JPWO2018061106A1 - レーザレーダ装置 - Google Patents

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Abstract

従来のレーザレーダ装置では、レーザ光を測定したい位置に集光させる集光距離の調整を光アンテナ内のレンズの配置位置を調整して行っていた。本発明では、設定された測定距離に基づいて光アンテナから放出される送信光の波長を制御することで、測定距離に対応してレーザ光源から出力される発振光の波長を変化させ、光アンテナから放出される送信光を所望の位置に集光でき、所望の測定位置の風速を測定できる。これにより、光アンテナ装置においてレンズの機械的な駆動機構を設ける必要はないので、光アンテナ装置の重量や寸法を増大させることがない。

Description

本発明は、レーザレーダ装置に関する。
レーザレーダ装置は、空間を移動する物体に向けてレーザ光を放出し、物体で反射・散乱されて放出方向と逆向きに伝搬してきた戻り光を受信して、そのドップラーシフトを測定することで物体の移動速度を計測するものである。レーザレーダ装置の応用の一例として、大気中のエアロゾル(微小な液体または個体の粒子)の移動速度を計測した結果から、風速を計測する風向風速計がある。レーザレーダ装置において、光アンテナから放出したレーザ光のビーム径内で光軸方向に存在するエアロゾルにより散乱された後方散乱光から風速が算出される。測定距離を動的に可変したい用途においては、測定距離におけるSN比を向上させるために光アンテナから放射したレーザ光を測定距離近傍に集光するように光アンテナを制御する方式が有効である。従来のレーザレーダ装置では、レーザ光の集光距離の動的制御を光アンテナ内のレンズの一部を測定距離に応じた位置に移動することにより行っていた。
国際公開第2015/087842号
上述のようなレーザレーダ装置では、光アンテナ内に配置されたレンズの一部を光軸方向に移動させる駆動機構を設け、レンズを移動させることにより集光距離を動的制御していた。集光距離を正確に制御するためには、レンズの位置を高精度に制御する必要があり、典型的には1μm単位の位置決め分解能が要求される。従来の集光距離の制御方法では、このようなレンズ位置の可変のために機械的に行う駆動機構を設けていたため、光アンテナの重量や寸法が増大するという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、光アンテナの重量や寸法の増大を抑えてレーザ光の集光距離を制御できるレーザレーダ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレーザレーダ装置は、発振光を出力するレーザ光源と、レーザ光源が出力した発振光を強度変調する強度変調手段と、強度変調手段が強度変調した発振光を集光して送信光として放出し、送信光の放出先で対象物が反射した反射光を受信光として受信する光アンテナと、レーザ光源が出力した発振光と光アンテナが受信した受信光とに基づいて対象物の速度を算出する速度算出手段と、設定された測定距離に対応してレーザ光源から出力される発振光の波長を変化させ、光アンテナから放出される送信光の集光距離を測定距離に制御する集光距離制御手段とを備えたものである。
本発明によれば、設定された測定距離に対応してレーザ光源から出力される発振光の波長を変化させ、光アンテナから放出される送信光の集光距離が測定距離となるように制御するので、発振光の波長制御によって集光距離を調整でき、光アンテナにおいてレンズ位置の調整を機械的に行う駆動機構を設ける必要がないので、光アンテナの重量や寸法の増大を抑えられる。
実施の形態1に係るレーザレーダ装置の構成図である。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置の光合波手段及び光分岐・合波手段の透過特性図である。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置の光アンテナ内の光学系断面の概念図である。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置の集光距離制御手段の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係るレーザレーダ装置の方向切換手段の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る回折レンズの断面の例を示す概念図である。 実施の形態3に係るレーザレーダ装置の構成図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るレーザレーダ装置は、一例として風向風速計を目的とした装置について説明する。本レーザレーダ装置は、風速を測定したい測定距離に対応してレーザ光源の発振光の波長を変化させることで、光アンテナから放出されるレーザ光の集光距離を調整制御する手段を備えたことにより、従来手法で必要とした光アンテナ内の機械的な駆動機構を不要としたことを特徴とする。