JPWO2018216658A1 - 撮像装置、撮像システム、及び撮像方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<血管造影について>
本実施形態における血管造影は、例えば、インドシアニングリーン(ICG:Indocyanine Green)を生体の特定部分の血管に流(導入)し、ICGが当該血管に存在する間(例、ICGの存在期間、ICGの導入期間、ICGによる発光期間)に赤外光(近赤外光を含む)を生体に照射することによって発せられる蛍光を検出することによって行われる。これにより、観察装置(撮像装置)は、生体内の血管の位置を光学的に特定することができる。また、血管内を血液が適切に流れているか確認することが可能となる(血流測定)。
図1は、第1の実施形態に係る撮像システム1の構成例を説明するための図である。撮像システム1は、例えば、病理診断支援、臨床診断支援、観察支援、手術支援などの医療支援に利用される。図1に示すように、本実施形態では、撮像システム1の例として手術支援システム(手術用撮像システム)について説明する。
図2は、撮像システム1の撮像部30において採用することができる光学系300の概略構成を示す図である。光学系300は、第1撮像デバイス31の光軸と第2撮像デバイス32の光軸とを同一にする光学系である。
図3は、手術野の周辺(例、手術用布)にアライメント用マークを配置する構成を示す図である。本実施形態におけるアライメント用マークは、例えば、赤外光を発するLEDや特定の波長の光を反射する反射体などを採用することができる。
図4は、本実施形態の撮像システム(手術支援システム)1における血管画像生成処理の詳細を説明するためのフローチャートである。血管画像生成処理は、ICGを生体内に導入してから補正された血管画像を生成するまでの処理で構成される。以下、各ステップについて説明する。
オペレータがICGを生体の組織BT内の特定の部位(例えば、組織BTの血管)に導入(注入:例えば、静脈注射によって注入)し、撮像システム1を作動させた時(スイッチON)、制御部101は、光照射制御部1011を用いて、組織BTに対する波長1の励起光、及び波長2から波長5の光の照射の準備をする。例えば、制御部101は、後述するGUIなどを用いて設定された、各波長の光を射出(放射)する光源の電圧値(又は電圧値を示す情報:例えば、電圧値そのものの情報、あるいは電圧値を指し示す、電圧値テーブルなどにおけるポインタ情報)を記憶部102から読み込み、各光源の駆動部(図示せず)に取得した電圧値を送信する。この段階では、例えば、各光源に電圧値が送信されただけであり、制御部101からの指示に従って、各光源は各波長の光を組織BTに対して照射を開始することになる。
オペレータが室内(例えば、手術室内)の照明(例えば、無影灯60)を消灯し、組織BTへの光の照射を指示すると、制御部101は、光の照射の指示(など信号)に基づき、各光源の駆動部(図示せず)に組織BT(手術野)への光の照射を指示する。
制御部101からの指示に応答し、第1光源21は、例えば、波長1(例えば、780nm)の励起光を手術野の組織BTに対して照射する。励起光は、ICGが組織BTの血管内を流れている間に照射される。制御部101は、データ取得部1012を用いて、組織BTの血管にICGが流れている間に励起光を照射することによって生じる蛍光を検出(撮像)するように第1撮像デバイス31を制御する。制御部101は、第1撮像デバイス31によって検出された蛍光から、血管の位置、血管の太さ、血管の深さ、及び血管の経路(分岐)を含む情報(血管情報)を取得することができる。取得された血管情報は、記憶部102に格納される。血管情報の生成の詳細については、図5及び図6に基づいて詳細に後述する。
