JPWO2018158851A1 - 無線通信装置、無線通信方法および無線通信プログラム - Google Patents

無線通信装置、無線通信方法および無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

無線通信装置(20)は、無線部(31)が、通常通信か優先通信かを表す通信種別と、優先経路に配置される第1無線通信装置を表す第1装置種別と、第1無線通信装置以外の第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信する。判定部(33)が、制御パケットに含まれる通信種別に基づいて、無線通信装置が優先通信を行うか否かを判定する。そして、判定部(33)が、無線通信装置が優先通信を行うと判定すると、制御パケットに含まれる装置種別に基づいて、無線通信装置(20)の種別を判定する。制御部(32)は、トポロジ情報と無線通信装置(20)の種別とに基づいて、無線通信装置(20)の種別に応じた通信経路を生成する。

Description

本発明は、アドホックネットワークを構築する無線通信装置、無線通信方法および無線通信プログラムに関する。
アドホックネットワークでは、ノード同士が直接データを交換する。また、アドホックネットワークでは、電波が届かないため直接データを交換することができないノード同士は、中継ノードが中継することでデータを交換することができる。このように、途中のノードが中継することを無線マルチホップ通信という。アドホックネットワークによれば、固定のインフラストラクチャーが不要のため、災害あるいはイベントといった用途で、安価なネットワークを提供することができる。アドホックネットワークは、住宅、オフィス、および工場向けに、環境モニタリングシステムあるいは防災防犯監視システムに応用され、適用範囲が拡大している。このようなシステムでは、特定の機器と優先的に通信する機能、および、モニタまたは監視対象の異常あるいは機器自体の異常を早急に通知する機能が必要である。
従来のアドホックネットワークは、OLSR(Optimized Link State Routing)に代表されるルーティングプロトコルで経路を生成する。そして、アドホックネットワーク中のノードは、互いに等しい通信機会で、自律分散的に通信する。このため、従来のアドホックネットワークでは、優先的で低遅延に通信する場合、新たなネットワーク配備が必要である。これに対して、既存のネットワークを活用して、特定パケットの遅延を低減する方法として、非特許文献1には、パケットの優先度技術を利用したQoS(Quality of Service)制御技術が提案されている。また、非特許文献1には、通信時間を時分割して特定パケットで帯域を占有するルーティング技術が提案されている。
非特許文献1の動作を以下に示す。ネットワークを構成するノードは、パケットに優先度を表すビットを埋め込む機能と、その優先度を識別する機能を持つ。優先度が埋め込まれた優先パケットをもつノードは、親ノードに対して優先パケットの存在を通知し、宛先ノードであるゲートウェイまで数珠つなぎに伝達することで優先経路を確立する。このとき、ネットワークの通信時間が時分割され、優先パケットは、一時的に優先経路を占有して転送される。このように、優先パケットは、優先的で低遅延に伝送される。
電気学会論文誌C Vol.133 No.5 pp.916−921
非特許文献1の技術では、優先経路途中のノードに、優先権を持たない子ノードが接続されている場合、優先パケットが経路を占有している間は優先権を持たないパケットは子ノードで滞留する。よって、非特許文献1の技術では、パケットが寸断する課題がある。また、滞留したパケットをメモリにバッファリングして、寸断を回避したとしても、通常時の通信と比べて遅延が大きくなる課題がある。
また、従来のネットワーク構成はゲートウェイ周辺に通信負荷が集中し、ゲートウェイを通過するパケットは、優先あるいは非優先を問わず、衝突の可能性が高くなるという課題がある。衝突が発生した場合、通信が遅延する。なお、通信負荷が集中するノードをボトルネックノードと呼ぶ。
本発明は、ボトルネックノードを意図的に、優先経路上のノードとゲートウェイ以外のノードに設定することで、優先パケットがボトルネックノードの通信負荷による遅延の影響を受けないようにすることを目的とする。
本発明に係る無線通信装置は、通常通信と前記通常通信より優先して行われる優先通信とを行う無線通信システムを構成する複数の無線通信装置であって、前記優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置と前記第1無線通信装置以外の第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置に含まれる無線通信装置において、
前記通常通信か前記優先通信かを表す通信種別と、前記第1無線通信装置を表す第1装置種別と前記第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信するとともに、前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジを表すトポロジ情報を受信する無線部と、
前記制御パケットに含まれる前記通信種別に基づいて、前記無線通信装置が前記優先通信を行うか否かを判定し、前記無線通信装置が前記優先通信を行うと判定すると、前記制御パケットに含まれる前記装置種別に基づいて、前記無線通信装置の種別を判定する判定部と、
前記トポロジ情報と前記無線通信装置の種別とに基づいて、前記無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成する制御部とを備えた。
本発明に係る無線通信装置は、無線部が、通常通信か優先通信かを表す通信種別と、優先経路に配置される第1無線通信装置を表す第1装置種別と、第1無線通信装置以外の第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信する。また、無線部が、複数の無線通信装置により構成されるトポロジを表すトポロジ情報を受信する。判定部が、制御パケットに含まれる通信種別に基づいて、無線通信装置が優先通信を行うか否かを判定する。そして、判定部が、無線通信装置が優先通信を行うと判定すると、制御パケットに含まれる装置種別に基づいて、無線通信装置の種別を判定する。制御部は、トポロジ情報と判定部により判定された無線通信装置の種別とに基づいて、無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成する。よって、本発明に係る無線通信装置によれば、無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成することができるので、優先通信の遅延を低減することができるとともに、通常通信も滞留することなく転送することができる。
実施の形態1に係る無線通信システム500のネットワーク構成図。 実施の形態1に係るゲートウェイノード10および無線通信装置20の構成図。 実施の形態1に係る制御パケット40の構成図。 実施の形態1に係る判定処理S10を示すフロー図。 実施の形態1に係る通常ノード処理S21の中継ノード選択処理S211を示すフロー図。 実施の形態1に係る通常ノード処理S21の通常経路生成処理S212を示すフロー図。 実施の形態1に係る優先経路生成処理S30を示すフロー図。 実施の形態1に係る非優先経路生成処理S40を示すフロー図。 実施の形態1に係るボトルネック選択処理S50を示すフロー図。 実施の形態1に係る無線通信システム500の通常通信時の動作シーケンス図。 実施の形態1に係る無線通信システム500の優先通信時の動作シーケンス図。 実施の形態1に係る無線通信システム500における優先通信時のネットワーク構成図。 実施の形態1の変形例に係る無線通信装置20の構成図。 実施の形態2に係る無線通信装置20xの構成図。 実施の形態2に係るボトルネック選択処理S50xを示すフロー図。 実施の形態3に係る無線通信装置20yの構成図。 実施の形態3に係る無線通信装置20yの無線通信の衝突回避方式におけるパラメータ設定処理S60を示すフロー図。 実施の形態4に係る無線通信システム500zのネットワーク構成図。 実施の形態4に係る無線通信装置20zの構成図。 実施の形態4に係る非優先経路生成処理S40zを示すフロー図。 実施の形態4に係る無線通信システム500zの優先通信時の動作シーケンス図。 実施の形態4に係る無線通信システム500zにおける優先通信時のネットワーク構成図。
