JPWO2018203478A1 - 有機elディスプレイの製造方法 - Google Patents

有機elディスプレイの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018203478A1
JPWO2018203478A1 JP2019515695A JP2019515695A JPWO2018203478A1 JP WO2018203478 A1 JPWO2018203478 A1 JP WO2018203478A1 JP 2019515695 A JP2019515695 A JP 2019515695A JP 2019515695 A JP2019515695 A JP 2019515695A JP WO2018203478 A1 JPWO2018203478 A1 JP WO2018203478A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical film
film
optical
forming step
organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019515695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6749485B2 (ja
Inventor
文彦 池田
文彦 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Publication of JPWO2018203478A1 publication Critical patent/JPWO2018203478A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6749485B2 publication Critical patent/JP6749485B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
    • G09F9/00Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements
    • G09F9/30Indicating arrangements for variable information in which the information is built-up on a support by selection or combination of individual elements in which the desired character or characters are formed by combining individual elements
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/02Details
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/85Arrangements for extracting light from the devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/50OLEDs integrated with light modulating elements, e.g. with electrochromic elements, photochromic elements or liquid crystal elements
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/12Deposition of organic active material using liquid deposition, e.g. spin coating
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/20Changing the shape of the active layer in the devices, e.g. patterning
    • H10K71/231Changing the shape of the active layer in the devices, e.g. patterning by etching of existing layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

有機発光ダイオードが予め形成された基板上に、液晶分子と溶媒を含む光学膜用塗布液を塗布して乾燥することにより、液晶分子が配向された光学膜を形成する光学部材形成工程を有する、有機ELディスプレイの製造方法。

Description

本発明は、有機ELディスプレイの製造方法に関する。
例えば有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)を用いたディスプレイ(以下、「有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ」とも呼ぶ。)には、外光反射の抑制のために円偏光板が用いられている。円偏光板は、直線偏光板と波長板(位相差板)を、その偏光軸が45度で交差するように積層して作製される。
また、例えば波長板のみを、その偏光軸が15度や75度に傾くように形成する場合がある。したがって、偏光板や波長板を任意の角度で形成する必要がある。さらに、偏光板や波長板の偏光軸を任意の角度で交差させるため、これら偏光板や波長板を個別に形成する必要もある。
従来、このような偏光板や波長板は、例えば延伸フィルムを用いて作製されている。延伸フィルムは、フィルムを一方向に延伸させて貼り付けることで、その材料中の分子を一方向に配向させたものである。
ところで、近年、有機ELディスプレイの薄型化に伴い、偏光板や波長板の薄板化も求められている。しかしながら、偏光板や波長板を作製するにあたり、従来のように延伸フィルムを用いた場合、当該延伸フィルム自体の膜厚を小さくするのに限界があり、十分な薄板を得ることができない。
そこで、基板上に所定材料を有する塗布液を塗布し、必要な膜厚の偏光板や波長板を形成することで、薄板化が図られている。具体的には、例えば所定材料として液晶性を有する塗布液を基板に塗布し、流延・配向させる。液晶分子は塗布液中で超分子会合体を形成しており、せん断応力を加えながら塗布液を流動させると超分子会合体の長軸方向が流動方向に配向する。
このように基板に対して塗布液を塗布できるようにするため、従来、種々の装置が提案されている。例えば特許文献1に記載された偏光膜印刷装置は、基板を保持するためのテーブルと、基板にインク液を吐出するスロットダイとを有する。スロットダイを印刷方向に移動させて基板にインク液を塗布する。
日本国特開2005−62502号公報
基板上に塗布液を塗布して乾燥することにより、円偏光板などの光学部材を形成する技術が開発、検討されている。
従来、光学部材用の塗布液が塗布される基板は、有機発光ダイオードが形成された基板とは別に用意され、貼り合わされていた。
そのため、基板や接着層などの部品点数が多く、有機ELディスプレイの薄型化が十分ではなく、有機ELディスプレイのフレキシブル性が十分ではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、薄型化およびフレキシブル性を向上した、光学部材を備える有機ELディスプレイの提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
有機発光ダイオードが予め形成された基板上に、液晶分子と溶媒を含む光学膜用塗布液を塗布して乾燥することにより、液晶分子が配向された光学膜を形成する光学部材形成工程を有する、有機ELディスプレイの製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、薄型化およびフレキシブル性を向上した、光学部材を備える有機ELディスプレイが提供される。
一実施形態による有機ELディスプレイを示す平面図である。 一実施形態による有機ELディスプレイの要部を示す断面図である。 一実施形態による有機ELディスプレイの製造方法を示すフローチャートである。 一実施形態によるタッチセンサ形成工程を示すフローチャートである。 一実施形態による基板上に形成された第1金属膜を示す断面図である。 一実施形態による第1金属膜上に形成されたレジスト膜を示す断面図である。 一実施形態による露光および現像後のレジスト膜を示す断面図である。 一実施形態によるエッチング後の第1金属膜を示す断面図である。 一実施形態によるレジスト膜の除去後の第1金属膜を示す断面図である。 一実施形態による第1金属膜上に形成された絶縁膜を示す断面図である。 一実施形態による絶縁膜上に形成された第2金属膜の一部除去後の状態を示す平面図である。 第1実施形態による光学部材形成工程を示すフローチャートである。 第1実施形態による基板上に塗布された第1光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第1実施形態による第1光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第1光学膜を示す側面図である。 第1実施形態による一部不溶化された第1光学膜を示す側面図である。 第1実施形態による第1光学膜上に塗布された中間膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第1実施形態による中間膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された中間膜を示す側面図である。 第1実施形態による中間膜で覆われていない部分が除去された第1光学膜を示す側面図である。 第1実施形態による中間膜上に塗布された第2光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第1実施形態による第2光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第2光学膜を示す側面図である。 第1実施形態による一部不溶化された第2光学膜を示す側面図である。 第1実施形態による第2光学膜上に塗布された保護膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第1実施形態による保護膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された保護膜を示す側面図である。 第1実施形態による保護膜で覆われていない部分が除去された第2光学膜を示す側面図である。 第2実施形態による光学部材形成工程を示すフローチャートである。 第2実施形態による不溶化されていない部分が除去された第1光学膜を示す側面図である。 第2実施形態による第1光学膜上に塗布された中間膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第2実施形態による中間膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された中間膜を示す側面図である。 第2実施形態による中間膜上に塗布された第2光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第2実施形態による第2光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第2光学膜を示す側面図である。 第2実施形態による一部不溶化された第2光学膜を示す側面図である。 第2実施形態による不溶化されていない部分が除去された第2光学膜を示す側面図である。 第2実施形態による第2光学膜上に塗布された保護膜用塗布液の液膜を示す側面図である。 第2実施形態による保護膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された保護膜を示す側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。各図面において、同一の又は対応する構成には、同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
<有機ELディスプレイ>
図1は、一実施形態による有機ELディスプレイを示す平面図である。図1において、一の単位回路11の回路を拡大して示す。
有機ELディスプレイ1は、基板10と、基板10上に配列される複数の単位回路11と、基板10上に設けられる走査線駆動回路14と、基板10上に設けられるデータ線駆動回路15とを有する。走査線駆動回路14に接続される複数の走査線16と、データ線駆動回路15に接続される複数のデータ線17とで囲まれる領域に、単位回路11が設けられる。単位回路11は、TFT層12と、有機発光ダイオード13とを含む。
