JPWO2019124303A1 - 注入機構を具備する脆弱物保持デバイス - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、液体中の脆弱物の形状を安定的に保持するための手段を提供することにある。本発明は、脆弱物を収容するための容器と、容器内を上部空間と下部空間に仕切り、該下部空間を密閉するための蓋部材とを含む、デバイスであって、蓋部材を容器に取り付けて蓋部材に設けられた注入口から液体を注入して注入口を閉塞することで、下部空間の液密を達成することができる、前記デバイスに関する。

Description

本発明は、注入機構を具備する脆弱物保持デバイスに関する。
近年、重症心不全治療の解決策として新しい再生医療の開発が進められている。その一例として、重症心筋梗塞等において組織工学を応用した温度応答性培養皿を用いて作製したシート状細胞培養物を心臓表面に適用する手法などが試みられている。シート状細胞培養物を用いる手法は、大量の細胞を広範囲に安全に移植することが可能であり、例えば、心筋梗塞(心筋梗塞に伴う慢性心不全を含む)、拡張型心筋症、虚血性心筋症、収縮機能障害(例えば、左室収縮機能障害)を伴う心疾患(例えば、心不全、特に慢性心不全)などの治療にとくに有用である。
このようなシート状細胞培養物を臨床応用するには、例えば、作製されたシート状細胞培養物を保存液と共に容器内に収容し、移植が行われる集中治療室などに移送する必要がある。しかしながら、シート状細胞培養物は絶対的な物理的強度が低く、容器を移送する際などに生じる振動で、皺、破れ、破損などが生じることから、この移送作業には高度な技術が要求され、かつ細心の注意を払う必要がある。
このようなニーズに応えるために、種々の方法や容器が開発されている。たとえば、下記特許文献1には、培養細胞シートを運搬するための包装体が記載されている。かかる包装体は、リッドで密封する際に若干の液体培地と共に空気を排除して液密にすることによって、運搬時に液体培地中を気泡が移動したりすることがないため、培養細胞シートのズレや欠損を防止できるようになっている。しかしながら、かかる包装体を用いた場合、リッドで密閉する際に押し出された液体が周囲を汚染してしまうなどの問題がある。
さらに、下記特許文献2に記載された膜状組織の保存輸送容器は、収容部内を気体層が形成されることがない程度に保存液で満たして液密にすることで、保存液が波打ったり流動したりせず、結果的に、膜状組織に振動が伝わらず、膜状組織の破損を防止できるようになっている。しかしながら、かかる容器を用いた場合、収容部内に気体が残留してしまうなどの問題がある。
さらに、下記特許文献3に記載された細胞シート搬送容器は、搬送元や搬送先の医療現場で入手及び利用可能な汎用シャーレと組み合わせて、容器の内部空間全てを培養液で完全に満たすことが可能であり、これにより、搬送中に細胞シートの損傷の一因となっていた空気を容器の内部空間から排除できるようになっている。しかしながら、かかる容器を用いた場合、搬送先で培養液を容器の外へ排出してから蓋を外すなどの作業が必要である。
特開2009−89715号公報 特開2012−130311号公報 国際公開第2013/176106号公報
上述のように脆弱な細胞シートを安全に移送するための容器が開発されている。またこのような容器は、容器内を液密にして気泡の移動が起こらないような工夫がなされている。
しかしながら、容器内を完全な液密状態にするには高度な技術が要求される。特に、液体は非圧縮性であるため、蓋と容器とで取り囲まれた空間を液密にした状態で、蓋を取り外すことは困難である。また、蓋部材を脱着して液密状態を形成する一連の作業中に液体が周囲に漏出してしまうことがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、簡単な作業で効率よく液密状態を達成することができるデバイスを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、以下に関する。
[1]脆弱物を収容するための容器と、容器内を上部空間と下部空間に仕切り、該下部空間を密閉するための蓋部材とを含む、デバイスであって、蓋部材を容器に取り付けて蓋部材に設けられた注入口から液体を注入して注入口を閉塞することで、下部空間の液密を達成することができる、前記デバイス。
