JPWO2018180912A1 - 信号処理装置、及び信号処理方法 - Google Patents

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Abstract

それぞれの受信信号品質が変動しても、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を高精度に揃え、合成を行う方法を提供する。信号処理装置は、入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理装置であって、上記複数の受信信号の中から、上記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の上記複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、上記複数の受信信号それぞれに対して上記相対位相に基づいて相対位相の補償を行う位相補償手段と、上記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出し上記受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段とを含み、上記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、上記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる。

Description

本発明は、信号処理装置、及び信号処理方法に関し、特に光空間通信に用いられる信号処理装置、及び信号処理方法に関する。
人工衛星などの上空の飛行体から地球を観測したデータの利用への期待の高まりと共に、観測データを地上に送る通信システムの大容量化が重要となっている。これまで用いられるマイクロ波通信では、帯域利用の法律的・物理的な制約が大きく、この容量増大に応えるには限界があるため、帯域制約が事実上なく大容量化が達成可能な光空間通信が注目されている。光空間通信では、マイクロ波に比べて波長が短く指向性の高い光を利用するので、送受信機装置の小型化・軽量化が期待できる。
高速の光通信を行う場合、使用可能な広帯域の受信機のほとんどは、シングルモード光ファイバ(SMF)をベースとした機器である。したがって、人工衛星−地上間等で高速の光空間通信を実現するためには、人工衛星等から送出された大気中を伝搬した光信号を、SMFへと結合する必要がある。ただし、一般的に使用されるSMFは、そのコア径が10μm程度と小さく、空間を伝搬したビームが大気ゆらぎによる波面の乱れの影響を受けると、ファイバへの結合効率に大幅な変動・劣化が生じる。
この大気ゆらぎによる影響を解消する一つの有力なアプローチは、多数の受信機を用いたダイバーシティ受信方式の使用である。受ける大気ゆらぎの影響が、各受信機に入力する光信号ごとに独立であるとすれば、複数の受信機のうち最も良いものを選択する、より一般的には複数の受信信号を合成することで、大気ゆらぎによるファイバへの結合効率の大幅な劣化は、確率上回避される。
図9は、非特許文献1に報告されている、複数の望遠鏡を用いて光信号を受信し、デジタル信号処理による合成を行うことを想定した、空間ダイバーシティ型の光空間通信受信機の構成を示すブロック図である。図9の光空間通信受信機は、コヒーレント受信機201、ADC(A/D変換器)203、LO(局所発振器)202、及びデジタル信号処理部204を含む。図9の光空間通信受信機では、人工衛星等から送出された光ビームは、複数の望遠鏡を用いてSMFに結合される。SMFに結合した光信号は、それぞれコヒーレント受信機201で受信され、デジタル信号処理部204によってコヒーレント合成される。複数の望遠鏡が受信する光ビームの広がり内にあり、かつそれぞれの望遠鏡に入力する光の受けた大気ゆらぎの影響に相関が無いと見なせるほど空間的に望遠鏡が離れているならば、ダイバーシティ効果によって合成後の信号に対する大気ゆらぎの影響は緩和される。
図10は、非特許文献2に報告されている、複数の伝搬モードを持つフューモードファイバに光ビームを集光し、デジタル信号処理による合成を行う、モードダイバーシティ型の光空間通信受信機の構成を示すブロック図である。図10の光空間通信受信機は、フューモードファイバ300、モード分離器305、コヒーレント受信機301、ADC(A/D変換器)303、LO(局所発振器)302、及びデジタル信号処理部304を含む。図10の光空間通信受信機では、フューモードファイバ300のそれぞれの伝搬モードに結合した光信号は、モード分離器305によって分離され、それぞれがコヒーレント受信された後に合成される。このモードダイバーシティを利用する構成においては、一つの望遠鏡を使用して複数の受信信号を得られるため、受信装置の小型化が期待される。
図11は、複数の受信信号を最大比合成する場合のデジタル信号処理部の構成の一例を示したものである。図11のデジタル信号処理部は、受信デバイス特性補償部311、相対遅延補償部312、相対位相補償部313、最大比合成部314、等化フィルタ315、キャリア位相補償部316、SN比推定部317、及び重み付け決定部318を含む。
