JPWO2019004089A1 - ヒータ - Google Patents

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Abstract

本開示のヒータは、棒状または筒状のセラミック体1と、セラミック体1の内部に位置する発熱抵抗体2とを備え、発熱抵抗体2は、セラミック体1の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置された第1の抵抗体21および第2の抵抗体22を含み、第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とが異なっている。【選択図】 図1

Description

本開示は、例えば、流体加熱,粉体加熱,気体加熱,酸素センサ,半田ゴテ等に用いられるヒータに関する。
棒状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に位置する発熱抵抗体とを備え、該発熱抵抗体は並列に配置された第1の抵抗体および第2の抵抗体を含む構成のヒータが知られている。
特開2012−067468号公報
本開示のヒータは、棒状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に位置する発熱抵抗体とを備えている。また、発熱抵抗体は、前記セラミック体の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置された第1の抵抗体および第2の抵抗体を含んでいる。そして、前記第1の抵抗体の比抵抗と前記第2の抵抗体の比抵抗とが異なっている。
ヒータの一例を示す概略斜視図である。 図1に示すヒータの一部破断斜視図である。 図1に示すヒータのIII−III線で切断した断面図である。 図1に示すヒータの発熱抵抗体のパターンを示す展開図である。 ヒータの他の例の発熱抵抗体のパターンを示す展開図である。
従来のヒータは、並列に配置された第1の抵抗体の抵抗値および第2の抵抗体の抵抗値が同じ値に設定されており、設定温度の調整のバリエーションが少なかった。また、従来のヒータは、昇温時に所望の温度に到達するまでに時間がかかっており、さらなる昇温速度の向上が望まれていた。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたもので、設定温度の調整のバリエーションが多く、昇温速度を向上させることのできるヒータを提供することを目的とする。
以下、本実施形態のヒータの一例について図面を参照して説明する。
図1はヒータの一例を示す概略斜視図、図2は図1に示すヒータの一部破断斜視図である。また、図3は図1に示すIII−III線で切断した断面図である。また、図4は図1に示す発熱抵抗体のパターンを示す展開図である。
図1〜図4に示す本開示のヒータは、棒状または筒状のセラミック体1とセラミック体1の内部に位置する発熱抵抗体2とを備える。発熱抵抗体2は、セラミック体1の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置された第1の抵抗体21および第2の抵抗体22を含んでいる。そして、第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とが異なっている。
セラミック体1は、長手方向を有する棒状または筒状の部材である。棒状としては、例えば円柱状または角柱状等が挙げられる。なお、ここでいう棒状とは、例えば特定の方向に長く伸びた板状も含んでいる。また、筒状としては、例えば円筒状または角筒状が挙げられる。本例のヒータにおいては、セラミック体1は円筒状である。セラミック体1の長さは、例えば20mm〜60mmに設定される。セラミック体1が断面円筒状の外径または断面円形状の場合の直径は、例えば2.5mm〜5.5mmに設定される。
セラミック体1が筒状(円筒状)である場合には、ヒータはセラミック体1の内周面または外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。また、セラミック体1が棒状の場合は、ヒータはセラミック体1の外周面に被加熱物を接触させて加熱するように用いられる。
