JPWO2019031018A1 - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

操作ワイヤを最大牽引又は押し出したときの可動部の可動範囲が小さくなることを抑制する内視鏡を得る。内視鏡(10)は、挿入部(12)の内部に設けられ、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線により構成された金属鋼線(112)を捲回して形成されているガイドコイル(76)と、ガイドコイル(76)の内部に挿通され、かつ、挿入部(12)の先端側のアングル部(26)に挿通され、挿入部(12)に取り付けられた操作部(14)によって牽引することによってアングル部(26)を湾曲させる操作ワイヤ(72)と、を有する。

Description

本開示は、内視鏡に関する。
下記特許文献1には、挿入部内に配置される操作ワイヤ(アングルワイヤ)の外装体として、潤滑層を有する線体を螺旋状に巻回したコイル体を備えた内視鏡が開示されている。このコイル体としては、例えば、ステンレス鋼線等の金属製の線体に、潤滑層として、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂からなるコーティング層が設けられている。
特開2000−166858号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の内視鏡では、コイル体の成形時又はコイル体の使用時に、潤滑層を有する線体同士の摩擦により、潤滑層が剥離する可能性がある。したがって、摩擦により線体の外径が細くなり、線体のピッチが小さくなることにより、コイル体の全長が短くなる可能性がある。コイル体の全長が短くなると、コイル体と操作ワイヤの全長に差異が生じるため、操作ワイヤには見かけ上、弛みが発生する。このため、操作ワイヤを最大牽引したときに、湾曲部の非湾曲状態(直線状態)から湾曲方向への湾曲角度が小さくなる場合がある。
また、例えば、コイル体の成形時の摩擦により、傷の発生または寸法精度の低下を防止するために、金属製の線材(線体)にニッケルめっき処理を行う場合もある。
しかし、内視鏡は、使用時に洗浄、消毒を行う必要がある。内視鏡の消毒には、過酢酸を用いることがあり、この消毒の際に内視鏡の内部に侵入した過酢酸がニッケルめっきのニッケルと反応し、表面に酢酸ニッケルを生成する(腐食の発生)。そして、酢酸ニッケルが発生したニッケルめっき被膜が線材から剥離すると、線材の外周部の外径が剥離した分だけ細くなる。線材を密着状態で巻回したコイル体(密着ばね)では、線材の外周部の外径が細くなると、細くなった分だけ線材のピッチが小さくなるため、コイル体の全長が短くなる(縮む)。コイル体の全長が短くなると、コイル体と操作ワイヤの全長に差異が生じるため、操作ワイヤには見かけ上、弛みが発生する。このため、操作ワイヤを最大牽引したときに、湾曲部の非湾曲状態(直線状態)から湾曲方向への湾曲角度が小さくなる場合がある。
本開示は上記事実を考慮し、操作ワイヤを最大牽引又は押し出したときの可動部の可動範囲が小さくなることを抑制する内視鏡を提供することを課題とする。
本開示の第1態様に係る内視鏡は、挿入部の内部に設けられ、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線により構成された金属鋼線を捲回して形成されている密着ばねと、前記密着ばねの内部に挿通され、かつ、前記挿入部の一部に設けられた可動部に挿通され、前記挿入部に取り付けられた操作部によって牽引又は押し出すことによって前記可動部を動作させる操作ワイヤと、を有する。
上記の構成によれば、密着ばねは、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線により構成された金属鋼線を捲回して形成されているので、洗浄、消毒の際に、金属鋼線の表面が腐食により剥離して金属鋼線の外径が細くなることが抑制される。例えば、金属鋼線の素線の表面にニッケルめっき等の金属めっきが施されている場合と比較して、金属鋼線の表面が腐食することが抑制され、金属鋼線の外径が細くなることが抑制される。また、密着ばねは、表面が露出した素線により構成された金属鋼線を捲回して形成されているので、金属鋼線同士の摩擦により金属鋼線の外径が細くなることが抑制される。これにより、密着ばねの長手方向の全長が短くなることが抑制される。したがって、操作ワイヤが弛みにくいので、操作ワイヤを最大牽引したとき又は最大押し出したときの可動部の可動範囲が小さくなることが抑制される。
本開示の第2態様に係る内視鏡は、第1態様に係る内視鏡において、前記金属鋼線は、表面未処理のオーステナイト系もしくは析出硬化系のステンレス鋼線、またはチタン合金線のいずれかである。
上記の構成によれば、洗浄、消毒の際に、金属鋼線の表面の腐食がより確実に抑制される。
本開示の第3態様に係る内視鏡は、第1態様又は第2態様に係る内視鏡において、前記密着ばねは、圧縮方向に負荷を掛けることにより、前記密着ばねの縮み量以上に縮ませた状態において前記挿入部に組み込まれている。
上記の構成によれば、密着ばねは、縮み量以上に縮ませた状態において挿入部に組み込まれていることにより、操作ワイヤの牽引を繰り返し行うことによる密着ばねの変形が抑制される。
本開示の第4態様に係る内視鏡は、第1態様から第3態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記金属鋼線の線径は、φ0.1〜0.6mmである。
上記の構成によれば、金属鋼線が腐食しにくいので、金属鋼線の線径を小さくでき、挿入部の外径を小さくできる。
本開示の第5態様に係る内視鏡は、第1態様から第4態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記密着ばねの外径は、φ0.5〜2.5mmである。
上記の構成によれば、密着ばねの外径を小さくすることで、挿入部の外径を小さくできる。
本開示の第6態様に係る内視鏡は、第1態様から第5態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記密着ばねは、前記金属鋼線に潤滑液が供給された状態において捲回されている。
上記の構成によれば、密着ばねは、金属鋼線に潤滑液が供給された状態において捲回されているため、密着ばねの成型時の摩擦による傷の発生、及び寸法精度の低下が抑制される。
本開示の第7態様に係る内視鏡は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記可動部は、前記挿入部の先端側に配置され、かつ、湾曲動作される湾曲部を備え、前記操作ワイヤは、牽引することによって前記湾曲部を湾曲操作するための湾曲操作ワイヤであり、前記密着ばねは、前記湾曲操作ワイヤを保護するガイドコイルである。
上記の構成によれば、可動部は、挿入部の先端側において湾曲動作される湾曲部を備えており、ガイドコイルに挿通された湾曲操作ワイヤを牽引することによって、湾曲部が湾曲される。上記の構成では、湾曲操作ワイヤが弛みにくいので、湾曲操作ワイヤを最大牽引したときに、湾曲部の非湾曲状態(直線状態)から湾曲方向への湾曲角度が小さくなることが抑制される。
本開示の第8態様に係る内視鏡は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記可動部は、前記挿入部の先端側に配置され、かつ、起立動作される処置具起立台を備え、前記操作ワイヤは、牽引することによって前記処置具起立台を起立操作するための起立操作ワイヤであり、前記密着ばねは、前記起立操作ワイヤを保護するガイドコイルである。
