JPWO2018179611A1 - デジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示されたデジタル放送受信装置は、2つの受信手段によるダイバーシティ受信を行う第1の機能と、2つの受信手段のうちの一方の受信手段により番組再生(番組視聴)のための受信を行うとともに、他方の受信手段で定期的に(例えば、15分の時間間隔で)物理チャンネルをシークして選局に関する情報を取得する第2の機能とを切り替える機能切り替え手段を備え、シークにより取得した情報を記憶しておき、移動とともに受信できる物理チャンネルが変化した場合に受信可能な物理チャンネルに即座に切り替える(例えば、特許文献の請求項2、要約)。
物理チャンネルを選局し、選局された物理チャンネルの放送信号を復調する少なくとも一つのチューナ・復調部を有するデジタル放送受信装置であって、
前記デジタル放送受信装置の現在位置を検出する現在位置検出部と、
前記少なくとも一つのチューナ・復調部を用いて各物理チャンネルが受信可能か否かを判定するチャンネルスキャンを行うチャンネルスキャン制御部と、
前記チャンネルスキャンの結果に基づいて、各物理チャンネルについて受信可能なエリアを示す情報を生成する放送エリアマップ生成部と、
前記生成された受信可能なエリアを示す情報に基づいて各地点で受信可能な放送サービスを示すサービスリストを生成する放送サービスリスト生成部と、
前記チャンネルスキャンの履歴を示すチャンネルスキャン履歴情報をメッシュエリア毎に格納するチャンネルスキャン履歴格納部とを備え、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報のうち、前記現在位置検出部で検出された現在位置が属するメッシュエリアについての情報に基づいて、チャンネルスキャンにおいて選局すべき物理チャンネルを決める
ことを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態1に係るデジタル放送受信装置1の構成を概略的に示すブロック図である。図1に示されるデジタル放送受信装置1は、第1の放送受信用アンテナ11と、第1のチューナ・復調部12と、第1のデマルチプレクス部13と、映像・音声デコード部14と、グラフィックス重畳部15と、映像出力部16と、音声出力部17と、操作入力部18と、選局制御部19とを備えている。デジタル放送受信装置1はさらに、第2の放送受信用アンテナ21と、第2のチューナ・復調部22と、第2のデマルチプレクス部23と、受信モード切替部24と、チャンネルスキャン制御部25と、現在位置検出用のアンテナ26と、現在位置検出部27と、放送エリアマップ生成部28と、放送エリアマップ格納部29と、チャンネルスキャン履歴判定部30と、チャンネルスキャン履歴格納部39と、放送サービスリスト生成部31とを備えている。
なお、第1のチューナ・復調部12、第2のチューナ・復調部22、及び受信モード切替部24は、1つの放送信号受信部40内に構成してもよい。
シングルチューナモード(第1の動作モード)では、2つの系統の放送受信手段が同じ物理チャンネルを選局して2つの系統の放送受信手段における受信信号をダイバーシティ処理する。ダイバーシティ処理により受信安定性の高い1つのTS(トランスポートストリーム)が第1のチューナ・復調部12から出力される。
ダブルチューナモード(第2の動作モード)では、各系統の放送受信手段(第1のチューナ・復調部12及び第2のチューナ・復調部22の各々)が物理チャンネルの選局を互いに独立に行う。
グラフィックス重畳部15は、映像・音声デコード部14から出力される映像信号で表される映像とグラフィックスデータとを重畳する。重畳されるグラフィックスデータは、例えば後述の放送サービスリストを表すものである。
映像出力部16は、グラフィックス重畳部15から出力される映像信号で表される映像を表示部(図示せず)で表示し、又は、映像信号を出力端子(図示せず)から出力する。
ダブルチューナモードでは、第1のチューナ・復調部12の出力が番組視聴に利用され、その状態で、チャンネルスキャン制御部25が第2のチューナ・復調部22及び第2のデマルチプレクス部23を用いてチャンネルスキャンを行う。
即ち、ダブルチューナモードにおいては、第1の放送受信用アンテナ11で受信された放送信号は、第1のチューナ・復調部12、第1のデマルチプレクス部13、及び映像・音声デコード部14を経由して、映像信号及び音声信号に変換されて出力される。そして、音声信号は、音声出力部17に供給される。映像信号は、グラフィックス重畳部15に供給され、グラフィックスデータと重畳された上で、映像出力部16に供給される。
チャンネルスキャンは、例えば、チャンネルスキャン履歴判定部30から後述のように未選局物理チャンネルリストが送信されたときに実行される。
