JPWO2018168843A1 - 情報伝達装置 - Google Patents

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大介 高畠
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Abstract

簡素な構成により、操作部を把持する運転者により確実に所定の情報を伝達するための触覚による刺激を付与することができる情報伝達装置を提供することを目的とする。この目的を達成するため、本発明の情報伝達装置は、操作者が触れる操作部2に設けられ、触覚による刺激に基づいて、操作者に情報を伝達するものであって、操作部2の表面2Aに沿って操作部2内に収容された移動体21と、移動体21を操作部2の表面2Aに沿って移動させる駆動手段30と、を備え、移動体21は、複数の凸部22と、隣り合う凸部22の間に設けられた凹部23とが延在方向に連続して設けられており、凸部22の頂部22Aは、操作部2の表面2Aよりも突出している。

Description

本発明は、操作部を操作する者に、当該操作部を介して触覚的に情報を伝達する情報伝達装置に関する。特に、車両等の操舵用のステアリング装置において、運転に必要な情報等を運転者に触覚的に伝達するのに好適な情報伝達装置に関する。
従来より、ユーザーへの情報伝達は、視覚や聴覚を通じて行われてきた。最近では、振動や衝撃などをユーザーインターフェースとして使用するハプティクスの研究が盛んになってきている。このような触覚を通じたユーザーへの情報伝達技術は、車両などの安全運転支援システムに応用されている。例えば、操舵用のステアリングホイールのリング部に所定の振動パターンを付与して、運転者への衝突予測情報や、走向案内情報、運転者の異常状態情報等を伝達している。このような情報伝達技術に関する技術的思想は、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているものがある。
特許文献1に開示された情報伝達式ステアリング装置は、ステアリングホイールを介して情報を伝達するものであって、ステアリングホイールの外周部に設けられた触覚を機械的に刺激する機械式触覚刺激部と、機械式触覚刺激部を駆動する駆動部と、駆動部を動作させる動作源と、伝達する情報に応じて動作源を制御する制御部とを備えている。具体的には、特許文献1における機械的触覚刺激部は、ステアリングホイールの外周部に中心から径方向へ反復動作可能な複数のピンを備え、当該ピンが、楕円形状の回転体の回転によって、ステアリングホイールの中心から最も離れた状態と、最も近づいた状態と、これらの中間の状態に変位することで、ステアリングホイールの外周部に進行波を形成している。楕円形状の回転体の回転は、ベルトにて連結されたアクチュエータを回転制御させることにより制御している。
また、特許文献2に開示された運転者用情報伝達装置は、車両の操舵用のステアリングホイールと、このステアリングホイールに配設され、ステアリングホイールのリング部を把持する運転者が触覚により知覚可能となる振動で、かつ、異なって知覚可能となる複数種類の振動パターンによって、リング部の把持部位を振動可能な振動発生部と、運転者の周りの検知手段からの情報から運転者に伝達する情報を判定し、判定した情報に対応した複数種類の内の所定の振動パターンを実行させるように、振動発生部の作動を制御する制御部と、を具備しており、振動発生部が、個別に制御されて振動可能な複数の振動部位を備えるとともに、複数の振動部位が、リング部の左右の部位に各々配設されている。
特開2012−35682号公報 特開2014−69625号公報
上述した特許文献1に開示された情報伝達式ステアリング装置は、ステアリングホイールに設けられた機械的触覚刺激部が、径方向に移動可能な複数のピンと当該ピンを径方向に押し上げる楕円形状の回転体により構成されている。そのため、部品点数が多く、組立作業性が悪いという問題がある。また、ピンがステアリングホイールの中心から離れる方向への移動は、楕円形状の回転体により押し出して行われている。そのため、ピンと楕円形状の回転体とが連結されていない場合、ピンをステアリングホイールの中心に近づく方向への移動はピンの自重に依存するしかない。そのため、ピンの取付位置によっては移動させることができない。また、ピンが楕円形状の回転体と連結して設けられている場合には、回転体の回転によって、径方向への移動を追従させることができる。しかし、ピンは、回転体よりもステアリングホイールの外周側に配置されているため、回転体自体の回転角度がピンによって制約され、連続した回転動作を行うことができない。
一方、上述した特許文献2に開示された運転者用情報伝達装置は、ステアリングホイールのリング部の左右の部位に複数の振動発生部を配置し、これら振動発生部を所定の振動パターンで振動することで運転者に情報を伝達していた。そのため、運転者が複数の振動発生部に同時に触れていなければ、運転者は正確に情報を認識することができず、所望する目的を果たせない問題がある。
よって、市場からは、簡素な構成により、操作部を把持する運転者に所定の情報をより確実に伝達する刺激を与えることができる情報伝達装置の開発が要望されてきた。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、以下の情報伝達装置を提供するに至った。すなわち、本発明に係る情報伝達装置は、操作者が触れる操作部に設けられ、触覚による刺激に基づいて前記操作者に情報を伝達するものであって、前記操作部の表面に沿って前記操作部内に収容された移動体と、前記移動体を前記操作部の表面に沿って移動させる駆動手段と、を備え、前記移動体は、複数の凸部と、隣り合う凸部の間に設けられた凹部とが延在方向に連続して設けられており、前記凸部の頂部は、前記操作部の表面よりも突出していることを特徴とする。
本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体の前記凸部の頂部を、前記操作部の全周にわたって、当該操作部の表面よりも突出して設けたことが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体の前記凸部の頂部を、前記操作部の特定の領域のみにおいて、当該操作部の表面よりも突出して設けることも好ましい。
