JPWO2018088506A1 - ボールねじ - Google Patents

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Abstract

外周面に螺旋状の第1ねじ溝(11)が形成されたねじ軸(10)と、ねじ軸(10)の周囲に配置され、内周面に螺旋状の第2ねじ溝(21)が形成されたナット(20)と、対向する両ねじ溝(11,21)により形成される転動路(23)内に収容される複数のボール(30)と、複数のボール(30)を1巻き以下の転動路(23)で循環させるためのボール戻し通路(42)と、を有する。ねじ軸(10)の第1ねじ溝(11)からすくい上げられるボール(30)のすくい上げ点(43a,43b)間におけるボール戻し通路(42)の長さ(L)は、該すくい上げ点(43a,43b)間に充填されるボール数の整数値に対して、ボール(30)の直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定される。

Description

本発明は、ボールねじに関し、より詳細には、ねじ軸とナットとの間に形成される転動路を循環する複数のボールを戻すボール戻し通路をナットの内部に配置した内部循環方式のボールねじに関する。
従来、こま式のボールねじは、各種ボールねじの中でも、最もコンパクトにできる長所を有するものの、低速域においては、スパイク状のトルク波形が現れる場合があり、低速域での作動特性が他の形式のボールねじと比較して低い。このようなこま式のボールねじ装置を工作機械の送り系に使用すると、スパイク状のトルク波形に起因する送り速度のむらが生じ、加工面に縞模様ができたり、位置決め精度が低下する場合がある。
特許文献1には、水平状態に配置されて回転するねじ軸と、該ねじ軸に外嵌するナットと、ねじ軸及びナットのボール転動溝によって形成される軌道内に転動可能に充填される複数のボールと、ボール戻し溝を有しナットに内装する複数の循環こまとを備えるボールねじ装置が開示されている。複数の循環こまは、ナットの軸方向に一列に、且つ、各循環こまの位相がほぼ上となるように配置することで、ボール戻し溝内に常に隙間を生じさせてボールのつまり現象を防止し、ボール通過周期の作動トルクの変動を抑制して、作動トルクの変動に伴う不具合の抑制を図っている。
また、特許文献2には、各ボール間に弾性体を介在させて、循環部一端のボールと他端のボールの間に作用するボール出入り方向の弾性体のばね定数を規定することで、循環部内でのボールの出入り変動を吸収するようにしたボールねじが知られている。
日本国特開2012−47333号公報 日本国特開2004−108395号公報
ところで、溝や円筒などでできた曲線路に球体を並べて移動させると、球体列の全長が曲線路における球体の位置によって変化する現象が生じる。たとえば、図12のような曲線路に球体Bを充填した場合、図12の(a)と(b)で球体Bの位置に差があり、その全長は微妙に異なる。これは、球体Bの中心を結んだ線S1が溝の中心線S2から外れてショートカットするが、そのショートカット量が球体Bの位置によって変わることに起因する。つまり、図12のような溝の中を球体列が通過すると、その全長L1、L2が伸び縮みすることになる。
もし、無限に続く球体列が曲線路を通過すると、伸縮が生じても前後に球体Bがいて伸びることができずに、球体B自身が弾性変形して伸びを打ち消すことになる。その結果、伸びるタイミングで球体Bが押し合ってつっかかるため、スムーズが曲線路を通過できなくなる。ただし、伸縮量は曲線路の曲率半径や曲線の長さによって変化するため、伸縮量が小さくなる曲線形状が分かればスムーズな球体Bの通過を実現することができる。
なお、球体列が伸縮すると曲線路の出入り口において、球体Bが入り口に進入した量と出口から出てきた量が同じにならずに伸縮の分異なる。そのため、この現象を出入り変動と呼び、伸縮量を出入り変動量という場合がある。
こま式ボールねじは循環こまの内部に複雑な3次元曲線形状の循環路を持ち、その中を鋼球列が通過する構造になっている。そのため、出入り変動が生じて鋼球が循環路内をスムーズに循環しないという課題があった。
また、特許文献1に記載のボールねじ装置によると、循環こまを嵌合するための穴または溝をナットに設ける必要があり、ナットの熱処理時に変形し易いという生産上の課題がある。また、循環こま内にあるボールは、負荷を受けることができず、各ボールの負荷バランスが悪くなるため、結果として、ボールねじ装置の寿命が低下する可能性がある。
