JPWO2018038055A1 - 分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法 - Google Patents

分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 液体中における分散性が高い分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法を提供する。【解決手段】 バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加する有機溶媒添加工程Aと、前記有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液から水および有機溶媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる乾燥工程Bとを有する、分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。

Description

本発明は、分散性の高いバクテリアセルロースの製造技術に関し、特に液体中における分散性が高い分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロースが液体中にほぼ均一に分散したバクテリアセルロース分散液の製造方法に関する。
バクテリアセルロースは、酢酸菌などの細菌が生産するセルロースであり、高い機械的強度や生体適合性、生分解性などの特性を有することから、化粧品や医薬品をはじめ、様々な産業分野で活用しうる素材として注目されている。バクテリアセルロースは、特許文献1に記載されているように、バクテリアセルロース生産菌を通気撹拌培養することにより、水中に分散した状態のバクテリアセルロース分散液として得られる。但し、このバクテリアセルロース分散液は多量の水分を含むため、流通にコストがかかるという問題がある。
このような問題に対し、水分を含まないバクテリアセルロースの乾燥物が望まれており、例えば、特許文献2には、粉状のバクテリアセルロース製剤が開示されている(図9)他、バクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加した後、圧搾濾過および通風乾燥を行うことにより、繊維状のバクテリアセルロース製剤を製造する方法が開示されている(段落[0137])。
特許第5752332号公報 特開2014−118498号公報
一方、バクテリアセルロースを製品材料として使用する際には、液体を添加して、ゾル状やゲル状で用いることが多いため、バクテリアセルロース乾燥物は、液体中に均一に分散する性質を備えていることが好ましい。この点、特許文献1に記載のバクテリアセルロース乾燥物は、液体中における分散性について検討されておらず、係る性質を備えた分散性バクテリアセルロース乾燥物の開発が求められている。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、液体中における分散性が高いバクテリアセルロース乾燥物の製造方法、および、バクテリアセルロースが液体中にほぼ均一に分散してなるバクテリアセルロース分散液の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、バクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加し、続いて水および有機溶媒を除去して乾燥させることにより、液体中における分散性が高いバクテリアセルロース乾燥物を製造できることを見出した。
また、バクテリアセルロース分散液に分散剤を添加して加温しながら攪拌した後、有機溶媒を添加し、続いて水および有機溶媒を除去して乾燥させることにより、分散性が顕著に高く、かつ、塗布時に塊粒が発生しないバクテリアセルロース乾燥物を製造することができることを見出した。
また、バクテリアセルロース分散液に分散剤を添加し、加温しながら攪拌することにより、バクテリアセルロースが均一に分散し、かつ、塗布時に塊粒が発生しないバクテリアセルロース分散液を製造できることを見出した。
また、バクテリアセルロースの繊維表面にヒドロキシプロピルセルロースを結合させることにより、有機溶媒中における分散性が顕著に高くなることを見出した。
さらに、バクテリアセルロース分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換し、続いて分散媒を除去して乾燥させることにより、ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースについて、液体中における分散性が高いバクテリアセルロース乾燥物を製造できることを見出した。
そこで、これらの知見に基づいて、下記の各発明を完成した。
(1)本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法の第1の態様は、バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加する有機溶媒添加工程Aと、前記有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液から水および有機溶媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる乾燥工程Bとを有する。
(2)上記(1)の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法は、有機溶媒添加工程Aの前に、分散剤を添加したバクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する加温攪拌工程A’を有することが好ましい。
(3)上記(2)の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法において、加温攪拌工程A’は、分散剤を添加したバクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度にて15分超の時間攪拌する工程であることが好ましい。
(4)上記(2)または(3)の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法において、加温攪拌工程A’で使用する分散剤を添加した前記バクテリアセルロース分散液は、分散剤を9(w/w)%超の濃度となるように添加したバクテリアセルロース分散液であることが好ましい。
(5)上記(2)〜(4)のいずれかの分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法において、分散剤は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される1または2以上であることが好ましい。