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500のネットワーク構成について説明する。
無線通信システム500は、ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oにより構成されるアドホックネットワークである。ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oのうち、図1中の破線で接続されたノード同士は、それぞれ平等な通信機会で、自律分散的にパケットを送受信する。破線で直接接続されていないゲートウェイノード10、およびノード10a〜10o同士は、他のノードを介してパケットを送受信する。ゲートウェイノード10は、ゲートウェイノード10より上位の機器またはネットワークとパケットを送受信する。
無線通信システム500は、通常通信と通常通信より優先して行われる優先通信とを行う。また、無線通信システム500は、優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置と、第1無線通信装置以外の第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置800により構成される。ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oは、複数の無線通信装置800の例である。ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oの各々は、無線通信装置20の例である。
図2を用いて、本実施の形態に係るゲートウェイノード10および無線通信装置20の構成について説明する。なお、ノード10a〜10oもゲートウェイノード10と同様の構成である。
ゲートウェイノード10は、無線通信装置20と、機器24と、アンテナ26とを備える。機器24は、無線通信制御とは関係の無い機能を有するハードウェア機器である。機器24は、具体例としては、環境センサあるいは防災防犯センサである。
なお、ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oの各々を、無線通信装置20と呼ぶ場合もある。
図2に示すように、無線通信装置20は、コンピュータである。
無線通信装置20は、プロセッサ910、記憶装置920、無線インタフェース951、および機器インタフェース952といったハードウェアを備える。記憶装置920は、メモリ921と補助記憶装置922とを含む。
無線通信装置20は、機能構成として、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35と、記憶部34とを備える。記憶部34には、経路情報341が記憶される。
無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの機能は、ソフトウェアで実現される。
記憶部34は、メモリ921により実現される。また、記憶部34は、補助記憶装置922のみ、あるいは、メモリ921および補助記憶装置922で実現されてもよい。記憶部34の実現方法は任意である。
プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDD(Hard Disk Drive)である。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)(Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記憶媒体であってもよい。
補助記憶装置922には、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの機能を実現するプログラムが記憶されている。無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの機能を実現するプログラムを無線通信プログラム620ともいう。このプログラムは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。また、補助記憶装置922はOSを記憶している。補助記憶装置922に記憶されているOSの少なくとも一部がメモリ921にロードされる。プロセッサ910はOSを実行しながら、無線通信プログラム620を実行する。
無線インタフェース951および機器インタフェース952の各々は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。無線インタフェース951は、無線アンテナ26と接続され、無線通信範囲においてデータの送受信を行う。機器インタフェース952は、機器24と接続される。機器インタフェース952は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High−Definition Multimedia Interface)のポートである。無線インタフェース951および機器インタフェース952の各々は、データを受信するレシーバとして機能するとともに、データを送信するトランスミッタとして機能する。
無線通信装置20は、1つのプロセッサ910のみを備えていてもよいし、複数のプロセッサ910を備えていてもよい。複数のプロセッサ910が、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの処理の結果を示す情報、データ、信号値、および変数値は、無線通信装置20の補助記憶装置922、メモリ921、または、プロセッサ910内のレジスタまたはキャッシュメモリに記憶される。
無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35のそれぞれの機能を実現するプログラムは、可搬記録媒体に記憶されてもよい。可搬記録媒体とは、具体的には、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)である。
なお、無線通信プログラムプロダクトとは、無線通信プログラム620が記録された記憶媒体および記憶装置である。無線通信プログラムプロダクトは、外観に関わらず、コンピュータ読み取り可能なプログラムをロードしている。
***機能の説明***
次に、図2を用いて、本実施の形態に係る無線通信装置20の機能構成について説明する。
無線部31は、制御部32から受信した情報から、無線通信プロトコルに従い信号列を生成してパケットとし、アンテナ26を介して空間に送信する。また、無線部31は、空間を伝搬してきたパケットを、アンテナ26を介して受信し、無線通信プロトコルに従い復号し、制御部32に送信する。無線部31は、制御パケット40を受信するとともに、複数の無線通信装置800により構成されるトポロジを表すトポロジ情報50を受信する。
制御部32は、無線部31、判定部33、記憶部34、および付加機能部35を制御する。また、制御部32は、判定部33の判定結果を受信し、判定結果に応じた動作モードに関する情報を記憶部34から読み出して、動作モードを切り替える。
判定部33は、アンテナ26、無線部31、および制御部32を介して受信した、空間を伝搬してきたパケット情報、または付加機能部35から受信した機器24の情報に基づき動作モードを判定する。
記憶部34は、制御部32の制御情報、判定部33の判定結果、付加機能部35の機器24に関する情報を保存する。また、記憶部34は無線部31のパケット送受信をバッファとして補助する。
付加機能部35は、機器24を制御するとともに機器24を監視する。
図3を用いて、本実施の形態に係る制御パケット40の構成について説明する。制御パケット40は、無線通信システム500のノード間で交換される。図3は、制御パケット40のパケットフォーマットの一部を示す。制御パケット40は、内部に動作モードフィールド41とノード種別フィールド42とを持つ。
