JPWO2018211559A1 - 設定値算出システム、方法およびプログラム - Google Patents

設定値算出システム、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

快適性指標パラメータ範囲決定部15は、快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する。快適性指標モデル生成部16は、1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する。設定値算出部17は、数理モデルに基づいて、快適性指標を用いて、1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する。

Description

本発明は、空調機の設定値を算出する設定値算出システム、設定値算出方法および設定値算出プログラムに関する。
特許文献1には、エネルギー効率を最大化しつつ、空調空間の快適性を考慮した空調機の運転方法が提案されている。
特許文献1には、空調空間の熱的特性を表す数理モデルと、空調機の電力特性を表す数理モデルを組み合わせて、空調機の設定値を計画する方法が記載されている。具体的には、特許文献1に記載の方法では、予め設定した室温上下限範囲を制約条件として空調電力が最小となる空調機の設定値の組み合わせを算出する。
また、特許文献2には、快適性最適化を、PMV(Predicted Mean Vote)計算における条件式の単純化を用いて定式化することが記載されている。
なお、PMVは、予測平均温冷感申告とも称される。PMVは、人の温冷熱に対する感じ方を表す快適性指標の1つである。
また、非特許文献1には、PMVを、温度、輻射温度等のパラメータを用いて算出することが記載されている。
特許第5951120号公報 特開2014−231983号公報
Jiri Cigler et.al., "Optimization of Predicted Mean Vote Thermal Comfort Index within Model Predictive Control Framework", IEEE Conference on Decision and Control, pp.3056-3061, 2012
特許文献1に記載された技術において、室温上下限範囲の代わりに、快適性指標に関する上下限範囲を用いることは困難であった。これは、一般的に、PMVに代表される快適性指標が、その快適性指標を算出するためのパラメータ(温度、湿度等)について、非線形性、非凸性を有していたり、微分不能点を有する等の特性を有していたりして、空調機の設定値の計画を算出する際の計算上の取り扱いが極めて困難であるためである。
この困難性を回避するためには、快適性指標を温度や湿度に限定して簡素な快適性指標を用いることがあった。例えば、特許文献1に記載の技術では、快適温度範囲を設定している。しかし、このように、簡素な快適性指標を用いた場合、他のパラメータが考慮されず、快適性指標と、実際の快適性との乖離が生じる。例えば、特許文献1に記載の技術のように、快適温度範囲を快適性指標として用いた場合には、湿度等の他のパラメータが考慮されていないため、設定された快適温度範囲内の温度であっても、快適ではない場合が生じ得る。つまり、不正確な快適性指標に基づいて空調機の設定値が算出される場合が生じ得る。
そこで、本発明は、快適性指標の値を容易に、かつ、精度よく算出することができ、その快適性指標の値を用いて空調機の設定値を算出することができる設定値算出システム、設定値算出方法および設定値算出プログラムを提供することを目的とする。
本発明による設定値算出システムは、建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出システムであって、快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定部と、1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成部と、数理モデルに基づいて、快適性指標を用いて、1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出部とを備えることを特徴とする。
また、本発明による設定値算出方法は、建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出方法であって、快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定し、1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成し、数理モデルに基づいて、快適性指標を用いて、1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出することを特徴とする。
また、本発明による設定値算出プログラムは、建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出するコンピュータに搭載される設定値算出プログラムであって、コンピュータに、快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定処理、1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成処理、および、数理モデルに基づいて、快適性指標を用いて、1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、快適性指標の値を容易に、かつ、精度よく算出することができ、その快適性指標の値を用いて空調機の設定値を算出することができる。
本発明の設定値算出システムと空調機の接続関係を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の設定値算出システムの構成例を示すブロック図である。 快適性指標パラメータ範囲設定値格納部が保持するテーブルの例を示す説明図である。 設定値算出部が保持するテーブルの例を示す説明図である。 ルックアップテーブル形式の快適性指標モデルMcomfortの例を示す模式図である。 第1の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。 パラメータの範囲を限定することで、近似関数の算出を容易化でき、その近似関数による近似値の精度が高くなることを示す模式図である。 設定値を表示する設定値算出システムの構成例を示すブロック図である。 設定値を各空調機に設定しない場合の構成例を示すブロック図である。 本発明の各実施形態やそれらの変形例に係るコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の概要を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
なお、以下の実施形態において、数式内では、変数の上付きの添え字と下付きの添え字とを揃えて記述していても、文章内では、その変数の上付きの添え字と、下付きの添え字とをずらして記述する場合がある。そのような場合であっても、変数の記号、上付きの添え字の記号、および、下付きの添え字の記号が同じであれば、同じ変数を表す。
また、以下の各実施形態では、本発明の設定値算出システムが、空調機の設定値(設定値)を算出し、その設定値を空調機に設定する場合を例にして説明する。図1は、本発明の設定値算出システムと空調機の接続関係を示す模式図である。設定値算出システム1と空調機51とは接続され、設定値算出システム1は、空調機51の設定値を算出し、その設定値を空調機51に設定することによって、空調機51を制御する。図1では、1台の空調機51を図示しているが、設定値算出システム1によって設定値が設定される空調機51は、複数存在してもよい。また、空調機51において設定値を設定するパラメータの種類は1以上である。すなわち、パラメータの種類は1種類であってもよく、あるいは、複数種類であってもよい。このパラメータの例として、給気温度や給気風量が挙げられる。また、このパラメータの種類は、空調機の種類に応じて適宜変更可能である。
設定値算出システム1は、空調機51と同一の建物内に設置されていてもよく、あるいは、空調機51が存在する建物以外の場所に設置されていてもよい。
また、以下の各実施形態では、空調機と一対一に対応するゾーンを空調ゾーンとして説明する。すなわち、空調ゾーンが、空調機と一対一に対応するゾーンであると定義されるものとして説明する。ただし、1つの空調ゾーンに複数の空調機が対応する場合を許容するように、空調ゾーンと空調機の対応関係を拡張することもできる。また、空調ゾーンと空調機との対応関係が多対多であるように拡張することもできる。また、空調ゾーンは、建物の部屋毎に定められてもよく、また、テナントに応じた区画毎に定められてもよい。
また、前述のように、各実施形態では、本発明の設定値算出システム1が、設定値を算出し、その設定値を空調機51に設定する場合を例にして説明する。ただし、本発明の設定値算出システム1が、設定値を空調機51に設定しない構成であってもよい。この場合については、後述する。
実施形態1.