これらのダイバーシティ受信方式でのコヒーレント合成においては、複数の受信信号のそれぞれの間の相対位相を補償し、位相関係を揃えることが必要である。図12は、複数の受信信号間の相対位相を補償するデジタル信号処理部のブロック図を示したものである。図12のデジタル信号処理部は、位相基準信号選択部321、相対位相推定部322、及び位相補償部323を含む。相対位相推定部322は、複素共役部322a、乗算部322b、平均化部322c及び偏角算出部322dを含む。まず、位相基準信号選択部321で複数の信号の中から、相対位相の基準となる特定の信号が選択される。通常、この相対位相の基準となる特定の信号の選択では、SN比(Signal-to-Noise ratio)など信号品質の尺度を参照して、品質の最も良い信号が選ばれる。
相対位相推定部322は、相対位相を推定する。位相基準信号選択部321が選択した位相基準信号の複素共役を複素共役部322aが抽出し、乗算部322bで位相基準信号の複素共役とある受信信号の積を算出し、平均化部322cが乗算部322bの出力をある程度のサンプル数に渡って平均化する。さらに偏角算出部322dは、平均化部322cの出力の偏角を取る。こうして相対位相推定部322は、受信信号の位相基準信号との相対位相を推定する。この相対位相分だけ、この受信信号の位相を補償すれば、位相基準信号と位相が揃い、適切なコヒーレント合成が可能となる。
特許文献1は自由空間光通信に関するものであり、着信ビームを異なる波長帯域を占有する2つ以上のサブビームに分離し、各サブビームは電気信号に変換され、デジタル信号プロセッサにおいて処理されて、出力データ・ストリームを生成することが提案されている。
特許文献2は光伝送システムに関するものであり、位相同期器によって光信号受信器におけるコヒーレント検波時の周波数オフセット等に起因する位相同期外れの成分である位相差を算出することが、提案されている。特許文献2では、位相同期器に入力しているのが一つの適応等化後の信号のみであることから分かるように、これは個別の信号のキャリア位相補償に関する技術である。
特許文献3は短波帯を利用したファクシミリ放送の受信機に関するものであり、フェージングなど伝搬状態の劣化による記録品質の低下を回避するために無線周波数切替えを行うこと、無線周波数切替えによる位相ずれを補正することが提案されている。
特表2013−535871号公報 特開2015−65516号公報 特開2009−94688号公報
D. J. Geisler et al., "Multi-aperture digital coherent combining for free-space optical communication receivers", Opt. Express 24, pp.12661-12671 (2016) 細川他、「大気揺らぎを克服するためのSDM型光空間通信技術」、第59回宇宙科学技術連合講演会、1H16(2015)
非特許文献1の光空間通信受信機では、まず品質の最も良い受信信号を基準として二つ目の受信信号との相対位相を算出・補償して合成し、その結果を次の位相基準信号として使用していくことを繰り返す。この相対位相補償やコヒーレント合成によれば、位相基準信号の品質が一つひとつの受信信号の合成ごとに改善していくので、相対位相補償の誤差を減らすことが可能となる。
しかしながら、大気の状態は、風や天候などの種々の要因によって予測困難に変化する。このため、大気ゆらぎの影響を受けた光ビームをダイバーシティ受信する場合には、複数の受信信号それぞれの品質は、時刻ごとに大きく変動してしまう。これにより、一度位相基準として選んだ受信信号の品質が、他の受信信号のそれよりも悪くなり、相対位相算出の誤差を増大させてしまうことがあり得る。さらには、位相基準として選んだ受信信号の光強度がほぼ消失してしまうような状況では、相対位相算出は全く機能しなくなり、コヒーレント合成後の受信信号品質はむしろ悪化する可能性もある。
ごく単純にはこの課題は、位相基準となる信号の選択を時間的に変化させることで、解決される。大気ゆらぎによる受信信号品質変動よりも高速に、かつ受信信号品質算出に十分な時間スケールで、位相基準となる信号の選択を切り替えることで、常に品質が最も良い受信信号を位相基準として選ぶことが、可能となる。ただし、この場合には、位相基準となる受信信号の切り替わりが発生し、それぞれの受信信号には各受信機内の伝播遅延差等に起因する異なる位相オフセットが存在するため、コヒーレント合成後の信号に位相不連続が生じる。これによって、許容できない連続したビット誤りが発生する可能性がある。
以上のように、人工衛星−地上間などを結ぶ光空間通信システムで、大気ゆらぎの影響を緩和するためにダイバーシティ受信方式を採用して複数の受信信号のコヒーレント合成を行う場合には、受信信号間の相対位相の補償が必要である。大気状態の変化は、それぞれの受信信号品質の変動、低下をもたらし、連続的な相対位相算出を困難にする。
本発明の目的は、それぞれの受信信号品質が変動しても、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を高精度に揃え、合成を行う方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る信号処理装置は、入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理装置であって、
上記複数の受信信号の中から、上記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する位相基準信号選択手段と、上記合成処理される前の上記複数の受信信号間の相対位相を求める相対位相算出手段と、上記複数の受信信号それぞれに対して上記相対位相に基づいて相対位相の補償を行う位相補償手段と、上記相対位相に基づいて位相補正量を算出して上記受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段とを含み、