TFT層12は、複数のTFT(Thin Film Transistor)を有する。一のTFTはスイッチング素子としての機能を有し、他の一のTFTは有機発光ダイオード13に流す電流量を制御する電流制御用素子としての機能を有する。TFT層12は、走査線駆動回路14およびデータ線駆動回路15によって作動され、有機発光ダイオード13に電流を供給する。TFT層12は単位回路11毎に設けられており、複数の単位回路11は独立に制御される。尚、TFT層12は、一般的な構成であればよく、図1に示す構成には限定されない。
尚、有機ELディスプレイ1の駆動方式は、本実施形態ではアクティブマトリックス方式であるが、パッシブマトリックス方式であってもよい。
図2は、一実施形態による有機ELディスプレイの要部を示す断面図である。図2に示す有機ELディスプレイ1は、トップエミッション方式であり、基板10、有機発光ダイオード13、封止層30、タッチセンサ40、および光学部材50をこの順で有する。タッチセンサ40は、有機ELディスプレイ1がタッチパネルである場合に、有機ELディスプレイ1に組み込まれる。
基板10は、樹脂基板、ガラス基板、半導体基板、金属基板などのいずれでもよく、フレキシブル性向上の観点から樹脂基板であることが好ましい。基板10は、フレキシブル性向上と水分透過性低下の観点から、樹脂基板とガラス基板の積層基板でもよい。基板10上には、TFT層12が形成されている。TFT層12上には、TFT層12によって形成される段差を平坦化する平坦化層18が形成されている。
平坦化層18は、絶縁性を有している。平坦化層18を貫通するコンタクトホールには、コンタクトプラグ19が形成されている。コンタクトプラグ19は、平坦化層18の平坦面に形成される画素電極21と、TFT層12とを電気的に接続する。コンタクトプラグ19は、画素電極21と同じ材料で、同時に形成されてよい。
有機発光ダイオード13は、平坦化層18の平坦面上に形成される。有機発光ダイオード13は、画素電極21と、画素電極21を基準として基板10とは反対側に設けられる対向電極22と、画素電極21と対向電極22の間に形成される有機層23とを有する。TFT層12を作動させることで、画素電極21と対向電極22との間に電圧が印加され、有機層23が発光する。
画素電極21は、例えば陰極であり、アルミニウムなどの金属材料で形成され、有機層23からの光を有機層23に向けて反射する。画素電極21で反射した光は、有機層23や対向電極22を透過し、外部に取り出される。画素電極21は、単位回路11毎に設けられる。
対向電極22は、例えば陽極であって、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明材料で形成され、有機層23からの光を透過する。対向電極22を透過した光は、封止層30やタッチセンサ40、光学部材50を通過し、外部に取り出される。対向電極22は、複数の単位回路11に共通のものである。
有機層23は、例えば、陰極側から陽極側に向けて、電子注入層24、電子輸送層25、発光層26、正孔輸送層27、正孔注入層28をこの順で有する。陰極と陽極との間に電圧がかかると、陰極から電子注入層24に電子が注入されると共に、陽極から正孔注入層28に正孔が注入される。電子注入層24に注入された電子は、電子輸送層25によって発光層26へ輸送される。また、正孔注入層28に注入された正孔は、正孔輸送層27によって発光層26へ輸送される。そうして、発光層26内で正孔と電子が再結合して、発光層26の発光材料が励起され、発光層26が発光する。発光層26としては、例えば、赤色に発光する赤色発光層、緑色に発光する緑色発光層、および青色に発光する青色発光層が形成される。
尚、有機層23は、本実施形態では、陰極側から陽極側に向けて、電子注入層24、電子輸送層25、発光層26、正孔輸送層27、正孔注入層28をこの順で有するが、少なくとも発光層26を有していればよい。有機層23は、図2に示す構成には限定されない。
封止層30は、基板10との間に、有機発光ダイオード13を封止する。封止層30としては、酸化珪素層や窒化珪素層などが用いられ、例えば成膜温度が100℃以下の低温CVDにより形成される。あるいは、防湿層が形成された樹脂フィルムを貼着して封止層30としてもよい。
タッチセンサ40は、有機ELディスプレイ1の画面に対する指などの物体の接触または近接を検出する。タッチセンサ40の検出方式は、特に限定されないが、例えば静電容量方式であってよい。静電容量方式としては、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式などがある。投影型静電容量方式としては、自己容量方式、相互容量方式等がある。相互容量方式を用いると、同時多点検出が可能となるため好ましい。
タッチセンサ40は、詳しくは後述するが、有機発光ダイオード13が予め形成された基板10上に形成される。よって、従来のようにタッチセンサ40が基板10とは別の基板に形成され、基板10と貼り合わされる場合に比べて、基板や接着層などの部品点数を削減できるので、有機ELディスプレイ1を薄型化でき、有機ELディスプレイ1のフレキシブル性を向上できる。
タッチセンサ40は、有機発光ダイオード13と光学部材50との間に形成される。光学部材50が外光反射を抑制する円偏光膜である場合に、円偏光膜がタッチセンサ40よりも光取出側に配設されるため、外光反射の抑制効率を向上できる。
光学部材50は、例えば外光反射を抑制する円偏光膜であって、本実施形態では、第1光学膜として1/4波長膜(λ/4膜)を有し、第2光学膜として直線偏光膜とを有する。1/4波長膜と直線偏光膜は、その偏光軸が45度で交差するように形成される。尚、光学部材50を構成する光学膜の数は特に限定されない。
光学部材50は、詳しくは後述するが、有機発光ダイオード13が予め形成された基板10上に形成される。よって、従来のように光学部材50が基板10とは別の基板に形成され、基板10と貼り合わされる場合に比べて、基板や接着層などの部品点数を削減できるので、有機ELディスプレイ1を薄型化でき、有機ELディスプレイ1のフレキシブル性を向上できる。
光学部材50は、有機層23の紫外線による劣化を抑制するため、紫外線照射を用いることなく製造される。また、光学部材50は、有機層23の熱による劣化を抑制するため、100℃以下の温度で製造される。
尚、図2に示す有機ELディスプレイ1は、トップエミッション方式であるが、ボトムエミッション方式であってもよい。ボトムエミッション方式の場合、発光層26からの光は画素電極21を透過し基板10から取り出されるため、透明電極である陽極が画素電極21として用いられ、反射電極である陰極が対向電極22として用いられる。つまり、ボトムエミッション方式の場合、陽極と陰極の配置が逆になる。また、ボトムエミッション方式の場合、基板10は透明基板である。さらに、ボトムエミッション方式の場合、タッチセンサ40や光学部材50は、基板10を基準として、有機発光ダイオード13とは反対側に形成される。
<有機ELディスプレイの製造方法>
図3は、一実施形態による有機ELディスプレイの製造方法を示すフローチャートである。図3に示すように、有機ELディスプレイ1の製造方法は、タッチセンサ形成工程S110と、光学部材形成工程S120とを有する。尚、タッチセンサ形成工程S110は、有機ELディスプレイ1がタッチパネルである場合に行われる。以下、各工程について説明する。
<タッチセンサ形成工程>
タッチセンサ形成工程S110は、光学部材形成工程S120の前に、有機発光ダイオード13が予め形成された基板10上に、タッチセンサ40を形成する。よって、従来のようにタッチセンサ40が基板10とは別の基板に形成され、基板10と貼り合わされる場合に比べて、基板や接着層などの部品点数を削減できるので、有機ELディスプレイ1を薄型化でき、有機ELディスプレイ1のフレキシブル性を向上できる。
図4は、一実施形態によるタッチセンサ形成工程を示すフローチャートである。図5は、一実施形態による基板上に形成された第1金属膜を示す断面図である。図6は、一実施形態による第1金属膜上に形成されたレジスト膜を示す断面図である。図7は、一実施形態による露光および現像後のレジスト膜を示す断面図である。図8は、一実施形態によるエッチング後の第1金属膜を示す断面図である。図9は、一実施形態によるレジスト膜の除去後の第1金属膜を示す断面図である。図10は、一実施形態による第1金属膜上に形成された絶縁膜を示す断面図である。図11は、一実施形態による絶縁膜上に形成された第2金属膜の一部除去後の状態を示す平面図である。図5〜図10は、図11のA−A線に沿った断面図である。図5〜図11において、図2に示す有機発光ダイオード13や封止層30などの図示を省略する。
タッチセンサ形成工程S110は、基板10上に遮光性の第1金属膜41を形成する工程S111と、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって第1金属膜41の一部を選択的に除去する工程S112とを有する。第1金属膜41は、図5に示すように基板10上(より詳細には例えば封止層30上)に形成される。第1金属膜41上には、図6に示すようにレジスト膜42が形成される。レジスト膜42は、露光および現像によって図7に示すようにパターンニングされる。レジスト膜42は、露光された部分が現像で除去されるポジ型でもよいし、露光された部分が現像後に残るネガ型でもよい。露光の光は、第1金属膜41で遮光されるため、有機発光ダイオード13を劣化させることがない。その後、パターンニングされたレジスト膜42をマスクとして用いて、図8に示すように第1金属膜41の一部が選択的に除去される。一部が選択的に除去された第1金属膜41は、図11に破線で示すように平面視で、縞状に形成される。その後、第1金属膜41のパターンニングに用いたレジスト膜42は、図9に示すように除去される。
尚、本明細書において、第1金属膜41が遮光性を有するとは、第1金属膜41の透過率が5%以下であることを意味する。第1金属膜41の透過率は、好ましくは3%以下である。ここで、第1金属膜41の透過率は、第1金属膜41上に形成されるレジスト膜42の露光の光(例えば波長365nmの光)が第1金属膜41を透過する割合のことである。第1金属膜41は、例えば銅で形成される。
また、タッチセンサ形成工程S110は、一部が選択的に除去された第1金属膜41上に絶縁膜43を形成する工程S113を有する。絶縁膜43は、第1金属膜41と第2金属膜45とを絶縁する。絶縁膜43としては、酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられ、例えば成膜温度が100℃以下の低温CVDにより形成される。
さらに、タッチセンサ形成工程S110は、絶縁膜43上に遮光性の第2金属膜45を形成する工程S114と、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって第2金属膜45の一部を選択的に除去する工程S115とを有する。第2金属膜45の形成および第2金属膜の一部除去は、第1金属膜41の形成および第1金属膜41の一部除去と同様に行われる。一部が選択的に除去された第2金属膜45は、図11に示すように平面視で、縞状に形成される。その後、第2金属膜45のパターンニングに用いたレジスト膜は、除去される。
尚、本明細書において、第2金属膜45が遮光性を有するとは、第2金属膜45の透過率が5%以下であることを意味する。第2金属膜45の透過率は、好ましくは3%以下である。ここで、第2金属膜45の透過率は、第2金属膜45上に形成されるレジスト膜の露光の光(例えば波長365nmの光)が第2金属膜45を透過する割合のことである。第2金属膜45は、例えば銅で形成される。
さらに、タッチセンサ形成工程S110は、一部が選択的に除去された第2金属膜45上にタッチセンサ保護膜47を形成する工程S116を有する。タッチセンサ保護膜47は、絶縁膜43と同様に形成される。例えば、タッチセンサ保護膜47としては、酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられ、例えば成膜温度が100℃以下の低温CVDにより形成される。
このようにして、第1金属膜41、絶縁膜43、第2金属膜45、およびタッチセンサ保護膜47とで構成されるタッチセンサ40が得られる。ワイヤー状の第1金属膜41やワイヤー状の第2金属膜45は、平面視で有機発光ダイオード13の有機層23と重ならないように、図11に示すように四角格子状に形成される。つまり、平面視で、四角格子の開口部に有機層23が配設される。有機層23からの光を外部に取り出しやすい。第1金属膜41および第2金属膜45は、いずれか1つが駆動電極として用いられ、残りの1つが受信電極として用いられる。タッチセンサ40は、駆動電極と受信電極の間の容量変化を検出することで、有機ELディスプレイ1の画面に対する指などの物体の接触または近接を検出する。
