集動画ファイル又は撮像動画ファイル)を含むダウンロード対象の一群の動画ファイルが特定されると共に、再生順に係る配置関係も定まることになり、そのような再生順を規定した配置関係を示す配置情報をMPU50aは生成し、その生成した配置情報と共に、ダウンロード対象に特定して配信動画格納部67から読み出した一群の動画ファイル(例えば、図10に示す動画ファイル)を、ログインの完了したユーザの通信端末装置へ送信する。
なお、生成した配置情報は、サーバ装置50(MPU50a)が送信済みの動画ファイルを確認できるようにするため、ログイン中のユーザIDに対応付けて、RAM50c又は記憶システム50gに一時的に記憶される。また、本実施形態では、一度に読み出すユーザの数は、図10に示すように5人分にしているが、配信動画格納部67での記憶状態が5人分に満たない状態であれば、全てのユーザが読み出し対象になる。
配置情報で指定した上記のような配置にすることで、ダウンロードを行った通信端末装置では、最初に、その通信端末装置を使用するユーザ自身の最新動画が再生表示され、その状態から左右方向のスワイプ操作(図9のスワイプ操作25a、25b参照)を行えば、ダウンロード回数の多いユーザ自身による動画が再生表示されるようになり、ユーザ自身がアップロードした動画をスムーズに確認できる。
そして、ユーザ自身の撮像した動画を再生表示している状態で、上下方向のスワイプ操作(図9のスワイプ操作26a、26b参照)を行えば、ダウンロード回数の多い異なるユーザによる撮像動画の中で、最新のものが再生表示されるので、人気のある他のユーザによる撮像動画を効率的に確認できる。また、他のユーザによる撮像動画を再生表示している状態で、左右方向のスワイプ操作(図9のスワイプ操作25a、25b参照)を行えば、その他のユーザによる撮像動画の中で、ダウンロード回数が多い撮像動画が順に再生表示されるので、表示中の他のユーザによる撮像動画の中で、人気のある撮像動画をスムーズに確認できることになる。なお、ログイン中のユーザIDに対応付けられる動画ファイルが、配信動画格納部67に存在しないときは、ダウンロード回数の多いユーザIDに対応付けられた動画ファイルが読み出し対象になると共に、最初に再生が指定される動画ファイルは、最もダウンロード回数の多いユーザIDに対応付けられた最新の動画ファイルになる。
また、上述した動画ファイルの読み出し及びダウンロードは、ログイン完了に伴う場合の処理であるが、それ以外にも、通信端末装置におけるスワイプ操作に伴って、再生処理対象が、配置情報で示される動画ファイルを超えると、上述したように、動画ファイル要求が通信端末装置からサーバ装置50へ送られてくるので、このような動画ファイル要求をサーバ装置50が受信した場合にも、動画ファイルの読み出し及びダウンロードに関する処理は行われる。
列指定の動画ファイル要求をサーバ装置50が受信した場合、MPU50aは、RAM50c又は記憶システム50gに記憶されている配置情報を参照して、受信した動画ファイル要求で示される列に応じたユーザIDに対応付けられた動画ファイルを配信動画格納部67の中から特定して読み出し、読み出した動画ファイルを動画ファイル要求の送信元の通信端末装置へ送信する処理を行う。なお、この場合も、ダウンロード回数が多い動画ファイルをMPU50aは特定することになり、本実施形態では、配置情報に基づき、最新の動画を除いて、4番目に多いダウンロード回数の動画ファイルが送信されているので、5番目以降の動画ファイル(1又は複数の動画ファイル)を特定して、配信動画格納部67から読み出し、動画ファイルの要求元の通信端末装置へ送信する処理をMPU50aは行う。また、5番目以降の動画ファイルが配信動画格納部67に記憶されていないときは、動画ファイルの無い旨の通知を動画ファイルの要求元の通信端末装置へ送信する処理をMPU50aは行う。
また、異なるユーザ指定の動画ファイル要求をサーバ装置50が受信した場合、MPU50aは、記憶されている配置情報を参照して、既に配信した各ユーザの次にダウンロード回数が多いユーザIDを配信動画格納部67から特定し、その特定したユーザIDに対応付けられた各動画ファイルを、上述した場合と同様に特定して読み出し、動画ファイル要求の送信元の通信端末装置へ送信する処理を行う。なお、読み出し対象として、異なるユーザに係る動画ファイルが配信動画格納部67に記憶されていないときは、動画ファイルの無い旨の通知を動画ファイルの要求元の通信端末装置へ送信する処理をMPU50aは行う。以上のような追加的な動画ファイル要求に対して、サーバ装置50は適宜、動画ファイルを通信端末装置へ送信するので、通信端末装置のユーザは、各方向のフリック操作を行えば、様々な動画を適宜視聴できる。
次に、上述した構成の撮像動画サービスシステム1における通信端末装置(例えば、図1に示すユーザU1の通信端末装置T1等)、及び動画管理システム40のサーバ装置50によるログイン処理、及びアップロード処理等に関する撮像動画管理方法の一連の処理内容を、図17〜19の第1〜3フローチャートに整理して説明する。
