JPWO2018056271A1 - 酵母細胞壁を用いた麹菌培養で誘導される抗菌組成物 - Google Patents

酵母細胞壁を用いた麹菌培養で誘導される抗菌組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】食経験があり安全性が認められている微生物から効率的に得られる、新たな抗菌性物質を提供する。また、安価で容易に得られる培地を用い、短期間の培養で十分な抗菌性物質を誘導する方法を提供する。さらに、食品工業において大量に副生される酵母細胞壁を原料として用いることで、資源の有効利用をする。【解決手段】酵母エキスまたはビールの生産において副生する酵母菌体、または酵母菌体に、にプロテアーゼを含まない細胞壁溶解酵素を作用させて得られた酵母細胞壁画分を培地に含有させて Aspergillus oryzae麹菌を培養することで、抗菌性物質が産生される。【選択図】なし

Description

本発明は、酵母細胞壁を含む培地で麹菌を培養して得られる抗菌性物質とその製造方法に関する。
近年、食品の安全・安心や売れ残り食品の廃棄低減とコストダウンなどを実現するため、品質劣化を招く微生物汚染制御への期待は高まりつつある。
微生物汚染の制御には、工場における製造段階での菌数管理と包材の工夫、流通段階での温度管理と共に、日持向上剤・保存料製剤の利用というアプローチが重要と考えられている。
しかしながら、合成保存料および日持向上剤の添加は、消費者の「自然」あるいは「天然」嗜好を反映して、近年敬遠される傾向にある。「天然」に近いかたちのものとして、微生物由来の抗菌性物質もあるが、安全性を担保する十分な食経験と、幅広い微生物への有効性を兼ね備えた抗菌性物質は限られたものとなっている。
アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)は、清酒や焼酎、泡盛、味噌、醤油などの製造において古くから用いられてきた、発酵食品の製造に欠かすことのできない重要な微生物である。長い年月の間に食経験を蓄積させた、人への安全性において、優れた食品とも言える。
特許文献1に記載されているヒドロキシアスペルギリン酸は、細菌・真菌・カビに対して効果を有する抗菌物質であることが見出されている。さらに、特許文献2では分子量5,000以上の培養液分画中から細菌・真菌・カビに対して効果を有する抗菌物質の存在が見出されている。
非特許文献1において相良らは、味噌用麹菌と食塩(濃度7.5%以上)を用いて仕込んだ塩麹は、麹菌の何らかの作用により抗菌効果を持つことが示唆されることを報告した。また、非特許文献2において塚原や穂坂らは、麹菌を麹汁培地にて長期間静置培養した上清中に、清酒醸造用の酵母以外の野生酵母に抗菌性を有するイーストサイジン(Yeastcidin)が存在することを報告した。非特許文献3において数岡らは、イーストサイジンが細菌に対する効果を持つ可能性を示唆している。特許文献3において北川らは、蒸煮うるち米等の蒸煮穀類中の蛋白質をプロテアーゼ処理することによって得られた酵素処理液に、アスペルギルス属に属する醸造用麹菌を接種して静置培養することにより麹菌体外に生産される抗菌物質を見出した。非特許文献4には、アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)が培養液中に産生するコウジ酸についても、グラム陰性菌と陽性菌の両方に抗菌効果を示すことが報告されている。
以前より、麹菌における抗菌物質の探索はアスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)を対象に実施されてきた。培養は基本的に固体培地であり、液体培地であったとしても、静置培養であるか、大量(7.5%以上)の食塩を必要とするか、米と麹菌由来の複雑且つ栄養豊富な米麹糖化液を培地とするなど、自由な培地の設計や効率的な生産、工業的生産時のスケールアップが困難であった。
一般的に、麹菌の培養時のpHは中性から酸性側とされてきたが、非特許文献5では、12時間おきに断続的な塩基性条件を組み合わせて麹菌を液体培養させた場合、アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae) KCTC 6909において抗菌性物質が産生されることが報告されている。しかし、この手法によっても、産生される抗菌性物質の絶対量は高くなかった。
