JPWO2018061122A1 - 壁面移動装置および壁面移動方法 - Google Patents

壁面移動装置および壁面移動方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2018061122A1
JPWO2018061122A1 JP2018541785A JP2018541785A JPWO2018061122A1 JP WO2018061122 A1 JPWO2018061122 A1 JP WO2018061122A1 JP 2018541785 A JP2018541785 A JP 2018541785A JP 2018541785 A JP2018541785 A JP 2018541785A JP WO2018061122 A1 JPWO2018061122 A1 JP WO2018061122A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall surface
magnet
moving device
wall
crawler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018541785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6681474B2 (ja
Inventor
誠 羽根田
誠 羽根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui OSK Techno Trade Ltd
Original Assignee
Mitsui OSK Techno Trade Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui OSK Techno Trade Ltd filed Critical Mitsui OSK Techno Trade Ltd
Publication of JPWO2018061122A1 publication Critical patent/JPWO2018061122A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6681474B2 publication Critical patent/JP6681474B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B9/00Cleaning hollow articles by methods or apparatus specially adapted thereto 
    • B08B9/02Cleaning pipes or tubes or systems of pipes or tubes
    • B08B9/027Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages
    • B08B9/04Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages using cleaning devices introduced into and moved along the pipes
    • B08B9/049Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages using cleaning devices introduced into and moved along the pipes having self-contained propelling means for moving the cleaning devices along the pipes, i.e. self-propelled
    • B08B9/051Cleaning the internal surfaces; Removal of blockages using cleaning devices introduced into and moved along the pipes having self-contained propelling means for moving the cleaning devices along the pipes, i.e. self-propelled the cleaning devices having internal motors, e.g. turbines for powering cleaning tools

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Abstract

車体2に対して左右対となる無限軌道式のクローラ3を配置し、それぞれのクローラ3の履帯3aの周方向に複数の第1磁石4を取り付け、車体2の下面に第2磁石5を取り付け、壁面Wと第1磁石4とが接触し、かつ、壁面Wと第2磁石5とが離間した状態で、第1磁石4と第2磁石5との両方の磁気吸引力により壁面移動装置1を壁面Wに吸着させながら、クローラ3を回転駆動させることにより壁面移動装置1を壁面W上で走行させる。これにより、磁気吸引力を利用して壁面上を安定して走行する機動性に優れた壁面移動装置となる。

