JPWO2018164216A1 - 構造色を呈する積層体 - Google Patents

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Abstract

表面にほぼ規則的に配置された複数の凸部又は複数の凹部を有する基材層と、金属層であって、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有するように前記基材層の表面に積層された第一層と、前記第一層上に積層された、前記第一層を構成する金属よりも可視光の吸収しやすい材質からなる第二層とを備えることを特徴とする構造色を呈する積層体。

Description

本発明は、構造色を呈する積層体に関する。
金属微粒子には、入射光と金属微粒子内の電子の振動の共鳴(表面プラズモン共鳴)によって、入射光中の特定の波長を吸収する現象があることが知られている。このような現象は、例えば、ステンドグラスの発色に利用されている。ステンドグラスは、特定の金属微粒子を混ぜ込むことによってガラス内に金属微細構造を設け、この金属微細構造の存在によって構造色を発色している。
このような金属微細構造により発現する構造色は、顔料や染料による発色と異なり、退色しないため、加飾部材への応用が期待されている。
金属微細構造により発現する構造色を用いた発色材としては、金属微粒子を利用したものばかりではなく、例えば、ガラス基板上にナノ微粒子の周期配列構造を形成し、その上にアルミニウムの薄膜を積層することで、基板上に金属微細凹凸構造を設け、この金属微細凹凸構造によって構造色を呈する部材が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
米山貴之 他2名、「帯電ナノ微粒子の自発的配列を用いた表面プラズモン共鳴構造色」、第63回応用物理学会春季学術講演会(2016年)予稿集
このような構造色を呈する部材は、より色彩鮮やかな色の発現への要望が高く、この点で改良の余地があった。
本発明者らは、上記要望に応えるべく鋭意検討を行い、本発明を完成した。
(1)本発明の構造色を呈する積層体は、
ほぼ規則的に配置された複数の凸部又は複数の凹部を有する基材層と、
金属層であって、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有するように上記基材層に積層された第一層と、
上記第一層上に積層された、上記第一層を構成する金属よりも可視光を吸収しやすい材質からなる第二層と
を備えることを特徴とする。
上記構造色を呈する積層体では、それ自体で構造色を発色することができる上記基材層と上記第一層との積層物上に、更に上記第一層を構成する金属よりも可視光を吸収しやすい材質からなる第二層が積層されている。そのため、上記第二層が積層されていない場合に比べて、上記構造色の彩度を著しく向上させることができる。
(2)上記構造色を呈する積層体において、上記基材層の上記凸部の高さ又は上記凹部の深さは、100〜900nmであることが好ましい。
この場合、構造色を呈するのに適しているからである。
(3)上記構造色を呈する積層体において、上記複数の凸部のそれぞれは球形状を有し、
上記凸部は、直径100〜900nmの微粒子からなることが好ましい。
このような凸部を有する基材層は、高価な装置や設備を使用することなく、簡便な手法で製造することができる。
また、上記基材層は、微粒子の上面を上記第一層で覆うことで容易に金属微細構造とすることができ、構造色を呈する積層体のための基材層として好適である。
(4)上記構造色を呈する積層体において、上記第一層の厚さは、20〜300nmであることが好ましい。
このような厚さを有する第一層は、表面プラズモン共鳴を発現するのに好適である。
(5)上記構造色を呈する積層体において、上記第一層は、アルミニウム、金、銀、銅若しくはチタン、又は、これらの金属の合金からなることが好ましい。
これらの金属材料からなる第一層は可視光を反射しやすいため、このような第一層を備えることにより、上記基材層の上面であって上記凸部を形成していない部分の表面に形成した第一層の表面で反射した光と、上記凸部の上面に形成した第一層の表面で反射した光との干渉効果が顕著になり、その結果、構造色の明度を向上させることができる。
(6)上記構造色を呈する積層体において、第二層は、可視光の反射率が75%以下であることが好ましい。
このような可視光の反射率を有する第二層は、可視光を吸収し、構造色の彩度を向上させる第二層として適している。
(7)上記構造色を呈する積層体において、上記第二層は、ゲルマニウム、クロム、カーボン、又は、クロム若しくはカーボンの化合物からなることが好ましい。
この理由は、蒸着やスパッタリングで形成したアルミニウムや銀からなる第一層の膜表面は、通常、20nm程度の凹凸があるため、入射光は正反射するだけでなく、上記第一層の表面で乱反射する。この場合、乱反射により全ての波長の光が入り交じるので、構造色の色が白色光に近くなる。
これに対して、ゲルマニウム、クロム、カーボン、又は、クロム若しくはカーボンの化合物からなる第二層は、可視光全域を吸収するため、当該第二層をアルミニウムや銀からなる第一層の表面に薄く成膜しておくと、第一層表面における正反射光及び乱反射光を吸収し、構造色の彩度を向上させるのに適している。
なお、第一層の表面における正反射光及び乱反射光を吸収することで構造色の彩度が向上するのは、正反射光強度が乱反射光強度に比べて強く、上記第二層によって光が吸収された結果、主に正反射光が残るためである。
(8)上記構造色を呈する積層体において、上記第二層の厚さは、3〜13nmが好ましい。
この場合、上記積層体が呈する構造色の明度を低下させたり、色相を変化させたりすることなく、上記構造色の彩度を向上させることができるからである。
(9)上記構造色を呈する積層体は、更に最外層に透明な保護層が設けられていることが好ましい。
この場合、上記第一層及び上記第二層の表面の乱反射を抑え、かつ積層体の耐久性を向上させることができる。
本発明によれば、彩度に優れた構造色を呈する積層体を提供することができる。
第1実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す断面図である。 図1に示した構造色を呈する積層体を構成する基材層の一部を示す平面図である。 第2実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す断面図である。 第3実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す断面図である。 第4実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す平面図である。 (a)〜(c)は、試験例1〜8で作製した構造色を呈する積層体の評価結果である。 試験例の評価におけるカラー写真の撮影位置を説明するための図である。 試験例9で作製した基材層と、当該基材層に積層された第一層との電子顕微鏡写真である。 (a)及び(b)は、試験例9〜16で作製した構造色を呈する積層体の評価結果である。 (a)〜(c)は、試験例17〜24で作製した構造色を呈する積層体の評価結果である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す断面図である。図2は、図1に示した積層体を構成する基材層の一部を示す平面図である。
