JPWO2019116528A1 - エンドエフェクタ,多関節ロボット及び作業実行装置 - Google Patents

エンドエフェクタ,多関節ロボット及び作業実行装置 Download PDF

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    • B25J15/00Gripping heads and other end effectors
    • B25J15/06Gripping heads and other end effectors with vacuum or magnetic holding means

Abstract

本開示のエンドエフェクタは、多関節ロボットに装着されるよう構成された取付部と、前記取付部に支持され、該取付部に対して回転するよう構成された回転体と、前記回転体の前記回転の周方向に沿って配置されて該回転体に保持され、ワークに対する作業を行う作業部を各々が取り付け可能な複数の作業軸と、前記回転体を前記取付部に対して回転させることで前記複数の作業軸を該回転の中心軸を中心とする公転軌跡に沿って公転させる公転装置と、前記複数の作業軸のうち前記公転軌跡上の所定の昇降可能位置にある作業軸を前記回転体に対して下降させる下降装置と、前記下降装置が下降させた作業軸を該下降前の位置に上昇させる上昇装置と、を備える。

Description

本開示は、エンドエフェクタ,多関節ロボット及び作業実行装置に関する。
従来、多関節ロボットに装着されるエンドエフェクタ(ツールとも称する)が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、多関節ロボットのアーム先端の手首軸フランジに、作業に応じた様々なツール(例えば吸着パッド、開閉ハンド等)が取り付けられるようになっている。
特開2013−82032号公報
ところで、この特許文献1に記載された多関節ロボットでは、アーム先端の手首軸フランジに1つのツールを取り付ける。そのため、1つの多関節ロボットで種々の作業を行う際には、作業内容に応じてツールを付け替える必要があり、作業効率が悪いという問題があった。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであり、多関節ロボットが複数の互いに異なる作業を効率よく実行できるようにすることを主目的とする。
本開示は、上述した主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示のエンドエフェクタは、
多関節ロボットに装着されるよう構成された取付部と、
前記取付部に支持され、該取付部に対して回転するよう構成された回転体と、
前記回転体の前記回転の周方向に沿って配置されて該回転体に保持され、ワークに対する作業を行う作業部を各々が取り付け可能な複数の作業軸と、
前記回転体を前記取付部に対して回転させることで前記複数の作業軸を該回転の中心軸を中心とする公転軌跡に沿って公転させる公転装置と、
前記複数の作業軸のうち前記公転軌跡上の所定の昇降可能位置にある作業軸を前記回転体に対して下降させる下降装置と、
前記下降装置が下降させた作業軸を該下降前の位置に上昇させる上昇装置と、
を備えたものである。
このエンドエフェクタでは、複数の作業軸が回転体の回転の周方向に沿って配置されており、各々がワークに対する作業を行う作業部を取り付け可能である。また、このエンドエフェクタでは、公転装置が作業軸を公転させて複数の作業軸のいずれかを昇降可能位置に移動させ、下降装置がその作業軸を下降させる。そのため、このエンドエフェクタでは、複数の作業軸の各々に取り付けられた作業部のうち、特定の作業部を選択的に下降させて、その作業部を用いた作業を行うことができる。そのため、多関節ロボットにこのエンドエフェクタを装着し、さらにこのエンドエフェクタの複数の作業軸に互いに異なる作業部を取り付けておけば、多関節ロボットは作業部を付け替えることなく複数の互いに異なる作業を効率よく実行できる。この場合において、本開示のエンドエフェクタは、前記複数の作業軸のうち2以上の作業軸の各々に取り付けられ互いに異なる2以上の作業部を備えていてもよい。互いに異なる作業部とは、構成が互いに異なる作業部と、行う作業の種類が互いに異なる作業部と、異なる種類のワークに対して作業を行う作業部と、を含む。
作業実行装置100の概略説明図。 ロボット10の概略説明図。 作業実行装置100における電気的な接続関係を表すブロック図。 エンドエフェクタ50の斜視図。 エンドエフェクタ50の縦断面図。 公転装置75の斜視図。 公転装置75の動作の様子を示す説明図。
本開示の作業実行装置の実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は作業実行装置100の概略説明図である。図2はロボット10の概略説明図である。図3は作業実行装置100における電気的な接続関係を表すブロック図である。作業実行装置100の左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)は、図1に示した通りとする。また、ロボット10については全方位に可動するため固定される特定の方向はないが、説明の便宜のため、図2に示した左右方向(X軸)、前後方向(Y軸)及び上下方向(Z軸)を用いて説明する。
