JPWO2019004212A1 - d14圧電定数を有する圧電フィルム製造用多糖類組成物およびd14圧電定数を有する圧電フィルムの製造方法 - Google Patents

d14圧電定数を有する圧電フィルム製造用多糖類組成物およびd14圧電定数を有する圧電フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、多糖類および液状媒体を含み、複屈折を有し、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの製造に用いられる多糖類組成物、および、その製造方法である。本発明の多糖類組成物は、未延伸のフィルムでありながら、高いd14圧電定数を有する高分子圧電フィルムの製造を可能にする。

Description

本発明は多糖類を用いたd14圧電定数を有する圧電フィルムの製造技術に関する。
加圧等の形状変化によって電荷を発生する材料を圧電体と言い、各種センサーやアクチュエーターに幅広く応用されている。従来より圧電体としてはPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を始めとしたセラミックが利用されていたが、鉛を含有すること、高温焼成が必要なこと、可とう性を持たないこと、大面積化できないことなどに課題があった。このため、近年、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン三フッ化エチレン共重合体(P(VDF/TrFE))などの高分子圧電材料(特許文献1〜3等)、圧電材料ではないが加圧によって電荷を発生するエレクトレット(特許文献4等)等の各種材料が提案されている。これらは、従来のセラミック圧電体では実現することができない大面積化や可とう性といった特徴を生かした用途で応用が期待されている。
しかしながら、これらの高分子圧電材料およびエレクトレットは温度変化に依る電荷発生(これを、焦電効果という)を伴うために、例えば、タッチセンサーなどに使用した場合は体温による焦電効果で発生する信号と、加圧による圧電効果で発生する信号とが混在してしまい、純粋に加圧を測定することが困難であるという問題がある。また、製造方法に関しても、専用の装置を用いた延伸と分極、或いは、分極が必要であり、そのためにコストが高くなるという問題があった。
一方、ポリ乳酸、ポリアミノ酸、セルロースのような光学活性を有する高分子を配向させて分子対称性をD∞対称とすると、ずり方向の力による電荷を発生する圧電体である、d14圧電定数を有する圧電体(以下、「d14圧電体」とも略称する)になることが知られている(特許文献5、6、非特許文献1、2、3、4参照)。d14圧電体は分極を持たないために焦電効果を有さず、タッチセンサーなど温度が変化する用途でも純粋な加圧を測定できるという利点がある。
しかしながら、特許文献5、6、非特許文献1、2に記載されている、ポリ乳酸、ポリアミノ酸、又はセルロースからなるd14圧電体は、これらの高分子の未延伸のフィルムを一軸方向に延伸して主鎖を配向させることで得られている。これらの製造法では延伸中にフィルムが破断するリスクがあり、さらに延伸後にフィルムの幅(一軸方向と直交する方向の幅)が狭まるなどの問題がある。
特許第5078362号公報 特公平2−26091号公報 特開2014−101465号公報 特開2013−210367号公報 特許第4934235号公報 特公昭46−8548号公報
日本材料学会誌「材料」 1968, 17(175) Journal of Wood Science 1998,44(1),35−39 木材学会誌 1998, 44,2,134−139 Proceedings of SPIE 2008,6929,0277−786X
上記の事情に鑑み、本発明が解決しょうとする課題は、未延伸のフィルムでありながら、高いd14圧電定数を有する高分子圧電フィルムの製造を可能にする樹脂組成物および該樹脂組成物を用いたd14圧電定数を有する圧電フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、光学活性を有する高分子であるセルロース等の多糖類を液状媒体とともに複屈折を有する比較的高粘度の液状組成物に調製すると、該液状組成物を塗工、乾燥して得られるフィルムは、高いd14圧電定数を有する圧電フィルムとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 多糖類および液状媒体を含み、複屈折を有する、多糖類組成物であって、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの製造に用いられる多糖類組成物。
[2] 液状媒体が、沸点40℃以上、250℃以下の液状媒体を1種以上含む、上記[1]記載の多糖類組成物。
[3] 液状媒体が、沸点40℃以上、210℃以下の液状媒体を1種以上含む、上記[1]記載の多糖類組成物。
[4] 液状媒体が、メタノール、エタノール、水、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリフルオロ酢酸からなる群から選択される1種以上である、上記[1]記載の多糖類組成物。
[5] 多糖類のGPC法による数平均分子量が10,000以上である、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[6] 多糖類がセルロースまたはその誘導体を含む、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[7] 多糖類がセルロース誘導体を含み、該セルロース誘導体がメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種または2種以上である、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[8] 多糖類がキサンタンを含む、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[9] 多糖類組成物の固形分量が20重量%以上である、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[10] 多糖類組成物の25℃における粘度が5,000mPa・s以上である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[11] 多糖類組成物の25℃における粘度が50,000mPa・s以上である、上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の多糖類組成物。
