JPWO2018043495A1 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Abstract

潤滑油基油と、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含む第一の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第一の摩擦調整剤と、炭素数が12以上であり且つ炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない第二の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第二の摩擦調整剤と、を含有する変速機用潤滑油組成物。

Description

本発明は、潤滑油組成物に関する。
自動変速機油、無段変速機油等の変速機には、エンジンから変速機に動力を伝達するための潤滑油(変速機用潤滑油)が用いられている。変速機用潤滑油には、その摩擦特性を調整するために摩擦調整剤が配合される。摩擦調整剤としては、例えば、炭素数12〜30の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を有するアミン化合物、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩、炭素数12以上であるα分岐構造を有する脂肪酸と、アミンとの反応生成物等が知られている(下記特許文献1〜4を参照)。
特開2008−106167号公報 特開2005−146148号公報 特開平10−219269号公報 特開2007−238524号公報
変速機用潤滑油には、動力伝達効率を向上させるための高い伝達トルク容量に加えて、乗り心地をよくするためのシャダー防止性が求められる。
しかし、シャダー防止性と伝達トルク容量とは、一般的にトレードオフの関係にあり、従来の変速機用潤滑油を用いてこれらの特性を両立することは困難である。例えば、従来の変速機用潤滑油のうち伝達トルク容量が高いものを用いると、シャダー(異常振動)が発生しやすくなり、自動車の乗り心地が損なわれることがある。一方、変速機用潤滑油のシャダー防止性を高めると、自動変速機における湿式クラッチの摩擦係数の低下や、無段変速機における金属ベルト又は金属チェーンと金属製プーリーとの間の摩擦係数の低下により、伝達ロスが増大してしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、優れたシャダー防止性と十分に高いトルク容量とを両立可能な潤滑油組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、潤滑油基油と、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含む第一の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第一の摩擦調整剤と、炭素数が12以上であり且つ炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない第二の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第二の摩擦調整剤と、を含有する変速機用潤滑油組成物を提供する。
上記の変速機用潤滑油組成物によれば、第一の摩擦調整剤と第二の摩擦調整剤とを組み合わせることによって、伝達トルク容量の低下を十分に抑制しつつ、優れたシャダー防止性を達成することができる。
なお、本発明者の検討によれば、第一の摩擦調整剤は、優れたシャダー防止性を有するが、単独で用いると摩擦表面の摩擦係数が過度に低下し、伝達トルク容量が低下する傾向がある。一方、第二の摩擦調整剤は、単独で使用すると十分なシャダー防止性が得られない傾向を示す。したがって、第一の摩擦調整剤と第二の摩擦調整剤とを組み合わせて用いると、摩擦表面に第一の摩擦調整剤と第二の摩擦調整剤の両方が吸着し、第一の摩擦調整剤の機能が適度に阻害されるため、第一の摩擦調整剤を単独で用いた場合に見られる過度の摩擦係数の低下が抑制されるものと推察される。そして、これらの摩擦調整剤の併用効果によって、従来の変速機用潤滑油では達成が困難であった、優れたシャダー防止性と高い伝達トルク容量とを両立できるものと考えられる。
潤滑油組成物全量を基準として、上記第一の摩擦調整剤の含有量は0.01〜5質量%とすることができ、また、上記第二の摩擦調整剤の含有量は0.01〜5質量%とすることができる。
本発明によれば、優れたシャダー防止性と十分に高いトルク容量とを両立可能な潤滑油組成物が提供される。
製造例1におけるIR測定データを示す図である。 製造例2におけるIR測定データを示す図である。 製造例3におけるIR測定データを示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る変速機用潤滑油組成物は、潤滑油基油と、第一の摩擦調整剤と、第二の摩擦調整剤とを含有する。
[潤滑油基油]
本実施形態において用いられる潤滑油基油としては特に制限されず、鉱油及び合成油のいずれも使用することができる。鉱油としては、従来公知の種々のものが使用可能であり、例えば、パラフィン基系鉱油、中間基系鉱油、ナフテン基系鉱油等が挙げられる。具体的には、溶剤精製又は水素精製による軽質ニュートラル油、中間ニュートラル油、重質ニュートラル油、ブライトストック等を挙げることができる。また、ワックスを異性化したGTL基油等を用いてもよく、精製度が上がるほどその効果は高くなる。