(6)本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第1の態様は、水および有機溶媒を除去して乾燥させてなるバクテリアセルロース乾燥物を、分散剤を含有する水に分散させることにより復元バクテリアセルロース分散液を調製する復元用水分散工程Xと、前記復元バクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する復元用加温攪拌工程Yとを有する。
(7)上記(6)のバクテリアセルロース分散液の製造方法において、復元用加温攪拌工程Yは、復元バクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度にて15分超の時間攪拌する工程であることが好ましい。
(8)上記(6)または(7)のいずれかのバクテリアセルロース分散液の製造方法において、分散剤は、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される1または2以上であることが好ましい。
(9)本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第2の態様は、ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースを有機溶媒に分散させる有機溶媒分散工程Zを有する。
(10)本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法の第2の態様は、バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換する分散媒置換工程Cと、前記分散媒を置換したバクテリアセルロース分散液から分散媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる乾燥工程Dとを有し、前記バクテリアセルロースは、ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースである。
本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法によれば、バクテリアセルロースの乾燥物を簡便に製造できることから、バクテリアセルロースの流通コストの低減に寄与することができる。また、本発明によって製造された分散性バクテリアセルロース乾燥物は、液体中における分散性が高く、成形性や他の物質との混合性に優れることから、様々な産業分野において有用素材として活用することができる。また、本発明によって製造された分散性バクテリアセルロース乾燥物が、その分散液において、皮膚などに塗布した際に塊粒を発生させない性質をも備えている場合には、塗料のほか、化粧品や医薬品の材料として、特に好適に活用することができる。
また、本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法によれば、バクテリアセルロースが液体中にほぼ均一に分散したバクテリアセルロース分散液を製造することができる。本発明によって製造されたバクテリアセルロース分散液は、成形性や他の物質との混合性に優れることから、様々な産業分野で活用することができる。また、本発明によって製造されたバクテリアセルロース分散液が、皮膚などに塗布した際に塊粒を発生させない性質をも備えている場合には、塗料のほか、化粧品や医薬品の材料として、特に好適に活用することができる。
図1のIは、カルボキシメチルセルロース(CMC)の終濃度を変えて製造したバクテリアセルロース乾燥物(BC乾燥物)の分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を示す表である。図1のIIは、CMCの終濃度を変えて製造したBC乾燥物の、復元時間60分における分散の様子を示す写真である。 図2のIは、攪拌温度および攪拌時間を変えて製造したBC乾燥物の分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を示す表である。図2のIIは、攪拌温度および攪拌時間を変えて製造したBC乾燥物の分散の様子を示す写真である。 図3のIは、エタノールの添加量を変えて製造したBC乾燥物の濾過性、分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を示す表である。図3のIIは、エタノールの添加量を変えて製造したBC乾燥物の分散の様子を示す写真である。 図4のIは、乾燥温度を変えて製造したBC乾燥物の分散の様子を示す表である。図4のIIは、乾燥温度を変えて製造したBC乾燥物の、復元時間90分における分散の様子を示す写真である。 バクテリアセルロース(BC)に結合した各種の分散剤の割合を示すグラフである。 各種の分散剤が結合したBCの赤外分光法(IR)のスペクトルである。 各種の分散剤が結合したBCを、透過型電子顕微鏡で観察した写真である。写真下部の数値は、当該BCのセルロース繊維幅(平均値)である。 図8のIは、各種の分散剤が結合したBCについて、各種の分散媒における分散の様子を示す表である。図8のIIは、各種の分散媒中の当該BCを、偏光顕微鏡で観察した写真である。 各種の分散剤が結合したBCについて、各種の分散媒における分散の様子を示す写真である。 図10のIは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)が結合したBCの分散液(比較対照)と、当該BCの乾燥物を分散させた分散液(復元BC分散液)とにおけるBCの分散の様子を示す写真である。図10のIIは、それらの波長500nmにおける光の透過率を示すグラフである。
以下、本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法について詳細に説明する。
本発明において「バクテリアセルロース乾燥物」とは、水や有機溶媒などの液体成分を除去する処理を施したバクテリアセルロースをいう。すなわち、液体成分の除去処理を施した結果、液体成分が多少残存しているバクテリアセルロースも「バクテリアセルロース乾燥物」に含まれる。
また、本発明において「分散性バクテリアセルロース乾燥物」とは、液体中における分散性が高い性質を有するバクテリアセルロース乾燥物をいう。
本発明において「バクテリアセルロース分散液」とは、バクテリアセルロースを含有する液体であって、当該液体中に、バクテリアセルロースが分散した状態で存在するものをいう。
ここで、本発明において、バクテリアセルロースが液体中に「分散する」とは、バクテリアセルロースが液体中に浮遊あるいは懸濁することをいう。
また、「分散性が高い」とは、分散質としてのバクテリアセルロースの液体(分散媒)中における粒子径や繊維幅が比較的小さいことや、分散質としてのバクテリアセルロースが液体(分散媒)中で比較的均一に浮遊あるいは懸濁していることをいう。
一方、「分散性が低い」とは、分散質としてのバクテリアセルロースの液体(分散媒)中における粒子径や繊維幅が比較的大きいことや、分散質としてのバクテリアセルロースが液体(分散媒)中で比較的不均一に浮遊あるいは懸濁していること、液体(分散媒)中でバクテリアセルロースの偏在や沈殿、凝集などが生じていることをいう。
