JPWO2018061595A1 - 薄膜および薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜および薄膜形成方法 Download PDF

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Abstract

被貼付面に及ぼす効果を向上できる構造を実現する。貼付対象の被貼付面に貼付される薄膜を、使用時にいずれか一方が被貼付面側に配置される表裏面を有し、生体適合性のある薄膜本体と、薄膜本体の表面に積層した第一の機能性成分を含んで成る第一の機能層と、薄膜本体の裏面に積層した第一の機能性成分とは異なる第二の機能性成分を含んで成る第二の機能層とを備える。

Description

本開示は、例えば、肌に貼付可能な美容シート等の薄膜、および、薄膜形成方法に関する。
従来、肌に貼付可能であり、例えば、化粧材、薬剤等の機能性成分が付与された美容シート等の薄膜が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の薄膜の形成方法は、例えば、肌のシミ等の変色部分を目立たなくするために、薄膜に、所定の形状、大きさおよび色を有する機能性成分を含んで成る画像部を印刷する。そして、ユーザは、薄膜の画像部を目標位置に合わせて貼付することで、顔のメイクアップや、シミ隠し等の肌のケアを簡単に行うことができる。
特開2015−43836号公報 特開2012−86475号公報 特開2015−117196号公報 特開2016−88882号公報 特開平10−46073号公報 特開2005−126729号公報 特開2012−203425号公報
ところで、特許文献1に記載された薄膜の場合、画像部が薄膜の片側面にのみ形成されているため、薄膜が被貼付面に及ぼす効果が限られてしまう可能性がある。
本開示の一態様は、被貼付面に及ぼす効果を向上し得る薄膜および薄膜形成方法を提供する。
本開示の薄膜は、貼付対象の被貼付面に貼付される薄膜であって、使用時にいずれか一方が前記被貼付面側に配置される表裏面を有し、生体適合性のある薄膜本体と、前記薄膜本体の表面に積層した第一の機能性成分を含んで成る第一の機能層と、前記薄膜本体の裏面に積層した前記第一の機能性成分とは異なる第二の機能性成分を含んで成る第二の機能層とを備えている。
本開示の一態様によれば、被貼付面に及ぼす効果を向上できる薄膜および薄膜形成方法を提供できる。
本開示に係る実施の形態1の薄膜の断面模式図 図1Aの上方から見た状態で示す薄膜の模式図 図1Aの下方から見た状態で示す薄膜の模式図 実施の形態1の薄膜の形成に使うメイク支援システムの1例を示す模式図 メイク支援システムを構成する画像処理装置のブロック図 実施の形態1の薄膜を形成するための薄膜形成方法のフローチャート 本開示の実施の形態2の薄膜の断面模式図 図5Aを上方から見た状態で示す模式図 図5Aを下方から見た状態で示す模式図 本開示の実施の形態3の薄膜の断面模式図 図6Aを上方から見た状態で示す模式図 図6Aを下方から見た状態で示す模式図 本開示の実施の形態4の薄膜の断面模式図 図7Aを上方から見た状態で示す模式図 図7Aを下方から見た状態で示す模式図
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[1. 実施の形態1]
図1A〜1Cを参照して、本開示の実施の形態1の薄膜50について説明する。
薄膜50は、シート状の薄膜本体520と、薄膜本体520の表面に積層されたシート状の第一の機能層530と、薄膜本体520の裏面に積層されたシート状の第二の機能層540とを備えている。
薄膜本体520は、第一の機能層530および第二の機能層540の支持台として機能している。また、第一の機能層530および第二の機能層540は、被貼付面である変色領域511に貼付された状態(以下、貼付状態という)で、変色領域511に対して、例えば、美容、医療等の効果を及ぼす。薄膜50は、手または装置によって、第一の機能層530および第二の機能層540が形成された部分が、変色領域511と表裏方向に重畳するように貼付される。なお、被貼付面は、変色領域511に限定されず、例えば、ユーザの顔に形成されたシワ等のシワ領域、傷等の傷領域等の各種領域が相当する。
なお、以下の説明では、薄膜50のうち、変色領域511(例えば、ユーザの肌のシミ)に密着して貼付される側の面を「肌側面」といい、反対側の面を「外側面」という。本実施の形態の薄膜50は、表面を肌側面として使用することもできるし、表面を外側面として使用することもできる。また、以下の説明において、「表裏方向」といった場合には、薄膜本体520の表裏方向のことをいう。
以下、本実施の形態の薄膜50の具体的構成について説明する。薄膜本体520は、人の肌に貼り付けても違和感が無く、無色透明、肌色、白色または半透明であって、かつ、生体適合性を有するシート状部材である。このような薄膜本体520の厚さは、10−10000nm(10nm−10μm)を用いることができ、特に10−1000nmが好ましい。薄膜本体が疎水性の性質を有する場合は特に10−800nmが好ましい。図1B、1Cに示された薄膜本体520の平面視の形状は、矩形状である。ただし、薄膜本体520の平面視の形状は、変色領域511の形状や変色領域511の周辺の形状に合わせて各種形状を採用できる。なお、薄膜本体520は、スピンコート法やロールツーロール法、LB法などで形成されるシートや、電界紡糸法などで生成されるファイバーが折り重なるファイバーシートの形状のほか、相分離法、延伸法、エッチング法などで形成される多孔形状のいずれでもよく、少なくとも外側面側の機能層の機能性成分が透過可能な透過性を有しているのが好ましい。また、薄膜本体520は、変色領域511または変色領域511の周辺の形状に追従できるように、外周部や面内に任意の切れ込みを有する場合もある。