作業実行装置100は、作業対象の物品(ここではワークW)に対して所定の作業を行う装置として構成されている。作業実行装置100は、ロボット10と、基台101と、ワーク搬送装置102と、基板搬送装置103と、圧力供給源106(図3参照)と、装置全体を制御する制御部90(図3参照)と、を備えている。ロボット10には、カメラ40及びエンドエフェクタ50が取り付けられている。基台101は、ロボット10,ワーク搬送装置102及び基板搬送装置103を配設固定する。ワーク搬送装置102及び基板搬送装置103は、それぞれベルトコンベアとして構成されている。ワーク搬送装置102は、図示しないワーク供給部又は作業者によって装置前方に供給された複数のワークWを、後方の基板搬送装置103付近まで搬送する。基板搬送装置103は、基板Sを右方向に搬送して、基板Sの搬入及び搬出を行う。圧力供給源106は、ロボット10に取り付けられたエンドエフェクタ50に圧力を供給する。
ロボット10は、ワークWに対して所定の作業を行う多関節ロボットとして構成されている。ワークWは、特に限定されないが、例えば、機械部品、電気部品、電子部品、化学部品など各種の部品のほか、食品、バイオ、生物関連の物品などが挙げられる。本実施形態では、ロボット10は、所定の作業として、ワークWの移動を含む作業を行う。具体的には、ロボット10は、エンドエフェクタ50及びこれに取り付けられた吸着ノズル65を用いて、チップ状の電子部品などとして構成された複数のワークWをワーク搬送装置102から採取して移動させ、基板S上に載置(実装)する処理を行う。ワークWは、複数種類の電子部品を含んでおり、そのため、種々の大きさの電子部品を含んでいる。
ロボット10は、垂直多関節ロボットとして構成された多軸ロボットであり、アーム部20と、第3支持部23と、台座部24と、先端部30と、を備えている。アーム部20は、複数のアームを有しており、本実施形態では第1,第2アーム21,22を有している。また、ロボット10は、第1〜第5回転駆動部26a〜26eを備えている(図2,3参照)。第1〜第4回転駆動部26a〜26dは、それぞれ、回転軸及び歯車機構などを有する回転機構と、回転機構を駆動するモータと、モータの回転位置を検出するためのエンコーダとを備えている。第5回転駆動部26eは、回転軸及び歯車機構などを有する回転機構27と、回転機構27を駆動するモータ28と、モータ28の回転位置を検出するためのエンコーダ29とを備えている。図2には、第1〜第5回転駆動部26a〜26eの各々の回転方向を太線矢印で示した。
図2に示すように、第1アーム21は、端部が第1回転駆動部26aを介して先端部30に接続されている。第1回転駆動部26aは、先端部30を第1アーム21に対して回動させる。第1アーム21は、先端部30とは反対側の端部が第2回転駆動部26bを介して第2アーム22に接続されている。第2回転駆動部26bは、第1アーム21を第2アーム22に対して回動させる。第2アーム22は、第1アーム21とは反対側の端部が第3回転駆動部26cを介して第3支持部23に接続されている。第3回転駆動部26cは、第2アーム22を第3支持部23に対して回動させる。第3支持部23は、第4回転駆動部26dを介して台座部24に接続されて、台座部24に支持されている。第4回転駆動部26dは、台座部24に対して第3支持部23を水平旋回させる。
先端部30は、ワークWに対して作業を行う種々のエンドエフェクタを取り付け可能な装着部32と、エンドエフェクタに回転駆動力を伝達するための軸体33と、を備えている。装着部32は、先端部30本体の下側に配設されている。本実施形態では、装着部32には固定具35を介してエンドエフェクタ50の取付部51が取り付けられている。軸体33は、装着部32を上下方向に沿って貫通するように配設されている。第5回転駆動部26eの回転機構27及びモータ28は、先端部30内に配設されており、軸体33を上下方向に沿った軸を中心として回転(自転)させる。軸体33は、エンドエフェクタ50のQ軸71のフランジ部71aと同軸に接続されている。
カメラ40は、先端部30の下面に取り付けられており、装着部32の前方に配置されている。カメラ40は、先端部30の移動によりエンドエフェクタ50と共に移動する。カメラ40は、照射部41と、撮像部42と、を備える。照射部41は、撮像部42の外周に円状に配設された照明であり、下方の撮像対象物に対して光を照射する。撮像部42は、画像を撮像可能なユニットであり、図2の下方を撮像することで対象物を撮像する。撮像部42は、レンズなどの光学系と、受光により電荷を発生させ発生した電荷を出力する撮像素子とを備えている。カメラ40は、撮像部42から出力された電荷に基づいて画像データを生成し、生成した画像データを制御部90へ出力する。
制御部90は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、作業実行装置100全体を制御する。制御部90は、上述したエンコーダからの信号を入力しつつ上述したモータに駆動信号を出力して、第1〜第4回転駆動部26a〜26dを用いて先端部30の位置を制御する。制御部90は、エンコーダ29からの信号を入力しつつモータ28に駆動信号を出力して第5回転駆動部26eを制御し、後述するエンドエフェクタ50の作業軸60の自転を制御する。制御部90は、カメラ40,ワーク搬送装置102,及び基板搬送装置103に制御信号を出力したり、カメラ40からの画像データを入力したりする。制御部90は、圧力供給源106に制御信号を出力して圧力供給源106が供給する圧力の有無や圧力の供給先を制御することにより、エンドエフェクタ50の後述する公転装置75及び下降装置80を制御する。
エンドエフェクタ50について詳細に説明する。図4はエンドエフェクタ50の斜視図であり、右下前方からみた様子を示している。図5はエンドエフェクタ50の縦断面図であり、エンドエフェクタ50の中心軸を通り且つ前後上下方向に沿った断面を示している。図4A,5Aは下降装置80が作業軸60を下降させる前の状態を示し、図4B,5Bは下降装置80が作業軸60を下降させた状態を示している。図6は公転装置75の斜視図である。図6ではエンドエフェクタ50の構成要素のうち公転装置75以外の一部の構成要素の図示を省略している。図7は公転装置75の動作の様子を示す説明図である。図7Aは公転駆動部79が歯止め部78を移動させる前の状態を示し、図7Bは公転駆動部79が歯止め部78を右方向に移動させる様子を示し、図7Cは公転駆動部79が歯止め部78を左方向に移動させる様子を示している。エンドエフェクタ50についてもロボット10と同様に、図2に示した方向を用いて図4〜7を説明する。