本実施形態のタッチセンサ形成工程S110によれば、フォトリソグラフィ法の露光による有機発光ダイオード13の有機層23の劣化を抑制しながら、予め有機発光ダイオード13が形成された基板10上にタッチセンサ40を形成できる。従来のようにタッチセンサ40が基板10とは別の基板に形成され、基板10と貼り合わされる場合に比べて、基板や接着層などの部品点数を削減できるので、有機ELディスプレイ1を薄型化でき、有機ELディスプレイ1のフレキシブル性を向上できる。
本実施形態のタッチセンサ形成工程S110は、光学部材形成工程S120の前に行われるので、タッチセンサ40は有機発光ダイオード13と光学部材50との間に形成される。光学部材50が外光反射を抑制する円偏光膜である場合に、円偏光膜がタッチセンサ40よりも光取出側に配設されるため、外光反射の抑制効率を向上できる。
<光学部材形成工程>
光学部材形成工程S120は、有機発光ダイオード13が予め形成された基板10上に、液晶分子と溶媒を含む光学膜用塗布液を塗布して乾燥することにより、液晶分子が配向された光学膜を形成する。光学膜などで光学部材50が構成される。
光学部材50は、例えば第1光学膜と第2光学膜を有する。第1光学膜および第2光学膜は、いずれか1つが位相差膜であり、残りの1つが偏光膜である。
光学部材50は、例えば外光反射を抑制する円偏光膜であって、本実施形態では、第1光学膜として1/4波長膜(λ/4膜)を有し、第2光学膜として直線偏光膜とを有する。1/4波長膜と直線偏光膜は、その偏光軸が45度で交差するように形成される。尚、光学部材50を構成する光学膜の数は特に限定されない。
本実施形態の光学部材形成工程S120によれば、光学部材50は、有機発光ダイオード13が予め形成された基板10上に形成される。よって、従来のように光学部材50が基板10とは別の基板に形成され、基板10と貼り合わされる場合に比べて、基板や接着層などの部品点数を削減できるので、有機ELディスプレイ1を薄型化でき、有機ELディスプレイ1のフレキシブル性を向上できる。
本実施形態の光学部材形成工程S120によれば、光学部材50は、有機層23の紫外線による劣化を抑制するため、紫外線照射を用いることなく製造される。また、光学部材50は、有機層23の熱による劣化を抑制するため、100℃以下の温度で製造される。
<第1実施形態の光学部材形成工程>
図12は、第1実施形態による光学部材形成工程を示すフローチャートである。光学部材形成工程S120は、図12に示すように、第1光学膜形成工程S121と、中間膜形成工程S122と、第1光学膜パターンニング工程S123と、第2光学膜形成工程S124と、保護膜形成工程S125と、第2光学膜パターンニング工程S126とをこの順で有する。以下、各工程について説明する。
尚、図12に示す全ての工程が行われなくてもよい。例えば詳しくは後述するが、第1光学膜パターンニング工程S123や第2光学膜パターンニング工程S126は、光学部材50を基板10上に間隔をおいて複数形成する場合には有効であるが、光学部材50を基板10上に1つのみ形成する場合には省略してもよい。後述の一部不溶化の処理について同様である。
また、図12に示す工程以外の工程が行われてもよい。例えば、第1光学膜形成工程S121の前に、基板10に対する第1光学膜の密着性を改善するため、基板10の第1光学膜が形成される面(より具体的には封止層30またはタッチセンサ保護膜47)を表面改質する工程が行われてもよい。表面改質膜として、シランカップリング剤などの有機膜、または窒化珪素などの無機膜が形成されてよい。
<第1実施形態の第1光学膜形成工程>
図12の第1光学膜形成工程S121では、図13〜図15に示すように、液晶分子と溶媒を含む第1光学膜用塗布液61を基板10上に塗布して乾燥することにより第1光学膜62を形成する。第1光学膜62は、例えば1/4波長膜である。
図13は、第1実施形態による基板上に塗布された第1光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図14は、第1実施形態による第1光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第1光学膜を示す側面図である。図15は、第1実施形態による一部不溶化された第1光学膜を示す側面図である。
図13〜図15において、図2に示す有機発光ダイオード13や封止層30などの図示を省略する。尚、図16〜図24において、同様に、図2に示す有機発光ダイオード13や封止層30などの図示を省略する。
図13に示すように、第1光学膜形成工程S121では、基板10上に塗布ノズル60から第1光学膜用塗布液61を塗布する。塗布ノズル60は、例えば下面にスリット状の吐出口を有するスリットコータである。
第1光学膜用塗布液61は、リオトロピック液晶分子やサーモトロピック液晶分子などの液晶分子と、液晶分子を溶かす溶媒とを含む。溶媒としては、例えば水などが用いられる。尚、溶媒として、有機溶媒が用いられてもよい。
塗布ノズル60と基板10とを相対的に一方向に移動させることにより、基板10に塗布される第1光学膜用塗布液61にせん断応力を加えることができる。せん断応力の作用方向は、塗布ノズル60と基板10の相対的な移動方向と一致する。せん断応力の作用方向を制御することで、液晶分子の配向方向を制御できる。
尚、本実施形態では第1光学膜用塗布液61の塗布にスリットコータが用いられるが、ディップコータなどが用いられてもよい。第1光学膜用塗布液61にせん断応力を加えることができ、そのせん断応力の作用方向を制御できればよい。
図14に示すように、第1光学膜形成工程S121では、基板10上に塗布された第1光学膜用塗布液61の液膜(図13参照)を乾燥して、第1光学膜62を形成する。第1光学膜用塗布液61の液膜から溶媒が除去され、液晶分子の配向が適切に維持される。第1光学膜62は、例えば1/4波長膜である。
第1光学膜用塗布液61の液膜の乾燥には、減圧乾燥、自然乾燥、加熱乾燥、風乾燥などが用いられる。減圧乾燥は、自然乾燥よりも、処理時間を短縮できる。また、減圧乾燥は、加熱乾燥や風乾燥に比べて、液膜の対流を抑制でき、液晶分子の配向の乱れを抑制できる。減圧乾燥で溶媒が残留している場合、さらに加熱乾燥が行われてもよい。
図15に示すように、第1光学膜形成工程S121では、第1光学膜62の一部63のみを第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対し不溶化してもよい。この一部不溶化は、必要に応じて行われる。
尚、第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液としては、第1光学膜用塗布液61の溶媒と同じものが用いられてよく、例えば水が用いられてよい。この場合、水に対する不溶化が行われる。
第1光学膜62の一部63を不溶化する定着液110は、例えばインクジェット方式の塗布ノズル111から吐出される。塗布ノズル111は、下面に定着液110の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル111と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル111から定着液110の液滴を吐出することで、第1光学膜62の一部63に定着液110を選択的に塗布する。これにより、第1光学膜62の一部63が不溶化される。
定着液110は、例えば、第1光学膜62の末端の官能基(例えばOH基などの水溶性の官能基)を別の官能基に置換することで、第1光学膜62の一部63を不溶化する。また、定着液110は、縮合反応(例えばOH基などの脱水縮合反応)によって高分子化させることで、第1光学膜62の一部63を不溶化してもよい。後者の場合、前者の場合に比べて、高分子化が進むため、不溶化が進みやすい。
定着液110は、第1光学膜62の一部63を不溶化した後、除去される。定着液110は、水を含んでもよいし、有機溶媒を含んでもよい。
定着液110が塗布される領域は、例えば、OLEDなどの画素が複数形成される領域(以下、「画素エリア」とも呼ぶ。)であってよい。
尚、本実施形態では、第1光学膜62の一部63のみに定着液110を塗布するため、インクジェット方式の塗布ノズル111を用いるが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1光学膜62の残部のみをマスクで覆い、その後、基板10全体を定着液110に浸漬することで、第1光学膜62の一部63のみに定着液を塗布してもよい。
<第1実施形態の中間膜形成工程>
図12の中間膜形成工程S122では、図16〜図17に示すように、第1光学膜用塗布液61とは異なる中間膜用塗布液71を第1光学膜62上に塗布して乾燥することにより中間膜72を形成する。
図16は、第1実施形態による第1光学膜上に塗布された中間膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図17は、第1実施形態による中間膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された中間膜を示す側面図である。
図16に示すように、中間膜形成工程S122では、第1光学膜62が形成された基板10上に塗布ノズル70から中間膜用塗布液71を塗布する。塗布ノズル70は、インクジェット方式であってよく、下面に中間膜用塗布液71の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル70と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル70から中間膜用塗布液71の液滴を吐出することで、第1光学膜62の一部63に中間膜用塗布液71を選択的に塗布する。
中間膜用塗布液71は、第1光学膜62上に塗布される。そのため、第1光学膜62を形成する液晶分子は、中間膜用塗布液71の溶媒に対し不溶性を有してよい。中間膜用塗布液71の塗布によって第1光学膜62が溶けることを防止できる。
中間膜用塗布液71は、中間膜72を形成する有機材料と、その有機材料を溶かす溶媒とを含む。中間膜72を形成する有機材料は、第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対し不溶性の高分子などを含む。
中間膜用塗布液71としては、例えば、熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などが用いられる。具体的には、油性エナメル塗料、フタル酸樹脂塗料などが用いられる。
熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などは、熱硬化や化学反応または乾燥硬化によって高分子化されるため、緻密な中間膜72を形成できる。よって、中間膜72の第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対する不溶性を向上できる。
中間膜用塗布液71は、定着液110と同様の機能を有してもよい。第1光学膜62の一部不溶化を促進できる。尚、中間膜用塗布液71によって第1光学膜62の一部不溶化を行う場合、上記第1光学膜形成工程S121で第1光学膜62の一部不溶化を行わなくてもよい。
例えば、中間膜用塗布液71は、第1光学膜62の末端の官能基(例えばOH基などの水溶性の官能基)を別の官能基に置換することで、第1光学膜62の一部63を不溶化してもよい。また、中間膜用塗布液71は、縮合反応(例えばOH基などの脱水縮合反応)によって高分子化させることで、第1光学膜62の一部63を不溶化してもよい。後者の場合、前者の場合に比べて、高分子化が進むため、不溶化が進みやすい。
中間膜用塗布液71が塗布される領域は、定着液110が塗布される領域と一致してよい。例えば、中間膜用塗布液71が塗布される領域は、基板10上の画素エリアであってよい。
図17に示すように、中間膜形成工程S122では、基板10上に塗布された中間膜用塗布液71の液膜(図16参照)を乾燥して、中間膜72を形成する。中間膜用塗布液71の液膜から溶媒が除去され、中間膜72が形成される。
中間膜用塗布液71の液膜の乾燥には、減圧乾燥、自然乾燥、加熱乾燥、風乾燥などが用いられる。減圧乾燥は、自然乾燥よりも、処理時間を短縮できる。減圧乾燥で溶媒が残留している場合、さらに加熱乾燥が行われてもよい。
中間膜72は、第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対し不溶性を有する。中間膜72は、第1光学膜62とは異なり、等方的な光学特性を有する。中間膜72の可視光透過率は95%以上であることが好ましい。また、中間膜72の膜厚は、10μm以下であることが好ましい。また、中間膜72の残留応力は、光学部材の変形を抑制するため、小さいほど好ましい。
中間膜72は、第1光学膜62の一部63の主表面を覆う。中間膜72は、第1光学膜62の一部63に傷や異物などが付かないように、第1光学膜62の一部63を保護する役割も果たす。中間膜72の鉛筆硬度は、2H以上であることが好ましい。光学部材の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