図2は、本発明の第1の実施形態の設定値算出システムの構成例を示すブロック図である。本発明の設定値算出システム1は、入力部10と、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11と、設定値上下限範囲格納部12と、運転計画設定値格納部13と、測定値取得部14と、快適性指標パラメータ範囲決定部15と、快適性指標モデル生成部16と、設定値算出部17と、予測値取得部18と、空調モデル格納部19と、空調機制御部20とを備える。
入力部10は、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11に格納される各種設定値や、設定値上下限範囲格納部12に格納される各種設定値や、運転計画設定値格納部13に格納される設定値(運転計画設定値)の入力を受け付ける。入力部10は、例えば、入力デバイスによって実現される。
快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、入力部10から入力された各種設定値を格納し、その各種設定値を快適性指標パラメータ範囲決定部15と、設定値算出部17とに入力する。快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11が格納する各種設定値については、後述する。
快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、例えば、記憶装置と、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPU(Central Processing Unit )によって、実現される。なお、設定値算出プログラムは、例えば、コンピュータのプログラム記憶装置(図2において図示略)等のプログラム記録媒体に記憶される。
設定値上下限範囲格納部12は、入力部10から入力された各種設定値を格納し、その各種設定値を快適性指標パラメータ範囲決定部15と、設定値算出部17とに入力する。設定値上下限範囲格納部12が格納する各種設定値については、後述する。
設定値上下限範囲格納部12は、例えば、記憶装置と、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
運転計画設定値格納部13は、入力部10から入力された運転計画設定値を格納し、その運転計画設定値を設定値算出部17に入力する。運転計画設定値は、設定値算出部17が設定値を算出する際に必要となるハイパーパラメータであり、具体的には、快適性指標の目標値等である。
運転計画設定値格納部13は、例えば、記憶装置と、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
測定値取得部14は、運転対象である空調機で計測される各種測定値を取得し、その各種測定値を快適性指標パラメータ範囲決定部15と、設定値算出部17とに入力する。例えば、測定値取得部14は、給気温度、給気風量、温度、外気温度、日射量の測定値を取得する。そして、快適性指標パラメータ範囲決定部15および設定値算出部17は、過去および現在における給気温度、給気風量、温度、外気温度、日射量それぞれの測定値を保持する。
測定値取得部14は、例えば、通信インタフェースと、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
予測値取得部18は、各種予測値を取得し、その各種予測値を、快適性指標パラメータ範囲決定部15と、設定値算出部17とに入力する。例えば、予測値取得部18は、将来の各時間ステップにおける外気温度、日射量、各空調ゾーンの人数比率の予測値を取得する。予測値取得部18は、例えば、それらの各予測値を保持しているサーバ装置から、それらの各予測値を取得すればよい。なお、人数比率については、後述する。
予測値取得部18は、例えば、通信インタフェースと、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
空調モデル格納部19は、予め算出されている種々の空調モデルを格納し、それらの空調モデルを快適性指標パラメータ範囲決定部15、快適性指標モデル生成部16および設定値算出部17に入力する。空調モデルは、入力値が与えられた場合に、所定の項目の値を算出するためのモデルである。空調モデルの一例として、例えば、次の時間ステップの温度を算出する温度モデル等が挙げられる。本発明で用いられる空調モデルについては、適宜、後述する。
空調モデル格納部19は、例えば、記憶装置と、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
また、快適性指標を算出するためのパラメータを、以下、快適性指標の算出パラメータ(あるいは、単に、算出パラメータ)と記す。各実施形態では、快適性指標の算出パラメータとして、温度、輻射温度、相対湿度、給気風量、着衣量、代謝量を用いる場合を例にして説明する。なお、給気風量は、気流速度から求めることができる。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11から入力された各種設定値と、設定値上下限範囲格納部12から入力された各種設定値と、測定値取得部14から入力された各種測定値と、予測値取得部18から入力された各種予測値と、空調モデル格納部19から入力された各種空調モデルとに基づいて、快適性指標の算出パラメータの値が取り得る範囲を決定する。そして、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、算出パラメータの値が取り得る範囲を快適性指標モデル生成部16に入力する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、例えば、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。
快適性指標モデル生成部16は、快適性指標の算出パラメータの値が取り得る範囲に基づいて、快適性指標を算出する快適性指標モデルを生成し、設定値算出部17に入力する。
快適性指標モデル生成部16は、例えば、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。
設定値算出部17は、設定値上下限範囲格納部12から入力された各種設定値と、運転計画設定値格納部13から入力された運転計画設定値と、測定値取得部14から入力された各種測定値と、予測値取得部18から入力された各種予測値と、空調モデル格納部19から入力された各種空調モデルと、快適性指標モデル生成部16から入力された快適性指標モデルとに基づいて、制御対象となる1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する。設定値算出部17は、算出した各設定値を、空調機制御部20に入力する。
設定値算出部17は、例えば、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。
空調機制御部20は、例えば、設定値算出部17から入力された各種設定値に基づいて、設定値算出部17によって算出された設定値に対応する空調機の設定値を、その算出された設定値に更新する。この結果、空調機制御部20は、空調機を制御することになる。
空調機制御部20は、例えば、通信インタフェースと、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUとによって実現される。
次に、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11等の構成要素について、より具体的に説明する。
図3は、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11が保持するテーブルの例を示す説明図である。図3に示すテーブル110は、温度[°C]、相対湿度[%]、輻射温度[°C」、気流速度[m/s]と、着衣量[clo]、代謝量[met]に関して、設定値有効、設定下限値、設定上限値、法定下限値、法定上限値を属性として、その属性値を格納する。なお、温度、相対湿度、輻射温度、着衣量および代謝量は、快適性指標の算出パラメータに該当する。気流速度は、算出パラメータの1つである給気風量の算出に用いられる。すなわち、気流速度の下限値および上限値から、給気風量の下限値および上限値を算出することができる。
快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、入力部10を介して入力された設定値によって、設定値有効、設定下限値および設定上限値の属性値を更新可能である。なお、図3を、テーブルを模式的に示す説明図として示した。ユーザが快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11に格納する設定値を入力する際、図3に模式的に図示した形式と同様のGUI(Graphic User Interface)を介して、ユーザが設定値を入力してもよい。
設定下限値および設定上限値は、対応する算出パラメータが快適性指標の計算において取り得る範囲を示す下限値および上限値として、ユーザによって指定された値である。
設定値有効は、対応するパラメータの設定下限値および設定上限値として格納された値が有効であるか無効であるかを示す属性である。パラメータの下限値および上限値として、設定下限値および設定上限値の他に、図3に示す法定下限値および法定上限値や、モデル下限値およびモデル上限値がある。法定下限値および法定上限値は、ビル管理法(例えば、日本では、「建築物における衛生環境の確保に関する法律」)等の法律によって定められている、パラメータが取り得る範囲の下限値および上限値である。モデル下限値およびモデル上限値は、快適性指標パラメータ範囲決定部15が、パラメータの取り得る値を算出可能なモデル(空調モデル)と、設定値上下限範囲格納部12に格納される設定値の上下限範囲(後述の図4を参照)とに基づいて算出するパラメータの下限値および上限値である。ただし、モデル下限値およびモデル上限値は、温度および輻射温度に関して算出される。