上記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる。
本発明に係る信号処理方法は、入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理方法であって、
上記複数の受信信号の中から、上記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択し、上記合成処理される前の上記複数の受信信号間の相対位相を求め、上記複数の受信信号それぞれに対して上記相対位相に基づいて相対位相の補償を行い、さらに上記相対位相に基づいて算出した位相補正量によって上記受信信号に対して位相補正を行い、
上記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、上記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる。
本発明によれば、それぞれの受信信号の品質が変動しても、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を高精度に揃えて、合成を行うことが可能となる。
(a)は本発明の上位概念の実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機における信号処理を実現する情報処理装置のブロック図であり、(b)は(a)の情報処理装置の要素を説明するブロック図である。 フューモードファイバを用いて、複数の伝搬モードに結合する複数の光信号を受信し、デジタル信号処理によって合成を行う、モードダイバーシティ型光空間通信受信機の構成の一例を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機におけるデジタル信号処理のための構成を示したブロック図である。 本発明の第1実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機における相対位相補償処理のための構成を示したブロック図である。 背景技術と本発明の実施形態の、BPSK信号モードダイバーシティ受信の場合にシミュレーション検証を行って得られた、合成後の受信信号のコンステレーション図である。 本発明の実施形態をBPSK信号モードダイバーシティ受信の場合にシミュレーション検証を行って得られた、受信光強度とBERとの関係を示したグラフである。 本発明の第2実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機におけるデジタル信号処理のための構成を示したブロック図である。 本発明の第2実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機におけるキャリア位相補償デジタル信号処理のための構成を示したブロック図である。 複数の望遠鏡を用いて光信号を受信し、デジタル信号処理によって合成を行う、背景技術の空間ダイバーシティ型光空間通信受信機の構成の一例を示したブロック図である。 フューモードファイバを用いて、複数の伝搬モードに結合する複数の光信号を受信し、デジタル信号処理によって合成を行う、背景技術のモードダイバーシティ型光空間通信受信機の構成の一例を示したブロック図である。 背景技術のダイバーシティ型光空間通信受信機におけるデジタル信号処理部の構成の一例を示した図である。 背景技術のダイバーシティ型光空間通信受信機におけるデジタル信号処理中の相対位相補償処理部のブロック図である。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態による光空間通信受信装置及び光空間通信受信方法について、説明する。
(実施形態の構成)
本発明の第1実施形態では光空間通信受信装置として、図2のモードダイバーシティ型光空間通信受信機を採用し、最大比合成を行う場合を例にとって説明を行う。
図2のモードダイバーシティ型光空間通信受信機は、フューモードファイバ100、モード分離器105、複数のコヒーレント受信機101、複数のADC(A/D変換器)103、LO(局所発振器)102、及びデジタル信号処理部104を含む。
図2のモードダイバーシティ型光空間通信受信機では、送信された1つの単一偏波の光信号が、異なる大気ゆらぎの影響を受けてフューモードファイバ100のそれぞれの伝搬モードに結合し、それらがモード分離器105によって分離された後でコヒーレント受信機101によって受信される。ここではフューモードファイバ100の持つ伝搬モード数は3モードとし、偏波ダイバーシティについては考えず、それぞれのコヒーレント受信機101には同じ単一の偏波状態で入力すると仮定する。一つのコヒーレント受信機101から出力されるI(同相)成分とQ(直交)成分の信号を複素数の形で表しており、3つのモードからの受信信号がADC(A/D変換器)103によってそれぞれサンプリングされて、デジタル信号処理部104に入力する。
図3は、本発明の第1実施形態の信号処理装置を適用したダイバーシティ受信デジタル信号処理のための構成を示したブロック図である。図3のデジタル信号処理部は、受信デバイス特性補償部1、相対遅延補償部2、相対位相推定手段の一例としての相対位相補償部3、最大比合成部4、等化フィルタ5、キャリア位相補償部6、SN比推定部7、及び重み付け決定部8を含む。