特許文献4では、米、麦、脱脂大豆などの穀物類で麹菌を培養すると、歯周病の原因菌であり口臭の原因菌にもなり得るジンジバリス菌などへの抗菌活性が生じたことが報告されている。
他方、酵母からの抽出物である酵母エキスは調味料用途などに好適であり、世界中で広く製造されているが、その際に抽出残渣として酵母菌体が大量に排出される。また、ビールの生産において排出される酵母菌体も同様である。これらの酵母菌体は酵母細胞壁を主成分とし、飼料や肥料として利用することが多いが、食品向けの利用は多くなく、新たな利用法の創出が期待されていた。
特開2003−81715号公報 特開2003−26693号公報 特開平7−177897号公報 国際公開2012/043743号
相良 他「3F28a07 塩麹製造中および保存中における食塩濃度の違いによる抗菌効果について」2015年日本農芸化学会 学会発表 穂坂 他「麹菌(A. oryzae)の生産する抗菌性物質(Yeastcidin)の精製と性質」(1991年)発酵工学 第65巻、第3号 191−197 数岡 他「麹菌が生産する抗菌物質をもちいた食品汚染防止」平成20年度 東京農業大学 学部研究所プロジェクト 研究成果総括報告書 「New Food Industry」(1990年) P.25, Vol.32, No.7, 「Isolation and Characterization of an Extracellular Antimicrobial Protein from A. oryzae)」 J. Agric. Food Chem. 2008, 56, 9647−9652
本発明の目的は、食経験があり安全性が認められている微生物から効率的に得られる、新たな抗菌性物質を提供することである。また、安価で容易に得られる培地を用い、短期間の培養で十分な抗菌性物質を誘導する方法、すなわち安全性の高い抗菌性物質の工業的生産性に優れた製造方法を提供することである。さらに、食品工業において大量に副生される酵母菌体を原料として用いることで、資源の有効利用をすることである。
このような事情を鑑みて鋭意研究を重ねた結果、食経験があり安全性が認められているアスペルギルス・オリゼー(A.oryzae)、すなわち麹菌を、酵母細胞壁を含む培地を用いて培養を行うことにより、抗菌性物質が多く産生されることを見出した。さらにこのようにして得られた抗菌性物質が、公知の方法で得られたものと異なる、新たな抗菌性物質である可能性を見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、
(1)酵母細胞壁を含む液体培地で麹菌を培養する工程を含む、抗菌性物質の製造方法、
(2)前記液体培地中における、前記酵母細胞壁(乾燥物換算)が0.1〜10重量%である、前記(1)記載の製造方法、
(3)前記(1)または(2)に記載の製造方法で得られた抗菌性物質
に係るものである。
本発明によると、食経験があり安全性が認められている麹菌と、酵母菌体または酵母菌体から取得できる酵母細胞壁画分を用いて、複雑な工程を経ることなく、高力価な抗菌物質を産生することができる。この方法を用いて得られた抗菌性物質は、公知の方法で得られたものとは異なる抗菌スペクトルを有する新たな抗菌性物質である可能性がある。
以下、本発明を詳細に説明し、本発明の理解に供する。
本発明の抗菌性物質の製造に用いる麹菌とは、発酵食品の製造に利用され、食経験を有するアスペルギルス属糸状菌を指す。代表的なものとしては、醸造食品製造において食経験豊富なアスペルギルス属糸状菌として、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)であり、好ましくはそのうち白色変異株である。
本発明の実施において、麹菌を培養する培地は液体培地が好ましく、当該培地には酵母細胞壁を含有させる。酵母細胞壁としては、それを主成分とする酵母菌体をそのまま用いてもよく、また酵母菌体から精製して得られた酵母細胞壁画分を用いてもよい。
酵母細胞壁画分は、酵母菌体から以下のようにして取得することができる。