動作モードフィールド41は、制御パケット40が、通常通信モードで通常通信されるか、優先通信モードで優先通信されるかを識別するフィールドである。すなわち、動作モードフィールド41は、通常通信か優先通信かを表す通信種別82の例である。
ノード種別フィールド42は、制御パケット40を受信したノードが、優先ノード、非優先ノード、およびボトルネックノードのいずれかであることを識別するフィールドである。すなわち、ノード種別フィールド42は、第1無線通信装置を表す第1装置種別811と第2無線通信装置を表す第2装置種別812とのいずれかが設定される装置種別83の例である。
ここで、優先ノードは、優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置を表す第1装置種別811の例である。また、非優先ノードは、第1無線通信装置以外の第2無線通信装置を表す第2装置種別812の例である。また、ボトルネックノードは、複数の無線通信装置800により構成されるトポロジの頂点に位置する第3無線通信装置を表す第2装置種別812の例である。第2装置種別812は、第2無線通信装置である非優先ノードと、第3無線通信装置であるボトルネックノードとを表す。
ゲートウェイノード10、およびノード10a〜10oの各々である無線通信装置20は、第1無線通信装置と第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置800のうちのいずれかである。
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係る無線通信装置20による無線通信方法610および無線通信プログラム620の無線通信処理S100について説明する。無線通信処理S100は、以下に説明する判定処理S10、経路生成処理S20、通常ノード処理S21、中継ノード選択処理S211、通常経路生成処理S212、優先経路生成処理S30、および非優先経路生成処理S40を有する。
<判定処理S10>
図4を用いて、本実施の形態に係る判定処理S10について説明する。判定処理S10は、本実施の形態に係る判定部33の動作である。
判定処理S10において、判定部33は、制御パケット40に含まれる通信種別82に基づいて、自ノードである無線通信装置20が優先通信を行うか否かを判定する。そして、判定部33は、自ノードである無線通信装置20が優先通信を行うと判定すると、制御パケット40に含まれる装置種別83に基づいて、自ノードである無線通信装置20の種別を判定する。
ステップS100において、無線通信装置20の無線部31は、制御パケット40を受信する制御パケット受信処理を実行する。
ステップS101において、無線通信装置20の判定部33は、自ノードの種別の判定を開始する。
ステップS102において、判定部33は、受信した制御パケット40の動作モードフィールド41を参照して、優先通信か否かを判定する。
動作モードフィールド41が優先通信であれば、判定部33は、ステップS103に進む。動作モードフィールド41が優先通信でなければ、判定部33は、ステップS108に進む。ステップS108において、判定部33は、自ノードを通常ノードと判定する。
ステップS103において、判定部33は、制御パケット40のノード種別フィールド42を参照して、優先ノードか否かを判定する。
ノード種別フィールド42が優先ノードであれば、判定部33は、ステップS107に進む。ステップS107において、判定部33は、自ノードを優先ノードと判定する。また、ノード種別フィールド42が優先ノードでなければ、判定部33は、ステップS104に進む。
ステップS104において、判定部33は、制御パケット40のノード種別フィールド42を参照して、自ノードがボトルネックノードか否かを判定する。ボトルネックノードであれば、判定部33は、ステップS106に進む。ステップS106において、判定部33は、自ノードをボトルネックノードと判定する。ボトルネックノード以外であれば、判定部33は、ステップS105に進む。ステップS105において、判定部33は、自ノードを非優先ノードと判定する。
ステップS109において、判定部33は、自ノードの種別判定が終了すると処理を終了する。
<通常ノード処理S21>
まず、優先通信ではなく、通常ノードであると判定されたノード10a〜10oが経路生成を行う通常ノード処理S21について説明する。通常ノードは、OLSRといったプロアクティブ型ルーティングプロトコルを用いて経路生成する。通常ノード処理S21では、通常ノードが周囲のノード情報を収集し、フラッディングを効率化する。
通常ノード処理S21は、中継ノード選択処理S211と、通常経路生成処理S212とを有する。
<中継ノード選択処理S211>
図5を用いて、本実施の形態に係る通常ノード処理S21の中継ノード選択処理S211について説明する。
ステップS200において、通常ノードの制御部32は、自ノードのアドレス情報を埋め込んだHELLOメッセージを、アンテナ26および無線部31を介して、ブロードキャスト送信する。
ステップS201において、通常ノードの制御部32は、アンテナ26および無線部31を介して、隣接ノードからHELLOメッセージを受信する。
ステップS202において、通常ノードの制御部32は、HELLOメッセージより、隣接ノードに隣接する隣接ノードのアドレス情報を収集する。
ステップS203において、通常ノードの制御部32は、収集したアドレス情報より、隣接ノードに隣接する隣接ノード全てと通信可能となるように、隣接ノードの中から中継ノードを選択する。
ステップS204において、通常ノードの制御部32は、選択した中継ノードのアドレスをHELLOメッセージでブロードキャスト送信する。
ステップS205からステップS207において、通常ノードの制御部32は、隣接ノードから受信したHELLOメッセージより、自ノードが中継ノードに選択されていることが判明した場合、自ノードを中継ノードに設定する。自ノードが中継ノードに選択されていない場合は、通常ノードの制御部32は、動作を終了する。
<通常経路生成処理S212>
図6を用いて、本実施の形態に係る通常ノード処理S21の通常経路生成処理S212について説明する。通常経路生成処理S212は、フラッディングを効率化したネットワークにおいて、通信経路を生成する処理である。
ステップS300からステップS301において、自ノードが中継ノードに設定されている場合、制御部32は、TC(Topology Control)メッセージ、すなわちトポロジ情報50をフラッディングする。
ステップS302からステップS303において、制御部32は、TCメッセージを受信すると、TCメッセージに含まれるトポロジ情報50に基づき通信経路を生成し、動作を終了する。
<経路生成処理S20>
経路生成処理S20において、制御部32は、トポロジ情報50と判定部33により判定された無線通信装置20の装置種別83とに基づいて、無線通信装置20の装置種別83に応じた通信経路を生成する。
経路生成処理S20は、優先経路生成処理S30と、非優先経路生成処理S40とを有する。
<優先経路生成処理S30>
図7を用いて、本実施の形態に係る優先経路生成処理S30ついて説明する。
優先経路生成処理S30において、制御部32は、判定部33により装置種別83が第1装置種別811、すなわち優先ノードであると判定されると、無線部31が受信したトポロジ情報50を用いて優先経路を生成する。つまり、優先経路生成処理S30は、優先通信で優先ノードが通信経路を生成する処理である。優先ノードとは、ノード10a〜10oのうち、自ノードが優先ノードであると判定したノードである。優先ノードは、優先通信対象の宛先ノードと、ゲートウェイノード10を接続する経路上のノードである。優先ノードが宛先ノードである場合もある。
ステップS400において、優先ノードの制御部32は、優先通信対象に対応した経路が、過去に生成済みで、経路情報が記憶部34にあるかを判定する。経路情報が記憶部34にある場合、優先ノードの制御部32は、ステップS406において、記憶部34の情報に基づき通信経路を生成する。経路情報が記憶部34にない場合、優先ノードの制御部32は、ステップS401に進む。
