JPWO2018147082A1 - スペアミント抽出物含有透明飲料 - Google Patents

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Abstract

本発明は、光や熱による香料の劣化が抑制され、且つ長期間保存しても外観として色調の変化が生じにくい飲料を提供することを目的とする。波長660nmで測定した濁度が0.06以下である香料含有飲料において、スペアミント抽出物を配合する。

Description

本発明は、スペアミント抽出物を含有する透明な飲料に関し、特に、香料の劣化が起こりにくく、且つ飲料の液色が変化しにくい飲料に関する。
近年、消費者の健康意識や天然・自然志向を背景に、フレーバードウォーター(flavored water)の人気が高まっている。フレーバードウォーターとは、ミネラルウォーター(ナチュラルミネラルウォーターを含む)などの水に甘味料、香料、エキス、果汁などの原料を加えた飲料で、ニアウォーターとも呼ばれる水のような外観の飲料である。
フレーバードウォーターのような無色透明でありながら果実等の風味を有している飲料は、一般に、水の代わりに飲用できるようなすっきりとした味わいに加えてさわやかな風味を有しており、水と同程度、或いはそれ以上に飲みやすいという特徴を有している。その一方で、透明な飲料は外部からの光や熱による影響を受けやすく、それによって飲料中の香料が劣化して、異味や異臭(オフフレーバー)を生じることが問題視されている。
飲料中の香料の劣化を抑制する手段として、従来、酸化防止剤が使用されている。酸化防止剤としては、ビタミンC(L−アスコルビン酸)が広く用いられている。しかしながら、酸化防止剤としてビタミンCを飲料に一定量添加すると、長期間の保存中に徐々に着色が進み、飲料の液色を当初の状態のまま保持しにくいという問題があり、さらにはビタミンC特有の味が出てしまうという問題もあった。
そこで本発明は、光や熱による香料の劣化が抑制され、且つ長期間保存しても外観として色調の変化が生じにくい透明な飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、長期間保存しても香料の劣化を抑制しつつ、且つ飲料の色調を当初の状態のまま維持することに関して、驚くべきことにスペアミント抽出物に優れた効果があることを見出した。かかる知見に基づき、本発明者らは、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下を包含するが、これらに限定されない。
(1)香料及びスペアミント抽出物を含有し、波長660nmで測定した濁度が0.06以下である、容器詰め飲料。
(2)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が35以下である、(1)に記載の飲料。
(3)純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下である、(1)に記載の飲料。
(4)スペアミント抽出物の含有量が0.00001〜0.03重量%である、(1)〜(3)のいずれか1に記載の飲料。
(5)飲料中のビタミンCの含有量が0.02重量%未満である、(1)〜(4)のいずれか1に記載の飲料。
本発明によれば、スペアミント抽出物の酸化防止作用によって、光や熱による香料の劣化を抑制することができ、且つ、酸化防止剤としてのビタミンCではなし得なかった、長期間保存しても変色が生じにくく、液色を当初の状態のまま維持できる透明飲料を提供することができる。味覚及び外観に関して優れた安定性を有する飲料は、製品の長期保存や市場への流通などの面で大きな利点を有する。
本発明の一態様は、香料及びスペアミント抽出物を含有し、波長660nmで測定した濁度が0.06以下である、容器詰め飲料である。
(スペアミント抽出物)
本発明の飲料に含まれるスペアミント抽出物は、植物のスペアミントから得られる抽出物をいう。スペアミント(学名:Mentha spicata L.)は、シソ科ハッカ属に属する多年草の植物であり、ハーブとして用いられることが知られている。また、清涼感が強くスーッとした香りのペパーミントに対し、スペアミントは香り味わいともに甘みがあり、穏やかな清涼感を有し、料理やカクテル、ハーブティー、お菓子作りなど幅広く利用されている。
本発明に係るスペアミント抽出物は、スペアミントの一部又は全体から抽出されることができる。抽出対象となるスペアミントの一部としては、特に限定されないが、葉、茎、花、実、及び根等が挙げられる。本発明に係るスペアミント抽出物は、好ましくはスペアミントの葉から抽出されたものである。