[12] 多糖類および液状媒体を含み、複屈折を有する多糖類組成物を支持体上に塗工する第1工程、および該第1工程で得られた多糖類組成物層を乾燥してフィルムとする第2工程を含む、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの製造方法。
[13] 第2工程は磁場を作用させておらず、かつ、第2工程後に、フィルムの延伸工程を含まない、上記[12]記載の方法。
[14] 液状媒体が沸点40℃以上、250℃以下の液状媒体を1種以上含む、上記[12]または[13]記載の方法。
[15] 液状媒体が沸点40℃以上、210℃以下の液状媒体を1種以上含む、上記[12]または[13]記載の方法。
[16] 液状媒体が、メタノール、エタノール、水、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリフルオロ酢酸からなる群から選択される1種以上である、上記[12]または[13]記載の方法。
[17] 多糖類のGPC法による数平均分子量が10,000以上である、上記[12]〜[16]のいずれか1つに記載の方法。
[18] 多糖類がセルロースまたはその誘導体を含む、上記[12]〜[16]のいずれか1つに記載の方法。
[19] 多糖類がセルロース誘導体であり、該セルロース誘導体が、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種または2種以上である、上記[12]〜[17]のいずれか1つに記載の方法。
[20] 多糖類がキサンタンを含む、上記[12]〜[17]のいずれか1つに記載の方法。
[21] 第1工程において、多糖類組成物の塗り厚が500μm以下となるように多糖類組成物を塗工する、上記[12]〜[20]のいずれか1つに記載の方法。
[22] 多糖類組成物の固形分量が20重量%以上である、上記[12]〜[21]のいずれか1つに記載の方法。
[23] 多糖類組成物の25℃における粘度が5,000mPa・s以上である、上記[12]〜[22]のいずれか1つに記載の方法。
[24] 多糖類組成物の25℃における粘度が50,000mPa・s以上である、上記[12]〜[22]のいずれか1つに記載の方法。
[25] 第2工程が多糖類組成物層を300℃以下の温度で乾燥することを含む上記[12]〜[24]のいずれか1つに記載の方法。
[26] 上記[12]〜[25]のいずれか1つの方法で製造されたd14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの片面または両面に電極が形成されており、前記電極に配線が接続されていることを特徴とする、センサーまたはアクチュエーター。
[27] 被検査物に貼付して使用され、被検査物の曲げや歪みを検知する、上記[26]に記載のセンサーまたはアクチュエーター。
[28] 圧電体として、上記[12]〜[25]のいずれか1つの方法で製造されたd14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムを具備する、モノモルフ、バイモルフ、片持ち梁構造からなる群から選択される構造のセンサーまたはアクチュエーター。
本発明の多糖類組成物によれば、d14圧電定数が大きく、しかも、その製造過程におけるフィルムに破断が生じるリスクがなく、かつ圧電特性発現後も広い幅のフィルムを得ることができる。このため、意図した設計幅の圧電フィルムを製造することができ、無機圧電体にはなく、有機圧電体オリジナルの特徴である、大面積化をより簡便に実現することができる。
また、従来の圧電フィルムを使用したセンサーは、フィルムを延伸して得られた圧電フィルムに電極を形成してセンサーとしていたが、本発明の多糖類組成物を使用すれば、例えば、金属箔等の導電体を支持体として、これに塗工、乾燥することで、圧電フィルムの製造と同時に電極として前記金属箔等の導電体を備えるセンサーを作製することができる。このため、従来では考えられなかったプロセスによってセンサーを作製することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態を示してより詳しく説明する。
本発明でいう「d14圧電定数」とは、圧電テンソルの一つであり、ずり応力を印加したときに発生する電荷の量から求められる。単位ずり応力あたりの発生電荷量がd14圧電定数となる。また、「d14圧電定数の最高値」とは、ずり応力をかける方向を変えて測定した場合に得られるd14圧電定数のうちの最高値を意味するものとし、例えば、フィルムに対するずり応力をかける方向を10°毎(好ましくは5°毎、より好ましくは1°毎)変更して測定することで決定することができる。ここでいう「ずり応力をかける方向」とはフィルムの主面内に描かれる、主面の中心を通る仮想直線の方向であり、例えば、「10°毎変更する」とは、フィルムの主面の中心を軸として回転角が10°相違する仮想直線を放射状に設定することを意味する。
なお、d14圧電定数を有するフィルム(以下、「d14圧電体フィルム」ともいう。)は、理論上、フィルムを構成する分子の配向方向に対して交差角度が45°となる方向からフィルムに周期的な引張り応力を加えて圧電定数を測定する場合に最大の値が出る。従って、分子の配向方向に対する交差角が45°となる方向からずり応力を加えて発生する電荷の量を測定することでd14圧電定数の最高値を決定することができる。