上記の構成によれば、可動部は、挿入部の先端側において起立動作される処置具起立台を備えており、ガイドコイルに挿通された起立操作ワイヤを牽引することによって、処置具起立台が起立される。上記の構成では、起立操作ワイヤが弛みにくいので、湾起立操作ワイヤを最大牽引したときに、処置具起立台の起立方向への起立角度が小さくなることが抑制される。
本開示の第9態様に係る内視鏡は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様に係る内視鏡において、前記可動部は、前記挿入部の先端と反対側に配置され、かつ、硬度が調整される軟性部を備え、前記密着ばねは、前記軟性部の硬度を調整するための硬度調整用コイルであり、前記操作ワイヤは、牽引又は押し出すことによって前記硬度調整用コイルを圧縮するためのガイドワイヤである。
上記の構成によれば、可動部は、挿入部の中間部で硬度が調整される軟性部を備えており、ガイドワイヤを牽引又は押し出すことによって硬度調整用コイルが圧縮され、軟性部の硬度が調整される。上記の構成では、ガイドワイヤが弛みにくいので、ガイドワイヤを最大牽引したとき又は最大押し出したときの軟性部の硬度の調整範囲が小さくなることが抑制される。
本開示によれば、操作ワイヤを最大牽引又は押し出したときの可動部の可動範囲が小さくなることを抑制することができる。
第1実施形態に係る内視鏡を示す斜視図である。 図1に示す内視鏡のアングル部の内部構成であって、複数のアングルリングを外側から見た状態で示す斜視図である。 図1に示す内視鏡のアングル部を複数のアングルリングに沿って裁断した状態で示す斜視図である。 図1に示す内視鏡のアングル部の先端側を示す断面図である。 図1に示す内視鏡のアングル部の軟性部側を示す断面図である。 操作ワイヤの牽引により、内視鏡の複数のアングルリングを湾曲させた状態を示す模式的な概念図である。 図1に示す内視鏡に用いられる操作ワイヤ及び密着ばねを示す断面図である。 は、比較例の内視鏡において、操作ワイヤ及び密着ばねの初期状態を示す断面図である。 は、比較例の内視鏡において、ニッケルめっきが腐食により剥離した後の操作ワイヤ及び密着ばねの状態を示す断面図である。 比較例の内視鏡において、牽引ロス量と湾曲部の湾曲角度との関係を示すグラフである。 比較例の内視鏡において、酸(ガス雰囲気)による暴露時間と湾曲部の湾曲角度との関係を示すグラフである。 図8及び図9中の(A)の湾曲部の湾曲状態を示す側面図である。 図8及び図9中の(B)の湾曲部の湾曲状態を示す側面図である。 図8中の(C)の湾曲部の湾曲状態を示す側面図である。 第2実施形態に係る内視鏡に用いられる操作ワイヤ及び密着ばねを示す断面図である。 第3実施形態に係る内視鏡に用いられる挿入部における先端部を示す断面図である。 第3実施形態に係る内視鏡に用いられる湾曲操作装置を示す断面図である。 第4実施形態に係る内視鏡に用いられる挿入部における硬度調整手段を示す断面図である。 第4実施形態に係る内視鏡に用いられる硬度調整操作機構を示す断面図である。 第4実施形態に係る内視鏡に用いられるコイル及びワイヤを示す断面図である。
以下、図面を参照して本開示に係る実施形態の一例について説明する。
〔第1実施形態〕
(内視鏡の全体構成)
図1には、第1実施形態である内視鏡の組み立て方法が適用される内視鏡の一例が概念的に示されている。図1に示されるように、内視鏡10は、体腔(気管支や胃など)等の治療または検査を行なう処置部に挿入されて、体内の観察、静止画や動画の撮影、生体組織の採取などの処置等を行なう。
内視鏡10は、CCD(Charge Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いて検査部位の画像を撮像(撮影)して、検査部位の観察、動画や静止画の撮影を行なう、いわゆる電子スコープ型の内視鏡である。内視鏡10は、挿入部12、操作部14、ユニバーサルコード16、LG(Light Guide)コネクタ18、および、ビデオコネクタ20を有して構成される。 本実施形態の内視鏡10は、気管支用、外科用、咽頭用、消化管用、十二指腸用などの、各種の用途の内視鏡に、好適に利用可能である。
挿入部12は、体腔内等の検査部位に挿入される長尺な部位である。挿入部12は、挿入側の先端(すなわち、操作部14と逆端)である先端部24と、先端部24に繋がる可動部としてのアングル部(湾曲部)26と、アングル部26に繋がる軟性部28とを有する。
操作部14は、内視鏡10の操作を行なう部位である。 操作部14には、挿入部12の先端部24の鉗子孔(鉗子チャンネル)に連通する、鉗子等の処置具を挿入するための鉗子口32、先端部24の鉗子孔からの吸引を行なうための吸引ボタン34、先端部24のノズル(送気送水チャンネル)から送気及び送水を行なうための送気送水ボタン36等が配置される。
なお、図示例の内視鏡10は、吸引および送気送水の機能を有するが、本開示の内視鏡は、吸引および送気送水の一方もしくは両方の機能を有しなくてもよい。また、吸引および送気送水の機能に変えて、あるいは吸引および送気送水の機能に加えて、他の機能を有していてもよい。
さらに、操作部14には、アングル部26を湾曲させる2つの操作ノブ38、および、アングル部26を湾曲状態で保持するためのブレーキ42が設けられている。操作部14は、操作ノブ38の操作により、アングル部26を、例えば、上下と左右の4方向に湾曲させるようになっている。操作ノブ38は、後述する4本の操作ワイヤ72を選択的に牽引して、アングル部26を牽引方向に湾曲させる構成とされている。アングル部26を牽引方向に湾曲させる構成に関しては、後に詳述する。
なお、内視鏡10の操作部14には、これ以外にも、ズームスイッチ、静止画の撮影スイッチ、動画の撮影スイッチ、フリーズスイッチなど、撮像ユニット(CCDセンサ又はCMOSセンサ)によって画像を観察又は撮影するための各種のスイッチが設けられる。
LGコネクタ18は、内視鏡10を使用する施設における、送水手段、送気手段、吸引手段等と、内視鏡10とを接続するための部位である。LGコネクタ18には、内視鏡10と施設の送水(給水)手段と接続するための送水コネクタ50、上記の送気手段と接続するための送気コネクタ52が配置される。また、LGコネクタ18には、上記の吸引手段と接続するための吸引コネクタ(図示省略)等が配置される。また、LGコネクタ18には、照明光源とを接続するためのLG棒54または、電子メスを使用する際にSコードを接続するS端子(図示省略)等も設けられる。
前述のように、内視鏡10は電子スコープであるので、LGコネクタ18には、プロセッサ装置と内視鏡10とを接続するためのビデオコネクタ20が接続される。 先端部24の撮像ユニット(CCDセンサ又はCMOSセンサ)が撮像した画像(画像データ)または、操作部14における各種の指示は、信号線によって、LGコネクタ18を経てビデオコネクタ20からプロセッサ装置に出力される。
ユニバーサルコード(LG軟性部)16は、LGコネクタ18と操作部14とを接続する部位である。ユニバーサルコード16には、送水コネクタ50に接続する送水チャンネル、送気コネクタ52に接続する送気チャンネル、吸引コネクタに接続する吸引チャンネル、照明光源からLG棒54に照射された観察光を伝播するためのライトガイド、操作部14の操作による指示及び先端部24の撮像ユニットで撮影された画像のデータを転送するための信号線などが収容又は挿通される。