スペアミント抽出物の調製方法は特に限定されないが、例えば、原料のスペアミントを蒸留器の釜に入れ、水蒸気を吹き込んで蒸留した後、冷却、油水分離することによって得ることができる。蒸留処理に関する温度や時間、圧力は特に限定されるものではない。また、スペアミント抽出物は、例えば、乾燥し、粉砕したスペアミントを、30℃〜沸点付近の水、食品の製造に許容される溶媒(エタノール等の有機溶媒)、又はこれらの混合物で抽出することによっても得ることができる。水と有機溶媒との混合物としては、例えば40〜60%エタノール等が挙げられる。また、抽出処理に関する温度や時間は特に限定されず、例えば室温で1分〜12時間かけて抽出を行うことができる。
本発明の飲料においては、スペアミント抽出物を含有する市販のスペアミント香料を購入して使用してもよい。スペアミント香料の製造方法は特に限定されないが、例えばスペアミント抽出物を単独または他の香料と組み合わせて調合し、これをベースとして用途や目的に応じて粉末香料や水溶性香料、乳化香料、油溶性香料などの形態に製剤化して得ることができる。本発明では、飲料の透明度を損なわないものであればいずれの形態であっても使用することができる。
本発明の飲料におけるスペアミント抽出物の含有量は、例えば、0.00001〜0.03重量%であり、好ましくは0.00005〜0.02重量%、より好ましくは0.0001重量%以上0.01重量%未満である。スペアミント香料を用いた場合、飲料中のその含有量は、例えば0.0001〜0.03重量%とすることができ、好ましくは0.0005〜0.02重量%、より好ましくは0.0005重量%以上0.01重量%未満、さらに好ましくは0.0005重量%以上0.005重量%未満とすることができる。本明細書において用いられる「重量%」は、特に断りがない限り、「w/v」で表される量を意味する。
なお、スペアミント抽出物を含有しているかどうかは、当業者に公知の方法で測定することができ、その方法は特に制限されない。例えば、スペアミント抽出物に含まれるl−カルボンを指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法等を利用してl−カルボンの量を測定し、判定することができる。
(香料)
本発明の飲料には、香料が含まれる。香料は、一般に、飲食品の製造又は貯蔵中に失われる香気や香味を補ったり、また、飲食品に新たな風味を付与したりするために用いられる。
本発明の飲料に用いることができる香料の種類は、飲料に使用できるものであり、また、飲料の透明度を損なわないものであればよく、特に限定されない。飲料の外観が水のように無色透明な場合であれば、果実様の香気を呈する香料は、その飲料の爽やかなイメージにあうので好ましい。そのような香料には、例えば、果皮オイル、果実等を有機溶剤に浸漬して得た抽出物のような天然由来のものや、果実様香気成分を化学合成により得たものが含まれる。果実様の香気を呈する香料における「果実」としては、例えば、オレンジ、ミカン、マンダリン、レモン、ライム等の柑橘類のほか、モモ、ブドウ、イチゴ、リンゴ、パイナップル、マンゴー、メロンなどが挙げられる。なかでも、柑橘類果実の香気を呈する香料は、その爽やかな香味が、透明飲料の爽やかなイメージと合致するので、好ましい。
また、本発明の飲料には、果実様の香気を呈する香料以外にも、ヨーグルト風味を呈する香料や、はちみつの風味を呈する香料、サイダーの風味を呈する香料等の香料を用いることもできる。
飲料中の香料の量は、少なくとも飲料を飲んだ際にその香気が感じられる量であり、具体的には香料自体の力価によって決まるものである。また、飲料の透明度を損なわない量であることも必要である。例えば、果実のエタノール抽出液の形態である香料を用いる場合には、その力価や飲料の透明度に応じて、1〜10000ppm程度の量で用いられる。
本発明の飲料においては、果汁そのものを香料成分として使用してもよい。果汁を用いる場合、飲料の透明度への影響を考慮して透明化処理を施した透明果汁を使用することが好ましい。果汁は、脱色処理が施されていてもよい。飲料を透明に維持すること、さらにその液色を保存時など長期にわたって維持することを考慮すれば、透明果汁は、例えば5%以下、好ましくは2%以下、より好ましくは1.5%以下、特に好ましくは1.0%以下の濃度で使用される。果汁の種類としては、飲料の透明度を損なわないものであればよく、特に限定されない。例えば、オレンジ、ミカン、レモン等の柑橘類果汁やリンゴ果汁などを選択することができる。
(透明な飲料)