ステップS401において、優先ノードの制御部32は、自ノードが宛先ノードであるかを判定する。自ノードが宛先ノードである場合、優先ノードの制御部32は、優先経路生成処理S30を終了する。自ノードが宛先ノードでない場合、優先ノードの制御部32は、ステップS402に進む。
ステップS402において、優先ノードの制御部32は、自ノードが中継ノードであるかを判定する。自ノードが中継ノードである場合、優先ノードの制御部32は、ステップS403において、TCメッセージをフラッディングする。自ノードが中継ノードでない場合、優先ノードの制御部32は、ステップS404に進む。
ステップS404において、優先ノードの制御部32は、TCメッセージを受信する。
ステップS405において、優先ノードの制御部32は、受信したTCメッセージに含まれるトポロジ情報に基づき通信経路を生成し、優先経路生成処理S30を終了する。
<非優先経路生成処理S40>
図8を用いて、本実施の形態に係る非優先経路生成処理S40ついて説明する。
非優先経路生成処理S40は、判定部33により装置種別83が第2装置種別812、すなわち非優先ノードあるいはボトルネックノードであると判定された場合の処理である。非優先ノードあるいはボトルネックノードであると判定されると、制御部32は、トポロジ情報50により表される複数の無線通信装置800により構成されるトポロジから第1無線通信装置である優先ノードを削除する。そして、制御部32は、第1無線通信装置である優先ノードを削除したトポロジを表す非優先トポロジ情報を用いて通常通信の通信経路である通常経路を生成する。このように、非優先経路生成処理S40は、優先通信でボトルネックノードまたは非優先ノードが通信経路を生成する処理である。ボトルネックノードまたは非優先ノードとは、ノード10a〜10oのうち、自ノードがボトルネックノードまたは非優先ノードであると判定したノードである。
ステップS500において、制御部32は、優先通信対象に対応した経路が、過去に生成済みで、経路情報が記憶部34にあるかを判定する。経路情報が記憶部34にある場合、制御部32は、ステップS508において、記憶部34の情報に基づき通信経路を生成する。経路情報が記憶部34にない場合、制御部32は、ステップS501に進む。
ステップS501において、制御部32は、自ノードがボトルネックノードであるかを判定する。自ノードがボトルネックノードである場合、制御部32は、ステップS503に進む。自ノードがボトルネックノードでない場合、制御部32は、ステップS502に進む。
ステップS502において、制御部32は、自ノードが中継ノードであるかを判定する。自ノードが中継ノードである場合、制御部32は、ステップS503に進む。自ノードが中継ノードでない場合、制御部32は、ステップS506に進む。
ステップS503において、制御部32は、TCメッセージのトポロジ情報に優先ノードに関する情報である優先ノード情報が含まれるかを判定する。TCメッセージのトポロジ情報に優先ノード情報が含まれる場合、制御部32は、ステップS504において、TCメッセージのトポロジ情報から優先ノード情報を削除する。優先ノード情報を削除したトポロジ情報を非優先トポロジ情報ともいう。TCメッセージのトポロジ情報に優先ノード情報が含まれない場合、制御部32は、ステップS505に進む。
ステップS505において、制御部32は、TCメッセージをフラッディングする。
ステップS506において、制御部32は、TCメッセージを受信する。
ステップS507において、制御部32は、受信したTCメッセージに含まれるトポロジ情報に基づき通信経路を生成する。このとき、トポロジ情報は、ボトルネックノードをシンクノードとした、ツリー型のネットワーク構成である。また、ステップS504においてTCメッセージから優先ノードのトポロジ情報が削除されているので、ボトルネックノードと非優先ノードから構成されるネットワークには、優先ノードが含まれない経路となる。
<ボトルネック選択処理S50>
図9を用いて、本実施の形態に係るボトルネック選択処理S50ついて説明する。
ボトルネック選択処理S50において、制御部32は、複数の無線通信装置800により構成されるトポロジの頂点に位置する第3無線通信装置であるボトルネックノードを探索する探索通知223を受信する。制御部32は、探索通知223を受信すると、無線通信装置の無線通信範囲内から第3無線通信装置であるボトルネックノードを探索し、第3無線通信装置であるボトルネックノードのアドレスを含む探索結果を探索通知223に対する応答として送信する。ボトルネック選択処理S50は、優先通信時に、ノード10a〜10oから、ボトルネックノードを選択する処理である。
ステップS600において、ゲートウェイノード10の制御部32が、ゲートウェイノード10より上位のネットワークまたは機器から、ボトルネックノードを探索する要求であるボトルネックノード探索要求を受信する。ゲートウェイノード10の制御部32は、ゲートウェイノード10を探索元ノードに設定して、ボトルネックノードの探索を開始する。
ステップS601において、ゲートウェイノード10の制御部32は、探索元ノードの無線通信範囲に、通信可能なノードが2個以上あるかを判定する。ゲートウェイノード10の制御部32は、自身の無線通信範囲に存在する通信可能なノードを探索し、通信可能なノードの数に応じて動作を分岐する。通信可能なノードが1つの場合、ゲートウェイノード10の制御部32は、ステップS602において、探索した隣接ノードに探索元ノードの設定を再設定し、新たに設定した探索元ノードについて、再度無線通信範囲に存在する、通信可能なノードを探索する。通信可能なノードが2つ以上の場合、ゲートウェイノード10の制御部32は、ステップS603に進む。
ステップS603において、ゲートウェイノード10の制御部32は、探索元ノードの無線通信範囲に、通信可能なノードが3個以上あるかを判定する。通信可能なノードが3個以上ある場合、ゲートウェイノード10の制御部32は、ステップS605に進む。通信可能なノードが2個の場合、ゲートウェイノード10の制御部32は、ステップS604に進む。
通信可能なノードが2個の場合、1つは優先経路に含まれる優先ノードであり、他方は非優先ノードである。ステップS604において、ゲートウェイノード10の制御部32は、非優先ノードをボトルネックノードに設定する。
また、通信可能なノードが3つ以上の場合、1つは優先経路に含まれる優先ノードであり、それ以外は非優先ノードである。ステップS605において、ゲートウェイノード10の制御部32は、非優先ノードのうち、ランダムに1つのノードを選び、ボトルネックノードに設定する。
次に、図10を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500の通常通信時の動作を説明する。図10は、本実施の形態に係る無線通信システム500で、ネットワークを構成するノードから、ゲートウェイノード10、ノード10a、ノード10b、ノード10c、ノード10kを代表して動作を説明する図である。
ステップS700において、ゲートウェイノード10はTCメッセージを送信する。
ステップS701aからS701e、および、ステップS702aからステップS702eにおいて、各ノードは、自らを通常ノードに設定し、TCメッセージのトポロジ情報に基づいて経路を生成する。
ステップS703において、経路生成後、各ノードはパケット送信を開始する。
次に、図11を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500の優先通信時の動作を説明する。図11は、本実施の形態に係る無線通信システム500で、ネットワークを構成するノードから、ゲートウェイノード10、ノード10a、ノード10b、ノード10c、ノード10kを代表して動作を説明する図である。
ステップS800において、ゲートウェイノード10は、より上位のネットワークまたは機器からの、優先通信開始通知をネットワーク全体に通知する。このとき、優先通知開始通知は制御パケット40で示した識別フィールドを持つ。また、上位のネットワークとはネットワークの管理者あるいは監視者を示す。さらに、前記管理者あるいは監視者は、自らをトリガとして優先通信開始通知を通知する場合と、ネットワーク中のノードの要求をトリガとして優先通信開始通知を通知する場合がある。