[2]注入口が容器の周縁部付近に位置づけられる、[1]に記載のデバイス。
[3]蓋部材の少なくとも一部がドーム形状の凸部を有し、該凸部の頂部に注入口が設けられる、[1]または[2]に記載のデバイス。
[4]蓋部材を容器に取り付けた状態で、蓋部材の注入口の高さが容器の縁部の高さ以下になるように構成される、[1]〜[3]のいずれかに記載のデバイス。
[5]容器を密閉するためのカバー部材をさらに含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のデバイス。
[6]蓋部材と容器との間に介在する緩衝部材をさらに含む、[1]〜[5]のいずれかに記載のデバイス。
[7]脆弱物がシート状細胞培養物である、[1]〜[6]のいずれかに記載のデバイス。
[8]シート状細胞培養物が、積層体である、[7]に記載のデバイス。
本発明のデバイスによれば、簡便な機構と、簡単な作業で効率よく液密状態を達成することができるため、作業性や製造コストの点において大きなメリットがある。そして、容器内を完全に液密状態にできるため、気泡(気体)が容器内にはいらず、移送中の容器の揺れなどによって気泡が容器内で動いて脆弱物を破損することがない。特に、脆弱物がシート状細胞培養物の積層体である場合に、気泡が移動して、積層体がズレたり欠損したりすることがない。したがって、液体中の脆弱物の形状を保持して変形を防止しつつ、長期保存することができる。
本発明のデバイスは、液密状態を簡単に解除することができるため、例えば、作業者の蓋部材の無理な取り外しによる、容器の振動や液体の流動の発生を抑えることができ、脆弱物を破損することがない。また、周囲を汚染することなく作業を行うことができるため、シート状細胞培養物の作製に使用されるバイオクリーンルームや、シート状細胞培養物が使用される集中治療室など、清浄度が厳密に管理されている場所での使用に適している。
図1は、本発明の第1実施形態に係るデバイス1の斜視図である。 図2は、第1実施形態に係るデバイス1の断面図である。 図3は、第2実施形態に係るデバイス1Aの断面図である。
本発明における脆弱物とは、物理的強度が低く、液体の揺れなどによって、破れ、破損、変形などが生じ得る物体をいう。かかる物体としては、薄肉部を有する物体、帯形状を有する物体、シート形状を有する物体などが挙げられる。かかるシート形状を有する物体としては、とくに限定されないが、シート状構造物、例えば、シート状細胞培養物などの、生体由来材料からなる平膜状の膜組織や、プラスチック、紙、織布、不織布、金属、高分子、脂質といった種々の材質のフィルム等が含まれる。これらのうち、液体中で難分解性のもの、液体中で難崩壊性のものなどが好ましい。シート状構造物は、多角形や円形などであってもよく、幅、厚み、直径などは一様であってもなくてもよい。本発明におけるシート状構造物は、1枚のみを単層の状態で使用してもよいし、2枚以上を重ねた積層体の状態で使用してもよい。後者の場合、積層体の各層は互いに連結していても、連結していなくてもよく、連結している場合は、重なり合っている部分が全て連結していても、部分的に連結していてもよい。
本発明において、シート状細胞培養物とは、細胞が互いに連結してシート状になったものをいう。細胞同士は、直接(接着分子などの細胞要素を介するものを含む)および/または介在物質を介して、互いに連結していてもよい。介在物質としては、細胞同士を少なくとも物理的(機械的)に連結し得る物質であれば特に限定されないが、例えば、細胞外マトリックスなどが挙げられる。介在物質は、好ましくは細胞由来のもの、特に、シート状細胞培養物を構成する細胞に由来するものである。細胞は少なくとも物理的(機械的)に連結されるが、さらに機能的、例えば、化学的、電気的に連結されてもよい。シート状細胞培養物は、1の細胞層から構成されるもの(単層)であっても、2以上の細胞層から構成されるもの(積層体(多層)、例えば、2層、3層、4層、5層、6層など)であってもよい。また、シート状細胞培養物は、細胞が明確な層構造を示すことなく、細胞1個分の厚みを超える厚みを有する3次元構造を有してもよい。例えば、シート状細胞培養物の垂直断面において、細胞が水平方向に均一に整列することなく、不均一に(例えば、モザイク状に)配置された状態で存在していてもよい。