図3のデジタル信号処理部の受信デバイス特性補償部1で、まずそれぞれのモードの受信信号に対して、個別にIQスキュー等の受信デバイス特性補償処理が行われる。その後、相対遅延補償部2でそれぞれの受信信号の間の相対遅延補償が行われる。この相対遅延補償は、送信側で予め挿入された既知のトレーニングパターンの検出と整列、もしくはそれぞれの受信信号間の相関の大きさが最も大きくなるよう遅延量を選ぶことで、達成される。次に、相対位相補償部3でそれぞれの受信信号間の相対位相補償が行われる。位相が揃ったそれぞれの受信信号は、SN比(Signal-to-Noise ratio)に応じた重み付けをされて足し合わせられることで、最大比合成部4で最大比合成が行われる。SN比推定部7は、それぞれの受信信号のSN比を推定する。SN比推定部7は、相対遅延補償部2で相対遅延補償が行われた受信信号の統計処理を行い、それぞれの受信信号のSN比を推定する。このSN比推定は、コヒーレント受信機101に入力する光信号をわずかにタップしてその光強度を監視するなど、他の方法で行うこともできる。最大比合成部4によって合成された合成後の信号は、等化フィルタ5によってシンボル間干渉の影響等が取り除かれた後、キャリア位相補償部6でキャリア位相補償が行われる。最後に、図示しない復号、誤り訂正等を行って受信データを得る。
図4は、本発明の第1実施形態の相対位相補償処理を説明するためのブロック図である。図4の相対位相補償部は、位相基準信号選択部11、相対位相推定部12、位相補正値選択部13、相対位相保持部14、位相補償部15、及び位相補正部16を含む。位相補償部15は、各モード間の相対位相を補償する。例えばモードpを位相基準として選択した場合、モードqの信号に対する位相補償部15には、モードqの信号Eと推定された相対位相φqpが入力され、Eexp(−iφqp)を出力する。位相補正部16は、選択された位相基準信号の切り替わりに伴って生じる位相の不連続性を補償するために、追加で位相を変化させる。モードqの信号に対する位相補正部16には、相対位相が補償されたモードqの信号Eexp(−iφqp)と位相補正値φが入力され、Eexp(−iφqp)exp(−iφ)を出力する。
図4では、相対遅延が補償された、3モードの受信信号が入力されている。まず、位相基準信号選択部11が、これら3つの受信信号の中から、別途行われるSN比推定の結果に基づいて、それが最大となるものを位相基準信号として選ぶ。すなわち位相基準信号選択部11は、3つの受信信号の中から、品質の最も良い信号を位相基準信号として選ぶ。この位相基準信号が、相対位相推定部12に入力され、それぞれの受信信号と位相基準信号との相対位相が推定される。相対位相の推定は、図12の相対位相推定部322での処理と同様に、位相基準信号の複素共役と、ある受信信号の積を、ある程度のサンプル数に渡って平均化し、その偏角を取ることで行われる。その後、それぞれの受信信号から、この推定された相対位相が補償される。これらの相対位相は、相対位相保持部14にも入力され、その情報が保持される。位相補正値選択部13は、相対位相保持部14の持つ相対位相の情報と、位相基準信号選択部11が持つどの信号を位相基準として選んだかの情報から、位相補正値を決定する。この決定された位相補正値で、位相補償部15が出力する各モード間の相対位相が補償された全ての受信信号について、位相が位相補正部16で補正される。
位相補正値選択部13は、初めの状態の位相補正値として0を選択する。位相基準信号選択部11の選ぶ、位相基準となる信号に切り替わりがあった場合、位相補正値選択部13は、相対位相保持部14に保持されている切り替わり前後の位相基準となる信号間の相対位相の情報を参照し、それまでの位相補正値に合算する。例えば、位相基準となる信号がモード1からモード3へ切り替わった場合、相対位相保持部14には、モード1を基準とする相対位相φ11、φ21、φ31が保持されているが、位相補正部16は、この内のモード3との相対位相であるφ31を参照し、元々位相補正部16の補正値であったφとの合算値であるφ+φ31を新たな位相補正値として算出する。これによって、最大比合成後の信号の位相基準となる信号の切り替わりによる位相不連続が取り除かれる。
位相基準信号の選択と、位相補正値選択部13の位相基準信号の切り替わりの監視は、予め定められたブロック周期によって行われる。位相基準信号の選択は、頻繁に行うほど、時間分解能が良く最も品質(この場合はSN比)の良い信号を選ぶことができる。その一方で、それぞれの受信信号品質の推定は雑音の影響を受けるため、ある程度の時間幅を持って位相基準信号の選択を行うことが必要となる。例えば、ブロック周期を、大気ゆらぎによる受信信号品質変動よりも速く、かつ受信信号品質算出に十分な時間スケールに選ぶことにより、精度よく常に品質が最も良い受信信号を位相基準として選ぶことが可能となる。
以上に説明したデジタル信号処理の効果を、シミュレーションによって検証した。図5は、背景技術と本発明の実施形態の、BPSK信号モードダイバーシティ受信の場合にシミュレーション検証を行って得られた、合成後の受信信号のコンステレーション図である。送信信号を10Gb/sのBPSK信号とし、3モードのフューモードファイバを用いたモードダイバーシティ型光空間通信受信機で受信した。ショット雑音を主な雑音源とし、差動符号化は行わない。ローカルオシレータ光の周波数オフセットを300MHzとし、線幅を100kHzとした。ブロック周期は10,000シンボルとした。このシミュレーションでは、各モードに同じ光強度で光信号が結合するが、ランダムな雑音の影響でそれぞれの受信信号のSN比が時間的にわずかに変動し、最も品質の良い受信信号が時間的に変わる。図5の背景技術のコンステレーション図は、位相基準となる信号を時間的に変えただけの場合に得られた合成後の信号を示す。