一般に、d14圧電体フィルムにおけるフィルムを構成する分子の配向方向は、フィルムを力学的に延伸した方向やフィルムに外部からかけた電磁場の方向など、d14圧電体フィルムの製造方法から特定することができる。通常、フィルムを力学的に延伸してd14圧電体フィルムを製造した場合はフィルムの延伸方向が配向方向とされ、フィルムに外部から電磁場をかけてd14圧電体フィルムを製造した場合は電磁場の方向あるいは電磁場の方向に対する垂直方向が配向方向とされる。本発明においては、フィルム製造時の多糖類組成物の塗工方向が配向方向であると特定した。なお、製法が分からないd14圧電体フィルムの場合、偏光顕微鏡、X線結晶回折、IR2色比などの分析から分子の向きを実際に確認して配向方向を決定することができる。この場合、フィルム中の個々の分子の向きを確認して、同一方向を向いている分子の数が最も多い分子群を構成する分子の向きが配向方向と定められるが、このようにして定められた配向方向は、例えば、d14圧電体フィルムがフィルムを力学的に延伸することで製造されたものである場合は、通常、フィルムの延伸方向と一致し、d14圧電体フィルムがフィルムに電磁場をかけて製造されたものである場合は、通常、電磁場の方向と一致する。本発明において、多糖類組成物の塗工、乾燥により得られるd14圧電体フィルムも、偏光顕微鏡、X線結晶回折、IR2色比などの分析から分子の向き、すなわち、多糖類分子の主鎖の向きを実際に確認して配向方向を決定すれば、その配向方向は、通常、多糖類組成物の塗工方向と一致する。
本発明におけるd14圧電フィルムにおいて、「d14圧電定数の最高値」は、1pC/N以上が好ましく、2pC/N以上がより好ましく、3pC/N以上がさらに好ましい。圧電定数は高ければ高いほど好ましく、上限値には特に制限はないが、好ましくは40pC/N以下である。
本発明では、従来のフィルムの延伸という手法を用いることなく、多糖類および液状媒体を含み多糖類組成物を支持体上に塗工する第1工程および該第1工程で得られた多糖類組成物層を乾燥してフィルムとする第2工程を含む方法によって、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上のd14圧電フィルムを製造する。これは、多糖類が、支持体上に塗工するという操作のみで高度に配向し得、加熱を含む乾燥工程を経てもなお塗工後の配向状態を保持することを見出したことによる。すなわち、本発明では、フィルムを延伸する、あるいは、電磁場を用いて配向させることなく、多糖類分子が高度に配向して、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上のd14圧電フィルムを製造することに成功した。このため、本発明の多糖類組成物から製造されるd14圧電フィルムは、未延伸フィルムでありながら、d14圧電定数の最高値が、1pC/N以上である。
なお、「塗工」とは、多糖類および液状媒体を含む多糖類組成物を支持体表面に塗り広げることであり、支持体表面と平行な方向にせん断が作用する。「塗工」と「延伸」はいずれも厚みを持った形状の樹脂を厚みの薄いフィルム状に成形するために用いられる手法で、広義には「延伸」に「塗工」も含まれると解釈し得る。従って、本明細書でいう「延伸」とは、液状媒体を含まない状態の樹脂に於いて加熱等を用いて弾性率を下げて引張あるいはプレス等を用いて、厚みの薄いフィルム状に成形することと定義し、「塗工」とは樹脂に液状媒体を含ませることで流動性を持たせて、その流動状態でせん断の力を加えることで、厚みの薄いフィルム状に成形し、その後に液状媒体を除去することと定義する。
本発明において、多糖類組成物は複屈折を持つことと高い粘度を持つことが必要である。多糖類組成物が複屈折を持つとは、すなわち多糖類組成物中の多糖類分子が液状でありながら何らかの規則配列を持つことと同義である。多糖類は剛直な分子構造を有するため液状媒体に溶解させるとある程度の濃度(曇点)以上で複屈折を示す。多糖類組成物が複屈折を持つ場合は、塗工という操作により多糖類分子が高度に配向するが、複屈折を持たない場合は塗工によるせん断力程度では多糖類分子がd14圧電定数を持つレベルで高度に配向することはない。また、多糖類組成物の粘度が低い場合、塗工により多糖類分子の高度な配向が実現したとしても、乾燥中に、多糖類組成物層中の多糖類分子が等方的な状態に戻るのに対し、多糖類組成物の粘度が高い場合は加熱を含む乾燥工程を経てもなお多糖類組成物層中の多糖類分子は塗工後の高度な配向状態を保持する。複屈折を持つ多糖類組成物の25℃における粘度は、5,000mPa・s以上が好ましく、20,000mPa・s以上がさらに好ましく、50,000mPa・s以上がより好ましい。
<多糖類組成物>
本発明の多糖類組成物は、多糖類および液状媒体を少なくとも含む。
[(A)多糖類]
本発明において使用する多糖類(以下、「A成分」ともいう)は、アルドヘキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、リブロース、キシルロース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、プシコース、フルクトース、ソルボース、タガトース、フコース、フクロース、ラムノース等の単糖およびその誘導体からなる群から選択される1種類以上を単量体単位とするポリマー(すなわち、多糖類)であればよい。なお、多糖類の「誘導体」としては、天然の状態で誘導体化されて得られるものと多糖あるいはその誘導体として取り出した後にさらに有機合成反応を用いて誘導体化されているものが存在するが、いずれを用いてもよい。天然の状態で誘導体化されて得られるものの例としては、キサンタン、アルギン酸等が挙げられる。一方、有機合成反応を用いて誘導体化されているものの例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ヒドロキシプロピルキサンタンガム、カルボキシル化プルラン等の非セルロースの誘導体が挙げられる。また、上記に挙げるセルロース誘導体がイソシアネートを用いたウレタン化、エポキシドを用いたヒドロキシアルキル化、酸塩化物等を用いたエステル化、アクリルニトリルを用いたシアノエチル化等で誘導体化されたものも本発明でいう「セルロース誘導体」に含まれる。