エンドエフェクタ50は、ワークWに対する作業を行う複数の作業部を取り付け可能に構成されている。以下では、作業部が、ワークWを圧力の作用により吸着して保持する吸着ノズル65である場合を例として説明する。エンドエフェクタ50は、図5に示すように、取付部51と、回転体53と、第1軸受54と、第2軸受55と、圧力供給部56と、作業軸60と、自転装置70と、公転装置75と、下降装置80と、を備えている。
取付部51は、ロボット10に装着されるよう構成された部材である。取付部51は、図4,5に示すように、筒状体51aと、フランジ部51bと、を備えている。筒状体51aは、軸方向が上下方向に沿っている。フランジ部51bは、筒状体51aの上端に配設されている。フランジ部51bの上面はロボット10に装着される装着面となっている。このフランジ部51bにボルト52を介して固定具35が取り付けられている。これにより、取付部51は、固定具35を介して装着部32に装着及び固定されている。
回転体53は、軸方向が上下方向に沿っている筒状体である。回転体53の内側には、回転体53側から回転体53の中心軸に向かって順に第2軸受55,取付部51,第1軸受54,Q軸71が配設されており、これらはそれぞれ回転体53を同軸に貫通している。回転体53は第2軸受55を介して取付部51と接続されている。第2軸受55は、ボールベアリングを備えている。回転体53は、この第2軸受55を介することで、取付部51に対して回転(自転)可能に支持されている。回転体53は、下端部付近に複数の支持面53aを備えている。本実施形態では、支持面53aは6個とし、図4ではそのうちの3個を図示した。支持面53aは上方を向いた面であり、複数の支持面53aの各々が複数(ここでは6個)の作業軸60を1つずつ昇降可能に支持している。支持面53aは、回転体53の回転の周方向に沿って均等に配置されている。これにより、複数の作業軸60は、回転体53の回転の周方向に沿って配置されている。
複数の作業軸60は、各々がワークWに対する作業を行う作業部を取り付け可能に構成されている。本実施形態では、作業軸60は第1〜第6作業軸60a〜60fの6本存在し(第5作業軸60eについては図5B参照)、この順に回転体53の回転の周方向に沿って左回りに均等に配置されている。第1〜第6作業軸60a〜60fの各々の下端には、第1〜第6吸着ノズル65a〜65fがそれぞれ取り付けられている。第1〜第6吸着ノズル65a〜65fを吸着ノズル65と総称する。
第1〜第6作業軸60a〜60fは、それぞれ、軸部61と、ギヤ63と、を備えている。第1〜第6作業軸60a〜60fはいずれも同じ構成をしているため、以下では第1作業軸60aについて説明する。軸部61は、軸方向が上下方向に沿うように配置されており、軸孔61aと、上側フランジ部62aと、下側フランジ部62bとを備えている。軸部61は、回転体53の支持面53aを貫通しており、支持面53aよりも下側に下側フランジ部62bを備えている。軸孔61aは、軸部61を軸方向に貫通する孔である。上側フランジ部62aは、軸部61の上端付近に配設されている。上側フランジ部62aの下面と回転体53の支持面53aとの間にはスプリング64が配設されている。スプリング64は、上側フランジ部62aと支持面53aとを互いが上下に離れる方向に押圧する弾性部材であり、本実施形態では圧縮ばねとした。スプリング64は、第1〜第6作業軸60a〜60fの各々に対応して設けられており、回転体53の支持面53aはこのスプリング64を介して作業軸60を昇降可能に保持している。下側フランジ部62bは、軸部61の下端に配設されている。下側フランジ部62bの下面は、種々の作業部(ここでは吸着ノズル65)を取り付け可能な取付面となっている。第1作業軸60aの下側フランジ部62bには、ボルト68を介して第1吸着ノズル65aが取り付けられている。第1作業軸60aの下側フランジ部62bに第1吸着ノズル65aが取り付けられた状態では、第1作業軸60aの軸孔61aと第1吸着ノズル65aのノズル孔66aとが上下に連通する(図5参照)。ギヤ63は、軸部61のうち回転体53よりも下側且つ下側フランジ部62bよりも上側に配設されている。ギヤ63は、軸部61に上下に貫通されており、軸部61と同軸に配置されている。ギヤ63は、後述する自転装置70のQ軸ギヤ73と噛合してQ軸ギヤ73によって回転するよう構成されている。ギヤ63が回転することで軸部61が回転(自転)する。
第1吸着ノズル65aは、本体部66と、フランジ部67と、を備えている。本体部66は、軸方向に本体部66を貫通するノズル孔66aを有している。このノズル孔66aに圧力供給源106からの負圧が供給されると、第1吸着ノズル65aは、本体部66の下端にワークWを吸着して保持する。また、ノズル孔66aに供給される負圧がなくなると、第1吸着ノズル65aはワークWの保持を解除する。フランジ部67は、本体部66の上端に配設されており、上面が作業軸60への取付面となっている。第1吸着ノズル65aのフランジ部67が第1作業軸60aの下側フランジ部62bとボルト68を介して接続固定されることで、第1吸着ノズル65aは第1作業軸60aに取り付けられる。