ステップS801において、ゲートウェイノード10は、ボトルネックノードの探索を周囲通信範囲のノードに対して通知する。
ステップS802において、探索の結果、ボトルネックノードとなったノード10kは、探索完了応答をゲートウェイノード10に返答する。このとき、ボトルネックノード探索通知は、制御パケット40で示した識別フィールドを持つ。ボトルネックノード探索通知は、探索通知223の例である。
ステップS803a,S804,S803b,S803c,S805において、各ノードは、優先通知開始通知と、ボトルネックノード探索通知より、自らを優先ノード、非優先ノード、およびボトルネックノードのいずれかに設定する。
ステップS806において、ゲートウェイノード10は、ネットワークにTCメッセージを送信する。
ステップS807a,S808a,S807b,S807c,S808bにおいて、各ノードはTCメッセージと自ノードの種別設定状況を参照して、優先経路または非優先経路を生成する。
ステップS809aからステップS809eにおいて、各ノードは、生成結果を記憶部34に保存する。
ステップS810において、ゲートウェイノード10は、優先パケットを、宛先ノードである優先ノードのノード10aに送信する。このとき、非優先ノードの通信は自律分散的に行われ、停止しない。優先通信が完了すると、ゲートウェイノード10は、ステップS811において、優先通信終了通知をネットワーク全体に通知する。
ステップS812aからステップS812eにおいて、優先通信終了通知を受信した各ノードは、自らを通常ノードに設定する。
ステップS813aからステップS813eにおいて、通常ノードの各ノードは、通常時の経路情報を記憶部34から読み出し、通常時の経路を生成する。
図12を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500における優先通信時のネットワーク構成について説明する。ゲートウェイノード10、ノード10c、およびノード10aは優先ノードであり、周囲の非優先ノードから独立した経路を生成する。ノード10bは非優先ノードであり、ゲートウェイまで、優先経路を通過しない経路を生成する。ネットワークの稼働後、初めて特定のノードと優先通信する場合は、経路生成処理S20の通り経路を探索するが、2度目以降は、記憶部34に保存した経路情報を参照して、新たに探索することなく優先通信時の経路を生成する。
***他の構成***
無線通信装置20は、入力インタフェースおよび出力インタフェースを備えていてもよい。
入力インタフェースは、マウス、キーボード、タッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェースは、具体的には、USB(Universal Serial Bus)端子である。なお、入力インタフェースは、LAN(Local Area Network)と接続されるポートであってもよい。
出力インタフェースは、ディスプレイといった表示機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェースは、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
本実施の形態では、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能がハードウェアで実現されてもよい。
図13を用いて、本実施の形態の変形例に係る無線通信装置20の構成について説明する。
図13に示すように、無線通信装置20は、処理回路909、無線インタフェース951、および機器インタフェース952といったハードウェアを備える。
処理回路909は、上述した無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能および記憶部34を実現する専用の電子回路である。処理回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field−Programmable Gate Arrayの略語である。
無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能は、1つの処理回路909で実現されてもよいし、複数の処理回路909に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能がソフトウェアとハードウェアの組合せで実現されてもよい。すなわち、無線通信装置20の一部の機能が専用のハードウェアで実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
無線通信装置20のプロセッサ910、記憶装置920、および、処理回路909を、総称して「プロセッシングサーキットリ」という。つまり、無線通信装置20の構成が図2および図13のいずれに示した構成であっても、無線部31と、制御部32と、判定部33と、付加機能部35の機能および記憶部34は、プロセッシングサーキットリにより実現される。
「部」を「工程」または「手順」または「処理」に読み替えてもよい。また、「部」の機能をファームウェアで実現してもよい。
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る無線通信装置20では、優先通信時は、ゲートウェイと優先通信対象のノードを接続する優先経路と、ボトルネックノードを介してゲートウェイトと接続する優先経路以外のノードからなる非優先経路とに、経路を分離して通信する。よって、本実施の形態に係る無線通信装置20によれば、新たにネットワークを配備することなく、優先パケットがゲートウェイに到達する時間の遅延を低減し、かつ、優先パケット転送中は、優先パケット以外のパケットも滞留することなく転送が可能となる。
本実施の形態に係る無線通信装置20では、ボトルネックノードを意図的に、優先経路上のノードとゲートウェイ以外のノードに設定することで、優先パケットがボトルネックノードの通信負荷による遅延の影響を受けないようにすることができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。
実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態1に係る無線通信装置20では、ボトルネックノードを選択するとき、ボトルネックノードの候補が複数ある場合はランダムに1つを選択し、ボトルネックノードに設定した。本実施の形態に係る無線通信装置20xでは、電波強度情報から計算したノードの位置情報222に基づいて、ボトルネックノードを選択する。
***機能構成の説明***
図14を用いて、本実施の形態に係る各ノードが有する無線通信装置20xの機能構成について説明する。
無線部51は、制御部52から受信した情報から、無線通信プロトコルに従い信号列を生成してパケットとし、アンテナ26を介して空間に送信する。また、無線部51は、空間を伝搬してきたパケットを、アンテナ26を介して受信し、無線通信プロトコルに従い復号し、制御部52に送信する。また、無線部51は、空間を伝搬してきたパケットの電波強度情報を、電波情報管理部57に送信する。無線部51は、実施の形態1で説明した無線部31に対応する。
電波情報管理部57は、受信した電波強度情報を、パケットを送信したノード毎に電波強度情報541として管理し、電波強度情報541を記憶部54に記憶する。
位置情報算出部56は、電波強度情報541に基づいて、他ノードと自ノードの相対位置を位置情報222として算出する。すなわち、位置情報算出部56は、電波情報管理部57から受信した自ノードの電波強度情報と、アンテナ26と無線部51と制御部52を介して受信した他ノードの電波強度情報から、他ノードと自ノードの相対位置を推定し、推定結果を位置情報222として制御部52に送信する。
制御部52は、無線部51、判定部53、記憶部54、付加機能部55、電波情報管理部57、および位置情報算出部56を制御する。また、制御部52は、判定部53の判定結果を受信し、判定結果に応じた動作モードに関する情報を記憶部54から読み出して、動作モードを切り替える。制御部52は、実施の形態1で説明した制御部32に対応する。