また、特許文献2に記載のボールねじは、ボール間に弾性体を介在させる分、ボール数を減らす必要がある。このため、ボールねじの負荷容量が低減する。また、組み立て時のボール充填作業が煩雑になると共に、柔軟性の高い材質で構成される弾性体の強度や耐摩耗性が懸念され、高速回転条件での使用は困難である。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボールがボール戻し通路を通過する際の出入り変動(作動トルク変動)を低減して、低速時における作動特性の向上を図ったボールねじを提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
前記ねじ軸の周囲に配置され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
対向する前記両ねじ溝により形成される転動路内に収容される複数のボールと、
該複数のボールを1巻き以下の前記転動路で循環させるためのボール戻し通路と、
を有するボールねじであって、
前記ねじ軸のねじ溝からすくい上げられる前記ボールのすくい上げ点間における前記ボール戻し通路の長さは、該すくい上げ点間に充填される前記ボール数の整数値に対して、前記ボールの直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定される、ことを特徴とするボールねじ。
(2) 前記両ねじ溝のリード角が5°未満において、前記ねじ軸の軸方向に対して垂直な面に対する前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、20〜40°であり、
前記両ねじ溝のリード角が5°以上7°以下において、前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、20〜60°であり、
前記両ねじ溝のリード角が7°越えにおいて、前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、40〜60°である、ことを特徴とする(1)に記載のボールねじ。
(3) 前記ボール戻し通路は、循環こまによって構成されることを特徴とする(1)または(2)に記載のボールねじ。
本発明のボールねじによれば、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、ねじ軸の周囲に配置され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成される転動路内に収容される複数のボールと、複数のボールを1巻き以下の転動路で循環させるためのボール戻し通路と、を有する。そして、ねじ軸のねじ溝からすくい上げられるボールのすくい上げ点間におけるボール戻し通路の長さは、該すくい上げ点間に充填されるボール数の整数値に対して、ボールの直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定されるので、ボールがボール戻し通路を通過する際の出入り変動(作動トルク変動)を抑制することができ、低速時における作動特性が向上する。
本発明に係るボールねじの斜視図である。 循環路を通過する鋼球列とともに、ねじ軸及び循環こまを示す斜視図である。 図1に示すボールねじの主要部の断面図である。 (a)は、ねじ軸のねじ溝と循環こまのボール戻し通路とを示す模式図、(b)は、ボールがすくい上げ点間に充填されたボール戻し通路の断面図である。 (a)は、循環こまのボール戻し通路の形状を示す平面図、(b)は、(a)のボール戻し通路中心線に沿う断面図である。 ボール戻し通路を通過するボールの挙動を示す説明図である。 (a)は、本発明に係るボールねじの出入り変動が小さいトルク波形を示すグラフ、(b)は、従来のボールねじの出入り変動が大きいトルク波形を示すグラフである。 ボール戻し通路のすくい上げ点間に充填されるボール数と、出入り変動と、の関係を示すグラフである。 ねじ軸の軸径と、出入り変動が最小となるすくい上げ点間に充填されるボール数と、の関係を示すグラフである。 出入り変動が最小となる、ねじ溝のリード角と、ボール戻し通路の最大傾斜角度と、の関係を示すグラフである。 ボール戻し通路/ボールの直径と、最小出入り変動量との関係を示すグラフである。 (a)及び(b)は、球体の位置による球体列の全長の変化を表す図である。
以下、本発明に係るボールねじの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るボールねじの斜視図であり、図2は、循環路を通過する鋼球列とともに、ねじ軸及び循環こまを示す斜視図であり、図3は、図1に示すボールねじの主要部の断面図である。