セラミック体1は、絶縁性のセラミック材料から成る。絶縁性のセラミック材料としては、例えばアルミナ,窒化珪素または窒化アルミニウムが挙げられる。耐酸化性があって製造しやすいという点ではアルミナ、高強度,高靱性,高絶縁性および耐熱性に優れるという点では窒化珪素、熱伝導率に優れるという点では窒化アルミニウムを用いることができる。なお、セラミック体1には発熱抵抗体2に含まれる金属元素の化合物が含まれていてもよく、例えば発熱抵抗体2にタングステンまたはモリブデンが含まれている場合は、セラミック体1にWSi2またはMoSi2が含まれていてもよい。
セラミック体1は、例えば、棒状または筒状の芯材11と、芯材11の側面を覆うように設けられた表層部12とを有している。
また、セラミック体1の内部には発熱抵抗体2が埋設されていて、セラミック体1が芯材11と表層部12とを含む構成の場合、発熱抵抗体2は例えば芯材11と表層部12との間に配置される。
発熱抵抗体2は、電流が流れることによって発熱してセラミック体1を加熱するものである。発熱抵抗体2は、例えばタングステン(W),モリブデン(Mo),レニウム(Re)等の高融点の金属を主成分とした導電体である。発熱抵抗体2の寸法は、例えば、幅を0.3mm〜2mm、厚みを0.01mm〜0.1mmとされ、全ての発熱抵抗体2の長さを合わせた全長が500mm〜5000mmと設定することができる。これらの寸法は、発熱抵抗体2の発熱温度および発熱抵抗体2に加える電圧等によって適宜設定される。
また、発熱抵抗体2は、セラミック体1の先端側で最も発熱するように配置される。図1〜図4に示す例では、発熱抵抗体2は、セラミック体1の先端側において長さ方向に繰り返して折り返しながら周方向に沿って設けられた折返し部(蛇行部)を有している。また、発熱抵抗体2は、折返し部の後端側においては一対の直線状部となっていて、それぞれの直線状部の後端部において後述する引出部と電気的に接続されている。発熱抵抗体2の横断面の形状は、円、楕円、矩形などいずれの形状でもよい。発熱抵抗体2は、繰り返して折り返す折返し部が先端側だけにあるパターンではなく、先端側と後端側との間を繰り返して往復するパターンであってもよい。
発熱抵抗体2は、先端側の折返し部と後端側の一対の直線状部とが同様の材料を用いて形成されてもよい。また、不要な発熱を抑えるために、直線状部の断面積を折返し部の断面積よりも大きくしたり、直線状部に含まれるセラミック体1の材料の含有量を少なくしたりすることによって、折返し部よりも直線状部の単位長さ当たりの抵抗値を小さくしてもよい。なお、このような構成になっているかどうかは、折返し部のうちの先端部(セラミック体1の先端に近接する部位)と、直線状部のうちの引出部に隣接する部位とを切り出し、それぞれの抵抗値を測定することで判別できる。
セラミック体1の後端側には引出部が埋設されている。引出部は、例えばスルーホール導体で、一端が発熱抵抗体2の後端部と電気的に接続されているとともに他端がセラミック体1の後端側の側面に引き出されている。引出部は、発熱抵抗体2と同様の材料でもよく、発熱抵抗体2よりも抵抗値の低い材料でもよい。なお、図1〜図4では、引出部は省略している。
セラミック体1の後端側の側面には、必要により電極パッド3が設けられて、セラミック体1の内部に位置する引出部と電気的に接続されている。そして、電極パッド3にリード端子が接合されて、外部回路(外部電源)と電気的に接続される。図1〜図4に示す例では、引出部が引き出された部位が3箇所あって、それぞれの部位において電極パッド3が設けられている。ここで、図4における3箇所の電極パッド3のうち、後述する第1の抵抗体21および第2の抵抗体22の両方の一端に引出部を介して接続されているのが共通パッドとしての第1パッド31である。また、後述する第1の抵抗体21の他端に引出部を介して接続されているのが第2パッド32、後述する第2の抵抗体22の他端に引出部を介して接続されているのが第3パッド33である。
電極パッド3は、例えばモリブデン(Mo)またはタングステン(W)を含む導体層のみからなるものでもよく、当該導体層の表面に例えばNi−BまたはAuを含むメッキ層が設けられたものでもよい。この電極パッド3は、例えば50μm〜300μmの厚みとされている。電極パッド3の長さおよび幅は例えば5mm〜10mmとされる。