判定部53は、アンテナ26、無線部51、制御部52を介して受信した、空間を伝搬してきたパケット情報、または付加機能部55から受信した機器24の情報に基づき動作モードを判定する。判定部53は、実施の形態1で説明した判定部33に対応する。
記憶部54は制御部52の制御情報、判定部53の判定結果、付加機能部55の機器24に関する情報を保存する。また、記憶部54は、電波強度情報541を記憶する。また、記憶部54は無線部51のパケット送受信をバッファとして補助する。記憶部54は、実施の形態1で説明した記憶部34に対応する。
付加機能部55は機器24を制御、ならびに監視する。付加機能部55は、実施の形態1で説明した付加機能部35に対応する。
***動作の説明***
<ボトルネック選択処理S50x>
図15を用いて、本実施の形態に係るボトルネック選択処理S50xついて説明する。
ボトルネック選択処理S50xは、優先通信時に、ノード10a〜10oから、ボトルネックノードを選択する処理である。
ステップS900において、ゲートウェイノード10の制御部52が、アンテナ26および無線部51を介して、ゲートウェイノード10より上位のネットワークまたは機器からボトルネックノード探索通知を受信する。ゲートウェイノード10の制御部52は、自身を探索元ノードに設定して、ボトルネックノードの探索を開始する。
ステップS901において、探索元ノードの制御部52は、アンテナ26および無線部51を介して、ネットワーク内の全ノードに位置情報探索開始を通知する。
ステップS902において、位置情報探索開始の通知を受信したノードは、自ノードの位置情報探索を開始する。
ステップS903において、各ノードの電波情報管理部57は、隣接ノードから、隣接ノードが隣接ノードの隣接ノードから受信したパケットから抽出した電波強度情報を受信する。隣接ノードは、隣接する隣接無線通信装置の例である。
ステップS904において、各ノードの電波情報管理部57は、自ノードが隣接ノードから受信したパケットから抽出した電波強度情報を隣接ノードに送信する。
ステップS905において、各ノードの位置情報算出部56は、自ノードと隣接ノードから収集した電波強度情報から、相対位置を位置情報222として算出する。
ステップS906からステップS907において、各ノードの制御部52は、算出結果である位置情報222を探索元ノードに送信し、位置情報探索を終了する。
ステップS908において、探索元ノードは、全ノードの位置情報探索が終了したかを判定する。全ノードの位置情報探索が終了し、探索元ノードに全ノードの位置情報の収集が完了すると、探索元ノードは、ステップS909に進む。
ステップS909において、探索元ノードは、探索結果を使用して、優先ノードから物理的に最も遠い位置にあるノードをボトルネックノードに設定する。
***本実施の形態に係る効果の説明***
本実施の形態に係る無線通信装置20xでは、電波情報管理部が、無線部により受信したパケットの電波強度を測定し、電波強度を隣接する隣接無線通信装置ごとに電波強度情報として記憶する。また、位置情報算出部が、電波強度のうち、2つの隣接無線通信装置の電波強度と、2つの隣接無線通信装置のどちらか、または両方から受信した、隣接無線通信装置間の電波強度から、自局含む3つの無線通信装置の相対位置を計算する。そして、制御部は、位置情報に基づき、優先通信する動作モードの無線通信装置から、最も遠い位置にある、優先通信しない動作モードの無線通信装置を、優先通信しない動作モードの無線通信装置からなるネットワークのトポロジの頂点に選択する。よって、本実施の形態に係る無線通信装置20xによれば、優先通信時に生成する非優先経路のボトルネックノードは、優先経路から物理的に遠い位置のノードから選択される。よって、本実施の形態に係る無線通信装置20xによれば、優先経路の、通信負荷の集中に由来する遅延を改善できるため、実施の形態1で得られる、優先パケットのゲートウェイ到達時間の遅延を低減する効果を、増大可能である。
実施の形態3.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。
実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態1に係る各ノードの無線通信装置20は、ボトルネックノードを生成し、優先経路と非優先経路を分離して優先経路の通信負荷を低減する。本実施の形態に係る各ノードの無線通信装置20yは、実施の形態1で生成した優先経路と非優先経路ごとに、無線通信の衝突回避方式におけるパラメータを設定する。
***機能構成の説明***
図16を用いて、本実施の形態に係る各ノードが有する無線通信装置20yの機能構成について説明する。
無線部61は、制御部62から受信した情報から、無線通信プロトコルに従い信号列を生成してパケットとし、アンテナ26を介して空間に送信する。また、無線部61は、空間を伝搬してきたパケットを、アンテナ26を介して受信し、無線通信プロトコルに従い復号し、制御部62に送信する。無線部61は、実施の形態1で説明した無線部31に対応する。
制御部62は、無線部61、判定部63、記憶部64、付加機能部65、および優先制御管理部66を制御する。また、制御部62は、判定部63の判定結果を受信し、判定結果に応じた動作モードに関する情報を記憶部64から読み出して、動作モードを切り替える。また、制御部62は、パケットを送信する前に、ウェイト時間WTをランダムに設定する。制御部62は、実施の形態1で説明した制御部32に対応する。
判定部63は、アンテナ26、無線部61、制御部62を介して受信した、空間を伝搬してきたパケット情報、または付加機能部65から受信した機器24の情報に基づき動作モードを判定する。判定部63は、実施の形態1で説明した判定部33に対応する。
記憶部64は、制御部62の制御情報、判定部63の判定結果、付加機能部65の機器24に関する情報を保存する。また、記憶部64は無線部61のパケット送受信をバッファとして補助する。記憶部64は、実施の形態1で説明した記憶部34に対応する。
付加機能部65は、機器24を制御、ならびに監視する。付加機能部65は、実施の形態1で説明した付加機能部35に対応する。
優先制御管理部66は、判定部63で判定した動作モードに基づき、無線通信の衝突回避方式におけるパラメータを設定する。すなわち、優先制御管理部66は、ウェイト時間WTのランダム範囲を、無線局の動作モード毎に変更する。
***動作の説明***
図17を用いて、本実施の形態に係る無線通信装置20yの無線通信の衝突回避方式におけるパラメータ設定処理S60について説明する。図17は、本実施の形態に係る無線通信システム500で、無線通信の衝突回避方式の1つである、バックオフ制御のランダム時間を設定する動作のフローチャートである。
<パラメータ設定処理S60>
ステップS170において、判定部63は、自ノードのノード種別を判定する。
自ノードが優先ノードの場合、ステップS172において、優先制御管理部66は、無線衝突回避のバックオフ制御で参照するランダム時間をTに設定する。
自ノードが優先ノードでない場合、ステップS173において、優先制御管理部66は、無線衝突回避のバックオフ制御で参照するランダム時間をT’に設定する。このとき、ランダム時間TとT’との関係は、T<<T’とする。
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る無線通信装置20yでは、制御部は、制御パケットを送信する前に、ウェイト時間をランダムに設定する。このとき、優先制御管理部は、ウェイト時間のランダム範囲を、無線局の動作モード毎に変更する。本実施の形態に係る無線通信装置20yによれば、優先ノードと優先ノード以外のノードがお互いの無線通信範囲に存在し、バックオフ制御による衝突回避を行うとき、優先ノードのランダム時間は小さく、優先ノード以外のランダム時間は大きく設定する。よって、本実施の形態に係る無線通信装置20yによれば、優先ノードのパケットの方が、送信機会を多くできる。また、本実施の形態に係る無線通信装置20yによるパラメータ設定により、優先経路のバックオフ制御に由来する遅延を改善できる。したがって、本実施の形態に係る無線通信装置20yによれば、実施の形態1で得られる、優先パケットのゲートウェイ到達時間の遅延を低減する効果を、増大可能である。
実施の形態4.