図1に示す内部循環方式のボールねじ1は、工作機械や産業機械等の搬送や精密位置決めに用いられるものであり、特に、金型加工などの高精度の加工に用いられる高精度工作機械に好適に用いられる。
このボールねじ1は、ねじ軸10と、ナット20と、複数のボール30と、複数の循環こま40と、を備えて構成されている。ねじ軸10は、中心軸CLを中心とした円筒形状に形成され、その外周面に所定のリードを有する螺旋状の第1ねじ溝11が形成されている。
ナット20は、略円筒状をなし、その内径はねじ軸10の外径よりも大きく形成されており、ねじ軸10に所定の隙間をもって外嵌している。ナット20の一端部には、案内対象と結合するためのフランジ25が設けられている。ナット20の内周面には、ねじ軸10の第1ねじ溝11と等しいリードを有し、第1ねじ溝11と対向する第2ねじ溝21が形成されている。そして、ねじ軸10の第1ねじ溝11とナット20の第2ねじ溝21とによって断面略円形状の転動路23が形成されている。この転動路23内に複数のボール30が転動可能に充填配置されている。
また、ナット20の内周面には、ボール30を手前の転動路23に戻すための複数の循環こま40が装着されている。各循環こま40には、転動路23の一端と一巻き手前の転動路23の他端とを連結するボール戻し通路42が形成されている。このボール戻し通路42により、各循環こま40に向かって転動路23を転がってくるボール30をねじ軸10の径方向にすくい上げ、さらに、ねじ軸10のねじ山12を乗り越えさせ、一巻き手前(一リード手前)の転動路23に戻すことでボール30を循環可能にしている。
そして、このボール戻し通路42及び転動路23によってねじ軸10の外側に略円環状の無限循環路24が形成される。これにより、ナット20に対するねじ軸10の相対的な回転に伴って、複数のボール30が無限循環路24内を無限循環することによって、ナット20がねじ軸10に対してねじ軸10の軸方向に直線運動することが可能となる。
次に、各循環こま40について図4及び図5を参照して詳細に説明する。循環こま40は、例えば焼結合金によって形成された、平面視、略小判形の部材であり、その内面には、略S字型のボール戻し通路42が形成されている。ボール戻し通路42は、循環こま40の一端のすくい上げ点43aで、ねじ軸10の第1ねじ溝11からボール30をすくい上げ、中間通路45を介してねじ山12を乗り越えて、他端にあるすくい上げ点43bでボール30を一巻き手前の第1ねじ溝11に返送する。
なお、ここで言うすくい上げ点43a,43bとは、ねじ軸10(第1ねじ溝11)上でのボール30の軌跡Tと、循環こま40内でのボール30の軌跡Tとの接点、即ち、ねじ軸10上を移動するボール30が、軌跡Tから離れる点のことである。
また、ねじ軸10の中心軸CLに直交する面Sと、ボール戻し通路42内でのボール30の軌跡Tとのなす傾斜角度は、循環こま40の経路上のこま中心Cでの角度が最大傾斜角度αとなる。また、ねじ軸10上でのボール30の軌跡Tと、ねじ軸10の中心軸CLに直交する面Sとのなす角度が、ねじ溝11,21のリード角βとなる。
ここで、発明者は、鋭意研究した結果、ボール戻し通路42内、厳密には、すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数と、出入り変動との間に関係性があることを見出した。なお、以下の説明では、ボール戻し通路42のすくい上げ点43a、43b間の長さを、すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数で表すが、ボール数に満たない長さについても、便宜上、ボール30の直径で換算して、すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数として表すものとする。
例えば、図4(b)は、すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数が4.1個である場合を示している。
出入り変動とは、ボール戻し通路42内でのボール移動量の差であり、図6に示す例では、図中、下側のボール30が循環こま40内に向かって0.917mm移動したのに対して、上側のボール30が0.906mmしか移動していない。このボール移動量の差によってボール30の循環にむらが生じ、トルクの変動となって現れる。
例えば、図7(a)に示すように、出入り変動の差が小さい(0.04mm)の循環こま40であると、トルク波形の変動が小さくなる。一方、図7(b)に示すように、出入り変動の差が大きい(0.11mm)の循環こま40だと、トルク波形の変動も大きくなる。
