JP2018150648A - 導電性部材の衣類への取り付け構造およびその構造を備えた衣類 - Google Patents
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Abstract
Description
従来、このようなウエアラブル装置における衣類型のウエアラブル装置に関して、特開平2−234901号公報(特許文献1)は、シャツ、ジャケット、ズボン、帽子等からなる衣類に所定の電気的機能を発揮する電気回路を形成した電気回路付き衣類を開示する。この電気回路付き衣類は、シャツ、ジャケット、ズボン、帽子、手袋、靴下等からなる衣類の表面または裏面に導電部材を固着することにより配線パターンを形成するとともに、所定の電気的機能を発揮させるための電気回路を形成する回路構成部材を装着し、前記配線および少なくともこの配線と回路構成部材との間の接続部を樹脂保護膜によって防水保護する構成としたことを特徴とする。
(1)衣類の身生地上に塗布などにより積層して防水層(防水保護膜)、配線(導電部、導電パターン)等を形成することにより、この部分の透湿性が悪くなったり、この部分の伸縮性が悪くなり容易に着用できなくなったり着用しているときに好ましい着心地を実現することができなくなったり、
(2)被覆される保護膜(樹脂表面)は平滑性が高くなり、肌側にこの保護膜が形成された場合には、肌表面と保護膜表面との滑りが悪く好ましい着心地を実現することができず、これを回避するために肌表面と滑りの良い生地等をさらに肌側に積層する必要がありこれでは厚みが大きくなって好ましい着心地を実現することができず、
(3)多層構造に形成する場合において、層間の接着方法として熱融着接着材等が好ましく用いられるが、多層の層間を熱融着するための複数回の加熱工程を経ると層を構成する(エラストマ―)材料の性能劣化が進んだり、この多層の層間を熱融着することによりこの部分が身生地に対して相当に硬くなったり透湿性が悪くなって汗がこの部分に溜まって導電性部材を短絡させたり、
(4)洗濯耐久性を確保するための導電層と保護層との十分な密着力およびこれらと生地との十分な密着力のために高い密着強度を備えると、接着部が硬くなり、着心地が損なわれるたり、使用可能な接着剤が限定され高価格な接着材を使用しなければならなかったり、
する。
すなわち、本発明のある局面に係る取り付け構造は、導電性部材の衣類への取り付け構造であって、前記導電性部材は、平面状の支持体と、前記支持体の一方の面側に設けられた導電層と、前記導電層を前記支持体の逆側から覆う被覆層とを含み、前記支持体は、前記導電層が配置される導電領域と前記導電層が配置されない非導電領域とを含み、前記導電性部材と前記衣類を構成する生地とが、前記非導電領域において接合され、かつ、前記導電領域の少なくとも一部において接合されていない。
さらに好ましくは、前記支持体が、生地で構成されるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記支持体と前記導電層との間に、防水性を備えた下地層をさらに含むように構成することができる。
さらに好ましくは、前記導電性部材は、電気信号を送受信可能な線状の導電性ハーネスであって、前記支持体は、前記線状に沿った方向である長手方向に長く前記長手方向に交差する短手方向に短い平面状を備え、前記非導電領域が、前記支持体の短手方向の端部に設けられるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記導電性部材が、前記導電領域において、前記衣類を構成する生地と実質的に接合されていないように構成することができる。
るとともに、容易に着用することができて着用しているときに着心地が好ましく、保護層および導電層の生地からの剥離を防止して耐久性を向上させるとともに十分な洗濯耐久性を実現することができる。
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る、取り付け構造10およびその取り付け構造10を備えた衣類について説明する。図1は、取り付け構造10により導電性部材100が取り付けられた衣類を構成する生地500の一部を示す斜視図であって、図2は取り付け構造10を説明するための図1に示した短手方向の断面図である。
本実施の形態においては、この支持体110が、編地、織地または不織布等の繊維シート材である生地で構成されるものとしているが、フィルム等であっても構わない。衣類着用時の肌側に導電性部材100が載置される場合は、支持体110が生地で構成されるこ
とで、肌滑り性が良く、着用感に優れるために、好ましい。
このような構造を備えた本実施の形態に係る取り付け構造10は、導電性部材100が、導電領域110Aにおいて衣類を構成する生地500と実質的に接合されておらず、浮遊領域Sを備えることになる。すなわち、図2において、支持体110と導電層122と被覆層130(さらに下地層140)が層間を接着されて層状を形成し、これらと衣類の生地500とは非導電領域110Bにおいて縫合糸400により縫製(縫合)されている。このため、浮遊領域Sが存在することになる。この浮遊領域Sは、導電領域110Aの少なくとも一部において生地500と縫合糸400で縫製(縫合)されていないことにより形成される領域であって、導電領域110Aにおいて衣類を構成する生地500と実質的に接合されていないことを意味する。
(A)衣類の(身)生地500上に防水層(防水保護膜)、配線(導電部、導電パターン)等を形成するとしても、この浮遊領域Sを備えることにより、この部分の透湿性が悪くなることを回避できたり、この部分の伸縮性が悪くなることはないので(生地500そのものの伸縮性が維持できるので)容易に着用できたり、着用しているときに伸縮性が良いので好ましい着心地を実現することができる。その結果、着用するとき(脱ぐとき、以下において同じ)および着用しているとき(着用して動作している間を意味する)の生地500の伸びによる負荷が被覆層130へ直接的には付与されないので、被覆層130、導電層122および支持体110の層間の剥離等を防止することができる。
(C)多層構造の層間(ここでは被覆層130、導電層122および支持体110さらに下地層140)を熱融着接着材等により形成するとしても、これらの多層構造自体が(身)生地500に対して相当に硬くなっても、浮遊領域Sが緩衝領域として機能することに起因する自由度があるので、好ましい着心地を実現することができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る取り付け構造10およびその取り付け構造10を備えた衣類によると、好ましい透湿性を実現するとともに、容易に着用することができて着用しているときに着心地が好ましく、保護層および導電層の生地からの剥離を防止して耐久性を向上させるとともに十分な洗濯耐久性を実現することができる。
