JPWO2018043254A1 - 映像表示装置と光学シースルーディスプレイ - Google Patents

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Abstract

映像表示装置は、可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する。映像表示素子が映像光において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、ホログラム光学素子が発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有する。波長400〜490nm,波長490〜580nm,波長580〜680nmのそれぞれにおける回折量をB,G,Rの回折量とし、(Bの回折量)/(RGBの回折量の合計),(Gの回折量)/(RGBの回折量の合計),(Rの回折量)/(RGBの回折量の合計)のそれぞれをB,G,Rの回折量比とすると、Gの回折量比が5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さい。

Description

本発明は映像表示装置と光学シースルーディスプレイに関するものであり、例えば、液晶表示素子(LCD:liquid crystal display)の2次元映像をホログラム光学素子(HOE:holographic optical element)を用いて観察者眼に投影表示するシースルー型の映像表示装置と、その映像表示装置を備えた光学シースルーディスプレイ(例えば、HMD(head mounted display),HUD(head-up display))に関するものである。
ホログラム光学素子,ハーフミラー,ビームスプリッター等の光学素子は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD),ヘッドアップディスプレイ(HUD)等に搭載されるコンバイナとして有用である。例えば、ハーフミラーを用いて白画像を表示する際には、再生光源の色を白色にすることで白画像を得ることができる。これはハーフミラーの波長に対する依存性が低く、波長が変わっても反射率がほとんど変わらないためである。それに対してホログラム光学素子は、波長ごとに回折効率をチューニングすることが可能であるため、画像の色調を調整することができる。
ホログラム光学素子の回折効率をチューニングする技術として、特許文献1,2に記載のものが挙げられる。特許文献1に記載の技術は、回折効率,ピーク波長,半値幅のいずれか1つを制御することにより、白色映像を表現するものである。特許文献2に記載の技術は、再生用光源の出射光におけるRGBごとの光強度に応じた回折効率が得られるように、ホログラム感光材料の露光を行うものである。それにより得られたホログラム光学素子を用いると、再生用光源の出射光の光量を最大限に利用しながら、用いる再生用光源ごとに所望の色調に調整された画像を得ることができる。
特開2000−276036号公報 特開2006−184869号公報
特許文献1に記載の技術では、回折効率,ピーク波長,半値幅を映像表示素子の発光特性に合わせて調整することにより白色映像を表現するが、シースルー性や視感度透過率に関しては考慮されていない。開示されているRGBの回折効率からすると、視感度透過率の向上は見込めないため、高いシースルー性を得ることは不可能である。一方、特許文献2に記載の技術では、再生用光源の出射光の光量を最大限に利用できるため、輝度の向上は考慮されている。しかし、シースルー性を向上させるうえで適したものとは言えない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、外界像に映像が重ねられたシースルー表示において、表示映像の画質を高く保持しつつ外界像の観察を高いシースルー性で可能とする映像表示装置及びそれを備えた光学シースルーディスプレイを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の映像表示装置は、可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、前記映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する映像表示装置であって、
前記映像表示素子が前記映像光において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、
前記ホログラム光学素子が前記発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有し、
波長400〜490nmにおける回折量をBの回折量とし、
波長490〜580nmにおける回折量をGの回折量とし、
波長580〜680nmにおける回折量をRの回折量とし、
(Bの回折量)/(RGBの回折量の合計)をBの回折量比とし、
(Gの回折量)/(RGBの回折量の合計)をGの回折量比とし、
(Rの回折量)/(RGBの回折量の合計)をRの回折量比とすると、
Gの回折量比が5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さいことを特徴とする。