吸引チャンネルは、吸引ボタン34を経て、挿入部12の先端部24の鉗子孔に連通する鉗子チャンネルに接続される。送水チャンネルおよび送気チャンネルは、送気送水ボタン36を経て、先端部24のノズルに連通する送気送水チャンネルに接続される。ライトガイドは、操作部14を経て先端部24の照明レンズまで挿通される。さらに、信号線は、前述のように、ビデオコネクタ20から、LGコネクタ18および操作部14を経て、先端部24の撮像ユニットまで挿通される。
挿入部12の先端である先端部24には、CCDセンサ又はCMOSセンサ、撮像レンズ等を一体的にユニット化してなる撮像ユニット、ライトガイドが伝播した観察光を観察部位に照射するための照明レンズ等が組み込まれている。また、先端部24には、処置部に鉗子を挿入させるための鉗子孔及び、送気及び送水を行うためのノズル等も設けられる。これらの部品は、後述する内蔵物90(図4A及び図4B参照)の先端部に位置している。
湾曲部としてのアングル部26は、先端部24を目的位置に挿入した目的位置に位置させるために、操作部14における2つの操作ノブ38の操作によって上下方向および左右方向に湾曲する領域である。アングル部26に関しては、後に詳述する。
軟性部28は、先端部24およびアングル部26と、操作部14とを繋ぐ部位で、検査部位への挿入に対して十分な可撓性を有する長尺なチューブである。前述のように、軟性部28およびアングル部26には、被処置部に鉗子を挿入するための鉗子チャンネル(吸引チャンネル)、送気送水ボタン36による送気および送水を行うための送気送水チャンネル(送気チャンネルおよび送水チャンネル)、先端部24の撮像ユニット(CCDセンサ又はCMOSセンサ)による撮影画像のデータを転送するための信号線、照明光を伝播するためのライトガイド等を備えた内蔵物90(図4A及び図B参照)が挿通される。言い換えると、内蔵物90は、医療処置及び検査に使用される部品である。また、軟性部28およびアングル部26には、アングル部26を湾曲するための、後述する操作ワイヤ72なども挿通される。
図2には、アングル部26の構成が斜視図にて示されている。また、図3には、アングル部26を長手方向に沿って切断した状態が斜視図にて示されている。また、図4A及び図4Bには、アングル部26を長手方向に沿って切断した状態が断面図にて示されている。図2〜図4Bに示されるように、アングル部26は、略円筒状の複数のアングルリング(節輪)62と、隣り合うアングルリング62を接続する(連結する)接続部としての複数のピン64と、を備えている。また、アングル部26は、複数のアングルリング62の先端側に配置された先端リング66と、複数のアングルリング62の基端側(図1に示す操作部14側)に配置された基端リング68と、を備えている。先端リング66とその隣のアングルリング62とは、ピン64により接続されており、基端リング68とその隣のアングルリング62とは、ピン64により接続されている。
隣り合うアングルリング62は、アングルリング62の周方向の4箇所に配置されたピン64により接続されている。本実施形態では、アングルリング62は、図2及び図3中の上下と両側の側部の4箇所に配置されたピン64により接続されている。ピン64の内部側には、アングルリング62の半径方向内側に突出するガイド部70が設けられている。ガイド部70には、アングル部26を湾曲させるための4本の操作ワイヤ72が挿通されている。ここで、操作ワイヤ72は、湾曲操作ワイヤの一例である。4本の操作ワイヤ72は、アングル部26の軸方向に沿って配置されており、互いに交差しない(ほぼ平行に配置される)構成とされている。ガイド部70に関しては、後に詳述する。
4本の操作ワイヤ72の先端側の端部は、それぞれ取付部74により先端リング66に固定される(図3及び図4A参照)。また、上下の2本の操作ワイヤ72の起点側は、操作部14の後述する回転体100(図5参照)に巻き掛けられる。また、図示を省略するが、左右の2本の操作ワイヤ72の起点側は、操作部14の他の回転体に巻き掛けられる。また、4本の操作ワイヤ72は、回転体の直後からアングル部26の直前までの範囲において、極細線のワイヤを螺旋状に巻回してなる密着ばねとしてのガイドコイル76に挿通されている。
図4A及び図4Bに示されるように、アングルリング62は、側面視にてアングル部26の軸方向に対して交差する方向にアーチ状に湾曲するように延びており、隣り合うアングルリング62のアーチ形状が略左右対称(軸方向で対称)に形成されている。言い換えると、略左右対称(軸方向で対称)の隣り合う1対のアングルリング62が、アングル部26の軸方向に沿って複数配置される構成とされている。アングルリング62の上部と下部が先端側に湾曲している場合には、そのアングルリング62の上部と下部に先端側に突出する突出部80が形成されている。また、アングルリング62の上部と下部が先端と反対側に湾曲している場合には、そのアングルリング62の上部と下部に先端と反側側に突出する突出部82が形成されている。そして、図4A及び図4Bに示されるように、隣り合うアングルリング62の上部と下部の突出部80、82が重ね合わされ、これらの突出部80、82に形成された貫通孔80A、82Aにリベット状のピン64が挿通されている。本実施形態では、貫通孔80Aの内径が貫通孔82Aの内径よりも大きく、突出部82の貫通孔82Aの縁部にピン64が係止されている。これにより、ピン64を軸として隣り合うアングルリング62が互いに回動可能に接続されている。
また、図4A及び図4Bに示されるように、アングルリング62の上下方向の中間部が先端側に湾曲している場合には、そのアングルリング62の上下方向の中間部に先端側に突出する2つの突出部80が形成されている。また、アングルリング62の上下方向の中間部が先端と反対側に湾曲している場合には、そのアングルリング62の上下方向の中間部に先端と反側側に突出する2つの突出部82が形成されている。そして、隣り合うアングルリング62の上下方向の中間部の突出部80、82が重ね合わされ、これらの突出部80、82に形成された貫通孔にリベット状のピン64が挿通されている。これにより、ピン64を軸として隣り合うアングルリング62が互いに回動可能に接続されている。アングルリング62の上部と下部のピン64と、アングルリング62の上下方向の中間部のピン64は、アングル部26の軸方向に沿って交互に配置されている。
先端リング66は、一方の端部は平坦であり、他方の端部のみが先端と反対側に湾曲しており、その他方の端部の上下方向の中間部に突出部82が形成されている。先端リング66の突出部82が、隣り合うアングルリング62の中間部に設けられた突出部80と重ね合わされてピン64により接続されている。先端リング66とこれに隣り合うアングルリング62とは、ピン64によって互いに回動可能に接続されている。また、基端リング68は、一方の端部は平坦であり、他方の端部のみが先端側に湾曲しており、その他方の端部の上下方向の中間部に突出部80が形成されている。基端リング68の突出部80が、隣り合うアングルリング62の中間部に設けられた突出部82と重ね合わされてピン64により接続されている。基端リング68とこれに隣り合うアングルリング62とは、ピン64によって互いに回動可能に接続されている。
