JPWO2019012840A1 - かつらキット及びそれを用いるかつらの作製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリエステル系繊維(カネカ社製「Futura」)を用い、図6に示すように蓑毛30を作製し、図9に示すように蓑毛30の根元部分32に留め具用基材で構成されたテープ状第2留め具50を縫いつけて毛髪部材を得た。具体的には、前記留め具用基材は、伸縮性生地(モリクロス社製「パワーネット」、ポリウレタン83質量%/ナイロン17質量%、厚み0.31〜0.33mm)に、自着性接着剤として天然ゴム系自着性接着剤(ムサシノケミカル社製「コアテックス(登録商標)AD−60」;天然ゴム約60重量%の天然ゴムラテックス)を厚みが0.33〜0.35mmになるように均一に塗布し、室温で4時間乾燥させて作製した。前記留め具用基材のJIS L 1096定速伸長法に準じて測定した、14.7N荷重時の長さ方向の伸長率は約140%であった。前記留め具用基材を、長さ45cm、幅1.5cmにカットして、テープ状の第2留め具50とした。蓑毛30への縫いつけは、テープ状の第2留め具50の幅5mm部分と蓑毛30の根元部分の中心線を、図9に示すよう縫いつけて第2留め具を備えた毛髪部材を作製した。
実施例1と同様にして、第2留め具が設けられた蓑毛を作製した。かつらベースキャップとして、実施例1と同様のかつらベースキャップを使用した。実施例1と同様の留め具用基材を長さ45cm、幅1.5cmにカットし、一方の端から5mm幅離れた箇所に長さ方向に沿って折り目を付けてテープ状の第1留め具を作製した。かつらベースキャップに第1留め具を配置するガイド線は、実施例1と同様に描き、図15Aに示されているように、そのガイド線101に沿って第1留め具102の折り目104の箇所を幅が広い部分が下側になるように縫いつけて、第1留め具を備えたかつらベースキャップを作製した。次に、図15A〜Bに示されているように、かつらベースキャップ100の第1留め具102の下側に、蓑毛200の第2留め具201の片面を接触させて、手で押して剥離可能に接着させた以外は、実施例1と同様にして、図16に示すようなかつら300を得た。
かつらベースキャップとし、実施例1で用いたかつらベースキャップより編み目が粗いかつらベースキャップ(Annie International社製「Mesh WEAVING CAP #4472」)を使用した以外は、実施例1と同様にして、図16に示すようなかつら300を得た。
かつらベースキャップとし、実施例2で用いたかつらベースキャップより編み目が粗いかつらベースキャップ(Annie International社製「Mesh WEAVING CAP #4472」)を使用した以外は、実施例2と同様にして、図16に示すようなかつら300を得た。
伸縮性生地(モリクロス社製「パワーネット」、ポリウレタン83質量%/ナイロン17質量%、厚み0.31〜0.33mm)に、厚みが0.37mm〜0.39mmになるようにに均一に自着性接着剤を塗った以外は、実施例1と同様ににして、図16に示すようなかつら300を得た。
伸縮性生地(モリクロス社製「パワーネット」、ポリウレタン83質量%/ナイロン17質量%、厚み0.31〜0.33mm)に、厚みが0.37mm〜0.39mmになるように均一に自着性接着剤を塗った以外は、実施例2と同様ににして、図16に示すようなかつら300を得た。
自着性接着剤として、合成イソプレン系接着剤(ムサシノケミカル社製「コアテックス(登録商標)IR−60」、合成イソプレンゴム約60重量%のイソプレンゴムラテックス)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
自着性接着剤として、天然ゴム系接着剤(ムサシノケミカル社製「天然ゴム接着剤:コアテックスAD−60」)30重量%と合成イソプレン系接着剤(ムサシノケミカル社製「コアテックス(登録商標)IR−60」)70重量%を混合したものを使用した以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
自着性接着剤として、天然ゴム系接着剤(ムサシノケミカル社製「天然ゴム接着剤:コアテックスAD−60」)50重量%と合成イソプレン系接着剤(ムサシノケミカル社製「コアテックス(登録商標)IR−60」)50重量%を混合したものを使用した以外は、実施例1と同様の方法で作製した。
ポリエステル系繊維(カネカ社製「Futura」)を用い、図6に示すように蓑毛30を作製した。かつらベースキャップとして実施例1と同様のかつらベースキャップを使用し、実施例1の方法と同じ様に蓑毛を縫い付けるためのガイド線を描いた。次に、かつらベースキャップに描いたガイド線に沿って、蓑毛の根元を市販のWeaving縫い付け糸(Annie International社製「Premium Weaving Set」)を用いて縫いつけて、かつらを作製した。
