JPWO2018061710A1 - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

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和海 犬伏
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Abstract

磁気抵抗効果がより大きな磁気抵抗効果素子(10)を提供することを目的とする。基板(11)と,第一の強磁性電極(13)と,第二の強磁性電極(15)と,前記第一の強磁性電極と前記第二の強磁性電極との間に挟まれた非磁性金属(14)と,前記第一の強磁性電極,前記第二の強磁性電極および前記非磁性金属から構成される積層体(18)の下地層(12)と,を有する磁気抵抗効果素子であって,前記積層体は前記下地層上に形成され,前記下地層は,前記基板上に前記基板側から合金層(12a)と非磁性金属層(12b)とがこの順に積層して構成されることを特徴とする。

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子に関する。
近年、強磁性体層/非磁性金属体層の多層膜からなる巨大磁気抵抗(GMR)効果素子、及び強磁性体層/絶縁体層/強磁性体層からなるトンネル磁気抵抗(TMR)効果素子や強磁性スピントンネル接合(MTJ)素子が、新しい磁界センサーや不揮発性ランダムアクセス磁気メモリ(MRAM)素子として注目されている。
巨大磁気抵抗効果素子には、面内に電流を流すタイプのCIP(Current In
Plane)構造の巨大磁気抵抗効果素子と、膜面垂直方向に電流を流すタイプのCPP(Current Perpendicular to Plane)構造の巨大磁気抵抗効果素子が知られている。巨大磁気抵抗効果素子の原理は磁性体層と非磁性体層の界面におけるスピン依存散乱にあり、一般的に、CPP構造の巨大磁気抵抗効果素子の方がCIP構造の巨大磁気抵抗効果素子よりも磁気抵抗効果が大きい。
特開2012−190914号公報
このような巨大磁気抵抗効果素子は、強磁性体層/非磁性金属層/強磁性体層を良質に形成することが重要であり、その基盤となる下地層の品質が非常に重要となる。先行文献には、下地層は、第1のハーフメタル強磁性体層/非磁性金属層/第2のハーフメタル強磁性体層を良質にすることができるものであれば、いかなるものから成っていても良く、例えばCr/Ag層が開示されているが、具体的に下地層に要求される特性が開示されていない。
本発明の目的は、以上の点を考慮してなされたもので、磁気抵抗効果(以下、「MR特性」ともいう。)がより大きな磁気抵抗効果素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、基板と、第一の強磁性電極と、第二の強磁性電極と、前記第一の強磁性電極と前記第二の強磁性電極との間に挟まれた非磁性金属と、前記第一の強磁性電極、前記第二の強磁性電極および前記非磁性金属から構成される積層体の下地層と、を有する磁気抵抗効果素子であって、前記積層体は前記下地層上に形成され、前記下地層は、前記基板上に前記基板側から合金層と非磁性金属層とがこの順に積層して構成されることを特徴とする。
本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、前記合金層は強磁性材料であることが好ましい。
本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、前記強磁性材料はCoFeであることが好ましい。
本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、前記非磁性金属層はAgであることが好ましい。
本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、前記基板は単結晶MgOであることが好ましい。
本発明にかかる磁気抵抗効果素子は、前記強磁性電極はホイスラー合金であることが好ましい。
本発明により、磁気抵抗効果がより大きな磁気抵抗効果素子を提供できる。
本発明における最良の実施形態を説明するための断面構造図である。 本発明における比較例1を説明するための断面構造図である。 本発明における実施例2の結果である。