本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法の第1の態様は、
有機溶媒添加工程A;バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加する工程、
乾燥工程B;前記有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液から水および有機溶媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる工程、
以上AおよびBの工程を有する。
本発明に係る「バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液」は、例えば、バクテリアセルロース生産菌を撹拌培養や通気培養し、得られた培養液から菌体成分を除去してバクテリアセルロースを精製することにより得ることができる。
ここで、バクテリアセルロース生産菌は、バクテリアセルロースを生産することができる公知の細菌を用いることができ、具体的には、例えば、Gluconacetobacter xylinus ATCC53582株、Gluconacetobacter hansenii ATCC23769株やGluconacetobacter xylinus ATCC700178(BPR2001)株、Gluconacetobacter swingsii BPR3001E株、Acetobacter xylinum JCM10150株、Enterobacter sp.CJF−002株、Gluconacetobacter intermedius SIID9587株(受託番号NITE BP−01495)などを用いることができる。
バクテリアセルロース生産菌の培養条件は、上述の細菌の培養に用いられる公知の培養条件とすることができ、例えば、通気量1〜10L/分、回転数100〜800rpm、温度20〜40℃、培養期間1〜7日間の培養条件を挙げることができる。また、培地もヘストリン−シュラム(Hestrin−Schramm)標準培地など、上述の細菌の培養に用いられる公知のものを用いることができる。
バクテリアセルロース生産菌を培養した培養液から菌体成分を除去してバクテリアセルロースを精製する方法としては、まず、培養液に水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を加えて60℃程度に加温しながら数時間振とうすることにより菌体を溶解する。これを遠心分離に供し、上清を除去することにより菌体成分を除去して、沈殿物を回収する。続いて、沈殿物に水を加えて遠心分離を行った後、上清を除去する操作を、沈殿物のpHが7以下となるまで繰り返し行う方法を挙げることができる。
有機溶媒添加工程Aの「バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液」において、バクテリアセルロースの濃度は特に限定されないが、後述する実施例4に示すように、製造したバクテリアセルロース乾燥物の分散液において、塗布時の塊粒発生を抑制する効果の点で、1.0(w/w)%未満の濃度であることが好ましい。
「有機溶媒」とは、常温常圧で液体の有機化合物をいう。有機溶媒は一般に、低極性のものと中・高極性のものとに大別され、本発明に係る有機溶媒はこのうちいずれでもよいが、中・高極性のものがより好ましい。中・高極性の有機溶媒として、具体的には、例えば、エタノールやメタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル、tert−ブチルアルコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジクロロメタン、ジエチルエーテルなどを挙げることができる。
有機溶媒添加工程Aにおける有機溶媒の添加量は特に限定されないが、後述する実施例5に示すように、バクテリアセルロース乾燥物の製造を容易にする効果、および、製造したバクテリアセルロース乾燥物の液体中における分散性を高め、かつ、塗布時の塊粒発生を抑制する効果の点で、バクテリアセルロース分散液の0.5倍量超の量が好ましく、バクテリアセルロース分散液の1.0倍量以上がより好ましい。
本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法の第1の態様においては、後述する実施例1に示すように、製造したバクテリアセルロース乾燥物の液体中における分散性を高め、かつ、塗布時の塊粒発生を抑制する効果の点で、有機溶媒添加工程Aの前に下記加温撹拌工程A’を有することが好ましい;
加温撹拌工程A’;分散剤を添加したバクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する工程。
ここで、加温撹拌工程A’は、バクテリアセルロースが液体中にほぼ均一に分散した状態となるまで加温しながら攪拌する工程である。当該状態にするための温度としては、例えば、45℃超の温度を挙げることができ、50℃以上がより好ましい。また、当該温度にて攪拌する時間としては、例えば、5分以上を挙げることができ、15分以上が好ましく、30分以上がより好ましい。
このような処理により、分散剤がバクテリアセルロースに結合して、バクテリアセルロースの液体中における分散を促進し、また、塗布時の塊粒発生を抑制することができる。
加温撹拌工程A’の「分散剤を添加したバクテリアセルロース分散液」において、分散剤の濃度は特に限定されないが、製造したバクテリアセルロース乾燥物の液体中における分散性を高める効果の点で、2(w/w)%以上であることが好ましい。また、製造したバクテリアセルロース乾燥物の液体中における分散性を高め、かつ、塗布時の塊粒発生を抑制する効果の点では、分散剤の濃度は、9(w/w)%超の濃度であることが好ましく、14%以上の濃度であることがより好ましい。
なお、分散剤の濃度とは、バクテリアセルロースに結合しているか否かを問わず、当該バクテリアセルロース分散液に含有される全ての分散剤の濃度をいう。
なお、本発明において「分散剤」は、バクテリアセルロースに結合して液体中におけるバクテリアセルロースの分散性を向上させる物質をいい、具体的には、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、カルボキシメチルキチンなどを挙げることができる。後述する実施例8に示すように、バクテリアセルロースの水中における分散性を向上させる効果の点ではCMCやHEC、HPCなどのセルロース誘導体の分散剤が好ましく、有機溶媒中における分散性を向上させる効果の点では、これらのうち、HPCが好ましい。
乾燥工程Bの、有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液から水および有機溶媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる方法としては、例えば、有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液を濾過に供して濾物を回収し、これを乾燥させる方法を挙げることができる。この場合、濾過方法としては、例えば、自然濾過や減圧濾過、加圧濾過、圧搾濾過、遠心濾過などの方法を挙げることができる。また、乾燥方法としては、例えば、加熱乾燥や通風乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などの方法を挙げることができる。