グルコース、マンノース、ガラクトース、キシロース、フルクトースおよびその誘導体からなる群から選択される1種類以上を単量体単位とするポリマー(特に、グルコースおよびその誘導体からなる群から選択される1種類以上を単量体単位とするポリマー)は、多糖類組成物中での溶解性乃至分散性の点で好ましい。
ポリマー(多糖類)は、ホモポリマー、コポリマーのいずれであってもよい。好ましいホモポリマーの具体例としては、例えば、セルロース、プルラン、デキストラン等が挙げられる。中でもセルロースは価格や性能の面から好ましい。
好ましいコポリマーの具体例としては、キサンタン、グアガム、アルギン酸等が挙げられる。また、化学修飾された多糖類もホモポリマーとコポリマーという分類ではコポリマーと言え、中でもセルロース誘導体は価格や性能の面から好ましい。
多糖類はセルロースなどのように(分岐鎖が無いと言う意味での)直鎖型のポリマーであってもよく、キサンタンなどのように分岐鎖のある分岐型のポリマーであっても良いが、価格や種類の豊富さという観点から直鎖型のポリマーが好ましい。
本発明において、多糖類は1種または2種以上を使用できる。なかでも、セルロース、セルロース誘導体、キサンタンが好ましく、より好ましくは、セルロース誘導体、キサンタンであり、特に好ましくは、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種または2種以上であり、最も好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、トリアセチルセルロースである。
本発明において、多糖類の分子量特性は特に制限はされないが、フィルムの破断伸度向上の観点から、数平均分子量が10,000以上であることが好ましく、30,000以上がより好ましい。また、多糖類組成物の取扱い性の観点から、数平均分子量が1,000,000以下であることが好ましく、800,000以下がより好ましい。ここでいう、数平均分子量は、GPC法(ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定されるポリスチレン換算値である。
[(B)液状媒体]
本発明において使用する液状媒体(以下、「B成分」ともいう)とは、それを媒体としてA成分が溶解乃至分散状態を形成し得る、25℃で液状の化合物であれば、特に制限なく使用できる。
具対的には、水;クロロホルム、ジクロロメタン、塩化メチレン、トリクロロエチレン、二塩化エチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼンなどのクロロ炭化水素系化合物;パーフルオロ−tert−ブタノール、ヘキサフルオロ−2−メチルイソプロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロパノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロアセトン等のフッ素含有分岐アルコール系又はケトン系化合物;ホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ピリジン、アセトニトリルなどの含窒素極性化合物;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、シクロヘキサノンなどのアルキルケトン系化合物;安息香酸メチル、安息香酸エーテル、安息香酸ブチルなどの安息香酸エステル系化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ソルベントナフサ、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、ナフタレンなどの芳香族炭化水素系化合物;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル系化合物;メチルセロソルブアセテート、メトキシプロピルアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテートなどのグリコールエステル系化合物;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、メチルt−ブチルエーテル、石油エーテルなどのエーテル系化合物;ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・スルホン系化合物;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン系化合物;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系化合物;ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルヘプタン、イソオクタン、ノルマルデカンなどの炭化水素系化合物;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のアミン系化合物;酢酸エチル、酢酸ブチル等のカルボン酸エステル系化合物;トリフルオロ酢酸、酢酸、ギ酸等のカルボン酸系化合物等が挙げられる。
これらの中でも、A成分との相溶性、および、支持体上の多糖類組成物層を乾燥してフィルムとする際の乾燥のしやすさ等の観点から、構成元素として、炭素および水素を含む化合物か、或いは、炭素および水素とともに酸素またはハロゲンを含む化合物であって、分子量が1000以下の化合物から選択される1種以上であることが好ましい。また、かかる好適な化合物は、アルコール系化合物、水、エーテル系化合物、含窒素極性化合物、ラクトン系化合物、クロロ炭化水素系化合物、カルボン酸系化合物からなる群から選択される1種以上であることがより好ましい。さらにこれらの中でも、A成分との相溶性、および、多糖類組成物層の乾燥過程での多糖類分子の配向状態の保持性の観点から、メタノール、エタノール、水、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリフルオロ酢酸からなる群から選択される1種以上が特に好ましい。