薄膜本体520の材料は、例えば、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ナイロン、ポリグルタミン酸、ポリイミド、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、ジメチルポリシロキサン、アクリル酸/シリコーン共重合体、アクリル酸アルキル/アミド共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の樹脂、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ナフィオン等のポリマー、または、プルラン、セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、コーンスターチ、ペクチン、アラビノキシラン、グリコーゲン、アミロース、アミロペクチン、ヒアルロン酸等の多糖類から選択できる。特に、薄膜本体520の材料は、ポリ乳酸、セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、デンプン、キチン、キトサン、アルギン酸、コーンスターチ、ポリウレタンが好ましい。その他、薄膜本体として採用できる材料は、例えば特許文献2に記載されているため、ここでの詳細な説明を省略する。
第一の機能層530は、薄膜本体520の表面(図1Aの下側面)に積層されたシート状である。このような第一の機能層530は、第一の機能性成分を含む第一の印刷材料を薄膜本体520の表面に印刷することにより形成される。なお、第一の機能層530は、1枚のシートでも、複数枚のシートを積層した積層体でもよい。また、第一の機能性成分は、1種類でも、複数種類でもよい。第一の機能性成分は、例えば、色成分、遮蔽成分、美白成分、紫外線防御成分(紫外線吸収成分、紫外線散乱成分)、保湿成分、抗炎症成分、抗菌成分、活性酸素抑制成分、老化防止成分、血行促進成分等である。その他、機能性成分は、例えば、肌のハリ・弾力を向上する成分、細胞の活性化を促す成分等の各種機能性成分でもよい。
なお、第一および第二の機能層のそれぞれについて、さらに複数種類の成分を混合した層でもよい。また、第一および第二の機能層のそれぞれをさらに複数の層で構成し、異なる成分を別の層として積層して構成してもよい。例えば、第一あるいは第二の機能層のうち、一部の層のみに、ファンデーション層、紫外線防止層、というメイク機能を持たせて、他の層(肌に接触する層)にスキンケア機能を構成してもよい。また、例えば、第一の層あるいは第二の層について、一部の層を、光の反射、屈折の異なる層で設計することにより、機能のみではなく、官能的なツヤ感やマット感を設計することも可能ある。あるいは、第一あるいは第二の機能層において、より薄膜表面に近い層を、外側の層よりも浸透速度が速い成分で構成してもよい。また、第一の機能層530の第一の機能性成分は、薄膜本体520を通過する性質のものでも、通過しない性質ものでもよい。また、第一機能性成分について、温度や水分有無でレオロジーが変化する性質を持たせてもよい。なお、前述の各種成分に関しては、例えば、特許文献3、4等に記載されているため、詳しい説明は省略する。
なお、図1B、1Cに示された第一の機能層530は、平面視で円形状に形成されている。ただし、第一の機能層530の平面視の形状は、各種形状を採用できる。なお、機能層の断面は、多孔形状やファイバーが折り重なった形状、網目や孔の無い高密度な面など限定されるものではない。このような構成によって、薄膜のみで構成する場合と比較して、事前に塗っておいた軟膏や薬効成分を、より留めやすくしたり、動きにくくしたり、擦れたりしないようさせる効果が高い。
第二の機能層540は、薄膜本体520の裏面(図1Aの上側面)に積層されたシート状である。第二の機能層540は、第二の機能性成分を含む第二の印刷材料を薄膜本体520の裏面に印刷することにより形成される。なお、第二の機能性成分は、1種類でも、複数種類でもよい。このような第二の機能性成分は、第一の機能性成分と異なる機能性成分を少なくとも1種類含んでいる。換言すれば、第二の機能成分は、第一の機能成分と異なる効能(例えば、美容上、医療上の効能)を発揮する機能性成分を少なくとも1種類含んでいる。なお、第二の機能性成分の全てを、第一の機能性成分と異ならせることもできる。第二の機能性成分は、第一の機能性成分と同様に、前述した各種機能性成分を採用できる。また、第二の機能層540の第二の機能性成分は、薄膜本体520を通過する性質のものでも、通過できない性質ものでもよい。なお、図1B、1Cに示された第二の機能層540は、平面視で、第一の機能層530よりも直径が小さい円形状に形成されている。本実施の形態の場合、図1Cに示すように、表裏方向に関して、第二の機能層540の全体が、第一の機能層530と重畳している。ただし、第二の機能層540の平面視の形状は、各種形状を採用できる。