図8は、ねじ軸10の軸径を50mmとしたときの一例では、ボール戻し通路42のすくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数と、出入り変動との関係を計算により求めた結果であり、すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数によって出入り変動が大きく変わっていることが分かる。また、この場合、ボール数が4.2付近で、出入り変動が最小となることが分かる。
そこで、本発明者は、ねじ軸10の軸径が20〜63mm、ねじ溝11,21のリードが5〜20mm、ボール直径が1/8〜3/8inの各種ボールねじ1について、出入り変動が最小となるすくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数を計算により調べた。
図9は、ねじ軸の軸径と、出入り変動が最小となるすくい上げ点間に充填されるボール数と、の関係を示すグラフである。したがって、図8及び図9に示すように、すくい上げ点43a,43b間におけるボール戻し通路42の長さを、該すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数の整数値に対して、ボール30の直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定する場合には、出入り変動が小さくなることがわかる。
なお、これにより、各種ボールねじ1における出入り変動は、いずれも0.05mm以下の最小の値が得られる。
また、図9中、図7(a)、図7(b)は、それぞれのコマ設計値でのすくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数を表している。
また、ねじ軸10の軸径、ねじ溝11,21のリード、ボール直径を、図9の条件と同一条件にして、出入り変動が最小となる、ねじ溝11,21のリード角βと、ボール戻し通路42の循環こま40の経路上のこま中心Cでの角度α(最大傾斜角度)と、の関係を計算により調べた。
その結果、図10に示すように、両ねじ溝11,21のリード角βが5°未満においてはボール戻し通路42の循環こま40の経路上のこま中心Cでの角度αを20〜40°、好ましくは、20〜30°に設定し、両ねじ溝11,21のリード角βが5°以上7°以下においてはボール戻し通路42の循環こま40の経路上のこま中心Cでの角度αを20〜60°に設定し、両ねじ溝11,21のリード角βが7°越えにおいてはボール戻し通路42の経路上のこま中心Cでの角度αを40〜60°に設定すれば、出入り変動を抑制できることが分かった。即ち、両ねじ溝11,21のリード角βに応じて、経路上のこま中心Cでの角度αを上記の範囲に設定すればよい。
また、循環こま40内のボール30に対してボール戻し通路42の幅が広いと、ボール30がボール戻し通路42の中心からずれてしまうため、ボール30のならびが不安定になり、循環こま40内でのボール30の軌跡Tにも影響する。ボール30を設計どおり、ボール戻し通路42の中央付近に並べるため、図5に示すように、ボール戻し通路42の幅Wは、ボール30の直径×1.07以下とすることが望ましい。
また、循環こま40内でのボール30の軌跡Tの変動は、ボール戻し通路42の曲率半径rが大きいほど小さくなる特徴を持つ。ここで、各種諸元(軸径32〜63mm)のボールねじにおいて、ボール戻し通路42の曲率半径r/ボール30の直径を1〜2.2の間で変化させた際に、最小となる出入り変動量を計算した。図11に示すように、小さい経路変動を得るためには、ボール戻し通路42の曲率半径r/ボール30の直径を、1.5以上とすればよいことがわかる。従って、ボール戻し通路42の曲率半径rの最小値は、ボール30の直径×1.5以上とすることが望ましく、ボール30の直径×1.6以上がより望ましく、ボール30の直径×1.7以上とすることが更に望ましい。
以上説明したように、本実施形態のボールねじ1によれば、外周面に螺旋状の第1ねじ溝11が形成されたねじ軸10と、ねじ軸10の周囲に配置され、内周面に螺旋状の第2ねじ溝21が形成されたナット20と、対向する両ねじ溝11,21により形成される転動路23内に収容される複数のボール30と、複数のボール30を1巻き以下の転動路23で循環させるためのボール戻し通路42と、を有する。ねじ軸10の第1ねじ溝11からすくい上げられるボール30のすくい上げ点43a,43b間におけるボール戻し通路42の長さLは、該すくい上げ点43a,43b間に充填されるボール数の整数値に対して、ボール30の直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定されるので、ボール30がボール戻し通路42を通過する際の出入り変動(作動トルク変動)を抑制することができ、低速時における作動特性が向上する。