図4A及び図4Bに示されるように、ガイド部70は、ピン64と一体的に形成されており、ピン64からアングルリング62の半径方向内側(内周方向)に突出している。ガイド部70は、筒状部70Aを備えており、筒状部70Aには、複数のアングルリング62の軸方向に沿って貫通するガイド孔70Bが形成されている。ガイド部70のガイド孔70Bには、操作ワイヤ72が挿通されている。本実施形態では、上下と上下方向の両側の中間部の4箇所のガイド部70のガイド孔70Bに、アングル部26を湾曲させるための4本の操作ワイヤ72が挿通されている(図2〜4参照)。ガイド孔70Bの内径は、操作ワイヤ72の外径よりも大きい。これにより、操作ワイヤ72が牽引されたときに、操作ワイヤ72がガイド孔70Bの壁部にガイドされて軸方向に移動するようになっている。
図4Bに示されるように、基端リング68の内側には、ガイドコイル76の軸方向の一端部が固定される取付リング102が設けられている。取付リング102の軸方向の一端部側(先端部24側)の外径は、基端リング68の内径よりも小さく、取付リング102の軸方向の一端部側が、基端リング68の内周側に挿入されている。取付リング102の軸方向の一端部(先端部24側)には、操作ワイヤ72が軸方向に移動可能に挿通される貫通孔102Aが形成されている。取付リング102の軸方向の他端部(先端部24と反対側)には、ガイドコイル76の軸方向の一端部がそれぞれ挿入される4つの挿入部102Bが形成されている。取付リング102の軸方向の中間部で、挿入部102Bと貫通孔102Aとが連通している。挿入部102Bの内径は、貫通孔102Aの内径よりも大きい。
また、取付リング102の外周面には、半径方向外側に突出する突起102Cが形成されており、突起102Cが基端リング68の端面に接触している。この状態において、取付リング102は、基端リング68に例えば半田付け等により固定されている。また、ガイドコイル76の軸方向の一端部は、取付リング102の挿入部102Bに挿入された状態において、ガイドコイル76の軸方向の一端部が取付リング102に固定されている。
図4A及び図4Bに示されるように、アングル部26における複数のアングルリング62の内部には、前述したように、医療処置及び検査に使用される内蔵物90が挿通されている。内蔵物90の先端部は、先端リング66の取付部(図示省略)に接着又は半田付け等の接合部(図示省略)により接合されている。
また、複数のアングルリング62の外周側には、筒状(本実施形態では円筒状)のネット92が被せられる(外挿される)。例えば、ネット92は、金属製のメッシュ状部材で構成されている。さらに、筒状のネット92の外周側には、筒状(本実施形態では円筒状)のカバーゴム94が被せられる(外挿される)。図2及び図3では、アングル部26の構成を分かりやすくするため、内蔵物90、ネット92、カバーゴム94の図示を省略している。
また、本実施形態の内視鏡10において、操作ワイヤ72は特に限定はなく、金属線を撚ってなるワイヤ、金属製の撚り線を、複数、撚ってなるワイヤ、単線の金属製ワイヤ等が使用可能である。しかしながら、本実施形態の内視鏡10においては、操作ワイヤ72は、単線ではなく、撚り線(寄り糸状のワイヤ)を用いるのが好ましい。また、操作ワイヤ72の径も、特に限定はなく、内視鏡の種類や挿入部12の太さ、挿入部12に収容される内蔵物90等に応じて、適宜、決定すればよい。
図5には、アングル部26を湾曲させる機構が概念的に示されている。図5に示されるように、アングル部26及び軟性部28の内部に挿通された上下の2本の操作ワイヤ72は、操作部14側において繋がっており、この繋がった部分が回転体100に巻き掛けられている。例えば、回転体100はスプロケットであり、2本の操作ワイヤ72はチェーン73を介してスプロケットに連結されている。また、この構成に代えて、2本の操作ワイヤ72の繋がった部分が、回転体としてのプーリに巻き掛けられている構成でもよい。操作部14に設けられた一方の操作ノブ38(図1参照)の操作によって、回転体100の回転軸100Aが回転可能に支持されている。従って、回転体100が回転すると、一方の操作ワイヤ72は巻き取られて牽引され、他方の操作ワイヤ72は、逆に送り出される。例えば、回転体100が図5中の時計回りに回転すると、図5中の上側の操作ワイヤ72は、巻き取られて矢印A方向に牽引され、図5中の下側の操作ワイヤ72は、矢印Aと逆方向に送り出される。
前述のように、アングル部26に配置された複数のアングルリング62は、複数のピン64によって回動可能に連結されている。また、2本の操作ワイヤ72は、複数のガイド部70のガイド孔70B(図4A及び図4B参照)に挿通されている。これにより、回転体100が図5中の時計回りに回転して、上側の操作ワイヤ72が矢印A方向に牽引されて、下側の操作ワイヤ72が送り出されると、牽引された操作ワイヤ72側を内側にして、牽引量に応じてアングル部26が湾曲する。図5では、アングル部26は軟性部28に対して上側に湾曲する。また、図示を省略するが、回転体100が逆方向(反時計回り)に回転すると、下側の操作ワイヤ72が牽引されて、上側の操作ワイヤ72が送り出され、牽引量に応じて、アングル部26が軟性部28に対して下側に湾曲する。
なお、図示を省略するが、図4A及び図4B中の上下方向の中間部の2本の操作ワイヤ72は、操作部14側において繋がっており、この繋がった部分が別の回転体に巻き掛けられている。他方の操作ノブ38(図1参照)の操作によって回転体が回転することで、一方の操作ワイヤ72は巻き取られて牽引され、他方の操作ワイヤ72は、逆に送り出される。これにより、牽引された操作ワイヤ72側を内側にして、牽引量に応じて、アングル部26が軟性部28に対して左右方向に湾曲するようになっている。
(主要部の構成)
図6には、本実施形態の主要部であるガイドコイル76及び操作ワイヤ72の構成が示されている。図6に示されるように、ガイドコイル76は、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線で構成された金属鋼線112を捲回して形成されている。より具体的には、ガイドコイル76は、耐酸性の表面性状を有する金属鋼線112を螺旋状に捲回することによって、コイル状に成形したものである。隣り合う金属鋼線112は、互いに密着された状態で配置されている。前述のように、ガイドコイル76は、ガイドコイル76の内部に操作ワイヤ72が挿通されることによって、操作ワイヤ72を保護している。ここで、操作ワイヤ72は、アングル部26を湾曲操作するための湾曲操作ワイヤの一例である。
金属鋼線112としては、例えば、表面未処理のオーステナイト系もしくは析出硬化系のステンレス鋼線、またはチタン合金線のいずれかを用いることができる。前述のように、金属鋼線112は、表面が露出した素線により構成されているため、金属鋼線112の表面には、ニッケルめっき等の金属めっきは施されていない(金属めっき被膜は設けられていない)。
本実施形態では、金属鋼線112としては、SUS304、SUS301H、SUS316、SUS631などのステンレス鋼線が用いられている。
ガイドコイル76は、圧縮方向に負荷を掛けることによって、ガイドコイル76の縮み量以上に縮ませた状態において挿入部12に組み込まれている。より具体的には、ガイドコイル76は、予め初期長さから操作ワイヤ72の牽引操作による縮み量以上に縮ませることによって、エージングを行う。例えば、経鼻鏡の場合は、操作ワイヤ72を繰り返し牽引操作することにより、ガイドコイル76が0.5〜2mm程度縮む。ガイドコイル76は、予め圧縮方向に負荷を掛けることによって、上記の縮み量以上に縮ませた状態において、内視鏡10に組み込む。例えば、経鼻鏡等の細径の内視鏡スコープの場合は、予め初期長さから7mm程度縮める。ガイドコイル76は、縮み量以上に縮ませた状態において、ガイドコイル76の軸方向の一端部が取付リング102(図4B参照)に固定されており、ガイドコイル76の軸方向の他端部は、操作部14(図1参照)の内部に固定されている。