以上のような構成を有する本実施の形態の薄膜50は、例えば、図1Aに示すように、裏面を肌側面として、第二の機能層540が、変色領域511に重なるようにユーザの肌に貼付される。このため、第一の機能層530および第二の機能層540の形状は、変色領域511の大きさ、形状および位置に合わせて適宜決定される。また、第一の機能層530および第二の機能層540を構成する機能性成分は、変色領域511に及ぼしたい効果に応じて適宜決定される。
なお、例えば、裏面を肌側面とした場合に、第一の機能層530の第一の機能性成分を、薄膜本体520を通過する性質のものとすれば、第二の機能層540の第二の機能性成分が変色領域511に浸透するタイミングよりも遅いタイミングで、第一の機能層530の第一の機能性成分を、変色領域511に浸透させることができる。このような性質を利用すれば、第一の機能層530の効果が変色領域511に及ぶタイミングと、第二の機能層540の効果が変色領域511に及ぶタイミングとの関係を調整できる。
また、例えば、第一の機能層530の第一の機能性成分と第二の機能層540の第二の機能性成分との間に、蒸散性の違いがある場合には、肌側面側の機能層の機能性成分(本実施の形態の場合、第二の機能層540の第二の機能性成分)を、蒸散性の高い機能性成分とする。このようにすれば、蒸散性の高い機能性成分の効能を無駄なく高濃度の状態で発揮させることができる。
[1.2 システム構成]
以下、図2を参照して実施の形態1の薄膜50の形成に使用されるメイク支援システムの1例の概要について説明する。
図2は、メイク支援システムの1例の概要を示す模式図である。
図2において、メイク支援システム100は、照明部201、カメラ202、およびタッチパネル付き液晶ディスプレイ等の表示部203を備えた画像処理装置200と、画像処理装置200と通信可能に接続された印刷装置300とを含む。画像処理装置200および印刷装置300は、例えば、工場、化粧品販売店舗、美容室、医療機関、身だしなみを整えるメイクルーム、イベント会場、および個人宅等に配置される。なお、画像処理装置200は、容易に持ち運ぶことも可能なポータブル型の装置であってもよい。
画像処理装置200は、表示部203の正面に位置するユーザ400の顔を、照明部201により照明した状態で、表示部203の近傍に配置されたカメラ202により撮影する。そして、画像処理装置200は、撮影された画像を左右方向において反転された画像(以下「顔画像」という)500を、表示部203に表示させる。すなわち、画像処理装置200は、鏡を覗き込んでいるような感覚をユーザ400に与えるように構成されている。
また、画像処理装置200は、得られた顔画像500から(あるいは反転前の画像から)、変色領域511に関する情報(以下、変色領域情報という)を抽出する機能を有する。具体的には、例えば、画像処理装置200は、顔画像500内の色差や撮影時にユーザに照射される可視光照明の反射と吸収を解析し変色領域511を判定する。変色領域情報は、例えば、変色領域511の位置、大きさ、範囲および形状のうちの少なくとも1種類の情報を含む形状情報、色情報、ならびに、変色領域の区分情報等を含む。変色領域の区分情報は、変色領域511の変色の要因の違いに基づく、色素斑、肝斑、扁平母斑、色素細胞性母斑、太田母斑、後天性真皮メラノサイトーシス、紅斑、紫斑、白斑、青あざ、ほくろ、毛穴の黒ずみ、日焼け領域、ざ瘡(ニキビ)、ニキビ痕、摩擦や炎症による色素沈着、しわ、雀卵斑(そばかす)、タトゥー、疣贅、瘢痕等の区分を含む。なお、画像処理装置200は、被貼付面が変色領域511以外の場合にも、前述した変色領域情報に相当する被貼付面の情報を取得する機能を有する。以下の説明では、被貼付面を、変色領域511とする。
また、画像処理装置200は、変色領域511の周辺領域の情報(以下、周辺領域情報という)を抽出する機能を有する。周辺領域情報は、例えば、変色領域511の周辺の色(以下、周辺色という)に関する色情報、凹凸等の形状に関する形状情報を含む。なお、周辺色は、画像処理装置200により、分光測色計などの外部測定機器で取得した包含領域等の色情報の測定値に基づき決定されてもよく、事前に用意されたカラーサンプルから選択することにより決定されてもよい。または、周辺色は、ユーザが使用しているファンデーションやコンシーラー等の色情報を画像処理装置200が取得して、周辺色として画像処理装置200により決定されてもよい。
また、画像処理装置200は、変色領域情報および周辺領域情報に基づいて、印刷データを生成する。印刷データは、例えば、印刷材料に関するデータ(以下、材料データという)および画像データを含む。材料データは、変色領域情報の区分情報に基づいて決定される。例えば、画像処理装置200は、変色領域情報に基づいて、美白成分やビタミンなど変色領域511に効く機能性成分を印刷データとして選定する。
その他、画像処理装置200は、変色領域情報および周辺領域情報以外の情報に基づいて、印刷データを生成することもできる。例えば、顔画像500における陰影からシワ、法令線、ゴルゴライン、バニーライン等(以下、シワ等という)を検出する。これらシワ等を目立たなくすることを目的とする場合には、画像処理装置200は、保湿効果を有する機能性成分を印刷データとして選定する。