また、合成油としては、同様に従来公知の種々のものが使用可能である。例えば、ポリα−オレフィン(α−オレフィン共重合体を含む)、ポリブテン、ポリオールエステル、二塩基酸エステル、リン酸エステル、ポリフェニルエーテル、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、ポリオキシアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、シリコーンオイル、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヒンダードエステル等を用いることができる。
これらの潤滑油基油は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができ、鉱油と合成油とを組み合わせて使用してもよい。
潤滑油基油の動粘度は、潤滑油組成物の用途・目的に応じて適宜選定することができる。例えば、本実施形態に係る潤滑油組成物を駆動系潤滑油として用いる場合、潤滑油基油の100℃における動粘度の上限値は、好ましくは30mm/s以下、より好ましくは、20mm/s以下、更に好ましくは10mm/s以下である。一方、潤滑油基油の100℃における動粘度の下限値は、好ましくは1mm/s以上、より好ましくは2mm/s以上、更に好ましくは3mm/s以上である。100℃における動粘度が上記範囲にあると、自動変速機のギア軸受けやクラッチなどの摺動部における摩擦を十分に低減し得るとともに低温特性も良好となる。一方、100℃における動粘度が30mm/sを超えると、燃費が悪化し、また低温粘度が高くなりすぎる傾向にある。また、100℃における動粘度が1mm/s未満であると、自動変速機のギア軸受けやクラッチ等の摺動部において磨耗量が増加するなど潤滑性能が低下したり、蒸発性が高くなり潤滑油消費量が多くなるおそれがある。
また、潤滑油基油の%Cは、低温特性の観点から、20以下であるものが好ましく、10以下であることがより好ましい。
その他、本実施形態において用いられる潤滑油基油の粘度指数、NOACK蒸発量等は、当該潤滑油組成物の用途に応じて適宜設定することが可能である。
[第一の摩擦調整剤]
本実施形態において用いられる第一の摩擦調整剤は、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含む第一の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する。
第一の炭化水素基は、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含む。直鎖炭化水素鎖とは、炭化水素における炭素原子が枝分かれせずに結合している構造をいう。当該直鎖炭化水素鎖の炭素数は12以上であれば特に制限されないが、好ましくは炭素数14以上であり、より好ましくは炭素数16以上である。炭化水素鎖の炭素数の上限も特に制限されないが、好ましくは炭素数30以下である。また、直鎖炭化水素鎖は、飽和であっても不飽和であってもよい。また、第一の炭化水素基は、例えば、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖からなる基であってもよく、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖及び分岐点となる炭素原子を有する基であってもよい。
第一の炭化水素基が炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖からなる基である場合、直鎖炭化水素鎖は飽和であることが好ましい。ただし、直鎖炭化水素鎖の炭素数が16を超える場合、基油への溶解性を確保する観点から、直鎖炭化水素鎖は不飽和であることが好ましく、二重結合を一つ含む構造を有することがより好ましい。
第一の炭化水素基が炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖及び分岐点となる炭素原子を有する基である場合、直鎖炭化水素鎖は飽和であることが好ましい。炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を有していれば、分岐点となる炭素原子の位置は特に制限されず、いずれの位置に存在していてもよい。また、分岐点となる炭素原子の数は、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
本実施形態に係る第一の炭化水素基としては、例えば、下記式(1−a)、式(1−b)、式(2−a)、式(2−b)等が挙げられる。
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
酸素及び/又は窒素を含む極性基は、変速機用潤滑油組成物に用いられる摩擦調整剤に含まれる極性基であれば特に制限されるものではないが、このような極性基の具体的な構造としては、例えば、下記式(3)〜(21)で表される少なくとも一種の官能基が挙げられる。
Figure 2018043495
(式中、*はそれぞれ独立に第一の炭化水素基に結合する部位を示し、式(6)中、XはNa、K、Zn、Ca、Mg、B及びAlからなる群より選択される原子を示し、hはXの価数を示し、式(7)中、YはNa、K、Zn、Ca、Mg、B及びAlからなる群より選択される原子を示し、iはYの価数を示し、式(8)中、j及びkはそれぞれ独立に1〜10の整数を示し、式(9)中、l及びmはそれぞれ独立に1〜10の整数を示し、式(10)中、nは0〜10の整数を示し、式(11)中、oは0〜10の整数を示し、式(12)中、pは0〜10の整数を示し、式(13)中、qは0〜10の整数を示す。)