チャンネルスキャンで選局されたことを「選局済み」と言う。チャンネルスキャンで選局されたことがないことを「未選局」と言う。さらに、チャンネルスキャンで選局されたことがあるか否かを示す選局履歴情報を「選局済みフラグ」と言うこともある。
「チャンネルスキャンで選局されたことがない」とは一般には、デジタル放送受信装置の使用が開始されてから一度も選局されたことがないことを意味する。但し、何らかの理由で、放送エリアマップ格納部29及びチャンネルスキャン履歴格納部39の記憶内容が、例えばリセットのため消去された場合には、そのような消去以降一度も選局されたことがないことを意味する。
放送エリアマップ生成部28は、複数の地点で実施されたチャンネルスキャンの結果に基づいて放送エリアマップを生成する。具体的には、放送エリアマップ生成部28は、チャンネルスキャンにおける選局が行われた地点(現在位置検出部27からの位置情報で示される現在位置)を示す情報、各地点でのチャンネルスキャンにおける選局で各物理チャンネルが受信可能と判定されたか否かを示す情報、及び受信により取得された各物理チャンネルの放送内容に関する放送サービス情報に基づいて放送エリアマップを生成する。
図3は、放送エリアマップ格納部29に格納されている、一つの物理チャンネル、具体的には、図2の13chについての受信可能エリアの一例を示す図である。
頂点の座標(x10,y10)、(x11,y11)、…、(x1m,y1m)は、経度方向の軸をX座標軸、緯度方向の軸をY座標軸とした直交座標系で示されている。
放送エリアマップの一部としてアンサンブル名が記録されるのは、DAB(Digital Audio Broadcast)、DAB+(Digital Audio Broadcast plus)、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)等のデジタル放送規格の場合である。
いずれの場合も、1つの物理チャンネルで、1つのTS又は1つのアンサンブルが送信されており、送信情報の中に放送サービスが複数存在する構成となっている。ユーザは、物理チャンネルを選択する操作を行うことによって放送サービスを選択し、番組の視聴を行う。図2の例では、各物理チャンネル中の放送サービス名は1つしか記載していないが、通常は複数の放送サービス名が存在することになる。
中継局CHを示す情報、系列局CHを示す情報を放送エリアマップの一部として記録しておくことで、放送信号の受信状態が悪化したときに、放送エリアマップの参照により同一番組を放送している可能性の高い代替物理チャンネルを把握することができ、短時間での自動切替えが実現できる。
また、放送サービス名が同一の物理チャンネルは同一の番組を放送している可能性が高い。放送サービス名を放送エリアマップの一部として記録しておくことで、放送信号の受信状態が悪化したときに、放送エリアマップの参照により同一番組を放送している可能性の高い代替物理チャンネルを把握することができ、短時間での自動切替えが実現できる。
図4に示される例では、メッシュエリア番号は0からnまでのシーケンシャルな番号である。
具体的には、チャンネルスキャン制御部25は、1つの物理チャンネルを選局する毎に、現在位置検出部27からの位置情報に基づいて、現在位置が属するメッシュエリアの番号(メッシュエリア番号)を特定する。
そして、特定した番号に対応し、かつ選局した物理チャンネルに対応する箇所の情報を「未選局」から「選局済み」に書き換える。
放送サービスリストの生成及び提示は、例えばユーザが操作入力部18を用いて放送サービスリストの提示を要求したときに、それに応じて行われる。
図5に示されるように、放送サービスリスト生成部31は、放送サービスリスト生成処理を開始すると(ステップS11)、最初にステップS12の処理を行う。
ステップS12では、現在位置検出部27からの現在位置情報と放送エリアマップ格納部29に格納されている放送エリアマップとから、現在位置で受信可能な物理チャンネルを示す情報を取得する。
以上で、放送サービスリストの生成及び提示の処理を終える。
選局の指示は、ダブルチューナモードでは、第1のチューナ・復調部12に送られ、シングルチューナモードでは第1のチューナ・復調部12及び第2のチューナ・復調部22に送られる。シングルチューナモードでは第2のチューナ・復調部22の出力は受信モード切替部24を介して第1のチューナ・復調部12に送られる。いずれのモードでも、第1のチューナ・復調部12、第1のデマルチプレクス部13及び映像・音声デコード部14を経由して出力された信号に基づいて、映像出力部16及び音声出力部17が、映像及び音声を出力する。
第1のチューナ・復調部12からの受信状態を示す情報としては、C/N(Carrier to Noise Ratio)、ビットエラーレート、チューナのPLL(Phase Locked Loop)ロック情報、OFDM(直交周波数分割多重)フレームのロック情報等が供給される。