なお、上記乾燥方法は、上述の濾過を行わずに、有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液を加熱乾燥や通風乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などに供する方法であってもよい。
前記乾燥工程Bにおいて、バクテリアセルロースを加熱して乾燥させる場合の温度は、後述する実施例6に示すように、製造したバクテリアセルロース乾燥物の液体中における分散性を高める効果の点で、105℃より低い温度で乾燥させることが好ましく、80℃以下の温度で乾燥させることがより好ましい。
次に、本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法の第2の態様は、
分散媒置換工程C;バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換する工程、
乾燥工程D;前記分散媒を置換したバクテリアセルロース分散液から分散媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる工程、
以上CおよびDの工程を有する。なお、本第2の態様において、上述した第1の態様と同様または相当する構成については、再度の説明を省略する。
分散媒置換工程Cの、バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換する方法としては、バクテリアセルロース分散液を遠心分離に供して上清を除去し、ここに等量の有機溶媒を加えて懸濁し、再度遠心分離に供して上清を除去する操作を数回繰り返す方法を挙げることができる。なお、本工程Cにおいて、分散媒を置換したバクテリアセルロース分散液は、その分散媒の大部分が有機溶媒となっていればよく、少量の水が残存していてもよい。
乾燥工程Dの、分散媒を置換したバクテリアセルロース分散液から分散媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる方法としては、上述の第1の態様における乾燥工程Bと同様の方法を挙げることができる。
本発明に係るバクテリアセルロース乾燥物の製造方法は、本発明の特徴を損なわない限りさらに他の工程を有していてもよく、そのような工程としては、例えば、バクテリアセルロース生産菌の培養工程、バクテリアセルロースの精製工程、バクテリアセルロース分散液の調製工程、バクテリアセルロース乾燥物の粉砕工程などを挙げることができる。
次に、本発明は、バクテリアセルロース分散液の製造方法を提供する。本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第1の態様は、水を分散媒としたバクテリアセルロース分散液を製造する方法であって、
復元用水分散工程X:水および有機溶媒を除去して乾燥させてなるバクテリアセルロース乾燥物を、分散剤を含有する水に分散させることにより復元バクテリアセルロース分散液を調製する工程、
復元用加温撹拌工程Y:復元バクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する工程、
以上XおよびYの工程を有する。なお、本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第1の態様において、上述した分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法と同様または相当する構成については、再度の説明を省略する。
復元用水分散工程Xの「水および有機溶媒を除去して乾燥させてなるバクテリアセルロース乾燥物」とは、水および/または有機溶媒を分散媒とするバクテリアセルロース分散液から、分散媒を除去して乾燥させたバクテリアセルロースをいう。係るバクテリアセルロース乾燥物は、上述の乾燥工程Bと同様の方法により得ることができる。
復元用水分散工程Xの、「分散剤を含有する水」とは、分散剤を所定の濃度となるよう添加した水をいう。ここで、当該水における分散剤の濃度は特に限定されないが、バクテリアセルロースの分散性を高める効果の点で、4(w/w)%以上であることが好ましい。また、バクテリアセルロースの分散性を高め、かつ、塗布時の塊粒発生を抑制する効果の点では、分散剤の濃度は、9(w/w)%超の濃度であることが好ましく、14%以上の濃度であることがより好ましい。
復元用水分散工程Xの、バクテリアセルロース乾燥物を分散剤を含有する水に分散させる方法としては、例えば、バクテリアセルロース乾燥物に、分散剤を含有する水を添加して所定の時間静置した後、ピペッティングやボルテックス、振とうなどの定法により混合ないし懸濁する方法を挙げることができる。
分散剤を含有する水の添加量は、バクテリアセルロース分散液における所望のバクテリアセルロース濃度に合わせて設定することができ、例えば、バクテリアセルロース濃度が0.5〜2.0(w/w)%となる量などとすることができる。
また、分散剤を含有する水を添加した後の静置時間は、分散剤の濃度やバクテリアセルロース濃度などに応じて適宜設定することができるが、例えば、30分〜24時間などとすることができる。
復元用加温撹拌工程Yは、復元バクテリアセルロース分散液中のバクテリアセルロースが、液体中にほぼ均一に分散した状態となるまで加温しながら攪拌する工程である。当該状態にするための温度としては、例えば、45℃超の温度を挙げることができ、50℃以上がより好ましい。また、当該温度にて攪拌する時間としては、例えば、5分以上を挙げることができ、15分以上が好ましく、30分以上がより好ましい。
このような処理により、分散剤がバクテリアセルロースに結合して、バクテリアセルロースの液体中における分散を促進し、また、塗布時の塊粒発生を抑制することができる。
最後に、本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第2の態様は、有機溶媒を分散媒としたバクテリアセルロース分散液を製造する方法であって、
有機溶媒分散工程Z:ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースを有機溶媒に分散させる工程
を有する。なお、本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法の第2の態様において、上述した分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法の第1の態様と同様または相当する構成については、再度の説明を省略する。