本発明におけるシート状細胞培養物は、上記の構造を形成し得る任意の細胞から構成される。かかる細胞の例としては、限定されずに、接着細胞(付着性細胞)を含む。接着細胞は、例えば、接着性の体細胞(例えば、心筋細胞、線維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞、肝細胞、膵細胞、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞、滑膜細胞、軟骨細胞など)および幹細胞(例えば、筋芽細胞、心臓幹細胞などの組織幹細胞、胚性幹細胞、iPS(induced pluripotent stem)細胞などの多能性幹細胞、間葉系幹細胞等)などを含む。体細胞は、幹細胞、特にiPS細胞から分化させたものであってもよい。シート状細胞培養物を形成し得る細胞の非限定例としては、例えば、筋芽細胞(例えば、骨格筋芽細胞など)、間葉系幹細胞(例えば、骨髄、脂肪組織、末梢血、皮膚、毛根、筋組織、子宮内膜、胎盤、臍帯血由来のものなど)、心筋細胞、線維芽細胞、心臓幹細胞、胚性幹細胞、iPS細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、上皮細胞(例えば、口腔粘膜上皮細胞、網膜色素上皮細胞、鼻粘膜上皮細胞など)、内皮細胞(例えば、血管内皮細胞など)、肝細胞(例えば、肝実質細胞など)、膵細胞(例えば、膵島細胞など)、腎細胞、副腎細胞、歯根膜細胞、歯肉細胞、骨膜細胞、皮膚細胞等が挙げられる。本明細書においては、単層の細胞培養物を形成するもの、例えば、筋芽細胞または心筋細胞などが好ましく、とくに好ましくは骨格筋芽細胞またはiPS細胞由来の心筋細胞である。
細胞は、細胞培養物による治療が可能な任意の生物に由来し得る。かかる生物には、とくに限定されないが、例えば、ヒト、非ヒト霊長類、イヌ、ネコ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジなどが含まれる。また、シート状細胞培養物の形成に用いる細胞は1種類のみであってもよいが、2種類以上の細胞を用いることもできる。本発明の好ましい態様において、細胞培養物を形成する細胞が2種類以上ある場合、最も多い細胞の比率(純度)は、細胞培養物製造終了時において、例えば骨格筋芽細胞の場合、65%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上である。
本発明におけるシート状細胞培養物は、スキャフォールド(細胞培養時の足場)に細胞を播種し、培養することによって得られるシート形状の培養組織などでもよいが、好ましくは、細胞培養物を構成する細胞由来の物質のみからなり、それら以外の物質を含まない。
シート状細胞培養物は、任意の既知の手法によって製造されたものであってよい。
本発明の一態様において、シート状細胞培養物は、シート状骨格筋芽細胞培養物である。これは、シート状骨格筋芽細胞培養物は、その一部をつかむと自重で破断するほど脆弱であるがゆえに、従来単体で移送することができないばかりか、一度折り重なると元の形状に戻すことが極めて困難なため、液中でシート形状を維持することに大きな意義があるからである。
本発明において、容器は、内部に脆弱物、液体などを収容でき、液体が漏出しないものであればとくに限定されず、市販の容器を含む任意のものを用いることができる。容器の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ナイロン6,6、ポリビニルアルコール、セルロース、シリコン、ポリスチレン、ガラス、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、金属(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮)等が挙げられるがこれに限定されない。また、容器は、脆弱物の形状を維持するための少なくとも1つの平坦な底面を有することが好ましく、例えば、シャーレ、細胞培養皿、細胞培養ボトルなどが挙げられるがこれに限定されない。平坦な底面の面積は、特に限定されないが、典型的には、1.13〜78.5cm、好ましくは12.6〜78.5cm、より好ましくは9.1〜60.8cmである。
