JPWO2019123921A1 - 研磨材 - Google Patents

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Abstract

本発明は、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる研摩材の提供を目的とする。本発明の研磨材は、基材と、この基材の表面側に積層され、砥粒及びバインダーを含む研磨層とを備える研磨材であって、上記研磨層が複数の柱状の研磨部を有し、上記複数の研磨部が千鳥配置され、上記研磨部の平均厚さが300μm以上であり、上記研磨部の頂面の面積が6mm2以上であり、上記基材の平均厚さが300μm以上3000μm以下である。

Description

本発明は、研磨材に関する。
例えばハードディスク等の電子機器に用いられるガラス基板の加工には一般に固定砥粒の研磨材が使用されている。このような研磨材として、基材の表面に砥粒及びバインダーを含む研磨層を積層して構成した研磨材が公知である(例えば特許第6091704号公報参照)。上記従来の研磨材では、研磨層を表面が溝で区分された複数の領域(研磨部)で構成し、研磨部表面の最大山高さを制御することで、加工効率と仕上がり平坦性とを高い水準で両立している。
上記従来の研磨材は、固定砥粒方式であり、研磨により研磨層が徐々に摩耗し、研磨層が摩滅することで寿命となる。従って、上記従来の研磨材の寿命を延ばすためには、研磨層の厚さ、つまり個々の研磨部の高さを大きくする必要がある。
ところが、研磨部の高さをそのまま大きくすると、研磨部のアスペクト比が大きくなり研削中に研磨部が倒れ易くなる。このため、研磨部が倒れることに起因して研磨材が寿命となり易い。研磨部を倒れ難くするために研磨部のアスペクト比を下げると、個々の研磨部の面積が大きくなる。個々の研磨部の面積が大きい場合、研磨層を印刷等により作製する際の研磨層の硬化収縮に伴って、基材に反りが発生し易くなる。このため、この基材の反りにより均一な研磨を行うことが困難となるおそれがある。基材の平均厚さを厚くすることで、基材の反りは緩和されるが、その緩和には限度がある。また、基材が厚くなると、基材の可撓性や延性が低下し、研磨材が被削体の表面形状に追従し難くなる。このため、研磨レートが低下するおそれもある。
特許第6091704号公報
本発明はこのような不都合に鑑みてなされたものであり、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる研摩材の提供を目的とする。
本発明者らが、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くしても基材に反りが生じ難い研磨材について鋭意検討した結果、基材の厚さを調整することに加え、研磨部の配置を千鳥状とすることで、基材の反りが劇的に改善することを見出し、本発明を完成させた。研磨部を千鳥配置とすることで、基材の反りが劇的に改善する理由は定かではないが、研磨部の配置を千鳥状とすることで、互い違いに配置された研磨部で発生する反りが打ち消し合い易くなるためであると推測される。
すなわち、上記課題を解決するためになされた発明は、基材と、この基材の表面側に積層され、砥粒及びバインダーを含む研磨層とを備える研磨材であって、上記研磨層が複数の柱状の研磨部を有し、上記複数の研磨部が千鳥配置され、上記研磨部の平均厚さが300μm以上であり、上記研磨部の頂面の面積が6mm以上であり、上記基材の平均厚さが300μm以上3000μm以下である。
当該研磨材は、研磨部の頂面の面積を上記下限以上とするので、研磨部の平均厚さが上記下限以上であっても、研削中に研磨部が倒れ難い。また、当該研磨材は、上記基材の平均厚さを上記下限以上とし、複数の研磨部を千鳥配置とするので、研磨部の平均厚さが上記下限以上であっても、基材に反りが発生し難い。さらに、当該研磨材は、基材の平均厚さを上記上限以下とするので、被削体の表面形状に追従し易く、研磨レートを高められる。従って、当該研磨材は、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる。
上記基材の平均厚さに対する上記研磨部の平均厚さの比としては、0.7以上4以下が好ましい。上記基材の平均厚さに対する上記研磨部の平均厚さの比を上記下限以上とすることで、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる。また、上記基材の平均厚さに対する上記研磨部の平均厚さの比を上限以下とすることで、基材の反りの発生を抑止できる。
上記研磨部の頂面の面積を平均厚さで除した値としては、0.015mm/μm以上0.04mm/μm以下が好ましい。研磨部の頂面の面積を平均厚さで除した値を上記範囲内とすることで、基材の反りの発生を抑止しつつ、研磨部を厚くすることができる。