以下、本実施の形態1に係るレーザレーダ装置の構成について説明する。図1は、実施の形態1に係るレーザレーダ装置の構成図である。レーザレーダ装置は、図1に示すように第1から第3のレーザ光源1a〜1cを備えたレーザ装置1、光合波手段2、発振光分岐手段3、光周波数・強度変調手段4、光増幅器5、サーキュレータ6、光分岐・合波手段7、第1から第3の光アンテナ8a〜8cを備えた光アンテナ装置8、ヘテロダイン検出部9aと処理部9bを備えた速度算出手段9、表示部10、集光距離制御手段11aと方向切換手段11bを備えた光アンテナ装置制御手段11、設定手段12から構成されている。図1において、実線の矢印は光信号の伝送路を示し、破線の矢印は電気信号の伝送路を示す。
レーザ装置1は、第1のレーザ光源1a、第2のレーザ光源1b、第3のレーザ光源1cを有する。それぞれのレーザ光源は、後述する集光距離制御手段11aの一部を構成する図示しないTEC(ThermoElectric Cooler)により一括して同一の温度に温度調整され、連続発振かつ定偏光である発振光を出力する。本実施の形態では、波長が温度に対して線形に変化する波長多重光通信用の複数の分布帰還形レーザダイオードを1つのパッケージに収めたCWDM用LDモジュールをレーザ光源として使用した場合について説明する。レーザ光源1a〜1cの波長はそれぞれ1520nm、1540nm、1560nmである。後述する光アンテナ装置制御手段11の方向切換手段11bによって使用するレーザ光源が切替えられる。これらのレーザ光源1a〜1cにより出力された発振光は、光ファイバを通して光合波手段2に伝送される。
なお、レーザ光源1a〜1cの波長は相互に異なっていればよく、上述した数値に限られるものではない。また、レーザ光源1a〜1cは一体のLDモジュールである必要はなく、独立したレーザ装置により構成されていてもよく、集光距離制御手段11aの一部を構成するTECによって温度調整されていればよい。
光合波手段2は、光ファイバを通して伝送されてきたレーザ光源1a〜1cからの発振光を入力すると、それらの光を合波して出力するものである。出力された発振光は、光ファイバを通して発振光分岐手段3へ伝送される。
ここで光合波手段2の特性について述べる。光合波手段2は、例えばWDM光カプラとして光通信器に用いられている部品または同等の機能を有し、それぞれ異なる波長帯域の光を透過する第1の入力ポート、第2の入力ポート及び第3の入力ポートと、全ての波長を透過する出力ポートを有する。光合波手段2は、光ファイバから伝送されてきた第1のレーザ光源1a、第2のレーザ光源1b及び第3のレーザ光源1cの発振光がそれぞれ第1の入力ポート、第2の入力ポート及び第3の入力ポートへ入力すると、入力された3つの発振光を合波し、出力ポートから出力する。このとき、第1〜第3の入力ポートはそれぞれ波長透過特性が異なるものであり、それぞれ第1〜第3のレーザ光源1a〜cで発振されるレーザ光の周波数を透過する透過特性を有している。
図2は、本実施の形態に係る光合波手段2の入力ポートごとの波長に対する透過特性を示す透過特性図であり、横軸はレーザ光の波長、縦軸はレーザ光の透過率である。図2において、実線で示す特性11aは第1の入力ポート、点線で示す特性11bは第2の入出力ポート、太線で示す特性11cは第3の入力ポートの波長ごとの透過率を示している。図2に示すように、それぞれの入出力ポートによって透過率の波長依存性が異なっている。本実施の形態1では、波長が1520nm、1540nm、1560nmとなる発振光を出力するレーザ光源1a〜1cを使用しており、それぞれのレーザ光の波長が透過する光合波手段2の入力ポートに入力されている。図2に斜線で示した領域12a、12b、12cはレーザ光源1a〜1cの波長可変範囲を示しており、1520nm、1540nm、1560nmを中心としてそれぞれ±3nmの領域を示している。図2に示すようにそれぞれの入力ポートは入力されるレーザ光の波長可変範囲12a、12b、12cにおいては波長透過特性が平坦になっていることから、それぞれの領域内で波長が変化しても入力ポートを透過する光強度は維持される。
発振光分岐手段3は、レーザ装置1から出力された発振光の偏光を維持したまま光合波手段2から伝送されてくる発振光を送信光と局部発振光とに分岐するものである。この発振光分岐手段3により分岐された一方の発振光は、送信光となり、光ファイバを通して光周波数・強度変調手段4へ伝送され、他方の発振光は局部発振光となり、光ファイバを通して速度算出手段9のヘテロダイン検出部9aに伝送される。この発振光分岐手段3において入力光が送信光と局部発振光とに分岐する際の強度の割合は、入力された発振光の波長による依存性はなく、上記の全ての波長について伝送されてくる発振光を等しい割合で分岐するものである。
光周波数・強度変調手段4は、発振光分岐手段3において分岐された送信光に対して、オフセット周波数を付与し、かつ、周期的にON及びOFF期間を繰り返したパルス変調を行なうものである。この光周波数・強度変調方法は周知の技術であり、例えば前述した特許文献1に開示された方式と同等である。