第2〜第6吸着ノズル65b〜65fについても、第1吸着ノズル65aと同様の構成をしており、本体部66とフランジ部67とを有している。本実施形態では、第1〜第6吸着ノズル65a〜65fは、構成は同様でありいずれも圧力を用いてワークWを吸着して保持するという同じ種類の作業を行うが、互いに異なる種類のワークWに対して作業を行う。より具体的には、第1〜第6吸着ノズル65a〜65fの各々は、例えば本体部66の径やノズル孔66aの径などが互いに異なっており、互いに異なる大きさのワークWを保持するよう構成されている。
自転装置70は、複数の作業軸60の各々を自転させる装置である。自転装置70は、Q軸71と、ボルト72と、Q軸ギヤ73と、を備えている。Q軸71は、エンドエフェクタ50の中心軸上に配置された円柱状部材である。Q軸71は第1軸受54を介して取付部51と接続されており、これによりQ軸71は取付部51に支持されている。第1軸受54は、第2軸受55と同様にボールベアリングを備えている。Q軸71は、この第1軸受54を介することで、取付部51に対して回転(自転)可能である。上述したように取付部51と回転体53との間にも第2軸受55が存在するため、回転体53及びQ軸71はそれぞれ独立して回転可能である。Q軸71は、上端にフランジ部71aを有している。フランジ部71aは例えば図示しないボルトなどにより先端部30の軸体33と同軸に接続されている(図2参照)。Q軸ギヤ73は、Q軸71のうち回転体53よりも下側の部分にボルト72によってQ軸71と同軸に取り付けられている。Q軸ギヤ73は、複数の作業軸60の各々のギヤ63と噛み合っている。ギヤ63は、Q軸ギヤ73と噛み合ったままQ軸ギヤ73に対して上下にスライド可能である。第5回転駆動部26eの回転機構27が回転すると、軸体33を介してQ軸71が回転(自転)する。Q軸71が回転することでQ軸ギヤ73が回転し、これにより複数の作業軸60の各々のギヤ63が回転する。これにより、複数の作業軸60は互いに同期して自転する。
公転装置75は、回転体53を取付部51に対して回転させることで、複数の作業軸60を公転させる装置である。作業軸60を公転させる方向は、回転体53の軸方向(ここでは上下方向)に対して垂直な方向である。公転装置75は、図6に示すように、ラチェット機構76と、公転駆動部79と、を備えている。ラチェット機構76は、歯77と、歯止め部78と、を備えている。歯77は、回転体53の周方向に沿って回転体53に複数配設されている。歯77は、回転体53の上端から上方に突出するように配設されている。歯77は、回転体53の回転の正方向(ここでは上面視で右回りの回転方向であり、図7における左方向)を向く傾斜面を有している。歯止め部78は、シャフト78aと、カム78cとを備えている。シャフト78aは、長手方向が上下方向に沿うように配置された長尺な部材であり、上端側が公転駆動部79のピストン79cに取り付けられている(図7B,7C参照)。シャフト78aの下端には、カム78cが回転可能に取り付けられている。シャフト78aの下端のうちカム78cの右方には、回転体53の径方向内側(ここでは後方)に向けて突出する回り止め部78bが設けられている。回り止め部78bは、カム78cが図7における左回りに回転するのを阻止する。カム78cは、上端側がシャフト78aに回転可能に取り付けられると共に、下端側に突出部材78dを備えている。突出部材78dは、カム78cから回転体53の径方向外側(ここでは前方)に向けて突出する円柱状の部材である。公転駆動部79は、歯止め部78を左右に往復移動させることで歯77を移動させて回転体53を回転させる。公転駆動部79は外部(ここでは圧力供給源106)から供給される圧力の作用によって歯止め部78を往復移動させる。公転駆動部79は、本実施形態ではエアシリンダとして構成されており、圧力供給口79a,79bと、ピストン79cと、を備えている。圧力供給口79a,79bには、図示しない配管などを介して圧力供給源106からの圧力が供給される。ピストン79cは、先端(ここでは右端)にシャフト78aが取り付けられており、シャフト78aを往復移動させる。ここで、歯止め部78のうち突出部材78d以外は、歯77よりも回転体53の径方向内側(ここでは後方)に配置されている。そのため、公転駆動部79が歯止め部78を往復移動させたり回転体53が回転したりしても、歯止め部78のうち突出部材78d以外は歯77に接触しないようになっている。公転駆動部79は、フランジ部51bに設けられた切り欠き内に配置されて、フランジ部51bに固定されている。そのため、Q軸71や回転体53が回転しても、歯止め部78及び公転駆動部79は回転しない。
公転装置75の動作について説明する。図7Aの状態から圧力供給口79aに圧力(ここでは正圧)が供給されると、公転駆動部79はピストン79cを右方向に突出させる(図7B)。これにより、歯止め部78は右方向に移動する。すなわち、歯止め部78は、複数の歯77に対して周方向に沿った一方向(ここでは上面視で左回りの周方向に沿った方向)に移動していく。このとき、突出部材78dは移動に伴って歯77の傾斜面に接触するが、傾斜面に押圧されてカム78cが図7の右回りに回転するため、突出部材78dと歯77とはすれ違うことができる。これにより、歯止め部78は歯77に対する右方向への移動が許容されて、接触した歯77よりも右側まで移動する。次に、圧力供給口79bに圧力(ここでは正圧)が供給されると、公転駆動部79はピストン79cを左方向に移動させる(図7C)。これにより、歯止め部78は左方向に移動する。すなわち、歯止め部78は、複数の歯77に対して周方向に沿った他方向(ここでは上面視で右回りの周方向に沿った方向)に移動していく。このとき、突出部材78dは移動に伴って歯77のうち傾斜面ではない右側の面に接触する。突出部材78dの右方向への移動(カム78cの図7における左回りの回転)は回り止め部78bによって阻止されているため、カム78cは回り止め部78bに接触した状態から回転せず、突出部材78dは接触した歯77とすれ違うことはできない。