本発明の光学シースルーディスプレイは、本発明の映像表示装置を搭載することにより、前記ホログラム光学素子で前記映像を観察者眼にシースルーで投影表示する機能を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、外界像に映像が重ねられたシースルー表示において、表示映像の画質を高く保持しつつ外界像の観察を高いシースルー性で可能とする映像表示装置と、それを備えた光学シースルーディスプレイを実現することができる。
シースルー性を向上させるためのホログラム光学素子の作用を模式的に示す概略導光図。 映像表示装置の一実施の形態を模式的に示す概略断面図。 図2の映像表示装置における光源から光学瞳までの光路を示す光学構成図。 図3の映像表示装置を備えた眼鏡型のヘッドマウントディスプレイを示す斜視図。 車載用のヘッドアップディスプレイの一例を模式的に示す概略断面図。 比視感度曲線を示すグラフ。 比較例及び実施例における白調整時の発光特性及び回折特性を示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態に係る映像表示装置,光学シースルーディスプレイ等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
ヒトの目の感度は波長によって異なり、図6に示す比視感度曲線から分かるように、最も感度の高い波長λ:555nm(G領域)をピークとした比視感度V(λ)によって決定される。ここで、三原色RGBのうち、B領域の波長λを400〜490nmとし、G領域の波長λを490〜580nmとし、R領域の波長λを580〜680nmとする。
映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する映像表示装置において、ホログラム光学素子の視感度透過率Tvは、以下の式(T1)によって計算される。ただし、
x(λ):比視感度関数、
P(λ):ホログラム光学素子の分光特性(回折効率,半値幅,ピーク高さに対応)、
SD65(λ):CIE標準光源D65の分光分布、
である。
Figure 2018043254
ヒトの目の感度(つまり、比視感度V(λ)に相当する比視感度関数x(λ))は、上述したように波長555nmにピークがあり、G領域の感度が占める割合が高い。そのため、ホログラム光学素子のG領域の回折特性D(λ)を低くすれば、視感度透過率Tvを高くすることができる。ここで、ホログラム光学素子の回折特性D(λ)は、以下の式(T0)で表される。
D(λ)=P(λ)−b(λ) …(T0)
ただし、
P(λ):ホログラム光学素子の分光特性(回折効率,ピーク高さ,半値幅に対応)、
b(λ):材料の吸収等によるベースライン、
である。
ホログラム光学素子におけるRGBの回折量は、回折特性D(λ)を用いた以下の式(Db),(Dg),(Dr)で表される。つまり、Bの回折量は式(Db)で表され、Gの回折量は式(Dg)で表され、Rの回折量は式(Dr)で表される。また、映像表示素子の発光特性をL(λ)とすると、映像表示素子におけるRGBの発光量は、発光特性L(λ)を用いた以下の式(Lb),(Lg),(Lr)で表される。つまり、Bの発光量は式(Lb)で表され、Gの発光量は式(Lg)で表され、Rの発光量は式(Lr)で表される。
Figure 2018043254
波長λに対する回折特性D(λ)のグラフでは(後で説明する図7参照。)、RGBの各回折ピーク波長でのピーク高さがRGBの各回折効率に相当し、RGBの各回折特性D(λ)の積分値(面積)がRGBの各回折量に相当する(式(Db),(Dg),(Dr))。また、波長λに対する発光特性L(λ)のグラフでは、RGBの各発光ピーク波長でのピーク高さがRGBの各発光効率に相当し、RGBの各発光特性L(λ)の積分値(面積)がRGBの各発光量に相当する(式(Lb),(Lg),(Lr))。各回折量は回折特性D(λ)のピーク高さと半値幅から凡そ見積もることができ、各発光量は発光特性L(λ)のピーク高さと半値幅から凡そ見積もることができる。また、回折特性D(λ)から回折効率,回折ピーク波長,半値幅が得られ、発光特性L(λ)から発光効率,発光ピーク波長,半値幅が得られる。
視感度透過率Tvを高くするために、前述したようにホログラム光学素子のG領域の回折特性D(λ)を低くしたうえで、さらに、映像表示素子のG領域の光強度を高くすれば、輝度の低下を最小限まで抑えて、良好なカラーバランスを得ることができる。図1(A)に、映像表示素子20から出射した映像光L1が観察者の瞳(観察者眼EY)に導かれる様子を示す。映像表示素子20からの映像光L1におけるRGBの各発光量のうち、Gの発光量はRとBの発光量に比べて大きくなっている。つまり、G領域の映像光L1が映像表示素子20から強く発光している。それに対し、ホログラム光学素子13のG領域の回折特性D(λ)は低くなっている。結果として、観察者眼EYにはRGBのカラーバランスが取れた映像が導かれる。
図1(B)に、外界光L3が観察者の瞳(観察者眼EY)に導かれる様子を示す。ホログラム光学素子13はG領域の回折特性D(λ)が低いため、そのホログラム光学素子13に入射した外界光L3のうち、G領域の外界光L3は少ない光量損失で透過することができる。ヒトの瞳が明るさを強く感じるG領域の光量損失が少ないため、視感度透過率Tvが高くなり、観察者は高いシースルー性で外界を見ることができる。