この場合、前記操作部は前記特定の領域を複数備え、各特定の領域に、前記移動体をそれぞれ設けたことも好ましい。
また、本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体を前記操作部の外周側、及び/又は、内周側の表面に沿って設けたことが好ましい。
さらに、本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体を前記操作部の前記操作者と対向する側、及び/又は、当該対向する側とは反対側の表面に沿って設けることもできる。
本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体が環状であることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置において、前記移動体は、前記操作部の延在方向に沿って設けられた案内部に収容されていることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置において、前記案内部は、溝であることがより好ましい。
また、本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体を外部から被覆する被覆体を備えたものであることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置は、前記凸部の前記操作部の表面からの突出長が、1mm以上、かつ、5mm以下であることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置は、前記複数の凸部がそれぞれ独立して、前記操作部の表面方向へ付勢する弾性部材を介して前記移動体に設けることもできる。
本発明に係る情報伝達装置は、前記凸部の頂部が曲面であることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置は、前記移動体の移動方向、移動速度及び/又は移動時間を制御する制御部を備えることが好ましい。
本発明に係る情報伝達装置は、前記操作部がステアリングホイールの環状のリム部としてもよい。
本発明によれば、操作者が触れる操作部の表面に沿って操作部内に収容された移動体と、移動体を操作部の表面に沿って移動させる駆動手段とを備え、移動体は、複数の凸部と、隣り合う凸部の間に設けられた凹部とが延在方向に連続して設けられており、凸部の頂部は、操作部の表面よりも突出している。このため、伝達する情報に応じて凸部と凹部とが連続して設けられた移動体を操作部の表面に沿って移動させることにより、操作部を操作する者に触覚による刺激を介して情報を伝達することができる。本発明は、凸部と凹部とが連続して形成された移動体を、操作部の表面に沿って駆動手段により移動させて操作者に触覚による刺激を付与するものであるため、操作者に刺激を付与する機構を簡素な構成により実現することができる。
本発明の情報伝達装置を適用した第1実施形態のステアリングホイールの概略構成図である。 第1実施形態の移動体の収容状態を示す模式的な構成図である。 第2実施形態の移動体の収容状態を示す模式的な構成図である。 案内溝内に収容された移動体の部分拡大断面図である。 図1のa−a断面図である。 案内溝内に収容された移動体の部分拡大側面図である。 他の実施の形態としての移動体の部分拡大断面図である。 リム部の内周側に移動体を設けたステアリングホイールの概略構成図である。 リム部の運転者に対向する側に移動体を設けたステアリングホイールの概略構成図である。 リム部の運転者に対向する側とこれとは反対側に移動体を設けた場合の図1のa−a断面図である。 リム部の側面から運転者に対向する側にわたって移動体を設けた場合の図1のa−a断面図である。 被覆体を備えたリム部の断面図である。 他の実施の形態としての移動体の部分拡大断面図である。 本発明の情報伝達装置の制御ブロック図である。 第3実施形態の情報伝達装置を採用したステアリングホイールの概略構成図である。 図15の部分拡大模式縦断正面図である。 第4実施形態の情報伝達装置を採用したステアリングホイールの概略背面図である。 図17のb−b断面図である。
以下、本発明に係る情報伝達装置の一実施の形態として、車両に設けられたステアリングホイールに用いられる情報伝達装置を例に挙げて図面を参照して説明する。
図1は本実施の形態に係る情報伝達装置20を備えたステアリングホイール1を正面から見た概略図である。ステアリングホイール1は、車両に設けられる操舵用のステアリングホイールである。ステアリングホイール1は、環状のリム部2と、このリム部2の中央に配置したボス部3と、これらリム部2とボス部3とを連結する3本のスポーク部4によって全体が構成される。環状のリム部2は、本願における操作者に相当する運転者が把持する操作部である。ボス部3は、当該車両の図示しないステアリングシャフトに固定される。また、ボス部3は、図示しない周知のエアバッグ装置を備えており、パッド5によって、前面(運転者側の面)及び上面が被覆されている。
本実施の形態に係るステアリングホイール1は、ステアリング芯材を備えている。このステアリング芯材は、リム部2に配置される断面略U字状のリム部芯材6(図5にのみ図示する)と、ステアリングシャフトに固定される図示しないボス部芯材と、ボス部芯材とリム部芯材6とを連結する図示しないスポーク部芯材とを備えている。このステアリング芯材は、リム部2と、スポーク部4のリム部2側の一部においてリム部芯材6の外周を被覆する被覆層7が設けられている。
被覆層7は、例えば、発泡ポリウレタンに代表される樹脂等により構成されている。そのため、リム部2及びリム部2近傍のスポーク部4は、運転者にとって安定した操作を実現することができる所定の肉厚を備えた把持部とされる。被覆層7の表面は、人工皮革や、合成皮革等から構成される皮革カバー8によって被覆されていてもよい。