上記研磨部の頂面の面積としては、100mm以下が好ましく、上記研磨部の平均厚さとしては、5000μm以下が好ましい。上記研磨部の頂面の面積を上記上限以下とすることで、基材の反りの発生を抑止できる。また、上記研磨部の平均厚さを上記上限以下とすることで、研磨部を倒れ難くすることができる。
上記バインダーが熱硬化性樹脂を主成分とするとよい。上記バインダーの主成分を熱硬化性樹脂とすることで、例えばガラス材料の研磨時にガラス割れが発生することを抑止できる。
「複数の研磨部が千鳥配置である」とは、研磨部が、平行する複数の列に等間隔で配置され、一の列に含まれる研磨部の中心を通り、この一の列に対して直交する方向に、この一の列と隣接する列の研磨部の中心が位置しないような配列をいう。また、「主成分」とは、最も含有量の多い成分を意味し、好ましくは含有量が50質量%以上、より好ましくは90質量%以上の成分をいう。
以上説明したように、本発明の研磨材は、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる。従って、本発明の研磨材は、寿命が長い。
本発明の一実施形態に係る研磨材を示す模式的部分平面図である。 図1のA−A線での模式的部分断面図である。 図2とは異なる実施形態に係る研磨材を示す模式的部分断面図である。
以下、本発明の一実施形態について適宜図面を参照しつつ詳説する。
図1及び図2に示す研磨材1は、基材10と、この基材10の表面側に積層される研磨層20と、基材10の裏面側に積層される接着層30とを備える。また、研磨層20は、複数の研磨部20aと、この研磨部20a間に配設される溝20bとを有する。
当該研磨材1は、例えばガラス材料の表面研磨、とりわけカバーガラスやハードディスク等に用いられるアルミノシリケートガラス基板の表面研磨のための固定砥粒研磨材として好適に用いられる。
<基材>
基材10は、研磨層20を支持するための板状又はシート状の部材である。
基材10の主成分としては、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、アラミド、アルミニウム、銅等が挙げられる。中でも研磨層20との接着性が良好なPET、PC及びアルミニウムが好ましい。また、基材10の表面に化学処理、コロナ処理、プライマー処理等の接着性を高める処理が行われてもよい。
また、基材10は可撓性又は延性を有するとよい。このように基材10が可撓性又は延性を有することで、当該研磨材1が被削体の表面形状に追従し、研磨面と被削体との接触面積が大きくなるため、研磨レートがさらに高まる。このような可撓性を有する基材10の材質としては、例えばPETやPC等を挙げることができる。また、延性を有する基材10の材質としては、アルミニウムや銅等を挙げることができる。
基材10の形状及び大きさとしては、特に限定されないが、例えば一辺が140mm以上160mm以下の正方形状、直径200mm以上2022mm以下の円盤状、外径200mm以上2022mm以下及び内径100mm以上658mm以下の円環状等とすることができる。また、平面上に並置した複数の基材10が単一の支持体により支持される構成であってもよい。
基材10の平均厚さの下限としては、300μmであり、500μmがより好ましい。一方、基材10の平均厚さの上限としては、3000μmであり、1000μmがより好ましい。基材10の平均厚さが上記下限未満であると、基材10に反りが発生し易くなるおそれがある。逆に、基材10の平均厚さが上記上限を超えると、基材10の可撓性が不十分となり、研磨レートの向上効果が不十分となるおそれがある。
<研磨層>
研磨層20は、研磨部20aに複数の砥粒21及びバインダー22を含む。
(砥粒)
砥粒21としては、ダイヤモンド砥粒、アルミナ砥粒、シリカ砥粒、セリア砥粒、炭化ケイ素砥粒等が挙げられる。中でも他の砥粒より硬質であるダイヤモンド砥粒が好ましい。上記砥粒21をダイヤモンド砥粒とすることで、研磨力が向上し、研磨レートをさらに向上できる。
なお、ダイヤモンド砥粒のダイヤモンドとしては、単結晶でも多結晶でもよく、またNiコーティング等の処理がされたダイヤモンドであってもよい。中でも単結晶ダイヤモンド及び多結晶ダイヤモンドが好ましい。単結晶ダイヤモンドは、他のダイヤモンドより硬質であり研削力が高い。また、多結晶ダイヤモンドは多結晶を構成する微結晶単位で劈開し易く目つぶれが進行し難いので、長期間研磨を行っても研磨レートの低下が小さい。
