JPWO2018110706A1 - 鉄道用直流き電システム - Google Patents

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Abstract

本発明の鉄道用直流き電システムは、沿線に沿って配置された複数の変電所に接続されるき電線と、前記き電線に対し任意の間隔毎にき電分岐線を介し接続されたトロリ線とを備えた鉄道用直流き電システムであって、前記変電所から前記き電線を介しトロリ線に至る路線の途中部分に前記路線と並列に超電導き電ケーブルが接続する。

Description

本発明は、直流電気鉄道車両が走行する直流き電システムに関する。
本願は、2016年12月16日に日本に出願された特願2016−244846号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
図5は従来の鉄道用き電システムの模式図、図6A、図6Bは同鉄道用き電システムに設けられているエアセクション部分の拡大模式図である。
図5においてSS1、SS2、SS3は変電所を示し、100はき電線、102はトロリ線、103はレール、105は走行中の鉄道車両を示している。き電線100の長さ方向に所定の間隔をあけてき電分岐線106が接続され、各き電分岐線106がトロリ線102に接続されている。トロリ線102の長さ方向には適切な間隔でエアセクションと称される電線の継ぎ目部分が設けられ、図6A、図6Bの構成では回線毎に区分されている。
例えば、回線111、回線112のき電区間を区分するエアセクション107であれば、図6Bに示すように回線111側のき電線100Aの終端部100Aとトロリ線102Aの終端部102Aが、エアセクション107を通過した位置で若干斜め上方に延在されている。同様に回線112側のき電線100Bの始端部100Bとトロリ線102Bの始端部102Bがエアセクション107の手前部分で斜め上方に延在されている。これにより、き電線100Aの終端部100Aと、き電線100Bの始端部100Bが図6Bに示すように反対方向を向いて側面視X字型に交差配置されている。また、図5、図6A、図6Bに示す模式図において、き電線側が正極とされ、レール103は負極側として帰線109を介し変電所SSに接続されている。
このようなエアセクション107の部分を鉄道車両105が通過する場合、鉄道車両105のパンタグラフがトロリ線102Aに接して給電されていた状態から、トロリ線102Bからの給電に切り替わり、回線111からの給電から、回線112からの給電に切り替わる。
鉄道システムにおいて変電所SSからき電線100やトロリ線102を通じて鉄道車両105に電気が供給され、それが鉄道車両105の駆動や補助機器の動作に使用された後、レール103や帰線109などを通じて変電所SSに戻ってゆく。
前記従来の鉄道用き電システムにおいて、トロリ線102は細い線となるので電気抵抗が大きい問題があり、き電区間内に付設されているトロリ線102においてある程度の電圧降下は避けられない。
また、き電線100には太い電線を用いて電気抵抗を低くし、電圧降下を抑制する構造が採用されているが、どれほど太い電線を用いたとしても抵抗値は存在するので、長いき電線100を用いた場合に電圧降下をある程度発生する。
この問題を解決するために種々の提案がなされており、一例として、超電導ケーブルからき電線を構成し、電気抵抗を無くして送電効率を向上させようとする提案がなされている(特許文献1参照)。
日本国特開2013−125647号公報
ところで、鉄道用き電システムにおいて、十分に短い間隔で変電所を設置できるなら望ましいが、都市部などにおいては用地確保の問題もあり、変電所を設置するスペースを確保できない場合がある。現状、都市部などにおいて5km以下程度の間隔をあけて変電所が設置されているが、場所によっては5kmを超える間隔で変電所が設置される場合もある。また、同一変電所内の回線を区分するエアセクション部分は変電所の直近に設けることが望ましいが、場所の制約により変電所からの距離が長い場合や、変電所間の回線を区分する場合などでは、変電所から大きく外れた位置に設置されることがある。