光周波数・強度変調手段4で光周波数・強度変調された送信光は、光ファイバを通して光増幅器5に伝送される。
光増幅器5は、光周波数・強度変調手段4からの送信光の振幅を光増幅するものである。この光増幅器5により光増幅された送信光は光ファイバを通してサーキュレータ6へ伝送される。
サーキュレータ6は、例えば光通信用として一般に入手可能な部品または同等のものであり、3つの光ファイバケーブルの入出力ポートを有している。図1において紙面の左方向のポートからサーキュレータ6へ入射した光は右方向のポートのみに出力され、右方向のポートからサーキュレータ6へ入射した光は下方向のポートのみに出力されるように構成されている。光増幅器5からの送信光は、サーキュレータ6において紙面の左方向のポートから、光分岐・合波手段7につながる紙面の右方向のポートへ向けて出力され、光分岐・合波手段7からの受信光は、紙面の右方向から、速度算出手段9につながる紙面下方向のポートへ向けて出力される。
光分岐・合波手段7は、例えばWDM光カプラとして光通信機器に用いられている部品または同等の機能を有し、サーキュレータ6から伝送されてきた送信光を入力し、この送信光を分岐して光アンテナ装置8へ向けて出力するとともに、光アンテナ装置8の各光アンテナ8a〜8cから入力した3つの受信光を合波してサーキュレータ6へ向けて出力する。光分岐・合波手段7は、サーキュレータ6につながる入出力ポートと、光アンテナ装置8の各光アンテナ8a〜8cにそれぞれつながる入出力ポートを有している。
サーキュレータ6から伝送されてきた送信光が光分岐・合波手段7に入力されると、この送信光は、波長に応じて異なる入出力ポートに分岐して出力される。すなわち、第1のレーザ光源1aが発振する波長の送信光は第1の光アンテナ8aへ、第2のレーザ光源1bが発振する波長の送信光は第2の光アンテナ8bへ、第3のレーザ光源1cが発振する波長の送信光は第3の光アンテナ8cへそれぞれ分岐して出力される。
また、第1の光アンテナ8a、第2の光アンテナ8b、第3の光アンテナ8cから入力した3つの受信光が光分岐・合波手段7に入力されると、3つの受信光が合波され、サーキュレータ6へつながる入出力ポートへ出力される。
この光分岐・合波手段7の入出力ポートごとの波長に対する透過率の特性は、図2で示した光合波手段2の特性と同様のものである。すなわち、図2において実線で示す特性11aは第1の光アンテナ8a、点線で示す特性11bは第2の光アンテナ8b、太線で示す11cは第3の光アンテナ8cにそれぞれつながる入出力ポートの波長ごとの透過率を示している。また、サーキュレータ6につながる入出力ポートは全ての波長を透過する。
なお、光合波手段2と光分岐・合波手段7は例えば相互に同等のWDM光カプラを用いることもできる。
光アンテナ装置8は、送信光を集光して放出すると共に送信光の放出先で対象物が反射した反射光を受信光として受信する第1の光アンテナ8a、第2の光アンテナ8b及び第3の光アンテナ8cを備えて構成されるものである。各光アンテナ8a〜8cは、透過型のレンズで構成されたファイバコリメータを有しており、互いに異なる方向に送信光を放出するように設置されている。各光アンテナ8a〜8cにより受信された受信光は、送信光が伝送されてきた光ファイバを送信光と逆向きに伝搬して、光分岐・合波手段7へ伝送される。
図3は、本実施の形態1に係るレーザレーダ装置の光アンテナ8a〜8cの一例を示す光学系断面図である。図3において、光ファイバ50から放出された送信光は、レンズ51、52、53の順に屈折しながら透過し、所定のビーム径、拡がり角に変換されて空間に放出される。レンズ51、52、53は構成ガラスの屈折率が波長分散をもつことにより、光ファイバから異なる波長の送信光を入射すると異なる集光距離に集光する特性をもつ。本実施の形態1においては、先述のように光アンテナ8a〜8cにおいて相互に異なる波長の光を送受信するように構成されているが、後に述べる条件において、相互に等しい距離に集光するようにチューニングを行う。このチューニングは、例えば光ファイバ50とレンズ51の距離を基準となる波長に比べて、長波長の場合には長く、短波長の場合には短く微調整して固定しておくことで容易に実現できる。次に、光アンテナ8a〜8cの集光距離が等しくなる条件について述べる。後に述べる理由により、本実施の形態1では、集光距離制御手段11aの一部を構成するTECが第1のレーザ光源1a、第2のレーザ光源1b及び第3のレーザ光源1cを同じ温度に制御した時に、第1の光アンテナ8a、第2の光アンテナ8b及び第3の光アンテナ8cから放出される送信光の集光距離が等しくなる。