以下、前述した実施の形態1の薄膜50を形成する際に必要となる、画像処理装置200の機能について、簡単に説明する。なお、以下の説明では、薄膜50のうち、第二の機能層540が形成された側を肌側面とする。
薄膜50を形成する場合、画像処理装置200は、第一の機能層530および第二の機能層540についての印刷データを生成する。すなわち、画像処理装置200は、変色領域情報の区分情報に基づいて第一の機能層530の第一の印刷材料に関する材料データを決定する。また、画像処理装置200は、変色領域情報の形状情報に基づいて第一の機能層530に関する画像データを決定する。画像処理装置200は、第二の機能層540の印刷データも同様に生成する。
例えば、第一の機能層530にシミ隠しの機能を持たせる場合には、第一の機能性成分として色成分を選択する。具体的には、画像処理装置200は、第一の機能層530が変色領域511に貼付された状態で、周辺色と馴染むような色成分を、周辺領域情報に基づいて決定する。
また、画像処理装置200は、第一の機能層530および第二の機能層540に関する、薄膜本体520上の位置(例えば、座標)、寸法、形状、色等に関する画像データを決定する。そして、画像処理装置200は、材料データおよび画像データを含む印刷データを印刷装置300へ出力する。
印刷装置300は、画像処理装置200から出力された印刷データに基づいて、薄膜50の薄膜本体520に画像を印刷する。このような印刷装置300は、例えば、薄膜本体520の表面に第一の機能層530を印刷した後、薄膜本体520の裏面に第二の機能層540を印刷する両面印刷の機能を有する。また、印刷装置300は、薄膜本体520の表面に第一の機能層530を印刷した後に、第一の機能層530を乾かすヒータ機能を有する。なお、印刷装置300の両面印刷機能は、従来から知られている印刷装置等の両面印刷機能とほぼ同様であるため、詳細な説明は省略する。
そして、印刷装置300は、薄膜50を出力する。ユーザ400は、薄膜50のうち、第二の機能層540が形成された側を肌側面として、第二の機能層540が、変色領域511と表裏方向に重畳するように、薄膜50を変色領域511に貼付する。
貼付状態で、第二の機能層540に含まれる第二の機能成分が、変色領域511に所定の効果を及ぼす。一方、第一の機能層530は、変色領域511に直接貼付されていないが、第一の機能性成分に基づいて、変色領域511に所定の効果(例えば、シミ隠し等の効果)を及ぼす。以上のように、メイク支援システム100は、薄膜50を肌410に貼るといった簡単かつ短時間で済む動作により、変色領域511に対して、所定の処置をすることができる。
なお、印刷装置300において印刷に用いられる機能性成分以外の印刷材料(インク)および各部の具体的構成については、例えば特許文献5〜7に記載されているため、ここでの詳細な説明を省略する。
[1.2.1 画像処理装置200に関する付記]
画像処理装置200は、例えば、現在の測定情報と過去の測定情報とを比較し、例えば、色が濃くなる等の変化が肌にある場合、日焼けの可能性を判断し「日焼け対策をおすすめします」といった内容のガイダンスを、表示部203に表示する機能を有していてもよい。この際、画像処理装置200は、日焼け対策を行うか否かの選択をユーザに促す。ユーザが、日焼け対策の実行を選択した場合には、お勧めの機能性成分の選択画面を表示部203に表示する。そして、ユーザは、選択した機能性成分付き薄膜をインターネットを介して注文すれば、後日、宅配される薄膜を入手できる。あるいは、ユーザの自宅に薄膜印刷用のプリンタを配置しておけば、ユーザは、薄膜をオンデマンドで生成することもできる。以上のように、画像処理装置200は、ユーザからの入力に基づいて薄膜の印刷データを決定することもできる。
また、画像処理装置200は、例えば、過去の測定情報と現在情報とを比較し、シミ、シワ、法令線等に改善効果が認められない場合は、機能層が含む機能性成分の単位面積当たりの濃度を濃くする等の調整を行う機能を有していてもよい。
また、画像処理装置200は、顔の特徴点から顔部品を抽出し、顔部品に応じた薄膜形状を決定する機能を有する。また、画像処理装置は、顔部品の形状に追従させるために薄膜の外周部や面内に形成する切れ込みの情報を、印刷データに含む機能を有する。
また、画像処理装置200は、対処範囲が広範囲になる場合には顔部品毎に薄膜を生成する。これによりユーザはハンドリングしやすく、適用位置を理解しやすくなる。即ち、画像処理装置200は、変色領域やシワ等が複数箇所に離れて存在していて対象範囲が広い場合に、1枚の薄膜でまとめてケアする場合と、複数枚の薄膜でケアする場合との判定を行う機能を有する。
また、画像処理装置200は、2次元平面の撮像画像からだと正確な変色領域511のサイズを取得しにくい部分(例えば、コメカミ付近等)が対象の場合には、顔の平均曲率を考慮して変色領域511のサイズを算出する機能を有していてもよい。
[1.3 薄膜形成方法]
以下、図1A〜4を参照して実施の形態1の薄膜50を形成するための薄膜形成方法の1例について説明する。なお、図3はメイク支援システムを構成する画像処理装置200のブロック図であり、図4は本例の薄膜形成方法のフローチャートである。以下の説明では、図1Aに示すように、薄膜50のうち、第二の機能層540が形成された側が肌側面となる場合について説明する。また、第一の機能層530の第一の機能性成分をシミ隠しのための色成分とし、第二の機能層540の第二の機能性成分を美白成分として説明する。