本実施形態に係る構造色を呈する積層体(以下、発色積層体ともいう)10は、図1に示すように、基材層11と、基材層11上に積層された高い可視光反射率を有する金属からなり、表面プラズモン共鳴可能な厚さを有する第一層(以下、プラズモン共鳴層ともいう)12と、プラズモン共鳴層12上に積層された、プラズモン共鳴層12よりも可視光を吸収しやすい第二層(以下、光吸収層ともいう)13とを備える。
基材層11は、ガラスや、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)などの樹脂等からなる、板状の基板11Aと基板11Aの上面に設けられた複数の凸部11Bとを備える。複数の凸部11Bは、複数の微粒子からなり、各微粒子は基板11Aに固着されている。
なお、上記基材層11は、ガラス製や樹脂製のものに限定されず、金属製など、他の素材からなるものであっても良い。ただし、上記基材層11が金属製の場合には、プラズモン共鳴層12との間に誘電体からなる層を介在させる必要がある。金属製の基材層上に、金属製の第一層を直接積層した場合には、上記第一層は基材層との間で自由電子のやり取りを行うことができ、そのため、上記第一層では表面プラズモン共鳴が生じないからである。
基材層11において、凸部11Bの高さD0は100〜900nmが好ましい。従って、凸部11Bを構成する上記微粒子の直径は、100〜900nmが好ましい。凸部11B間の距離(周期)は凸部11Bの高さD0の1.2〜2.5倍が好ましい。凸部11B間の距離(周期)の違いによって、プラズモン共鳴が生じる光の波長が変化するため、上記周期を上記範囲内で調整することによって、発現する干渉色を変化させることができる。
上記高さD0がこの範囲にあると、表面プラズモン共鳴により、一部の波長の可視光が吸収されて、吸収されなかった光が基板表面及び凸部上面のそれぞれに形成されたプラズモン共鳴層(第一層)表面で反射し、干渉の効果で構造色を呈するのに適しているからである。
吸収されなかった光が基板表面及び凸部上面のそれぞれに形成されたプラズモン共鳴層の表面で反射し、干渉する場合の条件はBraggの法則より、
2・D0・sinθ=m・λ/n
である。ここで、θは入射光と基材表面のなす角度、mは整数、λは光の波長、nは周囲の屈折率である。
可視光の波長は380〜830nmなので、凸部上が空気で覆われている場合、n=1となり、D0が380nm未満、あるいは830nm以上の場合は、Braggの干渉条件を可視光域で満たすことができない。また、凸部上がガラスやプラスチックなどの透明な保護層で覆われていると、それらの屈折率nで光の波長を割った値λ/nが干渉やプラズモン共鳴に寄与する波長となる。ここで、ガラスやプラスチックのnの値は、現在では最大で2程度であるので、式の上では最長1660nmの光が構造色に寄与できるといえる。しかし、凸部11Bの高さD0が高くなりすぎると、Braggの干渉条件を満たす波長が複数存在して、彩度の高い色が得られなくなることがある。これらの観点から凸部11Bの高さD0は、200〜830nmがより好ましい。
基材層11は、図2に示すように、基板11Aの表面に複数の凸部11Bが配置されている。複数の凸部はほぼ規則的に配置されている。ここで、複数の凸部が規則的に配置されているとは、各凸部の高さが一定であり、かつ隣接する凸部同士の距離が一定であることをいう。
ここで、上記複数の凸部は完全に規則的に配置されていても良いが、この場合、発現する構造色は回折格子と同じ原理で虹色になることがある。
そのため、上記複数の凸部は完全に規則的に配置されておらず、所定の範囲内で揺らぎがある状態で配置されていることが好ましい。具体的には、下記の揺らぎを有することが好ましい。
高さ揺らぎは、標準偏差が25nm以下であることが好ましい。上記高さ揺らぎは上記凸部の高さに関する揺らぎであり、複数(例えば、無作為に抽出した300箇所)の凸部の高さから算出した値である。
位置揺らぎは、標準偏差が250nm以下であることが好ましく、標準偏差125nm以下がより好ましい。上記位置揺らぎは、上記凸部の配置位置に関する揺らぎであり、凸部が理想的に六角格子上に配列した場合は、粒子間距離は全て同じで標準偏差が0になるが、配置位置に揺らぎがあると、粒子間距離にも揺らぎが生じるので、粒子間距離の標準偏差の値で位置揺らぎを評価することができる。
なお、本実施形態においては、上記微粒子の粒径を上記凸部の高さとすることができる。使用した微粒子の粒径の平均値を凸部の高さの平均値としても良い。
また、本発明の発色積層体における凸部の配置については、完全に規則的に配置されている状態と、ある程度の揺らぎがある状態とを合わせてほぼ規則的に配置されているという。
プラズモン共鳴層12は、基板11Aの表面111A及び凸部11Bの上面111Bに積層されており、発色積層体10を平面視した際に、基材層11の上面のほぼ全体が覆われるように形成されている。
プラズモン共鳴層12は、基材層11上に積層されたアルミニウムからなる金属層である。
プラズモン共鳴層12を構成する金属としては、可視光域で誘電率が負になる金属を採用すればよい。このような特性の金属としては、アルミニウム以外にも、例えば金、銀、プラチナ、チタン、更にはこれらの合金等が挙げられる。
更に、同一金属を用いて、可視光全域の色を発現するのではなく、赤や黄などの特定の色を発現することが目的であれば、可視光域にバンド間の直接遷移による吸収がある金属、例えば銅や金等を用いても構わない。
プラズモン共鳴層12の厚さは、表面プラズモン共鳴が生じる厚さであれば良いが、好ましいプラズモン共鳴層12の厚さは、20〜300nmである。上記厚さが20nm未満では、電子の平均自由工程より短くなって、電子がその距離を移動するより前にプラズモン共鳴層12の表面に当たって散乱・減衰し、一方、300nmを超えると、バルクと見なせるので表面プラズモン共鳴が発現しにくくなる。
プラズモン共鳴層12の厚さは、50〜150nmがより好ましい。凸部11Bの高さが200〜830nm程度の場合、上記範囲の厚さのプラズモン共鳴層12では、発色が変化しないからである。
光吸収層13は、プラズモン共鳴層12上に、当該プラズモン共鳴層12を覆うように積層されている。