本発明の飲料は透明である。「飲料が透明である」とは、いわゆるスポーツドリンクのような白濁や、混濁果汁のような濁りがなく、水のように視覚的に透明な飲料であることをいう。飲料の透明度は、例えば、液体の濁度を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することができる。例えば、紫外可視分光光度計(UV−1600(株式会社島津製作所製)など)を用いて測定した波長660nmにおける吸光度が、0.06以下であるものを「透明」と呼ぶことができる。
飲料の液色は特に限定されず、上述の透明さを保持していれば、有色であってもかまわない。飲料の液色は、例えば、物体の色差を測定する公知の手法を用いることにより、数値化することができる。例えば、測色色差計(ZE2000(日本電色工業株式会社製)など)を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値(色差)を利用して飲料の液色の数値化を行うことができる。純水を基準とした場合の本発明の飲料のΔE値は、例えば35以下、20以下、15以下、又は11.2以下である。
上述の通り本発明の飲料は有色透明であってもかまわないが、無色透明の場合には保存中の液色変化がより目立ちやすいため、本発明はそのような飲料において効果を顕著に発揮でき好ましい。即ち、本発明の飲料は、好ましくは無色透明である。ここで、「飲料が無色である」とは、視覚的に認知できる色がついていない飲料であることをいう。ΔE値を用いて説明すれば、測色色差計(ZE2000(日本電色工業株式会社製)など)を用いて純水を基準として測定した際の透過光のΔE値が3.5以下である場合を「無色」と呼ぶことができる。即ち、本発明の飲料は、純水を基準とした場合のΔE値が3.5以下であることが好ましい。より好ましくは、ΔE値は2.3以下である。
(ビタミンC)
本発明の飲料の好ましい実施形態では、飲料の酸化防止を目的としたビタミンC添加は行わないことが望ましく、従って本発明の飲料に含まれるビタミンCは果汁などに由来するものであり、具体的には、本発明の飲料では、飲料中のビタミンCの含有量は0.02重量%未満である。ここで、ビタミンCとはL−アスコルビン酸を意味し、ビタミンC(L−アスコルビン酸)が塩や水和物の状態である場合は、これを遊離体(フリー体)に換算した上で含有量を算出するものとする。本発明の飲料では、飲料中のビタミンCの含有量は、好ましくは0.01重量%以下、より好ましくは0.005重量%以下である。最も好ましくは0.0005重量%以下である。なお、ビタミンCの量を測定する方法は、当業者に公知の方法を用いることができ、例えばHPLC法等を用いてビタミンCの量を測定することができる。
また、本発明の飲料は、ビタミンCを実質的に含有しないものであってもよい。ここで、「実質的に含有しない」とは、当業者に公知の方法を用いて測定したときに検出限界以下であることを意味し、物理的に存在しないことまでを必要とするものではない。
(その他)
本発明の飲料には、スペアミント抽出物と香料に加えて、通常の飲料に用いられる甘味料、酸味料、塩類、苦味料、栄養強化剤、pH調整剤などを、飲料の透明性を損なわない範囲で、添加してもよい。
甘味料としては、例えば、果糖、砂糖、果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖、麦芽糖、ショ糖、高果糖液糖、糖アルコール、オリゴ糖、はちみつ、サトウキビ搾汁液(黒糖蜜)、水飴、ステビア末、ステビア抽出物、羅漢果末、羅漢果抽出物、甘草末、甘草抽出物、ソーマトコッカスダニエリ種子末、ソーマトコッカスダニエリ種子抽出物などの天然甘味料や、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテーム、アスパルテーム、サッカリンなどの人工甘味料などが挙げられる。中でもすっきりさ、飲みやすさ、自然な味わいの付与の観点から、天然甘味料を用いることが好ましく、特に、果糖、ぶどう糖、麦芽糖、ショ糖、砂糖、及びはちみつが好適に用いられる。これら甘味成分は一種類のみ用いてもよく、また複数種類を用いてもよい。酸味料は、通常飲食品に添加可能なものを用いることができ、その具体例としては、クエン酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、リンゴ酸、酢酸、アジピン酸、リン酸等が挙げられる。
本発明の飲料のBrixは、特に限定されないが、例えば1.5〜15であり、好ましくは2〜12、さらに好ましくは2〜11である。ここで、Brixとは、糖用屈折計示度として測定される値である。なお、上記範囲内において、例えば2〜7のようにBrixを比較的低めに調整することにより、すっきりとした味わいの飲料を、また7〜11のようにBrixを比較的高めに調整することにより、味わい深い飲料を製造することができる。