次に、制御部101からの指示に応答し、第2光源22は、例えば、波長2から波長5の光(例えば、波長1とは異なる4種類の波長の光であって、950nmから1600nmの中からGUIを介して選択された波長の光)を周期的に手術野の組織BTに照射する。波長2から波長5の光をどのように照射するかについては後述する(図7参照)。制御部101は、データ取得部1012を用いて、組織BTの血管にICGが流れている間に波長2から波長5の光を照射することによって放射される光の輝度を検出(撮像)するように第2撮像デバイス32を制御する。この際、制御部101は、ステップ103で取得した血管情報に含まれる血管位置における組織BTの部分の輝度情報(例えば、血管の位置における輝度値、輝度値に付随する、例えば輝度値を有する位置の情報、あるいは輝度分布などの少なくとも1つを含む)を血管の教師データとして記憶部102に格納する。ここで、血管位置における組織BTの部分の輝度情報(例えば、血管の位置における輝度値、輝度値に付随する、例えば輝度値を有する位置の情報、あるいは輝度分布などの少なくとも1つを含む)は、第1撮像デバイス(Siカメラ)31で血管であると判明した部分の赤外光照射によるスペクトルデータ(光の強度がスペクトルデータとなる)を計測することにより得られる情報である。なお、制御部101は、血管のスペクトル(照射する光の波長によってスペクトルの形状が異なる)の他、血管以外の部分(例、周辺部、癌の部分、リンパ節の部分など)のスペクトル(暗いスペクトルになる)も取得し、取得した該スペクトルを記憶部102に格納しても良い。また、制御部101は、教師データとして、血管に対応する教師データ、及び血管以外の部分に対応する教師データの2種類のデータを生成しても良い。教師データとして重要なことは、血管を精度よく特定することである。従って、血管に対応する教師データのみによって血管が特定できれば血管に対応する教師データ(血管部分のスペクトルデータ)のみ取得すれば良いが、血管以外の教師データ(血管以外の部分のスペクトルデータ)を併せて用いた方が血管と血管以外の部分とで高いコントラストが得られる場合には、血管に対応する教師データと血管以外の教師データとを取得して、精度良く血管を特定することが可能となる。
ステップ103の処理とステップ104の処理とは、少なくとも1回実行され、血管情報と教師データとが取得される。
血管情報(血管の位置、血管の太さ、血管の深さ、血管の経路(画像))及び教師データ(スペクトルデータ)が取得され、ICGの蛍光の検出をしない場合又はICGの蛍光の効果(例、発光)が切れた場合、オペレータ(例えば、医師など)は、室内(例えば、手術室内など)の照明(無影灯60)を点灯する。また、例えば、オペレータ(例えば、医師など)は、血管情報(血管の位置、血管の太さ、血管の深さ、血管の経路(画像))と、血管の教師データ(それ以外の臓器の教師データを生成してもよい)とを制御装置10によって生成すれば、ICGの蛍光の効果が切れていなくても室内の照明を点灯してもよい。なお、血管の教師データが一番重要であるが、制御装置10は、血管の教師データと血管以外の臓器の教師データとを用いれば、血管と血管以外の臓器とではどれ程度異なるか判断することができ、血管を明確に特定することができるようになる。
制御部101は、例えば、光照射制御部1011を用いて、波長2から波長5の光(例、赤外光)を周期的に組織BTに照射するように第2光源22を制御する。また、制御部101は、例えば、データ取得部1012を用いて、波長2から波長5の光を照射することによって組織BTから放射される輝度(輝度値、輝度情報、あるいは画像データのうち少なくとも1つ)を検出するように第2撮像デバイス32を制御する。そして、制御部101は、例えば、画像生成部1013を用いて、上述の教師データに基づいて(教師データのスペクトルに近いスペクトルを発光する部分が血管(例)であると分かる)、第2撮像デバイス32によって検出された画像データに対して多変量解析(例:SAM、MLR、PCR、PLSなど)を実行し、血管画像を生成する。生成された血管画像(サンプル画像)は、第2撮像デバイス32によって検出された画像データに対応する画像(元画像)を教師データに基づいて強調した画像(スペクトルのみから生成された画像)となっている。