設定値有効の属性値が「無効」である場合、法定上限値とモデル上限値との比較によってパラメータの上限値が定められるのか、法定上限値に基づいてパラメータの上限値が定められるのか、あるいは、モデル上限値によってパラメータの上限値が定められるのかは、パラメータの種類によって異なる。また、設定値有効の属性値が「有効」である場合、法定上限値と設定上限値との比較によってパラメータの上限値が定められるのか、設定上限値に基づいてパラメータの上限値が定められるのかは、パラメータの種類によって異なる。これらの点は、パラメータの下限値に関しても同様である。
輻射温度については、法律で、上下限値が定められていない。そのため、テーブル110において、輻射温度の法定下限値および法定上限値はブランクとなる。
着衣量については、快適性指標を計算するときに、着衣量の取り得る値として1つの設定値を用いる。そのため、テーブル110において、着衣量の設定値有効はブランクとなり、着衣量の設定下限値および設定上限値は同一の値となる。また、法律で、着衣量の上下限値は定められていない。そのため、テーブル110において、着衣量の法定下限値および法定上限値はブランクとなる。
代謝量については、快適性指標を計算するときに、代謝量の取り得る値として1つの設定値を用いる。そのため、テーブル110において、代謝量の設定値有効はブランクとなり、代謝量の設定下限値および設定上限値は同一の値となる。また、法律で、代謝量の上下限値は定められていない。そのため、テーブル110において、代謝量の法定下限値および法定上限値はブランクとなる。
設定値上下限範囲格納部12は、制御対象となる1以上の空調機の1以上の設定項目それぞれに関して、設定値算出部17が算出する空調機毎の設定値の下限値および上限値を格納可能なテーブルを保持する。図4は、このテーブルの例を示す説明図である。図4では、各空調機の給気温度の下限値および上限値、並びに、給気風量の下限値および上限値を格納するテーブルを例示している。なお、空調機の設定項目は2つに限定されず、1以上であればよい。
なお、図4を、テーブルを模式的に示す説明図として示した。ユーザが、設定値算出部17が算出する設定値の下限値および上限値を入力する際、図4に模式的に図示した形式と同様のGUIを介して、ユーザが設定値の下限値および上限値を入力してもよい。
運転計画設定値格納部13は、運転計画設定値として、設定値算出部17が設定値を算出する際に必要となるハイパーパラメータを格納する。具体的には、運転計画設定値格納部13は、快適性指標の目標値を格納する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、設定値有効と、設定下限値および設定上限値と、法定下限値および法定上限値と、モデル下限値およびモデル上限値とに基づいて、それぞれの算出パラメータの取り得る範囲の下限値および上限値を決定する。ただし、モデル下限値およびモデル上限値が算出されないパラメータに関しては、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、モデル下限値およびモデル上限値を用いない。また、法定下限値および法定上限値が定められておらず、ブランクとなっているパラメータに関しては、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、法定下限値および法定上限値を用いない。
後述の式から明らかなように、設定値有効の属性値が「無効」である場合には、設定下限値、設定上限値にはそれぞれ0が掛けられるので、設定下限値および設定上限値の値は結果に影響しない。従って、設定値有効の属性値が「無効」である場合には、ユーザにとって設定下限値、設定上限値として適切な値を入力する際のノウハウが不要となり、ユーザが適切な設定下限値および設定上限値を定める負担が軽減される。以下、第1の実施形態では、温度、相対湿度、輻射温度および気流速度の設定値有効の属性値がいずれも「無効」であるものとして説明する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、温度の上限値、温度の下限値、輻射温度の上限値、輻射温度の下限値、相対湿度の上限値、相対湿度の下限値、気流速度の上限値、および気流速度の下限値を、それぞれ、以下に示す式(1)から式(8)によって計算する。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
uTairは、温度の上限値である。dTairは、温度の下限値である。uTair,legalは、温度の法定上限値である。dTair,legalは、温度の法定下限値である。uTair,settingは、温度の設定上限値である。dTair,settingは、温度の設定下限値である。uTair,modelは、温度のモデル上限値である。dTair,modelは、温度のモデル下限値である。mairは、温度の設定値有効を示すバイナリ値(1:有効、0:無効)である。
uTbldgは、輻射温度の上限値である。dTbldgは、輻射温度の下限値である。uTbldg,settingは、輻射温度の設定上限値である。dTbldg,settingは、輻射温度の設定下限値である。uTbldg,modelは、輻射温度のモデル上限値である。dTbldg,modelは、輻射温度のモデル下限値である。mbldgは、輻射温度の設定値有効を示すバイナリ値(1:有効、0:無効)である。
uThumidは、相対湿度の上限値である。dThumidは、相対湿度の下限値である。uThumid,legalは、相対湿度の法定上限値である。dThumid,legalは、相対湿度の法定下限値である。uThumid,settingは、相対湿度の設定上限値である。dThumid,settingは、相対湿度の設定下限値である。mhumidは、相対湿度の設定値有効を示すバイナリ値(1:有効、0:無効)である。
uTairspeedは、気流速度の上限値である。dTairspeedは、気流速度の下限値である。uTairspeed,legalは、気流速度の法定上限値である。dTairspeed,legalは、気流速度の法定下限値である。uTairspeed,settingは、気流速度の設定上限値である。dTairspeed,settingは、気流速度の設定下限値である。mairspeedは、気流速度の設定値有効を示すバイナリ値(1:有効、0:無効)である。
また、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、温度のモデル上限値、温度のモデル下限値、輻射温度のモデル上限値、および輻射温度のモデル下限値を、それぞれ、以下に示す式(9)から式(12)によって計算する。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
ここで、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、Tair t+1,Tbldg t+1をそれぞれ、以下に示す式(13)、式(14)によって計算する。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
また、Tair ,Tbldg ,sTs ,sQs は、それぞれ、以下に示す式(15)から式(18)のように表される。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
また、sTs t,n,sQs t,nそれぞれの取り得る範囲は、以下に示す式(19)、式(20)で表される。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
ここで、Tair t,nは、時間ステップt、空調ゾーンnにおける温度を表す。Tbldg t,nは、時間ステップt、空調ゾーンnにおける輻射温度を表す。sTs t,nは、時間ステップt、空調ゾーンnにおける給気温度を表し、usTs t,nは、sTs t,nの上限値を表し、dsTs t,nは、sTs t,nの下限値を表す。sQs t,nは、時間ステップt、空調ゾーンnにおける給気風量を表し、usQs t,nは、sQs t,nの上限値を表し、dsQs t,nは、sQs t,nの下限値を表す。
air tempは、予め空調モデル格納部19に格納されている空調モデルのうちの1つであり、次の時間ステップの温度の算出に用いられる空調モデルである。以下、Mair tempを温度モデルと記す。
bldg tempは、予め空調モデル格納部19に格納されている空調モデルのうちの1つであり、次の時間ステップの輻射温度の算出に用いられる空調モデルである。以下、Mbldg tempを輻射温度モデルと記す。
outside は、時間ステップtにおける外気温度を表す。Csolar は、時間ステップtにおける日射量を表す。
また、既に説明したように、各実施形態では、空調機と一対一に対応するゾーンを空調ゾーンとして説明する。ただし、空調ゾーンと空調機の対応関係をより広く拡張することもできる。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、温度モデルMair temp(式(13)を参照)と、ある時間ステップtにおけるデータとを用いて、次の時間ステップt+1の温度Tair t+1を算出する。快適性指標パラメータ範囲決定部15は、この演算を繰り返し、将来の各時間ステップにおける温度を算出する。
同様に、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、輻射温度モデルMbldg temp(式(14)を参照)と、ある時間ステップtにおけるデータとを用いて、次の時間ステップt+1の輻射温度Tbldg t+1を算出する。快適性指標パラメータ範囲決定部15は、この演算を繰り返し、将来の各時間ステップにおける輻射温度を算出する。