金属鋼線112の線径は、φ0.1〜0.6mmであることが好ましく、φ0.2〜0.5mmであることがより好ましく、φ0.3〜0.4mmであるが更に好ましい。本実施形態では、金属鋼線112の線径は、φ0.1〜0.6mmとされている。
また、密着状態のガイドコイル76の外径は、φ0.5〜2.5mmであることが好ましく、φ0.8〜2.3mmであることがより好ましく、φ1.4〜2.0mmであることが更に好ましい。本実施形態では、密着状態のガイドコイル76の外径は、φ0.5〜2.5mmとされている。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の内視鏡10の作用及び効果について説明する前に、図7A〜図10Cを用いて、比較例の内視鏡200について説明する。
<比較例の内視鏡200>
図7Aには、比較例の内視鏡200に用いられるガイドコイル202及び操作ワイヤ72が示されている。図7Aに示されるように、ガイドコイル202は、ステンレス鋼線204の周面にニッケルめっき処理が施されることでニッケルめっき被膜206が形成されている。ガイドコイル202は、ニッケルめっき被膜206が形成されたステンレス鋼線204を螺旋状に捲回することによって形成されており、隣り合うステンレス鋼線204のニッケルめっき被膜206同士が互いに接触(密着)している。また、ガイドコイル202の内部には、操作ワイヤ72が挿通されている。ステンレス鋼線204としては、例えば、SUS631が用いられている。
図10Aに示す内視鏡200では、ガイドコイル202(図7A参照)は、内視鏡200の軟性部218の内部に配置されており、操作ワイヤ72(図7A参照)は、軟性部218及びアングル部216に連続して挿通されている。なお、操作ワイヤ72には、先端部214が設けられている。操作ワイヤ72を図示しない操作部により牽引することによって、アングル部216が湾曲される。内視鏡200の初期状態では、アングル部216は、非湾曲状態(仮想線220に示す直線状態)から湾曲方向(例えば、矢印R1方向)への湾曲角度で湾曲する。
内視鏡200は、使用時に洗浄、消毒を行う必要がある。内視鏡200の消毒には、過酢酸を用いることがあり、この消毒の際に内視鏡200の内部に侵入した過酢酸が図7Aに示すニッケルめっき被膜206のニッケルと反応し、表面に酢酸ニッケルを生成する(腐食の発生)。また、ガイドコイル202の端部をアングル部26の基端リング(図示省略)に固定するための半田付けの際に使用するフラックスによっても、ニッケルめっき被膜206の腐食が発生する場合がある。
そして、図7Bに示されるように、酢酸ニッケルが発生したニッケルめっき被膜206がステンレス鋼線204から剥離すると、ステンレス鋼線204の外周部の外径は、ニッケルめっき被膜206が剥離した分だけ細くなる。ニッケルめっき被膜206が形成されたステンレス鋼線204を密着状態で巻回したガイドコイル202では、ステンレス鋼線204の外周部の外径が細くなると、細くなった分だけステンレス鋼線204のピッチが小さくなる。このため、図7A及び図7Bに示されるように、初期状態のガイドコイル202の全長L1に対し、ステンレス鋼線204の外周部の外径が細くなった後のガイドコイル202の全長L2は、長さL3分だけ短くなる(縮む)。ガイドコイル202の全長L2が短くなると、ガイドコイル202と操作ワイヤ72の全長に差異が生じるため、操作ワイヤ72には見かけ上、弛みが発生する。
このため、図10B及び図10Cに示されるように、操作ワイヤ72の牽引量における単位長さ当たりのアングル部216の角度(湾曲された部分の内側の角度)が大きくなり、角度ロス分が増加する。言い換えると、操作ワイヤ72を牽引したとき、操作ワイヤ72の弛み分の牽引ロスが生じ、アングル部216の非湾曲状態(仮想線220に示す直線状態)から湾曲方向(例えば、矢印R2、R3方向)への湾曲角度が小さくなる。例えば、アングル部216の湾曲角度の低下は、挿入部(軟性部218とアングル部216と先端部214)の外径が小さいものほど顕著に現われる傾向がある。
図8は、操作ワイヤ72の牽引ロス量(すなわち、ガイドコイル202の全長変化量)とアングル部216の湾曲角度との関係を示すグラフである。図8中の(A)は、牽引ロス量がないときに、図10Aに示すアングル部216の湾曲角度が大きい、初期の湾曲状態を示している。また、図8中の(B)は、牽引ロス量が中間値のときに、図10Bに示すアングル部216の湾曲角度が図10Aよりも小さい、中間の湾曲状態を示している。また、図8中の(C)は、牽引ロス量が大きいときに、図10Cに示すアングル部216の湾曲角度が最も小さい湾曲状態を示している。図8に示されるように、操作ワイヤ72の牽引ロス量が大きくなるにしたがって、アングル部216の湾曲角度が小さくなることが分かる。
図9は、酸(ガス雰囲気)による暴露時間とアングル部216の湾曲角度との関係を示すグラフである。図9中の(A)は、図10Aに示すアングル部216の湾曲角度が大きい、初期の湾曲状態を示している。また、図9中の(B)は、酸(ガス雰囲気)による暴露時間が長くなったときに、図10Bに示すアングル部216の湾曲角度が図10Aよりも小さい、中間の湾曲状態を示している。図9に示されるように、酸性の洗浄液などの酸(ガス雰囲気)による暴露時間が長くなるにしたがって、アングル部216の湾曲角度が小さくなることが分かる。
<第1実施形態の内視鏡10の作用及び効果>
次に、第1実施形態の内視鏡10の作用及び効果について説明する。内視鏡10は、挿入部12の内部に、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線により構成された金属鋼線112を捲回して形成されているガイドコイル76を備えている(図6参照)。また、内視鏡10は、ガイドコイル76の内部に挿通され、かつ、挿入部12における先端側のアングル部26に挿通される操作ワイヤ72を備えている。操作ワイヤ72は、挿入部12に取り付けられた操作部14によって牽引されることによって、アングル部26が湾曲される。
上記の内視鏡10では、ガイドコイル76は、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線で構成された金属鋼線112を捲回して形成されているので、洗浄、消毒の際に、金属鋼線112の表面の腐食による剥離が抑制され、金属鋼線112の外径が細くなることが抑制される。例えば、金属鋼線の素線の表面にニッケルめっき等の金属めっき被膜が形成されている場合と比較して、金属鋼線112の表面が腐食することが抑制され、金属鋼線12の外径が細くなることが抑制される。また、ガイドコイル76は、表面が露出した素線で構成された金属鋼線112を捲回して形成されているので、金属鋼線112同士の摩擦により金属鋼線112の外径が細くなることが抑制される。このため、ガイドコイル76の長手方向の全長が短くなることが抑制される。これにより、操作ワイヤ72が弛まないので、操作ワイヤ72の牽引ロスが生じにくい。したがって、操作ワイヤ72を最大牽引したときに、アングル部26の非湾曲状態(直線状態)から湾曲方向への湾曲角度が小さくなることが抑制される。