原料として用いる酵母菌体は、望ましくは酵母エキスを抽出した際に排出される酵母エキス残渣か、ビール生産において排出されるビール酵母菌体である。酵母の種類としてはトルラ酵母、パン酵母、ビール酵母等があり、具体的には、トルラ酵母由来の「KR酵母」(興人ライフサイエンス社製)を用いることもできる。
酵母菌体に、細胞壁溶解酵素を添加し、望ましくは30℃以上にて1〜6時間作用させる。そこで添加する細胞壁溶解酵素としてはグルカナーゼとマンナナーゼがあるが、本発明においては、細胞壁溶解酵素としてプロテアーゼ活性をほとんど有さないものを用いることが重要である。具体的には、ストレプトマイセス属由来のβグルカナーゼ「デナチームGEL」(ナガセケムテックス社製)、Taloromyces属由来のβグルカナーゼ「Filtrase BRX」(DSMジャパン社製)等がある。もしプロテアーゼを含有する酵素製剤を用いる場合には、酵素製剤中のプロテアーゼが作用しないような温度またはpHで作用させる必要がある。
酵母菌体に細胞壁溶解酵素を作用させた後は、60℃以上で20分以上加熱処理した後、遠心分離機にて細胞壁を主とする画分と蛋白質を主とする画分に分離し、細胞壁を主とする画分を酵母細胞壁画分とする。このようにして得られた酵母細胞壁画分の乾燥物中のグルカン・マンナン総含量は概ね40%以上である。
この酵母細胞壁画分をそのまま、または乾燥して、麹菌の培養に用いることができる。
また、望ましくは、前述の工程で得た酵母細胞壁画分に、さらに別のグルカナーゼを作用させて、より低分子化させたものを、酵母細胞壁画分として用いる。ここで用いるグルカナーゼは、難溶性のβ-1,3/1,6-グルカンに作用して、低分子のラミナリビオースやグルコースまで分解することができるもので、当該グルカナーゼとしては、Trichoderma longibrachiatumより産生される「スミチームTG」(新日本化学社製)が望ましい。
このようなグルカナーゼの反応の至適pHは3〜5、至適温度は45〜55℃である。反応時間は、1時間以上、好ましくは20時間以上である。酵素反応後、70℃以上で酵素を失活後、そのまま、あるいは濃縮、乾燥して、酵母細胞壁画分として麹菌の培養に用いても良い。
このように、グルカナーゼを2段階で作用させる場合は、1段階目のグルカナーゼで酵母細胞壁画分と蛋白質を主とする画分とに分離した後に、酵母細胞壁画分の方に、より低分子化できるグルカナーゼを作用させることが望ましい。
酵母菌体、または前記の方法で得られた酵母細胞壁画分を含有する培地を調製し、麹菌を培養する。培地中の酵母細胞壁画分の含量は、乾燥物換算で0.1〜10重量%が望ましく、より望ましくは1重量%以上、さらに望ましくは3重量%以上である。酵母細胞壁画分の代わりに酵母菌体そのものを用いる場合は、酵母菌体のうちの細胞壁に相当する量が、前記の範囲に入るようにすることが望ましく、具体的には、培地中の酵母菌体の含量は乾燥物換算で0.2〜25重量%が望ましい。
培地は、未乾燥または乾燥後の酵母細胞壁画分を主成分として用いてもよいし、一般的な培地に酵母細胞壁画分を添加して調製したものでも良い。
未乾燥または乾燥後の酵母細胞壁画分を培地の主成分とする場合、培地中の糖濃度は2重量%以上が好ましいため、糖を外添する必要がある。酵母細胞壁画分として、β-1,3/1,6-グルカンに作用するグルカナーゼを作用させて、グルカンをラミナリビオースやグルコースまで分解したものを用いた場合は、酵母細胞壁画分からのグルコースの持ち込みがあるため、グルコース濃度を測定し、その足りない部分を外添すると良い。
糖としては、資化可能な任意の単糖類や二糖類、三糖以上の多糖類、デンプン、さらに、ショ糖製造時に副産物として生じるモラセス(廃糖蜜)のような混合糖類などを利用でき、特に制限は無い。好ましくはグルコース、マルトース、ラミナリビオースである。
酵母菌体または酵母細胞壁画分を含有する培地に、麹菌を接種して培養する。麹菌とは、発酵食品の製造に利用され、食経験を有するアスペルギルス属糸状菌を指す。代表的なものとしては、醸造食品製造において食経験豊富なアスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)であり、好ましくはそのうち白色変異株が良い。
麹菌を接種した後の培地を中性〜塩基性に調整し、培養中はpHをコントロールすることなく培養してよい。麹菌を植菌した後の培養温度は、30℃未満で培養する。