上述した観点から、本発明の実施の形態に係る映像表示装置では、可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、前記映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する構成とし、前記映像表示素子が前記映像光において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、前記ホログラム光学素子が前記発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有する構成としている。そして、前記式(Db),(Dg),(Dr)で表されるホログラム光学素子におけるRGBの回折量に関して、
波長400〜490nmにおける回折量をBの回折量とし、
波長490〜580nmにおける回折量をGの回折量とし、
波長580〜680nmにおける回折量をRの回折量とし、
(Bの回折量)/(RGBの回折量の合計)をBの回折量比とし、
(Gの回折量)/(RGBの回折量の合計)をGの回折量比とし、
(Rの回折量)/(RGBの回折量の合計)をRの回折量比とすると、
Gの回折量比が5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さい構成になっている。
ホログラム光学素子の回折特性D(λ)を、Gの回折量比が5〜25%となるように調整すると、ホログラム光学素子のGの回折効率を低くすることができるため、結果としてホログラム光学素子の視感度透過率Tvが高くなって、高いシースルー性で外界像の観察が可能となる。比視感度が最も高いG領域の回折量を小さくするほど、ホログラム光学素子の視感度透過率Tvを高くすることができるが、Gの回折量比が5%より小さくなると、RGBの強度の差が大きくなりすぎるため、良好なカラーバランスを得ることが困難になる。また、Gの回折量比が25%より大きくなると、RGBの発光効率比を同じにしたときとほとんど変わらず、シースルー性に対して明確な効果が得られない。
Gの回折量比の更に好ましい範囲は5〜20%である。この条件範囲は、上述した条件範囲5〜25%のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、Gの回折量比として好ましくは5〜20%を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。つまり、Gの回折量比が20%より小さいときは更に顕著な効果が得られる。
また、前記式(Lb),(Lg),(Lr)で表される映像表示素子におけるRGBの発光量に関しては、
波長400〜490nmにおける発光量をBの発光量とし、
波長490〜580nmにおける発光量をGの発光量とし、
波長580〜680nmにおける発光量をRの発光量とし、
(Bの発光量)/(RGBの発光量の合計)をBの発光量比とし、
(Gの発光量)/(RGBの発光量の合計)をGの発光量比とし、
(Rの発光量)/(RGBの発光量の合計)をRの発光量比とすると、
RGBの発光量比がR:G:B=1:1:1からずれており、Gの発光量比が50〜90%であり、かつ、RGBの発光量比のうちで最も大きいことが好ましい。
映像表示素子の発光特性L(λ)を、RGBの発光量比がR:G:B=1:1:1からずれて、Gの発光量比が50〜90%となり、かつ、RGBの発光量比のうちで最も大きくなるように調整すると、良好なカラーバランスを得ることができる。つまり、ホログラム光学素子の回折特性D(λ)だけでなく、映像表示素子の光強度である発光特性L(λ)も組み合わせて調整することにより、シースルー性の向上とともに表示映像の画質の向上も可能となる。
例えばハーフミラーを用いた構成では、回折特性D(λ)を波長によってコントロールすることは難しいが、ホログラム光学素子を用いた構成では、材料や露光強度を変えることによって容易に回折特性D(λ)を波長ごとにコントロールすることができる。その特性を活かすために、映像表示素子の発光をR:G:B=1:1:1ではないG強度の強いものに設定することで、観察者の瞳に白色映像を導くことが可能となる。ホログラム光学素子の回折特性D(λ)をGの回折量比が5〜25%となるように調整した場合、その低い回折特性D(λ)に対応するように、映像表示素子の発光特性L(λ)をGの発光量比が50%以上となるように調整することが、良好なカラーバランスを得るうえで望ましい。しかし、映像表示素子の発光特性L(λ)をGの発光量比が90%より大きくなるように調整すると、カラーバランスが低下する傾向となる。
Gの発光量比の更に好ましい範囲は60〜90%である。この条件範囲は、上述した条件範囲50〜90%のなかでも、前記観点等に基づいた更に好ましい条件範囲を規定している。したがって、Gの発光量比として好ましくは60〜90%を満たすことにより、上記効果をより一層大きくすることができる。つまり、Gの発光量比が60%より大きいときは更に顕著な効果が得られる。