Description

本発明は、壁面移動装置および壁面移動方法に関し、さらに詳しくは、磁気吸引力を利用して壁面上を安定して走行することができ、機動性に優れた壁面移動装置および壁面移動方法に関するものである。
従来、ばら積み貨物船(バルクキャリアー)などでは、揚荷後の貨物艙(カーゴホールド)内の洗浄作業は作業員の手作業によって行われている。この貨物艙は船体のサイズ、輸送する貨物や船型により艙内の形状は異なり、ホールド強度構造材のフレームの有無など、その違いは多岐に亘る。基本的には水平底部、ホッパー部(傾斜面)、垂直壁、並びに、開口部以外の天井部で構成されており、ホールド底部並びにホッパー傾斜部についてはある程度人力で掃除が実施され、垂直壁面などの高所部においては高圧洗浄水の放射による洗浄で実施されるのが一般的である。
この高所部においては、安全性などを考慮すると、貨物艙の壁面上を自由に走行してその壁面を洗浄できる自走式の洗浄装置を使用することが非常に便利である。この掃除用のロボットを活用した貨物艙の洗浄・掃除では垂直壁面を登る技術が必須要件となる。
これに関連して、例えば、日本出願の特開平5−253840号公報に記載されているように、噴射ユニットに対して左右対に踏面ユニットが配置され、それぞれの踏面ユニットの中央部に複数の永久磁石が取り付けられていて、磁石の磁気吸引力を利用して壁面に吸着した状態で壁面上を走行する磁気踏面噴射洗浄機が提案されている。この磁気踏面噴射洗浄機は、踏面ユニットの永久磁石を壁面に吸着させた状態で踏面ユニットを回転駆動させることにより壁面上を走行する。
しかしながら、この磁気踏面噴射洗浄機では、踏面ユニットの永久磁石によって磁気踏面噴射洗浄機全体の自重を支持する必要があるので、壁面に対して安定して吸着して走行するためには、踏面ユニットの永久磁石を磁気吸引力が非常に強い磁石で構成する必要がある。しかし、踏み面ユニットの永久磁石の磁気吸引力を強くすると、踏面ユニットを回転駆動させる際には、壁面に吸着した永久磁石を壁面から離反させるために大きな力が必要となり、踏面ユニットをスムーズに回転駆動させるのが難しくなる。それ故、この磁気踏面噴射洗浄機では、壁面を安定して走行することと、機動性を確保することとを両立させることは難しい。
日本出願の特開平5−253840号公報
本発明の目的は、磁気吸引力を効率良く利用して、壁面上を安定して走行することができ、機動性に優れた壁面移動装置および壁面移動方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の壁面移動装置は、磁石の磁気吸引力を利用して壁面に吸着した状態で前記壁面上を走行する壁面移動装置において、車体と、車体に対して左右対に配置された無限軌道式のクローラと、それぞれの前記クローラの履帯に取り付けられた複数の第1磁石と、前記車体の下面に取り付けられた第2磁石とを備え、前記壁面と前記第1磁石とが接触し、かつ、前記壁面と前記第2磁石とが離間した状態で、前記第1磁石と前記第2磁石との両方の磁気吸引力により前記壁面に吸着しながら前記壁面上を走行することを特徴とする。
この構成によれば、それぞれのクローラの履帯に取り付けられた複数の第1磁石と、車体の下面に取り付けられた第2磁石とによって壁面移動装置を壁面に吸着させるので、壁面移動装置の自重を支持するのに必要な磁気吸引力を第1磁石と第2磁石とに振り分けることができる。これにより、履帯に取り付けられた第1磁石の個々の磁気吸引力を小さくできるので、第1磁石を壁面から離間させるときの力を小さくでき、壁面上においてクローラをスムーズに回転駆動させることが可能となる。さらに、第2磁石によって壁面と車体との間で磁気吸引力を発生させることができるので、壁面移動装置全体を壁面に対してバランスよく吸着させることができる。それ故、高い機動性を確保しつつ、壁面上を安定して走行することが可能になる。
上記の壁面移動装置において、それぞれの前記クローラの履帯において、前記履帯の周方向に配列された前記第1磁石の列が前記履帯の幅方向に複数列取り付けられている構成にすると、個々の第1磁石の磁気吸引力が小さくても多数の第1磁石を配置できるので、壁面と第1磁石との個々の当接面積を小さくして第1磁石の磁気吸引力に打ち勝って第1磁石を壁面から離間させるときの力を小さくできる。その一方で、多数の第1磁石で履帯の接地側全体を壁面に対して効果的に吸着させることができる。
また、上記の壁面移動装置において、前記第2磁石は、例えば、2枚の板状磁石の同極面どうしを対向当接させた複層磁石で構成する。2枚の板状磁石の同極面どうしを対向当接させることで磁力を増強することができ、磁気吸引力の強い複層磁石を形成することができる。磁気吸引力の強い複層磁石を第2磁石として採用することで、車体と壁面との間の磁気吸引力を強くすることができるので、壁面上を安定して走行するには有利になる。