図17の第1フローチャートは、ユーザが通信端末装置を用いて動画管理システム40へログインを行うときからの処理手順を示したものである。この第1フローチャートは、通信端末装置(例えば、スマートフォン10)のホーム画面を表示した状態から開始される状況を示し、まず、ホーム画面に含まれるアイコンの中で、動画アプリP2用のアイコンがユーザにより選択された否かを通信端末装置は判断する(S1)。動画アプリP2用のアイコンが選択されていない場合(S1:NO)、ユーザによるアイコンの選択待ちの状態となり、アイコンの選択が行われた場合(S1:YES)、通信端末装置は、図4に示すログイン画面20をディスプレイ12に表示する(S2)。
そして、通信端末装置(スマートフォン10のCPU10a)は、ログイン画面20において、メールアドレスの入力操作、パスワードの入力操作、及びログインボタン20cのタップというログイン操作が行われたか否かを判断する(S3)。ログイン操作が無い場合(S3:NO)、ログイン操作待ちの状態となり、また、ログイン操作が有った場合(S3:YES)、ユーザのログイン情報(入力されたメールアドレス及びパスワード、並びにユーザ端末を識別するUID等を含む情報)を動画管理システム40のサーバ装置50へ通信端末装置は送信する(S4)。
一方、動画管理システム40のサーバ装置50(MPU50a)は、最初の段階で、通信端末装置から送られるログイン情報を受信したか否かを判断しており(S10)、受信していない場合(S10:NO)、受信待ちの状態となる。また、ログイン情報を受信した場合(S10:YES)、受信したログイン情報に含まれるメールアドレス、パスワード等について、図12に示す登録ユーザテーブル51に格納される情報の中で一致するものがあるか否かをサーバ装置50は判断する(S11)。一致する情報が格納されていない場合(S11:NO)、サーバ装置50はログイン不可通知をログイン情報の送信元の通信端末装置へ送信する(S12)。
また、ログイン情報に一致する情報が登録ユーザテーブル51に格納されている場合(S11:YES)、ログイン完了となり、ログイン完了となったユーザのユーザIDをRAM50c等に記憶してログイン完了の設定をMPU50aは行う(S13)。それから、MPU50aは上述したように、データベース装置60が有する動画データベース65の配信動画格納部67から、ログイン中のユーザIDに対応付けられた動画ファイルを中心に複数の動画ファイルを読み出す(S14)。なお、読み出した複数の動画ファイルに関して、MPU50aは上述したように、再生順序に係る配置情報の生成を行う(図10参照)。そして、MPU50aは、読み出した一群の動画ファイルを、配置情報と共に、ログイン中のユーザの使用する通信端末装置へ送信する処理を行う(S15)。
通信端末装置(CPU10a)は、S4の段階でログイン情報を送信してから、ログイン不可通知を受信したか否かを判断しており(S5)、ログイン不可通知を受信した場合(S5:YES)、S2の段階に戻って、再度、ログイン画面20をディスプレイ12に表示して、正しいログイン情報の入力機会をユーザに提示する。なお、再度、ログイン画面20を表示する際は、入力されたログイン情報が正しくない旨などをログイン画面20内に示して、ユーザに注意を促すことが好適である。
また、ログイン不可通知を受信しない場合(S5:NO)、次に、通信端末装置(CPU10a)は、一群の複数の動画ファイルを受信(ダウンロード)したか否かを判断し(S6)、動画ファイルを受信していない場合(S6:NO)、S5の段階へ戻り、再度、ログイン不可通知の受信の有無の判断を行うことになる。
一方、通信端末装置(CPU10a)は、動画ファイルを受信した場合(S6:YES)、受信した動画ファイルをRAM10c等に一時的に記憶する(S7)。なお、動画ファイルを受信したときは、動画ファイルと一緒に送られてくる配置情報も受信することになり、通信端末装置は、受信した配置情報も、受信した一群の動画ファイルと関連付けてRAM10c等に記憶する。それから、通信端末装置は、受信した配置情報を参照して、受信した複数の動画ファイルの中から最初に再生する動画ファイル(ログインしたユーザによる最新の撮像動画を含む動画ファイル)を特定し、その特定した動画ファイルの再生処理を行い(S8)、図5のメイン画面21で示すように、再生する動画ファイルに応じた動画Dを、ディスプレイ12の中で全画面表示の形態で表示する(S9)。
以上のような一連の処理により、ログインを行えば、ユーザ自身による最新の撮像動画が自動で再生されるため、本発明ではスムーズに動画の視聴を開始できるメリットがある。また、再生される動画は、ディスプレイ12で全画面表示されるので、画面サイズの小さなスマートフォンを通信端末装置に用いても動画内容を詳細に確認できる。なお、ユーザ自身による撮像動画がアップロードされていないときは、ダウンロード回数の最も多いユーザによる最新の撮像動画が全画面表示されるので、この場合は、その時点で人気のある撮像動画をスムーズに確認できることになる。