制御部101は、画像補正部1014を用いて、ステップ106で生成された血管画像(サンプル画像)の全画素又は一部の画素の画素値を補正し、より鮮明な画像(補正血管画像、補正画像)にする。制御部101は、例えば、ステップ103で取得した血管情報を用い、血管部分の画像を強調する(シャープにする)ことにより、ステップ108で生成した血管画像を補正する。これにより、第2撮像デバイス(例えば、InGaAsカメラ)32で撮像して得られる画像(元画像、赤外画像)を第1撮像デバイス(例えば、Siカメラ)31で撮像して得られる画像(第1画像、蛍光画像)に近づけるようにすることが可能となる。なお、補正処理の例については、図8を参照して後述する。
制御部101は、ステップ107で生成した補正血管画像をサンプル画像として表示装置50の表示画面上に表示するように、表示装置50に当該補正血管画像(補正サンプル画像)のデータを送信する。表示装置50は、制御装置10の制御部101から補正血管画像(補正サンプル画像)のデータを受信し、表示画面上に表示する。なお、補正血管画像ではなく、ステップ106で生成された血管画像をサンプル画像として表示装置50に表示するようにしても良いし、血管画像と補正血管画像との両方をサンプル画像として表示装置50に表示するようにしても良い。
図5は、ICGの蛍光画像から血管情報の1つである血管の深さを算出(推定)する方法について説明するための図である。
例えば、表面の血管の輝度分布は、グラフ511及び512に示されるように、血管の太さに関係なく、矩形に近い形状となる。一方、例えば、脂肪層に埋もれた血管の輝度分布は、グラフ512及び522→グラフ513及び523→グラフ514及び524に示されるように、深さに応じて徐々になまった形状(ぼけた輝度分布)となる。そこで、本実施形態では、輝度分布のぼけ具合(なまり具合)を示す標準偏差σを式1に基づいて算出し、この値を深さとし、標準偏差σが大きいほど血管が深い場所に存在するとしている。式1において、xは図5のグラフの横軸に示されるカメラ素子座標を示し、yは図5のグラフの縦軸に示されるカメラ輝度(輝度値)を示している。また、計算する範囲のx軸(カメラ素子座標)の左端を1、右端をnとする。nは、隣の血管に干渉しない範囲で指定される。
血管の深さを求める別の方法は、ICGの蛍光画像の輝度分布の半値幅を血管の深さとするものである。例えば、ICG蛍光画像の輝度(輝度値)のピーク値の半分の値で輝度分布をスライスして、その幅を深さとする。標準偏差の算出に比べて、半値でスライスした部分の信号しか使用しないので、計算時間の短縮で高速化できる。一方、標準偏差を血管の深さとする方法で求めた深さはノイズには強いと言うメリットがある。
組織BTにおいて深い位置にある血管の蛍光画像は、生体内にある脂質(脂肪)層の影響により不鮮明になる(ぼけた画像となる)。一方、組織BTの表面に近い位置にある血管の蛍光画像は、脂質(脂肪)の影響を受けにくいため鮮明(輪郭がはっきりしており、太さも計測しやすい)となる。例えば、この性質を利用し、画像の鮮明さ(輝度値)と深さの関係を予め検証しておき、これらの関係をテーブル(例)として記憶部102に格納しておいても良い。この際、制御部101は、当該テーブルを参照し、計測した蛍光の輝度値から血管の深さの情報(深さの値)を記憶部102から読み込み、血管の深さの情報(深さの値)を取得する。
例えば、組織BTにおけるICGの蛍光画像から求められた各血管の深さの情報(深さの値)に基づいて、血管の深さ(深さの値)が同程度の血管は繋がっていると判断して血管の経路図(経路画像)が作成される。つまり、血管の深さが同程度を判断された血管の画像を繋ぎ合せることにより、血管の経路図(経路画像)が作成される。ここで、深さが同程度か否かは、例えば、上述した方法で求めた各血管の深さが所定誤差範囲(閾値範囲)内にあるか否かによって判断される。所定誤差範囲内にある場合には血管の深さが同程度であると判断される。
図6A及びBは、血管位置と血管の太さとの算出について説明するための図である。まず、例えば、血管の深さを算出(推定)するときと同様、図6Bに示されるように、太さ算出対象の血管(ICGの蛍光画像)を血管が伸びる方向と垂直な方向における各断面(断面1,断面2,・・・,断面k,・・・,断面n:n個の断面)における輝度分布を取得する。血管位置については、例えば、取得した各輝度分布の断面の重心をその断面における位置を血管位置xmeanとすることができる。例えば、式2によって血管位置を求めることができる。