また、温度モデルMair tempを用いて将来の各時間ステップにおける温度を算出する処理、および、輻射温度モデルMbldg tempを用いて将来の各時間ステップにおける輻射温度を算出する処理それぞれにおいて、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、sQs 、sTs 、Tair 、Coutside 、Csolar それぞれの初期値として、測定値取得部14が取得した現在の給気風量、現在の給気温度、現在の温度、現在の外気温度、現在の日射量を用いればよい。また、一般に、輻射温度は継続的に計測されない。そのため、現在の輻射温度を得るために、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、以下の演算を行う。空調モデル格納部19は、予め、過去のある時間ステップ(pとする。)における輻射温度を記憶する。また、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、測定値取得部14が取得した過去の各時間ステップにおける給気温度、給気風量、温度、外気温度、日射量それぞれの測定値を保持している。従って、空調モデル格納部19は、過去の時間ステップpを起点として、輻射温度モデルMbldg tempを用いた演算を繰り返すことによって、現在の輻射温度を導出することができる。温度モデルMair tempを用いて将来の各時間ステップにおける温度を算出する処理、および、輻射温度モデルMbldg tempを用いて将来の各時間ステップにおける輻射温度を算出する処理それぞれにおけるTbldg の初期値として、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、上記のように導出した現在の輻射温度を用いればよい。
また、将来の各時間ステップにおけるCoutside およびCsolor として、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、予測値取得部18から得られた将来の各時間ステップにおける外気温度および日射量を用いればよい。
また、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、将来の各時間ステップにおけるsQs t,nおよびsTs t,nの組み合わせとして、sQs t,n取り得る値の範囲内でのsQs t,nの様々な値とsTs t,nが取り得る値の範囲内でのsTs t,nの様々な値との組み合わせを用いる。そして、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、その組み合わせ毎に、組み合わせに対応する、将来の各時間ステップにおけるTair およびTbldg を算出する。
また、設定値算出部17も、温度モデルMair tempを用いて将来の各時間ステップにおける温度を算出する処理、および、輻射温度モデルMbldg tempを用いて将来の各時間ステップにおける輻射温度を算出する処理を行う。この設定値算出部17による処理は、上記のように説明した快適性指標パラメータ範囲決定部15の処理と同様である。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(9)により、温度のモデル上限値uTair,modelを算出する。すなわち、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、全時間ステップおよび全空調ゾーンの温度のうち最大となる温度を最大化する給気温度と給気風量の組み合わせを、給気温度の上下限範囲および給気風量の上下限範囲から求め、その組み合わせにおける最大の温度を、温度のモデル上限値uTair,modelとして算出する。uTair,modelを算出後、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(1)により温度の上限値uTairを算出する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(10)により、温度のモデル下限値dTair,modelを算出する。すなわち、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、全時間ステップおよび全空調ゾーンの温度のうち最小となる温度を最小化する給気温度と給気風量の組み合わせを、給気温度の上下限範囲および給気風量の上下限範囲から求め、その組み合わせにおける最小の温度を、温度のモデル下限値dTair,modelとして算出する。dTair,modelを算出後、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(2)により温度の下限値dTairを算出する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(11)により、輻射温度のモデル上限値uTbldg,modelを算出する。すなわち、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、全時間ステップおよび全空調ゾーンの輻射温度のうち最大となる輻射温度を最大化する給気温度と給気風量の組み合わせを、給気温度の上下限範囲および給気風量の上下限範囲から求め、その組み合わせにおける最大の輻射温度を、輻射温度のモデル上限値uTbldg,modelとして算出する。uTbldg,modelを算出後、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(3)により輻射温度の上限値uTbldgを算出する。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(12)により、輻射温度のモデル下限値dTbldg,modelを算出する。すなわち、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、全時間ステップおよび全空調ゾーンの輻射温度のうち最小となる輻射温度を最小化する給気温度と給気風量の組み合わせを、給気温度の上下限範囲および給気風量の上下限範囲から求め、その組み合わせにおける最小の輻射温度を、輻射温度のモデル下限値dTbldg,modelとして算出する。dTbldg,modelを算出後、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(4)により輻射温度の下限値dTbldgを算出する。
また、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(7)によって気流速度の上限値を算出し、気流速度の上限値から給気風量の上限値を算出する。同様に、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(8)によって気流速度の下限値を算出し、気流速度の下限値から給気風量の下限値を算出する。空調モデル格納部19は、給気風量を気流速度に変換する空調モデル(以下、気流速度モデルと記す。)を格納している。快適性指標パラメータ範囲決定部15は、気流速度モデルの逆変換を気流速度の上限値に対して行うことによって、給気風量の上限値を算出することができる。同様に、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、気流速度モデルの逆変換を気流速度の下限値に対して行うことによって、給気風量の下限値を算出することができる。
また、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(5)によって、相対湿度の上限値uThumidを算出し、式(6)によって、相対湿度の下限値dThumidを算出する。
なお、着衣量に関しては、ユーザによって1つの値が設定され(図3参照)、その値が着衣量の定数として用いられる。同様に、代謝量に関しても、ユーザによって1つの値が設定され(図3参照)、その値が代謝量の定数として用いられる。
前述のように、各実施形態では、快適性指標の算出パラメータとして、温度、輻射温度、相対湿度、給気風量、着衣量、代謝量を用いる場合を例にする。快適性指標パラメータ範囲決定部15は、温度の上限値uTair、温度の下限値dTair、輻射温度の上限値uTbldg、輻射温度の下限値dTbldg、相対湿度の上限値uThumid、相対湿度の下限値dThumid、給気風量の上限値、給気風量の下限値、着衣量の設定値(定数)、および代謝量の設定値(定数)を、快適性指標モデル生成部16に入力する。なお、uTairおよびdTairは、温度の取り得る値の範囲を示す。uTbldgおよびdTbldgは、輻射温度の取り得る値の範囲を示す。uThumidおよびdThumidは、相対湿度の取り得る値の範囲を示す。給気風量の上限値および下限値は、給気風量の取り得る値の範囲を示す。
快適性指標モデル生成部16は、快適性指標パラメータ範囲決定部15から入力された上記のデータに基づいて、快適性指標を算出するための快適性指標モデルMcomfortを算出する。快適性指標モデルMcomfortは、温度、輻射温度、相対湿度、給気風量、着衣量、および代謝量の値を入力値として、快適性指標の値(以下、快適性指標値と記す。)を導出するモデルである。快適性指標モデルMcomfortは、例えば、関数として表される。快適性指標モデルMcomfortは、快適性指標の数理モデルであると言える。
本実施形態では、快適性指標として、PMVの絶対値を採用する場合を例にして説明する。
快適性指標モデルMcomfortは、快適性指標との間に、以下の式(21)に示す関係を有する。
Figure 2018211559
式(21)において、“〜”は、“〜”の左辺を、“〜”の右辺で近似できることを表す。また、Tairは温度を表す。Tbldgは、輻射温度を表す。TQsは、給気風量を表す。Chumidは、相対湿度を表す。Cclothは、着衣量を表す。Cmetsは、代謝量を表す。Mairspeedは、気流速度モデルである。前述のように、気流速度モデルは、給気風量を気流速度に変換する空調モデルであり、空調モデル格納部19に格納されている空調モデルのうちの1つである。
式(21)の左辺に示すPMVは、温度、輻射温度、相対湿度、気流速度(給気風量から変換された気流速度)、着衣量、および代謝量の値を入力値として、PMVの値を返す関数である。式(21)の左辺に示すPMVとして、例えば、非特許文献1に記載されている関数を用いてよい。