背景技術の手法の場合には、合成後の位相不連続を後段のキャリア位相補償が補償しようとするため、位相がBPSK信号から期待される0,πの周りに信号点が分布すると共に、位相が0,πの周り以外にも信号点がわずかに分布している。本手法を用いた場合には、そのようなことは起こっていない。
図6に、モード当たりの受信光強度を変えた場合のBER(符号誤り率)の変化のシミュレーション結果を示す。背景技術のように位相基準となる信号を時間的に変えただけの場合では、合成後の信号の位相不連続がサイクルスリップを引き起こし、受信光強度に関わらず1×10−1以上のBERとなっている。それに対し、本発明の実施形態によれば、位相不連続が解消されていることが確認できる。
(実施形態の効果)
本実施形態の光空間通信受信装置及び光空間通信受信方法によれば、位相基準信号選択部11によって受信信号品質が最良となる信号が位相基準の信号として選ばれるので、受信信号間の位相関係は高精度に揃えられる。また、受信信号品質が変動して位相基準となる信号の切り替わりがあった場合、そこで生じる位相不連続量は、それまでに算出された相対位相の関係から補正されて取り除かれる。その結果、コヒーレント合成後の信号に位相不連続も生じない。
大気ゆらぎの影響によってそれぞれの受信信号の品質が変動しても、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を高精度に揃え、コヒーレント合成を行うことが可能となる。
特許文献2と本発明の実施形態の対比について、念のため補足する。特許文献2では、位相同期器によって光信号受信器におけるコヒーレント検波時の周波数オフセット等に起因する位相同期外れの成分である位相差を算出している。しかしながら、特許文献2では位相同期器に入力しているのが一つの適応等化後の信号のみであることから分かるように、これは複数信号間の相対位相ではなく、個別の信号のキャリア位相誤差を求めている。特許文献2の、推定した位相差を用いて、適応等化信号から位相差を修正して、位相同期信号として出力する、といった記載からも分かるように、この処理は個別の信号に関するもののみで行われている。これに対し本発明の実施形態では、複数の信号間の相対位相を利用して位相補正処理を行うものであり、ここに明らかな違いがある。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態による光空間通信受信装置及び光空間通信受信装置について、説明する。
(実施形態の構成)
本実施形態においても第1実施形態と同様に光空間通信受信装置として、図2のモードダイバーシティ型光空間通信受信機を採用し、最大比合成を行う場合を例にとって説明を行う。
図7は、本発明の第2実施形態の信号処理装置を適用したダイバーシティ受信デジタル信号処理のための構成を示したブロック図である。第1実施形態の説明と同様に、送信された1つの単一偏波の光信号を、3つの伝搬モードを持つフューモードファイバを使用したモードダイバーシティ型光空間通信受信機で受信することを想定する。
図7のデジタル信号処理部は、受信デバイス特性補償部21、相対遅延補償部22、最大比合成部24、SN比推定部27、及び重み付け決定部28を含む。図7のデジタル信号処理部はさらに、等化フィルタ29、及びキャリア位相補償部23を含む。図7のデジタル信号処理部では、図5のような第1実施形態の最大比合成処理後に等化フィルタ処理やキャリア位相補償処理を施す代わりに、それぞれのモードの受信信号に個別に等化フィルタ29による等化フィルタ処理とキャリア位相補償部23によるキャリア位相補償処理を施す。これによって、それぞれのモードについて、キャリア位相補償まで施され復調された受信信号が得られる。
SN比推定部27は、キャリア位相補償部23への入力を参照し、それぞれの受信信号のSN比を推定する。SN比推定部27は、相対遅延補償部22で相対遅延補償が行われた受信信号の統計処理を行い、それぞれの受信信号のSN比を推定する。SN比推定部27によるSN比推定はこれらの復調結果を利用して行うことが可能となり、推定精度の向上が期待できる。したがって、最大比合成時の最適な重み付けが高精度に決定され、合成後の受信信号品質を向上させることが可能となる。
位相が揃ったそれぞれの受信信号は、重み付け決定部28が決定した、SN比に応じた重み付けをされて足し合わせられることで、最大比合成部24で最大比合成が行われる。したがって、最大比合成時の最適な重み付けが高精度に決定され、合成後の受信信号品質を向上することが可能となる。
キャリア位相補償部23によるキャリア位相推定・補償処理は、例えばM相PSK信号をM乗したものを平均化して雑音の影響を取り除いた後にその偏角をキャリア位相推定値として補償を行うM乗法が知られている。この際、ランダムな雑音の影響は平均化によって緩和されるが、補償すべきレーザーの位相雑音もランダムに変動するため、雑音の影響を完全に平均化して取り除くことはできない。このように、キャリア位相推定は受信信号が含む雑音の影響を受ける。
したがって、図7のデジタル信号処理部のように、それぞれのモードの受信信号に個別にキャリア位相補償処理を施す場合にも、キャリア位相推定をそれぞれのモードの受信信号に個別に行うのではなく、各受信信号の中から最良の品質を持つ信号に対してキャリア位相推定を行い、そのキャリア位相推定値を全ての受信信号に対して分配し、位相補償を行う構成を採用することは、受信信号品質を向上する利点がある。ただし、この場合にも複数の受信信号の中から位相基準となる一つを選択する必要があるため、前述したものと同様の課題が生じる。