図7は、教師データを生成するとき(ステップ104)や血管画像を生成するとき(ステップ106)において、波長2から波長5の光を組織BTに照射する際の周期(例)を示す図である。
図8は、血管情報を用いて血管画像(サンプル画像)を補正する処理を説明するための図である。図8Aは、ステップ106で生成された血管画像(サンプル画像)の例を示す図である。図8Bは、ステップ107で生成された補正血管画像(補正サンプル画像:血管画像を補正して得られる画像)の例を示す図である。図8Cは、補正の概念を示すグラフである。
図9は、各過程で生成される画像の例と教師データを用いずに生成した血管画像の例を示す図である。図9Aは、ICGの蛍光画像(第1画像)の例を示す。図9Bは、教師データを用いて生成した血管画像(サンプル画像)の例を示す。図9Cは、図9Bの血管画像を補正することにより生成された補正血管画像(補正サンプル画像)の例を示す。図9Dは、教師データを用いずに生成した血管画像の例を示す。
図10は、ICG蛍光画像(第1画像)を取得するときの波長1の光(励起光:第1光)、教師データ及び血管画像(サンプル画像)を取得するときの波長2から波長5の光(赤外光)の各波長値を設定する際に用いるGUI(Graphical User Interface)1000の例を示す図である。
図11は、本実施形態の撮像システム(手術支援システム)1における血管画像生成処理の変形例1を説明するためのフローチャートである。上述したように、血管画像生成処理は、ICGを生体内に導入してから補正された血管画像(補正サンプル画像)を生成するまでの処理で構成される。変形例1は、撮像デバイスの観察位置が変更された場合に対処するための処理に関する。なお、図4と同じ処理については、同一符号を付している。ここでは、図4と異なる点のみ説明する。当該変形例1では、図4のステップ101乃至ステップ108の処理に加えて、ステップ201が実行される。
図12は、本実施形態の撮像システム(手術支援システム)1における血管画像生成処理の変形例2を説明するためのフローチャートである。上述したように、血管画像生成処理は、ICGを生体内に導入してから補正された血管画像(補正サンプル画像)を生成するまでの処理で構成される。変形例2は、ICGの蛍光(第1画像)を検出する間は、連続的に血管画像(サンプル画像)及び教師データを生成して最適な血管情報及び教師データを血管画像生成に用いる処理に関する。なお、図4と同じ処理については、同一符号を付している。ここでは、図4と異なる点のみ説明する。当該変形例2では、図4のステップ101乃至ステップ108の処理に加えて、ステップ301及びステップ302が実行される。
制御部101は、例えば、第1撮像デバイス31からの検出結果を確認し、手術野の組織BTにおけるICGの蛍光が継続しているか否か(例、第1撮像デバイス31の検出結果から得られる蛍光の輝度値が所定の閾値(検出限界値など)と比較して大きい値か小さい値か、等)を判断する。ICGが流れて行ってしまい、ICGの蛍光が継続していない場合(ステップ301でNoの場合)、処理はステップ302に移行する。ICGが手術野の組織BTにおける血管内に存在し、ICGの蛍光が継続している場合(ステップ301でYesの場合)、処理はステップ103に移行する。
制御部101は、例えば、記憶部102に格納されている、ICG蛍光の輝度値、血管情報、及び教師データの複数の組を読み込み、その複数の組の中で最大の輝度値を有する血管情報、及び教師データを、血管画像(サンプル画像)及び補正血管画像(補正サンプル画像)を生成する際に用いる血管情報、及び教師データとして制御部101の内部メモリに保持する。ICG蛍光の輝度値が最大の場合であれば正確な血管情報を得ることができるとともに、血管情報に基づいて生成される教師データも正確なデータを得ることができるようになる。