砥粒21の平均粒子径は、研磨レートと研磨後の被削体の表面粗さとの観点から適宜選択される。砥粒21の平均粒子径の下限としては、2μmが好ましく、10μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。一方、砥粒21の平均粒子径の上限としては、150μmが好ましく、125μmがより好ましく、100μmがさらに好ましい。砥粒21の平均粒子径が上記下限未満であると、当該研磨材1の研磨力が不足し、研磨レートが低下するおそれがある。逆に、砥粒21の平均粒子径が上記上限を超えると、研磨精度が低下するおそれがある。ここで、「平均粒子径」とは、レーザー回折法等により測定された体積基準の累積粒度分布曲線の50%値(50%粒子径、D50)をいう。
研磨部20aにおける砥粒21の含有量の下限としては、0.5体積%が好ましく、2体積%がより好ましく、4体積%がさらに好ましい。一方、上記砥粒21の含有量の上限としては、55体積%が好ましく、45体積%がより好ましく、35体積%がさらに好ましい。上記砥粒21の含有量が上記下限未満であると、研磨層20の研磨力が不足するおそれがある。逆に、上記砥粒21の含有量が上記上限を超えると、研磨層20が砥粒21を保持できないおそれがある。
(バインダー)
バインダー22の主成分としては、特に限定されないが、樹脂又は無機物が挙げられる。中でもガラス材料を研磨する際にガラス割れを生じ難くガラス研磨に好適であることから、樹脂、特に熱硬化性樹脂が好ましい。
上記樹脂としては、ポリウレタン、フェノール樹脂、エポキシ、ポリエステル、セルロース、エチレン共重合体、ポリビニルアセタール、ポリアクリル酸及びその塩、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド等の樹脂を挙げることができる。中でも基材10への良好な密着性が確保し易いポリアクリル酸エステル、エポキシ、ポリエステル及びポリウレタンが好ましく、さらに熱硬化性を有するエポキシがより好ましい。なお、上記樹脂は、少なくとも一部が架橋していてもよい。
また、上記無機物としては、ケイ酸塩、リン酸塩、多価金属アルコキシド等を挙げることができる。中でも砥粒保持力が高いケイ酸塩が好ましい。このようなケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム等を挙げることができる。
なお、バインダー22には、分散剤、カップリング剤、界面活性剤、潤滑剤、消泡剤、着色剤等の各種助剤及び添加剤などを目的に応じて適宜含有させてもよい。
(その他)
また、研磨層20は、研磨部20aに充填剤を含んでもよい。このような充填剤としては、例えばアルミナ、シリカ、酸化セリウム、酸化マグネシウム、ジルコニア、酸化チタン等の酸化物及びシリカ−アルミナ、シリカ−ジルコニア、シリカ−マグネシア等の複合酸化物を挙げることができる。これらは単独で又は必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも高い研磨力が得られるアルミナが好ましい。
上記充填剤の平均粒子径は砥粒21の平均粒子径にも依存するが、上記充填剤の平均粒子径の下限としては、0.01μmが好ましく、2μmがより好ましい。一方、上記充填剤の平均粒子径の上限としては、40μmが好ましく、20μmがより好ましく、15μmがさらに好ましい。上記充填剤の平均粒子径が上記下限未満であると、上記充填剤によるバインダー22の弾性率向上効果の不足により、研磨レートが低下するおそれがある。一方、上記充填剤の平均粒子径が上記上限を超えると、充填剤が砥粒21の研磨力を阻害するおそれがある。
また、上記充填剤の平均粒子径は砥粒21の平均粒子径よりも小さいとよい。砥粒21の平均粒子径に対する上記充填剤の平均粒子径の比の下限としては、0.01が好ましく、0.05がより好ましく、0.1がさらに好ましい。一方、砥粒21の平均粒子径に対する上記充填剤の平均粒子径の比の上限としては、0.8が好ましく、0.6がより好ましい。砥粒21の平均粒子径に対する上記充填剤の平均粒子径の比が上記下限未満であると、上記充填剤によるバインダー22の弾性率向上効果の不足により、研磨レートが低下するおそれがある。逆に、砥粒21の平均粒子径に対する上記充填剤の平均粒子径の比が上記上限を超えると、充填剤が砥粒21の研磨力を阻害するおそれがある。
上記充填剤の研磨部20aに対する含有量は、砥粒21の含有量にも依存するが、上記充填剤の研磨部20aに対する含有量の下限としては、15体積%が好ましく、30体積%がより好ましい。一方、上記充填剤の含有量の上限としては、75体積%が好ましく、72体積%がより好ましい。上記充填剤の含有量が上記下限未満であると、上記充填剤によるバインダー22の弾性率向上効果の不足により、研磨レートが低下するおそれがある。逆に、上記充填剤の含有量が上記上限を超えると、充填剤が砥粒21の研磨力を阻害するおそれがある。
(研磨部)