前記映像光が、前記ホログラム光学素子での回折反射により、XYZ表色系における色度x,yともに0.33±0.05の白色の再生像光となることが好ましい。このようにホログラム光学素子の回折特性D(λ)を調整すると、良好なカラーバランスを得ることができるため、観察者の瞳に白色映像を導くことが可能となる。なお、映像表示素子の発光特性L(λ)とRGBそれぞれの等色関数とホログラム光学素子の回折特性D(λ)の積分とから、XYZ表色系のX,Y,Zを想定でき、色度x,yはそれぞれX/(X+Y+Z),Y/(X+Y+Z)で表わされる。
図2に、映像表示装置の一実施の形態を模式的に示す。図2に示す映像表示装置1は、光学デバイス10と映像表示素子20を有している。光学デバイス10は、透明な第1,第2のプリズム11,12;ホログラム光学素子13等で構成されており、第1のプリズム11と第2のプリズム12との間にホログラム光学素子13を有する構造になっている。ホログラム光学素子13は第1のプリズム11に貼り付けられており、第1,第2のプリズム11,12間に設けられた接着剤14で、第1のプリズム11と第2のプリズム12とがホログラム光学素子13を挟むようにして接合されている。つまり、第1のプリズム11及びホログラム光学素子13と第2のプリズム12との間に設けられた接着剤14で、第1のプリズム11と第2のプリズム12とが接合された構造になっている。透明なプリズム11,12の接合面上にホログラム光学素子13が設けられているため、接合面を介した外界像のシースルー性(コンバイナ機能)が確保される。
映像表示装置1は、光学デバイス10の他に、可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子20を備えている。映像表示素子20としては、例えば、反射型又は透過型の液晶表示素子(LCD:liquid crystal display),デジタル・マイクロミラー・デバイス(digital micromirror device),有機EL(organic electro-luminescence)ディスプレイ等が挙げられる。さらに、映像表示素子20を照明するための照明装置を配置してもよい。照明装置としては、LED(light emitting diode)等の光源,集光用光学素子(レンズ,ミラー等)で構成された照明光学系等を備えたものが挙げられる。
図2では、光学デバイス10使用時のホログラム光学素子13でのホログラム再生を示している。ホログラム再生では、第1のプリズム11上に形成されているホログラム光学素子13に映像光(再生照明光)L1が入射すると、再生像光L2が回折反射される。その再生像光L2は、ホログラム光学素子13を透過した外界光L3と共に、観察者眼EYに入射することになる。したがって、観察者は表示映像と共に外界像も観察することができる。また、透明基材である第1のプリズム11は、映像表示素子20からの映像光L1を内部で全反射させてホログラム光学素子13に導光する構成になっているため、映像表示素子20から発光した映像光L1を無駄なく利用して、観察者に明るい映像を提供することができる。
映像表示素子20は映像光L1において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、ホログラム光学素子13は発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有する。Gの回折量比は5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さくなっている。RGBの発光量比はR:G:B=1:1:1からずれており、Gの発光量比は50〜90%であり、かつ、RGBの発光量比のうちで最も大きくなっている。映像光L1は、ホログラム光学素子13での回折反射により、XYZ表色系における色度x,yがともに0.33±0.05の白色の再生像光L2となる。ホログラム光学素子13の回折特性D(λ)ではGの回折作用が弱くなっており、映像表示素子20の発光特性L(λ)ではGの発光が強くなっているため、シースルー性とカラーバランスが共に良好になっている。したがって、外界像に映像が重ねられたシースルー表示において、表示映像の画質を高く保持しつつ外界像の観察を高いシースルー性で行うことが可能である。
光学デバイス10は、接合された第1,第2のプリズム11,12間のホログラム光学素子13を介して映像表示素子20の映像が外界像に重なるように、その表示映像を拡大虚像として観察者眼EYにシースルーで投影表示する接眼光学系として機能する。そのため、ホログラム光学素子13は体積位相型の反射型ホログラムであることが望ましい。体積位相型の反射型ホログラムは外界像の光の透過率が高いので、ホログラム光学素子13として体積位相型の反射型ホログラムを用いれば、観察者は表示映像と共に外界像も明瞭に観察することが可能になる。
図3に、映像表示装置1(図2)の更に具体的な光学構成を示す。図3では、照明装置等を備えた映像表示装置1における光源21から光学瞳EPまでの光路を示している。この映像表示装置1は、照明装置の他に、偏光板24と、偏光ビームスプリッター25と、映像表示素子20と、接眼光学系として機能する光学デバイス10と、を有している。