有機溶媒分散工程Zの「ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロース(HPC結合BC)」は、HPC結合BCが水に分散した分散液の状態であってもよく、乾燥物の状態であってもよい。
分散液の状態のHPC結合BCは、例えば、HPCを添加した培地を用いて、上述の培養条件でバクテリアセルロース生産菌を撹拌培養や通気培養し、得られた培養液から菌体成分を除去してバクテリアセルロースを精製することにより得ることができる。この場合、培地におけるHPCの濃度としては、例えば、0.2〜2.0(w/w)%とすればよい。
また、乾燥物の状態のHPC結合BCは、上記のようにして得られたHPC結合BCの分散液を加熱乾燥や通風乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などの方法により乾燥して得ることができる。
有機溶媒分散工程Zの、HPC結合BCを有機溶媒に分散させる方法としては、例えば、分散液の状態のHPC結合BCであれば、分散媒置換工程Cについて上述した溶媒置換の方法(有機溶媒を加えて懸濁し、遠心分離に供して上清を除去する操作を数回繰り返す方法)を挙げることができる。
また、乾燥物の状態のHPC結合BCであれば、有機溶媒を添加して、ピペッティングやボルテックス、振とうなどの定法により混合ないし懸濁する方法を挙げることができる。
有機溶媒の添加量は、バクテリアセルロース分散液における所望のバクテリアセルロース濃度に合わせて設定することができ、例えば、バクテリアセルロース濃度が0.5〜2.0(w/w)%となる量などとすることができる。
本発明に係るバクテリアセルロース分散液の製造方法は、本発明の特徴を損なわない限りさらに他の工程を有していてもよく、そのような工程としては、例えば、バクテリアセルロース生産菌の培養工程やバクテリアセルロースの精製工程などを挙げることができる。
以下、本発明に係る分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法およびバクテリアセルロース分散液の製造方法について、各実施例に基づいて説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって示される特徴に限定されない。
以下の実施例において、バクテリアセルロース(BC)の生産には、ヘストリン−シュラム(Hestrin−Schramm)標準培地(HS培地、組成;bacto pepton 0.5(w/v)%、yeast extract 0.5(w/v)%、NaHPO 0.27(w/v)%、クエン酸 0.115(w/v)%、グルコース 2(w/v)%)を用いた。
また、液体中のBC濃度の測定は、105℃乾燥法により行った。すなわち、まず、試料(バクテリアセルロース分散液)を一定量とり、質量を測定する。続いて、試料を乾燥器に入れ、105℃にて4時間以上加熱乾燥する。放冷した後、乾燥物の質量を測定して、これらの測定値に基づき、質量%濃度を算出した。
<実施例1>BC乾燥物の製造
(1)BCの生産
バクテリアセルロース生産菌であるGluconacetobacter xylinus ATCC53582株の懸濁液400μLを、10mLのHS培地に添加して、30℃で3日間静置培養し、これを前々培養液とした。次に、前々培養液1mLを新たなHS標準培地10mLに添加して、30℃で3日間静置培養し、これを前培養液とした。新たなHS標準培地100mLに2.0gのカルボキシメチルセルロース(CMC;和光純薬社)を添加した。ここに、前培養液5mLを添加して、通気量 7〜10L/分、回転数150rpm、温度30℃の条件下で通気撹拌培養を3日間行う(本培養)ことによりバクテリアセルロース(BC)を生産させた。
続いて、本培養後の培養液について遠心分離(8000rpm、15分)を行い、沈殿物を回収した。1(w/v)%NaOH水溶液を沈殿物の5倍容量加え、70℃、100rpmで2時間振とうすることにより菌体を溶解した。その後、これを同条件の遠心分離に供し、上清を除去して沈殿物を回収することにより、水溶性の菌体成分を除去した。そこに超純水を加えて同条件の遠心分離を行った後、上清を除去する操作を、湿潤状態で沈殿物のpHが7以下となるまで繰り返し行うことによりBCを精製し、得られたBCを含む液体をBC分散液とした。
(2)BC乾燥物の製造
本実施例1(1)のBC分散液に水を添加して、BC濃度を0.7(w/w)%に調整した。このBC分散液には、BC生産時の培地に由来するCMC(BCに結合したCMC)が2(w/w)%以上含まれていた。これを分注して3つのサンプル(a〜c)を設定した。このうち、サンプルaについては、下記(i)〜(iii)の工程に供してBC乾燥物を製造した。
《BC乾燥物の製造工程》
(i) CMCを終濃度が20(w/w)%となるようBC分散液に添加して、55℃にて30分攪拌を行った。
(ii) 1.5倍量のエタノールをBC分散液に添加して、10分間攪拌した。
(iii) 円形定性ろ紙No.1(ADVANTEC社)を用いて0.06MPaで吸引濾過することにより、水分およびエタノールを除去した後、得られた濾物を60℃にて60分間乾燥させた。
一方、サンプルbについては、上記(i)の工程を行わず、(ii)および(iii)の工程によりBC乾燥物を製造した。サンプルcについては、80℃以下にて60分間乾燥させることによりBC乾燥物を製造した。
(3)BC分散液の復元
本実施例1(2)のBC乾燥物に、BC濃度が0.7(w/w)%となるよう水を添加し、60分静置した後ピペッティングすることによりBCを分散させて、これを復元BC分散液とした。復元BC分散液におけるBCの分散の様子を観察した。また、復元BC分散液を皮膚に塗布し、塊粒発生の有無を観察した。その結果を表1に示す。
なお、以下の実施例において、復元BC分散液におけるBCの分散の程度は、次の基準に従い、「+」の数の多少をもって示す。分散性評価の基準;−:分散しない、+:分散性が低い、++:分散性がやや低い、+++:分散性がやや高い、++++:粒があるが分散性が高い、+++++:分散性が高い。
Figure 2018038055
表1に示すように、BC分散液を乾燥させただけのBC乾燥物(サンプルc)は水中に分散しなかった。また、サンプルcは水に分散しなかったため、皮膚塗布試験を行わなかった(NT)。これに対して、上記(i)〜(iii)の工程により製造したBC乾燥物(サンプルa)ならびに上記(ii)および(iii)の工程により製造したBC乾燥物(サンプルb)は、いずれも水中における分散性が高かった。また、上記(i)〜(iii)の工程により製造したBC乾燥物(サンプルa)は、分散性が顕著に高く、かつ、皮膚塗布時に塊粒が発生しなかった。
これらの結果から、BC分散液に有機溶媒を添加し、続いて水および有機溶媒を除去して乾燥させることにより、液体中における分散性が高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。また、分散剤を含有するBC分散液を加温攪拌した後に、有機溶媒を添加し、続いて水および有機溶媒を除去して乾燥させることにより、分散性が顕著に高く、かつ、塗布時に塊粒が発生しないBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