第1のデマルチプレクス部13からの受信状態を示す情報としては、セクションデータ(例えば、PSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)情報など)の途絶を示す情報が供給される。
映像・音声デコード部14からの受信状態を示す情報としてはデコードエラーレートを示す情報が供給される。
図6は、チャンネルスキャン履歴判定部30によるチャンネルスキャン履歴判定処理の手順を示すフローチャートである。
図6の処理は、例えば周期的に実行されるのが望ましい。実行の周期はデジタル放送受信装置が搭載された移動体の移動速度に応じて変えられるのが望ましい。例えば移動速度が低いときは実行周期を長くし、移動速度が高いときは実行周期を短くするのが望ましい。一例として、移動速度が平均的な速度である場合、数日に一度実行することが考えられる。
ステップS22では、チャンネルスキャン履歴判定部30は、現在位置検出部27からの現在位置を示す情報を受信し、現在位置を示す情報からメッシュエリア番号を特定する。
次のステップS23で、チャンネルスキャン履歴判定部30は、チャンネルスキャン履歴格納部39に記憶されているチャンネルスキャン履歴情報を参照し、ステップS22で特定されたメッシュエリア番号のレコード(該チャンネルスキャン履歴情報のうち、当該メッシュエリア番号に対応する部分)を取得する。
ステップS25では、チャンネルスキャン履歴判定部30は、1つ以上の未選局物理チャンネル番号を抽出して、抽出した未選局物理チャンネル番号をリストにして、未選局物理チャンネルリストとして、チャンネルスキャン制御部25に供給する。
以上で、チャンネルスキャン履歴判定を終える。
チャンネルスキャンが開始されると、ステップS32で、チャンネルスキャン制御部25は、受信モード切替部24にダブルチューナモードへの切替えを指示する。
まず、ステップS35で、チャンネルスキャン制御部25は、チューニングした物理チャンネルに放送信号が存在するかを判断する。この判断は、例えば、受信信号の電力レベルが予め定められた値よりも大きいか否かに基づいて行われる。
放送信号が存在すると判定されたときはステップS36に進む。そうでないときはステップS40に進む。
フレームロックした場合(S36でYESの場合)は、ステップS37に進む。そうでなければ、ステップS40に進む。
そして次のステップS38では、チャンネルスキャン制御部25は、所定の時間内にPSI/SI情報が取得できたか否かの判定を行う。所定の時間内にPSI/SI情報が取得できた場合にはステップS39に進む。そうでなければ、ステップS40に進む。
放送エリアマップ生成部28は、チャンネルスキャン制御部25から受け取った情報に基づいて放送エリアマップを生成或いは修正し、生成或いは修正した放送エリアマップで、放送エリアマップ格納部29に記憶されている放送エリアマップを更新する。
放送エリアマップ生成部28は、チャンネルスキャン制御部25から受け取った情報に基づいて放送エリアマップを生成或いは修正し、生成或いは修正した放送エリアマップで、放送エリアマップ格納部29に記憶されている放送エリアマップを更新する。
ステップS39又はステップS40の次にステップS41に進む。
すべての未選局物理チャンネルについて、選局が行われた場合(S42でYESの場合)には、ステップS43に進む。
このようにする結果、全ての未選局物理チャンネルの選局が完了するまで、物理チャンネルの決定(ステップS33)、第2のチューナ・復調部22によるチューニング、チャンネルスキャン制御部25による放送信号の有無の判定が繰り返される。
チャンネルスキャンを、ネットワーク構成情報、放送サービス構成情報等が変化した場合にも実行することとしても良い。そのためには、チャンネルスキャン制御部25は、第1のデマルチプレクス部13から番組視聴中にセクションデータ(例えば、PSI/SI情報など)を取得し、セクションデータからネットワーク構成情報、放送サービス構成情報等を取得し、これらの変化を検出する。
実施の形態1では、チャンネルスキャン履歴情報として、各メッシュエリアについて、物理チャンネル毎に選局済みフラグを格納している。その場合、一旦「選局済み」に設定されると、それ以降は「選局済み」に設定された状態が維持され、チャンネルスキャンが行われなくなる。一方、長い時間が経過すると、例えば高いビルが建ち放送波が受信しにくくなったり、送信所の放送送信出力の変更、送信所の新設、移転、廃止等により、受信の状況が変化することがあり得る。そのような場合に、新たにチャンネルスキャンが行われないと、状況の変化が放送エリアマップに反映されないという問題が起こる。この問題は、定期的チャンネルスキャンを行うことで解決可能である。