そして、図4に示すように、発熱抵抗体2は、セラミック体1の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置された第1の抵抗体21および第2の抵抗体22を含んでいる。図4に示す例では、発熱抵抗体2のパターンとして、第1の抵抗体21がセラミック体1の先端側に配置され、第2の抵抗体22がこの第1の抵抗体21に沿って後端側に並行に配置されている。
このような構成により、使用温度が低い場合は一方の発熱抵抗体(例えば第1の抵抗体21)のみに電圧を印加して発熱量を抑えることができる。また、より高温で使用したり急速に昇温させたりする場合は、複数の発熱抵抗体(第1の抵抗体21および第2の抵抗体22)を同時に電圧印加することで発熱量を上げたりすることができる。すなわち、発熱量を調整できる。なお、第1の抵抗体21と第2の抵抗体22とが並列に接続された構造においては、抵抗値の低い抵抗体のほうが電流は多く流れ、より発熱するようになっている。
さらに、第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とは異なっている。
第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とが同じである従来構造のヒータにあっては、設定温度の調整のバリエーションが少なかった。例えば、第1の抵抗体21または第2の抵抗体22のいずれかが発熱する状態と、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22の両方が発熱する状態とで、2種類の温度の設定しかできなかった。
これに対し、本開示のヒータによれば、第1の抵抗体21のみが発熱する状態と、第2の抵抗体22のみが発熱する状態と、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22の両方が発熱する状態とで、3種類の温度を設定することができる。これにより、加熱される流体、粉体、気体など対象物の温度制御をより正確に行うことができる。
また、第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とが同じである従来構造のヒータにあっては、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22の幅や厚みを大きく異ならせることがセラミック体1の大きさや発熱抵抗体2の配置の制限によって難しかった。例えば第1の抵抗体21の発熱温度に対して第2の抵抗体22の発熱温度をかなり高くすることが難しかった。したがって、ヒータを急速に昇温させたいときに、所望の温度に到達するのに時間がかかっていた。
これに対し、本開示のヒータによれば、昇温速度を向上させるような抵抗値の組み合わせを設定することができる。例えば、第1の抵抗体21を主加熱パターンとし、第2の抵抗体22を昇温速度を大きくするための補助加熱パターンとした場合に、第2の抵抗体22の抵抗値を第1の抵抗体21の抵抗値よりも小さく設定することができる。これにより、第1の抵抗体21よりも第2の抵抗体22に電流が多く流れ、第1の抵抗体21の発熱量よりも第2の抵抗体22の発熱量が多くなる。よって、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22の両方を発熱させて急速に昇温させたいときに、所望の温度に短時間で到達できる。したがって、ヒータの昇温速度が向上してより応答性がよくなる。
ここで、図1〜図4に示すように、セラミック体1は、外周面に先端から後端に向かって伸びるスリット状の凹部13を有していてもよい。このとき、凹部13の深さ(表層部12の厚み)は例えば0.1mm〜1.5mmとされる。また、凹部13の開口幅は例えば0.3mm〜2mmとされる。なお、開口幅とは、セラミック体1が断面円筒状または断面円形状の場合は、セラミック体1の横断面における外径に沿った曲線の長さのことを意味する。
スリット状の凹部13は、通常、芯材11を取り囲む表層部12の一部がない部分が設けられ、芯材11の表面が露出するような溝状の部分ができてなるものである。したがって、凹部13には、発熱抵抗体2(第1の抵抗体21および第2の抵抗体22)は配置されていないのが通常である。
