JPWO2018123034A1 - ウェアラブルデバイス及び型紙 - Google Patents

ウェアラブルデバイス及び型紙 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018123034A1
JPWO2018123034A1 JP2018558619A JP2018558619A JPWO2018123034A1 JP WO2018123034 A1 JPWO2018123034 A1 JP WO2018123034A1 JP 2018558619 A JP2018558619 A JP 2018558619A JP 2018558619 A JP2018558619 A JP 2018558619A JP WO2018123034 A1 JPWO2018123034 A1 JP WO2018123034A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
sensor
wearable device
front surface
back surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018558619A
Other languages
English (en)
Inventor
正雄 中島
一郎 網盛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xenoma Inc
Original Assignee
Xenoma Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xenoma Inc filed Critical Xenoma Inc
Publication of JPWO2018123034A1 publication Critical patent/JPWO2018123034A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D1/00Garments
    • A41D1/002Garments adapted to accommodate electronic equipment
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41HAPPLIANCES OR METHODS FOR MAKING CLOTHES, e.g. FOR DRESS-MAKING OR FOR TAILORING, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • A41H3/00Patterns for cutting-out; Methods of drafting or marking-out such patterns, e.g. on the cloth
    • A41H3/06Patterns on paper
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • A61B5/11Measuring movement of the entire body or parts thereof, e.g. head or hand tremor, mobility of a limb
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/68Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient
    • A61B5/6801Arrangements of detecting, measuring or recording means, e.g. sensors, in relation to patient specially adapted to be attached to or worn on the body surface
    • A61B5/6802Sensor mounted on worn items
    • A61B5/6804Garments; Clothes
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F1/00Details not covered by groups G06F3/00 - G06F13/00 and G06F21/00
    • G06F1/16Constructional details or arrangements
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F1/00Details not covered by groups G06F3/00 - G06F13/00 and G06F21/00
    • G06F1/16Constructional details or arrangements
    • G06F1/18Packaging or power distribution
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

ウェアラブルデバイス100は、前面1fと背面1bのそれぞれに少なくとも1つずつ設けられたセンサー2と、センサー2を制御する単一のコントローラ4とを備える。布体1の前面1fと背面1bとの境目は、縫製が施された第1部分(13r、13l、14r、及び14l)と、縫製が施されていない第2部分(11r、11l、12r及び12l)とからなる。配線3の一部は、前面1f及び背面1bに設けられたセンサー2とコントローラ4とを電気的に接続させるように、前面1fと背面1bとの境目において、縫製が施されていない第2部分(11r、11l、12r及び12l)を介して前面1f及び背面1bに跨って配置される。