光吸収層13は、プラズモン共鳴層12を構成する金属よりも可視光を吸収しやすい材質からなる薄層である。発色積層体10は、光吸収層13を備えるため、プラズモン共鳴層12における光の乱反射を抑制することができ、その結果、良好な彩度で発色することができる。
光吸収層13は、可視光域での反射率が75%以下の材質からなる薄層であることが好ましい。
光吸収層13としては、例えば、ゲルマニウム、クロム等のアルミニウムや銀よりも可視光を吸収しやすい金属からなる薄層や、アモルファスカーボンからなる薄層等が挙げられる。その他、光吸収層13は、例えば、CrO、CrO、Cr、C等のクロムやカーボンの化合物からなる薄層であっても良い。
光吸収層13の厚さは、特に限定されず、可視光が通過し、プラズモン共鳴層12に到達することができる厚さであれば良い。
ここで、光吸収層13の厚さが3nm未満では、光吸収層13を設けることによる彩度の向上率が乏しいことがある。一方、光吸収層13の厚さが13nmを超えると、彩度は向上しやくなるものの、光吸収層13由来の色で発色しやすくなる。従って、色相を変化させることなく、彩度を向上させることができる点から、光吸収層13の厚さは、3〜13nmが好ましい。
光吸収層13の厚さは、当該光吸収層13がクロム又はゲルマニウムからなる場合は5〜10nmがより好ましい。
発色積層体10は、更に、光吸収層13上に積層された保護層14を備える。
保護層14は、ガラスからなる透明な層であり、CVD法やスパッタリング法、スプレーコート法等を用いて設けられる。
保護層14は透明な層であれば必ずしもガラス層である必要はなく、例えば、透明な樹脂組成物からなる層であってもよい。
なお、本発明の実施形態に係る発色積層体において、上記保護層は任意の部材であり、必ずしも設けられていなくてもよい。
発色積層体10は、保護層14を備えるため、より優れた耐久性を有する。
発色積層体10は、例えば、下記の工程(1)〜(4)を経ることにより製造することができる。
(1)基材層11の作製
まず、表面が官能基で修飾された微粒子を用意し、この微粒子を水中や強酸強塩基の塩の水溶液中に分散させて、微粒子分散液を調製する。次に、この微粒子分散液中に基板11Aを浸漬し、一定時間(例えば、1〜20時間)放置することで上記微粒子を基板11Aの表面に付着させる。その後、その状態を維持したまま上記微粒子を基板11Aに固定する。これにより、基板11A上に六角格子状に配列された微粒子からなる凸部11Bが形成された基材層11を得ることができる。
上記表面が官能基で修飾された微粒子は、分散液中で表面が同一符号に帯電するものであればよい。
上記表面が官能基で修飾された微粒子の具体例としては、例えば、アミジンで表面修飾されたラテックス微粒子やポリスチレン微粒子、3級アミン及び/又は4級アンモニウムカチオンで表面修飾されたガラス(シリカ)微粒子等が挙げられる。
下記式(1)に示すように、アミジンは水中ではイオン化して正に帯電するため、表面がアミジン修飾された微粒子は水中で互いに反発し合い、その結果、基板11Aに付着する際に六角格子状に配列した状態で付着する。そのため、基板11Aに付着した微粒子を、基板11Aに固定することで、アミジン修飾微粒子からなる凸部11Bがほぼ規則的に配置された基板11Aを得ることができる。
ここで、アミジンで表面修飾されたラテックス微粒子を基板11Aに固定する方法としては、例えば、上記微粒子にUV光を照射して、その表面をわずかに溶解させる方法等を採用することができる。
また、上記微粒子を基板11Aに付着させる場合、基板11Aの表面は、上記微粒子と反対の符号に帯電させておくことが好ましい。
これにより、上記微粒子を基板11Aに付着させた際に、微粒子の六角格子状の配列をより維持しやすくなる。
基板11Aを帯電させる方法として、例えば、基板11Aの表面を負に帯電させる場合には、ガラス基板をピラニア洗浄した後、RCA−1洗浄で表面を負に帯電させる方法、樹脂基板上に帯電ポリマー層を形成し、樹脂基板の表面電位を制御する方法等を採用することができる。
本工程(1)で基板11A上に凸部11Bが配置された基材層11を作製する場合、凸部11Bの高さは、使用する微粒子の直径によって調整することができる。このとき、同一直径の微粒子を使用することにより、同一高さの凸部を形成することができる。
また、凸部11B間の距離は、上記微粒子を分散させる強酸強塩基の塩の水溶液の濃度によって調整することができる。例えば、アミジン修飾微粒子をKCl水溶液に分散させた分散液を使用した場合には、KCl濃度に応じてアミジン修飾微粒子間の距離が変化する。より詳細には、KCl濃度の対数的な濃度変化に対して微粒子間の距離が線形に変化する。このとき、KCl濃度が高くなると微粒子間の距離が短くなるので、この特性を利用して、凸部11B間の距離(微粒子間の距離)を制御することができる。
(2)次に、基材層11の凸部11Bが設けられた側の面に、アルミニウム等からなるプラズモン共鳴層12を真空蒸着、スパッタリング等の方法により形成する。
この方法で形成したプラズモン共鳴層12は、基板11Aを平面視した時に視認される領域(微粒子の非投影領域)に設けられた金属層と、凸部11Bを構成する微粒子の上側約半分を覆うように設けられた金属層とから構成される。
(3)次に、プラズモン共鳴層12上に、クロム、ゲルマニウム、アモルファスカーボン等からなる光吸収層13を所定の厚さで形成する。光吸収層13の材質はこれに限定したものではなく、クロムやカーボンを使った化合物でもよい。
光吸収層13は、プラズモン共鳴層12と同様、真空蒸着、スパッタリング等の方法により形成すればよい。
また、光吸収層13は、プラズモン共鳴層12の上面全体を覆うように形成することが好ましい。一方、光吸収層13は必ずしも連続膜である必要はない。
(4)次に、光吸収層13を形成した側の最外層全体に、透明な保護層14を形成し、発色積層体を完成する。
保護層14は、ガラスからなる保護層であれば、上述したようにCVD法等を用いて形成すれば良い。また、樹脂組成物からなる保護層であれば、例えば、未硬化の樹脂組成物を塗布し、その後、加熱やUV照射等によって上記未硬化の樹脂組成物を硬化させることで形成すれば良い。
このような工程を経ることにより、本実施形態の発色積層体10を製造することができる。
そして、本発明の実施形態に係る発色積層体では、基材層が備える凸部の高さや凸部間の距離を調整することによって、見える色を調整することができる。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る構造色を呈する積層体(発色積層体)を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る発色積層体20は、凸部の形状が第1実施形態の発色積層体とは異なる。