以下、本発明における実施形態を説明する。なお、以下の発明は本発明の実施形態の一部を例示するものであり、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、形態が本発明の技術的思考を有するものである限り、本発明の範囲に含まれる。各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせなどは一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
図1は、磁気抵抗効果素子の断面構造図である。図1に示すように、磁気抵抗効果素子10は膜面垂直方向に電流を流すタイプのCPP構造の巨大磁気抵抗効果素子であって、基板11と下地層12、第一の強磁性電極13と非磁性金属14と第二の強磁性電極15からなる積層体18と、反強磁性体16と酸化防止層17とを有している。
なお、下地層12は、基板11上に形成され、基板11側に合金層12a、その上に非磁性金属層12bを有する積層構造となっている。
基板11は、適度な機械的強度を有し、且つアニーリング処理や微細加工に適した材質であれば、特に限定されるものではない。例えば、シリコン単結晶基板、サファイア単結晶基板、セラミック基板、石英基板、ガラス基板などがあるが、中でもMgO基板が好適である。汎用基板であるMgO基板を用いることで、従来技術と同様に容易にエピタキシャル成長膜を得ることができる。これにより、容易に非磁性金属層12bの表面を平坦性に優れたものにすることができ、MR特性を大きくすることができる。
また、下地層12の基板11と非磁性金属層12bとの間に合金層12aを入れることによって、非磁性金属層12bの表面を平坦性に優れたものにすることができる。
これにより、下地層12上に形成される積層体18との界面の平坦性が優れ、MR特性を大きくすることができる。
これは、合金の格子定数が合金層12aを構成する金属の組成比率に応じて変化し、局所的に組成比率が異なることで、理論値で計算される基板11と非磁性金属層12bとの格子定数ミスマッチングよりも、実際には柔軟にマッチングすることが考えられる。この柔軟な格子定数マッチングにより、容易に合金層12aと非磁性金属層12bとをエピタキシャル成長させることができ、非磁性金属層12bの表面も平坦性に優れたものにすることができ、MR特性を大きくすることができる。
また、合金層12aは強磁性材料とすることが望ましい。これによって、非磁性金属層12bの表面をより平坦性に優れたものにすることができる。強磁性材料を用いると、組成比率に応じた格子定数の変化に加えて、磁気モーメントによる作用も加わり、理論値で計算される基板11と非磁性金属層12bとの格子定数ミスマッチングよりも、実際にはより柔軟にマッチングすることが考えられる。これにより、合金層12aと非磁性金属層12bとを容易にエピタキシャル成長させることができ、非磁性金属層12bの表面もより平坦性に優れたものにすることができ、MR特性を大きくすることができる。
強磁性材料としては、特に限定はないがFe、Ni、Coを組み合わせた合金材料を用いることができ、更にNb、Zr、Gd、Ta、Ti、Mo、Mn、Cu等の遷移金属やSi、B、C等の軽元素を含有させることもできる。
更には、強磁性材料をCoFeとすることによって、非磁性金属層12bの表面をより平坦性に優れたものにすることができる。これは、鉄族遷移金属を含む合金では、磁気モーメントの変化がより大きくなるため、基板11と非磁性金属層12bとの格子定数ミスマッチングをより小さくすることができる。これにより、合金層12aと非磁性金属層12bとを容易にエピタキシャル成長させることができ、非磁性金属層12bの表面もより平坦性に優れたものにすることができ、MR特性を大きくすることができる。
非磁性金属層12bの材料としては、特に限定はないが、Ag、Au、Cu、Cr、V、Al、W、Pt、AgZn合金、AgMg合金、NiAl合金などの立方晶系の材料が一例として挙げられる。また、これらの材料から構成される積層膜とすることができる。