Description

本発明は、ウェアラブルデバイス及び型紙に関する。
近年、伸縮性の配線とセンサーからなる伸縮性エレクトロニクスの研究・開発が進められている。例えば、伸縮性エレクトロニクスを衣服等に形成することで、着用者の動きや、脈拍等の生体情報を得られるウェアラブルデバイスとして活用することが可能になり、注目を集めている。
このような伸縮性配線を形成する方法としては、例えば伸縮性基材に導電性インクを直接印刷する方法(特許文献1参照)や、伸縮性基材に導電糸を縫いこみ、又は編みこむ方法(特許文献2参照)が提案されている。
一方、布体にセンサーやアクチュエータ、光源などの電子部品を有する回路を形成したスマートアパレルにおいて、最もフレキシブルにすることが難しいのはリチウム電池のような電源と、A/Dコンバータなどを有するマイクロコンピュータと、Bluetooth(登録商標)やWi−Fiのような無線通信モジュールである。そのため、スマートアパレルにおいてはこれらをプラスティックケースのような筐体に搭載したコントローラを、コネクタを経由して布体と接続する方法がしばしば用いられる。
このようなスマートアパレルを効率よく生産するにあたり、体の前面及び背面の複数個所に点在した電子部品を1つのコントローラで制御する場合には、それらをつなぐための、配線等を含む回路が必要である。
特開2016−130940号公報 特表2008−504856号公報
上記のようなスマートアパレルを作製する際に、従来は、通常の衣服と同様に、前面と背面とで別々の型紙を用いていた。従って、先に縫製を施して三次元形状となったアパレルは、前面と背面との境目に必ず縫製が存在するものであった。このため、このようなアパレルに回路を形成しようとすると、配線が前面及び背面を跨ぐ部分において縫製を跨ぐことになり、配線の断線・損傷の原因となる。また、配線が前面及び背面の境目を跨がないように回路を形成しようとすると、前面の回路を制御するコントローラと背面の回路を制御するコントローラとが別個で必要となり、コスト・重量増加の原因となる。
一方、従って、先に平面の布体上に回路を形成した回路形成布体(Printed Circuit Fabric)を形成した後に、衣服状に縫製しようとする場合においても、上記と同様の問題が起こりうる。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、体の前面と背面の両方にセンサーを有するスマートアパレルの場合、前面と背面の両方を単一のコントローラで制御するためには、前面と背面とが縫製なしにつながっている特殊な型紙を利用することを考案した。
具体的には、上記のような型紙を用いて、前面と背面との境目が一部繋がっている布体を作製し、当該つながった部分を介して、配線を前面及び背面に跨って配置する構成を考案した。
本発明の目的は、本発明者らの得た上記知見に基づき、衣服上に回路を形成したウェアラブルデバイスにおいて、センサー間を接続する配線が縫製を跨ぐことなく、単一のコントローラで制御可能であって、なおかつ配線の損傷のおそれも低減させ、コストや重さも削減可能なウェアラブルデバイス、及び当該ウェアラブルデバイスを作製可能な型紙を提供することである。
(1)上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスは、前面及び背面を有する布体上に配線が設けられた上半身用ウェアラブルデバイスであって、前面及び背面のそれぞれに少なくとも1つずつ設けられた電子部品と、電子部品を制御する単一のコントローラと、を備える。布体の前面と背面との境目は、縫製が施された第1部分と、縫製が施されない第2部分と、からなる。そして、配線の一部は、前面及び背面に設けられた電子部品とコントローラとを電気的に接続させるように、境目において第2部分を介して前面及び背面に跨って配置される。
(2)他の実施の形態に係るウェアラブルデバイスは、(1)において、電子部品は、センサー、アクチュエータ、又は光源のうちいずれかを含む。
(3)他の実施の形態に係るウェアラブルデバイスは、(1)又は(2)のいずれかにおいて、配線は、伸縮性基材に導電糸がジグザグ状に配された伸縮性配線である。
(4)他の実施の形態に係るウェアラブルデバイスは、(1)乃至(3)のいずれかにおいて、ウェアラブルデバイスの前面又は背面は、さらに右半身と左半身とに分割して脱着可能であり、コントローラは、右半身と左半身とに跨って配置される。
(5)また、本発明の一実施形態に係る型紙は、前面及び背面を有する布体上に配線が設けられ、前面及び背面のそれぞれに少なくとも1つずつ設けられた電子部品と、電子部品を制御する単一のコントローラと、を備え、配線の一部は、前面及び背面に設けられた電子部品と前記コントローラとを電気的に接続させるように、前面及び背面に跨って配置される上半身用ウェアラブルデバイスのための型紙であって、布体の前面と背面との境目に対応する部分の少なくとも一部は、一体的に構成されている。
本発明の上記構成によれば、縫製が施された衣服上に、電子部品間を接続する配線を形成する場合であっても、配線が縫製によって断線・損傷することなく、良好な配線特性を保持でき、且つそれらの配線を単一のコントローラで制御できるウェアラブルデバイス、及び当該ウェアラブルデバイスを作製可能な型紙を提供することができる。
さらに、本発明の上記構成によれば、縫製による断線。損傷を避けるために配線の配置を複雑化させる必要がなくなり、それゆえに単一のコントローラで簡便に配線を制御することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの基本的な構成を示す概略平面図であり、前面を示す。 本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの基本的な構成を示す概略平面図であり、背面を示す。 図1に示すウェアラブルデバイスにおいて、コントローラのカバーを外した状態を示す概略平面図である。 本発明のウェアラブルデバイスを作製する際に用いる型紙の一例を示す概略平面図である。 同型紙の他の例を示す概略平面図である。 図1AのA−A‘線に沿った、本発明に用いる伸縮性配線の構成を示す断面図である。 図1AのB−B‘線に沿った、本発明に用いる伸縮性配線の構成を示す断面図である。 本発明に用いる導電糸を説明する図であり、金属糸33aと非金属糸33bとがZ撚りされている構成を示す模式図である。 本発明に用いる導電糸を説明する図であり、種々の撚糸の構成の一例を示す模式図である。 本発明に用いるセンサーシステムに用いるコントローラの構成を示すブロック図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態に係るウェアラブルデバイスについて詳細に説明する。
図1A及び図1Bは、本発明の一実施態様に係るウェアラブルデバイス100の構成を示す概略平面図であり、図1Aは前面を、図1Bは背面を示す。図1A及び図1Bに示すように、本実施の形態に係るウェアラブルデバイス100は、前面1fと背面1bとを有する布体1上に配線3が設けられた、上半身用のウェアラブルデバイス100である。ウェアラブルデバイス100はさらに、前面1fと背面1bのそれぞれに少なくとも1つずつ設けられた電子部品2(本実施の形態においてはセンサー)と、当該センサー2を制御するコントローラ4とを備える。さらに、布体1の前面1fと背面1bとの境目は、縫製が施された第1部分(13r、13l、14r、及び14l)と、縫製が施されていない第2部分(11r、11l、12r及び12l)とからなる(この点については後述する)。そして、配線3の一部は、前面1f及び背面1bに設けられたセンサー2とコントローラ4とを電気的に接続させるように、前面1fと背面1bとの境目において、縫製が施されていない第2部分(11r、11l、12r及び12l)を介して前面1f及び背面1bに跨って配置される。なお、センサー2及び配線3の上面は保護層によって覆われているが、センサー2及び配線3の理解を容易にするために図1A及び図1Bにおいて保護層の図示は省略している。