発色積層体20は基材層21を備えており、この基材層21は、ガラスや樹脂等からなる、板状の基板21Aと基板21Aの上面に設けられた複数の凸部21Bとを備える。ここで、複数の凸部21Bのそれぞれの形状は、円錐台状である。
このような形状の凸部21Bを有する基材層21も、基材層21上にプラズモン共鳴層22及び光吸収層23を積層することで、発色積層体20となる。
図3に示した発色積層体20は、必要に応じて、第1実施形態の発色積層体10と同様、光吸収層23上にガラス等からなる透明な保護層が形成されていても良い。
図3に示した発色積層体20は、基材層21の上面(上側の露出面)全体にプラズモン共鳴層22が積層されているが、プラズモン共鳴層22は部分的に形成されていても良い。
具体的には、例えば、基板21Aの表面121A及び円錐台状の凸部21Bの上面121B上にプラズモン共鳴層22が形成され、両者の間の傾斜部分(例えば、図3中、Cの部分)には、プラズモン共鳴層22が積層されていなくてもよい。このように、基材層21の上面に部分的にプラズモン共鳴層22が積層されている場合も構造色を呈することができる。なお、この場合、光吸収層23はプラズモン共鳴層22上に積層されていればよい。
本実施形態の発色積層体20において、凸部21Bの高さE0、凸部21B間の距離I、プラズモン共鳴層22の厚さE1、及び、光吸収層23の厚さE2のそれぞれの好ましい範囲は、第1実施形態の発色積層体10と同様である。凸部21Bの高さE0と底面の直径E4は概略同じで、上面の面積は底面の面積の概ね50%である。そして、上記発色積層体では、基材層が備える凸部の高さや凸部間の距離を調整することによって、見える色を調整することができる。
本実施形態に係る発色積層体20は、基材層21として複数の凸部21Bがほぼ規則的に配置された基材層21を作製し、その後は、第1実施形態と同様の手法を用いて、プラズモン共鳴層22及び光吸収層23を形成することにより製造することができる。
基材層21の作製方法は特に限定されず、例えば、基板21A上にマスクを貼り付け、上記マスクを介して硬化性樹脂組成物を印刷した後、印刷された硬化性樹脂組成物を硬化して凸部21Bとし、その後、マスクを除去する方法等を採用することができる。
(第3実施形態)
図4は、第3実施形態に係る構造色を呈する積層体(発色積層体)を模式的に示す断面図である。
本実施形態に係る発色積層体30は、基材層が凸部に代えて凹部を有している点で第1及び第2実施形態の発色積層体とは異なる。
発色積層体30は、ほぼ規則的に配置された複数の凹部31Bを有する基材層31と、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有するように基材層31上に積層されたプラズモン共鳴層32と、プラズモン共鳴層32上に積層された光吸収層33と、基材層31全体を覆うように設けられた保護層34とを備える。
基材層31は、ガラスや樹脂等からなり、板状の基板の片面に複数の凹部31Bがほぼ規則的に配置されてなる。ここで、複数の凹部31Bのそれぞれは円柱状を有している。
凹部31Bの深さF0は、プラズモン共鳴層32が表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有することができる深さであれば良く、第1実施形態の発色積層体10における凸部11Bの高さD0と同様、概ね100〜900nmである。
また、隣接する凹部31B同士の距離Jも、第1実施形態の発色積層体10における凸部11B同士の距離Hと同程度(凸部11Bの高さD0の1.2〜2.5倍が好ましい)である。更に、複数の凹部31Bの規則的な配置の揺らぎも、第1実施形態の発色積層体10における複数の凸部11Bの揺らぎと同程度であり、深さ揺らぎで標準偏差25nm以下、位置揺らぎで標準偏差125nm以下が好ましい。
また、凹部31Bの直径は凸部11Bの高さD0と概略同じであることが好ましい。
発色積層体30において、プラズモン共鳴層32は、基材層31における凹部31Bが設けられていない領域の上面131A及び凹部31Bの底面131Bに積層されている。これにより、プラズモン共鳴層32は、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有する。
プラズモン共鳴層32の厚さF1は、第1実施形態の発色積層体10におけるプラズモン共鳴層12の厚さD1と同様、20〜300nmが好ましく、50〜150nmがより好ましい。
発色積層体30において、光吸収層33は、プラズモン共鳴層32上に積層されている。光吸収層33の好ましい厚さF2は、第1実施形態の発色積層体10における光吸収層13の厚さD2と同様、3〜13nmである。
発色積層体30は、このような光吸収層33を有するため、優れた彩度を有する。
本実施形態に係る発色積層体30は、複数の凹部31Bが設けられた基材層31を作製し、その後は、第1実施形態と同様の手法を用いて、基材層31上にプラズモン共鳴層32、光吸収層33及び保護層34を形成することにより製造することができる。
基材層31の作製方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用でき、特にナノインプリント工法を好ましく採用することができる。
また、上記発色積層体では、基材層が備える凹部の深さや凹部間の距離を調整することによって、見える色を調整することができる。
(第4実施形態)
本実施形態に係る発色積層体は、同一方向から見た際に異なる複数の構造色を呈する積層体である。
図5は、第4実施形態に係る構造色を呈する積層体を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る発色積層体40は、図5に示すように、発色面が複数の区画45a〜45hに区分けされ、発色積層体40を同一方向から見た際に各区画45a〜45hが異なる構造色を呈するように構成される。
発色積層体40は、凸部が配置された基材層と、その上に積層されたプラズモン共鳴層、光吸収層及び保護層とからなる。
そして、発色積層体40では、上記凸部の配置の規則性(配列周期)として、区画45a〜45hごとに異なる条件を採用することで異なる構造色の発現を達成している。より詳細には、各区画45a〜45hにおいて、第1実施形態とほぼ同様の構成を採用しつつ、上記凸部を高さ、及び/又は、凸部間の距離として異なる条件を採用している。これらの条件と見える色とは相関するからである。
発色積層体40は、同時に異なる構造色を呈色することができるため、より複雑な意匠を表現することが可能となる。
(他の実施形態)
第1実施形態に係る発色積層体10では、光吸収層13として、金属等からなる薄層を備えていたが、本発明の実施形態に係る発色積層体において、上記光吸収層は必ずしも膜状の薄層である必要はなく、上記プラズモン共鳴層よりも可視光を吸収しやすい材質からなる微粒子が上記プラズモン共鳴層の表面を覆うように並べられて構成されていても良い。この場合、上記微粒子の直径は、例えば、直径3〜13nm程度あればよい。