また、上記の壁面移動装置において、前記履帯とそれぞれの前記第1磁石との間に弾性部材を介在させた構成にすると、壁面の表面形状に追従して弾性部材が伸縮することにより、壁面とそれぞれの第1磁石とをより確実に当接させることができる。これにより、壁面に凹凸や障害物などがある場合においても、第1磁石を壁面に対してより効果的に吸着させることが可能になるので、壁面上を安定して走行するには有利になる。
また、上記の壁面移動装置において、前記壁面を掃除する掃除用回転ブラシを設けた構成にすると、壁面移動装置によって貨物艙や船側などの壁面を走行しながら洗浄することが可能になる。さらに、前記掃除用回転ブラシの近傍に前記壁面に対して前記掃除用回転ブラシを案内するガイドキャスターを設けた構成にすると、ガイドキャスターによって壁面と掃除用回転ブラシとの距離を一定に維持することで、壁面の傾斜角度が変化する場合や方向転換する場合などにおいても、掃除用回転ブラシに過剰な負荷がかかることを防止することができる。
そして、上記目的を達成するための本発明の壁面移動方法は、壁面移動装置に磁石を塔載し、前記壁面移動装置を前記磁石の磁気吸引力によって壁面に吸着させた状態にして前記壁面移動装置を前記壁面上で走行させる壁面移動方法において、車体に左右対に配置された無限軌道式のクローラの履帯にこの履帯の周方向に取り付けられた複数の第1磁石を前記壁面に接触させると共に、前記車体の下面に取り付けられた第2磁石を前記壁面から離間させた状態で、前記第1磁石と前記第2磁石との両方の磁気吸引力により前記壁面に吸着しながら、前記クローラを回転駆動することにより前記壁面移動装置を前記壁面上で走行させることを特徴とする。
この方法によれば、それぞれのクローラの履帯に取り付けられた複数の第1磁石と、車体の下面に取り付けられた第2磁石に、壁面移動装置の自重を支持するのに必要な磁気吸引力を振り分けることができ、これにより、履帯に取り付けられた第1磁石の個々の磁気吸引力を小さくできる。その結果、第1磁石を壁面から離間させるときの力を小さくでき、壁面上においてクローラをスムーズに回転駆動させることが可能となる。さらに、第2磁石による磁気吸引力の発生により、壁面移動装置全体を壁面に対してバランスよく吸着させることができる。
本発明の壁面移動装置および壁面移動方法によれば、第1磁石と第2磁石とにより、それぞれの磁気吸引力を役割分担させて、磁気吸引力を効率良く利用できるので、優れた機動性を有して壁面上を安定して走行することができる。
図1は、本発明に係る実施の形態の壁面移動装置の構成を示す模式的な平面図である。 図2は、図1の壁面移動装置の構成を示す模式的な底面図である。 図3は、図1のA矢視図である。 図4は、図1のB−B断面図である。 図5は、図1の壁面移動装置が鉛直な壁面上を走行する状態を示す模式的な縦断面図である。 図6は、図1の壁面移動装置が傾斜の変化や凹凸がある壁面上を走行する状態を示す模式的な縦断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の壁面移動装置および方法を図面を参照しながら説明する。この実施の形態では、図1〜6に例示するように、貨物艙や船側などの壁面を洗浄する機能を備えた仕様の壁面移動装置を用いて説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、その他の壁面に使用するものでもよい。
図1〜図3に示すように、本発明に係る実施の形態の壁面移動装置1は、車体2と、車体2に対して左右対に配置された無限軌道式のクローラ3と、それぞれのクローラ3の履帯3aに取り付けられた複数の第1磁石4と、車体2の下面に取り付けられた第2磁石5(図2のハッチング部分)とを備えている。
さらに、この壁面移動装置1は、壁面Wを掃除する掃除用回転ブラシ8と、壁面Wに対して掃除用回転ブラシ8を案内するガイドキャスター10と、壁面Wを射水洗浄する射水機構11と、壁面Wなどを撮影するカメラ12と、コード類やホース類などがクローラ3に巻き込まれることを防止するガイドパイプ13と、落下防止の安全索16が接続可能な安全索用金具15とを備えている。なお、ここでの寸法に関する説明では、仮に、壁面移動装置1の大きさは、掃除用回転ブラシ8の部分を除いて全長60cm程度で幅60cm程度のものとして説明する。
車体2には、クローラ3の駆動装置が搭載されている。このクローラ3は、駆動用モーターと減速機構、ブレーキ機構とクローラ3を回転するためのスプロケットとを有して構成され、それぞれ独立して操作可能な構成になっている。それぞれのクローラ3を独立して操作することにより、壁面移動装置1は車体2の前後方向および左右方向に自在に走行することができる。車体2にはクローラ3の駆動用モーターの損傷を防止する安全装置が搭載されており、駆動用モーターに過剰な負荷がかかると、安全装置により駆動用モーターが自動的に停止する構成になっている。
