JPWO2018116452A1 - 回転伝達機構及びそれを備えた自転車 - Google Patents

回転伝達機構及びそれを備えた自転車 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018116452A1
JPWO2018116452A1 JP2018557487A JP2018557487A JPWO2018116452A1 JP WO2018116452 A1 JPWO2018116452 A1 JP WO2018116452A1 JP 2018557487 A JP2018557487 A JP 2018557487A JP 2018557487 A JP2018557487 A JP 2018557487A JP WO2018116452 A1 JPWO2018116452 A1 JP WO2018116452A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
clutch plate
transmission mechanism
rotating
external
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018557487A
Other languages
English (en)
Inventor
陽一郎 濱元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Freepower Innovations
Original Assignee
Freepower Innovations
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Freepower Innovations filed Critical Freepower Innovations
Publication of JPWO2018116452A1 publication Critical patent/JPWO2018116452A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M1/00Rider propulsion of wheeled vehicles
    • B62M1/10Rider propulsion of wheeled vehicles involving devices which enable the mechanical storing and releasing of energy occasionally, e.g. arrangement of flywheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M21/00Transmissions characterised by use of resilient elements therein
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M3/00Construction of cranks operated by hand or foot
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/50Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
    • F16D3/64Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members comprising elastic elements arranged between substantially-radial walls of both coupling parts

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】 自転車のクランク軸等の回転軸に装着して使用される回転伝達機構であって、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を提供する。【解決手段】 回転伝達機構1は、外部回転部材4のカバー部4cの側方に、当該外部回転部材4に対して回転不能かつ接離可能に設けられたクラッチ板6を備えている。内部回転部材の凸部3bには、クラッチ板6との対向面に係合凸部8が形成されている。クラッチ板6には、外部回転部材4のカバー部4cに接近したときに内部回転部材の係合凸部8に対して回転不能に係合する係合孔が穿設されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、自転車のクランク軸等の回転軸に装着して使用される回転伝達機構及びそれを備えた自転車に関する。
人力で車輪を回転させる自転車の場合、一旦走り出せば、小さな力で走行することができるが、発進時、加速時、登坂等の漕ぎ始めでは、特に大きな反発力を受け、入力したエネルギーの一部が、衝撃として膝、足首、腰等に跳ね返り、人体に大きな負荷を発生させるだけでなく、入力エネルギーを効率的に利用できず、推進力の低下に繋がっていた。そして、急発進、急加速を行う場合、急な坂道を登る場合、自転車の運転者の体重や積み荷の重量が重い場合などには、特に人体への負荷(抗力)が大きくなり、その分、必要なエネルギーも増大していた。
自転車の場合、足の上下運動をクランクによって回転運動に変換するため、特に上死点及び下死点においてスムーズに脚力を伝達することは困難であり、膝や足首への負担増加を招くと共に、トルクの途切れ、スピードの低下が発生し、低速で走行する場合には、ふらつきが発生し易く、走行の安定性が低下するという問題点があった。
そこで、本発明者は、先に、クランク軸に装着して使用される回転伝達機構を備えた自転車を提案している(特許文献1を参照)。 特許文献1に開示された自転車は、クランク軸(回転軸)に固定された内部回転部材と前記クランク軸に回動可能に配設された外部回転部材とを有する回転伝達機構と、前記クランク軸の両端部に180度の位相差で配設された左右のクランクアームと、前記クランクアームの端部に回動自在に配設されたペダルと、を備えた自転車であって、前記内部回転部材が、前記クランク軸と一体に形成され又は前記クランク軸の外周に固設され前記クランク軸の外周側に突出する1つ以上の外周凸部を有し、前記外部回転部材が、前記内部回転部材の前記外周凸部の側部位置で前記クランク軸に回動自在に挿設される側板部と、前記内部回転部材の前記外周凸部の外側で前記クランク軸と同心円状に前記側板部の外周に立設される外筒部と、前記外筒部の内周側に突出するように前記側板部及び/又は前記外筒部と一体に形成され或いは前記側板部及び/又は前記外筒部に固定され前記内部回転部材の前記外周凸部と交互に配置される1つ以上の内周凸部と、を有し、前記外部回転部材の前記側板部又は前記外筒部にチェーンリングが形成又は固設され、前記外周凸部と前進する際の前記外周凸部の回転方向側の前記内周凸部との間に弾性変形部材が配設され、前記内部回転部材と前記外部回転部材が相対的に回転する際に、前記弾性変形部材が、前記外周凸部と前記内周凸部の間に挟まれて弾性変形することを特徴としている。