照明装置は、映像表示素子20を照明するものであり、光源21と、照明ミラー22と、拡散板23と、を有している。光源21は、発光ピーク波長が例えば450nm,532nm,640nmとなる3つの波長帯域の光を発するRGB一体型のLEDで構成されている。照明ミラー22は、光源21から出射した光(照明光)を拡散板23に向けて反射させるとともに、光学瞳EPと光源21とが略共役となるように、照明光を曲げる光学素子(例えば、自由曲面ミラー)である。拡散板23は、光源21からの照明光を拡散させるものであり、その拡散度は方向によって異なっている(例えば、横方向にのみ拡散作用を有する1方向拡散板である。)。
偏光板24は、その表面に拡散板23が貼り合わせ保持されており、拡散板23を介して入射する光のうち、所定の偏光方向の光を透過させて偏光ビームスプリッター25に導く。偏光板24を透過した偏光が偏光ビームスプリッター25で反射されるように、偏光ビームスプリッター25の方向は揃えてある。偏光ビームスプリッター25は、偏光板24を透過した光を反射型の映像表示素子20の方向に反射させる一方、映像表示素子20で反射された光のうち、画像信号オンに対応する光(偏光板24を透過した光とは偏光方向が直交する光)を透過させる平板状の偏光分離素子であり、プリズム11のプリズム面11cに貼り付けられている。
映像表示素子20は、照明装置からの光(つまり、偏光ビームスプリッター25で反射された光)を変調して映像IMを表示する映像表示素子であり、この映像表示装置1では反射型の液晶表示素子を想定している。なお、映像表示素子20はカラーフィルターを有する構成であってもよいし、RGBごとに時分割で駆動される構成であってもよい。
映像表示素子20は、偏光ビームスプリッター25からほぼ垂直に入射する光がほぼ垂直に反射されて偏光ビームスプリッター25に向かうように配置されている。これにより、反射型の映像表示素子に対して大きな入射角で光を入射させる構成に比べて、解像度を増大させるような光学設計が容易になる。また、映像表示素子20は、照明ミラー22から偏光ビームスプリッター25に向かう光路に対して光源21と同じ側に配置されている。これにより、照明装置から映像表示素子20までの光学系全体をコンパクトに構成することができる。なお、映像表示素子20は、光源21と同一の基板で支持されていてもよいし、別々の基板で支持されていてもよい。
光学デバイス10は、プリズム11,プリズム12及びホログラム光学素子13を有しており、プリズム11,12は、プラスチック(例えば、アクリル系樹脂,ポリカーボネート,シクロオレフィン樹脂等)で構成されている。光学デバイス10は、非軸対称(非回転対称)な正の光学的パワーをホログラム光学素子13に有しており、それにより映像表示素子20からの映像光を光学瞳EPに導くための接眼光学系として機能する。プリズム11は、映像表示素子20から偏光ビームスプリッター25を介して入射してくる映像光を内部で導光する一方、外界像の光(外界光)を透過させるものであり、平行平板の上端部を上端に向かうほど厚くし、下端部を下端に向かうほど薄くした形状で構成されている。
プリズム11において偏光ビームスプリッター25が貼り付けられているプリズム面11cは、映像表示素子20からの映像光が最初に入射する光学面である。また、光学瞳EPとほぼ平行に位置して互いに対向する2つのプリズム面11a,11bは、映像光を全反射によって導光する全反射面となっている。そのうち、光学瞳EP側のプリズム面11aは、ホログラム光学素子13で回折反射される映像光の出射面を兼ねている。
プリズム11は、その下端部に配置されるホログラム光学素子13を挟むように、接着剤14でプリズム12と接合されて、略平行平板を形成している。プリズム12をプリズム11と貼り合わせることで、外光がプリズム11の楔状の下端部を透過するときの屈折をプリズム12でキャンセルすることができ、観察される外界像に歪みが生じるのを防止することができる。ホログラム光学素子13は、プリズム11のプリズム面11dに接して設けられており、プリズム11内部で導光された映像光を回折反射する体積位相型で反射型のホログラム光学素子である。そして、ホログラム光学素子13のRGBの回折波長は、RGBの映像光の波長(光源21の発光波長)とほぼ対応している。
上記の構成において、照明装置の光源21から出射された光は、照明ミラー22で反射され、拡散板23にて一方向にのみ拡散された後、所定の偏光方向の光のみが偏光板24を透過する。そして、偏光板24を透過した光は、偏光ビームスプリッター25で反射され、映像表示素子20に入射する。映像表示素子20では、入射光が画像信号に応じて変調される。このとき、画像信号オンに対応する映像光は、映像表示素子20にて入射光とは偏光方向が直交する光に変換されて出射されるため、偏光ビームスプリッター25を透過してプリズム面11cからプリズム11の内部に入射する。一方、画像信号オフに対応する映像光は、映像表示素子20にて偏光方向が変換されずに出射されるため、偏光ビームスプリッター25で遮断されて、プリズム11の内部に入射しない。