また、図18は、再生表示対象となる動画の切替に関する一連の処理手順を示す第2フローチャートであり、上述した第1フローチャートにおいて通信端末装置で動画Dを表示した段階(S9)から続く処理内容になる。通信端末装置(CPU10a)は、動画の再生中に、図9に示す各方向のスワイプ操作25a、25b、26a、26bに応じたユーザによる表示対象(再生対象)の切替操作を受け付けたか否かを判断する(S20)。切替操作を受け付けていない場合(S20:NO)、切替操作待ちの状態となり、また、切替操作を受け付けた場合(S20:YES)、通信端末装置は、切替対象の動画ファイルがRAM10c等に記憶されているかを、配置情報を参照して判断する(S21)。
この場合、例えば、図10に示す動画ファイルの配置状況で、動画ファイルA−1の再生中にフリック操作25aを受け付けたときは、再生処理の切替対象は動画ファイルA−3となり、この動画ファイルA−3は、ログイン完了時にダウロードする一群の動画ファイルに含まれるので、RAM10c等に記憶されているものとなる。一方、例えば、図10に示す動画ファイルA−4の再生中にフリック操作25bを受け付けたときは、その動画ファイルA−4の右側には動画ファイルの配置の存在が規定されていないので、このようなときに、切替対象の動画ファイルが記憶されていないと通信端末装置(CPU10a)が判断することになる。
切替対象の動画ファイルが記憶されている場合(S21:YES)、通信端末装置は、その記憶されている動画ファイルを切替対象にして再生処理を行い(S27)、その再生処理により得られた動画をディスプレイ12に表示する(S28)。一方、切替対象の動画ファイルが記憶されていない場合(S21:NO)、通信端末装置は、スワイプ操作に応じた配置に係る動画ファイル要求(列指定、又は異なるユーザ指定の動画ファイルの要求)をサーバ装置50へ送信する(S22)。
この第2フローチャートにおいて、サーバ装置50は、通信端末装置から動画ファイル要求を受信したか否かを判断する状況になっており(S30)、動画ファイル要求を受信していない場合(S30:NO)、動画ファイル要求の受信待ちの状態となり、動画ファイル要求を受信した場合(S30:YES)、受信した動画ファイル要求に応じた動画ファイルが、動画データベース65の配信動画格納部67に記憶されているか否かを通信端末装置は検出する(S31)。
このS31の段階の動画ファイルの記憶の検出において、例えば、列指定の動画ファイル要求を受信した場合で、その指定された列に係るユーザIDに対応付けられた動画ファイルをログイン完了時に全て送信していれば、それ以上の動画ファイルは動画データベース65の配信動画格納部67に記憶されていないので、このようなときは検出結果の判断の段階で(S32)、要求対象の動画ファイルは記憶されていないと判断される(S32:NO)。一方、指定された列に係るユーザIDに対応付けられた動画ファイルが6以上、配信動画格納部67に格納されていれば、本実施形態ではログイン完了時に計5つの動画ファイルを送信する仕様になっていることから、この場合であれば、少なくとも一つの動画ファイルは未送信であるから、検出結果により、その未送信の動画ファイルが記憶されていることが判断される(S32:YES)。
そして、動画ファイル要求に応じた動画ファイルが記憶されている場合(S32:YES)、サーバ装置50は、その動画ファイルを動画データベース65の配信動画格納部67から読み出して通信端末装置へ送信する(S33)。一方、動画ファイル要求に応じた動画ファイルが記憶されていない場合(S32:NO)、サーバ装置50は、要求対象の動画ファイルが無い旨の通知(動画ファイル無し通知)を通信端末装置へ送信する(S34)。
通信端末装置(CPU10a)は、S22の段階で動画ファイル要求を送信した後、動画ファイルを受信(ダウンロード)したか否かを判断しており(S23)、動画ファイルを受信した場合(S23:YES)、新たに受信した動画ファイルをRAM10c等に記憶し(S24)、その後は、上述したS27、28以降の段階へ処理を進めて、その新たな動画ファイルの再生処理を行い、再生処理に係る動画の表示を行う。このような処理により、ログイン時のダウンロードで含まれない動画ファイルに係る動画も、ディスプレイ12におけるスワイプ操作(フリック操作)で適宜表示できることになる。
また、動画ファイルを受信しない場合(S23:NO)、通信端末装置は次に、動画ファイル無し通知を受信したか否かを判断し(S25)、動画ファイル無し通知を受信しない場合(S25:NO)、上述したS23の段階へ処理を戻す。一方、動画ファイル無し通知を受信した場合(S25:YES)、通信端末装置は、図10に示す配置の中でループするように、再生対象の動画ファイルをRAM10c等に記憶する中から特定し(S26)、その後は、特定した動画ファイルに対して上述したS27、28の処理を行って、特定した動画ファイルに係る動画をディスプレイ12に表示する。
以上のように、動画表示中に各方向のいずれかのスワイプ操作25a、25b、26a、26bをユーザが行えば、通信端末装置(CPU10a)は、スワイプ操作に応じた再生対象となる動画ファイルを、配置情報を参照して特定し、再生対象を切り替えてディスプレイ12で表示する動画も切り替えるので、ダウンロード回数の多い各動画を効率的に視聴できる。そして、更なるスワイプ操作で再生対象が、ダウンロードした動画ファイルの範囲を超えると、通信端末装置は動画ファイル要求をサーバ装置50へ送信し、サーバ装置50から要求に応じた動画ファイルを受信(ダウンロード)すれば、その動画ファイルの再生処理を行って動画を表示するので、ディスプレイ12で全画面表示を行っても様々な動画を適宜切り替えて表示できる。