[1.3.1 第1ステップ]
まず、ステップS1100において、画像処理装置200が備える画像取得部220は、顔画像500(図2参照)を取得する。
[1.3.2 第2ステップ]
次に、ステップS1200において、画像処理装置200が備える画像解析部230は、顔画像500から、変色領域511に関する変色領域情報および変色領域511の周辺領域に関する周辺領域情報を取得する。この際、画像解析部230は、情報格納部210に格納された画像解析に必要な各種情報を取得する。なお、情報格納部210には、印刷種別決定部240による印刷種別の決定に必要な各種情報等も予め格納されている。変色領域情報および周辺領域情報が含む情報は前述したと通りである。
以下、変色領域情報の色情報を取得する方法の1例について説明する。
例えば、変色領域511の色情報を取得するために、先ず、画像解析部230は、顔画像500のうち、鼻の穴、目、口、眉毛等である顔部品を除いた領域から、予め定められた色範囲の領域を肌領域として取得する。次に、画像解析部230は、取得した肌領域を、例えば、明度などの所定の画素値を境界として、変色領域511と非変色領域とに区分して、変色領域511を抽出する。なお、この際、画像解析部230は、所定の面積以下の変色領域511については、非変色領域として取り扱うようにしてもよい。そして、画像解析部230は、変色領域511の近傍の非変色領域の平均値を、周辺色として抽出する。なお、画像解析部230は、特許文献1に記載の手法により、変色領域511および周辺色の抽出を行ってもよい。
[1.3.3 第3ステップ]
次に、ステップS1300において、画像解析部230は、顔部品の配置から、シート形状を決定する。具体的には、画像解析部230は、顔部品の位置を避けて、抽出された1つまたは複数の変色領域511の全体を覆う事ができる閉じた形状を、シート形状として決定する。シート形状とは、前述した実施の形態1の場合には、薄膜50の薄膜本体520の形状に相当する。なお、被貼付面が顔の一部の場合には、顔は立体形状を有し、シートは基本形状が平面であるため、シート形状の大きさには5cm×5cm以下等の制限が設けられている事が望ましい。
[1.3.4 第4ステップ]
次に、ステップS1400において、画像処理装置200が備える印刷種別決定部240は、ステップS1200で取得した変色領域情報および周辺領域情報に基づいて、印刷情報を生成する。印刷情報は、例えば、画像、印刷材料、下地材料の使用の有無、印刷工法の有無等の情報を含む。
本例の場合、印刷種別決定部240は、変色領域情報および周辺領域情報に基づいて、薄膜50の第一の機能層530に関する印刷情報を生成する。具体的には、本例の場合、変色領域情報に含まれる変色領域511の寸法、形状および色、ならびに、周辺領域情報に含まれる周辺色等を考慮して、第一の機能層530が変色領域511に対してシミ隠しの効果を発揮するような印刷情報を生成する。即ち、印刷種別決定部240は、第一の機能層530の第一の機能性成分として、シミ隠しの機能を発揮する色成分を印刷情報に設定する。
次に、印刷種別決定部240は、変色領域情報に基づいて、薄膜50の第二の機能層540の印刷情報を生成する。具体的には、本例の場合、変色領域情報に含まれる変色領域511の寸法、形状および色等に基づいて、第二の機能層540が変色領域511に対して美白作用を発揮できるような印刷情報を生成する。そして、印刷種別決定部240は、印刷情報を、印刷制御部250に出力する。
また、印刷種別決定部240は、印刷情報に基づいて生成した第一の機能層530または第二の機能層540に関する情報を表示部203に表示することができる。例えば、印刷種別決定部240は、印刷情報に基づいて生成した第一の機能層530または第二の機能層540の画像を、顔画像500の変色領域511に重ねたシミュレーション画像を、表示部203に表示する機能を有する。ユーザは、表示部203に表示されたシミュレーション画像を見ながら、第一の機能層530または第二の機能層540に関する位置、大きさ、範囲、形状、色等に関する印刷情報を調整できる。
[1.3.5 第5ステップ]
次に、ステップS1500において、画像処理装置200が備える印刷制御部250は、ステップS1400で生成した印刷情報に基づいて、薄膜本体520の表面の第一の機能層530に相当する部分および薄膜本体520の裏面の第二の機能層540に相当する部分に、印刷すべき内容の印刷データを生成する。印刷データには、前述した材料データおよび画像データが含まれる。また、印刷制御部250は、印刷データに、印刷情報に従った動作を指示する制御情報を含めることができる。例えば、制御情報は、第一の機能層530の印刷と第二の機能層540の印刷との間に、第一の機能層530を乾かす工程を含める指令を含むことができる。
[1.3.6 第6ステップ]
ステップS1600において、印刷制御部250は、生成された印刷データを、印刷装置300へ出力する。なお、前述したS1100〜S1600の処理は、画像処理装置200で実行される。
[1.3.7 第7ステップ]
