JPWO2018083930A1 - 放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法 - Google Patents

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Abstract

(撮影位置である)第1の箇所P1、(第1の箇所P1とは別の)第2の箇所P2におけるテーブル上の校正用器物(器物)Iの投影像の大きさL1、L2と、第1の箇所P1、第2の箇所P2におけるテーブルの回転中心軸Axとの間の距離sとに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと、X線検出器4と第1の箇所P1でのテーブルの回転中心軸Axとの間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所P1における撮影の撮像倍率とする。

Description

本発明は、放射線断層撮影装置における撮像倍率を校正する方法に関する。
非破壊検査装置などの産業用放射線断層撮影(CT: Computed Tomography)装置などに用いられる放射線断層撮影装置(CT装置)は、主に以下の3つの要素から構成される。すなわち、放射線を照射するための線源、被検体を載置し、回転中心軸の軸心周りに回転可能なテーブル、このテーブルを挟んで線源と対向配置された放射線検出器の3つの要素からCT装置は構成される。
任意の被検体をテーブルに載置し、線源から放射線を照射しながらテーブルを回転中心軸の軸心周りに回転させることで、断層撮影する。被検体を透過した放射線を放射線検出器で検出し、放射線検出器を用いて撮影された複数の投影像に再構成演算を施すことによって、被検体の断層像を得ることができる。ここで、線源からテーブルの回転中心軸までの距離(SRD: Source-to-Rotation centre Distance)、線源から放射線検出器までの距離(SDD: Source-to-Detector Distance)によって、投影像の撮像倍率をSDD/ SRDで定義することができる。したがって、撮像倍率を正確に求めることで、被検体の断層像の寸法を正確に把握することができる。
実際には、線源の焦点位置は、放射線を発生させるターゲットの熱膨張によって変動し、焦点径などに代表される線源の性質も放射線条件によって変動する。その結果、SDDやSRDは変動する。したがって、SDDやSRDを正確に求めなければ、被検体の断層像の寸法を正確に把握することができない。言い換えれば、SDDやSRDが正確な値でなければ、得られた被検体の断層像の寸法が真値から変動する。
そこで、SDDやSRDを正確に求めて撮像倍率を校正する技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。図7に示すように、線源Sと放射線検出器Dの中心とを結ぶ軸(「照射軸」とも呼ばれる)にテーブルTを直進移動させる直進駆動機構MCを備え、回転中心軸に対する相対位置が既知となるように適当な校正用器物(「専用器物」あるいは単に「器物」とも呼ばれる)をテーブルTに載置する。特許文献1:特許第4396796号公報では、ある箇所で器物を撮影した後に、直進駆動機構MCによって器物をテーブルTとともに照射軸に別の箇所に直進移動させて、その別の箇所で器物を撮影する。このように合計2箇所で器物をそれぞれ撮影することで、幾何学的演算により特定位置でのSDDやSRDを校正することができる。なお、このような従来の校正手法では設計寸法が既知である器物を用いる。
また、特許文献2:特開2013−217773号公報では、特定の焦点位置に向けて傾斜された面を有した遮蔽部材を放射線検出器に近接させて設置する。特定の焦点位置が、特許文献2の図11の照射軸方向(図11ではZ方向)や照射軸に直交した特許文献2の図13の水平方向(図13ではY方向)に変動すると、遮蔽部材による陰影の太さが特許文献2の図12や図14のように変動する。この陰影から、変動した焦点位置を求める、あるいは投影像の縮小率を求めることができる。
特許第4396796号公報(図1) 特開2013−217773号公報(第21−22頁、図11−14)
しかしながら、従来手法では校正に用いる上述の器物は設計寸法が既知であることが前提であるので、撮像倍率を正確に求めるために校正用器物の高い形状精度が必要となるという問題がある。
すなわち、特許文献1:特許第4396796号公報のような校正では、投影像上での器物の投影寸法(画素間距離)を実測する。投影像を求めるための放射線検出器で高精度に検出するためには、器物を線源にできるだけ近づけるのが好ましい。そのためには、器物の小型化が必要となり、器物に高い形状精度を要求することが困難となる。このように、高い形状精度が必要でない器物,設計寸法が既知でない器物あるいは断層撮影の対象である被検体であっても、SDDやSRDを正確に求めることが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、任意の校正用器物あるいは断層撮影の対象である被検体を用いても、撮像倍率を正確に校正することができる放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法は、放射線を照射するための線源と、対象物を載置し、回転中心軸の軸心周りに回転可能で、前記放射線の照射軸方向に、撮影位置である第1の箇所と前記第1の箇所とは別の第2の箇所との間を直進移動可能なテーブルと、前記テーブルを挟んで前記線源と対向配置された放射線検出器とを備え、前記テーブルを前記回転中心軸の軸心周りに回転させることによって複数の投影像を得て、CT画像を生成する放射線断層撮影装置における撮像倍率を校正する方法であって、(a)前記第1の箇所における前記テーブル上の前記対象物の投影像またはCT画像の大きさおよび前記第2の箇所における前記テーブル上の前記対象物の投影像またはCT画像の大きさと、(b)前記第1の箇所における前記テーブルの前記回転中心軸と前記第2の箇所における前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離とに基づいて、前記線源の焦点と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離SRDを求めるとともに、前記求められた距離SRDと(c)前記放射線検出器と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離とを加算することにより、前記線源の焦点と前記放射線検出器との間の距離SDDを求め、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、前記第1の箇所における撮影の撮像倍率とするものである。
[作用・効果]本発明に係る放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法によれば、テーブルを回転中心軸の軸心周りに回転させることによって複数の投影像を得て、CT画像を生成する放射線断層撮影装置における撮像倍率を校正する際には、下記(a)〜(c)のパラメータを用いて距離SRD,SDDをそれぞれ求める。
(a)は、(撮影位置である)第1の箇所におけるテーブル上の対象物の投影像またはCT画像の大きさおよび(第1の箇所とは別の)第2の箇所におけるテーブル上の対象物の投影像またはCT画像の大きさである。(b)は、第1の箇所におけるテーブルの回転中心軸と第2の箇所におけるテーブルの回転中心軸との間の距離である。上記(a),(b)のパラメータに基づいて距離SRDを求めることができる。
本発明では、下記(c)のパラメータが既知あるいは既知に準じたものであるとの前提の下に、従来の手法のような校正用器物における既知である設計寸法のパラメータを用いなくとも距離SDDを求めることができる。(c)は、放射線検出器と(撮影位置である)第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離である。
したがって、上記(a),(b)のパラメータに基づいて距離SRDが正確に求まるならば、線源の焦点位置も正確に求まったことになり、正確に求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所における撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を正確に校正することができる。つまり、対象物が、未知の寸法の校正用器物あるいは断層撮影の対象である被検体であるとしても、それを用いて距離SRD,SDDや撮像倍率を正確に求めることができる。その結果、任意の校正用器物あるいは断層撮影の対象である被検体を用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
本発明において、線源の焦点位置がたとえ時間的に変動したとしても、上記(c)のパラメータ(距離)は時間的に変動せずに一定であるとみなすことができる。校正時刻tでの距離SDDとその校正時刻tでの距離SRDとの差分を、上記(c)の距離(すなわち、放射線検出器と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離)とみなすことができる。したがって、任意の校正時刻tであっても、線源の焦点の変動に関係なく、その差分は一定であるとみなすことができ、その差分は、校正時刻tよりも前の時点で校正されたSDDとその時点で校正されたSRDとの差分と等しいとみなすことができる。その結果、校正時刻tでの距離SDDとその校正時刻tでの距離SRDとの差分が、校正時刻tよりも前の時点で校正されたSDDとその時点で校正されたSRDとの差分と等しいとした方程式を解くことによって、距離SRD,SDDをそれぞれ求めることができる。このように、上記(c)のパラメータ(距離)が既知でなかったとしても、時間的に変動せずに一定である方程式を解くことによって、距離SRD,SDDや撮像倍率を正確に求めることができる。
撮像倍率を求めるために用いられる投影像やCT画像は、被検体の断層撮影時の前後に得られた画像であってもよいし、CT画像の場合には被検体の断層撮影と同時に得られた校正用器物の画像であってもよい。被検体の断層撮影時の前後に投影像やCT画像を取得することは、被検体の断層撮影時を基準にすると線源の性質が変わらない状態で投影像やCT画像を取得することを意味する。被検体の断層撮影と同時に校正用器物のCT画像を得る場合には、線源の性質が確実に変わらない状態で、被検体の断層撮影による被検体のCT画像および撮像倍率を求めるために用いられる校正用器物のCT画像を同時に得ることができる。被検体の断層撮影と同時に校正用器物のCT画像を得るには、撮影位置である第1の箇所にテーブルを設置して、同一のテーブルに被検体および校正用器物を同時に載置して断層撮影すればよい。
距離SRD,SDDをそれぞれ求める具体的な態様として、例えば下記の態様(第1の態様〜第5の態様)が挙げられる。
投影像は、回転中心軸に対する相対位置が既知となるように校正用器物をテーブルに載置して放射線検出器を用いて撮影された校正用器物の投影像であって、前記(a)である第1の箇所におけるテーブル上の校正用器物の投影像の大きさおよび第2の箇所におけるテーブル上の校正用器物の投影像の大きさと、前記(b)の距離とからなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、その求められた距離SRDと前記(c)の距離とを加算することにより距離SDDを求める(第1の態様)。
第1の態様の場合には、(a)のパラメータである第1の箇所,第2の箇所におけるテーブル上の校正用器物の投影像の大きさは、放射線検出器によって撮影された実測値であり、(b)のパラメータである第1の箇所におけるテーブルの回転中心軸と第2の箇所におけるテーブルの回転中心軸との間の距離は既知である。したがって、(a)のパラメータおよび(b)のパラメータからなる幾何学的演算によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
