JPWO2018179619A1 - 4−メチル−1−ペンテン系重合体、樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
一方で、従来の4−メチル−1−ペンテン系重合体を含む樹脂組成物からなる成形体は、高温で荷重をかけられた場合の形状保持の観点、すなわち耐熱性の観点から改善が必要な場合が存在する(例えば、特許文献1参照)。また、当該成形体は、前記重合体に由来する低分子量成分が一定程度存在していることから、耐汚染性の観点で改善が求められており、高純度を求められる用途に対しては用いることができない場合も存在する(例えば、特許文献2参照)。
特許文献3には、立体規則性が高く、高い融解熱量を有する4−メチル−1−ペンテン系重合体が開示され、特許文献4には前記重合体の特性を活かした、高温下での形状保持性や耐汚染性が改良された成形体が開示されている。
[1] 4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位の含有量が90〜100モル%であり、エチレン、および炭素原子数3〜20の4−メチル−1−ペンテン以外のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン由来の構成単位の含有量が0〜10モル%であり、下記要件(a)〜(f)をすべて満たす、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)。
(a)13C−NMRで測定されるメソダイアッド分率(m)が70.0%以上98.0%未満の範囲にある。
(b)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)が3.6〜30の範囲にある。
(c)ASTM D1238に準拠して260℃、5kg荷重の条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜500g/10分の範囲にある。
(d)検出部に赤外分光光度計を用いたクロス分別クロマトグラフ装置で測定した、80℃以下で溶出する量の累積重量分率が5質量%以下である。
(e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、分子量が1×106以上である重合体の割合が15質量%以上である。
(f)示差走査型熱量測定(DSC)で測定される前記4−メチル−1−ペンテン系重合体の融解熱量および融点が以下の要件(i)および(ii)を満たす。
(i)下記式(1)が成立する。
ΔHm<0.5×Tm−76 ・・・式(1)
(式(1)において、融解熱量をΔHmJ/gとし、融点をTm℃とする。)
(ii)融点が180〜260℃の範囲にある。
[3] 前記[1]に記載の4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)または前記[2]に記載の樹脂組成物を含む成形体。
[4] 射出成形体または押出成形体である、前記[3]に記載の成形体。
[5] フィルムである、前記[3]に記載の成形体。
[6] ブロー成形体である、前記[3]に記載の成形体。
本発明の4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)は、重合体(X)に含まれる全構成単位に対する4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位の含有量が90〜100モル%であり、エチレン、および炭素原子数3〜20の4−メチル−1−ペンテン以外のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン(以下、コモノマーともいう)由来の構成単位の含有量が0〜10モル%であり、下記要件(a)〜(f)を満たす。なお、前記規定は、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)が、複数の4−メチル−1−ペンテン系重合体のブレンド物である場合は、そのブレンド物が要件(a)〜(f)を満たすことを意味する。
以下、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)が満たす各要件について説明する。
13C−NMRで測定されるメソダイアッド分率(m)が70.0%以上98.0%未満の範囲にあり、好ましくは80.0%以上98.0%未満の範囲、より好ましくは90.0%以上98.0%未満の範囲、さらに好ましくは95.0%以上98.0%未満の範囲にある。
本発明において、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)のメソダイアッド分率(m)は、後述するオレフィン重合用触媒の種類によって調整することができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)が3.6〜30の範囲にあり、好ましくは3.6〜25、より好ましくは3.8〜25、更に好ましくは4.0〜25、とりわけ好ましくは4.0〜15の範囲にある。比(Mw/Mn)が上記範囲にあることで、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含むフィルムなどの成形体は靭性に優れるようになり、白化の原因である内部クラックが減少し、フィルムの伸びが優れる。また、比(Mw/Mn)が上記範囲にあることは、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)中に分子量の大きい重合体が相当量あることを示唆している。4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の比(Mw/Mn)を上記範囲に調節する方法は詳しくは後述する。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)は、ASTM D1238に準拠して260℃、5kg荷重の条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜500g/10minであり、好ましくは1〜300g/10min、より好ましくは2〜100g/10min、さらに好ましくは5〜80g/10minである。