上述したように光アンテナ8a〜8cは、送信光の波長が変化すると、集光距離が変化する。この特性を利用し、光アンテナから放出される送信光の波長を変化させることで、光アンテナにレンズ位置の調整を機械的に行う駆動機構を設けることなく送信光の集光距離を制御することができる。例えば、図3に示した光学系は、光ファイバから放出される送信光のNAを0.1、変換後の送信光のビームの直径を60mmとするように構成している。さらに、集光距離が1900mとなるように初期調整した場合を仮定する。設定した波長から波長を±3nmの範囲で変化させることにより、集光距離を∞〜970mまでの間で任意に変化させることができる。なお、レーザ光源1a〜1cの波長の可変範囲±3nmに光合波手段2及び光分岐・合波手段7において光合波手段2及び光分岐・合波手段7の透過率が変化しないように構成されている。
次に、レーザ光源1a〜1cの波長の可変方法について述べる。レーザ光源1a〜1cは、発振光の波長がレーザ光源1a〜1cの温度に依存して変化する特性をもつものを選定する。このような部品は通常、レーザ光源1a〜1cからの発振光の波長を決められた値に安定させるために温度を一定値に制御する。本実施の形態では、通常とは異なり、集光距離制御手段11aが備えるTECによって、レーザ光源1a〜1cの温度を出力したい波長に対応する温度に制御することにより所望の波長の発振光を出力させる構成となっている。
速度算出手段9は、発振光分岐手段3から伝送されてくる局部発振光とサーキュレータ6から伝送されてくる受信光とを用いて、光アンテナ装置8が送信した送信光の放出先における風向風速分布を算出するものであり、ヘテロダイン検出部9aと処理部9bから構成される。
以下、ヘテロダイン検出部9a、処理部9bの動作を具体的に説明する。
最初に、局部発振光と受信光とを光学的に合波してヘテロダイン検出部9aの図示されないフォトダイオードなどの光電変換手段に入力する。これにより、受信光と局部発振光との差周波数で振動する光強度(ビート信号)が電気のビート信号に変換され、処理部9bへ出力される。
次に処理部9bは、ビート信号を特定のサンプリングレートでAD変換する。そして、変換したビート信号を送信光のパルス幅に対応した長さで区切り、複数のビート信号列として記憶領域に格納する。このビート信号を区切る処理を受信ゲート処理という。そして、受信ゲート処理した複数のビート信号列を個々に高速フーリエ変換して、ビート信号列ごとにパワースペクトルのピーク値、スペクトル幅、SN比等を算出する。ここで、各ビート信号列は、時系列順に近距離から遠距離の順に異なる測定距離における物体の速度に影響を受けた戻り光に対応している。すなわち、戻り光の周波数は物体の速度に比例してドップラーシフトを受けている。したがって、ビート信号列から任意の測定距離の風速に比例したドップラ周波数を演算すれば、風速を算出することができる。
次に、処理部9bは光アンテナ装置制御手段11の設定値に従って得られた送信光の放出先方向に対する測定距離、風速の計測値を格納する。光アンテナ8a〜8cは異なる3方向を指向しているので、3方向の計測値が得られる。この情報から、ベクトル演算により距離方向の風向風速分布を得ることができる。この処理部9bによる分析結果は表示部10に伝送される。
表示部10は、速度算出手段9による分析結果を人に対し表示するものであり、例えば液晶モニタのような装置である。
設定手段12は、風速測定を行う際に距離と方向を設定するもので、風速を測定したい位置に対応する測定距離と測定方向を設定する。設定手段12は、例えばユーザが測定したい位置を設定する手段を備えて、ユーザが指示した位置の情報に基づいて、位置に対応する値を設定してもよいし、他の制御装置から定期的に指示される測定位置の情報を受信する手段を備えて、受信した位置の情報に基づいて、位置に対応する値を設定してもよい。設定された測定距離と測定方向の情報は光アンテナ装置制御手段11へ伝送される。
光アンテナ装置制御手段11は、光アンテナ装置8が放射するレーザ光の放射方向や集光距離を制御するものであり、集光距離制御手段11a及び方向切換手段11bから構成される。
集光距離制御手段11aは、設定手段12によって設定された測定距離に基づいてレーザ光源1a〜1cが出力する発振光の波長を制御することで、光アンテナ8a〜8cから放出される送信光の集光距離を制御する。集光距離制御手段11aは、レーザ光源1a〜1cの温度をコントロールするTECを備えており、レーザ光源の温度を任意に変化させることができる。また、発振光の波長はレーザ光源の温度に依存して変化する。これを利用し、光アンテナ8a〜8cから放出される送信光の集光距離が設定手段12に設定された距離になるようレーザ光源の温度を制御する。集光距離と波長の関係、および波長とレーザ光源1a〜1cの温度の関係は、集光距離制御手段11aに予め記憶されており、測定距離が設定されると設定すべき温度が決定され、この温度を目標とした温調制御がTECによって行われる。
方向切換手段11bは、光アンテナ装置8が放出する送信光の指向方向を、設定手段12の要求に応じて切り替える制御を行うものである。具体的には、第1のレーザ光源1a、第2のレーザ光源1b及び第3のレーザ光源1cを要求に応じて選択して駆動する。ここで、第1の光アンテナ8a、第2の光アンテナ8b及び第3の光アンテナ8cは、相互に異なる方向を指向するように支持固定されており、第1のレーザ光源1a、第2のレーザ光源1b及び第3のレーザ光源1cからの送信光は相互に異なった光アンテナ8a〜8cから放出されるように構成されている。したがって、各レーザ光源1a〜1cを選択的に駆動すると光アンテナ装置8が放出する送信光の指向方向が切り替わる。