培養は振とう培養や通気撹拌培養によるバッチ培養、または連続培養や通電による電気培養法も利用できる。好ましくは通気撹拌培養による振とう培養であり、溶存酸素は高いほうがよく、1ppm以上が好ましい。
麹菌の培養時間は、抗菌性物質が産生されるのに必要な時間とし、通常24時間から168時間である。
培養後の培養液は抗菌性物質を含有する。抗菌性物質を含む培養液はそのまま使用または保存しても良いし、乾燥して菌体と抗菌性物質とを含む固型組成物としてもよい。好ましくは、培養液から菌体を除去後、必要に応じて精製し、得られた抗菌性物質を含む組成物を凍結または粉末化して保存する。
抗菌性物質を含む抗菌製剤を製造するには、賦形剤等の目的で食品用に利用可能な原料を用いることができる。
本発明においては製造工程中、または工程後に、例えば乳酸菌抽出物や酵母抽出物などの未加工粗製物や分解物、グリシンやキチン・キトサン、ポリリジンなどの保存料や日持ち向上剤、EDTAやクエン酸などのキレート物質、プロテアーゼやアミラーゼ、ホスファターゼなどの分解酵素を添加することにより、剤としての安定性や抗菌スペクトルの拡大、抗菌物質構造や組成物の改良、収量向上、味質の改善を図ってもよい。
本発明の方法により得られた抗菌性物質又は抗菌性物質を含む組成物は、安全性が高いため、食品であれば、特に制限なく使用できる。例えば、野菜、果物などの食品、調味料などの食品素材、惣菜などの調理食品などに利用できる。また、食品だけでなく医薬品、医薬部外品、化粧品、畜産・漁業での飼料、微生物由来農薬、植物の免疫強化などの多様な分野で使用することが可能である。本発明品は、公知の抗菌剤の使用方法が利用できる。例えば、食品であれば、本発明品を食品に均一に混合する、本発明品を適宜濃度調整し、食品に噴霧するなどがある。
以下、実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
(1)麹菌の調製
麹菌としては、味噌用のA. oryzae No.2007 (樋口松之助商店社製)を用いた。単離・純粋培養した菌を、ポテトデキストロース寒天斜面培地(日水製薬株式会社製)7mLに割線後、30℃で72時間培養し、適宜寒天培地ごと切り出して下記液体培養に供試した。
(2)酵母細胞壁成分入り液体培地の調製
酵母エキス抽出残渣である「KR酵母」(興人ライフサイエンス社製)1kgを水にて10%濃度に調整、懸濁し、40℃、pH6.0に調整した後、細胞壁溶解酵素(ナガセカムテックス社製:デナチームGEL)を3g加え、5時間作用させ、次いで70℃、20分で加熱処理した後、遠心分離機にて細胞壁を主とする画分と蛋白質を主とする画分に分離、細胞壁を主とする画分を乾燥し、酵母細胞壁画分(A)を得た。本酵母細胞壁画分(A)を水にて3.6%濃度に調整、懸濁し、45℃、pH4に調整後、スミチームTG(新日本化学社製、100unit/g)を固形分に対して1%となるように添加し、22時間作用させ、次いで90℃で加熱失活処理し、pH8±1に調整して、酵母細胞壁画分(B)を得た。酵母細胞壁画分(B)のグルコース濃度は0.6重量%であり、グルコースの終濃度を2重量%とするためにグルコースを1.4%追添加し、その液を、酵母細胞壁画分入り液体培地とした。
(3)麹菌の培養
麹菌の培養は坂口フラスコを用いて実施した。500mL坂口フラスコに前記のとおり酵母細胞壁画分入り液体培地100mLを移しオートクレーブした後、ポテトデキストロース寒天斜面培地から切り出したA. oryzae No.2007(樋口松之助商店社製)の胞子を植菌した。28℃で72時間振とう培養した。培養終了後、培養液を金属メッシュのザル(目開き1mm)で粗ろ過したのち、ろ紙(ADVANTEC社製「7C」)でろ過して菌糸を取り除いた。取得したろ液のpHが、以降の抗菌性評価に影響を及ぼさないpH7±1になるよう水酸化ナトリウム水溶液で調整した。ろ液を10,000rpmで10分間遠心分離した後、上清を回収した。上清液の凍結乾燥は「FreeZone-2.5」(LABCONCO社製)を用い、麹菌培養液の凍結乾燥粉末を得た。得られた凍結乾燥粉末を実施例1の組成物とした。
<実施例2>