本発明において、B成分は1種または2種以上を使用できるが、沸点が低すぎると安全性や塗工性の点で問題があり、沸点が高すぎると乾燥性や十分な圧電性が得られないという点で問題がある。従って、沸点40℃以上250℃以下の液状媒体を1種以上含む態様が好ましく、沸点40℃以上210℃以下の液状媒体を1種以上含む態様がより好ましい。また、液状媒体全体の50〜100重量%が、沸点40℃以上250℃以下の液状媒体であることが好ましく、沸点40℃以上210℃以下の液状媒体であることが好ましい。
A成分とB成分の量比は特に限定はされないが、一般的には、A成分とB成分の重量比(A成分:B成分)が1:9〜7:3であり、好ましくは2:8〜6:4である。
[その他の成分]
多糖類組成物には、本発明の作用効果(すなわち、フィルムを構成する多糖類分子の配向)を大きく損なわない範囲内で、多糖類組成物の特性改善やフィルム特性の改善を目的としてA、B成分以外の配合成分をさらに含有させることができる。かかる任意の配合成分としては、例えば、無機フィラー、有機フィラー、顔料、結晶核剤、消泡剤、酸化防止剤、増粘剤などの各種添加剤、多糖類以外の高分子化合物が挙げられる。これらの任意の配合成分の添加量は、少な過ぎると添加の効果を損なうが、多くなると樹脂組成物の特性(複屈折や粘度等)やフィルムの特性(圧電等)を損なうおそれがある。このためA、B成分以外の任意の配合成分の含有量はA成分に対して通常50重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、10重量%以下がさらに好ましい。
多糖類組成物の形態は溶液でも分散液でもよいが、大きなd14圧電定数の発現の観点から、多糖類組成物の形態は溶液であることが好ましい。多糖類組成物は複屈折を有する必要があるが、一般的に多糖類溶液が複屈折を持つ場合、多糖類分子が何らかの規則構造を取っているが溶液全体で見ると多糖類分子の向きは等方的な状態である。このため、せん断力が加わると溶液全体の多糖類分子の向きが揃った規則構造になりやすく、溶液全体の多糖類分子の主鎖が配向して、より大きなd14圧電定数が得られやすい。複屈折を有しない場合はせん断力が加わっても複屈折を有する場合のようには高い配向が得られない。なお、多糖類組成物は、せん断時の多糖類分子の高い配向のために必ず高い粘度が必要である訳ではなく、前述のとおり、フィルムとする際の乾燥工程における塗工後の高度な配向状態を保持するためである。本発明において多糖類組成物が複屈折を有するとは、クロスニコルの状態の2枚の偏光板の間に多糖類組成物を静置して透過光で観察した場合に組成物全体が明るく、暗い部分を有しない場合をいう。
また、特に制限はされないが、多糖類組成物は、複屈折や粘度の観点から、また、フィルムの膜厚確保の観点から、固形分量が10重量%以上の組成物であることが好ましく、より好ましくは20重量%以上、さらに一層好ましくは30重量%以上である。
多糖類組成物は、公知の攪拌機や分散機を用いて調製することができる。すなわち、A成分およびB成分を、これら以外の任意の配合成分を含有させる場合は該任意の配合成分とともに、公知の攪拌機や分散機により混合することで調製される。
攪拌機や分散機の例としては、ディゾルバー、プラネタリミキサー、ロールミル、サンドミル、ボールミル、ビーズミル、ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、アジホモミキサー、自転・公転ミキサーなどが挙げられる。
混合温度は特に限定されず、非加熱で混合しても、加熱下で混合してもよいが、加熱する場合、室温〜150℃程度が好ましい。また、混合時間も特に限定はされないが、例えば、自転・公転ミキサーを用いて混合する場合、混合時間は10分〜1時間程度が好ましい。
<圧電フィルムの製造方法>
[多糖類組成物の調製]
支持体上に塗工する塗工液として、上記の多糖類組成物を調製する。
[多糖類組成物の塗工、乾燥]
多糖類組成物を支持体上に塗工し(第1工程)、得られた多糖類組成物層を乾燥する(第2工程)ことで、多糖類を含むフィルム(未延伸フィルム)が得られる。第1工程での多糖類組成物の塗工方法は、多糖類組成物に一方向にせん断力が作用し流動性をもつ樹脂組成物がフィルム状に変形、加工すれば良く、具体的な塗工手法としてはバーコート、カンマコート、ダイコート、スロットダイコート、ブレードコート、グラビアコート、グラビアオフセット印刷など公知の塗工方法が挙げられる。塗工に当たってコーターが動いても、支持体が動いても、両方動いても良い。塗工は、一方向にせん断力が作用していれば良く、バーコートなどのように支持体に対して所定の一方向に向けて多糖類組成物が塗り進められていても良く、ダイコートなどのようにせん断力が働いた多糖類組成物が支持体上にキャストされても良い。この所定の一方向に向けて多糖類組成物にせん断力が作用していく方向が多糖類分子の配向方向(すなわち、多糖類分子の主鎖の配向方向)になる。なお、「塗工方向」とは、この所定の一方向に向けて多糖類組成物にせん断が作用している方向のことである。
また、塗工(第1工程)と乾燥(第2工程)を一回行う、一回塗りでも良いし、塗工(第1工程)と乾燥(第2工程)を複数回繰り返す、重ね塗りを行っても良い。一回塗りの方がコスト的に優位だが、塗工における「塗り厚」が大きすぎると、多糖類組成物にせん断力が作用しにくくなり、多糖類分子が配向しにくくなる。このため、圧電フィルムの膜厚を厚くしたい場合は重ね塗りをするのが好ましい。