そして、かかる構成の自転車によれば、以下のような作用効果が得られ、上記の問題点が解消される。すなわち、クランク軸が、クランク軸保持部に回動自在に保持され、回転伝達機構の外部回転部材の外周に車輪部が配設されるので、前記クランク軸の両端部に配設された左右のクランクアームによって前記クランク軸を回転させることにより、内部回転部材の回転を、前記外部回転部材を通して前記車輪部に伝達させる間に、弾性変形部材を変形させて、初動時や走行中に地面から受ける大きな負荷などによって生じる衝撃エネルギーや過大な入力エネルギーを確実に吸収して蓄えることができる。その結果、使用者の腕や足腰などに大きな負荷がかかることを防止できるだけでなく、入力エネルギーが減少する位置や入力エネルギーが途切れる位置で前記弾性変形部材が復元することによって前記弾性変形部材に蓄えられていた弾性エネルギーを無駄なく回転エネルギーに変換することができ、トルクの変動を抑えて確実かつスムーズに回転力を伝達することができ、入力エネルギーを有効に利用することができるので、加速性、低速走行時の走行安定性に優れた自転車を提供することができる。
特許第4456179号公報
しかし、上記構成の自転車には、次のような課題が残されていた。すなわち、弾性変形部材を利用しない通常の自転車として運転したい場合に対応することができなかった。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、自転車のクランク軸等の回転軸に装着して使用される回転伝達機構であって、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構及びそれを備えた自転車を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る回転伝達機構の構成は、
(1)回転軸に固定されて当該回転軸を中心として回転運動する第1の回転部材と、
前記回転軸を中心として回転する第2の回転部材と、
前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に配設され、前記第1及び第2の回転部材が基準配置から相対的に回転すると圧縮される弾性変形部材と、
を備えた回転伝達機構であって、
前記第1の回転部材と前記第2の回転部材のいずれか一方の回転部材の回転運動を、前記弾性変形部材を介して他方の回転部材の回転運動として伝達する相対回転状態と、
前記第1の回転部材と前記第2の回転部材の相対角度を固定して一体的に回転させる一体回転状態と、
を切り替える切替機構を備えたことを特徴とする。
ここで、「基準配置」とは、弾性変形部材が圧縮されていない状態での第1及び第2の回転部材の配置のことである。
本発明の回転伝達機構の上記(1)の構成によれば、相対回転状態に切り替えることにより、第1の回転部材と第2の回転部材を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。
また、一体回転状態に切り替えることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材が初めから一体的に回転することになるので、前記弾性変形部材が利用されることはない。
従って、本発明の回転伝達機構の上記(1)の構成によれば、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を提供することができる。
本発明の回転伝達機構の上記(1)の構成においては、以下の(2)〜(13)のような構成にすることが好ましい。
(2)前記第1の回転部材が前記回転軸に固定された内部回転部材であり、前記第2の回転部材が前記回転軸に回動可能に配設された外部回転部材であり、
前記内部回転部材は、前記回転軸と一体に形成され又は前記回転軸の外周に固設され前記回転軸の外周側に突出する1つ以上の外周凸部を有し、
前記外部回転部材は、前記内部回転部材の前記外周凸部の側部位置で前記回転軸に回動可能に挿設される側板部と、前記内部回転部材の前記外周凸部の外側で前記回転軸と同心円状に前記側板部の外周に立設される外筒部と、前記外筒部の内周側に突出するように前記側板部及び/又は前記外筒部と一体に形成され或いは前記側板部及び/又は前記外筒部に固定され前記内部回転部材の前記外周凸部と交互に配置される1つ以上の内周凸部と、を有し、
前記外周凸部と前進する際の当該外周凸部の回転方向側の前記内周凸部との間に前記弾性変形部材が配設され、
前記相対回転状態において、前記弾性変形部材が、前記外周凸部と前記内周凸部の間に挟まれて弾性変形する。
(3)上記(2)の好ましい構成において、前記切替機構は、前記内部回転部材及び外部回転部材のいずれか一方の側方に、当該一方の部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられたクラッチ板を備え、
前記クラッチ板は、前記一方の部材に接近したときに他方の部材に対して回転不能に係合する。
ここで、「接離」とは、2つのものが互いに近づいたり遠ざかったりするという意味であり、「接近」及び「乖離」の略である。
上記(3)の好ましい構成によれば、クラッチ板を内部回転部材及び外部回転部材のいずれか一方の部材から乖離させることにより、前記一方の部材に対して回転不能な前記クラッチ板と他方の部材との係合を解除することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。
また、前記クラッチ板を前記一方の部材に接近させることにより、前記一方の部材に対して回転不能な前記クラッチ板を、前記他方の部材に対して回転不能に係合させて、前記外部回転部材を回転軸に固定することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材が初めから一体的に回転することになるので、前記弾性変形部材が利用されることはない。
従って、上記(3)の好ましい構成によれば、上記と同様に、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を提供することができる。
(4)上記(3)の好ましい構成において、前記クラッチ板は、前記外部回転部材の側方に、当該外部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられ、
前記回転軸又は内部回転部材は、前記クラッチ板との対向側に係合雄部を有し、
前記クラッチ板は、前記外部回転部材に接近したときに前記回転軸又は内部回転部材の前記係合雄部に対して回転不能に係合する係合孔を有する。
上記(4)の好ましい構成によれば、クラッチ板を外部回転部材から乖離させることにより、前記外部回転部材に対して回転不能な前記クラッチ板と回転軸又は内部回転部材との係合を解除することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。
また、前記クラッチ板を前記外部回転部材に接近させることにより、前記外部回転部材に対して回転不能な前記クラッチ板を、前記回転軸又は内部回転部材に対して回転不能に係合させて、前記外部回転部材を回転軸に固定することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材が初めから一体的に回転することになるので、前記弾性変形部材が利用されることはない。
従って、上記(4)の好ましい構成によれば、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を簡単な構成で提供することができる。
(5)上記(4)の好ましい構成において、前記クラッチ板は、前記外部回転部材の側面に前記回転軸と平行な状態で立設された複数の第1のピンにスライド可能に取り付けられている。
上記(5)の好ましい構成によれば、クラッチ板を、外部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に精度良く設けることができる。
