JPWO2018159655A1 - 有用物質の生産方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、培養液中に含まれる微生物により有用物質を培養液中に分泌生産する有用物質の生産方法であって、微生物がOgataea属、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Hansenula属、Pichia属、Yarrowia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、培養液がアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤(A)を含有する有用物質の生産方法である。

Description

本発明は、有用物質の生産方法に関する。
酵母は、アミノ酸やタンパク質等の有用物質を生産するために広く利用されている。特に近年は、医薬上・産業上有用なタンパク質の遺伝子を酵母に導入することで形質転換した酵母によってタンパク質を効率的に生産する技術が知られるようになっている。
有用物質生産に用いる細菌として大腸菌を用いる場合は、大腸菌体内には糖鎖合成酵素が存在しないため、糖の付いていないタンパク質の生産に限定される。一方で、有用物質生産に酵母を用いると、酵母が発現するタンパク質は糖鎖合成酵素によって糖鎖付加などの翻訳後修飾を受けた後に菌体外へ分泌されるため、糖の付いたタンパク質生産が可能である。
しかし、酵母によるタンパク質生産方法では、大腸菌と比較し、タンパク質生産能力が低いという課題があった。その課題を解決するために、酵母の細胞壁を薄くすることを目的として、S.cerevisiaeやYarrowia lipolyticaのPMR1遺伝子破壊株を用いることで、タンパク質分泌量を増加させる技術が報告された(非特許文献1)。しかし、この方法でも、タンパク質の生産能力が依然として低いという問題がある。
J.Bacteriol.1998 vol.180 no.24 6736−6742
本発明は微生物により有用物質を効率よく分泌生産することができる有用物質の生産方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、培養液中に含まれる微生物により有用物質を培養液中に分泌生産する有用物質の生産方法であって、微生物がOgataea属、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Hansenula属、Pichia属、Yarrowia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、培養液がアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤(A)を含有する有用物質の生産方法である。
本発明の有用物質の生産方法は、微生物により有用物質を効率よく分泌生産することができる。
本発明の有用物質の生産方法は、培養液中に含まれる微生物により有用物質を培養液中に分泌生産する有用物質の生産方法であって、微生物がOgataea属、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Hansenula属、Pichia属、Yarrowia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、培養液がアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤(A)を含有する、有用物質の生産方法である。
本発明の生産方法に用いる培養液としては、当技術分野で一般的に用いられる細胞培養用培地であれば特に制限なく用いることができ、炭素源、窒素源その他の必須栄養素を含む天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプン等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類が挙げられる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸あるいは有機酸のアンモニウム塩またはその他の含窒素化合物のほか、ペプトン、肉エキス、コーンスチープリカー等が挙げられる。
その他の必須栄養素としては、無機塩類が挙げられ、無機塩類としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等が用いられる。
本発明における微生物は、有用物質生産の観点から、Ogataea属、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Hansenula属、Pichia属、Yarrowia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、最も好ましくはSaccharomyces属、Pichia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
本発明において、培養液中にはアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤(A)を含有する。
アニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)は、ノニオン性の界面活性剤とは異なり、イオン性の界面活性剤であるといえる。
すなわち、本発明における界面活性剤(A)はイオン性の界面活性剤である。
これらの界面活性剤(A)としては、有用物質の分泌効率の観点から、界面活性剤(A)中のイオン性基の水中でのpKaが1〜5及び/又は8〜14であることが好ましく、さらに好ましくは1〜4及び/又は9〜14である。イオン性基の水中でのpKaは25℃で定めた値である。
pKaが1〜5のイオン性基として具体的には、カルボキシ基(−COOH)、硫酸基(−OSOH)、スルホ基(−SOH)、スルフィノ基(−SOH)、スルフェノ基(−SOH)、リン酸基{−OP(=O)(−OH)}等の酸性基及びその塩の基が挙げられる。