これにより、突出部材78dの左方向への移動は歯77によって規制された状態になる。そのため、ピストン79cの移動に伴って突出部材78dは歯77を左方向に押圧する。したがって、歯止め部78と歯止め部78に接触した歯77とが共に左方向に移動し、回転体53が取付部51に対して正方向(ここでは上面視で右回りに回転する方向)に回転していく。回転体53が正方向に回転することにより、回転体53に支持されている複数の作業軸60は、回転体53の回転の中心軸を中心とする公転軌跡に沿って公転する。そして、公転駆動部79によるピストン79cの左方向への移動が終了すると、作業軸60の公転が停止する(図7A)。このように、公転装置75は、ピストン79cによってシャフト78aを1回往復移動させることで、複数の歯77の配置周期の1周期分に相当する角度だけ作業軸60を公転させることができる。そして、公転装置75は、シャフト78aの往復移動を繰り返すことで、下降装置80による下降が可能な昇降可能位置に、複数の作業軸60のうちいずれが位置するかを切り替えることができる。昇降可能位置は、本実施形態では下降装置80の接触部81の真下であり、図4,5では第1作業軸60aが昇降可能位置に配置されている。また、本実施形態では、制御部90は、シャフト78aの往復移動の回数に基づいて、第1〜第6作業軸60a〜60fのいずれが昇降可能位置に位置するかを検出する。ただし、制御部90は、エンドエフェクタ50に配設された図示しないエンコーダにより回転体53又は作業軸60の回転位置を検出して、昇降可能位置に位置する作業軸60を検出してもよい。
下降装置80は、複数の作業軸60のうち上述した昇降可能位置にある作業軸60を回転体53に対して下降させる装置である。また、本実施形態では、下降装置80は、下降させた作業軸60を下降前の位置に上昇させる上昇装置も兼ねている。すなわち下降装置80は昇降装置として構成されている。下降装置80は、接触部81と、昇降部材82と、ロッド83と、接続板84と、下降駆動部85と、を備えている。
接触部81は、下降駆動部85が出力する駆動力により昇降する部材である。接触部81は、昇降可能位置の直上に配設されている。接触部81は、作業軸60の軸部61の上端に嵌まる凹部を有するキャップ状の部材であり、内部には凹部に連通する上下方向の貫通孔である孔81aが形成されている。接触部81は、昇降部材82の下方に取り付けられている。昇降部材82は、下降駆動部85が出力する駆動力により昇降する部材である。昇降部材82は、上方に突出する圧力供給口82aと、昇降可能位置にある作業軸60の上側フランジ部62aを下から押し上げるためのレバー82bと、を備えている。圧力供給口82aには、外部(ここでは圧力供給源106)からの圧力が図示しない配管などを介して供給される。圧力供給口82aは、昇降部材82内部に配設された圧力供給路を介して接触部81の孔81aと連通している。ロッド83は、下端が昇降部材82のうち圧力供給口82aの左側に接続されており、上端が接続板84に接続されている。接続板84は、ロッド83と下降駆動部85のピストン85cとを左右に接続している。下降駆動部85は、昇降部材82及び接触部81を下降させることで、昇降可能位置に配置された作業軸60を下降させる。下降駆動部85は外部(ここでは圧力供給源106)から供給される圧力の作用によって作業軸60を下降させる。下降駆動部85は、本実施形態ではエアシリンダとして構成されており、圧力供給口85a,85bと、ピストン85cと、を備えている。圧力供給口85a,85bには、図示しない配管などを介して圧力供給源106からの圧力が供給される。ピストン85cは、上下に昇降可能であり、ピストン85cに接続された接続板84,ロッド83,昇降部材82及び接触部81を一体的に昇降させる。下降駆動部85は、固定部材86に取り付けられている。固定部材86は、ボルト86aによってフランジ部51bに固定されている(図5B参照)。これにより、Q軸71や回転体53が回転しても、下降装置80は回転しない。また、フランジ部51bには昇降可能位置の直上に切り欠きが設けられており、接触部81及び昇降部材82の昇降をフランジ部51bが妨げないようになっている(図4参照)。
下降装置80の動作について説明する。ここでは昇降可能位置に第1作業軸60aがある場合を例として説明する。下降駆動部85がピストン85cを上昇させている状態(図4A,5A)において、圧力供給口85aに圧力(ここでは正圧)が供給されると、ピストン85cが下降することで接触部81及び昇降部材82が下降する。これにより、接触部81は、接触部81の真下すなわち昇降可能位置に配置された作業軸60(ここでは第1作業軸60a)を押圧して、第1作業軸60aを下降させる(図4B,5B)。これにより、第1作業軸60aに取り付けられた第1吸着ノズル65aは、他の吸着ノズル65(ここでは第2〜第6吸着ノズル65b〜65f)よりも下方向に突出した状態になる。そのため、第1吸着ノズル65aでのワークWの吸着時に他の吸着ノズル65の干渉を避けることができる。また、接触部81が第1作業軸60aを下降させた状態では、接触部81の凹部が軸部61の上端に嵌まった状態になる(図5B)。この状態では、接触部81の孔81aと第1作業軸60aの軸孔61aとが連通する。これにより、昇降部材82の圧力供給口82a,接触部81の孔81a,第1作業軸60aの軸孔61a,及び第1吸着ノズル65aのノズル孔66aがこの順に連通し、圧力供給口82aに供給される圧力供給源106からの圧力がノズル孔66aに供給可能な状態になる。吸着ノズル65へ圧力を供給するためのこれらの部材(ここでは昇降部材82,接触部81,及び作業軸60)が、圧力供給部56を構成している。このように、圧力供給部56は、外部から供給される圧力を昇降可能位置に位置する作業軸60に取り付けられた吸着ノズル65に供給するための構成要素である。圧力供給部56は、昇降可能位置に位置し且つ下降装置80により下降された吸着ノズル65に対して、圧力を供給可能になるように構成されている。この圧力供給部56を介して供給される圧力を用いて、吸着ノズル65はワークWを保持したり保持解除したりする。