(6)上記(4)又は(5)の好ましい構成において、前記クラッチ板を前記外部回転部材に対して接離させる接離手段をさらに備えている。
上記(6)の好ましい構成によれば、例えば、機械的な手動操作あるいは電動操作によって接離手段を駆動することにより、クラッチ板を外部回転部材に対して接離させることが可能となる。
(7)上記(6)の好ましい構成において、前記接離手段は、前記クラッチ板の外縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部を備え、当該爪部は、前記回転軸と平行な状態で固定された第2のピンにスライド可能に取り付けられている。
上記(7)の好ましい構成によれば、簡単な構成で、クラッチ板を外部回転部材に対して接離させることが可能となる。
(8)上記(3)の好ましい構成において、前記クラッチ板は、前記内部回転部材の側方に、当該内部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられ、
前記外部回転部材は、前記側板部と対向配置された状態で前記外筒部に固定された環状係合部を有し、
前記クラッチ板は、前記内部回転部材に接近したときに前記外部回転部材の前記環状係合部に対して回転不能に係合する係合外縁を有する。
上記(8)の好ましい構成によれば、クラッチ板を内部回転部材から乖離させることにより、前記内部回転部材に対して回転不能な前記クラッチ板と外部回転部材との係合を解除することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。
また、前記クラッチ板を前記内部回転部材に接近させることにより、前記内部回転部材に対して回転不能な前記クラッチ板を、前記外部回転部材に対して回転不能に係合させて、前記外部回転部材を回転軸に固定することができる。そして、この状態においては、前記内部回転部材と前記外部回転部材が初めから一体的に回転することになるので、前記弾性変形部材が利用されることはない。
従って、上記(8)の好ましい構成によれば、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を簡単な構成で提供することができる。
(9)上記(8)の好ましい構成において、前記クラッチ板は、前記内部回転部材の側面に前記回転軸と平行な状態で立設された複数の第1のピンにスライド可能に取り付けられている。
上記(9)の好ましい構成によれば、クラッチ板を、内部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に精度良く設けることができる。
(10)上記(8)又は(9)の好ましい構成において、前記クラッチ板を前記内部回転部材に対して接離させる接離手段をさらに備えている。
上記(10)の好ましい構成によれば、例えば、機械的な手動操作あるいは電動操作によって接離手段を駆動することにより、クラッチ板を内部回転部材に対して接離させることが可能となる。
(11)上記(10)の好ましい構成において、前記クラッチ板は、環状に形成され、
前記接離手段は、前記クラッチ板の内縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部を備え、当該爪部は、前記回転軸と平行な状態で固定された第2のピンにスライド可能に取り付けられている。
上記(11)の好ましい構成によれば、簡単な構成で、クラッチ板を内部回転部材に対して接離させることが可能となる。
(12)上記(7)又は(11)の好ましい構成において、前記接離手段を駆動する駆動手段をさらに備えている。
(13)上記(12)の好ましい構成において、前記駆動手段は、一端が前記爪部に連結された2本のワイヤと、前記2本のワイヤの他端が連結された、左右に回動操作可能な操作レバーと、を備え、
前記操作レバーを左右いずれかに回動操作することにより、前記2本のワイヤのうちの一方が引っ張られて前記爪部が前記外部回転部材又は内部回転部材に接近するようにスライドし、
前記操作レバーを上記とは逆向きに回動操作することにより、前記2本のワイヤのうちの他方が引っ張られて前記爪部が前記外部回転部材又は内部回転部材から乖離するようにスライドする。
上記(13)の好ましい構成によれば、機械的な手動操作によって接離手段を駆動することができるので、電動操作の場合に必要な電気系統が不要となり、低コスト化を図ることができる。
本発明に係る自転車の構成は、
(14)本発明の回転伝達機構の上記(1)〜(13)のいずれかの構成を備えたことを特徴とする。
本発明の自転車の上記(14)の構成によれば、上記のような作用効果を奏する回転伝達機構を備えているため、当該回転伝達機構の弾性変形部材を利用しない通常の自転車として運転したい場合に対応することができる。
本発明によれば、自転車のクランク軸等の回転軸に装着して使用される回転伝達機構であって、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構及びそれを備えた自転車を提供することができる。すなわち、本発明によれば、回転伝達機構の弾性変形部材を利用しない通常の自転車として運転したい場合に対応することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構を示す一部破断した平面図(弾性変形部材を利用する第1の運転モードの状態)である。 図2は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構を示す一部破断した平面図(弾性変形部材を利用しない第2の運転モードの状態)である。 図3は、図1のIII−III線矢視断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である内部回転部材を示す表面図である。 図5は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である内部回転部材を示す平面図である。 図6は、カバー部を取り外し、チェーンリングを省略した状態の、図1のVI−VI線矢視断面図である。 図7は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である接離手段周りの構成を拡大して示した平面図((a)はクラッチ板を外部回転部材から乖離させた状態、(b)はクラッチ板を外部回転部材に接近させた状態)である。 図8は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である駆動手段周りの構成を示す図((a)は本体ケース側の構成を示す表面図、(b)は蓋体側の構成を示す裏面図)である。 図9(a)は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である接離手段周りの他の構成を示す平面図、図9(b)は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である接離手段周りのさらなる他の構成を示す平面図である。 図10は、本発明の実施の形態2における回転伝達機構を示す平面断面図(弾性変形部材を利用する第1の運転モードの状態)である。 図11は、チェーンリングを省略した状態の、図10のXI−XI線矢視断面図である。
本実施の形態の回転伝達機構は、回転軸に固定されて当該回転軸を中心として回転運動する第1の回転部材と、前記回転軸を中心として回転する第2の回転部材と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に配設され、前記第1及び第2の回転部材が基準配置から相対的に回転すると圧縮される弾性変形部材と、を備えた回転伝達機構である。