実施例1において、 KR酵母に代えて「乾燥ビール酵母キリンBY-G」(MCフードスペシャリティーズ社製)を用いた以外は実施例1の(2)と同様の操作で酵母細胞壁画分(B)を取得し、それを乾燥して粉末とした。この粉末を3.5重量%の水溶液とし、さらに終濃度が2%となるようにグルコースを添加して製した液体培地をオートクレーブ処理し、実施例1の(3)と同様に麹菌培養を行い、得られた粉末を実施例2の組成物とした。
<実施例3>
実施例2において、酵母細胞壁画分(A)をスミチームTGによる処理を行わずに用い、酵母細胞壁画分(A)が3.5重量%、さらに終濃度が2%となるようにグルコースを2%添加して製した液体培地をオートクレーブ処理し、実施例1の(3)と同様に麹菌培養を行い、得られた粉末を実施例3の組成物とした。
比較例1は、液体培地として、一般的に麹菌培養として用いられているYPD培地を使用する以外は、実施例1と同様とした。
比較例2は、麹菌を本格焼酎用であるA. luchuensis SH35株 (樋口松之助商店社製)を用いた以外は、実施例1と同様とした。
比較例3は、麹菌を本格焼酎用の黒麹菌であるA. luchuensis SH41 株(株口松之助商店社製)を用いた以外は、実施例1と同様とした。
比較例4は、麹培養を行わない、実施例1の(2)のスミチーム分解物を凍結乾燥したものとした。
(4)抗菌性試験
グラム陰性菌としてEscherichia coli DH5α(大腸菌)、グラム陽性菌としてBacillus subtilis (枯草菌ATCC6633)を被検菌として用いた。これらの各被検菌を、液体LB培地を用いて37℃にて一晩前培養してPBS緩衝液に希釈し、2%の希釈被検菌体液を調製した。
試料として、実施例1〜3、比較例1〜4の組成物をそれぞれ液体LB培地(Difco社製『LB Broth, Miller (Luria-Bertani)』)に溶解し、121℃、15分間のオートクレーブ処理した後、24ウェルのマルチプレート(住友ベークライト社製、ウェル底面未処理)に900uLずつ分注した。実施例1〜3、比較例1〜4の組成物をLB培地に溶解する濃度は、それぞれについて1%、2%、3%、4%、5%とした。対照区については、LB培地900μL分注した。
前述の被検菌体液を各ウェルに90uLずつ、最終菌体濃度0.2%となるよう分注した後、100uLを濁度測定のため抜き取り、プレートをシールした。振とう培養装置(TAITEC社製、Invitro shaker)で37℃、650rpmにて24時間振とう培養した。培養後、各ウェルの培養液について波長600nmで測定した濁度による増殖抑制を比較した。
培養後の濁度が対照区よりも低いものを抗菌活性(+)とし、同じか高いものを抗菌活性(−)とした。
実施例1〜3、比較例1〜4の凍結乾燥物のグラム陰性菌及びグラム陽性菌に対する抗菌結果を表1に示した。比較例1〜4のいずれも、グラム陰性菌(大腸菌)、グラム陽性菌(納豆菌)ともに抗菌活性は(−)であった。
酵母細胞壁画分を含有する培地を用いた時、アスペルギルス・オリゼー菌は抗菌性物質を産生しており、これはグラム陰性・陽性菌の両方で高い活性を示すことがわかった。また、培地としてYPD培地を用いた比較例1では抗菌活性はみられず、このことから、酵母細胞壁画分を培地に含有させることで、著しく抗菌力が高くなることがわかった。
<グルカナーゼ分解時間による影響>
<実施例4>
実施例1において、液体培地の調製において、スミチームTGによる分解を行わず、グルコースを2%添加した以外は、実施例1と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例4の組成物とした。
<実施例5>
液体培地の調製において、スミチームTGによる分解を24時間として、グルコースを1%添加した以外は、実施例1と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例5の組成物とした。
<実施例6>
液体培地の調製において、スミチームTGによる分解を48時間として、グルコースを0.8%添加以外は、実施例1と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例6の組成物とした。
<実施例7>