第1の実施形態では、例えば、ICG蛍光を検出する撮像デバイス(例えば、Siカメラ)と教師データ及び血管のスペクトルを検出する撮像デバイス(例えば、InGaAsカメラ)の2つの撮像デバイスを用いているが、第2の実施形態では、ICG蛍光の検出と教師データ及び血管のスペクトルの検出とを1つのカメラ(例えば、Siカメラ)で行う実施例について開示される。以下では、第2の実施形態について、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。第2の実施形態において説明がない部分については第1の実施形態と同様であるので、上述の第1の実施形態を参照されたい。なお、第2の実施形態で一例として用いるSiカメラは、InGaAsカメラよりも安価であるので、第2の実施形態による撮像システム1にはコストメリットがある。
図13は、第2の実施形態に係る撮像システム1の構成例を説明するための図である。撮像システム1は、例えば、病理診断支援、臨床診断支援、観察支援、手術支援などの医療支援に利用される。図13は、手術支援システムとして撮像システム1を活用した場合の構成例を示している。
図14は、第2の実施形態の変形例に係る撮像部30の撮像デバイス31の撮像面(レンズが配置される面)を示す図である。図14に示されるように、撮像部30の撮像デバイス31と光源部20の別形態として、例えば、第1光源21および第2光源22の代わりに、撮像デバイス31の周囲に複数の光源1401から1405を配置してもよい。例えば、光源1401は、波長が780nm(波長1)の光を射出(放射)するように構成される。光源1402から光源1405は、例えば、例えば、850nmから1100nmの中から選択された複数の波長(例えば、第1の実施形態と同様、波長2から波長5)の光を射出(放射)するように構成される。図14では、5つの光源が示されているが、光源の個数は任意である。
図15は、第2の実施形態の撮像システム(手術支援システム)1における血管画像生成処理を説明するためのフローチャートである。上述したように、血管画像生成処理は、ICGを生体内に導入してから補正された血管画像(補正サンプル画像)を生成するまでの処理で構成される。なお、図4と同じ処理については、同一符号を付している。ここでは、図4と異なる点のみ説明する。第2の実施形態では、図4のステップ104の代わりにステップ401が実行され、図4のその他のステップ(ステップ101乃至103、及びステップ105乃至108)の処理に加えて、ステップ402が実行される。
制御部101からの指示に応答し、第2光源22は、例えば、波長2から波長5の光(例えば、波長1とは異なる4種類の波長の光であって、850nmから1100nmの中からGUIを介して選択された波長の光)を周期的に手術野の組織BTに照射する。波長2から波長5の光をどのように照射するかについては図7で説明した通りであるのでここでは繰り返さない。ただし、Siカメラは、波長が1100nm付近(例えば1070nmの光)に対しては、それ未満の波長の光よりも感度が悪い。このため、上記4種類の波長の光を周期的に繰り返して照射するときに、波長が1100nm付近の光の照射時間をその他の波長の光の照射時間よりも長めに設定してもよい。図7の説明では、1つの波長の光の照射時間を1/15秒としているが、波長5の光などの照射時間を1/15秒よりも長めに設定することができる。また、例えば、波長2から波長5の光の照射時間は、撮像部(例、第2撮像デバイス32)のフレームレートの範囲内において各々変更してもよい。
制御部101は、室内(例えば、手術室内)の照明(例えば、手術用無影灯60)の点灯を検知すると(ステップ105)、可視光カットフィルタ37を撮像デバイス(例えば、Siカメラ)31の光路に挿入するように、スライド機構を制御する。ステップ106における血管画像(サンプル画像)の生成処理は、可視光がカットされ、撮像デバイス31によって取得されたスペクトルデータを用いて実行される。なお、第1の実施形態では、第2撮像デバイス32として、例えば、赤外光領域に感度を有するInGaAsカメラが用いられるので、可視光をカットする必要が無かったが、撮像デバイス31としてSiカメラを用いる場合には、Siカメラは可視光にも感度を有するため、可視光カットフィルタによって可視光がカットされる。
なお、第1の実施形態で説明した血管画像生成処理の変形例1及び2は、第2の実施形態における血管画像生成処理にも適用することができる。