本実施の形態において、情報伝達装置20は、図1に示すように、運転者が把持するリム部2に設けられ、運転者にリム部2を介して伝達情報に応じた触覚による刺激を付与する。以下に、図面を参照して、本発明の実施形態に係る情報伝達装置20について説明する。
本発明の実施形態に係る情報伝達装置20は、図1〜図3に示すように、運転者が把持するリム部2内に収容された移動体21と、移動体21をリム部2の表面2Aに沿って移動させる駆動手段30とを備えている。移動体21は、運転者が把持する又は触れるリム部2の表面2Aに沿ってリム部2内に収容されており、複数の凸部22と、隣り合う凸部22の間に設けられた凹部23とが延在方向に連続して形成されている。複数の凸部22の頂部22Aは、少なくともリム部2の表面2Aよりも外方に突出して設けられている。
図1〜図3に示す実施形態では、移動体21は、環状に形成されたリム部2の外周全域に対応して環状に構成されている。このうち、図1及び図2に示す第1実施形態では、移動体21の凸部22の頂部22Aが、リム部2の全周にわたって、リム部2の表面よりも突出するように形成されている。一方、図3に示す第2実施形態では、移動体21の凸部22の頂部22Aがリム部2の特定の領域のみにおいて、リム部2の表面よりも突出するように形成されている。ここでは、第1実施形態を例に挙げて説明し、その後、当該実施形態と異なる点のみ第2実施形態について述べる。
(1)第1実施形態
第1実施形態の移動体21は、環状に形成されたリム部2と略同心的な環状を呈している。この実施形態の移動体21は、可撓性を備えたゴム部材や、軟質合成樹脂にて構成されていても良く、硬質合成樹脂などによって構成されていても良い。図4の部分拡大図に示すように、第1実施形態の移動体21は、外周面21Aの全域にわたって複数の半球状の凸部22と、隣り合う凸部22の間の凹部23とが交互に連続して形成されている。半球状の凸部22は、外方に向けて突出して形成されており、隣り合う凸部22とは、所定の間隔をおいて形成されている。隣り合う凸部22の間は、例えば、各凸部22の頂部を結ぶ仮想円よりも小さい凹部23とされる。これにより、凸部22と凹部23とは、移動体21の移動方向、すなわち、周方向にわたって交互に連続して形成される。
一方、リム部2の外周側には、リム部2の延在方向に沿って案内部が設けられており、当該案内部に移動体21が移動可能に収容されている。ここで、図5にリム部2の断面図を示し、図6に外周側から見たリム部2の部分拡大側面図を示す。図面から分かるように、リム部2を構成する被覆層7は、リム部2の延在方向に沿って、この場合、リム部2の周方向に沿って、リム部2の外周に相当する側面に向けて開口した案内部としての案内溝9が形成されている。この案内溝9内に上述した移動体21がリム部2の周方向に移動自在に収容されている。案内溝9内に収容された移動体21は、凸部22が案内溝9の開口縁部9Aよりも外方に突出した状態で、リム部2の表面2Aに沿って配置され、図6中の実線矢印で示したように、周方向に移動可能とされる。この実施形態において、案内溝9は、リム部2の外周全域に対応した環状の連続溝とされている。よって、環状の移動体21は、案内溝9内において、時計回り及び反時計回りのいずれの方向に連続して移動可能である。
図4に示す「d」は、リム部2の表面2Aから突出する凸部22の突出長である。この突出長dは、移動体21の移動により、ステアリングホイール1を操作する運転者に触覚による刺激を付与しうる範囲で任意に設定される。具体的に、突出長dは、1mm以上、かつ、5mm以下の範囲であることが好ましい。凸部22の突出長dが1mm未満であると、リム部2を把持する運転者が移動体21の移動による触覚刺激を感知し難く、5mmを超えていると、リム部2を把持する際に、運転者に違和感を与える場合があるからである。なお、この場合、突出長dの基準となるリム部2の表面2Aは、リム部2に皮革カバー8を設けた場合と、設けない場合とで異なる。図4に示すようにリム部2の被覆層7に皮革カバー8を設けていない場合には、被覆層7の表面がリム部2の表面2Aとする。他方、リム部2の被覆層7に皮革カバー8を取り付けた場合には、当該リム部2の外表面となる皮革カバー8表面がリム部2の表面2Aとなる。
リム部2を把持する運転者の触覚を考慮すると、移動体21が備える凸部22の頂部22Aの形状は、図4に示すように、曲面であることが好ましい。第1実施形態の移動体21の凸部22の頂部22Aの形状は、半球状を採用している。本発明において凸部22の頂部22Aの形状に特に限定はないが、移動体21の移動方向と平行に切断したときの断面形状が所定の曲率の円弧形状球面を採用することで、リム部2を把持する運転者の指や掌が凸部22に触れたときの触覚が柔らかくなるからである。
凸部22の頂部22Aは、移動体21の移動方向と平行に切断したときの断面形状が、球面形状以外にも、外方に向かって先細りとなる略台形形状であることも好ましい。図7は、凸部22の頂部22Bの断面形状が略台形形状である場合を示している。移動体21の移動方向と平行に切断したときの凸部22の頂部22B断面が先細りとなる略台形形状であることにより、移動方向が時計回りであっても反時計回りであっても凸部22がリム部2を把持する運転者の指や掌に引っかかり難くなる。
また、図6に示す「e」は、移動体21の凸部22が連続して形成されている領域における隣り合う凸部22の間隔である。この間隔eは、リム部2を把持する運転者への移動体21の移動による情報伝達を考慮すると、少なくとも50mm以下であることが好ましい。この間隔eが50mmを超えると、複数の凸部22の移動を連続した触覚による刺激としてリム部2を把持する運転者に伝え難くなるからである。
上述した第1実施形態では、移動体21をリム部2の外周側の表面2Aに沿って設けて、移動体21の凸部22がリム部2の表面2Aよりも突出するように構成している。しかしながら、本発明において、移動体21をリム部2に設ける位置は、リム部2の外周側に限られず、図8に示すように内周側であっても、外周側と内周側の両者であってもよい。