中でも、非磁性金属層12bをAgとすることによって、非磁性金属層12bの表面をさらに平坦性に優れたものにすることができる。Agはfcc構造であり、CoFeは組成比率によりfcc、bcc構造を取りうる。よって、bcc構造のみを取る材料上に積層するよりも、fccとbcc構造を取りうるCoFe上にfcc構造であるAgとする組み合わせは、CoFeとAgを容易にエピタキシャル成長させることができ、より容易に非磁性金属層12bであるAgの表面を平坦性に優れたものにすることができる。これによりMR特性を大きくすることができる。
また、Agは抵抗率が低いため素子抵抗が大きくなるのを抑えることができるのに加え、下地層12の表面に非磁性金属を設けることで、合金層12aと第一の強磁性電極13との磁気結合を遮断することができる。この磁気結合を遮断するためには、非磁性金属層12bであるAgは、ある程度の厚みを有することが好ましい。非磁性金属層12bの厚みとしては20nm以上が好ましい。これにより、合金層12aと第一の強磁性電極13との磁気結合を遮断することができる。
また、より好ましくは非磁性金属層12bであるAgは、磁気抵抗効果素子10を構成する各層の中で一番厚いことが好ましい。これは、下地層12を配線層として利用する場合に、配線抵抗を低く抑えることができるためである。即ち、実際に使用される形態では、磁気抵抗効果素子10の素子抵抗に加え、寄生抵抗となる配線抵抗も考慮する必要がある。下地層12を配線層として使用する場合、非磁性金属層12bの厚みを厚くすることで、配線層の抵抗を下げることができる。また、磁気抵抗効果素子10を構成する各層の中で、非磁性金属層12bの厚みを一番厚くし、且つ金属の中でも抵抗率の低い材料であるAgを使用することが非常に効果的である。
下地層12上には、第一の強磁性電極13、非磁性金属14、第二の強磁性電極15からなる積層体18と、反強磁性体16、酸化防止層17を有している。CPP構造のGMR素子において、MR特性を向上させるためには、第一の強磁性電極13、第二の強磁性電極15の両方、またはどちらか一方にハーフメタル特性を有する高スピン偏極率材料を用いること、および、そのハーフメタル材料と相性の良い非磁性金属14を用いることが好適である。
また、各層の界面をより平滑に形成することがよりMR特性を大きくするには重要であり、平滑性に優れた下地層12上に第一の強磁性電極13、非磁性金属14、第二の強磁性電極15を形成することが重要となる。
強磁性電極として、高スピン偏極材料であるハーフメタル特性を有するホイスラー合金を用いることで、容易にMR特性を大きくすることができる。
一般的な強磁性ホイスラー合金の例としては、これらに限定されないが、CoMnAl、CoMnSi、CoFeMnSi、CoFeSi、CoMnGa、CoMnGe、CoFeGaGe、CoFeGe、CoFeAlなどがある。また、ホイスラー合金と、相性が良い非磁性金属14としては、Ag、Au、Cu、Cr、V、Al、AgZn合金、AgMg合金、NiAl合金などが有望である。
反強磁性体16は、第二の強磁性電極15のスピンを固定させたスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子10とするために使用される。ここでは、一般的なスピンを固定する手法を挙げて説明しているが、例えば、第一の強磁性電極13、第二の強磁性電極15の膜厚を変えるなどの手法によって保磁力差を設けることでスピンバルブ型を構成することも可能であり、その場合は、必ずしも反強磁性体16は必要ではない。
反強磁性体16の材料としては、FeMn合金、PtMn合金、PtCrMn合金、NiMn合金、IrMn合金、NiO、Fe等などが良好である。
酸化防止層17は、反強磁性体16の上に形成され、Ruから成っているが、導電性物質で比較的高融点の材料からなる金属等で、例えばMo、Pt、Au、W、Ta、Pd、Irやこれら何れか2種類以上を含む合金なども好適である。なお、反強磁性体16を設けない場合や、反強磁性体16を別に設ける場合などは、第二の強磁性電極15上に直接酸化防止層17を設けることもできる。
磁気抵抗効果素子10は、超高真空スパッタ装置を用いて各層を成膜することにより形成されている。第一の強磁性電極13は、成膜後に500℃でアニーリング処理を行っている。第二の強磁性電極15は、成膜後に450℃でアニーリング処理を行っている。磁気抵抗効果素子10は、電子線リソグラフィーおよびArイオンミリングにより、磁気抵抗特性を評価可能な形状に微細加工される。
(実施例1)