また、上記の内視鏡10では、金属鋼線112は、表面未処理のオーステナイト系もしくは析出硬化系のステンレス鋼線、またはチタン合金線のいずれかにより構成されている。このため、上記の内視鏡10では、洗浄、消毒の際に、金属鋼線112の表面の腐食がより確実に抑制される。
また、上記の内視鏡10では、ガイドコイル76は、圧縮方向に負荷を掛けることで、操作ワイヤ72の牽引操作時のガイドコイル76の縮み量以上に縮ませた状態で挿入部12に組み込まれている。このため、上記の内視鏡10では、操作ワイヤ72の牽引を繰り返し行うことによるガイドコイル76の変形が抑制される。
また、上記の内視鏡10では、金属鋼線112の線径は、φ0.1〜0.6mmである。したがって、上記の内視鏡10では、金属鋼線112が腐食しにくいので、金属鋼線112の線径を小さくでき、挿入部12の外径を小さくできる。
また、上記の内視鏡10では、ガイドコイル76の外径は、φ0.5〜2.5mmである。したがって、上記の内視鏡10では、ガイドコイル76の外径を小さくすることによって、挿入部の外径を小さくできる。
上記の内視鏡10について、1000回の過酢酸による消毒を行い、アングル部26の湾曲角度の変化を調べる実験を行ったところ、アングル部26の湾曲角度の変化がほとんどないことが確認された。また、比較例の内視鏡200について、1000回の過酢酸による消毒を行い、アングル部216の湾曲角度の変化を調べる実験を行ったところ、アングル部216の非湾曲状態に対する湾曲方向への湾曲角度が、初期状態に対して20〜40°低下することが確認された。
〔第2実施形態〕
次に、図11を用いて、第2実施形態である内視鏡について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図11には、第2実施形態の内視鏡120に用いられるガイドコイル122及び操作ワイヤ72が示されている。図11に示されるように、内視鏡120には、密着ばねとしてのガイドコイル122が設けられており、ガイドコイル122の内部に操作ワイヤ72が挿通されている。ガイドコイル122は、金属鋼線112に潤滑液124が供給された状態で捲回されている。潤滑液124としては、例えば、オイルなどが用いられている。隣り合う金属鋼線112同士は、直接又は潤滑液124を介して互いに接触(密着)している。
上記の内視鏡120では、ガイドコイル122は、金属鋼線112に潤滑液124が供給された状態で捲回されているため、ガイドコイル122の成型時の摩擦による傷の発生、及び寸法精度の低下が抑制される。
〔第3実施形態〕
次に、図12及び図13を用いて、第3実施形態である内視鏡の組み立て方法について説明する。なお、第3実施形態において、第1及び第2実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図12には、第3実施形態の内視鏡300の挿入部303における先端硬質部303Cが示されている。図12に示されるように、内視鏡300は、可撓性チューブから構成される処置具挿通路313を備えている。処置具挿通路313は操作部302(図13参照)から挿入部303に延在されている。処置具挿通路313は、挿入部303内では、軸方向に配置されており、先端硬質部303Cに形成した凹部に接続されている。この凹部が処置具起立空間314であり、処置具起立空間314は処置具導出口314Aとして先端硬質部303Cに開口している。処置具起立空間314は、処置具挿通路313により挿入部303の軸方向に導かれた処置具(図示省略)を処置具導出口314Aから導出させる方向に向けて方向転換させるための空間であり、処置具起立空間314内には、可動部としての処置具起立台315が装着されている。
内視鏡300は、処置具挿通路313から処置具起立空間314に導かれた処置具を処置具導出口314Aから導出させるに当って、処置具起立台315の角度を制御できるようになっている。処置具起立台315は、処置具の処置具ガイド面315Aを有し、操作部302側からの遠隔操作により起伏動作を行わせることができる。処置具起立台315は、回動軸316により先端硬質部303Cの処置具起立空間314の側部隔壁(図示省略)に回動自在に支持されている。図12において、実線で示した位置は処置具起立台315が最も倒伏させた最小角度位置(水平方向に対する最小角度位置)であり、また二点鎖線で示した位置は処置具起立台315が最も起立させた最大角度位置(水平方向に対する最大角度位置)である。この最小角度位置と最大角度位置との間が処置具起立台315の起立操作の動作範囲となる。このように、処置具起立台315の起立操作で最小角度位置と最大角度位置との間に傾動変位させることによって、処置具起立台315の処置具ガイド面315Aに沿って摺動するようにしてガイドされて、処置具導出口314Aから導出させた処置具(図示省略)の導出方向が制御される。
図13には、処置具起立台315の遠隔操作により起伏動作させるための起立台操作手段の構成が示されている。図13に示されるように、回動軸316は、従動レバー318に連結されている。図示を省略するが、従動レバー318は、処置具起立台315と側部隔壁(図示省略)を挟んで配されている。従動レバー318を前後方向(図13中の左右方向)に回動させると、処置具起立台315は回動軸316の軸回りに回動して起伏動作が行われることになる。
操作部302には、起伏操作レバー320が設けられており、起伏操作レバー320は回転ドラム321に連結されている。回転ドラム321は、後述する湾曲操作装置330の中空回転軸333と同軸に設けられている。回転ドラム321には取付板322が連結されており、取付板322は起伏操作レバー320と一体的に回動する構成とされている。取付板322にはクランク部材323の一端が支持されており、このクランク部材323の他端はスライドガイド324に摺動可能に設けたスライダ325に支持されている。
スライダ325には、起立操作ワイヤとしての操作ワイヤ326が連結されている。操作ワイヤ326は可撓性スリーブ327内に挿通されており、操作ワイヤ326と可撓性スリーブ327とによりコントロールケーブル328を構成している。可撓性スリーブ327の基端部は、操作部302の内部に固定的に装着されており、可撓性スリーブ327の先端部は、先端硬質部303C(図12参照)に形成された貫通孔(図示省略)に固定されている。また、操作ワイヤ326の基端部はスライダ325に連結され、操作ワイヤ326の先端部は従動レバー318に連結されている。ここで、可撓性スリーブ327は、密着ばねとしてのガイドコイル76と、ガイドコイル76を被覆する熱収縮性チューブからなる被覆部材347と、を備えている。ガイドコイル76の内側には、操作ワイヤ326が挿通されている。
内視鏡300には、挿入部303の先端硬質部303C(図12参照)と繋がる湾曲部(図示省略)を遠隔操作で湾曲操作するための湾曲操作装置330が設けられている。この湾曲操作装置30は、図示しない操作ノブが中空回転軸333に連結されている。図示を省略するが、中空回転軸333は、プーリ等の回転体に連結されており、回転体に操作ワイヤが巻き掛けられている。そして、回転体が回転して、一方の操作ワイヤが牽引され、他方の操作ワイヤが繰り出される結果、湾曲部が牽引された側の操作ワイヤに沿って湾曲するようになっている。