また、前記(a)の画像の大きさおよび前記(b)の距離に基づいて距離SRDを求めるために、第1の箇所で校正用器物をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像中に映り込んだ校正用器物の画素座標から、回転中心軸に対する校正用器物の相対位置を求め、投影像は、放射線検出器を用いて撮影された校正用器物の投影像であって、前記(a)である第1の箇所におけるテーブル上の校正用器物の投影像の大きさおよび第2の箇所におけるテーブル上の校正用器物の投影像の大きさと、前記(b)の距離と、(d)回転中心軸に対する校正用器物の相対位置とからなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、その求められた距離SRDと前記(c)の距離とを加算することにより距離SDDを求める(第2の態様)。
第1の態様では、回転中心軸に対する相対位置が既知である場合であったが、第2の態様では、回転中心軸に対する相対位置が未知である場合である。そのために、第1の箇所で校正用器物をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影することにより、校正用器物のCT画像を取得する。そのCT画像中に映り込んだ校正用器物の画素座標から、回転中心軸に対する校正用器物の相対位置を求める。回転中心軸に対する校正用器物の相対位置を(d)のパラメータとすると、第1の態様での(a)のパラメータおよび(b)のパラメータの他に、第2の態様における(d)のパラメータからなる幾何学的演算によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
また、前記(a)の画像の大きさおよび前記(b)の距離に基づいて距離SRDを求めるために、第1の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像から、前記(a)における第1の箇所での被検体のCT画像の大きさを表した被検体の構造を求め、投影像は、(A)前記(b)の距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所でテーブルを設置したときに、被検体の構造から投影され、かつ放射線検出器を用いて撮影された実測投影像、および(B)前記(b)の距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所でテーブルを設置したときに、線源の焦点を疑似的に移動させながら被検体の構造から投影されたシミュレーション投影像であって、前記(A)の実測投影像の大きさと前記(B)のシミュレーション投影像の大きさとが互いに一致するように、線源の焦点を疑似的に移動させながら前記(A)の実測投影像と前記(B)のシミュレーション投影像との整合を行い、前記(B)のシミュレーション投影像が前記(A)の実測投影像に整合した時の線源の焦点と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離を距離SRDとして求めるとともに、その求められた距離SRDと前記(c)の距離とを加算することにより、前記(B)のシミュレーション投影像が前記(A)の実測投影像に整合した時の線源の焦点と放射線検出器との間の距離を距離SDDとして求める(第3の態様)。
第1の態様や第2の態様では、対象物として校正用器物を用いて、校正用器物を撮影あるいは断層撮影して得られた画像(校正用器物の投影像や校正用器物のCT画像)を、撮像倍率の校正に供した。それに対して、第3の態様では、対象物として断層撮影の対象である被検体を用いて、被検体を撮影あるいは断層撮影して得られた画像(被検体の投影像や被検体のCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。そのために、第1の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像から、(a)のパラメータにおける第1の箇所での被検体のCT画像の大きさを表した被検体の構造を求める。(b)のパラメータの距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所でテーブルを設置したときに、被検体の構造から投影され、かつ放射線検出器を用いて撮影された実測投影像を取得する。
このとき、被検体のCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、被検体のCT画像の大きさを表した被検体の構造も、実際の被検体のCT画像に対して拡大あるいは縮小される。さらに、断層撮影の対象である被検体は、未知の寸法からなる任意の被検体であるので、被検体の構造から投影され、かつ放射線検出器を用いて撮影された実測投影像のみから、被検体の実際の寸法を求めるのは容易でない。そこで、(b)のパラメータの距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所でテーブルを設置したときに、線源の焦点を疑似的に移動させながら被検体の構造から投影されたシミュレーション投影像を用いる。(A)の実測投影像の大きさと(B)のシミュレーション投影像の大きさとが互いに一致するように、線源の焦点を疑似的に移動させながら(A)の実測投影像と(B)のシミュレーション投影像との整合を行う。
なお、第1の箇所で固定した状態(すなわち断層撮影と同じ箇所)で(A)の実測投影像と(B)のシミュレーション投影像との整合を行おうとすると、倍率の自由度があるので、SRD、さらにはSDDを校正することができない。この自由度をなくすために、互いに異なる箇所間の距離(第1の箇所におけるテーブルの回転中心軸と第2の箇所におけるテーブルの回転中心軸との間の距離)、すなわち(b)のパラメータの距離が既知であることが必要となる。(B)のシミュレーション投影像が(A)の実測投影像に整合した時の線源の焦点と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離を距離SRDとして正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、(B)のシミュレーション投影像が(A)の実測投影像に整合した時の線源の焦点と放射線検出器との間の距離を距離SDDとして正確に求めることができる。
また、CT画像は、校正用器物をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影された校正用器物のCT画像であって、前記(a)である第1の箇所におけるテーブル上の校正用器物のCT画像の大きさおよび第2の箇所におけるテーブル上の校正用器物のCT画像の大きさと、前記(b)の距離とからなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、その求められた距離SRDと前記(c)の距離とを加算することにより距離SDDを求める(第4の態様)。
第1の態様や第2の態様や第3の態様では、少なくとも投影像を用いて撮像倍率の校正に供した。それに対して、第4の態様では、校正用器物のCT画像のみを用いて撮像倍率の校正に供する。第3の態様での被検体のCT画像と同様に、校正用器物のCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、校正用器物のCT画像は、実際の校正用器物のCT画像に対して拡大あるいは縮小される。言い換えれば、正確に校正されたSRD,SDDを用いて得られたCT画像であれば、テーブルの位置(撮影位置)に依らず実際の寸法のCT画像が得られる。しかし、校正されていないSRD,SDDは、線源の焦点位置の変動により正しい値を有さないので、校正されていないSRD,SDDを用いると、テーブルの位置(撮影位置)によってCT画像の大きさが変動する。
そこで、(a)のパラメータである第1の箇所,第2の箇所におけるテーブル上の校正用器物のCT画像の大きさは、放射線検出器によって断層撮影された実測値であり、(b)のパラメータである第1の箇所におけるテーブルの回転中心軸と第2の箇所におけるテーブルの回転中心軸との間の距離は既知である。したがって、(a)のパラメータおよび(b)のパラメータからなる幾何学的演算によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
また、CT画像は、(C)第1の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像、および(D)前記(b)の距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所で当該被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像であって、CT画像の大きさが互いに一致するように、断層撮影時での第1の箇所および第2の箇所のテーブルの位置を固定した状態で線源の焦点を疑似的に移動させながらそれぞれ第1の箇所および第2の箇所での(E)のシミュレーションCT画像との整合を行い、第1の箇所および第2の箇所での前記(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の線源の焦点と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離を距離SRDとして求めるとともに、その求められた距離SRDと(c)の距離とを加算することにより、第1の箇所および第2の箇所での前記(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の線源の焦点と放射線検出器との間の距離を距離SDDとして求める(第5の態様)。
第1の態様や第2の態様の態様では、対象物として校正用器物を用いて、校正用器物を撮影あるいは断層撮影して得られた画像(校正用器物の投影像や校正用器物のCT画像)を、撮像倍率の校正に供した。それに対して、第5の態様では、第3の態様と同様に対象物として断層撮影の対象である被検体を用いて、被検体を断層撮影して得られた画像(被検体のCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。そのために、第1の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像を取得する。また、第2の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像を取得する。
このとき、第3の態様と同様に、被検体のCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、被検体のCT画像は、実際の被検体のCT画像に対して拡大あるいは縮小される。言い換えれば、第4の態様でも述べたように、正確に校正されたSRD,SDDを用いて得られたCT画像であれば、テーブルの位置(撮影位置)に依らず実際の寸法のCT画像が得られる。しかし、校正されていないSRD,SDDは、線源の焦点位置の変動により正しい値を有さないので、校正されていないSRD,SDDを用いると、テーブルの位置(撮影位置)によってCT画像の大きさが変動する。
さらに、第3の態様でも述べたように、断層撮影の対象である被検体は、未知の寸法からなる任意の被検体であるので、放射線検出器を用いて断層撮影された被検体のCT画像のみから、被検体の実際の寸法を求めるのは容易でない。そこで、第1の箇所で被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影された(C)のCT画像と、(b)のパラメータの距離だけ第1の箇所から移動した第2の箇所で当該被検体をテーブルに載置して放射線検出器を用いて断層撮影された(D)のCT画像とをそれぞれ取得して、CT画像の大きさが互いに一致するように、下記のような整合を行う。