本実施の形態では、主に、実施の形態1と異なる点について説明する。
実施の形態1と同様の機能を有する構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態1に係る各ノードの無線通信装置20では、1つのアドホックネットワーク中で優先通信する場合、ボトルネックノードを探索し、優先経路と非優先経路を分離して優先経路の通信負荷を低減する。本実施の形態では、通信チャンネルの異なる複数のアドホックネットワークが存在する環境で優先通信する場合について説明する。本実施の形態に係る各ノードの無線通信装置20zでは、1つのアドホックネットワークからボトルネックノードを探索し、優先ノード以外のノードはボトルネックノードと同じチャンネルに変更し、ボトルネックノードをシンクノードとしたツリー型の非優先経路を生成する。
***構成の説明***
図18を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500zのネットワーク構成について説明する。無線通信システム500zは、ネットワークAと、ネットワークBと、ネットワークAとネットワークBの上位ネットワークのノード80で構成されるアドホックネットワークである。ネットワークAは、ゲートウェイノードA81aと、ノード82a〜85aで構成される。ネットワークBは、ゲートウェイノードB81bと、ノード82b〜85bで構成される。ネットワークAとネットワークBの2つのアドホックネットワークは、互いに無線通信範囲が重なっているが、ネットワークAはチャンネルAを使用し、ネットワークBはチャンネルBを使用することで、相互に干渉しない。
***機能構成の説明***
図19を用いて、本実施の形態に係る各ノードが有する無線通信装置20zの機能構成について説明する。
無線部71は、制御部72から受信した情報から、無線通信プロトコルに従い信号列を生成してパケットとし、アンテナ26を介して空間に送信する。また、無線部71は、空間を伝搬してきたパケットを、アンテナ26を介して受信し、無線通信プロトコルに従い復号し、制御部72に送信する。無線部71は、実施の形態1で説明した無線部31に対応する。
制御部72は、無線部71、判定部73、記憶部74、付加機能部75、およびチャンネル設定部76を制御する。また、制御部72は、判定部73の判定結果を受信し、判定結果に応じた動作モードに関する情報を記憶部74から読み出して、動作モードを切り替える。
判定部73は、アンテナ26、無線部71、および制御部72を介して受信した、空間を伝搬してきたパケット情報、または付加機能部75から受信した機器24の情報に基づき動作モードを判定する。判定部73は、実施の形態1で説明した判定部33に対応する。
記憶部74は、制御部72の制御情報、判定部73の判定結果、付加機能部75の機器24に関する情報を保存する。また、記憶部74は、無線部71のパケット送受信をバッファとして補助する。記憶部74は、実施の形態1で説明した記憶部34に対応する。
付加機能部75は、機器24を制御、ならびに監視する。付加機能部75は、実施の形態1で説明した付加機能部35に対応する。
チャンネル設定部76は、アンテナ26、無線部71、制御部72を介して受信したパケットに基づき、無線通信装置20zの通信チャンネルを変更する。チャンネル設定部76は、優先通信と通常通信とで通信チャンネルを異なる値に設定する。また、チャンネル設定部76は、変更したチャンネルを制御部72に通知する。
***動作の説明***
図20を用いて、本実施の形態に係る非優先経路生成処理S40zについて説明する。非優先経路生成処理S40zは、優先通信時に、ノード80,81a〜85a,81b〜85bのうち、ボトルネックノードまたは非優先ノードと判定したノードが通信経路を生成する処理である。図20は、本実施の形態に係る無線通信システム500zで、ボトルネックノードまたは非優先ノードが通信経路を生成する動作のフローチャートである。
ステップS180およびステップS181において、ボトルネックノードまたは非優先ノードの制御部72は、自ノードの設定チャンネルがボトルネックノードのチャンネルと異なる場合、自ノードのチャンネルをボトルネックノードのチャンネルに変更する。
ステップS182およびステップS190において、制御部72は、優先通信対象に対応した経路が、過去に生成済みで、経路情報が記憶部34にある場合、記憶部34の情報に基づき通信経路を生成する。経路情報が記憶部34にない場合、制御部72は、ステップS183に進む。
ステップS183において、制御部72は、自ノードがボトルネックノードに設定されているか判定する。自ノードがボトルネックノードに設定されている場合、制御部72は、ステップS185に進む。自ノードがボトルネックノードに設定されていない場合、制御部72は、ステップS184に進む。
ステップS184において、制御部72は、自ノードが中継ノードに設定されているか判定する。自ノードが中継ノードに設定されている場合、制御部72は、ステップS185に進む。自ノードが中継ノードに設定されていない場合、制御部72は、ステップS188に進む。
ステップS185において、制御部72は、TCメッセージに優先ノードのトポロジ情報が含まれるか判定する。TCメッセージに優先ノードのトポロジ情報が含まれる場合、制御部72は、ステップS186に進む。TCメッセージに優先ノードのトポロジ情報が含まれない場合、制御部72は、ステップS187に進む。
ステップS186において、制御部72は、TCメッセージから優先ノード情報を削除する。
ステップS187において、制御部72は、TCメッセージをフラッディングする。
ステップS188において、制御部72は、TCメッセージを受信する。
ステップS189において、制御部72は、TCメッセージに含まれるトポロジ情報に基づき通信経路を生成する。このとき、トポロジ情報は、ボトルネックノードをシンクノードとした、ツリー型のネットワーク構成である。また、ステップS187により、ボトルネックノードと非優先ノードから構成されるネットワークには、優先ノードが含まれない経路となる。
次に、図21を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500zの優先通信時の動作を説明する。図21は、本実施の形態に係る無線通信システム500zで、ネットワークを構成するノードから、ノード80、ノード81a、ノード83a、ノード85b、ノード83bを代表して動作を説明する図である。
ステップS280において、ノード80は、より上位のネットワークまたは機器からの、優先通信開始通知をネットワーク全体に通知する。このとき、優先通知開始通知は制御パケット40で示した識別フィールドを持つ。また、上位のネットワークとはネットワークの管理者あるいは監視者を示す。さらに、前記管理者あるいは監視者は、自らをトリガとして優先通信開始通知を通知する場合と、ネットワーク中のノードの要求をトリガとして優先通信開始通知を通知する場合がある。
ステップS281において、ノード80は、ボトルネックノードの探索を周囲通信範囲のノードに対して通知する。
ステップS282において、探索の結果、ボトルネックノードとなったノード81aは、探索完了応答をノード80に返答する。このとき、ボトルネックノード探索通知は、制御パケット40で示した識別フィールドを持つ。
ステップS283a,S284,S285a,S285b,S283bにおいて、各ノードは、優先通知開始通知と、ボトルネックノード探索通知より、自らを優先ノード、非優先ノード、ボトルネックノードのいずれかに設定する。
非優先ノードに設定したノードで、ボトルネックノードとチャンネルが異なるノードは、ノード85bである。
ステップS286において、ノード85bのチャンネル設定部76は、ノード85bのチャンネルを、チャンネルBからチャンネルAに変更する。
ステップS287において、ノード80は、ネットワークにTCメッセージを送信する。
ステップS288a,S289a,S289b,S289c,S288bにおいて、各ノードはTCメッセージと自ノードの種別設定状況を参照して、優先経路または非優先経路を生成する。
ステップS290aからステップS290eにおいて、各ノードは、生成結果を記憶部74に保存する。
ステップS291において、ノード80は、優先パケットを、宛先ノードである優先ノードのノード83bに送信する。このとき、非優先ノードの通信は自律分散的に行われ、停止しない。優先通信が完了すると、ノード80は、ステップS292において、優先通信終了通知をネットワーク全体に通知する。
ステップS293において、優先通信終了通知を受信すると、優先通信終了通知を受信したノードのうちチャンネルを変更したノード85bのチャンネル設定部76は、ノード85bのチャンネルを、チャンネルAからチャンネルBに戻す。
ステップS294aからステップS294eにおいて、優先通信終了通知を受信した各ノードは、自らを通常ノードに設定する。
ステップS295aからステップS295eにおいて、通常ノードの各ノードは、通常時の経路情報を記憶部74から読み出し、通常時の経路を生成する。
図22を用いて、本実施の形態に係る無線通信システム500zにおける優先通信時のネットワーク構成について説明する。ノード80、ノード81b、ノード83bは優先ノードであり、周囲の非優先ノードから独立した経路を生成する。ノード85bは非優先ノードであり、ノード80まで、優先経路を通過しない通常経路を生成する。ネットワークの稼働後、初めて特定のノードと優先通信する場合は、上述の通り経路を探索するが、2度目以降は、記憶部74に保存した経路情報を参照して、新たに探索することなく優先通信時の経路を生成する。