pKaが8〜14のイオン性基として具体的には、第4級アンモニオ基、第1級〜第3級アミノ基等及びその塩の基が挙げられる。
(A)がイオン性基を複数有する場合は、(A)中のイオン性基のうち、有用物質の分泌効率の観点から、いずれか1つのpKaが上記範囲であることが好ましく、さらに好ましくはすべてのイオン性基のpKaが上記範囲であることである。
アニオン界面活性剤(A1)としては、エーテルカルボン酸(A11)及びその塩、硫酸エステル(A12)又はその塩、エーテル硫酸エステル(A13)及びその塩、スルホン酸塩(A14)、スルホコハク酸塩(A15)、リン酸エステル(A16)及びその塩、エーテルリン酸エステル(A17)及びその塩、脂肪酸塩(A18)、アシル化アミノ酸塩並びに天然由来のカルボン酸及びその塩(ケノデオキシコール酸及びコール酸及びデオキシコール酸等)等が挙げられる。
エーテルカルボン酸(A11)及びその塩としては炭化水素基(炭素数8〜24)を有するエーテルカルボン酸及びその塩が含まれる。
エーテルとしては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、アルキレンオキサイド付加物が好ましく、さらに好ましくはエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの1種又は2種の付加物であり、特に好ましくはエチレンオキサイド付加物である。
アルキレンオキサイドの重合度としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10が好ましい。
エーテルカルボン酸(A11)及びその塩として具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム塩、ポリオキシエチレンオクチルエーテル酢酸ナトリウム塩及びラウリルグリコール酢酸ナトリウム塩等が挙げられる。
硫酸エステル(A12)及びその塩としては、炭化水素基(炭素数8〜24)を有する硫酸エステル及びその塩が含まれる。硫酸エステル(A12)及びその塩として具体的には、ラウリル硫酸ナトリウム塩及びラウリル硫酸トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
エーテル硫酸エステル(A13)及びその塩としては、炭化水素基(炭素数8〜24)を有するエーテル硫酸エステル及びその塩が含まれる。
エーテルとしては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、アルキレンオキサイド付加物が好ましく、さらに好ましくはエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの1種又は2種の付加物であり、特に好ましくはエチレンオキサイド付加物である。
アルキレンオキサイドの重合度としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10が好ましい。
エーテル硫酸エステル(A13)及びその塩として具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
スルホン酸塩(A14)としては、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩及びナフタレンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
スルホコハク酸塩(A15)としては、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸二ナトリウム塩、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム塩及びスルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイルエタノールアミド二ナトリウム塩等が挙げられる。
リン酸エステル(A16)及びその塩としては、オクチルリン酸二ナトリウム塩及びラウリルリン酸二ナトリウム塩等が挙げられる。
エーテルリン酸エステル(A17)及びその塩としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸二ナトリウム塩及びポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸二ナトリウム塩等が挙げられる。
脂肪酸塩(A18)としては、オクチル酸ナトリウム塩、ラウリル酸ナトリウム塩及びステアリン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
アニオン界面活性剤(A1)としては、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018159655
一般式(1)中、Rは炭素数1〜30の一価の炭化水素基を表し、(OA)はオキシアルキレン基(例えば、オキシエチレン、オキシプロピレン及びオキシブチレン等)を表し、sは1以上の整数であり、Qはスルホン酸(塩)基、カルボン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を表す。
なお、スルホン酸(塩)は、スルホン酸及び/又はスルホン酸塩を意味し、カルボン酸(塩)は、カルボン酸及び/又はカルボン酸塩を意味し、リン酸(塩)は、リン酸及び/又はリン酸塩を意味する。塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩等)及びオニウムカチオン塩(アンモニウムカチオン、第4級アンモニウムカチオン、第3級スルホニウムカチオン、第4級ホスホニウムカチオン及び第3級オキソニウムカチオン等)等を含む。
一般式(1)においてRは、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、炭素数8〜22の一価の炭化水素基であることが好ましく、さらに好ましくは炭素数10〜18の1価の炭化水素基である。
炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
オキシアルキレン基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、オキシエチレン基が好ましい。
sは、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10の整数が好ましく、さらに好ましくは1〜5の整数である。
一般式(1)で表されるものとしては、ポリオキシエチレン(平均2.5モル付加物)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(平均3モル付加物)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム等が挙げられる。
カチオン界面活性剤(A2)としては、アミン塩型カチオン界面活性剤(A21)及び第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A22)等が含まれる。
アミン塩型カチオン界面活性剤(A21)としては、1〜3級アミンを無機酸(塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸など)または有機酸(酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、アルキル燐酸など)で中和したものが含まれる。例えば、第1級アミン塩型のものとしては、脂肪族高級アミン(ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩;低級アミン類の高級脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。第2級アミン塩型のものとしては、例えば脂肪族アミンのエチレンオキサイド付加物などの無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。また、第3級アミン塩型のものとしては、例えば、脂肪族アミン(トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミンのエチレンオキサイド(2モル以上)付加物、脂環式アミン(N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、含窒素ヘテロ環芳香族アミン(4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾール、4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩;トリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミン類の無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A22)としては、3級アミン類と4級化剤(メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライド、ジメチル硫酸などのアルキル化剤;エチレンオキサイド等)との反応で得られるものが含まれる。例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライド、ステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(A22)としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018159655
一般式(2)中、R2、R3、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜30の一価の炭化水素基を表し、Zはカウンターアニオンを表す。
一般式(2)において、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、R、R、R及びRのうち少なくとも1つは炭素数8〜22の一価の炭化水素基であることが好ましく、さらに好ましくはR、R、R及びRのうち少なくとも1つは炭素数10〜18の一価の炭化水素基である。
、R、R及びRにおいて、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
また、Zとしては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、ハロゲンイオンが好ましく、さらに好ましくは塩化物イオンである。
また、一般式(2)において、炭化水素基は、炭化水素基のいずれかの位置に、水酸基、エーテル基、カルボニル基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していてもよい。
両性界面活性剤(A3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤(A31)、硫酸エステル塩型両性界面活性剤(A32)、スルホン酸塩型両性界面活性剤(A33)及びリン酸エステル塩型両性界面活性剤(A34)等が含まれる。
カルボン酸塩型両性界面活性剤(A31)としては、アミノ酸型両性界面活性剤(A311)、ベタイン型両性界面活性剤(A312)及びイミダゾリン型両性界面活性剤(A313)等が挙げられる。
アミノ酸型両性界面活性剤(A311)としては、分子内にアミノ基とカルボキシル基を有する両性界面活性剤であり、下記一般式(3)で示される化合物等が挙げられる。
Figure 2018159655
一般式(3)中、Rは炭素数1〜30の一価の炭化水素基である。nは1以上の整数である。mは1以上の整数である。Mはプロトン、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム(アミン及びアルカノールアミン等由来のカチオンを含む)及び第4級アンモニウム等の1価又は2価のカチオンである。