次に、本実施の形態1に係るレーザレーダ装置の動作について説明する。
まず、外部の要求によりユーザが測定したい距離範囲を設定手段12に指定する。設定手段12は、前記測定距離範囲から、送信光の集光距離と処理部9bの受信ゲート処理内容を判断、決定し、光アンテナ装置制御手段11と処理部9bへ要求指令を伝達する。光アンテナ装置制御手段11は、第一に要求された送信光の集光距離に基づいて集光距離制御手段11aにて送信光の集光距離の制御を行う。第二に、方向切換手段11bにて送信光の指向方向を所定の時間シーケンスに従って制御する。すなわち、送信光がレンズで屈折する際の屈折率が波長によって変化することから集光距離が波長に依存すること及びレーザ光源は温度によって出力する波長が変化することを利用し、集光距離制御手段10aで集光距離を制御する。また、異なる方向を向いている各光アンテナ8a〜8cに送られる送信光を発振するレーザ光源の駆動有無を方向切換手段10bにより切替えることにより、方向を切替える。
集光距離制御手段11aの詳細動作について説明する。
図4は、本実施の形態1に係るレーザレーダ装置の集光距離制御手段11aの動作を示すフローチャートである。まず、ステップS11にて集光距離制御手段11aにユーザから指定された測定距離が設定される。測定距離が設定されるとステップS12にて、設定された測定距離と光アンテナから放出される送信光の集光距離が一致するように光アンテナが使用しているレーザ光源の波長を決定する。波長が決定すると、ステップS13にてレーザ光源で発振される波長が設定された波長になる温度Tを決定し、ステップS14にてレーザ装置1のレーザ光源の温度がTとなるように温度を調整する。ステップS15にて新たな測定距離が設定されたか否かを判定し、新たな測定距離が設定されていれば、ステップS12に戻り、以降の動作を繰り返す。また、ステップS15において新たな測定距離が設定されていない場合は、ステップS14に戻ってレーザ光源1a〜1cの素子の温度がTとなるように温度調整し、レーザ光源1a〜1cの素子を一括して温度Tに維持する。
このような動作により、レーザ光源1a〜1cの温度が制御され、レーザ装置1が出力する発振光の波長が集光距離に対応した波長に制御される。
次に、方向切換手段11bの詳細動作について説明する。
図5は、実施の形態1に係るレーザレーダ装置の方向切換手段11bの動作を示すフローチャートである。まず、ステップS21にてユーザから指定された測定方向が設定される。光アンテナ装置の光アンテナ8a〜8cは放出する送信光が異なる方向となるように設置されており、測定方向は光アンテナの送信光が放出される3方向から選択して設定される。測定方向が設定されると、ステップS22にて使用する光アンテナが決定する。使用する光アンテナが決定すると、ステップS23にて使用する光アンテナから放出するレーザ光を発振するレーザ光源を駆動する。このように、異なる方向を向いている光アンテナに使用されるそれぞれのレーザ光源を駆動するかしないかを切替えることにより、光アンテナ装置8としての送信光の放出方向を切替える。
上述した光アンテナ装置制御手段11による測定距離および測定方向の制御がなされると、方向切換手段11bによって決定されたレーザ光源から連続発振かつ定偏光である発振光が出力される。発振光は、光合波手段2を通して発振光分岐手段3に伝送される。発振光分岐手段3は、当該発振光の偏光状態を維持したまま光を送信光と局部発振光に分岐する。分岐された送信光は光周波数・強度変調手段4へ、局部発振光は速度算出手段9へ伝送される。
光周波数・強度変調手段4では、発振光分岐手段3からの発振光に対してオフセット周波数を付与し、周期的にONおよびOFF期間を繰り返したパルス変調を行う。送信光は光増幅器5により光を増幅されサーキュレータ6から光分岐・合波手段7を経て光アンテナへ伝送され、光アンテナより放出される。
上述のように、光アンテナ装置制御手段11により測定距離および測定方向の制御が行われる結果、光アンテナ装置8から測定方向に送信光が放出されるとともに、その送信光は設定された測定距離で集光する。
光アンテナ装置8より放出された送信光は、観測空間における対象物により後方散乱され、散乱対象の移動速度に応じたドップラ周波数シフトを受ける。そして、光アンテナ装置8は後方散乱した光、すなわち反射光を受信光として受信する。放射された送信光は設定された測定距離で集光するようになっているので、測定距離近辺で最も強度が高くなる。その結果、様々な距離から反射されて受信される受信光のうち、測定距離近辺から反射される反射光の割合が最も多くなる。このため、測定距離近辺からの反射光に関するSN比が高くなる。
受信光は、送信光を放出した光アンテナで受信され、光分岐・合波手段7を経てサーキュレータ6にて速度算出手段9へ伝送される。