実施形態に基づく、実施例1を図1に示す磁気抵抗効果素子10を使って説明する。なお、説明の便宜上、各図において同一又は対応する部材には同一の符号を用いる。
基板11としてMgO基板を使用し、下地層12は強磁性材料であるCoFeからなる合金層12aの膜厚が10nm、非磁性金属であるAgから成る非磁性金属層12bの膜厚が100nmである。第一の強磁性電極13は膜厚が3nm、非磁性金属14はAgから成り膜厚が5nm、第二の強磁性電極15は膜厚が3nm、反強磁性体16はIrMnから成り膜厚が10nm、酸化防止層17はRuを使用し膜厚を5nmとした。
CoFeからなる合金層12aにおいて、組成式CoFe100−xと表記した時に、x=50となるような成膜条件にて成膜を行った。なお、成膜はCoターゲットとFeターゲットを使用した同時スパッタリング法により組成を調整し、蛍光エックス線(XRF)を使用して直径10mmエリアにおける組成分析の結果により成膜条件を決定した。
また、第一の強磁性電極13、および第二の強磁性電極15には、ハーフメタルであるCo、Mn、Si元素の組み合わせで構成されるCoMnSi合金のホイスラー合金を使用した。
この磁気抵抗効果素子10を使用して、MR特性を測定した。結果を表1に示す。なお、後に記述する比較例1のMR特性で規格化した。
また、実施例1で用いた下地層12の表面粗さ、即ち非磁性金属層12bの表面粗さの評価も行った。評価に使用した基板は、実施例1で使用した磁気抵抗効果素子10の下地層12と同じ条件で作製し、基板11はMgO基板、下地層12は強磁性材料であるCoFeから成る合金層12aで膜厚が10nm、非磁性金属であるAgから成る非磁性金属層12bの膜厚が100nmである。
この非磁性金属層12bの表面粗さ(RMS)をAFM(Atomic Force Microscope)で測定を行った。この結果も合わせて表1に示す。
(比較例1)
実施形態に基づく、比較例1を図2に示す磁気抵抗効果素子100を使って説明する。図2は図1と類似した層構造である磁気抵抗効果素子100である。下地層12において合金層12aを有さない点を除いては実施例1と同じ構造である。この磁気抵抗効果素子100を使用して、MR特性を測定した。結果を表1に示す。なお、比較例1の結果を基準として規格化を行っている。
また、比較例1で用いた下地層12の表面粗さ、即ち非磁性金属層12bの表面粗さの評価も行った。評価に使用した基板は比較例1で使用した磁気抵抗効果素子100の下地層12と同じ条件で作製し、基板11はMgO基板、下地層12は非磁性金属であるAgのみから成り、非磁性金属層12bの膜厚が100nmである。
この非磁性金属層12bの表面粗さ(RMS)をAFM(Atomic Force Microscope)で測定を行った。この結果も合わせて表1に示す。
Figure 2018061710
以上、表1に示す通り、比較例1の非磁性金属層12bの表面粗さ(RMS)は3.1nmであったのに対し、CoFeからなる合金層12aを有する実施例1の非磁性金属層12bの表面粗さ(RMS)は0.3nmで、およそ10倍の差があった。また、CoFeからなる合金層12aを有する実施例1の磁気抵抗効果素子10は、合金層12aを設けない比較例1と比べて、MR特性は5.4倍に向上した。
よって、下地層12の表面粗さが平坦なほど、MR特性が大きくなることが確認された。よって、下地層12の表面をより平坦にするほどMR特性が大きな磁気抵抗効果素子が得られることを示した。
(実施例2)
実施形態に基づく、実施例2を説明する。実施例2では、実施例1で使用した磁気抵抗効果素子10と類似した層構造で、CoFeからなる合金層12aにおいて、組成式Co Fe100−xと表記した時に、0≦x≦100の範囲でCoとFeの組成比率だけを変えたサンプルを数種類作製し、MR特性を測定した。結果を図3に示す。なお、比較例1の結果を基準として規格化を行っている。
なお、組成比率の変更には、CoターゲットとFeターゲットを使用した同時スパッタリング法により調整し、蛍光エックス線(XRF)を使用して直径10mmエリアにおける組成分析の結果により成膜条件を決定した。
また、実施例2で用いた下地層12の表面粗さ、即ち非磁性金属層12bの表面粗さの評価も行った。評価に使用した基板は、実施例2で使用した磁気抵抗効果素子10の下地層12とそれぞれ同じ条件で作製し、基板11はMgO基板、下地層12は強磁性材料であるCoFeからなる合金層12aで膜厚が10nm、非磁性金属であるAgから成る非磁性金属層12bの膜厚が100nmである。