***本実施の形態に係る効果の説明***
本実施の形態に係る無線通信装置20zでは、通信チャンネルの異なる複数のアドホックネットワークが存在する環境において、優先通信時は優先経路と、優先経路とは異なるチャンネルの1つのアドホックネットワークを構築できる。これにより、通信チャンネルの異なる複数のアドホックネットワークにおいて、実施の形態1同様、優先パケットのゲートウェイ到達時間の遅延を低減する効果を得られる。
実施の形態1から4では、無線通信装置の各部が独立した機能ブロックとして無線通信装置を構成している。しかし、上述した実施の形態のような構成でなくてもよく、無線通信装置の構成は任意である。無線通信装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、任意である。これらの機能ブロックを、他のどのような組み合わせ、あるいは任意のブロック構成で、無線通信装置を構成しても構わない。
実施の形態1から4について説明したが、これらの実施の形態のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明の範囲、本発明の適用物の範囲、および本発明の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。
10 ゲートウェイノード、10a〜10o,80,81a〜85a,81b〜85b ノード、24 機器、26 アンテナ、800 複数の無線通信装置、20,20x,20y,20z 無線通信装置、40 制御パケット、41 動作モードフィールド、42 ノード種別フィールド、50 トポロジ情報、82 通信種別、83 装置種別、222 位置情報、223 探索通知、811 第1装置種別、812 第2装置種別、31,51,61,71 無線部、32,52,62,72 制御部、33,53,63,73 判定部、34,54,64,74 記憶部、541 電波強度情報、35,55,65,75 付加機能部、56 位置情報算出部、57 電波情報管理部、341 経路情報、66 優先制御管理部、76 チャンネル設定部、500,500z 無線通信システム、610 無線通信方法、620 無線通信プログラム、909 処理回路、910 プロセッサ、920 記憶装置、921 メモリ、922 補助記憶装置、951 無線インタフェース、952 機器インタフェース、S10 判定処理、S20 経路生成処理、S21 通常ノード処理、S211 中継ノード選択処理、S212 通常経路生成処理、S30 優先経路生成処理、S40,S40z 非優先経路生成処理、S50,S50x ボトルネック選択処理、S60 パラメータ設定処理、WT ウェイト時間。

Claims (9)

  1. 通常通信と前記通常通信より優先して行われる優先通信とを行う無線通信システムを構成する複数の無線通信装置であって、前記優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置と前記第1無線通信装置以外の第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置に含まれる無線通信装置において、
    前記通常通信か前記優先通信かを表す通信種別と、前記第1無線通信装置を表す第1装置種別と前記第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信するとともに、前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジを表すトポロジ情報を受信する無線部と、
    前記制御パケットに含まれる前記通信種別に基づいて、前記無線通信装置が前記優先通信を行うか否かを判定し、前記無線通信装置が前記優先通信を行うと判定すると、前記制御パケットに含まれる前記装置種別に基づいて、前記無線通信装置の種別を判定する判定部と、
    前記トポロジ情報と前記判定部により判定された前記無線通信装置の種別とに基づいて、前記無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成する制御部と
    を備えた無線通信装置。
  2. 前記制御部は、
    前記判定部により前記装置種別が前記第2装置種別であると判定されると、前記トポロジ情報により表される前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジから前記第1無線通信装置を削除し、前記第1無線通信装置を削除したトポロジを表す非優先トポロジ情報を用いて前記通常通信の通信経路である通常経路を生成する請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、
    前記判定部により前記装置種別が前記第1装置種別であると判定されると、前記無線部が受信した前記トポロジ情報を用いて前記優先経路を生成する請求項1または2に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、
    前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジの頂点に位置する第3無線通信装置を探索する探索通知を受信すると、前記無線通信装置の無線通信範囲内から前記第3無線通信装置を探索し、前記第3無線通信装置のアドレスを含む探索結果を前記探索通知に対する応答として送信し、
    前記無線部は、
    前記装置種別に、前記第1装置種別と、前記第2無線通信装置と前記第3無線通信装置とを表す前記第2装置種別とのいずれかが設定された前記制御パケットを受信する請求項1から3のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  5. 前記無線通信装置は、
    前記無線部により受信した前記制御パケットの電波強度を測定し、前記電波強度を隣接する隣接無線通信装置ごとに電波強度情報として記憶する電波情報管理部と、
    前記電波強度のうち、2つの隣接無線通信装置の電波強度と、2つの隣接無線通信装置のどちらか、または両方から受信した、隣接無線通信装置間の電波強度から、自局含む3つの無線通信装置の相対位置を計算する位置情報算出部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記位置情報に基づき、優先通信する動作モードの無線通信装置から、最も遠い位置にある、優先通信しない動作モードの無線通信装置を、優先通信しない動作モードの無線通信装置からなるネットワークのトポロジの頂点に選択する請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  6. 前記制御部は、
    前記制御パケットを送信する前に、ウェイト時間をランダムに設定し、
    前記無線通信装置は、
    前記ウェイト時間のランダム範囲を、無線局の動作モード毎に変更する優先制御管理部を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  7. 前記無線通信装置は、
    前記優先通信と前記通常通信とで通信チャンネルを異なる値に設定するチャンネル設定部を備えた請求項1から6のいずれか1項に記載の無線通信装置。
  8. 通常通信と前記通常通信より優先して行われる優先通信とを行う無線通信システムを構成する複数の無線通信装置であって、前記優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置と前記第1無線通信装置以外の第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置に含まれる無線通信装置の無線通信方法において、
    無線部が、前記通常通信か前記優先通信かを表す通信種別と、前記第1無線通信装置を表す第1装置種別と前記第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信するとともに、前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジを表すトポロジ情報を受信し、
    判定部が、前記制御パケットに含まれる前記通信種別に基づいて、前記無線通信装置が前記優先通信を行うか否かを判定し、前記無線通信装置が前記優先通信を行うと判定すると、前記制御パケットに含まれる前記装置種別に基づいて、前記無線通信装置の種別を判定し、
    制御部が、前記トポロジ情報と前記判定部により判定された前記無線通信装置の種別とに基づいて、前記無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成する無線通信方法。
  9. 通常通信と前記通常通信より優先して行われる優先通信とを行う無線通信システムを構成する複数の無線通信装置であって、前記優先通信の経路である優先経路に配置される無線通信装置である第1無線通信装置と前記第1無線通信装置以外の第2無線通信装置とを含む複数の無線通信装置に含まれる無線通信装置の無線通信プログラムにおいて、
    前記通常通信か前記優先通信かを表す通信種別と、前記第1無線通信装置を表す第1装置種別と前記第2無線通信装置を表す第2装置種別とのいずれかが設定される装置種別とを含む制御パケットを受信する処理と、
    前記複数の無線通信装置により構成されるトポロジを表すトポロジ情報を受信する処理と、
    前記制御パケットに含まれる前記通信種別に基づいて、前記無線通信装置が前記優先通信を行うか否かを判定し、前記無線通信装置が前記優先通信を行うと判定すると、前記制御パケットに含まれる前記装置種別に基づいて、前記無線通信装置の種別を判定する処理と、
    前記トポロジ情報と前記無線通信装置の種別とに基づいて、前記無線通信装置の種別に応じた通信経路を生成する生成処理と
    をコンピュータである前記無線通信装置に実行させる無線通信プログラム。
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