ここで、本明細書において、「布体」とは、上半身に着用可能な、即ち前面部と背面部とを有する衣服類等を指す。具体的には、長袖、七分丈、半袖、ノースリーブ、タンクトップなどの衣服類である。本実施の形態においては、布体1が長袖である場合について説明する。
これらの衣服類は、衣服類に通常使用される種々の材料を用いて製作され得る。例えば、綿、麻、毛等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の化学繊維、又はこれらの材料を混合した繊維等を用いることができる。ただし、衣服の着用者の動作を感度良く検知できるように、衣服を構成する布体1は、できるだけ着用者と密着させることが好ましい。そのため、布体1は、ポリウレタン等の弾性繊維を使用した、伸縮性を有するストレッチ素材からなることが好ましい。
布体1上には、複数のセンサー2が、前面1f及び背面1bのそれぞれに少なくとも1つずつ配置されている。センサー2は、肩、肘、背中、腹部等に対応する布体1上の位置に配置され、着用者の動作を感知する。センサー2の個数は、ウェアラブルデバイス100の使用目的に応じて適切な個数や位置が選択される。
センサー2には、例えばフォトダイオード、温度センサー、歪みセンサー、圧力センサー、又は加速度センサー等を用いることができる。また位置によって異なるセンサー2を用いてもよい。
センサー2は、感知する物理量の変化に応じてセンサー2を流れる電流、センサー2に印加される電圧、センサー2の抵抗及び/またはセンサー2の容量等が変化するものであれば特に限定されない。ただし、回路の簡便さなどの観点から、感知する物理量の変化に応じて抵抗が変化し、センサー2の両端に印加される電圧が変化する可変抵抗型センサーが望ましい。また、I2C等の高速度通信に対する要請から、デジタルセンサーを用いることが好ましい。物理量としては、音、光、温度、圧力、又は歪みの中から少なくとも1つを好適に用いることができる。この際、センサー2の抵抗値は配線3の抵抗値の50倍以上であることが好ましい。
また、センサー2には、インクを用いたセンサー用いることが好ましい。インクを用いたセンサーとは、導電性粒子をエラストマー等の溶液もしくは分散物に混合したインクを用いた作製されたセンサーである。このインクを印刷、乾燥させることにより、導電性粒子がエラストマーのフィルムにランダムに分散したセンサーが得られる。このセンサーは、引っ張りや圧縮、温度変化による膨張、収縮によって導電性粒子間距離が変化することにより、センサー両端の抵抗が変化する。インクを用いたセンサーは非常に薄く、測定対象に対する追従性が高い。そのため、正確かつ安定的な測定を行うことができる。
複数のセンサー2間は、配線3によって接続されている。配線3は後述するように、導電糸が伸縮性基材に縫込まれてなる配線層、及び布体1と配線層との間に設けられる短絡防止層を含む。
センサー2と接続された配線3は、コントローラ4と接続される。コントローラ4は、後述するように、配線3と接続されるコネクタ部、及び種々の回路が実装された回路基板を有する。これらの回路の機能により、コントローラ4は、センサー2で感知した情報を集約し、外部に送信したり、記録媒体に記録させたりする。
本実施の形態においては、図1A及び図1Bに示すように、配線3の一部は、布体1の、縫製が施されていない両肩の部分(11r及び11l)を介して、前面1f及び背面1bに跨って配置される。これは、後述する、肩の部分が、縫製が施されずに繋がった型紙を用いることによって作製することが可能になったものである。
また、本実施の形態においては、布体1の前面1fには、前開き部OFが形成されている。この前開き部には、ファスナーやボタン等を形成し、前開き部OPの開閉によってウェアラブルデバイス100の脱着を行う。配線3は、この前開き部OPを跨ぐことも避けて配置される。
図2は、本実施の形態におけるウェアラブルデバイス100において、コントローラ4のカバーを外した状態を示す。図2に示すように、本実施の形態においては、コントローラ4は、2つのコネクタ40を含む。2つのコネクタ40には、それぞれ右半身に配置された配線3及び左半身に配置された配線3が接続される。
また、2つのコネクタ40間の距離は、30cm以内であることが好ましい。コネクタ40間の距離が長くなりすぎると、コネクタ40を覆うカバーのサイズが大きくなり、重量の増加及びバランスの低下につながるからである。本実施の形態において、2つのコネクタ40を覆うカバーは、図1Aに示すように、それぞれのコネクタ40を覆う円形部と、それらの円形部をつなぐ接続部とからなる。しかしながら、コントローラ4の形状は、これ以外の形状、例えば矩形状や、楕円形状も採用できることは言うまでもない。
上述のように、本実施の形態に係るウェアラブルデバイス100において、布体1には、縫製が施されている第1部分(13r、13l、14r、及び14l)と、縫製が施されていない第2部分(11r、11l、12r及び12l)とが存在している。より具体的には、布体1の、両脇側面(14r及び14l)及び両腕の内側(13r及び13l)には縫製が施されている。そして両肩部(11r及び11l)及び両腕の外側(12r及び12l)には縫製が施されていない。
そして、配線3が布体1の前面1fと背面1bとを跨ぐ位置においては、配線3は縫製の施されていない両肩部(11r及び11l)に配置されている。このように、配線3が縫製の施されていない第2部分を通ることで、縫製による断線及び損傷を防止し、配線の伝送特性の劣化を抑制することができる。
さらに、配線3を、縫製の施されていない第2部分を介して前面1f及び背面1bを跨ぐように配置することが可能になるため、前面1f及び背面1bに配置された配線3を別個に制御する必要がなくなり、一括して単一のコントローラ4で制御することが可能になっている。これにより、制御の安定性の向上、重量の増加抑制、及びコスト低下等の効果を達成できる。
なお、本実施の形態においては、配線3は両肩部(11r及び11l)を通過しているが、縫製の施されていない他の部分である両腕外側(12r及び12l)を介して前面1f及び背面1bを跨ぐようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、布体1にセンサー2が配置される構成を示しているが、センサー2に加え、またはこれの替わりに、アクチュエータや、LED等の光源を配置してもよい。また、コントローラ4にこれらの機能を付与してもよい。
図3は、本実施の形態に係るウェアラブルデバイス100の、布体1の作製の際に用いる型紙6を示す平面図である。図3に示すように、本実施の形態に係る型紙6は、布体1の前面1f及び背面1bに対応する型紙本体部61と、衣服としての立体感を確保するために、部分61の両脇側面と縫合される一対の型紙脇部62、63とからなる。
図3に示すように、本体部61の、布体1の両肩部(11l、11r)に対応する部分(611l、611r)及び両腕外側部(12l、12r)に対応する型紙部分(612l、612r)は、一体的に構成されており、縫製を施す必要がない。また、布体1の両腕内側(13l、13r)に対応する型紙部分(613lf、613lb、613rf、613rb)及び両脇側面(14l、14r)に対応する型紙部分(614lf、614lb、614rf、614rb)は、分離して構成されている。
この型紙6に沿って布を裁断後、部分(613lf、613lb、613rf、613rb)の前面側の部分(612lf、612rf)と背面側の部分(612lb、612rb)とを縫製させることで、布体1の両腕内側13l、13r)を形成する。
また、部分(613lf、613lb、613rf、613rb)の前面側の部分(613lf、613rf)と、両脇部(62、63)の前面側の部分(622、632)とをそれぞれ縫合し、背面側の部分(613lb、613rb)と、両脇部(62、63)の背面側の部分(621、631)とを縫合することで、布体1の両脇側面(14l、14r)を形成する。そして、左前開き部OFl及び右前開き部OFrに、ファスナーやボタン等を形成し、布体1が得られる。なお、符号OPは、縫製後に首を通す開口となる部分である。
