JPWO2019026297A1 - 異常検知装置、異常検知システム、および異常検知方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、第1の実施の形態における異常検知システム100の構成の一例を示す図である。異常検知システム100は、軌道走行車両1などの複数の軌道走行車両、および複数の軌道走行車両と通信可能な上位システム20を含んで構成される。なお、複数の軌道走行車両の各々の構成は、基本的に同じであるので、本実施の形態では、軌道走行車両1を例に挙げて説明する。かかる異常検知システム100では、軌道2を走行する軌道走行車両1に係る異常(軌道走行車両1の異常、軌道2の異常など)が検知される。
電気データ:モータ4a〜4kの三相交流電流、モータ4a〜4dの三相交流電圧、モータ4a〜4dのd軸電流、モータ4a〜4dのq軸電流、モータ4a〜4dのd軸電圧、モータ4a〜4dのq軸電圧
機械データ:駆動系7a〜7dの回転速度、駆動系7a〜7dのトルク、駆動系7a〜7dの振動、駆動系7a〜7dの騒音
制御ソフトウェア変数:d軸電流指令偏差、q軸電流指令偏差
(i)上位システム20にデータセンタ(データサーバ等)を構築し、データセンタは、複数の軌道走行車両の記録データを集約する。データの集約後にデータ圧縮技術を適用することにより、例えば幾つかの軌道走行車両に共通する異常検知に係るデータを見つけて圧縮することにより、軌道走行車両ごとにデータ圧縮技術を適用する場合よりもデータ量を全体として削減できる。データセンタには、記録データの他、軌道異常信号および駆動系異常信号の出力ログを集約してもよい。なお、データセンタについては、建屋内に構築してもよく、特定の軌道走行車両に構築してもよい。
(ii)異常検知装置8が動作するのは、特定の時間帯または場所とする。例えば、始発電車または最終電車のみで異常検知装置8を動作させてもよいし、登坂、カーブなどの軌道2の摩耗が進行しやすい場所のみで異常検知装置8を動作させてもよい。
(iii)異常検知装置8は、特定の軌道走行車両のみに搭載してもよい。
(iv)異常検知装置8は、フローチャート8aの演算周期を変更可能であり、特徴量が閾値を超えたあとの所定期間のみ演算周期を短くしてもよい。
図7は、第2の実施の形態における異常検知装置8が実行する処理に係るフローチャートを示す図である。ただし、第1の実施の形態と同等の点については、図示およびその説明を適宜に省略する。本実施の形態では、図4に示す(A1)、(A2)から後の処理を図7に示すフローチャートの処理に置き換えることによって、異常検知装置8は、軌道異常と継目とを判別できるようになる。その動作原理を以下で説明する。
図10は、第3の実施の形態における異常検知装置8が実行する処理に係るフローチャートを示す図である。ただし、第1の実施の形態と同等の点については、図示およびその説明を適宜に省略する。本実施の形態では、図4に示す(A1)、(A2)から後の処理を図10に示すフローチャートの処理に置き換えることによって、異常検知装置8は、駆動系7a〜7dにおける異常箇所を特定できるようになる。その動作原理を以下で説明する。
図12に示す閾値超過周期T1は、車輪3aの回転周期と等しいことから、車輪半径をrとすると、下記のように表される。
T1=2πr/v・・・(式1)
図12に示す閾値超過周期T2は、モータ側のギア6bの回転周期と等しいことから、ギア比をηとすると、下記のように表される。
T2=2πr/ηv・・・(式2)
図12に示す閾値超過周期T3は、モータ4dの電気的回転周期と等しいことから、モータ4dの極対数をPmとすると、下記のように表される。
T3=2πr/ηPmv・・・(式3)
図13は、第4の実施の形態における異常検知装置8が実行する処理に係るフローチャートを示す図である。図13(A)に示すフローチャート8cは、電流観測用のフローチャートであり、図13(B)に示すフローチャート8dは、異常検知用のフローチャートであり、それぞれ独立に繰り返し処理される。本実施の形態では、フローチャート8c,8dに示す処理を実行することによって、異常検知装置8は、軌道異常、駆動系異常、継目およびポインタの各々を判別する。その動作原理を以下で説明する。
図17に示す軌道位置x1、x2、x3、x4には、継目10があり、閾値超過位置の間隔Δxが一定であることから、継目検知信号が出力される。
図17に示すxjには、軌道異常9aがあり、閾値超過位置の間隔が一定でないこと、かつ特徴量が時間経過に伴って増加していることから、軌道異常信号が出力される。
図17に示すxkには、ポインタ11があり、閾値超過位置の間隔が一定でないこと、かつ特徴量が時間経過に伴って増加していないことから、ポインタ検知信号が出力される。
なお上述の実施の形態においては、本発明を異常検知システム100に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の異常検知装置、異常検知システムなどに広く適用することができる。
Claims (18)
- 軌道を走行する軌道走行車両に係る異常を検知する異常検知装置であって、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量が閾値を超えた時刻を示す閾値超過時刻、および前記閾値超過時刻における前記駆動系の前記軌道走行車両に対する位置を示す駆動系位置を取得する取得部と、
前記軌道走行車両に設けられた複数の駆動系について前記取得部により取得された複数の閾値超過時刻および前記閾値超過時刻における駆動系位置に相関性があるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて出力を行う出力部と、
を備え、
前記出力部は、前記判定部により相関性があると判定された場合、前記軌道に異常があることを示す軌道異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記判定部により相関性がないと判定された場合、前記複数の駆動系に異常があることを示す駆動系異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項2に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量、前記取得部により取得された閾値超過時刻および前記閾値超過時刻における駆動系位置、前記出力部により出力される軌道異常信号、前記出力部により出力される駆動系異常信号の少なくとも1つをデータセンタに送信する
こと特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量は、前記物理量の最大値、前記物理量の実効値、前記物理量のバンドパスフィルタ値、前記物理量のフーリエ解析による特定周波数成分、前記物理量についての統計的手法によるデータ処理結果の何れかである
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量は、
前記駆動系の駆動源であるモータの三相交流電流、前記モータの三相交流電圧、前記モータのd軸電流、前記モータのq軸電流、前記モータのd軸電圧、前記モータのq軸電圧、