図4B,5Bの状態で圧力供給口85bに圧力(ここでは正圧)が供給されると、ピストン85cが上昇することで接触部81及び昇降部材82が上昇する。これにより、孔81aと軸孔61aとの連通が解除される。また、第1作業軸60aは、スプリング64の押圧力により上昇していき、下降前の状態に戻る(図4A,5A)。本実施形態では、昇降部材82が上昇する際には、レバー82bが第1作業軸60aの上側フランジ部62aを押し上げることによっても、第1作業軸60aを上昇させることができる。すなわち、本実施形態では、下降装置80及びスプリング64がそれぞれ作業軸60を上昇させる上昇装置としての機能を有する。また、スプリング64は上述したように支持面53aに対して作業軸60を支持する役目も有するため、スプリング64は支持部材と上昇装置とを兼ねていることになる。
次に、こうして構成された本実施形態の作業実行装置100の動作、特に、ワークWをワーク搬送装置102上から採取して移動し基板S上に載置する移載処理について説明する。この移載処理では、制御部90は、まず、ワーク搬送装置102を制御してワークWを後方に搬送すると共に、基板搬送装置103を制御して基板Sをロボット10付近まで搬送する。次に、制御部90は、ロボット10の第1〜第4回転駆動部26a〜26dを制御して先端部30をワーク搬送装置102の上方に移動させ、カメラ40を制御して得られた画像データに基づいてワーク搬送装置102上の複数のワークWの位置や向きを検出する。そして、制御部90は、検出したワークWの中から採取対象のワークWを決定し、採取対象の真上にエンドエフェクタ50の昇降可能位置が位置するように先端部30を移動させる。その後、制御部90は、採取対象のワークWの大きさや種類に応じて第1〜吸着ノズル65a〜65fのうち採取に適した吸着ノズル65を決定する。
続いて、制御部90は、複数の作業軸60のうち決定した吸着ノズル65を取り付けている作業軸60が昇降可能位置に位置するように公転装置75を制御する。具体的には、制御部90は、圧力供給源106を制御して圧力供給口79a及び圧力供給口79bに交互に圧力を供給して、公転装置75により複数の作業軸60を公転させる。そして、制御部90は、圧力供給源106を制御して圧力供給口85aに圧力を供給することで下降装置80を制御し、昇降可能位置に位置した作業軸60を下降させる。作業軸60が下降すると、制御部90は、下降した吸着ノズル65に圧力供給部56を介して圧力(ここでは負圧)を作用させて、吸着ノズル65にワークWを吸着させる。
次に、制御部90は、吸着ノズル65にワークWを吸着させたまま先端部30を基板S上に移動させ、カメラ40を制御して得られた画像データに基づいて基板S上のワークWを載置すべき位置を検出する。そして、制御部90は、吸着ノズル65にワークWを吸着させたまま先端部30を移動させて、ワークWを基板S上の載置すべき位置に移動させる。このとき、制御部90は、第5回転駆動部26eを制御することで自転装置70により昇降可能位置に位置する吸着ノズル65を自転させて、ワークWの姿勢(向き)を適宜調整する。その後、制御部90は圧力供給源106を制御して吸着ノズル65に圧力(ここでは常圧又は正圧)を供給する。これにより、吸着ノズル65はワークWを保持解除し、ワークWが基板S上に載置される。ワークWを載置すると、制御部90は、圧力供給源106を制御して圧力供給口85bに圧力を供給することで下降装置80の接触部81を上昇させる。これにより昇降可能位置の作業軸60が下降前の状態に戻る。制御部90はこのようにしてワークWをワーク搬送装置102から基板S上に移動させて載置する移載処理を繰り返して、複数のワークWを基板S上に載置していく。
以上詳述した本実施形態のエンドエフェクタ50では、複数の作業軸60が回転体53の回転の周方向に沿って配置されており、第1〜第6作業軸60a〜60fの各々がワークに対する作業を行う吸着ノズル65などの作業部を取り付け可能である。また、このエンドエフェクタ50では、公転装置75が作業軸60を公転させて複数の作業軸60のいずれかを昇降可能位置に移動させ、下降装置80がその作業軸60を下降させる。そのため、このエンドエフェクタ50では、複数の作業軸60の各々に取り付けられた吸着ノズル65のうち、特定の吸着ノズル65を選択的に下降させて、その吸着ノズル65を用いた作業を行うことができる。そのため、ロボット10にこのエンドエフェクタ50を装着し、さらにこのエンドエフェクタ50の複数の作業軸60に互いに異なる吸着ノズル65を取り付けておけば、ロボット10は吸着ノズル65を付け替えることなく複数の互いに異なる作業(ここでは互いに異なる大きさのワークWの保持)を効率よく実行できる。
また、エンドエフェクタ50は、外部(ここでは圧力供給源106)から供給される圧力を、昇降可能位置に位置する作業軸60に取り付けられた吸着ノズル65に供給するための圧力供給部56、を備えている。これにより、このエンドエフェクタ50は、昇降可能位置に位置する作業軸60に取り付けられた吸着ノズル65に適切に圧力を供給して、圧力を用いて吸着ノズル65に作業を行わせることができる。また、このエンドエフェクタ50では、複数の作業軸60の各々に取り付けられた吸着ノズル65のうち、昇降可能位置に位置する作業部60にのみ圧力を供給する。そのため、複数の作業軸60の各々に取り付けられた吸着ノズル65に対してそれぞれ圧力を供給できるようにする場合と比較して、圧力供給部56の部品点数を少なくしやすい。