研磨部20aは柱状である。つまり、研磨部20aの底面の面積は、研磨部20aの頂面の面積の0.9倍以上1.5倍以下、好ましくは0.93倍以上1.2倍以下、より好ましくは0.95倍以上1.05倍以下である。
複数の研磨部20aは、同一形状で千鳥配置されている。研磨部20aの頂面の形状としては、図1のような円形状とできる他、正方形状や多角形状等とすることができる。基材10の反りの低減効果の観点から、異方性が比較的低い円形状や正方形状が好ましく、特に円形状が好ましい。
複数の研磨部20aは、平行する複数の列に配置される。一の列に配置される研磨部20aの間隔(中心間の距離、ピッチ)は等しい。この研磨部20aの間隔は、複数の列間で同じ間隔とされる。また、複数の列間の間隔(各列の研磨部20aの中心を結ぶ直線の間の距離)は、上記研磨部20aの間隔と等しい。さらに、この一の列と隣接する列の研磨部20aの中心は、一の列で隣接する研磨部20aの中心を結ぶ直線の中点からこの一の列に対して直交する方向に位置する。つまり、隣接列の研磨部20aの位置は、一の列の研磨部20aの位置から半ピッチずれている。従って、複数の研磨部20aの配置としては、複数の列は2列ごとに同じパターンが繰り返される。このように複数の研磨部20aを配置することで、基材10の反りを効果的に低減できる。
一の列に配置される研磨部20aの平均ピッチの下限としては、3mmが好ましく、5mmがより好ましい。一方、上記平均ピッチの上限としては、15mmが好ましく、10mmがより好ましい。上記平均ピッチが上記下限未満であると、研磨部20aの頂面の平均面積を大きくできず、研磨部20aが研磨時に倒れ易くなるおそれがある。逆に、上記平均ピッチが上記上限を超えると、隣接する研磨部20a間の溝20bの幅が大きくなり、基材10に反りが発生し易くなるおそれがある。
研磨部20aの頂面の平均面積の下限としては、6mmであり、15mmがより好ましい。一方、研磨部20aの頂面の平均面積の上限としては、100mmが好ましく、30mmがより好ましい。研磨部20aの頂面の平均面積が上記下限未満であると、研磨部20aが研磨時に倒れ易くなるおそれがある。逆に、研磨部20aの頂面の平均面積が上記上限を超えると、基材10に反りが発生し易くなるおそれがある。
複数の研磨部20aの研磨層20全体に対する面積占有率の下限としては、5%が好ましく、20%がより好ましく、30%がさらに好ましい。一方、上記研磨部20aの面積占有率の上限としては、60%が好ましく、55%がより好ましい。上記研磨部20aの面積占有率が上記下限未満であると、研磨時に加える圧力が狭い研磨部20aに集中し過ぎるため、研磨部20aが基材10から剥離するおそれがある。逆に、上記研磨部20aの面積占有率が上記上限を超えると、研磨時に研磨層20の被削体への接触面積が大きくなるため、摩擦抵抗により研磨レートが低下するおそれがある。なお、「研磨層全体の面積」は、研磨層の溝の面積も含む概念である。
研磨部20aの平均厚さの下限としては、300μmであり、1000μmがより好ましい。一方、研磨部20aの平均厚さの上限としては、5000μmが好ましく、3000μmがより好ましい。研磨部20aの平均厚さが上記下限未満であると、寿命が不足するおそれがある。逆に、研磨部20aの平均厚さが上記上限を超えると、研磨部20aが研磨時に倒れ易くなるおそれがある。
基材10の平均厚さに対する研磨部20aの平均厚さの比の下限としては、0.7が好ましく、1がより好ましい。一方、上記研磨部20aの平均厚さの比の上限としては、4が好ましく、2.5がより好ましい。上記研磨部20aの平均厚さの比が上記下限未満であると、基材10が厚くなることによる研磨レートの低下に対し、基材10の厚さによる反りの低減効果が十分に得られないおそれがある。逆に、上記研磨部20aの平均厚さの比が上記上限を超えると、基材10に反りが発生し易くなるおそれがある。
研磨部20aの頂面の面積を平均厚さで除した値(面積/厚さ比)の下限としては、0.015mm/μmが好ましく、0.02mm/μmがより好ましい。一方、上記面積/厚さ比の上限としては、0.04mm/μmが好ましく、0.03mm/μmがより好ましい。上記面積/厚さ比が上記下限未満であると、研磨部20aが研磨時に倒れ易くなるおそれがある。逆に、上記面積/厚さ比が上記上限を超えると、基材10に反りが発生し易くなるおそれがある。
(溝)
溝20bの底面は、基材10の表面で構成されている。