これ以外にも、図9に示すように、リム部2の運転者に対向する側の表面2Aに沿って移動体21を設けてもよい。また、リム部2の運転者と対向する側とは反対側の表面2Aに沿って移動体21を設けてもよい。さらに、図10のリム部2の断面図に示すように、リム部2の運転者と対向する側及びその反対側の両者の表面2Aに沿って移動体21を設けてもよい。運転者が親指(第1指)と人差指(第2指)の2指、若しくは、これに加えて中指(第3指)の3指をリム部2に添えて操作する場合、これらの指は、自然とリム部2の運転者に対向する側及び/又は当該対向する側とは反対側の表面2Aに触れることが多く、運転者に触覚刺激による情報伝達が行いやすいからである。
また、上述した移動体21をリム部2の内周側や運転者と対向する側の表面2Aに設けた場合、運転者の指が触れやすいことを考慮すると、スポーク部4が連結されるスポーク部4の根元部分に相当するリム部2の表面2Aに沿って移動体21が移動するように、当該移動体21を設けることも好ましい。運転者によっては、スポーク部4の根元部分に相当するリム部2に指をかけてリム部2を操作する場合もあるからである。
また、上述した以外にも、リム部2断面において移動体21の凸部22がリム部2の表面2Aから突出している領域は、図11に示すように、リム部2の外周に相当する側面からリム部2の運転者に対向する側とは反対側、すなわち、後面に相当する範囲に設けられることも好ましい。通常、運転者が両手でリム部2を把持した場合、親指(第1指)が環状のリム部2の内周側からかけられ、人差指、中指、薬指、小指(第2指〜第5指)が環状のリム部2の外周側からかけられる。そのため、運転者の指や掌との接触面積をより確保することができる位置、すなわち、外周側に沿ってかけられた人差指、中指、薬指、小指や掌がリム部2に触れる位置に、移動体21の凸部22が突出する領域が配置されることで、運転者に触覚刺激による情報伝達が確実に行えるからである。
上述してきた実施形態では、環状に形成された移動体21の外周面21A全域にわたって複数の凸部22と凹部23とが交互に連続して形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、環状に形成された移動体21の外周面21Aの一部の領域のみに複数の凸部22と凹部23とが交互に連続して形成された凹凸領域を形成し、この凹凸領域と、この凹凸領域が形成されていない平坦領域とを、環状に形成された移動体21の外周面21Aに交互に配置しても良い。
上述したいずれの実施形態であっても、図5に示すように、案内溝9の開口縁部9Aには、内部に収容した移動体21が案内溝9から離脱するのを防止するための離脱防止部10が備えられていることが好ましい。離脱防止部10は、被覆層7と一体に形成されていても、被覆層7の案内溝9の開口縁に着脱自在に取り付けられてもいずれの場合であっても良い。例えば、移動体21が可撓性を備えた材料により構成されている場合には、離脱防止部10が被覆層7と一体に形成されていても、移動体21を撓ませることにより、案内溝9内に移動体21を収容することができる。他方、移動体21自体を撓ませて案内溝9内に収容することができない場合には、離脱防止部10を被覆層7から外した状態で、案内溝9内に移動体21を収容した後、離脱防止部10を取り付ければよい。
上述したリム部2は、案内溝9内に収容された移動体21を外部から被覆する被覆体24を備えることが好ましい。例えば、図12には、図5のリム部2に被覆体24を備えた状態を示す。被覆体24は、伸縮性のあるゴム等で構成されることが好ましいが、被覆体24は、伸縮性のないものであっても、案内溝9に沿った移動体21の移動を規制しないものであればよい。また、被覆体24は、少なくとも案内溝9の開口部を被覆できればよく、例えば、案内溝9に沿ってその直上にのみ設けてもよい。図12では、被覆体24は、伸縮性のあるゴム等で構成されており、リム部2全体を被覆する構成を採用している。リム部2が案内溝9内に収容された移動体21を外部から被覆する被覆体24を備えることにより、案内溝9内の移動体21の移動に応じて、被覆体24は、部分的に凸部22の頂部22Aの通過による外方への膨らみ変形(伸び)と、凹部23の通過による復元(縮み)を繰り返す。よって、リム部2を把持する運転者は、移動体21に直接触れることなく、移動体21の移動による凸部22と凹部23の移動を触覚として感知することができる。この場合、運転者は、移動体21の凸部22と凹部23の移動による触覚刺激を被覆体24を介して受けることができるため、より一層、移動体21からの刺激を滑らかに感知することが可能となる。また、案内溝9が被覆体24で覆われているため、案内溝9へ異物が入るのを防止することができる。
また、本件発明において、上述した移動体21の凸部22が、弾性部材25を介して移動体21に設けられても良い。例えば、図13には、弾性部材25を介して凸部22を構成する球体26が設けられた状態を示す。なお、図13においては、球体26は二つしか示されていないが、これは作図上の関係であり、図13に示す移動体21においても、球体26は、移動体21の延在方向に多数設けられている。図13における移動体21は、各凸部22を構成するそれぞれの球体26をリム部2の径方向(外方)に向けてそれぞれ独立して移動自在に保持する筒状の球体保持部27を備え、移動体21の本体と各球体26との間に、常に外方(リム部2の表面2A)に向けて伸張する方向に球体26を付勢する弾性部材25が配置されている。図13では、弾性部材25としてコイルばねが採用されている。球体保持部27の外方側開口端部27Aの内径は、球体26の外径よりも小さく形成されており、球体26が球体保持部27から飛び出るのを防止している。球体26が弾性部材25に付勢されて球体保持部27に保持されているため、移動体21が移動して凸部22を構成する球体26がリム部2を把持する運転者の指や掌と接触すると、球体26は、凸部22と移動体21の本体との間に介在する弾性部材25の付勢力に逆らって、球体保持部27内に沈み込む。よって、弾性部材25の付勢力により、リム部2を把持する運転者には、凸部22の移動による適度な触覚による刺激が付与されるとともに、移動体21を構成する球体26の移動がリム部2を把持する運転者の指や掌によって規制されることもない。
(2)第2実施形態