多糖類組成物の塗工における「塗り厚」とは、塗工によりせん断がかかる時の多糖類組成物層の厚みである。このため、塗工方法にも依るが「塗り厚」は支持体とコーターの間の最短距離、あるいはコーターの隙間の距離である。例えば、支持体上にバーコートにより塗工を行う場合、支持体とバーの最短距離である。例えば、バーが丸みを帯びるなどしてバー全体の高さが均一でない場合、支持体とバーの最短距離は、バーの支持体に最近接する部分と支持体の間の距離を指す。ダイコーターのように多糖類組成物が隙間から放出される場合はこの隙間の距離を指す。塗り厚が大きいと多糖類組成物に作用するせん断力が小さくなり、かつ塗工から乾燥後までに塗工直後の配向状態が保持されにくい傾向となる。これは、多糖類組成物層の厚さが大きくなると単に多糖類組成物層が乾燥されにくくなるだけでなく、基材との界面の効果が相対的に少なくなり多糖類組成物層内の棒状の多糖類分子の運動性が上がるためと考えられる。従って、塗り厚は1000μm以下が好ましく、500μm以下がより好ましく、200μm以下が特に好ましい。なお、塗り厚が小さすぎると、均一に塗工することが困難になることや、乾燥後のフィルムの絶縁不良などの不具合があるため、塗り厚は0.1μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。
通常、「塗り厚」と乾燥して得られるフィルムの膜厚とは異なる。樹脂組成物に粘度があるため、塗工直後の樹脂組成物の膜厚は「塗り厚」の通りではなく薄くなる。「フィルムの膜厚」はさらに乾燥により、溶剤が抜けることによって膜減りしてさらに薄くなる。すなわち、乾燥して得られるフィルムの膜厚は「塗り厚」より小さい。このため、前述の通り塗り厚は薄い方が好ましいが、大きい膜厚のフィルムを得たい場合一回の塗工、乾燥によって得ることができない膜厚のフィルム(圧電フィルム)を得たいときは、500μm以下の塗り厚にて、2回以上の重ね塗りをして、所望の厚さのフィルムを製造するのが好ましい。
[塗工と延伸について]
塗工と延伸はいずれも厚みを持った形状の樹脂を厚みの薄いフィルム状に成形するために用いられる手法で、広義には「延伸」に「塗工」も含まれると解釈できる。本発明に於いて「延伸」は溶剤を含まない状態に於いて加熱等を用いて弾性率を下げて引張あるいはプレス等をもちいて、厚みの薄いフィルム状に成形する工程と定義する。一方、「塗工」は樹脂に溶剤を含ませることで流動性を持たせて、その流動状態でせん断の力を加えることで、厚みの薄いフィルム状に成型し、その後に溶剤を除去する工程と定義する。
多糖類組成物が塗工される支持体は、塗工におけるせん断力に耐え得る機械強度と乾燥に耐え得る耐熱性があれば良く、絶縁体であっても導電体であっても良い。絶縁体の場合は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド等のプラスチックが挙げられる。導電体の場合、銅箔、銅箔付きポリイミド、ITOガラス、金属を蒸着あるいはスパッタしたPETなどが挙げられる。
(乾燥方法)
支持体上に形成された多糖類組成物層の乾燥方法は、塗工後の多糖類組成物層における多糖類分子の配向状態を保持しつつ液状媒体を除去できる方法であればどんな方法でも良く、常温、常圧での乾燥(自然乾燥)でも良いし、加熱乾燥でも減圧乾燥でも良い。加熱乾燥の場合、バッチオーブン、熱風乾燥炉、ベルト式連続炉、遠赤外線乾燥炉など公知の加熱機器を用いることが出来る。
乾燥により液状の多糖類組成物が、固形分量95重量%以上の固体のフィルムとなる。一般的には乾燥の条件は多糖類組成物のB成分の沸点、塗工の際の塗り厚、乾燥器内の風速と空気の循環量等により乾燥温度、乾燥時間等のパラメーターを調節する。本発明において乾燥の際に注意することは、乾燥時に塗工直後に実現されていた多糖類の高い配向状態が元に戻る場合があることである。乾燥条件の設定にはこの点に注意しながらパラメーターを選定する必要がある。乾燥工程での乾燥温度は一定でも良いし、100℃で加熱後、150℃で加熱のような不連続に温度を変える態様でも良いし、100℃から150℃へと徐々に昇温するような、連続的に温度を変える態様でも良い。乾燥温度はB成分の沸点、塗り厚、多糖類のガラス転移温度などにも依るが、多糖類の劣化防止の観点から300℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましく、200℃以下がさらに好ましく、180℃以下が最も好ましい。
(アニール処理)
乾燥後の多糖類フィルムには適切な温度と時間のアニール処理を施しても良いし、しなくとも良い。
多糖類組成物の塗工、乾燥により形成される本発明のd14圧電体フィルムは、支持体から分離しても良いし、支持体をそのまま電極、補強材などに用いて、電極付き圧電フィルムや補強材付き圧電フィルムとしても良い。このため、支持体には離型処理、防錆処理、密着向上処理などの表面処理が行われていても良く、未処理でも良い。
本発明のd14圧電フィルムの膜厚は、特に限定はされないが、フレキシブルな圧電体としての用途を考えると、1〜500μmが好ましく、2〜100μmがより好ましい。また、可とう性や後述する本発明の圧電フィルムを用いたセンサー全体の軽薄短小化の観点から、20〜80μmが特に好ましい。厚さが1μm未満では、十分に高い絶縁信頼性が得られない恐れがある。
本発明のd14圧電フィルムをセンサーやアクチュエーターとして利用する際の好適なフィルムの形態としては、例えば、塗工、乾燥して得られたd14圧電フィルム(多糖類を含むフィルム)から、フィルムの軸線(中心線)が、多糖類分子の配向方向に対して45度の交差角度をなすように切り出されたフィルムが挙げられる。また、本発明のd14圧電フィルムの平面形状は特に限定されず、例えば、正方形、矩形等である。
(電極)
本発明のd14圧電フィルムをセンサーやアクチュエーターとして利用するためには、フィルムの対向した2面に電極を形成する必要がある。電極の厚さは10nm〜25μm程度が好ましく、100nm〜12.5μm程度がより好ましい。厚さが25μmを超えるとフィルムの変形を阻害し、10nmより薄いと電気伝導性やピンホールなどの問題が発生する。電極形成は蒸着、スパッタなどの既存の圧電フィルムで利用される公知の方法で形成することが出来る。また、電極あるいは電極形成した絶縁体を支持体にして、これに多糖類組成物の塗工、乾燥を行うことで、電極付きの圧電フィルムを効率良く製造することもできる。電極の素材は十分な電気伝導性が担保されるのであれば金、銀、銅、白金、ニッケル、錫、アルミニウムなどの金属でも良いし、ITO、FTOなどの金属酸化物でも良いし、ポリチオフェン、ポリアニリンなどの有機導電材料でも良い。
[デバイス]