(i)本実施形態は、複数の波長の光をサンプル(例えば、組織BT)に照射して当該サンプル画像(例えば、血管画像)を取得し、当該画像を表示画面に表示する撮像装置(上述の撮像システム)について開示する。当該撮像装置は、サンプルに第1光(例えば、励起光)を照射して得られる第2光(例えば、サンプルからの蛍光)と、サンプルに赤外光を照射して得られる赤外光(第3光:例えば、サンプルに赤外光を照射して得られる反射(放射)光)と、を検出する光検出部(例えば、撮像部30などの検出部)と、検出した赤外光(第3光)から元画像(例えば、血管の位置の輝度(輝度値)を検出することにより得られる画像)を生成し、検出した第2光のサンプルにおける発光位置と元画像とに基づいてサンプル画像(例えば、血管画像(図9B参照:サンプル画像))を生成する制御部(例えば、制御部101、あるいは制御装置10)と、を備える。元画像(例えば、血管の位置の輝度(輝度値)を検出することにより得られる画像)は、所定のタイミングで(例えば、リアルタイム、サンプル画像を生成するタイミング、あるいは元画像生成後常に)表示装置に表示される。このような構成を採ることにより、インドシアニングリーン(ICG)を生体の特定の部位に導入した場合、ICGが特定部分から流れてなくなってしまったとしても、特定部分における特定の臓器(例えば、血管)の位置を判別しやすい画像を提供することができる。このため、オペレータ(例えば、医師など)は、表示装置50に表示された血管を含むサンプル画像を視認して、術中に当該特定の臓器を傷つけることなく作業を遂行することができるようになる。
10 制御装置
20 光源部
21 第1光源
22 第2光源
30 撮像部
31 第1撮像デバイス(撮像デバイス)
32 第2撮像デバイス
40 入力装置
50 表示装置
60 手術用無影灯
101 制御部
1011 光照射制御部
1012 データ取得部
1013 画像生成部
1014 画像補正部
102 記憶部
BT 組織
Claims (35)
- サンプルに第1光を照射して得られる第2光と、前記サンプルに赤外光を照射して得られる前記赤外光とを検出する光検出部と、
検出した前記赤外光から元画像を生成し、検出した前記第2光の前記サンプルにおける発光位置と前記元画像とに基づいてサンプル画像を生成する制御部と、
を備える、撮像装置。 - 請求項1において、
前記制御部は、前記サンプルにおける前記第2光の発光位置に対応する前記元画像における特定部分の輝度情報を含む教師データを生成し、前記教師データを生成後に検出される前記元画像と前記教師データとを用いて前記サンプル画像を生成する、撮像装置。 - 請求項2において、
前記教師データを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、記憶されている前記教師データを用いて前記サンプル画像を生成し、リアルタイム画像として前記サンプル画像を表示部に表示させる、撮像装置。 - 請求項2または3において、
前記制御部は、前記第2光から第1画像を生成し、前記第1画像をもとに前記教師データを生成する、撮像装置。 - 請求項4において、
前記制御部は、前記第1画像から得られる情報に基づいて前記サンプル画像を補正し、前記サンプル画像として補正サンプル画像を生成する、撮像装置。 - 請求項4又は5において、
前記第1画像から得られる情報は、前記サンプルにおける血管の太さの情報と、前記サンプルにおける血管の位置情報と、前記サンプルにおける血管の深さの情報と、前記血管の経路の情報との少なくとも1つを含む、撮像装置。 - 請求項6において、
前記制御部は、前記血管から放射された前記第2光の輝度分布と当該輝度分布の標準偏差とを算出し、当該標準偏差の値に基づいて前記血管の深さを求める、撮像装置。 - 請求項7において、
前記制御部は、前記標準偏差の値が同程度の血管画像をつなぎ合せて前記血管の経路画像を生成する、撮像装置。 - 請求項6から8の何れか1項において、
前記制御部は、前記血管における前記第2光の輝度分布を求め、当該輝度分布の値の面積を前記血管の太さとする、撮像装置。 - 請求項6から9の何れか1項において、