プリズム11では、入射した映像光がプリズム11の対向する2つのプリズム面11a,11bでそれぞれ1回ずつ全反射された後、ホログラム光学素子13に入射する。ホログラム光学素子13では、特定の波長(RGBに対応する3つの波長)の光のみが回折反射されてプリズム面11aから出射し、光学瞳EPに達する。したがって、観察者は光学瞳EPの位置で映像表示素子20に表示された映像IMを虚像として観察することができる。一方、プリズム11,プリズム12及びホログラム光学素子13は、外光をほとんど全て透過させるので、観察者は外界像をシースルーで観察することができる。したがって、映像表示素子20に表示された映像IMの虚像は、外界像の一部に重なって観察されることになる。
ホログラム光学素子13は、映像表示素子20に表示される映像と外界像とを同時に観察者眼EYに導くコンバイナを構成しているので、観察者は、ホログラム光学素子13を介して、映像表示素子20から提供される映像と外界像とを同時に観察することができる。したがって、上述した映像表示装置1(図1〜図3)を搭載することにより、光学デバイス10で映像IMを観察者眼EYにシースルーで投影表示する機能を備えた光学シースルーディスプレイを構成することができる。
上記のように、光学シースルーディスプレイにおいて映像表示装置1を搭載することにより、ホログラム光学素子13で映像を観察者眼EYにシースルーで投影表示する機能を備えることが望ましい。また、その光学シースルーディスプレイは、ホログラム光学素子13が観察者眼EYの前方に位置するように映像表示装置1を支持する(つまり、観察者の眼前で支持する)支持部材を備えたヘッドマウントディスプレイであることが望ましい。映像表示装置1はシースルー性が高いため、観察者の眼前で映像を表示する配置にすれば、高い映像表示効果を得ることができる。光学シースルーディスプレイとしては、ヘッドマウントディスプレイ(HMD),ヘッドアップディスプレイ(HUD)等が挙げられる。また、ヘッドマウントディスプレイの形態としては眼鏡型,ヘルメット型等が挙げられ、ヘッドアップディスプレイの用途としては自動車の運転用,飛行機の操縦用等が挙げられる。ここでは、映像表示装置1を備えた眼鏡型のヘッドマウントディスプレイと、映像表示装置1を備えた車載用のヘッドアップディスプレイと、を例示して以下に説明する。
図4に、映像表示装置1を備えた眼鏡型のヘッドマウントディスプレイ2Aの概略構成を示す。ヘッドマウントディスプレイ2Aは、上述した映像表示装置1と、支持部材3とで構成されている。映像表示装置1の映像表示素子20や照明装置等は、筐体7内に収容されており、接眼光学系である光学デバイス10の上端部も筐体7内に位置している。光学デバイス10は、上述したようにプリズムである2枚のプリズム11,12の貼り合わせによって構成されており、全体として眼鏡の一方のレンズ(図4では右眼用レンズ)のような形状をしている。
また、筐体7内の映像表示素子20,光源21等は、筐体7を貫通して設けられるケーブル8を介して、回路基板(不図示)と接続されており、回路基板から映像表示素子20,光源21等に駆動電力や映像信号が供給される。なお、映像表示装置1は、静止画や動画を撮影する撮像装置,マイク,スピーカー,イヤホン等をさらに備え、外部のサーバーや端末とインターネット等の通信回線を介して、撮像画像及び表示画像の情報や音声情報をやりとり(送受信)する構成であってもよい。
支持部材3は、眼鏡のフレームに相当する支持機構であり、映像表示装置1を観察者の眼前(図4では右眼の前)で支持している。この支持部材3は、観察者の左右の側頭部にそれぞれ当接するテンプル4R,4Lと、観察者の鼻と当接する鼻当て5R,5Lと、を含んでいる。なお、支持部材3は、観察者の左眼の前でレンズ6も支持しているが、このレンズ6はダミーレンズである。
ヘッドマウントディスプレイ2Aを観察者の頭部に装着し、映像表示素子20に映像を表示すると、その映像光が光学デバイス10を介して光学瞳EP(図3)に導かれる。したがって、光学瞳EPの位置に観察者の瞳(観察者眼EY)を合わせることにより、観察者は、映像表示装置1の表示映像の拡大虚像を観察することができる。また、これと同時に、観察者は光学デバイス10を介して、外界像をシースルーで観察することができる。なお、映像表示装置1を2つ用いて両眼で映像を観察できるようにしてもよい。
上記のように、映像表示装置1が支持部材3で支持されることにより、観察者は映像表示装置1から提供される表示映像と外界像とを同時にハンズフリーで長時間安定して観察することができ、空いた手で所望の作業を行うことができる。また、観察者の観察方向が一方向に定まるので、観察者は暗環境でも表示映像を探しやすいという利点もある。したがって、このヘッドマウントディスプレイ2Aは、視感度透過率Tvの高さが重要視される薄暗い場所(例えば倉庫,工場等の屋内)で作業を行う際の使用に適している。また、ロービジョン、特に夜盲の方向けの視覚補助装置として眼前に装着するタイプの使用にも適している。例えば、外界の映像をカメラで撮影して映像表示装置1に表示しているときに、外界が暗くなって映像表示が困難になっても、高い視感度透過率Tvにより外界像をシースルーで観察することができる。