そして、当該回転伝達機構は、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材のいずれか一方の回転部材の回転運動を、前記弾性変形部材を介して他方の回転部材の回転運動として伝達する相対回転状態と、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材の相対角度を固定して一体的に回転させる一体回転状態と、を切り替える切替機構を備えていることを特徴としている。
本実施の形態の回転伝達機構の構成によれば、相対回転状態に切り替えることにより、第1の回転部材と第2の回転部材を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。
また、一体回転状態に切り替えることにより、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材が初めから一体的に回転することになるので、前記弾性変形部材が利用されることはない。
従って、本実施の形態の回転伝達機構の構成によれば、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施の形態1]
(回転伝達機構の構成)
まず、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成について、図1〜図8を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構を示す一部破断した平面図(弾性変形部材を利用する第1の運転モードの状態)、図2は、当該回転伝達機構を示す一部破断した平面図(弾性変形部材を利用しない第2の運転モードの状態)、図3は、図1のIII−III線矢視断面図、図4は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である内部回転部材を示す表面図、図5は、当該回転伝達機構の構成部材である内部回転部材を示す平面図、図6は、カバー部を取り外し、チェーンリングを省略した状態の、図1のVI−VI線矢視断面図、図7は、本発明の実施の形態1における回転伝達機構の構成部材である接離手段周りの構成を拡大して示した平面図((a)はクラッチ板を外部回転部材から乖離させた状態、(b)はクラッチ板を外部回転部材に接近させた状態)、図8は、当該回転伝達機構の構成部材である駆動手段周りの構成を示す図((a)は本体ケース側の構成を示す表面図、(b)は蓋体側の構成を示す裏面図)である。
図1〜図6に示すように、本実施の形態の回転伝達機構1は、例えば自転車のクランク軸等の略四角柱状の回転軸2に固定された内部回転部材3と、回転軸2に回動可能に配設された外部回転部材4と、を備えている。
内部回転部材3は、回転軸2の外周に固設される円盤状の内部回転部材本体3aと、内部回転部材本体3aの表面と裏面にそれぞれ一体に形成された低背円柱状の凸部3b,3cと、回転軸2が嵌入固定される嵌入孔3dと、を有している。
また、内部回転部材3は、内部回転部材本体3aに一体に形成され内部回転部材本体3aの外周側に突出する4つの外周凸部3eを有している。
図1〜図3,図6に示すように、外部回転部材4は、内部回転部材3の外周凸部3eの側部位置で内部回転部材3の凸部3cに回動可能に挿設される側板部4aと、内部回転部材3の外周凸部3eの外側で回転軸2と同心円状に側板部4aの外周に立設される外筒部4bと、側板部4aと対向配置された状態で内部回転部材3の凸部3bに回動可能に挿設されると共に外筒部4bにネジ留め固定されるカバー部4cと、を有している。尚、図6中、参照符号4dはカバー部4cをネジ留め固定するためのネジ孔を示している。
また、外部回転部材4は、外筒部4bの内周側に突出するように外筒部4bと一体に形成され内部回転部材3の外周凸部3eと交互に配置される4つの内周凸部4eを有している。
図6に示すように、外周凸部3eと前進する際の当該外周凸部3eの回転方向側の内周凸部4eとの間には、合成ゴム製の弾性変形部材5が配設されており、当該弾性変形部材5は、内部回転部材3と外部回転部材4が相対的に回転する際に、外周凸部3eと内周凸部4eの間に挟まれて弾性変形(圧縮変形)するようにされている。ここで、弾性変形部材5の側方への変形は、側板部4aとカバー部4cとにより阻止され、これにより、入力されるエネルギーの一部を弾性変形部材5に効率的に蓄力することが可能となる。
以上の構成を備えた本実施の形態の回転伝達機構1によれば、特許文献1と同様の作用効果を得ることができる。
本実施の形態の回転伝達機構1は、さらに以下の構成を備えている。
図1〜図3に示すように、外部回転部材4のカバー部4cの側方には、当該外部回転部材4に対して回転不能かつ接離可能に円板状のクラッチ板6が設けられている。より具体的には、クラッチ板6は、外部回転部材4のカバー部4cに回転軸2と平行な状態で立設された4本の第1のピン7にスライド可能に取り付けられている。かかる具体的構成によれば、クラッチ板6を、外部回転部材4に対して回転不能かつ接離可能に精度良く設けることができる。
図1〜図6に示すように、内部回転部材3の凸部3bには、クラッチ板6との対向面に係合凸部8(係合雄部)が形成されている。ここで、係合凸部8は、円柱状の中央凸部8aと、中央凸部8aの周面に90度の位相差をもって形成された略半円柱状の4個のクラッチ板固定用凸部8bと、からなっている。また、クラッチ板固定用凸部8bの上端縁にはアールが付けられており(図5の矢印Rを参照)、これにより、クラッチ板6の後述する係合孔6aを係合凸部8にスムーズに係合させることができるようにされている。
図1〜図3に示すように、クラッチ板6には、外部回転部材4のカバー部4cに接近したときに内部回転部材3の係合凸部8に対して回転不能に係合する係合孔6aが穿設されている。ここで、係合孔6aは、係合凸部8の外周の断面形状と若干大きい相似形に形成されている。
かかる構成をさらに備えた本実施の形態の回転伝達機構1によれば、クラッチ板6を外部回転部材4のカバー部4cから乖離させることにより、外部回転部材4に対して回転不能なクラッチ板6と内部回転部材3との係合を解除することができる。そして、この状態においては、内部回転部材3と外部回転部材4を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材5を利用することができる。この状態は、内部回転部材3の回転運動を、弾性変形部材5を介して外部回転部材4の回転運動として伝達する「相対回転状態」である。
また、クラッチ板6を外部回転部材4のカバー部4cに接近させることにより、外部回転部材4に対して回転不能なクラッチ板6を、内部回転部材3に対して回転不能に係合させて、外部回転部材4を、第1のピン7、クラッチ板6及び内部回転部材3を介して回転軸2に固定することができる。そして、この状態においては、内部回転部材3と外部回転部材4が初めから一体的に回転することになるので、弾性変形部材5が利用されることはない。この状態は、内部回転部材3と外部回転部材4の相対角度を固定して一体的に回転させる「一体回転状態」である。
従って、本実施の形態の回転伝達機構1によれば、弾性変形部材5を利用する第1の運転モードと弾性変形部材5を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を簡単な構成で提供することができる。