次に、図3に戻って、第2実施形態としての情報伝達装置20について説明する。第2実施形態としての情報伝達装置20は、移動体21の凸部22が、リム部2の全周にわたってリム部2の表面よりも突出して形成されていない点で、上述した第1実施形態としての移動体と異なる。すなわち、第2実施形態の情報伝達装置は、リム部2の特定の領域のみにおいて移動体21の凸部22がリム部2の表面2Aよりも突出するように形成されている。
具体的に、第2実施形態のリム部2の外周側には、運転者が把持することが高いと想定される特定の領域のみにおいて移動体21の凸部22がリム部2の表面2Aよりも突出し、それ以外の非形成領域12において移動体21がリム部2内に埋没する環状の案内部13が形成されている。運転者が把持することが高いと想定される特定の領域としては、例えば、ステアリングホイール1の直進走行状態を基準としたときに、1時方向から3時方向に相当する右手把持領域11Rや、9時方向から11時方向に相当する左手把持領域11L、5時方向から7時方向に相当する下部把持領域11Uを挙げることができる。図3では、各特定の領域と非形成領域をそれぞれ実線矢印で示す。
リム部2に形成される案内部13は、特定の領域に相当する外周側では、上述した第1実施形態の場合と同様、移動体21が内部に収容された状態で、凸部22の頂部22Aがリム部2の表面2Aよりも突出する深さに案内溝13Aが形成されている。特定の領域以外の非形成領域12に相当する外周側では、凸部22の頂部22Aがリム部2の表面2Aから突出しない位置に連通路13Bが形成されている。連通路13Bは、リム部2を構成する被覆層7内に埋まった状態で形成されていることが好ましい。これら案内溝13Aと連通路13Bとは、連通して環状に形成されている。
当該構成により、案内部13内に収容した移動体21は、案内溝13Aに位置する凸部22のみ、頂部22Aがリム部2の表面2Aから突出した状態となり、連通路13Bに位置する凸部22はリム部2内に埋まった状態となる。よって、運転者は、リム部2を把持する位置によって、触覚による情報伝達を任意に得ることができる。
次に、上述した第1実施形態及び第2実施形態の情報伝達装置20が備える駆動手段30について説明する。駆動手段30は、移動体21を時計回り及び反時計回りに移動させるものであり、モータ33と、モータ33を駆動制御する制御部35とを備えている。
図2に示すように、本実施の形態において、駆動手段30は、環状に形成された移動体21の内周面21Bに連続して形成されたラック31と、ラック31と噛合するピニオンギア32と、ピニオンギア32を回転駆動させるモータ33を備えている。ピニオンギア32及びモータ33は、移動体21に形成されたラック31と噛合可能とする位置に配置されていればよい。本実施の形態では、移動体21の内周側であって、リム部2と連結されたスポーク部4内に収容されている。モータ33の駆動により、ピニオンギア32が所定の方向に回転すると、ピニオンギア32と移動体21のラック31の噛合により、移動体21が案内溝9(又は案内部13)内において所定の方向に移動する。本発明において、駆動手段30は、上述した移動体21をリム部2の表面2Aに沿って移動させることができるものであれば、任意の構成を採用することができ、特に限定されない。
次に、上述したモータ33を駆動制御する制御部35について、図14の制御ブロック図を参照して説明する。制御部35は汎用のマイクロコンピュータにより構成されており、記憶手段としてのメモリ36や計時手段としてのタイマ37等を内蔵している。制御部35の入力側には、車両の運転に関する情報を入力する各種機器の制御部(情報源)が接続されている。本実施の形態において、車両の運転に関する情報源として、衝突予測情報の情報源である接近検知センサ41と、運転者の異常状態情報の情報源である異常検知センサ42と、走行案内情報の情報源であるカーナビゲーションシステム43等を採用する。接近検知センサ41は、被衝突物の接近を検知するものであって、例えば、車両の被衝突物との相対速度や距離を検知可能とするミリ波レーダ等を用いることができる。異常検知センサ42は、運転者の異常状態を検知するものであって、例えば、運転者の瞳孔の状態を撮影する赤外線カメラ等を用いることができる。そして、制御部35の出力側には、少なくとも上述したモータ33が接続されている。
制御部35に内蔵されているメモリ36には、運転者に伝達する情報に応じたモータ33の駆動制御パターンが記憶されている。本実施の形態において、運転者に伝達する情報は、接近検知センサ41により検出される衝突予測情報と、異常検知センサ42により検出される運転者の異常状態情報と、カーナビゲーションシステム43から出力される走行案内情報である。衝突予測情報と異常状態情報は、いずれも安全運転に支障を来すおそれの高い緊急警報であり、緊急警報パターンが記憶されている。走行案内情報は、右折案内情報と左折案内情報とがあり、走行案内箇所までの距離に応じて複数種類の例えば2種類の走行案内パターン(右折予告パターン、左折予告パターン、右折指示パターン、左折指示パターン)がある。これら緊急警報パターンと、各走行案内パターンは、モータ33の駆動方向、駆動速度及び/又は駆動時間の組合せにより、異なるパターンを構成する。なお、各パターンのモータ33の駆動制御の一例を以下の表1に示す。
Figure 2018168843
以上の構成により、本実施の形態に係る情報伝達装置20の動作について説明する。制御部35に接近検知センサ41から衝突予測情報が入力された場合、制御部35は、メモリ36から緊急警報パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。一例として、緊急警報パターンは、モータ33の駆動方向を、短時間で正方向(ここでは、図2に示した移動体21を時計回りに移動させる方向とする。)と逆方向(ここでは、移動体21を反時計回りに移動させる方向とする。)に交互に切り替え、駆動速度を2段階に分けた場合の速い方とする。モータ33の駆動時間は、衝突予告情報が解除されるまでとする。これにより、移動体21が、短時間で正方向と逆方向に交互に高速で移動して、移動体21の凸部22がリム部2を把持する運転者の指や掌を刺激する。したがって、運転者は触覚として危険が近づいていることを知ることができる。制御部35に異常検知センサ42から異常状態情報が入力された場合には、制御部35は、メモリ36から緊急警報パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。緊急警報パターンは、衝突予測情報が入力された場合と同様であるため、ここでの説明は省略する。