快適性指標モデル生成部16は、式(21)の左辺に示すPMVと、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値とに基づいて、PMVの絶対値と、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値との組み合わせを複数組導出する。このとき、快適性指標モデル生成部16は、Tair、Tbldg、TQs、Chumidの各値を、快適性指標モデル生成部16から入力された各算出パラメータそれぞれの取り得る値の範囲の中からサンプリングすればよい。また、前述のように、CclothおよびCmetsは、ユーザによって設定された定数である。
快適性指標モデル生成部16は、PMVの絶対値と、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値との組み合わせを複数組導出した後、その複数の組み合わせを学習データとして、Mcomfortとなる線形回帰式または非線形回帰式の係数および定数項を算出する。例えば、快適性指標モデル生成部16は、Tair、Tbldg、TQs、Chumidの各値を、それらの値の取り得る範囲の中からサンプリングし、上記の組み合わせを複数導出して、教師あり学習を行うことによって、線形回帰式の回帰係数および定数項を差出する。この結果、Mcomfortとなる線形回帰式が得られ、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値を入力値として快適性指標値(PMV値の絶対値の近似値)を求めることができる。
また、快適性指標モデル生成部16は、ニューラルネットワーク等の機械学習によって、快適性指標モデルMcomfortを算出してもよい。
また、快適性指標モデルMcomfortの形式は、ルックアップテーブルの形式であってもよい。図5は、ルックアップテーブル形式の快適性指標モデルMcomfortの例を示す模式図である。以下の説明では、温度、輻射温度および気流速度の3つのパラメータをインデックスとし、相対湿度、着衣量、代謝量を定数として、ルックアップテーブルを作成する場合を例にして説明する。快適性指標モデル生成部16は、uTairおよびdTairが示す温度の取り得る範囲を一定の値毎に区分する。同様に、快適性指標モデル生成部16は、uTbldgおよびdTbldgが示す輻射温度の取り得る範囲を一定の値毎に区分する。同様に、快適性指標モデル生成部16は、uTairspeedおよびdTairspeedが示す気流速度の取り得る範囲を一定の値毎に区分する。また、快適性指標モデル生成部16は、相対湿度の取り得る範囲から、1つの値をサンプリングし、その値を定数として用いる。また、着衣量および代謝量は、定数である。
快適性指標モデル生成部16は、温度の1つの区分と、輻射温度の1つの区分と、気流速度の1つの区分との組み合わせ毎に、温度の区分の中間値、輻射温度の区分の中間値、気流速度の中間値、定数とした相対湿度、着衣量および代謝量に基づいて、組み合わせに応じた快適性指標値(PMVの値)を算出する。そして、快適性指標モデル生成部16は、温度の任意の1つの区分と、輻射温度の任意の1つの区分と、気流速度の任意の1つの区分との組み合わせから快適性指標値を参照可能なルックアップテーブルを作成する。図5は、そのようなルックアップテーブルの例を示す。図5に示す例において、温度に関するテーブルT1では、温度の区分毎に、参照すべきテーブル(輻射温度に関するテーブル)のIDが対応付けられている。輻射温度に関するテーブルは、温度の区分毎に作成される。輻射温度に関するそれぞれテーブルでは、いずれも、輻射温度の区分毎に、参照すべきテーブル(気流速度に関するテーブル)のIDが対応付けられている。気流速度に関するテーブルは、個々の輻射温度に関するテーブルにおける輻射温度の区分毎に作成される。気流速度に関するそれぞれのテーブルでは、いずれも、気流速度の区分毎に、快適性指標値が対応づけられている。
このようなルックアップテーブルによって、温度の値、輻射温度の値、および気流速度の値の組み合わせに応じた快適性指標値を特定することができる。すなわち、温度の値が属する区分から、輻射温度に関するテーブルが特定される。その輻射温度に関するテーブルにおいて、輻射温度の値が属する区分から、気流速度に関するテーブルが特定される。その気流速度に関するテーブルにおいて、気流速度の値が属する区分から、快適性指標値が特定される。
上記のようなルックアップテーブルを生成することによって、温度の値、輻射温度の値、および気流速度の値の組み合わせから、快適性指標値(PMVの値)を得ることができる。なお、給気風量が与えられた場合には、気流速度モデルによって、空気風量を気流速度に変換すればよい。
また、図5は、ルックアップテーブルの実現形式の一例を示したものであり、ルックアップテーブルの形式は、特に限定されない。
温度の範囲、輻射温度の範囲、および気流速度の範囲は、それぞれ限定されているので、ルックアップテーブルのサイズを小さくすることができる。また、温度、輻射温度および気流速度の区分を細かくすることができるので、快適性指標値(PMVの値)の精度を高くすることができる。
快適性指標モデル生成部16は、生成した快適性指標モデルMcomfortを設定値算出部17に入力する。
設定値算出部17は、快適性指標が一定の範囲で、空調電力量を最小化する設定値を算出する。設定値算出部17は、目的関数が以下に示す式(22)であり、制約条件が前述の式(13)から式(20)および以下に示す式(23)から式(25)である最適化問題を求解することによって、上記のような設定値を算出する。設定値算出部17は、快適性指標を制約条件として用いて、消費電力量を最小化する最適化問題を解くことによって、設定値を算出すると言える。なお、消費電力量は、空調運転コストの一例である。設定値算出部17は、消費電力量以外の空調運転コストを最小化する最適化問題を解いてもよい。
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
Figure 2018211559
は、現在以降の個々の時間ステップtにおける空調電力を表す。従って、式(22)におけるPのサメーションを表す部分は、現在から将来の所定の時刻までの時間帯(例えば、現在から8時間後までの時間帯等)における空調電力量を表す。
powerは、各時間ステップの空調電力を算出するための空調モデルである。以下、このMpowerを、空調電力モデルと記す。空調電力モデルMpowerは、予め空調モデル格納部19に格納されている空調モデルのうちの1つである。設定値算出部17は、現在以降の時間ステップ毎に、着目している時間ステップにおける給気風量、給気温度、および温度(室温)を空調電力モデルMpowerへの入力として用いて、空調電力Pを算出する。
また、ct,nは、時間ステップt、空調ゾーンnにおける快適性指標値を表す。ct,nは、0以上の実数であり、ct,nの値が小さいほど、快適性が高いことを表す。wt,nは、快適性指標値ct,nの重み係数であり、その総和は1である。ctargetは、快適性指標の目標値を表す。
設定値算出部17は、式(24)によって、現在以降の各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける快適性指標値を算出する。
また、式(25)は、現在以降の各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける快適性指標値の加重平均値を快適性指標の目標値以下にするという制約条件を表している。
各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける人数比率の予測値を、重み係数wt,nとして用いることが好ましい。各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける人数比率の予測値は、予測値取得部18が取得する。
ここで、時間ステップt、空調ゾーンnにおける人数比率をrt,nとする。また、時間ステップt、空調ゾーンnにおける人数をnumt,nとする。人数比率rt,nは、rt,n=numt,n/ΣΣnumt,nと定義される値である。
また、予測値取得部18が各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける人数比率の予測値を取得できない場合には、重み係数wt,nの値を、一律に1/TNと定めてもよい。Tは、現在から将来の所定の時刻(例えば、8時間後の時刻)までの時間ステップ数である。また、Nは、空調ゾーンの数である。
また、設定値算出部17は、現在以降の各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける快適性指標値を式(24)によって算出するために、現在以降の各時間ステップおよび各空調ゾーンにおける温度Tair t,nと、現在以降の各時間ステップおよび各空調ゾーンにおけるTbldg t,nとを求める。この演算は、快適性指標パラメータ範囲決定部15が実行する、温度モデルMair tempを用いて将来の各時間ステップにおける温度を算出する処理、および、輻射温度モデルMbldg tempを用いて将来の各時間ステップにおける輻射温度を算出する処理と同様である。これらの処理については、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
最適化問題は、最適化ソルバーによって求解される。適切な最適化ソルバーは、温度モデルMair temp、輻射温度モデルMbldg temp、快適性指標モデルMcomfort、および空調電力モデルMpowerそれぞれの関数形式によって定まる。少なくとも求解可能な最適化ソルバーとして、進化的アルゴリズムに代表されるメタヒューリスティクスを用いることができる。
設定値算出部17は、目的関数が式(22)であり、制約条件が式(13)から式(20)および式(23)から式(25)である最適化問題を求解することによって、空調電力量を最小化する設定値を算出する。設定値算出部17は、最適化問題を解くことで、各時間ステップについて、給気温度sTs と給気風量sQs との組み合わせを得る。この結果、時間ステップと空調機(空調ゾーン)との組み合わせに対応する給気温度と給気風量の組み合わせ(sTs t,nとsQs t,nとの組み合わせ)が得られる。この組み合わせが、現在から将来の所定の時刻までの設定値の計画であると言える。設定値算出部17は、この計画を空調機制御部20に入力する。