溝20bの平均幅は、研磨部20aの頂面の面積や面積占有率により決定されるが、溝20bの平均幅の下限としては、0.3mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。一方、溝20bの平均幅の上限としては、10mmが好ましく、8mmがより好ましい。溝20bの平均幅が上記下限未満であると、研磨により発生する研磨粉が溝20bに詰まるおそれがある。逆に、溝20bの平均幅が上記上限を超えると、研磨時に被削体が溝20bに落ち込み易くなるため、被削体に傷が生じるおそれがある。なお、「溝の平均幅」とは、図1に示すように一の列の隣接する研磨部20aの中心Mを結ぶ直線Lが溝20bを通過する部分の長さ(図1のD)を指す。
<接着層>
接着層30は、当該研磨材1を支持し研磨装置に装着するための支持体に当該研磨材1を固定する層である。
この接着層30に用いられる接着剤としては、特に限定されないが、例えば反応型接着剤、瞬間接着剤、ホットメルト接着剤、貼り替え可能な接着剤である粘着剤等を挙げることができる。
この接着層30に用いられる接着剤としては、粘着剤が好ましい。接着層30に用いられる接着剤として粘着剤を用いることで、支持体から当該研磨材1を剥がして貼り替えることができるため当該研磨材1及び支持体の再利用が容易になる。このような粘着剤としては、特に限定されないが、例えばアクリル系粘着剤、アクリル−ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、ブチルゴム系等の合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤等が挙げられる。
接着層30の平均厚さの下限としては、0.05mmが好ましく、0.1mmがより好ましい。一方、接着層30の平均厚さの上限としては、0.3mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。接着層30の平均厚さが上記下限未満であると、接着力が不足し、当該研磨材1が支持体から剥離するおそれがある。逆に、接着層30の平均厚さが上記上限を超えると、例えば接着層30の厚みのため当該研磨材1を所望する形状に切る際に支障をきたすなど、作業性が低下するおそれがある。
<研磨材の製造方法>
当該研磨材1は、例えば調製工程と、研磨層形成工程と、接着層貼付工程とを主に備える製造方法により製造することができる。
(調製工程)
調製工程では、砥粒21及びバインダー22を含む研磨層用組成物を調製する。
具体的には、砥粒21及びバインダー22の形成材料を含む研磨層用組成物を塗工液として準備する。なお、固形分中の砥粒21の含有量が、製造後の研磨部20aの砥粒21の含有量となるので、研磨部20aにおける含有量が所望の値となるように固形分の量を適宜決定する。
また、塗工液の粘度や流動性を制御するために、水、アルコール等の希釈剤を添加する。この希釈により、研磨部20aに含まれる砥粒21の一部をバインダー22の表面から突出させることができる。つまり、希釈剤を添加することで、研磨層形成工程で研磨層用組成物を乾燥させたときにバインダー22の厚さが減少し、砥粒21の突出量を増やすことができる。従って、この希釈により研磨の初期から高い研磨レートを発現させることができる。
(研磨層形成工程)
研磨層形成工程では、調製工程で準備した研磨層用組成物の印刷により研磨層20を形成する。研磨層形成工程は、塗工工程と乾燥工程とを備える。
[塗工工程]
塗工工程では、上記研磨層用組成物を基材10の表面に塗工する。
具体的には、調製工程で準備した塗工液を用い、基材10の表面に印刷法により複数の研磨部20a及びこの研磨部20a間に配設される溝20bを有する研磨層20を形成する。この溝20bを形成するために、溝20bの形状に対応する形状を有するマスクを用意し、このマスクを介して上記塗工液を印刷する。この印刷方式としては、例えばスクリーン印刷、メタルマスク印刷等を用いることができる。
上記印刷用のマスクとしては、SUS製又はフッ素樹脂製のマスクが好ましい。SUS製又はフッ素樹脂製のマスクはマスクを厚くできるので、平均厚さの大きい研磨部20aを容易に作製することができる。
研磨部20aの厚さは、主にマスクの厚みと塗工量とにより調整することができる。従って、この塗工工程で、研磨部20aの平均厚さを所望の値とするように上記研磨層用組成物の塗工量を調整するとよい。
[乾燥工程]
乾燥工程では、上記塗工工程後の塗工液(研磨層用組成物)を加熱乾燥する。この加熱乾燥により塗工液が硬化し、研磨層20が形成される。この乾燥工程は、マスクを除去して行われる。
乾燥工程での加熱温度の下限としては、80℃が好ましく、100℃がより好ましい。一方、上記加熱温度の上限としては、300℃が好ましく、200℃がより好ましい。上記加熱温度が上記下限未満であると、研磨層用組成物が十分に硬化せず、摩耗量が増大し、研磨材1の寿命が短くなるおそれがある。逆に、上記加熱温度が上記上限を超えると、研磨部20aが熱により変質するおそれがある。