本発明の飲料の酸度は、特に限定されないが、例えば0.01〜0.4g/100mLであり、好ましくは0.03〜0.35g/100mL、より好ましくは0.05〜0.35g/100mLである。本明細書において酸度は、酸の含有量の指標となる値であり、一定量の飲料(試料)に水酸化ナトリウムなどのアルカリを加えて中和する際の、中和に要したアルカリの量から計算により求めることができる。酸度の測定には、例えば、自動滴定装置(Mettler toledo DL50など)を用いることができる。本発明において、酸度は、クエン酸量に換算した値を用いる。
本発明の飲料のpHは、特に限定されないが、例えば3〜8であってもよいし、3以上4.5未満、又は4.5〜7であってもよい。本発明の飲料が酸性飲料である場合は、本発明の飲料のpHは、典型的に3以上4.5未満、好ましくは3〜4である。本発明の飲料が中性飲料である場合は、本発明の飲料のpHは、典型的に4.5〜7である。
本発明の飲料の温度は、特に限定されないが、例えば40〜70℃とすることができ、好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃とすることができる。このような温度の設定は、本発明の飲料を加温状態(保温状態)に置くことにより行うことができる。本発明の飲料が加温状態に置かれる時間は、特に限定されないが、例えば1時間以上、12時間以上、又は24時間以上である。一般に、透明な飲料はこのような加温状態に置かれることによって香味の劣化や色調の変化が進行しやすくなる傾向にあるが、本発明の飲料はこのような状態であっても一定の品質を保持することができる。
本発明の飲料は、加熱殺菌をされ、容器に詰められた状態の容器詰飲料として調製してもよい。容器としては、特に限定されず、例えば、PETボトル、アルミ缶、スチール缶、紙パック、チルドカップ、瓶などを挙げることができる。なかでも、透明な容器、例えばPETボトルを用いると、本発明の飲料に特徴的な透明な外観を容器詰めの状態で確認できることから、好ましい。一般に香料は、容器詰飲料調製時の加熱殺菌による熱や、透明容器に詰められて保管される際の外部からの光により劣化することが知られているが、スペアミント抽出物を含有する本発明の飲料は、その酸化防止作用によって、香料の劣化が抑制される効果がある。本発明の透明な飲料は、加熱殺菌して透明容器に詰めるのに最適な飲料であるといえる。加熱殺菌を行う場合、その種類は特に限定されず、例えばUHT殺菌及びレトルト殺菌等の通常の手法を用いて行うことができる。加熱殺菌工程の温度は特に限定されないが、例えば65〜130℃、好ましくは85〜120℃であり、10〜40分間処理される。ただし、上記の条件と同等の殺菌価が得られれば適当な温度で数秒、例えば5〜30秒での殺菌でも問題はない。
(数値範囲)
明確化のために記載すると、本明細書において下限値と上限値によって表されている数値範囲、即ち「下限値〜上限値」は、それら下限値及び上限値を含む。例えば、「1〜2」により表される範囲は、1及び2を含む。
以下、実験例を示して本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<実験例1>
下表に示した配合量となるよう各種原料を水に溶解して、飲料サンプルを調製した。なお、スペアミント抽出物としては、Kemin industries Inc.のスペアミント香料であるWI967留蘭香香精を使用した。得られた飲料サンプルはいずれも黄褐色で透明であり、分光光度計による波長660nmにおける吸光度は0.06以下、測色色差計による純水に対する透過光のΔEは11.2であった。また、いずれの飲料サンプルとも、Brixは9.8であり、酸度は0.090g/100mLであり、pHは3.3であった。
Figure 2018147082
上記の通り得られた2種類の飲料サンプルを、無色透明のPETボトル容器に350mLずつ充填して容器詰め飲料とした。飲料サンプルの充填品は、冷蔵庫(0〜10℃)および65℃の恒温庫の中にそれぞれ静置し、4週間にわたって1週間ごとに飲料サンプルの変色度合いを評価した。飲料サンプルの変色の評価は5名の専門パネリストにより行い、具体的には、冷蔵庫内での保管品と比較して、変色の度合いを5点制で評価した。5点制評価の採点基準は以下の通りとした。
4.0−4.9:充填当時(冷蔵保存品)と比べ、液色の変化が若干認められるが、色調は基本的に同じである。