図8は、このような、それぞれのモードの受信信号に対して個別に、最良の品質を持つ信号に対してキャリア位相推定を行った結果からキャリア位相補償を施す場合に、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を揃えるための、キャリア位相補償部のブロック図である。図8のキャリア位相補償部は、位相基準信号選択部31、相対位相推定部32、位相補正値選択部33、相対位相保持部34、位相補償部35、キャリア位相推定部36、及び位相補正部37、及び加算部38を含む。まず、位相基準信号選択部31が、3つの受信信号の中から、別途行われるSN比推定の結果に基づいて、それが最大となるものを位相基準信号として選ぶ。この位相基準信号がキャリア位相推定部36に入力され、キャリア位相推定が行われる。それぞれの受信信号は、このキャリア位相推定結果を使用し、位相補償が行われる。
位相基準信号は、さらに相対位相推定部32に入力される。各相対位相推定部32は、位相基準信号とそれぞれの受信信号との間の相対位相を推定し、その結果を相対位相保持部34に出力する。例えばモードpを位相基準として選択した場合、モードqの信号に対する相対位相推定部32は相対位相φqpを推定して相対位相保持部34へ出力する。相対位相保持部34は、各モードの信号に対する相対位相推定部32が推定した相対位相を保持する。位相補正値選択部33は、相対位相保持部34の持つ相対位相の情報と、位相基準信号選択部31の持つどの信号を位相基準として選んだかの情報から、位相補正値を決定する。位相補正値選択部33は、初めの状態として位相補正値として0を選択し、位相基準となる信号に切り替わりがあった場合、相対位相保持部34に保持されている切り替わり前後の位相基準となる信号間の相対位相の情報を参照し、それまでの位相補正値に合算する。位相補正部37は、こうして得られた位相補正値をキャリア位相推定値に補正する。補正されたキャリア位相推定値は、各受信信号の相対位相とそれぞれ加算部38で加算され、位相補償部35に出力する。位相補償部35は、各モード間の相対位相とキャリア位相を同時に補償する。これらの処理により、位相基準となる信号の切り替わりに伴う、最大比合成後の信号の位相不連続が取り除かれ、適切に受信データを復号することが可能となる。
(実施形態の効果)
本実施形態の光空間通信受信装置及び光空間通信受信方法によれば、位相基準信号選択部31によって受信信号品質が最良となる信号が位相基準の信号として選ばれるので、受信信号間の位相関係は高精度に揃えられる。また、受信信号品質が変動して位相基準となる信号の切り替わりがあった場合、そこで生じる位相不連続量は、それまでに算出された相対位相の関係から補正されて取り除かれる。その結果、コヒーレント合成後の信号に位相不連続も生じない。
大気ゆらぎの影響によってそれぞれの受信信号の品質が変動しても、合成後の信号に位相不連続を発生させることなくそれぞれの受信信号間の位相関係を高精度に揃え、コヒーレント合成を行うことが可能となる。
さらに本実施形態では、それぞれのモードの受信信号に個別に等化フィルタ29による等化フィルタ処理とキャリア位相補償部23によるキャリア位相補償処理を施す。これによって、それぞれのモードについて、キャリア位相補償まで施され復調された受信信号が得られる。SN比推定部27によるSN比推定はこれらの復調結果を利用して行うことが可能となり、推定精度の向上が期待できる。したがって、最大比合成時の最適な重み付けが高精度に決定され、合成後の受信信号品質を向上させることが可能となる。
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
上述した本発明の第1及び第2の実施形態に係る信号処理装置は、このような構成や動作を実現するプログラムを実行できる情報処理装置によっても実現されうる。例えば、本発明の実施形態の信号処理装置は、図1(a)の情報処理装置150に上述した信号処理装置の各機能を実現させるプログラムを読み込ませて実行させることにより、構成することも考えられる。このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の形態で、流通され得る。このような記録媒体に記録されたプログラムを読み込んで、情報処理装置で実行することにより、本実施形態の機能をソフトウェア的に実現してもよい。
図1(a)は、本発明の上位概念の実施形態のダイバーシティ型光空間通信受信機における信号処理を実現する情報処理装置のブロック図である。図1(b)は、図1(a)の情報処理装置の要素を説明する本発明の上位概念の実施形態の、ダイバーシティ型光空間通信受信機における信号処理の構成を示したブロック図である。図1(a)の情報処理装置150は、CPU(Central Processing Unit)151と、メモリ152とを含む。図1(b)の情報処理装置150は、位相基準信号選択手段155と、相対位相算出手段156と、相対位相保持手段157と、位相補償手段158と、位相補正手段159とを含む。図1(a)及び図1(b)の情報処理装置150は、複数のコヒーレント検波された光信号を、デジタル信号処理を用いて合成して受信する光空間通信システムの相対位相補償処理に用いられる。