クローラ3の履帯3aに取り付けられる第1磁石4は、例えば、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石などの永久磁石で構成される。それぞれの履帯3aにおいて、複数の第1磁石4を履帯3aの周方向に間隔をあけて配列し、その第1磁石4の列を履帯3aの幅方向における複数列で取り付ける構成、例えば、図1及び図2に示すように、両側部にそれぞれ1列ずつで取り付ける構成にするとよい。
この構成にすることで、個々の第1磁石4の磁気吸引力が小さくても多数の第1磁石4を配置できるので、壁面Wと第1磁石4との個々の当接面積を小さくして第1磁石4の磁気吸引力に打ち勝って第1磁石4を壁面Wから離間させるときの力を小さくできる。その一方で、多数の第1磁石4で履帯3aの接地側全体を壁面Wに対して効果的に吸着させることができる。それ故、高い機動性を確保しつつ、壁面W上を安定して走行することができる。
この個々の第1磁石4の磁気吸引力の大きさや寸法は、壁面移動装置1の重量や大きさなどに応じて適宜決定することができ、また、履帯3aに取り付ける第1磁石4の個数や配置、配列なども適宜決定することができる。例えば、この第1磁石の個数は、両輪のクローラ3の寸法がさ60cm程度で、幅15cm、高さ30cm程度の壁面移動装置1では、両方のクローラ3を合わせて60個〜100個程度である。また、第1磁石の接着面積は15〜25cm程度である。
また、図3に示すように、履帯3aとそれぞれの第1磁石4との間に弾性部材6を介在させている。この弾性部材6は、例えば、ゴムや軟質樹脂などで構成される。これにより、弾性部材6が壁面Wの表面形状に追従して伸縮することにより、壁面Wとそれぞれの第1磁石4とをより確実に当接させることができるので、これにより、壁面Wに凹凸や障害物などがある場合においても、第1磁石4を壁面Wに対してより効果的に吸着させることが可能になる。この効果は、履帯3aの下端面(出っ張りの面)と第1磁石4の外端面をほぼ同じ高さにするよりも、弾性部材6が縮む前の状態では、履帯3aの下端面(出っ張りの面)よりも第1磁石4の外端面が外側に少し出っ張るよう構成した方が大きくなる。
車体2の下面に取り付けられる第2磁石5は、磁力を強化した平板状の磁石、例えば、ネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石などの永久磁石や電磁磁石で構成される。第2磁石5の磁気吸引力の大きさや寸法は、壁面移動装置1の重量や大きさなどに応じて適宜決定することができる。図4に示すように、第2磁石5は、クローラ3の長手方向を車体2の前後方向と平行にした状態(平面を走行する状態)で、車体2の上下方向において、第2磁石5の下端面がクローラ3(履帯3a)の下端面よりも、例えば、1mm〜2mm程度上側に位置するように配置する。車体2に取り付ける第2磁石5の個数や配置などは適宜決定することができるが、第2磁石5は車体2の下面において壁面移動装置1の重心位置に近い位置に取り付けるとよい。この第2磁石5の壁面に対向する面積は、例えば、100cm2〜400cm2程度とする。この第2磁石2の磁力により第1磁石の磁力とともに、車体2を壁面Wに磁力で吸着し、垂直壁面を登壁するときの車体2の落下を防止している。
この第2磁石5を、2枚の板状磁石5a、5bの同極面どうしを対向当接させた複層磁石で構成している。2枚の板状磁石5a、5bの同極面どうしを対向当接させることで磁力を増強することができ、磁気吸引力の強い複層磁石を形成することができる。第2磁石5を構成する2枚の板状磁石5a、5bは、車体2の下部を構成するフレーム2aにそれぞれ固定されている。
フレーム2aは、車体2の上下方向に固定位置を変更できるようになっていて、フレーム2aの固定位置を変えることで、車体2に対する第2磁石5の上下位置を変更できる構成になっている。車体2に対する第2磁石5の上下位置を変更して、第2磁石5と壁面Wとの離間距離を変更することで、壁面Wに作用させる第2磁石の磁気吸引力の強さを変更させることができる。通常は、この第2磁石5の位置は一旦調整した後は固定とし、壁面Wに凹凸があっても固定のままとするが、凹凸の多い壁面Wに対して、その壁面Wの凹凸に合わせて壁面Wとの離間距離が大きく変動しないように第2磁石5の位置を自動調整するように構成してもよい。
なお、この実施の形態では、第2磁石5を複層磁石で構成しているが、例えば、第2磁石5を1枚の板状磁石で構成することもできる。また、この実施の形態では、車体2の下面の中央部分の1ヶ所に第2磁石5を取り付けているが、複数の第2磁石5を車体2の下面の複数箇所に取り付けることもできる。
車体2の前方上部には、ヒンジ部を介して車体2の前方に延在する2本のアーム部7が接続されている。アーム部7は、ヒンジ部により車体2に対して車体2の前後方向に回動可能な構成になっている。そして、それぞれのアーム部7の先端部に掃除用回転ブラシ8が取り付けられている。掃除用回転ブラシ8には、それぞれ独立した駆動モーター及び減速機構が搭載されている。また、掃除用回転ブラシ8のブラシ部分は着脱可能な構造になっており、ブラシ部分を交換できるようになっている。これにより、壁面Wの状態に対応させて、ブラシ部分の材質も必要に応じて変更できる。この掃除用回転ブラシ8の回転するブラシ部分により壁面Wの汚損面を掃除することができる。さらに、アーム部7には、掃除用回転ブラシ8を壁面Wに押し付ける際の押圧力を変更できる押圧調整機構9が設けられている。