式(8)及び式(9)中、j、k、l及びmはそれぞれ独立に0〜10の整数であれば特に制限はないが、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
式(10)、式(11)、式(12)及び式(13)中、n、o、p及びqはそれぞれ独立に0〜10の整数であれば特に制限はないが、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜4の整数である。
上記第一の摩擦調整剤は、単一の極性基を有するもののみを用いることも、異なる極性基を有するものを任意に組み合わせて用いることもできる。低い温度域から十分な吸着力を有し、潤滑油組成物に更に優れたシャダー防止性能を付与する観点から、第一の摩擦調整剤は、式(4)、式(8)、式(9)、式(10)、式(16)、式(19)及び式(20)で表される少なくとも一種の官能基を有することが好ましく、式(8)で表される少なくとも一種の官能基を有することがより好ましい。
また、このような第一の摩擦調整剤としては、例えば下記式(22)〜(25)で表される化合物が挙げられる。これら第一の摩擦調整剤は一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
(式中、nは0〜10の整数を示す。)
上記第一の摩擦調整剤は、市販品を用いてもよいし、公知の方法により合成してもよい。
本実施形態に係る潤滑油組成物において、第一の摩擦調整剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜3質量%であり、更に好ましくは0.01〜1質量%である。第一の摩擦調整剤の含有量が上記範囲であれば、より効果的に潤滑油組成物に優れたシャダー防止性能を付与することができる。
[第二の摩擦調整剤]
本実施形態において用いられる第二の摩擦調整剤は、炭素数が12以上であり且つ炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない第二の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する。
第二の炭化水素基は、炭素数が12以上であり且つ炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない基である。第二の炭化水素基は、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まなければ特に制限されないが、好ましくは炭素数14以上であり、より好ましくは炭素数16以上である。第二の炭化水素基は、炭素数の上限も特に制限されないが、好ましくは炭素数30以下である。また、第二の炭化水素基は飽和であっても不飽和であってもよい。
第二の炭化水素基は、炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない基であるが、炭素数10以上の直鎖炭化水素鎖を含まないことが好ましく、炭素数8以上の直鎖炭化水素鎖を含まないことがより好ましい。また、第二の炭化水素基は、分岐点となる炭素原子を1以上有することが好ましい。
このような第二の炭化水素基としては、例えば、下記式(26−a)、式(26−b)、式(27−a)、式(27−b)等が挙げられる。
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
Figure 2018043495
第二の摩擦調整剤における、酸素及び/又は窒素を含む極性基は、変速機用潤滑油組成物に用いられる摩擦調整剤に含まれる極性基であれば特に制限されるものではないが、このような極性基の具体的な構造としては、例えば、下記式(28)〜(46)で表される少なくとも一種の官能基が挙げられる。
Figure 2018043495
(式中、*はそれぞれ独立に第二の炭化水素基に結合する部位を示し、式(31)中、XはNa、K、Zn、Ca、Mg、B及びAlからなる群より選択される原子を示し、hはXの価数を示し、式(32)中、YはNa、K、Zn、Ca、Mg、B及びAlからなる群より選択される原子を示し、iはYの価数を示し、式(33)中、j及びkはそれぞれ独立に1〜10の整数を示し、式(34)中、l及びmはそれぞれ独立に1〜10の整数を示し、式(35)中、nは0〜10の整数を示し、式(36)中、oは0〜10の整数を示し、式(37)中、pは0〜10の整数を示し、式(38)中、qは0〜10の整数を示す。)
式(33)及び式(34)中、j、k、l及びmはそれぞれ独立に0〜10の整数であれば特に制限はないが、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは1である。
式(35)、式(36)、式(37)及び式(38)中、n、o、p及びqはそれぞれ独立に0〜10の整数であれば特に制限はないが、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜4の整数である。
上記第二の摩擦調整剤は、単一の極性基を有するもののみを用いることも、異なる極性基を有するものを任意に組み合わせて用いることもできる。高い温度域で十分な吸着力を有し、潤滑油組成物に更に高いトルク容量を付与する観点からから、第二の摩擦調整剤は、式(35)、式(36)、式(37)及び式(38)で表される少なくとも一種の官能基を有することが好ましく、式(35)で表される少なくとも一種の官能基を有することがより好ましい。
このような第二の摩擦調整剤としては、例えば下記式(47)及び式(48)で表される化合物が挙げられる。これら第二の摩擦調整剤は一種を単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2018043495
(式中、nは0〜10の整数を示す。)