尚、第1光学膜62の残部は、第1光学膜パターンニング工程S123で除去されるため、傷や異物が付くことは問題にならない。また、中間膜72に付いた異物は洗浄で除去でき、その洗浄によって第1光学膜62の一部63が傷つくことは無い。
<第1実施形態の第1光学膜パターンニング工程>
図12の第1光学膜パターンニング工程S123では、中間膜形成工程S122の後、第2光学膜形成工程S124の前に、第1光学膜62の一部63(図17参照)のみを覆う中間膜72をマスクとして用いて、図18に示すように第1光学膜62の残部を除去する。
図18は、第1実施形態による中間膜で覆われていない部分が除去された第1光学膜を示す側面図である。第1光学膜パターンニング工程S123の間、第1光学膜62の一部63を中間膜72で保護でき、第1光学膜62の一部63の形状崩れを抑制できる。よって、光学部材の品質を向上できる。
例えば、第1光学膜パターンニング工程S123では、第1光学膜62を溶かす洗浄液を用いる。洗浄液は、例えばスピンチャックで基板10を回転させながら、基板10に供給される。基板10に供給された洗浄液は、遠心力によって基板10の全体に広がり、基板10の外周縁から振り切られる。
第1光学膜62の一部63は、中間膜72で覆われているため、洗浄液と接触することがなく、洗浄液によって型崩れしない。一方、第1光学膜62の残部は、洗浄液と接触するため、洗浄液で溶かされ、除去される。
尚、洗浄液は洗浄槽に貯えられ、洗浄槽の洗浄液に基板10を浸漬することで、第1光学膜62の一部63を残しつつ、第1光学膜62の残部を溶かして除去してもよい。洗浄槽の洗浄液は、撹拌翼などで撹拌されてもよい。
第1光学膜62の一部63が確実に残るように、上記第1光学膜形成工程S121や上記中間膜形成工程S122において、第1光学膜62の一部63を洗浄液に対し不溶化することは有効である。洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第1光学膜62の一部63を確実に残すことができる。
尚、中間膜72は洗浄液に対する不溶性を有するため、上記第1光学膜形成工程S121や上記中間膜形成工程S122において、第1光学膜62の一部不溶化を行わなくても、第1光学膜62のパターンニングは可能である。この場合、工程数を削減できる。
上記第1光学膜形成工程S121では、せん断応力を加えながら第1光学膜用塗布液61を塗布するため、画素エリアのみに第1光学膜用塗布液61を塗布するのは困難である。従って、第1光学膜パターンニング工程S123を行うことは有効である。
尚、本実施形態では洗浄液を用いて第1光学膜62の残部を除去するが、第1光学膜62の残部の除去方法は特に限定されない。例えば、エッチング法が用いられてもよい。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれでもよい。
以下、第1光学膜パターンニング工程S123で残る第1光学膜62の一部63を、「第1光学膜63」とも称する。
<第1実施形態の第2光学膜形成工程>
図12の第2光学膜形成工程S124では、図19〜図21に示すように、液晶分子と溶媒を含む第2光学膜用塗布液81を中間膜72上に塗布して乾燥することにより第2光学膜82を形成する。第2光学膜82は、例えば直線偏光膜である。
図19〜図21は、第1実施形態による第2光学膜形成工程の説明側面図である。図19は、第1実施形態による中間膜上に塗布された第2光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図20は、第1実施形態による第2光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第2光学膜を示す側面図である。図21は、第1実施形態による一部不溶化された第2光学膜を示す側面図である。
図19に示すように、第2光学膜形成工程S124では、基板10上に塗布ノズル80から第2光学膜用塗布液81を塗布する。塗布ノズル80は、例えば下面にスリット状の吐出口を有するスリットコータである。
第2光学膜用塗布液81は、中間膜72上に塗布される。そのため、中間膜72を形成する有機材料は、第2光学膜用塗布液81の溶媒に対し不溶性を有してよい。第2光学膜用塗布液81の塗布によって中間膜72が溶けることを防止できる。
第2光学膜用塗布液81は、リオトロピック液晶分子やサーモトロピック液晶分子などの液晶分子と、液晶分子を溶かす溶媒とを含む。溶媒としては、例えば水などが用いられる。尚、溶媒として、有機溶媒が用いられてもよい。
塗布ノズル80と基板10とを相対的に一方向に移動させることにより、基板10に塗布される第2光学膜用塗布液81にせん断応力を加えることができる。せん断応力の作用方向は、塗布ノズル80と基板10の相対的な移動方向と一致する。せん断応力の作用方向を制御することで、液晶分子の配向方向を制御できる。
第2光学膜形成工程S124でのせん断応力の作用方向は、第1光学膜形成工程S121でのせん断応力の作用方向に対し斜め45°で交わる方向とされる。これにより、1/4波長膜と直線偏光膜は、その偏光軸が45度で交差するように形成される。
尚、本実施形態では第2光学膜用塗布液81の塗布にスリットコータが用いられるが、ディップコータなどが用いられてもよい。第2光学膜用塗布液81にせん断応力を加えることができ、そのせん断応力の作用方向を制御できればよい。
図20に示すように、第2光学膜形成工程S124では、基板10上に塗布された第2光学膜用塗布液81の液膜(図19参照)を乾燥して、第2光学膜82を形成する。第2光学膜用塗布液81の液膜から溶媒が除去され、液晶分子の配向が適切に維持される。第2光学膜82は、例えば直線偏光膜である。
第2光学膜用塗布液81の液膜の乾燥には、減圧乾燥、自然乾燥、加熱乾燥、風乾燥などが用いられる。減圧乾燥は、自然乾燥よりも、処理時間を短縮できる。また、減圧乾燥は、加熱乾燥や風乾燥に比べて、液膜の対流を抑制でき、液晶分子の配向の乱れを抑制できる。減圧乾燥で溶媒が残留している場合、さらに加熱乾燥が行われてもよい。
図21に示すように、第2光学膜形成工程S124では、第2光学膜82の一部83のみを第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対し不溶化してもよい。この一部不溶化は、必要に応じて行われる。
尚、第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液としては、第2光学膜用塗布液81の溶媒と同じものが用いられてよく、例えば水が用いられてよい。この場合、水に対する不溶化が行われる。
第2光学膜82の一部83を不溶化する定着液120は、例えばインクジェット方式の塗布ノズル121から吐出される。塗布ノズル121は、下面に定着液120の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル121と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル121から定着液120の液滴を吐出することで、第2光学膜82の一部83に定着液120を選択的に塗布する。これにより、第2光学膜82の一部83が不溶化される。
定着液120は、例えば、第2光学膜82の末端の官能基(例えばOH基などの水溶性の官能基)を別の官能基に置換することで、第2光学膜82の一部83を不溶化する。また、定着液120は、縮合反応(例えばOH基などの脱水縮合反応)によって高分子化させることで、第2光学膜82の一部83を不溶化してもよい。後者の場合、前者の場合に比べて、高分子化が進むため、不溶化が進みやすい。
定着液120は、第2光学膜82の一部83を不溶化した後、除去される。定着液120は、水を含んでもよいし、有機溶媒を含んでもよい。
定着液120が塗布される領域は、例えば画素エリアであってよい。
尚、本実施形態では、第2光学膜82の一部83のみに定着液120を塗布するため、インクジェット方式の塗布ノズル121を用いるが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2光学膜82の残部のみをマスクで覆い、その後、基板10全体を定着液120に浸漬することで、第2光学膜82の一部83のみに定着液を塗布してもよい。
<第1実施形態の保護膜形成工程>
図12の保護膜形成工程S125では、図22〜図23に示すように、第2光学膜用塗布液81とは異なる保護膜用塗布液91を第2光学膜82上に塗布して乾燥することにより保護膜92を形成する。
図22は、第1実施形態による第2光学膜上に塗布された保護膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図23は、第1実施形態による保護膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された保護膜を示す側面図である。
図22に示すように、保護膜形成工程S125では、第2光学膜82が形成された基板10上に塗布ノズル90から保護膜用塗布液91を塗布する。塗布ノズル90は、インクジェット方式であってよく、下面に保護膜用塗布液91の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル90と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル90から保護膜用塗布液91の液滴を吐出することで、第2光学膜82の一部83に保護膜用塗布液91を選択的に塗布する。
保護膜用塗布液91は、第2光学膜82上に塗布される。そのため、第2光学膜82を形成する液晶分子は、保護膜用塗布液91の溶媒に対し不溶性を有してよい。保護膜用塗布液91の塗布によって第2光学膜82が溶けることを防止できる。
保護膜用塗布液91は、保護膜92を形成する有機材料と、その有機材料を溶かす溶媒とを含む。保護膜92を形成する有機材料は、第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対し不溶性の高分子などを含む。
保護膜用塗布液91としては、例えば、熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などが用いられる。具体的には、油性エナメル塗料、フタル酸樹脂塗料などが用いられる。
熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などは、熱硬化や化学反応または乾燥硬化によって高分子化されるため、緻密な保護膜92を形成できる。よって、保護膜92の第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対する不溶性を向上できる。
保護膜用塗布液91は、定着液120と同様の機能を有してもよい。第2光学膜82の一部不溶化を促進できる。尚、保護膜用塗布液91によって第2光学膜82の一部不溶化を行う場合、上記第2光学膜形成工程S124で第2光学膜82の一部不溶化を行わなくてもよい。
例えば、保護膜用塗布液91は、第2光学膜82の末端の官能基(例えばOH基などの水溶性の官能基)を別の官能基に置換することで、第2光学膜82の一部83を不溶化してもよい。また、保護膜用塗布液91は、縮合反応(例えばOH基などの脱水縮合反応)によって高分子化させることで、第2光学膜82の一部83を不溶化してもよい。後者の場合、前者の場合に比べて、高分子化が進むため、不溶化が進みやすい。
保護膜用塗布液91が塗布される領域は、定着液120が塗布される領域と一致してよい。例えば、保護膜用塗布液91が塗布される領域は、基板10上の画素エリアであってよい。
図23に示すように、保護膜形成工程S125では、基板10上に塗布された保護膜用塗布液91の液膜(図22参照)を乾燥して、保護膜92を形成する。保護膜用塗布液91の液膜から溶媒が除去され、保護膜92が形成される。
保護膜用塗布液91の液膜の乾燥には、減圧乾燥、自然乾燥、加熱乾燥、風乾燥などが用いられる。減圧乾燥は、自然乾燥よりも、処理時間を短縮できる。減圧乾燥で溶媒が残留している場合、さらに加熱乾燥が行われてもよい。
保護膜92は、第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対し不溶性を有する。保護膜92は、第2光学膜82とは異なり、等方的な光学特性を有する。保護膜92の可視光透過率は95%以上であることが好ましい。また、保護膜92の膜厚は、10μm以下であることが好ましい。また、保護膜92の残留応力は、光学部材の変形を抑制するため、小さいほど好ましい。
保護膜92は、第2光学膜82の一部83の主表面を覆う。保護膜92は、第2光学膜82の一部83に傷や異物などが付かないように、第2光学膜82の一部83を保護する役割も果たす。中間膜72の鉛筆硬度は、2H以上であることが好ましい。
尚、第2光学膜82の残部は、第2光学膜パターンニング工程S126で除去されるため、傷や異物が付くことは問題にならない。また、保護膜92に付いた異物は洗浄で除去でき、その洗浄によって第2光学膜82の一部83が傷つくことは無い。