押圧調整機構9は、車体2の前部に一端部が接続されたスプリングと、アーム部7の下部に設けられた接続金具とで構成されている。接続金具には、スプリングの他端部(フック)を接続できる複数の孔が形成されており、スプリングの他端部を接続する位置(孔)を変更するスプリング調整により、掃除用回転ブラシ8を壁面Wに押し付ける押し付け圧力の大きさを変更できるようになっている。
ガイドキャスター10は掃除用回転ブラシ8の近傍に設けられる。このガイドキャスター10は、アーム部7の先端部に接続されたガイド部10aと、ガイド部10aの前方下部に設けられたボールキャスター10bとで構成されている。このガイドキャスター10により、掃除用回転ブラシ8と壁面Wとの間を一定の距離に維持して、掃除用回転ブラシ8の押し付け圧力の変動を抑制する。これにより、車体2の登壁や壁面Wの傾斜角度が変化するときや方向転換のときに生じる掃除用回転ブラシ8の負荷の変動を抑制し、掃除用回転ブラシ8に過剰な負荷がかかることを防止している。また、ガイドキャスター10によって掃除用回転ブラシ8と壁面Wとの間で壁面移動装置1を壁面Wから離反させる力が生じることを防止することができるので、壁面Wを洗浄しながら壁面W上を安定して走行するには有利になる。また、ボールキャスター10bのボールの回転によりガイドキャスター10の移動を円滑に行うことができる。
射水機構11は、車体2の前方上部に配置された2本の射水ノズルと、それぞれの射水ノズルに水や洗浄液を供給する供給ホースとで構成されている。射水機構11は、噴射方向を所望の方向に設定できるとともに、噴射力を所望の強さに設定できる構成になっている。また、高圧洗浄以外にも水道水ホースを接続することができる。この射水機構11により、ブラシ掃除に加えて射水洗浄が可能となっている。
カメラ12は、車体2の前方上部に配置されている。カメラ12は、撮影方向を所望の方向に設定できる構成になっている。カメラ12で撮影した映像は、床面などに配置されるモニタに表示することができる。カメラ12には、撮影した映像を記録する録画機能も備えられている。このカメラ12としては、乗用車での車載カメラ(録画機能付き)などを採用することができ、掃除作業以外にも高所現場の観察用としても利用できる。
車体2の後端部には、車体2の上方向に延在する支持部14が接続されており、支持部14の上端部に、車体2の後ろ方向に延在するガイドパイプ13が接続されている。クローラ3と離れた位置にガイドパイプ13を設け、壁面移動装置1に接続される電源用コードや遠隔操作用コードなどのコード類や、供給ホースなどのホース類をガイドパイプ13に挿通させた状態にすることで、これらのコード類やホース類がクローラ3などに巻き込まれる不具合を防ぐことができる。
安全索用金具15は車体2の前方上部に設けられている。安全索用金具15には、落下防止用の安全索16を接続できる孔が形成されている。壁面Wに安全索16を設置し、安全索16を安全索用金具15に接続することで、壁面移動装置1が壁面Wから離れてしまった場合にも安全索16によって壁面移動装置1の落下を防止することができる。
壁面移動装置1はコントローラによって遠隔操作可能な構成になっている。コントローラには、駆動モーターの回転数を制御する制御機構が組み込まれており、壁面移動装置1の走行速度を任意の速度に設定できるようになっている。また、コントローラを操作することで、壁面移動装置1の走行方向、掃除用回転ブラシ8の回転速度、射水機構11の射水方向および噴射力、カメラ12の撮影方向および撮影範囲(ズーム)などをそれぞれを操作できるようになっている。この遠隔操作により、大型のバラ積み船(バルクキャリアー)の貨物艙の高所作業用としても使用し易くなる。
次に、この壁面移動装置1を壁面W上で走行させる方法を以下に説明する。この実施の形態では、壁面移動装置1を壁面W上で走行させながら壁面Wを掃除及び洗浄する場合を例にして説明する。
図5に示すように、履帯3aを壁面Wに接地させて壁面移動装置1を壁面Wに吸着させた状態にする。この際、履帯3aの接地面に位置する複数の第1磁石4を壁面Wに接触させると共に、第2磁石5を壁面Wから離間させた状態にする。そして、第1磁石4と第2磁石5との両方の磁気吸引力により壁面移動装置1を壁面Wに吸着させながら、それぞれのクローラ3を回転駆動させることにより壁面移動装置1を壁面W上で走行させる。壁面Wに傾斜角度の変化や凹凸がある場合には、壁面Wの表面形状に追従して弾性部材6が伸縮し、それぞれの第1磁石4が壁面Wとの接触面積が大きくなるように変位する。
壁面Wを洗浄する場合には、押圧調整機構9により掃除用回転ブラシ8とボールキャスター10bを壁面Wに押し付けた状態で掃除用回転ブラシ8を回転させながら壁面移動装置1を壁面W上で走行させることにより、壁面Wを掃除する。つまり、図6に示すように、ボールキャスター10bは壁面Wに沿って変位し、ボールキャスター10bの変位に伴ってガイド部10aおよびアーム部7が車体2の前後方向に回動することにより、壁面Wと掃除用回転ブラシ8との距離が一定に維持される。また、射水機構11によって水や洗浄液を高圧で噴射させることにより壁面Wを射水洗浄する。さらに、カメラ12によって壁面Wを撮影することで、壁面Wの汚れの状態などを確認する。