Figure 2018043495
(式中、nは0〜10の整数を示す。)
本実施形態に係る潤滑油組成物において、第二の摩擦調整剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.01〜3質量%であり、更に好ましくは0.01〜1質量%である。第二の摩擦調整剤の含有量が上記範囲であれば、潤滑油組成物に更に高いトルク容量を付与することができる。
また、本実施形態に係る潤滑油組成物において、第一の摩擦調整剤及び第二の摩擦調整剤の含有割合は、例えば第一の摩擦調整剤のモル数をA、第二の摩擦調整剤のモル数をBとした場合、モル比で、A:B=1:10〜10:1であることが好ましく、1:5〜5:1であることがより好ましく、1:2〜2:1であることが更に好ましく、1:1であることが特に好ましい。両者の含有割合が上記範囲内であれば、優れたシャダー防止性能と十分に高いトルク容量とをより高いレベルで両立することができる。
[任意の添加剤]
本実施形態に係る潤滑油組成物は、その性能を更に向上させる目的で、必要に応じて、上記第一の摩擦調整剤及び第二の摩擦調整剤以外の任意の添加剤を更に含有することができる。
添加剤は、変速機用潤滑油組成物に添加し得る添加剤を特に制限なく用いることができる。添加剤としては、例えば、粘度指数向上剤、上記第一の摩擦調整剤及び第二の摩擦調整剤以外の無灰分散剤及び/又は摩擦調整剤、摩耗防止剤、金属系清浄剤、金属不活性化剤、酸化防止剤、消泡剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
粘度指数向上剤としては、非分散型又は分散型の粘度指数向上剤が挙げられる。具体的には、非分散型又は分散型ポリメタクリレート類、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体又はその水素化物、ポリイソブチレン又はその水素化物、スチレン−ジエン水素化共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリレート−スチレン共重合体、ポリメタクリレート−オレフィン共重合体、及びポリアルキルスチレン等が挙げられる。これらの粘度指数向上剤の重量平均分子量は特に制限はなく、通常1万〜100万である。粘度指数向上剤の含有量も特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.5〜35質量%である。
第一の摩擦調整剤及び第二の摩擦調整剤以外の無灰分散剤及び/又は摩擦調整剤としては、アミン化合物、イミド化合物、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪族エーテル、モリブデンジチオホスフェート(MoDTP)、モリブデンジチオカーバメート(MoDTC)等の有機モリブデン化合物、グラファイト、二硫化モリブデン、硫化アンチモン、ホウ素化合物、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。無灰分散剤及び/又は摩擦調整剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.1〜10質量%である。
摩耗防止剤としては、例えば、イオウ系摩耗防止剤、リン系摩耗防止剤等を使用することができる。イオウ系摩耗防止剤としては、ジスルフィド類、ポリスルフィド類、硫化オレフィン類、硫化油脂類、硫化エステル、ジチオカーバメート、ジチオカルバミン酸亜鉛等の硫黄含有化合物等が挙げられる。リン系摩耗防止剤としては、例えば、リン酸、モノチオリン酸、ジチオリン酸、トリチオリン酸、テトラチオリン酸、リン酸エステル、亜リン酸エステル、チオリン酸エステル等が挙げられる。摩耗防止剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.01〜10質量%である。
金属系清浄剤としては、例えば、カルシウムスルホネート、マグネシウムスルホネート、バリウムスルホネート、カルシウムサリチレート、マグネシウムサリチレート、カルシウムフェネート、バリウムフェネート等の正塩、塩基性塩又は過塩基性塩などが挙げられる。金属系清浄剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.1〜10質量%である。
金属不活性化剤としては、例えば、イミダゾリン、ピリミジン、チアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、これらの誘導体等が挙げられる。金属不活性化剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.01〜10質量%である。
酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、銅系、モリブデン系等の酸化防止剤が挙げられる。具体的には、アルキル化ジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキル化−α−ナフチルアミン等のアミン系酸化防止剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。酸化防止剤の含有量は特に制限されないが、潤滑油組成物全量を基準として、通常0.05〜5質量%である。
消泡剤としては、潤滑油用の消泡剤として通常用いられる任意の化合物が使用可能であり、例えば、ジメチルシリコーン、フルオロシリコーン等のシリコーン類が挙げられる。これらの中から任意に選ばれた1種又は2種以上の化合物を任意の量で配合することができる。