すなわち、断層撮影時での第1の箇所および第2の箇所のテーブルの位置を固定した状態で線源の焦点を疑似的に移動させながらそれぞれ第1の箇所および第2の箇所での(E)のシミュレーションCT画像との整合を行う。第1の箇所および第2の箇所での(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の線源の焦点と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離を距離SRDとして正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、第1の箇所および第2の箇所での(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の線源の焦点と放射線検出器との間の距離を距離SDDとして正確に求めることができる。
本発明に係る放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法によれば、(a)(撮影位置である)第1の箇所におけるテーブル上の対象物の投影像またはCT画像の大きさおよび(第1の箇所とは別の)第2の箇所におけるテーブル上の対象物の投影像またはCT画像の大きさと、(b)第1の箇所におけるテーブルの回転中心軸と第2の箇所におけるテーブルの回転中心軸との間の距離とに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと(c)放射線検出器と(撮影位置である)第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所における撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を校正することができる。その結果、任意の校正用器物あるいは断層撮
各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。 実施例1に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。 (a)〜(c)は、実施例2に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。 (a)〜(c)は、実施例3に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,被検体およびX線検出器の検出面の概略平面図である。 (a)、(b)は、実施例4に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。 (a)、(b)は、実施例5に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,被検体およびX線検出器の検出面の概略平面図である。 従来の撮像倍率を校正するための放射線断層撮影装置の概略側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
図1は、各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。後述する実施例2〜5を含めて、本実施例1では、放射線としてX線を例に採って説明するとともに、放射線断層撮影装置としてX線断層撮影装置を例に採って説明する。
後述する実施例2〜5も含めて、本実施例1では、図1に示すように、X線断層撮影装置1は、X線を照射するためのX線管2と、被検体Mあるいは校正用器物I(図2を参照)のような対象物を載置し、回転中心軸Axの軸心周りに回転可能で、X線の照射軸方向に直進移動可能なテーブル3と、このテーブル3を挟んでX線管2と対向配置され、X線管2から照射されたX線を検出するX線検出器4とを備えている。この他に、X線断層撮影装置1は直進駆動機構5と再構成処理部6と撮像倍率校正部7とを備えている。X線管2は、本発明における線源に相当し、テーブル3は、本発明におけるテーブルに相当し、X線検出器4は、本発明における放射線検出器に相当する。
X線検出器4については、イメージインテンシファイア(I.I)やフラットパネル型X線検出器(FPD: Flat Panel Detector)などに例示されるように、特に限定されない。ただし、歪みの少ない平面を有したフラットパネル型X線検出器(FPD)をX線検出器4として用いるのがより好ましい。後述する実施例2〜5も含めて、本実施例1では、X線検出器4としてFPDを例に採って説明する。
FPDは、画素に対応して縦横に並べられた複数の検出素子からなり、X線を検出素子が検出して、検出されたX線のデータ(電荷信号)をX線検出信号として出力する。このようにして、X線管2からX線を対象物に向けて照射し、FPDからなるX線検出器4がX線を検出してX線検出信号を出力する。そして、X線検出信号に基づく画素値を画素(検出素子)に対応付けて並べることで投影像を取得する。
直進駆動機構5は、X線管2とX線検出器4の中心とを結ぶ軸(照射軸)にテーブル3を直進移動させる。直進駆動機構5の構成については、特に限定されないが、例えばねじ軸やガイド部材などで直進駆動機構5を構成すればよい。直進駆動機構5によって、距離s(図2も参照)の分だけテーブル3を図1中の二点鎖線のように移動させて、それぞれの箇所で撮影あるいは断層撮影することが可能である。
したがって、被検体Mの断層撮影時の前後に、被検体Mあるいは器物Iを載置したテーブル3を直進駆動機構5によって移動させて、図1中の実線および図1中の二点鎖線の2箇所で撮影あるいは断層撮影することが可能である。図1中の実線の箇所を撮影位置とし、その撮影位置を第1の箇所(符号はP)とする。また、図1中の二点鎖線の箇所を(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所(符号はP)とする。そして、撮影によって得られた投影像、または後述する実施例2〜5のように断層撮影によって得られたCT像(断層像や再構成像)を、後述する撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。
X線管2からX線を照射しながらテーブル3を回転中心軸Axの軸心周りに回転してX線検出器4を用いて撮影された複数の投影像に再構成処理部6は再構成演算を施すことによって、CT像(断層像や再構成像)を取得する。これによって断層撮影する。再構成演算の具体的な手法については、フィルタード・バックプロジェクション (FBP: Filtered Back Projection) 法や逐次近似法などに例示されるように公知の手法であるので、その説明を省略する。
撮像倍率校正部7は、X線検出器4を用いて撮影された投影像または再構成処理部6で再構成処理されたCT像を用いて、撮像倍率を校正する。撮像倍率校正部7の具体的な演算については後述する。再構成処理部6や撮像倍率校正部7は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されている。なお、再構成処理部6については、GPU(Graphics Processing Unit) などで構成されてもよい。
次に、本実施例1に係る撮像倍率校正部7(図1を参照)の具体的な演算について、図2を参照して説明する。図2は、実施例1に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。図2ではテーブルの図示を省略し、X線管の焦点のみを図示し、X線検出器の検出面のみを図示する。
本実施例1では、被検体M(図1を参照)の断層撮影時の前後に、線源の性質を変えずに回転中心軸Axに対する相対位置が既知となるように器物Iをテーブル3(図1を参照)に載置して、テーブル3の位置の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)でX線検出器4を用いて器物Iをそれぞれ撮影する。上述したように、被検体Mの断層撮影時の前後に、器物Iを載置したテーブル3を直進駆動機構5(図1を参照)によって移動させて、図1中の実線および図1中の二点鎖線の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)で撮影する。第1の箇所P,第2の箇所Pでの撮影順序については特に限定されない。撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを撮影した後に第2の箇所Pで器物Iを撮影してもよいし、逆に第2の箇所Pで器物Iを撮影した後に撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを撮影してもよい。器物Iを撮影することによって器物Iの投影像を取得する。
ここで、線源の性質を変えない条件としては、例えばX線管2の管電圧や管電流が一定である条件などがある。よって、被検体Mの断層撮影時の前後として、断層撮影時での管電圧や管電流が一定である間に、器物Iを撮影する。なお、線源の性質を変えない条件としては、管電圧や管電流が一定である条件に限定されない。X線管の規格や種類に応じて線源の性質の条件を設定すればよく、例えばX線管の主電源のオン・オフの切り替えによって線源の性質の条件が変わる場合がある。その場合には、被検体の断層撮影時の前後として、X線管の主電源がオンの間に、器物Iを撮影する。その他にも、長時間のX線管の照射によってX線管のターゲットが熱膨張によって変動し、焦点径が変動する場合がある。その場合には、熱膨張が生じない時間を予め設定し、被検体の断層撮影時の前後として、設定された(熱膨張が生じない)時間の間に、器物Iを撮影する。
ここで器物Iは、設計寸法が未知であっても、後述する理由によりSDDやSRDを正確に校正し、撮像倍率を正確に校正することができる。もちろん、器物Iは、設計寸法が既知であってもよい。いずれにしても、器物Iとしては、特徴点検出が可能な軸対称構造(球・円柱・円錐)や薄板で構成されたものが好ましい。また、器物Iの材質は、空気に対して投影像で十分にコントラストが付くものが好ましい。
過去の基準時刻に校正された、X線管2の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離SRDをdとし、その基準時刻に校正された、X線管2の焦点とX線検出器4との間の距離SDDをDとする。ここでの基準時刻については、対象の校正時よりも前の時点であれば特に限定されず、例えばX線断層撮影装置1(図1を参照)の出荷時であってもよい。ただし、断層撮影の度に線源の性質は変わるので、断層撮影の度に(本実施例1などを含んだ)本発明の校正を行い、対象の校正時よりも直前に校正されたSRDをdとし、直前に校正されたSDDをDとするのがより好ましい。このように設定されたdやDは仮の値である。
また、図2に示すように、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3(図1を参照)の回転中心軸Ax間の距離をs(図1も参照)とし、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさをそれぞれL,Lとする。図2では、空気に対して投影像で十分にコントラストが付く2つのマーカーの中心に照射軸が一致するようにこれら2つのマーカーを軸対称構造で器物Iを構成し、投影像上のこれら2つのマーカー間の投影寸法(画素間距離)をそれぞれL,Lとする。また、便宜上、器物Iの設計寸法(図2ではマーカー間の距離)をlとする。上述したように器物Iの設計寸法が未知であってもよいので、器物Iの設計寸法lについては既知・未知を問わない。
また、図2に示すように、校正すべきSRDをd (t)とし、校正すべきSDDをD(t)とする。tは校正時刻であり、未知であるd (t)やD(t)を時間tの関数とみなすことができる。第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Ax間の距離s、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさL,Lからなる幾何学的演算は、下記(1)式,(2)式のように表される。
(t)/d (t)×l=L …(1)