本発明において、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の前記MFRの調整方法としては、重合反応中の反応器内水素量を調整したり、重合中または重合後に異なるMFRを持つ複数種類の重合体をブレンドする方法などがある。
検出部に赤外分光光度計を用いたクロス分別クロマトグラフ装置で測定した、80℃以下で溶出する量の累積重量分率が5質量%以下である。
本発明において、前記累積重量分率は、後述するオレフィン重合用触媒の種類によって調整することができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、分子量が1×106以上である重合体の割合が15質量%以上であり、好ましくは16質量%以上であり、より好ましくは17質量%以上、さらに好ましくは18質量%以上である。前記分子量の上限はとくに限定されず、重合体(X)のMFRにも依存するが、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。前記分子量が上記範囲にあることで、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)は溶融張力に優れる。また、分子量が1×106以上である重合体の割合が上記範囲にあることは、分子量の大きい成分が相当量あることを示唆している。4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)における分子量が1×106以上である重合体の割合は、重合反応中に反応器内に水素を併存させ、その水素の量を増減させることにより、上記範囲に調節することが可能である。
示差走査型熱量測定(DSC)で測定される4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の融解熱量および融点が以下の要件(i)および(ii)を満たす。
(i)下記式(1)が成立する。
ΔHm<0.5×Tm−76 ・・・式(1)
(式(1)において、融解熱量をΔHmJ/gとし、融点をTm℃とする。)
(ii)融点が180〜260℃の範囲にある。
なお本要件(i)については、特許文献3にこれに関連する開示があり、特許文献4にも同様に開示がある。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)は前述のとおり上記要件(a)〜(f)を満たし、好ましくはさらに下記要件(g)を満たす。
260℃における溶融張力が15mN以上、より好ましくは20mN以上である。上限は特に限定されるものではないが通常100mN以下である。溶融張力が上記範囲にあると成形性において好ましい。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)は、後述するオレフィン重合用触媒の存在下、4−メチル−1−ペンテンを重合することで、または4−メチル−1−ペンテンとエチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンとを共重合することで得ることができる。
オレフィン重合用触媒としては、
架橋メタロセン化合物(A)と、
(B−1)有機金属化合物
(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物
(B−3)(A)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下「化合物(B)」ともいう。)と、を含む触媒が好ましい。
架橋メタロセン化合物(A)は、一般式[A1]で表される化合物が好ましく、一般式[A2]で表される化合物がより好ましい。
オレフィン重合用触媒は、
(B−1)有機金属化合物
(B−2)有機アルミニウムオキシ化合物
(B−3)(A)と反応してイオン対を形成する化合物
から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)
を含有することが好ましい。
オレフィン重合用触媒は、さらに担体(C)を含有することがより好ましい。
担体(C)としては、例えば、無機または有機の化合物であって、顆粒状ないしは微粒子状の固体が挙げられる。遷移金属化合物(A)は、担体(C)に担持された形態で用いることが好ましい。
本発明のオレフィン重合用触媒は、さらに必要に応じて、(D)有機化合物成分を含有することもできる。有機化合物成分(D)は、必要に応じて、重合性能および生成ポリマーの物性を向上させる目的で使用される。有機化合物(D)としては、例えば、アルコール類、フェノール性化合物、カルボン酸、リン化合物、アミド、ポリエーテルおよびスルホン酸塩等が挙げられる。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の比(Mw/Mn)は、単段もしくは二段重合等の多段重合法で、分子量の異なる複数の重合体を重合中もしくは重合後にブレンドすることによって調節が可能である。
本発明における4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含む樹脂組成物は、前記4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を必須の構成成分とし、その他本発明にかかる成形体の用途に応じて各種成分を含む。