このように、型紙を用いることで、上述したように、肩の部分に縫製が施されていない布体1を作製することが可能になる。すなわち、この型紙によって、本実施の形態に係るウェアラブルデバイス100を実現可能となり、上述した、配線の断線・損傷を防止することが可能になる。さらに、この型紙6の構成及び上記説明から明らかな通り、布体1の作製と配線3の形成との順序関係は問われず、自由な工程設計が可能になる。
図4は、他の実施の形態に係る型紙の構成を示す平面図である。図4に示す型紙は、図3に示す型紙と、前面及び背面のいずれにおいても分割されていない点で異なる。この型紙を用いてウ布体1を作製した場合には、上から被るいわゆるプルオーバー型のウェアラブルデバイスが得られる。この場合には、図3の型紙を用いて作製した布体1と異なり、前面が左右に分割されていないため、前面に形成する配線3の配置の自由度を高めることが可能になる。
図5及び図6は、それぞれ図1に示すウェアラブルデバイス100のA−A’線及びB−B’線に沿った、センサー2を含む部分の断面図の一例である。図5及び図6に示すように、配線3は、布体1上に設けられた、短絡防止層31及び配線層34の積層構造を含む。また、本実施の形態においては、センサー2は、配線層34上に設けられる。さらに、配線層34の上面及びセンサー2の上面を覆うように保護層35が設けられる。なお、図5及び図6においては、布体1と短絡防止層31、短絡防止層31と配線層34、及び配線層34とセンサー2とは、各層の積層構造等の理解の助けのために一部離して図示しているが、実際はそれぞれ接触している。
配線層34は、伸縮性フィルム32、及び伸縮性フィルム32にジグザグ状に縫い付けられた導電糸33からなる。伸縮性フィルム32は、接着層32a及び絶縁層32bからなる。接着層32aは、熱可塑性接着層であることが好ましく、熱可塑性接着層としては、公知のホットメルトフィルム等が挙げられるが、伸縮性を有するホットメルトフィルムであることが好ましい。これにより、布体1を伸縮させたときの、配線層34の布体1に対する追随性が向上する。伸縮性を有するホットメルトとしては、ポリウレタンを主成分とするホットメルト等が挙げられる。また、絶縁層32bは、ポリウレタンフィルム等の、伸縮性及び絶縁性を有するフィルムを用いることができる。
前述のように、本実施の形態においては、伸縮性フィルム32には、導電糸33がジグザグ状に縫い付けられている。ここで、本実施の形態において「ジグザグ状」とは、図5及び図6に示すように、伸縮性フィルム32の、センサー2側の面及び短絡防止層31側の面の双方に交互に向かうように導電糸33が配されることを指す。また、本実施の形態においては導電糸33が縫い付けられている場合を説明しているが、これ以外にも、刺繍、ニット編み、又は織りのいずれかの方法によってジグザグ状に配されてもよい。
また、導電糸33は、伸縮性フィルム32の少なくともセンサー2側の面から露出している。この構成により、導電糸33とセンサー2との間の電気的接続を得ることができる。なお、本実施の形態においては、導電糸33は、伸縮性フィルム32の短絡防止層31側の面からも露出しているが、こちらの面に関しては必ずしも導電糸33を露出させる必要はない。
ここで、本実施の形態においては、導電糸33として、絶縁層による被覆のない金属線を用いた撚糸を採用している。換言すれば、導電糸33に用いる金属線は、その外周面に金属が露出している。導電糸33としてこのような撚糸を用いることにより、従来用いていた、化合繊維等の表面に、銀等の金属をめっきすることで導電性を付与した糸と比べて、2桁程度のオーダーでの低抵抗化を実現することができる。また、被覆金属線と比べて、部分的な破断による大幅な導電率低下を防ぐことができる。導電糸33の撚糸の具体的な構成については後述する。
また、導電糸33は、伸縮性フィルム32の表面と平行な方向(紙面と垂直な方向)から見て波形状になるように形成することが好ましい。導電糸33を波形状に形成することで、伸縮性フィルム32が水平方向に伸張する際に、導電糸33が波形状から直線状に近づく向きに変形する(伸びる)マージンを大きく確保することができるため、伸縮性フィルム32の伸張に対する追従性を高めることができる。また、導電糸33は、波形状以外にも、蛇行、ジグザク、馬蹄形等、種々の形状をとることができる。
上記のように、接着層32a及び絶縁層32bを伸縮性の層とすることで、伸縮性フィルム32が伸縮可能になる。さらに、導電糸33を伸縮性フィルム32に波形状に縫込むことにより、配線層34が高い伸縮性を有することになる。これにより、着用者が運動することにより生じる伸び、曲げ等の変形に対して追従可能なウェアラブルデバイス100を得ることができる。ここで、配線層34の伸縮性は、初期状態に対して許容される形状変化量が30%以上あることが好ましく、50%以上あることがより好ましく、100%以上あることが特に好ましい。ここで、「許容される形状変化量」とは、()。さらに、布体1の伸縮性及び/又はセンサー2の伸縮性との差が、一定以上ある場合には、それぞれの伸張が妨げられたり、センサーの感知感度が低下してしまったりするため、これらの伸縮性の差異は一定の範囲内にあることが好ましい。
伸縮性フィルム32の厚みは特に限定されるものではないが、5μm〜300μmであることが好ましく、10μm〜100μmであることがより好ましい。伸縮性フィルム32の厚みがこの範囲であれば、高い伸縮性と強度を両立することができる。
なお、伸縮性フィルム32は、上記態様に限られない。例えば、伸縮性フィルム32がポリウレタンフィルムからなる絶縁層32bのみからなってもよいし、絶縁層32bの両面に接着層が形成されていてもよい。また、伸縮性フィルム32が、接着層32aのみからなっていてもよい。
また、図5及び図6においては、配線層34とセンサー2とは直接接触しており、なおかつ導電糸33は配線層34のセンサー2側の面に露出しているためセンサー2と導電糸33とは直接接触している。しかし、センサー2と導電糸33とが接触している部分に対し、導電性の金属粒子を含む導電性のホットメルトを付加してもよい。これにより、センサー2と導電糸33との間の電気的な接続を強化し、接触抵抗を低下させることができる。導電性のホットメルトで用いる導電性の金属微粒子としては、銀、金、銅、白金、アルミニウムが好ましく、銀、金、銅がより好ましく、銀が最も好ましい。また、フレーク状の金属微粒子を用いることで、少ない含有量で高い導電性を付与することができる。前記導電性のホットメルトはポリウレタンを主成分とするホットメルトを含むことが好ましい。これにより、伸縮性基材1の伸縮時にかかる歪みでセンサー2もしくは導電糸33からホットメルトが剥離することを抑制することができる。
本実施の形態においては、配線層34と布体1との間には、短絡防止層31が設けられている。短絡防止層31は、配線層34側から、接着層31a、絶縁層31b、及び接着層31cが積層された構成を有する。短絡防止層31は、配線層34の、伸縮性基材1側の面を絶縁保護することを目的として設けられるものであり、少なくとも絶縁性を有している。
短絡防止層31の絶縁性を担保する絶縁層31bは、絶縁性のフィルム等からなる。絶縁層31bを設けることにより、配線層34の、伸縮性基材1側の面から露出する導電糸33を包埋することができ、配線層34の伸縮性基材1側の絶縁性を確保することができる。これにより、ウェアラブルデバイス100が、汗等により短絡することを抑制することができる。また、水中等での使用も可能になる。さらに、短絡防止層31を有することで、配線3全体の強度をより高めることができる。絶縁層31bを構成する絶縁性フィルムとしては、例えばポリウレタンフィルムを用いることが好ましい。これにより、高い絶縁性を確保できるとともに、伸縮性基材1を伸縮させたときの短絡防止層31の追随性が向上する。
また、短絡防止層31は、絶縁層31bの両面に設けられた接着層31a及び31cを有する。接着層31a及び31cを設けることにより、短絡防止層31は、伸縮性基材1と配線層34とを接着する機能も有する。
接着層31a及び31cには熱可塑性接着層を用いることが好ましい。熱可塑性接着層としては、公知のホットメルトフィルム等が挙げられるが、伸縮性を有するホットメルトフィルムであることが好ましい。伸縮性を有するホットメルトフィルムとしては、ポリウレタンを主成分とするホットメルトフィルム等が挙げられる。これにより、伸縮性基材1を伸縮させたときの追随性が向上するとともに、伸縮性基材1と配線層34とを強固に接着することができる。さらに、この構成により、伸縮性基材1と配線層34とが強固に接着されるため、洗濯等の、水を用いた処理を行った際でも、短絡防止層31が伸縮性基材1から剥離することを防止することができる。