空調機制御部20は、給気温度sTs t,nと給気風量sQs t,nとの組み合わせに対応する時間ステップになったときに、その組み合わせに対応する空調機に給気温度と給気風量とを送信し、その給気温度および給気風量をその空調機に設定する。この結果、設定値算出システム1は、快適性を考慮しつつ、現在から将来の所定の時刻までの空調電力量が最小となるように、各空調機を制御することができる。
次に、第1の実施形態の処理経過について説明する。図6は、第1の実施形態の処理経過の例を示すフローチャートである。なお、設定値算出システム1の構成要素の詳細な処理については既に説明したので、以下では、詳細な処理の説明を省略する。
設定値算出システム1や、ユーザから入力部10を介して入力された各種設定値を格納する(ステップS11)。
具体的には、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、ユーザから入力された、各種算出パラメータの設定値有効、設定下限値および設定上限値を格納する。ただし、本実施形態では、設定値有効の属性値は無効であるものとする。また、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、着衣量および代謝量に関しては、ユーザから入力された1つの値を格納する。また、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、各種算出パラメータの法定下限値および法定上限値に関しては、予め格納しているものとする。この結果、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11は、図3に例示するテーブル110を保持する。
また、ステップS11において、設定値上下限範囲格納部12は、ユーザから入力された、空調機毎の設定値の下限値および上限値を格納する。この結果、設定値上下限範囲格納部12は、図4に例示するテーブル120を保持する。
また、ステップS11において、運転計画設定値格納部13は、ユーザから入力された運転計画設定値を格納する。
ステップS11の次に、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、快適性指標パラメータ範囲設定値格納部11が保持しているテーブル110、設定値上下限範囲格納部12が保持しているテーブル120、および、空調モデルに基づいて、各種算出パラメータの取り得る値の範囲を決定する(ステップS12)。なお、快適性指標パラメータ範囲決定部15は、式(13)および式(14)の演算を実行する際には、測定値取得部14から入力された各種測定値、および、予測値取得部18から入力された各種予測値も用いる。
次に、快適性指標モデル生成部16は、各種算出パラメータの取り得る値の範囲に基づいて、快適性指標モデル快適性指標モデルMcomfortを算出する(ステップS13)。
次に、設定値算出部17は、設定値上下限範囲格納部12から入力された各種設定値と、運転計画設定値格納部13から入力された運転計画設定値と、測定値取得部14から入力された各種測定値と、予測値取得部18から入力された各種予測値と、空調モデル格納部19から入力された各種空調モデルと、快適性指標モデル生成部16から入力された快適性指標モデルとに基づいて、制御対象となる1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する(ステップS14)。
次に、空調機制御部20は、設定値に基づいて、設定値に対応する時間ステップになったときに、その設定値に対応する空調機に、その設定値を設定する(ステップS15)。
本実施形態によれば、快適性指標を温度や湿度等の特定のパラメータに限定していない。そして、本実施形態によれば、快適性指標モデル生成部16が、複数の算出パラメータ(本実施形態の例では、温度、輻射温度、給気風量、相対湿度、着衣量および代謝量)から快適性指標を求めるための快適性指標モデルを生成する。従って、温度等の特定のパラメータを簡素な快適性指標として用いる場合に比べ、より精度の高い快適性指標値を得ることができる。換言すれば、実際に人が感じる快適性と乖離していない快適性指標値を得ることができる。従って、設定値算出部17は、そのような快適性指標値を用いて、空調機の設定値を算出することができる。
さらに、本実施形態では、快適性指標パラメータ範囲決定部15が、算出パラメータの範囲を決定する。上述の例では、快適性指標パラメータ範囲決定部15が、温度、輻射温度、給気風量および相対湿度の範囲を決定する。また、着衣量および代謝量に関しては、ユーザによって設定された一つの値が定数として用いられる。そして、快適性指標モデル生成部16が、各算出パラメータの値を、決定された範囲の中からサンプリングし、そのサンプリングした値に基づいて、快適性指標モデルを生成する。従って、快適性指標モデルを容易な計算で算出することができ、また、快適性指標モデルに基づいて得られる快適性指標値の精度をより高くすることができる。従って、快適性指標値を容易に、かつ、精度よく算出することができ、その快適性指標値を用いて、空調機の設定値を算出することができる。
上記のように、快適性指標パラメータ範囲決定部15が、算出パラメータの範囲を決定し、快適性指標モデル生成部16が、各算出パラメータの値を、決定された範囲の中からサンプリングし、そのサンプリングした値に基づいて、快適性指標モデルを生成する。その結果、快適性指標モデルを容易な計算で算出することができ、また、快適性指標モデルに基づいて得られる快適性指標値の精度をより高くすることができる。この点を、模式的に説明する。図7は、パラメータの範囲を限定することで、近似関数の算出を容易化でき、その近似関数による近似値の精度が高くなることを示す模式図である。ここでは、説明を簡単にするために、関数y=f(x)を近似する際に、xの範囲を限定する場合を例にして説明する。図7に示すように、関数y=f(x)を近似する際に、xの範囲を限定し、その範囲のxをサンプリングすることによって、近似関数y=g(x)=ax+bを算出する場合を考える。xを限定することなく、xの全範囲に渡ってy=f(x)の近似関数を算出する場合には、その近似関数は複雑な式になるが、xの範囲を限定し、その範囲のxをサンプリングすることによって、近似関数を算出する場合には、近似関数を簡略化できることが分かる。図7に示す例では、近似関数をxの一次関数で表すことができ、近似関数の導出は容易であり、また、その近似関数y=g(x)=ax+bによって得られたyの値は、y=f(x)によって得られるyの値とも近いことが分かる。本実施形態の例では、快適性指標モデル生成部16が、Tair、Tbldg、TQs、Chumidをそれぞれに対して定められた範囲からサンプリングした値、および、定数としたCclothおよびCmetsを用いて、PMVの絶対値の近似値を得るための快適性指標モデルMcomfortを算出する。従って、快適性指標モデルMcomfortの導出は容易であり、また、その快適性指標モデルMcomfortから得られるPMVの絶対値の精度も高い。よって、前述のような効果が得られる。
上述のような効果は、後述の各実施形態においても同様である。
また、上記の実施形態では、温度、相対湿度、輻射温度および気流速度の設定値有効の属性値がいずれも「無効」であるものとした。この場合、温度、相対湿度、輻射温度および気流速度それぞれに関しては、設定上限値、設定下限値に0が乗じられる。(式(1)から式(8)を参照)。従って、設定上限値および設定下限値は、上記のパラメータの上限値および下限値の結果に影響しない。具体的には、温度の上限値は、実質的に、法定上限値とモデル上限値とに基づいて決定され(式(1)を参照)、温度の下限値は、実質的に、法定下限値とモデル下限値とに基づいて決定される(式(2)を参照)。また、輻射温度の上限値は実質的にモデル上限値に基づいて決定され(式(3)を参照)、輻射温度の下限値は実質的にモデル下限値に基づいて決定される(式(4)を参照)。また、相対湿度の上限値は、実質的に法定上限値に基づいて決定され(式(5)を参照)、相対湿度の下限値は、実質的に法定下限値に基づいて決定される(式(6)を参照)。気流速度に関しても同様である。従って、温度、相対湿度、輻射温度および気流速度に関しては、適切な設定下限値および適切な設定上限値を入力するためのノウハウが不要となり、ユーザにとって、そのような、適切な設定下限値および適切な設定上限値を定める負担が軽減される。このように、各設定値有効を無効とすることで、ユーザが設定下限値および設定上限値を定める負担が軽減される。この点は、後述の各実施形態においても同様である。
また、設定値有効を有効とする場合には、その算出パラメータに関して、ユーザが適切な設定下限値および設定上限値を入力する必要がある。その場合であっても、快適性指標パラメータ範囲決定部15が、算出パラメータの取り得る値の範囲を決定し、快適性指標モデル生成部16が、各算出パラメータの値を、決定された範囲の中からサンプリングし、そのサンプリングした値に基づいて、快適性指標モデルを生成する。従って、快適性指標モデルを容易な計算で算出することができ、また、快適性指標モデルに基づいて得られる快適性指標値の精度をより高くすることができる。また、その快適性指標値を用いて空調機の設定値を算出することができる。
また、本発明によれば、快適性指標モデル生成部16は、例えば、教師あり学習によって快適性指標モデルMcomfortを算出したり、あるいは、ルックアップテーブル形式の快適性指標モデルMcomfortを生成したりする。従って、快適性指標が、その算出パラメータについて、非線形性、非凸性を有していたり、微分不能点を有する等の特性を有していたりしても、快適性指標モデルMcomfortを容易に得ることができる。また、快適性指標は、特定の快適性指標に限定されず、様々な快適性指標を用いることができる。以下に説明する第2の実施形態では、PMVの絶対値以外の快適性指標を用いる場合について説明する。
実施形態2.