上記光吸収層は、可視光に対する反射率が概ね75%以下であればよい。
本発明の実施形態に係る発色積層体において、基材層がほぼ規則的に配置された複数の凸部を有する場合、上記凸部の形状は、球状(第1実施形態)や円錐台状(第2実施形態)に限定されず、基材層上にプラズモン共鳴層を形成した際に、この層が表面プラズモン共鳴可能な構造を有することができれば、半球状、円柱状、角柱状、角錐台状等、他の種々の形状であってもよい。
また、基材層がほぼ規則的に配置された複数の凹部を有する場合、上記凹部の形状は、第3実施形態のような円柱状に限定されるわけではなく、基材層上にプラズモン共鳴層を形成した際に、この層が表面プラズモン共鳴可能な構造を有することができれば、半球状、角柱状、角錐台状、円錐台状等、他の種々の形状であってもよい。
本発明の実施形態に係る発色積層体において、基材層に設けられた凸部の上面(凸部の高さの1/2より上側の部分)にプラズモン共鳴層を積層する場合、凸部の上面に積層される第一層(プラズモン共鳴層)の平面視面積は、当該凸部の基板上面への投影部の面積のおおよそ50%以上であることが好ましい。凸部の上面に積層されるプラズモン共鳴層の平面視面積が狭すぎると、プラズモン共鳴層を形成しても基材表面(基材層の上面であって上記凸部を形成していない部分)で反射された光と凸部上面で反射された光とが充分に干渉できない場合がある。
勿論、上記プラズモン共鳴層は、上記凸部全体を覆うように積層されていてもよい。
本発明の実施形態において、複数の凸部又は凹部を有する基材層を作製する方法は、第1〜第3実施形態で採用した方法に限定されない。
上記基材層を作製する他の方法としては、例えば、微粒子からなる凸部を有する基材層を作製する場合には、帯電した微粒子を含む分散液を調製し、この分散液を静電塗装の手法を用いて基板上に塗布し、微粒子を基板に固定する方法等を採用することができる。
また、例えば、電子線描画、液浸リソグラフィ、収束イオンビーム、真空蒸着、スパッタリング、化学気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)、ALD(Atomic Layer Deposition)等の公知の微細加工技術を用いて基板上に上記凸部を形成する方法を採用することもできる。
更には、例えば、インクジェット印刷の手法を用いて基板上に上記凸部を形成する方法を採用してもよい。
本発明の実施形態に係る発色積層体は、それ自身がデザイン等を表示する加飾部材や、他のデザインを描画するための基材(加飾用基材)として、種々の分野で使用することができる。具体的には、例えば、お菓子の袋やペットボトル飲料のラベル、冷蔵庫等の家電製品や、車の外装品や内装品などに使用することができる。従って、上記発色積層体は、例えば、コンバーティング分野等で好適に使用することができる。
なお、コンバーティングとは、紙、プラスチックフィルム、フォイル、繊維、ノンウーブンのような材料を接着剤やコーティング剤で加工してラベル、テープ、自動車の内装材、クッションなどの付加価値の高い二次製品を作り出すプロセスのことをいう。
以下、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の具体例に限定されるものではない。ここでは、各試験例の発色積層体を作製した後、各発色積層体の発色状態を確認した。
(試験例1)
(1)微粒子分散液Aの調製
表面がアミジン修飾された直径300nmのラテックス微粒子分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水100mlに分散させて微粒子分散液Aを調製した。
(2)基材層の作製
(2a)まず、厚さ0.3mmのポリスチレン基板(24mm角)を中性洗剤溶液(アイクリーン、AS ONE)中で超音波洗浄し、上記ポリスチレン基板表面の油脂汚れを除去した。
次に、上記洗浄処理を施したポリスチレン基板を、柄杓に入った上記(1)で調製した微粒子分散液A中に浸漬し、20℃で20時間放置した。
(2b)その後、ポリスチレン基板を柄杓内の微粒子分散液A中に浸漬したまま、純水を入れたビーカー内で攪拌し、ポリスチレン基板に付着しなかった余剰のラテックス微粒子を除去した。その後、ポリスチレン基板を純水中に浸漬したままポリスチレン基板にスポットUV光源(LC6、浜松ホトニクス社製)を用い、365nmバンドパスフィルターを介して波長365nmのUV光を、UV光出射端から160mmの距離から20秒照射して、上記ラテックス微粒子をポリスチレン基板に固定した。
次に、ポリスチレン基板を浸漬している純水を、純水よりも表面張力の小さいイソプロパノールに置換した後、ポリスチレン基板をイソプロパノール中から引き上げ、続いて乾燥処理を施すことにより、ポリスチレン基板に微粒子からなる凸部がほぼ規則的に設けられた基材層を作製した。
得られた基材層において、隣接する凸部の中心間距離の最頻値は620nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が17nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が115nmであった。
(3)プラズモン共鳴層の積層
上記(2)の工程で作製した基材層の凸部を形成した側の面に、平面視した際に当該面全体が覆われるように、厚さ50nmのアルミニウム層を真空蒸着により形成した。
このような工程を経て、発色積層体を完成した。
(試験例2)
(1)微粒子分散液Bの調製
表面がアミジン修飾された直径400nmのラテックス微粒子分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水(100ml)に、分散させて微粒子分散液Bを調製した。
(2)基材層の作製
微粒子分散液Aに代えて、微粒子分散液Bを使用した以外は、試験例1と同様の方法を用いて微粒子からなり凸部を有する基材層を作製した。
ここで得られた基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が862nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が13nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が163nmであった。
(3)発色積層体の完成
試験例1の(3)の工程と同様にして、上記(2)の工程で作製した基材層にプラズモン共鳴層を積層し、発色積層体を完成した。
(試験例3)
(1)試験例1の(1)〜(3)の工程と同様にして、直径300nmのラテックス微粒子からなる凸部を備えた基材層を作製し、得られた基材層にプラズモン共鳴層としてアルミニウム層を積層した。