そして、図19に示す第3フローチャートは、撮像及びアップロードに係る一連の処理を整理したものであり、第1フローチャートでログインが完了してディスプレイ12に動画Dを表示している状態からの処理を示す。まず、通信端末装置(CPU10a)は、メイン画面21がタッチされることで示されるカメラアイコン21b(図6(a)参照)がタップされることで、撮像画面22にディスプレイ12の表示が切り替わって、撮像スタートアイコン22b(図6(b)参照)がタップされるというユーザによる撮像操作を受け付けたか否かを判断する(S40)。撮像操作を受け付けていない場合(S40:NO)、撮像操作待ちの状態となる。
また、撮像操作を受けた場合(S40:YES)、通信端末装置は、撮像処理を行う(S41)。なお、撮像処理の際、通信端末装置は、GPS部10hで検出した緯度経度に応じた撮像場所名の取得処理も行っている。それから、通信端末装置は、撮像停止アイコン23a(図7(a)参照)がタップされるというユーザによる撮像停止操作を受け付けたか否かを判断する(S42)。撮像停止操作を受け付けていない場合(S42:NO)、S41の段階へ戻り、撮像処理を継続する。
そして、撮像停止操作を受け付けた場合(S42:YES)、次に、通信端末装置は、
アップロードアイコン24bがタップされるというユーザによるアップロード操作を受け付けたか否かを判断する(S43)。アップロード操作を受け付けていない場合(S43:NO)、アップロード操作待ちの状態となる。
また、アップロード操作を受け付けた場合(S43:YES)、通信端末装置は、撮像した動画に基づくコンテンツデータ、及び撮像タグに係る撮像場所名等の撮像状況情報を含むメタ情報を有する動画ファイル(図8の撮像動画ファイル参照)を生成し(S44)、生成した動画ファイルをサーバ装置50へアップロード(送信)する(S45)。通信端末装置側の撮像からアップロードに至る処理は、この段階で一旦終了し、この後の通信端末装置側の処理は、撮像操作以前の状態(再生動画の表示状態、例えば、第1フローチャートのS9の段階)へ戻ることになる。
そして、この第3フローチャートにおいて、サーバ装置50は最初の段階(S50)で、アップロードされる動画ファイルを受信したか否かを判断しており(S50)、アップロードを受信していない場合(S50:NO)、受信待ちの状態となり、アップロードを受信した場合(S50:YES)、受信した動画ファイル(撮像動画ファイル)を動画データベース65のオリジナル動画格納部66に、ログイン中のユーザIDに対応付けて記憶する処理を行う(S51)。
それから、サーバ装置50は、受信した動画ファイルに付されたメタ情報の撮像場所名と同じ名称が、動画データベース65の配信動画格納部67において、ログイン中のユーザIDに対応付けられた撮像タグの各項目の中に格納されているかを検出する(S52)。同じ名称が格納されているのを検出しない場合(S52:NO)、受信した動画ファイルをログイン中のユーザIDに対応付けて配信動画格納部67に記憶する処理を行う(S53)。この際、記憶する動画ファイルに付された撮像場所名をメタ情報の項目に、記憶する動画ファイルに関連付けて格納する処理も行う。なお、同じ名称を検出しなかった場合(S52:NO)で、S53の段階の記憶処理を行うことで、アップロードされた動画処理に対するサーバ装置50側の処理を一旦終了する。
また、同じ名称が格納されているのを検出した場合(S52:YES)、その同じ名称に関連付けて配信動画格納部67に記憶されている動画ファイル(撮像動画ファイル又は編集動画ファイル)を、編集処理対象として、サーバ装置50(MPU50a)は検出して特定する(S54)。そして、サーバ装置50(MPU50a)は、特定した動画ファイルに、受信した動画ファイルを結合して一つの編集動画ファイルを生成する処理を行い(S55)、その生成した編集動画ファイルを、特定した動画ファイルの替わりに、配信動画格納部67へ記憶する処理を行う(S56)。なお、同じ名称を検出した場合については(S52:YES)、S56の段階の記憶処理を行うことで、アップロードされた動画処理に対するサーバ装置50側の処理を一旦終了する。
このように通信端末装置からの動画ファイルのアップロードに対して、サーバ装置は上述した処理を行うことで、アップロードした動画ファイルに係る動画が、撮像したユーザによる初めての撮像場所であれば、アップロードした動画ファイルが、そのままダウロード用に記憶されるので、新たな撮像場所で撮像した動画を公開できる機会を確保できることになる。また、アップロードした動画ファイルに係る動画が、撮像したユーザによって今までに撮像された場所であれば、先に撮像されたときの動画ファイルに、アップロードした動画ファイルを結合して一つの編集動画ファイルにまとめて編集するので、同じ撮像場所の動画を自動的に整理でき、同じ撮像場所の動画を効率良くスムーズに視聴する機会を提供できる。