乾燥工程での加熱時間は、加熱温度にもよるが、上記加熱時間の下限としては、2時間が好ましく、2.5時間がより好ましい。一方、上記加熱時間の上限としては、40時間が好ましく、32時間がより好ましく、20時間がさらに好ましい。上記加熱時間が上記下限未満であると、研磨層用組成物が十分に硬化せず、摩耗量が増大し、研磨材1の寿命が短くなるおそれがある。逆に、上記加熱時間が上記上限を超えると、製造効率が低下するおそれがある。
(接着層貼付工程)
接着層貼付工程では、基材10の裏面側に接着層30を積層する。具体的には、例えば予め形成されたテープ状の接着層30を基材10の裏面に貼り付ける。
<利点>
当該研磨材1は、研磨部20aの頂面の面積を6mm以上とするので、研磨部20aの平均厚さが300μm以上であっても、研削中に研磨部20aが倒れ難い。また、当該研磨材1は、基材10の平均厚さを300μm以上とし、複数の研磨部20aを千鳥配置とするので、研磨部20aの平均厚さが300μm以上であっても、基材10に反りが発生し難い。さらに、当該研磨材1は、基材10の平均厚さを3000μm以下とするので、被削体の表面形状に追従し易く、研磨レートを高められる。従って、当該研磨材1は、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部20aを厚くできる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
上記実施形態では、複数の研磨部の列間の間隔を一の列内の研磨部間の間隔と等しくする場合を説明したが、列間の間隔は、一の列内の研磨部間の間隔と異なってもよい。例えば、複数の研磨部は、一の列の研磨部と、この研磨部と隣接する列に配置され、上記研磨部から至近2個の研磨部とが正三角形を構成するように配置してもよい。なお、列間の間隔を一の列内の研磨部間の間隔と異なるものとする場合、列間の間隔としては、3mm以上15mm以下とすることが好ましい。列間の間隔が上記下限未満であると、研磨部の頂面の平均面積を大きくできず、研磨部が研磨時に倒れ易くなるおそれがある。逆に、列間の間隔が上記上限を超えると、隣接する列間の溝の幅が大きくなり、基材に反りが発生し易くなるおそれがある。
また、上記実施形態では、隣接列の研磨部の位置が、一の列の研磨部の位置から半ピッチずれている場合を説明したが、この位置のずれは半ピッチに限定されず、例えば1/3ピッチであってもよい。この場合、複数の研磨部の配置としては、3列ごとに同じパターンが繰り返される。
上記実施形態では、研磨材が接着層を有する場合を説明したが、接着層は必須の構成要件ではなく、省略可能である。研磨材が接着層を有さない場合は、研磨材の製造方法の接着層貼付工程は省略される。
あるいは、図3に示すように当該研磨材2は裏面側の接着層30を介して積層される支持体40及びその支持体40の裏面側に積層される第2接着層31を備えてもよい。当該研磨材2が支持体40を備えることにより、当該研磨材2の取扱いが容易となる。
支持体40の主成分としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性を有する樹脂やポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等のエンジニアリングプラスチックを挙げることができる。支持体40の主成分にこのような材質を用いることにより支持体40が可撓性を有し、当該研磨材2が被削体の表面形状に追従し、研磨面と被削体とが接触し易くなるため研磨レートがさらに向上する。
支持体40の平均厚さとしては、例えば0.5mm以上3mm以下とすることができる。支持体40の平均厚さが上記下限未満であると、当該研磨材2の強度が不足するおそれがある。一方、支持体40の平均厚さが上記上限を超えると、支持体40を研磨装置に取り付け難くなるおそれや支持体40の可撓性が不足するおそれがある。
第2接着層31は、接着層30と同様の接着剤を用いることができる。また、第2接着層31は、接着層30と同様の平均厚さとできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、当該発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ダイヤモンド砥粒(Sino Crystal Diamond社の「SCMD−C12−22」、平均粒子径16μm)、充填剤としてのアルミナ(Al、太平洋ランダム株式会社の「LA4000」、平均粒子径4μm)、及びバインダーとしてのエポキシ樹脂(三菱化学株式会社の「JER828」)を混合し、固形分中のダイヤモンド砥粒の含有量が3体積%、及び充填剤の含有量が75体積%となるよう調整し、塗工液を得た。