図1〜図3,図7に示すように、本実施の形態の回転伝達機構1は、クラッチ板6を外部回転部材4のカバー部4cに対して接離させる接離手段9を備えている。より具体的には、接離手段9は、クラッチ板6の外縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部10を備え、当該爪部10は、回転軸2と平行な状態で固定された第2のピン11にスライド可能に取り付けられている。かかる具体的構成によれば、簡単な構成で、クラッチ板6を外部回転部材4のカバー部4cに対して接離させることが可能となる。尚、爪部10の、クラッチ板6との対向面には、半球状あるいは半楕円球状の突起10a,10bが形成されており、クラッチ板6の回転時に、クラッチ板6と爪部10とを点接触させて、クラッチ板6の回転にブレーキがかからないようにされている。
そして、上記構成によれば、例えば、機械的な手動操作あるいは電動操作によって接離手段9を駆動することにより、クラッチ板6を外部回転部材4のカバー部4cに対して接離させることが可能となる。
図1〜図3,図7,図8に示すように、本実施の形態の回転伝達機構1は、接離手段9を駆動する駆動手段12を備えている。
より具体的には、上記のように、接離手段9は、クラッチ板6の外縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部10を備え、当該爪部10は、回転軸2と平行な状態で固定された第2のピン11にスライド可能に取り付けられており、駆動手段12は、一端が爪部10に連結された2本のワイヤ13a,13bと、2本のワイヤ13a,13bの他端が連結された、左右に回動操作可能な操作レバー14と、を備えている。
爪部10の基端面には半円環状のワイヤ固定部15が形成され、第2のピン11の先端には円環状のワイヤガイド16が形成されている。また、操作レバー14は、先端がほぼ斜めに形成されると共に、本体ケース17に支軸18を介して回動可能に取り付けられている。そして、一方のワイヤ13aは、一端がワイヤ固定部15に連結された後、ワイヤガイド16に通され、他端が操作レバー14の先端の一方のコーナーに連結されている。また、他方のワイヤ13bは、一端がワイヤ固定部15に連結され、他端が操作レバー14の先端の他方のコーナーに連結されている。尚、図8(a)中、参照符号19はワイヤガイド回転車を示しており、参照符号20は本体ケース取付け金具を示している。また、図8(b)には、本体ケース17を閉蓋する蓋体21が示されている。
かかる構成によれば、操作レバー14の基端部を左側に回動操作することにより、一方のワイヤ13aを引っ張って、爪部10を外部回転部材4に接近するようにスライドさせることができる。また、操作レバー14の基端部を右側に回動操作することにより、他方のワイヤ13bを引っ張って、爪部10を外部回転部材4から乖離するようにスライドさせることができる。すなわち、かかる構成によれば、機械的な手動操作によって接離手段9(第2のピン11にスライド可能に取り付けられた爪部10)を駆動することができるので、電動操作の場合に必要な電気系統が不要となり、低コスト化を図ることができる。
(回転伝達機構の使用例)
次に、本実施の形態の回転伝達機構1を自転車に使用した例について説明する。
図1,図2に示すように、回転軸2としての自転車のクランク軸22は、自転車のフレームと一体のクランク軸保持部23に回動自在に保持されている。クランク軸22の左右両端には、クランクアーム(図示せず)が互いに180度の位相差をもって固定されている。クランク軸22は、内部回転部材3の嵌入孔3dに嵌入固定されており、両者は一体的に回転するようにされている(図4〜図6を参照)。また、左右のクランクアームの端部には、回動自在なペダル(図示せず)が配設されている。さらに、外部回転部材4の外周部には、チェーン(図示せず)が張設されるチェーンリング25,26が固設されている。
また、爪部10がスライドする第2のピン11は、自転車のフレーム27に固定されている。
さらに、操作レバー14等が収容された本体ケース17は、蓋体21によって閉蓋された後、本体ケース取付け金具20を介して自転車のハンドルに取り付けられている。
以上のようにして自転車のクランク軸22に装着された回転伝達機構1の動作について説明する。
まず、図8に示す操作レバー14の基端部を右側に回動操作する。これにより、他方のワイヤ13bが引っ張られて爪部10が外部回転部材4から乖離するように第2のピン11上をスライドし(図7(a)の矢印Bを参照)、クラッチ板6が外部回転部材4のカバー部4cから乖離するように第1のピン7上をスライドする(図7(a)の矢印Cを参照)。その結果、内部回転部材3の係合凸部8とクラッチ板6の係合孔6aとの係合が解除される(図1の状態 第1の運転モード)。
この状態で、運転者がクランクアームの端部に配設されたペダルを踏むと、クランク軸22と共に内部回転部材本体3aの外周に突設された外周凸部3eが、図3の矢印A1、図6の矢印A2の方向に回転する。
そして、クランク軸22が回転して、外周凸部3eが内周凸部4eに近づくと、弾性変形部材5が、外周凸部3eと内周凸部4eの間に挟まれて弾性変形(圧縮変形)され、入力エネルギーの一部が弾性変形部材5に蓄えられる。
クランク軸22の回転の初期においては弾性変形部材5が弾性変形するが、変形後は、クランク軸22の回転力が外周凸部3eから内周凸部4eに伝達され、クランク軸22からチェーンリング25(26)までが略一体となって回転し、チェーンリング25(26)に張設されたチェーン(図示せず)によって後輪側のスプロケットへと確実に回転が伝達される。
弾性変形(圧縮変形)された弾性変形部材5は、ペダルからの入力が途切れたり弱まったりしたときに復元し、復元エネルギーとして内周凸部4eを押圧して、外部回転部材4及びチェーンリング25(26)を進行方向に回転させる。すなわち、弾性変形部材5の圧縮(弾性)エネルギーが、回転エネルギーに変換され、自転車の推進力として利用される。これにより、特許文献1と同様の作用効果を得ることができる。
次に、図8に示す操作レバー14の基端部を左側に回動操作する。これにより、一方のワイヤ13aが引っ張られて爪部10が外部回転部材4に接近するように第2のピン11上をスライドし(図7(b)の矢印Dを参照)、クラッチ板6が外部回転部材4のカバー部4cに接近するように第1のピン7上をスライドする(図7(b)の矢印Eを参照)。その結果、クラッチ板6の係合孔6aが内部回転部材3の係合凸部8に対して回転不能に係合する(図2の状態 第2の運転モード)。すなわち、外部回転部材4が、第1のピン7、クラッチ板6及び内部回転部材3を介してクランク軸22に固定された状態となる。
この状態で、運転者がクランクアームの端部に配設されたペダルを踏むと、クランク軸22の回転力が外部回転部材4に直接伝達され、クランク軸22からチェーンリング25(26)までが一体となって回転し、チェーンリング25(26)に張設されたチェーン(図示せず)によって後輪側のスプロケットへと確実に回転が伝達される。この場合、内部回転部材3と外部回転部材4が相対的に回転することはないので、弾性変形部材5を利用しない通常の自転車として運転することができる。
すなわち、本実施の形態の回転伝達機構1を備えた自転車によれば、回転伝達機構の弾性変形部材を利用しない通常の自転車として運転したい場合に対応することができる。