次に、制御部35にカーナビゲーションシステム43から走行案内情報が入力された場合について説明する。入力された走行案内情報が右折を予告する情報である場合、制御部35は、メモリ36から右折予告パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。一例として、右折予告パターンは、モータ33の駆動方向を、リム部2を右折の方向に案内する方向、この場合、正方向とし、駆動速度を2段階に分けた場合の遅い方とする。モータ33の駆動時間は、所定時間、例えば、1.0秒とする。入力された走行案内情報が左折を予告する情報である場合、制御部35は、メモリ36から左折予告パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。一例として、左折予告パターンは、モータ33の駆動方向を、リム部2を左折の方向に案内する方向、この場合、逆方向とし、駆動速度を2段階に分けた場合の遅い方とする。モータ33の駆動時間は、所定時間、例えば、1.0秒とする。これにより、複数の凸部22と凹部23とを備えた移動体21が、リム部2の操作方向を示唆する方向に移動して、リム部2を把持する運転者の指や掌に触覚による刺激を付与する。
また、入力された走行案内情報が右折を指示する情報である場合、制御部35は、メモリ36から右折指示パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。一例として、右折指示パターンは、モータ33の駆動方向を、リム部2を右折の方向に案内する方向、この場合、正方向とし、駆動速度を2段階に分けた場合の速い方とする。モータ33の駆動時間は、所定時間、例えば、0.5秒とする。入力された走行案内情報が左折を指示する情報である場合、制御部35は、メモリ36から左折指示パターンを読み出し、モータ33を駆動制御する。一例として、左折指示パターンは、モータ33の駆動方向を、リム部2を左折の方向に案内する方向、この場合、逆方向とし、駆動速度を2段階に分けた場合の速い方とする。モータ33の駆動時間は、所定時間、例えば、0.5秒とする。これにより、複数の凸部22と凹部23とを備えた移動体21が、リム部2の操作方向を示唆する方向に、予告の際よりも速い速度で移動して、リム部2を把持する運転者の指や掌に触覚による刺激を付与する。移動体21の移動速度を例えば30rpmとすれば、駆動時間が1.0秒の場合、移動体21の1/2周分の凸部22と凹部23とによる触覚刺激が運転者の指や掌に付与され、また、駆動時間が0.5秒の場合、移動体21の1/4周分の凸部22と凹部23とによる触覚刺激が運転者の指や掌に付与される。
このように、情報伝達装置20は、カーナビゲーションシステム43からの走行案内情報を、この走行案内情報に応じて異なるパターンで移動する移動体21により、触覚として運転者に伝達することができる。特に、本発明に係る情報伝達装置20は、凸部22と凹部23とが交互に連続して形成された移動体21をリム部2の表面2Aに沿って駆動手段30により移動させて運転者に規則性のある触覚による刺激を付与するものであるため、運転者に刺激を付与する機構を簡素な構成により実現することができる。よって、組立作業性が容易であり、駆動手段30もラック31、ピニオンギア32及びモータ33と簡素な構成であるため、部品コストの低減を図ることができる。
特に、第1実施形態に係る移動体21は、リム部2の全周の広い領域にわたって、単一のモータ33で移動制御されるため、リム部2の広い領域で、運転者に移動体21の移動による触覚刺激を付与することができる。よって、運転者がリム部2のいずれかの位置を把持していれば、運転者に触覚による指摘を介して情報を伝達することができる。
上述した本実施形態では、リム部2の表面2Aに沿って、環状の移動体21を一つ設け、単一のモータ33を駆動制御することで、リム部2の外周面2A全域にわたって移動する移動体21の制御を行っている。しかし、本発明において、移動体及びモータの数はこれに限定されるものではなく、複数、設けても良い。以下に、複数の移動体を個別の駆動手段によって駆動制御した実施形態の例として、第3実施形態及び第4実施形態を例に挙げて説明する。
(3)第3実施形態
第3実施形態の情報伝達装置50では、図15に示すように、リム部2の特定の領域のみに、移動体12を設けている。図15では、運転者が左右の指や掌によって把持することが高いと想定される特定の領域、例えば、ステアリングホイール1の直進走行状態を基準としたときに、1時方向から4時方向に相当する右手把持領域11Rと、8時方向から11時方向に相当する左手把持領域11Lの各領域に、移動体をそれぞれ設けている。ここでは、右手把持領域11Rに移動体12Rを設け、左手把持領域11Lに移動体12Lを設けている。図15では、右手把持領域11Rと左手把持領域11Lをそれぞれ実線矢印で示す。
各把持領域11R、11Lに設けられる移動体12R、12Lは、上述した移動体21と同様に、複数の凸部22と、隣り合う凸部22の間に設けられた凹部23とが延在方向に連続して形成されている。各移動体12R、12Lは、例えば、可撓性材料にて環状に構成された無端ベルト状を呈している。
ここで、図16に、移動体12Rがリム部2に取り付けられた状態を示す模式断面図を示す。図16に示すように、リム部2の右手把持領域11Rには、移動体21を収容する案内溝51が形成されている。この案内溝51の両端部には、環状の移動体12Rを折り返して循環移動可能とするターン用搬送ロール52、52を備える。これらターン用搬送ロール52、52のうち少なくともいずれか一方が、移動体12Rの内周面に形成されたラック31と噛合するピニオンギア32の機能を兼ね備えていることが好ましい。これらターン用搬送ロール52、52に環状の移動体12Rを架け渡して配置する。このとき、案内溝51の開口側に位置する移動体12Rは、凸部22の頂部22Aがリム部2の表面2Aから外方に突出した状態で配置される。