尚、本実施形態の保護膜92は、保護膜用塗布液91を第2光学膜82上に塗布して乾燥することにより形成するが、フィルムの形態で第2光学膜82に貼り付けられてもよい。
<第1実施形態の第2光学膜パターンニング工程>
図12の第2光学膜パターンニング工程S126では、保護膜形成工程S125の後に、第2光学膜82の一部83のみを覆う保護膜92(図23参照)をマスクとして用いて、図24に示すように第2光学膜82の残部を除去する。
図24は、第1実施形態による保護膜で覆われていない部分が除去された第2光学膜を示す側面図である。第2光学膜パターンニング工程S126の間、第2光学膜82の一部83を保護膜92で保護でき、第2光学膜82の一部83の形状崩れを抑制できる。よって、光学部材の品質を向上できる。
例えば、第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜82を溶かす洗浄液を用いる。洗浄液は、例えばスピンチャックで基板10を回転させながら、基板10に供給される。基板10に供給された洗浄液は、遠心力によって基板10の全体に広がり、基板10の外周縁から振り切られる。
第2光学膜82の一部83は、保護膜92で覆われているため、洗浄液と接触することがなく、洗浄液によって型崩れしない。一方、第2光学膜82の残部は、洗浄液と接触するため、洗浄液で溶かされ、除去される。
尚、洗浄液は洗浄槽に貯えられ、洗浄槽の洗浄液に基板10を浸漬することで、第2光学膜82の一部83を残しつつ、第2光学膜82の残部を溶かして除去してもよい。洗浄槽の洗浄液は、撹拌翼などで撹拌されてもよい。
第2光学膜82の一部83が確実に残るように、上記第2光学膜形成工程S124や上記保護膜形成工程S125において、第2光学膜82の一部83を洗浄液に対し不溶化することは有効である。洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第2光学膜82の一部83を確実に残すことができる。
尚、保護膜92は洗浄液に対する不溶性を有するため、上記第2光学膜形成工程S124や上記保護膜形成工程S125において、第2光学膜82の一部不溶化を行わなくても、第2光学膜82のパターンニングは可能である。この場合、工程数を削減できる。
上記第2光学膜形成工程S124では、せん断応力を加えながら第2光学膜用塗布液81を塗布するため、画素エリアのみに第2光学膜用塗布液81を塗布するのは困難である。従って、第2光学膜パターンニング工程S126を行うことは有効である。
尚、本実施形態では洗浄液を用いて第2光学膜82の残部を除去するが、第2光学膜82の残部の除去方法は特に限定されない。例えば、エッチング法が用いられてもよい。エッチングは、ウェットエッチング、ドライエッチングのいずれでもよい。
以下、第2光学膜パターンニング工程S126で残る第2光学膜82の一部83を、「第2光学膜83」とも称する。
本実施形態によれば、図24に示すように、第1光学膜63、中間膜72、第2光学膜83および保護膜92で構成される光学部材50が、基板10上に間隔をおいて複数形成される。よって、光学部材50の多面取りが可能であり、有機ELディスプレイ1の多面取りが可能である。また、光学部材50は画素エリアに選択的に形成されるため、画素エリアの周囲に設けられた端子が適切に機能できる。
<第1実施形態の光学部材形成工程のまとめ>
以上説明したように、本実施形態によれば、第1光学膜形成工程S121と、中間膜形成工程S122と、第2光学膜形成工程S124とがこの順で行われる。第1光学膜63と第2光学膜83との間に中間膜72が形成される。中間膜72は、第1光学膜63に傷や異物などが付かないように、第1光学膜63を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。光学部材50の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
本実施形態によれば、中間膜形成工程S122の後であって第2光学膜形成工程S124の前に、第1光学膜62の一部63のみを覆う中間膜72をマスクとして用いて、第1光学膜62の残部を除去する第1光学膜パターンニング工程S123が行われる。第1光学膜パターンニング工程S123の間、第1光学膜62の一部63を中間膜72で保護でき、第1光学膜62の一部63の形状崩れを抑制できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。
本実施形態によれば、第1光学膜パターンニング工程S123では、第1光学膜62を溶かす洗浄液を用いる。第1光学膜62の一部63は、中間膜72で覆われているため、洗浄液と接触することがなく、洗浄液によって型崩れしない。一方、第1光学膜62の残部は、洗浄液と接触するため、洗浄液で溶かされ、除去される。
本実施形態によれば、第1光学膜形成工程S121では、第1光学膜62の一部63のみを第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対し不溶化する。よって、第1光学膜パターンニング工程S123において、洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第1光学膜62の一部63を確実に残すことができる。
本実施形態によれば、中間膜形成工程S122では、第1光学膜62の一部63のみに中間膜用塗布液71を塗布することで、第1光学膜62の一部63のみを第1光学膜パターンニング工程S123で用いられる洗浄液に対し不溶化する。よって、第1光学膜パターンニング工程S123において、洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第1光学膜62の一部63を確実に残すことができる。
本実施形態によれば、第2光学膜83を保護する保護膜92を形成する保護膜形成工程S125が行われる。保護膜92は、光学部材50の製造後に、第2光学膜83に傷や異物などが付かないように、第2光学膜83を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。
本実施形態によれば、保護膜形成工程S125の後であって第2光学膜82の一部83のみを覆う保護膜92をマスクとして用いて、第2光学膜82の残部を除去する第2光学膜パターンニング工程S126が行われる。第2光学膜パターンニング工程S126の間、第2光学膜82の一部83を保護膜92で保護でき、第2光学膜82の一部83の形状崩れを抑制できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。
本実施形態によれば、第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜82を溶かす洗浄液を用いる。第2光学膜82の一部83は、保護膜92で覆われているため、洗浄液と接触することがなく、洗浄液によって型崩れしない。一方、第2光学膜82の残部は、洗浄液と接触するため、洗浄液で溶かされ、除去される。
本実施形態によれば、第2光学膜形成工程S124では、第2光学膜82の一部83のみを第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対し不溶化する。よって、第2光学膜パターンニング工程S126において、洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第2光学膜82の一部83を確実に残すことができる。
本実施形態によれば、保護膜形成工程S125では、第2光学膜82の一部83のみに保護膜用塗布液91を塗布することで、第2光学膜82の一部83のみを第2光学膜パターンニング工程S126で用いられる洗浄液に対し不溶化する。よって、第2光学膜パターンニング工程S126において、洗浄液の回り込みによる過剰な除去を防止でき、第2光学膜82の一部83を確実に残すことができる。
<第2実施形態の光学部材形成工程>
上記第1実施形態では中間膜形成工程S122の後に第1光学膜パターンニング工程S123が行われるの対し、本実施形態では第1光学膜パターンニング工程S123の後に中間膜形成工程S122が行われる点で相違する。
そのため、本実施形態の中間膜72は、上記第1実施形態と異なり、第1光学膜62の一部63を残し第1光学膜62の残部を除去するためのマスクの役割を果たさない。本実施形態の中間膜72は、第1光学膜62の一部63に傷や異物などが付かないように第1光学膜62の一部63を保護する役割を果たす。
また、上記第1実施形態では保護膜形成工程S125の後に第2光学膜パターンニング工程S126が行われるのに対し、本実施形態では第2光学膜パターンニング工程S126の後に保護膜形成工程S125が行われる点で相違する。
そのため、本実施形態の保護膜92は、上記第1実施形態と異なり、第2光学膜82の一部83を残し第2光学膜82の残部を除去するためのマスクの役割を果たさない。本実施形態の保護膜92は、第2光学膜82の一部83に傷や異物が付かないように第2光学膜82の一部83を保護する役割を果たす。
以下、図25などを参照して相違点について主に説明する。図25は、第2実施形態による光学部材形成工程を示すフローチャートである。図25に示すように、光学部材形成工程S120は、第1光学膜形成工程S121と、第1光学膜パターンニング工程S123と、中間膜形成工程S122と、第2光学膜形成工程S124と、第2光学膜パターンニング工程S126と、保護膜形成工程S125とをこの順で有する。
尚、図25に示す全ての工程が行われなくてもよい。例えば詳しくは後述するが、第1光学膜パターンニング工程S123や第2光学膜パターンニング工程S126は、光学部材50を基板10上に間隔をおいて複数形成する場合には有効であるが、光学部材50を基板10上に1つのみ形成する場合には省略してもよい。後述の一部不溶化の処理について同様である。
また、図25に示す工程以外の工程が行われてもよい。例えば、第1光学膜形成工程S121の前に、基板に対する第1光学膜の密着性を改善するため、基板の第1光学膜が形成される面を表面改質する工程が行われてもよい。表面改質膜として、シランカップリング剤などの有機膜、または窒化珪素などの無機膜が形成されてよい。
さらに、図25に示す第1光学膜形成工程S121、第1光学膜パターンニング工程S123および中間膜形成工程S122、ならびに図12に示す第2光学膜形成工程S124、保護膜形成工程S125および第2光学膜パターンニング工程S126が、この順で行われてもよい。
さらにまた、図12に示す第1光学膜形成工程S121、中間膜形成工程S122および第1光学膜パターンニング工程S123、ならびに図25に示す第2光学膜形成工程S124、第2光学膜パターンニング工程S126および保護膜形成工程S125が、この順で行われてもよい。
<第2実施形態の第1光学膜形成工程>
図25の第1光学膜形成工程S121では、図13〜図14に示すように、液晶分子と溶媒を含む第1光学膜用塗布液61を基板10上に塗布して乾燥することにより第1光学膜62を形成する。第1光学膜62は、例えば1/4波長膜である。
本実施形態の第1光学膜形成工程S121では、図15に示す第1光学膜62の一部63を不溶化する処理は行われない。この処理は、第1光学膜パターンニング工程S123で行われる。
<第2実施形態の第1光学膜パターンニング工程>
図25の第1光学膜パターンニング工程S123では、第1光学膜形成工程S121の後であって中間膜形成工程S122の前に、第1光学膜62の一部63を残し第1光学膜62の残部を除去する。
例えば、第1光学膜パターンニング工程S123では、図15に示すように第1光学膜62の一部63のみを洗浄液に対し不溶化し、その後、図26に示すように第1光学膜62の残部を洗浄液で溶かす。図26は、第2実施形態による不溶化されていない部分が除去された第1光学膜を示す側面図である。
洗浄液は、例えばスピンチャックで基板10を回転させながら、基板10に供給される。基板10に供給された洗浄液は、遠心力によって基板10の全体に広がり、基板10の外周縁から振り切られる。
第1光学膜62の一部63は、洗浄液に対し不溶化されているため、洗浄液によって型崩れしない。一方、第1光学膜62の残部は、洗浄液に対し不溶化されていないため、洗浄液で溶かされ、除去される。
尚、洗浄液は洗浄槽に貯えられ、洗浄槽の洗浄液に基板10を浸漬することで、第1光学膜62の一部63を残しつつ、第1光学膜62の残部を溶かして除去してもよい。洗浄槽の洗浄液は、撹拌翼などで撹拌されてもよい。
図26に示すように、本実施形態では、中間膜72(図28参照)が形成される前に、第1光学膜62の一部63を残し第1光学膜62の残部が除去され、第1光学膜62がパターンニングされる。
上記第1光学膜形成工程S121では、せん断応力を加えながら第1光学膜用塗布液61を塗布するため、画素エリアのみに第1光学膜用塗布液61を塗布するのは困難である。従って、第1光学膜パターンニング工程S123を行うことは有効である。
以下、第1光学膜パターンニング工程S123で残る第1光学膜62の一部63を、「第1光学膜63」とも称する。
<第2実施形態の中間膜形成工程>