(t)/(d (t)+s)×l=L …(2)
上記(1)式,(2)式中のD(t)×lでまとめると、下記(3)式のように表される。
(D(t)×l=)L×d (t)=L×(d (t)+s) …(3)
上記(3)式から明らかなように、器物Iの設計寸法lを用いなくても校正すべきSRD(d (t))を下記(4)式によって求めることができる。
(t)=s×L/(L−L) …(4)
上記(4)式中の器物Iの投影像の大きさL,Lは実測値であり、第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sは既知である。したがって、上記(4)式によって校正すべきSRD(d (t))を求めることができる。
一方、校正時刻tでのSDD(D(t))と校正時刻tでの距離SRD(d (t))との差分(D(t)−d (t))を、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離とみなすことができる。したがって、任意の校正時刻tであっても、X線管2の焦点の変動に関係なく差分(D(t)−d (t))は一定であるとみなすことができ、差分(D(t)−d (t))は、過去の基準時刻に校正されたSDD(D)とその基準時刻に校正されたSRD(d)との差分(D−d)と等しいとみなすことができる。その結果、校正時刻tでのSDD(D(t))と校正時刻tでの距離SRD(d (t))との差分(D(t)−d (t))が、過去の基準時刻に校正されたSDD(D)と基準時刻に校正されたSRD(d)との差分(D−d)と等しいとした方程式は、下記(5)式のように表される。
(t)−d (t)=D−d …(5)
上記(5)式の方程式を解くことによって、SDD(D(t))を求める。具体的には、上記(5)式を変形した式(D(t)=d (t)+{D−d})によって、既に求められたSRD(d (t))と、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離に等しいパラメータ(D−d)とを加算することにより、SDD(D(t))を求める。以上のように求めた距離SRD(d (t))とSDD(D(t))との比率SDD/SRDを撮像倍率(校正された撮影倍率)とする。
本実施例1に係る撮像倍率校正方法によれば、テーブル3を回転中心軸Axの軸心周りに回転させることによって複数の投影像を得て、CT画像を生成する放射線断層撮影装置(各実施例ではX線断層撮影装置)における撮像倍率を校正する際には、下記(a)〜(c)のパラメータを用いて距離SRD,SDDをそれぞれ求める。
(a)は、(撮影位置である)第1の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(本実施例1では器物I)の投影像の大きさLおよび(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(器物I)の投影像の大きさLである。(b)は、第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sである。上記(a),(b)のパラメータに基づいて距離SRDを求めることができる。
(本実施例1などを含んだ)本発明では、下記(c)のパラメータが既知あるいは既知に準じたものであるとの前提の下に、従来の手法のような器物における既知である設計寸法のパラメータを用いなくとも距離SDDを求めることができる。(c)は、X線検出器4と(撮影位置である)第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離である。
したがって、上記(a),(b)のパラメータに基づいて距離SRDが正確に求まるならば、線源(本実施例1ではX線管2)の焦点位置も正確に求まったことになり、正確に求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。これら求められた距離SRD,SDDの比率SDD/SRDを、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を正確に校正することができる。つまり、本実施例1のように、対象物が、未知の寸法の器物Iであるとしても、それを用いて距離SRD,SDDや撮像倍率を正確に求めることができる。その結果、任意の器物Iを用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
線源(X線管2)の焦点位置がたとえ時間的に変動したとしても、上記(c)のパラメータ(距離)は時間的に変動せずに一定であるとみなすことができる。校正時刻tでの距離SDD(D(t))と校正時刻tでの距離SRD(d (t))との差分(D(t)−d (t))を、上記(c)の距離(すなわち、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)とみなすことができる。したがって、任意の校正時刻tであっても、線源(X線管2)の焦点の変動に関係なく差分(D(t)−d (t))は一定であるとみなすことができ、差分(D(t)−d (t))は、校正時刻tよりも前の時点で校正されたSDD(D)とその時点で校正されたSRD(d)との差分(D−d)と等しい(上記(5)式のD(t)−d (t)=D−d)とみなすことができる。その結果、校正時刻tでの距離SDD(D(t))とその校正時刻tでの距離SRD(d (t))との差分(D(t)−d (t))が、校正時刻tよりも前の時点で校正されたSDD(D)とその時点で校正されたSRD(d)との差分(D−d)と等しいとした方程式(上記(5)式)を解くことによって、距離SRD,SDDをそれぞれ求めることができる。このように、上記(c)のパラメータ(距離)が既知でなかったとしても、時間的に変動せずに一定である方程式(上記(5)式)を解くことによって、距離SRD,SDDや撮像倍率を正確に求めることができる。
本実施例1では、撮像倍率を求めるために用いられる投影像(本実施例1では器物Iの投影像)は、被検体Mの断層撮影時の前後に得られた画像である。被検体Mの断層撮影時の前後に投影像や後述する実施例2,4,5のようなCT像を取得することは、被検体Mの断層撮影時を基準にすると線源の性質が変わらない状態で投影像やCT画像を取得することを意味する。
本実施例1では、投影像は、回転中心軸Axに対する相対位置が既知となるように器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて撮影された器物Iの投影像である。(a)のパラメータである第1の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさLおよび第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさLと、(b)のパラメータである距離sとからなる幾何学的演算(上記(1)式,(2)式、あるいはそれらを1つの式にまとめた上記(4)式)により距離SRDを求める。その求められた距離SRDと(c)のパラメータである距離(すなわち、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)とを加算することにより距離SDDを求める。
本実施例1の場合には、(a)のパラメータである第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさL,Lは、X線検出器4によって撮影された実測値であり、(b)のパラメータである第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sは既知である。したがって、(a)のパラメータおよび(b)のパラメータからなる幾何学的演算(上記(1)式,(2)式、あるいはそれらを1つの式にまとめた上記(4)式)によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。
図1は、各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。上述した実施例1と共通する構成については、同じ符号を付して、その説明を省略するとともに、図示を省略する。なお、後述する実施例3〜5を含めて、本実施例2では、上述した実施例1と同じ図1に示すX線断層撮影装置1を用いている。
上述した実施例1では、回転中心軸Axに対する相対位置が既知となるように器物I(図2を参照)をテーブル3に載置して、テーブル3の位置の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)でX線検出器4を用いて器物Iをそれぞれ撮影して器物Iの投影像を取得した。それに対して、本実施例2では、回転中心軸Axに対する相対位置が未知であって、そのために、第1の箇所Pで器物I(図3を参照)をテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、器物IのCT画像を取得する。断層撮影によって得られた器物IのCT画像を、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。さらに、テーブル3の位置の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)でX線検出器4を用いてそれぞれ撮影された器物Iの投影像をも、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。
次に、本実施例2に係る撮像倍率校正部7(図1を参照)の具体的な演算について、図3を参照して説明する。図3(a)〜図3(c)は、実施例2に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。図2と同様に図3ではテーブルの図示を省略し、X線管の焦点のみを図示し、X線検出器の検出面のみを図示する。
本実施例2では、被検体M(図1を参照)の断層撮影時の前後または被検体Mの断層撮影と同時に、第1の箇所Pで器物Iをテーブル3(図1を参照)に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、器物IのCT画像を取得する。そして、そのCT画像中に映り込んだ器物Iの画素座標から、回転中心軸Axに対する相対位置を求める。その前後に、線源の性質を変えずに器物Iをテーブル3に載置して、テーブル3の位置の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)でX線検出器4を用いて器物Iをそれぞれ撮影する。
上述した実施例1でも述べたように、器物Iの断層撮影時の前後に、器物Iを載置したテーブル3を直進駆動機構5(図1を参照)によって移動させて、図1中の実線および図1中の二点鎖線の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)で撮影する。上述した実施例1と同様に、第1の箇所P,第2の箇所Pでの撮影順序については特に限定されない。撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを撮影した後に第2の箇所Pで器物Iを撮影してもよいし、逆に第2の箇所Pで器物Iを撮影した後に撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを撮影してもよい。器物Iを撮影することによって器物Iの投影像を取得する。
ここで、線源の性質を変えない条件としては、上述した実施例1と同様に、例えばX線管2の管電圧や管電流が一定である条件などがある。よって、被検体Mの断層撮影時の前後や器物Iの断層撮影時の前後として、断層撮影時での管電圧や管電流が一定である間に、器物Iを撮影する。上述した実施例1と同様に、線源の性質を変えない条件としては、管電圧や管電流が一定である条件に限定されない。X線管の規格や種類に応じて線源の性質の条件を設定すればよい。管電圧や管電流が一定である条件以外の線源の性質を変えない条件については、実施例1で既に述べたので、ここでは割愛する。