移動体12Rを駆動制御すべく、例えば、上述した一方のターン用搬送ロール52には、移動体12Rを駆動するモータ(駆動手段)53が接続されている。当該構成により、モータ53を駆動すると、移動体12Rは、ターン用搬送ロール52、52により、案内溝51内で循環駆動する。これにより、案内溝51の開口側に位置する移動体12Rは、凸部22の頂部22Aがリム部2の表面2Aから突出した状態で移動し、リム部2を把持する運転者に触覚による刺激を付与し、所定の情報を伝達することができる。一方、ターン用搬送ロール52を折り返して移動する凸部22は、リム部2内に形成された案内溝51内を移動する。そのため、案内溝51の開口側を移動する移動体12Rと逆の方向に移動する移動体12Rが運転者の指や掌に触れることを回避できる。
把持領域11L、11Rに設けられる移動体12R、12Lは、それぞれ独立して駆動する駆動手段によって移動制御されることが好ましい。このような構成を採用することで、運転者への触覚的な情報伝達のバリエーションを増やすことができ、また、伝達する情報の正確性を向上させることが可能となる。
第3実施形態では、ターン用搬送ロール52に架け渡された無端ベルト状の移動体12R、12Lを回転駆動してリム部2の特定の領域のみにおいて移動体を移動させている。これ以外にも、リム部2の特定の領域、例えば、上述した右手把持領域11Rと、左手把持領域11Lに形成した案内溝51内に、当該案内溝51の範囲内で移動する移動体12を設けてもよい。この場合、移動体12は、例えば、少なくとも1つ以上の凸部22を備えたものであって、案内溝51が形成されている範囲よりも小さく構成されている。この移動体12は、全体として内周面にラックが形成された弓型を呈している。そして、案内溝51内には、移動体12のラックと噛み合うピニオンギアが設けられている。当該構成により、ピニオンギアをモータなどの駆動手段により回転させることで、移動体12は、案内溝51内を往復移動制御可能とされる。ここで用いる駆動手段としては、例えば、回転型のモータを用いることができる。これ以外にもリニア型超音波モータを用いることができるが、この場合、移動体12にラックを設ける必要がない。いずれの場合であっても、特定の領域に形成された案内溝51内に移動体12を移動させることで、運転者に触覚による刺激を付与できる。
(4)第4実施形態
第4実施形態の情報伝達装置60も第3実施形態の情報伝達装置50と同様に、リム部2の特定の領域のみに移動体61を設けている。この情報伝達装置60は、略円環状のリム部2を径方向で切断したときのリム部2断面における外周表面2Aに沿って移動体61が移動するように設けたものである。図17は、情報伝達装置60を備えたステアリングホイール1を後側から見た図であり、移動体61は、スポーク部4が連結される根元部分の周辺のリム部2に設けられている。
移動体61は、上述した移動体21と同様に、複数の凸部22と、隣り合う凸部22の間に設けられた凹部23とが延在方向に連続して形成されている。この移動体61は、上述した第3実施形態の移動体12と同様、環状に構成された無端ベルト状を呈している。
ここで、図18に移動体61が設けられている箇所でリム部2を切断した断面図を示す。図18に示すように、リム部2には、当該リム部2の断面における外周方向に沿って移動体61を収容する案内溝62が形成されている。ここでは、案内溝62が、リム部2の外周に相当する側面からリム部2の運転者に対向する側とは反対側、すなわち、後面に相当する範囲に形成されている。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の範囲に形成することができる
この移動体61は、第3実施形態の移動体12と同様に、当該環状の移動体61を折り返して循環移動可能とするターン用搬送ロール63、63に架け渡されている。これにより、移動体61を駆動するモータ(駆動手段)64を駆動すると、案内溝62の開口側に位置する移動体61は、凸部22の頂部22Aがリム部2の表面2Aから突出した状態で移動し、リム部2を把持する運転者に触覚による刺激を付与し、所定の情報を伝達することができる。一方、ターン用搬送ロール63を折り返して移動する凸部22は、リム部2内に形成された案内溝62内を移動する。そのため、案内溝61の開口側を移動する移動体61と逆の方向に移動する移動体12Rが運転者の指や掌に触れることを回避できる。
なお、本実施形態における移動体61は、リム部2のいずれの箇所に設けることができ、それぞれの移動体61に接続されるモータ64を独立して駆動制御することもできる。当該構成によっても、運転者への触覚的な情報伝達のバリエーションを増やすことができ、また、伝達する情報の正確性を向上させることが可能となる。
第4実施形態では、リム部2を径方向で切断したときのリム部2断面における外周表面2Aに沿って移動体を設けているが、リム部2の特定の領域のみに移動体を設ける方法としてはこれ以外の方法も採用できる。例えば、環状の移動体61を案内する案内溝62は、リム部2の特定の把持領域において、リム部2の運転者に対向する側、内周側、運転者とは反対側、外周側を順に巡る軌道を描く循環溝としてもよい。具体的に、ステアリングホイール1の直進走行状態を基準としたときに、3時方向から5時方向に形成した右手把持領域を例に挙げて説明する。案内溝62は、3時方向から4時方向にかけてリム部2の運転者に対向する側の表面に形成される。そして、4時方向から5時方向にかけて、案内溝62はリム部2の運転者に対向する側の表面から内周面側の表面に渡って形成される。この5時方向では、案内溝62は、内周面側の表面から運転者に対向する側とは反対側の面、即ち、後側の表面をまわりこみ、5時方向から4時方向にかけて後側の表面に形成される。後側表面の4時方向に形成された案内溝62は、内周面側の表面を通って運転者に対向する側の表面に回り込む。そして、4時方向において後側から運転者と対向する側に形成された案内溝62は、4時方向から3時方向にかけて運転者と対向する側の表面から外周側の表面に形成され、外周側の表面から運転者に対向する側の表面に戻る。このようにして、案内溝62は、特定の把持領域において、リム部2の運転者に対向する側、内周側、運転者とは反対側、外周側を巡る環状を呈する構成としてもよい。