4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含む樹脂組成物は、その用途に応じて、本発明の効果を阻害しない範囲で他の樹脂や重合体、樹脂用添加剤等を任意に含有することができる。
熱可塑性ポリオレフィン系樹脂、たとえば、低密度、中密度、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−1−ペンテン、ポリ3−メチル−1−ブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン共重合体、4−メチル−1−ペンテン・α−オレフィン共重合体、環状オレフィン共重合体、塩素化ポリオレフィン、およびこれらのオレフィン系樹脂を変性した変性ポリオレフィン樹脂;
熱可塑性ポリアミド系樹脂、たとえば、脂肪族ポリアミド(ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612)、
熱可塑性ポリエステル系樹脂;たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系エラストマー;
熱可塑性ビニル芳香族系樹脂、たとえば、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、スチレン系エラストマー(スチレン・ブタジエン・スチレンブロックポリマー、スチレン・イソプレン・スチレンブロックポリマー、スチレン・イソブチレン・スチレンブロックポリマー、前述の水素添加物);
熱可塑性ポリウレタン;塩化ビニル樹脂;塩化ビニリデン樹脂;アクリル樹脂;エチレン・酢酸ビニル共重合体;エチレン・メタクリル酸アクリレート共重合体;アイオノマー;エチレン・ビニルアルコール共重合体;ポリビニルアルコール;フッ素系樹脂ポリカーボネート;ポリアセタール;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンサルファイドポリイミド;ポリアリレート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ロジン系樹脂;テルペン系樹脂および石油樹脂;
共重合体ゴム、たとえば、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、プロピレン・α−オレフィン・ジエン共重合体、1−ブテン・α−オレフィン・ジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、天然ゴム、シリコーンゴム等が例示される。
樹脂用添加剤としては、例えば、核剤、アンチブロッキング剤、顔料、染料、充填剤、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤、抗菌剤、界面活性剤、帯電防止剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、スリップ防止剤、ブ発泡剤、結晶化助剤、防曇剤、(透明)核剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、衝撃改良剤、架橋剤、共架橋剤、架橋助剤、粘着剤、軟化剤、加工助剤などが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独でも、適宜2種以上を組み合わせても用いることができる。
抗菌剤としては、4級アンモニウム塩、ピリジン系化合物、有機酸、有機酸エステル、ハロゲン化フェノール、有機ヨウ素等が挙げられる。
<4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含む樹脂組成物の製造方法>
本発明にかかる4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含む樹脂組成物の製造方法は特に限定されないが、例えば、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)と他の成分とを上述の添加割合で混合したのち、溶融混練して得られる。
例えば、混練機における混練を行う部分のシリンダ温度は、通常220〜320℃、好ましくは250〜300℃である。シリンダ温度が220℃よりも低いと溶融不足により混練が不十分となり、樹脂組成物の物性の向上が見られにくい。一方、温度が320℃よりも高いと、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の熱分解が起こる場合がある。混練時間は、通常0.1〜30分間、特に好ましくは0.5〜5分間である。混練時間が0.1分に満たないと十分に溶融混練が行われず、また、混練時間が30分を超えると4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)の熱分解が起こる場合がある。
前記樹脂組成物を成形することにより成形体が得られる。
(1)成形方法
前記樹脂組成物の成形方法としては、公知の各種の成形方法が適用でき、例えば射出成形や押出成形、射出延伸ブロー成形法、ブロー成形法、キャス卜成形法、カレンダ一成形法、プレス成形、スタンピング成形、インフレーション成形、ロール成形等の各種成形法を挙げることができる。これらの成形方法により、目的とする成形体、例えばフィルム、シート、中空成形体、射出成形体、繊維等に加工することができる。成形条件は従来公知の4−メチル−1−ペンテン系重合体の成形条件と同様である。
成形体の形状には特に制約はない。例えば、チューブ状、フィルム状、シート状、膜(メンブレン)状、テープ状、板状、棒状、繊維状、不織布状、などである。
なお、以下、フィルムとは平面状成形体の総称であり、シート、テープなども含む概念とする。