第2の実施形態では、設定値算出システムは、快適性指標として、PPD(Predicted Percentage of Dissatisfied)を採用する場合を例にして説明する。PPDは、予測不快者率とも称される。
第2の実施形態の設定値算出システムは、第1の実施形態の実施形態の設定値算出システム1と同様に、図2に示すブロック図で表すことができるので、図2を参照して、第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態と同様の事項については、説明を省略する。
快適性指標モデル生成部16は、快適性指標パラメータ範囲決定部15から入力された算出範囲に基づいて、快適性指標モデルMcomfortを算出する。本実施形態では、快適性指標モデルMcomfortは、快適性指標との間に、以下の式(26)に示す関係を有する。
Figure 2018211559
式(26)の左辺に示すPPDは、温度、輻射温度、相対湿度、気流速度(給気風量から変換された気流速度)、着衣量、および代謝量の値を入力値として、PPDの値を返す関数である。式(26)の左辺に示すPPDとして、公知の関数を用いてよい。なお、PPDは、PMVから変換可能な快適性指標である。関数PPD以外の式(26)に示した要素は、第1の実施形態で説明した通りであり、ここでは説明を省略する。
快適性指標がPPDである点の他は、快適性指標モデルMcomfortの算出方法は、第1の実施形態における快適性指標モデルMcomfortの算出方法と同様である。すなわち、快適性指標モデル生成部16は、式(26)の左辺に示すPPDと、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値とに基づいて、PPDの値と、Tair、Tbldg、TQs、Chumid、Ccloth、Cmetsの各値との組み合わせを複数組導出する。このとき、快適性指標モデル生成部16は、Tair、Tbldg、TQs、Chumidの各値を、快適性指標モデル生成部16から入力された各算出パラメータそれぞれの取り得る値の範囲の中からサンプリングすればよい。また、CclothおよびCmetsは、ユーザによって設定された定数である。
そして、快適性指標モデル生成部16は、例えば、上記の複数の組み合わせを学習データとして、Mcomfortとなる線形回帰式または非線形回帰式の係数および定数項を算出すればよい。また、快適性指標モデル生成部16は、ニューラルネットワーク等の機械学習によって、快適性指標モデルMcomfortを算出してもよい。
また、快適性指標モデル生成部16は、ルックアップテーブル形式の快適性指標モデルMcomfortを生成してもよい。
また、本実施形態では、運転計画設定値格納部13は、入力部10を介して入力されたPPDの目標値を格納する。設定値算出部17は、そのPPDの目標値を、式(25)におけるctargetとする。
他の点は第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第2の実施形態において、式(25)の左辺は、全空調ゾーンの不快者率を意味するため、その解釈性から、快適性指標の目標値(PPDの目標値)の設定が容易になる。
実施形態3.
第3の実施形態の設定値算出システムは、第1の実施形態の実施形態の設定値算出システム1と同様に、図2に示すブロック図で表すことができるので、図2を参照して、第3の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態と同様の事項については、説明を省略する。
第1の実施形態および第2の実施形態の設定値算出部17は、快適性指標値を制約条件として用いて、空調電力量を最小化する最適化問題を解くことによって、設定値を算出する。これに対して、第3の実施形態の設定値算出部17は、快適性指標値を目的関数において用いる。具体的には、第3の実施形態の設定値算出部17は、快適性指標値の加重平均値を目的関数において用いる。より具体的には、設定値算出部17は、最適化問題における目的関数として、第1の実施形態における式(22)の代わりに、以下に示す式(27)を用いる。
Figure 2018211559
また、式(27)を目的関数として用いることに伴い、第3の実施形態では、第1の実施形態における制約条件のうち、式(23)および式(25)を制約条件から除外する。すなわち、第3の実施形態では、設定値算出部17は、目的関数が上記の式(27)であり、制約条件が式(13)から式(20)および式(24)である最適化問題を求解することによって、快適性指標値の加重平均値を最小化する設定値を算出する。
他の点は、第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態では、設定値算出部17が快適性指標を最適化することによって、設定値を算出していると言える。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、第3の実施形態では、目的関数が快適性指標値の加重平均となっている。そのため、第3の実施形態では、人が感じる快適性が最大化される設定値が得られる。
また、第3の実施形態に第2の実施形態を適用してもよい。すなわち、快適性指標としてPPDを用いてもよい。
上記の各実施形態では、快適性指標がPMVの絶対値である場合や、快適性指標がPPDである場合を説明したが、本発明において、他の快適性指標を用いてもよい。また、快適性指標の算出パラメータは、上記の説明で示した算出パラメータに限定されない。
また、上記の各実施形態では、設定値算出部17が最適化問題を求解することによって設定値を算出する場合を示したが、設定値算出部17は他の態様で設定値を算出してもよい。
また、上記の各実施形態において、設定値算出システム1が、設定値算出部17によって算出された設定値を表示する構成であってもよい。図8は、設定値を表示する設定値算出システムの構成例を示すブロック図である。既に説明した要素と同一の要素については、図2と同一の符号を付し、説明を省略する。
図8に例示する設定値算出システム1は、図2に示す各要素に加え、表示制御部21と、ディスプレイ装置22とを備える。表示制御部21は、設定値算出部17によって算出された各時間ステップおよび各空調機における設定値をディスプレイ装置22に表示させる。
表示制御部21は、例えば、設定値算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。
図8に例示する構成例であっても、快適性指標の値を容易に、かつ、精度よく算出することができ、また、その快適性指標の値を用いて空調機の設定値を算出することができる。そして、表示制御部21がディスプレイ装置22にその設定値を表示させる。従って、快適性指標を用いて算出された設定値をユーザに提示することができる。
また、上記の各実施形態では、設定値算出システム1が空調機制御部20を備え、空調機制御部20が各空調機に対して設定値を設定する構成を示した。本発明の設定値算出システム1は、設定値を各空調機に設定しない構成であってもよい。図9は、設定値を各空調機に設定しない場合の構成例を示すブロック図である。図2や図8に示した要素と同一の要素については、図2や図8と同一の符号を付し、説明を省略する。
図9に例示する設定値算出システム1は、図8に例示する設定値算出システム1から空調機制御部20を除外した構成である。図9に例示する設定値算出システム1は、空調機制御部20(図2や図8を参照)を有していないため、各空調機に設定値を設定する機能を有していない。ただし、図9に例示する構成であっても、表示制御部21がディスプレイ装置22にその設定値を表示させる。従って、快適性指標を用いて算出された設定値をユーザに提示することができる。
図10は、本発明の各実施形態やそれらの変形例に係るコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。コンピュータ1000は、CPU1001と、主記憶装置1002と、コンピュータ読み取り可能な記録媒体1003と、通信インタフェース1004と、ディスプレイ装置1005と、入力デバイス1006とを備える。
本発明の各実施形態やそれらの変形例に係る設定値算出システム1は、コンピュータ1000に実装される。設定値算出システム1の動作は、設定値算出プログラムの形式で、コンピュータ読み取り可能な記録媒体1003に記憶されている。CPU1001は、プログラムを、その記録媒体1003から読み出して主記憶装置1002に展開し、そのプログラムに従って上記の処理を実行する。
なお、入力デバイス1006は、入力部10に相当する。ディスプレイ装置1005は、図8や図9に示すディスプレイ装置22に相当する。通信インタフェース1004は、CPU1001が空調機制御部20として動作し、各空調機に設定値を設定する際に用いられる。また、通信インタフェース1004は、CPU1001が測定値取得部14として動作し、外部の装置から各種測定値を取得する際にも用いられる。また、通信インタフェース1004は、CPU1001が予測値取得部18として動作し、外部の装置から各種予測値を取得する際にも用いられる。
記録媒体1003は、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体(non-transitory computer-readable recording medium)である。また、記録媒体1003は、実体のある記録媒体(tangible recording medium)である。記録媒体1003の例として、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory )、CD−R、CD−R/W、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory )、Blu−ray(登録商標)ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。また、半導体メモリの例として、マスクROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM )、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等が挙げられる。
また、設定値算出プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体(transitory computer-readable recording medium)によってコンピュータに供給されてもよい。これらの記録媒体の例として、電気信号、光信号、電磁波等が挙げられる。一時的な記録媒体は、電線や光ファイバ等の有線通信路、または、無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
また、図2、図8または図9に例示する設定値算出システム1において、各要素がそれぞれ別々のハードウェアによって実現されていてもよい。