本発明のd14圧電フィルムはその両面に電極を備えることによりセンサーやアクチュエーターとして利用できる。例えば、両面に電極が形成されたd14圧電フィルムはそのまま歪みや引張りセンサーとして使用できる。また、電極が形成されたd14圧電フィルムを被検査物に、貼りつけることで、被検査物の曲げや歪みを検知するセンサーとして使用できる。ここで、「被検査物」とは、例えば、人体、自動車、道路、橋梁等である。また、両面に電極が形成された圧電フィルムは、モノモルフ、バイモルフ、片持ち梁構造に用いられることで押圧、振動などを検知することが出来るセンサーやアクチュエーターとして利用することができる。電極が形成された本発明のd14圧電フィルムと圧電性を有しない別のフィルム(例えば、ゴム製フィルム等)とを端面を合わせて互いの表面(圧電フィルムにおける電極表面と、圧電性を有しないフィルムの表面)が同一の平面を成すように接合することで引張りセンサーとして利用しても良い。
電極からの信号引出しの回路は既知の方法が利用できる。例えば、予め配線を具備させた電極と本発明のd14圧電フィルムを接合する方法、両面に電極が形成された本発明のd14圧電フィルムの電極にフレキシブルプリント基板などの配線を接合する方法などが挙げられる。
両面に電極が形成された本発明のd14圧電フィルムのさらに外側に電磁波シールド層を用いることができる。電磁波シールド層は銅やアルミの金属箔をそのまま用いる方法や、蒸着、スパッタなどで絶縁層や接着層上に形成する方法など既知の方法を用いることが出来る。電磁波シールド層はグラウンドと接続(アース)するのが好ましい。また、電磁波シールド層はd14圧電フィルムに形成された電極の一方と接続しても良い。
センサーに力学的負荷がかかって発生する信号(電荷)はチャージアンプなど既知の回路を用いて取り出すことが出来る。また、バンドパスフィルターなどを用いてノイズを除去したり、A/D変換を用いて信号をデジタル変換することが出来る。
本発明のセンサーは引張り、歪み、曲げ、振動、音波などを定量的に評価することが出来るので様々なものを測定することが可能である。例えば心拍や呼吸などの生体信号、橋や道路などのインフラの歪みや振動、自動車や飛行機などの機体の歪み、押圧や歪みを検知するパネルなどの新しいユーザーインターフェースなどに利用することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
まず、物性および特性の測定方法および評価方法(試験方法)について説明する。
1.粘度測定
−測定装置−
ブルックフィールド社製のコーンプレート粘度計を使用した。
RVDV−II+Pro
コーンスピンドル CPE−52
−測定方法−
JIS Z8803に準拠し、25℃にて多糖類組成物の粘度を測定した。多糖類組成物を円すいと平円板の組み合わせから必要量(0.5ml)を測り取り、回転数0.2rpmにて粘度計を作動させた。測定開始から30秒後の粘度値を採用した。
ポリヒドロキシ酸組成物の粘度測定も上記と同様にして行った。
2.多糖類組成物の複屈折の確認
ガラス板2枚に多糖類組成物を入れ、上下の偏光板がクロスニコルの状態で多糖類組成物(液状物)の複屈折の有無を調べた。全体やスライドの一部などを動かさずに静置した状態で視野が一様に明るい時を複屈折有り、暗い部分を有する時を複屈折無しと判断した。
3.d14圧電定数(最高値)の測定
−測定サンプルの作成−
フィルムから、長手の軸線が、塗工方向に対して45度の交差角度をなすように、22(mm)×8(mm)のサイズの短形のフィルムを切り出した。そして、フィルムの両面の中央部に11×5(mm)の電極を形成させた。電極は金スパッタで形成させた。金スパッタは真空デバイス社製のイオンスパッタ(MSP−1S)を用いた。両面の電極の端にドーダイトD−362(藤倉化成社製)を用いてアルミ箔のリード線(50×2(mm))を接着した。
−測定−
東洋精機社製のレオログラフソリッドS1に測定サンプルを固定し、周波数10Hzで25℃にて、測定サンプルに印加されるせん断ひずみが0.1%〜1%の範囲に収まるように、おおよそ2×10N/m〜6×10N/mのせん断応力をフィルムの長手の軸線方向に印加し、リード線から電荷を測定し、該測定サンプルの複素圧電率d14の実数部を計算した。
4.フィルムの膜厚
フィルムの膜厚はミツトヨ社製マイクロメーターを用いて塗膜1枚(約250平方センチメートル)につき10点を測定し、1μmまでを読み取り、その平均値を算出した。
5.使用材料
実施例および比較例で用いた材料は以下の通り。
・ヒドロキシプロピルセルロース:和光純薬工業株式会社製「ヒドロキシプロピルセルロース6.0〜10.0」(GPCによる数平均分子量:約140000)
註)「ヒドロキシプロピルセルロース6.0〜10.0」における「6.0〜10.0」は2重量%水溶液(20℃)が6〜10mPa・sの粘度を持つことを意味する。
・エチルセルロース:和光純薬工業株式会社製「エチルセルロース(約49%エトキシ)100」
註)「エチルセルロース(約49%エトキシ)100」における「(約49%エトキシ)」はセルロースの総ヒドロキシ基の49モル%がエトキシ基に置換されていることを意味し、「100」とはトルエン80%/エタノール20%の5重量%溶液(25℃)が90.0〜110.0mPa・sの粘度を持つことを意味する。
・トリアセチルセルロース:和光純薬工業株式会社「三酢酸セルロース」
・ポリ乳酸:Aldrich社「Poly(L-lactide), inherent viscosity 〜2.0 dl/g」
・γ−ブチルラクトン:純正化学株式会社 特級
・ジオキサン:純正化学株式会社「1,4−ジオキサン」特級
・トリフルオロ酢酸:東京化成工業株式会社 特級
・クロロホルム:純正化学株式会社 特級
(実施例1)
下記の表1に示す配合でヒドロキシプロピルセルロース(A成分)と1,4−ジオキサン(B成分)を容器に入れ、ヒドロキシプロピルセルロースが溶解するまで混合した。混合には、THYNKY社製の自転・公転ミキサーである「あわとり錬太郎(ARE−310)」を用いた。また、A成分の溶解のために適宜80℃未満の加熱を行った。多糖類組成物をスポイトで離型PETに垂らし、ヨシミツ精機株式会社製のYBA型ベーカーアプリケーター(3型)を用いて多糖類組成物を離型PETに塗工した。「塗り厚」は12.5μmに設定した。室温で30分間乾燥させた後、さらに150℃にて15分間乾燥し、十分に放冷した後で離型PETから剥離してヒドロキシプロピルセルロース単体のフィルムを得た。