ポリエステル系繊維(カネカ社製「Futura」)を用い、図6に示すように蓑毛30を作製した。かつらベースキャップとして実施例1と同様のかつらベースキャップを使用し、実施例1の方法と同じ様に蓑毛を縫い付けるためのガイド線を描いた。次に、かつらベースキャップに描いたガイド線に沿って、蓑毛の根元を市販のWeavingボンド(Universal Beauty Products社製「SALON PRO 30 SECOND SUPER HAIR BOND GLUE」)で固定し、かつらを作製した。
Weavingボンド(Universal Beauty Products社製「SALON PRO HAIR BOND GLUE」)を使用した以外は、比較例2と同様にしてかつらを作製した。
ポリエステル系繊維(カネカ社製「Futura」)を用い、図6に示すように蓑毛30を作製した。かつらベースキャップとして実施例3と同様のかつらベースキャップを使用し、実施例1の方法と同じ様に蓑毛を縫い付けるためのガイド線を描いた。次に、かつらベースキャップに描いたガイド線に沿って、蓑毛の根元を市販のWeavingボンド(Universal Beauty Products社製「SALON PRO 30 SECOND SUPER HAIR BOND GLUE」)で固定し、かつらを作製した。
市販されている商品(Snap Weave「Virgin Brazilian Hair 4B Curl Collection U-Part Cap Included」)を使用した。図17に示されているように、かつらベースキャップのボタン状の固定部401に毛髪部材のボタン状の固定部402を固定し、かつら400を作製した。
<測定条件>
小型卓上試験装置(日本電産シンポ社製「FGS−1000TV−FGP−5」)を使用し、下記試験条件にてかつらベースキャップと毛髪部材が剥がれる時の最大荷重(N)を測定した。
試験条件は、下記のとおりであった。
試験種類:剥離試験
試験速度:700mm/min
動作方向:PULL
試料取り付け治具:上(フォースゲージ取り付け側)=GC−2−5
下(スタンド取り付け側)=GT−30−1
<測定方法>
(1)ランダムに5箇所を選択し、かつらベースキャップと毛髪部材の固定箇所が縦方向の中心になるようにし、かつらベースキャップ部分を縦方向の長さが4cm、横方向の長さが2cmになるようにカットし、毛髪部材(蓑毛)は、根元からの繊維の長さが3cmになるようにカットして、測定サンプルとして用いた。
(2)測定サンプルにおいて、かつらベースキャップを縦方向の中心で二つ折りし、端から1cmのところを下側の取り付け側治具に固定した。
(3)蓑毛の根元から1cmの部分を上側の取り付け側治具に固定した。
(4)上述した測定条件にて測定を実施した。
<剥離強度>
下記式に基づいて、上記のように測定した最大荷重(N)をかつらベースキャップと毛髪部材の固定部分間の幅(横方向の長さに対応する)で割った値を剥離強度(N/cm)とし、5箇所の平均値をかつらベースキャップと毛髪部材間の剥離強度とした。
かつらベースキャップと毛髪部材間の剥離強度(N/cm)=最大荷重(N)÷2cm
<測定条件>
測定条件はかつらベースキャップと毛髪部材間の剥離強度の測定条件と同一であった。
<測定方法>
(1)ランダムに5箇所を選択し、かつらベースキャップと毛髪部材の固定箇所が縦方向の中心になるようにし、かつらベースキャップ部分を縦方向の長さが4cm、横方向の長さが3cmになるようにカットし、試料Iとした。
(2)試料Iから、第1留め具と第2留め具の接着部分のみを切り出し、縦方向の長さが1cm、横方向の長さが3cmの試料IIを得た。
(3)試料IIにおいて、第1留め具と第2留め具を横方向の一方の端部から2cmまで剥がして、試料IIIを得た。
(4)試料IIIにおいて、剥がれている第1留め具の端から1cmのところを上側の取り付け治具に固定した。
(5)試料IIIにおいて、剥がれている第2留め具の端から1cmのところを下側の取り付け治具に固定した。
(6)上述した測定条件にて測定を実施した。
<接着強度>
下記式に基づいて、上記のように測定した最大荷重(N)を第2留め具と第1留め具間の接着部分の幅(縦方向の長さに相当する)で割ることで接着強度(N/cm)を算出し、5箇所の平均値を第1留め具と第2留め具間の接着強度の接着強度とした。
第1留め具と第2留め具間の接着強度(N/cm)=最大荷重(N)÷1cm