において、炭化水素基の炭素数は、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、8〜22が好ましく、さらに好ましくは10〜18である。
において、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
また、アミノ酸型両性界面活性剤(A311)として具体的には、アルキルアミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ドデシル−β−アミノプロピオン酸ナトリウム、コカミノプロピオン酸ナトリウム、ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム及びラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等);アルキルアミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウム等)及びN−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等が挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤(A312)は、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤である。ベタイン型両性界面活性剤(A312)は下記一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2018159655
一般式(4)中、Rは炭素数1〜30の一価の炭化水素基である。Rにおいて、炭化水素基の炭素数は、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、8〜22が好ましく、さらに好ましくは10〜18である。
において、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
ベタイン型両性界面活性剤(A312)として具体的には、アルキルジメチルベタイン(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等)、アミドベタイン{ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等)及びラウリン酸アミドプロピルベタイン等}及びアルキルジヒドロキシアルキルベタイン(ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等)、硬化ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
イミダゾリン型両性界面活性剤(A313)としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。
その他の両性界面活性剤としては、ナトリウムラウロイルグリシン、ナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシン塩酸塩及びジオクチルジアミノエチルグリシン塩酸塩等のグリシン型両性界面活性剤;ペンタデシルスルホタウリン等のスルホベタイン型両性界面活性剤;コールアミドプロピルジメチルアンモニオプロパンスルホン酸(CHAPS)、コールアミドプロピルジメチルアンモニオ2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(CHAPSO);ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアルキルアミンオキサイド型両性界面活性剤等が含まれる。
両性界面活性剤(A3)としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、下記一般式(5)〜(7)で表される化合物が好ましい。
Figure 2018159655
Figure 2018159655
Figure 2018159655
一般式(5)中、R、R及びR10はそれぞれ炭素数1〜30の一価の炭化水素基を表し、pは1以上の整数であり、Xはスルホネートアニオン、カルボキシレートアニオン又はホスホネートアニオンを表す。
一般式(6)中、R11及びR12はそれぞれ炭素数1〜30の一価の炭化水素基を表し、qは1以上の整数であり、Yはスルホン酸(塩)基、カルボン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を表す。
一般式(7)中、R13、R14、R15及びR16はそれぞれ炭素数1〜30の一価の炭化水素基を表し、rは1以上の整数である。
なお、スルホン酸(塩)は、スルホン酸及び/又はスルホン酸塩を意味し、カルボン酸(塩)は、カルボン酸及び/又はカルボン酸塩を意味し、リン酸(塩)は、リン酸及び/又はリン酸塩を意味する。塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウム塩及びカリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩及びマグネシウム塩等)及びオニウムカチオン塩(アンモニウムカチオン、第4級アンモニウムカチオン、第3級スルホニウムカチオン、第4級ホスホニウムカチオン及び第3級オキソニウムカチオン等)等を含む。
また、一般式(5)〜(7)において、炭化水素基は、炭化水素基のいずれかの位置に、水酸基、エーテル基、カルボニル基及びエステル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の置換基を有していてもよい。
一般式(5)において、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、R、R及びR10のうち少なくとも1つは炭素数8〜22の一価の炭化水素基であることが好ましく、さらに好ましくはR、R及びR10のうち少なくとも1つは炭素数10〜18の1価の炭化水素基である。
、R及びR10において、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