これらの場合、変電所からエアセクション部分の両側のトロリ線までの距離が場所によって異なり、この距離が大きく異なる場合、エアセクション部分の両側のトロリ線で電位差が大きくなることがある。ここで、エアセクション部分の前後においてパンタグラフ通過時に大きな電位差が生じるとパンタグラフとトロリ線との間で強い火花を生じる問題がある。
本発明者らの研究により、例えば都市部において1500Vの給電で走行している鉄道車両の場合、エアセクションの前後間で電位差が10V以内であれば、火花は生じないか、生じたとしても大きな火花にはならないことを見出している。一例として、1500V給電の場合、エアセクション通過時に両トロリ線を短絡しているパンタグラフ電位が1450Vであるとすると、通過後に切り離されるトロリ線の電位は1500Vとなるため、50Vもの電位差が生じ、強い火花を発生する可能性がある。
本発明は、係る実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、変電所から離れた位置にエアセクションが設けられている場合において、エアセクション前後のトロリ線において電位差を小さくすることができ、エアセクションを鉄道車両が走行しても大きな火花を飛ばすことのない技術の提供にある。
本発明の鉄道用直流き電システムは、沿線に沿って配置された複数の変電所に接続されるき電線と、前記き電線に対し任意の間隔毎にき電分岐線を介し接続されたトロリ線とを備えた鉄道用直流き電システムであって、前記変電所から前記き電線を介しトロリ線に至る路線の途中部分に前記路線と並列に超電導き電ケーブルを接続する。
超電導き電ケーブルを並列接続した部分の路線においては電気抵抗が0の超電導き電ケーブルに電流が流れることで超電導き電ケーブルを並列接続した路線区間での電圧降下が殆ど発生しないか、大幅に小さくなる。このため、超電導き電ケーブルを並列接続した路線を含む変電所からエアセクションまでの路線において従来よりも電圧降下を大幅に抑制できる。従って、エアセクション前後で異なる回線から給電されているトロリ線において、相互間の電位差を従来より確実に小さくすることができ、エアセクションを鉄道車両が通過する場合の火花発生を無くするか抑制できる。
本発明において、前記超電導き電ケーブルが前記並列接続された路線の電圧降下抑制機能を有することが好ましい。
変電所からトロリ線までの路線に対し超電導き電ケーブルを並列接続すると、並列接続部分の前後で電圧降下を生じないため、超電導き電ケーブルは電圧降下抑制機能を発揮する。
本発明において、前記き電線の少なくとも一部に前記超電導き電ケーブルを並列接続することができる。
超電導き電ケーブルの並列接続先として、き電線の少なくとも一部を選択することができ、この場合に並列接続されたき電線の前後で電圧降下を抑制できる。
本発明において、前記き電線が、変電所に接続されたき電線の一部から分岐されて前記トロリ線に接続された第1の延長き電線と、前記き電線の他の部分から分岐されて前記トロリ線に接続された第2の延長き電線とを有し、前記第2の延長き電線に前記超電導き電ケーブルが並列接続された構成とすることができる。
第2の延長き電線に超電導き電ケーブルが並列接続されていると、第2の延長き電線の並列接続部分前後で電圧降下を生じない構成にできる。第2の延長き電線の始端側と終端側で電圧降下を生じないため、エアセクション部分のトロリ線までの距離が長い場合であっても、エアセクション両側のトロリ線の電位差を小さくすることができる鉄道用き電システムを提供できる。
本発明において、前記第2の延長き電線において前記超電導き電ケーブルとの並列接続部分の前段側に高速度遮断器が組み込まれた構成を採用できる。
本発明において、前記第1の延長き電線の途中部分に前記トロリ線に沿って延在された副き電線が接続され、前記副き電線に任意の間隔で前記トロリ線に接続する複数のき電分岐線が接続された構成を採用できる。
本発明の前記第1の延長き電線において前記副き電線の接続部分より変電所に近い側に高速度遮断器が組み込まれた構成を採用できる。
第1の延長き電線または第2の延長き電線に高速度遮断器が組み込まれていると、これらの電線に異常電流が流れた場合に回路を遮断することができ、電線の損傷を防止できる。