次に、本発明の概要について説明する。図11は、本発明の概要を示すブロック図である。本発明の設定値算出システムは、建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する。本発明の設定値算出システムは、快適性指標パラメータ範囲決定部15と、快適性指標モデル生成部16と、設定値算出部17とを備える。
快適性指標パラメータ範囲決定部15は、快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する。
快適性指標モデル生成部16は、1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデル(例えば、快適性指標モデルMcomfort)を生成する。
設定値算出部17は、数理モデルに基づいて、快適性指標を用いて、1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する。
そのような構成によって、快適性指標の値を容易に、かつ、精度よく算出することができ、その快適性指標の値を用いて空調機の設定値を算出することができる。
上記の本発明の各実施形態は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下に限定されるわけではない。
(付記1)
建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出システムであって、
快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定部と、
前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成部と、
前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出部とを備える
ことを特徴とする設定値算出システム。
(付記2)
前記設定値を前記空調機に設定する空調機制御部を備える
付記1に記載の設定値算出システム。
(付記3)
前記複数のパラメータの1つは、温度である
付記1または付記2に記載の設定値算出システム。
(付記4)
前記複数のパラメータの1つは、相対湿度である
付記1から付記3のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記5)
前記複数のパラメータの1つは、輻射温度である
付記1から付記4のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記6)
前記複数のパラメータの1つは、給気風量である
付記1から付記5のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記7)
快適性指標パラメータ範囲決定部は、
一部のパラメータの取り得る値の範囲を、法定の上限値および法定の下限値に基づいて決定する
付記1から付記6のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記8)
快適性指標パラメータ範囲決定部は、
一部のパラメータの取り得る値の範囲を、ユーザが指定した上限値および下限値に基づいて決定する
付記1から付記7のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記9)
快適性指標パラメータ範囲決定部は、
一部のパラメータの取り得る値の範囲を、当該パラメータの取り得る値を算出可能なモデルを用いて決定した上限値および下限値に基づいて決定する
付記1から付記8のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記10)
前記快適性指標は、予測平均温冷感申告の絶対値または予測不快者率である
付記1から付記9のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記11)
前記設定値算出部は、
快適性指標を最適化することによって、前記設定値を算出する
付記1から付記10のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記12)
前記設定値算出部は、
快適性指標を制約条件として用いて、空調運転コストを最小化する最適化問題を解くことによって、前記設定値を算出する
付記1から付記10のうちのいずれかに記載の設定値算出システム。
(付記13)
建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出方法であって、
快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定し、
前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成し、
前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する
ことを特徴とする設定値算出方法。
(付記14)
建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出するコンピュータに搭載される設定値算出プログラムであって、
前記コンピュータに、
快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定処理、
前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成処理、および、
前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出処理
を実行させるための設定値算出プログラム。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
産業上の利用の可能性
本発明は、空調機の設定値を算出する設定値算出システムに好適に適用される。
1 設定値算出システム
10 入力部
11 快適性指標パラメータ範囲設定値格納部
12 設定値上下限範囲格納部
13 運転計画設定値格納部
14 測定値取得部
15 快適性指標パラメータ範囲決定部
16 快適性指標モデル生成部
17 設定値算出部
18 予測値取得部
19 空調モデル格納部
20 空調機制御部
21 表示制御部
22 ディスプレイ装置

Claims (14)

  1. 建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出システムであって、
    快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定部と、
    前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成部と、
    前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出部とを備える
    ことを特徴とする設定値算出システム。
  2. 前記設定値を前記空調機に設定する空調機制御部を備える
    請求項1に記載の設定値算出システム。
  3. 前記複数のパラメータの1つは、温度である
    請求項1または請求項2に記載の設定値算出システム。
  4. 前記複数のパラメータの1つは、相対湿度である
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  5. 前記複数のパラメータの1つは、輻射温度である
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  6. 前記複数のパラメータの1つは、給気風量である
    請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  7. 快適性指標パラメータ範囲決定部は、
    一部のパラメータの取り得る値の範囲を、法定の上限値および法定の下限値に基づいて決定する
    請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  8. 快適性指標パラメータ範囲決定部は、
    一部のパラメータの取り得る値の範囲を、ユーザが指定した上限値および下限値に基づいて決定する
    請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  9. 快適性指標パラメータ範囲決定部は、
    一部のパラメータの取り得る値の範囲を、当該パラメータの取り得る値を算出可能なモデルを用いて決定した上限値および下限値に基づいて決定する
    請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  10. 前記快適性指標は、予測平均温冷感申告の絶対値または予測不快者率である
    請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  11. 前記設定値算出部は、
    快適性指標を最適化することによって、前記設定値を算出する
    請求項1から請求項10のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  12. 前記設定値算出部は、
    快適性指標を制約条件として用いて、空調運転コストを最小化する最適化問題を解くことによって、前記設定値を算出する
    請求項1から請求項10のうちのいずれか1項に記載の設定値算出システム。
  13. 建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出する設定値算出方法であって、
    快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定し、
    前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成し、
    前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する
    ことを特徴とする設定値算出方法。
  14. 建物内に設置された1以上の空調機の設定値を算出するコンピュータに搭載される設定値算出プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    快適性指標の計算に用いる複数のパラメータのうちの1以上のパラメータに対して、当該1以上のパラメータそれぞれの取り得る値の範囲を決定する快適性指標パラメータ範囲決定処理、
    前記1以上のパラメータそれぞれに対して決定された範囲内の値に基づいて、前記快適性指標の近似を行うことによって、快適性指標の数理モデルを生成する快適性指標モデル生成処理、および、
    前記数理モデルに基づいて、前記快適性指標を用いて、前記1以上の空調機の1以上の設定項目の設定値を算出する設定値算出処理
    を実行させるための設定値算出プログラム。
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