起伏操作レバー320の回転ドラム321の内側には、規制ドラム339が設けられており、規制ドラム339は固定軸338に螺合されている。規制ドラム339と回転ドラム321との間に、回転ドラム321の回転角規制機構が設けられており、起伏操作レバー320の操作による処置具起立台315の起立角は最小角度位置から最大角度位置までに制限される。
回転ドラム321には円弧溝340が形成されており、また規制ドラム339にはストッパ部材341が設けられ、このストッパ部材341は円弧溝340に係合している。起伏操作レバー320を操作して、回転ドラム321を回転させると、ストッパ部材341は円弧溝340の両側の溝端部340A、340B間で回動することによって処置具起立台315の起伏動作が行われる。すなわち、回転ドラム321の回転角は、回転ドラム3
21に形成した円弧溝340により規制される。規制ドラム339に設けたストッパ部材341が円弧溝340の一方の溝端部340Aに当接していると、処置具起立台315は倒伏状態となり、これが図12に実線で示した処置具起立台315の最小角度位置である。また、回転ドラム321を回転させると、処置具起立台315が起立動作を行い、ストッパ部材341が溝端部340Bに当接すると、処置具起立台315は図12に二点鎖線で示した位置まで起立動作し、この位置が最大角度位置となる。
上記の内視鏡300では、ガイドコイル76の内部に操作ワイヤ326が挿通されることで、ガイドコイル76は操作ワイヤ326を保護している。ガイドコイル76は、耐酸性の表面性状を有する金属鋼線112を螺旋状に捲回することで、コイル状に成形したものである。ガイドコイル76及び金属鋼線112の構成は、第1実施形態のガイドコイル76及び金属鋼線112と同じである。
上記の内視鏡300では、洗浄、消毒の際に、ガイドコイル76は耐酸性の表面性状を有しているので、金属鋼線112の表面の腐食による剥離が抑制され、金属鋼線112の外径が細くなることが抑制される。このため、ガイドコイル76の長手方向の全長が短くなることが抑制される。したがって、上記の内視鏡300では、操作ワイヤ326が弛みにくいので、操作ワイヤ326を最大牽引したときに、処置具起立台315の起立方向への起立角度が小さくなることを抑制することができる。
〔第4実施形態〕
次に、図14〜図16を用いて、本開示の第4実施形態である内視鏡について説明する。なお、第4実施形態において、第1〜第3実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図14には、第4実施形態である内視鏡400の挿入部414が示されている。図14に示されるように、内視鏡400は、操作部412と、操作部412に繋がる挿入部414とを備えている。挿入部414は、基端側から先端側に向かって、可動部としての軟性部418と、湾曲部420と、先端硬質部422と、を備えている。内視鏡400には、軟性部418の硬度を調整する硬度調整手段436と、硬度調整手段436を操作する硬度調整操作機構439(図15参照)と、を備えている。
硬度調整手段436は、密着ばねとしてのコイル(硬度調整用コイル)432と、コイル432の内部に挿通される操作ワイヤとしてのワイヤ(ガイドワイヤ)434と、を備えている(図16参照)。コイル432は軟性部418に挿通されている。また、ワイヤ434は、コイル432の中空部に挿通され、ワイヤ434とコイル432のそれぞれの先端部が中継金具440に、ろう付け等の固定方法によって固定される。また、中継金具440には、接続ワイヤ435の基端部が固定され、接続ワイヤ435の先端部にはフック形状の固定部437が固定されている。
また、ワイヤ434の基端部は、操作部412のワイヤスリーブ466(図15参照)に固定される。一方、コイル432の基端部は、後記する硬度調整操作機構439の可動リング444に固定されない状態において保持されている。そして、硬度調整操作機構439を操作することによって、可動リング444を介してコイル432を軸方向に圧縮したり、また、圧縮状態から自然長の長さに戻したりすることができる。すなわち、軟性部418は、硬度調整手段436のコイル432の圧縮状態を変化させることによって、その硬度が調整される。
図15には、硬度調整操作機構439の内部構造が示されている。硬度調整手段436のコイル432の圧縮状態を変化させる硬度調整操作機構439の態様には、ワイヤ43
4を牽引する牽引方式と、コイル432の基端部を先端部側に向かって長手軸方向に押し込む押込み方式の2つの方式があるが、第4実施形態では押込み方式で説明する。
硬度調整操作機構439は、円筒状の操作リング438と、ヘタリ調整のための距離調整機構を備えた円筒状のカムリング442と、操作リング438の回動操作によりカムリング442のカム機構を介して長手軸に沿った方向に移動することでコイル432の圧縮状態を変化させる可動リング444と、を備えている。
硬度調整操作機構439は、円筒状の支持フレーム448を備えており、支持フレーム448の内側面に、円筒状の可動リング444が摺接配置される。支持フレーム448には、長手軸方向に沿って長孔形状の直線溝(図示省略)が形成されている。
また、支持フレーム448の直線溝には、第1のカムピン460が係合し、可動リング444には第1のカムピン460の基端部を挿入固定するピン孔452が形成されている。これにより、可動リング444は支持フレーム448の長手方向(軸方向)に沿って移動可能に設けられる。そして、支持フレーム448の外側面に、カム溝を有するカムリング442が摺接配置される。カムリング442の外側面には、操作リング438が配置され、操作リング438の回動操作に連動してカムリング442が回動するようになっている。
コイル432の基端部は、可動リング444の先端部側の端面から軸方向に穿設された円柱状の収納孔444Aに収納される。収納孔444Aの直径はコイル432と略同径に形成され、コイル432の基端部を押し込み自在に保持する。
また、ワイヤ434の基端部は、収納孔444Aから可動リング444の基端部側まで貫通した連結孔を通過し、更にワイヤ固定リング464の軸方向に形成された連結孔を通過した後、ワイヤスリーブ466に固定される。ワイヤスリーブ466の径は、ワイヤ固定リング464の連結孔の径よりも大きく形成されており、ワイヤスリーブ466は何処にも支持されていない。これにより、ワイヤ434が先端部側に引っ張られると、ワイヤスリーブ466がワイヤ固定リング464に当接する。
また、カムリング442には、可動リング444に固定された第1のカムピン460が係合される第1のカム溝(図示省略)が設けられている。これにより、カムリング442が回動すると、第1のカム溝は第1のカムピン460に対して係合しながら移動し、第1のカムピン460を支持フレーム448の直線溝(図示省略)に沿って従動移動させる。これにより、第1のカムピン460を固定する可動リング444も支持フレーム448の軸方向にスライドするようになっている。また、カムリング442には、第2のカムピン462が係合される第2のカム溝(図示省略)が設けられている。第2のカムピン462は、支持フレーム448とワイヤ固定リング464とで構成された固定枠に固定されており、第2のカムピン462は、固定位置から動かない固定ピンとされている。カムリング42が回動して第2のカム溝が第2のカムピン462に対して係合しながら移動することにより、カムリング442が軸方向に前進移動(挿入部414の方向へ移動)するようになっている。なお、硬度調整操作機構439のコイル432以外の構成は、特開2016−67529号公報に記載された硬度調整操作機構の構成と同じである。