尚、本実施の形態においては、内部回転部材3が、クラッチ板6との対向側に係合凸部8を有し、クラッチ板6が、外部回転部材4に接近したときに内部回転部材3の係合凸部8に対して回転不能に係合する係合孔6aを有する場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば、回転軸の、クラッチ板6との対向側に、径を大きくした係合雄部を設け、クラッチ板6の係合孔6aを当該係合雄部に対して回転不能に係合させるようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、内部回転部材3の係合凸部(係合雄部)が、円柱状の中央凸部8aと、中央凸部8aの周面に90度の位相差をもって形成された略半円柱状の4個のクラッチ板固定用凸部8bと、からなる係合凸部8である場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。内部回転部材3の係合凸部は、クラッチ板6が回転不能に係合する形状であればいかなる形状であってもよい。
また、本実施の形態においては、クラッチ板6の係合孔が、内部回転部材3の係合凸部の外周の断面形状と若干大きい相似形に形成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。クラッチ板6の係合孔は、内部回転部材3の係合凸部に対して回転不能に係合する形状であればいかなる形状であってもよい。
また、本実施の形態においては、爪部10の、クラッチ板6との対向面に、半球状あるいは半楕円球状の突起10a,10bが形成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。図9(a)に示すように、爪部10の、クラッチ板6との対向面に、ベアリング27,28を取り付けるようにしてもよい。かかる構成によれば、クラッチ板6の回転を、よりスムーズなものとすることができる。また、爪部10が接離手段9としての機能を果たし、クラッチ板6の回転時に、当該クラッチ板6と爪部10とが接触しないようにすることができれば、爪部10の、クラッチ板6との対向面に、突起10a,10bやベアリング27,28を設ける必要はない(図9(b)を参照)。例えば、上下及び左右に移動可能な爪部を設け、図2の状態(第2の運転モード)に持っていくときに、爪部を下方に移動させて、当該爪部がクラッチ板6の外縁を挟むようにすれば、図1の状態(第1の運転モード)におけるクラッチ板6の回転時に、当該クラッチ板6と爪部とが接触しないようにすることができる。また、この場合、第1のピン7の、外部回転部材4のカバー部4c(取付部)とクラッチ板6との間にバネ等の弾性部材を介挿しておけば、爪部が上方に移動しても、クラッチ板6がガタつかないようにすることができる。
また、本実施の形態においては、機械的な手動操作によって接離手段9(例えば、第2のピン11にスライド可能に取り付けられた爪部10)を駆動する場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。クラッチ板6を外部回転部材4に対して接離させる接離手段は、電動操作によって駆動するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、外周凸部3eと内周凸部4eを4つずつ設けた場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。外周凸部3eと内周凸部4eの数は、それぞれ1つ以上であればよい。但し、弾性変形部材5が蓄えた力を円周方向に伝えるためには、外周凸部3eと内周凸部4eの数は、4つ以上であることが好ましく、また、弾性変形部材5の体積を十分に確保するためには、外周凸部3eと内周凸部4eの数は、16個以下であることが好ましい。
また、本実施の形態においては、外周凸部3eが内部回転部材本体3aと一体に形成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。外周凸部は、例えば、内部回転部材本体に固設されていてもよい。また、外周凸部は、回転軸2と一体に形成されていてもよい。
また、本実施の形態においては、内周凸部4eが外筒部4bと一体に形成されている場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。内周凸部は、外筒部に固設されていてもよい。また、内周凸部は、側板部と一体に形成され或いは側板部に固設されていてもよい。
また、本実施の形態においては、弾性変形部材が合成ゴム製の弾性変形部材5である場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこのような構成に限定されるものではない。
弾性変形部材は、内部回転部材3と外部回転部材4が相対的に回転する際に弾性変形(圧縮変形)し、変形後は内部回転部材3と外部回転部材4の間で回転を伝達できるものであればよく、弾性変形部材の変形量、弾性率などは、使用者の好みに応じて、適宜、選択することができる。弾性変形部材としては、合成ゴムの他に、例えば、外周凸部3eと内周凸部4eの間に封入される気体などを用いることもできる。
また、本実施の形態においては、回転伝達機構1を自転車に使用した場合を例に挙げて説明したが、本発明の回転伝達機構は必ずしもかかる用途に限定されるものではない。本発明の回転伝達機構は、車輪を有する機構、例えば、土木用一輪車、車椅子、人力車、リヤカー等に用いることもでき、上記と同様の作用効果を得ることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2における回転伝達機構の構成について、図10,図11を参照しながら説明する。
図10は、本発明の実施の形態2における回転伝達機構を示す平面断面図(弾性変形部材を利用する第1の運転モードの状態)、図11は、チェーンリングを省略した状態の、図10のXI−XI線矢視断面図である。
図10,図11に示す回転伝達機構29は、例えば自転車のクランク軸等の略四角柱状の回転軸30に固定された内部回転部材31と、回転軸30に回動可能に配設された外部回転部材32と、を備えている。
内部回転部材31は、回転軸30の外周に固設される円盤状の内部回転部材本体31aと、内部回転部材本体31aの裏面に一体に形成された低背円柱状の凸部31bと、回転軸30が嵌入固定される嵌入孔31cと、を有している。
また、内部回転部材31は、内部回転部材本体31aに一体に形成され内部回転部材本体31aの外周側に突出する4つの外周凸部31dを有している。
外部回転部材32は、内部回転部材31の外周凸部31dの側部位置で内部回転部材31の凸部31bに回動可能に挿設される側板部32aと、内部回転部材31の外周凸部31dの外側で回転軸30と同心円状に側板部32aの外周に立設される外筒部32bと、を有している。
また、外部回転部材32は、外筒部32bの内周側に突出するように外筒部32bと一体に形成され内部回転部材31の外周凸部31dと交互に配置される4つの内周凸部(図示せず)を有している。
外周凸部31dと前進する際の当該外周凸部31dの回転方向側の内周凸部との間には、合成ゴム製の弾性変形部材(図示せず)が配設されており(図6を参照)、当該弾性変形部材は、内部回転部材31と外部回転部材32が相対的に回転する際に、外周凸部31dと内周凸部の間に挟まれて弾性変形(圧縮変形)するようにされている。
以上の構成を備えた回転伝達機構29によれば、特許文献1と同様の作用効果を得ることができる
回転伝達機構29は、さらに以下の構成を備えている。