ステップS1700において、印刷装置300は、印刷制御部250から受け取った印刷データに基づいて、薄膜本体520の表面に第一の機能層530を印刷する。なお、第一の機能層530の構造に関しては、前述した内容と重複するため省略する。また、印刷方法としては、スプレー印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷などの各種方法を適宜採用できる。
[1.3.8 第8ステップ]
次に、ステップS1800において、印刷装置300は、印刷データに含まれる制御情報に基づいて、内部に備えるヒータ等の乾燥装置(図示省略)を駆動する。このような乾燥装置は、薄膜本体520の表面に印刷された第一の機能層530を乾燥させる乾燥処理を行う。乾燥装置は、例えば、熱風式、遠赤外線式等の乾燥装置である。なお、乾燥装置は、第一の機能層530の第一の機能性成分が変性しない構造のものが好ましい。本例の場合、第一の機能性成分である色成分は、熱に対して変性が生じにくい。なお、第一の機能層530の第一の印刷材料が、高い乾燥性を有している場合には、印刷装置300は、乾燥処理を行わなくてもよい。
[1.3.9 第9ステップ]
次に、ステップS1900において、印刷装置300は、薄膜本体520を反転させる。薄膜本体520を反転させる構造は、従来の両面印刷機能を備えた印刷装置の反転機構等で実現できるため、詳細な説明は省略する。なお、印刷装置の構造によっては、印刷装置300は、薄膜本体520を反転させる必要はない。
[1.3.10 第10ステップ]
次に、ステップS2000において、印刷装置300は、印刷制御部250から受け取った印刷データに基づいて、薄膜本体520の裏面に第二の機能層540を印刷する。なお、第二の機能層540の構造に関しては、前述した内容と重複するため省略する。本例の場合、印刷装置300は、薄膜本体520の裏面に印刷された第二の機能層540に対して、乾燥処理を行わない。この理由は、第二の機能層540の第二の機能性成分である美白成分は、熱によって変性する可能性があるからである。すなわち、美容効果または医療効果を発揮する機能性成分は、熱によって変性する可能性があるため、印刷後に乾燥処理を行わないのが好ましい。なお、印刷方法としては、スプレー印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷などの各種方法を適宜採用できる。また、第一の機能層と第二の機能層の印刷方法は同一でもよいし異なる方法の組合せも可能である。例えば、表面の第一の機能層はインクジェット印刷で第一の機能性成分を塗布し、裏面の第二の機能層はスプレー印刷で第二の機能性成分を塗布してもよい。
[1.3.11 第11ステップ]
最後に、ステップS2100において、画像処理装置200が備える画像取得部220は、ユーザ操作等により処理の終了を指示されたか否かを判断する。画像取得部220は、処理の終了を指示されていない場合で、ユーザが「印刷の続行」を選択している場合には、ユーザの選択に応じて処理をステップS1700へ戻す。また、ユーザが「最初に戻る」を選択している場合には、ユーザの選択に応じて処理をステップS1100へ戻す。更に、画像取得部220は、処理の終了を指示された場合には、一連の処理を終了する。
以上のようなフローにより、画像処理装置200は、顔の変色領域511を自動で抽出し、変色領域511から抽出した変色領域情報および周辺領域情報に基づいて印刷データを決定し、変色領域511を効率的にカバーする薄膜50を、印刷装置300を使用して生成する事ができる。
[1.4 作用・効果]
本実施の形態の薄膜50によれば、1枚の薄膜50で、変色領域511に対して異なる効果を及ぼすことができる。即ち、薄膜50は、薄膜本体520の表面に第一の機能層530を設けると共に、同じく裏面に第二の機能層540を設け、かつ、第一の機能層530の第一の機能性成分と、第二の機能層540の第二の機能性成分とを異ならせている。このため、薄膜50は、変色領域511に対して、第一の機能性成分に基づく効果(例えば、シミ隠しの効果)と、第二の機能性成分に基づく効果(例えば、美白効果)との両方を及ぼすことができる。
また、第一の機能層530の第一の機能性成分をメイク成分とした場合に、貼付状態での、第一の機能層530とユーザの肌上の皮脂との接触が、薄膜本体520により緩和されるため、化粧崩れを低減できる。
[2. 実施の形態2]
図5A〜5Cを参照して、実施の形態2の薄膜について説明する。
本実施の形態の薄膜50aは、実施の形態1の薄膜50と同様に、薄膜本体520と、薄膜本体520の表面に積層されたシート状の第一の機能層530aと、薄膜本体520の裏面に積層されたシート状の第二の機能層540aとを備えている。なお、薄膜本体520の構成は、実施の形態1の薄膜50と同様である。
第一の機能層530aは、平面視の形状が前述した実施の形態1と同様である。本実施の形態の場合、第一の機能層530aが、変色領域511に対してシミ隠しの効果を及ぼす。このため、第一の機能層530aは、少なくとも色成分を含む第一の機能性成分により構成されている。このような色成分は、例えば、変色領域511の周辺の色である周辺色である。なお、第一の機能層530aに、例えば、変色領域511の周辺の色のばらつきに合わせたグラデーションを施せば、貼付状態での、第一の機能層530aの肌への色なじみを向上できる。このよう第一の機能層530aは、貼付状態で、表裏方向に関して、肌に形成された2個の変色領域511および変色領域511の周囲部分と重畳する大きさおよび形状を有している。