一つの態様として、位相基準信号選択手段155は、それぞれの受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する。相対位相算出手段156は、合成前のそれぞれの受信信号間の相対位相を算出する。相対位相保持手段157は、相対位相算出手段156が算出した相対位相を相対位相情報として保持する。位相補正手段159は、これらの相対位相に基づいて全ての受信信号に対して位相補正を行う。位相補正量は、選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合に、切り替え前後の位相基準となる信号間の相対位相分だけ変化させる。
他の一つの態様として、位相基準信号選択手段155は、それぞれの受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する。相対位相算出手段156は、合成前のそれぞれの受信信号間の相対位相を算出する。相対位相保持手段157は、相対位相算出手段156が算出した相対位相を相対位相情報として保持する。位相補正手段159は、これらの相対位相に基づいて位相補償手段158の補償する位相補償量に対して補正を行う。位相補正量は、選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合に、位相補正量を切り替え前後の位相基準となる信号間の相対位相分だけ変化させる。
すなわち情報処理装置150を、複数の受信信号の中から、複数の受信信号の品質を基に位相基準となる位相基準信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、相対位相情報に基づいて受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段として機能させるプログラムを用いる。さらに情報処理装置150が、選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる。このような機能を実現するプログラムは、プログラムを記録した記録媒体の形態で、流通され得る。このプログラムは、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記録デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記録媒体、又はCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの光学記録媒体などの形態で、流通され得る。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理装置であって、
前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出し前記受信信号に対して位相補正を行う位相補償手段とを含み、
前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理装置。
(付記2)前記相対位相算出手段が求めた、前記合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を保持する相対位相保持手段をさらに含む、付記1に記載の信号処理装置。
(付記3)前記相対位相保持手段が保持する相対位相情報と、前記位相基準信号選択手段が選択した位相基準となる信号の変化とから位相補正値を決定する位相補正値選択手段をさらに含む、付記2に記載の信号処理装置。
(付記4)前記位相補正手段は、前記位相補償手段によって受信信号間の相対位相補償が行われた後の受信信号に対し、位相補正を行う、付記2又は付記3に記載の信号処理装置。
(付記5)受信信号間の相対位相補償が行われた後の受信信号を、受信信号の品質に関する情報に基づいた重み付けをされて足し合わせる最大比合成手段をさらに含む、付記4に記載の信号処理装置。
(付記6)前記位相補償手段は、相対位相と同時に、位相基準信号のキャリア位相推定結果に基づいたキャリア位相を補償し、位相補正手段は、前記位相補償手段の補償値を補正する、付記2又は付記3に記載の信号処理装置。
(付記7)前記複数の受信信号に等化処理を施す等化フィルタと、キャリア位相補償を施すキャリア位相補償手段とをさらに含む、付記6に記載の信号処理装置。
(付記8)前記等化処理と前記キャリア位相補償が施された受信信号を、受信信号の品質に関する情報に基づいた重み付けをされて足し合わせる最大比合成手段をさらに含む、付記7に記載の信号処理装置。
(付記9)入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理方法であって、
前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択し、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求め、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出して前記受信信号に対して位相補正を行い、
前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理方法。
(付記10)入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる位相基準信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出して前記受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段として機能させ、
前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理プログラム。