本発明の成形体は、従来の4−メチル−1−ペンテン系重合体が用いられうる用途に制約なく用いられうる。
フィルムの伸びは、製膜時の特性として要求されるが、フィルムの用途には制約はない。フィルムの用途としては、例えば、食品、食肉、加工魚、野菜、果物、発酵食品、レトルト食品、菓子、医薬、球根、種子、キノコ等の包材や、ラップフィルム、細胞培養バック、細胞検査フィルム、耐熱真空成形容器、惣菜容器、惣菜用蓋材、ベーキングカートン、各種離型フィルムなどが挙げられる。
容器としては、例えば、食器、調昧料容器、台所用品、レトルト容器、冷凍保存容器、レトルトパウチ、電子レンジ耐熱容器、冷凍食品容器、冷菓カップ、カップ、哺乳瓶、飲料ボトルなどの食品容器、ボトル容器などや、輸血セット、医療用ボトル、医療用容器、医療用中空瓶、医療バッグ、輸液バッグ、血液保存バック、輸液ボトル、薬品容器、洗剤容器、柔軟剤用容器、漂白剤用容器、シャンプー用容器、リンス用容器、化粧品容器、香水容器、卜ナー容器、粉末容器、接着剤用容器、ガソリンタンク用容器、灯油用容器、食品容器、耐熱容器、医療用容器、アニマルケージ、理化学実験器具、などが挙げられる。
[遷移金属錯体の合成−1]
国際公開第2001/027124号に記載の方法により、ジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを合成した。この化合物を「触媒(A)」とも記載する。
国際公開第2005/121192号に記載の方法により、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドを合成した。この化合物を「触媒(B)」とも記載する。
国際公開第2001/027124号に記載の方法により、ジメチル[3−tert−ブチル−5−メチル-シクロペンタジエニル](フルオレニル)ジルコニウムジクロリド を合成した。この化合物を「触媒(C)」とも記載する。
(8−オクタメチルフルオレン−12'−イル−(2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン))ジルコニウムジクロライド(触媒D)の合成
(1)1−アダマンチルシクロペンタジエニルリチウムの合成
窒素雰囲気下、200ml三口フラスコに1.0M濃度のエチルマグネシウムブロマイドのtert−ブチルメチルエーテル溶液40mlを装入した。この溶液を氷浴で冷却しつつシクロペンタジエン2.64gを20分間かけて滴下し、室温に戻し17時間攪拌し、溶液D−1を調製した。
1H−NMRの測定結果により、目的物を同定した。測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(THF−d8):δ5.57−5.55(2H,m),5.52−5.50(2H,m),1.96(3H,s),1.87(6H,s),1.74(6H,s).
窒素雰囲気下、100ml三口フラスコにTHF40ml、塩化マグネシウム1.57gを装入した。この溶液に、1−アダマンチルシクロペンタジエニルリチウム3.09gをTHF10mlに溶解させて得られた溶液を5分間かけて滴下し、室温で2時間、さらに50℃で3時間攪拌した。氷/アセトン浴下、1−アセチルシクロヘキセン1.96g(15.75mmol)をTHF10mlに溶解させて得られた溶液を10分間かけて滴下し、室温で19時間攪拌した。氷/アセトン浴下、酢酸1.0ml、ピロリジン3.1mlを装入し、室温で17時間攪拌した。氷/アセトン浴下、この溶液に飽和塩化アンモニウム水溶液30mlを加えた。この溶液にヘキサン100mlを加えた後、有機層を分離し、水層に対しヘキサン200mlで抽出を行い、抽出後のヘキサンを先の有機層と合わせて得られた有機液を水で二回洗浄した。この有機液を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固形物をメタノールから再結晶することにより、目的物である2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデンを得た。収量2.134g、収率47%であった。
1H−NMR、GC−MSの測定結果により、目的物を同定した。測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(Toluene−d8):δ6.06(1H,s),5.98(1H,s),2.88−2.78(2H,m),1.98−1.13(26H,m).
GC−MS:m/Z=306(M+).
窒素雰囲気下、30mlシュレンク管にオクタメチルフルオレン1.546g、tert−ブチルメチルエーテル40mlを装入した。氷/アセトン浴下、この溶液に1.6Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液2.62mlを15分間かけて滴下した。徐々に室温に戻しながら22時間攪拌した。この溶液に2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン1.349gを加えた。室温で19時間、さらに50℃で8時間攪拌した後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液100mlに加えた。有機層を分離し、水層に対しヘキサン100mlで抽出を行い、抽出後のヘキサンを先の有機層と合わせて得られた有機液を水で2回洗浄した。この有機液を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体をアセトンで洗浄することにより、目的物である8−オクタメチルフルオレン−12'−イル−(2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)を得た。収量1.51g、収率54%であった。
FD−MS:m/Z=693(M+).