この非磁性金属層12bの表面粗さ(RMS)をAFM(Atomic Force Microscope)で測定を行った。この結果も合わせて図3に示す。
以上、図3に示す通り、20≦x≦95の範囲において下地層12の表面粗さが平坦で、MR特性が大きくなることが確認できた。よって、CoFeからなる合金層12aにおいて、組成式CoFe100−xと表記した時に、20≦x≦95の範囲であることが好ましいことが確認できた。
これは、x<20の範囲においては、よりFeとしての純金属における格子定数に近づくため、本発明における合金の格子定数が合金層12aを構成する金属の組成比率に応じて変化し、局所的に組成比率が異なることで、理論値で計算される基板11と非磁性金属層12bとの格子定数ミスマッチングよりも、実際には柔軟にマッチングできなくなったことが考えられ、これにより表面粗さが大きく、MR特性も20≦x≦95の範囲に比べると低くなっていると考えられる。
一方、x=100の領域、即ちCoだけの純金属ではhcp構造をとる。よって、x<95の範囲においては、hcp構造が顕著に現れ影響し始めることで表面粗さが大きくなり、MR特性も20≦x≦95の範囲に比べると低くなっていると考えられる。
更には、20≦x≦80の範囲において下地層12の表面粗さが安定して平坦で、MR特性が安定して大きい領域であることが確認できた。よって、CoFeからなる合金層12aにおいて、組成式CoFe100−xと表記した時に、20≦x≦80の範囲であることがより好ましい。
この20≦x≦80の範囲においては、先に述べたような理由によって引き起こされる表面粗さの増大の懸念がないため、安定して大きなMR特性が得ることができるためであると考えられる。
以上の図3の通り、CoFe100−xにおいて、20≦x≦95の範囲であることが好ましいことが確認できた。また、より好ましくは、20≦x≦80の範囲であることがより好ましいことが確認できた。
以上の表1、図3の結果の通り、下地層12の表面粗さが平坦なほど、MR特性が大きくなることを示した。また、CoFeからなる合金層12aの組成比率を適切な範囲とすることによって、下地層12の表面をより平坦にでき、MR特性が大きな磁気抵抗効果素子が得られることを示した。
本発明は、磁気抵抗効果素子に好適である。
10、100 磁気抵抗効果素子
11 基板
12 下地層
12a 合金層
12b 非磁性金属層
13 第一の強磁性電極
14 非磁性金属
15 第二の強磁性電極
16 反強磁性体層
17 酸化防止層
18 積層体

Claims (7)

  1. 基板と、第一の強磁性電極と、第二の強磁性電極と、前記第一の強磁性電極と前記第二の強磁性電極との間に挟まれた非磁性金属と、前記第一の強磁性電極、前記第二の強磁性電極および前記非磁性金属から構成される積層体の下地層と、を有する磁気抵抗効果素子であって、前記積層体は前記下地層上に形成され、前記下地層は、前記基板上に前記基板側から合金層と非磁性金属層とがこの順に積層して構成されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 前記合金層は強磁性材料である請求項1に記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記強磁性材料はCoFeである請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記強磁性材料はCoxFe100−x(20≦x≦80)である請求項2に記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 前記非磁性金属層はAgである請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 前記基板は単結晶MgOである請求項1から5のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記強磁性電極はホイスラー合金である請求項1から6のいずれか一項に記載の磁気抵抗効果素子。

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