上記の内視鏡400では、操作リング438を回動させて、カムリング442を回動させる。カムリング442の回動量に応じて、可動リング444は支持フレーム448の先端部側に前進移動する。可動リング444の前進移動により、可動リング444はコイル432を長手方向(軸方向)に沿って支持フレーム448の先端部側にさらに押し込んでいく。これにより、コイル432が強く圧縮されるので、軟性部418が硬化するようになっている。
図16に示されるように、コイル432は、耐酸性の表面性状を有する金属鋼線112を螺旋状に捲回することによって、コイル状に成形したものである。コイル432及び金属鋼線112の構成は、第1実施形態のガイドコイル76及び金属鋼線112と同じである。
上記の内視鏡400では、洗浄、消毒の際に、コイル432は耐酸性の表面性状を有しているので、金属鋼線112の表面の腐食による剥離が抑制され、金属鋼線112の外径が細くなることが抑制される。このため、コイル432の長手方向の全長が短くなることが抑制される。このため、上記の内視鏡400では、コイル432を軸方向に最大量移動した(本実施形態では、最大量押し込んだ)ときの軟性部の硬度の調整範囲が小さくなることを抑制することができる。
なお、第4実施形態の内視鏡400は、コイル432の基端部を先端部側に向かって押し込む方式であるが、本開示はこの構成に限定されず、コイルに挿通されたワイヤを牽引する方式にも適用可能である。
また、上記の第1〜第3実施形態において、内視鏡10、120、300を構成するガイドコイル76以外の構成部品の個々の形状などは、変更可能である。例えば、第1実施形態において、内視鏡10を構成するアングルリング62の形状、ピン64の位置や形状、ガイド部70の位置や形状などは、変更が可能である。例えば、内視鏡10では、ピン64の内周側にガイド部70が設けられていたが、本開示はこの構成に限定されるものではなく、アングルリング62にピンとは別に、操作ワイヤを挿通するガイド部を設けてもよい。また、操作ワイヤ72の本数も変更が可能である。
また、上記の第4実施形態において、内視鏡400を構成するコイル432以外の構成部品の個々の形状などは、変更可能である。
以上、本開示の実施例について記述したが、本開示は上記の実施例に何ら限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10、120、300、400 内視鏡
12、102B、303、414 挿入部
14、302、412 操作部
16 ユニバーサルコード
18 コネクタ
20 ビデオコネクタ
24 先端部
26、420 アングル部(湾曲部)
28、418 軟性部(可動部)
30、330 湾曲操作装置
32 鉗子口
34 吸引ボタン
36 送気送水ボタン
38 操作ノブ
42 ブレーキ
50 送水コネクタ
52 送気コネクタ
54 LG棒
62 アングルリング
64 ピン
66 先端リング
68 基端リング
70 ガイド部
70A 筒状部
70B ガイド孔
72 操作ワイヤ(湾曲操作ワイヤ)
73 チェーン
74 取付部
76 ガイドコイル(密着ばね)
80、82 突出部
80A、82A、102A貫通孔
90 内蔵物
92 ネット
94 カバーゴム
100 回転体
100A 回転軸
102 取付リング
102C 突起
112 金属鋼線
122 ガイドコイル(密着ばね)
124 潤滑液
303C 先端硬質部
313 処置具挿通路
314 処置具起立空間
314A 処置具導出口
315 処置具起立台(可動部)
315A 処置具ガイド面
316 回動軸
318 従動レバー
320 起伏操作レバー
321 回転ドラム
322 取付板
323 クランク部材
324 スライドガイド
325 スライダ
326 操作ワイヤ(起立操作ワイヤ)
327 可撓性スリーブ
328 コントロールケーブル
333 中空回転軸
338 固定軸
339 規制ドラム
340 円弧溝
340A 溝端部
340B 溝端部
341 ストッパ部材
347 被覆部材
422 先端硬質部
432 コイル(密着ばね、硬度調整用コイル)
434 ワイヤ(ガイドワイヤ)
435 接続ワイヤ
436 硬度調整手段
437 固定部
438 操作リング
439 硬度調整操作機構
440 中継金具
442 カムリング
444 可動リング
444A 収納孔
448 支持フレーム
452 ピン孔
460 第1のカムピン
462 第2のカムピン
464 ワイヤ固定リング
466 ワイヤスリーブ

Claims (9)

  1. 挿入部の内部に設けられ、耐酸性の表面性状を有し、かつ、表面が露出した素線により構成された金属鋼線を捲回して形成されている密着ばねと、
    前記密着ばねの内部に挿通され、かつ、前記挿入部の一部に設けられた可動部に挿通され、前記挿入部に取り付けられた操作部によって牽引又は押し出すことによって前記可動部を動作させる操作ワイヤと、
    を有する内視鏡。
  2. 前記金属鋼線は、表面未処理のオーステナイト系もしくは析出硬化系のステンレス鋼線、またはチタン合金線のいずれかである請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記密着ばねは、圧縮方向に負荷を掛けることにより、前記密着ばねの縮み量以上に縮ませた状態において前記挿入部に組み込まれている請求項1又は請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記金属鋼線の線径は、φ0.1〜0.6mmである請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の内視鏡。
  5. 前記密着ばねの外径は、φ0.5〜2.5mmである請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の内視鏡。
  6. 前記密着ばねは、前記金属鋼線に潤滑液が供給された状態において捲回されている請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の内視鏡。
  7. 前記可動部は、前記挿入部の先端側に配置され、かつ、湾曲動作される湾曲部を備え、
    前記操作ワイヤは、牽引することによって前記湾曲部を湾曲操作するための湾曲操作ワイヤであり、前記密着ばねは、前記湾曲操作ワイヤを保護するガイドコイルである請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内視鏡。
  8. 前記可動部は、前記挿入部の先端側に配置され、かつ、起立動作される処置具起立台を備え、
    前記操作ワイヤは、牽引することによって前記処置具起立台を起立操作するための起立操作ワイヤであり、前記密着ばねは、前記起立操作ワイヤを保護するガイドコイルである請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内視鏡。
  9. 前記可動部は、前記挿入部の先端と反対側に配置され、かつ、硬度が調整される軟性部を備え、
    前記密着ばねは、前記軟性部の硬度を調整するための硬度調整用コイルであり、前記操作ワイヤは、牽引又は押し出すことによって前記硬度調整用コイルを圧縮するためのガイドワイヤである請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の内視鏡。
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