本発明によれば、超電導き電ケーブルを並列接続した部分の路線においては電気抵抗が0の超電導き電ケーブルに電流が流れることで超電導き電ケーブルを並列接続した区間での電圧降下を殆ど発生しない状態か大幅に小さくできる。このため、超電導き電ケーブルを並列接続した路線を含む変電所からエアセクションまでの路線において従来生じていた電圧降下よりも電圧降下を大幅に抑制できる。従って、エアセクション前後で異なる変電所から給電されているトロリ線においてエアセクション両側のトロリ線の電位差を従来より確実に小さくすることができ、エアセクションを鉄道車両が通過する場合の火花発生を抑制できる。
本発明に係る第1実施形態の鉄道用直流き電システム全体の概要図である。 本発明に係る第2実施形態の鉄道用直流き電システム全体の概要図である。 同鉄道用直流き電システムに組み込まれる超電導き電ケーブルの構造例を示すもので、第1の例の超電導き電ケーブルを示す断面図である。。 同鉄道用直流き電システムに組み込まれる超電導き電ケーブルの構造例を示すもので、第2の例の超電導き電ケーブルを示す断面図である。 同鉄道用直流き電システムに組み込まれた超電導き電ケーブルの一例とその冷却機構の一例を示す構成図である。 従来の鉄道用き電システムの一例を示す模式図である。 同鉄道用き電システムに設けられているエアセクション部分の拡大模式平面図である 同エアセクション部分の拡大模式側面図である。
以下、本発明に係る鉄道用直流き電システムの第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は第1実施形態の鉄道用直流き電システム全体の概要を示し、レール1が敷設されて鉄道路線が構成され、レール1の上を鉄道車両2が走行自在に構成されている。この鉄道路線の沿線に沿って任意の間隔で複数の変電所SSが設けられている。隣接する変電所SSの間隔は都市部などでは5km程度、郊外では10km程度、都市部であっても場所によっては5〜10km程度、郊外であっても場所によっては10〜20km程度とされる場合がある。
図1の実施形態では3つの変電所SSを描いているので、説明の容易化のために、図1の左側から順に変電所SS1、変電所SS2、変電所SS3と記載し以下に説明する。
レール1の上方にはトロリ線3が架設され、レール上を走行する鉄道車両2のパンタグラフ2aがトロリ線3に接し給電され、鉄道車両2に備えられているモーターを駆動することにより鉄道車両2が走行できるように構成されている。
トロリ線3の上方にはき電線5が架設され、き電線5の長さ方向に所定の間隔をもって接続されて個々にトロリ線3に接続する複数のき電分岐線6によってトロリ線3にき電線5から給電することができる。
変電所SS1から変電所SS1に近いき電線5に接続線7が接続され、変電所SS2から変電所SS2に近いき電線5に接続線7が接続され、変電所SS3から変電所SS3に近いき電線5に接続線7が接続され、各変電所からき電線5に電気を流すことができる。また、接続線7の近傍には変電所SS1とレール1を接続する帰線8が設けられ、接続線7が正極側、帰線8が負極側として変電所SS1に接続される。同様に変電所SS2にもそれぞれ帰線8が接続されている。
なお、変電所SSは鉄道路線の沿線に沿って順次設けられているが図1では3つのみ例示しているので、接続線7と帰線8もそれぞれ3本のみ記載しているが、接続線7と帰線8は設置される変電所毎にそれぞれ設けられる。
変電所の回線C1から電気が供給されるき電区間と、回線C2から電気が供給されるき電区間の境界に位置するトロリ線3の一部にエアセクション10が組み込まれている。エアセクション10の構造は図7を元に先に説明した従来構造と同様である。鉄道車両2のパンタグラフ2aがこのエアセクション10を通過する場合に回線C1からの電力供給と回線C2からの電力供給が切り替えられる。
図1に示すように変電所SS1から、接続線7とき電線5とき電分岐線6を経てトロリ線3に至る路線の途中に超電導き電ケーブル25が並列接続されている。
図1に示す接続回路は概要図である。以下の説明において鉄道車両2は図1の矢印方向に走行すると仮定し説明する。