速度算出手段9では、ヘテロダイン検出部9aが、発振光分岐手段3からの局部発振光及びサーキュレータ6を介して入力された受信光を用いてヘテロダイン検出を行う。すなわち、ヘテロダイン検出部9aは、局部発振光と受信光とを光学的に合波して光電変換を行うことで、局部発振光と受信光との差周波数のビート信号を出力する。
処理部9bは、ヘテロダイン検出部9aからのビート信号を周波数分析し、測定位置におけるレーザ光の放出方向の風速を算出する。処理部9bにより算出された風速はレーザレーダ装置内のデータ蓄積部(図示せず)に格納される。
レーザレーダ装置を風速測定に用いる場合、1つの方向に関する風速ではなく、3次元風速を把握できた方が利用範囲が広く利便性が高い。3次元風速は、3点測位法により得ることができ、このため、方向切換手段11bにより光アンテナ装置の光アンテナ8a〜8cを順次切り替え、測定したい位置の辺りの異なる3方向についての風速を得る。そして得られた3方向の風速を用いたベクトル演算により風速の3次元風速分布の推定や測定距離ごとの風速分布を得ることができる。
この処理部9bによる処理結果は表示部10に伝送され、必要に応じて表示部10で表示される。
以上のように、実施の形態1に係るレーザレーダ装置によれば、設定された測定距離に基づいて光アンテナから放出される送信光の波長を制御することで、測定距離に対応してレーザ光源から出力される発振光の波長を変化させ、光アンテナから放出される送信光を所望の位置に集光でき、所望の測定位置の風速を測定できる。光アンテナ装置8においてレンズの機械的な駆動機構を設ける必要はないので、光アンテナ装置8の重量や寸法を増大させることがない。
上記実施の形態1のレーザレーダ装置は、レーザ光源と光アンテナの対を3対設け、3次元風速を測定するものについて説明した。このような場合、レーザ光源1a〜1cを一括的に同時に温度調整することで、3つの送信光の集光距離を同時に調整することができる。
また、上記実施の形態に係るレーザレーダ装置では、レーザ光源の波長が温度に対して線形に変化するレーザ光源1a〜1cの温度を一括的に全て同じ温度にする構成のものを示した。このような構成のうち、レーザ光源1a〜1cと集光距離制御手段11aの一部であるTECは、これらが一体となったレーザモジュールで実現できる。
なお、本発明は実施の形態1に示したようなレーザ光源と光アンテナの対が3対ある場合に限られず、3対より多い構成、あるいはより少ない構成のレーザレーダ装置にも適用できる。3次元風速を測定するにはレーザ光源と光アンテナの対が最低3対必要だが、1次元あるいは2次元の風速測定でよければ1対あるいは2対あればよく、この場合でも光アンテナにおいてレンズ位置の微調整を機械的に行う駆動機構を設ける必要はなく、光アンテナの重量や寸法を増大させることがない。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係るレーザレーダ装置について説明する。実施の形態2では、光アンテナ8a〜8cに波長分散特性を有する回折レンズを使用する構成とすることにより、波長の変化に対する送信光の集光距離の可変幅を大きくするものであり、そのほかの構成及び動作は実施の形態1と同様である。
光アンテナのレンズの一例として示したレンズ51の代わりに、ガラス製の回折レンズ54を使用する。
例えば、図6は、実施の形態2に係る回折レンズの断面の例を示す概念図である。点線で示したカーブは、図3に示すレンズ51のレンズの表面を示す。回折レンズ54は、回折レンズとして機能させるために、フレネルレンズのよう外周に行くほど間隔が狭くなる複数の段差を有する形状に構成されている。この段差が波長の整数倍となるように構成することによりレンズ効果が生じる。このような光の回折を利用したレンズは一般に知られており、下記の文献に開示されている。
参考文献1.「回折光学素子入門」ISBN4−900474−61−4
回折レンズは、レーザ光の波長のオーダの微小な構造によってレンズ効果を生じさせることが可能であるため、光アンテナにおける光学系の小型化が可能である。一方、回折格子と同様、回折レンズは大きな波長分散特性を示し、回折レンズの場合は、レンズの焦点距離が波長に応じて変化する。同じ焦点距離で比較すると、ガラスの屈折率の波長分散の数倍から数十倍の波長分散性を示す。すなわち、レンズ51を回折レンズ54とすることにより焦点距離の波長分散性を大きくできるので、同じ波長変化に対し、送信光の集光距離の可変距離が大きくなる。
以上のように、実施の形態2に係るレーザレーダ装置によれば、光アンテナに回折レンズ54を使用する構成とした。回折レンズ54は大きい波長分散特性を有するため、集光距離制御手段11aが光アンテナから放出される送信光の波長を変化させる際に、波長に対する集光距離の可変距離を大きくすることができる。
尚、使用する回折レンズ54は図6に示した形に限られず、波長分散性を有するレンズによって波長に対する集光距離の可変距離を大きくするものであればよく、独立した回折レンズを用いてもよいし、回折レンズを複数用いてもよい。
実施の形態3.