(2)光吸収層の積層
次に、(1)の工程で積層したアルミニウム層上に、更に厚さ3nmのゲルマニウム層を真空蒸着により積層した。
このような工程を経て、発色積層体を完成した。
(試験例4)
(1)試験例2の(1)〜(3)の工程と同様にして、直径400nmのラテックス微粒子からなる凸部を備えた基材層を作製し、得られた基材層にプラズモン共鳴層としてアルミニウム層を積層した。
(2)光吸収層の積層
上記(1)の工程で積層したアルミニウム層上に、試験例3の(2)の工程と同様にして厚さ3nmのゲルマニウム層を積層し、発色積層体を完成した。
(試験例5)
ゲルマニウム層の厚さを8nmに変更した以外は試験例3と同様にして、発色積層体を作製した。
(試験例6)
ゲルマニウム層の厚さを8nmに変更した以外は試験例4と同様にして、発色積層体を作製した。
(試験例7)
試験例3の(2)の工程において、ゲルマニウム層に代えて、厚さ3nmのクロム層を真空蒸着により積層した以外は、試験例3と同様にして発色積層体を作製した。
(試験例8)
試験例4の(3)の工程において、ゲルマニウム層に代えて、厚さ3nmのクロム層を真空蒸着により積層した以外は、試験例4と同様にして発色積層体を作製した。
(呈色状態の評価)
試験例1〜8で作製した発色積層体の呈色状態を図6に示した。
図6(a)は、各発色積層体を所定の位置(図7参照)から撮影したカラー写真である。
図6(b)は、図6(a)の色度の測定値を示す表である。なお、上記色度は、カラー写真の各発色積層体のRGB値をPhotoshop(Adobe社製)で読み取り、その値をXYZ表色系の値に換算した値である。
図6(c)は、図6(b)の色度をCIE1931色度図上にプロットした結果を示す図である。なお、図中、多角形はJapan Color 2001で定められた色域を示す。
図7は、試験例の評価におけるカラー写真の撮影位置を説明するための図である。
図7に示すように、発色積層体について、試料表面S内にx軸及びy軸、試料表面Sの法線方向にz軸を定義し、X方向に角度θx、y方向に角度θy傾けた位置を点Pnと規定した。
その上で、図6(a)に示したカラー写真の撮影では、x方向に0°、y方向に30°傾けた位置P1から標準イルミナントD65を照射し、x方向に0°、y方向の45°傾けた位置P2から各発色積層体を撮影した。
図6に示した通り、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有し、構造色を呈するプラズモン共鳴層上に、光吸収層を積層した発色積層体(試験例3〜8)では、光吸収層を積層しなかった発色積層体(試験例1、2)に比べて良好な彩度を有していた。このことは、図6において、光吸収層を積層した発色積層体のプロット位置が、光吸収層を積層しなかった発色積層体のプロット位置よりも外側にシフトしていることから理解することができる。
(試験例9)
(1)微粒子分散液Cの調製
表面がアミジン修飾された直径200nmのラテックス微粒子分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水(100ml)に、分散させて微粒子分散液Cを調製した。
(2)基材層の作製
(2a)まず、厚さ1mmのガラス基板(50mm角)にピラニア溶液(濃硫酸:30%過酸化水素水の体積比3:1混合溶液)を用いた洗浄を施した。続いて、RCA−1溶液(純水:アンモニア:過酸化水素の体積比5:1:1混合溶液)で洗浄し、上記ガラス基板の表面を負に帯電させた。
次に、上記洗浄処理を施したガラス基板を、柄杓に入った上記(1)で調製した微粒子分散液C中に浸漬し、5℃で20時間放置した。
(2b)その後、ガラス基板を柄杓内の微粒子分散液C中に浸漬したまま、純水を入れたビーカー内で攪拌し、ガラス基板に付着しなかった余剰のラテックス微粒子を除去した。その後、ガラス基板を純水中に浸漬したままガラス基板にスポットUV光源(LC6、浜松ホトニクス)を用い、365nmバンドパスフィルターを介して波長365nmのUV光を、UV光出射端から160mmの距離から20秒照射して、上記ラテックス微粒子をガラス基板に固定した。
次に、ガラス基板を浸漬している純水を、純水よりも表面張力の小さいイソプロパノールに置換した後、ガラス基板をイソプロパノール中から引き上げ、続いて乾燥処理を施すことにより、ガラス基板に微粒子からなる凸部がほぼ規則的に設けられた基材層を作製した。
得られた基材層において、隣接する凸部の中心間距離の最頻値は424nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が10nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が103nmであった。
(3)プラズモン共鳴層の積層
上記(2)の工程で作製した基材層の凸部を形成した側の面に、平面視した際に当該面全体が覆われるように、厚さ50nmのアルミニウム層を真空蒸着により形成した。
なお、図8には、本工程で作製した部材の電子顕微鏡写真を示した。
(4)保護層の形成
最後に、基材層のプラズモン共鳴層を形成した側の面全体を覆う保護層を、プラズマ化学気相成長法を用い、以下の反応式に従ってTEOS(オルトケイ酸テトラエチル)を熱分解し、シリカ層を形成することにより設けた。
Si(OC→SiO+2O(C
このような工程を経て、発色積層体を完成した。
(試験例10)
(1)試験例9の(1)〜(3)の工程と同様にして、ラテックス微粒子からなる凸部を有する基材層を作製した後、得られた基材層上にプラズモン共鳴層としてアルミニウム層を積層した。
(2)光吸収層の積層
上記(1)の工程で積層したアルミニウム層上に、光吸収層として厚さ10nmのクロム層を真空蒸着により積層した。
(3)保護層の形成
試験例9の(4)の工程と同様にして、上記(2)の工程で形成した光吸収層上に保護層を積層し、発色積層体を完成した。
(試験例11)
微粒子分散液Cに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Dを使用して基材層を作製した以外は、試験例9と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が620nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が17nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が115nmであった。
微粒子分散液Dの調製
表面がアミジン修飾された直径300nmのラテックス分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水(100ml)に分散させて微粒子分散液Dを調製した。
(試験例12)