ここで器物Iは、設計寸法が未知のものを用いたが、上述した実施例1でも述べたように、器物Iは、設計寸法が既知であってもよい。
CT画像中に映り込んだ器物Iの画素座標から、回転中心軸Axに対する相対位置を求めるための具体的な手法について述べる。先ず、図3(a)に示すように、実際のCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルをl(図3や下記の数式ではlの上に矢印を併記してベクトルとして表記)とする。回転中心軸Axの座標を原点としたマーカーの座標を(x,y)とすると、実際のCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルlは(x,y)で表される。
上述した実施例1と同様に、図3(b)に示すように、過去の基準時刻に校正された、X線管2の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3(図1を参照)の回転中心軸Axとの間の距離SRDをdとし、その基準時刻に校正された、X線管2の焦点とX線検出器4との間の距離SDDをDとする。上述した実施例1でも述べたように、断層撮影の度に線源の性質は変わるので、断層撮影の度に(本実施例2などを含んだ)本発明の校正を行い、対象の校正時よりも直前に校正されたSRDをdとし、直前に校正されたSDDをDとするのがより好ましい。このように設定されたdやDは仮の値である。
したがって、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルは、実際のCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルlに対して拡大あるいは縮小される。言い換えれば、校正すべきSRD,SDDを用いずに、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像自体は、校正すべきSRD,SDDを用いて得られた実際のCT画像に対して拡大あるいは縮小される。
したがって、実際のCT画像に対して拡大あるいは縮小された、断層撮影されたCT画像(すなわち、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像)を用いると、撮影される器物Iの投影像の大きさL,L(図3(c)を参照)も実際の大きさに対して拡大あるいは縮小される。ただし、これら投影像の大きさL,Lが、実際の大きさに対して拡大あるいは縮小されていても、後述する幾何学的演算により、校正すべきSRD,SDDを正確に求めることができる。
図3(b)に示すように、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルを、l(図3や下記の数式ではlの上に矢印を併記してベクトルとして表記)とする。相対位置ベクトルlと同様に、回転中心軸Axの座標を原点としたマーカーの座標を(x,y)とすると、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルlは(x,y)で表される。
つまり、断層撮影されたCT画像中に映り込んだ器物Iの座標(x,y)を実測することで、相対位置ベクトルl=(x,y)を求める。以上をまとめると、第1の箇所Pで器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像中に映り込んだ器物Iの画素座標から、相対位置ベクトルlを求める。
このように断層撮影されたCT画像(すなわち、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像)中に映り込んだ器物Iの相対位置ベクトルl=(x,y)であるので、その相対位置ベクトルlを座標(x,y)に展開したパラメータをも幾何学的演算に用いる。図3(c)に示すように、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3(図1を参照)の回転中心軸Ax間の距離をs(図1も参照)とし、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさをそれぞれL,Lとする。図3(c)では、空気に対して投影像で十分にコントラストが付く2つのマーカーのうち、一方のマーカーの座標が(x,y)、他方のマーカーの座標が(x,−y)として、投影像上のこれら2つのマーカー間の投影寸法(画素間距離)をそれぞれL,Lとする。
また、上述した実施例1と同様に、図3(c)に示すように、校正すべきSRDをd (t)とし、校正すべきSDDをD(t)とする。上述した実施例1でも述べたように、tは校正時刻であり、未知であるd (t)やD(t)を時間tの関数とみなすことができる。第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Ax間の距離s、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさL,L、相対位置ベクトルlを展開した座標(x,y)からなる幾何学的演算は、下記(6)式,(7)式のように表される。
(t)/(d (t)+x)×y=L/2 …(6)
(t)/(d (t)+s+x)×y=L/2 …(7)
上記(6)式,(7)式中の2×D(t)×yでまとめると、下記(8)式のように表される。
(2×D(t)×y=)L×(d (t)+x
=L×(d (t)+s+x) …(8)
上記(8)式から明らかなように、照射軸に直交した方向の相対位置の座標yを用いなくても、照射軸方向の相対位置の座標xを用いれば、校正すべきSRD(d (t))を求めることができる。上述した実施例1では、器物Iの設計寸法lが照射軸に直交した方向の長さであったのに対して、器物Iの設計寸法lを、本実施例2では照射軸に直交した方向の相対位置の座標yに置き換えたことを考慮すれば、明らかである。
上述した実施例1と相違して、照射軸方向の相対位置の座標xが上記(8)式に含まれている。したがって、本実施例2では、相対位置の座標xのパラメータを、上記(8)式の幾何学的演算に含ませることで、校正すべきSRD(d (t))を求めることができる。上述した実施例1での上記(5)式の方程式を解く(既に求められたSRD(d (t))とパラメータ(D−d)とを加算する)ことによって、校正すべきSDD(D(t))を求める。さらに、距離SRD,SDDの比率SDD/SRDを、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とする。
最後に、拡大・縮小による影響を排除するために、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られたCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルlを、実際のCT画像における回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置ベクトルlに校正する。
仮に設定されたSRD(d),SDD(D)、校正すべきSRD(d (t)),SDD(D(t))を用いると、各々の相対位置ベクトルl,lは、下記(9)式の関係式で表される。
Figure 2018083930
上記(9)式を下記(10)式に変形する。
Figure 2018083930
相対位置ベクトルlを、上記(10)式の右辺中にあるD/d×d (t)/D(t)倍することで、拡大・縮小による影響を排除して、相対位置ベクトルlに校正する。
本実施例2に係る撮像倍率校正方法によれば、上述した実施例1と同様に、(a)(撮影位置である)第1の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(本実施例2では器物I)の投影像の大きさLおよび(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(器物I)の投影像の大きさLと、(b)第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sとに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと(c)X線検出器4と(撮影位置である)第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を校正することができる。その結果、任意の器物Iを用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
本実施例2では、撮像倍率を求めるために用いられる投影像(本実施例2では器物Iの投影像)やCT画像(本実施例2では器物IのCT画像)は、被検体Mの断層撮影時の前後に得られた画像である。また、本実施例2の場合には、被検体Mの断層撮影と同時に得られた器物IのCT画像を、撮像倍率を求めるために用いてもよい。上述した実施例1でも述べたように、被検体Mの断層撮影時の前後に投影像やCT画像を取得することは、被検体Mの断層撮影時を基準にすると線源の性質が変わらない状態で投影像やCT画像を取得することを意味する。
被検体Mの断層撮影と同時に器物IのCT画像を得る場合には、線源の性質が確実に変わらない状態で、被検体Mの断層撮影による被検体MのCT画像および撮像倍率を求めるために用いられる器物IのCT画像を同時に得ることができる。被検体Mの断層撮影と同時に器物IのCT画像を得るには、撮影位置である第1の箇所Pにテーブル3を設置して、同一のテーブル3に被検体Mおよび器物Iを同時に載置して断層撮影すればよい。
本実施例2では、第1の箇所Pで器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像中に映り込んだ器物Iの画素座標から、回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置を求める。一方、投影像は、X線検出器4を用いて撮影された器物Iの投影像であって、(a)のパラメータである第1の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさLおよび第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物Iの投影像の大きさLと、(b)のパラメータである距離sと、(d)回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置とからなる幾何学的演算(上記(6)式,(7)式、あるいはそれらを1つの式にまとめた上記(8)式)により距離SRDを求める。その求められた距離SRDと(c)のパラメータである距離(すなわち、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)とを加算することにより距離SDDを求める。
上述した実施例1の場合には、回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置が既知である場合であったが、本実施例2の場合には、回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置が未知である場合である。そのために、第1の箇所Pで器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、器物IのCT画像を取得する。そのCT画像中に映り込んだ器物Iの画素座標から、回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置を求める。回転中心軸Axに対する器物Iの相対位置を(d)のパラメータとすると、上述した実施例1での(a)のパラメータおよび(b)のパラメータの他に、本実施例2における(d)のパラメータからなる幾何学的演算(上記(6)式,(7)式、あるいはそれらを1つの式にまとめた上記(8)式)によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例3を説明する。