3.0−3.9:充填当時(冷蔵保存品)と比べ、液色に違いが確認できるが、商品価値は維持されている。
2.9以下:充填当時(冷蔵保存品)と比べ、液色の違いが著しく、商品価値がない。
以下に結果を示す。
Figure 2018147082
上記の通り、スペアミント抽出物を配合した飲料サンプルは、ビタミンC入りの飲料サンプルに比べて変色の程度が抑えられた。この結果から、スペアミント抽出物には、飲料の液色を保持する作用があることが考えられ、その効果はビタミンCよりも優れているものと考えられた。なお、いずれの飲料サンプルも、透明度に大きな変化は見られなかった。
<実験例2>
その他の飲料でも同様に本発明の効果が得られるかどうかを確認するため、次の実験を行った。下表に示した配合量となるよう各種原料を水に溶解し、さらにスペアミント抽出物(WI967留蘭香香精、Kemin industries Inc.)を、0.025g/L、0.05g/L、又は0.1g/Lの濃度となるように配合して飲料サンプルを調製した。得られた飲料サンプルはいずれも無色透明であり、分光光度計による波長660nmにおける吸光度は0.06以下、測色色差計による純水に対する透過光のΔEは3.5以下であった。
Figure 2018147082
得られた飲料サンプルはUHT殺菌を行い、そのうちの500mLを無色透明なPETボトルに充填して容器詰め飲料とした。その後、周辺に障害物のない屋外に飲料サンプルの充填品3本以上を少なくとも1.5ヶ月間放置した。また、スペアミント抽出物を添加していない比較品も調製し、前記飲料サンプルと同様にして屋外に放置した。なお、放置期間中は毎日日照時間を記録し、天気の要因で1ヶ月の放置期間中の日照合計時間が36時間に達しなかった場合は、放置期間を延長した。
放置期間中は毎日飲料サンプルの外観変化を肉眼で観察し、「変化なし」、「やや変化あり」、及び「変化あり」の3段階で外観変化の定性評価を記録した。また、本実験では飲料サンプルの風味も評価した。風味評価については、予定していた保管期間が終了した飲料サンプルを一旦冷蔵庫内(0〜10℃)に移動させて、本実験における全ての保管期間が終了した後にまとめて官能評価を行った。なお、飲料サンプルの風味は、5名の専門パネリストにより、レモンフレーバーの劣化による異味、異臭に関して「劣化なし」、「やや劣化あり」、及び「劣化あり」の3段階で評価し、加えて、スペアミント抽出物特有の風味が生じるかどうかを評価した。
放置を開始してから3週間後(3W)、及び放置を開始してから1.5ヶ月後(1.5M)の飲料サンプルの評価結果を下表に示す。
Figure 2018147082
上記の通り、スペアミント抽出物を配合した飲料サンプルは全て外観に変化はなく(無色透明のままであり)、風味においてもレモンフレーバーの劣化は感じられなかった。この結果から、スペアミント抽出物は、飲料の外観を無色透明な状態で保持する作用および飲料の香味劣化を効果的に抑制する作用を有することが考えられた。なお、スペアミント抽出物を0.025g/L添加した飲料サンプルに関しては、比較品に対してレモンフレーバーの風味の劣化が始まる時間が約1〜2ヶ月遅かった。また、スペアミント抽出物を0.05g/L添加した飲料サンプルに関しては、比較品に対してレモンフレーバーの風味の劣化が始まる時間が約2〜4ヶ月遅かった。また、スペアミント抽出物を0.05g/L添加した飲料サンプルでは、放置を開始してから1.5ヶ月経過後にはスペアミント抽出物特有の雑味が感じられるようになり、スペアミント抽出物を0.1g/L添加した飲料サンプルでは、放置開始当初からその雑味が感じられ、放置を開始してから3週間頃にはスペアミント抽出物による草本味が強く感じられた。

Claims (6)

  1. 香料及びスペアミント抽出物を含有し、波長660nmで測定した濁度が0.06以下である、容器詰め飲料。
  2. 純水を基準とした場合のΔE値(色差)が35以下である、請求項1に記載の飲料。
  3. 純水を基準とした場合のΔE値(色差)が3.5以下である、請求項1に記載の飲料。
  4. スペアミント抽出物の含有量が0.00001〜0.03重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
  5. 飲料中のビタミンCの含有量が0.02重量%未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
  6. 飲料中のビタミンCの含有量が0.02重量%未満である、請求項4に記載の飲料。

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