このような場合において、第1の抵抗体21が第2の抵抗体22よりもスリット状の凹部13に近い位置まで配置されており、第1の抵抗体21の比抵抗のほうが第2の抵抗体22の比抵抗よりも小さくなっていてもよい。
第1の抵抗体21および第2の抵抗体22が並列に配置された構成においては、抵抗体の抵抗値が小さいと電流が多く流れるため、発生する熱量が多くなる。したがって、スリット状の凹部13に近い位置にある第1の抵抗体21の比抵抗のほうが第2の抵抗体22の比抵抗よりも小さいと、発熱抵抗体2が配置されていないスリット状の凹部13の温度を上げることができる。これにより、セラミック体1の外周面の温度分布が均一化され、熱応力を低減できるため、耐久性が向上する。
このとき、第1の抵抗体21の比抵抗は第2の抵抗体22の比抵抗の例えば20〜80%とされる。このような関係とするために、例えば、第1の抵抗体21としてタングステン−モリブデン合金などの材料を用い、第2の抵抗体22としてタングステン−レニウム合金などの材料を用いることができる。
また、導体材料は同じで、第1の抵抗体21よりも第2の抵抗体22にセラミック体1と同じ成分のセラミック粒子を多く添加してもよく、この構成によっても第2の抵抗体22よりも第1の抵抗体21の方の比抵抗を小さくできる。なお、セラミック体1と同じ成分のセラミック粒子とは、セラミック体1がアルミナからなる場合はアルミナを主成分とする粒子を、セラミック体1が窒化珪素からなる場合は窒化珪素を主成分とする粒子を、セラミック体1が窒化アルミニウムからなる場合は窒化アルミニウムを主成分とする粒子を意味する。
さらに、導体材料は同じで、第2の抵抗体22に含まれる導体粒子よりも第1の抵抗体21に含まれる導体粒子のほうを微粒にすることによっても、第2の抵抗体22よりも第1の抵抗体21の方の比抵抗を小さくできる。
また、図4に示すように、第1の抵抗体21が第2の抵抗体22よりもセラミック体1の先端に近い位置まで配置されている場合において、第1の抵抗体21の比抵抗のほうが第2の抵抗体22の比抵抗よりも小さくなっていてもよい。この構成によれば、放熱しやすいセラミック体1の先端部の温度を上げることができるので、セラミック体1の外周面の温度分布が均一化され、熱応力を低減できるため、耐久性が向上する。
また、第1の抵抗体21の比抵抗のほうが第2の抵抗体22の比抵抗よりも小さい場合において、第1の抵抗体21を構成する導体粒子の平均粒径が第2の抵抗体22を構成する導体粒子の平均粒径よりも大きくなっていてもよい。
言い換えると、第1の抵抗体21は第1導体粒子を含み、第2の抵抗体は第2導体粒子を含むとともに、第1導体粒子の平均粒径が第2導体粒子の平均粒径よりも大きくてもよい。
発熱抵抗体2のうち、比抵抗の小さい第1の抵抗体21のほうが第2の抵抗体22よりも急激に発熱することから、発熱抵抗体2とセラミック体1との熱膨張差による熱応力でその界面にクラックが入りやすい。これに対し、第1の抵抗体21を構成する導体粒子の平均粒径が第2の抵抗体22を構成する導体粒子の平均粒径よりも大きいことで、それぞれの導体粒子間に隙間ができやすく、その隙間で熱応力を吸収することができ、耐久性が向上する。なお、導体粒子としては、タングステン粒子,モリブデン粒子などが挙げられる。
なお、第2の抵抗体22を構成する導体粒子の平均粒径は例えば0.5μm〜3μmに設定される。そして、第2の抵抗体22を構成する導体粒子の平均粒径が例えば1μmのとき、当該第2の抵抗体22に対して第1の抵抗体21を構成する導体粒子の平均粒径が例えば50%〜90%に設定される。
また、図5に示すように、第1の抵抗体21は、スリット状の凹部13に近づくにしたがって次第にまたは段階的に線幅が細く(狭く)なっていてもよい。
第1の抵抗体21のうちで線幅が細くなっている部分(断面積が小さくなっている部分)があると、この線幅が細くなっている部分で他の部分よりも発生する熱量が多くなる。これにより、スリット状の凹部13付近の温度が高くなって、セラミック体1の外周面の温度分布が均一化され、熱応力が緩和されて耐久性が向上する。