図1は、各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。上述した実施例1,2と共通する構成については、同じ符号を付して、その説明を省略するとともに、図示を省略する。なお、後述する実施例4,5を含めて、本実施例3では、上述した実施例1,2と同じ図1に示すX線断層撮影装置1を用いている。
上述した実施例1,2では、対象物として器物I(図2または図3を参照)を用いて、器物Iを撮影あるいは断層撮影して得られた画像(器物Iの投影像や器物IのCT画像)を、撮像倍率の校正に供した。それに対して、本実施例3では、対象物として断層撮影の対象である被検体Mを用いて、被検体Mを撮影あるいは断層撮影して得られた画像(被検体Mの投影像や被検体MのCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。具体的に、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、被検体MのCT画像を取得する。断層撮影によって得られた被検体MのCT画像を、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。さらに、後述する実測投影像およびシミュレーション投影像をも、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。
次に、本実施例3に係る撮像倍率校正部7(図1を参照)の具体的な演算について、図4を参照して説明する。図4(a)〜図4(c)は、実施例3に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,被検体およびX線検出器の検出面の概略平面図である。図2や図3と同様に図4ではテーブルの図示を省略し、X線管の焦点のみを図示し、X線検出器の検出面のみを図示する。
本実施例3では、図4(a)に示すように、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3(図1を参照)に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像から、第1の箇所Pでの被検体MのCT画像の大きさを表した被検体の構造を求める。その後に、線源の性質を変えずに距離s(図4(b)を参照)だけ第1の箇所Pから移動した第2の箇所Pでテーブル3を設置したときに、被検体Mの構造から投影され、かつX線検出器4を用いて撮影された実測投影像を得る。
被検体Mの断層撮影時の後に、被検体Mを載置したテーブル3を直進駆動機構5(図1を参照)によって移動させて、図1中の二点鎖線の2箇所(第2の箇所P)で撮影する。被検体Mの構造を撮影することによって、被検体Mの構造から投影され、かつX線検出器4を用いて撮影された被検体Mの実測投影像を取得する。図4(b)に示すように実測投影像をAとする。
図4(c)に示すように、第2の箇所Pでテーブル3を設置したときに、X線管2の焦点を疑似的に移動させながら被検体Mの構造から投影されたシミュレーション投影像を取得する。シミュレーション投影像をBとする。ここでのシミュレーション投影像とは、X線管2からX線を実際に照射せずに、X線管2の焦点と被検体Mの構造(輪郭)とを結ぶ線で描画し、描画された線の延長線で、かつX線検出器の検出面に投影された投影像を意味する。
実測投影像Aの大きさとシミュレーション投影像Bの大きさとが互いに一致するように、X線管2の焦点を疑似的に移動させながら実測投影像Aとシミュレーション投影像Bとの整合を行う。シミュレーション投影像Bが実測投影像Aに整合した時のX線管2の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離を距離SRDとして求めることができる。シミュレーション投影像Bが実測投影像Aに整合した時のX線管2の焦点とX線検出器4との間の距離を距離SDDとして求める。さらに、距離SRD,SDDの比率SDD/SRDを、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とする。
本実施例3に係る撮像倍率校正方法によれば、上述した実施例1,2と同様に、(a)(撮影位置である)第1の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(本実施例3では被検体M)のCT画像の大きさ(本実施例3では被検体MのCT画像の大きさを表した被検体Mの構造)および(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(被検体M)の投影像(本実施例3では被検体Mの構造から投影された実測投影像Aおよびシミュレーション投影像B)の大きさと、(b)第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sとに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと(c)X線検出器4と(撮影位置である)第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を校正することができる。その結果、断層撮影の対象である被検体Mを用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
上述したように、本実施例3では、対象物として断層撮影の対象である被検体Mを用いて、被検体Mを撮影あるいは断層撮影して得られた画像(被検体Mの投影像や被検体MのCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。そのために、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像から、(a)のパラメータにおける第1の箇所Pでの被検体MのCT画像の大きさを表した被検体Mの構造を求める。(b)のパラメータの距離sだけ第1の箇所Pから移動した第2の箇所Pでテーブル3を設置したときに、被検体Mの構造から投影され、かつX線検出器4を用いて撮影された実測投影像を取得する。
このとき、被検体MのCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、被検体MのCT画像の大きさを表した被検体Mの構造も、実際の被検体MのCT画像に対して拡大あるいは縮小される。さらに、断層撮影の対象である被検体Mは、未知の寸法からなる任意の被検体Mであるので、被検体Mの構造から投影され、かつX線検出器4を用いて撮影された実測投影像Aのみから、被検体Mの実際の寸法を求めるのは容易でない。そこで、(b)のパラメータの距離sだけ第1の箇所Pから移動した第2の箇所Pでテーブル3を設置したときに、線源(本実施例3ではX線管2)の焦点を疑似的に移動させながら被検体Mの構造から投影されたシミュレーション投影像Bを用いる。実測投影像Aの大きさとシミュレーション投影像Bの大きさとが互いに一致するように、線源(X線管2)の焦点を疑似的に移動させながら実測投影像Aの大きさとシミュレーション投影像Bの大きさとの整合を行う。
なお、第1の箇所Pで固定した状態(すなわち断層撮影と同じ箇所)で実測投影像Aとシミュレーション投影像Bとの整合を行おうとすると、倍率の自由度があるので、SRD、さらにはSDDを校正することができない。この自由度をなくすために、互いに異なる箇所間の距離(第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)、すなわち(b)のパラメータの距離s(>0)が既知であることが必要となる。シミュレーション投影像Bが実測投影像Aに整合した時の線源(X線管2)の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離を距離SRDとして正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータである距離(すなわち、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)とを加算するだけで、シミュレーション投影像Bが実測投影像Aに整合した時の線源(X線管2)の焦点とX線検出器4との間の距離を距離SDDとして正確に求めることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例4を説明する。
図1は、各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。上述した実施例1〜3と共通する構成については、同じ符号を付して、その説明を省略するとともに、図示を省略する。なお、後述する実施例5を含めて、本実施例4では、上述した実施例1〜3と同じ図1に示すX線断層撮影装置1を用いている。
上述した実施例1〜3では、少なくとも投影像を用いて撮像倍率の校正に供した。それに対して、本実施例4では、器物I(図5を参照)のCT画像のみを用いて撮像倍率の校正に供する。具体的に、第1の箇所Pで器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、第1の箇所Pでの器物IのCT画像を取得するとともに、第2の箇所Pで器物Iをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、第2の箇所Pでの器物IのCT画像を取得する。断層撮影によって得られた器物IのCT画像を、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。
次に、本実施例4に係る撮像倍率校正部7(図1を参照)の具体的な演算について、図5を参照して説明する。図5(a)および図5(b)は、実施例4に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,校正用器物(器物)およびX線検出器の検出面の概略平面図である。図2や図3や図4と同様に図5ではテーブルの図示を省略し、X線管の焦点のみを図示し、X線検出器の検出面のみを図示する。
本実施例4では、被検体M(図1を参照)の断層撮影時の前後に、線源の性質を変えずに器物Iをテーブル3(図1を参照)に載置して、テーブル3の位置の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)でX線検出器4を用いて器物Iをそれぞれ断層撮影する。
上述した実施例1,2でも述べたように、被検体Mの断層撮影時の前後に、器物Iを載置したテーブル3を直進駆動機構5(図1を参照)によって移動させて、図1中の実線および図1中の二点鎖線の2箇所(第1の箇所P,第2の箇所P)で断層撮影する。上述した実施例1,2と同様に、第1の箇所P,第2の箇所Pでの撮影順序については特に限定されない。撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを断層撮影した後に第2の箇所Pで器物Iを断層撮影してもよいし、逆に第2の箇所Pで器物Iを断層撮影した後に撮影位置である第1の箇所Pで器物Iを断層撮影してもよい。器物Iを断層撮影することによって器物IのCT画像を取得する。
ここで、線源の性質を変えない条件としては、上述した実施例1,2と同様に、例えばX線管2の管電圧や管電流が一定である条件などがある。よって、被検体Mの断層撮影時の前後として、断層撮影時での管電圧や管電流が一定である間に、器物Iを断層撮影する。上述した実施例1,2と同様に、線源の性質を変えない条件としては、管電圧や管電流が一定である条件に限定されない。X線管の規格や種類に応じて線源の性質の条件を設定すればよい。管電圧や管電流が一定である条件以外の線源の性質を変えない条件については、実施例1で既に述べたので、ここでは割愛する。
ここで器物Iは、設計寸法が未知のものを用いたが、上述した実施例1でも述べたように、器物Iは、設計寸法が既知であってもよい。
図5(a)に示すように、実際の幾何では、各実施例でも述べたように、校正すべきSRDをd (t)とし、校正すべきSDDをD(t)とする。上述した実施例1,2でも述べたように、tは校正時刻であり、未知であるd (t)やD(t)を時間tの関数とみなすことができる。また、便宜上、上述した実施例1と同様に器物Iの設計寸法(図5ではマーカー間の距離)をlとする。