本発明において、容器内の液体は、少なくとも1種の成分から構成され、その成分としてはとくに限定されないが、例えば、水、水溶液、非水溶液、懸濁液、乳液などの液体から構成される。
本明細書における液または液体とは、全体として流動性を有する流体であればよく、細胞足場などの固形物質や気泡などその他非液体成分を含んでもよい。
容器内の液体を構成する成分は、脆弱物に与える影響が少ないものであればとくに限定されない。脆弱物が生体由来材料からなる膜である場合、容器内の液体を構成する成分は、生物学的安定性や長期保存可能性の観点から、生体適合性のもの、すなわち、生体組織や細胞に対して炎症反応、免疫反応、中毒反応などの望まない作用を起こさないか、少なくともかかる作用が小さいものが好ましく、例えば、水、生理食塩水、生理緩衝液(例えば、HBSS、PBS、EBSS、Hepes、重炭酸ナトリウム等)、培地(例えば、DMEM、MEM、F12、DMEM/F12、DME、RPMI1640、MCDB、L15、SkBM、RITC80−7、IMDM等)、糖液(スクロース溶液、Ficoll−paque(登録商標)PLUS等)、海水、血清含有溶液、レノグラフィン(登録商標)溶液、メトリザミド溶液、メグルミン溶液、グリセリン、エチレングリコール、アンモニア、ベンゼン、トルエン、アセトン、エチルアルコール、ベンゾール、オイル、ミネラルオイル、動物脂、植物油、オリーブ油、コロイド溶液、流動パラフィン、テレピン油、アマニ油、ヒマシ油などが挙げられる。
脆弱物がシート状細胞培養物である場合、容器内の液体を構成する成分は、細胞を安定して保存することができ、細胞生存に必要な最低限の酸素や栄養等を含み、細胞を浸透圧等により破壊しないものが好ましく、例えば、生理食塩水、生理緩衝液(例えば、HBSS、PBS、EBSS、Hepes、重炭酸ナトリウム等)、培地(例えば、DMEM、MEM、F12、DMEM/F12、DME、RPMI1640、MCDB、L15、SkBM、RITC80−7、IMDM等)、糖液(スクロース溶液、Ficoll−paque PLUS(登録商標)等)などが挙げられるが、これらに限定されない。
容器内の液体の量は、蓋部材を容器に取り付けた状態で脆弱物を保持できる程度であって、容器の底部と蓋部材の頂部との間に形成される液嵩が、脆弱物が揺動しない程度の高さであればとくに限定されない。本発明の一態様において、シート状細胞培養物の直径は約35〜55mmであり、面積は6cm以上である。上記液嵩は、シート状細胞培養物の直径に関わらず、例えば、1.0mm〜20.0mmである。
本発明において、蓋部材は、容器を密閉できるものであればとくに限定されない。蓋部材の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ナイロン6,6、ポリビニルアルコール、セルロース、シリコン、ポリスチレン、ガラス、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、金属(例えば、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮)等が挙げられるがこれに限定されない。
本発明において、蓋部材および容器の形状は、蓋部材と容器とが係合可能で、かかる係合により密閉空間が形成され得る限り、特に限定されない。例えば、容器が汎用シャーレである場合は、蓋部材の形状を円形にすることが好ましい。また、蓋部材および/または容器を光透過性の材料で構成することで、容器に収容されている脆弱物の状態や、液体中の気泡の有無を確認できるようにしてもよい。
本発明において、「容器内を上部空間と下部空間に仕切り」とは、液体、気体、脆弱物などを収容することができる容器の収容空間を上側と下側で仕切ることをいう。したがって、「下部空間を密閉するための蓋部材」は、容器および蓋部材で形成される閉空間を密閉し、「容器を密閉するためのカバー部材」は、蓋部材、容器およびカバー部材で形成される閉空間を密閉することを意味する。さらに、「液密空間」とは、蓋部材と容器とが密着して形成された密閉空間が液体で満たされている状態をいう。