前記制御部は、前記血管における前記第2光の輝度分布を求め、当該輝度分布の重心を前記血管の位置とする、撮像装置。 - 請求項1から10の何れか1項において、
前記制御部は、時系列の複数の前記元画像における基準点の位置を比較することによって、前記サンプルに対する観察位置の変更があるかどうかを検出する、撮像装置。 - 請求項1から11の何れか1項において、
前記第2光として蛍光を発光させる前記第1光を照射する光源部を備える、撮像装置。 - 請求項1から12の何れか1項において、
前記制御部は、前記サンプル画像を表示装置に出力する、撮像装置。 - 請求項1から13の何れか1項において、
前記制御部は、前記サンプル画像のスペクトル分布の標準偏差を前記第2光の輝度分布の標準偏差に変更することにより、前記サンプル画像を補正する、撮像装置。 - 請求項2から12の何れか1項において、
前記第2光は、前記サンプルに所定の造影剤を導入した状態で、第1波長の前記第1光を前記サンプルに照射することにより発せられ、
前記制御部は、前記第2光の発光位置と、前記サンプルの前記所定の造影剤を導入した状態で、前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光を前記サンプルに順次照射して検出される前記赤外光とに基づいて、前記教師データを生成する、撮像装置。 - 請求項15において、
前記光検出部は、前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光を前記サンプルに順次照射することにより前記サンプルから得られる前記赤外光を検出し、
前記制御部は、前記赤外光を用いて、各波長の光に対応する複数のスペクトル画像を生成し、前記教師データに基づいて、前記複数のスペクトル画像に対して多変量解析を実行することにより強調画像を生成する、撮像装置。 - 請求項15または16において、
前記第1波長の前記第1光は、700nmから850nmから選択された光であり、
前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光は、800nmから2500nmの波長の光の中から選択された複数の異なる波長の光である、撮像装置。 - 請求項17において、
前記光検出部は、可視光領域において高い検出感度を有する第1撮像デバイスと、当該第1撮像デバイスと異なり、赤外領域において高い検出感度を有する第2撮像デバイスと、を含み、
前記第1撮像デバイスは、780nmを含む波長の光を前記サンプルに照射して得られる、前記サンプルの中を流れる前記所定の造影剤の蛍光である前記第1光を検出し、
前記第2撮像デバイスは、950nmから1600nmの波長の光の中から選択された複数の異なる波長の光を前記サンプルに照射して得られる前記赤外光を検出する、撮像装置。 - 請求項18において、
前記第1撮像デバイスの光軸は、前記第2撮像デバイスの光軸と一致する、撮像装置。 - 請求項17において、
前記光検出部は、可視光領域において高い検出感度を有する第1撮像デバイスを含み、 前記第1撮像デバイスは、780nmを含む波長の前記第1光を前記サンプルに照射して得られる、前記サンプルの中を流れる前記所定の造影剤の蛍光である前記第2光を検出するとともに、850nmから1100nmの波長の光の中から選択された前記複数の異なる波長の光を前記サンプルに照射して得られる前記赤外光を検出する、撮像装置。 - 請求項16において、
前記制御部は、前記第2光から生成された第1画像と前記複数のスペクトル画像とをアライメント処理する、撮像装置。 - 請求項1から21の何れか1項の撮像装置と、
前記サンプル画像を表示する表示装置と、
を備える、撮像システム。 - 光検出部が、サンプルに第1光を照射して得られる第2光と、前記サンプルに赤外光を照射して得られる前記赤外光と、を検出することと、
制御部が、検出された前記赤外光から元画像を生成することと、
前記制御部が、前記光検出部が検出した前記第2光の前記サンプルにおける発光位置と、前記元画像とに基づいて前記サンプル画像を生成することと、
を含む、撮像方法。 - 請求項23において、さらに、
前記光検出部が、前記光検出部の光検出範囲の変更に応答して前記サンプルから発せられる前記第2光を再検出することと、