なお、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、様々な変形例が想定できる。例えば、編集動画ファイルを生成する際、アップロードされた動画ファイル(撮像動画ファイル)に結合する対象の動画ファイルの検出及び特定の処理において、撮像タグとして撮像場所名を用いる以外に、様々な情報を用いることが可能である。具体的には、撮像場所に関する情報(撮像状況情報)として、緯度経度の数値、標高(高度)等を用いることが可能であり、さらには、場所以外の天気、気温、湿度等の撮像に係る条件や、撮像時の匂い、振動、傾き、カメラ情報(撮像レンズの仕様)等も用いることができ、さらにまた、撮像動画内容の解析等を行う場合は動画に写っているオブジェクトを示す情報(写っているのが、家、人、犬など)も撮像タグに用いることができる。
検出用の撮像タグとして、緯度経度の数値を用いる場合は、アップロードする動画ファイルのメタ情報の中に、GPS部10hで撮像時に検出された緯度経度の数値を含ませて、動画ファイルに付すようにしており、また、結合する対象を検出する際には、同じ数値だけに検出対象を限定すると、結合相手をほとんど検出できなくなるので、その緯度経度の数値から所定範囲内の数値を含む動画ファイルは、同じ撮像場所として検出することになる。このように、緯度経度で検出を行えば、撮像場所名の取得等の処理を省略できるメリットがある。
また、検出用の撮像タグとして、撮像場所の標高(高度)を用いる場合は、通信端末装置(例えば、スマートフォン10等)に高度検出ユニットを設け、撮像時の標高の数値を検出し、その検出した標高の数値をアップロードする動画ファイルのメタ情報の中に含ませるようにする。そして、結合相手の検出の際には、上述した緯度経度の場合と同様に、同じ数値だけに検出対象を絞ると、検出が困難になるので、検出した標高の数値プラスマイナス1〜4m程度の差は同じ高度とみなして、検出することになる。このように標高で検出を行えば、山や高地等で撮像を行う場合に、同レベルの標高の動画をスムーズに編集できるメリットがある。
さらに、検出用の撮像タグとして天気を用いる場合は、通信端末装置(例えば、スマートフォン10等)に天気の検知ユニットを設けて、撮像時の天気(晴れ、曇り、雨、雪など)を検知することになる。このように検知した天気で検出を行うと、生成する編集動画ファイルの動画の中身を、同じ天気のものでまとめられるメリットがある。さらにまた検出用の撮像タグとして気温、湿度等を用いる場合は、通信端末装置(例えば、スマートフォン10等)に気温、湿度等の検知ユニットを設けて、撮像時の気温、湿度等の数値を検出することになる。
また、検出用の撮像タグとして、撮像時の匂い、震動、傾き等を用いる場合は、通信端末装置(例えば、スマートフォン10等)に、匂い、震動、傾き等をそれぞれ検知するユニットを設けて、匂い、震動、傾き等を検知することになる。さらに、検出用の撮像タグとして、撮像レンズの仕様等に係るカメラ情報を用いる場合は、これらの撮像レンズの仕様等は予め判明しているので、その判明している仕様等を示す情報をRAM10c又はROM10d等に記憶しておき、動画の撮像を行った場合、RAM10c等に記憶している撮像カメラの仕様等の情報を読み出して、生成した動画ファイルのメタ情報に含ませることになる。
そして、検出用の撮像タグとして、動画に写っているオブジェクトを示す情報(写っているのが、家、人、犬など)も用いる場合は、通信端末装置(例えば、スマートフォン10等)の記憶部10kに、動画に写っているオブジェクトを抽出する処理を規定したオブジェクト抽出アプリ(アプリケーションプログラム)をインストールしておき、動画を撮像した場合、オブジェクト抽出アプリを起動させて、その動画に写っているオブジェクトが何であるかをCPU10aが抽出して特定し、その特定した結果(特定したオブジェクトを示す情報)を、アップロードする動画ファイルのメタ情報の中に含ませることになる。このようにすると、生成する編集動画ファイルによる動画の中身が、同様のオブジェクトに対するものとなり、オブジェクト別に撮像動画を視聴できるようになる。
なお、検出用の撮像タグとして用いることが可能な上述した各例は、適宜、組み合わせて使用することも可能であり、例えば、緯度経度と標高を組み合わせることや、標高と気温等を組み合わせて、編集対象の動画ファイルの更なる絞り込みを行えるようにしてもよい。
さらには、検出用の撮像タグを自動で検知・取得する以外に、撮像を行うユーザにより撮像タグを入力する仕様にすることも可能である。この場合は、図6(b)に示す撮像画面22又は図7(b)に示す撮像完了画面24に、テキスト入力欄を表示すると共に、OSプログラムP1の機能によりソフトキーボードをディスプレイ12に表示し、このソフトキーボードをユーザが適宜操作することで、テキスト入力欄に入力した情報を、通信端末装置(CPU10a)は撮像タグとして受け付けて、生成する動画ファイルに付すようにする(メタ情報に入力した撮像タグ含ませる)。このようにユーザ入力の情報を、撮像状況を示す撮像タグとして利用すると、多様な表現を撮像タグに用いることが可能となり、例えば、「Aさんの結婚式二次会」、「子供の運動会」等といったイベント、催し物の名称を撮像タグに適用可能となる。