上記のように、壁面移動装置1によれば、それぞれのクローラ3の履帯3aに取り付けられた複数の第1磁石4と、車体2の下面に取り付けられた第2磁石5との両方の磁気吸引力によって壁面移動装置1を壁面Wに吸着させるので、壁面移動装置1の自重を支持するのに必要な磁気吸引力を第1磁石4と第2磁石5とに振り分けることができる。これにより、履帯3aに取り付けられた第1磁石4の個々の磁気吸引力を小さくできるので、第1磁石4を壁面Wから離間させるときの力を小さくでき、壁面W上においてクローラ3をスムーズに回転駆動させることが可能となる。さらに、第2磁石5によって壁面Wと車体2との間で磁気吸引力を発生させることができるので、壁面移動装置1全体を壁面Wに対してバランスよく吸着させることができる。それ故、高い機動性を確保しつつ、壁面W上を安定して走行することが可能になる。
また、壁面Wに傾斜の変化や凹凸などがあって履帯3aと壁面Wとの接地面積を大きく確保し難い場合においても、第2磁石5によって壁面Wと車体2との間で磁気吸引力を発生させることができるので、貨物艙におけるホッパー部(傾斜面)と垂直壁との分岐点などにおいても、壁面移動装置1を安定して走行させることが可能になる。
従って、上記の実施の形態の壁面移動装置1および壁面移動方法によれば、第1磁石4と第2磁石5とにより、それぞれの磁気吸引力を役割分担させて、磁気吸引力を効率良く利用できるので、優れた機動性を有して壁面W上を安定して走行することができる。
なお、本発明の壁面移動装置1は、壁面Wを洗浄する以外にも様々な用途に活用することができる。例えば、掃除用回転ブラシ8などに代えて、マニュピレーター(ロボットアーム)などを備えた構成にすれば、遠隔操作式の作業ロボットとして活用することができる。また、例えば、壁面Wの劣化を検知するセンサや検査機器を備えた構成にすれば、壁面Wの劣化状況を検査する検査装置として活用することも可能である。
1 壁面移動装置
2 車体
2a フレーム
3 クローラ
3a 履帯
4 第1磁石
5 第2磁石
5a、5b 板状磁石
6 弾性部材
7 アーム部
8 掃除用回転ブラシ
9 押圧調整機構
10 ガイドキャスター
10a ガイド部
10b ボールキャスター
11 射水機構
12 カメラ
13 ガイドパイプ
14 支持部
15 安全索用金具
16 安全策
W 壁面

Claims (7)

  1. 磁石の磁気吸引力を利用して壁面に吸着した状態で前記壁面上を走行する壁面移動装置において、
    車体と、車体に対して左右対に配置された無限軌道式のクローラと、それぞれの前記クローラの履帯に取り付けられた複数の第1磁石と、前記車体の下面に取り付けられた第2磁石とを備え、前記壁面と前記第1磁石とが接触し、かつ、前記壁面と前記第2磁石とが離間した状態で、前記第1磁石と前記第2磁石との両方の磁気吸引力により前記壁面に吸着しながら前記壁面上を走行することを特徴とする壁面移動装置。
  2. それぞれの前記クローラの履帯において、前記履帯の周方向に配列された前記第1磁石の列が前記履帯の幅方向に複数列取り付けられている請求項1に記載の壁面移動装置。
  3. 前記第2磁石が、2枚の板状磁石の同極面どうしを対向当接させた複層磁石で構成された請求項1または2に記載の壁面移動装置。
  4. 前記履帯とそれぞれの前記第1磁石との間に弾性部材を介在させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の壁面移動装置。
  5. 前記壁面を掃除する掃除用回転ブラシを設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の壁面移動装置。
  6. 前記掃除用回転ブラシの近傍に前記壁面に対して前記掃除用回転ブラシを案内するガイドキャスターを設けた請求項5に記載の壁面移動装置。
  7. 壁面移動装置に磁石を塔載し、前記壁面移動装置を前記磁石の磁気吸引力によって壁面に吸着させた状態にして前記壁面移動装置を前記壁面上で走行させる壁面移動方法において、
    車体に左右対に配置された無限軌道式のクローラの履帯の周方向に取り付けられた複数の第1磁石を前記壁面に接触させると共に、前記車体の下面に取り付けられた第2磁石を前記壁面から離間させた状態で、前記第1磁石と前記第2磁石との両方の磁気吸引力により前記壁面に吸着しながら、前記クローラを回転駆動することにより前記壁面移動装置を前記壁面上で走行させることを特徴とする壁面移動方法。
JP2018541785A 2016-09-28 2016-09-28 壁面移動装置および壁面移動方法 Active JP6681474B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/078703 WO2018061122A1 (ja) 2016-09-28 2016-09-28 壁面移動装置および壁面移動方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018061122A1 true JPWO2018061122A1 (ja) 2019-07-04