設定期間が経過したか否かの判定は、実施の形態1で説明した周期的なチャンネルスキャン履歴判定処理で行うことができる。
ここで言う選局実行日は、該当するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで該当する物理チャンネルが最後に選局された日である。
選局履歴情報は、選局実行日を示す場合には、ある基準となる日を起点とする通算日を、2バイトで表す。2バイト(16ビット)を割り当てると約180年のうちのどの日であるかを表現することができる。この期間はデジタル放送受信装置の運用上は充分な期間である。
(物理チャンネルの数)×2
に等しいバイト数の情報となる。例えば、チャンネルスキャンの対象となる物理チャンネルの数が40である場合、
40×2=80バイト
となる。即ち、チャンネルスキャン履歴情報の記憶のために、1メッシュあたり、80バイトの記憶領域が必要となる。
図9は、実施の形態2のチャンネルスキャン履歴判定部30によるチャンネルスキャン履歴判定処理の手順を示すフローチャートである。図9でステップS21、S22、S23、S25の処理は、図6と同じである。
ステップS51で選局実行日からの経過期間が設定期間以上となっている物理チャンネルがあれば(YESであれば)、ステップS52に進み、そうでなければ、ステップS53に進む。
ステップS53では、チャンネルスキャン履歴判定部30は、選局履歴情報が「未選局」を示す値である物理チャンネルが1つ以上存在するか否かの判定をする。ここで言う、選局履歴情報が「未選局」を示す値である物理チャンネルには、ステップS52で選局履歴情報が「未選局」に書き換えられた物理チャンネルが含まれる。
ステップS53で、選局履歴情報が「未選局」である物理チャンネルが1つ以上存在すると判定すれば、ステップS25に進む。そうでなければ、処理を終了する。
チャンネルスキャンは、実施の形態1に関し図7を参照して説明したのと同じ手順で行われる。但し、未選局物理チャンネルリストに、チャンネルスキャンで未だ一度も選局されたことがない物理チャンネルのみが含まれる場合のみならず、選局実行日からの経過期間が設定期間以上の物理チャンネルのみが含まれる場合もあり、また、チャンネルスキャンで未だ一度も選局されたことがない物理チャンネルと、選局実行日からの経過期間が設定期間以上の物理チャンネルとがともに含まれる場合もある点で異なる。
一方、一通りチャンネルスキャンが行われた後は、未選局物理チャンネルリストに含まれる物理チャンネルの多くは(図9の処理の開始時に)選局実行日からの経過期間が設定期間以上となっていた物理チャンネルのみから成る。但し、最初のチャンネルスキャンにおいて何等かの理由で選局されなかった物理チャンネルが存在するために、選局履歴情報として「未選局」を示す値が記録されていた物理チャンネルと、選局実行日からの経過期間が設定期間以上となっていた物理チャンネルとが同じ未選局物理チャンネルリストに含まれる可能性がある。
ネットワーク構成、放送サービス構成等の変化に応じてチャンネルスキャンを行った場合にも、各物理チャンネルが選局されると、当該物理チャンネルの選局履歴情報が書き換えられる。この書き換えもチャンネルスキャン制御部25が行う。
また、定期的に全ての物理チャンネルを対象にしてチャンネルスキャンを行う場合に比べて、チャンネルスキャンに掛かる時間を短くすることができる。その結果、チャンネルスキャン動作が効率的となる。また、ダイバーシティ処理を行う期間を増やすことができる。
実施の形態2で述べたチャンネルスキャン履歴情報には、各メッシュエリアについて、物理チャンネル毎に選局実行日を表し得るビット数の選局履歴情報を格納しており、多くの記憶領域を必要とするという問題がある。
ここで言うスキャン完了日は、当該メッシュエリア内で、チャンネルスキャンが最後に完了した日である。
スキャン完了履歴情報は、初期値として、「未完了」を示す値、例えば「−1」に設定されている。
スキャン完了履歴情報は、スキャン完了日を示す場合には、ある基準となる日を起点とする通算日を、2バイトで表す。
より詳しく言えば、各物理チャンネルについての選局済みフラグは、該当するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないときは、該当するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで、該当する物理チャンネルが選局されたことがあるか否かを示し、該当するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度以上完了したことがあるときは、該当するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンの実行中に、該当する物理チャンネルが選局されたか否かを示す。