図1に示すトロリ線3において、鉄道車両2の走行方向に沿って第1のエアセクション10Aと第2のエアセクション10Bが所定の間隔で設けられ、図1では3つのき電区間が部分的に描かれている。図1に示す路線回路は鉄道車両2の走行方向に沿って複数配置されている変電所SS1、SS2、等のそれぞれに接続されて設けられる路線回路である。また、トロリ線3の長さ方向に沿ってエアセクション10Aとエアセクション10Bが所定の間隔をあけて配置されているので、エアセクション10Aを基点とした場合、エアセクション10Bに近い側をエアセクション10Aの後段側と称し、その反対側をエアセクション10Aの前段側と称する。
第1のエアセクション10Aの前段側のトロリ線3には変電所SSに接続されたき電線5の一部が延長された第1の延長き電線13が接続され、第2のエアセクション10Bの後段側のトロリ線3には変電所SSに接続されたき電線5の一部を延長した第2の延長き電線15が接続されている。第1の延長き電線13においてトロリ線3に接続する部分の近傍がき電分岐線6に相当する。
第2の延長き電線15に対し超電導き電ケーブル25が並列に接続されている。第2の延長き電線15においてトロリ線3に近い側で超電導き電ケーブル25と接続した部分からトロリ線3に至る部分はき電分岐線6に相当する。
ここで用いる超電導き電ケーブル25は、液体窒素温度で超電導状態を呈する高温超電導線を液体窒素の冷媒通路内に配置した構造のケーブルを適用できる。
一例として、図3Aに示すように超電導き電ケーブル25は、冷却の対象となる超電導層32及びシールド超電導層34が内管36内に挿入され、内管36が外管38内に挿入され、外管38が真空外套40内に挿入されている。シールド超電導層34と内管36の間に形成される空間42には冷媒となる液体窒素が流され、内管36と外管38の間に形成される空間44には冷媒となる液体窒素が流され、外管38と真空外套40の間の空間46は真空に保たれて断熱層が構成されている。
また、他の例として、超電導き電ケーブル25に替えて図3Bに示す超電導き電ケーブル51を用いることもできる。この超電導き電ケーブル51は、内管56の外周に冷却の対象となる超電導層52及びシールド超電導層54が巻きつけられ、内管56が外管58内に挿入され、外管58が真空外套60内に挿入されている。内管56内の空間62には液体窒素が流され、シールド超電導層54と外管58の間に形成される空間64には液体窒素が流され、外管58と真空外套60の間の空間66が真空に保たれる。
図1に示すトロリ線3、き電線5、超電導き電ケーブル25等を備えた路線において、一例として、第1の延長き電線13の長さ650m、第2の延長き電線15の長さ900m程度に設定されるので、第2の延長き電線15に対し超電導き電ケーブル25あるいは超電導き電ケーブル51を並列接続することができる。
図4は超電導き電ケーブル51を冷却する機構を含めた装置全体構造の一例を示し、超電導き電ケーブル51を収容する外管68の一端側に冷媒の導入部69が設けられ、他端側に折返し部70が設けられ、導入部69に冷凍機73が接続されている。導入部69と折返し部70には超電導層52に接続するためのパワーリード71とシールド超電導層54に接続するためのパワーリード72がそれぞれ設けられ、パワーリード71、71が図1に示すように第2の延長き電線15に接続されている。すなわち、一方のパワーリード71が変電所SS1に近い側の第2の延長き電線15に接続され、他方のパワーリード71がトロリ線3に近い側の第2の延長き電線15に接続されている。
外管68において導入部69には導入配管75の一端部と排出配管76の一端部が接続され、導入配管75の他端部には貯留タンク77が接続され、排出配管76の他端部には流量計ユニット78が接続され、貯留タンク77と流量計ユニット78が循環配管79により接続されている。
貯留タンク77は液体窒素74を貯留するタンクであり、貯留タンク77の一部に真空ポンプ80が接続され、貯留タンク77の内部を減圧することができる。
外管68の内部において超電導き電ケーブル51の外周側には空間部81が形成され、排出配管76の一端が導入部69近くの空間部81に面している。