また、pは、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10の整数であることが好ましく、さらに好ましくは1〜5の整数である。
一般式(6)において、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、R11及びR12のうち少なくとも1つは炭素数8〜22の一価の炭化水素基であることが好ましく、さらに好ましくはR11及びR12のうち少なくとも1つは炭素数10〜18の一価の炭化水素基である。
11及びR12において、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
qは、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10の整数であることが好ましく、さらに好ましくは1〜5の整数である。
塩としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、アルカリ金属塩が好ましく、さらに好ましくはナトリウム塩である。
一般式(7)において、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、R13、R14、R15及びR16のうち少なくとも1つは炭素数8〜20の一価の炭化水素基であることが好ましく、さらに好ましくはR13、R14、R15及びR16のうち少なくとも1つは炭素数10〜18の一価の炭化水素基である。
13、R14、R15及びR16において、炭化水素基としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、脂肪族炭化水素基が好ましく、さらに好ましくは0〜3個の不飽和結合を有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪族炭化水素基であり、特に好ましくはアルキル基及び不飽和結合を1〜3個有するアルケニル基である。
また、rは、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、1〜10の整数であることが好ましく、さらに好ましくは1〜5の整数である。
一般式(5)で表される化合物として具体的には、Xがスルホネートアニオンであるもの{ドデシルジメチル(3−スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシド、3−[テトラデシルジメチルアンモニオ]プロパン−1−スルホナート及びアラキジルジメチル(3−スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシド等}、Xがカルボキシレートアニオンであるもの{ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等}、Xがホスホネートアニオンであるもの{ドデシルジメチル(3−ホスホプロピル)アンモニウムヒドロキシド}等が挙げられる。
一般式(6)で表される化合物として具体的には、Yがスルホン酸(塩)であるもの{(2−ドデシルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウム、2−[(1−オキソドデシル)アミノ]エタンスルホン酸ナトリウム及び2−(N−メチル−N−パルミトイルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウム等}、Yがカルボン酸(塩)であるもの{3−(ドデシルアミノ)プロパン酸ナトリウム及びドデシル−β−アミノプロピオン酸ナトリウム等}、Yがリン酸(塩)であるもの{(2−ドデシルアミノ)エタンリン酸ナトリウム}等が挙げられる。
一般式(7)で表される化合物として具体的には、ミルテホシン、ドデシルホスホリルコリン、ヘキサデシルホスホリルコリン、1,2−ジヘキサデカノイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン等が挙げられる。
界面活性剤(A)としては、有用物質の分泌効率及び細胞毒性の観点から、好ましくは一般式(1)、(2)、(5)〜(7)で表される化合物である。
さらに好ましくは一般式(1)、(2)、(5)〜(7)で表される化合物のうち炭素数8〜22の脂肪族炭化水素基を有する化合物であり、特に好ましくは一般式(1)、(2)、(5)〜(7)で表される化合物のうち炭素数10〜18の脂肪族炭化水素基を有する化合物である。
本発明において界面活性剤(A)は、そのまま使用してもよいし、必要により水と混合して、水性希釈液(水溶液状又は水分散液状)として用いてもよい。
水性希釈液における、界面活性剤(A)の合計濃度(重量%)は、対象となる微生物、生理活性物質の種類及び抽出方法の種類によって適宜選択されるが、有用物質の分泌効率及びハンドリング性の観点から、水性希釈液の重量を基準として、0.1〜99重量%が好ましく、より好ましくは1〜50重量%である。
本発明の有用物質の生産方法で使用される界面活性剤(A)の使用量(重量%)は、対象となる微生物、生産される有用物質の種類及び抽出方法の種類によって適宜選択されるが、培養液の重量を基準として、細胞毒性、有用物質の分泌効率及びタンパク質の変性のさせにくさの観点から、0.0001〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは0.001〜10重量%であり、次にさらに好ましくは0.005〜5重量%であり、特に好ましくは0.01〜2.5重量%である。
本発明の有用物質の製造方法で製造される有用物質としては、タンパク質(酵素、ホルモンタンパク質、抗体及びペプチド等)、多糖、オリゴ糖及び核酸等が挙げられる。