なお、図5及び図6においては、配線層34において、導電糸33が、伸縮性フィルム32の伸縮性基材1側の面から露出している場合を図示しているが、上述のように、導電糸33は、伸縮性フィルム32の伸縮性基材1側の面から露出しない場合もある。そのような場合には、伸縮性フィルム32の伸縮性基材1側の面は、絶縁性のフィルムからなる絶縁層32bであり、既に絶縁性が確保される。従って、この場合の短絡防止層31は、絶縁層31bを設けずに接着層のみからなる構造とすることができる。そして、短絡防止層31は、伸縮性基材1と配線層34とを接着させる機能を有する。
短絡防止層31の厚みは特に限定されるものではないが、10μm〜800μmであることが好ましく、30μm〜300μmであることがより好ましい。短絡防止層31の各構成としては、絶縁層31bの厚みが5μm〜300μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。絶縁層31bの厚みがこの範囲であれば、高い伸縮性と強度を維持することができる。接着層31a及び31cの厚みは、10μm〜200μmであることが好ましく、30μm〜100μmであることがより好ましい。特に、接着層31cの厚みがこの範囲であれば、布体1と配線層34との間の接着強度を十分に確保することが可能になる。
短絡防止層31は、上記構成以外にも、種々の構成をとることができる。例えば、種類の異なる複数の絶縁層を設けてもよい。
上記で説明した短絡防止層31及び配線層34の積層構造によって配線3が構成される。配線3の電気抵抗は、0.005〜0.5(Ω/cm)であることが好ましく、0.005〜0.2(Ω/cm)であることがさらに好ましく、また0.005〜0.1(Ω/cm)であることがさらに好ましい。そして、この配線3を初期状態から50%伸長した際の抵抗変化率が、伸長する前の抵抗に対して5%以下であることが好ましい。
配線層3の上層部分である配線層34の上面には、センサー2が配置され、さらにその上面に保護層35が設けられる。保護層35の、センサー2と反対側の面は、ウェアラブルデバイス100の使用態様時における最上面になる。すなわち、配線層34及びセンサー2を保護層35で覆うことで、センサー2及び配線層34の表面を、外気から遮断することができる。本実施の形態においては、保護層35は絶縁性を有しており、その結果、ウェアラブルデバイス100の使用時における汗等による侵食からセンサー2及び配線3を保護することができる。また水中等での使用も可能となる。
保護層35は、上述のようにウェアラブルデバイスとして使用する際の最上面となる部分である。そのため、保護層35は、絶縁性と共に、伸縮性を有していることが好ましい。具体的には、保護層35は、例えばポリウレタンからなる層であることが好ましい。
保護層35の厚みは、5μm〜300μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。保護層35の厚みがこの範囲であれば、高い伸縮性と強度を維持することができる。
図3に示すように、保護層35及び配線3(短絡防止層31及び配線層34)は、センサー2の上面を覆う必要最低限の部分のみに設けられていることが好ましい。この構成により、伸縮性基材1上に何も付設されていない空間5が形成される。空間5があることで、ウェアラブルデバイス100の通気性及びフレキシブル性をより高めることができる。
ここで、センサー2の上面を覆う必要最低限部の部分とは、平面視でセンサー2及び配線3の外周から0.1mm〜100mmの範囲であることが好ましく、0.5mm〜5mmであることがより好ましい。センサー2の上面を覆う部分が大きすぎると不要部が多くなり、ウェアラブルデバイス100の通気性が阻害される。これに対しセンサー2の上面を覆う部分が狭すぎると、センサー2及び配線3との間の段差によってセンサー2及び配線3の一部が外部に露出する可能性が高まり、短絡の可能性が高まる。
次に、本発明の一実施形態に係る導電糸33について図7Aを用いて説明する。本実施の形態において用いる導電糸33は、図7Aに示すように、片撚りの金属糸33aと、一般的に用いられる片撚りの非金属糸33b(天然繊維や化学繊維)等を撚り合わせてなる。導電糸33としては片撚りの糸同士を撚った諸撚りだけでなく、片撚りと撚ってないものを組み合わせた壁撚りや、最外層は糸を巻きつけたカバーリング、あるいは繰り返し撚り行ったものでもよい。また、この導電糸33の一番最後の撚りとなる最外層はZ撚りであることが好ましい。これは、導電糸33は、ウェアラブルデバイス100に用いる際に、ミシンを用いて縫製することが多いためである。
導電糸として、従来のように、非金属糸の表面に金属めっきしたものを用いた場合、導電糸の中で、導電性を有する部分は、導電糸の表面を覆う金属めっきの部分のみとなる。すなわち、導電糸の断面積の大部分を、抵抗率の非常に高い非金属糸が占めることとなるため、導電糸全体としての抵抗率も高くなってしまう。一方、本実施の形態のように、導電糸33として金属糸33aと非金属糸33bとを撚り合わせたものを用いると、金属糸33aの太さと非金属糸33bの断面積が同程度であると仮定した場合、導電糸33の断面積の半分程度を、金属糸33aが占めることになり、抵抗率が非常に低くなる。従って、配線を流れる信号の伝送速度が飛躍的に向上し、良質な配線を得ることが可能になる。当然、金属糸33a自体の比抵抗も、十分に低い範囲であることが求められる。
また、導電糸33は、伸縮性配線32の伸縮に伴って伸縮するが、布体1が大きく伸長した際に、導電糸33を構成する金属糸33aが破断してしまうと、配線としての機能が牛慣れてしまう。従って、伸縮性配線32の伸長時において金属糸33aが破断しないようにしなければならない。具体的には、金属糸33aの破断伸びが一定以上の値を示すことが必要である。破断伸びとは、ある金属材料の引張試験に際し、試験片の破断後の永久伸びを原評点距離に対して百分率で表した値である。
また、導電糸33は、上述のように伸縮性フィルム32に縫込まれる。ここで、伸縮性フィルム32を、一般的に用いられるミシン針のような太い針を用いてミシンで縫製すると、針が開ける穴が大きくなってしまい破れてしまう虞がある。従って、導電糸33自体は、伸縮性フィルム32が破れない程度に細くすることが必要である。具体的には、非金属糸33bが、10〜150デニールの細さを有し、且つ十分な強度を有することが好ましい。
上記のように、導電糸33に用いる金属糸33aとしては、少なくとも導電率(比抵抗)が一定の条件を満たすことが要求される。更にその上で、加工難度やコスト、耐久性等種々の条件を勘案して選択される。配線として使用され得る各種金属の比抵抗の値を表1に示す。表中の評価とは、それぞれの金属が、配線として使用に適した比抵抗を有しているか否かを示したものであり、「優」が使用に非常に適していること、「良」が使用に適していること、「可」が使用にやや適していること、「不可」が使用に不適であることを示している。
上記の表に示したように金属糸33aを構成する金属線として使用可能な比抵抗を有する金属は、アルミニウム、胴、銀、タングステン、又は金である。さらに、上述した加工難度やコスト、耐久性等の要素を総合すると、銅を用いることが特に好ましい。また、これらの合金を用いることも可能である。合金を用いる場合には、比抵抗が、上記の「可」の範囲内であることが好ましく、「良」の範囲内であることがより好ましく、「優」の範囲内であることが最も好ましい。具体的には、比抵抗は、5.00(×10−6Ω・cm)以下であることが好ましく、3.00(10−6Ω・cm)以下であることが更に好ましく、2.00(×10−6Ω・cm)であることが最も好ましい。なお、合金の具体例としては、例えばベリリウム銅、ジルコニウム銅、真鍮、青銅、りん青銅、チタン銅、白銅などがある。また、これらの金属線にメッキを施すことも可能である。メッキに用いる金属の具体例としては、スズ、亜鉛、銅、銀、ニッケル、アルミ、チタン、白金、金およびこれらの合金などがある。