液体培地の調製において、スミチームTGによる分解を72時間として、グルコースを0.5%添加以外は、実施例1と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例7の組成物とした。
(5)抗菌性試験−2
グラム陰性菌としてEscherichia coli DH5α(大腸菌)、グラム陽性菌としてBacillus subtilis (枯草菌ATCC6633)を被検菌として用いた。これらの各被検菌を、液体LB培地を用いて37℃にて一晩前培養してPBS緩衝液に希釈し、2%の希釈被検菌体液を調製した。
試料として、実施例4〜7の組成物をそれぞれ液体LB培地(Difco社製『LB Broth, Miller (Luria-Bertani)』)に溶解し、121℃、15分間のオートクレーブ処理した後、24ウェルのマルチプレート(住友ベークライト社製、ウェル底面未処理)に900uLずつ分注した。実施例4〜7の組成物をLB培地に溶解する濃度は、それぞれについて0.25%、0.50%、0.70%、1.00%、1.50%とした。対照区については、LB培地900μL分注した。
前述の被検菌体液を各ウェルに90uLずつ、最終菌体濃度0.2%となるよう分注した後、100uLを濁度測定のため抜き取り、プレートをシールした。振とう培養装置(TAITEC社製、Invitro shaker)で37℃、650rpmにて24時間振とう培養した。培養後、各ウェルの培養液について波長600nmで測定した濁度による増殖抑制を比較した。
培養後の濁度が対照区よりも低いものを抗菌活性(+)とし、同じか高いものを抗菌活性(−)とした。
表2に、グルカナーゼ処理時間を0、24、48、72時間とした酵母細胞壁画分の液体培地を用いて麹培養した培養上清(実施例4〜7)の、大腸菌(グラム陰性菌)と枯草菌(グラム陽性菌)に対する、添加濃度0.25〜1.50%における抗菌力を示した。グルカナーゼ処理時間が長くなるほど抗菌活性が高まった。一方で、グルカナーゼ処理しなくても1.50%以上の添加量では抗菌力を有していた。
このことから、酵母細胞壁画分としては、グルカナーゼで細胞壁のグルカンを分解し、ラミナリビオースやグルコースなどの低分子の糖まで分解したものの方が、麹培養において抗菌物質誘導活性が高くなることが示唆された。
<2L‐Jarを用いた培養(酵母細胞壁画分)>
<実施例8>
実施例8については、以下の方法により調製した。
(1)麹菌の調製
実施例1の(1)と同様に、A. oryzae No.2007(樋口松之助商店社製)を用いた。単離・純粋培養した菌を、ポテトデキストロース寒天斜面培地(日水製薬株式会社製)7mLに割線後、30℃で72時間培養し、適宜寒天培地毎切り出して下記液体培養に供試した。
(2)液体培地の調製
実施例1の(2)と同様の方法により酵母細胞壁を3.5重量%含んだ培地を調製した。
(3)麹菌の培養〜抗菌性物質の取得
滅菌済みの2Lジャーファーメンターに酵母細胞壁入り液体培地1Lを移し、オートクレーブ処理し、PDA培地から切り出した胞子を植菌した。培養中はpHメーターにより、1N水酸化ナトリウムを用いてpH7.5〜8.5に入るように調整し、培養中のpHは成り行きとし、温度28℃、通気量0.8L/min、撹拌速度400rpmにて96時間培養した。また、発泡が激しいため、途中から滅菌済みの「消泡剤CKB」(ディスフォーム社製)を80μL添加した。培養液について、実施例1と同様の方法により処理を行い、得られた凍結乾燥粉末を実施例8の組成物とした。
<比較例5>
実施例8の麹菌の培養において、pHを成り行きではなく、12時間おき(計6回)に1規定水酸化ナトリウム溶液でpH8.0に調整した以外は、実施例1と同様に行って、麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、比較例5の組成物とした。
<実施例9>
(3)の麹菌の培養時間を120時間とした以外は、実施例8と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例9の組成物とした。
<実施例10>
(3)の麹菌の培養時間を144時間とした以外は、実施例8と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例10の組成物とした。
<実施例11>