次に、図3を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る、取り付け構造20およびその取り付け構造20を備えた衣類について説明する。
図3に示すように、この取り付け構造20は、導電性部材200についての、衣類を構成する生地500への取り付け構造である。上述した第1の実施の形態における導電層122は、4本の導線120で形成されていたり導電性インクにより形成されていたが、第2の実施の形態における導電層は、伸縮性を備えた導電用ハーネス222により形成されている点のみが異なる。
本実施の形態に係る取り付け構造20およびその取り付け構造20を備えた衣類によっても、上述した第1の実施の形態に係る取り付け構造10およびその取り付け構造10を備えた衣類と同じ作用効果(上述した(A)〜(D))を実現することができる。
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る、取り付け構造30およびその取り付け構造30を備えた衣類について説明する。
本実施の形態における導電層は、上述した第2の実施の形態における導電層として説明した導電用ハーネス222である点で、第1の実施の形態と異なり第2の実施の形態と同じである。
体110を備えないものの、上述した実施の形態と同じである。
本実施の形態に係る取り付け構造30およびその取り付け構造30を備えた衣類によっても、上述した第1の実施の形態に係る取り付け構造10およびその取り付け構造10を備えた衣類または第2の実施の形態に係る取り付け構造20およびその取り付け構造20を備えた衣類と同じ作用効果(第1の実施の形態で上述した(A)〜(D))を実現することができる。
20 第2の実施の形態に係る取り付け構造
30 第3の実施の形態に係る取り付け構造
100 導電性部材(第1の実施の形態)
110 支持体
120 導線
122 導電層
130 被覆層
140 下地層
200 導電性部材(第2の実施の形態)
220 導電糸
222 導電用ハーネス
300 導電性部材(第3の実施の形態)
310 防水層
Claims (10)
- 導電性部材の衣類への取り付け構造であって、
前記導電性部材は、平面状の支持体と、前記支持体の一方の面側に設けられた導電層と、前記導電層を前記支持体の逆側から覆う被覆層とを含み、
前記支持体は、前記導電層が配置される導電領域と前記導電層が配置されない非導電領域とを含み、
前記導電性部材と前記衣類を構成する生地とが、前記非導電領域において接合され、かつ、前記導電領域の少なくとも一部において接合されていない、取り付け構造。 - 前記導電層は、前記支持体と前記衣類を構成する生地との間に設けられる、請求項1に記載の取り付け構造。
- 前記支持体が、生地で構成される、請求項1または請求項2に記載の取り付け構造。
- 前記支持体と前記導電層との間に、防水性を備えた下地層をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の取り付け構造。
- 前記導電性部材は、伸縮性を備える、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の取り付け構造。
- 前記導電性部材は、電気信号を送受信可能な線状の導電性ハーネスであって、
前記支持体は、前記線状に沿った方向である長手方向に長く前記長手方向に交差する短手方向に短い平面状を備え、
前記非導電領域が、前記支持体の短手方向の端部に設けられた、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の取り付け構造。 - 前記導電性部材の前記非導電領域と前記衣類を構成する生地とは、縫製されて接合されている、または、接着層を介して接合されている、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の取り付け構造。
- 前記導電性部材が、前記導電領域において、前記衣類を構成する生地と実質的に接合されていない、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の取り付け構造。
- 導電性部材の衣類への取り付け構造であって、
前記導電性部材は、導電層と、前記導電層が防水性を備えるように前記導電層を覆う防水層とを含み、
前記導電性部材は、前記導電層が配置される導電領域と前記導電層が配置されない非導電領域とを含み、
前記導電性部材と前記衣類を構成する生地とが、前記非導電領域において接合され、かつ、前記導電領域の少なくとも一部において接合されていない、取り付け構造。 - 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の取り付け構造を備えた衣類。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022109327A1 (de) | 2022-04-14 | 2023-10-19 | Ntt New Textile Technologies Gmbh | Verfahren zum Aufbringen von Elstomer und einem Kabel auf eine Stofflage |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3019730U (ja) * | 1995-06-22 | 1996-01-12 | 勝治 小師 | 防寒用衣服 |
JP2007509779A (ja) * | 2003-10-31 | 2007-04-19 | ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド | 柔軟な布地に対するケーブルの付着 |
JP2016216836A (ja) * | 2015-05-14 | 2016-12-22 | グンゼ株式会社 | 導電用ハーネス |
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- 2017-03-14 JP JP2017048580A patent/JP2018150648A/ja active Pending
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