また、図5(b)に示すように、仮に設定されたSRD(=d)やSDD(=D)で得られた、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物IのCT画像の大きさ(器物寸法)をそれぞれl,lとする。第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Ax間の距離s、第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物IのCT画像の大きさl,lからなる幾何学的演算は、下記(11)式,(12)式のように表される。
(t)/d (t)×l=D/d×l …(11)
(t)/(d (t)+s)×l=D/(d+s)×l …(12)
上記(11)式,(12)式中のD(t)/D×lでまとめると、下記(13)式のように表される。
(D(t)/D×l=)d (t)/d×l
=(d (t)+s)/(d+s)×l …(13)
上記(13)式から明らかなように、器物Iの設計寸法lを用いなくても校正すべきSRD(d (t))を下記(14)式によって求めることができる。
(t)
=s×d×l/(d×l+s×l−d×l) …(14)
上記(14)式中の器物IのCT画像の大きさl,lは実測値であり、第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sは既知であり、仮に設定されたSRD(d)は、対象の校正時よりも直前に校正されたSRDであって既知である。したがって、上記(14)式によって校正すべきSRD(d (t))を求めることができる。
上述した実施例1での上記(5)式の方程式を解く(既に求められたSRD(d (t))とパラメータ(D−d)とを加算する)ことによって、校正すべきSDD(D(t))を求める。さらに、距離SRD,SDDの比率SDD/SRDを、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とする。
本実施例4に係る撮像倍率校正方法によれば、上述した実施例1〜3と同様に、(a)(撮影位置である)第1の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(本実施例4では器物I)のCT画像の大きさlおよび(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(器物I)のCT画像の大きさlと、(b)第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sとに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと(c)X線検出器4と(撮影位置である)第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を校正することができる。その結果、任意の器物Iを用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
上述したように、本実施例4では、器物IのCT画像のみを用いて撮像倍率の校正に供する。上述した実施例3での被検体MのCT画像と同様に、器物IのCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、器物IのCT画像は、実際の器物IのCT画像に対して拡大あるいは縮小される。言い換えれば、正確に校正されたSRD,SDDを用いて得られたCT画像であれば、テーブル3の位置(撮影位置)に依らず実際の寸法のCT画像が得られる。しかし、校正されていないSRD,SDDは、線源(本実施例4ではX線管2)の焦点位置の変動により正しい値を有さないので、校正されていないSRD,SDDを用いると、テーブル3の位置(撮影位置)によってCT画像の大きさが変動する。
そこで、(a)のパラメータである第1の箇所P,第2の箇所Pにおけるテーブル3上の器物IのCT画像の大きさl,lは、X線検出器4によって断層撮影された実測値であり、(b)のパラメータである第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離は既知である。したがって、(a)のパラメータおよび(b)のパラメータからなる幾何学的演算(上記(11)式,(12)式、あるいはそれらを1つの式にまとめた上記(14)式)によって距離SRDを正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータとを加算するだけで、距離SDDをも正確に求めることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例5を説明する。
図1は、各実施例に係るX線断層撮影装置の概略側面図である。上述した実施例1〜4と共通する構成については、同じ符号を付して、その説明を省略するとともに、図示を省略する。なお、本実施例5では、上述した実施例1〜4と同じ図1に示すX線断層撮影装置1を用いている。
上述した実施例1,2では、対象物として器物I(図2または図3を参照)を用いて、器物Iを撮影あるいは断層撮影して得られた画像(器物Iの投影像や器物IのCT画像)を、撮像倍率の校正に供した。それに対して、本実施例5では、上述した実施例3と同様に対象物として断層撮影の対象である被検体Mを用いて、被検体Mを断層撮影して得られた画像(被検体MのCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。具体的に、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、第1の箇所Pでの被検体MのCT画像を取得するとともに、第2の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影することにより、第2の箇所Pでの被検体MのCT画像を取得する。断層撮影によって得られた被検体MのCT画像を、撮像倍率の校正に供するために撮像倍率校正部7に送り込む。
次に、本実施例5に係る撮像倍率校正部7(図1を参照)の具体的な演算について、図6を参照して説明する。図6(a)および図6(b)は、実施例5に係る撮像倍率の校正に供する、X線管の焦点,回転中心軸,被検体およびX線検出器の検出面の概略平面図である。図2や図3や図4や図5と同様に図6ではテーブルの図示を省略し、X線管の焦点のみを図示し、X線検出器の検出面のみを図示する。
本実施例5では、被検体Mの断層撮影に加えて、線源の性質を変えずに、撮影位置である第1の箇所Pとは別の第2の箇所Pで器物Iをテーブル3(図1を参照)に載置して、第2の箇所PでX線検出器4を用いて被検体Mを断層撮影する。
被検体Mを載置したテーブル3を直進駆動機構5(図1を参照)によって移動させて、図1中の二点鎖線の2箇所(第2の箇所P)で断層撮影する。上述した実施例1,2,4と同様に、第1の箇所P,第2の箇所Pでの撮影順序については特に限定されない。撮影位置である第1の箇所Pで被検体Mを断層撮影した後に第2の箇所Pで被検体Mを断層撮影してもよいし、逆に第2の箇所Pで被検体Mを断層撮影した後に撮影位置である第1の箇所Pで被検体Mを断層撮影してもよい。被検体Mを断層撮影することによって被検体MのCT画像を取得する。図6(a)に示すように、第1の箇所Pでの被検体MのCT画像をCとするとともに、第2の箇所Pでの被検体MのCT画像をDとする。
ここで、線源の性質を変えない条件としては、上述した実施例1,2,4と同様に、例えばX線管2の管電圧や管電流が一定である条件などがある。よって、被検体Mの断層撮影時の前後として、断層撮影時での管電圧や管電流が一定である間に、器物Iを断層撮影する。上述した実施例1,2,4と同様に、線源の性質を変えない条件としては、管電圧や管電流が一定である条件に限定されない。X線管の規格や種類に応じて線源の性質の条件を設定すればよい。管電圧や管電流が一定である条件以外の線源の性質を変えない条件については、実施例1で既に述べたので、ここでは割愛する。
図6(b)に示すように、断層撮影時での第1の箇所Pおよび第2の箇所Pのテーブル3の位置を固定した状態でX線管2の焦点を疑似的に移動させながらシミュレーションCT画像を取得する。シミュレーションCT画像をEとする。ここでのシミュレーションCT画像とは、X線管2の焦点の擬似的な移動により変動する倍率に応じて、CT画像CおよびCT画像Dを拡大縮小させた画像を意味する。
CT画像の大きさが互いに一致するように、断層撮影時での第1の箇所Pおよび第2の箇所Pのテーブル3の位置を固定した状態でX線管2の焦点を疑似的に移動させながらそれぞれ第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eの整合を行う。第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eが互いに整合した時のX線管2の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離を距離SRDとして求めることができる。第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eが互いに整合した時のX線管2の焦点とX線検出器4との間の距離を距離SDDとして求める。さらに、距離SRD,SDDの比率SDD/SRDを、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とする。
本実施例5に係る撮像倍率校正方法によれば、上述した実施例1〜4と同様に、(a)(撮影位置である)第1の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(本実施例5では被検体M)のCT画像の大きさおよび(第1の箇所Pとは別の)第2の箇所Pにおけるテーブル3上の対象物(被検体M)のCT画像の大きさと、(b)第1の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axと第2の箇所Pにおけるテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離sとに基づいて、距離SRDを求めることができる。さらに、その求められた距離SRDと(c)X線検出器4と(撮影位置である)第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離とを加算することにより、距離SDDを求めることができ、これら求められた距離SRD,SDDの比率を、第1の箇所Pにおける撮影の撮像倍率とすることにより撮像倍率を校正することができる。その結果、断層撮影の対象である被検体Mを用いても、撮像倍率を正確に校正することができる。
上述したように、本実施例5では、上述した実施例3と同様に対象物として断層撮影の対象である被検体Mを用いて、被検体Mを断層撮影して得られた画像(被検体MのCT画像)を、撮像倍率の校正に供する。そのために、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像を取得する。また、第2の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像を取得する。
このとき、上述した実施例3と同様に、被検体MのCT画像は、校正すべきSRD,SDDを用いていないので、被検体MのCT画像は、実際の被検体MのCT画像に対して拡大あるいは縮小される。言い換えれば、上述した実施例4でも述べたように、正確に校正されたSRD,SDDを用いて得られたCT画像であれば、テーブル3の位置(撮影位置)に依らず実際の寸法のCT画像が得られる。しかし、校正されていないSRD,SDDは、線源(本実施例5ではX線管2)の焦点位置の変動により正しい値を有さないので、校正されていないSRD,SDDを用いると、テーブル3の位置(撮影位置)によってCT画像の大きさが変動する。