本発明において、「蓋部材に設けられた注入口」とは、液体をスポイトなどを使用して注入することができる、蓋部材に設けられた開口部をいう。注入口は、液体の粘度などにより毛細管現象が起こり、蓋部材を容器から取り外す際に注入口が液体で閉塞されてしまうなどの問題を避けるために、十分な大きさを有することが好ましい。注入口の直径は、例えば、約3〜60mm、好ましくは約10〜60mm、より好ましくは約40〜60mmとすることができる。
本発明において、蓋部材の凸部とは、例えば、蓋部材の突き出ている部分、膨らんでいる部分などをいう。凸部の形状は、自由に設定することができるが、少なくともその一部をドーム形状とすることが好ましい。また、ドーム形状の頂部が、蓋部材の縁部付近に位置づけられるように設計することが好ましい。頂部を有するドーム形状とは、ドーム形状部分の水平断面積が垂直上方に向かうほど小さくなることをいう。ドーム形状部分の曲面形状としては、双曲面形状、放物面形状、半球面形状、円錐面形状、角錐面形状などが挙げられるが、これに限定されない。
本発明において、脆弱物は液体が収容された容器内の液体中に保持される。脆弱物の液体中での位置は、特に限定されないが、蓋部材を容器に取り付けて密閉空間を形成した状態で、蓋部材と脆弱物とが接触しない位置に配置される(または接触してもよい)。好ましくは、脆弱物は、容器の液体中で、容器の底面上、底面付近などに配置される。
〔第1実施形態〕
本発明の一側面は、脆弱物を収容するための容器と、容器内を上部空間と下部空間に仕切り、該下部空間を密閉するための蓋部材とを含む、デバイスであって、蓋部材を容器に取り付けて蓋部材に設けられた注入口から液体を注入して注入口を閉塞することで、下部空間の液密を達成することができる、前記デバイスに関する。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るデバイス1の斜視図、図2は、第1実施形態に係るデバイス1の断面図、図3は、第1実施形態の第1変形例に係るデバイス1Aの断面図である。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るデバイス1は、容器2、容器2内を上部空間と下部空間に仕切るための蓋部材3を含み、容器を密閉するためのカバー部材4を含んでもよい。容器2は、開口部を取り囲む縁部21を有する汎用シャーレの形状を有しており、脆弱物Sなどを収容できる収容空間を構成する。蓋部材3は、天板部31と天板部31の周縁から延伸する筒状壁33、34を含む。天板部31は、容器2の内周面に密着して容器2内を上部空間と下部空間に仕切り、下部空間を密閉することができる。カバー部材4は、容器2を覆って縁部21に密着し、容器2を密閉することができる。すなわち、容器2に蓋部材3を取り付け、さらにその上からカバー部材4を取り付けることで、容器2の下部空間を蓋部材3で密閉し、容器2の上部空間をカバー部材4で密閉することができる。天板部31の周縁部付近には開口部35が設けられている。
図1Aに示すように、蓋部材3は、天板部31の周縁から下方に延伸する下側筒状壁33と天板部31の周縁から上方に延伸する上側筒状壁34とを含む。下側筒状壁33および上側筒状壁34は共に、容器2の内周面に密着するように構成されている。すなわち、天板部31の直径は、容器2の内径と略同一であり、天板部31を容器2に取り付けると、天板部31の周縁部が容器2の内側面に密着し、天板部31と容器2の内面とで密閉される下部空間Pを形成することができる。上側筒状壁34の上端部36の外径は容器2の内径より大きく、縁部21に載置できるように構成されている。蓋部材3の天板部31の周縁部付近には、注入口35が設けられており、蓋部材3を容器2に取り付けた状態で、蓋部材3の注入口35の高さが容器2の縁部21の高さ以下になるように構成されている。
図2Bに示すように、デバイス1を使用する際は、容器2の下部空間に液体Lおよび脆弱物Sを収容し、蓋部材3を容器2に取り付ける。上側筒状壁34の上端部36は、蓋部材3を容器2内へ押し込む際のストッパーとしての役目を果たす。すなわち、蓋部材3を容器2内へ押し込む際に、上側筒状壁34の上端部36が縁部21上で係止するため、天板部31を必要以上に押し込んで脆弱物Sを傷つけることがない。また、下側筒状壁33も同様の効果を奏する。上側筒状壁34の上端部36は、蓋部材3を容器2に取り付けた際に、容器2の縁部21上に位置するため、上側筒状壁34の上端部36を掴んで引き上げることで、容器2内空間に位置する天板部31を簡単に取り外すことができる。