JP6681474B2 JP6681474B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=61759326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018541785A Active JP6681474B2 (ja) 2016-09-28 2016-09-28 壁面移動装置および壁面移動方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6681474B2 (ja)
WO (1) WO2018061122A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114644090A (zh) * 2022-03-24 2022-06-21 广东海洋大学 船体清污机器人

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108655077B (zh) * 2018-06-15 2023-06-16 山东交通学院 一种爬壁除锈机器人及其双重吸附方法
CN110481655A (zh) * 2019-09-12 2019-11-22 无锡金诚工程技术服务有限公司 履带磁吸附钢结构攀行检测机器人
CN110508518B (zh) * 2019-09-30 2020-11-13 大唐东营发电有限公司 一种火电厂用锅炉表面的去除灰垢结构
GB2592921B (en) * 2020-03-09 2024-04-17 Jotun As Hull cleaning robot
CN111842302A (zh) * 2020-07-30 2020-10-30 重庆交通大学 一种船舶货舱智能清洗装置
JP7389011B2 (ja) * 2020-12-01 2023-11-29 株式会社スギノマシン 壁面洗浄装置
CN112478078A (zh) * 2020-12-11 2021-03-12 兰州理工大学 一种新型船舶除锈机器人
CN116710769A (zh) 2020-12-11 2023-09-05 杰富意钢铁株式会社 移动装置、使用其的构件的检查方法及构件的制造方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6380870A (ja) * 1986-09-25 1988-04-11 Kobe Steel Ltd タンク塗装装置
US6102145A (en) * 1998-06-25 2000-08-15 Technical Mechanical Resource Associates, Inc. Coating removal vehicle with resilient suction ring
JP2001046290A (ja) * 1999-08-09 2001-02-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高層構造物外壁洗浄方法及び装置
JP2001324317A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Nkk Plant Engineering Corp 厚さ計測装置及び厚さ計測方法
JP2004125752A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Sumitomo Metal Ind Ltd 測定装置および測定方法
CN1709654A (zh) * 2005-06-30 2005-12-21 上海交通大学 基于同步齿形带的磁吸附履带式爬壁机器人
JP2012141476A (ja) * 2011-01-04 2012-07-26 Shimizu Corp 撮影装置
EP2708454A1 (en) * 2012-09-18 2014-03-19 Eliot Systems, S.L. Robot for treating metal structures
WO2016111625A1 (en) * 2015-01-09 2016-07-14 Stichting Quick Docking Vehicle urged against a magnetizable wall by magnetic forces

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6380870A (ja) * 1986-09-25 1988-04-11 Kobe Steel Ltd タンク塗装装置