前記駆動系の回転速度、前記駆動系のトルク、前記駆動系の振動、前記駆動系の騒音、
前記モータと接続されたインバータの制御ソフトウェア変数の何れかである
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の環境条件に関する環境データに基づいて前記閾値を調整する調整部を更に備える
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記軌道異常信号を他の軌道走行車両または鉄道運航管理システムに送信する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項1に記載の異常検知装置において、
前記判定部は、前記相関性の周期性の有無を判定し、
前記出力部は、前記判定部により前記相関性の周期性があると判定された場合、前記軌道の継目を示す継目検知信号を出力し、前記判定部により前記相関性の周期性がないと判定された場合、前記軌道異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項2に記載の異常検知装置において、
前記判定部は、前記閾値を超過する周期に基づいて、前記軌道走行車両に設けられた駆動系に含まれる車輪の異常であるか否か、前記駆動系に含まれるギアの異常であるか否か、前記駆動系に含まれるモータの異常であるか否かを判定し、
前記出力部は、前記判定部により前記車輪の異常であると判定された場合、前記車輪に異常があることを示す車輪異常信号を出力し、前記判定部により前記ギアの異常であると判定された場合、前記ギアに異常があることを示すギア異常信号を出力し、前記判定部により前記モータの異常であると判定された場合、前記モータに異常があることを示すモータ異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項9に記載の異常検知装置において、
前記判定部は、前記周期と下記(式1)の周期T1とに基づいて前記車輪の異常であるか否かを判定し、前記周期と下記(式2)の周期T2とに基づいて前記ギアの異常であるか否かを判定し、前記周期と下記(式3)の周期T3とに基づいて前記モータの異常であるか否かを判定する
ことを特徴とする異常検知装置。
T1=2πr/v・・・(式1)
T2=2πr/ηv・・・(式2)
T3=2πr/ηPmv・・・(式3) - 請求項3に記載の異常検知装置を複数の軌道走行車両の各々に対応して備える異常検知システムであって、
前記異常検知装置の各々から送信された軌道異常信号に基づいて前記軌道の異常個所を特定する特定部を備える
ことを特徴とする異常検知システム。 - 請求項3に記載の異常検知装置を備える異常検知システムであって、
前記異常検知装置から送信された情報に基づいて前記軌道走行車両に対して指令を行う指令部を備え、
前記指令部は、前記異常検知装置から送信された前記駆動系異常信号に基づいて、前記軌道走行車両に対して、前記駆動系異常信号に係る駆動系を停止または縮退運転させるための指令を行う
ことを特徴とする異常検知システム。 - 軌道を走行する軌道走行車両であって、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量が閾値を超えた時刻を示す閾値超過時刻、および前記閾値超過時刻における前記駆動系の前記軌道走行車両に対する位置を示す駆動系位置を取得する取得部と、
前記軌道走行車両に設けられた複数の駆動系について前記取得部により取得された複数の閾値超過時刻および前記閾値超過時刻における駆動系位置に相関性があるか否かを判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて出力を行う出力部と、
を備え、
前記出力部は、前記判定部により相関性があると判定された場合、前記軌道に異常があることを示す軌道異常信号を出力する
ことを特徴とする軌道走行車両。 - 軌道を走行する軌道走行車両に係る異常を検知する異常検知装置が実行する異常検知方法であって、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量が閾値を超えた時刻を示す閾値超過時刻、および前記閾値超過時刻における前記駆動系の前記軌道走行車両に対する位置を示す駆動系位置を取得する第1のステップと、
前記軌道走行車両に設けられた複数の駆動系について前記第1のステップで取得された複数の閾値超過時刻および前記閾値超過時刻における駆動系位置に相関性があるか否かを判定する第2のステップと、
前記第2のステップでの判定結果に基づいて信号を出力する第3のステップと、
を備え、
前記第3のステップでは、前記第2のステップで相関性があると判定した場合、前記軌道に異常があることを示す軌道異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知方法。 - 軌道を走行する軌道走行車両に係る異常を検知する異常検知装置であって、
前記軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量、および前記特徴量が測定された前記軌道における位置を示す軌道位置を取得する取得部と、
前記軌道走行車両に設けられた複数の駆動系について前記取得部により取得された複数の物理量および前記物理量が取得された軌道位置に依存性があるか否かを判定し、前記複数の軌道位置のうち物理量が閾値を超える軌道位置の間隔が一定であるか否かを判定し、前記閾値を超える軌道位置の物理量が時間経過に伴って増加しているか否かをする判定部と、
前記判定部による判定結果に基づいて出力を行う出力部と、
を備え、
前記出力部は、前記判定部により依存性があると判定され、一定でないと判定され、増加していると判定された場合、前記軌道に異常があることを示す軌道異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項15に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記判定部により依存性がないと判定された場合、前記複数の駆動系に異常があることを示す駆動系異常信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項15に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記判定部により依存性があると判定され、一定であると判定された場合、前記軌道の継目を示す継目検知信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。 - 請求項15に記載の異常検知装置において、
前記出力部は、前記判定部により依存性があると判定され、一定でないと判定され、増加していないと判定された場合、前記軌道に設けられたポインタを示すポインタ検知信号を出力する
ことを特徴とする異常検知装置。
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