そして、スポイトなどを利用して注入口35から液体Lをゆっくりと注入し、下部空間Pを液体Lで満たす。この際に、注入口35は天板部31の周縁部付近、すなわち、天板部31の中央部から離れた位置に配置されているため、注入口35から注入された液体Lが脆弱物上に落水して、脆弱物を直接的に傷つけるようなことを防ぐことができる。また、注入口35から液体Lを注入する際に液体Lが溢れ出た場合であっても、注入口35は容器2の縁部21よりも低い位置にあるため、天板部31と容器2の開口部とで囲まれた上部空間U内に留まり、容器2の外に漏出することがなく衛生的である。そして、注入口35に栓体37を取り付けることで、下部空間Pを液密状態にすることができる。その後、容器2の上にさらにカバー部材4を被せて密閉することで、移送中であっても上部空間U内の液体Lが漏出することがない。
脆弱物Sを使用する際は、まずカバー部材4および栓体37を取り外し、下部空間Pの液密状態を解除した上で、蓋部材3を取り外す。液体は非圧縮性であるため、蓋部材3と容器2とで取り囲まれた下部空間Pを液密にした状態で、蓋部材3を取り外すことは一般的に困難であるが、注入口35を開放して液密状態を解除することで、蓋部材3を簡単に取り外すことができる。上部空間U内の液体Lは、蓋部材3を簡単に取り外す際に注入口35を通って下部空間P内に戻るため、容器2から漏出することがない。本発明のデバイス1においては、液密状態において液面が容器2の縁部21よりも下に位置し、蓋部材3を取り外しても液体Lが容器2から漏出することがないため、事前にスポイトなどで液体Lを排出する必要はない。
以上、本発明の第1実施形態に係るデバイス1によれば、簡便な機構と、簡単な作業で効率よく液密状態を達成することができるため、作業性や製造コストの点において大きなメリットがある。そして、容器内を完全に液密状態にできるため、気泡(気体)が容器内にはいらず、移送中の容器の揺れなどによって気泡が容器内で動いて脆弱物を破損することがない。特に、脆弱物がシート状細胞培養物の積層体である場合に、気泡が移動して、積層体がズレたり欠損したりすることがない。したがって、液体中の脆弱物の形状を保持して変形を防止しつつ、長期保存することができる。
また、本発明の第1実施形態に係るデバイス1は、液密状態を簡単に解除することができるため、例えば、作業者の蓋部材の無理な取り外しによる、容器の振動や液体の流動の発生を抑えることができ、脆弱物を破損することがない。また、周囲を汚染することなく作業を行うことができるため、シート状細胞培養物の作製に使用されるバイオクリーンルームや、シート状細胞培養物が使用される集中治療室など、清浄度が厳密に管理されている場所での使用に適している。
本実施形態は、種々の変形例を有することができる。例えば、蓋部材3は、下側筒状壁33および/または上側筒状壁34を有さなくてもよい。すなわち、蓋部材3は、すくなくとも天板部31および注入口35を有していればよく、この場合は、天板部31の周縁部と容器2の内面とを係合させて、下部空間Pと上部空間Uが形成されるようにしてもよい。蓋部材3を着脱する際は、注入口35にピンセットなどで引っ掛けて、上下に動かすようにしてもよい。蓋部材3が下側筒状壁33を有する場合は、下側筒状壁33と容器2の底面とを係合させることで下部空間Pを構成してもよい。デバイス1の垂直方向および水平方向の寸法誤差を吸収するために、容器2と蓋部材3との間、蓋部材3とカバー部材4との間、容器2とカバー部材4との間などに弾性材料で成型されたパッキンリングを適宜入れてもよいし、デバイス1の少なくとも一部を弾性材料で成型してもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点について詳細に説明し、同様の事項については、説明を省略する。なお、本願における各図において、説明を容易とするため、各部材の大きさは、適宜強調されており、図示の各部材は、実際の大きさを示すものではない。