実施例1〜9では、第1留め具を設置済みのかつらベースキャップをマネキンヘッドに装着させた後、第2留め具を有する毛髪部材(蓑毛)を用い、かつらベースキャップの全ての第1留め具に蓑毛の第2留め具をを剥離可能に接着させて、かつらが完成するまでの時間を測定した。比較例1〜4では、かつらベースキャップをマネキンヘッドに装着させた後、ガイド線を描く時からかつらが完成するまでの時間を測定した。比較例5では、かつらベースキャップをマネキンヘッドに装着させた後、かつらベースキャップのボタン状の固定部に毛髪部材のボタン状の固定部を固定し、かつらが完成するまでの時間を測定した。実施例1〜6及び比較例1〜5はいずれもそれぞれ5回作製して、その平均値をかつら作製時間とした。なお、毎回の作製時間の測定結果の場合は秒はすべて切り捨てた。
実施例1〜9のかつらの作製時間を測定後、かつらベースキャップの全ての第1留め具から蓑毛の第2留め具の取り外す時間(以下において、毛髪部材の剥がし時間と記す。)を測定した。毛髪部材の剥がし時間を4回測定し、その平均値に基づいて下記の基準でスタイル変更容易性を評価した。
1:取り外しに掛かった時間が30分以上であり、スタイル変更容易性がやや劣る。
2:取り外しに掛かった時間が20分以上30分未満であり、スタイル変更容易性が良好である。
3:取り外しに掛かった時間が20分未満であり、スタイル変更容易性がかなり良好である。
10、100 かつらベースキャップ
11 開口部
12、13、14、15、16、17、102 第1留め具
21、22、23、103、104 折り目
24、25、202 縫製線
30、200 蓑毛
31 繊維束
32 根元部分
40、50、63、201 第2留め具
60 ヘアピース
61 植毛された繊維
62 ベース部分
64 分け目
70、80 留め具用基材
71、81 伸縮性生地
72、73、82、83 自着性接着剤
84、85 保護層
101 ガイド線
300、400 かつら
401、402 ボタン状の固定部
Claims (12)
- かつらベースキャップと、一つ以上の毛髪部材を含むかつらキットであって、
前記かつらベースキャップには、一つ以上の第1留め具が備えられ、前記毛髪部材には、第1留め具に対して接着性を有する第2留め具が備えられており、
第2留め具が第1留め具に剥離可能に接着することで、前記毛髪部材が前記かつらベースキャップに固定されることを特徴とするかつらキット。 - 第1留め具及び第2留め具の一方又は両方の表面には、自着性接着剤が配置されており、第2留め具と第1留め具は、自着性接着剤によって接着する請求項1に記載のかつらキット。
- 第1留め具及び第2留め具の少なくとも一方はテープ状である請求項1又は2に記載のかつらキット。
- 第1留め具は、折り目を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 第1留め具の折り目の箇所のみがかつらベースキャップに固定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 前記かつらベースキャップと前記毛髪部材の間の剥離強度は、20〜50N/cmである請求項1〜5のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 前記毛髪部材は、繊維が互いに連結されている根元部分を有する繊維束で構成された蓑毛を含み、前記根元部分に第2留め具が配置されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 前記毛髪部材は、ベース部分と、前記ベース部分に植毛された繊維で構成されたヘアピースを含み、前記ベース部分の周縁部に第2留め具が配置されている請求項1〜7のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 第2留め具と第1留め具間の接着強度は、1〜9N/cmである請求項1〜8のいずれか1項に記載のかつらキット。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のかつらキットを用いるかつらの作製方法であって、前記かつらキットは、かつらベースキャップと、一つ以上の毛髪部材を含み、前記かつらベースキャップには、一つ以上の第1留め具が備えられ、前記毛髪部材には、第1留め具に対して接着性を有する第2留め具が備えられており、第2留め具を第1留め具に剥離可能に接着させて、前記毛髪部材を前記かつらベースキャップに固定することを特徴とするかつらの作製方法。
- 第1留め具と第2留め具を片面で接着させる請求項10に記載のかつらの作製方法。
- 第1留め具にて第2留め具を挟むように第1留め具と第2留め具を接着させる請求項10に記載のかつらの作製方法。
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