本実施形態に係る潤滑油組成物は、優れたシャダー防止性と高いトルク容量とのバランスを保つことができるため、自動変速機油や無段変速機油等の変速機用の潤滑油組成物として好適である。また、湿式クラッチ、湿式ブレーキを有する変速機を備えた建設機械や農機、手動変速機、二輪車ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、ショックアブソーバー油等の潤滑油としても用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を限定することを意図するものではない。
[実施例1〜9、比較例1〜10]
以下に示す基油及び添加剤を用い、表1及び表2に示す組成を有する潤滑油組成物を調製した。表1及び表2中の各成分の含有割合は、潤滑油組成物全量基準での含有割合を示す。
(基油)
a1:水素化精製鉱油(40℃動粘度:19.4mm/s、100℃動粘度:4.2mm/s、粘度指数:125、硫黄分:1ppm未満)
(第一の摩擦調整剤)
b1:下記式(22)で表される化合物。
Figure 2018043495
b2:下記式(23)で表される化合物。
Figure 2018043495
b3:下記式(25)で表され、式中のnが3である化合物。
Figure 2018043495
(第二の摩擦調整剤)
c1:下記式(47)で表され、式中のnが3である化合物。
Figure 2018043495
c2:下記式(48)で表され、式中のnが3である化合物。
Figure 2018043495
(その他の添加剤)
d1:非分散型ポリメタクリレート系粘度指数向上剤(重量平均分子量:20000)
d2:非ホウ素化コハク酸イミド系分散剤[ビスタイプのアルケニルコハク酸イミド(アルケニル基:Mw1000のポリイソブテニル基、ポリアミン部位:テトラエチレンペンタミン)、窒素含有量:1.3質量%]
d3:ホウ素化コハク酸イミド系分散剤[ビスタイプのアルケニルコハク酸イミド(アルケニル基:Mw1000のポリイソブテニル基、ポリアミン部位:テトラエチレンペンタミン)、窒素含有量:1.3質量%、ホウ素含有量:0.3質量%)
d4:亜リン酸エステル系摩耗防止剤(ジアルキルホスファイト)
d5:過塩基型カルシウムスルホネート系金属系清浄剤(TBN300、カルシウム含有量:12質量%)
d6:金属不活性化剤(チアジアゾール、硫黄含有量:36質量%)
d7:ヒンダードフェノール系酸化防止剤
d8:消泡剤(ポリジメチルシロキサン)
摩擦調整剤b1及びb2としては、それぞれ市販品を用いた。また、摩擦調整剤b3、並びに、摩擦調整剤c1及びc2は、以下のようにして合成した。
(製造例1:摩擦調整剤(b3)の合成)
窒素導入管、冷却器、ディーンスタークトラップ及び攪拌装置を備えたフラスコに、オレイン酸178g、テトラエチレンペンタミン59g、キシレン500mlを仕込んだ。撹拌しながらフラスコ内を窒素置換したのち、160℃に加熱しリフラックスをしながら20時間反応を行った。反応の完了はIRにて確認した。IR測定データを図1に示す。反応終了後、溶媒を蒸留により除去して、摩擦調整剤(b3)を得た。
(製造例2:摩擦調整剤(c1)の合成)
オレイン酸178gに代えてイソステアリン酸178gを用いた以外は、製造例1と同様の方法により摩擦調整剤(c1)を得た。IR測定データを図2に示す。
(製造例3:摩擦調整剤(c2)の合成)
オレイン酸178gに代えて2−ヘキシルデカン酸160gを用いた以外は、製造例1と同様の方法により摩擦調整剤(c2)を得た。IR測定データを図3に示す。
Figure 2018043495
Figure 2018043495
[潤滑油組成物の評価試験]
(シャダー防止性)
上記で調製した各潤滑油組成物のシャダー防止性をJASO M349:2010に準拠して算出した。具体的には、上記で調製した各潤滑油組成物の40℃でのμ−V特性を示す近似式を求め、すべり速度0.3m/sにおけるdμ/dV(dμ/dV(0.3))を求めた。なお、シャダー防止性については、「dμ/dV(0.3)」の値が正となるものがシャダー防止性に優れると判断される。
(トルク容量)
実施例1〜7及び比較例1〜8で調製した潤滑油組成物のトルク容量は、低速すべり試験装置(LVFA)を用いて、潤滑油組成物の120℃におけるμ−V特性をJASO M349:2010に準拠して算出し、当該μ−V特性におけるすべり速度0.06m/sでの摩擦係数μを算出することにより求めた。
実施例8〜9及び比較例9〜10で調製した潤滑油組成物のトルク容量は、摩擦摩耗試験機(LFW−1)を用いて、JASO M358低荷重法に準拠して算出し、すべり速度0.075m/sでの摩擦係数μを算出することにより求めた。
実施例1〜9及び比較例1〜10の各潤滑油組成物の評価試験の結果を表3及び表4に示す。
Figure 2018043495
Figure 2018043495

Claims (2)

  1. 潤滑油基油と、
    炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含む第一の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第一の摩擦調整剤と、
    炭素数が12以上であり且つ炭素数12以上の直鎖炭化水素鎖を含まない第二の炭化水素基、並びに、酸素及び/又は窒素を含む極性基を有する第二の摩擦調整剤と、
    を含有する変速機用潤滑油組成物。
  2. 前記潤滑油組成物全量を基準として、前記第一の摩擦調整剤の含有量が0.01〜5質量%であり、前記第二の摩擦調整剤の含有量が0.01〜5質量%である、請求項1に記載の変速機用潤滑油組成物。
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