図3Aに示すように、本発明の第2実施形態に係るデバイス1Aは、容器2A、容器2A内を上部空間と下部空間に仕切るための蓋部材3Aを含み、容器を密閉するためのカバー部材4を含んでもよい。容器2Aは、上部22および下部23を含む有底筒状の容器であり、下部23は、脆弱物Sなどを収容できる空間を構成する。上部22の内径は下部23の内径より大きく、上部22と下部23との境界に段差部24が設けられている。蓋部材3Aの天板部31の直径は、容器2A上部22の内径より小さく、容器2A下部23の内径より大きく、天板部31を段差部24上に載置することができる。天板部31はドーム形状の凸部32を有し、凸部32の頂部には注入口35が設けられている。凸部32の高さは、容器2A上部22の高さと略同じであり、蓋部材3Aを容器2Aに取り付けた状態で、蓋部材3Aの注入口35の高さが容器2Aの縁部21の高さ以下になるように構成されている。
カバー部材4Aは、天板部41と天板部41の周縁から垂下する筒状スカート壁42および筒状スカート壁42の内周面に設けられる雌ネジ部43を含む。雌ネジ部43は、容器2Aの外周面に設けられる雄ネジ部25と螺合し、カバー部材4Aを容器2Aに螺着させることができる。本実施形態において、デバイス1Aは、緩衝部材Bをさらに含んでもよい。緩衝部材Bの直径は、容器2A上部22の内径より小さく、容器2A下部23の内径より大きく、緩衝部材Bを段差部24上に載置することができる。緩衝部材Bは、複数の小孔が設けられた液体L透過性の板状部材である。
図3Aおよび図3Bに示すように、デバイス1Aを使用する際は、容器2Aの下部23に液体Lおよび脆弱物Sを収容し、段差部24に緩衝部材Bを載置する。そして、緩衝部材Bの上に蓋部材3Aを載置して、注入口35からさらに液体Lを注入する。注入された液体Lは緩衝部材Bで緩衝されるため、脆弱物上に落水して、脆弱物を直接的に傷つけるようなことを防ぐことができる。液体Lは、緩衝部材Bの小孔を通過して緩やかに下部23空間を満たし、さらに蓋部材3Aと緩衝部材Bとの間の凸部32内空間を満たす。この際に、液面に気泡などが存在する場合、気泡はドーム形状の凸部32の曲面に沿って上方に押し出される。すなわち、凸部32は水平面に対して傾斜しているため、気泡に浮力が掛りやすく、気泡を確実に押し出すことができる。
また、注入口35から液体Lを注入する際に液体Lが溢れ出た場合であっても、液体Lは凸部32に沿って、凸部32と容器2Aの上部22との間の空間Gに溜まり、容器2Aの外に漏出することがなく衛生的である。そして、カバー部材4Aを容器2Aに被せ、雌ネジ部43と雄ネジ部25とを螺合させて、カバー部材4Aを容器2Aに螺着させる。これにより、カバー部材4Aと容器2Aの段差部24との間で蓋部材3Aおよび緩衝部材Bを挟持して密着性を高めることができる。そして、カバー部材4Aの内面を注入口35に押し付けることで注入口35を閉塞して、蓋部材3Aと容器2Aとで囲まれた空間を液密状態にすることができる。液密性を高めるために、注入口35を取り囲むようにパッキンリングを配置して、カバー部材4Aと蓋部材3Aとの間で挟持してもよい。
脆弱物Sを使用する際は、カバー部材4を取り外して液密状態を解除した上で、蓋部材3Aを取り外す。凸部32内の液体Lは空間Gに受容されるため、容器2Aから漏出することがない。本発明のデバイス1Aにおいては、液密状態において液面が容器2Aの縁部21の高さにあり、蓋部材3Aを取り外しても液体Lが容器2Aから漏出することがないため、事前にスポイトなどで液体Lを排出する必要はない。また、蓋部材3Aを取り外した際に凸部32内の液体Lが容器2A内で流動するが、緩衝部材Bによって流動が緩和されるため、脆弱物Sの損傷を防ぐことができる。次に緩衝部材Bを取り外して、脆弱物Sを取り出して使用する。
以上、本発明の第2実施形態に係るデバイス1Aによれば、簡便な機構と、簡単な作業で効率よく液密状態を達成することができるため、作業性や製造コストの点において大きなメリットがある。そして、容器内を完全に液密状態にできるため、気泡(気体)が容器内にはいらず、移送中の容器の揺れなどによって気泡が容器内で動いて脆弱物を破損することがない。特に、脆弱物がシート状細胞培養物の積層体である場合に、気泡が移動して、積層体がズレたり欠損したりすることがない。したがって、液体中の脆弱物の形状を保持して変形を防止しつつ、長期保存することができる。
また、本発明の第2実施形態に係るデバイス1Aは、液密状態を簡単に解除することができるため、例えば、作業者の蓋部材の無理な取り外しによる、容器の振動や液体の流動の発生を抑えることができ、脆弱物を破損することがない。また、周囲を汚染することなく作業を行うことができるため、シート状細胞培養物の作製に使用されるバイオクリーンルームや、シート状細胞培養物が使用される集中治療室など、清浄度が厳密に管理されている場所での使用に適している。