また、金属糸33aを構成する金属線の太さは、0.01〜0.20(mm)であることが好ましく、0.02〜0.10(mm)がさらに好ましい。特に、金属糸33aを構成する金属線として銅線を用いた場合には、0.025〜0.08(mm)であることが非常に好ましい。
非金属糸33bについては、従来用いていた、天然繊維や化学繊維等を使用することができるが、特にポリウレタン糸やポリエステル糸を用いることが好ましい。非金属糸33bの太さについては、10〜150デニールであることが好ましい。
また、導電糸33の撚り数としては、多ければ多いほど、単位長さに対する金属糸33aの長さが長く確保できるため、伸長時の、金属糸にかかる負担を軽減でき、金属疲労を抑制できる。具体的な撚り数としては、100〜450(T/m)が好ましく、200〜400(T/m)がさらに好ましい。
また、導電糸33の撚り姿については、片撚糸(1本または2本以上の糸を引きそろえ撚りをかけたもの)、諸撚糸(甘撚または中撚の片撚糸を2本以上引きそろえ、さらに片撚りと反対方向の撚りをかけたもの)、駒撚糸(強撚の片撚糸を2本以上引きそろえ、さらに片撚りと反対方向の撚りをかけたもの)、又は壁撚糸(片撚りした太い糸と、撚りをかけていない細い糸を引きそろえ、片撚りと反対方向の撚りをかけたもの)等任意の種類を採用できる。また、導電糸に含まれる複数の糸の撚り方向が全て同一でも構わない。
図7Bは、上記で述べた導電糸33の撚り姿についてのいくつかの具体例を示す模式図である。図7B(a)は2本片撚り、図7B(b)は3本駒撚り、図7B(c)は4本撚り、図7B(d)は壁撚りを示す。これらの図から理解される通り、導電糸33を、複数の糸を用いて多段階で撚る際は、何本かの糸の撚方向を逆にすることにより、ミシンなどの機械で糸を搬送するときに撚りがほぐれず、安定して糸を送ることができる。特にミシンのような機械縫いでは、最外層はZ撚りであることが望ましい。
このように、導電糸33を、金属糸33aと非金属糸33bとの撚糸にすることによって、既に述べたように従来の、非金属糸に金属めっきを施した導電糸に比べて導電性が大幅に向上する。また、金属線同士の接触がたくさんあるため、変形時及び一本の金属線の切断時における抵抗の増加を大幅に抑えることができる。これにより、従来は困難であった、デジタルセンサーを用いるI2C等の通信方式においても使用することが可能になる。
上記のI2C(Inter−Integrated Circuit)通信とは、同じ基板内などのように近距離で直結したデバイスと、100kbpsまたは400kbpsの高速度でシリアル通信を行う通信方式であり、主にEEPROMメモリICなどとの高速通信を実現する方式である。このI2C通信においては、高速通信を行う必要があるため、十分に導電性の高い配線を用いる必要がある。この点において、本実施の形態に用いる伸縮性配線は、既に説明した通り配線として銅線等の金属線を使用した配線を用いている。このため、従来の、化学繊維等に金属メッキを施した導電糸よりも、導電率が飛躍的に向上し、I2C通信を行うだけの導電性を確保することが可能になる。
さたにデジタルセンサーの安定性を高めるために、センサーに投入される電流量が安定するよう、電圧降下防止のためのコンデンサを用いることができる。コンデンサの容量としては、10μF〜100μFの範囲が好ましく、0.1μF〜10μFの範囲がより好ましい。
次に、本発明の一実施形態に係るセンサーシステムに用いるコントローラ4について、図8を用いて説明する。図8は、本実施の形態に係るセンサーシステムで用いるコントローラ4の構成を示すブロック図である。なお、図8においては、センサー2の一例として歪センサーを用いた場合を説明する。
図8に示すように、コントローラ4は、センサー2の測定結果を受信し処理するCPUを備える。センサー2(歪センサー)で検知した信号は、ADコンバータ42で変換され、CPU41に送信される。
コントローラ4はまた、9軸センサー43を備える。9軸センサー43は、一例として角速度(回転速度)を検出する3軸ジャイロセンサーと、加速度を検出する3軸加速度センサーと、地磁気を検出して絶対方向を検出する3軸地磁気センサーと、を含む。9軸センサー43が機能することによって、着用者自身の回転動作や水平・鉛直方向の移動動作を検知することが可能になる。
コントローラ4はまた、音声情報の符号化/復号化を行うオーディオコーデック44aを備える。オーディオコーデック44aは、ウェアラブルデバイスにマイクロフォン44bを備え付けた場合に、マイクロフォン44bを通じて集音された着用者の音声や息使い等を符号化してデータとしてCPUに送信する。また、オーディオコーデック44aは、ウェアラブルデバイスにスピーカ44cを備え付けた場合に、CPUを操作する側から、移動距離や経過時間等の各種データを音声データに復号化し、スピーカ44cを通じて着用者に伝達する。
コントローラ4はまた、ウェアラブルデバイスに振動モータ45bを備え付けた場合に、いわゆる触覚フィードバックを制御するハプティクス・ドライバ45aを備える。ハプティクス・ドライバ45aは、例えば振動モータ45bを通じて着用者の心拍数を計測する。着用者振動モータ45bは、例えば偏心モータ、リニア・バイブレータ、又はピエゾ素子からなり、ハプティクス・ドライバ45aはこれらに応じたドライバICを備える。
コントローラ4はまた、着脱可能なバッテリ46aと、バッテリ46aと接続され高電圧を低電圧に変換するDC/DCダウンコンバータ46bを備える。バッテリ46aは、充電回路46cを介してMicroUSBコネクタ47と接続される。バッテリ46aは、コントローラ4に搭載した状態でも、取り外した状態でも充電が可能である。
コントローラ4はまた、Bluetooth(登録商標)モジュール48を備えている。CPU41での処理結果を、このモジュール48を介して外部に送信することが可能になる。また、Bluetoothモジュール48の代わりに、又はこれに加えて記録媒体スロット(図8においてはMicroSDカードスロット49)を設けて、記録媒体に直接データを記録することも可能である。なお、図8では、外部との通信手段としてBluetooth(登録商標)を図示しているが、これに限られず、Zigbee(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)等の通信規格を用いることができる。また、有線を用いた通信を採用することもできる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることはなく、配置するセンサー2の個数や、配線3の配置(左右対称/非対称等)、1本の配線3に接続するセンサー2の個数、コントローラ4の形状又は構成等、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で設計変更が可能である。
1…布体 1b…背面 1f…前面 2…センサー 3…伸縮性配線 4…コントローラ 5…空洞 6…型紙 7…空洞 11l…左肩部 11r…右肩部 12l…左腕外側部 12r…右腕外側部 13l…左腕内側部 13r…右腕内側部 14l…左脇側部 14r…右脇側部 31…短絡防止層 31a、31c、32a…接着層 31b、32b…絶縁層 32…伸縮性フィルム 33…導電糸 33a…金属糸 33b…非金属糸 33c〜33q…糸 34…配線層 35…保護層 40…コネクタ部 41…CPU 42…ADコンバータ 43…9軸センサ 44a…オーディオコーデック 44b…マイクロフォン 44c…スピーカ 45aハプティクス・ドライバ 45b…振動モータ 46a…バッテリ 46b…DC/DC 46c…充電回路 47…MicroUSBコネクタ 48…Bluetoothモジュール 49…MicroSDカードユニット 100…ウェアラブルデバイス OF…前開き部 OFl…左前開き部 OFr…右前開き部 OP…開口部 61…型紙本体部 62、63…型紙脇部 611l、611r、612l、612r、613lf、613lb、613rf、613rb、614lf、614lb、614rf、614rb…型紙部分