選局済みフラグが全ての物理チャンネルについて「選局済み」になると、その時点を含む日が「スキャン完了日」として記録される。
上記したチャンネルスキャン履歴情報の更新はチャンネルスキャン制御部25により行われる。
図11は、実施の形態3のチャンネルスキャン履歴判定部30によるチャンネルスキャン履歴判定処理の手順を示すフローチャートである。図11でステップS21、S22、S23、S25の処理は、図6と同じである。
ステップS61でスキャン完了履歴情報として「未完了」を示す値が記録されているとき(YESのとき)は、ステップS25に進み、そうでない場合、即ち、スキャン完了履歴情報がスキャン完了日を表すものである場合には、ステップS62に進む。
ステップS62でスキャン完了日からの経過期間が設定期間以上となっていれば(YESであれば)、ステップS63に進み、そうでなければ、処理を終了する。
ステップS25では、実施の形態1と同様に、チャンネルスキャン履歴判定部30は、選局済みフラグが「未選局」を示す値になっている物理チャンネルのリストを、未選局物理チャンネルリストとして、チャンネルスキャン制御部25に供給する。
ステップS63を経てステップS25に進んだ場合には、未選局物理チャンネルリストには全ての物理チャンネルが含まれる。ステップS63を経ずにステップS25に進んだ場合には、図11の処理の開始前に「未選局」であった物理チャンネル、即ち当該メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで一度も選局されたことがない物理チャンネルのみが未選局物理チャンネルリストに含まれる。
チャンネルスキャンは、実施の形態1に関し図7を参照して説明したのと概して同じ手順で行われる。
チャンネルスキャンで各物理チャンネルを選局したら、チャンネルスキャン制御部25は、当該物理チャンネルについての、選局済みフラグを、「選局済み」に書き換える。この処理は図7のステップS41で行われる。
この上書き処理は、図7のステップ41とステップS43の間に挿入される付加的なステップ(図示しない)において行うことができる。
ネットワーク構成、放送サービス構成等の変化に応じてチャンネルスキャンを行った場合にも、該チャンネルスキャンが完了すると、当該メッシュエリアについてのスキャン完了日が書き換えられる。この書き換えもチャンネルスキャン制御部25が行う。
しかし、受信状況の変化は頻繁には起きないので、あるチャンネルスキャンで選局されてから、次のチャンネルスキャンで選局されるまでの期間が異なることによる影響は少ないと考えられる。
これは、実施の形態2のチャンネルスキャン履歴情報が必要とする記憶領域(1メッシュあたり80バイト)の11分の1以下である。記憶領域が少なくて済むので、装置のコストを削減できる。
実施の形態3では、各メッシュエリアについてのスキャン完了の時を、日を単位として表している。実施の形態4では、各メッシュエリアについてのスキャン完了の時を、月を単位として表す。これにより、チャンネルスキャン履歴情報の量、従って該情報の記憶のための記憶領域を少なくすることができる。
実施の形態4に係るデジタル放送受信装置は、実施の形態3に係るデジタル放送受信装置と概して同じであるが、以下の点で異なる。
図12のチャンネルスキャン履歴情報は、図10のチャンネルスキャン履歴情報と概して同じであるが、各メッシュエリアについてのスキャン完了日の代わりにスキャン完了月を含む点で異なる。
図13は、本発明の実施の形態5に係るデジタル放送受信装置の構成を概略的に示すブロック図である。
実施の形態1のデジタル放送受信装置は放送受信手段を2系統を備えているが、実施の形態5のデジタル放送受信装置は放送受信手段を1系統しか備えていない。即ち、図13に示されるデジタル放送受信装置1bは、放送受信用アンテナ11と、チューナ・復調部12と、デマルチプレクス部13と、映像・音声デコード部14と、グラフィックス重畳部15と、映像出力部16と、音声出力部17と、操作入力部18と、選局制御部19と、チャンネルスキャン制御部25と、現在位置検出用のアンテナ26と、現在位置検出部27と、放送エリアマップ生成部28と、放送エリアマップ格納部29と、チャンネルスキャン履歴判定部30と、チャンネルスキャン履歴格納部39と、放送サービスリスト生成部31とを備えている。
図13のアンテナ11、チューナ・復調部12、及びデマルチプレクス部13は、図1の第1のアンテナ11、第1のチューナ・復調部12及び第1のデマルチプレクス部13と同じものである。
その他、図13の構成要素のうち、図1と同一の参照符号を有するものは、同一又は類似の機能を持つ。
実施の形態5のデジタル放送受信装置は、番組を視聴しているときは、チャンネルスキャンを行うことができないという制約はあるものの、実施の形態1に記載したチャンネルスキャン処理の実施は可能であり、同等の効果を得ることができる。