(付記11)コンピュータを、
前記相対位相算出手段が求めた、前記合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を保持する相対位相保持手段としてさらに機能させる、付記10に記載の信号処理プログラム。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
この出願は、2017年3月28日に出願された日本出願特願2017−62907号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、21 受信デバイス特性補償部
2、22 相対遅延補償部
3 相対位相補償部
4、24 最大比合成部
5、29 等化フィルタ
6 キャリア位相補償部
7、27 SN比推定部
8、28 重み付け決定部
11、31 位相基準信号選択部
12、32 相対位相推定部
13、33 位相補正値選択部
14、34 相対位相保持部
15、35 位相補償部
16 位相補正部
23 キャリア位相補償部
36 キャリア位相推定部
37 位相補正部
38 加算部

Claims (11)

  1. 入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理装置であって、
    前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、前記複数の受信信号それぞれに対して前記相対位相に基づいて相対位相の補償を行う位相補償手段と、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出し前記受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段とを含み、
    前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理装置。
  2. 前記相対位相算出手段が求めた、前記合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を保持する相対位相保持手段をさらに含む、請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記相対位相保持手段が保持する相対位相情報と、前記位相基準信号選択手段が選択した位相基準となる信号の変化とから位相補正値を決定する位相補正値選択手段をさらに含む、請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記位相補正手段は、前記位相補償手段によって受信信号間の相対位相補償が行われた後の受信信号に対し、位相補正を行う、請求項2又は請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 受信信号間の相対位相補償が行われた後の受信信号を、受信信号の品質に関する情報に基づいた重み付けをされて足し合わせる最大比合成手段をさらに含む、請求項4に記載の信号処理装置。
  6. 前記位相補償手段は、相対位相と同時に、位相基準信号のキャリア位相推定結果に基づいたキャリア位相を補償し、位相補正手段は、前記位相補償手段の補償値を補正する、請求項2又は請求項3に記載の信号処理装置。
  7. 前記複数の受信信号に等化処理を施す等化フィルタと、キャリア位相補償を施すキャリア位相補償手段とをさらに含む、請求項6に記載の信号処理装置。
  8. 前記等化処理と前記キャリア位相補償が施された受信信号を、受信信号の品質に関する情報に基づいた重み付けをされて足し合わせる最大比合成手段をさらに含む、請求項7に記載の信号処理装置。
  9. 入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理方法であって、
    前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる信号を選択し、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求め、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出して前記受信信号に対して位相補正を行い、
    前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理方法。
  10. 入力される複数の受信信号を合成処理する信号処理プログラムを記録した記録媒体であって、
    コンピュータを、
    前記複数の受信信号の中から、前記複数の受信信号の品質を基に位相基準となる位相基準信号を選択する位相基準信号選択手段と、合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を求める相対位相算出手段と、前記相対位相情報に基づいた位相補正量を算出して前記受信信号に対して位相補正を行う位相補正手段として機能させ、
    前記選択された位相基準信号に切り替わりがあった場合には、前記位相補正量を切り替わりの前後の位相基準信号間の相対位相分だけ変化させる、信号処理プログラムを記録した記録媒体。
  11. コンピュータを、
    前記相対位相算出手段が求めた、前記合成処理される前の前記複数の受信信号間の相対位相情報を保持する相対位相保持手段としてさらに機能させる、請求項10に記載の信号処理プログラムを記録した記録媒体。
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