1H−NMRの測定結果より、得られた8−オクタメチルフルオレン−12'−イル−(2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)は複数の異性体の混合物であることが確認された。
窒素雰囲気下、100mlシュレンク管に8−オクタメチルフルオレン−12'−イル−(2−(アダマンタン−1−イル)−8−メチル−3,3b,4,5,6,7,7a,8−オクタヒドロシクロペンタ[a]インデン)1.039g、α−メチルスチレン0.47ml、ヘキサン30ml、シクロペンチルメチルエーテル2.62mlを装入した。25℃のオイルバス下、この溶液に1.6Mのn−ブチルリチウムのヘキサン溶液2.18mlを10分間かけて滴下した。50℃で4時間攪拌した後、析出物をろ過し、ヘキサンで洗浄することにより、桃色粉末を得た。100mlシュレンク管に、この桃色粉末、ジエチルエーテル30mlを装入した。この溶液をドライアイス/アセトンバスで冷却した後、この溶液に、四塩化ジルコニウム0.385g(1.65mmol)をジエチルエーテル30mlにて懸濁させて加えた。その後徐々に室温まで昇温しながら16時間攪拌した。
1H−NMRの測定結果により、目的物を同定した。測定結果は以下のとおりである。
1H−NMR(270MHz,CDCl3,TMS基準):δ7.98(1H,s),7.86(1H,s),7.60(1H,s),7.37(1H,s),6.19(1H,J=1.6Hz,d),5.33(1H,J=1.6Hz,d),3.58−3.44(2H,m),2.35−2.28(1H,m),2.18(3H,s),1.94−1.18(54H,m).
30℃下、充分に窒素置換した100mLの攪拌機を付けた三つ口フラスコ中に、窒素気流下で精製デカン32mL及び固体状ポリメチルアルミノキサン(東ソーファインケム社製)をアルミニウム原子換算で14.65mmol装入し、懸濁液とした。その懸濁液に、先に合成した触媒(D)50mg(ジルコニウム原子換算で0.059mmol)を4.6mmol/Lのトルエン溶液とし、この溶液12.75mLを撹拌しながら加えた。1.5時間後攪拌を止め、得られた触媒成分をデカンテーション法によりデカン50mLで3回洗浄し、デカンに懸濁させてスラリー液(D−2)50mLを得た。この触媒成分においてZr担持率は100%であった。
上記で調製したスラリー液(D−2)に、窒素気流下、ジイソブチルアルミニウムハイドライドのデカン溶液(アルミニウム原子換算で2.0mmol/mL)を2.0mL、さらに3−メチル−1−ペンテンを7.5mL(5.0g)装入した。1.5時間後攪拌を止め、得られた予備重合触媒成分をデカンテーション法によりデカン50mLで3回洗浄した。この予備重合触媒成分をデカンに懸濁させて、デカンスラリー(D−3)50mLを得た。
(重合体[X−1])
室温、窒素気流下で、内容積1Lの攪拌機を付けたSUS製重合器に、精製デカンを425mL、ジイソブチルアルミニウムハイドライドのデカン溶液(アルミニウム原子換算で2.0mmol/mL)を0.5mL(1mol)装入した。次いで、先に調製した触媒(A)の予備重合触媒成分のデカンスラリー(A−2)をジルコニウム原子換算で0.0005mmol加え、水素を50NmL装入した(1回目の水素装入)。次いで、4−メチル−1−ペンテン250mLを2時間かけて重合器内へ連続的に一定の速度で装入した。この装入開始時点を重合開始とし、重合開始から0.5時間かけて45 ℃へ昇温した後、45 ℃で4時間保持した。重合開始から3時間後に水素を90NmL装入した(2回目の水素装入)。重合開始から4.5時間経過後、室温まで降温し、脱圧した後、ただちに白色固体を含む重合液を濾過して固体状物質を得た。この固体状物質を減圧下、80℃で8時間乾燥し、重合体[X−1]を得た。収量は131 gであった。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X−2])
デカンスラリー(A−2)の代わりにデカンスラリー(B−2)を使用した以外は実施例1と同様の反応を行い、重合体[X−2]を120g得た。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X−3])
デカンスラリー(A−2)の代わりにデカンスラリー(C−2)を使用し、重合温度を100℃とした以外は実施例1と同様の反応を行い、重合体[X−3]を115g得た。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X−4])