例えば、図1のうち、グラフィックス重畳部15、選局制御部19、受信モード切替部24、チャンネルスキャン制御部25、現在位置検出部27、放送エリアマップ生成部28、チャンネルスキャン履歴判定部30、及び放送サービスリスト生成部31の機能をそれぞれ別個の処理回路で実現してもよいし、上記の複数の部分の機能をまとめて一つの処理回路で実現しても良い。
同様に、図13のうち、グラフィックス重畳部15、選局制御部19、チャンネルスキャン制御部25、現在位置検出部27、放送エリアマップ生成部28、チャンネルスキャン履歴判定部30、及び放送サービスリスト生成部31の機能をそれぞれ別個の処理回路で実現してもよいし、上記の複数の部分の機能をまとめて一つの処理回路で実現しても良い。
なおまた、デジタル放送受信装置の上記の諸部分の機能のうち、一部を専用のハードウェアで実現し、他の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしても良い。
バス103には、第1及び第2のチューナ・復調部12及び22、第1及び第2のデマルチプレクス部13及び23、映像・音声デコード部14、映像出力部16、操作入力部18、並びにアンテナ26が接続されている。
アンテナ26での受信信号は図示しない受信部を介してCPU101に入力される。
処理に当たって、CPU101は、第1及び第2のチューナ・復調部12及び22、第1及び第2のデマルチプレクス部13及び23、映像・音声デコード部14、映像出力部16、操作入力部18、並びにアンテナ26との信号、データ或いは情報の授受を行う。
バス103には、第1のチューナ・復調部12、第1のデマルチプレクス部13、映像・音声デコード部14、映像出力部16、操作入力部18、及びアンテナ26が接続されている。
アンテナ26での受信信号は図示しない受信部を介してCPU101に入力される。
処理に当たって、CPU101は、第1のチューナ・復調部12、第1のデマルチプレクス部13、映像・音声デコード部14、映像出力部16、操作入力部18、及びアンテナ26との信号、データ或いは情報の授受を行う。
物理チャンネルを選局し、選局された物理チャンネルの放送信号を復調する少なくとも一つのチューナ・復調部を有するデジタル放送受信装置であって、
前記デジタル放送受信装置の現在位置を検出する現在位置検出部と、
前記少なくとも一つのチューナ・復調部を用いて各物理チャンネルが受信可能か否かを判定するチャンネルスキャンを行うチャンネルスキャン制御部と、
前記チャンネルスキャンの結果に基づいて、各物理チャンネルについて受信可能なエリアを示す情報を生成する放送エリアマップ生成部と、
前記生成された受信可能なエリアを示す情報に基づいて現在位置で受信可能な放送サービスを示すサービスリストを生成する放送サービスリスト生成部と、
前記チャンネルスキャンの履歴を示すチャンネルスキャン履歴情報をメッシュエリア毎に格納するチャンネルスキャン履歴格納部とを備え、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報のうち、前記現在位置検出部で検出された現在位置が属するメッシュエリアについての情報に基づいて、チャンネルスキャンにおいて選局すべき物理チャンネルを決め、
前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納される前記チャンネルスキャン履歴情報は、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないときは、チャンネルスキャンが一度も完了したことがないことを示す情報を含み、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度以上完了したことがあるときは、当該メッシュエリア内で、チャンネルスキャンが最後に完了した日又は月を示す情報を含むスキャン完了履歴情報と、
各物理チャンネルが選局されたか否かを示す選局履歴情報とを含み、
前記選局履歴情報は、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないときは、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで、各物理チャンネルが選局されたことがあるか否かを示す情報を含み、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度以上完了したことがあるときは、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンの実行中に、各物理チャンネルが選局されたか否かを示す情報を含む
ことを特徴とする。
Claims (15)
- 物理チャンネルを選局し、選局された物理チャンネルの放送信号を復調する少なくとも一つのチューナ・復調部を有するデジタル放送受信装置であって、