導入配管75の他端部は貯留タンク77内の液体窒素に浸漬される位置に設けられた熱交換器84の吐出側に接続され、熱交換器84の入口側には循環ポンプ85を介して排出配管76の他端部が接続されている。なお、86は循環ポンプ85を作動するためのモーターである。
以上の構成により、循環ポンプ85→熱交換器84→導入配管75→導入部69→超電導き電ケーブル51内の空間62→折返し部70→空間部81→排出配管76→流量計ユニット78→循環ポンプ85の順に循環する冷媒の循環流路が形成される。
図4において87は貯留タンク77内に設けられた供給ポンプ、88はポンプ用のモーター、89は冷凍機、90は供給管、91は排出管であり、貯留タンク77内の液体窒素を冷却できるとともに、92は液体窒素補給用のリザーバタンクを示している。また、排出配管76の途中部分にもリザーバタンク93が組み込まれている。
なお、貯留タンク77、流量計ユニット78、導入配管75、排出配管76、循環配管79、真空ポンプ80、冷凍機89、リザーバタンク92などの設備は、超電導き電ケーブル51の冷却をより万全に行うために設けられる設備であるので、超電導き電ケーブル51の長さや冷却規模によっては略しても良い。例えば、超電導き電ケーブル51内の真空外套60で覆われた空間62、64内に満たした液体窒素が蒸発しない環境で使用する場合は、これらの設備を略して別途液体窒素ボンベなどから必要量の液体窒素を定期的に超電導き電ケーブル51に対し補充する構成を採用し、これらの設備を簡略化しても良い。なお、図4において超電導き電ケーブル51の構成は簡略記載されており、真空外套60の内側に設けられる空間66の記載と空間66を真空とする場合の接続構造は略している。空間66を真空構造とするには、超電導き電ケーブル51の両端部分を閉じて空間66を閉塞空間として構成し、超電導き電ケーブル51の一部に真空ポンプ等の減圧装置に接続する部分を設けて空間66を減圧できるように構成してもよい。
図1に示すトロリ線3、き電線5、延長き電線13、15、超電導き電ケーブル25、51、エアセクション10A、10Bを備えた路線において、鉄道車両2がエアセクション10Aを通過してエアセクション10Bに達する間、延長き電線13を介し電圧供給されたトロリ線3により電力の供給を受けて鉄道車両2が走行する。
図1に示す路線においては、変電所から給電されているエアセクション10A、10B間のトロリ線3に沿って鉄道車両2が移動した後、長い路線となっている第2の延長き電線15を介し給電されているエアセクション10Bより後段側のトロリ線3に鉄道車両2が移動する。ここで、超電導き電ケーブル25、51が設けられていない場合は長い第2の延長き電線15の存在により変電所SS1からの供給電圧が降下し、エアセクション10Bの前後のトロリ線3において10Vを超える50Vに近い大きな電圧降下を生じる可能性がある。
このような電圧降下を生じているエアセクション10Bを鉄道車両2が通過すると、1500V駆動の場合、エアセクション10Bの前段側1490V、後段側1450Vとなり、40Vもの電圧差が生じるので、トロリ線3に接触しているパンタグラフ2aの部分で激しい火花を生じる可能性がある。
これに対し、図1に示す長い第2の延長き電線15に対し超電導き電ケーブル25あるいは超電導き電ケーブル51を並列接続している構造では、超電導き電ケーブル25、51を電流が流れる際の抵抗が0になるため、第2の延長き電線15の始端側と終端側において電圧降下を殆ど生じない。このため、エアセクション10Bの前段側の電圧降下が10Vとして1490Vと仮定すると、エアセクション10Bの後段側の電圧降下は超電導き電ケーブル25、51を設置した部分を除く路線の抵抗分の電圧降下となり、例えば5V程度降下して1495Vとすると、5Vの電位差となる。このため、エアセクション10Bを鉄道車両2が通過する場合に殆ど火花を生じない。あるいは、火花を生じたとしても、周囲に影響のない程度の小さな火花に抑制できる。このため、鉄道車両2がエアセクション10Bを通過する際の安全走行を確保できる。