また、上記のようにユーザ操作で撮像タグを入力する場合は、ハッシュタグ形式で情報の入力を行ってもよく、このようハッシュタグ形式で撮像タグを入力すると、結合相手の動画ファイルをハッシュタグの文字列で検出することも可能になり、また、図10で示すようにダウンロードする一群の複数の動画ファイルをサーバ装置50が検出して特定する際、ハッシュタグを利用して、ダウンロード対象の動画ファイルを検出できるメリットも生じる。さらに、動画の視聴を希望するユーザにとっては、ハッシュタグの入力により、視聴したい動画をハッシュタグで指定でき、視聴したい動画の絞り込みも容易になる。
例えば、図6(a)に示す各種メニューを表示したメイン画面21において、視聴したい撮像タグを入力できる入力欄を設けると共に、OSプログラムP1の機能によりソフトキーボードをディスプレイ12に表示し、このソフトキーボードをユーザが適宜操作することで、テキスト入力欄に入力した情報で、ハッシュタグ形式の撮像タグについて配信動画格納部67をサーバ装置50が検索し、検索によりヒットした動画ファイルをダウンロード対象として特定するようにしてもよい。
なお、上記のユーザによる情報の入力は、ソフトキーボードを用いる替わりに、音声入力を適用することも可能であり、この場合は、撮像タグを示す情報をユーザが音声で発し、通信端末装置はユーザの発する音声をマイク14で取得し、取得した音声をテキスト変換する処理を行い、変換したテキスト(文字列)で、結合相手の検出、視聴したい動画の検索等を行う。そして、このような音声入力を適用した場合には、ユーザの音声による問いかけで、撮像タグ(撮像場所名)を、再生動画に重ねて表示する仕様にすることも想定できる。
例えば、通信端末装置で動画の再生表示中に、ユーザが「ここどこ」という音声を発すれば、通信端末装置は、その音声をマイク24で取得し、その取得した「ここどこ」という音声をテキスト変換して意味を解釈し、動画の撮像場所を問いかける音声であることを認識することで、その認識をトリガーにして、再生中の動画に係る動画ファイルに付された撮像場所名を、動画に重ねてディスプレイ12に表示する処理を行う。このような処理を行うことで、ユーザは、視聴していて気になった撮像動画について、その撮像場所を容易に確認できるようになる。
また、上述した説明では、編集動画ファイルの生成は、同じユーザIDに対応付けられる動画ファイル同士を結合して行っていたが、異なるユーザIDに対応付けられる動画ファイルを結合して、編集動画ファイルを生成してよい。このように異なるユーザIDに係る動画ファイルによる結合で編集動画ファイルを生成すると、様々なユーザにより撮像された動画の中で、同じ撮像タグの付された動画を連続して視聴できるようになり、異なるユーザにより撮像された各動画を比較して楽しむことができる。なお、異なるユーザIDに係る動画ファイルで生成された編集動画ファイルは、結合に用いた各動画ファイルに係るユーザIDのそれぞれに対応づけて配信動画格納部67に記憶して、それぞれのユーザIDから読み出せるようにすることが好適である。
さらに、上述した説明では、編集動画ファイルは、再生の際、結合に用いた動画ファイルについて、新しい撮像日時の撮像動画の部分から古い撮像日時の撮像動画の部分へ向かう順で再生されるように結合していたが、これとは逆に、再生の際、古い撮像日時の撮像動画の部分から新しい撮像日時の撮像動画の部分へ向かう順で再生されるように複数の動画ファイルを結合して編集動画ファイルを生成することも可能である。ただし、この順序で再生を行う場合、再生対象の編集動画ファイルが、多数の動画ファイルで編集されている場合、又は撮像日時の古い動画ファイルの撮像時間が長いときなどは、新しい撮像日時の動画が再生表示されるのに時間を要するので、編集動画ファイルを構成する各動画ファイルの部分に係る動画の部分の再生時間を基準時間(例えば、10秒から30秒の範囲内の所定の時間)に留めて、この基準時間で再生対象となる各動画ファイルの部分を自動で順次切り替えて、各動画の表示を行うようにしてもよい。
さらにまた、編集動画ファイルの再生処理において、編集動画ファイルに含まれる各動画ファイルによる動画部分の切替は、上述した基準時間に基づき行う他には、動画に係る音声の周波数特性を検出し、検出した周波数特性の特異点となる箇所で再生対象となる動画ファイルの動画部分を切り替えてもよい。すなわち、動画に含まれる音声等に係る周波数特性の特異点は、動画の中身が切り替わる場面になっていることが多いので、このように周波数特性の特異点で再生対象を切り替えるようにすることで、動画の中身が切りの良い箇所で、次の動画ファイルに再生対象を切り替えることができる。なお、周波数特性の特異点で再生対象を切り替えるには、事前に各動画ファイルに応じた動画に含まれる音声等について周波数特性の検出を行って特異点を特定し、特定した特異点を動画ファイルとセットにして配信動画格納部67に記憶しておく必要があり、このような周波数特性の検出及び特異点の特定処理は、サーバ装置50で行うことになる。
また、サーバ装置50からダウンロードする一群の複数の動画ファイルの配置の仕方について(図10参照)、上述した説明では、ダウンロード回数の多い順に再生されやすい配置にしたが、他の配置の仕方も勿論可能であり、例えば、ユーザの視聴の嗜好に応じた配置順を適用してもよい。このようにユーザの視聴嗜好を配置の順序に反映する場合は、ユーザの視聴履歴として、ユーザが視聴した動画ファイルの撮像タグを記録する。