<実施例2>BC乾燥物の製造;分散剤の終濃度の検討
実施例1(1)のBC分散液を用いて、実施例1(2)に記載の工程(i)〜(iii)により、BC乾燥物を製造した。ただし、工程(i)におけるCMCの終濃度は、4(w/w)%、9(w/w)%、14(w/w)%、19(w/w)%および24(w/w)%とした。その後、実施例1(3)に記載の方法によりBC乾燥物を水に分散させて、復元BC分散液を得た。ただし、BC乾燥物に水を添加した後の静置時間(復元時間)は、60分に代えて0分、10分、60分および24時間とし、各時間において復元BC分散液におけるBCの分散の様子を観察した。また、皮膚塗布時の塊粒発生の有無は、復元時間を24時間としたものについて観察した。その結果を図1のIおよびIIに示す。
図1のIおよびIIに示すように、CMCの終濃度を4(w/w)%、9(w/w)%、14(w/w)%、19(w/w)%および24(w/w)%として製造したBC乾燥物は、復元時間が60分以上において、いずれも水中における分散性が高かった。また、CMCの終濃度を14(w/w)%、19(w/w)%および24(w/w)%として製造したBC乾燥物は、分散性が顕著に高く、かつ、皮膚塗布時に塊粒がほぼ発生しなかった。
これらの結果から、4(w/w)%以上の濃度で分散剤を含有するBC分散液を用いることにより、液体中における分散性が高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。また、9(w/w)%超の濃度で分散剤を含有するBC分散液を用いることにより、分散性が顕著に高く、かつ、塗布時に塊粒が発生しないBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
<実施例3>BC乾燥物の製造;攪拌時の温度および攪拌時間の検討
実施例1(1)のBC分散液を用いて、実施例1(2)に記載の工程(i)〜(iii)によりBC乾燥物を製造した。ただし、工程(i)におけるCMCの終濃度は19(w/w)%とし、攪拌中の温度(攪拌温度)は、55℃に代えて25℃、45℃、55℃、65℃および80℃とした。また、工程(i)における攪拌の時間(攪拌時間)は、30分に代えて0分、15分、30分および60分とした。その後、実施例1(3)に記載の方法によりBC乾燥物を水に分散させて、復元BC分散液におけるBCの分散の様子を観察した。また、攪拌時間を60分としたBC乾燥物について、復元BC分散液における皮膚塗布時の塊粒発生の有無を観察した。その結果を図2のIおよびIIに示す。
図2のIおよびIIに示すように、攪拌温度を25℃または45℃としたBC乾燥物は水中に分散せず、かつ、皮膚塗布時に塊粒が発生した。また、攪拌時間を0分または15分としたBC乾燥物は、水中における分散性が低かった。これに対して、攪拌温度を55℃、65℃または80℃とし、かつ、攪拌時間を30分または60分としたBC乾燥物は、水中における分散性が高く、かつ、皮膚塗布時に塊粒が発生しなかった。
これらの結果から、分散剤を含有するBC分散液を45℃超の温度にて攪拌することにより、液体中における分散性が顕著に高く、かつ、塗布時に塊粒が発生しないBC乾燥物を製造できることが明らかになった。これは、分散剤を含有するBC分散液を、所定の温度以上に加温した温度帯にて攪拌することにより、分散剤がBCに結合して、BC乾燥物の液体中における分散を促進するためであると本発明者らは考えている。
<実施例4>BC乾燥物の製造;BC分散液におけるBC濃度の検討
実施例1(1)のBC分散液を用いて、実施例1(2)に記載の工程(i)〜(iii)によりBC乾燥物を製造した。ただし、工程(i)におけるBC分散液のBC濃度は、0.7(w/w)%に代えて0.5(w/w)%、0.7(w/w)%および1.0(w/w)%とした。その後、実施例1(3)に記載の方法により復元BC分散液を得て、BCの分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を観察した。その結果を表2に示す。
Figure 2018038055
表2に示すように、BC分散液におけるBC濃度を0.5(w/w)%、0.7(w/w)%および1.0(w/w)%として製造したBC乾燥物は、いずれも水中における分散性が高かった。また、BC濃度を0.5(w/w)%および0.7(w/w)%として製造したBC乾燥物は、皮膚塗布時に塊粒が発生しなかった。
これらの結果から、BC分散液におけるBC濃度に関わらず、分散剤を含有するBC分散液を加温しながら攪拌した後に、有機溶媒を添加し、続いて水および有機溶媒を除去して乾燥させることにより、液体中における分散性が高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。また、BC分散液におけるBC濃度を1.0(w/w)%未満とすることにより、塗布時に塊粒が発生しないBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
<実施例5>BC乾燥物の製造;有機溶媒の添加量の検討
実施例1(1)のBC分散液を用いて、実施例1(2)に記載の工程(i)〜(iii)によりBC乾燥物を製造した。ただし、工程(i)における攪拌温度は55℃に代えて65℃とした。また、工程(ii)におけるエタノールの添加量は、BC分散液の1.5倍量に代えてBC分散液の0.5倍量、1倍量および1.5倍量とし、工程(iii)における濾過性(吸引濾過による水分およびエタノール除去の容易さ)を確認した。その後、実施例1(3)に記載の方法により復元BC分散液を得て、BCの分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を観察した。その結果を図3のIおよびIIに示す。
図3のIに示すように、エタノールの添加量をBC分散液の0.5倍量とすると、濾過性が悪く、水分およびエタノールを吸引濾過により除去するのが困難であったのに対して、エタノールの添加量をBC分散液の1.0倍量および1.5倍量とすると、濾過性が良く、吸引濾過により水分およびエタノールを容易に除去することができた。
また、図3のIおよびIIに示すように、エタノールの添加量をBC分散液の0.5倍量として製造したBC乾燥物は、水中に分散せず、かつ、皮膚塗布時に塊粒が発生したのに対して、エタノールの添加量をBC分散液の1.0倍量および1.5倍量として製造したBC乾燥物は、いずれも水中における分散性が高く、かつ、皮膚塗布時に塊粒が発生しなかった。
これらの結果から、有機溶媒の添加量をBC分散液の0.5倍量超とすることにより、容易にBC乾燥物を製造することができること、および、液体中における分散性が高く、かつ、塗布時に塊粒が発生しないBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
<実施例6>BC乾燥物の製造;乾燥温度の検討