微粒子分散液Cに代えて、上述した方法で調製した微粒子分散液Dを使用して基材層を作製した以外は、試験例10と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、試験例11で作製した基材層と同様である。
(試験例13)
微粒子分散液Cに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Eを使用して基材層を作製した以外は、試験例9と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が862nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が13nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が163nmであった。
微粒子分散液Eの調製
表面がアミジン修飾された直径400nmのラテックス分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水(100ml)に分散させて微粒子分散液Eを調製した。
(試験例14)
微粒子分散液Cに代えて、上述した方法で調製した微粒子分散液Eを使用して基材層を作製した以外は、試験例10と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、試験例13で作製した基材層と同様である。
(試験例15)
微粒子分散液Cに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Fを使用して基材層を作製した以外は、試験例9と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が937nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が13nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が214nmであった。
微粒子分散液Fの調製
表面がアミジン修飾された直径500nmのラテックス微粒子分散水(Amidine Latex Beads、Thermo Fisher Scientific社製)200μlを、純水(100ml)に分散させて微粒子分散液Fを調製した。
(試験例16)
微粒子分散液Cに代えて、上述した方法で調製した微粒子分散液Fを使用して基材層を作製した以外は、試験例10と同様にして発色積層体を製造した。
本試験例で作製した基材層は、試験例15で作製した基材層と同様である。
(呈色状態の評価)
試験例9〜16で作製した発色積層体の呈色状態を図9に示した。
図9(a)は、図6(a)同様、x方向に0°、y方向に30°傾けた位置から、標準イルミナントD65を照射し、x方向に0°、y方向の45°傾けた位置から各発色積層体を撮影したカラー写真である。
図9(b)は、図9(a)の色度をCIE1931色度図上にプロットした結果を示す図である。なお、図中、多角形はJapan Color 2001で定められた色域を示す。
図9に示した通り、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有し、構造色を呈するプラズモン共鳴層上に、光吸収層を積層した発色積層体(試験例10、12、14、16)では、光吸収層を積層しなかった発色積層体(請求項9、11、13,15)に比べて良好な彩度を有しており、この点は、最外層に保護層(透明ガラス層)を有していても同様であった。
(試験例17、18)
(1)微粒子分散液Gの調製
表面が4級アンモニウムカチオンで修飾された直径300nmのシリカ微粒子分散液(Sicastar NR3+修飾、Micromod社製)100μlを、純水5mlに分散させて微粒子分散液Gを調製した。
(2)基材層の作製
(2a)まず、厚さ50μmのポリエチレンテレフタラート基板(25mm角)を中性洗剤溶液(アイクリーン、AS ONE)中で超音波洗浄し、上記ポリエチレンテレフタラート基板表面の油脂汚れを除去した。
次に、上記洗浄処理を施したポリエチレンテレフタラート基板を、柄杓に入った上記(1)で調製した微粒子分散液G中に浸漬し、20℃で3時間放置した。
(2b)その後、ポリエチレンテレフタラート基板を柄杓内の微粒子分散液G中に浸漬させたまま、ポリエチレンテレフタラート基板にスポットUV光源(LC6、浜松ホトニクス社製)を用い、365nmバンドパスフィルターを介して波長365nmのUV光を、UV光射出端から160mmの距離から45秒照射して、上記シリカ微粒子をポリエチレンテレフタラート基板に固定した。
次に、ポリエチレンテレフタラート基板を柄杓内の微粒子分散液G中に浸漬させたまま、純水を入れたビーカー内で攪拌し、ポリエチレンテレフタラート基板に固定されなかった余剰のシリカ微粒子を除去した。
次に、ポリエチレンテレフタラート基板を浸漬している純水を、純水よりも表面張力の小さいイソプロパノールで置換した後、ポリエチレンテレフタラート基板をイソプロパノール中から引き上げ、続いて乾燥処理を施すことにより、ポリエチレンテレフタラート基板に微粒子からなる凸部がほぼ規則的に設けられた基材層を作製した。
得られた基材層において、隣接する凸部の中心間距離の最頻値は680nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が14nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が110nmであった。
(3)プラズモン共鳴層の積層
上記(2)の工程で作製した基材層の凸部を形成した側の面に、平面視した際に当該面全体が覆われるように、厚さ100nmのアルミニウム層を真空蒸着により形成した。
その後、得られた積層物を対角線で2つの領域に分割した。次に、分割された2つ領域の一方をアルミホイルでカバーし、その状態で次工程(4)を実施した。
(4)光吸収層の積層
対角線で分割された2つ領域の一方がアルミホイルでカバーされた積層物の上面(プラズモン共鳴層を形成した側の面)に、更に厚さ約100Åのカーボン層をカーボンコーター(JEC−560、日本電子製)により積層した。
その後、上記アルミホイルを剥離した。
(5)保護層の形成
パック式ラミネート機(LPD3226 Meister6、Fujipla社製)を用い、上記アルミホイルを剥離した後の積層物を挟んだラミネートフィルム(ラミネートフィルム100μm名刺サイズLZ−NC100、アイリスオーヤマ社製)を160℃、0.40m/sで加熱、圧着することにより、上記積層物の上面全体を覆う保護層を設けた。
このような工程を経て、対角線で分割された一方の領域に光吸収層を有さない発色積層体(試験例17)が作製され、対角線で分割された他方の領域に光吸収層を備えた発色積層体(試験例18)が作製された試験片を完成した。