このような構成となっているかどうかは、例えば、スリット状の凹部13から最も離れた部位(図5における中央部)と、スリット状の凹部13に近接する部位とで、第1の抵抗体21の線幅を対比することで、判別することができる。このとき、それぞれの部位とはセラミック体1の周方向における部位のことを意味します。そして周方向の部位の位置が同じであって長さ方向に沿って線幅が変化している場合は、長さ方向の先端の線幅,中央の線幅および後端の線幅を測定して平均化したものをその周方向における部位の線幅とするものとして判別する。
なお、図5においては、第2の抵抗体22の線幅が全体にわたってほぼ一定である。さらに、スリット状の凹部13に近接する側に位置する第1の抵抗体21の線幅が、スリット状の凹部13から遠い側に位置する第1の抵抗体21の線幅よりも細くなっている。そして、第1の抵抗体21の最も細い部位の線幅であっても、第2の抵抗体22の線幅より太い(広い)構成になっている。これにより、スリット状の凹部13付近において発生する熱量をより多くすることができる。
ただし、第1の抵抗体21がスリット状の凹部13に近づくにしたがって次第にまたは段階的に線幅が細く(狭く)なっている形態としては、図5に示す形態に限られず、第1の抵抗体21の線幅が第2の抵抗体22の線幅よりも細い(狭い)場合に適用されてもよい。このとき、第1の抵抗体21の線幅が全体にわたって第2の抵抗体22の線幅よりも細く(狭く)なっていてもよい。また、第1の抵抗体21におけるスリット状の凹部13から最も離れた部位(図5における中央部)では第2の抵抗体22よりも太い(広い)線幅となっていて、第1の抵抗体21におけるスリット状の凹部13に近接する部位(最も線幅が細くなる部位)で第2の抵抗体22よりも細い(狭い)線幅となるような構成であってもよい。
また、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22はセラミック体1に含まれるセラミック粒子を有している。そして、第2の抵抗体22は第1の抵抗体21よりも多くのセラミック粒子を有していてもよい。
第1の抵抗体21の比抵抗を第2の抵抗体22の比抵抗よりも小さくする方法として、第1の抵抗体21よりも第2の抵抗体22にセラミック体1と同じ成分のセラミック粒子を多く添加する方法が挙げられる。比抵抗の大きい発熱抵抗体2(第2の抵抗体22)へのセラミック粒子の含有量を増やすことで、第2の抵抗体22とセラミック体1との間の熱膨張差による熱応力を低減でき、耐久性が向上する。
次に、ヒータの製造方法の一例について説明する。なお、本例ではセラミック体1がアルミナ質セラミックスからなる場合について説明する。
まず、Al23を主成分とするアルミナ質セラミックスのセラミック体1を作製するため、Al23にSiO2,CaO,MgO,ZrO2等の焼結助剤を含有させて調製したセラミックスラリーをシート状に成形して、セラミック体1の表層部12となるセラミックグリーンシートを作製する。
このセラミックグリーンシートの一方の主面に、発熱抵抗体2となる抵抗体ペーストのパターンをスクリーン印刷等の手法を用いて形成する。また、セラミックグリーンシートの発熱抵抗体2を形成する面とは反対側の面に、電極パッド3となる導体ペーストを発熱抵抗体2の形成と同様に所定のパターン形状で形成する。また、セラミックグリーンシートには、発熱抵抗体2と電極パッド3とを電気的に接続するための孔加工および引出部としてのスルーホール導体を形成するための導体ペーストの充填を行う。
発熱抵抗体2のパターンは、例えば図4に示すように第1パッド31から複数の抵抗体(第1の抵抗体21および第2の抵抗体22)のパターンを並列に配置し、セラミック体1の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置する。
抵抗体ペーストおよび導体ペーストは、セラミック体1との同時焼成によって作製が可能なW,Mo,Re等の高融点金属にセラミック原料,バインダー,有機溶剤等を調合し混練することで作製できる。このとき、ヒータの用途に応じて、抵抗体となる抵抗体ペーストまたは導電性ペーストのパターンの長さや折り返しパターンの距離・間隔やパターンの線幅を変更することにより、発熱抵抗体2の発熱位置や抵抗値を所望の値に設定することができる。