内部回転部材31の表面の側方には、当該内部回転部材31に対して回転不能かつ接離可能に円環状のクラッチ板33が設けられている。より具体的には、クラッチ板33は、内部回転部材31の表面に回転軸30と平行な状態で立設された4本の第1のピン34にスライド可能に取り付けられている。かかる具体的構成によれば、クラッチ板33を、内部回転部材31に対して回転不能かつ接離可能に精度良く設けることができる。
外部回転部材32は、側板部32aと対向配置された状態で外筒部32bに固定された環状係合部35を有している。ここで、環状係合部35の内縁には、90度の位相差をもって配置された4つの凸状円弧面35aが形成されている。一方、クラッチ板33には、その外縁に90度の位相差をもって配置された4つの凹状円弧面33aが形成されている(係合外縁)。そして、これにより、クラッチ板33は、内部回転部材31の表面に接近したときに環状係合部35に対して回転不能に係合するようにされている。
かかる構成をさらに備えた本実施の形態の回転伝達機構29によれば、クラッチ板33を内部回転部材31の表面から乖離させることにより、内部回転部材31に対して回転不能なクラッチ板33と外部回転部材32との係合を解除することができる。そして、この状態においては、内部回転部材31と外部回転部材32を相対的に回転させることができるので、弾性変形部材を利用することができる。この状態は、内部回転部材31の回転運動を、弾性変形部材を介して外部回転部材32の回転運動として伝達する「相対回転状態」である。
また、クラッチ板33を内部回転部材31の表面に接近させることにより、内部回転部材31に対して回転不能なクラッチ板33を、外部回転部材32に対して回転不能に係合させて、外部回転部材32を、環状係合部35、クラッチ板33、第1のピン34、内部回転部材31を介して回転軸30に固定することができる。そして、この状態においては、内部回転部材31と外部回転部材32が初めから一体的に回転することになるので、弾性変形部材が利用されることはない。この状態は、内部回転部材31と外部回転部材32の相対角度を固定して一体的に回転させる「一体回転状態」である。
従って、本実施の形態の回転伝達機構29によれば、弾性変形部材を利用する第1の運転モードと弾性変形部材を利用しない第2の運転モードを切り替えることが可能な回転伝達機構を簡単な構成で提供することができる。
本実施の形態の回転伝達機構29は、クラッチ板33を内部回転部材31の表面に対して接離させる接離手段36と、接離手段36を駆動する駆動手段37と、を備えている。接離手段36は、クラッチ板33の内縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部38を備え、当該爪部38は、回転軸30と平行な状態で固定された第2のピン39にスライド可能に取り付けられている。尚、駆動手段37は、上記実施の形態1の駆動手段12と同じ構成であるため、説明は省略する。
尚、本実施の形態の回転伝達機構29は、上記実施の形態1の回転伝達機構1と同様、自転車や土木用一輪車、車椅子、人力車、リヤカーの他、扇風機、風力発電、回転ブラシ、台車等に用いることができる。図10中、参照符号40,41は自転車に用いる場合のチェーンリングを示している。
1,29 回転伝達機構
2,30 回転軸
3,31 内部回転部材
3a,31a 内部回転部材本体
3b,3c,31b 凸部
3d,31c 嵌入孔
3e,31d 外周凸部
4,32 外部回転部材
4a,32a 側板部
4b,32b 外筒部
4c カバー部
4d ネジ孔
4e 内周凸部
5 弾性変形部材
6,33 クラッチ板
6a 係合孔
7,34 第1のピン
8 係合凸部
8a 中央凸部
8b クラッチ板固定用凸部
9,36 接離手段
10,38 爪部
10a,10b 突起
11,39 第2のピン
12,37 駆動手段
13a,13b ワイヤ
14 操作レバー
15 ワイヤ固定部
16 ワイヤガイド
17 本体ケース
18 支軸
19 ワイヤガイド回転車
20 本体ケース取付け金具
21 蓋体
33a 凹状円弧面
35 環状係合部
35a 凸状円弧面

Claims (14)

  1. 回転軸に固定されて当該回転軸を中心として回転運動する第1の回転部材と、
    前記回転軸を中心として回転する第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間に配設され、前記第1及び第2の回転部材が基準配置から相対的に回転すると圧縮される弾性変形部材と、
    を備えた回転伝達機構であって、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材のいずれか一方の回転部材の回転運動を、前記弾性変形部材を介して他方の回転部材の回転運動として伝達する相対回転状態と、
    前記第1の回転部材と前記第2の回転部材の相対角度を固定して一体的に回転させる一体回転状態と、
    を切り替える切替機構を備えたことを特徴とする回転伝達機構。
  2. 前記第1の回転部材が前記回転軸に固定された内部回転部材であり、前記第2の回転部材が前記回転軸に回動可能に配設された外部回転部材であり、
    前記内部回転部材は、前記回転軸と一体に形成され又は前記回転軸の外周に固設され前記回転軸の外周側に突出する1つ以上の外周凸部を有し、
    前記外部回転部材は、前記内部回転部材の前記外周凸部の側部位置で前記回転軸に回動可能に挿設される側板部と、前記内部回転部材の前記外周凸部の外側で前記回転軸と同心円状に前記側板部の外周に立設される外筒部と、前記外筒部の内周側に突出するように前記側板部及び/又は前記外筒部と一体に形成され或いは前記側板部及び/又は前記外筒部に固定され前記内部回転部材の前記外周凸部と交互に配置される1つ以上の内周凸部と、を有し、
    前記外周凸部と前進する際の当該外周凸部の回転方向側の前記内周凸部との間に前記弾性変形部材が配設され、
    前記相対回転状態において、前記弾性変形部材が、前記外周凸部と前記内周凸部の間に挟まれて弾性変形する、請求項1に記載の回転伝達機構。
  3. 前記切替機構は、前記内部回転部材及び外部回転部材のいずれか一方の側方に、当該一方の部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられたクラッチ板を備え、
    前記クラッチ板は、前記一方の部材に接近したときに他方の部材に対して回転不能に係合する、請求項2に記載の回転伝達機構。
  4. 前記クラッチ板は、前記外部回転部材の側方に、当該外部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられ、
    前記回転軸又は内部回転部材は、前記クラッチ板との対向側に係合雄部を有し、
    前記クラッチ板は、前記外部回転部材に接近したときに前記回転軸又は内部回転部材の前記係合雄部に対して回転不能に係合する係合孔を有する、請求項3に記載の回転伝達機構。
  5. 前記クラッチ板は、前記外部回転部材の側面に前記回転軸と平行な状態で立設された複数の第1のピンにスライド可能に取り付けられている、請求項4に記載の回転伝達機構。
  6. 前記クラッチ板を前記外部回転部材に対して接離させる接離手段をさらに備えた、請求項4又は5に記載の回転伝達機構。
  7. 前記接離手段は、前記クラッチ板の外縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部を備え、当該爪部は、前記回転軸と平行な状態で固定された第2のピンにスライド可能に取り付けられている、請求項6に記載の回転伝達機構。
  8. 前記クラッチ板は、前記内部回転部材の側方に、当該内部回転部材に対して回転不能かつ接離可能に設けられ、