本実施形態は、種々の変形例を有することができる。例えば、凸部32の注入口35が容器2A下部23の周縁部付近に位置づけられるように、頂部が容器2A下部23の周縁部付近に位置づけられるように凸部32のドーム形状を設計してもよい。これにより、注入口35から注入された液体Lが脆弱物を傷つけるようなことを防ぐことができる。この場合は、緩衝部材Bを省略してもよい。カバー部材4Aに天板部41から下方に突出する凸部を設け、かかる凸部で蓋部材3Aの注入口35を閉塞するようにしてもよい。この場合は、蓋部材3Aの凸部32の高さを低く、すなわち、凸部32内の液体Lの量を少なくできるため水流の発生を抑えることができる。デバイス1Aの垂直方向および水平方向の寸法誤差を吸収するために、弾性シール材を各部材間に配置してもよい。
以上、本発明を図示の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1および第2実施形態における蓋部材3および3Aと、容器2および2Aと、カバー部材4および4Aと、緩衝部材Bは、自由に組み合わせることができる。例えば、蓋部材3の注入口35の真下に注入口35と略同じ大きさの緩衝部材Bを連結部材で連結して、液体の流動を抑えるようにしてもよい。デバイス1Aの螺合機構をデバイス1に適用してもよい。当業者は様々な公知の機構をデバイスに適用して、蓋部材と容器、カバー部材と容器とを密着させることができる。
本発明においては、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成を付加することもできる。
本発明のデバイスを用いた脆弱物の使用は、例えば以下の工程によって順次行うことができる。
(1)容器の下部空間に液体および脆弱物を収容する。
(2)蓋部材で下部空間を密閉する。
(3)注入口からさらに液体を注入して下部空間を液体で満たす。
(4)注入口を閉塞して液密空間を形成する。
(5)デバイスを移送する。
(6)注入口を開放して液密状態を解除する。
(7)蓋部材を容器から取り外す。
(8)脆弱物を取り出して使用する。
1、1A デバイス
2、2A 容器
21 縁部
22 上部
23 下部
24 段差部
25 雄ネジ部
3、3A 蓋部材
31 天板部
32 凸部
33 下側筒状壁
34 上側筒状壁
35 注入口
36 上端部
37 栓体
4、4A カバー部材
41 天板部
42 筒状スカート壁
43 雌ネジ部

Claims (8)

  1. 脆弱物を収容するための容器と、容器内を上部空間と下部空間に仕切り、該下部空間を密閉するための蓋部材とを含む、デバイスであって、蓋部材を容器に取り付けて蓋部材に設けられた注入口から液体を注入して注入口を閉塞することで、下部空間の液密を達成することができる、前記デバイス。
  2. 注入口が容器の周縁部付近に位置づけられる、請求項1に記載のデバイス。
  3. 蓋部材の少なくとも一部がドーム形状の凸部を有し、該凸部の頂部に注入口が設けられる、請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 蓋部材を容器に取り付けた状態で、蓋部材の注入口の高さが容器の縁部の高さ以下になるように構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデバイス。
  5. 容器を密閉するためのカバー部材をさらに含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデバイス。
  6. 蓋部材と容器との間に介在する緩衝部材をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデバイス。
  7. 脆弱物がシート状細胞培養物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のデバイス。
  8. シート状細胞培養物が、積層体である、請求項7に記載のデバイス。
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