(実施例2〜5、比較例1、2)
表1に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にして多糖類組成物またはポリヒドロキシ酸組成物を調製し、さらに表1に示す条件(塗り厚、塗り回数、乾燥条件)でフィルムを作製した。
実施例1〜5、比較例1、2における上記の試験1〜5での測定結果を表1に記載した。なお、表1中のA、B成分及びポリ乳酸の配合量、合計量の数値は「重量部」であり、固形分の数値は「重量%」である。また、圧電判定はd14圧電定数の最高値が1pC/N以上が合格(○)、d14圧電定数の最高値が1pC/N未満が不合格(×)である。粘度測定限界は328,000mPa・sである。
Figure 2019004212
本出願は、日本で出願された特願2017−125662(出願日:2017年6月27日)を基礎としており、その内容は本明細書に全て包含される。

Claims (23)

  1. 多糖類および液状媒体を含み、複屈折を有する、多糖類組成物であって、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの製造に用いられる多糖類組成物。
  2. 液状媒体が、沸点40℃以上、250℃以下の液状媒体を1種以上含む、請求項1記載の多糖類組成物。
  3. 液状媒体が、沸点40℃以上、210℃以下の液状媒体を1種以上含む、請求項1記載の多糖類組成物。
  4. 液状媒体が、メタノール、エタノール、水、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリフルオロ酢酸からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1記載の多糖類組成物。
  5. 多糖類のGPC法による数平均分子量が10,000以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  6. 多糖類がセルロースまたはその誘導体を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  7. 多糖類がセルロース誘導体を含み、該セルロース誘導体がメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1〜5のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  8. 多糖類組成物の固形分量が20重量%以上である、請求項1〜7のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  9. 多糖類組成物の25℃における粘度が5,000mPa・s以上である、請求項1〜8のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  10. 多糖類組成物の25℃における粘度が50,000mPa・s以上である、請求項1〜8のいずれか1項記載の多糖類組成物。
  11. 多糖類および液状媒体を含み、複屈折を有する多糖類組成物を支持体上に塗工する第1工程、および該第1工程で得られた多糖類組成物層を乾燥してフィルムとする第2工程を含む、d14圧電定数の最高値が1pC/N以上の圧電フィルムの製造方法。
  12. 第2工程は磁場を作用させておらず、かつ、第2工程後に、フィルムの延伸工程を含まない、請求項11記載の方法。
  13. 液状媒体が沸点40℃以上、250℃以下の液状媒体を1種以上含む、請求項11または12記載の方法。
  14. 液状媒体が沸点40℃以上、210℃以下の液状媒体を1種以上含む、請求項11または12記載の方法。
  15. 液状媒体が、メタノール、エタノール、水、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ベンジルアルコール、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリフルオロ酢酸からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項11または12記載の方法。
  16. 多糖類のGPC法による数平均分子量が10,000以上である、請求項11〜15のいずれか1項記載の方法。
  17. 多糖類がセルロースまたはその誘導体を含む、請求項11〜16のいずれか1項記載の方法。
  18. 多糖類がセルロース誘導体であり、該セルロース誘導体が、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、モノアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、カルボキシメチルセルロースからなる群から選択される1種または2種以上である請求項11〜16のいずれか1項記載の方法。
  19. 第1工程において、多糖類組成物の塗り厚が500μm以下となるように多糖類組成物を塗工する、請求項11〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. 多糖類組成物の固形分量が20重量%以上である、請求項11〜19のいずれか1項記載の方法。
  21. 多糖類組成物の25℃における粘度が5,000mPa・s以上である、請求項11〜20のいずれか1項記載の方法。
  22. 多糖類組成物の25℃における粘度が50,000mPa・s以上である、請求項11〜20のいずれか1項記載の方法。
  23. 第2工程が多糖類組成物層を300℃以下の温度で乾燥することを含む請求項11〜22のいずれか1項記載の方法。
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