Claims (6)

  1. 前面及び背面を有する布体上に配線が設けられた上半身用ウェアラブルデバイスであって、
    前記前面及び背面のそれぞれに少なくとも1つずつ設けられた電子部品と、
    前記電子部品を制御する単一のコントローラと、
    を備え、
    前記布体の前面と背面との境目は、縫製が施された第1部分と、縫製が施されない第2部分と、からなり、
    前記配線の一部は、前記前面及び背面に設けられた電子部品と前記コントローラとを電気的に接続させるように、前記境目において前記第2部分を介して前記前面及び背面に跨って配置される
    ウェアラブルデバイス。
  2. 前記電子部品は、センサー、アクチュエータ、又は光源のうちいずれかを含む
    請求項1に記載のウェアラブルデバイス。
  3. 前記配線は、伸縮性基材に導電糸がジグザグ状に配された伸縮性配線である
    請求項1又は2に記載のウェアラブルデバイス。
  4. 前記ウェアラブルデバイスの前面又は背面は、さらに当該前面又は背面を右半身と左半身とに分割する前開き部を有し、前記コントローラは、前記右半身と左半身とに、前記前開き部を跨って配置される
    請求項1乃至3のいずれかに記載のウェアラブルデバイス。
  5. 前面及び背面を有する布体上に配線が設けられ、前記前面及び背面のそれぞれに少なくとも1つずつ設けられた電子部品と、前記電子部品を制御する単一のコントローラと、を備え、前記配線の一部は、前記前面及び背面に設けられた電子部品と前記コントローラとを電気的に接続させるように、前記前面及び背面に跨って配置される上半身用ウェアラブルデバイスのための型紙であって、
    前記布体の前面と背面との境目に対応する部分の少なくとも一部は、一体的に構成されているウェアラブルデバイス作製用型紙。
  6. 前記型紙は、さらに、前記布体の両脇側面に対応する一対の型紙側部を含む、
    請求項5に記載の型紙。
JP2018558619A 2016-12-28 2016-12-28 ウェアラブルデバイス及び型紙 Pending JPWO2018123034A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/089152 WO2018123034A1 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 ウェアラブルデバイス及び型紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2018123034A1 true JPWO2018123034A1 (ja) 2019-11-21