図25の中間膜形成工程S122では、図27〜図28に示すように、第1光学膜用塗布液61とは異なる中間膜用塗布液71を第1光学膜63上に塗布して乾燥することにより中間膜72を形成する。
図27は、第2実施形態による第1光学膜上に塗布された中間膜用塗布液の液膜を示す図である。図28は、第2実施形態による中間膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された中間膜を示す図である。
図27に示すように、中間膜形成工程S122では、第1光学膜63が形成された基板10上に塗布ノズル70から中間膜用塗布液71を塗布する。塗布ノズル70は、インクジェット方式であってよく、下面に中間膜用塗布液71の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル70と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル70から中間膜用塗布液71の液滴を吐出することで、第1光学膜63およびその近傍のみ(例えば画素エリアおよびその近傍のみ)に中間膜用塗布液71を選択的に塗布する。
中間膜用塗布液71は、第1光学膜63上に塗布される。そのため、第1光学膜63を形成する液晶分子は、中間膜用塗布液71の溶媒に対し不溶性を有してよい。中間膜用塗布液71の塗布によって第1光学膜63が溶けることを防止できる。
中間膜用塗布液71は、中間膜72を形成する有機材料と、その有機材料を溶かす溶媒とを含む。中間膜72を形成する有機材料は、中間膜72上に塗布される第2光学膜用塗布液81(図29参照)の溶媒に対し不溶性の高分子などを含む。
中間膜用塗布液71としては、例えば、熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などが用いられる。具体的には、油性エナメル塗料、フタル酸樹脂塗料などが用いられる。
熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などは、熱硬化や化学反応または乾燥硬化によって高分子化されるため、緻密な中間膜72を形成できる。
中間膜用塗布液71は、図27に示すように、第1光学膜63の主表面のみならず、第1光学膜63の端面を覆うように塗布されてよい。第1光学膜63の主表面のみならず、第1光学膜63の端面に傷や異物が付かないように、第1光学膜63を中間膜72で保護できる。
中間膜用塗布液71が塗布される領域は、基板10上の画素エリアおよびその近傍に限定されてよい。
尚、中間膜用塗布液71が塗布される領域を限定するため、基板10上にフィルムなどのマスクを貼り付けてもよい。このマスクは、後で剥離される際に第1光学膜63を損傷しないように、第1光学膜63との間に隙間を形成してよい。
図28に示すように、中間膜形成工程S122では、基板10上に塗布された中間膜用塗布液71の液膜(図27参照)を乾燥して、中間膜72を形成する。中間膜用塗布液71の液膜から溶媒が除去され、中間膜72が形成される。
中間膜72は、第1光学膜63とは異なり、等方的な光学特性を有する。中間膜72の可視光透過率は95%以上であることが好ましい。また、中間膜72の膜厚は、10μm以下であることが好ましい。また、中間膜72の残留応力は、光学部材の変形を抑制するため、小さいほど好ましい。
中間膜72は、第1光学膜63の主表面のみならず第1光学膜63の端面を覆う。中間膜72は、第1光学膜63に傷や異物などが付かないように、第1光学膜63を保護する役割を果たす。中間膜72の鉛筆硬度は、2H以上であることが好ましい。光学部材の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
中間膜72は、基板10上の画素エリアおよびその近傍のみに形成され、基板10上に間隔をおいて複数形成される。尚、画素エリアの周辺に設けられた端子の取出しが不要である場合、基板10の略全体に中間膜72が形成されてもよい。中間膜72上に第2光学膜用塗布液81を塗布する際に、第2光学膜用塗布液81の液晶分子の配向制御性が良い。
<第2実施形態の第2光学膜形成工程>
図25の第2光学膜形成工程S124では、図29〜図30に示すように、液晶分子と溶媒を含む第2光学膜用塗布液81を中間膜72上に塗布して乾燥することにより第2光学膜82を形成する。第2光学膜82は、例えば直線偏光膜である。
図29は、第2実施形態による中間膜上に塗布された第2光学膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図30は、第2実施形態による第2光学膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された第2光学膜を示す側面図である。
図29に示すように、第2光学膜形成工程S124では、基板10上に塗布ノズル80から第2光学膜用塗布液81を塗布する。塗布ノズル80は、例えば下面にスリット状の吐出口を有するスリットコータである。
第2光学膜用塗布液81は、中間膜72上に塗布される。そのため、中間膜72を形成する有機材料は、第2光学膜用塗布液81の溶媒に対し不溶性を有してよい。第2光学膜用塗布液81の塗布によって中間膜72が溶けることを防止できる。
尚、本実施形態では第2光学膜用塗布液81の塗布にスリットコータが用いられるが、ディップコータなどが用いられてもよい。第2光学膜用塗布液81にせん断応力を加えることができ、そのせん断応力の作用方向を制御できればよい。
図30に示すように、第2光学膜形成工程S124では、基板10上に塗布された第2光学膜用塗布液81の液膜(図29参照)を乾燥して、第2光学膜82を形成する。第2光学膜用塗布液81の液膜から溶媒が除去され、液晶分子の配向が適切に維持される。第2光学膜82は、例えば直線偏光膜である。
<第2実施形態の第2光学膜パターンニング工程>
図25の第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜形成工程S124の後であって保護膜形成工程S125の前に、第2光学膜82の一部83を残し第2光学膜82の残部を除去する。
例えば、第2光学膜パターンニング工程S126では、図31に示すように第2光学膜82の一部83のみを洗浄液に対し不溶化し、その後、図32に示すように第2光学膜82の残部を洗浄液で溶かす。
図31は、第2実施形態による一部不溶化された第2光学膜を示す側面図である。図32は、第2実施形態による不溶化されていない部分が除去された第2光学膜を示す側面図である。
図31に示すように、第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜82の一部83のみを洗浄液に対し不溶化する。洗浄液としては、第2光学膜用塗布液81の溶媒と同じものが用いられてよく、例えば水が用いられてよい。この場合、水に対する不溶化が行われる。
第2光学膜82の一部83を不溶化する定着液120は、例えばインクジェット方式の塗布ノズル121から吐出される。塗布ノズル121は、下面に定着液120の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル121と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル121から定着液120の液滴を吐出することで、第2光学膜82の一部83に定着液120を選択的に塗布する。これにより、第2光学膜82の一部83が不溶化される。
定着液120が塗布される領域は、例えば画素エリアであってよい。
図32に示すように、第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜82の一部83のみを残し、第2光学膜82の残部を除去する。第2光学膜82の残部の除去には、例えば洗浄液が用いられる。
洗浄液は、例えばスピンチャックで基板10を回転させながら、基板10に供給される。基板10に供給された洗浄液は、遠心力によって基板10の全体に広がり、基板10の外周縁から振り切られる。
第2光学膜82の一部83は、洗浄液に対し不溶化されているため、洗浄液によって型崩れしない。一方、第2光学膜82の残部は、洗浄液に対し不溶化されていないため、洗浄液で溶かされ、除去される。
尚、洗浄液は洗浄槽に貯えられ、洗浄槽の洗浄液に基板10を浸漬することで、第2光学膜82の一部83を残しつつ、第2光学膜82の残部を溶かして除去してもよい。洗浄槽の洗浄液は、撹拌翼などで撹拌されてもよい。
図32に示すように、本実施形態では、保護膜92(図34参照)が形成される前に、第2光学膜82の一部83を残し第2光学膜82の残部が除去され、第2光学膜82がパターンニングされる。
上記第2光学膜形成工程S124では、せん断応力を加えながら第2光学膜用塗布液81を塗布するため、画素エリアのみに第2光学膜用塗布液81を塗布するのは困難である。従って、第2光学膜パターンニング工程S126を行うことは有効である。
以下、第2光学膜パターンニング工程S126で残る第2光学膜82の一部83を、「第2光学膜83」とも称する。
<第2実施形態の保護膜形成工程>
図25の保護膜形成工程S125では、図33〜図34に示すように、第2光学膜用塗布液81とは異なる保護膜用塗布液91を第2光学膜83上に塗布して乾燥することにより保護膜92を形成する。
図33は、第2実施形態による第2光学膜上に塗布された保護膜用塗布液の液膜を示す側面図である。図34は、第2実施形態による保護膜用塗布液の液膜の乾燥により形成された保護膜を示す側面図である。
図33に示すように、保護膜形成工程S125では、第2光学膜83が形成された基板10上に塗布ノズル90から保護膜用塗布液91を塗布する。塗布ノズル90は、インクジェット方式であってよく、下面に保護膜用塗布液91の液滴を吐出する吐出ノズルを複数有する。
塗布ノズル90と基板10とを相対的に移動させながら、塗布ノズル90から保護膜用塗布液91の液滴を吐出することで、第2光学膜83およびその近傍のみ(例えば画素エリアおよびその近傍のみ)に保護膜用塗布液91を選択的に塗布する。
保護膜用塗布液91は、第2光学膜83上に塗布される。そのため、第2光学膜83を形成する液晶分子は、保護膜用塗布液91の溶媒に対し不溶性を有してよい。保護膜用塗布液91の塗布によって第2光学膜83が溶けることを防止できる。
保護膜用塗布液91は、保護膜92を形成する有機材料と、その有機材料を溶かす溶媒とを含む。
保護膜用塗布液91としては、例えば、熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などが用いられる。具体的には、油性エナメル塗料、フタル酸樹脂塗料などが用いられる。
熱硬化型の透明塗料、化学反応型の透明塗料、乾燥硬化型の透明塗料などは、熱硬化や化学反応または乾燥硬化によって高分子化されるため、緻密な保護膜92を形成できる。
保護膜用塗布液91は、図33に示すように、第2光学膜83の主表面だけではなく、第2光学膜83の端面を覆うように塗布されてよい。第2光学膜83の主表面のみならず、第2光学膜83の端面に傷や異物が付かないように、第2光学膜83を保護膜92で保護できる。
尚、保護膜用塗布液91は、図33では中間膜72の端面を覆っていないが、中間膜72の端面を覆うように塗布されてもよい。
保護膜用塗布液91が塗布される領域は、基板10上の画素エリアおよびその近傍に限定されてよい。
尚、保護膜用塗布液91が塗布される領域を限定するため、基板10上にフィルムなどのマスクを貼り付けてもよい。このマスクは、後で剥離される際に第2光学膜83を損傷しないように、第2光学膜83との間に隙間を形成してよい。
図34に示すように、保護膜形成工程S125では、基板10上に塗布された保護膜用塗布液91の液膜(図33参照)を乾燥して、保護膜92を形成する。保護膜用塗布液91の液膜から溶媒が除去され、保護膜92が形成される。
保護膜92は、第2光学膜83とは異なり、等方的な光学特性を有する。保護膜92の可視光透過率は95%以上であることが好ましい。また、保護膜92の膜厚は、10μm以下であることが好ましい。また、保護膜92の残留応力は、光学部材の変形を抑制するため、小さいほど好ましい。
保護膜92は、第2光学膜83の主表面のみならず第2光学膜83の端面を覆う。保護膜92は、第2光学膜83に傷や異物などが付かないように、第2光学膜83を保護する役割を果たす。保護膜92の鉛筆硬度は、2H以上であることが好ましい。
保護膜92は、基板10上の画素エリアおよびその近傍のみに形成され、基板10上に間隔をおいて複数形成される。尚、画素エリアの周辺に設けられた端子の取出しが不要である場合、基板10の略全体に保護膜92が形成されてもよい。
尚、本実施形態の保護膜92は、保護膜用塗布液91を第2光学膜83上に塗布して乾燥することにより形成するが、フィルムの形態で第2光学膜83に貼り付けられてもよい。