さらに、作業軸60は、取り付けられた吸着ノズル65に圧力を供給するための第1圧力供給路(ここでは軸孔61a)を有することで、圧力供給部56の一部を兼ねている。また、下降装置80は、昇降可能位置に位置する作業軸60に接触し作業軸60を押圧して下降させる接触部81を有している。そして、接触部81は、接触部81が作業軸60に接触する際に軸孔61aに連通するよう構成された第2圧力供給路(ここでは孔81a)を有することで、圧力供給部56の一部を兼ねている。これにより、作業軸60と下降装置80の一部である接触部81とが圧力供給部56の少なくとも一部を兼ねるため、エンドエフェクタ50の部品点数を少なくしやすい。
そして、エンドエフェクタ50は、昇降可能位置にある作業軸60を自転させる自転装置70を備えている。これにより、昇降可能位置にある作業軸60に取り付けられた作業部(ここでは吸着ノズル65)を回転させることができるため、吸着ノズル65を用いた作業がしやすくなる。また、自転装置70は、取付部51及び回転体53とは独立して回転し回転によって昇降可能位置にある作業軸60を自転させるように構成されロボット10の回転軸(ここでは軸体33)に同軸に接続される接続軸(ここではQ軸71)を備えている。これにより、ロボット10の軸体33から伝達される回転駆動力で作業軸60を自転させることができるため、エンドエフェクタ50は回転駆動力を出力する回転駆動部(例えばモータなど)を有する必要がない。そのため、エンドエフェクタ50の部品点数を少なくしやすい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施形態では、作業部として吸着ノズル65を例示したが、これに限らず例えば他の作業部を作業軸60に取り付けてもよい。他の作業部の例としては、圧力の作用により一対の把持爪を接近及び離間させてワークWを把持及び把持解除するメカチャックが挙げられる。また、作業部は、ワークWを保持するものに限らず、ワークに対する他の作業を行うものであってもよい。
上述した実施形態では、軸孔61aを有する作業軸60及び孔81aを有する接触部81が圧力供給部56の一部を兼ねていたが、これに限られない。例えば、少なくとも昇降可能位置に位置する作業軸60の軸孔61aに連通する圧力供給路を有する部材を、接触部81とは別に設けておき、接触部81が圧力供給部56の一部を兼ねないようにしてもよい。あるいは、作業軸60に取り付けられた吸着ノズル65に圧力を供給する部材を別に設けて、作業軸60が圧力供給部56を兼ねないようにしてもよい。
上述した実施形態では自転装置70はモータなどの回転駆動部を有していなかったが、これに限らずエンドエフェクタ50がQ軸71を回転させるモータを備えていてもよい。
上述した実施形態では、自転装置70は複数の作業軸60を同期して自転させたが、これに限られない。例えば、自転装置70は昇降可能位置にある作業軸60のみ自転させてもよい。例えば、複数の作業軸60のうち下降した作業軸60のギヤ63のみがQ軸ギヤ73と噛み合うようにしてもよい。
上述した実施形態では、公転装置75はラチェット機構76を有していたが、これに限られない。例えば、公転装置75が、自転装置70と同様に複数のギヤを用いた機構により回転体53を回転させてもよい。
上述した実施形態では、下降装置80が上昇装置を兼ねており、下降装置80とスプリング64との2種類の上昇装置が存在したが、これに限られない。例えばレバー82bを省略して、下降装置80が上昇装置を兼ねないようにしてもよい。
上述した実施形態では、昇降可能位置は1箇所であったが、これに限られない。例えば、エンドエフェクタ50が下降装置80を2つ備えており、昇降可能位置が2箇所存在していてもよい。
上述した実施形態では、ロボット10は多関節ロボットのうち垂直多関節ロボットとしたが、これに限らず水平多関節ロボットであってもよい。
本開示のエンドエフェクタ,多関節ロボット及び作業実行装置は、以下のように構成してもよい。
本開示のエンドエフェクタは、外部から供給される圧力を、前記昇降可能位置に位置する前記作業軸に取り付けられた前記作業部に供給するための圧力供給部、を備えていてもよい。こうすれば、このエンドエフェクタは、昇降可能位置に位置する作業軸に取り付けられた作業部に適切に圧力を供給して、圧力を用いて作業部に作業を行わせることができる。また、このエンドエフェクタでは、複数の作業軸の各々に取り付けられた作業部のうち、少なくとも昇降可能位置に位置する作業部に圧力を供給できればよいため、圧力供給部の部品点数を少なくしやすい。
圧力供給部を備える態様の本開示のエンドエフェクタにおいて、前記作業軸は、取り付けられた前記作業部に圧力を供給するための第1圧力供給路を有することで、前記圧力供給部の一部を兼ねており、前記下降装置は、前記昇降可能位置に位置する作業軸に接触し該作業軸を押圧して下降させる接触部を有し、前記接触部は、該接触部が前記作業軸に接触する際に前記第1圧力供給路に連通するよう構成された第2圧力供給路を有することで、前記圧力供給部の一部を兼ねていてもよい。こうすれば、作業軸と下降装置の一部である接触部とが圧力供給部の少なくとも一部を兼ねるため、エンドエフェクタの部品点数を少なくしやすい。
本開示のエンドエフェクタにおいて、前記公転装置は、前記回転体に周方向に沿って配設された複数の歯と該複数の歯に対して前記周方向に沿った一方向への移動が許容され該周方向に沿った他方向への移動が規制される歯止め部とを有するラチェット機構と、前記歯止め部を前記一方向及び前記他方向へ往復移動させることで前記歯を該他方向へ移動させて前記回転体を回転させる公転駆動部と、を有していてもよい。この場合において、前記公転駆動部は、外部から供給される圧力の作用によって前記歯止め部を往復移動させてもよい。