実施例1(1)のBC分散液を用いて、実施例1(2)に記載の工程(i)〜(iii)によりBC乾燥物を製造した。ただし、工程(i)におけるBC分散液のBC濃度は0.67(w/w)%とし、攪拌温度は55℃に代えて65℃とした。また、工程(iii)の濾物を乾燥させる温度(乾燥温度)は、60℃に代えて65℃、80℃および105℃とした。その後、実施例1(3)に記載の方法により復元BC分散液を得た。ただし、BC乾燥物に水を添加した後の静置時間(復元時間)は、60分に代えて0分、30分、60分および90分とし、各時間において復元BC分散液におけるBCの分散の様子を観察した。その結果を図4のIおよびIIに示す。
図4のIおよびIIに示すように、乾燥温度を105℃としたBC乾燥物はいずれの復元時間においても水中に分散しなかった。これに対して、乾燥温度を65℃および80℃としたBC乾燥物は、30分、60分および90分の復元時間において、水中における分散性が顕著に高かった。これらの結果から、BCを乾燥させる温度を80℃以下とすることにより、液体中における分散性が顕著に高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
<実施例7>BC分散液の製造
実施例1(3)のサンプルbの復元BC分散液に、CMCを終濃度20(w/w)%となるよう添加した後、55℃にて30分攪拌を行い、得られた復元BC分散液をサンプルb’とした。サンプルbおよびサンプルb’の復元BC分散液について、BCの分散の様子および皮膚塗布時の塊粒発生の有無を観察した。その結果を表3に示す。
Figure 2018038055
表3に示すように、サンプルb’の復元BC分散液では、サンプルbの復元BC分散液と比較して、BCの分散性が高く、皮膚塗布時に塊粒が発生しなかった。
この結果から、分散剤を含有する水にBC乾燥物を分散させた後、これを加温しながら攪拌することにより、BCが水中にほぼ均一に分散し、かつ、塗布時に塊粒が発生しないBC分散液を製造できることが明らかになった。
<実施例8>分散剤の検討
(1)BCの生産
分散剤として、CMCを2種(CMC−1、CMC−2とする。)、HECを3種(HEC−1、HEC−2、HEC−3とする。)およびHPCを3種(HPC−1、HPC−2、HPC−3とする。)用いて、実施例1(1)に記載の方法によりBCを生産し、BC分散液を得た。用いた分散剤を表4に示す。ただし、バクテリアセルロース生産菌は、Gluconacetobacter intermedius SIID9587株(受託番号NITE BP−01495;平成24年(2012年12月21日に独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(〒292−0818日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8 122号室)に寄託)を用いた。また、比較対照として、分散剤を用いずに同様にBCを生産してBC分散液を得た。
Figure 2018038055
(2)分散剤の結合量の定量
本実施例8(1)のBC分散液のうち、分散剤を用いて生産したものを用意し、これを凍結乾燥してBC乾燥物を得た。30mgのBC乾燥物を105℃に5時間置くことにより絶対乾燥状態とした。デシケーターにて室温まで冷ました後、60(w/w)%テトラブチルホスホニウムヒドリド(TBPH)水溶液3mLを加えて、70℃にて約2時間攪拌することにより、BCを完全に溶解させた。続いて、水50mLを加えてセルロースのみを沈殿させた。沈殿物をフィルター濾過により除去し、水溶液を回収した。この水溶液には、BCに結合していた分散剤が含まれる。水溶液を減圧濾過に供して残渣を回収し、70℃にて1時間乾燥させた後、重量を測定した。測定結果に基づき、BC乾燥物の重量に対する分散剤の重量の割合((w/w)%)を算出した。その結果を図5に示す。
図5に示すように、BC乾燥物における、CMC−1、CMC−2、HEC−1、HEC−2、HEC−3、HPC−1、HPC−2およびHPC−3の重量の割合は、いずれも10(w/w)%以上であった。この結果から、CMC、HECおよびHPCのいずれの分散剤も、BCに相当量が結合していることが明らかになった。
(3)分散剤が結合したBCの構造解析
本実施例8(1)のBC分散液のうち、分散剤としてCMC−2、HEC−3およびHPC−3を用いて生産したものについて、定法に従い赤外分光法(IR)のスペクトルを得て解析を行った。その結果を図6に示す。
図6に示すように、HPC−3を用いて生産したBCでは、メチル基(−CH)を示す2950〜2850cm−1にピークが見られた。また、HPC−3を用いて生産したBCおよびHEC−3を用いて生産したBCでは、メチレン基(−CH−)を示す2900〜2800cm−1のピークが大きかった。また、CMC−2を用いて生産したBCでは、カルボキシル基(−COOH)を示す1599cm−1にピークが見られた。一方、分散剤を用いずに生産したBCでは、メチル基のピークおよびカルボキシル基ピークが見られず、メチレン基のピークは小さかった。これらの結果から、CMC、HECおよびHPCのいずれの分散剤も、BCに結合していることが明らかになった。
(4)分散剤が結合したBCの繊維幅の測定
本実施例8(1)のBC分散液のうち、分散剤としてCMC−2、HEC−3およびHPC−3を用いて生産したものを用意した。これらのセルロース濃度を約0.002(w/w)%に調整した後、ホルムバール被覆した銅グリッド上に、解離液と併せて5μLずつ滴下して30℃で乾燥させた。続いて、3(w/v)%酢酸ガドリニウム水溶液を2μL滴下し、余分な液をろ紙で除去した後、超純水5μLを添加した。透過型電子顕微鏡を用いて、加速電圧80kV、観察倍率80,000倍で観察し、観察画像に基づいてセルロース繊維の幅を測定した。その結果を図7に示す。
図7に示すように、セルロース繊維の幅(平均値)は、CMC−2を用いて生産したBCで28.55nm、HEC−3を用いて生産したBCで34.76nm、HPC−3を用いて生産したBCで47.18nmであり、分散剤を用いずに生産したBCの63.74nmと比較して、いずれも顕著に小さかった。この結果から、CMCやHEC、HPCなどの分散剤を結合させることにより、BCの繊維を細くできることが明らかになった。
(5)有機溶媒中での分散性の評価
本実施例8(1)のBC分散液のうち、分散剤としてCMC−2、HEC−3およびHPC−3を用いて生産したものを用意し、水を加えることによりBC濃度を0.2(w/w)%に調整した。これを1mLずつエッペンドルフチューブに加え、遠心分離(25℃、15000rpm、1分)を行って上清を除去した。続いて、各種の有機溶媒(メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびアセトニトリル)1mLを加えてピペッティングにより懸濁した後、同条件の遠心分離を行って上清を除去した。この操作を3回繰り返し行うことにより、水から有機溶媒へ分散媒を置換した。