第二の機能層540aは、薄膜本体520の裏面の2箇所に積層された楕円形シート状の一対の裏側機能層素子550a、550bにより構成されている。一対の裏側機能層素子550a、550bは、少なくとも光を遮蔽する遮蔽成分を含む第二の機能性成分により構成されている。また、一対の裏側機能層素子550a、550bは、全体が、表裏方向に関して第一の機能層530aと重畳している。換言すれば、一対の機能層素子550a、550bは、図5Bに示す平面視で、第一の機能層530aの外周縁よりも内径側に形成されている。
このような一対の裏側機能層素子550a、550bは、薄膜本体520のうち、肌に形成された2個の変色領域511に表裏方向に重畳した状態で貼付できる位置に形成されている。なお、本例の場合、一対の裏側機能層素子550a、550bは、貼付状態において重畳する変色領域511とほぼ同じ形状に形成されている。ただし、一対の機能層素子550a、550bは、貼付状態において重畳する変色領域511よりも一回りほど大きい形状でもよい。このような構成を採用すれば、薄膜50aを貼付する際の位置ずれをカバーし易い。その他の構成は、前述した実施の形態1と同様である。なお、本実施の形態の薄膜50aの形成方法は、図4を参照して説明した薄膜の形成方法とほぼ同様である。
[2.1 付記]
[2.2 作用・効果]
本実施の形態の薄膜50aによれば、1枚の薄膜50aが、変色領域511に対して発揮するシミ隠しの効果を向上できる。即ち、薄膜50aは、第二の機能層540aが発揮する遮蔽効果により、薄膜50aを変色領域511に貼付した状態で、変色領域511が透けにくくなる。この結果、第一の機能層530aが発揮するシミ隠しの効果を向上できる。
[3. 実施の形態3]
図6A〜6Cを参照して、実施の形態3の薄膜について説明する。
本実施の形態の薄膜50cは、実施の形態2の薄膜50aと同様に、薄膜本体520と、薄膜本体520の表面に積層されたシート状の第一の機能層530aと、薄膜本体520の裏面に積層されたシート状の第二の機能層540bとを備えている。なお、薄膜本体520および第一の機能層530aの構成は、実施の形態2の薄膜50aと同様である。
第二の機能層540bは、前述した実施の形態2と同様に、薄膜本体520の裏面の2箇所に積層された楕円形シート状の一対の裏側機能層素子550c、550dにより構成されている。このような一対の裏側機能層素子550c、550dは、美白成分を含む第二の機能性成分により構成されている。その他の構成は、前述した実施の形態2と同様である。なお、本実施の形態の薄膜50aの形成方法は、図4を参照して説明した薄膜の形成方法とほぼ同様である。
[3.1 作用効果]
本実施の形態の薄膜50cによれば、1枚の薄膜50cで、変色領域511に対して異なる効果を及ぼすことができる。即ち、薄膜50cは、第一の機能性成分に基づくシミ隠しの効果と、第二の機能性成分に基づく効果美白効果との両方を、変色領域511に対して及ぼすことができる。
また、第二の機能層540bは、貼付状態において、変色領域511とのみ、または、変色領域511および変色領域511にごく近い周囲のみに重畳する。このため、薄膜50cは、美白効果を、美白効果が必要ない非変色領域には及ぼさず、美白効果が必要な変色領域511に集中して及ぼすことができる。
[4. 実施の形態4]
図7A〜7Cを参照して、実施の形態4の薄膜について説明する。
本実施の形態の薄膜50dは、薄膜本体520と、薄膜本体520の表面に積層されたシート状の第一の機能層530bと、薄膜本体520の裏面に積層されたシート状の第二の機能層540bとを備えている。なお、薄膜本体520および第二の機能層540bの構成は、前述した実施の形態3の薄膜と同様である。
第一の機能層530bは、薄膜本体520の表面の2箇所に積層された楕円形シート状の一対の表側機能層素子560a、560bにより構成されている。一対の表側機能層素子560a、560bは、紫外線防御成分(紫外線吸収成分、紫外線散乱成分)を含む第二の機能性成分により構成されている。このような一対の表側機能層素子560a、560bは、薄膜本体520のうち、肌に形成された2個の変色領域511に重畳した状態で貼付できる位置に形成されている。本例の場合、一対の表側機能層素子560a、560bの全体が、一対の裏側機能層素子550c、550dの全体と、表裏方向に関して重畳している。その他の構成は、前述した実施の形態3と同様である。なお、本実施の形態の薄膜50dの形成方法は、図4を参照して説明した薄膜の形成方法とほぼ同様である。
[4.1 作用効果]
本実施の形態の薄膜50dによれば、1枚の薄膜50dで、変色領域511に対して異なる効果を発揮できる。即ち、薄膜50dは、変色領域511に対して、第一の機能性成分に基づくUVカット効果と、第二の機能性成分に基づく美白効果との両方を、変色領域511に対して発揮できる。また、美白成分は、光で劣化または変性し易い性質を有している。本実施の形態の場合、第一の機能性成分に基づくUVカット効果により、第二の機能性成分が含む美容成分が、劣化または変性しにくくなる。
[5. 実施の形態に関する付記]