さらに、上述した実施例3でも述べたように、断層撮影の対象である被検体Mは、未知の寸法からなる任意の被検体Mであるので、X線検出器4を用いて断層撮影された被検体MのCT画像のみから、被検体Mの実際の寸法を求めるのは容易でない。そこで、第1の箇所Pで被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像Cと、(b)のパラメータの距離sだけ第1の箇所Pから移動した第2の箇所Pで当該被検体Mをテーブル3に載置してX線検出器4を用いて断層撮影されたCT画像Dとをそれぞれ取得して、CT画像の大きさが互いに一致するように、下記のような整合を行う。
すなわち、断層撮影時での第1の箇所Pおよび第2の箇所Pのテーブル3の位置を固定した状態で線源(本実施例5ではX線管2)の焦点を疑似的に移動させながらそれぞれ第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eとの整合を行う。第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eが互いに整合した時の線源(X線管2)の焦点と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離を距離SRDとして正確に求めることができる。その求められた距離SRDと(c)のパラメータである距離(すなわち、X線検出器4と第1の箇所Pでのテーブル3の回転中心軸Axとの間の距離)とを加算するだけで、第1の箇所Pおよび第2の箇所PでのシミュレーションCT画像Eが互いに整合した時の線源(X線管2)の焦点とX線検出器4との間の距離を距離SDDとして正確に求めることができる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、放射線としてX線を例に採って説明するとともに、放射線断層撮影装置としてX線断層撮影装置を例に採って説明したが、X線以外の放射線(α線、β線、γ線など)を用いた放射線断層撮影装置に適用してもよい。
(2)上述した各実施例では、上記(5)式の方程式を解くことによって、距離SRD,SDDをそれぞれ求めたが、この手法に限定されない。例えば、校正時に位置検出器(図示省略)によってX線検出器と第1の箇所でのテーブルの回転中心軸との間の距離を実測して、この実測値である距離を距離SRDに直接に加算することにより、距離SDDを求めてもよい。
1 … X線断層撮影装置
2 … X線管
3 … テーブル
4 … X線検出器
… 第1の箇所(撮影位置)
… 第2の箇所
M … 被検体
I … 校正用器物(器物)

Claims (9)

  1. 放射線を照射するための線源と、
    対象物を載置し、回転中心軸の軸心周りに回転可能で、前記放射線の照射軸方向に、撮影位置である第1の箇所と前記第1の箇所とは別の第2の箇所との間を直進移動可能なテーブルと、
    前記テーブルを挟んで前記線源と対向配置された放射線検出器と
    を備え、
    前記テーブルを前記回転中心軸の軸心周りに回転させることによって複数の投影像を得て、CT画像を生成する放射線断層撮影装置における撮像倍率を校正する方法であって、
    (a)前記第1の箇所における前記テーブル上の前記対象物の投影像またはCT画像の大きさおよび前記第2の箇所における前記テーブル上の前記対象物の投影像またはCT画像の大きさと、
    (b)前記第1の箇所における前記テーブルの前記回転中心軸と前記第2の箇所における前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離と
    に基づいて、
    前記線源の焦点と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離SRDを求めるとともに、
    前記求められた距離SRDと
    (c)前記放射線検出器と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離と
    を加算することにより、前記線源の焦点と前記放射線検出器との間の距離SDDを求め、
    これら求められた距離SRD,SDDの比率を、前記第1の箇所における撮影の撮像倍率とする、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  2. 請求項1に記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記(c)の距離は、校正時刻tでの距離SDDとその校正時刻tでの距離SRDとの差分と等しく、
    その差分が、校正時刻tよりも前の時点で校正されたSDDとその時点で校正されたSRDとの差分と等しいとした方程式を解くことによって、距離SRD,SDDをそれぞれ求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記投影像または前記CT画像は、被検体の断層撮影時の前後に得られた画像である、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記CT画像は、被検体の断層撮影と同時に得られた校正用器物の画像である、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記投影像は、前記回転中心軸に対する相対位置が既知となるように校正用器物を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて撮影された前記校正用器物の投影像であって、
    前記(a)である前記第1の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物の投影像の大きさおよび前記第2の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物の投影像の大きさと、
    前記(b)の距離と
    からなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、
    その求められた距離SRDと
    前記(c)の距離と
    を加算することにより距離SDDを求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記(a)の画像の大きさおよび前記(b)の距離に基づいて距離SRDを求めるために、
    前記第1の箇所で校正用器物を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像中に映り込んだ前記校正用器物の画素座標から、前記回転中心軸に対する前記校正用器物の相対位置を求め、
    前記投影像は、前記放射線検出器を用いて撮影された前記校正用器物の投影像であって、
    前記(a)である前記第1の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物の投影像の大きさおよび前記第2の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物の投影像の大きさと、
    前記(b)の距離と、
    (d)前記回転中心軸に対する前記校正用器物の相対位置と
    からなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、
    その求められた距離SRDと
    前記(c)の距離と
    を加算することにより距離SDDを求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  7. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記(a)の画像の大きさおよび前記(b)の距離に基づいて距離SRDを求めるために、
    前記第1の箇所で被検体を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像から、前記(a)における前記第1の箇所での前記被検体のCT画像の大きさを表した被検体の構造を求め、
    前記投影像は、(A)前記(b)の距離だけ前記第1の箇所から移動した前記第2の箇所で前記テーブルを設置したときに、前記被検体の構造から投影され、かつ前記放射線検出器を用いて撮影された実測投影像、および(B)前記(b)の距離だけ前記第1の箇所から移動した前記第2の箇所で前記テーブルを設置したときに、前記線源の焦点を疑似的に移動させながら前記被検体の構造から投影されたシミュレーション投影像であって、
    前記(A)の実測投影像の大きさと前記(B)のシミュレーション投影像の大きさとが互いに一致するように、前記線源の焦点を疑似的に移動させながら前記(A)の実測投影像と前記(B)のシミュレーション投影像との整合を行い、
    前記(B)のシミュレーション投影像が前記(A)の実測投影像に整合した時の前記線源の焦点と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離を距離SRDとして求めるとともに、
    その求められた距離SRDと
    前記(c)の距離と
    を加算することにより、前記(B)のシミュレーション投影像が前記(A)の実測投影像に整合した時の前記線源の焦点と前記放射線検出器との間の距離を距離SDDとして求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  8. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記CT画像は、校正用器物を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて断層撮影された前記校正用器物のCT画像であって、
    前記(a)である前記第1の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物のCT画像の大きさおよび前記第2の箇所における前記テーブル上の前記校正用器物のCT画像の大きさと、
    前記(b)の距離と
    からなる幾何学的演算により距離SRDを求めるとともに、
    その求められた距離SRDと
    前記(c)の距離と
    を加算することにより距離SDDを求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
  9. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法において、
    前記CT画像は、(C)前記第1の箇所で被検体を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像、および(D)前記(b)の距離だけ前記第1の箇所から移動した前記第2の箇所で当該被検体を前記テーブルに載置して前記放射線検出器を用いて断層撮影されたCT画像であって、
    CT画像の大きさが互いに一致するように、前記断層撮影時での前記第1の箇所および前記第2の箇所のテーブルの位置を固定した状態で前記線源の焦点を疑似的に移動させながらそれぞれ前記第1の箇所および前記第2の箇所での(E)のシミュレーションCT画像との整合を行い、
    前記第1の箇所および前記第2の箇所での前記(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の前記線源の焦点と前記第1の箇所での前記テーブルの前記回転中心軸との間の距離を距離SRDとして求めるとともに、
    その求められた距離SRDと
    前記(c)の距離と
    を加算することにより、前記第1の箇所および前記第2の箇所での前記(E)のシミュレーションCT画像が互いに整合した時の前記線源の焦点と前記放射線検出器との間の距離を距離SDDとして求める、
    放射線断層撮影装置の撮像倍率校正方法。
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