US6102145A (en) * 1998-06-25 2000-08-15 Technical Mechanical Resource Associates, Inc. Coating removal vehicle with resilient suction ring
JP2001046290A (ja) * 1999-08-09 2001-02-20 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高層構造物外壁洗浄方法及び装置
JP2001324317A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Nkk Plant Engineering Corp 厚さ計測装置及び厚さ計測方法
JP2004125752A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Sumitomo Metal Ind Ltd 測定装置および測定方法
CN1709654A (zh) * 2005-06-30 2005-12-21 上海交通大学 基于同步齿形带的磁吸附履带式爬壁机器人
JP2012141476A (ja) * 2011-01-04 2012-07-26 Shimizu Corp 撮影装置
EP2708454A1 (en) * 2012-09-18 2014-03-19 Eliot Systems, S.L. Robot for treating metal structures
WO2016111625A1 (en) * 2015-01-09 2016-07-14 Stichting Quick Docking Vehicle urged against a magnetizable wall by magnetic forces

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114644090A (zh) * 2022-03-24 2022-06-21 广东海洋大学 船体清污机器人

Also Published As

Publication number Publication date
JP6681474B2 (ja) 2020-04-15
WO2018061122A1 (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2018061122A1 (ja) 壁面移動装置および壁面移動方法
US11577794B2 (en) Apparatus and related method for coating an irregular surface
JP6549121B2 (ja) ヒンジ付ビークルシャーシ
US10149590B2 (en) Robot cleaner
US9586633B2 (en) Ground robot drive system
US10919590B2 (en) Robotic repair system for high mast light poles
US20100307545A1 (en) Underwater cleaning robot and auxiliary cleaning work machine
US9398198B2 (en) Pipe crawler apparatus and method for internal pipe inspection
US8905174B2 (en) Traction robot
JP2018531171A6 (ja) 履帯緊張装置及び履帯式走行装置
JP2018531171A (ja) 履帯緊張装置及び履帯式走行装置
AU2012318067B2 (en) Underwater cleaning robot
KR20200116924A (ko) 크롤링 차량을 위한 스프링기반 자기 부착 방법
CN110899190B (zh) 一种桥墩水下表面附着物清洗方法及水下作业机器人
KR20130111846A (ko) 선박용 청소로봇
KR101916477B1 (ko) 선체 외벽 자율주행 장치
US20150313438A1 (en) Auxiliary Oval Wheel for Robotic Devices
CN107413802A (zh) 用于清洁表面的装置
JP5340626B2 (ja) 水中清掃ロボット
KR102290731B1 (ko) 관로조사 및 세척을 위한 자주차
CN111112190B (zh) 一种桥墩水下表面附着物清洗系统及结构改进的机器人
JP2016043726A (ja) 点検ロボット
JP6057237B2 (ja) 貝類除去装置
JP6641655B2 (ja) 走行ロボット
JP2016172613A (ja) 遠隔作業自動機の運搬装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200310

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6681474

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250