基材として熱硬化性樹脂であるポリカーボネートを主成分とする基材(平均厚さ500μm)を用意し、上記塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で直径3.9mmの円形状(平均面積11.95mm)の開口部を面積占有率9%で有し、平均厚さが350μmであるメタル製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、千鳥状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが350μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして実施例1の研磨材を得た。
[実施例2]
基材としてアルミニウムシート(A1050、平均厚さ300μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で1辺2.6mmの正方形状(平均面積6.76mm)の開口部を面積占有率44%で有し、平均厚さが350μmであるメタル製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、千鳥状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが350μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして実施例2の研磨材を得た。
[実施例3]
基材としてアルミニウムシート(平均厚さ300μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で直径6mmの円形状(平均面積28.27mm)の開口部を面積占有率44%で有し、平均厚さが1000μmであるフッ素樹脂製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、千鳥状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが1000μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして実施例3の研磨材を得た。
[実施例4]
基材としてポリカーボネートを主成分とする基材(平均厚さ500μm)を用いた以外は、実施例3と同様にして実施例4の研磨材を得た。
[実施例5]
基材としてポリカーボネートを主成分とする基材(平均厚さ500μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で1辺2.6mmの正方形状(平均面積6.76mm)の開口部を面積占有率44%で有し、平均厚さが350μmであるフッ素樹脂製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、千鳥状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが350μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして実施例5の研磨材を得た。
[比較例1]
基材としてポリエチレンテレフタレートを主成分とする基材(帝人デュポンフィルム株式会社製の「メリネックスS」、平均厚さ75μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で1辺1.5mmの正方形状(平均面積2.25mm)の開口部を面積占有率36%で有し、平均厚さが350μmであるメタル製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、規則的に配列されたブロックパターン状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが350μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして比較例1の研磨材を得た。
[比較例2]
基材としてアルミニウムシート(平均厚さ300μm)を用いた以外は、比較例1と同様にして比較例2の研磨材を得た。
[比較例3]
基材としてポリカーボネートを主成分とする基材(平均厚さ100μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で直径6mmの円形状(平均面積28.27mm)の開口部を面積占有率44%で有し、平均厚さが1000μmであるフッ素樹脂製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、千鳥状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが1000μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして比較例3の研磨材を得た。