実施の形態3に係るレーザレーダ装置について説明する。実施の形態3では、光アンテナ装置8に温度センサ13及び気圧センサ14(圧力センサの一例)を設けた点が実施の形態1と異なり、他の部分は実施の形態と同様である。
図7は、実施の形態3に係るレーザレーダ装置の構成図である。
光アンテナ装置8は、第1の光アンテナ8a、第2の光アンテナ8b及び第3の光アンテナ8c、温度センサ13、気圧センサ14を備えて構成されるものである。
各光アンテナ8a〜8cは、コリメータレンズにより構成されている。波長分散特性を有するコリメータレンズは温度に依存し、レンズ材料であるガラスの屈折率や、大気の屈折率の変化、また、線膨張によりレンズ形状が変化する。従って、構成するレンズの焦点距離が各光アンテナ8a〜8cの温度に依存し変化する。また、雰囲気の大気圧が変化すると、大気の屈折率が変化することにより、構成するレンズの焦点距離が大気圧に依存し変化する。このため、光アンテナ装置8の温度と気圧を測定し、光アンテナ装置8の屈折率に対応させた制御を行うことにより、送信光の集光距離を目標とする測定位置に適切に制御することができる。
気圧センサ14は、光アンテナ装置8の雰囲気の気圧を計測する。また、温度センサ13は、光アンテナ装置8の温度を計測する。気圧センサ14、温度センサ13はその測定値を電気信号として、光アンテナ装置制御手段11に出力する。
光アンテナ装置制御手段11の集光距離制御手段11aは、光アンテナの温度と気圧による屈折率の変化及びレーザ光源1a〜1cの温度に対して、光アンテナ8a〜8cから出力される送信光の光路差変化を予め記憶しておく。
光アンテナの温度と気圧による屈折率の変化は、予め温度センサ13、気圧センサ14の出力に対して、光アンテナ8a〜8cから出力される送信光の光路差変化を計測、あるいは計算により求め、集光距離制御手段11aに記憶しておく。また、レーザ光源1a〜1cの温度に対して、光アンテナ8a〜8cから出力される送信光の光路差変化を計測、あるいは計算により求め、集光距離制御手段11aに記憶しておく。光路差変化は数式、テーブル等で表すことができ、集光距離制御手段11aに数式として、あるいはテーブルとして記憶しておく。
次に、実施の形態3に係るレーザレーダ装置の動作について説明する。
光アンテナ装置8の温度と気圧を測定している温度センサ13及び気圧センサ14は、その測定情報を光アンテナ装置制御手段11に電気信号の伝送路を介して伝送する。
光アンテナ装置制御手段11は、温度センサ13と気圧センサ14から温度情報及び気圧情報を受け取る。集光距離制御手段11aは、これら温度情報及び気圧情報に基づいて、記憶している光路差変化の数式、あるいはテーブルを参照し、光アンテナ8a〜8cから出力されるレーザビームの光路差の影響を補正してレーザ光源1a〜1cの温度条件を算出し、図4に示したフローチャートを実行する。
以上のように、実施の形態3に係るレーザレーダ装置によれば、光アンテナ装置8に温度センサ13及び気圧センサ14を設けた構成とした。この構成により、光アンテナ装置8において屈折率が温度と大気圧によって変化しても、集光距離制御手段11aが温度及び気圧に対する集光距離の変化の影響を補正して波長を変化させるので、送信光の集光距離を目標とする測定位置に適切に制御することができる。
なお、温度センサ13、気圧センサ14はどちらか一方を設けた構成であっても、より適切な集光距離制御を行う効果がある。
また、温度センサ13、気圧センサ14は光アンテナ装置8全体の雰囲気の温度、気圧を測定するものでも良いし、各光アンテナ8a〜8c個別の温度、気圧を測定するものでも良い。全体の雰囲気の温度と気圧を測定する場合は、集光距離制御手段11aによって一括してレーザ光源1a〜1cの温度を制御し、個別の温度、気圧を測定する場合は集光距離制御手段11aによって各光アンテナ8a〜8c個別にレーザ光源1a〜1cの温度を制御することができる。
なお、本発明では、集光距離制御手段11aにより、設定された測定距離に対応して前記レーザ光源1a〜1cから出力される前記発振光の波長を変化させ、前記光アンテナから放出される前記送信光の集光距離を前記測定距離に制御するものを説明した。この場合、設定された測定距離とは、必ずしも測定したい位置と完全に一致している必要はない。測定したい位置の近辺に集光距離を合わせても、測定したい位置の風速は測定できる。例えば、測定したい位置に対応する測定結果のSN比が最も良くなるように集光距離を調整するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、集光距離制御手段11aで発振光の波長を変化させる例として、レーザ光源1a〜1cの温度を変化させるものを説明したが、波長を変化させる手段はこれに限らず、例えばレーザ光源の素子へ物理的に圧力を加えることにより波長を変化させるようにしてもよいし、レーザ光源から発振光が出力されてから波長を変化させる手段を用いてもよい。