図20は、変形例の登録ユーザテーブル151を示し、図12に示す登録ユーザテーブル51に比べて視聴履歴(撮像タグ)の欄を追加した点が異なっている。サーバ装置(MPU50a)は、通信端末装置へ動画ファイルを送信する際、その送信する動画ファイルに付された撮像タグ(例えば、撮像場所名)を、送信先の通信端末装置となるユーザのユーザIDに対応付けて、図20の変形例の登録ユーザテーブル151に、送信日と共に記憶する処理を行う。このような視聴履歴の記憶を続けていくことで、記憶された撮像タグからユーザの視聴の嗜好を特定することが可能となる。
サーバ装置50は、変形例の登録ユーザテーブル151を参照して、送信先となるユーザIDに対応付けられている各撮像タグの内容について、撮像場所の多い順序を特定し、撮像場所の多い順序で、動画ファイルを配信動画格納部67から検出して読み出しを行い、送信する一群の動画ファイルとして送信を行う。例えば、京都のお寺に関する視聴履歴が多いユーザについては、視聴履歴として京都のお寺、又は京都近辺のお寺の視聴を好む傾向であることをサーバ装置50は認識できるので、この認識した結果に基づき、ダウンロード対象となる動画ファイルの検出及び特定を行うことになる。このようにユーザの視聴嗜好を送信する動画ファイルに反映することで、ユーザの好みに合った動画を効率良く視聴できる環境を提供できる。
さらにまた、送信する動画ファイルについて、ビジネス的に無料で視聴できるものと、有料で視聴できるものを含ませる場合、一群の複数の動画ファイルの配置順序について(図10参照)、有料の動画が再生されやすい配置にすることも可能である。
また、サーバ装置50からダウンロードする一群の複数の動画ファイルの数について、図10に示す状況は一例にすぎず、ダウンロードする一群の動画ファイルの数を、もっと多くの列(6列以上)にすることや、もっと多くの行(6行以上)にすることも勿論可能である。このようにダウンロードする動画ファイルの数を多くすると、再生を行う通信端末装置で、再生対象を切り替えるスワイプ操作を多数回行っても、スムーズに再生を続けられるメリットがある。
一方、サーバ装置50からダウンロードする一群の複数の動画ファイルの数について、図10に示す状況より、少なくすることも可能であり、このように動画ファイルの数を少なくするとダウンロードに要する時間や通信処理の負担を低減できるメリットがある。なお、配置における最小の数としては、図10に示す状況に基づけば、最初に再生する動画ファイルA−1に対して、上下左右に一つ分の動画ファイルA−2、A−3、B−1、C−1にすることが考えられる(この場合は、十字的な配置による計5つの動画ファイルをログイン完了に伴いサーバ装置50は送信することになる)。
さらに、サーバ装置50から一度に送信する動画ファイルは、複数ではなく一つの留めるようにしてもよく、この場合は、ユーザのスワイプ操作(切替操作)を通信端末装置が受け付けるごとに、動画ファイル要求をサーバ装置50へ送信して、サーバ装置50は図18の第2フローチャートに示す処理に準じて適宜、動画ファイルを通信端末装置へ送信することになる。なお、この場合は、第2フローチャートのS32の段階の処理は行わずに、何らかの動画ファイルをサーバ装置50は送信する。
また、サーバ装置50が動画ファイルを送信する仕方は、ダウンロードではなくストリーミング配信を適用することも可能であり、特に、ストリーミング配信は、サーバ装置50が送信する動画ファイルを一つに留める場合に好適となる。すなわち、通信端末装置で、動画ファイルの再生による動画の表示中に、サーバ装置50は、図9に示す各スワイプ操作25a、25b、26a、26cに応じて、次に再生対象にする動画ファイルを、再生中の動画ファイルからの方向ごとに特定しておき(再生中の動画ファイルを中心にした十字方向に配置される各動画ファイルを特定しておく)、通信端末装置は、いずれかのスワイプ操作を受け付けると、そのスワイプ操作に応じた配置方向の動画ファイル要求をサーバ装置50へ送信し、サーバ装置50は、送られてきた動画ファイル要求を受信すると、特定しておいた各方向の動画ファイルの中から、動画ファイル要求に応じた方向の動画ファイルをストリーミングにより通信端末装置へ送信して、再生動画のディスプレイ12に表示することになる。
また、サーバ装置50へアップロードするのは動画(動画ファイル)だけではなく、音楽(音楽ファイル)もアップロードできるようにすることも可能であり、ユーザが歌唱・演奏する音楽や、ユーザが作曲した音楽等をアップロードして、動画のバックグラウンドミュージックとして動画と一緒に音楽を再生する仕様にしてもよい。この場合、ユーザは通信端末装置を用いて、音楽を録音して音楽ファイルを生成し、ログインを行ってからサーバ装置50へ音楽ファイルをアップロードすることになる。サーバ装置50は、アップロードされてきた音楽ファイルを受信して、ユーザ別にデータベース装置に記憶する処理を行うことになる。