タンパク質としては、酵素{酸化還元酵素(コレステロールオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼ等)、加水分解酵素(リゾチーム、プロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及びグルコアミラーゼ等)、異性化酵素(グルコースイソメラーゼ等)、転移酵素(アシルトランスフェラーゼ及びスルホトランスフェラーゼ等)、合成酵素(脂肪酸シンターゼ、リン酸シンターゼ及びクエン酸シンターゼ等)及び脱離酵素(ペクチンリアーゼ等)等}、ホルモンタンパク質{骨形成因子(BMP)、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターロイキン1〜12、成長ホルモン、エリスロポエチン、インスリン、顆粒状コロニー刺激因子(G−CSF)、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、ナトリウム利尿ペプチド、血液凝固第VIII因子、ソマトメジン、グルカゴン、成長ホルモン放出因子、血清アルブミン及びカルシトニン等}、抗体、抗原タンパク質{B型肝炎表面抗原等}、機能性タンパク質{プロネクチン(登録商標)}、不凍ペプチド、抗菌ペプチド等}、蛍光タンパク質(GFP等)、発光タンパク質(ルシェラーゼ等)及びペプチド(特にアミノ酸組成を限定するものではなく、オリゴペプチド、ジペプチド及びトリペプチド等)等が挙げられる。
多糖としては、ヒアルロン酸、コンドロイチン、キサンタン及びセルロース等が挙げられる。
オリゴ糖としては、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース、ラフィノース、パノース、シクロデキストリン、ガラクトオリゴ糖及びフラクトオリゴ糖等が挙げられる。
核酸としては、イノシン一リン酸、アデノシン一リン酸及びグアノシン一リン酸等が挙げられる。
これらのうち、有用物質の分泌生産性の観点からタンパク質が好ましい。
培養工程は、以下の有用物質の生産に用いる培養液についてオートクレーブ滅菌(好ましくは120℃、20分間)を行い、ここに前培養した組み換え微生物を本培養する。微生物の培養の温度は、好ましくは15〜32℃であり、さらに好ましくは25〜30℃である。
培地のpHは、4〜7に調整するのが好ましい。
培養工程では、本培養開始から6〜800時間後に培養温度を維持したまま界面活性剤(A)を添加し、本培養開始から20〜1000時間培養を継続することが好ましい。
培養中の培養液は公知の撹拌装置(撹拌羽根及びマグネティックスターラー等)を用いて撹拌することが好ましい。
培養工程に用いる装置としては、公知の培養装置を用いることができるが、例えば試験管、ディープウェルプレート(例えば、ビーエム機器株式会社製品等)、微生物培養装置(例えば、エイブル社製等)等が挙げられる。
なお、培養工程で用いる前培養した微生物として組み換え微生物を用いる場合、前培養は微生物を発現ベクターで形質転換して組み換え微生物を作製し、組み換え微生物を前培養する。前培養は寒天培地上で15〜32℃で3〜72時間行うことが好ましい。
精製工程は、培養液中に分泌された有用物質(タンパク質等)を分離する工程であり、遠心分離、中空糸分離、ろ過、溶剤による沈殿処理及びカラム処理(イオン交換カラム、ゲルろ過カラム、疎水カラム、アフィニティカラム及び限外カラム等)等の公知の分離方法で微生物及び微生物残さと分離することで行うことができる。
溶剤による沈殿処理としては、エタノール沈殿、硫酸アンモニウム沈殿及びポリエチレングリコール沈殿等の沈殿処理が挙げられる。
精製工程においてカラム処理を行う場合、カラムクロマトグラフィーに使用される充填剤としては、シリカ、デキストラン、アガロース、セルロース、アクリルアミド及びビニルポリマー等が挙げられ、市販品ではSephadexシリーズ、Sephacrylシリーズ、Sepharoseシリーズ(以上、Pharmacia社)、Bio−Gelシリーズ(Bio−Rad社)等が挙げられる。
精製工程で分離された微生物は、その後、新たに培養液を供給することにより、さらに培養することができる。その培養液等をさらに精製工程に供して精製、培養を繰り返すことにより、有用物質の連続生産を行うことができる。
以下の実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1〜11>
独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンターより分譲していただいたSaccharomyces cerevisiaeを用いて形質転換を行うことにより、ルシフェラーゼ発現微生物を作製した。pYES2ベクター(Thermo社製)をHindIIIとXbaIで切断し、人工合成(Thermo社で委託合成)した両端にHindIIIとXbaI切断部位を持つαファクター−ルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ。αファクター−ルシフェラーゼ遺伝子組み込みpYES2ベクターの微生物への形質転換は、pYES2ベクター取り扱い説明書に記載の方法で行った。当該ルシフェラーゼ発現微生物をYPD培養液(Difco社製Yeast extract 1wt%、Difco社製Bacto peptone 2wt%、グルコース2wt%)に白金耳を用いて植菌して30℃で15時間、200rpmで振とう培養して作製した培養液を最終濁度(以下ODと略記することがある)が0.1OD/mlとなるように、125mlYPD培養液(100mMリン酸水素カリウム緩衝液含有 pH6)に再懸濁した。
なお、培養液の濁度は、後述の「培養液の濁度の測定方法」と同様の条件で測定した。
更に、その再懸濁液を、30℃で約17時間、1100rpmでODが20〜30となるまで攪拌培養を続けた。ODが20〜30となった時点で培養液を遠心(1500g、10分)し、125mlのガラクトース誘導培養液(前記のYPD培養液に100mMリン酸カリウム緩衝液含有し、グルコースの代わりに2%ガラクトースを含む、pH6)に再懸濁し、30℃、1100rpmで2時間培養した。
その後、表1に記載の界面活性剤を表1に記載の重量%となるように添加し、8時間30℃、1100rpmで培養した。その後、濁度(培養終了時の濁度)測定用、分泌効率測定用にサンプリングし、遠心分離機によって、培養液から菌体と培養上清を分離し、培養上清と菌体を回収した。