前記制御部が、前記再検出された第2光から前記第2光の発光位置を再計算することと、
を含む、撮像方法。 - 請求項24において、さらに、
前記制御部が、前記再計算された前記第2光の発光位置に基づいて、前記サンプルの前記再計算された前記第2光の発光位置を含む教師データを再生成することを含む、撮像方法。 - 請求項23において、
前記光検出部は、前記サンプルから前記第2光が発せられる間、前記第2光を連続的に検出し、
前記制御部は、前記光検出部から受け取った今回の第2光の輝度が前回の第2光の輝度よりも大きい場合に、前記今回の第2光の発光位置を再計算し、当該再計算された今回の第2光の発光位置に基づいて、前記サンプルの前記今回の第2光の発光位置を含む教師データを再生成する、撮像方法。 - 請求項21から26の何れか1項において、
可視光域において高い検出感度を有する第1撮像デバイスが、前記サンプルの中に所定の造影剤を導入した状態で第1波長の前記第1光を前記サンプルに照射することにより前記サンプルから得られる前記第2光を検出し、
赤外領域において高い検出感度を有する第2撮像デバイスが、前記サンプルの中に前記所定の造影剤を導入した状態で前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光を前記サンプルに順次照射することにより前記サンプルから得られる前記赤外光を検出する、撮像方法。 - 請求項21から26の何れか1項において、
可視光域において高い検出感度を有する第1撮像デバイスが、前記サンプルの中に所定の造影剤を導入した状態で第1波長の前記第1光を前記サンプルに照射することにより前記サンプルから得られる前記第2光を検出し、前記サンプルの中に前記所定の造影剤を導入した状態で前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光を前記サンプルに順次照射することにより前記サンプルから得られる前記赤外光を検出する、撮像方法。 - 請求項27または28において、
前記第1波長の前記第1光は、700nmから850nmから選択された光であり、
前記第1波長よりも長い複数の異なる波長の光は、800nmから2500nmの波長の光の中から選択された複数の異なる波長の光である、撮像方法。 - 請求項27において、
前記第1撮像デバイスの光軸と前記第2撮像デバイスの光軸とを一致させて、前記第1撮像デバイスで前記第2光を検出し、前記第2撮像デバイスで前記赤外光を検出する、撮像方法。 - 請求項21から30の何れか1項において、さらに、
前記制御部が、前記第2光から得られる情報に基づいて前記サンプル画像を補正し、前記サンプル画像として補正サンプル画像を生成することを含む、撮像方法。 - サンプルから発光される蛍光と、前記サンプルから得られる赤外光とを検出する光検出部と、
検出した前記赤外光に基づく第1の赤外画像を生成し、検出した前記蛍光を基に前記サンプルの血管情報を取得して、前記血管情報に基づき特定した前記第1の赤外画像における血管位置を含む教師データを生成する制御部と、
前記教師データを記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記教師データを生成した後に検出された画像であって前記サンプルから得られる赤外光に基づく第2の赤外画像と、前記記憶部から取得した前記教師データとを用いて、前記血管位置の血管を含む前記サンプル画像を生成する、撮像システム。 - 請求項32において、
前記第1の赤外画像と前記第2の赤外画像とは、同じ前記血管位置の血管を含む、撮像システム。 - 請求項32または33において、
前記蛍光に基づく蛍光画像と前第1の記赤外画像とは、少なくとも前記血管位置の血管を含む画像である、撮像システム。 - 請求項32から34の何れか1項において、
前記蛍光に基づく蛍光画像と前記サンプル画像とを表示可能な表示部を備え、
前記制御部は、前記蛍光画像と前記サンプル画像とを選択的に切り替えて前記表示部に表示させる、撮像システム。
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