また、図1に示す路線には短絡電流などにより予想外の大きな電流が流れる可能性があるので、その場合に超電導き電ケーブル25、51のパワーリードの外側接続部分に高速度遮断器を組み込んで電流の流れを遮断できる構成とすることが好ましい。この場合に超電導き電ケーブル25、51の損傷を防止できる。
図2は本発明に係る第2実施形態の鉄道用直流き電システム全体の概要を示し、この第2実施形態の鉄道用直流き電システムは変電所毎に区分された構成で変電所間にエアセクションが設けられた構成を示す。
先の第1実施形態の構成と同様に、レール1、鉄道車両2、複数の変電所SS1、SS2等、トロリ線3、き電線5、き電分岐線6が設けられている。変電所SS1に近い位置のき電線5に接続線7が接続され、変電所SS2に近い位置のき電線5に接続線7が接続され、以降の変電所にもそれぞれき電線5に接続線7が接続されている。各変電所には帰線8が接続され、接続線7が正極側、帰線8が負極側として各変電所SSに接続されている。
第2実施形態の鉄道用直流き電システムにおいては、線路に沿って隣接配置された変電所SSの中間位置のき電線5とその直下のトロリ線3にエアセクション10が設けられている。
そして、特定の変電所SS(図2では変電所SS1)からき電線5に接続されている接続線7に超電導き電ケーブル25あるいは超電導き電ケーブル51が並列接続されている。この構造の場合、一例として超電導き電ケーブル25、51は接続線7において変電所SS1に近い位置から、エアセクション10に近いき電線5の一部に並列接続されている。
この位置に超電導き電ケーブル25、51を設けることにより変電所SSからエアセクション10に近いき電線5までの間の電圧降下を抑制できる。
この構造によってエアセクション10に近い位置までのき電線5の電圧降下を抑制できるので、エアセクション10を通過して隣接する他の区間に鉄道車両2が移動する場合に第1実施形態の場合と同様、エアセクション10において火花の発生を抑制できる。
なお、図2の形態においては1箇所のみに超電導き電ケーブル25、51を設けた例について図示したが、超電導き電ケーブル25を設ける数は電圧降下が懸念されるエアセクション10に対応する接続線7のいずれに設けても良いので、設置数は1箇所に限らず、複数箇所であっても差し支えない。
本発明は、エアセクションを鉄道車両が通過する場合の火花発生を抑制できる技術の提供を目的とする。
SS1、SS2、SS3 変電所
1 レール
2 鉄道車両
2a パンタグラフ
3 トロリ線
5 き電線
6 き電分岐線
7 接続線
8 帰線
10、10A、10B エアセクション
13 第1の延長き電線
15 第2の延長き電線
25、51 超電導き電ケーブル
71 パワーリード

Claims (5)

  1. 沿線に沿って配置された複数の変電所に接続されるき電線と、前記き電線に対し任意の間隔毎にき電分岐線を介し接続されたトロリ線とを備えた鉄道用直流き電システムであって、
    前記変電所から前記き電線を介しトロリ線に至る路線の途中部分に前記路線と並列に超電導き電ケーブルが接続された鉄道用直流き電システム。
  2. 前記超電導き電ケーブルが前記並列接続された路線の電圧降下抑制機能を有する請求項1に記載の鉄道用直流き電システム。
  3. 前記き電線の少なくとも一部に超電導き電ケーブルが並列接続された請求項1または請求項2に記載の鉄道用直流き電システム。
  4. 前記き電線が、変電所に接続されたき電線の一部から分岐されて前記トロリ線に接続されたき第1の延長き電線と、前記き電線の他の部分から分岐されて前記トロリ線に接続された第2の延長き電線とを有し、前記第2の延長き電線に前記超電導き電ケーブルが並列接続された構成とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鉄道用直流き電システム。
  5. 前記第2の延長き電線の前記超電導き電ケーブルとの並列接続部分の接続部分に高速度遮断器が組み込まれた請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の鉄道用直流き電システム。
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