実施の形態の薄膜の第一の機能層および第二の機能層の形状を、被貼付面の形状よりも、例えば、ひと回り大きくすれば、薄膜を貼付する際の位置ずれをカバーできる。また、第一の機能性成分および第二の機能性成分は、1種類の機能性成分に限らず、複数種類の機能性成分により構成されていてもよい。
また、第一の機能層と第二の機能層とは、表裏方向に重畳している必要はない。
また、第一の機能性成分と第二の機能性成分の組み合わせは、前述した各実施の形態の場合に限定されない。
また、薄膜本体が、機能性成分の透過性を有している場合には、薄膜本体の肌側面側の機能層(例えば、第二の機能層)が被貼付面に浸透する時間と、外側面側の機能層(例えば、第一の機能層)が被貼付面に浸透する時間との間に差を設けることができる。このため、肌側面側の機能層の効果が被貼付面に及ぶ時間と、外側面側の機能層の効果が被貼付面に及ぶ時間との関係を調整し得る。例えば、薄膜本体がファイバー製の場合、形成条件によりファイバー密度(換言すれば、網目の詰まり具合)を調整できる。このようなファイバー密度の調整により、外側面側の機能層が、ファイバー製の薄膜本体を透過する速度を調整できる。この結果、肌側面側の機能層の肌への浸透時間と、外側面側の機能層の肌への浸透時間との関係を任意に調整できる。具体的には例えば、肌の水分量の計測結果またはユーザの入力結果に基づいて肌が乾燥気味と判断した場合には、肌側面側の機能層に肌を柔軟にする機能性成分(例えば、ブースター成分)を塗布すると共に、外側面側の機能層に保湿性を有する機能性成分を積層する。これにより、肌側面側の機能層の機能性成分により肌の改質を十分に行いながら、外側面側の機能層の機能性成分を肌に浸透させることができる。
また、第一の機能層が含む機能性成分と、第二の機能層が含む機能性成分との間に蒸散性の違いがある場合には、蒸散しやすい機能性成分を含んだ機能層を薄膜本体の肌側面側に配置し、蒸散しにくい機能性成分を含んだ機能層を薄膜本体の外側面側に配置するようにする。この結果、蒸散し易い方の機能性成分の蒸散を抑えられるため、機能性成分の効果を無駄なく発揮させることができる。なお、蒸散しにくい機能性成分としては例えば、色成分等を含むいわゆるメイク成分等が挙げられる。
本開示に係る薄膜貼付装置は、特に、美容に関する用途に有用である。
100 メイク支援システム
200 画像処理装置
201 照明部
202 カメラ
203 表示部
300 印刷装置
400 ユーザ
50,50a,50c,50d 薄膜
511 変色領域
520 薄膜本体
530,530a,530b 第一の機能層
540,540a,540b 第二の機能層
550a,550b,550c,550d 裏側機能層素子
560a,560b 表側機能層素子

Claims (7)

  1. 貼付対象の被貼付面に貼付される薄膜であって、
    生体適合性のある薄膜本体と、
    前記薄膜本体の表面に積層した第一の機能性成分を含んで成る第一の機能層と、
    前記薄膜本体の裏面に積層した前記第一の機能性成分とは異なる第二の機能性成分を含んで成る第二の機能層と、を備える、
    薄膜。
  2. 前記貼付対象は、ヒトの肌であり、
    前記第一の機能性成分と前記第二の機能性成分とが、美容上の効能において異なる、
    請求項1に記載の薄膜。
  3. 使用時に、前記裏面が前記被貼付面側に、前記表面がその反対側に、それぞれ配置され、
    前記第二の機能性成分は前記薄膜本体を通過せずに、前記第一の機能性成分は前記薄膜本体を通過して、それぞれ前記被貼付面に浸透し、
    前記薄膜本体は、前記被貼付面への前記第一の機能性成分の浸透を、前記被貼付面への前記第二の機能性成分の浸透よりも遅延させる、
    請求項1に記載の薄膜。
  4. 使用時に、前記裏面が前記被貼付面側に、前記表面がその反対側に、それぞれ配置され、
    より蒸散性の低い機能性成分が、前記第一の機能性成分として前記表面に積層され、
    より蒸散性の高い機能性成分が、前記第二の機能性成分として前記裏面に積層される、
    請求項1に記載の薄膜。
  5. 使用時に、前記裏面が前記被貼付面側に、前記表面がその反対側に、それぞれ配置され、
    前記第一の機能性成分が、色成分または紫外線防御成分の何れか一方である、
    請求項1に記載の薄膜。
  6. ヒトの肌の被貼付面に貼付される薄膜を形成するための薄膜形成方法であって、
    前記肌を被写体とし、少なくとも前記被貼付面を含む画像を取得するステップと、
    前記画像から、前記被貼付面に関する形状情報を抽出するステップと、
    美容上の効能を有する第一の機能性成分を含む第一の印刷材料を、前記薄膜の薄膜本体の表面に、前記形状情報に基づいて印刷して、前記薄膜の第一の機能層を形成するステップと、
    前記第一の機能性成分とは美容上の効能が異なる第二の機能性成分を含む第二の印刷材料を、前記薄膜本体の裏面に、前記形状情報に基づいて印刷して、前記薄膜の第二の機能層を形成するステップと、を含む、
    薄膜形成方法。
  7. 前記第一の機能層を形成するステップの後に、前記第一の機能層に乾燥処理を施してから、前記第二の機能層を形成するステップを実行する、
    請求項6に記載の薄膜形成方法。
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