(試験例19、20)
微粒子分散液Gに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Hを使用した以外は、試験例17、18と同様にして、光吸収層を有さない発色積層体(試験例19)と光吸収層を備えた発色積層体(試験例20)とが一体化された試験片を完成した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が680nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が16nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が339nmであった。
微粒子分散液Hの調製
表面が4級アンモニウムカチオンで修飾された直径400nmのシリカ微粒子分散液(Sicastar NR3+修飾、Micromod社製)100μlを、純水5mlに分散させて微粒子分散液Hを調製した。
(試験例21、22)
微粒子分散液Gに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Iを使用した以外は、試験例17、18と同様にして、光吸収層を有さない発色積層体(試験例21)と光吸収層を備えた発色積層体(試験例22)とが一体化された試験片を完成した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が905nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が13nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が75nmであった。
微粒子分散液Iの調製
表面が4級アンモニウムカチオンで修飾された直径500nmのシリカ微粒子分散液(Sicastar NR3+修飾、Micromod社製)100μlを、純水5mlに分散させて微粒子分散液Iを調製した。
(試験例23、24)
微粒子分散液Gに代えて、下記の方法で調製した微粒子分散液Jを使用した以外は、試験例17、18と同様にして、光吸収層を有さない発色積層体(試験例23)と光吸収層を備えた発色積層体(試験例24)とが一体化された試験片を完成した。
本試験例で作製した基材層は、隣接する凸部の中心間距離の最頻値が895nmであった。
凸部の規則性について、高さ揺らぎは微粒子の直径の揺らぎと同等と考えられ、標準偏差が18nmであった。また、位置揺らぎは、標準偏差が53nmであった。
微粒子分散液Jの調製
表面が4級アンモニウムカチオンで修飾された直径600nmのシリカ微粒子分散液(Sicastar NR3+修飾、Micromod社製)100μlを、純水5mlに分散させて微粒子分散液Jを調製した。
(呈色状態の評価)
試験例17〜24で作製した発色積層体の呈色状態を図10に示した。
図10(a)は、各発色積層体を所定の位置から撮影したカラー写真である。具体的には、図6(a)同様、x方向に0°、y方向に30°傾けた位置P1から標準イルミナントD65を照射し、x方向に0°、y方向の45°傾けた位置P2から各発色積層体を撮影した(図7参照)。
図10(b)は、図10(a)の色度の測定値を示す表である。なお、上記色度は、カラー写真の各発色積層体のRGB値をPhotoshop(Adobe社製)で読み取り、その値をXYZ表色系の値に換算した値である。
図10(c)は、図10(b)の色度をCIE1931色度図上にプロットした結果を示す図である。なお、図中、多角形はJapan Color 2001で定められた色域を示す。
図10に示した通り、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有し、構造色を呈するプラズモン共鳴層上に、光吸収層を積層した発色積層体(試験例18、20、22、24)では、光吸収層を積層しなかった発色積層体(試験例17、19、21、23)に比べて良好な彩度を有していた。この点は、最外層に保護層(透明樹脂層)を備えていても同様であった。
10、20、30、40 構造色を呈する積層体(発色積層体)
11、21、31 基材層
11A、21A 基板
11B、21B 凸部
12、22、32 第一層(プラズモン共鳴層)
13、23、33 第二層(光吸収層)
14、34 保護層
31B 凹部
45a、45b、45c、45d、45e、45f、45g、45h 区画
111A、121A 基板の表面
111B、121B 凸部の上面
131A 基材層の上面
131B 凹部の底面
D0、E0 凸部の高さ
D1、E1、F1 プラズモン共鳴層の厚さ
D2、E2、F2 光吸収層の厚さ
F0 凹部の深さ
H、I 凸部同士の距離
J 凹部同士の距離

Claims (9)

  1. ほぼ規則的に配置された複数の凸部又は複数の凹部を有する基材層と、
    金属層であって、表面プラズモン共鳴可能な金属微細構造を有するように前記基材層に積層された第一層と、
    前記第一層上に積層された、前記第一層を構成する金属よりも可視光の吸収しやすい材質からなる第二層と
    を備えることを特徴とする構造色を呈する積層体。
  2. 前記基材層の前記凸部の高さ又は前記凹部の深さは、100〜900nmである請求項1に記載の構造色を呈する積層体。
  3. 前記複数の凸部のそれぞれは球形状を有し、
    前記凸部は、直径100〜900nmの微粒子からなる請求項1又は2に記載の構造色を呈する積層体。
  4. 前記第一層は、厚さが20〜300nmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
  5. 前記第一層は、アルミニウム、金、銀、銅若しくはチタン、又は、これらの金属の合金からなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
  6. 前記第二層は、可視光の反射率が75%以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
  7. 前記第二層は、ゲルマニウム、クロム、カーボン、又は、クロム若しくはカーボンの化合物からなる請求項1〜6のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
  8. 前記第二層の厚さは、3〜13nmである請求項1〜7のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
  9. 更に、最外層に透明な保護層が設けられた請求項1〜8のいずれか一項に記載の構造色を呈する積層体。
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