<比較例1>
実施例1において、界面活性剤の代わりに純水を添加する以外は同様にして実施し、培養上清と菌体を回収した。
<実施例12〜22>
独立行政法人製品評価技術基盤機構 バイオテクノロジーセンターより分譲していただいたPichia pastorisを用いて形質転換を行うことにより、ルシフェラーゼ発現微生物を作製した。pPICZαベクター(Thermo社製)をXhoIとXbaIで切断し、人工合成(Thermo社で委託合成)した両端にXhoIとXbaI切断部位を持つルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ。ルシフェラーゼ遺伝子組み込みpPICZαベクターの微生物への形質転換は、pPICZα」ベクター取り扱い説明書に記載の方法で行った。当該ルシフェラーゼ発現微生物をBMGY培養液に白金耳を用いて植菌して30℃で15時間、200rpmで振とう培養して作製した培養液を最終ODが0.1OD/mlとなるように、125mlBMGY培養液(Difco社製Yeast extract 1wt%、Difco社製Bacto peptone 2wt%、Difco社製Yeast nitrogen base w/o amino acid 1.34wt%、グルコース2wt%、100mMリン酸水素カリウム、pH6.0)に再懸濁した。さらに、その再懸濁液を、30℃で約17時間、1100rpmでODが20〜30となるまで攪拌培養を続けた。ODが20〜30となった時点で培養液を遠心(1500g、10分)し、125mlBMMY培養液に再懸濁し、30℃、1100rpmで2時間培養した。
2時間経過後、表2に記載の界面活性剤を表2に記載の重量%となるように添加し、8時間30℃、1100rpmで培養した。その後、濁度(培養終了時の濁度)測定用、分泌効率測定用にサンプリングし、遠心分離機によって、培養液から菌体と培養上清を分離し、培養上清と菌体を回収した。
<比較例2>
実施例12において、界面活性剤の代わりに純水を添加する以外は同様にして実施し、培養上清と菌体を回収した。
<実施例23〜33>
公知文献(Regulation and evaluation of five methanol−inducible promoters in the methylotrophic yeast Candida boidinii, H. Yurimoto et al., Biochimica et Biophysica Acta, 1493, 2000, 56−63)に記載の方法に基づき、Candida boidiniiを形質転換し、酸性ホスファターゼ発現微生物を作製した。当該酸性ホスファターゼ発現微生物をBMGY培養液に白金耳を用いて植菌して30℃で15時間、200rpmで振とう培養して作製した培養液を最終ODが0.1OD/mlとなるように、125mlBMGY培養液に再懸濁した。さらに、その再懸濁液を、30℃で約17時間、1100rpmでODが2〜5となるまで攪拌培養を続けた。ODが2〜5となった時点で2v/v%となるようにメタノールを添加し、30℃、1100rpmで2時間培養した。
2時間経過後、表3に記載の界面活性剤を表3に記載の重量で添加し、8時間30℃、1100rpmで培養した。8時間後、濁度(培養終了時の濁度)測定用にサンプリングし、遠心分離機によって、培養液から菌体と培養上清を分離し、培養上清と菌体を回収した。
菌体に50mM 酢酸NaBf(pH4.0)を加え、遠心することで菌体を洗浄した。洗浄した菌体に、50mM 酢酸NaBf(pH4.0)で再懸濁し、菌体表面の酸性ホスファターゼ活性測定サンプルとした。
<比較例3>
実施例23において、界面活性剤の代わりに純水を添加する以外は同様にして実施し、培養上清と菌体を回収した。
Figure 2018159655
Figure 2018159655
Figure 2018159655
なお、表1〜3中、界面活性剤は下記を使用した。
界面活性剤(A1−1):ポリオキシエチレン(平均2.5モル付加物)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、イオン性基の25℃水中でのpKaが2.0
界面活性剤(A1−2):ポリオキシエチレン(平均3モル付加物)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、イオン性基の25℃水中でのpKaが3.6
界面活性剤(A2−1):ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、イオン性基の25℃水中でのpKaが14
界面活性剤(A3−1):2−(ドデシルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウム、イオン性基の25℃水中でのpKaが2.0と10.8
界面活性剤(A3−2):ドデシル−β−アミノプロピオン酸ナトリウム、イオン性基の25℃水中でのpKaが3.6と10.8
界面活性剤(A3−3):ドデシルジメチル(3−スルホプロピル)アンモニウムヒドロキシド[ラウリルスルホベタイン]、イオン性基の25℃水中でのpKaが2.0と14
界面活性剤(A3−4):ミルテホシン、イオン性基の25℃水中でのpKaが2.2と14
界面活性剤(A3−5):ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イオン性基の25℃水中でのpKaが3.6と14
表1〜3中の数値は、培養液の重量に基づく、培養液中の界面活性剤の含有量(重量%)である。
実施例1〜33及び比較例1〜3で得た培養液の有用物質の分泌効率の評価を下記に記載の通り行った。結果を表1〜3に記載する。
<培養液の濁度の測定方法>
サンプリングで回収した微生物を含む培養液を用いて、濁度計[(株)島津製作所社製、UV−1700]を用いて、光路長1cmの石英セルを用いて濁度の測定を行った。
培養液は、1500rpm、5分、4℃で遠心し、上清を破棄した。沈澱をサンプル液量と同量の生理食塩水で再懸濁し、適切な吸光度(0.1〜0.8)になるように生理食塩水で希釈して600nmの吸光度を測定した。培養液の濁度は下記(数式1)によって算出した。