前記デジタル放送受信装置の現在位置を検出する現在位置検出部と、
前記少なくとも一つのチューナ・復調部を用いて各物理チャンネルが受信可能か否かを判定するチャンネルスキャンを行うチャンネルスキャン制御部と、
前記チャンネルスキャンの結果に基づいて、各物理チャンネルについて受信可能なエリアを示す情報を生成する放送エリアマップ生成部と、
前記生成された受信可能なエリアを示す情報に基づいて各地点で受信可能な放送サービスを示すサービスリストを生成する放送サービスリスト生成部と、
前記チャンネルスキャンの履歴を示すチャンネルスキャン履歴情報をメッシュエリア毎に格納するチャンネルスキャン履歴格納部とを備え、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報のうち、前記現在位置検出部で検出された現在位置が属するメッシュエリアについての情報に基づいて、チャンネルスキャンにおいて選局すべき物理チャンネルを決める
ことを特徴とするデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納される前記チャンネルスキャン履歴情報は、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで各物理チャンネルが選局されたことがあるか否かを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。
- 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報を参照して、前記現在位置検出部により検出された現在位置が属するメッシュエリア内でのチャンネルスキャンで選局されたことがない物理チャンネルを含むリストを未選局物理チャンネルリストとして出力するチャンネルスキャン履歴判定部をさらに有し、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記未選局物理チャンネルリストに含まれる物理チャンネルを対象としてチャンネルスキャンを行うことを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納される前記チャンネルスキャン履歴情報は、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで各物理チャンネルが一度も選局されたことがないときは、選局されたことがないことを示す情報を含み、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで各物理チャンネルが一度以上選局されたことがあるときは、当該メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで、各物理チャンネルが最後に選局された日又は月を示す情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報を参照して、前記現在位置検出部により検出された現在位置が属するメッシュエリア内でのチャンネルスキャンで選局されたことがない、又はメッシュエリア内でのチャンネルスキャンで最後に選局されてからの経過期間が予め設定された期間以上である物理チャンネルを含むリストを未選局物理チャンネルリストとして出力するチャンネルスキャン履歴判定部をさらに有し、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記未選局物理チャンネルリストに含まれる物理チャンネルを対象としてチャンネルスキャンを行う
ことを特徴とする請求項4に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納される前記チャンネルスキャン履歴情報は、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないときは、チャンネルスキャンが一度も完了したことがないことを示す情報を含み、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度以上完了したことがあるときは、当該メッシュエリア内で、チャンネルスキャンが最後に完了した日又は月を示す情報を含むスキャン完了履歴情報と、
各物理チャンネルが選局されたか否かを示す選局履歴情報とを含み、
前記選局履歴情報は、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないときは、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンで、各物理チャンネルが選局されたことがあるか否かを示す情報を含み、