(3)の麹菌の培養時間を168時間とした以外は、実施例8と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、実施例11の組成物とした。
実施例8〜11の組成物について、(5)抗菌性試験−2と同様にして評価した結果を表3に示す。
表3に培養時間毎のグラム陰性菌とグラム陽性菌に対する抗菌力を示した。培養時間と共に徐々に抗菌活性が高まり、特に糖が消費された120時間以降に抗菌力が高まることが明らかになった。

このことから、培養液の糖が消費され、麹の酵素活性が高まるところから抗菌物質が多く産生することがわかった。
また、培養方法については、培養液のpHをアルカリ側に制御した比較例5よりも、成り行きで培養した実施例8の方が抗菌力が高かった。
<2L‐Jarを用いた培養(酵母菌体)>
<実施例12>
実施例12については、以下の方法により調製した。
(1)麹菌の調製
実施例1の(1)と同様の方法により調製した。
(2)液体培地の調製
酵母エキス抽出残渣である「KR酵母」(興人ライフサイエンス社製)の粉末に水を加えて2.0重量%濃度とし、さらに終濃度が2.0重量%となるようにグルコースを添加して製した液体培地をオートクレーブ殺菌し、麹菌培養に用いた。
(3)麹菌の培養〜抗菌性物質の取得
実施例8の(3)と同様に、滅菌済の2Lジャーファーメンターに「KR酵母」入り液体培地1.2Lを移し、オートクレーブ処理し、PDA培地から切り出した胞子を植菌した。また、発泡が激しいため、滅菌済みの消泡剤「CKB」(ディスホーム社製)を300μL添加した。培養時にはpHメーターにより水酸化ナトリウム溶液を用いてpH8.5〜9.5となるように調整し、培養中のpHは成り行きとした。温度25℃、通気量0.8L/min、撹拌速度300rpmにて120時間培養した。培養液について、実施例1と同様の方法により処理を行い、得られた凍結乾燥粉末を実施例12の組成物とした。
<比較例6>
実施例12の麹菌の培養において、培養温度を25℃ではなく、30℃とした以外は実施例9と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、比較例6の組成物とした。
<比較例7>
実施例12の麹菌の培養において、培養温度を25℃ではなく、35℃とした以外は実施例12と同様に麹菌培養液の凍結乾燥粉末を取得し、比較例7の組成物とした。
表4にグラム陰性菌とグラム陽性菌に対する抗菌力を示した。培養温度が25℃のとき、すなわち実施例12で抗菌活性が確認された。培養温度が30℃以上であると、麹菌の培養において抗菌性物質は産生されないと考えられる。
乳酸や酢酸などは抗菌性を有する有機酸として知られているため、実施例1の抗菌活性が、それらの有機酸によるものであるかを確認したが、固形部あたり1%未満であることから、有機酸の抗菌性は無視できる。すなわち、抗菌性試験で見られた抗菌活性は、これらの有機酸によるものではないと考えられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の条件変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明により、酵母細胞壁を含む培地で麹菌を培養することにより、力価の高い抗菌性物質が誘導されることが見出された。またその抗菌性物質は、公知の方法では得られなかった新規の抗菌性物質であることが示唆された。
従来、「天然」由来の抗菌性物質は限られており、望ましい抗菌スペクトルや耐酸・耐熱・耐アルカリを有するものを見つけることが困難であった抗菌物質を提供できる可能性を有している。よって食品だけでなく医薬品、医薬部外品、化粧品、畜産・漁業での飼料、微生物由来農薬、植物の免疫強化などの広い分野において利用されてゆくことが期待される。

Claims (3)

  1. 酵母細胞壁を含む液体培地で麹菌を培養する工程を含む、抗菌性物質の製造方法。
  2. 前記液体培地中における、前記酵母細胞壁(乾燥物換算)が0.1〜10重量%である、請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法で得られた抗菌性物質。
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