Family

ID=62710447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018558619A Pending JPWO2018123034A1 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 ウェアラブルデバイス及び型紙

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20190364983A1 (ja)
EP (1) EP3563703A4 (ja)
JP (1) JPWO2018123034A1 (ja)
CN (1) CN110139574A (ja)
WO (1) WO2018123034A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11304628B2 (en) 2013-09-17 2022-04-19 Medibotics Llc Smart clothing with dual inertial sensors and dual stretch sensors for human motion capture
US11071498B2 (en) 2013-09-17 2021-07-27 Medibotics Llc Smart clothing with inertial, strain, and electromyographic sensors for human motion capture
US11892286B2 (en) 2013-09-17 2024-02-06 Medibotics Llc Motion recognition clothing [TM] with an electroconductive mesh
US10542934B2 (en) 2014-11-03 2020-01-28 Cipher Skin Garment system providing biometric monitoring
US9943121B2 (en) * 2016-05-06 2018-04-17 Leon Sidney Gellineau Wire guidance system and method of use
US11589813B2 (en) 2018-07-30 2023-02-28 Cipher Skin Garment system providing biometric monitoring for medical condition assessment
US11530909B2 (en) * 2018-09-03 2022-12-20 Research & Business Foundation Sungkyunkwan University Fiber composite and preparing method of the same
JPWO2020213681A1 (ja) * 2019-04-18 2020-10-22
JP7342417B2 (ja) * 2019-05-16 2023-09-12 東レ株式会社 衣服
KR20220079681A (ko) * 2019-10-28 2022-06-13 구글 엘엘씨 입력 표면 차이가 있는 대화형 객체를 위한 터치 센서
GB2594889B (en) * 2020-01-10 2022-10-26 Prevayl Holdings Ltd Garment and method

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5246955A (en) * 1975-10-09 1977-04-14 Yoshiko Fukumoto Sheet material and clothes
JPS63110504U (ja) * 1987-01-08 1988-07-15
DE10251900A1 (de) * 2002-11-07 2004-05-19 Trium Analysis Online GmbH c/o Institut für Medizinische Statistik und Epidemiologie (IMSE) der TU München Klinikum rechts der Isar Patientenüberwachungssystem und -verfahren
JP2004522009A (ja) * 2000-11-14 2004-07-22 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 情報機能を有する布地でできたフルファッション衣類
JP2012188799A (ja) * 2011-02-25 2012-10-04 Asahi Kasei Fibers Corp 電子機器付き衣服
JP2012214968A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Adidas Ag センサ衣服
JP2016509635A (ja) * 2012-12-13 2016-03-31 ナイキ イノベイト シーブイ センサシステムを有する衣類

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6474367B1 (en) * 1998-09-21 2002-11-05 Georgia Tech Research Corp. Full-fashioned garment in a fabric and optionally having intelligence capability
GB0414731D0 (en) 2004-07-01 2004-08-04 Koninkl Philips Electronics Nv A fabric sensor and a garment incorporating the sensor
PL2571572T3 (pl) * 2010-05-18 2017-05-31 Zoll Medical Corporation Noszone urządzenie terapeutyczne
CN103303172B (zh) * 2013-05-20 2016-02-24 芜湖瑞泰汽车零部件有限公司 一种座椅面套打板方法
CN203446618U (zh) * 2013-07-09 2014-02-26 上海市肺科医院 一种病服
CN204260046U (zh) * 2014-11-27 2015-04-15 俞俐伶 拉杆箱保护套
JP6447150B2 (ja) 2015-01-14 2019-01-09 東洋紡株式会社 手袋型入力装置
CN205234476U (zh) * 2015-12-07 2016-05-18 博迪加科技(北京)有限公司 一种智能服装柔性传感器及柔性传感器模组

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5246955A (en) * 1975-10-09 1977-04-14 Yoshiko Fukumoto Sheet material and clothes
JPS63110504U (ja) * 1987-01-08 1988-07-15
JP2004522009A (ja) * 2000-11-14 2004-07-22 ジョージア テック リサーチ コーポレイション 情報機能を有する布地でできたフルファッション衣類
DE10251900A1 (de) * 2002-11-07 2004-05-19 Trium Analysis Online GmbH c/o Institut für Medizinische Statistik und Epidemiologie (IMSE) der TU München Klinikum rechts der Isar Patientenüberwachungssystem und -verfahren
JP2012188799A (ja) * 2011-02-25 2012-10-04 Asahi Kasei Fibers Corp 電子機器付き衣服
JP2012214968A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Adidas Ag センサ衣服
JP2016509635A (ja) * 2012-12-13 2016-03-31 ナイキ イノベイト シーブイ センサシステムを有する衣類

Also Published As

Publication number Publication date
US20190364983A1 (en) 2019-12-05
WO2018123034A1 (ja) 2018-07-05
EP3563703A4 (en) 2020-07-29
CN110139574A (zh) 2019-08-16
EP3563703A1 (en) 2019-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018123034A1 (ja) ウェアラブルデバイス及び型紙
CN108141957B (zh) 布线膜、器件转印片材以及纺织型器件
CN107429443B (zh) 织造织物中的导电信号路径
KR100966842B1 (ko) 자수 기술을 이용한 디지털 가먼트 및 그 제조 방법
JP6928364B2 (ja) 導電糸、伸縮性配線、センサーシステム及びウェアラブルデバイス
KR20180042257A (ko) 센서들 및 전자장치를 가진 의류용 유연한 패브릭 리본 연결기들
US20190352808A1 (en) Electronically functional yarn and textile
CN105029738A (zh) 衣服
JPWO2017038849A1 (ja) コネクタ基板、センサーシステム及びウェアラブルなセンサーシステム
US20100302745A1 (en) Lead frame with stitching-assisting structures, electronic device having such lead frame and apparatus having such electronic device
JP2021108285A (ja) テキスタイル用伸縮性配線テープ、及びウェアラブルデバイス、及び配線付きテキスタイルの製造方法
Roh Conductive yarn embroidered circuits for system on textiles
CN108141960B (zh) 应力缓和基板及纺织型器件
JP2000148290A (ja) 情報処理システム
JP6910627B2 (ja) 電気回路に用いられるミシン用縫い糸
CN209915088U (zh) 智能手套
JP2019220247A (ja) 端子接続構造及び端子接続方法
Linz et al. New interconnection technologies for the integration of electronics on textile substrates
CN110101152A (zh) 一种用于柔性器件与服装可拆卸集成技术的织物伸缩袋
KR20180103482A (ko) 복합센서
JP7031319B2 (ja) 衣類
WO2021128215A1 (zh) 可拉伸式智慧织物
JP2019047963A (ja) 身体装着具
KR20160114482A (ko) 복합센서
JP2018150648A (ja) 導電性部材の衣類への取り付け構造およびその構造を備えた衣類

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191205

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211005