続いて、目視および偏光顕微鏡による観察を行い、有機溶媒中でのBCの分散の様子を観察した。また、偏光顕微鏡による観察結果に基づいて、有機溶媒中でのBCの分散の程度を3段階(○;完全に分散している、△;一部に凝集が見られるが分散している、×;凝集している)で評価した。偏光顕微鏡による観察結果を図8に、目視による観察結果を図9に、それぞれ示す。比較対照として、水を分散媒としたBC分散液の結果も併せて示す。
図8および図9に示すように、CMC−2が結合したBCは、水およびメタノール中で分散性が高く、N,N−ジメチルホルムアミド中でも分散性が比較的高かった。また、HEC−3が結合したBCは、水、メタノールおよびN,N−ジメチルホルムアミド中で分散性が高く、テトラヒドロフラン中で分散性が比較的高かった。これに対して、HPC−3が結合したBCは水、メタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびアセトニトリルのいずれにおいても分散性が高かった。この結果から、HPCを結合してなるBCは、水のみならず、有機溶媒への分散性が顕著に高くなることが明らかになった。
<実施例9>HPCが結合したBCの乾燥物の製造
(1)BC乾燥物の製造
実施例8(1)のBC分散液のうち、HPC−3を用いて生産したものを用意し、水を加えてBC濃度を0.1(w/w)%に調整した。このうち一部を「比較対照」として取り置いた。残りのBC分散液を2等分して、サンプルpおよびサンプルqとした。サンプルpの分散媒を、本実施例8(5)に記載の方法により、水からtert−ブチルアルコールへ置換した。サンプルqは、分散媒を水のままとした。これらを凍結乾燥してBC乾燥物を得た。
(2)BC分散液の復元
本実施例9(1)のBC乾燥物(サンプルpおよびq)に、BC濃度が0.1(w/w)%となるよう水を添加し、ボルテックスミキサーで攪拌することによりBCを分散させて、復元BC分散液を得た。
復元BC分散液におけるBCの分散の様子を目視により観察した。その結果、サンプルpでは、BCが水中にほぼ均一に分散していた。これに対して、サンプルqでは、BCが凝集した状態であり、水中にほとんど分散しなかった。この結果から、BC分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換した後に乾燥させることにより、HPCを結合してなるBCについて、液体中における分散性が高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。
(3)復元BC分散液の透過率の確認
本実施例9(1)の比較対照および本実施例9(2)の復元BC分散液(サンプルp)のBC濃度を、水を加えることにより0.1(w/w)%に調整した。これを、セルに1mLずつ加えて、分光光度計(U−2001形ダブルビーム分光光度計;株式会社日立製作所)を用いて波長500nmの光の透過率を測定した。セルにはポリスチレン製ディスポーザブルキュベット(セミミクロ、光路長10mm、光路幅4mm)を使用し、リファレンスには超純水を使用した。その結果を図10に示す。
図10に示すように、比較対照(乾燥前のBC分散液)の透過率は79.5%であったのに対して、復元BC分散液(サンプルp)の透過率は64.0%と、同等の値であった。すなわち、HPC−3が結合したBCの乾燥物を分散させた分散液は、乾燥前と同等の高い分散性を示した。この結果から、BC分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換した後に乾燥させることにより、HPCを結合してなるBCについて、液体中における分散性が高いBC乾燥物を製造できることが明らかになった。

Claims (10)

  1. バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液に有機溶媒を添加する有機溶媒添加工程Aと、
    前記有機溶媒を添加したバクテリアセルロース分散液から水および有機溶媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる乾燥工程Bと
    を有する、分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
  2. 前記有機溶媒添加工程Aの前に、分散剤を添加した前記バクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する加温撹拌工程A’を有する、請求項1に記載の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
  3. 前記加温撹拌工程A’が、45℃超の温度にて15分超の時間攪拌する工程である、請求項2に記載の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
  4. 前記加温撹拌工程A’で使用する分散剤を添加した前記バクテリアセルロース分散液が、前記分散剤を9(w/w)%超の濃度となるように添加したバクテリアセルロース分散液である、請求項2または請求項3に記載の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
  5. 前記分散剤が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される1または2以上である、請求項2〜4のいずれかに記載の分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
  6. 水および有機溶媒を除去して乾燥させてなるバクテリアセルロース乾燥物を、分散剤を含有する水に分散させることにより復元バクテリアセルロース分散液を調製する復元用水分散工程Xと、
    前記復元バクテリアセルロース分散液を、45℃超の温度に加温しながら攪拌する復元用加温撹拌工程Yと
    を有する、バクテリアセルロース分散液の製造方法。
  7. 復元用加温撹拌工程Yが、45℃超の温度にて15分超の時間攪拌する工程である、請求項6に記載のバクテリアセルロース分散液の製造方法。
  8. 前記分散剤が、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースからなる群から選択される1または2以上である、請求項6または請求項7に記載のバクテリアセルロース分散液の製造方法。
  9. ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースを有機溶媒に分散させる有機溶媒分散工程Zを有する、バクテリアセルロース分散液の製造方法。
  10. バクテリアセルロースが水に分散してなるバクテリアセルロース分散液の分散媒を水から有機溶媒に置換する分散媒置換工程Cと、
    前記分散媒を置換したバクテリアセルロース分散液から前記分散媒を除去してバクテリアセルロースを乾燥させる乾燥工程Dとを有し、
    前記バクテリアセルロースが、ヒドロキシプロピルセルロースを結合してなるバクテリアセルロースである、分散性バクテリアセルロース乾燥物の製造方法。
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