[比較例4]
基材としてポリカーボネートを主成分とする基材(平均厚さ500μm)を用意し、実施例1と同様の塗工液を用いてこの基材の表面に印刷により塗工した。印刷のパターンとして、平面視で1辺4mmの正方形状(平均面積16mm)の開口部を面積占有率34%で有し、平均厚さが350μmであるフッ素樹脂製のマスクを用いた。なお、上記開口部は、規則的に配列されたブロックパターン状である。また、塗工量は、研磨部の平均厚さが350μmとなるように調整した。塗工液は、オーブンで120℃、16時間の乾燥を行い硬化させた。このようにして比較例4の研磨材を得た。
[評価]
実施例1〜5及び比較例1〜4の研磨材について、研磨材の反り、研磨材の寿命、及び研磨部の倒れ難さについて、以下の判断基準で評価を行った。結果を表1に示す。
<研磨材の反り>
研磨材の反りは、目視により以下の判断基準で判定した。
A:基材の裏側(研磨層を形成した面と反対側)に変形がなく、反りが認められない。
B:基材の裏側に変形が見られるが、研磨材を平坦面に静置すると平坦面に追従する。
C:基材の裏側に変形が見られ、平坦面に静置しても反り返りが認められる。
<研磨材の寿命>
研磨材の寿命は研磨部の平均厚さにより決まると考えられる。そこで、以下の判断基準とした。
A:研磨部の平均厚さが1000μm以上であり、高寿命である。
B:研磨部の平均厚さが300μm以上1000μm未満であり、寿命がやや短い。
C:研磨部の平均厚さが300μm未満であり、寿命が短い。
<研磨部の倒れ難さ>
研磨部の倒れ難さは、研磨部の頂面の面積に対する高さの比により決まると考えられる。具体的には、研磨部の頂面の面積を平均厚さで除した値(面積/厚さ比)が大きいほど倒れ難くなると考えられる。そこで、面積/厚さ比を算出し、その値により以下の判断基準とした。
A:面積/厚さ比が0.02mm/μm以上であり、研磨部が倒れ難い。
B:面積/厚さ比が0.015mm/μm以上0.02mm/μm未満であり、研磨部が比較的倒れ難い。
C:面積/厚さ比が0.015mm/μm未満であり、研磨部が倒れ易い。
Figure 2019123921
表1で、基材の材質について「PC」はポリカーボネート、「PET」はポリエチレンテレフタレート、「Al」はアルミニウムシートを意味する。
表1から、実施例1〜5の研磨材は、研磨部が倒れ難く、かつ研磨層の厚い高寿命でありながら、基材の反りが抑制されていることが分かる。一方、比較例1及び比較例3の研磨材では、基材の平均厚みが300μm未満であるため、基材の反りが発生している。比較例2の研磨材では、研磨部の頂面の面積が6mm未満であるため、研磨部が倒れ易い。比較例4の研磨材では、研磨部が千鳥配置されていないため、基材の反りが発生している。
以上の結果から、研磨材の複数の研磨部を千鳥配置し、研磨部の頂面の面積を6mm以上、基材の平均厚さを300μm以上とすることで、基材の反りや研磨部の倒れ易さが抑制され、研磨層の平均厚さが300μm以上で高寿命であり、かつ研磨レートに優れる研磨材を得られることが分かる。
本発明の研磨材は、研磨レートの低下を抑止しつつ、研磨部を厚くできる。従って、本発明の研磨材は、寿命が長い。
1、2 研磨材
10 基材
20 研磨層
20a 研磨部
20b 溝
21 砥粒
22 バインダー
30 接着層
31 第2接着層
40 支持体

Claims (5)

  1. 基材と、この基材の表面側に積層され、砥粒及びバインダーを含む研磨層とを備える研磨材であって、
    上記研磨層が複数の柱状の研磨部を有し、
    上記複数の研磨部が千鳥配置され、
    上記研磨部の平均厚さが300μm以上であり、
    上記研磨部の頂面の面積が6mm以上であり、
    上記基材の平均厚さが300μm以上3000μm以下である研磨材。
  2. 上記基材の平均厚さに対する上記研磨部の平均厚さの比が0.7以上4以下である請求項1に記載の研磨材。
  3. 上記研磨部の頂面の面積を平均厚さで除した値が0.015mm/μm以上0.04mm/μm以下である請求項1又は請求項2に記載の研磨材。
  4. 上記研磨部の頂面の面積が100mm以下であり、
    上記研磨部の平均厚さが5000μm以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の研磨材。
  5. 上記バインダーが熱硬化性樹脂を主成分とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の研磨材。
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