図21(a)は変形例のデータベース装置160を示し、この変形例のデータベース装置160は、アップロードされてきた動画ファイルを記憶する動画データベース165に加えて、アップロードされてきた音楽ファイルを記憶する音楽データベース170を具備することが特徴になっている。
また、図21(b)は変形例のデータベース装置160が具備する音楽データベース170の中身の例を示している。サーバ装置50は、ログイン中のユーザの通信端末装置から音楽ファイルを受信すると、ログイン中のユーザIDに対応付けて、受信した音楽ファイルを変形例のデータベース装置160の音楽データベース170に記憶する。さらに、サーバ装置50は、受信した音楽ファイルに係る音楽について周波数特性の検出及び特定を行い、その検出特定結果に応じた周波数特性の分類も、その音楽ファイルに関連付けて音楽データベース170に記憶する。周波数特性の分類の例としては、楽しい感じの音楽、悲しい感じの音楽、軽い感じの音楽、重い感じの音楽などのように分類し、このように分類した結果を記号(コード)で示すようにする(図21(b)の中で示す「Y1」、「Z2」、「X9」、「F7」等参照)。
さらに、サーバ装置50は、配信動画格納部67(図13、15参照)に格納する動画ファイルについても、動画ファイルに係る動画の音声について、上記と音楽ファイルの場合と同様に周波数特性の検出及び特定を行い、その検出特定結果に応じた周波数特性の分類を、検出等の処理対象の動画ファイルに関連付けて配信動画格納部67に格納する。そして、サーバ装置50は、配信動画格納部67から動画ファイルを読み出して、通信端末装置へ送信する処理を行うときに、送信する動画ファイルに関連付けられている周波数特性の分類を特定し、その特定した周波数特性の分類と同じ分類となる音楽ファイルを音楽データベース175から読み出して、動画ファイルの送信に合わせて、通信端末装置へ送信する。
通信端末装置は、動画ファイル及び音楽ファイルを受信すると、RAM10cに一時的に記憶すると共に、動画ファイルの再生処理を行う際、その再生処理に連動して(再生処理に伴って)、受信した音楽ファイルの再生処理も行う。このような処理を行うことで、ディスプレイ12に表示される動画に含まれる音声にマッチした音楽が、動画の表示中にバックグラウンドミュージックとして流れるようになり、動画及び音楽を融合したコンテンツをユーザは楽しむことができると共に、音楽の演奏を行うユーザ又は作曲等を行うユーザとしては、音楽の発表の場として新たな機会を確保できるメリットもある。
また、上述した説明では、アップロードする通信端末装置としては、主にスマートフォンを用いるようにしたが、動画の撮像機能を有する通信端末装置であれば、アップロード側の通信端末装置として本発明に適用可能である。また、動画視聴側の通信端末装置も、スマートフォンに限定されるものではなく、動画の表示機能を有する通信端末装置であれば、広く本発明に適用することが可能であり、通信機能を有するパーソナルコンピュータや、通信機能を有するテレビジョン装置、通信機能を有する各種表示装置も、視聴側の通信端末装置に用いることができる。なお、パーソナルコンピュータを通信端末装置に用いた場合、図9に示す各方向のスワイプ操作は、図9に示す矢印方向へスクロール(スライド)を行うようにマウス操作、キーボードの矢印キー操作を行うことで対応でき、また、テレビジョン装置又は表示装置を通信端末装置に用いた場合は、リモコンの十字キー(上下左右の矢印キー)の操作が、図9に示すスワイプ操作(フリック操作)に対応することになる(例えば、左右の矢印キー操作が第1方向操作に対応し、上下の矢印キー操作が第2方向操作に対応)。
さらにまた、上述した説明では、ユーザの用いる通信端末装置に動画アプリP2(図3参照)をインストールして、通信端末装置の処理を動画アプリベースで行うようにしたが、通信端末装置にはウェブサイトのブラウザアプリをインストールして、ウェブベースで本発明を実現することも可能である。この場合は、サーバ装置はウェブサーバとして機能し、動画投稿視聴サイトをネットワーク上に開設すると共に、通信端末装置はサーバ装置へアクセスしてブラウザアプリを起動することで、サーバ装置が開設する動画投稿視聴サイトのウェブサイト画面をディスプレイに表示することになる。そして、通信端末装置は図5〜7等に示す各画面を、ウェブサイトのサイト画面としてディスプレイに表示することになる。
なお、ウェブサイトベースで本発明を行う場合でも、通信端末装置における操作内容は、上述した動画アプリベースで行う場合と同様であり、通信端末装置で受け付けたユーザの操作内容は、適宜、通信端末装置からサーバ装置へ送られることで、サーバ装置はユーザ操作に応じたサイト画面を通信端末装置へ提供して、ユーザに提示する。それにより、ウェブサイトベースでも、撮像した動画に係る動画ファイルをサーバ装置へアップロード(送信)できる。また、データベース装置の動画データベースに格納されている各種動画ファイルをサーバ装置50経由で、ウェブサイトを介してユーザの使用する通信端末装置へ送信し、通信端末装置に予めインストールされている動画再生アプリで、受信(ダウンロード)した動画ファイルを再生してもよく、また、サーバ装置50で動画ファイルの再生処理を行って、ストリーミング再生によりブラウザ上で再生した動画を通信端末装置で表示する仕様にしてもよい。