室温、窒素気流下で、内容積1Lの攪拌機を付けたSUS製重合器に、精製デカンを425mL、ジイソブチルアルミニウムハイドライドのデカン溶液(アルミニウム原子換算で2.0mmol/mL)を0.5mL(1mol)装入した。次いで、先に調製した触媒Cの予備重合触媒成分のデカンスラリー(C−2)をジルコニウム原子換算で0.0005mmol加え、水素を50NmL装入した(1回目の水素装入)。次いで、4−メチル−1−ペンテン250mLと1−デセン3.3mLとの混合溶液を2時間かけて重合器内へ連続的に一定の速度で装入した。この装入開始時点を重合開始とし、重合開始から30分かけて45℃へ昇温した後、45℃で4時間保持した。重合開始から3時間後に水素を90NmL装入した(2回目の水素装入)。重合開始から4.5時間経過後、室温まで降温し、脱圧した後、ただちに白色固体を含む重合液を濾過して固体状物質を得た。この固体状物質を減圧下、80℃で8時間乾燥し、重合体[X−4]を得た。収量は125gであった。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X−5])
共重合モノマーとして1−デセン3.3mLを添加する代わりに、1−ヘキセンを2.0mL添加したこと以外は実施例4と同様の反応を行い、重合体[X−5]を115g得た。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X'−1])
水素装入回数を計3回とし、実施例1と同様の重合開始前の1回目の水素装入に加え、重合開始1時間後に2回目の水素装入、重合開始2時間後に3回目の水素装入を行い、1回目、2回目、3回目の水素装入量をそれぞれ0.5NmLとした以外は実施例1と同様の反応を行い、重合体[X'−1]を135g得た。物性測定の結果を表1に示す 。
(重合体[X'−2])
水素装入回数を計3回とし、実施例2と同様の重合開始前の1回目の水素装入に加え、重合開始1時間後に2回目の水素装入、重合開始2時間後に3回目の水素装入を行い、1回目、2回目、3回目の水素装入量をそれぞれ0.5NmLとした以外は実施例2と同様の反応を行い、重合体[X'−2]を150g得た。物性測定の結果を表1に示す 。
国際公開2006/054613号パンフレットの比較例7の方法に準じ、4−メチル―1―ペンテン、1−デセン、水素の割合を変更することによって重合体[X'−3]を得た。物性測定の結果を表1に示す 。
デカンスラリー(C−2)の代わりにデカンスラリー(D−3)を使用したこと以外は実施例4と同様の反応を行い、重合体[X'−4]を115g得た。物性測定の結果を表1に示す 。物性測定の結果を表1に示す 。
水素装入回数を計3回とし、比較例4と同様の重合開始前の1回目の水素装入に加え、重合開始1時間後に2回目の水素装入、重合開始2時間後に3回目の水素装入を行い、1回目、2回目、3回目の水素装入量をそれぞれ50NmLとした以外は比較例4と同様の重合反応を行い、重合体[X'−5]を得た。収量は131gであった。
必要に応じて上記実施例および比較例の重合を複数回実施してペレット作製に十分な量の重合体を用意した。各重合体100質量部に対して、二次抗酸化剤としてトリ(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートを0.1質量部、耐熱安定剤としてn−オクタデシル−3−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピネートを0.1質量部配合した。然る後に、(株)プラスチック工学研究所社製2軸押出機BT−30(スクリュー系30mmφ、L/D 46)を用い、設定温度260℃、樹脂押出量60g/minおよび回転数200rpmの条件で造粒して評価用ペレットを得た。
以下、重合体、評価用ペレットの評価方法を具体的に記載する。評価結果を表1に記す。
4−メチル−1−ペンテン系重合体中のエチレンおよび炭素原子数3〜20のα−オレフィン(4−メチル−1−ペンテンを除く)から選ばれる少なくとも1種のオレフィンに由来する構成単位(コモノマー)の含量は、以下の装置および条件により、13C−NMRスペクトルより算出した。
ここで、Pはコモノマー主鎖メチンシグナルの全ピーク面積を示し、Mは4−メチル−1−ペンテン主鎖メチンシグナルの全ピーク面積を示す。
4−メチル−1−ペンテン重合体のメソダイアッド分率(アイソダイアッドアイソタクティシティ―、あるいはメソダイアッドアイソタクティシティーともいう)は、ポリマー鎖中の任意の2個の頭尾結合した4−メチル−1−ペンテン単位連鎖を平面ジグザグ構造で表現した時、そのイソブチル分岐の方向が同一である割合と定義し、13C−NMRスペクトルから下記式により求めた。
メソダイアッド分率(アイソダイアッドタクティシティー)(m)(%)=[m/(m+r)]×100
(式中、m、rは下記式で表される頭−尾で結合している4−メチル−1−ペンテン単位の主鎖メチレンに由来する吸収強度を示す。)
第1領域では、(m)で示される4−メチル−1−ペンテン単位2連鎖中の主鎖メチレンが共鳴するが、4−メチル−1−ペンテン単独重合体とみなした積算値を「m」とした。第2領域では、(r)で示される4−メチル−1−ペンテン単位2連鎖中の主鎖メチレンが共鳴し、その積算値を「r」とした。なお、0.01%未満を検出限界以下とした。