図5に、映像表示装置1を備えた車載用のヘッドアップディスプレイ2Bの概略構成を示す。ヘッドアップディスプレイ2Bの主要な構成要素は映像表示装置1であり、映像表示装置1は、ホログラム光学素子13が観察者眼EYの前方(つまり、運転手の眼前)に位置するように配置される。ホログラム光学素子13は、フロントガラス30の表面又は内部に設けられており、映像表示素子20に情報(例えばナビゲーション)が映像表示されて、その映像光(再生照明光)L1がホログラム光学素子13に入射すると、再生像光L2が回折反射される。その再生像光L2は、ホログラム光学素子13を透過した外界光L3と共に、観察者眼EYに入射することになる。
映像表示素子20に表示される映像は観察者眼EYにシースルーで投影表示されるため、前方の視界は遮断されない。夜間での使用を想定した場合、ホログラム光学素子の視感度透過率Tvが低いと外界の視認性も低くなるが、ヘッドアップディスプレイ2Bに搭載されている映像表示装置1では、ホログラム光学素子13の視感度透過率Tvが高いため、高いシースルー性で外界像を観察することが可能である。
以上の説明から分かるように、上述した各実施の形態や後述する各実施例には以下の特徴的な構成(#1)〜(#6)等が含まれている。
(#1):可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、前記映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する映像表示装置であって、
前記映像表示素子が前記映像光において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、
前記ホログラム光学素子が前記発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有し、
波長400〜490nmにおける回折量をBの回折量とし、
波長490〜580nmにおける回折量をGの回折量とし、
波長580〜680nmにおける回折量をRの回折量とし、
(Bの回折量)/(RGBの回折量の合計)をBの回折量比とし、
(Gの回折量)/(RGBの回折量の合計)をGの回折量比とし、
(Rの回折量)/(RGBの回折量の合計)をRの回折量比とすると、
Gの回折量比が5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さいことを特徴とする映像表示装置。
(#2):波長400〜490nmにおける発光量をBの発光量とし、
波長490〜580nmにおける発光量をGの発光量とし、
波長580〜680nmにおける発光量をRの発光量とし、
(Bの発光量)/(RGBの発光量の合計)をBの発光量比とし、
(Gの発光量)/(RGBの発光量の合計)をGの発光量比とし、
(Rの発光量)/(RGBの発光量の合計)をRの発光量比とすると、
RGBの発光量比がR:G:B=1:1:1からずれており、Gの発光量比が50〜90%であり、かつ、RGBの発光量比のうちで最も大きいことを特徴とする(#1)記載の映像表示装置。
(#3):前記映像光が、前記ホログラム光学素子での回折反射により、XYZ表色系における色度x,yともに0.33±0.05の白色の再生像光となることを特徴とする(#1)又は(#2)記載の映像表示装置。
(#4):前記映像光を前記ホログラム光学素子に導光する透明基材を更に有し、その透明基材上に前記ホログラム光学素子が形成されており、
前記透明基材と前記ホログラム光学素子が、前記映像表示素子に表示される映像を拡大して観察者眼に虚像として導く接眼光学系を構成しており、
前記ホログラム光学素子が、前記映像表示素子に表示される映像と外界像とを同時に観察者眼に導くコンバイナを構成していることを特徴とする(#1)〜(#3)のいずれか1項に記載の映像表示装置。
(#5):(#1)〜(#4)のいずれか1項に記載の映像表示装置を搭載することにより、前記ホログラム光学素子で前記映像を観察者眼にシースルーで投影表示する機能を備えたことを特徴とする光学シースルーディスプレイ。
(#6):前記ホログラム光学素子が観察者眼の前方に位置するように前記映像表示装置を支持する支持部材を備えたことを特徴とする(#5)記載の光学シースルーディスプレイ。
以下、本発明を実施した映像表示装置の構成等を、実施例及び比較例のデータ等を挙げて更に具体的に説明する。ここで挙げる実施例は、前述した実施の形態に対応する数値実施例であり、実施の形態を表す断面図(図1〜図3)は対応する実施例の光学配置,光路等を示している。また、ハーフミラーとの比較を想定しているので、比較例と実施例との違いは、ホログラム光学素子13の回折特性D(λ)と映像表示素子20の発光特性L(λ)にある。表1に比較例と実施例のデータを示し、図7に比較例及び実施例における白調整時の発光特性L(λ)及び回折特性D(λ)を示す。
ハーフミラーとの比較を想定しているので、比較例では白を表示するために映像表示素子20を白で発光させる。映像表示素子20の発光特性L(λ)では、RGBについて、発光ピーク波長を640nm,532nm,450nmとし、半値幅を20.0nm,16.6nm,14.1nmとする。映像表示素子20を白で発光させるために、色度x=0.33,y=0.33に調整すると、発光効率(ピーク高さ)は0.53、0.37、0.29となる。この映像表示素子20のコンバイナとしてホログラム光学素子13を用いる場合、ホログラム光学素子13の回折特性D(λ)では、RGBについて、回折ピーク波長を640nm,532nm,450nmとし、半値幅を20.0nm,16.6nm,14.1nmとし、回折反射効率(ピーク高さ)は0.50,0.50,0.50とする。このときのRGBの回折量の合計に対するGの回折量の比は33%となる。そして、この場合の視感度透過率はTv=90.7%となり、9.3%が損失となる。