培養液の濁度(OD)=(希釈した培養液の600nmの吸光度)×培養液の希釈倍率 (数式1)
<有用物質の分泌効率の評価>
○分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性測定
実施例1〜22及び比較例1〜2で得た各培養液を0.2M Tris−HCl緩衝液(pH 7.4)で10〜1000倍希釈したもの20μlに、下記のルシフェリン溶液60μl添加した混合液を試料として、ルミノメーターを用いて以下の条件で測定した発光強度を、下記式に当てはめて得られた値を分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性とした。
ルミノメーター:プロメガ株式会社製の「Glomax Navigator」
ルシフェリン溶液:ニュー・イングランド・バイオラボ・ジャパン株式会社製品
測定温度:25℃
検出装置:発光検出器
検出波長:350〜700nm
〔分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性〕=〔発光強度〕×希釈倍率/〔培養終了時の濁度〕
○菌体表面に残った有用物質のルシフェラーゼ活性測定
実施例1〜22及び比較例1〜2で得た菌体に、除去した上清と同量の0.2M Tris−HCl緩衝液(pH 7.4)200μlを加え、遠心することで菌体を洗浄した。洗浄した菌体に、洗浄した上清と同量の0.2M Tris−HCl緩衝液(pH 7.4)200μlで再懸濁し、0.2M Tris−HCl緩衝液(pH 7.4)で10〜1000倍希釈したものを菌体表面のルシフェラーゼ活性測定用サンプルとした。
この菌体表面のルシフェラーゼ活性測定用サンプル20μlに上記のルシフェリン溶液60μl添加した混合液を試料として、「分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性測定」と同様の条件で発光強度を測定し、測定した発光強度を、下記式に当てはめて得られた値を菌体表面に残った有用物質のルシフェラーゼ活性とした。
〔菌体表面に残った有用物質のルシフェラーゼ活性〕=〔発光値〕×希釈倍率/〔培養終了時の濁度〕
○分泌効率
実施例1〜22及び比較例1〜2で得た各培養上清と菌体を用いて、上記により求めた「分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性」及び「菌体表面に残った有用物質のルシフェラーゼ活性」から、各実施例における分泌効率を下記式により算出した。結果を表1及び2に示す。
分泌効率(%)=100×「分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性」/「ルシフェラーゼ活性合計」
ルシフェラーゼ活性合計は、「分泌生産した有用物質のルシフェラーゼ活性」+「菌体表面に残った有用物質のルシフェラーゼ活性」を意味する。
<タンパク質量の測定:酸性ホスファターゼ活性測定>
実施例23〜33及び比較例3で得た各培養上清に1/40量の2M 酢酸ナトリウム緩衝液(pH4.0)5μlを添加した。緩衝液を添加した培養上清又は実施例23〜33で得た各菌体表面測定サンプルに基質溶液(p−nitrophenylphosphate 0.64mg/ml含有 50mM酢酸ナトリウム緩衝液pH4.0)を容量比=1:1で混合し、35℃で10分間反応した。
反応後、反応液と等量の10%トリクロロ酢酸溶液を添加し反応停止をした。反応停止をした溶液に、炭酸ナトリウム飽和溶液を反応液全体と等量加え、発色させた。発色させた液は、1500×g、5分で不溶画分を除去し、(Biotek社製マイクロプレートリーダーPowerWave)を用いて420nmの吸光度を測定した。参照波長には630nmを測定した。
培養上清、菌体表面測定サンプルそれぞれについて、下記の式より算出した値を酸性ホスファターゼ活性とした。得られた培養上清の酸性ホスファターゼ活性を「分泌生産した有用物質の酸性ホスファターゼ活性」とし、菌体表面測定サンプルの酸性ホスファターゼ活性を「菌体表面に残った有用物質の酸性ホスファターゼ活性」とした。
酸性ホスファターゼ活性={(Abs420nm)−(Abs630nm)}/(培養終了時の濁度)
<分泌効率の評価>
実施例23〜33及び比較例3で得た「分泌生産した有用物質の酸性ホスファターゼ活性」及び「菌体表面に残った有用物質の酸性ホスファターゼ活性」の値を用いて、下記数式より分泌効率を算出した。結果を表3に示す。
分泌効率(%)=100×「分泌生産した有用物質の酸性ホスファターゼ活性」/「酸性ホスファターゼ活性合計」
なお、酸性ホスファターゼ活性合計は、「分泌生産した有用物質の酸性ホスファターゼ活性」+「菌体表面に残った有用物質の酸性ホスファターゼ活性」を意味する。
表1〜3から、培養液中に界面活性剤(A)を含有することで、分泌効率が高くなっており、有用物質の微生物外への分泌効率が上昇していることがわかる。
本発明の有用物質の生産方法は、バイオ医薬品製造に用いる上で有用である。

Claims (3)

  1. 培養液中に含まれる微生物により有用物質を培養液中に分泌生産する有用物質の生産方法であって、微生物がOgataea属、Saccharomyces属、Kluyveromyces属、Hansenula属、Pichia属、Yarrowia属及びCandida属からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、培養液がアニオン界面活性剤(A1)、カチオン界面活性剤(A2)、及び両性界面活性剤(A3)からなる群から選ばれる1種以上の界面活性剤(A)を含有する有用物質の生産方法。
  2. 培養液中の界面活性剤(A)の含有量が、培養液の重量に基づいて、0.0001〜20重量%である請求項1に記載の有用物質の生産方法。
  3. 有用物質がタンパク質である請求項1又は2に記載の有用物質の生産方法。
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