    前記外部回転部材は、前記側板部と対向配置された状態で前記外筒部に固定された環状係合部を有し、
    前記クラッチ板は、前記内部回転部材に接近したときに前記外部回転部材の前記環状係合部に対して回転不能に係合する係合外縁を有する、請求項3に記載の回転伝達機構。
  9. 前記クラッチ板は、前記内部回転部材の側面に前記回転軸と平行な状態で立設された複数の第1のピンにスライド可能に取り付けられている、請求項8に記載の回転伝達機構。
  10. 前記クラッチ板を前記内部回転部材に対して接離させる接離手段をさらに備えた、請求項8又は9に記載の回転伝達機構。
  11. 前記クラッチ板は、環状に形成され、
    前記接離手段は、前記クラッチ板の内縁を挟むように配置された略Πの字状の爪部を備え、当該爪部は、前記回転軸と平行な状態で固定された第2のピンにスライド可能に取り付けられている、請求項10に記載の回転伝達機構。
  12. 前記接離手段を駆動する駆動手段をさらに備えた、請求項7又は11に記載の回転伝達機構。
  13. 前記駆動手段は、一端が前記爪部に連結された2本のワイヤと、前記2本のワイヤの他端が連結された、左右に回動操作可能な操作レバーと、を備え、
    前記操作レバーを左右いずれかに回動操作することにより、前記2本のワイヤのうちの一方が引っ張られて前記爪部が前記外部回転部材又は内部回転部材に接近するようにスライドし、
    前記操作レバーを上記とは逆向きに回動操作することにより、前記2本のワイヤのうちの他方が引っ張られて前記爪部が前記外部回転部材又は内部回転部材から乖離するようにスライドする、請求項12に記載の回転伝達機構。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の回転伝達機構を備えた自転車。

JP2018557487A 2016-12-22 2016-12-22 回転伝達機構及びそれを備えた自転車 Pending JPWO2018116452A1 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/088432 WO2018116452A1 (ja) 2016-12-22 2016-12-22 回転伝達機構及びそれを備えた自転車

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2018116452A1 true JPWO2018116452A1 (ja) 2019-11-14

Family

ID=62626051

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018557487A Pending JPWO2018116452A1 (ja) 2016-12-22 2016-12-22 回転伝達機構及びそれを備えた自転車

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPWO2018116452A1 (ja)
WO (1) WO2018116452A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110341871A (zh) * 2019-07-08 2019-10-18 武汉理工大学 一种基于机械扭转减振的自行车省力装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59113549U (ja) * 1983-01-24 1984-07-31 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の回転変動吸収装置
JP2015200387A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 株式会社ジェイテクト 噛み合いクラッチ
JP6455758B2 (ja) * 2015-02-14 2019-01-23 陽一郎 濱元 回転伝達機構及びそれを備えた自転車

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018116452A1 (ja) 2018-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6455758B2 (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
JP4456179B2 (ja) 自転車
JP5162649B2 (ja) 自転車用ハブアセンブリ
EP2644493A1 (en) Clutch type driving mechanism for hybrid powered vehicle
RU2546044C2 (ru) Привод для педального транспортного средства, предназначенного, прежде всего, для детей
EP2628970B1 (en) Clutch type driving mechanism for hybrid powered vehicle
US20190162287A1 (en) Rotation transmission mechanism, bicycle provided with rotation transmission mechanism, and elastically-deformable body used in rotation transmission mechanism
WO2018116452A1 (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
JP2017061190A (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
JP2018047873A (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
JP2010285102A (ja) 倒立振り子型二輪車
JP6955241B2 (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
KR20120001414A (ko) 자전거 발전장치
JP2019190509A (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
KR20090103259A (ko) 전동 자전거
CN108609105B (zh) 一种人力驱动车助力装置
JP5119218B2 (ja) 自転車
CN201604765U (zh) 具有多种助力功能的自行车
CN205365957U (zh) 电动助力推行器
CN109591944A (zh) 一种山地越野自行车上坡助力设备
CN108609104B (zh) 用于人力驱动车的助力装置
JP2019069766A (ja) 回転伝達機構及びそれを備えた自転車
CN108749994B (zh) 一种助力装置
CN201484613U (zh) 上下脚踏驱动踏板车
TW201031569A (en) Auxiliary power device of bicycle

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20191121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20191121