実施例は、視感度透過率Tvを向上させるために、RGBの回折量の合計に対するGの回折量の比を10%とした場合である。ホログラム光学素子13の回折特性D(λ)では、RGBについて、回折ピーク波長を640nm,532nm,450nmとし、半値幅を20.0nm,16.6nm,14.1nmとし、回折反射効率(ピーク高さ)を0.70,0.15,0.65とする。映像表示素子20の発光特性L(λ)では、RGBについて、発光ピーク波長を640nm,532nm,450nmとし、半値幅を20.0nm,16.6nm,14.1nmとする。このとき、観察者の瞳に白映像を届けるために、色度x=0.33,y=0.33に調整すると、発光効率(ピーク高さ)は0.25,0.80,0.15となる。この場合の視感度透過率はTv=94.9%となり、5.1%が損失となる。つまり、比較例の約55%の損失量となる。
実施例では主に回折効率(ピーク高さ)をコントロールした例を記載しているが、実際にはこれに限らずピーク波長位置や半値幅を変えることも有効である。また、映像表示素子20としては、液晶表示素子等の空間変調素子にLED等の光源を組み合わせて用いたり、有機EL等の自発光型表示素子を用いたりすることが可能であるが、この他の映像表示素子を用いてもよい。なお、ここで挙げた実施例は一例にすぎず、この実施例の範囲に限らない。
Figure 2018043254
1 映像表示装置
2A ヘッドマウントディスプレイ(光学シースルーディスプレイ)
2B ヘッドアップディスプレイ(光学シースルーディスプレイ)
3 支持部材
4R,4L テンプル
5R,5L 鼻当て
6 レンズ
7 筐体
8 ケーブル
10 光学デバイス(接眼光学系)
11 第1のプリズム(透明基材)
11a,11b,11c,11d プリズム面
12 第2のプリズム
13 ホログラム光学素子
14 接着剤
20 映像表示素子
21 光源
22 照明ミラー
23 拡散板
24 偏光板
25 偏光ビームスプリッター
30 フロントガラス
L1 映像光
L2 再生像光
L3 外界光
IM 映像
EY 観察者眼
EP 光学瞳

Claims (6)

  1. 可視光からなる映像光の発光により映像を表示する映像表示素子と、前記映像光を回折反射するホログラム光学素子と、を有する映像表示装置であって、
    前記映像表示素子が前記映像光において三原色RGBの発光ピーク波長を有し、
    前記ホログラム光学素子が前記発光ピーク波長に対応する回折ピーク波長を有し、
    波長400〜490nmにおける回折量をBの回折量とし、
    波長490〜580nmにおける回折量をGの回折量とし、
    波長580〜680nmにおける回折量をRの回折量とし、
    (Bの回折量)/(RGBの回折量の合計)をBの回折量比とし、
    (Gの回折量)/(RGBの回折量の合計)をGの回折量比とし、
    (Rの回折量)/(RGBの回折量の合計)をRの回折量比とすると、
    Gの回折量比が5〜25%であり、かつ、RGBの回折量比のうちで最も小さい映像表示装置。
  2. 波長400〜490nmにおける発光量をBの発光量とし、
    波長490〜580nmにおける発光量をGの発光量とし、
    波長580〜680nmにおける発光量をRの発光量とし、
    (Bの発光量)/(RGBの発光量の合計)をBの発光量比とし、
    (Gの発光量)/(RGBの発光量の合計)をGの発光量比とし、
    (Rの発光量)/(RGBの発光量の合計)をRの発光量比とすると、
    RGBの発光量比がR:G:B=1:1:1からずれており、Gの発光量比が50〜90%であり、かつ、RGBの発光量比のうちで最も大きい請求項1記載の映像表示装置。
  3. 前記映像光が、前記ホログラム光学素子での回折反射により、XYZ表色系における色度x,yともに0.33±0.05の白色の再生像光となる請求項1又は2記載の映像表示装置。
  4. 前記映像光を前記ホログラム光学素子に導光する透明基材を更に有し、その透明基材上に前記ホログラム光学素子が形成されており、
    前記透明基材と前記ホログラム光学素子が、前記映像表示素子に表示される映像を拡大して観察者眼に虚像として導く接眼光学系を構成しており、
    前記ホログラム光学素子が、前記映像表示素子に表示される映像と外界像とを同時に観察者眼に導くコンバイナを構成している請求項1〜3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の映像表示装置を搭載することにより、前記ホログラム光学素子で前記映像を観察者眼にシースルーで投影表示する機能を備えた光学シースルーディスプレイ。
  6. 前記ホログラム光学素子が観察者眼の前方に位置するように前記映像表示装置を支持する支持部材を備えた請求項5記載の光学シースルーディスプレイ。
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