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、GPCにより測定した。GPC測定は、以下の条件で行った。また、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、市販の単分散標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、下記の換算法に基づいて求めた。
装置:ゲル浸透クロマトグラフ HLC-8321 GPC/HT型 (東ソー社製)
有機溶媒:o−ジクロロベンゼン
カラム:TSKgel GMH6−HT 2本、TSKgel GMH6−HTLカラム 2本(何れも東ソー社製)
流速:1.0 ml/分
試料:0.15mg/mL o−ジクロロベンゼン溶液
温度:140℃
分子量換算 :PS換算/汎用較正法
また、このPS換算したGPCチャートのうち、分子量1000,000以上の成分の積算面積値の、チャート全体積算面積に対する割合を、分子量1×106以上の成分の割合とした。
メルトフローレート(MFR)はASTM D1238に準拠して260℃、5kg荷重の条件で測定した。
(測定条件)
装 置: CFC2 型クロス分別クロマトグラフ(Polymer Char)
検出器(内蔵): IR4 型赤外分光光度計(Polymer Char)
試料濃度: 60mg/30mL
注入量: 0.5mL
移動相: o−ジクロロベンゼン(ODCB)、BHT 添加
流 量: 1.0mL/min
その結果より、全重合体に対する80℃以下で溶出した重合体の割合を算出し、その割合を「低温溶出成分量」(累積重量分率)とした。
セイコーインスツルメンツ社製DSC測定装置(DSC220C)を用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、10℃/minで280℃まで昇温した。280℃で5分間保持した後、10℃/minで20℃まで降温させた。20℃で5分間保持した後、10℃/minで280℃まで昇温した。2回目の昇温時に観測された結晶溶融ピークの頂点が現れる温度を融点とした。また、この結晶溶融ピークの積算値から融解熱量を算出した。
溶融張力の測定には、東洋精機製作所の装置であるキャピログラフ1Dを用いた。260℃に設定した溶融炉(径9.55 mm)にサンプルを仕込み、十分溶融させた後に、押出速度15mm/minにて、L/D 8/ 2.095mm、流入角 180°であるキャピラリーを通過させ、キャピラリー下部から58cmの位置に固定した滑車を通過させ、溶融樹脂を15m/minの速度で巻取った際に滑車部にかかる応力を測定し、その応力を溶融張力とした。
Claims (6)
- 4−メチル−1−ペンテン由来の構成単位の含有量が90〜100モル%であり、エチレン、および炭素原子数3〜20の4−メチル−1−ペンテン以外のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィン由来の構成単位の含有量が0〜10モル%であり、下記要件(a)〜(f)をすべて満たす、4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)。
(a)13C−NMRで測定されるメソダイアッド分率(m)が70.0%以上98.0%未満の範囲にある。
(b)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比(Mw/Mn)が3.6〜30の範囲にある。
(c)ASTM D1238に準拠して260℃、5kg荷重の条件で測定したメルトフローレート(MFR)が0.1〜500g/10分の範囲にある。
(d)検出部に赤外分光光度計を用いたクロス分別クロマトグラフ装置で測定した、80℃以下で溶出する量の累積重量分率が5質量%以下である。
(e)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、分子量が1×106以上である重合体の割合が15質量%以上である。
(f)示差走査型熱量測定(DSC)で測定される前記4−メチル−1−ペンテン系重合体の融解熱量および融点が以下の要件(i)および(ii)を満たす。
(i)下記式(1)が成立する。
ΔHm<0.5×Tm−76 ・・・式(1)
(式(1)において、融解熱量をΔHmJ/gとし、融点をTm℃とする。)
(ii)融点が180〜260℃の範囲にある。 - 請求項1に記載の4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)を含む樹脂組成物。
- 請求項1に記載の4−メチル−1−ペンテン系重合体(X)または請求項2に記載の樹脂組成物を含む成形体。
- 射出成形体または押出成形体である、請求項3に記載の成形体。
- フィルムである、請求項3に記載の成形体。
- ブロー成形体である、請求項3に記載の成形体。
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