移動体61がこのような環状の案内溝62内を移動することにより、移動体61は、特定の把持領域において、リム部2の運転者に対向する側、内周側、運転者とは反対側、外周側を移動していくことができる。この場合、運転者がステアリングホイール1をしっかり把持した場合でも、軽く手を置いた状態でも、いずれかの位置で移動体61が手に触れる可能性がより高くなる。なお、移動体61がリム部2の特定の把持領域において巡る軌道はこれに限定されない。
なお、上述したいずれの実施形態でも、環状に形成された移動体21に複数の凸部22と凹部23とが交互に連続して形成しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の球体を数珠状につなぎ合わせて移動体を構成し、この移動体全体を回転移動させることによって、リム部2を把持する運転者に触覚的に情報を伝達しても良い。また、上述した実施形態では、駆動手段として主に回転型モータを挙げているが、これに限定されるものではなく、例えば、リニア型モータなどを用いてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、車両等のステアリングホイールに、本発明の情報伝達装置を採用した場合について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作者が直接触れて操作を行う操作部であれば、本発明の情報伝達装置を採用することができる。よって、本発明の情報伝達装置が採用される操作部は、環状の操作部に限られず、操作部は直線状であってもよく、操作部の形状は任意である。また、操作部の表面に沿って複数の凸部を備えた移動体を移動させる構成を採用することができるものであれば、足で操作するペダル等のいかなる形状の操作部であってもよい。
本発明にかかる情報伝達装置は、操作部の表面に沿って凸部と凹部とが連続して設けられた移動体を移動させることにより操作者に触覚による刺激を付与するものであるため、操作者が連続的に把持(接触)して操作を行う操作部において特に有用である。
1 ステアリングホイール
2 リム部
2A 表面
3 ボス部
4 スポーク部
5 パッド
6 リム部芯材
7 被覆層
8 皮革カバー
9、51、62 案内溝(案内部)
9A 開口縁部
10 離脱防止部
11R 右手把持領域
11L 左手把持領域
11U 下部把持領域
12R、12L、21、61 移動体
20、50、60 情報伝達装置
21A 移動体の外周面
22 凸部
22A、22B 頂部
23 凹部
24 被覆体
25 弾性部材
26 球体
27 球体保持部
27A 外方側開口端部
30 駆動手段
31 ラック
32 ピニオンギア
33、53、64 モータ
35 制御部
36 メモリ(記憶手段)
37 タイマ(計時手段)
41 接近検知センサ
42 異常検知センサ
43 カーナビゲーションシステム
52、63 ターン用搬送ロール

Claims (15)

  1. 操作者が触れる操作部に設けられ、触覚による刺激に基づいて前記操作者に情報を伝達する情報伝達装置であって、
    前記操作部の表面に沿って前記操作部内に収容された移動体と、
    前記移動体を前記操作部の表面に沿って移動させる駆動手段と、を備え、
    前記移動体は、複数の凸部と、隣り合う凸部の間に設けられた凹部とが延在方向に連続して設けられており、前記凸部の頂部は、前記操作部の表面よりも突出していることを特徴とする情報伝達装置。
  2. 前記移動体の前記凸部の頂部を、前記操作部の全周にわたって、当該操作部の表面よりも突出して設けた請求項1に記載の情報伝達装置。
  3. 前記移動体の前記凸部の頂部を、前記操作部の特定の領域のみにおいて、当該操作部の表面よりも突出して設けた請求項1に記載の情報伝達装置。
  4. 前記操作部は前記特定の領域を複数備え、各特定の領域に、前記移動体をそれぞれ設けた請求項3に記載の情報伝達装置。
  5. 前記移動体を前記操作部の外周側、及び/又は、内周側の表面に沿って設けた請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  6. 前記移動体を前記操作部の前記操作者と対向する側、及び/又は、当該対向する側とは反対側の表面に沿って設けた請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  7. 前記移動体が環状である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  8. 前記移動体は、前記操作部の延在方向に沿って設けられた案内部に収容された請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  9. 前記案内部は、溝である請求項8に記載の情報伝達装置。
  10. 前記移動体を外部から被覆する被覆体を備えた請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  11. 前記凸部の前記操作部の表面からの突出長が、1mm以上、かつ、5mm以下である請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  12. 前記複数の凸部がそれぞれ独立して、前記操作部の表面方向へ付勢する弾性部材を介して前記移動体に設けられる請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  13. 前記凸部の頂部が曲面である請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  14. 前記移動体の移動方向、移動速度及び/又は移動時間を制御する制御部を備えた請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
  15. 前記操作部がステアリングホイールの環状のリム部である請求項1〜請求項14のいずれか一項に記載の情報伝達装置。
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