なお、第1の抵抗体21の比抵抗と第2の抵抗体22の比抵抗とを異ならせるには、比抵抗の異なる抵抗体ペーストを2種類準備し、1種類目の抵抗体ペーストを第1の抵抗体21になるようにスクリーン印刷後、抵抗体ペーストが乾燥するのを待ち、2種類目の抵抗体ペーストを第2の抵抗体22になるようにスクリーン印刷する。このとき、比抵抗を異ならせるには、導電材料を異なるものを用いると良い。また、同じ導電材料を用いた場合でも、第1の抵抗体21および第2の抵抗体22のそれぞれの抵抗体ペーストにセラミック体1と同じセラミック材料の粉末を異なる量で加えることにより、比抵抗を異ならせることができる。
一方、押し出し成型にて、芯材11となる円柱状または円筒状のアルミナ質セラミック成型体を成型する。
そして、この芯材11(アルミナ質セラミック成型体)に同一の組成のアルミナ質セラミックスを分散させた密着液を塗布し、前述の表層部12となるアルミナ質セラミックグリーンシートを巻きつけて密着させる。これにより、セラミック体1の内部に発熱抵抗体2および引出部となる抵抗体ペーストおよび導体ペーストが位置するアルミナ質一体成型体を得ることができる。
なお、セラミック体1の外周面(側面)に長手方向に延びるスリット状の凹部13(溝状部)を設けるには、芯材11に巻き付けたアルミナ質セラミックグリーンシート(表層部12)の端と端との間に隙間を設けるようにすればよい。
こうして得られたアルミナ質一体成型体を水素ガス、窒素ガスと水素ガスとの混合ガス(フォーミングガス)等の非酸化性ガス雰囲気中で、例えば1500℃〜1600℃で焼成し、アルミナ質一体焼結体を作製する。また、セラミック体1の外周面の電極パッド3上に例えば電解メッキにてNiメッキ膜を設ける。さらに、ロウ材としてAgロウ、はんだ等を用いて、給電部としての例えばNi製のリード端子を電極パッド3に接合する。ここで、リード端子は、予め絶縁材がコートされたものを、接合に必要な部分だけ絶縁材を除去し、その除去した部分を電極パッド3に接続するようにしてもよい。また、Ni線を電極パッド3に接続後、絶縁チューブをNi線に設けるようにしてもよい。
以上の方法により本実施形態のヒータが得られる。
1:セラミック体
11:芯材
12:表層部
13:凹部
2:発熱抵抗体
21:第1の抵抗体
22:第2の抵抗体
3:電極パッド
31:第1パッド
32:第2パッド
33:第3パッド

Claims (6)

  1. 棒状または筒状のセラミック体と、該セラミック体の内部に位置する発熱抵抗体とを備え、該発熱抵抗体は、前記セラミック体の周方向に沿って先端と後端との間で繰り返し折り返して往復し、互いに並行に配置された第1の抵抗体および第2の抵抗体を含み、
    前記第1の抵抗体の比抵抗と前記第2の抵抗体の比抵抗とが異なるヒータ。
  2. 前記セラミック体は、外周面に先端から後端に向かって伸びるスリット状の凹部を有し、前記第1の抵抗体が前記第2の抵抗体よりも前記凹部に近い位置まで配置されており、前記第1の抵抗体の比抵抗が前記第2の抵抗体の比抵抗よりも小さい請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記第1の抵抗体が前記第2の抵抗体よりも前記セラミック体の先端に近い位置に配置されており、前記第1の抵抗体の比抵抗が前記第2の抵抗体の比抵抗よりも小さい請求項1に記載のヒータ。
  4. 前記第1の抵抗体は第1導体粒子を含み、前記第2の抵抗体は第2導体粒子を含むとともに、
    前記第1導体粒子の平均粒径が前記第2導体粒子の平均粒径よりも大きい請求項2または請求項3に記載のヒータ。
  5. 前記第1の抵抗体が線状であるとともに、
    前記第1の抵抗体は、前記凹部に近づくにしたがって次第にまたは段階的に線幅が細い請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載のヒータ。
  6. 前記第1の抵抗体、前記第2の抵抗体および前記セラミック体は成分が同じセラミック粒子を有しているとともに、
    前記第2の抵抗体は前記第1の抵抗体よりも多くの前記セラミック粒子を有している請求項1乃至請求項5のうちのいずれかに記載のヒータ。
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