本実施形態によれば、図34に示すように、第1光学膜63、中間膜72、第2光学膜83および保護膜92で構成される光学部材50が、基板10上に間隔をおいて複数形成される。よって、光学部材50の多面取りが可能であり、有機ELディスプレイ1の多面取りが可能である。また、光学部材50は画素エリアおよびその近傍に選択的に形成されるため、画素エリアの周囲に設けられた端子が適切に機能できる。
<第2実施形態の光学部材形成工程のまとめ>
以上説明したように、本実施形態によれば、第1光学膜形成工程S121と、中間膜形成工程S122と、第2光学膜形成工程S124とがこの順で行われる。第1光学膜63と第2光学膜83との間に中間膜72が形成される。中間膜72は、第1光学膜63に傷や異物などが付かないように、第1光学膜63を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。光学部材50の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
本実施形態によれば、第1光学膜形成工程S121の後であって中間膜形成工程S122の前に、第1光学膜62の一部63を残し第1光学膜62の残部を除去する第1光学膜パターンニング工程S123が行われる。よって、第1光学膜パターンニング工程S123の後に残る第1光学膜63の主表面のみならず第1光学膜63の端面を中間膜72で覆うことが可能になる。
本実施形態によれば、第1光学膜パターンニング工程S123では、第1光学膜62を溶かす洗浄液に対し第1光学膜62の一部63のみを不溶化し、その後、第1光学膜62の残部を洗浄液で溶かす。第1光学膜62の一部63は、洗浄液に対し不溶化されているため、洗浄液によって型崩れしない。一方、第1光学膜62の残部は、洗浄液に対し不溶化されていないため、洗浄液で溶かされ、除去される。
本実施形態によれば、中間膜形成工程S122では、第1光学膜63の主表面および第1光学膜63の端面を覆うように中間膜72を形成する。中間膜72は、第1光学膜63の主表面のみならず第1光学膜63の端面に傷や異物などが付かないように、第1光学膜63を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。光学部材50の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
本実施形態によれば、第2光学膜83を保護する保護膜92を形成する保護膜形成工程S125が行われる。保護膜92は、光学部材50の製造後に、第2光学膜83に傷や異物などが付かないように、第2光学膜83を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。
本実施形態によれば、第2光学膜形成工程S124の後であって保護膜形成工程S125の前に、第2光学膜82の一部83を残し第2光学膜82の残部を除去する第2光学膜パターンニング工程S126が行われる。よって、第2光学膜パターンニング工程S126の後に残る第2光学膜83の主表面のみならず第2光学膜83の端面を保護膜92で覆うことが可能になる。
本実施形態によれば、第2光学膜パターンニング工程S126では、第2光学膜82を溶かす洗浄液に対し第2光学膜82の一部83のみを不溶化し、その後、第2光学膜82の残部を洗浄液で溶かす。第2光学膜82の一部83は、洗浄液に対し不溶化されているため、洗浄液によって型崩れしない。一方、第2光学膜82の残部は、洗浄液に対し不溶化されていないため、洗浄液で溶かされ、除去される。
本実施形態によれば、保護膜形成工程S125では、第2光学膜83の主表面および第2光学膜83の端面を覆うように保護膜92を形成する。保護膜92は、第2光学膜83の主表面のみならず第2光学膜83の端面に傷や異物などが付かないように、第2光学膜83を保護できる。よって、光学部材50の品質を向上できる。光学部材50の製造が途中で一時的に中断され、再開までに時間がかかる場合、傷や異物が付くリスクが高いため、特に有効である。
<変形、改良>
以上、有機ELディスプレイの製造方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態などに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
例えば、光学部材50は、上記実施形態では第1光学膜63、中間膜72、第2光学膜83および保護膜92を含むが、本発明はこれに限定されない。光学部材50は液晶分子が配向された光学膜を含んでいればよく、光学膜の数も限定されない。
本出願は、2017年5月1日に日本国特許庁に出願された特願2017−091471号に基づく優先権を主張するものであり、特願2017−091471号の全内容を本出願に援用する。
10 基板
13 有機発光ダイオード
30 封止層
40 タッチセンサ
41 第1金属膜
43 絶縁膜
45 第2金属膜
47 タッチセンサ保護膜
50 光学部材
61 第1光学膜用塗布液
62 第1光学膜
63 第1光学膜
71 中間膜用塗布液
72 中間膜
81 第2光学膜用塗布液
82 第2光学膜
83 第2光学膜
91 保護膜用塗布液
92 保護膜

Claims (19)

  1. 有機発光ダイオードが予め形成された基板上に、液晶分子と溶媒を含む光学膜用塗布液を塗布して乾燥することにより、液晶分子が配向された光学膜を形成する光学部材形成工程を有する、有機ELディスプレイの製造方法。
  2. 前記光学部材形成工程は、
    前記有機発光ダイオードが予め形成された前記基板上に、液晶分子と溶媒を含む第1光学膜用塗布液を塗布して乾燥することにより、位相差膜および偏光膜のいずれか1つとしての第1光学膜を形成する第1光学膜形成工程と、
    前記第1光学膜形成工程の後に、液晶分子と溶媒を含む第2光学膜用塗布液を前記第1光学膜上に塗布して乾燥することにより、前記位相差膜および前記偏光膜の残りの1つとしての第2光学膜を形成する第2光学膜形成工程とを有する、請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  3. 前記光学部材形成工程は、
    前記第1光学膜形成工程の後であって前記第2光学膜形成工程の前に、前記第1光学膜用塗布液とは異なる中間膜用塗布液を前記第1光学膜上に塗布して乾燥することにより中間膜を形成する中間膜形成工程を有する、請求項2に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  4. 前記光学部材形成工程は、
    前記中間膜形成工程の後であって前記第2光学膜形成工程の前に、前記第1光学膜の一部のみを覆う前記中間膜をマスクとして用いて、前記第1光学膜の残部を除去する第1光学膜パターンニング工程を有する、請求項3に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  5. 前記第1光学膜パターンニング工程では、前記第1光学膜を溶かす洗浄液を用いる、請求項4に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  6. 前記第1光学膜形成工程では、前記第1光学膜の前記一部のみを前記第1光学膜パターンニング工程で用いられる前記洗浄液に対し不溶化する、請求項5に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  7. 前記中間膜形成工程では、前記第1光学膜の前記一部のみに前記中間膜用塗布液を塗布することで、前記第1光学膜の前記一部のみを前記第1光学膜パターンニング工程で用いられる前記洗浄液に対し不溶化する、請求項5または6に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  8. 前記光学部材形成工程は、
    前記第1光学膜形成工程の後であって前記中間膜形成工程の前に、前記第1光学膜の一部を残し前記第1光学膜の残部を除去する第1光学膜パターンニング工程を有する、請求項3に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  9. 前記第1光学膜パターンニング工程では、前記第1光学膜を溶かす洗浄液に対し前記第1光学膜の前記一部のみを不溶化し、その後、前記第1光学膜の前記残部を前記洗浄液で溶かす、請求項8に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  10. 前記中間膜形成工程では、前記第1光学膜の主表面および前記第1光学膜の端面を覆うように前記中間膜を形成する、請求項8または9に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  11. 前記光学部材形成工程は、
    前記第2光学膜形成工程の後に、前記第2光学膜用塗布液とは異なる保護膜用塗布液を前記第2光学膜上に塗布して乾燥することにより前記第2光学膜を保護する保護膜を形成する保護膜形成工程を有する、請求項3〜10のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  12. 前記光学部材形成工程は、
    前記保護膜形成工程の後に、前記第2光学膜の一部のみを覆う前記保護膜をマスクとして用いて、前記第2光学膜の残部を除去する第2光学膜パターンニング工程を有する、請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  13. 前記第2光学膜パターンニング工程では、前記第2光学膜を溶かす洗浄液を用いる、請求項12に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  14. 前記第2光学膜形成工程では、前記第2光学膜の前記一部のみを前記第2光学膜パターンニング工程で用いられる前記洗浄液に対し不溶化する、請求項13に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  15. 前記保護膜形成工程では、前記第2光学膜の前記一部のみに前記保護膜用塗布液を塗布することで、前記第2光学膜の前記一部のみを前記第2光学膜パターンニング工程で用いられる前記洗浄液に対し不溶化する、請求項13または14に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  16. 前記光学部材形成工程は、
    前記第2光学膜形成工程の後であって前記保護膜形成工程の前に、前記第2光学膜の一部を残し前記第2光学膜の残部を除去する第2光学膜パターンニング工程を有する、請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  17. 前記第2光学膜パターンニング工程では、前記第2光学膜を溶かす洗浄液に対し前記第2光学膜の前記一部のみを不溶化し、その後、前記第2光学膜の前記残部を前記洗浄液で溶かす、請求項16に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  18. 前記保護膜形成工程では、前記第2光学膜の主表面および前記第2光学膜の端面を覆うように前記保護膜を形成する、請求項16または17に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
  19. 前記光学部材形成工程の前に、前記有機発光ダイオードが予め形成された前記基板上に、タッチセンサを形成するタッチセンサ形成工程を有し、
    前記タッチセンサ形成工程は、
    前記有機発光ダイオードが予め形成された前記基板上に、遮光性の第1金属膜を形成する工程と、
    フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって前記第1金属膜の一部を選択的に除去する工程と、
    一部が選択的に除去された前記第1金属膜上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に、遮光性の第2金属膜を形成する工程と、
    フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって前記第2金属膜の一部を選択的に除去する工程とを有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
JP2019515695A 2017-05-01 2018-04-18 有機elディスプレイの製造方法 Active JP6749485B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091471 2017-05-01
JP2017091471 2017-05-01
PCT/JP2018/015998 WO2018203478A1 (ja) 2017-05-01 2018-04-18 有機elディスプレイの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018203478A1 true JPWO2018203478A1 (ja) 2020-05-14
JP6749485B2 JP6749485B2 (ja) 2020-09-02