また、これによって、該ボールねじ1を用いた送り装置は、位置決め精度や運動精度を向上することができる。
また、両ねじ溝11,21のリード角βが5°未満において、ねじ軸10の軸方向に対して垂直な面Sに対するボール戻し通路42の経路上のこま中心Cでの角度α(最大傾斜角度)は、20〜40°、好ましくは、20〜30°であり、両ねじ溝11,21のリード角βが5°以上7°以下において、ボール戻し通路42の経路上のこま中心Cでの角度αは、20〜60°であり、両ねじ溝11,21のリード角βが7°越えにおいて、ボール戻し通路42の経路上のこま中心Cでの角度αは、40〜60°であるので、ボール30がボール戻し通路42を通過する際の出入り変動(作動トルク変動)をさらに抑制することができ、低速時における作動特性が向上する。
また、ボール戻し通路42は、循環こま40によって構成されるので、ナット20の加工が複雑になることなく、精度の良いボール戻し通路42を容易に製作することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
ボール戻し通路42は、ボール30が1巻き以下の転動路23で循環するように形成されればよく、任意の形式が採用可能である。例えば、本実施形態では、ナット20の内面に配設した循環こま40によってボール戻し通路42を形成したが、循環こま40に限定されず、ボール戻し通路を内周面に一体形成したナット(日本国特開2003−307623参照)であってもよい。この場合、ボール戻し通路がナットと一体化されるので、ボール戻し通路とナットのねじ溝が段差なく形成され、ボール30が段差に引っかかることなく、滑らかな作動を実現できる。
また、ボール戻し通路は、ねじ軸の外周面からボールを離隔して、循環こまのみによってボール30が循環するようにしてもよく(日本国特開1993−10412参照)、また、ボール戻し通路が、トンネル状に形成されてもよい(日本国特許第4462458参照)。さらに、循環こまは、ねじ軸のねじ溝内に入り込むタング部分を有していてもよい。
本出願は、2016年11月14日出願の日本特許出願2016−221428に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 ボールねじ
10 ねじ軸
11 第1ねじ溝(ねじ溝)
20 ナット
21 第2ねじ溝(ねじ溝)
23 転動路
30 ボール
40 循環こま
42 ボール戻し通路
43a,43b ボールのすくい上げ点
L ボール戻し通路の長さ
S ねじ軸の軸方向に対して垂直な面
α ボール戻し通路の経路上のこま中心での角度(最大傾斜角度)
β ねじ溝のリード角

Claims (3)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
    前記ねじ軸の周囲に配置され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
    対向する前記両ねじ溝により形成される転動路内に収容される複数のボールと、
    該複数のボールを1巻き以下の前記転動路で循環させるためのボール戻し通路と、
    を有するボールねじであって、
    前記ねじ軸のねじ溝からすくい上げられる前記ボールのすくい上げ点間における前記ボール戻し通路の長さは、該すくい上げ点間に充填される前記ボール数の整数値に対して、前記ボールの直径の−0.1〜+0.3倍とした値に設定される、ことを特徴とするボールねじ。
  2. 前記両ねじ溝のリード角が5°未満において、前記ねじ軸の軸方向に対して垂直な面に対する前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、20〜40°であり、
    前記両ねじ溝のリード角が5°以上7°以下において、前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、20〜60°であり、
    前記両ねじ溝のリード角が7°越えにおいて、前記ボール戻し通路の最大傾斜角度は、40〜60°である、ことを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。
  3. 前記ボール戻し通路は、循環こまによって構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のボールねじ。
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