1 レーザ装置、1a 第1のレーザ光源、1b 第2のレーザ光源、1c 第3のレーザ光源、2 光合波手段、3 発振光分岐手段、4 光周波数・強度変調手段、5 光増幅器、6 サーキュレータ、7 光分岐・合波手段、8 光アンテナ装置、8a 第1の光アンテナ、8b 第2の光アンテナ、8c 第3の光アンテナ、9 速度算出手段
9a ヘテロダイン検出部、9b 処理部、10 表示部、11 光アンテナ装置制御手段、11a 集光距離制御手段、11b 方向切換手段、12 設定手段、13 温度センサ、14 気圧センサ、50 光ファイバ、51 52 53 レンズ、54 回折レンズ。
この発明に係るレーザレーダ装置は、発振光を出力するレーザ光源と、レーザ光源が出力した発振光を強度変調する強度変調手段と、強度変調手段が強度変調した発振光を集光して送信光として放出し、送信光の放出先で対象物が反射した反射光を受信光として受信する光アンテナと、レーザ光源が出力した発振光と光アンテナが受信した受信光とに基づいて対象物の速度を算出する速度算出手段と、設定された測定距離に対応してレーザ光源から出力される発振光の波長を変化させ、光アンテナから放出される送信光の集光距離を測定距離に制御する集光距離制御手段とを備え、光アンテナは、光ファイバとレンズとを有し、発振光の波長によって異なる方向に送信光を放射し、発振光の異なる波長に対して同じ集光距離になるように、光ファイバとレンズとの距離が、発振光の波長が長波長の場合には長く、短波長の場合は短く設定されていることを特徴とするものである。

Claims (7)

  1. 発振光を出力するレーザ光源と、
    前記レーザ光源が出力した前記発振光を強度変調する強度変調手段と、
    前記強度変調手段が強度変調した前記発振光を集光して送信光として放出し、前記送信光の放出先で対象物が反射した反射光を受信光として受信する光アンテナと、
    前記レーザ光源が出力した前記発振光と前記光アンテナが受信した前記受信光とに基づいて前記対象物の速度を算出する速度算出手段と、
    設定された測定距離に対応して前記レーザ光源から出力される前記発振光の波長を変化させ、前記光アンテナから放出される前記送信光の集光距離を前記測定距離に制御する集光距離制御手段と、
    を備えたレーザレーダ装置。
  2. 前記測定距離を前記集光距離制御手段に設定する設定手段を備えた請求項1に記載のレーザレーダ装置。
  3. 前記レーザ光源は、出力する前記発振光の波長が前記レーザ光源の温度に応じて変化し、
    前記集光距離制御手段は、前記レーザ光源の温度を調整することにより前記発振光の波長を変化させる請求項1または2に記載のレーザレーダ装置。
  4. 前記レーザレーダ装置は、
    複数の前記レーザ光源を備え、
    前記複数のレーザ光源は前記集光距離制御手段により一括して同一の温度に調整される請求項3に記載のレーザレーダ装置。
  5. 前記光アンテナは、回折レンズにより構成された請求項1から4のいずれか1項に記載のレーザレーダ装置。
  6. 前記光アンテナは、
    前記光アンテナの内部の温度を測定する温度センサを備え、
    前記温度センサが測定した温度に基づき、前記集光距離制御手段により前記光アンテナから放出される前記送信光の前記集光距離を補正して前記測定距離に制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のレーザレーダ装置。
  7. 前記光アンテナは、
    前記光アンテナの内部の圧力を測定する圧力センサを備え、
    前記圧力センサが測定した圧力に基づき、前記集光距離制御手段により前記光アンテナから放出される前記送信光の前記集光距離を補正して前記測定距離に制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のレーザレーダ装置。
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