Family

ID=64016648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019515695A Active JP6749485B2 (ja) 2017-05-01 2018-04-18 有機elディスプレイの製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP6749485B2 (ja)
KR (1) KR102502812B1 (ja)
CN (1) CN110574495B (ja)
TW (1) TWI759462B (ja)
WO (1) WO2018203478A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7312603B2 (ja) * 2019-05-10 2023-07-21 東京エレクトロン株式会社 塗布膜形成方法及び塗布膜形成装置
KR20210066374A (ko) * 2019-11-28 2021-06-07 엘지디스플레이 주식회사 편광자, 편광자 제조방법 및 이를 구비한 표시장치
WO2022050313A1 (ja) * 2020-09-04 2022-03-10 富士フイルム株式会社 有機層パターンの製造方法、及び、半導体デバイスの製造方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110175070A1 (en) * 2010-01-21 2011-07-21 Tae-Kyu Kim Organic light emitting display device
JP2014049409A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Dic Corp 光学部材及びこれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
CN104637976A (zh) * 2013-11-12 2015-05-20 宸鸿光电科技股份有限公司 有机发光二极管触控显示设备
WO2016016156A1 (en) * 2014-07-31 2016-02-04 Rolic Ag Encapsulation structure for an oled display incorporating antireflection properties
WO2016194801A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 富士フイルム株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2017504918A (ja) * 2013-12-27 2017-02-09 昆山工研院新型平板顕示技術中心有限公司Kunshan New Flat Panel Display Technology Center Co., Ltd. タッチ表示装置およびその製造方法
WO2017043438A1 (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 富士フイルム株式会社 重合性液晶組成物、位相差フィルム、偏光板、液晶表示装置および有機電界発光装置
US20170115438A1 (en) * 2015-10-26 2017-04-27 Samsung Display Co., Ltd. Flexible display apparatus
JP2018022558A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及び表示装置の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002270021A (ja) * 2001-03-13 2002-09-20 Nec Corp 表示装置
JP2005062502A (ja) 2003-08-13 2005-03-10 Nakan Corp 偏光膜印刷装置
KR100719706B1 (ko) * 2005-09-13 2007-05-17 삼성에스디아이 주식회사 평판표시장치 및 유기 발광표시장치
JP4565507B2 (ja) * 2006-01-30 2010-10-20 日東電工株式会社 位相差板の製造方法、位相差板、位相差板付偏光板、液晶パネル、および液晶表示装置
KR101243828B1 (ko) * 2011-06-22 2013-03-18 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
KR102067159B1 (ko) * 2013-05-24 2020-01-16 삼성전자주식회사 색 변화 저감용 광학 필름 및 이를 채용한 유기발광 표시장치
KR102092082B1 (ko) * 2013-11-11 2020-03-23 엘지디스플레이 주식회사 유기 발광 표시장치 및 그 제조방법
CN109062448B (zh) * 2013-11-12 2021-07-02 宸鸿光电科技股份有限公司 有机发光二极管触控显示设备
KR102472607B1 (ko) * 2016-02-03 2022-11-30 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치
CN106298861A (zh) * 2016-10-24 2017-01-04 上海天马微电子有限公司 有机发光显示面板及其制造方法
CN106952941B (zh) * 2017-05-26 2020-10-09 上海天马有机发光显示技术有限公司 一种显示面板、制作方法及电子设备

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110175070A1 (en) * 2010-01-21 2011-07-21 Tae-Kyu Kim Organic light emitting display device
JP2014049409A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Dic Corp 光学部材及びこれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
CN104637976A (zh) * 2013-11-12 2015-05-20 宸鸿光电科技股份有限公司 有机发光二极管触控显示设备
JP2017504918A (ja) * 2013-12-27 2017-02-09 昆山工研院新型平板顕示技術中心有限公司Kunshan New Flat Panel Display Technology Center Co., Ltd. タッチ表示装置およびその製造方法
WO2016016156A1 (en) * 2014-07-31 2016-02-04 Rolic Ag Encapsulation structure for an oled display incorporating antireflection properties
WO2016194801A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 富士フイルム株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
WO2017043438A1 (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 富士フイルム株式会社 重合性液晶組成物、位相差フィルム、偏光板、液晶表示装置および有機電界発光装置
US20170115438A1 (en) * 2015-10-26 2017-04-27 Samsung Display Co., Ltd. Flexible display apparatus
JP2018022558A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及び表示装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN110574495A (zh) 2019-12-13
WO2018203478A1 (ja) 2018-11-08
JP6749485B2 (ja) 2020-09-02
CN110574495B (zh) 2022-04-19
TW201904103A (zh) 2019-01-16
TWI759462B (zh) 2022-04-01
KR20200002948A (ko) 2020-01-08
KR102502812B1 (ko) 2023-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8664017B2 (en) Method of manufacturing organic light emitting device
JP3948082B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
KR101537450B1 (ko) 발광 디스플레이 백플레인, 디스플레이 장치 및 픽셀 격벽층의 제조방법
JP6749485B2 (ja) 有機elディスプレイの製造方法
US9312486B2 (en) Method for fabricating organic light emitting display device by predepositing a solvent to increase wettability and inkjet print device used therein
KR101137389B1 (ko) 플렉서블 디스플레이용 기판, 이를 제조하는 방법, 및 이 기판제조방법을 이용한 유기 발광 디스플레이 장치의 제조 방법
US11276735B2 (en) Array substrate, method of fabricating array substrate, display panel, and display device
US7947518B2 (en) Method for forming electronic devices by using protecting layers
KR20140067645A (ko) 유기전계 발광소자 및 이의 제조 방법
KR20170116303A (ko) 디스플레이 장치
CN103137904A (zh) 有机电致发光装置的制造方法
US20120252143A1 (en) Method of manufacturing organic light emitting device
US7740709B2 (en) Apparatus for stripping photoresist and method thereof
US11825699B2 (en) OLED with a shape memory alloy bottom electrode, method for manufacturing the same, and display apparatus including the OLED
WO2021088144A1 (zh) Oled背板的制备方法及oled背板
WO2018203477A1 (ja) 光学部材の製造方法
KR20150044451A (ko) 유기전계 발광소자 및 이의 제조 방법
JP4263474B2 (ja) 表示装置用素子基板の製造方法及び転写体
US20080039359A1 (en) Cleanser for Slit Coater, Slit Coater for Manufacturing Display Device and Manufacturing Method for Display Device
JP2005174842A (ja) 有機el表示装置及びその製造方法
JP6295509B2 (ja) 凸版印刷装置
KR20110097743A (ko) 플렉서블 디스플레이용 기판을 제조하는 방법, 및 이 기판제조방법을 이용한 유기 발광 디스플레이 장치의 제조 방법
JP2013025929A (ja) 印刷用凸版及びそれを用いた電子回路パターン、並びに有機el素子の製造方法
JP2009009031A (ja) 有機el表示装置用基板及びその製造方法
US10553625B2 (en) Method of manufacturing display device including multilayered lines arranged at fine intervals

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200811

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6749485

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250