各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度以上完了したことがあるときは、各メッシュエリア内におけるチャンネルスキャンの実行中に、各物理チャンネルが選局されたか否かを示す情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン履歴格納部に格納されている前記チャンネルスキャン履歴情報を参照して、
前記スキャン完了履歴情報が、前記現在位置検出部により検出された現在位置が属するメッシュエリア内におけるチャンネルスキャンが一度も完了したことがないことを示す情報を含むときは、未だ選局されたことがない物理チャンネルのリストを未選局物理チャンネルリストとして出力し、
前記スキャン完了履歴情報が、チャンネルスキャンが最後に完了した日又は月を示す情報を含み、かつ当該チャンネルスキャンが最後に完了してからの経過期間が予め設定された期間以上であるときは、全ての物理チャンネルのリストを未選局物理チャンネルリストとして出力するチャンネルスキャン履歴判定部をさらに有し、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記未選局物理チャンネルリストに含まれる物理チャンネルを対象としてチャンネルスキャンを行う
ことを特徴とする請求項6に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン制御部は、チャンネルスキャンにおいて各物理チャンネルの選局を実行した時に、該選局を実行したときの現在位置が属するメッシュエリアについての前記チャンネルスキャン履歴情報を更新する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記チャンネルスキャン制御部は、各メッシュエリアについてのチャンネルスキャンにおいて、すべての物理チャンネルの順次選局が終了したときは、当該終了の日又は月を示す情報を、当該メッシュエリア内で、チャンネルスキャンが最後に完了した日又は月を示す新たな情報として前記チャンネルスキャン履歴情報を更新する
ことを特徴とする請求項6又は7に記載のデジタル放送受信装置。 - 前記メッシュエリアが、放送受信対象領域を経線に平行な線及び緯線に平行な線により格子状に区切ることで形成されたものであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のデジタル放送受信装置。
- 前記放送エリアマップ生成部は、受信可能エリアを近似する多角形の頂点の直交座標系の座標を、前記受信可能エリアを表す情報として生成することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のデジタル放送受信装置。
- 前記少なくとも一つのチューナ・復調部が、複数のチューナ・復調部を含み、
前記複数のチューナ・復調部の動作モードを、前記複数のチューナ・復調部がすべて番組視聴のために用いられる第1の動作モード、又は前記複数のチューナ・復調部のうちの一つのチューナ・復調部が、チャンネルスキャンに用いられ、前記一つのチューナ・復調部以外のチューナ・復調部が、番組視聴のために用いられる第2の動作モードに切り替える受信モード切替部をさらに有し、
前記チャンネルスキャン制御部は、前記チャンネルスキャンを行う場合に前記受信モード切替部に対して、前記第2の動作モードへの切替えを指示する
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載のデジタル放送受信装置。 - 物理チャンネルを選局し、選局された物理チャンネルの放送信号を復調する少なくとも一つのチューナ・復調部を有するデジタル放送受信装置におけるデジタル放送受信方法であって、
前記デジタル放送受信装置の現在位置を検出し、
各物理チャンネルが受信可能か否かを判定するチャンネルスキャンを行い、
チャンネルスキャンの結果に基づいて、各物理チャンネルについて受信可能なエリアを示す情報を生成し
前記生成された受信可能なエリアを示す情報に基づいて現在位置で受信可能な放送サービスを示すサービスリストを生成し、
前記チャンネルスキャンの履歴を示すチャンネルスキャン履歴情報をメッシュエリア毎に記憶し、
前記チャンネルスキャン履歴情報のうち、現在位置が属するメッシュエリアについての情報に基づいて、チャンネルスキャンにおいて選局すべき物理チャンネルを決める
ことを特徴とするデジタル放送受信方法。 - 請求項13に記載のデジタル放送受信方法における処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項14に記載のプログラムを記録した、コンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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