本開示のエンドエフェクタは、前記昇降可能位置にある作業軸を自転させる自転装置を備えていてもよい。こうすれば、昇降可能位置にある作業軸に取り付けられた作業部を回転させることができるため、作業部を用いた作業がしやすくなる。この場合において、前記自転装置は、前記複数の作業軸を同期して自転させてもよい。また、前記自転装置は、前記取付部及び前記回転体とは独立して回転し該回転によって前記昇降可能位置にある作業軸を自転させるように構成され前記多関節ロボットの回転軸に同軸に接続される接続軸、を備えていてもよい。こうすれば、多関節ロボットの回転軸から伝達される回転駆動力で作業軸を自転させることができるため、エンドエフェクタは回転駆動力を出力する回転駆動部を有する必要がない。そのため、エンドエフェクタの部品点数を少なくしやすい。
本開示の多関節ロボットは、上述したいずれかの態様のエンドエフェクタを備えたものである。そのため、この多関節ロボットは、上述した本開示のエンドエフェクタと同様の効果、例えば多関節ロボットが複数の互いに異なる作業を効率よく実行できる効果が得られる。
本開示の作業実行装置は、上述したいずれかの態様の多関節ロボットを備えたものである。そのため、この作業実行装置は、上述した本開示のエンドエフェクタと同様の効果、例えば多関節ロボットが複数の互いに異なる作業を効率よく実行できる効果が得られる。
本発明は、部品や基板などのワークに対する作業を行う各種産業に利用可能である。
10 ロボット、20 アーム部、21,22 第1,第2アーム、23 第3支持部、24 台座部、26a〜26e 第1〜第5回転駆動部、27 回転機構、28 モータ 29 エンコーダ、30 先端部、32 装着部、33 軸体、35 固定具、40 カメラ、41 照射部、42 撮像部、50 エンドエフェクタ、51 取付部、51a 筒状体、51b フランジ部、52、 ボルト、53 回転体、53a 支持面、54 第1軸受、55 第2軸受、56 圧力供給部、60 作業軸,60a〜60f 第1〜第6作業軸、61 軸部、61a 軸孔、62a 上側フランジ部、62b 下側フランジ部、63 ギヤ、64 スプリング、65 吸着ノズル、65a〜65f 第1〜第6吸着ノズル、66 本体部、66a ノズル孔、67 フランジ部、68 ボルト、70 自転装置、71 Q軸、71a フランジ部、72 ボルト、73 Q軸ギヤ、75 公転装置、76 ラチェット機構、77 歯、78 歯止め部、78a シャフト、78b 回り止め部、78c カム、78d 突出部材、79 公転駆動部、79a,79b 圧力供給口、79c ピストン、80 下降装置、81 接触部、81a 孔、82 昇降部材、82a 圧力供給口、82b レバー、83 ロッド、84 接続板、85 下降駆動部、85a,85b 圧力供給口、85c ピストン、86 固定部材、86a ボルト、90 制御部、100 作業実行装置、101 基台、102 ワーク搬送装置、103 基板搬送装置、106 圧力供給源、S 基板、W ワーク。

Claims (7)

  1. 多関節ロボットに装着されるよう構成された取付部と、
    前記取付部に支持され、該取付部に対して回転するよう構成された回転体と、
    前記回転体の前記回転の周方向に沿って配置されて該回転体に保持され、ワークに対する作業を行う作業部を各々が取り付け可能な複数の作業軸と、
    前記回転体を前記取付部に対して回転させることで前記複数の作業軸を該回転の中心軸を中心とする公転軌跡に沿って公転させる公転装置と、
    前記複数の作業軸のうち前記公転軌跡上の所定の昇降可能位置にある作業軸を前記回転体に対して下降させる下降装置と、
    前記下降装置が下降させた作業軸を該下降前の位置に上昇させる上昇装置と、
    を備えたエンドエフェクタ。
  2. 請求項1に記載のエンドエフェクタであって、
    外部から供給される圧力を、前記昇降可能位置に位置する前記作業軸に取り付けられた前記作業部に供給するための圧力供給部、
    を備えたエンドエフェクタ。
  3. 前記作業軸は、取り付けられた前記作業部に圧力を供給するための第1圧力供給路を有することで、前記圧力供給部の一部を兼ねており、
    前記下降装置は、前記昇降可能位置に位置する作業軸に接触し該作業軸を押圧して下降させる接触部を有し、
    前記接触部は、該接触部が前記作業軸に接触する際に前記第1圧力供給路に連通するよう構成された第2圧力供給路を有することで、前記圧力供給部の一部を兼ねている、
    請求項2に記載のエンドエフェクタ。
  4. 前記公転装置は、前記回転体に周方向に沿って配設された複数の歯と該複数の歯に対して前記周方向に沿った一方向への移動が許容され該周方向に沿った他方向への移動が規制される歯止め部とを有するラチェット機構と、前記歯止め部を前記一方向及び前記他方向へ往復移動させることで前記歯を該他方向へ移動させて前記回転体を回転させる公転駆動部と、を有する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンドエフェクタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンドエフェクタであって、
    前記昇降可能位置にある作業軸を自転させる自転装置、
    を備えたエンドエフェクタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンドエフェクタを備えた多関節ロボット。
  7. 請求項6に記載の多関節ロボットを備え、ワークに対する作業を行うための作業実行装置。
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